JP2019015059A - 縦まくらぎ構造、車両用軌道及び縦まくらぎ構造の施工方法 - Google Patents

縦まくらぎ構造、車両用軌道及び縦まくらぎ構造の施工方法 Download PDF

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Tsutomu Watanabe
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Abstract

【課題】縦梁の沈下の防止効果に優れ、かつ外観の見栄えも良好に保つことが可能な縦まくらぎ構造及び車両用軌道を提供する。【解決手段】縦まくらぎ構造1は、一対のレール2,2の下側に該レール2,2の長手方向に沿ってそれぞれ設けられた一対の縦梁11,11と、一対の縦梁11,11の長手方向に沿って所定間隔ごとに設けられ、一対の縦梁を連結する継材12と、を有する縦まくらぎ本体10、及び、一対の縦梁11,11の少なくとも長手方向の両端側を連結する閉合部材を備えて構成される。閉合部材20は、縦まくらぎ本体10に対して着脱自在に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、縦まくらぎ構造、車両用軌道及び縦まくらぎ構造の施工方法に関するものである。
従来の鉄道車両用軌道では、一対のレールの下に、レールに対して直角にまくらぎを敷設した横まくらぎが用いられてきたが、鉄道車両による鉛直荷重を間欠的に支持する構造であるために、軌道に狂いが生じ易いという問題があった。そのため、近年では、一対のレールの下に、レールに対して平行にまくらぎを敷設した縦まくらぎを用いたラダー型まくらぎが開発され、広く使用されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、一対のレールの下側に、該レールに平行に設けられたプレストレストコンクリート(PC)製の縦梁(まくらぎ)と、これらの縦梁を所定間隔毎に複数箇所で互いに連結する継材とから構成されたラダー型まくらぎが開示されている。
このようなラダー型まくらぎを、レールの長手方向に連続して敷設して構成された軌道では、長手方向で隣接する縦まくらぎの互いの継目の剛性が低くなるため、車両走行時の輪重変動が生じ易くなるとともに、バラストへの作用力も大きくなる。そのため、バラストの沈下が促進され、縦梁の沈下を招くおそれがあった。
この縦梁の沈下を抑止するため、一対の縦梁の長手方向の両端部を、端部閉合部材によって連結している。この端部閉合部材によって、一対の縦梁の端部を支持し、鉄道車両の走行時に作用する荷重を分散させている。この端部閉合部材は、一般的にポストテンション方式でプレストレスが導入されたPCが用いられ、縦梁と端部閉合部材とは一体に成形されている。
しかし、このPC製の端部閉合梁と、PC製の縦梁とのひずみレベルの違いから、縦梁と端部閉合部材の連結部にひび割れが発生する場合がある。このひび割れが、鋼材の腐食や沈下防止効果の低下などに直結するものではないが、外観上好ましくない。そのため、縦梁の沈下を良好に防止しつつ、ひび割れの発生なども抑制することができる技術の開発が望まれている。
特許第3217932号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、縦梁の沈下の防止効果に優れ、かつ外観の見栄えも良好に保つことを可能とすることを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の縦まくらぎ構造は、一対のレールの下側に該レールの長手方向に沿ってそれぞれ設けられた一対の縦梁と、前記長手方向に沿って間隔をおいて設けられて前記一対の縦梁を連結する継材と、を有する縦まくらぎ本体、及び、前記一対の縦梁の少なくとも長手方向の両端側を連結する閉合部材を備え、前記閉合部材は、前記縦まくらぎ本体に対して着脱自在に設けられていることを特徴とする。
ここで、前記閉合部材は、前記一対の縦梁の方向にそれぞれ突出する一対の連結片を有し、前記一対の縦梁は、幅方向の側面から突出し前記閉合部材の前記連結片の上面に配置する第2の連結片を有し、前記連結片とその上面に配置された前記第2の連結片とが、締結部材によって締結されている構成とすることができる。また、前記一対の縦梁には、両端部に連結した前記閉合部材の間に、さらに、1つ以上の前記閉合部材が着脱自在に設けられている構成とすることができる。さらには、前記閉合部材は、前記長手方向に対して垂直に突出する突起部を下方に設けた構成とすることができる。
また、本発明の縦まくらぎ構造の施工方法は、閉合部材を、所定間隔で道床上に敷設する工程と、一対の縦梁が継材により連結されてなる縦まくらぎ本体を、前記道床上に敷設する工程と、前記一対の縦梁と前記閉合部材を連結する工程と、を有することを特徴とする。また、本発明の車両用軌道は、上述のような縦まくらぎ構造を備えていることを特徴とする。
このように構成された本発明の縦まくらぎ構造、縦まくらぎ構造の施工方法、及び車両用軌道では、縦梁と閉合部材とを一体化することなく、縦梁に対して閉合部材を着脱自在としたので、縦梁と閉合部材とのひずみレベルが異なっていても、ひび割れなどを生じるのを抑制することができる。また、一対の縦梁の両端部をそれぞれ閉合部材で支持することで、鉄道車両の走行により、一対の縦梁の両端部に作用する荷重を、閉合部材で分散させることができる。したがって、縦梁の沈下の防止効果に優れ、かつ外観の見栄えも良好に保つことが可能となる。
また、閉合部材は、一対の縦梁の方向にそれぞれ突出する一対の連結片を有し、一対の縦梁は、幅方向の側面から突出し前記閉合部材の前記連結片の上面に配置する第2の連結片を有し、連結片とその上面に配置された第2の連結片とが、締結部材によって締結されている構成とすれば、一対の縦梁に作用する荷重を、閉合部材でより確実に分散させることができ、沈下の防止効果をより向上させることができる。また、一対の縦梁には、両端部に連結した閉合部材の間に、さらに、1つ以上の前記閉合部材が着脱自在に設けられている構成とすれば、閉合部材による一対の縦梁の支持力及び支持安定性が増大して、沈下の防止効果をより向上させることができる。さらには、閉合部材は、長手方向に対して垂直に突出する突起部を下方に設けた構成とすれば、道床縦抵抗力が向上し、縦梁の長手方向への移動を防止することができる。
第1の実施形態の縦まくらぎ構造と車両用軌道の概略構成を示す斜視図である。 図1に示される縦まくらぎ本体の平面図である。 閉合部材を説明するための図であり、(a)は、第1の実施形態で用いる閉合部材の斜視図であり、(b)は変形例の閉合部材の斜視図である。 第1の実施形態の縦まくらぎ構造と車両用軌道の断面図である。 第2の実施形態の縦まくらぎ構造と車両用軌道の概略構成を示す斜視図である。 図5に示される縦まくらぎ本体の斜視図である。 第3の実施形態を説明するための図であり、(a)は第3の実施形態で用いる閉合部材の斜視図であり、(b)は(a)の閉合部材を用いた第3の実施形態の縦まくらぎ構造と車両用軌道の断面図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、第1の実施形態の縦まくらぎ構造1と、この縦まくらぎ構造を用いた車両用軌道100の概略構成を示す斜視図である。図2は縦まくらぎ本体10の平面図であり、図3は閉合部材20の斜視図である。
図1に示すように、本実施形態の縦まくらぎ構造1は、ラダー型まくらぎ構造であり、一対のレール2の下側に平行に設けられた一対の縦梁(まくらぎ)11,11及び一対の縦梁11,11を連結する継材12を有する縦まくらぎ本体10と、一対の縦梁11,11の少なくとも長手方向の両端部に着脱可能に連結される閉合部材20とを備えて構成される。
本実施形態の車両用軌道100は、路盤3上にバラスト4を敷設した道床のバラスト4上に複数敷設された縦まくらぎ本体10と、各縦まくらぎ本体10の一対の縦梁11,11を連結する閉合部材20と、縦まくらぎ本体10の一対の縦梁11,11上にそれぞれ敷設されたレール2,2とから主に構成されている。レール2は、板バネ等の締結部材5によって縦梁11に固定されている。
以下、縦まくらぎ本体10と閉合部材20の構成を、図1〜図3に基づいて詳細に説明する。なお、本明細書では、レール2を基準として、レール2の長手方向(長さ方向)を長手方向、レール2の短手方向(幅方向)を幅方向、上下方向(高さ方向)を高さ方向という。したがって、縦梁11、継材12、閉合部材20等の各部材に関しても、各部位の長短に関わらず、敷設した状態を基準として、レール2の長手方向と平行な方向を、当該部材の長手方向とし、レール2の幅方向と平行な方向を、当該部材の幅方向とし、レール2の高さ方向と平行な方向を、当該部材の高さ方向とする。
縦まくらぎ本体10の縦梁11は、所定の軌間間隔を介して設けられた一対のレール2の下側に、レール2に沿ってそれぞれ設けられるものであり、所定の間隔を介して一対設けられている。一対の縦梁11,11は、レール2,2を支持することで、鉄道車両の荷重を分散して、軌道狂いを抑制する機能を有している。各縦梁11は、PCにより構成されている。各縦梁11は、適度の曲げ剛性を確保するため、幅方向の長さよりも高さが比較的低い矩形状の断面形状を呈している。
継材12は、一対の縦梁11,11を連結することによって、レール2,2の軌間間隔を保持する機能を有している。継材12は、一対の縦梁11,11に対して直角方向に設けられた鋼管により構成され、図1、図2に示すように、一対の縦梁11の長手方向に所定間隔を介して複数本(本実施形態では2本)設けられている。継材12は、両端が各縦梁11,11のPC内に埋設され、一対の縦梁11,11と一体化されている。
また、各縦梁11,11には、長手方向において継材12よりも外側であって、両端部から所定距離だけ内側に、閉合部材20と連結する連結部としての上部連結片13が、一対の縦梁11,11の対向方向(幅方向)に向けて突設されている。本実施形態では、一対の縦梁11,11の長手方向の両端部側に、それぞれ一対ずつ、合計2対の上部連結片13が設けられている。また、各縦梁11,11には、レール2を固定する締結部材5を取り付けるための締結穴14が、長手方向に複数設けられている。
各上部連結片13は、本実施形態では鋼材から構成されているが、これに限定されるものではない。各上部連結片13は、棒状の基部13aが所定長さ(具体的には、例えば230mm)で縦梁11のPC内に埋設され、上部連結片13と縦梁11とが一体化されており、縦梁11から突出した他端部には、上下方向に貫通する係合穴13bが開口されている。
閉合部材20は、一対の縦梁11,11を連結してその間隙を閉合し、該一対の縦梁11,11を支持する機能を有している。閉合部材20は、バラスト4上に設置される本体部21と、この本体部21の幅方向の両側に突出して設けられた連結部としての一対の下部連結片22,22とを有している。
本体部21は、バラスト4上に設置される面が、鉄道車両の通過時の荷重に対するバラスト4からの反力を受ける受圧面21aとなっている。本体部21は、バラスト4内に沈み込まないよう、図3(a)に示すように、受圧面21a(受圧面21aに平行な上面も)が4つの側面よりも広面積の立方体形(平板形)を呈している。本体部21の幅方向の長さは、上部連結片13と下部連結片22との連結が可能なように、一対の縦梁11,11の間隔よりも短くなっている。本体部21の高さは、縦梁11から上方へ突出しないように、縦梁11とほぼ同じか、やや低くなっている。
本体部21の長手方向の長さは、特に限定されることはないが、例えば、縦梁11の長さが6m程度であった場合、230mm程度とすることが望ましく、縦梁11の支持力に優れ、かつ作業員等が取扱い易いサイズとなる。なお、本体部21の長手方向の長さを330mm以上としてもよく、受圧面21aをより広くすることができ、バラスト4や路盤3の状態等によって、沈下が大きくなるおそれのある箇所への設置に好適である。図3(b)には、本体部21の長手方向の長さを460mm(図3(a)の閉合部材20の長さの2倍)とした変形例の閉合部材20Aを示している。
本体部21の材料としては、例えば、鉄筋コンクリート(RC構造)、鋼材等が好適に挙げられる。このような材料を用いることで、製造が容易であり、耐荷重性や耐腐食性を向上させることができる。なお、RC構造、鋼材は一例であり、本体部21の材料が、これらに限定されるものではない。
各下部連結片22は、本体部21の側面から幅方向に向けて突出する基部22aと、この基部22aから上方(高さ方向)に向けて突出する係合突部22bとを有している。係合突部22bは、外周に螺溝が設けられたボルト形状を呈しており、縦梁11の上部連結片13の係合穴13bに挿通可能となっている。この挿通によって係合穴13bから上方に突出した係合突部22bの外周に、ナット23が締結され、上部連結片13と下部連結片22とが連結され、一対の縦梁11,11と閉合部材20とが連結される。なお、一対の縦梁11,11と閉合部材20との連結手段(連結部)が、この形態に限定されることはなく、公知の適宜の連結手段で連結することができる。
下部連結片22の材料としては、例えば、鋼材が好適に挙げられるが、これに限定されることはない。本実施形態では、本体部21をRC構造とし、鋼材製の長尺な基部22aを本体部21内に埋設して本体部21と下部連結片22とを一体化している。なお、本体部21が鋼材の場合は、鋼材製の短尺な基部22aを溶接等によって本体部21の側面に固定し、本体部21と一対の下部連結片22,22とを一体化することができる。
次に、上述のような本実施形態の縦まくらぎ構造1及び車両用軌道100の施工方法の一手順を説明する。
まず、工場で、一対の縦梁11,11を継材12で連結して縦まくらぎ本体10を製造する。これとは別体に、閉合部材20を製造する。縦まくらぎ本体10と閉合部材20とを、敷設現場に運ぶ。また路盤3上には、バラスト4が予め敷設されているものとする。
バラスト4上に、長手方向に沿って、所定間隔を介して複数の閉合部材20を設置する。このとき、本体部21の受圧面21aがバラスト4に当接し、係合突部22bが上方に向くように敷設する。次に、バラスト4上に、縦まくらぎ本体10を敷設する。このとき、バラスト4上に先に敷設した閉合部材20の一対の下部連結片22,22の係合突部22bを、縦まくらぎ本体10の一対の縦梁11,11に各々突設した上部連結片13の係合穴13bに挿通させる。これにより、下部連結片22の上面に、上部連結片13を重ねることができる。そして、係合穴13bから上方に突出した係合突部22bの外周にナット23を締結することで、上部連結片13と各下部連結片22とを連結し、一対の縦梁11,11に閉合部材20を取り付ける。
これにより、一対の縦梁11,11の両端部がそれぞれ閉合部材20によって閉合され、各縦梁11,11の両端部を、閉合部材20によって支持することができる。特に、下部連結片22の上面に上部連結片13を重ねた構成とすることで、車両の走行によって各縦梁11,11の両端部に作用する下方向への荷重を、上部連結片13と下部連結片22との連結部を介して本体部21で確実に受けることができる。
縦まくらぎ本体10を、長手方向に直列に複数敷設して閉合部材20と連結した後、縦梁11,11上に、それぞれレール2,2を敷設し、締結部材5によって固定することで、車両用軌道100とすることができる。その後、縦まくらぎ本体10の周囲及び一対の縦梁11,11の内側に、バラスト4を敷設し、継材12と閉合部材20とをバラスト4に埋設する。以上の工程により本実施形態の車両用軌道100を施工することができる。
以下、本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態の縦まくらぎ構造1は、一対のレール2,2の下側に該レール2,2の長手方向に沿ってそれぞれ設けられた一対の縦梁11,11と、一対の縦梁11,11の長手方向に沿って所定間隔ごとに設けられ、一対の縦梁を連結する継材12と、を有する縦まくらぎ本体10、及び、一対の縦梁11,11の少なくとも長手方向の両端側を連結する閉合部材を備えて構成される。そして、閉合部材20は、縦まくらぎ本体10に対して着脱自在に設けられている。
また、本実施形態の車両用軌道100は、上記縦まくらぎ構造1を備えて構成されている。また、本実施形態の縦まくらぎ構造1の施工方法は、閉合部材20を、所定間隔で道床(バラスト4)上に敷設する工程と、一対の縦梁11,11が継材12により連結されてなる縦まくらぎ本体10を、道床上に敷設する工程と、一対の縦梁11,11に閉合部材20を、上部連結片13と下部連結片22からなる連結部を介して連結する工程と、を有している。
このように、縦まくらぎ本体10の一対の縦梁11,11と、閉合部材20とを一体化せず、それぞれ別個に製造し、現場で上部連結片13と下部連結片22とからなる連結部を介して、一対の縦梁11,11と閉合部材20とを連結している。そのため、PC製の各縦梁11とRC構造の閉合部材20とのひずみレベルが相違しても、その連結部にひび割れが発生することがない。また、鉄道車両の走行によって、一対の縦梁11,11の両端部に係る荷重を、閉合部材20の広面積の受圧面21aで分散して受けることができ、一対の縦梁11,11の両端部の沈下を抑制することができる。したがって、縦梁11の沈下の防止効果に優れ、かつ外観の見栄えも良好に保つことが可能な縦まくらぎ構造1及びこの縦まくらぎ構造1を備える車両用軌道100を提供することができる。その結果、軌道狂いの抑制効果を向上させることもできる。
また、一対の縦梁11,11と閉合部材20とを一体化するための型枠を製作する必要がなく、縦まくらぎ本体10と閉合部材20のそれぞれの型枠を簡素化することができ、それぞれの製造も簡易に行うことができる。そのため、縦まくらぎ構造1等の製造コストを低減することも可能となる。また、縦まくらぎ本体10と閉合部材20とを別体とすることで、運搬が容易で作業者が取扱い易くなり、現場で縦まくらぎ本体10と閉合部材20とを現場で連結するだけで、容易に施工することができる。そのため、縦まくらぎ構造1の施工方法及び車両用軌道100の施工方法も簡易化することができ、作業効率も向上させることができる。
また、本実施形態では、閉合部材20は、一対の縦梁11,11の方向にそれぞれ突出する一対の下部連結片22,22が設けられ、一対の縦梁11、11には、長手方向の両端部に、閉合部材20の下部連結片22の上面に配置する上部連結片13(第2の連結片)が設けられ、下部連結片22とその上面に配置された上部連結片13とが、ボルト形状の係合凸部22bとナット23からなる締結部材によって締結されている。
この構成により、鉄道車両の走行によって、一対の縦梁11,11に作用する荷重を、上部連結片13と下部連結片22の上面に配置された上部連結片13を介して、閉合部材20の本体部21に確実に受けて分散させることができ一対の縦梁11,11の沈下の防止効果をより向上させることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について、図5、図6を参照しながら説明する。図5は、第2の実施形態の縦まくらぎ構造1A及び車両用軌道100Aの斜視図であり、図6は、第2の実施形態の縦まくらぎ本体10Aの斜視図である。
第2の実施形態の縦まくらぎ構造1A及び車両用軌道100Aは、縦まくらぎ本体10の両端部以外にも閉合部材20を連結できる構成としたこと以外は、第1の実施形態の縦まくらぎ構造1及び車両用軌道100と同様の基本構成を備えている。そのため、同一の部材には同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
図5、図6に示すように、第2の実施形態に係る縦まくらぎ構造1Aは、一対の縦梁11A,1A及びこれらを連結する継材12を有する縦まくらぎ本体10Aと、複数の閉合部材20とを備えている。
一対の縦梁11A,11Aには、両端部側だけでなく、一対の縦梁11A,11Aの中間部にも適宜の数の閉合部材20を連結できるように、複数箇所に、上部連結片13を設けている。本実施形態では、最大で7つの閉合部材20を連結できるように、図6に示すように、一対の縦梁11A,11Aの、両端部側にそれぞれ2箇所、2本の継材12の間(内側)にそれぞれ3箇所、合計7対の上部連結片13を設けている。
このような縦まくらぎ構造1Aを施工するにはバラスト4上に、一つの縦まくらぎ本体10の両端部と、その間の中間部に閉合部材20を敷設する。なお、中間部には、1つ以上の閉合部材20を敷設すればよく、道床の状態や他の部品との位置関係等に応じて、好適な数の閉合部材20を、好適な位置に敷設することができる。図5に示す例では、すべての上部連結片13に閉合部材20を連結する構成としているため、一つの縦まくらぎ本体10に対して、7つの閉合部材20を敷設している。
閉合部材20を敷設するときには、各閉合部材20の下部連結片22の係合突部22bが、上部連結片13の係合穴13bに挿通するようにして、バラスト4上に縦まくらぎ本体10を敷設する。次いで、係合突部22bにナット23を締結して下部連結片22と上部連結片13とを連結する。その後、一対の縦梁11,11上に、締結部材5によってレール2,2を固定することで、第2の実施形態の車両用軌道100Aを得ることができる。なお、第2の実施形態でも、図3(a)に示す閉合部材20を使用しているが、この閉合部材20の一部又は全部に代えて、図3(b)に示す長手方向に長尺な閉合部材20Aを使用することもできる。
以上、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様の作用効果が得られ、縦梁11,11の沈下の防止効果に優れ、かつ外観の見栄えも良好に保つことが可能な縦まくらぎ構造1A、車両用軌道100A及びこれらの施工方法を提供することができる。第2の実施形態では、さらに、一対の縦梁11,11には、両端部に連結した閉合部材20の間に、さらに、複数の閉合部材20が着脱自在に連結されている。これにより、一対の縦梁11,11の両端部だけでなく、中間部も支持することができ、荷重を分散して支持力及び支持安定性が増大し、縦梁11,11の沈下の抑制効果及び優れた外観の維持効果をより向上させることができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について、図7を参照しながら説明する。図7(a)は第3の実施形態に用いる閉合部材20Bの斜視図であり、図7(b)はこの閉合部材20Bを用いた第3の実施形態の縦まくらぎ構造10Bと車両用軌道100Bの断面図である。第3の実施形態の縦まくらぎ構造10Bと車両用軌道100Bにおいても、閉合部材20に代えて図7(a)の閉合部材20Bを使用したこと以外は、第1の実施形態の縦まくらぎ構造1及び車両用軌道100と同様の基本構成を備えている。そのため、以下では、第1の実施形態と異なる閉合部材20Bについて主に説明する。
ここで、鉄道車両の走行により、各縦梁11には、長手方向へ移動させようとする力が作用する。この移動力に対する抵抗力を道床縦抵抗力というが、この道床縦抵抗力が小さいと、レール2とともに縦梁11が長手方向に移動するおそれがある。
この道床縦抵抗力を向上させるため、第3の実施形態では、本体部21の受圧面21aの下方に、バラスト4に埋設する突起部24を長手方向に直角に突出させて、側面視T字形の閉合部材20Bを用いている。
突起部24は、長さ方向への移動力に抵抗する道床縦抵抗部材としての機能を有している。突起部24の突出長さは、特に限定されることはないが、本実施の形態では、200mmとしている。また、突起部24は、RC構造で本体部21と一体に形成されている。
このような構成の閉合部材20Bを敷設する際には、バラスト4上に本体部21を設置し、突起部24を、図7(b)に示すように、バラスト4内に埋設する。そして、縦まくらぎ本体10を敷設し、係合突部22bにナット23を締結して下部連結片22と上部連結片13とを連結し、一対の縦梁11,11上にそれぞれレール2を敷設する。これにより、第3の実施形態の縦まくらぎ構造1B及び車両用軌道100Bを得ることができる。
第3の実施形態の縦まくらぎ構造1B及び車両用軌道100Bでは、レール2,2を介して一対の縦梁11,11に長手方向への移動力が作用すると、その移動力が縦梁11,11に連結した閉合部材20Bに伝わる。閉合部材20Bでは、バラスト4内に埋設された突起部24が、バラスト4に垂直に突き当たることで、縦荷重移動力に抵抗して、縦梁11の長手方向への移動を抑制することができる。また、複数の閉合部材20Bによって、一対の縦梁11,11を支持して、沈下を良好に抑制することができる。
なお、第3の実施形態では、突起部24を、板状部材で構成していることから、長手方向でバラスト4に突き当たる表面積が広くなり、道床縦抵抗力をより向上させることができる。
しかし、突起部24が本体部21と同幅の板状に限定されることはなく、本体部21よりも狭い1つ又は2以上の板状部材であってもよいし、1本又は複数本のI字形、U字形等の棒状部材であってもよい。また、RC構造に限定されることもなく、本体部21からU字形に突出する鉄筋であってもよいし、ゴム製パッドであってもよいし、本体部21に形成されたインサートにボルトで緊結された形鋼であってもよい。
また、一対の縦梁11,11の両端に、閉合部材20Bを連結してもよいし、一方の端部に閉合部材20Bを連結し、他方の端部に閉合部材20又は閉合部材20Aを連結する構成とすることもできる。また、第1の実施形態、第2の実施形態の縦まくらぎ構造1,1A,車両用軌道100,100Aに、閉合部材20Bを用いることもでき、沈下防止効果と道床縦抵抗力をさらに向上させることができる。縦まくらぎ構造1,1A,1Bを敷設する道床の種類や状態、敷設目的に応じて、適宜の閉合部材20,20A,20Bを、好適な数だけ、好適な位置に用いることができる。
以上、第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様の作用効果が得られ、縦梁11,11の沈下の防止効果に優れ、かつ外観の見栄えも良好に保つことが可能な縦まくらぎ構造1B及びその施工方法、車両用軌道100B及びその施工方法を提供することができる。第3の実施形態では、さらに、閉合部材20Bに、長手方向に対して垂直に突出する突起部24を下方に設けたことで、道床縦抵抗力を向上させることができ、鉄道車両の走行による縦梁11の長手方向への移動を良好に防止することができる。
以上、図面を参照して、本発明の実施形態を詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、上記各実施形態では、路盤3上にバラスト4を敷設した道床上に縦まくらぎ構造1,1A,1B及び車両用軌道100,100A,100Bを適用しているが、これに限定されることはない。例えば、CAモルタル、ゴム、又は合成樹脂等からなる道床、若しくは、バラスト、CAモルタル、ゴム、及び合成樹脂等を組み合わせて構成された道床に適用することもできる。
また、閉合部材20,20A、20Bの本体部21が立方体形に限定されることはなく、広い受圧面21aを確保することができれば平面視円形の平板(円柱)等であってもよい。また、いずれかの面を受圧面21aとする側面視三角形、五角形、六角形など、四角形以外の部材であってもよい。
1,1A,1B 縦まくらぎ構造 3 路盤(道床) 4 バラスト(道床)
10,10A,10B 縦まくらぎ本体 11,11A 縦梁 12 継材
13 上部連結片(第2の連結片) 20,20A,20B 閉合部材
22 下部連結片(連結片) 22b 係合突部(締結部材)
23 ナット(締結部材) 24 突起部
100,100A,100B 車両用軌道

Claims (6)

  1. 一対のレールの下側に該レールの長手方向に沿ってそれぞれ設けられた一対の縦梁と、
    前記長手方向に沿って間隔をおいて設けられて前記一対の縦梁を連結する継材と、を有する縦まくらぎ本体、及び、
    前記一対の縦梁の少なくとも長手方向の両端側を連結する閉合部材を備え、
    前記閉合部材は、前記縦まくらぎ本体に対して着脱自在に設けられていることを特徴とする縦まくらぎ構造。
  2. 前記閉合部材は、前記一対の縦梁の方向にそれぞれ突出する一対の連結片を有し、
    前記一対の縦梁は、幅方向の側面から突出し前記閉合部材の前記連結片の上面に配置する第2の連結片を有し、
    前記連結片とその上面に配置された前記第2の連結片とが、締結部材によって締結されていることを特徴とする請求項1に記載の縦まくらぎ構造。
  3. 前記一対の縦梁には、両端部に連結した前記閉合部材の間に、さらに、1つ以上の前記閉合部材が着脱自在に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の縦まくらぎ構造。
  4. 前記閉合部材は、前記長手方向に対して垂直に突出する突起部を下方に設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の縦まくらぎ構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の縦まくらぎ構造の施工方法であって、
    閉合部材を、所定間隔で道床上に敷設する工程と、
    一対の縦梁が継材により連結されてなる縦まくらぎ本体を、前記道床上に敷設する工程と、
    前記一対の縦梁と前記閉合部材を連結する工程と、を有することを特徴とする縦まくらぎ構造の施工方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の縦まくらぎ構造を備えていることを特徴とする車両用軌道。
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