JP2019011525A - ガラスクロス光反射体 - Google Patents

ガラスクロス光反射体 Download PDF

Info

Publication number
JP2019011525A
JP2019011525A JP2017127784A JP2017127784A JP2019011525A JP 2019011525 A JP2019011525 A JP 2019011525A JP 2017127784 A JP2017127784 A JP 2017127784A JP 2017127784 A JP2017127784 A JP 2017127784A JP 2019011525 A JP2019011525 A JP 2019011525A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
glass cloth
light reflector
silica
cloth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017127784A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6634049B2 (ja
Inventor
鈴木 健太郎
Kentaro Suzuki
健太郎 鈴木
藤ノ木 朗
Akira Fujinoki
朗 藤ノ木
佐藤 彰
Akira Sato
彰 佐藤
裕也 横澤
Yuya Yokozawa
裕也 横澤
直樹 長尾
Naoki Nagao
直樹 長尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Quartz Products Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Quartz Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Quartz Products Co Ltd filed Critical Shin Etsu Quartz Products Co Ltd
Priority to JP2017127784A priority Critical patent/JP6634049B2/ja
Publication of JP2019011525A publication Critical patent/JP2019011525A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6634049B2 publication Critical patent/JP6634049B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Abstract

【課題】紫外線ランプや半導体製造装置に用いられる光の反射体に好適な、広範囲な波長領域において反射効率が良好でかつ再利用可能なガラスクロス光反射体を提供する。【解決手段】Eガラス、Sガラス、Tガラス、UTガラス、Dガラス、Lガラス、NEガラス及びシリカガラスからなる群から選択される1種以上のガラスフィラメントを複数本束ね、撚糸したガラスヤーンを製織されてなるガラスクロスからなるガラスクロス光反射体であるようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、紫外線ランプや半導体製造装置に用いられる光の反射体に好適な、広範囲な波長領域において反射効率が良好でかつ再利用可能なガラスクロスを使用した光反射体に関する。
産業用ヒータを主目的とする照射効率を向上する為の光の反射体としては、アルミニウムや金、銀膜が一般的に用いられている。
しかしながら、半導体製造装置に用いられる熱の反射体としては、これらの金属膜が汚染原因となる為に使用できない場合がある事、またUVランプの波長領域ではこれら金属膜での吸収の影響により反射効率が著しく低下する等の問題があり、半導体製造装置やUVランプの反射体として金属膜は好ましくない。
金属膜による弊害を克服する反射膜として、高純度のシリカ粉を気泡が混入する方法で焼結し、多数の気泡を内包する薄膜層により、半導体製造装置で嫌われる金属不純物の少ない、かつ波長300nm〜2200nmに渡る広い波長領域で高い反射率を有する反射体が提案されている(特許文献1)。
この高純度シリカガラス層による反射体は半導体製造装置の加熱用反射体あるいはUVランプ反射体として好適に用いられているが、反射体自体がシリカガラス管の外表面若しくは内表面にコーティング層として形成される為、シリカガラス管と一体となっており、非常に高価な反射層であるにも関わらず、使用によってシリカガラス管が破損した場合、あるいは反射層が破損した場合、一方の修理が効かず、そのまま全体を廃棄するしか方法が無かった。
特開2013-35723号公報
本発明の目的は、紫外線ランプや半導体製造装置に用いられる光の反射体に好適な、広範囲な波長領域において反射効率が良好でかつ再利用可能なガラスクロス光反射体を提供することを目的とする。
上記の問題点を鑑み、発明者らが鋭意検討した結果、ガラスクロスよりなる光反射体をガラス管の外部に高効率な反射率が得られる状態で構成する事により、ガラス管若しくは反射体の何れかに破損や不具合が生じた場合、一方のみを交換する事が可能となる事を見出した。
更に、本発明の副次的な効果として、ガラスクロスがガラス管の保護層あるいは保温層として機能する事で、ガラスクロスのクッション効果によりガラス管自体が割れ辛く、また保温効率の向上がもたらされる事を見出した。
即ち、本発明のガラスクロス光反射体は、Eガラス、Sガラス、Tガラス、UTガラス、Dガラス、Lガラス、NEガラス及びシリカガラスからなる群から選択される1種以上のガラスフィラメントを複数本束ね、撚糸したガラスヤーンを製織されてなるガラスクロスからなるガラスクロス光反射体である。
本明細書では、ガラス繊維とは、ガラスを引き伸ばして得られる細い糸状のものを指し、単繊維をガラスフィラメント、ガラスフィラメントを束ねたものをガラスストランド、ガラスフィラメントを束ねて撚りをかけたものをガラスヤーンと定義する。
本発明の光反射体は、前記ガラスクロスのヤーンにより光反射されることで、波長400nm〜2000nmにおける光に対する反射率が70%以上であることが好適である。
前記ガラスフィラメントがシリカガラスからなるシリカガラスフィラメントであることが好ましい。本発明の光反射体は、前記シリカガラスフィラメントを複数本束ね、撚糸したシリカガラスヤーンであって、波長400nm以下の紫外線領域でも優れた反射率特性を有するシリカガラスヤーンを製織されてなるシリカガラスクロスからなるシリカガラスクロス光反射体であって、前記シリカガラスクロスのヤーンにより光反射されることで、波長300nm〜2000nmにおける光に対する反射率が70%以上であることが好適である。
本発明の光反射体は、前記ガラスクロスが積層されてなることが好ましい。
本発明の光反射体は、紫外線ランプ、または半導体製造装置に好適に用いられる。
本発明によれば、紫外線ランプや半導体製造装置に用いられる光の反射体に好適な、広範囲な波長領域において反射効率が良好でかつ再利用可能なガラスクロス光反射体を提供することができる。さらに、本発明によれば、クッション保護性やフレキシブル性、保温効果性に優れたガラスクロス光反射体を得ることができる。
更に、シリカガラスクロス反射体の場合には1000℃程度までの高耐熱性も付与される。
本発明のガラスクロス光反射体の表面の拡大写真である。 図1のAで示される部分の要部拡大模式図である。 図2のBで示される部分の拡大写真である。 図3のCで示される部分の拡大写真である。 本発明のガラスクロス光反射体に施されるほつれ防止処置の例を示す写真であり、(a)はガラス糸によるほつれ防止処置、(b)は両端ループ織りによるほつれ防止処置の例をそれぞれ示す。 本発明のガラスクロス光反射体の使用方法の第1の例を示す図であり、(a)はガラスクロス光反射体の写真、(b)はガラスクロス光反射体をガラスランプ管に巻いた例を示す概略説明図をそれぞれ示す。 本発明のガラスクロス光反射体の使用方法の第2の例を示す図であり、(a)はテープ状のガラスクロス光反射体の写真、(b)はガラスクロス光反射体をガラスランプ管に巻いた例を示す概略説明図をそれぞれ示す。 本発明のガラスクロス光反射体の使用方法の第3の例を示す図であり、(a)及び(b)はブランケットタイプのガラスクロス光反射体の写真、(c)はガラスクロス光反射体の詰め物であるシリカガラスウールの写真をそれぞれ示す。 実施例1の結果を示すグラフである。 実施例2の結果を示すグラフである。 実施例3の結果を示すグラフである。 実施例4の結果を示すグラフである。 比較例2の結果を示すグラフである。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、これらは例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。
図1は本発明のガラスクロス光反射体の表面の拡大写真であり、図2は図1のAで示される部分であるガラスヤーン12の要部拡大模式図であり、図3は、図2のBで示される部分であるガラスストランド14の拡大写真であり、図4は、図3のCで示される部分であるガラスフィラメント16の拡大写真である。
図1において、符号10は本発明のガラスクロス光反射体であり、ガラスフィラメント16を複数本束ねたガラスストランド14を撚糸したガラスヤーン12により製織されたガラスクロス18からなる。
図2〜図4において符号20は入射光であり、符号22は反射光である。図2〜図4に示す如く、本発明のガラスクロス光反射体10は、ガラスヤーン12により光反射されることで、広範囲な波長領域において良好な反射効率が得られる。本発明のガラスクロス光反射体10は、波長400〜2000nmの光に対する反射率が70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。
図1では1枚のガラスクロス18からなるガラスクロス光反射体10の例を示したが、用いられるガラスクロス18の数に制限はなく、複数枚のガラスクロス18を用いても良く、複数枚のガラスクロス18を積層して用いることが好ましい。後述する実施例からも明らかなように、ガラスクロスの積層枚数が増加するに従い反射率も高くなることから、積層枚数に応じて反射率を好ましい範囲で選択することが可能である。用いられるガラスクロス18の数は、求められる反射率や、用いられるガラスフィラメントの直径や本数、ガラスヤーン12の撚り数、ガラスクロス18の開口率、ガラスクロス18の厚み等に応じて適宜選択すればよい。
ガラスクロス光反射体10の厚さは特に制限はないが、0.3mm以上2mm以下が好ましく、0.5mm以上1.5mm以下がより好ましい。前記の厚さを超える場合、クロス反射効率は高止まりとなり、更に経済性の観点からもこの範囲が適当と考える。
複数枚のガラスクロス18を積層して用いる場合は、積層方法に特に制限はないが、所望の反射率を得られる層数を選択し、積層されたガラスクロス18の各層が相互に密着し、ずれや空隙が生じないための手段を施すことが好適である。ガラスクロス18の各層のずれ防止手段としては特に制限はないが、例えば、ガラス糸による縫い合わせ、シリカ系接着剤等によるガラスクロス同士の接着、単純な加熱融着、ゾルゲル溶液を浸み込ませた後の加熱密着、酸水素バーナー等によるガラスクロス同士の熱融着等が挙げられ、これらを組み合わせて用いても良い。
積層されるガラスクロス18は、所定の形状にカットし、複数枚重ねて用いても良く、切断せずに複数回折り返して重ねて用いても良く、複数枚折り返して重ねて用いても良く、またこれらを組み合わせて用いても良い。
前記ガラスフィラメント16としては、Eガラス、Sガラス、Tガラス、UTガラス、Dガラス、Lガラス、NEガラス及びシリカガラスからなる群から選択される1種以上のガラスフィラメントが用いられるが、SiO組成量が99.99質量%〜100質量%であるシリカガラスフィラメントが好適である。該シリカガラスフィラメントを用いたシリカガラスヤーンは、波長400nm以下の紫外線領域でも優れた反射率特性を有しており、波長300nm〜2000nmにおける光に対する反射率を70%以上とすることができる。波長300nm〜2000nmにおける光に対する反射率が80%以上であることがより好ましい。
本発明のガラスクロス光反射体10は、シリカガラスフィラメントを用い、該シリカガラスフィラメントを複数本束ね、撚糸したシリカガラスヤーンを製織されてなるシリカガラスクロスからなるシリカガラスクロス光反射体であることが好適である。該シリカガラスクロス光反射体は、波長300nm及び1200nmにおける光に対する反射率がいずれも70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。
SiO組成量が99.99質量%〜100質量%、即ち、実質的に100%としたシリカガラスクロスを光反射体として用いることで、Eガラス、Dガラス、Sガラス、Tガラス、UTガラス、NEガラス等の一般的な多成分系ガラスクロスの場合に生じる光を吸収してしまうことによる劣化を軽減することができる。
また、従来、シリカガラスクロス或いは一般的な多成分系ガラスクロスはいずれもヤーン表面の高強度化(クラック防止)の為に有機(主にシランカップリング剤)処理を施すが、シリカガラスクロスからなるガラスクロス光反射体は、その有機成分を加熱して脱離させることで純粋なシリカとなる。SiO単体配合成分であることより、1000℃程度の高温環境下でも使用可能なガラスクロス反射体を得ることができる。
ガラスフィラメント16の製造方法は特に制限はなく、公知の紡糸方法を用いることができる。
ガラスフィラメント16の直径は特に制限はないが、直径3.0μm〜15μmが好適である。
前記ガラスフィラメント16からガラスヤーン12を得る方法は特に制限はないが、ガラスフィラメント16を40本〜400本束ねたガラスストランド14を、撚糸機を用いて撚糸し、ガラスヤーン12とすることが好適である。ガラスヤーンの撚り数は特に制限はないが、5〜50回転/mの撚り数が好ましい。また、撚糸後、さらに合撚しても良い。
ガラスクロス18の製織方法は特に制限はなく、公知の方法により製織することができる。
ガラスクロス18の織り構造については、特に限定されないが、例えば、平織り、ななこ織り、朱子織り、綾織り等の織り構造が挙げられ、フレキシブル性のある平織り構造や朱子織り構造が好ましい。
ガラスクロス18を構成する経糸及び緯糸の織密度は特に制限はないが、例えば、各々独立して、30〜150本/インチが好適である。
ガラスクロス18の厚さは特に制限はないが0.3mm以上2mm以下が好ましく、0.5mm以上1.5mm以下がより好ましい。前記の厚さを超える場合、クロス反射効率は高止まりとなり、更に経済性の観点からもこの範囲が適当と考える。
ガラスヤーン12やガラスクロス18は、シランカップリング剤等の公知の表面処理剤で表面処理されることが好適である。
図5は、本発明のガラスクロス光反射体10に施されるほつれ防止処置の例を示す写真であり、(a)はガラス糸30によるほつれ防止処置、(b)は両端ループ織り32によるほつれ防止処置の例をそれぞれ示す。ガラスクロス光反射体10を構成するガラスクロス18はその端部にほつれ防止処置を施すことが好適である。該ほつれ防止処置の方法は特に制限はないが、例えば、図5(a)に示した如く、ガラスクロス18の端部を、ガラス糸30を用いた端縫いによるほつれ防止処置や、図5(b)に示した如く、特殊織機によりクロスの端部がループ織状態としたほつれ防止処置、酸水素バーナー等によるガラス繊維同士の熱融着切断によるほつれ防止処置、シラン系接着剤での端部固定によるほつれ防止処置等が挙げられる。
本発明のガラスクロス光反射体10は、紫外線ランプ、または半導体製造装置に好適に用いられる。
図6〜図8は、それぞれ本発明のガラスクロス光反射体の使用方法の第1〜第3の例を示す図である。本発明のガラスクロス光反射体の使用方法は特に制限はないが、ガラスクロス光反射体を、反射面を構成するガラス体に必要十分な反射率を得られる層数で固定して用いることが好適である。
前記反射面を構成するガラス体の形状は特に制限はないが、ガラス管、ガラス板、又はガラス板が組み合わされた構造物よりなることが好適である。図6及び図7ではガラス体としてシリカガラスランプ管42を用いた例を示す。
本発明のガラスクロス光反射体の使用方法としては、例えば、図6に示した如く、芯材44に巻かれた本発明のガラスクロス光反射体10をシリカガラスランプ管42に1層又は複数層、テープ巻きしながら重ねることが好適である。
図6では、必要幅を有する幅広のガラスクロス光反射体10を用いた例を示したが、本発明のガラスクロス光反射体の形状は特に制限はなく、例えば、図7に示した如く、幅狭のテープ状のガラスクロス光反射体40を用い、複数枚のガラスクロス光反射体40をずらして重ねてもよい。
また、図8に示した如く、ガラスクロス光反射体を袋状とし、該袋状のガラスクロス光反射体中に詰め物を詰めたブランケットタイプのガラスクロス光反射体50は、非常に保温性やクッション性に優れており、好適である。図8(a),(b)のブランケットタイプのガラスクロス光反射体50では、詰め物として図8(c)で示したシリカガラスウール52を用いた例を示した。該ブランケットタイプのガラスクロス光反射体50は、図8(b)に示した如くフレキシブル性が高く、ワークとなる母材管に密着保持させて用いることができる。
前記反射面を構成するガラス体とガラスクロス光反射体とが互いに固定される手段を有していることが好ましい。また、前記反射面を構成するガラス体とガラスクロス光反射体の双方を固定する手段を有していることが好適である。
ガラス体とガラスクロス光反射体の固定手段としては特に制限はないが、例えば、ガラス体に突起を設け、ガラスクロス光反射体側にこの突起と嵌合する為の構造が構成されていることが好ましい。また、ガラスクロス光反射体にガラス体に固定する為の紐状の構造体を設け、これによってガラス体にガラスクロス光反射体が固定されていてもよい。また、互いのクロスをガラス糸で縫い付ける、或いは、互いのクロスをバーナー等により熱融着させてもよい。或いは、ガラス管と前記ガラス管の外径よりも内径が少し大きい石英ガラスのリング状留め具を用意し、前記ガラス管に巻いたガラスクロス光反射体の上から前記石英ガラスのリング状留め具による2点留め(両端部)〜3点留め(両端部及び中央部)を行うことで、ガラスクロス光反射体をガラス管に固定させても良い。さらに、ガラス体とガラスクロス光反射体に対して双方を固定する為の第3の固定手段を有していても良い。
本発明のガラスクロス光反射体は、ガラス体と離して扱うことが出来る為、片方が破損した場合にも再利用が可能であり、破損や不具合が生じた場合の交換も容易であり、極めて作業性に優れている。
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもので限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
(実施例1)
平均フィラメント径7.3μmのシリカガラスフィラメントを200本束ねたシリカガラスストランドを、撚糸機を用いて撚糸し、シリカガラスヤーンを得た。撚り数として24回転/mを採用した。該シリカガラスヤーンを経糸及び緯糸の織密度を65本×65本/25mmの条件で製織(平織)し、シリカガラスクロス(厚さ:0.095mm)を得た。
該シリカガラスクロスを60mmにカットしたガラスクロス光反射体(実施例1−1)及び該カットしたガラスクロス光反射体を所定枚数重ねて積層したガラスクロス光反射体(実施例1−2:2枚重ね、実施例1−3:3枚重ね、実施例1−4:4枚重ね、実施例1−5:5枚重ね)を作製した。
得られたガラスクロス光反射体に対して、波長範囲:300〜2500nmにおける光の反射率を測定した。リファレンスのラブスフェア社製スペクトラロン(登録商標)標準反射板の反射率を100%とし、アジレント社製Cary 5000の積分球ユニットで測定を行った。結果を図9及び表1に示す。
図9及び表1に示した如く、シリカガラスクロスを3〜5枚積層してなる、実施例1−3〜実施例1−5のガラスクロス光反射体は、いずれも波長300〜2500nmの光に対する反射率が70%以上であり、特に、4及び5枚積層した実施例1−4及び実施例1−5のガラスクロス光反射体は、波長300nm及び1200nmにおける光に対する反射率が80%以上であり、極めて反射効率が優れていた。
前記得られたシリカガラスクロスを用いたガラスクロス光反射体に対して、下記評価1)〜5)を行った。評価1)及び3)では実施例1−5と同様、シリカガラスクロスを5枚重ねた状態のガラスクロス光反射体に対して評価し、評価2)、4)及び5)ではシリカガラス管の外層にシリカガラスクロスを5枚重ねて巻いた状態のガラスクロス光反射体に対して評価した。結果を表2に示す。
評価1)反射特性
波長300nm及び1200nmにおける光に対する反射率について評価した。
反射率が80%以上を○、80%未満を×として評価した。
評価2)クッション保護性
2m上段よりパチンコ玉を落下させシリカガラス管にヒビが発生するかどうかを評価した。
ヒビ発生無を○、ヒビ発生有を×として評価した。
評価3)フレキシブル性
柔軟性の有無について評価した。
評価4)保温効果性
シリカガラス管内の温度変化(開始時1000℃)を測定することで保温効果を評価した。保温効果有を○、保温効果無を×として評価した。
評価5)再利用の可否
シリカガラス管が破損した場合の再利用の可否について評価した。
(比較例1)
特許文献1の実施例1記載の方法により、シリカガラス管の外層にシリカガラス膜を被覆し、シリカガラス被覆体を得た。得られたシリカガラス被覆体に対し、実施例1と同様の方法により、評価1)〜5)を行った。結果を表2に示す。
表2に示した如く、実施例1のガラスクロス光反射体は、反射特性が極めて優れており、クッション保護性及び保温効果性も良好であった。また、実施例1のガラスクロス光反射体は布状態であり、フレキシブル性が高かった。さらに、シリカガラス管に密着コーティングされている比較例1のシリカガラス被覆体と比較して、実施例1のガラスクロス光反射体はシリカガラス管と離して扱うことが出来る為、片方が破損した場合にも再利用が容易である。
(実施例2)
平均フィラメント径9.9μmのシリカガラスフィラメントを200本束ねたシリカガラスストランドを、撚糸機を用いて撚り数として180回転(Z撚り)/mにて撚糸後、更に2本を併せて152回転(S撚り)/mにて合撚糸を実施してシリカガラスヤーンを得た。該シリカガラスヤーンを経糸及び緯糸の織密度を56本×53本/25mmの条件で製織(朱子織)し、シリカガラスクロス(厚さ:0.24mm)を得た。
該シリカガラスクロスを60mmにカットしたガラスクロス光反射体(実施例2−1)及び該カットしたガラスクロス光反射体を所定枚数重ねて積層したガラスクロス光反射体(実施例2−2:2枚重ね、実施例2−3:3枚重ね、実施例2−4:4枚重ね、実施例2−5:5枚重ね)を作製した。
得られたガラスクロス光反射体に対して、実施例1と同様の方法により光の反射率を測定した。結果を図10及び表3に示す。
図10及び表3に示した如く、シリカガラスクロスを2〜5枚積層してなる、実施例2−3〜実施例2−5のガラスクロス光反射体は、いずれも波長300〜2500nmの光に対する反射率が80%以上であり、極めて反射効率が優れていた。
(実施例3)
平均フィラメント径9.9μmのシリカガラスフィラメントを200本束ねたシリカガラスストランドを、撚糸機を用いて撚糸し、シリカガラスヤーンを得た。撚り数として40回転/mを採用した。該シリカガラスヤーンを経糸及び緯糸の織密度で60本×58本/25mmで製織(朱子織)し、シリカガラスクロス(厚さ:0.13mm)を得た。
該シリカガラスクロスを60mmにカットしたガラスクロス光反射体(実施例3−1)及び該カットしたガラスクロス光反射体を所定枚数重ねて積層したガラスクロス光反射体(実施例3−2:2枚重ね、実施例3−3:3枚重ね、実施例3−4:4枚重ね、実施例3−5:5枚重ね)を作製した。
得られたガラスクロス光反射体に対して、実施例1と同様の方法により光の反射率を測定した。結果を図11及び表4に示す。
図11及び表4に示した如く、シリカガラスクロスを2〜5枚積層してなる、実施例3−2〜実施例3−5のガラスクロス光反射体は、いずれも波長300〜2500nmの光に対する反射率が70%以上であり、特に、4及び5枚積層した実施例3−4〜実施例3−5のガラスクロス光反射体は、波長300nm及び1200nmにおける光に対する反射率が80%以上であり、極めて反射効率が優れていた。
(実施例4)
平均フィラメント径7.0μmのEガラスフィラメントを200本束ねたガラスストランドを、撚糸機を用いて撚糸し、ガラスヤーンを得た。撚り数として40回転/mを採用した。該ガラスヤーンを経糸及び緯糸の織密度で60本×58本/25mmで製織(朱子織)し、Eガラス製のガラスクロス(厚さ:0.090mm)を得た。
該ガラスクロスを60mmにカットしたガラスクロス光反射体(実施例4−1)及び該カットしたガラスクロス光反射体を所定枚数重ねて積層したガラスクロス光反射体(実施例4−2:2枚重ね、実施例4−3:3枚重ね、実施例4−4:4枚重ね、実施例4−5:5枚重ね)を作製した。
得られたガラスクロス光反射体に対して、実施例1と同様の方法により光の反射率を測定した。結果を図12及び表5に示す。
図12及び表5に示した如く、ガラスクロスを3〜5枚積層してなる、実施例4−3〜実施例4−5のガラスクロス光反射体は、いずれも波長400〜2500nmの光に対する反射率は70%以上と良好であったが、シリカガラスクロスを用いた実施例1〜3とは異なり、波長300nmにおける光反射率が低かった。
(比較例2)
平均粒径が1.5μmの合成シリカガラス粒子を、1%のメチルセルロースを含む水溶液に分散させ、固形分濃度が75%のスラリーとした。該スラリーを用いて、60mm角の天然石英ガラス板の表面に塗布膜を形成した後、加熱処理し、シリカガラス膜で被覆されたシリカガラス被覆体(膜厚:比較例2−1:107μm、比較例2−2:159μm)を得た。得られたシリカガラス被覆体に対して、実施例1と同様の方法により光の反射率を測定した。結果を図13及び表6に示す。
10,40,50:本発明のガラスクロス光反射体、12:ガラスヤーン、14:ガラスストランド、16:ガラスフィラメント、18:ガラスクロス、20:入射光、22:反射光、30:ガラス糸、32:ループ織り、42:シリカガラスランプ管、44:芯材、52:シリカガラスウール。

Claims (5)

  1. Eガラス、Sガラス、Tガラス、UTガラス、Dガラス、Lガラス、NEガラス及びシリカガラスからなる群から選択される1種以上のガラスフィラメントを複数本束ね、撚糸したガラスヤーンを製織されてなるガラスクロスからなるガラスクロス光反射体。
  2. 前記ガラスクロスのヤーンにより光反射されることで、波長400nm〜2000nmにおける光に対する反射率が70%以上である、請求項1記載のガラスクロス光反射体。
  3. 前記ガラスフィラメントがシリカガラスからなるシリカガラスフィラメントであって、
    前記光反射体は、該シリカガラスフィラメントを複数本束ね、撚糸したシリカガラスヤーンを製織されてなるシリカガラスクロスからなるシリカガラスクロス光反射体であり、
    該シリカガラスクロスのヤーンにより光反射されることで、波長300nm〜2000nmにおける光に対する反射率が70%以上である、請求項1記載のガラスクロス光反射体。
  4. 前記ガラスクロスが積層されてなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光反射体。
  5. 紫外線ランプ、または半導体製造装置に用いられる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光反射体。
JP2017127784A 2017-06-29 2017-06-29 ガラスクロス光反射体 Active JP6634049B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017127784A JP6634049B2 (ja) 2017-06-29 2017-06-29 ガラスクロス光反射体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017127784A JP6634049B2 (ja) 2017-06-29 2017-06-29 ガラスクロス光反射体

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019177490A Division JP6680939B1 (ja) 2019-09-27 2019-09-27 ガラスクロス光反射体を含む構造体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019011525A true JP2019011525A (ja) 2019-01-24
JP6634049B2 JP6634049B2 (ja) 2020-01-22

Family

ID=65226621

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017127784A Active JP6634049B2 (ja) 2017-06-29 2017-06-29 ガラスクロス光反射体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6634049B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7493653B1 (ja) 2022-12-15 2024-05-31 旭化成株式会社 ガラスクロス、及びその製造方法

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60136376U (ja) * 1984-02-21 1985-09-10 日東紡績株式会社 耐火シ−ト
JPH069935U (ja) * 1992-07-20 1994-02-08 ユニチカ株式会社 断熱保護シート
JP2004362824A (ja) * 2003-06-02 2004-12-24 Mitsui Kozan Material Kk 電熱ヒーター
US6992029B1 (en) * 2004-12-20 2006-01-31 Hsiu Chou Woven fabric of composite material
US20060154115A1 (en) * 2005-01-10 2006-07-13 Fellinger Thomas J Multilayer reflective insulation roll product
JP2008533514A (ja) * 2005-02-28 2008-08-21 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー ポリマー繊維織物を含む光学素子
JP2012051113A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Hiraoka & Co Ltd 熱制御性シート
JP2013110289A (ja) * 2011-11-22 2013-06-06 Ushio Inc 加熱装置
JP2015160376A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 信越化学工業株式会社 白色繊維基板及び半導体装置
JP2016526615A (ja) * 2013-06-18 2016-09-05 サン−ゴバン アドフォル グラスファイバーを含む被照明布帛
JP2017520435A (ja) * 2014-07-16 2017-07-27 フェデラル−モーグル・パワートレイン・リミテッド・ライアビリティ・カンパニーFederal−Mogul Powertrain Llc 巻き付け可能な耐摩耗性の反射熱保護織物スリーブおよびその構築方法

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60136376U (ja) * 1984-02-21 1985-09-10 日東紡績株式会社 耐火シ−ト
JPH069935U (ja) * 1992-07-20 1994-02-08 ユニチカ株式会社 断熱保護シート
JP2004362824A (ja) * 2003-06-02 2004-12-24 Mitsui Kozan Material Kk 電熱ヒーター
US6992029B1 (en) * 2004-12-20 2006-01-31 Hsiu Chou Woven fabric of composite material
US20060154115A1 (en) * 2005-01-10 2006-07-13 Fellinger Thomas J Multilayer reflective insulation roll product
JP2008533514A (ja) * 2005-02-28 2008-08-21 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー ポリマー繊維織物を含む光学素子
JP2012051113A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Hiraoka & Co Ltd 熱制御性シート
JP2013110289A (ja) * 2011-11-22 2013-06-06 Ushio Inc 加熱装置
JP2016526615A (ja) * 2013-06-18 2016-09-05 サン−ゴバン アドフォル グラスファイバーを含む被照明布帛
JP2015160376A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 信越化学工業株式会社 白色繊維基板及び半導体装置
JP2017520435A (ja) * 2014-07-16 2017-07-27 フェデラル−モーグル・パワートレイン・リミテッド・ライアビリティ・カンパニーFederal−Mogul Powertrain Llc 巻き付け可能な耐摩耗性の反射熱保護織物スリーブおよびその構築方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7493653B1 (ja) 2022-12-15 2024-05-31 旭化成株式会社 ガラスクロス、及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6634049B2 (ja) 2020-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6457952B2 (ja) 巻き可能な織布スリーブおよびその作製方法
CA3010473C (en) Method for manufacturing fishing net
JP5177742B2 (ja) 石英ガラスクロス
ES2621964T3 (es) Material textil de punto y prenda deportiva
TWI555633B (zh) 包含玻璃纖維的真空絕熱材料用包層材料及包含該包層材料的真空絕熱材料
JP2017520435A (ja) 巻き付け可能な耐摩耗性の反射熱保護織物スリーブおよびその構築方法
CN212499239U (zh) 一种阻燃隔热复合面料
JP6084262B2 (ja) 混合繊維及びその製造方法
JP6634049B2 (ja) ガラスクロス光反射体
JP2016531765A (ja) 可撓性の向上したラップ可能なラミネート加工された繊維スリーブとラップ可能な繊維スリーブのホイル層のクラッキングを低減する方法
JP6680939B1 (ja) ガラスクロス光反射体を含む構造体
US4541231A (en) Process for reinforced yarn with glass fiber core
WO2014163134A1 (ja) コンベヤベルト用繊維補強層
JP2012149658A (ja) 断熱材及びその製造方法
JP5059927B2 (ja) 織物壁紙、及び織物壁紙接着ボード
ES2357484T3 (es) Hilo de coser y procedimiento para fabricar un hilo de coser.
JP2021161572A5 (ja)
CN102002789A (zh) 一种硅酸铝/镍铬不锈钢丝防火卷帘布及制造方法
JP2008144292A (ja) ベルトスリング
CN1022849C (zh) 防火包芯纱织物及其制造方法
ES2887014T3 (es) Procedimiento de confección de un hilo, hilo y prenda
JPWO2015080201A1 (ja) 多重筒状織物構造体
CN107743532B (zh) 用于屏蔽应用的纱线、织物及其制造方法
JPH0331809B2 (ja)
JP7022976B2 (ja) プラスチック様網地及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190125

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20190125

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20190222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190319

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190515

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190723

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190927

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20191004

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6634049

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250