JP2019010783A - 熱処理によるカールが抑制された積層体 - Google Patents

熱処理によるカールが抑制された積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】ベースフィルムと保護フィルムとが粘着剤層を介して積層された積層体で、熱処理によるカールが抑制されている積層体の提供。
【解決手段】ベースフィルム1と保護フィルム2とが粘着剤層を介して積層された積層体で、(1)ベースフィルム1が、MDとTD方向の剛性値が共に0.1mN/25mm以下、(2)保護フィルム2が、MDとTD方向の剛性値が共に16.0mN/25mm以上、(3)ベースフィルム1と保護フィルム2を、別々に150℃、60分の熱処理後、23℃±5℃、50%±10%Rhで60分間調温調湿した後の両フィルムのMD方向の収縮率差及びTD方向の収縮率差が共に0.8%以下、(4)積層体を同条件で熱処理及び調温調湿した際のカール評価が±15mm以下である積層体。ベースフィルム1がポリイミド又はポリエチレンテレフタレートであり、保護フィルム2が、ポリエチレンテレフタレートである、積層体。
【選択図】図3

Description

本発明は、ベースフィルムと保護フィルムとが粘着剤層を介して積層されており、熱処理によるカールが抑制された積層体に関する。
従来、ベースフィルムと保護フィルムとが粘着剤層を介して積層された積層体は各種の分野で使用されている。例えば、特許文献1には、プロテクトフィルム(保護フィルムに相当)付き透明導電性フィルム(ベースフィルムに相当)が開示されており、このプロテクトフィルム付き透明導電性フィルムは、タッチパネルなどの内外部に適用される機能性フィルムの製造段階で使用されている。
近年、コストダウン目的のために各種機能性を付与したベースフィルムの厚みを薄くする傾向があるが、ベースフィルムの厚みを薄くすると静電気が帯び易くなることでゴミや埃を吸着し易くなることに加えて、取扱い性が悪化するという問題がある。
そこで、厚手の保護フィルムを積層し、積層体の取扱い性を向上させる試みがあるが、保護フィルムを厚くすると積層体を熱処理した際にカールが生じるという問題がある。
特開2015−30213号公報
上記問題を改善するために、例えば、特許文献1では透明導電性フィルムに含まれる透明プラスチックフィルム基材のMD方向の熱収縮率とプロテクトフィルム基材のMD方向の熱収縮率とを所定範囲に設定することにより、熱処理によるカールを防止することが提案されている。しかしながら、特許文献1では、60μm以上の比較的剛性値の大きいベースフィルムしか使用されておらず、またカールの抑制にも更に改善の余地がある。
よって、本発明は、ベースフィルムと保護フィルムとが粘着剤層を介して積層された積層体であって、薄膜化の要請によりベースフィルムの剛性値が比較的小さく(具体的には、MD方向及びTD方向の剛性値がともに0.1mN/25mm以下)、かつ、保護フィルムの剛性値が比較的大きい(具体的には、MD方向及びTD方向の剛性値がともに16.0mN/25mm以上)場合において、熱処理によるカールが抑制されている積層体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ベースフィルムと保護フィルムとの熱処理後の収縮率差を所定範囲に設定することにより上記課題を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記の積層体に関する。
1.ベースフィルムと保護フィルムとが粘着剤層を介して積層された積層体であって、
(1)前記ベースフィルムは、MD方向及びTD方向の剛性値がともに0.1mN/25mm以下であり、
(2)前記保護フィルムは、MD方向及びTD方向の剛性値がともに16.0mN/25mm以上であり、
(3)前記ベースフィルムを150℃、60分の熱処理に供した後、23℃±5℃、50%±10%Rhの環境下で60分間調温調湿した際のMD方向の収縮率及びTD方向の収縮率、並びに、前記保護フィルムを150℃、60分の熱処理に供した後、23℃±5℃、50%±10%Rhの環境下で60分間調温調湿した際のMD方向の収縮率及びTD方向の収縮率を測定し、両フィルムのMD方向の収縮率差及びTD方向の収縮率差がともに0.8%以下であり、
(4)前記積層体を150℃、60分の熱処理に供した後、23℃±5℃、50%±10%Rhの環境下で60分間調温調湿した際のカール評価が±15mm以下である、
ことを特徴とする積層体。
2.前記ベースフィルムは、ポリイミドフィルム又はポリエチレンテレフタレートフィルムである、上記項1に記載の積層体。
3.前記保護フィルムは、ポリエチレンテレフタレートフィルムである、上記項1又は2に記載の積層体。
4.前記カール評価が±10mm以下である、上記項1〜3のいずれかに記載の積層体。
本発明の積層体は、ベースフィルムと保護フィルムとの熱処理後の収縮率差が所定範囲に設定されていることにより、ベースフィルムのMD方向及びTD方向の剛性値がともに0.1mN/25mm以下と比較的小さく、かつ、保護フィルムのMD方向及びTD方向の剛性値がともに16.0mN/25mm以上と比較的大きいにもかかわらず、積層体の熱処理によるカール評価が±15mm以下と抑制されている。
各フィルムの熱収縮率の測定に用いるサンプルの模式図である。 積層体のカール評価に用いるサンプルの模式図である。 ベースフィルム1を上面とし、保護フィルム2を下面とした積層体(a)において、熱処理後に積層体の端部が上面側に浮き上がった状態(b)(すなわちプラスカール)を示す模式図である。
[積層体]
<ベースフィルム>
本発明におけるベースフィルムは、本発明の積層体に必要に応じて各種機能性を付与するためのフィルムである。本発明の積層体は熱処理によるカールが抑制されていることを特徴としている点で、ベースフィルムと保護フィルムとは粘着剤層を介して積層された積層体の状態で熱処理に供されることを前提としているが、熱処理後に適宜、ベースフィルムを単独で剥離して機能性を発揮する各種用途に適用してもよく、或いは熱処理後に剥離することはなく、保護フィルムをベースフィルムの取扱い性を高めるためのいわゆるキャリアフィルムとして使用するものであってもよい。
ベースフィルムを構成する材料は限定的ではないが、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリアミド(PI)系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ナイロン系樹脂、ウレタン系樹脂、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリプロピレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂が好ましい。これらの樹脂は単独又は2種以上を混合して使用することができる。ベースフィルム中には、各種機能性を発揮するための添加剤をはじめ、フィラー等が適宜含有されていてもよい。
上記ベースフィルムは、MD方向及びTD方向の剛性値がともに0.1mN/25mm以下であるものを用いる。ここで、本明細書における剛性値は、測定試料の寸法を幅25mm、長さ200mmとし、押しつぶし距離=20mm及びRange=20grの条件に設定されたループスティフネステスタ(株式会社東洋精機製作所製)に測定試料をセットして測定を開始し、測定試料をループ状に曲げてループの直径方向を押しつぶした時のロードによる測定値(コシの程度)である。
上記ベースフィルムのMD方向及びTD方向の剛性値はともに0.1mN/25mm以下であればよいが、その中でも、0.07mN/25mm以下が好ましい。なお、剛性値の下限値は限定的ではないが、0.05mN/25mm程度である。
上記ベースフィルムの厚みは限定的ではないが、75μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましい。かかる厚みに設定することにより、ベースフィルムの薄膜化の要請に応えることができる点で好ましい。
上記ベースフィルムは、粘着剤層や、後述するハードコート層との密着性を向上させるため、表面処理を施すことにより易接着層を形成してもよい。表面処理としては、例えば、コロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射装置等による表面酸化処理が挙げられる。
必要に応じて、上記ベースフィルムの片面又は両面にハードコート層を設けてもよい。ハードコート層の層構成は特に制限されず、単層からなるハードコート層であってもよいし、同一又は異なる組成を有する複数の層からなるハードコート層であってもよい。また、ハードコート層の表面形状は、平坦状であってもよいし、凹凸を有する形状であってもよい。
ハードコート層の厚みは特に制限されず、例えば、0.5μm以上にすることができ、1.0μm以上、2.0μm以上の範囲内で選択することが可能である。上限は本発明の積層体の用途によって異なるが、例えば5μm以下の範囲内で選択することが可能である。
ハードコート層は、例えば、樹脂、該樹脂の前駆体等を含有するハードコート層形成用組成物をベースフィルム上に塗布し、好ましくは乾燥後に、必要に応じて硬化等することにより形成することができる。或いは、同様の方法により、予め他の塗工基材上に形成したハードコートフィルムをベースフィルム上に配置(例えば、易接着層を介して配置)することにより得ることができる。また、化学気相蒸着(CVD)によっても形成することができる。
<保護フィルム>
保護フィルムを構成する材料は限定的ではないが、例えば、ポリイミド(PI)、ポリスチレン、スチレンーアクリル共重合体、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリエーテルケトン、トリアセチルセルロース、環状ポリオレフィン(COP)等が挙げられる。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリイミド(PI)の少なくとも1種が好ましい。これらの樹脂は単独又は2種以上を混合して使用することができる。保護フィルム中には、公知の添加剤をはじめ、フィラー等が適宜含有されていてもよい。
上記保護フィルムは、MD方向及びTD方向の剛性値がともに16.0mN/25mm以上であるものを用いる。その中でも、20mN/25mm以上が好ましい。なお、剛性値の上限値は限定的ではないが、25mN/25mm程度である。
上記保護フィルムの厚みは限定的ではないが、100μm以上が好ましく、125μm以上がより好ましい。かかる厚みに設定することにより、ベースフィルムを相対的に薄膜化することができるとともに積層体の良好な取扱い性についても確保することができる。
<粘着剤層>
粘着剤層は、ベースフィルムと保護フィルムとを粘着又は接着するために用いる(適宜、ハードコート層を有する場合を含む。以下同様。)。
粘着剤層を構成する粘着剤としては、タッチパネル等の光学用途に用いられている公知の粘着剤が利用でき、例えば、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤等が挙げられる。粘着剤は、溶剤系、無溶剤系、エマルジョン系、水系のいずれであってもよい。これらの粘着剤の中でも、アクリル系粘着剤、特に溶剤系のものが好ましい。
粘着剤層は、従来公知の方法により保護フィルムの片面に積層することができる。当該積層の後、ベースフィルムと粘着又は接着することにより積層体が得られる。
粘着剤層を形成する際は、例えば、コンマコーター、リップコーター、カーテンコーター、リバースロールコーター、ナイフコーター、バーコーター、スロットダイコーター、エアーナイフコーター、リバースグラビアコーター、バリオグラビアコーター等の塗工装置を用いて、保護フィルムに直接塗工する方法や、剥離シートに一旦塗工後、これを保護フィルムに転写する方法などが採用できる。粘着剤(粘着剤溶液)を塗工する工程後には乾燥工程が設けられることが好ましい。乾燥工程は、空気循環式恒温オーブン、加熱炉、赤外線ランプ等の公知の加熱装置を用いて行われる。
粘着剤層の厚みは限定的ではないが、5〜50μmである。より好ましくは10〜30μmである。粘着剤層の厚みが5μm未満であると、両フィルムの粘着又は接着が不十分となるおそれがある。また、粘着剤層の厚みが50μmを超えると、粘着力が飽和し、経済的に不利である。
<両フィルムのMD方向及びTD方向の収縮率差並びに積層体のカール評価>
本発明の積層体は、ベースフィルムを150℃、60分の熱処理に供した後、23℃±5℃、50%±10%Rhの環境下で60分間調温調湿した際のMD方向の収縮率及びTD方向の収縮率、並びに、保護フィルムを150℃、60分の熱処理に供した後、23℃±5℃、50%±10%Rhの環境下で60分間調温調湿した際のMD方向の収縮率及びTD方向の収縮率を測定し、両フィルムのMD方向の収縮率差及びTD方向の収縮率差がともに0.8%以下であることを特徴とする。
本明細書における上記各方向の収縮率差の測定方法は次の通りである。図1は、各フィルムのMD方向及びTD方向の熱収縮率の測定に用いるサンプルの模式図である。模式図には、100mm角のサンプルの各辺の中央の位置から5mm離れた位置に印を付け、図1のAで示される処理前のMD方向の基準長さ(破線部100mm)と、図1のBで示される処理前のTD方向の基準長さ(破線部100mm)とが示されている。各フィルムを150℃、60分の熱処理に供した後、23℃±5℃、50%±10%Rhの環境下で60分間調温調湿した際の上記AとBの熱処理後の長さをそれぞれ測定し、各フィルムのMD方向及びTD方向の収縮率(%)を算出する。
本発明では、ベースフィルムのMD方向の収縮率は1.0%以下が好ましく、0.1%以下がより好ましく、TD方向の収縮率は1.0%以下が好ましく、0.1%以下がより好ましい。また、保護フィルムのMD方向の収縮率は0.25%以下が好ましく、0.15%以下がより好ましく、TD方向の収縮率は0.25%以下が好ましく、0.15%以下がより好ましい。本発明では、後述する積層体のカール評価を±10mm以下とするためには、保護フィルムのMD方向及びTD方向それぞれの収縮率が0.25%以下であることが好ましい。
次いで、両フィルムのMD方向の収縮率差(%)及びTD方向の収縮率差(%)を下記式から算出し、各収縮率差が0.8%以下であることを確認する。各収縮率差は0.8%以下であればよいが、その中でも0.4%以下が好ましく、0.1%以下がより好ましく、望ましくは各収縮率差が0%である。
収縮率(%)=〔(熱処理前の長さ−熱処理後の長さ)/熱処理前の長さ〕×100
本発明の積層体は、上記構成を有することにより、積層体を150℃、60分の熱処理に供した後、23℃±5℃、50%±10%Rhの環境下で60分間調温調湿した際のカール評価が±15mm以下であり、熱処理によるカールが抑制されている。
本明細書における上記積層体のカール評価の方法は次の通りである。図2は、積層体のカール評価に用いるサンプルの模式図である。模式図には、100mm角のサンプルの四隅に印が付けられており、恒温型乾燥機で150℃、60分の熱処理に供した後、23℃±5℃、50%±10%Rhの環境下で60分間調温調湿した際の四隅の印を付けた部分の地面(測定用の水平台)からの浮き上がりをSUS定規により測定し、その平均値をカール評価とする。なお、図3に示すように、ベースフィルム1を上面とし、保護フィルム2を下面とした積層体において、熱処理後に積層体の端部が上面側に浮き上がる状態をプラスカールとする。反対側にカールする態様はマイナスカールである。
本発明の積層体は、カール評価が±15mm以下であればよいが、その中でも±10mm以下が好ましく、望ましくはカール評価が±0mmである。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は本発明の主旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。
(実施例1)
(粘着剤溶液の調製)
攪拌機、温度計、還流冷却機、滴下装置、窒素導入管を備えた反応装置に、窒素ガスを封入後、溶媒である酢酸エチルを添加した。次いで、反応装置内に、アクリル単量体であるブチルアクリレート65質量部、メチルアクリレート30質量部、アクリル酸5質量部と、重合開始剤である2,2´−アゾイソブチロニトリル0.1質量部を添加し、攪拌しながら窒素ガス気流中、溶媒の還流温度で8時間重合した。反応終了後、トルエンを添加してアクリル重合体溶液を得た。アクリル重合体のカルボン酸量は45mgKOH/g、ガラス転移温度は−25℃であった。
次いで、アクリル重合体溶液(粘着剤主剤)固形分100質量部に対して、架橋剤であるトリレンジイソシアネート(品名:コロネートL、日本ポリウレタン社製)1質量部を混合して粘着剤溶液を得た。
(粘着シートの作製方法)
上記粘着剤溶液を、ナイフコータにより、厚さ38μmのPET剥離フィルム(品名:RL07(2)#38、王子特殊紙社製)に、乾燥後の塗工量が25μm/mになるように塗工し、空気循環式恒温オーブン(Espec製:HT320S)により100℃で2分間乾燥させて粘着剤層を得た。次いで、粘着剤層の表面に厚さ125μmの透明フィルム(アイム製、1000SAF2・PET125CSAS(P)#125)を貼合して、PET透明フィルム/粘着剤層/PET剥離フィルムの構成を備える粘着シートを得た。
(積層体の作製方法)
得られた粘着シートのPET剥離フィルムを剥離し、23μmのPET透明フィルム(U483#23、東レ製)と貼合し、PET透明フィルム(23μm:ベースフィルム)/粘着剤層/PET透明フィルム(125μm:保護フィルム)の構成を備える積層体を得た。ベースフィルム及び保護フィルムのMD方向及びTD方向の収縮率、剛性及び収縮率差を下記表1に示す。収縮率差は、保護フィルム−ベースフィルムの値を示している。また、ベースフィルム及び保護フィルムの品名、材質及び厚みを下記表2に示す(他の実施例及び比較例ついても同様)。
(実施例2)
ベースフィルムを(東レ製、U483#23)から(I.S.T社製、TORMED#23)へ変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を作製した。
(実施例3)
保護フィルムを(アイム製、1000SAF2・PET125CSAS(P)#125)から(東レ製、U483#50)へ変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を作製した。
(実施例4)
保護フィルムを(アイム製、1000SAF2・PET125CSAS(P)#125)から(東レ製、U483#125)へ変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を作製した。
(比較例1)
保護フィルムを(アイム製、1000SAF2・PET125CSAS(P)#125)から(日本ゼオン製、ZF−016#100)へ変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を作製した。
(比較例2)
ベースフィルムを(東レ製、U483#23)から(I.S.T社製、TORMED#23)へ変更し、保護フィルムを(アイム製、1000SAF2・PET125CSAS(P)#125)から(東レ製、U483#50)へ変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を作製した。
(比較例3)
ベースフィルムを(東レ製、U483#23)から(I.S.T社製、TORMED#23)へ変更し、保護フィルムを(アイム製、1000SAF2・PET125CSAS(P)#125)から(東レ製、U483#125)へ変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を作製した。
(比較例4)
ベースフィルムを(東レ製、U483#23)から(I.S.T社製、TORMED#23)へ変更し、保護フィルムを(アイム製、1000SAF2・PET125CSAS(P)#125)から(日本ゼオン製、ZF−016#100)へ変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を作製した。
(試験例1)
各実施例及び比較例で得た積層体のカールを本明細書所定の方法により評価した。
各積層体のカールの評価を下記表1に併せて示す。
実施例1〜4は、ベースフィルム及び保護フィルムの剛性値、並びに、両フィルムの収縮率差が所定範囲に制御されていることにより、積層体のカール評価が±15mm以下の所定範囲に収まっている。特に実施例1においてカール評価が±10mm以下に収まっている理由としては、保護フィルムの収縮率が0.25%以下、また、保護フィルムの剛性値が16.0mN/25mm以上となっていることが考えられる。また、特に実施例2においてカール評価が±5mm以下に収まっている理由としては、ベースフィルムの収縮率が0.1%以下、また、保護フィルムの収縮率が0.25%以下、また、保護フィルムの剛性値が16.0mN/25mm以上となっていることが考えられる。
ベースフィルムと保護フィルムの収縮率の値が小さいことでカールが生じにくくなり、また、保護フィルムの剛性値が高いことでベースフィルムの動きが抑制されることが理由として考えられる。
比較例1〜4は、保護フィルムの剛性値が所定範囲から外れており、ベースフィルム及び保護フィルムの両フィルムの収縮率差が所定範囲に制御されていてもカール評価が±15mm以下の所定範囲に収まっていない。特に比較例3ではMD方向の収縮率差の要件も満たしておらず、カール評価が測定不可(ロール状となる)となった。
1.ベースフィルム
2.保護フィルム
A.収縮率の測定対象となる、熱処理前のMD方向の基準長さ(破線部100mm)
B.収縮率の測定対象となる、熱処理前のTD方向の基準長さ(破線部100mm)

Claims (4)

  1. ベースフィルムと保護フィルムとが粘着剤層を介して積層された積層体であって、
    (1)前記ベースフィルムは、MD方向及びTD方向の剛性値がともに0.1mN/25mm以下であり、
    (2)前記保護フィルムは、MD方向及びTD方向の剛性値がともに16.0mN/25mm以上であり、
    (3)前記ベースフィルムを150℃、60分の熱処理に供した後、23℃±5℃、50%±10%Rhの環境下で60分間調温調湿した際のMD方向の収縮率及びTD方向の収縮率、並びに、前記保護フィルムを150℃、60分の熱処理に供した後、23℃±5℃、50%±10%Rhの環境下で60分間調温調湿した際のMD方向の収縮率及びTD方向の収縮率を測定し、両フィルムのMD方向の収縮率差及びTD方向の収縮率差がともに0.8%以下であり、
    (4)前記積層体を150℃、60分の熱処理に供した後、23℃±5℃、50%±10%Rhの環境下で60分間調温調湿した際のカール評価が±15mm以下である、
    ことを特徴とする積層体。
  2. 前記ベースフィルムは、ポリイミドフィルム又はポリエチレンテレフタレートフィルムである、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記保護フィルムは、ポリエチレンテレフタレートフィルムである、請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 前記カール評価が±10mm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
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