JP2019013162A - 大腸癌の異時性転移の有無を予測する方法およびそれに用いるキット - Google Patents

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Abstract

【課題】 大腸癌患者から取得した腫瘍組織における遺伝子発現量から、当該大腸癌患者における異時性転移の有無を予測する方法を提供すること。【解決手段】 大腸癌ステージ2患者の異時性転移の有無を予測する方法であって、前記患者から取得した大腸癌組織におけるGNL3L、SLC35A2、UBE2I、IL2RB、及びTYMPから選択される少なくとも1つの遺伝子の発現量を測定する工程と、前記測定した発現量から、異時性転移の有無を予測するためのスコアを算出する工程とを有し、前記算出したスコアが基準値よりも小さい場合に、前記患者に異時性転移が起きないことを示す、方法。【選択図】 なし

Description

本願発明は、大腸癌の異時性転移に関連する遺伝子、及びそれを用いた異時性転移を予測する方法に関する。より詳細には、大腸癌ステージ2患者の大腸癌組織に特異的に発現する遺伝子群の発現情報を統計解析することによって得た、大腸癌の異時性転移の予測に有用な遺伝子群、及びその利用に関する。
大腸癌は日本人の中で罹患率が高い癌であり、主要部位別の統計でも、男性2位、女性1位となっている。この大腸癌の発癌過程としては、癌の発生及び進行に伴って複数の癌関連遺伝子が関与する多段階の過程が知られており、具体的には、APC等の癌抑制遺伝子異常により大腸ポリープができ、癌遺伝子rasの変異による活性化、癌抑制遺伝子p53の変異による不活性化等の異常が加わると、大腸ポリープは肥大化及び癌化する。さらに、他の癌遺伝子の異常により、癌が浸潤や転移するようになる。そのため、大腸癌と診断されても、その詳細は、腫瘍組織を除去すれば問題のない良性のものから、小さくても転移しやすい悪性度の高いものまで多様である。中でも、腫瘍組織が小さくても転移し易い悪性度の高いものが多く存在するため、切除後の肝転移や肺転移が重大な問題となっている。
また、大腸癌に限らず、癌全般において、手術時の所見と組織の病理学的検査だけではなく、分子生物学的判断を加えて、癌診断の精度を向上させることは重要であり、癌の予後判定を正確に行って手術後の患者のQOLを高めることの社会的意義は極めて大きい。
さらに、大腸癌の予後予測や転移可能性の予測に関する情報は、大腸癌の転移に対する薬剤選択において、抗体医薬感受性を示唆する可能性があり、個々の大腸癌組織の発現プロファイルを解析することは、今後、個別化医療を行う上で非常に重要な情報となる可能性がある。
したがって、大腸癌腫瘍組織の切除後の予後予測の精度の向上と、それに基づく合理的なフォローアップの確立が望まれている。
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、大腸癌患者から取得した腫瘍組織における遺伝子発現量から、当該大腸癌患者における異時性転移の有無を予測する方法を提供することを目的とする。
本発明はまた、上記方法に用いられるキットを提供することを目的とする。
本発明者らは10年余にわたり1000例に近い消化器癌を対象としてRNAによる制御系ネットワークの変形解析を進めて分子生物学に立脚した予後予測法の開発を試み、異時性転移に関連する候補遺伝子を特定することに成功した。また、本発明者らは、特に大腸癌ステージ2患者において、レトロスペクティブな解析を行い、クラスター解析を行った結果、候補遺伝子を絞ることができ、またプロスペクティブサンプルでクラスター解析を行うことにより、異時性転移の予測可能性を確認することができた。
そして、本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、5つの遺伝子の発現量を測定することにより、大腸癌ステージ2患者の異時性転移を予測することができることを見出した。
具体的には、本発明の第一の主要な観点によれば、大腸癌ステージ2患者の異時性転移の有無を予測する方法であって、前記患者から取得した大腸癌組織におけるGNL3L、SLC35A2、UBE2I、IL2RB、及びTYMPから選択される少なくとも1つの遺伝子の発現量を測定する工程と、前記測定した発現量から、異時性転移の有無を予測するためのスコアを算出する工程とを有し、前記算出したスコアが基準値よりも小さい場合に、前記患者に異時性転移が起きないことを示す、方法が提供される。
このような構成によれば、大腸癌ステージ2患者の腫瘍組織を取得するだけで、将来における癌転移の可能性を見出すことが可能となる。
また、本発明の一実施形態によれば、このような方法において、前記スコアは、前記少なくとも1つの遺伝子の発現量を正規化することによって算出する。
また、本発明の他の一実施形態によれば、このような方法において、前記基準値は、異時性転移の有無が判明した大腸癌ステージ2患者から取得された大腸癌組織における、前記測定する工程において用いた遺伝子と同じ遺伝子の発現量に基いて決定される。
また、本発明の別の一実施形態によれば、このような方法において、前記測定する工程は、GNL3L、SLC35A2、UBE2I、IL2RB、及びTYMPから選択される2つの遺伝子の発現量を測定する。この場合、前記2つの遺伝子は、IL2RB及びGNL3L、IL2RB及びSLC35A2、IL2RB及びUBE2I、TYMP及びGNL3L、TYMP及びSLC35A2、並びにTYMP及びUBE2Iからなる群から選択されることが好ましい。さらに好ましくは、前記測定する工程は、GNL3L、SLC35A2、UBE2I、IL2RB、及びTYMPのすべての遺伝子の発現量を測定する。
さらに、本発明の他の一実施形態によれば、このような方法において、前記異時性転移は前記組織取得後3年以内における転移である。
また、本発明の第二の主要な観点によれば、GNL3L、SLC35A2、UBE2I、IL2RB、及びTYMPから選択される少なくとも1つの遺伝子に特異的に結合するプローブを有する、大腸癌ステージ2患者の異時性転移の有無を予測するためキットが提供される。
なお、上記した以外の本発明の特徴及び顕著な作用・効果は、次の発明の実施形態の項及び図面を参照することで、当業者にとって明確となる。
図1は、本発明の一実施形態における異時性転移予測候補遺伝子の発現量T検定の結果を示す表である。 図2は、本発明の一実施形態において、5つの異時性転移予測遺伝子を用いて得た発現解析結果を示す写真および表である。 図3は、本発明の一実施形態において、5つの異時性転移予測遺伝子を用いて得たスコア値のしきい値と予測確率の関係を示すグラフである。 図4は、本発明の一実施形態において、2つの異時性転移予測遺伝子を用いて得た異時性転移予測結果を示す表である。 図5は、本発明の一実施形態において、1つの異時性転移予測遺伝子を用いて得た異時性転移予測結果を示す表である。
以下に、本願発明に係る一実施形態および実施例を、図面を参照して説明する。
本願発明に係る一実施形態において、大腸癌ステージ2患者の異時性転移の有無を予測する方法では、前記患者から取得した大腸癌組織におけるGNL3L、SLC35A2、UBE2I、IL2RB、及びTYMPから選択される少なくとも1つの遺伝子が用いられる。ここで、GNL3L、SLC35A2、及びUBE2Iは、異時性転移が起きない患者と比較して、異時性転移が発生する大腸癌患者において過剰発現している遺伝子であり、IL2RB、及びTYMPは、異時性転移が起きない患者と比較して、異時性転移が発生する大腸癌患者において発現が低下している遺伝子である。
また、当該患者から大腸癌組織を取得する手法は、大腸癌を切除するために行われる外科的手術や、癌の診断または病変の拡大の程度を調べるために行われるバイオプシーであっても良く、患者から大腸癌組織が取得されるあらゆる手法を採用することができる。
本願発明に係る一実施形態において、異時性転移の有無を予測するためのスコアは、患者から取得した大腸癌組織における、上記の遺伝子群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現量を測定し、その発現量をサイクル数等で正規化することで算出される。例えば、かかる正規化は以下の計算式で算出される。
スコア値=Σ(ΔΔCt(転移あり群で発現量が上昇する遺伝子))−Σ(ΔΔCt(転移あり群で発現量が低下する遺伝子))
そのため、例えばGNL3L遺伝子だけを用いて本願発明に係る方法を実施する場合には、(スコア値)=(ΔΔCt(GNL3L))となる。なお、ΔCtを算出するために用いられるコントロール遺伝子は、ACTB、GAPDH、GUSB、HPRT、TBP等に代表されるハウスキーピング遺伝子等の本技術分野において周知の任意のコントロール遺伝子を用いることができる。
本願発明に係る一実施形態において、上記のようにして算出したスコア値と基準値とを比較して、スコア値が基準値よりも小さい場合には異時性転移が起きず、スコア値が基準値よりも大きい場合には異時性転移が起きることを示すことができる。この基準値は任意のスコア値であっても良く、例えば、感度(sensitivity)、特異度(specificity)、陽性的中率(positive predictive value, PPV)、陰性的中率(negative predictive value, NPV)を考慮し、異時性転移があることを予測するのか、異時性転移がないことを予測するのか等の異時性転移の有無を予測するための遺伝子マーカーとして機能するような任意の状況に応じた基準値を採用することができる。したがって、例えば、異時性転移があることだけを予測したいのであれば、PPVが高くなるようなスコア値を基準値とすることも可能である。また、異時性転移の有無のいずれをも予測する場合には、感度および特異度が下がり過ぎない値で、PPV及びNPVが高く保たれているスコア値を基準値として採用することができる。
また、本願発明に係る一実施形態において、この基準値は上記のとおり感度、特異度、PPV、NPVを考慮して決定することができるため、すでに異時性転移の有無が判明している大腸癌ステージ2患者から取得された大腸癌組織を用いて、スコア値を算出するために用いた遺伝子と同じ遺伝子の発現量に基いて決定することができる。
また、遺伝子の発現量は、各遺伝子と特異的にハイブリダイズするプローブ又はプライマーを用いて、マイクロアレイ法、ノーザンブロット法、RT−PCR法など公知の遺伝子発現量測定法を用いて測定することができる。
また、本願発明に係る一実施形態において、「異時性転移」とは、腫瘍の原発部位が発見されてから1年または6ヶ月以降に確認された転移を指し、好ましくは、大腸癌組織を取得してから3年以内の転移を指す。また、その転移部位は肝転移、肺転移、腹膜転移等のすべての器官への転移を含む。
本願発明に係る一実施形態において、大腸癌ステージ2患者の異時性転移の有無を予測するためのキットを提供することができ、そのキットは、GNL3L、SLC35A2、UBE2I、IL2RB、及びTYMPから選択される少なくとも1つの遺伝子に特異的に結合するプローブを有し、本技術分野において周知の試薬等を有することもできる。
このようなプローブは、各遺伝子の塩基配列内の少なくとも15塩基長〜全塩基長、好ましくは18塩基長〜全塩基長の連続した塩基配列と特異的にハイブリダイズするように、公知のプローブ設計方法に従って上記各塩基長を有するポリヌクレオチドとして設計される。
当該プローブは、各遺伝子と特異的にハイブリダイズするものであれば、完全に相補的である必要はない。かかるポリヌクレオチドとして、好ましくは各遺伝子の塩基配列において連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列からなるポリヌクレオチドまたはその相補ポリヌクレオチドと比較して、塩基配列において70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、特に好ましくは98%以上の同一性を有するポリヌクレオチドである。
また、当該プローブは、遺伝子を容易に検出できるように、慣用されている放射性物質、蛍光物質、化学発光物質、または酵素で標識されていてもよい。
以下に、実施例を用いて、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実験手法および材料
以下に、本発明において用いる実験手法および材料について説明する。なお、本願の一実施形態において、以下の実験手法を用いているが、これら以外の実験手法を用いても、同様の結果を得ることができる。
検体
対象試料は、術後3〜5年を経て予後判定が明瞭であるステージ2大腸癌凍結試料を用いた。
RNA抽出とリアルタイムPCR
TRIZOLを用いて大腸癌組織からRNAを抽出した。バイオアナライザーによる濃度測定及びクオリティチェックを行い、total RNAを用いてTaqMann Probe(Life Technologies)を用いてreal time PCRを行なった。以下にその手順を示す。
抽出したRNAサンプルは、DWで100ng/μL濃度に調整した。High Capacity cDNA Reverse Transcription Kit(Life Technologies)を使用し、マニュアルにしたがってcDNAを合成した。上記調整のRNA溶液20μLを使用し、全体量40μLで合成を行った。温度条件は、25℃10分、37℃120分、85℃5秒、4℃Hold。反応終了後、DW60μLを加え、全量100μLとした。
100μLに調整した逆転写反応液にTaqMan Universal PCR Master Mix 100μL加えて撹拌し、200μLの反応液を調製した。反応液を100μLずつ分取し、TaqMan Low Density Arrayプレートに注入した(cDNA濃度は、1000ng cDNA当量/Fillポート)。測定には、Applied Biosystem 7900 HT FastリアルタイムPCRシステム(Life Technologies)を使用し、50℃2分、94.5℃10分、(97℃30秒、59.7℃1分)/40cyclesで行った。測定は同じ反応液を使用し、二重測定で行った。
反応後、RQ Manager 1.2ソフトウエアを用いて、それぞれのサンプルのCt値を得た。
データ処理
異時性転移予測マーカーの候補となる38遺伝子の発現量を、5つのコントロール遺伝子(ACTB、GAPDH、GUSB、HPRT、TBP)毎に正規化を行った。1マーカー遺伝子あたり5つのデータが得られる。臨床情報から転移あり群と転移なし群とに分類し、それぞれの発現量に差があるかどうかを調べるためT検定を行った。
スコア値は以下の式で計算した。
スコア値=Σ(ΔΔCt(転移あり群で発現量が上昇する遺伝子))−Σ(ΔΔCt(転移なし群で発現量が低下する遺伝子))
結果
38遺伝子と5コントロール遺伝子の発現解析
それぞれの遺伝子の発現量を別個に5つのコントロール遺伝子で正規化を行い、転移あり群と転移なし群とで比較検討した。T検定の結果、5つの遺伝子(GNL3L、SLC35A2、UBE2I、IL2RB、及びTYMP)と3つのコントロールの組み合わせについて、有意差(p<.01)があった(図1)。このうち、5つの遺伝子について、最も有意差のあるコントロールを1つ選択すると、GNL3L vs GAPDH、SLC35A2 vs GAPDH、UBE2I vs GAPDH、IL2RB vs GUSB、TYMP vs GUSBの5つの組み合わせであった。これらの5つの発現情報を用いて、クラスター解析を行なった(図2)。スコア値を−1.9で分類すると、PPV:33.7%、NPV:88.7%、Sensitivity:49.3%、Specificity:80.4%であった。つまり、発現パターンによって転移ありと転移なしとを大まかに分けることが可能であるとわかった。
スコア化による転移の有無の予測
全症例398(転移あり67、転移なし331)を、トレーニングセット(n=199;転移あり34、転移なし165)とテストセット(n=199;転移あり33、転移なし166)とに分けて解析を行なった。その結果、トレーニングセットにおいてPPV:50.0%、NPV:78.8%、ACC:73.9%で、テストセットにおいてPPV:48.5%、NPV:81.9%、ACC:76.4%であった。
スコア値のしきい値と予測確率の関係を図3に示す。しきい値をどの値に設定するかで、正診率、PPV、NPVが変化するが、−2.5から0の間で設定するのが、臨床応用的に有用であると考えられる。
2マーカー遺伝子による転移予測
同じ2セット(トレーニングセットとテストセット)の分類サンプルを使って、5遺伝子のうち、2遺伝子を使って判別ができるかどうか検討した。組み合わせは、転移ありの患者で発現が増加している遺伝子と低下している遺伝子との組み合わせで、IL2RBとGNL3L、IL2RBとSLC35A2、IL2RBとUBE2I、TYMPとGNL3L、TYMPとSLC35A2、TYMPとUBE2I、の6つの組み合わせである。
その結果、トレーニングセットでは、PPV:29.1%〜36.4%、NPV:86.7%〜88.3%、ACC:71.4%〜78.4%、テストセットでは、PPV:26.1%〜40.0%、NPV:86.2%〜89.9%、ACC:72.4%〜80.9%、であった(図4)。この結果から、GNL3L、SLC35A2、UBE2I、IL2RB、及びTYMPから選択される2つの遺伝子を用いた場合であっても、大腸癌ステージ2患者の異時性転移の有無を予測することが可能であることがわかった。
1マーカー遺伝子による転移予測
続いて、GNL3L、SLC35A2、UBE2I、IL2RB、及びTYMPの遺伝子について、それぞれ1つの遺伝子だけを用いた場合に異時性転移の有無を確認できるかどうかを検証した。
その結果、トレーニングセットでは、PPV:18.8%〜34.5%、NPV:83.2%〜86.2%、ACC:71.9%〜78.4%、テストセットでは、PPV:24.3%〜37.0%、NPV:85.1%〜87.1%、ACC:73.9%〜79.9%、であった(図5)。この結果から、GNL3L、SLC35A2、UBE2I、IL2RB、及びTYMPから選択される1つの遺伝子だけを用いた場合であっても、大腸癌ステージ2患者の異時性転移の有無を予測することが可能であることがわかった。
その他、本発明は、さまざまに変形可能であることは言うまでもなく、上述した一実施形態に限定されず、発明の要旨を変更しない範囲で種々変形可能である。

Claims (8)

  1. 大腸癌ステージ2患者の異時性転移の有無を予測する方法であって、
    前記患者から取得した大腸癌組織におけるGNL3L、SLC35A2、UBE2I、IL2RB、及びTYMPから選択される少なくとも1つの遺伝子の発現量を測定する工程と、
    前記測定した発現量から、異時性転移の有無を予測するためのスコアを算出する工程と
    を有し、前記算出したスコアが基準値よりも小さい場合に、前記患者に異時性転移が起きないことを示す、方法。
  2. 請求項1記載の方法において、前記スコアは、前記少なくとも1つの遺伝子の発現量を正規化することによって算出する、方法。
  3. 請求項1記載の方法において、前記基準値は、異時性転移の有無が判明した大腸癌ステージ2患者から取得された大腸癌組織における、前記測定する工程において用いた遺伝子と同じ遺伝子の発現量に基いて決定される、方法。
  4. 請求項1記載の方法において、前記測定する工程は、GNL3L、SLC35A2、UBE2I、IL2RB、及びTYMPから選択される2つの遺伝子の発現量を測定する、方法。
  5. 請求項4記載の方法において、前記2つの遺伝子は、IL2RB及びGNL3L、IL2RB及びSLC35A2、IL2RB及びUBE2I、TYMP及びGNL3L、TYMP及びSLC35A2、並びにTYMP及びUBE2Iからなる群から選択される、方法。
  6. 請求項1記載の方法において、前記測定する工程は、GNL3L、SLC35A2、UBE2I、IL2RB、及びTYMPのすべての遺伝子の発現量を測定する、方法。
  7. 請求項1記載の方法において、前記異時性転移は前記組織取得後3年以内における転移である、方法。
  8. GNL3L、SLC35A2、UBE2I、IL2RB、及びTYMPから選択される少なくとも1つの遺伝子に特異的に結合するプローブを有する、大腸癌ステージ2患者の異時性転移の有無を予測するためキット。
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