JP2019007511A - 液化ガス管理システム - Google Patents

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伸哉 湯浅
陽平 滝本
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Abstract

【課題】コストを抑えながらもNBOGの焼却処理の必要性を低減できる液化ガスタンクを備えた船舶の液化ガス管理システムを提供する。【解決手段】貨物タンク12にLNGなどの液化ガスを貯留する。貨物タンク12内の液化ガスを液ポンプ16で汲み上げ、高圧LNGポンプ18で加圧するとともにガスヒータ20で加熱、気化して主機22へと供給する。貨物タンク12に、第1設定圧と、第1設定圧よりも高い第2設定圧との間でタンク許容圧力を切り替え可能な圧力逃し装置14を設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、液化ガスタンクを備える船舶および浮体構造物の液化ガス管理システムに関する。
LNG運搬船では、外部からの熱の侵入により貨物タンク内においてナチュラル・ボイルオフ・ガス(NBOG)が発生する。NBOGの発生は、貨物タンク内圧力を上昇させるため、発生したNBOGを消費するか再液化する必要がある。発生したNBOGを燃料ガスとして消費する場合には、NBOGを二元燃料焚き主機や発電機エンジン、ボイラの燃料に使用し、焼却処分する場合には、ガス焼却装置(GCU)においてNBOGを焼却している。(特許文献1参照)。
特許第5227000号公報
ところで、NBOGを燃料ガスとして使用する場合には、ガス圧縮機により必要な圧力まで燃料ガスを加圧する必要がある。気体を圧縮して昇圧する方法は、液体状態で加圧する方法に比べ必要動力が大きく、多くのエネルギーを必要とするため運航コストを増大させる。特に主機を二元燃料焚き低速ディーゼルエンジンとする場合、燃料ガス供給圧力は1MPaG以上の高圧が要求されることから、特に多くのエネルギーを必要とするため、運航コストを大きく増大させる。また、主機が低負荷運転となった場合、燃料ガス消費量は、NBOG発生量よりも少なくなり得るので、その場合には余剰NBOGが発生する。そのためNBOGを燃料ガスとして使用する構成においても、余剰ガスを再液化処理するか焼却処理する必要がある。
しかし、再液化装置は高額であるとともに運用コストも高いと言う問題がある。また、バラスト状態を含む部分積載時の航海においては貨物タンク内の液化ガスは少量となるが、貨物タンクへの入熱により、貨物タンク内のガスが加熱され、温度および圧力が上昇する。そのため、バラスト状態を含む部分積載時の航海においても、NBOGを焼却する必要がある。約0.4MPaG以上の耐圧性能を備えるType−Cタンクを貨物タンクに用いれば、バラスト状態を含む部分積載時の航海での圧力上昇に耐えることができるが、Type−Cタンクは大型化するとコストが嵩み、重量も重いため60,000m以上の貨物積載容積となる大型のLNG運搬船には不向きである。
本発明は、コストを抑えながらもNBOGの焼却処理の必要性を低減できる液化ガスタンクを備えた船舶の液化ガス管理システムを提供することを目的としている。
本発明の船舶に搭載された液化ガス管理システムは、液化ガスを貯留する貨物タンクと、貨物タンク内の液化ガスを燃料ガスとして供給する燃料ガス供給手段と、第1設定圧と、第1設定圧よりも高い第2設定圧との間で貨物タンクのタンク許容圧力を切り替え可能な圧力逃し手段とを備え、第2設定圧が部分積載時のタンク許容圧力に対応することを特徴としている。
貨物タンクは、低圧タンクである。燃料ガス供給手段は、主機、発電機エンジン、ボイラに燃料ガスを供給可能である。貨物タンク内が積荷状態か部分積載状態かを判定する積荷状態判定手段を備え、積荷状態判定手段は、例えば貨物タンク内の液位に基づき判定を行う。
貨物タンク内で発生するNBOGを加圧するための吐出圧力が1MPaG以下のガス圧縮機を備え、加圧されたNBOGをガス焚き可能なボイラ、発電機エンジン、GCUの少なくとも何れかに燃料ガスとして供給可能である。また貨物タンク内の液化ガスを冷却する液化ガス冷却手段を備えてもよい。圧力逃し手段は、第1設定圧以上のガスを逃す第1圧力逃し弁と、第2設定圧以上のガスを逃す第2圧力逃し弁と、開閉弁とを備え、開閉弁は第1圧力逃し弁の貨物タンク側に設けられる。
圧力逃し手段におけるタンク許容圧力の設定のミスオペレーションに対処する安全確保手段を備える。開閉弁の開閉を検出する検出手段を備え、タンク許容圧力の設定のミスオペレーションが開閉弁の開閉および貨物タンク内の液位に基づき判定される。
また、燃料ガス供給手段において、貨物タンク内の液化ガスを汲み上げ燃料ガスとして供給するための液ポンプは、貨物タンク冷却用のスプレー液を供給するスプレーポンプとは独立して備える。あるいは、燃料ガス供給手段において、貨物タンク内の液化ガスを汲み上げ燃料ガスとして供給するための液ポンプは、貨物タンク冷却用のスプレー液を供給するスプレーポンプと兼用し、使用流量に合わせて消費電力が最適化されるように回転制御される。液化ガス管理システムにおいて、ガス機器室を船体の中心を超えずに片舷側のみに設置する。
本発明の船舶は、上記何れかの液化ガス管理システムを備えることを特徴としている。
本発明の浮体構造物は、上記何れかの液化ガス管理システムを備えることを特徴としている。
本発明によれば、コストを抑えながらもNBOGの焼却処理の必要性を低減できる液化ガスタンクを備えた船舶の液化ガス管理システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態の液化ガス管理システムの構成を示すブロック図である。 圧力逃し装置の構成を示すブロック図である。 制御部における処理に関する動作テーブルである。 第2実施形態の液化ガス管理システムの構成を示すブロック図である。 第3実施形態の液化ガス管理システムの構成を示すブロック図である。 第4実施形態の液化ガス管理システムの構成を示すブロック図である。 第5実施形態の液化ガス管理システムの構成を示すブロック図である。 第6実施形態の液化ガス管理システムの構成を示すブロック図である。 第7実施形態の液化ガス管理システムの構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態である液化ガス運搬船に適用される液化ガス管理システムの構成を示すブロック図である。
第1実施形態の液化ガス管理システム10は、LNGなどの液化ガスを複数の貨物タンク12に貯留し運搬する液化ガス運搬船に搭載される。貨物タンク12には、例えば、ボイル・オフ・レート(BOR)が1日当たり0.15%以下になるように防熱が強化されたタンクであって、かつ貨物タンクの圧力逃し手段の設定圧力(タンク許容圧力)が、液化ガスを90%以上積載している状況で、70kPaG以下である低圧タンクであり、例えばType−Bタンク(モス式タンク、SPB式タンク)、メンブレン式タンクなどがある。貨物タンク12の頂部付近には、タンク内圧力を規定値以下に抑えるための圧力逃し装置14が設けられ、底部付近には貨物タンク12内の液化ガスを汲み上げ燃料ガスとして供給するための液ポンプ16が設けられる。
本実施形態において、液ポンプ16により汲み上げられた液化ガスは、2系列に分岐され、一方の系列は高圧LNGポンプ18により加圧されガスヒータ20において加熱されて主機22へと供給される。主機22は、高圧ガスインジェクション方式の機関であり、ガスヒータ20からは、約20MPaから約40MPaGの燃料ガスが主機22へと供給される。また、もう一方の系列は強制気化器24において気化された後、燃料ガスとして発電機エンジン26、補助ボイラ28などに供給される。液ポンプ16は、貨物タンク12の冷却用のスプレー液を供給するスプレーポンプと兼用してもよい。スプレーポンプは液ポンプ16に比べ大型のポンプになることも多いが、液ポンプ16とスプレーポンプを兼用する場合は、燃料供給に必要な流量に合わせて消費電力を最適化するように回転制御をすることが好適である。また、消費電力を抑えるため、液ポンプ16とスプレーポンプを独立で備えてもよい。
貨物タンク12内には、タンク内の液化ガスの液位を計測するための液面計30が設けられ、液面計30からの信号は、制御部32へと送られる。また、圧力逃し装置14には、図2を参照して後述するように、複数系統の逃し弁が設けられ、一部の系統にはリミットスイッチが搭載された開閉弁が設けられる。リミットスイッチからの信号は制御部32へと送られ、制御部32は、貨物タンク12内の液位およびリミットスイッチからの信号に基づきアラーム信号の出力や、何等かの安全措置を講ずる。
図2は、圧力逃し装置14の構成を示すブロック図である。本実施形態において、圧力逃し装置14は、貨物タンク12内のNBOGを排気するための例えば2系統の逃し弁を備える。図2の例では、約0.025MPaG(第1設定圧)でNBOGを流通する第1圧力逃し弁34を備える第1系列35と、第1圧力逃し弁34よりも設定される逃し圧が高く、約0.025〜0.25MPaGの間の所定圧力(第2設定圧)でNBOGを流通する第2圧力逃し弁36を備える第2系列37が並列に設けられる。
第1圧力逃し弁34の上流側(貨物タンク側)には、開閉弁38が設けられ、開閉弁38を介して貨物タンク12へ連通される。一方、第2圧力逃し弁36の上流側は、直接貨物タンク12へと連通される。第1圧力逃し弁34、第2圧力逃し弁36の下流側は、共通の排気管40に接続され、貨物タンク12内の圧力が何れかの逃し弁の設定圧よりも高くなると、過剰なNBOGは逃し弁を通して排気される。また、開閉弁38には、全開状態でオン状態となるリミットスイッチが各々設けられ、その信号は前述したように各々制御部32へと送信される。
逃し弁として第1系列35、第2系列37の何れを用いるか、すなわち設定圧を第1、第2設定圧の何れにするかの切り替えは、開閉弁38を開閉することにより切り替えられる。すなわち、第1圧力逃し弁34が流通する圧力(第1設定圧)は、第2圧力逃し弁36が流通する圧力(第2設定圧)よりも低いので、開閉弁38が開いているときには、貨物タンク12内の圧が第1設定圧を超えると、第1圧力逃し弁34(第1系列35)を通して貨物タンク12内の余剰NBOGが排出される。一方、開閉弁38が閉じられると、貨物タンク12は、第2圧力逃し弁36を通してのみ排気が可能なので、第2設定圧に達するまで貨物タンク12内のNBOGは排気されず、第2設定圧を超えると第2圧力逃し弁36(第2系列37)を通して、貨物タンク12内の余剰NBOGが排出される。
次に、図3に示す表を参照して、図1の制御部32で実行される本実施形態の安全確保のための処理について説明する。
一般に貨物タンクが耐えられる圧力は、比重の大きい液化ガスが多く貯留されているときの方が、液化ガスの貯留量が少なく、かつタンク内が主に比重の小さいNBOGで満たされているときよりも大幅に低い。そのため、積荷状態と部分積載状態(例えばバラスト状態)では、逃し弁で設定すべき適正な圧力は異なる。このことから本実施形態の貨物タンク12では、積荷状態における逃し弁の設定圧を第1設定圧の約0.025MPaGとし、バラスト状態における逃し弁の設定圧を第2設定圧の約0.025〜0.25MPaGの間の所定圧力(>第1設定圧)としている。
しかし、例えばミスオペレーションにより積荷状態において圧力逃し装置14が第2設定圧に設定されていると、貨物タンク12内の圧力が、積荷状態での上限圧力である第1設定圧を超えてしまい危険である。そのため、本安全確保処理では、貨物タンク12内の圧力が、積荷状態で0.025MPaGを超えることを防止するものである。
前述したように、制御部32には、液面計30からの信号と、各開閉弁38に設けられたリミットスイッチからの信号が入力される。表の左側第1欄目には、開閉弁38において設定されるべき弁の開閉度合が示され、第2欄目には、圧力逃し装置14で設定されている設定圧力が示される。一方、左から第3、第4欄目には、それぞれ制御部32での各開閉弁38のリミットスイッチのオン/オフの検出状態、液面計30の検出状態が示される。そして第5欄目、すなわち最も右側の欄には、第3、第4欄目の検出状態に応じた制御部32のアラーム出力の状態が示される。
本実施形態では、リミットスイッチのオン/オフ状態から圧力逃し装置14で設定されるタンク許容圧力(逃し圧力)が、第1設定圧、第2設定圧の何れかを判断し、液面計の値が貨物タンク12の高さの15%以上であるか否かで、積荷状態かバラスト状態かが判断される。すなわち、リミットスイッチがオン状態であれば第1設定圧が設定され、オフ状態であれば第2設定圧が設定されていると判定し、液面計30の値が貨物タンク12の高さの15%以上であれば積荷状態、貨物タンク12の高さの15%未満であればバラスト状態と判定する。図3の例では、リミットスイッチがオフ状態かつ液面計30の値が貨物タンク12の高さの15%以上のときに、積荷状態にも拘わらず、積荷状態における上限圧力を超える第2設定圧が設定されていると判断してアラームをオンする。なお、リミットスイッチがオン状態で、かつ液面計30の値が貨物タンク12の高さの15%未満の状態、すなわちより高い第2設定圧までタンク内の圧力が上昇しても問題がないバラスト状態にあるにも拘わらず、タンク許容圧力が積荷状態用の低い第1設定圧に設定されている場合にも、アラームをオンする構成にすることもできる。本実施形態では貨物タンクの高さの15%を圧力逃し装置の設定圧の切り替えの閾値としたが、貨物タンク12の強度によって本閾値は増減し得る。
以上のように、第1実施形態の液化ガス管理システム10においては、積荷航海時は貨物タンクへの入熱は貨物である液化ガスで受け止めて液化ガスの温度上昇によって蓄熱することで、NBOGを燃料ガスとしての処理、再液化処理あるいは焼却処理を行わない。また、圧力逃し装置14で設定されるタンク許容圧力を、従来のように条件のより厳しい積荷状態に単に合わせるのではなく、積荷状態/バラスト状態に合わせて切り替え可能としたことで、バラスト航海時に積荷状態に合わせた低いタンク許容圧力でNBOGを放出してしまうことがない。そのためバラスト航海時においても入熱の影響を貨物タンク内で全て吸収でき、NBOGを燃料ガスとしての処理、再液化処理、あるいは焼却処理する必要がない。これにより、主機への燃料ガス供給は、圧縮に要するエネルギーの少ない液体ベースの加圧手段とすることができ、運用コストが削減できる。また、主機が低負荷になった場合の余剰BOGの焼却処理も無くすことができる。
また、NBOGを圧縮して主機へ燃料ガスを供給する場合や再液化装置を設置してNBOGを再液化する場合、機器設置スペースが大きく、ガス機器を設置するガス機器室を複数設ける場合(例えば、船体の中心を挟んで左右舷に一つずつ設置する場合)があるが、本実施形態では、主機への燃料ガス供給を液体ベースの加圧手段とすることで、ガス機器の設置スペースを小さくすることができる。これによって、ガス機器を格納するガス機器室をコンパクトにできるため、ガス機器を複数のガス機器室に分散して配置する必要がなくなり、片舷側の一つのガス機器室に設置することができる。
更に、低圧タンクでは、例えば、機器異常などにより、荷役ポンプを用いた荷下ろしが不可能な場合に、圧力による貨物移送を行うことがある。このような場合、貨物タンクの圧力を0.025MPaG以上の圧力に上げる必要があるため、圧力逃し手段は、このオペレーションのために第1設定圧より高い、貨物移送用の設定圧を1つないし2つ装備している。したがって、低圧タンクで圧力による貨物移送を行う貨物タンクにおいて本実施形態を適用する場合、積荷航海用の設定圧、圧力移送用の設定圧に加えて、バラスト航海用の設定圧を更に設けることとなる。
次に図4のブロック図を参照して第2実施形態の液化ガス管理システムについて説明する。第1実施形態の液化ガス管理システムでは、貨物タンク12内で発生したNBOGの処理を全く行っていないが、第2実施形態では、その一部を燃料として消費あるいは焼却処分可能とする。なお、その他の構成は第1実施形態と同様であり、同様の構成に関しては同一参照符号を用いその説明を省略する。
第2実施形態の液化ガス管理システム50では、貨物タンク12内のNBOGを抽出するためのNBOG抽出管42が設けられる。抽出されたNBOGは、ガス圧縮機44Aを通して約0.09MPaG〜0.5MPaGに加圧され、補助ボイラ28および/またはGCU46へ供給可能である。また、第2実施形態では、強制気化器24の下流側(発電機エンジン26の上流側)とガス圧縮機44Aの下流側(補助ボイラ28、GCU46の上流側)が連絡管48により連絡され、連絡管48には減圧弁48Vが設けられる。
発電機エンジン26の運転には、液ポンプ16により貨物タンク12から汲み上げられ強制気化器24で気化された燃料ガスが使用され、発電機エンジン26にはその要求圧力である約0.5〜1.0MPaGで供給される。一方、補助ボイラ28の運転には、ガス圧縮機44Aから供給される貨物タンク12内のNBOG、および/または、液ポンプ16により貨物タンク12から汲み上げられ強制気化器24で気化された燃料ガスが減圧弁48Vにより減圧されて使用される。すなわち、補助ボイラ28は、貨物タンク12内で発生するNBOGもしくは液ポンプ16により貨物タンク12から汲み上げられ強制気化器24で気化された燃料ガスの何れか、もしくは両方を燃料として使用できる。また、GCU46を装備することで、貨物タンク12への入熱を貨物タンク内の液化ガスに蓄熱せずに、NBOGとして発生させて、GCU46にて燃焼処理することができる。
なお、補助ボイラ28の容量が、例えば、入熱により貨物タンク12内に発生するNBOGを全て焼却できる容量に設定される場合には、GCU46を省略することもできる。
以上のように、第2実施形態では、貨物タンク12への入熱がLNGに蓄熱されることによる液化ガスの温度上昇を避けたい場合に、入熱をNBOGとしてGCU46もしくは補助ボイラ28で焼却処理し、液化ガスの温度上昇を抑える運用も可能となる。
図5は、第3実施形態の液化ガス管理システムのブロック図である。図5を参照して第3実施形態の液化ガス管理システムについて説明する。なお、第1、第2実施形態と同様の構成に関しては、同一参照符号を用いその説明を省略する。
第2実施形態の液化ガス管理システム50では、ガス圧縮機44Aの吐出圧が0.09MPaG〜0.5MPaG程度と発電機エンジン26の要求圧力(約0.5〜1.0MPaG)よりも低かったため、NBOGは、補助ボイラ28やGCU46のみで使用され、発電機エンジン26の運転には使用されなかった。一方、第3実施形態の液化ガス管理システム52では、ガス圧縮機44Aに代えて、発電機エンジン26の要求圧にも対応できる吐出圧(例えば約0.5〜1.0MPaG)を有するガス圧縮機44Bを用いる。すなわち、第3実施形態では、NBOG抽出管42を通して抽出されたNBOG、および液ポンプ16で汲み上げられた液化ガスは、それぞれガス圧縮機44B、強制気化器24を通して発電機エンジン26および補助ボイラ28の何れにも供給可能である。なお、補助ボイラ28とGCU46の入口には減圧弁28Vが設けられ、補助ボイラ28に供給されるガスの圧力は、補助ボイラ28の要求圧力である約0.09MPaG〜0.5MPaGに減圧される。
以上のように第3実施形態においても、第2実施形態と略同様の効果が得られる。また、第3実施形態では、発電機エンジンにおいてもNBOGを利用できるので、貨物タンクへの入熱に対する処理方法の自由度が高い。
次に図6のブロック図を参照して、第4実施形態の液化ガス管理システムについて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成に関しては、同一参照符号を用いその説明を省略する。
第4実施形態の液化ガス管理システム54は、図1に示される第1実施形態の液化ガス管理システム10に、貨物タンク12内のLNGを冷却するためのLNGチラー56を追加装備したものに対応する。すなわち、貨物タンク12には、タンク内の液化ガスを汲み上げるポンプ56Pが設けられ、汲み上げた液化ガスはLNGチラー56において冷却された後、貨物タンク12へと戻される。
以上のように、第4実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られるとともに、LNGチラー56により貨物タンク内の液化ガスが冷却可能なため、必要に応じて、貨物である液化ガスの温度上昇を抑えることが可能となる。また、ポンプ56Pは、液ポンプ16や貨物タンクの冷却用のスプレー液を供給するスプレーポンプと兼用してもよい。
図7は、第5実施形態の液化ガス管理システムのブロック図である。図7を参照して第5実施形態の液化ガス管理システムについて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成に関しては、同一参照符号を用いその説明を省略する。
第5実施形態の液化ガス管理システム58は、第1実施形態の液化ガス管理システム10で採用されている高圧ガスインジェクション方式の主機22を、予混合式二元燃料焚きエンジンである主機60に変更し、主機60にも強制気化器24から燃料ガスを供給するものである。
第5実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。また、第5実施形態では、主機の要求する燃料ガス圧力が1MPaG〜1.6MPaGと高圧ガスインジェクション方式の主機に比べ低いため、第1実施形態における高圧LNGポンプ18やガスヒータ20が不要となる。
次に図8のブロック図を参照して第6実施形態の液化ガス管理システムについて説明する。第6実施形態の液化ガス管理システム62では、図1に示される第1実施形態の主機22に代えて、主推進モータ64を採用する。すなわち主推進モータ64には、発電機エンジン26で発電された電力が供給される。なお、第1実施形態と同様の構成に関しては、同一参照符号を用いその説明を省略する。
第6実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。また、第6実施形態の発電設備は、発電機エンジンとしたが、発電機エンジンに代えて、ガスタービン発電機としても良い。
次に図9のブロック図を参照して第7実施形態の液化ガス管理システムについて説明する。第7実施形態の液化ガス管理システム66では、図1に示される第1実施形態の主機22に代えて、主蒸気タービン70を採用する。すなわち主蒸気タービン70には、主ボイラ68からの蒸気が供給され、主ボイラ68には、強制気化器24で気化された液化ガスが供給される。なお、第1実施形態と同様の構成に関しては、同一参照符号を用いその説明を省略する。
第7実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態の圧力逃し装置では、2つの圧力値の間でタンク許容圧力が切り替え可能であったが、3つ以上の圧力値の間でのタンク許容圧力を切り替え可能としてもよい。また、本実施形態では、安全措置として、アラームの作動を例示したが、注意表示(警告表示)を行なったり、第1圧力逃し弁の強制開弁など、その他のフェールセーフ機能を有する機構を設けたりしてもよい。また、本実施形態では液化ガスを輸送する液化ガス輸送船を例示したが、FSU(Floating Storage Regasification Unit:浮体式貯蔵ガス化設備)、FSU(Floating Storage Unit:浮体式貯蔵設備)、FLNG(Floating LNG:浮体式液化天然ガス設備)などの浮体構造物に対して適用してもよい。
10、50、52、54、58、62、66 液化ガス管理システム
12 貨物タンク
14 圧力逃し装置
16 液ポンプ
18 高圧LNGポンプ
20 ガスヒータ
30 液面計
32 制御部
34 第1圧力逃し弁
35 第1系列
36 第2圧力逃し弁
37 第2系列
38 開閉弁
40 排気管

Claims (15)

  1. 液化ガスを貯留する貨物タンクと、
    前記貨物タンク内の液化ガスを燃料ガスとして供給する燃料ガス供給手段と、
    第1設定圧と、前記第1設定圧よりも高い第2設定圧との間で前記貨物タンクのタンク許容圧力を切り替え可能な圧力逃し手段とを備え、
    前記第2設定圧が部分積載時のタンク許容圧力に対応する
    ことを特徴とする船舶に搭載された液化ガス管理システム。
  2. 前記貨物タンクが、低圧タンクであることを特徴とする請求項1に記載の液化ガス管理システム。
  3. 前記燃料ガス供給手段が、主機、発電機エンジン、ボイラに燃料ガスを供給可能であることを特徴とする請求項1〜2の何れか一項に記載の液化ガス管理システム。
  4. 前記貨物タンク内が、積荷状態か部分積載状態かを判定する積荷状態判定手段を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液化ガス管理システム。
  5. 前記積荷状態判定手段が、前記貨物タンク内の液位に基づき判定を行うことを特徴とする請求項4に記載の液化ガス管理システム。
  6. 前記貨物タンク内で発生するNBOGを加圧するための吐出圧力が1MPaG以下のガス圧縮機を備え、加圧されたNBOGをガス焚き可能なボイラ、発電機エンジン、GCUの少なくとも何れかに燃料ガスとして供給可能であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の液化ガス管理システム。
  7. 前記貨物タンク内の液化ガスを冷却する液化ガス冷却手段を備えることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の液化ガス管理システム。
  8. 前記圧力逃し手段が、前記第1設定圧以上のガスを逃す第1圧力逃し弁と、前記第2設定圧以上のガスを逃す第2圧力逃し弁と、開閉弁とを備え、前記開閉弁が前記第1圧力逃し弁の貨物タンク側に設けられることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の液化ガス管理システム。
  9. 前記圧力逃し手段における前記タンク許容圧力の設定のミスオペレーションに対処する安全確保手段を備えることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の液化ガス管理システム。
  10. 前記開閉弁の開閉を検出する検出手段を備え、前記タンク許容圧力の設定のミスオペレーションが、前記開閉弁の開閉および前記貨物タンクの液位に基づき判定されることを特徴とする請求項8に記載の液化ガス管理システム。
  11. 前記燃料ガス供給手段において、前記貨物タンク内の液化ガスを汲み上げ燃料ガスとして供給するための液ポンプは、前記貨物タンク冷却用のスプレー液を供給するスプレーポンプとは独立して備えることを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載の液化ガス管理システム。
  12. 前記燃料ガス供給手段において、前記貨物タンク内の液化ガスを汲み上げ燃料ガスとして供給するための液ポンプは、前記貨物タンク冷却用のスプレー液を供給するスプレーポンプと兼用し、使用流量に合わせて消費電力が最適化されるように回転制御されることを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載の液化ガス管理システム。
  13. 前記液化ガス管理システムにおいて、ガス機器室を船体の中心を超えずに片舷側のみに設置することを特徴とする請求項1〜12の何れか一項に記載の液化ガス管理システム。
  14. 請求項1〜13の何れか一項に記載の液化ガス管理システムを備えることを特徴とする船舶。
  15. 請求項1〜13の何れか一項に記載の液化ガス管理システムを備えることを特徴とする浮体構造物。
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