JP2019022022A - 車載通信装置および移動体通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】受信範囲内に存在する移動体から送信される送信信号に含まれる情報を取得できないことを抑制する車載通信装置および移動体通信システムを提供する。【解決手段】車載通信装置100は、受信期間に受信したパケットのうち、少なくとも1つの位置情報を取得できたか否かを判断する情報取得判断部24と、位置情報を取得できなかったと判断された回数が所定の閾値を超えた場合、受信範囲50内に、移動体送信機1が多数存在すると判断する送信機多数判断部18と、受信範囲50内に、移動体送信機1が多数存在すると判断された場合、受信感度を所定値低下させる受信感度低下部19と、受信感度を低下させた後に受信した位置情報から、危険移動体が存在するか否かを判断する危険移動体判断部20と、危険移動体でない移動体に対して、送信頻度低下要求を送信部12に送信させる送信頻度要求部21とを備える。【選択図】図1

Description

この明細書における開示は、車載通信装置および移動体通信システムに関する。
特許文献1は、移動体で用いられる移動体送信機と送受信を行う車載通信装置を開示している。移動体送信機は、移動体の位置情報と送信機を特定する移動体IDとを含む移動体情報の信号である送信信号を車載通信装置に送信する。
車載通信装置は、受信した移動体の位置情報と自車両の位置情報とから、自車両と衝突するおそれがある危険車両が存在するか否かを判断する。車載通信装置は、危険車両が存在する場合、危険車両と判断した移動体に対して、移動体送信機からの送信頻度を向上させる送信頻度向上要求を送信する。
移動体は、送信頻度向上要求を受信した場合、送信頻度向上要求に含まれる移動体IDが予め記憶された移動体IDと一致するか否かを判断する。移動体は、送信頻度向上要求に含まれる移動体IDが予め記憶された移動体IDと一致する場合、送信頻度を向上させる。
従来技術として列挙された先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。
特許第5027696号公報
特許文献1に開示されている車載通信装置は、移動体送信機からの送信信号を受信できる範囲である受信範囲内に存在する移動体と送受信を行う。受信範囲内には複数の移動体が存在することがあり、複数の移動体は、それぞれ、車載通信装置へ送信信号を送信する。したがって、車載通信装置は、複数の送信信号を受信することがある。
この場合、送信信号が送信されている時間の少なくとも一部が他の送信信号が送信されている時間と重なる状態である重複状態となるおそれがあった。重複状態となることで、送信信号は、いずれも破損した状態で受信される。車載通信装置は、破損した送信信号に含まれる移動体の位置情報を取得することができなかった。
移動体送信機は周期的に送信信号を送信するので、一度、送信信号が重複状態になったとしても、次に送信された送信信号が重複状態とならずに車載通信装置に受信されれば、送信信号に含まれている移動体の位置などの情報を、それほど長くない間隔で取得して更新できると考えることができる。
しかし、受信範囲に多数の移動体が存在している状況では、同じ移動体送信機が送信する送信信号が連続して重複状態になる恐れがあり、そうなると、移動体の位置などの情報を取得して更新する間隔が長くなってしまう。移動体の位置などの情報を取得して更新する間隔が長くなると、危険車両と判断するべき移動体を、危険車両と判断するタイミングが遅れてしまう恐れがある。したがって、送信信号が重複状態になりにくくする必要がある。
上述の観点において、または言及されていない他の観点において、車載通信装置および移動体通信システムにはさらなる改良が求められている。
開示される1つの目的は、受信範囲内に存在する移動体から送信される送信信号に含まれる情報を取得できないことを抑制する車載通信装置および移動体通信システムを提供することにある。
上記目的を達成するための車載通信装置に係る発明は、
移動体(90)で用いられる移動体送信機(1)から送信される移動体の位置情報の信号である送信信号を受信する受信部(14)と、
送信信号を受信する受信期間に受信部で受信した送信信号のうち、少なくとも1つの位置情報を取得できたか否かを判断する情報取得判断部(24)と、
情報取得判断部により、位置情報を取得できなかったと判断された回数が所定の閾値を超えた場合、送信信号を受信部が受信できる範囲である受信範囲(50)内に、移動体送信機が多数存在すると判断する送信機多数判断部(18)と、
送信機多数判断部により、受信範囲内に、移動体送信機が多数存在すると判断された場合、受信範囲を狭くさせるために、受信感度を低下させる受信感度低下部(19)と、
受信感度低下部により受信感度を低下させた後に受信した位置情報から、自車両(91)と衝突するおそれがある移動体である危険移動体が存在するか否かを判断する危険移動体判断部(20)と、
危険移動体判断部の判断結果により、危険移動体でない移動体に対して、所定の期間、移動体送信機からの送信頻度を低下させる送信頻度低下要求を送信部(12)に送信させる送信頻度要求部(21)と、
送信部により、送信頻度低下要求が送信された後、受信感度低下部により低下させた受信感度を向上させる受信感度向上部(22)とを備える。
ここに開示された車載通信装置によると、送信機多数判断部は、位置情報を取得できなかったと判断された回数が所定の閾値を超えた場合、受信範囲内に、移動体送信機が多数存在すると判断する。そして、受信感度低下部は、送信機多数判断部により、受信範囲内に移動体送信機が多数存在すると判断された場合、受信範囲を狭くさせるために、受信感度を所定値低下させる。受信範囲を狭くさせることで、受信範囲内に存在する移動体送信機の数を減らすことができる可能性が高くなる。受信範囲内に存在する移動体送信機の数を減らすほど、受信する送信信号の数が少なくなる。受信する送信信号の数が少なくなることで、重複状態となる可能性が低くなる。重複状態となる可能性を低くすることで、受信範囲内に存在する移動体の位置情報を取得できる可能性が高くなる。位置情報が取得できれば、危険移動体判断部は、その位置情報から危険な移動体である危険移動体が存在するか否かを判断できる。
そして、危険移動体か否かが判断できるので、送信頻度要求部は、危険移動体でない移動体に対して、送信頻度低下要求を送信部に送信させる。送信頻度低下要求により、狭くされた受信範囲内に存在するが、危険移動体でないと判断された移動体から、送信信号が送信される頻度を減らすことができる。これにより、送信信号が重複状態になってしまう可能性を低くすることができる。
このように、送信信号が重複状態になってしまう可能性を低くした状態で、受信感度向上部は、受信感度低下部により低下させた受信感度を向上させる。受信感度を向上させることで、受信範囲内に存在する移動体送信機の数が増える可能性がある。しかし、受信範囲に存在する移動体送信機の数が増えたとしても、前述したように、送信頻度低下要求を受信した危険移動体でない移動体は、送信頻度が低下させられている。そのため、受信範囲を向上させることで、受信範囲に存在する移動体送信機の数が増えたとしても、重複状態となる可能性を低くできる。
これにより、受信範囲内に存在する移動体から送信される送信信号に含まれる情報を取得できないことを抑制することができる。
また、上記目的を達成するための移動体通信システムに係る発明は、上記車載通信装置(100、200)と、移動体に設けられた移動体送信機とを備えた移動体通信システムであって、移動体送信機は、車載通信装置が送信した送信頻度低下要求を受信する移動体受信部(3)と、移動体受信部が送信頻度低下要求を受信した場合、所定の期間、送信頻度を低下させる送信頻度可変部(9)と、移動体の位置情報を検出する位置情報検出部(7)と、位置情報検出部で検出された位置情報から、移動体の急加速および進路変更の少なくとも1つを示す危険動作を検出する危険動作検出部(40)とを備え、送信頻度可変部は、送信頻度低下要求により、送信頻度を低下させた後、危険動作検出部により、危険動作が検出された場合、所定の期間を待たずに送信頻度を低下させる前の頻度に戻す。
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
第1実施形態に係る移動体送信機を示すブロック図である。 パケットのフォーマットを示す図である。 第1実施形態に係る車載通信装置を示すブロック図である。 パケットが破損してしまう状況を示す図である。 パケットが破損してしまう状況を示す図である。 受信範囲の一例を示す図である。 受信感度を低下させた後の受信範囲の一例を示す図である。 第1実施形態に係る車載通信装置での処理を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る移動体送信機での処理を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る車載通信装置での処理を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る移動体送信機を示すブロック図である。 第3実施形態に係る移動体送信機での処理を示すフローチャートである。
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
(第1実施形態)
(移動体送信機)
以下、第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、第1実施形態に係る移動体送信機1を示している。移動体送信機1は、移動体に設けられる。移動体とは、車両または人である。第1実施形態では、移動体として、車両である自転車90を示している。
移動体送信機1は、自転車90の前輪側または後輪側のフレームに設けられている。移動体送信機1は、送信機MCU(Micro Control Unit)2と、RF受信部3と、RF受信アンテナ4と、RF送信部5と、RF送信アンテナ6とを有する。
送信機MCU2は、CPU、ROM、RAM等を備えている。送信機MCU2は、メモリに記憶されたプログラムに従い、各種処理を実行する。送信機MCU2が提供する手段および/または機能は、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェアおよびそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。例えば、送信機MCU2がハードウェアである電子回路によって提供される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路によって提供することができる。
送信機MCU2は、位置情報検出部7と、記憶部8と、送信頻度可変部9と、パケット生成部10とを有する。
位置情報検出部7は、移動体送信機1の位置情報を検出する。位置情報検出部7は、図示しないGPS受信機から位置情報を取得することで、移動体送信機1の位置情報を検出する。GPS受信機は、移動体送信機1に備えられており、複数個のGPS衛星からの信号を受信する。そして、受信した信号から公知の演算により、自転車90の現在の位置を示す位置情報を取得する。GPS受信機は取得した位置情報を位置情報検出部7へと出力する。
記憶部8は、位置情報および移動体IDを記憶している。移動体IDは、自転車90を識別するための予め設定されたIDである。移動体IDは、移動体送信機1を備える自転車90ごとに異なったIDとなっている。位置情報は、位置情報検出部7が検出した位置情報である。
パケット生成部10は、周期的にパケットを生成する。パケットのフォーマットの一例を図2に示す。図2に示すように、パケットは、プリアンブル、パケットのデータ長を示すデータ長フィールド、移動体ID、位置情報、CRCを備えている。また、パケットに、移動方位、移動速度を含ませてもよい。移動方位、移動速度は、たとえば、GPS受信機が演算することができる。また、電子コンパスを備えておき、電子コンパスが出力する信号から移動方位を決定してもよい。移動速度は、速度センサあるいは加速度センサを備えておき、それらのセンサの出力信号をもとにして決定してもよい。パケットの生成周期は、例えば、数百ミリ秒である。パケットは、送信信号に相当する。
送信頻度可変部9は、RF送信部5からパケットを送信する頻度を変化させる。送信頻度を変化させるために、パケット生成部10がパケットを生成する周期を変化させる。たとえば送信頻度可変部9は、パケット生成周期を、基準となる生成周期(以下、基準生成周期)の2倍に変化させる。この場合、パケット生成部10は、パケットを生成した後、次の基準パケット生成周期の間はパケットの生成をせずに、その次のパケット生成周期でパケットを生成する。
RF送信部5は、RF帯の電波で信号を送信するためのRF送信アンテナ6から、移動体情報を含むパケットを送信する。送信する電波の周波数は、例えば315MHzあるいは920MHzである。移動体情報は、少なくとも位置情報および移動体IDを含む情報である。移動体情報は、例えば、自転車90の加速度や速度の情報を含んでいてもよい。
送信制御部25には、パケット生成部10が生成したパケットが入力される。パケットが入力された場合、送信制御部25は、予め決まった時間間隔毎の期間開始時刻を基準として、その期間開始時刻から開始する送信期間にパケットを送信する。例えば、送信期間は0.1秒間とする。期間開始時刻をT0とする。T0から0.1秒後の時刻をT1とする。T0からT1の期間が送信期間に相当する。送信制御部25は、T0からT1の間のいずれかの時間にパケットを送信する。なお、この期間開始時刻はGPS時刻により判断される。したがって、複数の移動体送信機1は、同じ時点を期間開始時刻として動作することができる。
送信制御部25は、詳しくは、以下の処理を実行する。パケットが入力された場合、キャリアセンスを実行するとともに、待ち時間Twを決定する。待ち時間Twは乱数で決定する。
キャリアセンスの結果、通信チャネルが空いていると判断できた時点を待ち時間Twの開始時刻とする。そして、その開始時刻から計測を開始した経過時間が待ち時間Twになった場合に、RF送信部5へパケットを出力することにより、パケットを電波としてRF送信アンテナ6から送信させる。
RF受信アンテナ4は、車載通信装置100から送信されてくるRF帯の電波を受信するためのアンテナである。RF受信部3は、RF受信アンテナ4が受信した電波を、送信機MCU2で処理できる信号に変換する。RF受信部3が送信頻度可変部9に出力する信号には、車載通信装置100から送信された移動体IDが含まれる。また、後述する送信頻度低下要求および後述する送信頻度向上要求のいずれかが含まれることがある。RF受信部3は、移動体受信部に相当する。
(車載通信装置)
図3は、第1実施形態に係る車載通信装置100を示している。車載通信装置100は、自車両91に搭載されている。車載通信装置100は、MCU11と、送信部12と、送信アンテナ13と、受信部14と、受信アンテナ15とを有する。移動体送信機1と車載通信装置100とにより構成されるシステムを移動体通信システムとする。
送信アンテナ13は、RF帯の電波で信号を送信するためのアンテナである。送信部12は、送信アンテナ13を介して後述する送信頻度低下要求および送信頻度向上要求を移動体送信機1に送信する。
受信アンテナ15は、移動体送信機1から送信されるパケットを受信するためのアンテナである。受信部14は、受信したパケットをMCU11に出力する。
MCU11は、送信機多数判断部18と、受信感度低下部19と、危険移動体判断部20と、送信頻度要求部21と、受信感度向上部22と、通知部23と、情報取得判断部24とを有する。
情報取得判断部24は、パケットを受信したか否かの判断、および、そのパケットから位置情報を取得できたかを判断する。パケットを受信したか否かの判断は、受信信号強度(以下、RSSI)の値から判断する。情報取得判断部24は、閾値よりも高いRSSIの値を持った信号を受信した場合、パケットを受信したと判断する。
さらに、情報取得判断部24は、パケットを受信する受信期間に受信部14で受信したパケットのうち少なくとも1つの位置情報を取得できたか否かを判断する。受信期間とは、RF送信部5により送信が行われる送信期間と同じ期間である。
情報取得判断部24は、受信したパケットに含まれる位置情報を取得できた場合、位置情報を取得できたパケットを破損していないパケットと判断する。情報取得判断部24は、受信したパケットに含まれる位置情報を取得できなかった場合、位置情報を取得できなかったパケットを破損したパケットと判断する。
図4は、パケットが破損してしまう状況を例示している。破線で囲んだ送信期間に送信されているパケットは、送信されている時間の少なくとも一部が他のパケットが送信されている時間と重なる状態である重複状態となっている。図4に示すように、受信したパケットがすべて重複状態となった場合、受信したパケットは、いずれも破損したパケットとなる。
図5は、情報取得判断部24が、受信期間に受信部14で受信したパケットのうち1つの位置情報を取得できた状況を例示している。図5の例では、重複状態となったパケットと重複状態となっていないパケットが存在する。情報取得判断部24は、重複状態となっていないパケットに含まれる位置情報は取得できる。
送信機多数判断部18は、情報取得判断部24により、位置情報を取得できなかったと判断された回数が所定の閾値を超えた場合、パケットを受信部14が受信できる範囲である受信範囲50内に、移動体送信機1が多数存在すると判断する。
重複状態は、ある送信期間に少なくとも2つ以上の移動体送信機1から送信されたパケットを受信部14が受信したことにより起こるおそれがある。重複状態は、受信範囲50内に存在する2つの移動体送信機1から送信されたパケットが送信されている時間が偶然重なったことで起こる。
図4に示す例では、4つのパケットが1つの送信期間内に送信されており、かつ、それら全部のパケットが重複状態になっている。このように、全部のパケットが重複状態になると、MCU11は、一回分の受信期間で、一つも位置情報を取得できないことになる。
受信範囲50に多数の移動体送信機1が存在すると、各受信期間で、一つも位置情報を取得できない状態が続く場合がある。そこで、送信機多数判断部18は、位置情報を取得できなかったと判断された回数が所定の閾値を超えた場合に、受信範囲50内に、移動体送信機1が多数存在すると判断するのである。
閾値は、2以上の自然数であり、たとえば2あるいは3に設定される。閾値を2以上の自然数に設定することで、受信範囲50に存在する移動体送信機1の数はそれほど多くないが、偶然に、一つも位置情報が受信できなかった受信期間があったことで、受信範囲50に多数の移動体送信機1が存在していると判断してしまうことを抑制できる。
受信範囲50に存在する移動体送信機1の数が少ないほど、偶然、重複状態となる場合が連続して起こることは少なくなる。換言すれば、連続して位置情報を取得できない場合、多数の移動体送信機1が受信範囲50内に存在する可能性が高い。
本実施形態における受信範囲50は、図6に示すように、自車両91を中心とした円である。円の半径は、たとえば40mとする。尚、受信範囲50の大きさは適宜設定すればよい。
受信感度低下部19は、送信機多数判断部18により、受信範囲50内に移動体送信機1が多数存在すると判断された場合、受信範囲50を狭くさせるために、受信感度を低下させる。
受信感度を低下させる程度は、一定値とすることができる。また、現在の受信範囲50が所定の割合小さくなるように、受信感度を低下させてもよい。図7に示す例は、自車両91を中心として半径20mの範囲の受信範囲50となるように受信感度を低下させた例である。
受信部14は、アンプのゲインを調整することで受信感度を変化させる。車載通信装置100は、受信感度が高いほど、移動体送信機1から送信される電波を受信できる距離が長くなる。
危険移動体判断部20は、受信した位置情報から受信範囲50内に危険移動体が存在するか否かを判断する。危険移動体は、自車両91と衝突するおそれのある自転車90である。危険移動体判断部20は、定期的に受信するパケットから自転車90の位置情報を把握する。さらに、その位置情報の変化に基づいて、自転車90の進行方向、または、自転車90の進行方向および速度を検出する。
また、危険移動体判断部20は、自車両91が備えるGPS受信機から自車両91の位置情報を検出し、自車両91の位置情報の変化に基づいて、自車両91の進行方向、または、自車両91の進行方向および速度を検出する。
さらに、危険移動体判断部20は、自車両91の位置情報と自転車90の位置情報から自車両91と自転車90との距離も検出する。
危険移動体判断部20は、自車両91の進行方向と自転車90の進行方向とが交差する場合、自転車90を危険移動体と判断することができる。他にも、危険移動体判断部20は、自車両91の進行方向と自転車90の進行方向とが交差し、かつ、自車両91と自転車90の速度が、交差地点において自転車90と自車両91とが衝突すると推定される速度であった場合、自転車90を危険移動体と判断してもよい。
さらに危険移動体判断部20は、上記条件に加えて、自車両91と自転車90との距離の情報から危険移動体と判断してもよい。危険移動体判断部20は、自車両91の進行方向と自転車90の進行方向とが交差し、かつ、自車両91と自転車90との距離が近い場合、自転車90を危険移動体と判断してもよい。危険移動体判断部20の判断方法は、適宜設定すればよい。
送信頻度要求部21は、危険移動体判断部20の判断結果により、危険移動体でないと判断された移動体IDを持つ自転車90に対して、送信頻度低下要求を送信部12に送信させる。送信頻度低下要求は、所定の期間、移動体送信機1からの送信頻度を低下させる要求である。所定の期間は、例えば、1分である。送信頻度低下要求は、移動体IDの情報を含んでいる。
送信頻度要求部21は、危険移動体判断部20の判断結果により、危険移動体であると判断された移動体IDを持つ自転車90に対して、送信頻度向上要求を送信部12に送信させる。送信頻度向上要求は、所定の期間、移動体送信機1からの送信頻度を向上させる要求である。送信頻度向上要求は、移動体IDの情報を含んでいる。
これら、送信頻度低下要求あるいは送信頻度向上要求が移動体送信機1に受信された場合、送信頻度可変部9は、送信頻度向上要求または送信頻度低下要求に含まれている移動体IDが記憶部8に記憶された移動体IDと一致するか否かを判断する。送信頻度可変部9は、送信頻度向上要求または送信頻度低下要求に含まれている移動体IDとこの送信頻度可変部9を備えた移動体送信機1の移動体IDとが一致した場合、送信頻度を、受信した送信頻度低下要求あるいは送信頻度向上要求に従い変化させる。
送信頻度可変部9は、送信頻度向上要求に含まれている移動体IDと、この送信頻度可変部9を備えた移動体送信機1の移動体IDとが一致した場合、送信頻度を向上させる。具体的には、送信頻度可変部9は、パケット生成部10に対して、パケット生成周期を、それまでよりも短い所定のパケット生成周期とする指示を出すことで、送信頻度を向上させる。
送信頻度可変部9は、送信頻度低下要求に含まれている移動体IDと、この送信頻度可変部9を備えた移動体送信機1の移動体IDとが一致した場合、送信頻度を低下させる。具体的には、送信頻度可変部9は、パケット生成部10に対して、パケット生成周期を、それまでよりも長い所定のパケット生成周期とする指示を出すことで、送信頻度を低下させる。
受信感度向上部22は、送信部12により、危険移動体でないと判断された移動体IDを持つ自転車90に対して送信頻度低下要求が送信された後、受信感度低下部19により低下された受信感度を向上させる。向上させた後の受信感度は、たとえば、受信感度低下部19により低下させる前の受信感度とする。ただし、向上後の受信感度を、受信感度低下部19により低下された受信感度より向上させた受信感度としてもよい。
通知部23は、自車両91のユーザに対して種々の通知をする。たとえば、通知部23は、危険移動体が存在する場合、危険移動体が存在する方向をユーザに通知する。危険移動体判断部20は、自車両91の進行方向に対して、危険移動体が存在する方向を判断する。危険移動体判断部20は、判断結果を通知部23に出力する。
(車載通信装置の機能)
図8に示すフローチャートを用いて、車載通信装置100が実行する処理について説明する。車載通信装置100は、自車両91のイグニッションがオンとなっている間、常に図8に示す処理を行う。
ステップS1では、MCU11は、カウンタをリセットする。ステップS2は、受信期間に受信した信号のRSSIがパケットを受信したと判断できる値となったときに実行する。このステップS2では、MCU11は、1回の受信期間に、少なくとも1つの位置情報を取得できたか否かを判断する。MCU11は、位置情報を取得できたと判断された場合、ステップS3へと移行する。MCU11は、位置情報を取得できなかったと判断された場合、受信したパケットがすべて重複状態であると判断し、ステップS4へと移行する。MCU11は、ステップS2を実行することにより、情報取得判断部24を提供する。
ステップS3では、MCU11は、カウンタをリセットし、ステップS5へと移行する。ステップS5では、MCU11は、危険移動体が存在するか否かを判断する。MCU11は、危険移動体が存在すると判断した場合、ステップS10へと移行する。MCU11は、危険移動体が存在しないと判断した場合、本フローを終了する。MCU11は、ステップS5を実行することにより、危険移動体判断部20を提供する。
ステップS4では、MCU11は、カウンタを加算し、ステップS6へと移行する。
ステップS6では、MCU11は、カウンタが閾値より大きいか否かを判断する。MCU11は、カウンタが閾値より大きいと判断した場合、ステップS7へと移行する。MCU11は、カウンタが閾値以下と判断した場合、ステップS2へと戻る。
ステップS2、ステップS4、ステップS6を繰り返し、ステップS6においてカウントが閾値を超えたことを条件としてS7以下を実行するようにすることで、受信範囲50に、少数の自転車90しか存在しない状態であるにもかかわらず、ステップS7以下を実行してしまうことを抑制できる。
ステップS6がYESになった場合、多数の自転車90が受信範囲50内に存在する可能性が高いと言える。MCU11は、ステップS2、ステップS4、ステップS6を実行することにより、送信機多数判断部18を提供する。
ステップS7では、MCU11は、受信感度を低下させる。つまり、受信範囲50を狭くする。MCU11は、受信範囲50を狭くさせ、ステップS8へと移行する。MCU11は、ステップS7を実行することにより、受信感度低下部19を提供する。
ステップS8では、MCU11は、再度、位置情報を取得できたか否かを判断する。このステップS8も、ステップS2と同様、受信期間に受信した信号のRSSIがパケットを受信したと判断できる値となったときに実行する。MCU11は、位置情報を取得できなかったと判断した場合、多数の自転車90が受信範囲50内に存在する可能性が高いとしてステップS7へと戻る。
ステップS7を再度実行することにより、受信範囲50がさらに狭くなる。そのため、受信範囲50内に存在する自転車90の数を減らすことができる可能性がある。受信範囲50内に存在する自転車90の数が減るほど、受信したパケットが重複状態となることが少なくなる。
ステップS7およびステップS8を繰り返すことにより、受信範囲50内に存在する少なくとも一台の自転車90の位置情報を取得できる。MCU11は、位置情報を取得できたと判断した場合、ステップS9へと移行する。
ステップS9では、MCU11は、危険移動体が存在するか否かを判断する。MCU11は、危険移動体が存在すると判断した場合、ステップS10へと移行する。MCU11は、危険移動体が存在しないと判断した場合、ステップS11へと移行する。
ステップS10では、MCU11は、危険移動体であると判断した自転車90の移動体IDを含んだ送信頻度向上要求を送信し、ステップS12へと移行する。
ステップS12では、MCU11は、危険移動体でないと判断した自転車90が存在する場合、その自転車90の移動体IDを含んだ送信頻度低下要求を送信し、ステップS15へと移行する。
ステップS11では、MCU11は、危険移動体でないと判断した自転車90の移動体IDを含んだ送信頻度低下要求を送信し、ステップS13へと移行する。危険移動体でないと判断した自転車90が複数存在している場合、危険移動体でないと判断した自転車90の移動体IDを一つずつ含んだ送信頻度低下要求を、危険移動体でないと判断した自転車90の数分、送信することができる。あるいは、危険移動体でない判断した複数の自転車90の移動体IDをすべて含んだ1つの送信頻度低下要求を送信してもよい。MCU11は、ステップS10〜ステップS12を実行することにより、送信頻度要求部21を提供する。
ステップS13では、MCU11は、受信感度を向上させる。MCU11は、受信感度を低下させる前の状態にまで戻し、ステップS14へと移行する。狭めた受信範囲50に存在する自転車90において、危険移動体でないと判断された自転車90の送信頻度は、ステップS11により、低下させている。
そのため、受信範囲50を狭める前の状態に戻したとしても、パケットの破損により一度も位置情報を取得していない自転車90に搭載された移動体送信機1からのパケットを破損せずに受信して、そのパケットから位置情報を読み取ることができる可能性が高くなる。MCU11は、ステップS13を実行することにより、受信感度向上部22を提供する。
ステップS14では、MCU11は、危険移動体が存在するか否かを判断する。このステップS14も、受信期間に受信した信号のRSSIがパケットを受信したと判断できる値となったときに実行する。MCU11は、危険移動体が存在すると判断した場合、ステップS15へと移行する。MCU11は、危険移動体が存在しないと判断した場合、本フローを終了する。
ステップS15では、MCU11は、危険移動体が存在する方向をユーザに通知し、本フローを終了する。
(移動体送信機1の機能)
図9に示すフローチャートを用いて、移動体送信機1が実行する処理について説明する。移動体送信機1は、電源がオンとなっている間、常に図9に示す処理を行う。
ステップS21では、送信機MCU2は、移動体情報を含んだパケットを、パケット生成周期ごとに生成して、かつ、生成したパケットをキャリアセンスすることで送信し、ステップS22へと移行する。
ステップS22では、送信機MCU2は、送信頻度向上要求または送信頻度低下要求を受信し、かつ、受信した送信頻度向上要求または送信頻度低下要求が含む移動体IDが記憶部8に記憶された移動体IDと一致するか否かを判断する。送信機MCU2は、移動体IDが一致すると判断した場合、ステップS23へと移行する。送信機MCU2は、移動体IDが一致しないと判断した場合、本フローを終了する。また、送信頻度向上要求および送信頻度低下要求を受信していない場合にも本フローチャートを終了する。
ステップS23では、送信機MCU2は、受信した信号が送信頻度低下要求か送信頻度向上要求かを判断する。送信機MCU2は、受信した信号が送信頻度低下要求であると判断した場合、ステップS24へと移行する。送信機MCU2は、受信した信号が送信頻度向上要求であると判断した場合、ステップS25へと移行する。
ステップS24では、送信機MCU2は、送信頻度を所定の期間低下させ、本フローを終了する。
ステップS25では、送信機MCU2は、送信頻度を所定の期間向上させ、本フローを終了する。
以上に述べた実施形態によると、送信機多数判断部18は、位置情報を取得できなかったと判断された回数が所定の閾値を超えた場合、受信範囲50内に自転車90が多数存在すると判断する。そして、受信感度低下部19は、送信機多数判断部18により、受信範囲50内に多数の自転車90が存在すると判断された場合、受信範囲を狭くさせるために、受信感度を所定値低下させる。
受信範囲50を狭くさせることで、受信範囲50内に存在する自転車90の数を減らすことができる可能性が高くなる。受信範囲50内に存在する自転車90の数を減らすほど、1回の受信期間内に受信するパケットの数が少なくなる。受信するパケットの数が少なくなることで、重複状態となる可能性が低くなる。重複状態となる可能性を低くすることで、受信範囲50内に存在する自転車90の位置情報を、速やかに取得できる可能性が高くなる。
危険移動体判断部20は、その位置情報から危険移動体が存在するか否かを判断する。よって、受信範囲50を狭くすることで、自車両91の周囲に多数の自転車90が存在する状況でも、迅速に、自車両91の周囲に存在している自転車90が危険移動体であるか危険移動体ではないかを判断することができる。
送信頻度要求部21は、危険移動体判断部20の判断結果により、危険移動体でないと判断した自転車90の移動体IDを含んだ送信頻度低下要求を、送信部12に送信させる。送信頻度低下要求を送信することで、その送信頻度低下要求で指定した移動体IDの自転車90は、パケットを送信する頻度が低下する。
受信感度向上部22は、送信部12により、送信頻度低下要求が送信された後、受信感度低下部19により低下させた受信感度を向上させる。受信感度を向上させることで、受信範囲50内に存在する自転車90の数が増える可能性がある。受信範囲50に存在する自転車90の数が増えたとしても、送信頻度低下要求に含まれている移動体IDを持つ自転車90は、その送信頻度低下要求を受信していれば、送信頻度が低下させられている。
そのため、受信感度を向上させることで、受信範囲50に存在する移動体送信機1の数が増えたとしても、重複状態となる可能性を低くできる。これにより、受信範囲50内に存在する自転車90から送信されるパケットに含まれる位置情報を読み取れないことを抑制することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。第1実施形態のステップS8では、MCU11は、位置情報を取得できなかったと判断した場合、受信範囲50を狭くしても、まだ、その受信範囲50に多数の自転車90が受信範囲50内に存在する可能性が高いとしてステップS7へと戻る。そしてMCU11は、再度受信感度を低下させる。
これに代えて、第2実施形態では、MCU11は、位置情報を取得できなかったと判断した場合、ユーザに対して、自車両91の周辺に多数の自転車90が存在することを通知する。
図10に示すフローチャートを用いて、第2実施形態に係る車載通信装置200が実行する処理について説明する。図10のフローチャートに示す処理は、図8に示すフローチャートに代えて実行する。第2実施形態のステップS8では、MCU11は、位置情報を取得できなかったと判断した場合、ステップS30へと移行する。
ステップS30では、MCU11は、自車両91のユーザに対して通知する。ステップS30における通知は、ステップS15における通知とは異なった内容を通知する。ステップS30における通知は、自車両91の周辺に多数の自転車90が存在することをユーザに伝える。
MCU11は、ステップS7により、受信範囲50を狭めた状態において、位置情報を取得できなかったと判断した場合、自車両91の周辺には、多数の自転車90が存在すると判断する。受信範囲50を狭めた状態において、多数の自転車90が存在しているため、危険移動体となるおそれのある自転車90が自車両91の周辺に多数存在していると言える。
そのため、ユーザに対して即時に自車両91の周辺に多数の自転車90が存在することを伝えることが好ましい。ステップS30における通知は、危険移動体が存在する方向をユーザに通知するのではなく、自車両91の周辺に多数の自転車90が存在することを通知する。MCU11は、ステップS30を実行することにより、通知部23を提供する。
以上に述べた実施形態によると、MCU11は、受信感度を低下させた後、位置情報を取得できなかったと判断した場合、自車両91の周辺に多数の自転車90が存在すると判断する。この場合、通知部23は、自車両91の周辺に多数の自転車90が存在することをユーザに通知する。これにより、ユーザは自車両91の周辺に、危険移動体となるおそれのある自転車90が多数存在していることを把握することができる。ユーザは、自車両91の周辺の状況を把握して運転することができ、自転車90との衝突の可能性を抑制できる。
(第3実施形態)
第3実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。図11は、第3実施形態に係る移動体送信機301を示している。第3実施形態では、送信機MCU2は、危険動作検出部40をさらに有する。
危険動作検出部40は、位置情報検出部7により検出された位置情報から、自転車90の急加速および進路変更の少なくとも1つを示す危険動作を検出する。
図12に示すフローチャートを用いて、第3実施形態に係る移動体送信機301が実行する処理について説明する。図12のフローチャートに示す処理は、図9に示すフローチャートに代えて実行する。第3実施形態のステップS24では、送信機MCU2は、送信頻度を所定の期間低下させ、ステップS26へと移行する。
ステップS26では、送信機MCU2は、自転車90の危険動作を検出したか否かを判断する。送信機MCU2は、危険動作を検出した場合、ステップS27へと移行する。送信機MCU2は、危険動作を検出できなかった場合、本フローを終了する。なお、ステップS26は、送信機MCU2は、ステップS24の実行後に移行するのではなく、ステップS24の実行が終了するまでの間、周期的に実行する。
ステップS27では、送信機MCU2は、送信頻度低下要求により所定の期間低下させている送信頻度を元の状態へと戻す。元の状態とは、送信頻度低下要求により送信頻度を所定の期間低下させる前の状態である。
車載通信装置100により、危険移動体でないと判断されたことで送信頻度を低下された自転車90であっても、自転車90が危険動作を行った場合、危険移動体となるおそれがある。送信機MCU2は、送信頻度を低下された自転車90であっても、自転車90が危険動作を行った場合、所定の期間を待たずに送信頻度を元の頻度に戻す。
これにより、危険動作を行った自転車90からのパケットを、車載通信装置100は早期に受信できる可能性が高くなるので、危険動作を行った自転車90が危険移動体であるか否かを早期に判断できる。
(他の実施形態)
この明細書における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、1つの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
(変形例1)
上記実施形態では、送信頻度要求部21は、危険移動体でない移動体の移動体IDを含んだ送信頻度低下要求を送信部12に送信させる。これに代えて、送信頻度要求部21は、送信頻度低下要求IDを送信部12に送信させてもよい。送信部12は、送信範囲に送信頻度低下要求IDを一斉送信する。このときの送信範囲は、受信範囲50が狭くなっているか否かに関わらず、受信範囲50と同じになるようにする。受信範囲50の外に存在する自転車90については危険移動体か否かを判断していないので、受信範囲50の外に存在する自転車90は危険移動体である可能性がある。受信範囲50の外に存在する自転車90に搭載された移動体送信機1が、危険移動体であるにもかかわらず、送信頻度を低下してしまわないように、送信範囲を受信範囲50と同じにするのである。
送信範囲を調整するために、この変形例1では、MCU11は、図示しない送信出力調整部をさらに有する。送信出力調整部は、現在の受信範囲50と同一の送信範囲となるように送信部12の送信出力を調整する。
送信頻度低下要求IDは、送信頻度低下要求と判断できる予め設定された移動体IDである。送信頻度低下要求IDは、すべての移動体送信機1の移動体IDとは異なるIDである。
移動体送信機1は、送信頻度低下要求IDを受信した場合、送信頻度を所定の期間低下させる。尚、車載通信装置100は、危険移動体に対して送信頻度向上要求を送信しており、移動体送信機1は、送信頻度向上要求に含まれる移動体IDと、この送信頻度可変部9を備えた移動体送信機1の移動体IDとが一致した場合、送信頻度を所定の期間向上させている。送信頻度を向上させた移動体送信機1は、送信頻度低下要求IDを受信したとしても要求を無視する。送信頻度を向上させた移動体送信機1は、送信頻度低下要求IDを受信したとしても送信頻度を低下させない。
このようにすることで、危険移動体でない移動体に対して、個別に移動体IDを含んだ送信頻度低下要求を送信する必要がない。これにより、個別に送信頻度低下要求を送信する場合と比べ、早く移動体送信機1の送信頻度を低下させることができる。
(変形例2)
上記実施形態では、自車両91に搭載された車載通信装置100の説明をした。これに代えて、車載通信装置100は、自転車90に搭載された車載通信装置、船に搭載された船上器などの多様な形態をとることができる。
(変形例3)
上記実施形態では、送信頻度要求部21は、危険移動体判断部20の判断結果により、危険移動体に対して、送信頻度向上要求を送信部12に送信させる。これに代えて、危険移動体判断部20が危険移動体であると判断しても、送信頻度要求部21は、危険移動体に対して、送信頻度向上要求を送信部12に送信させないようにしてもよい。送信頻度を向上させないことで、受信感度向上部22により受信範囲を広げたとしても送信期間に受信するパケットの数をより少なくすることができる。これにより、重複状態となる可能性を低くすることができるため、他の危険移動体を検出できる可能性が高くなる。
1 移動体送信機、 100 車載通信装置、 12 送信部、 14 受信部、 18 送信機多数判断部、 19 受信感度低下部、 20 危険移動体判断部、 200 車載通信装置、 21 送信頻度要求部、 22 受信感度向上部、 23 通知部、 24 情報取得判断部、 3 移動体受信部、 40 危険動作検出部、 50 受信範囲、 7 位置情報検出部、 9 送信頻度可変部、 90 移動体、 91 自車両。

Claims (4)

  1. 移動体(90)で用いられる移動体送信機(1)から送信される前記移動体の位置情報の信号である送信信号を受信する受信部(14)と、
    前記送信信号を受信する受信期間に、前記受信部で受信した前記送信信号のうち少なくとも1つの前記位置情報を取得できたか否かを判断する情報取得判断部(24)と、
    前記情報取得判断部により、前記位置情報を取得できなかったと判断された回数が所定の閾値を超えた場合、前記送信信号を前記受信部が受信できる範囲である受信範囲(50)内に、前記移動体送信機が多数存在すると判断する送信機多数判断部(18)と、
    前記送信機多数判断部により、前記受信範囲内に、前記移動体送信機が多数存在すると判断された場合、前記受信範囲を狭くさせるために、受信感度を低下させる受信感度低下部(19)と、
    前記受信感度低下部により前記受信感度を低下させた後に受信した前記位置情報から、自車両(91)と衝突するおそれがある前記移動体である危険移動体が存在するか否かを判断する危険移動体判断部(20)と、
    前記危険移動体判断部の判断結果により、前記危険移動体でない前記移動体に対して、所定の期間、前記移動体送信機からの送信頻度を低下させる送信頻度低下要求を送信部(12)に送信させる送信頻度要求部(21)と、
    前記送信部により、前記送信頻度低下要求が送信された後、前記受信感度低下部により低下させた前記受信感度を向上させる受信感度向上部(22)とを備える車載通信装置。
  2. 前記送信頻度要求部は、
    前記危険移動体判断部の判断結果により、前記危険移動体に対して、所定の期間、前記移動体送信機からの送信頻度を向上させる送信頻度向上要求を前記送信部に送信させる請求項1に記載の車載通信装置。
  3. 前記受信感度低下部により、前記受信感度が低下された後、前記情報取得判断部により、前記移動体に関する情報を取得できなかったと判断された場合、前記自車両の周囲に多数の前記移動体が存在することを前記自車両のユーザに通知する通知部(23)をさらに有する請求項1に記載の車載通信装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車載通信装置(100、200)と、
    移動体に設けられた移動体送信機とを備えた移動体通信システムであって、
    前記移動体送信機は、
    前記車載通信装置が送信した前記送信頻度低下要求を受信する移動体受信部(3)と、
    前記移動体受信部が前記送信頻度低下要求を受信した場合、所定の期間、前記送信頻度を低下させる送信頻度可変部(9)と、
    前記移動体の位置情報を検出する位置情報検出部(7)と、
    前記位置情報検出部で検出された前記位置情報から、前記移動体の急加速および進路変更の少なくとも1つを示す危険動作を検出する危険動作検出部(40)とを備え、
    前記送信頻度可変部は、前記送信頻度低下要求により、前記送信頻度を低下させた後、前記危険動作検出部により、前記危険動作が検出された場合、前記所定の期間を待たずに前記送信頻度を低下させる前の頻度に戻す移動体通信システム。
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