JP2019018707A - 動力装置付き車輪用軸受装置 - Google Patents

動力装置付き車輪用軸受装置 Download PDF

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Mitsuo Kawamura
光生 川村
健太郎 西川
Kentaro Nishikawa
健太郎 西川
康之 藤田
Yasuyuki Fujita
康之 藤田
泰介 井木
Taisuke IGI
泰介 井木
浩希 藪田
Hiroki Yabuta
浩希 藪田
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【課題】一般的な車輪用軸受および足回り部品等の構成を大きく変えることなく、所望の体積を確保することができる電動発電機および減速機を車輪内に収めることができる動力装置付き車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】この動力装置付き車輪用軸受装置1は、車輪用軸受2と、動力装置Hdとを備える。動力装置Hdは、外輪4に取付けられたステータおよび車輪用軸受2の回転軸と平行な回転軸を含むモータロータを有する電動発電機3と、モータロータの回転を減速して車輪に伝達する減速機Gkとを備える減速機付き電動発電機である。動力装置Hdの全体が、ブレーキロータ12における、ブレーキキャリパKpが押し付けられる部分となる外周部12bよりも小径であり、且つ、動力装置Hdの全体が、車輪用軸受2の車体取り付け面とハブフランジ7との間の軸方向範囲に位置する。
【選択図】図1

Description

この発明は、一般的な車輪用軸受およびブレーキ等の足回り部品の構成を大きく変えることなく、車両性能を向上させる発電機等を車輪内に収めることができる動力装置付き車輪用軸受装置に関する。
図11〜図13に示すように、一般的な車輪用軸受は、外輪60と一体に設けられた取付用フランジ60aを備え、この取付用フランジ60aがナックル61に取付けられる。前記取付用フランジ60aは、車体外側(アウトボード側)からナックル61と当接し、前記ナックル61と車体内側(インボード側)から挿通されたボルト62により締結される。車輪用軸受は、車両メーカにより取り付けられるため、組み付け性の良さが求められる。
車輪の中にモータを組み込むインホイールモータ構造(特許文献1,2)は、モータを動作させるインバータおよび電池を車体に搭載する必要があるものの、動力ユニットを車体内に搭載する必要がない。このため、車体容積を占有することなく車両に動力を付与でき、車体設計の自由度も高い。しかしながら、モータ出力はモータ体積と比例するため、大きな出力トルクを得るためにはモータを大きくするか、減速機構等が必要となる。モータ体積が大きいものまたは減速機構を有するインホイールモータはホイール内に収めることが難しく、従来と同様の車輪用軸受を搭載する懸架装置を使うことができず、車体の足回りの構造変更が避けられない。
特許第4694147号公報 特許第4724075号公報
車輪用軸受とブレーキロータ内に収まるインホイールモータのみで車体の動力を賄うにはモータ体積が小さい。このため、出力トルクを増大するために減速機構を備える必要またはモータサイズを大きくする必要がある。減速機構を備えた構造において、特に、減速機構およびモータの軸方向の部分をホイール内に収めることが難しい。これにより、従来と同様の車輪用軸受を搭載する懸架装置を使うことができず、車体の足回りの構造変更が避けられない。
一方、内燃機関等の他の動力機構を主動力手段とするハイブリッドシステムの動力補助システムとしてインホイールモータを搭載することが考えられる。この場合、インホイールモータのみで車体の動力を賄う必要はなく、車両の走行状態または主動力手段の状態に合わせてインホイールモータを駆動、回生制動・充電することで、省燃費化および車両の動力性能の向上を図ることができる。
しかしながら、加速性能の向上のような大きな出力トルクを要求される場合、限られた空間内に高出力トルクを得る必要がある。モータは体積に比例して出力トルクが増加するため、小さなモータで大きな出力トルクを得るためには、減速機を用いる必要がある。
この発明の目的は、一般的な車輪用軸受および足回り部品等の構成を大きく変えることなく、所望の体積を確保することができる電動発電機および減速機を車輪内に収めることができる動力装置付き車輪用軸受装置を提供することである。
この発明の動力装置付き車輪用軸受装置は、固定輪、およびハブフランジを有し前記固定輪に転動体を介して回転自在に支持されて前記ハブフランジに車両の車輪およびブレーキロータが取付けられる回転輪を有する車輪用軸受と、動力装置とを備えた動力装置付き車輪用軸受装置において、
前記動力装置は、前記固定輪に取付けられたステータおよび前記車輪用軸受の回転軸と平行な回転軸を含むモータロータを有する電動発電機と、前記モータロータと前記車輪間の回転を伝達する歯車機構とを備える歯車機構付き電動発電機であり、
前記動力装置の全体が、前記ブレーキロータにおける、ブレーキキャリパが押し付けられる部分となる外周部よりも小径であり、且つ、前記動力装置の全体が、前記車輪用軸受の車体取り付け面と前記ハブフランジとの間の軸方向範囲に位置する。
この構成によると、動力装置が、モータロータと車輪間の回転を伝達する歯車機構を備えるため、電動発電機の小型化を図りつつ所望の体積(モータ体積)を確保して動力装置として必要な出力トルクを得ることができる。
動力装置の全体が、ブレーキロータの外周部よりも小径であり、且つ、動力装置の全体が、車輪用軸受の車体取り付け面とハブフランジとの間の軸方向範囲に位置するため、車輪内に動力装置を設置するスペースを確保してこの動力装置をコンパクトに収めることができる。
したがって、一般的な車輪用軸受および足回り部品等の構成を大きく変えることなく、所望のモータ体積を確保することができる動力装置を車輪内に収めることができる。
前記歯車機構は、前記車輪、前記ブレーキロータ、および前記回転輪と一体に回転する内歯車を有するものであってもよい。この場合、電動発電機のモータロータに設けられた歯車と内歯車とが直接または他の歯車を介して噛み合うことで、電動発電機の駆動時にこの電動発電機の出力を減速することができる。
前記ブレーキロータに前記内歯車が設けられていてもよい。この場合、ブレーキロータの内周面等を利用して内歯車を形成することができる。
前記電動発電機は、前記モータロータおよび前記ステータを覆い前記回転輪に一体に設けられる回転ケースを備え、この回転ケースに前記内歯車が設けられていてもよい。この場合、回転ケース内に減速機を収めることができるため、動力装置付き車輪用軸受装置を一体品として取り扱うことができる。したがって、動力装置付き車輪用軸受装置を車体側取付部材に組み付ける組付け性を高めることができる。
前記固定輪である外輪と前記回転ケースとの間を密封するシールを備えてもよい。この場合、電動発電機および車輪用軸受内部に水および異物が侵入することをシールにより防ぐことができる。
前記車輪用軸受の回転軸と同軸に、前記電動発電機の回転軸が設けられていてもよい。この場合、電動発電機の回転軸が車輪用軸受の回転軸と非同軸の構成よりも、モータ体積を大きく確保することができ、これにより出力トルクを大きくすることが可能となる。
前記車輪用軸受の外周に、この車輪用軸受と一体に前記電動発電機が設けられ、前記歯車機構は、前記車輪と一体に回転する内歯車と、この内歯車と噛み合う歯車とを有する遊星歯車機構により動力を伝達してもよい。このような遊星歯車機構等により動力装置として必要な出力トルクを得ることができる。
前記動力装置は、前記電動発電機を複数備えてもよい。この場合、一個の電動発電機を備えたものより電動発電機の出力トルクを大きくすることが可能となる。また、低速用、高速用、回生用等の特性を付与した電動発電機を配置することができ、それぞれの特性に合わせた駆動および回生の制御と動力伝達の切替えをすることで、電動発電機の効率が高い領域で使用することができる。
前記固定輪に対する前記回転輪の回転速度を検出する回転検出器が、前記回転輪の前記ハブフランジとは反対側(インボード側)の端部と、前記固定輪との間に設けられていてもよい。この場合、回転検出器を電動発電機の駆動または回生制御等に用いることができる。
前記電動発電機の回転駆動用の駆動電圧または回生電圧が100V以下であってもよい。この場合、乗員またはメンテナンス作業者等への感電の危険性を低くすることができる。内燃機関のみ備えた既存の車両に、この動力装置付き車輪用軸受装置と、電動発電機用のバッテリーとして100V以下の中電圧バッテリーとを搭載することで、車両の大幅な改造をすることなく、マイルドハイブリッド車両にすることができる。
前記車輪用軸受が、前記車両の主駆動源と機械的に非連結である従動輪を支持する軸受であってもよい。この場合、電動発電機が簡易で省スペースで済む構成であるため、車体の足回りの構造等を変更することなく、この電動発電機を従動輪に簡単に設置することができる。
前記車輪用軸受が、前記車両の主駆動源と機械的に連結された駆動輪を支持する軸受であってもよい。
前記固定輪が前記車輪用軸受の外輪であり、前記回転輪が前記車輪用軸受の内輪であってもよい。
この発明の動力装置付き車輪用軸受装置は、回転輪が外輪である場合にも適用することができるが、回転輪が内輪であると、各構成部品を空間効率良く設置することができる。
前記歯車機構が前記モータロータの回転を減速して前記車輪に伝達する減速機であってもよい。
前記歯車機構が前記車輪の回転を増速して前記電動発電機に伝達する増速機であってもよい。
この構成によると、車輪の回転を増速して電動発電機に伝達する増速機を備えるため、電動発電機の小型化を図りつつ所望のモータ体積を確保して回生電力を得ることができる。電動発電機および増速機の全体が、ブレーキロータの外周部よりも小径であり、且つ、電動発電機および増速機の全体が、車輪用軸受の車体取り付け面とハブフランジとの間の軸方向範囲に位置するため、車輪内に電動発電機および増速機を設置するスペースを確保して電動発電機および増速機をコンパクトに収めることができる。したがって、一般的な車輪用軸受および足回り部品等の構成を大きく変えることなく、所望の体積(電動発電機の体積)を確保することができる電動発電機および増速機を車輪内に収めることができる。
この発明の動力装置付き車輪用軸受装置は、固定輪、およびハブフランジを有し前記固定輪に転動体を介して回転自在に支持されて前記ハブフランジに車両の車輪およびブレーキロータが取付けられる回転輪を有する車輪用軸受と、動力装置とを備えた動力装置付き車輪用軸受装置において、前記動力装置は、前記固定輪に取付けられたステータおよび前記車輪用軸受の回転軸と平行な回転軸を含むモータロータを有する電動発電機と、前記モータロータと前記車輪間の回転を伝達する歯車機構とを備える歯車機構付き電動発電機であり、前記動力装置の全体が、前記ブレーキロータにおける、ブレーキキャリパが押し付けられる部分となる外周部よりも小径であり、且つ、前記動力装置の全体が、前記車輪用軸受の車体取り付け面と前記ハブフランジとの間の軸方向範囲に位置する。このため、一般的な車輪用軸受および足回り部品等の構成を大きく変えることなく、所望のモータ体積を確保することができる電動発電機および減速機を車輪内に収めることができる。
この発明の実施形態に係る動力装置付き車輪用軸受装置の断面図である。 同動力装置付き車輪用軸受装置の一部を拡大して示す断面図である。 同動力装置付き車輪用軸受装置の斜視図である。 同動力装置付き車輪用軸受装置の分解斜視図である。 この発明の他の実施形態に係る動力装置付き車輪用軸受装置の一部を拡大して示す断面図である。 同動力装置付き車輪用軸受装置の分解斜視図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る動力装置付き車輪用軸受装置の斜視図である。 いずれかの動力装置付き車輪用軸受装置を備えた車両の車両用システムの概念構成を示すブロック図である。 同車両用システムを搭載した車両の一例となる電源系統図である。 同動力装置付き車輪用軸受装置を備えた他の車両の車両用システムの概念構成を説明する図である。 従来例の車輪用軸受等の断面図である。 同車輪用軸受とブレーキロータとナックルを分解した側面図である。 同車輪用軸受とブレーキロータとナックルを分解した斜視図である。
この発明の実施形態に係る動力装置付き車輪用軸受装置を図1ないし図4と共に説明する。図1に示すように、この動力装置付き車輪用軸受装置1は、車輪用軸受2と、動力装置Hdとを備える。
<車輪用軸受2について>
車輪用軸受2は、固定輪である外輪4と、複列の転動体6と、回転輪である内輪5とを有する。外輪4に複列の転動体6を介して内輪5が回転自在に支持されている。内外輪5,4間の軸受空間には、グリースが封入されている。内輪5は、外輪4よりも軸方向のアウトボード側に突出した箇所にハブフランジ7を有する。図1および図4に示すように、外輪4の外周面におけるインボード側には取付用フランジ4aが設けられ、この取付用フランジ4aが、車体側取付部材であるナックル8に締結ボルト22により取り付けられている。
この明細書において、動力装置付き車輪用軸受装置1が車両に搭載された状態で車両の車幅方向の外側寄りとなる側をアウトボード側と呼び、車両の車幅方向の中央寄りとなる側をインボード側と呼ぶ。
図1に示すように、ハブフランジ7のアウトボード側の側面には、車輪のリム(図示せず)とブレーキロータ12とが軸方向に重なった状態で、ハブボルト13により取り付けられている。前記リムの外周にタイヤが取付けられている。
<ブレーキ17について>
ブレーキ17は、ディスク式のブレーキロータ12と、ブレーキキャリパKpとを備える摩擦ブレーキである。ブレーキロータ12は、平板状部12aと、外周部12bとを有する。平板状部12aは、ハブフランジ7に重なる環状で且つ平板状の部材である。外周部12bは、平板状部12aから外輪4の外周側へ延びる。外周部12bは、平板状部12aの外周縁部からインボード側に円筒状に延びる円筒状部12baと、この円筒状部12baのインボード側端から外径側に平板状に延びる平板部12bbとを有する。
ブレーキキャリパKpは、ブレーキロータ12の平板部12bbを挟み付ける摩擦パッド(図示せず)を有する。ブレーキキャリパKpは、ナックル8に取付けられている。このブレーキキャリパKpは、油圧式および機械式のいずれであってもよく、また電動モータ式であってもよい。
<動力装置Hd>
図2および図3に示すように、動力装置Hdは、走行用の主駆動源35(図10)と併用する駆動アシスト、回生制動および発電が行える装置である。この動力装置Hdは、電動発電機3と減速機(歯車機構)Gkとを備える減速機付き電動発電機である。
動力装置Hdは、その全体の径方向範囲L2が、ブレーキロータ12の外周部12bよりも小径である。さらに動力装置Hdの全体が、車輪用軸受2の車体取り付け面とハブフランジ7との間の軸方向範囲L1に位置する。
電動発電機3は、外輪4の取付用フランジ4aに取付けられたステータ18と、車輪用軸受2の回転軸Laと平行な回転軸Lbを含むロータ(モータロータ)19とを有する。電動発電機3は、IPM(Interior Permanent Magnet)同期モータ(もしくはIPMSM(Interior Permanent Magnet Synchronous Motor)と標記)、SPM(Surface Permanent Magnet)同期モータ(もしくはSPMSM(Surface Permanent Magnet Synchronous Motor)と標記)、SR(Switched reluctance)モータ、ブラシ付きDCモータ、誘導電動機等を要求機能に合わせて選択可能である。
電動発電機3としてPMモータを選択することで、同じ体積の他の形式のモータよりも出力トルクが大きなモータとすることができる。もしくは電動発電機3として、誘導電動機またはSRモータを選択することで、コギングトルクがなく、モータによる引き摺り抵抗の無い構造とすることができる。電動発電機3として、ブラシ付きDCモータを選択することで、回生の際に外部の制御回路なしに電力を取り出すことができる。
図2〜図4に示すように、減速機Gkは、電動発電機3が駆動する場合、モータロータ19の回転を減速して車輪に伝達する。なおこの減速機Gkは、電動発電機3が回生制動・充電する場合、車輪の回転を増速して電動発電機3に伝達する増速機として機能する。
この減速機Gkは、内歯車Igと、この内歯車Igに噛み合う外歯車であるピニオン歯車Pgとを有する。内歯車Igは、ブレーキロータ12における円筒状部12baの内周面に形成されている。よって、内歯車Igは、車輪、ブレーキロータ12、および内輪5と一体に回転する。ピニオン歯車Pgは電動発電機3の回転軸Lbに固定され、このピニオン歯車Pgが内歯車Igに常時噛み合う。
<回転検出器>
この動力装置付き車輪用軸受装置1には、図示外の回転検出器が設けられている。図2に示すように、この回転検出器は、電動発電機3の駆動または回生制御等に用いるために、外輪4に対する内輪5の回転速度を検出する。この回転検出器として例えばレゾルバが適用される。前記回転検出器は、例えば、回転輪である内輪5に取付けられた被検出部(図示せず)と、固定輪である外輪4またはナックル8に取付けられて前記被検出部を検出するセンサ部(図示せず)とを有する。回転検出器としては、例えば、磁気エンコーダ等の磁気検出器、レーザまたは赤外線等の光学検出器を採用してもよい。
<作用効果>
以上説明した動力装置付き車輪用軸受装置1によれば、動力装置Hdが、モータロータ19の回転を減速して車輪に伝達する減速機Gkを備えるため、電動発電機3の小型化を図りつつ所望の体積(モータ体積)を確保して動力装置Hdとして必要な出力トルクを得ることができる。
動力装置Hdの全体の径方向範囲L2が、ブレーキロータ12の外周部12bよりも小径であり、且つ、動力装置Hdの全体が、車輪用軸受2の車体取り付け面とハブフランジ7との間の軸方向範囲L1に位置するため、車輪内に動力装置Hdを設置するスペースを確保してこの動力装置Hdをコンパクトに収めることができる。
したがって、一般的な車輪用軸受および足回り部品等の構成を大きく変えることなく、所望のモータ体積を確保することができる動力装置Hdを車輪内に収めることができる。
また電動発電機3が、車輪用軸受2の外径部に実装されるため、動力伝達部材であるドライブシャフト(図示せず)を車輪用軸受2の回転軸中心に挿通することができる。
<他の実施形態について>
以下の説明においては、各実施の形態で先行して説明している事項に対応している部分には同一の参照符号を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成から同一の作用効果を奏する。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図5および図6に示すように、動力装置Hdが、アウターロータ型の電動発電機3と、遊星歯車機構Ykとを備えた構成であってもよい。電動発電機3は、モータロータ19がステータ18の半径方向外方に位置するアウターロータモータである。この電動発電機3は、回転ケース15と、ステータ18と、モータロータ19とを有する。回転ケース15は、モータロータ19およびステータ18を覆い内輪5に一体に設けられている。
回転ケース15は、軸方向途中部に段差部を有する円筒状のケース円筒状部から成り、このケース円筒状部は、アウトボード側の小径部、インボード側の大径部、および小径部と大径部とを繋ぐ前記段差部を有する。このケース円筒状部における小径部の内周面が、内輪5のハブフランジ7の外径面に固定されている。
電動発電機3の回転軸は、車輪用軸受2の回転軸Laと同軸である。車輪用軸受2の外周に、この車輪用軸受2と一体に電動発電機3が設けられている。外輪4の外周面に、ステータ18、軸受Br,Brが固定されている。軸受Br,Brは、ステータ18のインボード側およびアウトボード側に配置され、各軸受Brの内輪内周面が外輪4の外周面に嵌合固定されている。軸受Br,Brの外輪外周面に渡って、モータロータ19と一体の外歯車Ogが架設されている。したがって、外歯車Ogは、固定輪である外輪4に、軸受Br,Brを介して回転自在に支持されている。外歯車Ogの内周面にモータロータ19が固定され、このモータロータ19がステータ18の半径方向外方に所定のラジアルギャップを隔てて対向する。
<遊星歯車機構Yk等>
減速機である遊星歯車機構Ykは、内歯車Ig、遊星歯車Gy、遊星キャリアKyおよび前記外歯車Ogを有する。前記ケース円筒状部における大径部の内周面に内歯車Igが形成され、この内歯車Igが遊星歯車Gyに噛み合う。さらに遊星歯車Gyが外歯車Ogに噛み合っている。固定輪である外輪4には、複数の遊星キャリアKyを支持する固定部材24が設けられている。複数の遊星キャリアKyは、車輪用軸受2の同心円上に円周方向一定間隔置きに複数配置されている。各遊星キャリアKyに遊星歯車Gyが自転可能に保持されている。このような遊星歯車機構Ykにより動力を伝達し得る。
<車輪用軸受装置のナックル8への組み付け構造>
外輪4には、車輪用軸受装置をナックル8に固定するための取付用フランジ20、引き込みナット21等が設けられている。取付用フランジ20は、円筒部と、フランジ部とを有する。前記円筒部は、この軸方向一端が外輪4の外周面の段差部に当接するように配置され、前記フランジ部は、前記円筒部の軸方向他端から半径方向外方に延びる。前記フランジ部は、ナックル8よりもインボード側に位置する。前記フランジ部をナックル8のインボード側面に当接させ、引き込みナット21を締め込むことにより、外輪4に取付用フランジ20が固定される。
前記フランジ部には、複数の締結ボルト(締結手段)22を挿通する挿通孔20cがそれぞれ設けられている。前記固定部材24に、複数の締結ボルト22が螺合される複数の雌ねじ(図示せず)が円周方向一定間隔おきに形成されている。これら複数の雌ねじは、取付用フランジ20の複数の挿通孔20cの位相に合うように形成されている。ナックル8には、取付用フランジ20における円筒部の外周面の挿入を許す貫通孔8aが形成されると共に、前記複数の挿通孔20cの位相に合う複数の連通孔8bが形成されている。複数の締結ボルト22が、取付用フランジ20のインボード側から複数の挿通孔20cにそれぞれ挿入され、ナックル8の各連通孔8bを介して、固定部材24の前記各雌ねじに螺合されている。これら締結ボルト22により、固定部材24とナックル8と取付用フランジ20とが一体に締結されている。
<シール構造について>
固定部材24の外周縁部には、電動発電機3および車輪用軸受2内部への水および異物の侵入を防ぐ環状のシール23が嵌合されている。このシール23は、径方向に所定距離隔てて設けられた内側円筒部および外側円筒部と、これら円筒部を繋ぐ立板部とを有する。円筒部および立板部は一体に形成されている。固定部材24の外周縁部に前記内側円筒部が嵌合固定されるうえ、ナックル8のアウトボード側面に前記立板部が密接に設けられている。また前記外側円筒部の外周面には、半径方向外方に所定小距離突出するリップが設けられ、このリップが、ケース円筒状部の内周面に摺接する。
<回転検出器26およびカバー27>
回転検出器26は、外輪4に対する内輪5の回転速度を検出する。この回転検出器26として、例えば、レゾルバ、磁気エンコーダ等の磁気検出器、レーザまたは赤外線等の光学検出器のいずれかが適用される。回転検出器26は、内輪5の外周面に取付けられた被検出部26aと、外輪4の内周面に取付けられて前記被検出部26aを検出するセンサ部26bとを有する。
車輪用軸受2における車体側端面には、カバー27が設けられている。このカバー27は、有底円筒状で、外輪4のインボード側の内周面に嵌合固定される円筒部と、この円筒部のインボード側端を塞ぐ底部とを有する。このカバー27により、回転検出器26および車輪用軸受内部への水および異物の侵入を防ぐ。
以上説明した図5および図6に示す構成によれば、回転ケース15内に遊星歯車機構Ykを収めることができるため、動力装置付き車輪用軸受装置を一体品として取り扱うことができる。したがって、動力装置付き車輪用軸受装置をナックル8に組み付ける組付け性を高めることができる。また、車輪用軸受2の回転軸Laと同軸に、電動発電機3の回転軸が設けられているため、電動発電機3の回転軸が車輪用軸受2の回転軸Laと非同軸の構成よりも、モータ体積を大きく確保することができ、これにより出力トルクを大きくすることが可能となる。
図7に示すように、動力装置が、電動発電機3を複数(この例では三つ)搭載した構成であってもよい。この構成では、外輪4の取付用フランジ4aに、各電動発電機3が取付けられている。これら複数の電動発電機3は円周方向に間隔を隔てて設けられている。各電動発電機3のモータロータの回転軸は、車輪用軸受2の回転軸と平行である。各電動発電機3の回転軸に固定されるピニオン歯車Pgは、それぞれ内歯車Igに常時噛み合う。その他図1〜図4と同様の構成となっている。
図7の構成によれば、一個の電動発電機を備えたものより電動発電機全体の出力トルクを大きくすることが可能となる。電動発電機の回転軸が車輪用軸受の回転軸と非同軸の構成の場合、電動発電機を配置する空間が小さく、電動発電機の出力が小さくなる。しかし、図7に示すように、電動発電機3を複数搭載することで電動発電機全体の出力トルクを大きくし得る。また、各電動発電機3内に、図示外の、電磁クラッチ、ワンウェイクラッチ等の動力遮断構造を備えることで、低速用、高速用、回生用等の特性を付与した電動発電機3を配置することができ、それぞれの特性に合わせた駆動および回生の制御と動力伝達の切替えをすることで、電動発電機3の効率が高い領域で使用することができる。
<車両用システムについて>
図8は、いずれかの実施形態に係る動力装置付き車輪用軸受装置1を用いた車両用システムの概念構成を示すブロック図である。
この車両用システムにおいて、動力装置付き車輪用軸受装置1は、主駆動源と機械的に非連結である従動輪10を持つ車両において、従動輪10に対して搭載される。動力装置付き車輪用軸受装置1における車輪用軸受2(図1等)は、従動輪10を支持する軸受である。
主駆動源35は、ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジン等の内燃機関、または電動発電機(電動モータ)、または両者を組み合わせたハイブリッド型の駆動源である。前記「電動発電機」は、回転付与による発電が可能な電動モータを称す。図示の例では、車両30は、前輪が駆動輪10、後輪が従動輪10となる前輪駆動車であって、主駆動源35が内燃機関35aと駆動輪側の電動発電機35bとを有するハイブッリド車(以下、「HEV」と称することがある)である。
具体的には、駆動輪側の電動発電機35bが48V等の中電圧で駆動されるマイルドハイブリッド形式である。ハイブリッドはストロングハイブリッドとマイルドハイブリッドとに大別されるが、マイルドハイブリッドは、主要駆動源が内燃機関であって、発進時や加速時等にモータで走行の補助を主に行う形式を言い、EV(電気自動車)モードでは通常の走行を暫くは行えても長時間行うことができないことでストロングハイブリッドと区別される。同図の例の内燃機関35aは、クラッチ36および減速機37を介して駆動輪10のドライブシャフトに接続され、減速機37に駆動輪側の電動発電機35bが接続されている。
この車両用システムは、従動輪10の回転駆動を行う走行補助用の電動発電機3と、この電動発電機3の制御を行う個別制御手段39と、上位ECU40に設けられて前記個別制御手段39に駆動および回生の制御を行わせる指令を出力する個別電動発電機指令手段45とを備える。電動発電機3は、蓄電手段に接続されている。この蓄電手段は、バッテリー(蓄電池)またはキャパシタ、コンデンサ等を用いることができ、その形式や車両30への搭載位置は問わないが、この実施形態では、車両30に搭載された低電圧バッテリー50および中電圧バッテリー49のうちの中電圧バッテリー49とされている。
従動輪用の電動発電機3は、電力を供給することで電動機として作用し、また車両30の運動エネルギーを電力に変換する発電機としても作用する。
電動発電機3は、この電動発電機3に電流を印加すると減速機Gkを介して内輪5(図1等)が回転駆動され、逆に電力回生時には誘起電圧を負荷することで回生電力が得られる。
<車両30の制御系について>
上位ECU40は、車両30の統合制御を行う手段であり、トルク指令生成手段43を備える。このトルク指令生成手段43は、アクセルペダル等のアクセル操作手段56およびブレーキペダル等のブレーキ操作手段57からそれぞれ入力される操作量の信号に従ってトルク指令を生成する。この車両30は、主駆動源35として内燃機関35aおよび駆動輪側の電動発電機35bを備え、また二つの従動輪10,10をそれぞれ駆動する二つの電動発電機3,3を備えるため、前記トルク指令を各駆動源35a,35b,3,3に定められた規則によって分配するトルク指令分配手段44が上位ECU40に設けられている。
内燃機関35aに対するトルク指令は内燃機関制御手段47に伝達され、内燃機関制御手段47によるバルブ開度制御等に用いられる。駆動輪側の発電電動機35bに対するトルク指令は、駆動輪側電動発電機制御手段48に伝達されて実行される。従動輪側の電動発電機3,3に対するトルク指令は、個別制御手段39,39に伝達される。前記トルク指令分配手段44のうち、個別制御手段39,39へ出力する部分を個別電動発電機指令手段45と称している。この個別電動発電機指令手段45は、ブレーキ操作手段57の操作量の信号に対して、電動発電機3が回生制動により制動を分担する制動力の指令となるトルク指令を個別制御手段39へ与える機能も備える。個別電動発電機指令手段45および個別制御手段39により、電動発電機3を制御する制御手段68が構成される。
個別制御手段39はインバータ装置であり、中電圧バッテリー49の直流電力を三相の交流電圧に変換するインバータ41と、前記トルク指令等によりインバータ41の出力をPWM制御等で制御する制御部42とを有する。インバータ41は、半導体スイッチング素子等によるブリッジ回路(図示せず)と、動力装置Hd(図1)の回生電力を中電圧バッテリー49に充電する充電回路(図示せず)とを備える。なお個別制御手段39は、二つの電動発電機3,3に対して個別に設けられるが、一つの筐体内に収められ、制御部42を両個別制御手段39,39で共有する構成であってもよい。
図9は、図8に示した車両用システムを搭載した車両の一例となる電源系統図である。同図の例では、バッテリーとして低電圧バッテリー50と中電力バッテリー49とが設けられ、両バッテリー49,50は、DC/DCコンバータ51を介して接続されている。電動発電機3は二つあるが、代表して一つで図示している。図8の駆動輪側の電動発電機35bは、図9では図示を省略しているが、従動輪側の電動発電機3と並列に中電力系統に接続されている。低電圧系統には低電圧負荷52が接続され、中電圧系統には中電圧負荷53が接続される。低電圧負荷52および中電圧負荷53は、それぞれ複数あるが、代表して一つで示している。
低電圧バッテリー50は、制御系等の電源として各種の自動車一般に用いられているバッテリーであり、例えば12Vまたは24Vとされる。低電圧負荷52としては、内燃機関35aのスタータモータ、灯火類、上位ECU40およびその他のECU(図示せず)等の基幹部品がある。低電圧バッテリー50は電装補機類用補助バッテリーと称し、中電圧バッテリー49は電動システム用補助バッテリー等と称しても良い。
中電圧バッテリー49は、低電圧バッテリー50よりも電圧が高く、かつストロングハイブリッド車等に用いられる高圧バッテリー(100V以上、例えば200〜400V程度)よりも低く、かつ作業時に感電による人体への影響が問題とならない程度の電圧であり、近年マイルドハイブリッドに用いられている48Vバッテリーが好ましい。48Vバッテリー等の中電圧バッテリー49は、従来の内燃機関を搭載した車両に比較的容易に搭載することができ、マイルドハイブリッドとして電力による動力アシストや回生により、燃費低減することができる。
前記48V系統の中電圧負荷53は前記アクセサリー部品であり、前記駆動輪側の電動発電機35bである動力アシストモータ、電動ポンプ、電動パワーステアリング、スーパーチャージャ、およびエアーコンプレッサなどである。アクセサリーによる負荷を48V系統で構成することで、高電圧(100V以上のストロングハイブリッド車など)よりも動力アシストの出力が低くなるものの、乗員やメンテナンス作業者への感電の危険性を低くすることができる。電線の絶縁被膜を薄くすることができるので、電線の重量や体積を減らすことができる。また、12Vよりも小さな電流量で大きな電力量を入出力することができるため、電動機または電動発電機の体積を小さくすることができる。これらのことから、車両の燃費低減効果に寄与する。
この車両用システムは、こうしたマイルドハイブリッド車のアクセサリー部品に好適であり、動力アシストおよび電力回生部品として適用される。なお、従来よりマイルドハイブリッド車において、CMG、GMG、ベルト駆動式スタータモータ(いずれも図示せず)などが採用されることがあるが、これらはいずれも、内燃機関または動力装置に対して動力アシストまたは回生するため、伝達装置および減速機などの効率の影響を受ける。
これに対してこの実施形態の車両用システムは従動輪10に対して搭載されるため、内燃機関35aおよび電動モータ(図示せず)等の主駆動源とは切り離されており、電力回生の際には車体の運動エネルギーを直接的に利用することができる。また、CMG、GMG、ベルト駆動式スタータモータなどを搭載する際には、車両30の設計段階から考慮して組み込む必要があり、後付けすることが難しい。
これに対して、従動輪10内に収まるこの車両用システムの電動発電機3は、完成車であっても部品交換と同等の工数で取り付けることができ、内燃機関35aのみの完成車に対しても48Vのシステムを構成することができる。内燃機関35aのみ備えた既存の車両に、いずれかの実施形態に係る動力装置付き車輪用軸受装置1と、電動発電機用のバッテリーとして前記中電圧バッテリー49とを搭載することで、車両の大幅な改造をすることなく、マイルドハイブリッド車両にすることができる。この実施形態の車両用システムを搭載した車両に、図8の例のように別の補助駆動用の電動発電機35bが搭載されていても構わない。その際は車両30に対する動力アシスト量や回生電力量を増加させることができ、さらに燃費低減に寄与する。
図10は、いずれかの実施形態に係る動力装置付き車輪用軸受装置1を、前輪である駆動輪10および後輪である従動輪10にそれぞれ適用した例を示す。駆動輪10は内燃機関からなる主駆動源35により、クラッチ36および減速機7を介して駆動される。この前輪駆動車において、各駆動輪10および従動輪10の支持および補助駆動に、動力装置付き車輪用軸受装置1が配置されている。このように動力装置付き車輪用軸受装置1を、従動輪10だけでなく、駆動輪10にも適用し得る。
図8に示す車両用システムは、発電を行う機能を有するが、給電による回転駆動をしないシステムとしてもよい。この場合、電動発電機と減速機とを備える動力装置に代えて、発電機と、車輪の回転を前記発電機に伝達する増速機とが適用される。発電機は、前述のいずれかの電動発電機と同一構成であり、増速機は、いずれかの電動発電機に対応して設けられる減速機と同一構成である。この場合、発電機3が発電した回生電力を中電圧バッテリー49に蓄えることにより、制動力を発生させることができる。機械式のブレーキ操作手段57と併用や使い分けで、制動性能も向上させることができる。
このように発電を行う機能に限定した場合、個別制御手段39はインバータ装置ではなく、AC/DCコンバータ装置(図示せず)として構成することができる。前記AC/DCコンバータ装置は、3相交流電圧を直流電圧に変換することで、発電機3の回生電力を中電圧バッテリー49に充電する機能を備え、インバータと比較すると制御方法が容易であり、小型化が可能となる。
外輪4に対する取付用フランジ20の固定構造としては、引き込みナット21を用いたナット締めに限定されるものではない。例えば、外輪4の外周面と取付用フランジ20の内周面とのスプライン嵌合または外輪4の外周面に取付用フランジ20の内周面を嵌め合い圧入後、ナット締結、加締め、溶接、接着等のいずれかで固定してもよい。
実施形態の車輪用軸受は、固定輪である外輪がナックルとの接続孔を有し、回転輪である内輪がハブフランジを有する、所謂第3世代ハブベアリングとしているが、第3世代ハブベアリングに限定されるものではない。例えば、複列の転走面を有する外輪とナックルへの取付け部材とが別部材で形成される所謂第2世代ハブベアリングでもよいし、第2世代ハブベアリングに対して、複列の転走面を有する内輪とハブフランジとが別部材で構成される所謂第1世代ハブベアリングでもよい。
以上、実施形態に基づいてこの発明を実施するための形態を説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…動力装置付き車輪用軸受装置
2…車輪用軸受
3…電動発電機
4…外輪(固定輪)
5…内輪(回転輪)
6…転動体
7…ハブフランジ
10…駆動輪
10…従動輪
12…ブレーキロータ
15…回転ケース
18…ステータ
19…モータロータ(ロータ)
23…シール
26…回転検出器
Gk…減速機(歯車機構)
Gy…遊星歯車
Hd…動力装置
Ig…内歯車
Kp…ブレーキキャリパ
Og…外歯車
Pg…ピニオン歯車
Yk…遊星歯車機構

Claims (15)

  1. 固定輪、およびハブフランジを有し前記固定輪に転動体を介して回転自在に支持されて前記ハブフランジに車両の車輪およびブレーキロータが取付けられる回転輪を有する車輪用軸受と、動力装置とを備えた動力装置付き車輪用軸受装置において、
    前記動力装置は、前記固定輪に取付けられたステータおよび前記車輪用軸受の回転軸と平行な回転軸を含むモータロータを有する電動発電機と、前記モータロータと前記車輪間の回転を伝達する歯車機構とを備える歯車機構付き電動発電機であり、
    前記動力装置の全体が、前記ブレーキロータにおける、ブレーキキャリパが押し付けられる部分となる外周部よりも小径であり、且つ、前記動力装置の全体が、前記車輪用軸受の車体取り付け面と前記ハブフランジとの間の軸方向範囲に位置する動力装置付き車輪用軸受装置。
  2. 請求項1に記載の動力装置付き車輪用軸受装置において、前記歯車機構は、前記車輪、前記ブレーキロータ、および前記回転輪と一体に回転する内歯車を有する動力装置付き車輪用軸受装置。
  3. 請求項2に記載の動力装置付き車輪用軸受装置において、前記ブレーキロータに前記内歯車が設けられている動力装置付き車輪用軸受装置。
  4. 請求項2に記載の動力装置付き車輪用軸受装置において、前記電動発電機は、前記モータロータおよび前記ステータを覆い前記回転輪に一体に設けられる回転ケースを備え、この回転ケースに前記内歯車が設けられている動力装置付き車輪用軸受装置。
  5. 請求項4に記載の動力装置付き車輪用軸受装置において、前記固定輪である外輪と前記回転ケースとの間を密封するシールを備えた動力装置付き車輪用軸受装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の動力装置付き車輪用軸受装置において、前記車輪用軸受の回転軸と同軸に、前記電動発電機の回転軸が設けられている動力装置付き車輪用軸受装置。
  7. 請求項6に記載の動力装置付き車輪用軸受装置において、前記車輪用軸受の外周に、この車輪用軸受と一体に前記電動発電機が設けられ、前記歯車機構は、前記車輪と一体に回転する内歯車と、この内歯車と噛み合う歯車とを有する遊星歯車機構により動力を伝達する動力装置付き車輪用軸受装置。
  8. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の動力装置付き車輪用軸受装置において、前記動力装置は、前記電動発電機を複数備える動力装置付き車輪用軸受装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の動力装置付き車輪用軸受装置において、前記固定輪に対する前記回転輪の回転速度を検出する回転検出器が、前記回転輪の前記ハブフランジとは反対側の端部と、前記固定輪との間に設けられている動力装置付き車輪用軸受装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の動力装置付き車輪用軸受装置において、前記電動発電機の回転駆動用の駆動電圧または回生電圧が100V以下である動力装置付き車輪用軸受装置。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の動力装置付き車輪用軸受装置において、前記車輪用軸受が、前記車両の主駆動源と機械的に非連結である従動輪を支持する軸受である動力装置付き車輪用軸受装置。
  12. 請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の動力装置付き車輪用軸受装置において、前記車輪用軸受が、前記車両の主駆動源と機械的に連結された駆動輪を支持する軸受である動力装置付き車輪用軸受装置。
  13. 請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の動力装置付き車輪用軸受装置において、前記固定輪が前記車輪用軸受の外輪であり、前記回転輪が前記車輪用軸受の内輪である動力装置付き車輪用軸受装置。
  14. 請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の動力装置付き車輪用軸受装置において、前記歯車機構が前記モータロータの回転を減速して前記車輪に伝達する減速機である動力装置付き車輪用軸受装置。
  15. 請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の動力装置付き車輪用軸受装置において、前記歯車機構が前記車輪の回転を増速して前記電動発電機に伝達する増速機である動力装置付き車輪用軸受装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020090979A (ja) * 2018-12-04 2020-06-11 トヨタ自動車株式会社 インホイールモータ
CN112228515A (zh) * 2020-10-12 2021-01-15 徐州徐工矿业机械有限公司 工程车辆轮边减速机及矿用自卸车

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