JP2019022272A - 発電装置及び発電システム - Google Patents
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Abstract
Description
共振による高調波電流の抑制方法に関し、高調波フィルタを改良する提案がなされている。例えば、特許文献1には、高調波フィルタのコンデンサに抵抗を直列に接続する方法が開示されている。抵抗によって、インダクタンスと静電容量の共振による高調波電流の増幅を抑制するものである。
そこで、本発明は、発電効率の低下を防止しつつ、共振による高調波電流の増幅を抑制し得る発電装置及び発電システムを提供する。
また、本発明に係る発電システムは、少なくとも一つの発電装置と、電子端末と、これらを相互に通信可能に接続する通信ネットワークを備え、前記発電装置は、少なくとも、発電電力の周波数を変換して電力系統へ送る電力変換器と、前記電力変換器と電力系統の間に配される高調波フィルタと、を有し、前記電力系統にケーブル及び連系点を介して交流接続され、前記高調波フィルタは、前記連系点における高調波電流の増幅を抑制するよう、インダクタンス又は静電容量を調整することを特徴とする。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。
また、図1に示すように、センサ30は、例えば、ブレード24の根元に設置されブレードピッチ角を計測するセンサ、主軸25の根元に設置されロータアジマス角を計測するセンサ、ナセル22の方位角を計測するセンサ、及びナセル22の上部に設置され風速・風向を計測する風速・風向計を含む。更には、センサ30は、発電機12の回転数、発電量などを計測するセンサ(図示せず)を含む。換言すれば、センサ30は、風力発電装置1の制御に必要な種々の状態を計測するセンサである。
制御装置29としてのSCADAは、上述のセンサ30から信号線を介して計測データ(情報)を取得し、当該取得された計測データ(情報)に基づき、ピッチ角、ナセル方位角、発電機回転速度などを適切に制御すると共に、取得された計測データ(情報)を、通信ネットワーク5を介して運転管理センター31に設置される電子端末32へ送信する。なお、通信ネットワーク5を介して、SCADAより電子端末32へ送信される計測データ(情報)には、風況(含む風速及び風向)及び風力発電装置1の種々の状態を表す信号(出力)が含まれる。
風力発電装置1は、上述のようにロータ11、発電機12、電力変換器13、及び高調波フィルタ14を備える。ロータ11で受けた風力エネルギーは、発電機12によって電気エネルギーに変換され、電力変換器13へ送られる。電力変換器13は、発電機12の電圧及び電流を電力系統4(商用電力系統)の周波数(50Hzまたは60Hz)に変換する。電力変換器13から流出する高調波電圧及び高調波電流の一部は、高調波フィルタ14によって除去される。
図3は、図2に示す高調波フィルタ14の構成図である。高調波フィルタ14は、リアクトル141、タップ切替リアクトル142、コンデンサ143にて構成される。リアクトル141は電力変換器13に接続され、タップ切替リアクトル142はケーブル2に接続される。タップ切替リアクトル142は、リアクトルに複数のタップ(142a,142b,142c)を備える。複数のタップ(142a,142b,142c)のうちの1つと、タップ切替リアクトル142の端子142dが接続される。端子142dと接続するタップ(142a,142b,142c)は、共振によって連系点3を流れる高調波電流の増幅を回避するように決定する。なお、本実施例では、タップ142a、タップ142b、及びタップ142cの3個を一例として示すが、タップの個数は限定されるものではなく、例えば、3個以上、適宜タップの個数を設定すれば良い。
次に高調波共振の原理を、図4〜図6及び数式を用いて説明する。図4に、電力変換器13、高調波フィルタ14、ケーブル2、連系点3、及び系統インピーダンス41についての第n次高調波に対する等価回路を示す。なお、図4に示す角周波数ωと高調波の次数nの関係は以下の式(1)となる。式(1)において、fは電力系統4(商用電力系統)の電圧及び電流の周波数(50Hzまたは60Hz)である。
ω=2πf×n ・・・(1)
図4に示す等価回路のインピーダンスを、ブランチ毎にZ1〜Z6に集約すると、図5となる。ここで、具体的には、インピーダンスZ1は高調波フィルタ14を構成するリアクトル141(jωLF1)によるインピーダンス、インピーダンスZ2は高調波フィルタ14を構成するコンデンサ143(jωCF)によるインピーダンス、インピーダンスZ3は高調波フィルタ14を構成するタップ切替リアクトル142(jωLF2)と当該タップ切替リアクトル142に直列に接続されるケーブル2の抵抗(RC1)及びリアクトル(jωLC1)によるインピーダンス、インピーダンスZ4はケーブル2のコンデンサ(jωCC)によるインピーダンス、インピーダンスZ5はケーブル2の抵抗(RC2)及びリアクトル(jωLC2)によるインピーダンス、及び、インピーダンスZ6は系統インピーダンス41の抵抗(RL)及びリアクトル(jωLL)によるインピーダンスである。
Z1=jωLF1 ・・・(2)
Z6=RL+jωLL ・・・(7)
電力変換器13から見た合成インピーダンスZ0は、式(8)となる。
図6において上段に、横軸を高調波の次数n、縦軸を共振ゲインα(n)とした場合の一例を示す。高調波フィルタ14のタップ切替リアクトル142について、端子142dとタップ142bを接続した場合の共振ゲインα(n)を破線で示す。また、端子142dとタップ142aを接続した場合の共振ゲインα(n)を実線で示す。
図6において中段に、横軸を高調波の次数n、縦軸を電力変換器13の高調波電圧VPCS(n)とした場合の一例を示す。電力変換器13の高調波電圧VPCS(n)は、電力変換器13の実機試験や数値シミュレーションによって得られる。また、高調波電圧VPCS(n)は、電力変換器13の構成要素である、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)或いはCMOS(Complementary MOS)などの半導体素子のスイッチング周波数や、電力変換器13の運転力率などの条件によって決まる。
以上のように、高調波フィルタ14のタップ切替リアクトル142の接続タップを調整することで、連系点3の高調波電流IPCC(n)を抑制することができる。
図7は、図3に示す高調波フィルタ14の変形例1の構成を示す図である。図3に示した高調波フィルタ14とは、リアクトルの並列接続数を切替えることによって高調波フィルタ14aのインダクタンスを調整し、共振ゲインα(n)を調整する構成とした点で異なる。図7に示すように、高調波フィルタ14aは、タップ切替リアクトル142(図3)の代わりに、複数の並列リアクトル144(144a,144b,144c)とそれらに接続するリアクトル用開閉器145(145a,145b,145c)を備える。そして、リアクトル用開閉器145を短絡または開放することで、並列リアクトル144(144a,144b,144c)の接続数を切替える。例えば、並列リアクトル144を1台接続する場合は、リアクトル用開閉器145aを短絡すると共にリアクトル用開閉器145b及びリアクトル用開閉器145cを開放する。また例えば、並列リアクトル144を2台接続する場合は、リアクトル用開閉器145a及びリアクトル用開閉器145bを短絡すると共にリアクトル用開閉器145cを開放する。
図8は、図3に示す高調波フィルタ14の変形例2の構成を示す図である。図3に示した高調波フィルタ14とは、コンデンサの並列接続数を切替えることによって高調波フィルタ14bの静電容量を調整し、共振ゲインα(n)を調整する構成とした点で異なる。高調波フィルタ14bには、タップ切替リアクトル142の代わりにリアクトル141とし、複数の並列コンデンサ146(146a,146b,146c)と、それらに接続するコンデンサ用開閉器147(147a,147b,147c)を備える。そして、コンデンサ用開閉器147を短絡または開放することで、並列コンデンサ146の接続数を切替える。例えば、並列コンデンサ146を1台接続する場合は、コンデンサ用開閉器147aを短絡すると共にコンデンサ用開閉器147b及びコンデンサ用開閉器147cを開放する。また例えば、並列コンデンサ146を2台接続する場合は、コンデンサ用開閉器147a及びコンデンサ用開閉器147bを短絡すると共にコンデンサ用開閉器147cを開放する。
また、本実施例によれば、高調波フィルタ14のタップ切替リアクトル142の接続タップを調整することで、連系点3の高調波電流IPCC(n)を抑制することができる。
また、本実施例によれば、高調波フィルタ14aの並列リアクトル144の並列接続数を切替えることで、連系点3の高調波電流IPCC(n)を抑制することができる。
更にまた、本実施例によれば、高調波フィルタ14bの並列コンデンサ146の並列接続数を切替えることで、連系点3の高調波電流IPCC(n)を抑制することができる。
図10に示すように、例えば、第1タップ切替リアクトル148の端子148dとタップ148aを接続すると共に、第2タップ切替リアクトル149の端子149dとタップ149aを接続することで、合成インダクタンスは1.7mHとなる。また、第1タップ切替リアクトル148の端子148dとタップ148bを接続すると共に、第2タップ切替リアクトル149の端子149dとタップ149cを接続することで、合成インダクタンスは2.2mHとなる。第1タップ切替リアクトル148の端子148dとタップ148cを接続すると共に、第2タップ切替リアクトル149の端子149dとタップ149cを接続することで、合成インダクタンスは2.5mHとなる。
<タップ整定装置の構成>
図13は、図12に示すタップ整定装置15の機能ブロック図である。図13に示すように、タップ整定部15は、入力部153、入力I/F154a、出力I/F154b、表示部152、接続タップ決定部151、FFT155(Fast Fourier Transform)、記憶部156、及び通信I/F157を備え、これらは相互に内部バス158にてアクセス可能に接続されている。FFT155及び接続タップ決定部151は、例えば、図示しないCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、各種プログラムを格納するROM、演算過程のデータを一時的に格納するRAM、外部記憶装置などの記憶装置にて実現されると共に、CPUなどのプロセッサがROMに格納された各種プログラムを読み出し実行し、実行結果である演算結果をRAM又は外部記憶装置に格納する。
入力I/F154aは、連系点3の高調波電流の計測値及び予め入力部153より入力される連系規定の上限値を取得し、取得された連系点3の高調波電流の計測値及び連系規定の上限値を記憶部156の所定の記憶領域に内部バス158を介して格納する。また、入力I/F154aは、連系点3の高調波電流の計測値をFFT155へ内部バス158を介して転送する。
FFT155は、転送された連系点3の高調波電流の計測値を各次数の高調波電流に変換する。また、FFT155は、変換された連系点3の各次数の高調波電流を接続タップ決定部151へ内部バス158を介して転送する。
接続タップ決定部151は、詳細後述する処理を実行し、決定した接続タップ番号またはアラームを、表示部152へ内部バス158及び出力I/F154bを介して転送する。また、接続タップ決定部151が、決定した接続タップ番号またはアラームを、通信I/F157を介して制御装置29(図1)としてのSCADAまたは制御盤へも出力する。
表示部152は、転送された決定した接続タップ番号またはアラームを画面上に表示する。
なお、本実施例では、接続タップ決定部151が、決定した接続タップ番号またはアラームを、通信I/F157を介して制御装置29(図1)としてのSCADAまたは制御盤へも出力する構成を示したが、必ずしもこれに限らず、SCADAまたは制御盤への出力を不要としても良い。
図14は、図13に示すタップ整定装置の処理フローを示す図である。なお、以下では、タップ切替リアクトル142の複数タップ(142a,142b,142c)のうちの1つと端子142dを接続し、接続したタップの番号を接続タップ番号iとする。接続タップ番号iのときの連系点3の高調波電流IPCC(n)を計測する場合を想定し説明する。
ステップS11では、入力I/F154aが接続タップ番号iについて連系点3の高調波電流IPCC(n)の計測値を取得し、取得された接続タップ番号iについて連系点3の高調波電流IPCC(n)の計測値を記憶部156の所定の記憶領域に内部バス158を介して格納すると共にFFT155へ内部バス158を介して転送する。FFT155は、転送された接続タップ番号iについて連系点3の高調波電流IPCC(n)の計測値を各次数の高調波電流IPCC(n)に変換する。また、FFT155は、変換された接続タップ番号iについて連系点3の各次数の高調波電流IPCC(n)を接続タップ決定部151へ内部バス158を介して転送する。
ステップS14では、接続タップ決定部151は、全てのタップについて、連系点3の高調波電流IPCC(n)を計測したか否かを判定する。判定の結果、全てのタップについて連系点3の高調波電流IPCC(n)の計測を完了している場合、ステップS16へ進む。一方、判定の結果、全てのタップについて連系点3の高調波電流IPCC(n)の計測が完了していない場合にはステップS15へ進み、接続タップ番号iを変更して連系点3の高調波電流IPCC(n)を再計測し、ステップS11へ戻り、ステップS11〜ステップS14までの処理を繰り返し実行する。
図15は、図12に示すタップ整定装置15の変形例の機能ブロック図である。図12に示したタップ整定装置15とは、電力変換器13の高調波電圧VPCS(n)及び共振ゲインα(n)から連系点3の高調波電流IPCC(n)を推定する高調波電流推定部159を有する点で異なる。
図15に示すように、タップ整定部15aは、入力部153、入力I/F154a、出力I/F154b、表示部152、接続タップ決定部151、高調波電流推定部159、記憶部156、及び通信I/F157を備え、これらは相互に内部バス158にてアクセス可能に接続されている。接続タップ決定部151及び高調波電流推定部159は、例えば、図示しないCPUなどのプロセッサ、各種プログラムを格納するROM、演算過程のデータを一時的に格納するRAM、外部記憶装置などの記憶装置にて実現されると共に、CPUなどのプロセッサがROMに格納された各種プログラムを読み出し実行し、実行結果である演算結果をRAM又は外部記憶装置に格納する。
入力I/F154aは、入力部153より入力される、電力変換器13の高調波電圧VPCS(n)、タップ切替リアクトル142のタップ(142a,142b,142c)を各々に接続した場合での共振ゲインα(n)、及び連系規定の上限値を取得し、取得された電力変換器13の高調波電圧VPCS(n)、タップ切替リアクトル142のタップ(142a,142b,142c)を各々に接続した場合での共振ゲインα(n)、及び連系規定の上限値を記憶部156の所定の記憶領域に内部バス158を介して格納する。また、入力I/F154aは、電力変換器13の高調波電圧VPCS(n)、及びタップ切替リアクトル142のタップ(142a,142b,142c)を各々に接続した場合での共振ゲインα(n)を高調波電流推定部159へ内部バス158を介して転送する。
接続タップ決定部151は、上述した処理を実行し、決定した接続タップ番号またはアラームを、表示部152へ内部バス158及び出力I/F154bを介して転送する。また、接続タップ決定部151が、決定した接続タップ番号またはアラームを、通信I/F157を介して制御装置29(図1)としてのSCADAまたは制御盤へも出力する。
表示部152は、転送された決定した接続タップ番号またはアラームを画面上に表示する。
また、本実施例では、タップ整定装置15またはタップ整定装置15aを高調波フィルタ14d内に設置する構成を一例として説明したがこれに限られるものではない。例えば、上述の図1に示す運転管理センター31に設置される電子端末31に、上述のタップ整定装置15またはタップ整定装置15aの機能を実装する構成としても良い。
図16に示すように、高調波フィルタ14eは、電圧センサ17、電流センサ18、及び共振ゲイン検査部16を有する。
図17は、図16に示す共振ゲイン検査部16の機能ブロック図である。図17に示すように、共振ゲイン検査部16は、入力部163、入力I/F164a、出力I/F164b、表示部162、インピーダンス変化検出部161、記憶部166、及び通信I/F167を備え、これらは相互に内部バス168にてアクセス可能に接続されている。インピーダンス変化検出部161は、例えば、図示しないCPUなどのプロセッサ、各種プログラムを格納するROM、演算過程のデータを一時的に格納するRAM、外部記憶装置などの記憶装置にて実現されると共に、CPUなどのプロセッサがROMに格納された各種プログラムを読み出し実行し、実行結果である演算結果をRAM又は外部記憶装置に格納する。
入力I/F164aは、電圧センサ17により計測される高調波電圧計測値VS(n)、電流センサ18により計測される高調波電流計測値IS(n)、及び入力部163より入力される合成インピーダンスの設定値Z0及び誤差の許容値を取得し、取得された高調波電圧計測値VS(n)、高調波電流計測値IS(n)、合成インピーダンスの設定値Z0及び誤差の許容値を記憶部156の所定の記憶領域に内部バス158を介して格納する。また、入力I/F154aは、高調波電圧計測値VS(n)及び高調波電流計測値IS(n)をインピーダンス変化検出部161へ内部バス168を介して転送する。
インピーダンス変化検出部161は、転送された高調波電圧計測値VS(n)及び高調波電流計測値IS(n)から、合成インピーダンスの実測値Z0Sを、以下の式(15)を用いて求める。
表示部162は、転送されたインピーダンスが変化したことを示す信号を画面上に表示する。
なお、本実施例では、インピーダンス変化検出部161が、インピーダンスが変化したことを示す信号を、通信I/F167を介して制御装置29(図1)としてのSCADAまたは制御盤へも出力する構成を示したが、必ずしもこれに限らず、SCADAまたは制御盤への出力を不要としても良い。
図18は、図17に示す共振ゲイン検査部16の処理フローを示す図である。
図18に示すように、ステップS21では、入力I/F164aが、電圧センサ17により計測される高調波電圧計測値VS(n)、電流センサ18により計測される高調波電流計測値IS(n)、及び入力部163より入力される合成インピーダンスの設定値Z0を取得し、取得された高調波電圧計測値VS(n)、高調波電流計測値IS(n)、及び合成インピーダンスの設定値Z0を記憶部166の所定の記憶領域に内部バス168を介して格納すると共にインピーダンス変化検出部161へ内部バス168を介して転送する。ここで、合成インピーダンスの設定値Z0とは、上述の図5及び式(8)により求められる値である。
ステップS23では、インピーダンス変化検出部161は、内部バス168を介して記憶部166へアクセスし、記憶部166に格納される予め設定された誤差の許容値を読み出す。そして、転送された合成インピーダンスの設定値Z0とステップS22にて求めた合成インピーダンスの実測値Z0Sとの誤差を求め、当該求めた誤差が誤差の許容値以下か否かを判定する。判定の結果、求めた誤差が誤差の許容値以下の場合、処理を終了する。一方、判定の結果、求めた誤差が誤差の許容値を超える場合、ステップS24に進む。
ステップS24では、インピーダンス変化検出部161は、インピーダンスが変化したことを示す信号を、内部バス168及び出力I/F164bを介して表示部162へ出力する。
図19は、図16に示す高調波フィルタ14eの変形例の構成図である。図16に示した高調波フィルタ14eとは、電圧センサ17を省略する点で異なる。
図19に示すように、高調波フィルタ14eは、電流センサ18及び共振ゲイン検査部16aを有する。
入力I/F164aは、電流センサ18により計測される高調波電流計測値IS(n)、及び入力部163より入力される高調波電流の設定値I1(n)及び誤差の許容値を取得し、取得された高調波電流計測値IS(n)、高調波電流の設定値I1(n)及び誤差の許容値を記憶部166の所定の記憶領域に内部バス168を介して格納する。また、入力I/F164aは、高調波電流計測値IS(n)及び高調波電流計測値IS(n)をインピーダンス変化検出部161aへ内部バス168を介して転送する。
インピーダンス変化検出部161aは、転送された高調波電流計測値IS(n)、高調波電流計測値IS(n)、及び記憶部166に格納される誤差の許容値に基づき後述する処理を実行し、インピーダンスが変化したことを示す信号を、表示部162へ内部バス168及び出力I/F164bを介して転送する。また、インピーダンス変化検出部161aは、接続タップ決定部151が、インピーダンスが変化したことを示す信号を、通信I/F167を介して制御装置29(図1)としてのSCADAまたは制御盤へも出力する。
なお、通信I/F167を介して制御装置29(図1)としてのSCADAまたは制御盤へも出力する構成は必ずしも必要ではない。
図20に示すように、ステップS31では、入力I/F164aが、電流センサ18により計測される高調波電流計測値IS(n)及び入力部163より入力される高調波電流の設定値I1(n)を取得し、取得された高調波電流計測値IS(n)及び高調波電流の設定値I1(n)を記憶部166の所定の記憶領域に内部バス168を介して格納すると共にインピーダンス変化検出部161aへ内部バス168を介して転送する。
ステップS33では、インピーダンス変化検出部161aは、インピーダンスが変化したことを示す信号を、内部バス168及び出力I/F164bを介して表示部162へ出力する。
太陽光発電装置6は、上述の図2に示した風力発電装置1を構成するロータ11及び発電機12に代えて太陽光パネル61を有する。太陽光発電装置6を構成する高調波フィルタ14は、上述の実施例1乃至実施例5に示した高調波フィルタと同様の構成を有し、太陽光発電装置6及び太陽光発電システムにおいても、上述の実施例1乃至実施例5と同様の作用効果を奏し得るものである。
蓄電池発電装置7は、上述の図2に示した風力発電装置1を構成するロータ11及び発電機12に代えて蓄電池71を有する。蓄電池発電装置7は、電力系統4から、例えば深夜電力を蓄電池71に充電し、蓄電池71より放電することで電力を電力系統4へ送る。蓄電池発電装置7を構成する高調波フィルタ14は、上述の実施例1乃至実施例5に示した高調波フィルタと同様の構成を有し、蓄電池発電装置7及び蓄電システムにおいても、上述の実施例1乃至実施例5と同様の作用効果を奏し得るものである。
2・・・ケーブル
3・・・連系点
4・・・電力系統
5・・・通信ネットワーク
6・・・太陽光発電装置
7・・・蓄電池発電装置
11・・・ロータ
12・・・発電機
13・・・電力変換器
14・・・高調波フィルタ
15・・・タップ整定装置
16・・・共振ゲイン検査部
17・・・電圧センサ
18・・・電流センサ
21・・・タワー
22・・・ナセル
23・・・ハブ
24・・・ブレード
25・・・主軸
26・・・シュリンクディスク
27・・・増速機
28・・・メインフレーム
29・・・制御装置
30・・・センサ
31・・・運転管理センター
32・・・電子端末
41・・・系統インピーダンス
42・・・電源
61・・・太陽光パネル)
71・・・蓄電池
100・・・風力発電システム
141・・・リアクトル
142・・・タップ切替リアクトル
143・・・コンデンサ
144・・・並列リアクトル
145・・・リアクトル用開閉器
146・・・並列コンデンサ
147・・・コンデンサ用開閉器
148・・・第1タップ切替リアクトル
149・・・第2タップ切替リアクトル
151・・・接続タップ決定部151
152,162,1423・・・表示部
153,163・・・入力部
154a,164a・・・入力I/F
154b,164b・・・出力I/F
155・・・FFT
156,166・・・記憶部
157,167・・・通信I/F
158,168・・・内部バス
159・・・高調波電流推定部
161・・・インピーダンス変化検出部
1421・・・タップ切替リアクトル盤
1422・・・タップ操作部
Claims (15)
- 少なくとも、発電電力の周波数を変換して電力系統へ送る電力変換器と、前記電力変換器と電力系統の間に配される高調波フィルタと、を備える発電装置であって、
前記電力系統にケーブル及び連系点を介して交流接続され、
前記高調波フィルタは、前記連系点における高調波電流の増幅を抑制するよう、インダクタンス又は静電容量を調整することを特徴とする発電装置。 - 請求項1に記載の発電装置において、
前記高調波フィルタは、
コンデンサと、
複数のタップが取り付けられたリアクトルと、前記複数のタップのうち何れか1つのタップと前記リアクトルの端子との接続を切替え可能なタップ切替リアクトルと、を有し、
前記タップ切替リアクトルは、前記連系点における高調波電流の増幅を抑制するよう前記リアクトルの端子に接続されるタップを切替え、インダクタンスを調整することを特徴とする発電装置。 - 請求項1に記載の発電装置において、
前記高調波フィルタは、
コンデンサと、
並列に接続される複数のリアクトルと、各リアクトルに直列接続される複数の開閉器と、を有し、
前記複数の開閉器の短絡又は開放を切替え、前記リアクトルの接続数を切替えることにより、前記連系点における高調波電流の増幅を抑制するようインダクタンスを調整することを特徴とする発電装置。 - 請求項1に記載の発電装置において、
前記高調波フィルタは、
リアクトルと、
並列に接続される複数のコンデンサと、各コンデンサに直列接続される複数の開閉器と、を有し、
前記複数の開閉器の短絡又は開放を切替え、前記コンデンサの接続数を切替えることにより、前記連系点における高調波電流の増幅を抑制するよう静電容量を調整することを特徴とする発電装置。 - 請求項2に記載の発電装置において、
前記高調波フィルタは、
表示部と、
前記連系点を流れる高調波電流の計測値と予め設定される連系規定の上限値を比較し、前記連系点を流れる高調波電流の計測値が前記連系規定の上限値以下の場合、前記リアクトルの端子に接続すべきタップを決定し、前記連系点を流れる高調波電流の計測値が前記連系規定の上限値を超える場合、前記表示部にアラーム出力する接続タップ決定部と、を有するタップ整定装置を備えることを特徴とする発電装置。 - 請求項2に記載の発電装置において、
前記高調波フィルタは、
表示部と、
前記電力変換器の高調波電圧と、各タップを前記リアクトルの端子に接続した場合の共振ゲインとに基づき、前記連系点を流れる高調波電流の推定値を求める高騰は電流推定部と、
前記連系点を流れる高調波電流の推定値と予め設定される連系規定の上限値を比較し、前記連系点を流れる高調波電流の推定値が前記連系規定の上限値以下の場合、前記リアクトルの端子に接続すべきタップを決定し、前記連系点を流れる高調波電流の推定値が前記連系規定の上限値を超える場合、前記表示部にアラーム出力する接続タップ決定部と、を有するタップ整定装置を備えることを特徴とする発電装置。 - 請求項2に記載の発電装置において、
前記高調波フィルタは、
高調波電圧を計測する電圧センサと、
高調波電流を計測する電流センサと、
高調波電圧の計測値及び高調波電流の計測値に基づき、前記高調波フィルタ及び前記ケーブル並びに前記電力系統の合成インピーダンスを求め、求めた合成インピーダンスと予め設定される合成インピーダンスの設定値との誤差を所定の許容値と比較し、合成インピーダンスの変化を検出するインピーダンス変化検出部と、を有することを特徴とする発電装置。 - 請求項2に記載の発電装置において、
前記高調波フィルタは、
高調波電流を計測する電流センサと、
前記高調波フィルタ及び前記ケーブル並びに前記電力系統の合成インピーダンスと前記電力変換器の高調波電圧に基づき予め求められる高調波電流の設定値と、前記電流センサによる高調波電流の計測値との誤差を所定の許容値と比較し、合成インピーダンスの変化を検出するインピーダンス変化検出部と、を有することを特徴とする発電装置。 - 請求項1乃至請求項8のうちいずれか1項に記載の発電装置において、
前記電力変換器へ発電電力を供給する機器は、風力発電装置を構成するロータと発電機及び太陽光パネル並びに蓄電池のうちいずれか1つであることを特徴とする発電装置。 - 少なくとも一つの発電装置と、電子端末と、これらを相互に通信可能に接続する通信ネットワークを備え、
前記発電装置は、
少なくとも、発電電力の周波数を変換して電力系統へ送る電力変換器と、前記電力変換器と電力系統の間に配される高調波フィルタと、を有し、
前記電力系統にケーブル及び連系点を介して交流接続され、
前記高調波フィルタは、前記連系点における高調波電流の増幅を抑制するよう、インダクタンス又は静電容量を調整することを特徴とする発電システム。 - 請求項10に記載の発電システムにおいて、
前記高調波フィルタは、
コンデンサと、
複数のタップが取り付けられたリアクトルと、前記複数のタップのうち何れか1つのタップと前記リアクトルの端子との接続を切替え可能なタップ切替リアクトルと、を有し、
前記タップ切替リアクトルは、前記連系点における高調波電流の増幅を抑制するよう前記リアクトルの端子に接続されるタップを切替え、インダクタンスを調整することを特徴とする発電システム。 - 請求項10に記載の発電システムにおいて、
前記高調波フィルタは、
コンデンサと、
並列に接続される複数のリアクトルと、各リアクトルに直列接続される複数の開閉器と、を有し、
前記複数の開閉器の短絡又は開放を切替え、前記リアクトルの接続数を切替えることにより、前記連系点における高調波電流の増幅を抑制するようインダクタンスを調整することを特徴とする発電システム。 - 請求項10に記載の発電システムにおいて、
前記高調波フィルタは、
リアクトルと、
並列に接続される複数のコンデンサと、各コンデンサに直列接続される複数の開閉器と、を有し、
前記複数の開閉器の短絡又は開放を切替え、前記コンデンサの接続数を切替えることにより、前記連系点における高調波電流の増幅を抑制するよう静電容量を調整することを特徴とする発電システム。 - 請求項11に記載の発電システムにおいて、
前記高調波フィルタ又は前記電子端末は、
表示部と、
前記連系点を流れる高調波電流の計測値と予め設定される連系規定の上限値を比較し、前記連系点を流れる高調波電流の計測値が前記連系規定の上限値以下の場合、前記リアクトルの端子に接続すべきタップを決定し、前記連系点を流れる高調波電流の計測値が前記連系規定の上限値を超える場合、前記表示部にアラーム出力する接続タップ決定部と、を有するタップ整定装置を備えることを特徴とする発電システム。 - 請求項11に記載の発電システムにおいて、
前記高調波フィルタ又は前記電子端末は、
表示部と、
前記電力変換器の高調波電圧と、各タップを前記リアクトルの端子に接続した場合の共振ゲインとに基づき、前記連系点を流れる高調波電流の推定値を求める高騰は電流推定部と、
前記連系点を流れる高調波電流の推定値と予め設定される連系規定の上限値を比較し、前記連系点を流れる高調波電流の推定値が前記連系規定の上限値以下の場合、前記リアクトルの端子に接続すべきタップを決定し、前記連系点を流れる高調波電流の推定値が前記連系規定の上限値を超える場合、前記表示部にアラーム出力する接続タップ決定部と、を有するタップ整定装置を備えることを特徴とする発電システム。
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