JP2019002976A - 空中映像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空中映像の結像位置がどのように変更されても、空中映像を有効表示領域内に収めて、観察者に違和感が生じたり、空中映像の使用感が低下するのを抑える。どの結像位置においても、観察者が同じ内容の情報を観察できるように空中映像を表示させる。【解決手段】空中映像表示装置1は、平板状の空中映像表示素子2と、表示器3と、空中映像表示素子2に対する表示器3の距離を相対的に変化させる駆動機構6と、表示器3の表示を制御する表示制御部7aとを備える。表示制御部7aは、上記距離に応じて変化する実像Rの各結像位置にて、観察者が観察可能な有効表示領域内に実像Rが収まるように、表示器3における画像の表示範囲を上記距離に応じて変更するとともに、上記距離の変化前の位置で表示器3に表示される画像の表示態様を変更した画像を、上記距離の変化後の位置で表示器3に表示させる。【選択図】図1

Description

本発明は、像源(例えば表示器の表示画像)の実像を空中に結像させる空中映像表示装置に関するものである。
従来から、液晶表示装置などの表示器に表示される画像の実像を空中に結像させる空中映像表示素子が種々提案されている。空中映像表示素子と観察者の目との間の空中に実像を結像させることにより、あたかも空中に映像や物体が浮遊しているかのような表示を行うことができる。特に、特許文献1〜3では、空中映像表示素子を用いて、観察者に立体像を視認させるようにしている。
より具体的には、特許文献1および2では、平板状の空中映像表示素子または表示器を移動させるとともに、その移動動作と同期して表示器の表示画像を変化させることにより、空中の異なる位置に画像を時分割で表示し、これによって観察者に立体像を視認させる。また、特許文献3では、プロジェクタと複数層の電子スクリーンとを用い、プロジェクタによって順次投影(表示)される奥行値に応じたスライスイメージを、奥行値に応じた場所の電子スクリーンにそれぞれ映し出し、これによって、平板状の空中映像表示素子に対して一方の面側に、目の残像効果によって立体像として視認可能な第1の像を表示させる。そして、この第1の像の実像(第2の像)を、空中映像表示素子の他方の面側の空中に結像させることにより、上記第2の像を立体像として観察者に視認させる。
特開2009−229905号公報(請求項1、段落〔0006〕、〔0007〕、〔0025〕、〔0035〕〜〔0038〕、図1、図5等参照) 特開2013−80227号公報(請求項1、段落〔0007〕、〔0008〕、〔0025〕、〔0036〕〜〔0039〕、図1、図5等参照) 特許第5646110号公報(請求項1、段落〔0011〕、〔0029〕〜〔0039〕、図1等参照)
ところで、近年では、空中映像表示素子を車載用途に適用することが検討されている。例えば、表示器および空中映像表示素子を車のダッシュボードに組み込むことにより、運転手の前方または左斜め下方(右ハンドルの場合)の空中に、車の走行に関する情報(車速、積算距離、燃料などの情報)、地図またはオーディオの情報を映像として表示することができる。
このような車載用途では、運転席のシートに座る観察者(運転手)の体型(身長、脚の長さ、座高など)に応じて、シートの前後方向の位置が調整されるため、シートがどの位置に設定されても、運転手から見て適切な位置に(例えば運転手の目の前方30cmの位置に)、空中映像を表示することが望ましい。そのためには、シートの位置に応じて映像の表示位置(空中映像の結像位置)を変更することが必要となる。空中映像の結像位置の変更は、例えば特許文献1のように、表示器と空中映像表示素子との間の相対距離を変更することによって行うことができる。
このとき、空中映像を結像する原理上、空中映像表示素子から表示器が離れるほど、空中映像の結像位置を空中映像表示素子から離すことができる反面、上記結像位置での有効表示領域(観察者が空中映像を観察可能な領域)が小さくなる。このため、空中映像表示素子から離れた位置で表示器の表示画面全体に画像を表示させると、空中映像がその結像位置において有効表示領域内に収まらなくなり、有効表示領域からはみ出た映像部分はケラレて観察することができなくなる。その結果、空中映像全体の浮遊感が損なわれて観察者が違和感を抱いたり、空中映像の使用感も損ねる結果となる。
しかも、車載用途では、シートがどの位置であっても(運転手がどのような体型の人であっても)、各位置で同じ内容の情報(例えば地図情報)を空中に表示させることが必要である(そうでないと、運転手(体型)によっては同じ地図情報を観察することができない場合が生じ、不便である)。なお、上記の「各位置で同じ内容の情報」には、各位置で表示される映像が提示する情報の全てが同じである場合は勿論のこと、提示する情報の一部が同じである場合も含まれるものとする。
つまり、車載用途では、シート位置の変更に対応して、空中映像の結像位置がどのように変更されても、空中映像を有効表示領域内に収めるとともに、どの結像位置においても、観察者が同じ内容の情報を観察できるように空中映像を表示させることが必要である。しかし、このような空中映像の表示は、未だ実現されていない。
なお、上記した特許文献1〜3は、いずれも、表示器に表示する画像の画像データそのものを時分割で変える(時分割で異なる画像を表示させる)、またはプロジェクタによって投影する画像(スライスイメージ)のデータそのものを時分割で変えながら、空中の異なる位置に異なる映像を結像させ、これによって、全体として立体視可能な像を空中に表示する構成である。車載用途では、上述のように、シートがどの位置でも、同じ内容の情報を空中に表示させることが必要であることから、空中の異なる位置に異なる映像を結像させる特許文献1〜3の手法は、車載用途には不向きであり、その適用を検討することすらできない。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、空中映像の結像位置がどのように変更されても、空中映像を有効表示領域内に収めて、観察者に違和感を生じさせたり、空中映像の使用感の低下を招くのを抑えることができるとともに、どの結像位置においても、観察者が同じ内容の情報を観察できるように空中映像を表示させることができる空中映像表示装置を提供することにある。
本発明の一側面に係る空中映像表示装置は、平板状の空中映像表示素子と、前記空中映像表示素子の一方の面側に配置される表示器とを備え、前記表示器に表示される画像の実像を、前記空中映像表示素子の他方の面側の空中に結像させて表示する空中映像表示装置であって、前記空中映像表示素子に対する前記表示器の距離を相対的に変化させる駆動機構と、前記表示器の表示を制御する表示制御部とを備え、前記表示制御部は、前記距離に応じて変化する前記実像の各結像位置にて、観察者が観察可能な有効表示領域内に前記実像が収まるように、前記表示器における前記画像の表示範囲を前記距離に応じて変更するとともに、前記距離の変化前の位置で前記表示器に表示される画像の表示態様を変更した画像を、前記距離の変化後の位置で前記表示器に表示させる。
前記表示制御部は、前記距離の変化前の位置で前記表示器に表示される画像の表示内容の少なくとも一部を保持したまま、前記画像の表示の仕方を変更した画像を、前記距離の変化後の位置で前記表示器に表示させてもよい。
前記表示制御部は、前記距離に応じた表示倍率で、前記画像を前記表示器にて表示させてもよい。
前記表示制御部は、前記距離が増大するにつれて、前記画像の表示倍率を小さくしてもよい。
前記表示制御部は、前記距離の増大前に前記表示器に表示された前記画像の一部を、表示倍率を一定としたまま、前記距離の増大後に前記表示器に表示させてもよい。
前記空中映像表示装置は、前記実像の観察者による入力を受け付ける入力部と、前記駆動機構を制御する駆動制御部とをさらに備え、前記駆動制御部は、前記入力部によって前記表示器の移動を指示する入力を受け付けたときに、前記入力に応じた位置に前記表示器が移動するように、前記駆動機構を駆動させてもよい。
前記表示制御部は、前記入力部によって、前記表示器における前記画像の表示範囲、表示倍率、表示位置の少なくともいずれかを調整する指示情報の入力を受け付けたときに、上記入力に基づいて、前記表示器における前記画像の表示を調整してもよい。
前記入力部は、前記実像の表示画面において物体によって指定される入力位置を、前記物体と非接触で検知する入力検知部を含んでいてもよい。
前記空中映像表示装置は、前記表示器を収容する筐体を含み、前記入力部は、前記筐体に設けられて、前記実像の観察者によって操作される操作部を含んでいてもよい。
駆動機構による空中映像表示素子と表示器との距離の変化により、空中映像の結像位置がどのように変更されても、表示制御部によって表示器における画像の表示範囲が上記距離に応じて変更されるため、表示器にて、変更後の表示範囲に画像を表示したときに、空中の実像のどの結像位置においても、その有効表示領域内に実像が収まる。これにより、上記距離が変更されても、観察する空中映像にケラレが生じなくなり、空中映像全体の浮遊感が損なわれて観察者に違和感が生じたり、空中映像の使用感が低下するのを抑えることができる。
しかも、表示制御部により、上記距離の変化前の位置で表示器に表示される画像の表示態様を変更した画像が、上記距離の変化後の位置で表示器に表示される。つまり、上記距離の変化の前後で、表示画像の全ての内容が変更されるわけではなく、距離変更前の表示画像の内容(例えば地図情報)を、距離変更後の表示画像においても引き続き示すことができる。これにより、どの結像位置の空中映像を観察する観察者も、同じ内容の情報(例えば地図情報)を観察することができ、特に車載用途に好適な空中映像表示装置を実現することができる。
本発明の実施の一形態に係る空中映像表示装置の概略の構成を示す説明図である。 上記空中映像表示装置が有する空中映像表示素子の概略の構成を模式的に示す斜視図である。 上記空中映像表示素子による2次元での実像の結像原理を示す説明図である。 3次元空間での光線の反射を模式的に示す説明図である。 3次元空間において、点光源から発せられた複数の光線が、別々の反射面を介して1点に集光する様子を模式的に示す説明図である。 上記空中映像表示装置の主要部の構成を示すブロック図である。 上記空中映像表示装置の表示器の表示画面の一例を示す説明図である。 上記表示器に表示された画像を空中に結像した実像を示す説明図である。 上記空中映像表示装置の操作部の構成例を示す説明図である。 上記表示器の異なる位置で表示される画像の一例を示す説明図である。 上記表示器の異なる位置で表示される画像の他の例を示す説明図である。 上記表示器の異なる位置で表示される画像のさらに他の例を示す説明図である。 上記表示器にて画像の表示範囲が変更される様子を模式的に示す説明図である。 上記表示器にて画像の表示倍率が変更される様子を模式的に示す説明図である。 上記表示器にて画像の表示位置が変更される様子を模式的に示す説明図である。
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本発明は、以下の内容に限定されるわけではない。
〔空中映像表示素子の構成〕
図1は、本実施形態の空中映像表示装置1の概略の構成を示す説明図である。空中映像表示装置1は、平板状の空中映像表示素子2と、像源としての表示器3とを備え、表示器3からの光を空中映像表示素子2で反射させて、空中映像表示素子2に対して表示器3とは反対側の空中に集めることにより、上記空中に表示器3に表示された画像の実像Rを結像させる。言い換えると、空中映像表示装置1は、空中映像表示素子2の一方の面2a側に配置される表示器3の表示画像の実像Rを、他方の面2b側の空中に結像させて映像として表示する。表示器3は、例えば液晶表示装置などの表示装置を考えることができるが、プロジェクタとスクリーンとの組み合わせで構成されてもよい。以下、空中映像表示素子2の構成について説明する。
図2は、本実施形態の空中映像表示素子2の概略の構成を模式的に示す斜視図である。空中映像表示素子2は、2枚の光学プレート20・30を貼り合わせて構成されている。一方の光学プレート20は、光学プレート20・30の積層方向(例えばZ方向)に垂直な面内で互いに垂直な2方向のうちの一方向(例えばX方向)に、接着層を介して複数のミラー素子21を並べることによって形成されている。ミラー素子21は、透明部材21aを有している。透明部材21aは、例えばガラスからなる直方体状の透明基板(透明体)であり、Y方向に延びている。そして、透明部材21aにおいて、対向する2面(例えばYZ面に沿った2面)のうちの少なくとも一方の面に、アルミニウムなどの金属膜の蒸着によってミラー21bが形成されている。
他方の光学プレート30は、上記2方向のうちの他の方向(例えばY方向)に、接着層を介して複数のミラー素子31を並べることによって形成されている。ミラー素子31は、透明部材31aを有している。透明部材31aは、例えばガラスからなる直方体状の透明基板(透明体)であり、X方向に延びている。そして、透明部材31aにおいて、対向する2面(例えばZX面に沿った2面)のうちの少なくとも一方の面に、アルミニウムなどの金属膜の蒸着によってミラー31bが形成されている。
上記のようにX方向に複数のミラー素子21を並べて配置した光学プレート20と、上記のようにY方向に複数のミラー素子31を並べて配置した光学プレート30とをZ方向に積層することにより、光学プレート20のミラー21bと光学プレート30のミラー31bとは、平面視で(Z軸方向から見て)互いに直交する位置関係となる。このような構成の空中映像表示素子2を用いることにより、空中に映像を結像させることができる。以下、その結像原理について簡単に説明する。
図3は、2次元(ZX平面内)での実像の結像原理を示している。点光源Pから発せられた複数の光線は、Z軸に平行な反射面(ミラー21b)でそれぞれ反射され、X軸に対して点光源Pとは反対側の位置P’(点光源PとX軸に対して対称な位置)に集光する。これにより、位置P’にて、点光源Pの実像が結像される。
図4は、3次元空間(XYZ座標系)での光線の反射を模式的に示している。3次元空間では、点光源Oから発せられた光線Aを、ZX平面内の光線a1と、YZ平面内の光線a2とに分解し、図3に倣って、それぞれの光線a1・a2のZX平面内またはYZ平面内での反射を考えることで、光線AのZ軸との交点を求めることができる。つまり、ZX平面内の光線a1は、YZ面に平行な反射面(ミラー21b)で反射された後、Z軸に向かい、YZ平面内の光線a2は、ZX面に平行な反射面(ミラー31b)で反射された後、Z軸に向かう。これらの光線a1・a2は、Z軸上の1点、つまり、点O’で交わる。したがって、光線a1・a2の合成からなる光線Aは、ミラー21bおよびミラー31bにて計2回反射した後、Z軸上の点O’に向かうことになる。
図5は、3次元空間において、点光源Oから発せられた複数の光線が、別々の反射面を介して1点に集光する様子を模式的に示している。点光源Oから発せられた複数の光線は、図4と同様にして、YZ面に平行な反射面(ミラー21b)およびZX面に平行な反射面(ミラー31b)で反射され、Z軸上の同じ点O’に集光する。これにより、点O’にて、点光源Oの実像が結像される。
なお、平面視で交差するように配置される各反射面での計2回反射を利用して空中に映像を結像させる方式のことを、コーナーミラー方式と呼ぶことがある。本実施形態の空中映像表示素子もコーナーミラー方式を採用しているが、コーナーミラー方式の空中映像表示素子は、一方の面側に配置される像源の実像を他方の面側の空間位置に結像させる結像素子等(マイクロミラーアレイ、リフレクタアレイ、光学結像装置、反射型面対称結像素子群などを含む)と言い換えることも可能である。
なお、本実施形態では、2枚の光学プレート20・30を積層して空中映像表示素子2を構成しているが、1枚の光学プレートにおいて、互いに直交する反射面を2次元的に配置して空中映像表示素子2を構成してもよい。
〔空中映像表示装置の構成〕
次に、図1に戻って説明を続ける。空中映像表示装置1は、上記の空中映像表示素子2および像源3に加えて、入力検知部4と、操作部5と、駆動機構6と、制御部7(図6参照)と、筐体8とを備えている。なお、以下での説明において、実像Rの表示画面とは、空中映像表示素子2によって実像Rが実際に空中に表示(結像)されたときの表示領域(例えば矩形の領域)を指し、実像Rの表示位置(結像位置)とは、表示画面の空中での位置を指すものとする。
上記の空中映像表示素子2は、筐体8の開口部8aに位置するように支持部材(図示せず)によって支持されているが、密閉される筐体8の内部に設けられてもよい。ただし、この場合、筐体8の少なくとも一部を透明部(透明カバー)で構成し、空中映像表示素子2からの光を、透明部を介して実像Rの結像位置に導くようにすることが必要である。表示器3および駆動機構6は、筐体8内に収容され、入力検知部4は、筐体8の外部に設けられ、操作部5は、筐体8の外面に設けられているが、このような配置に限定されるわけではない。例えば、入力検知部4は、筐体8の内部に設けられていてもよい。また、制御部7を搭載する制御基板は、筐体8の内部に設けられてもよいし、外部に設けられてもよい。なお、筐体8の内部での散乱光やゴースト光を吸収するために、筐体8における透明部以外の部分の内面は、黒色であることが望ましい。
入力検知部4は、空中に結像される実像Rの表示画面において、実像Rの観察者が物体Fによって入力を行うときに、その物体Fによって指定される入力位置を、物体Fと非接触で検知する。なお、物体Fとしては、例えば実像Rの観察者の手や指を想定することができる。入力検知部4は、上記入力位置の検知により、実像Rの観察者による所定の情報の入力を受け付ける入力部として機能する。
このような入力検知部4は、例えば、マイクロソフト社のKinect(登録商標)など、公知の非接触入力デバイスを用いることができる。ここで、Kinect(登録商標)には、Light Coding方式(パターン照射方式とも呼ばれる)が採用されたセンサと、TOF(Time of Flight)方式が採用されたセンサとの2種類がある。前者のセンサは、赤外線パターンを投光するIRプロジェクタと、投光された赤外線パターンを読み取るIRカメラとを備えており、物体に投光した赤外線パターンをIRカメラで撮影し、(工場出荷時にキャリブレーションしておいた)パラメータを用いて、三角測量により画像上の各点のデプス(位置)を算出する。
すなわち、Light Coding方式では、「キャリブレーション(準備)」と「テスト(実際の撮影)」との2段階で位置検知が行われる。「キャリブレーション」では、既知のパターンについて「パターン中の各点がどれだけ移動(シフト)すると、デプスがどれだけ変化するか」というパラメータを、単純で正確な物体(平面や立方体など)を撮影することによって予め求めておく。そして、「テスト」では、撮影した画像の各点が既知パターンのどの位置に相当するかを画像処理(テンプレートマッチングなど)によって求め、あとは「キャリブレーション」で求めておいたパラメータから、その画素のデプスを計算する。
一方、後者のセンサ(TOF方式のセンサ)は、パルス変調された赤外線を投光するプロジェクタと、赤外線カメラとを備えており、物体に投光した赤外線が反射して戻ってくる時間を計測し、上記時間と赤外線の移動速度とから、物体の各点までの距離(位置情報)を得る。
また、入力検知部4としては、この他にも、リープモーション社のLEAP MOTION(登録商標)コントローラや、ネオノード社のAirBar(商品名)も、入力検知部4として用いることができる。
操作部5は、例えばボタンやタッチパネル表示装置で構成され、駆動機構6による表示器3の移動を指示するために、実像Rの観察者によって押圧操作される。つまり、この操作部5は、入力検知部4と同様に、実像Rの観察者による入力を受け付ける入力部として機能する。なお、入力検知部4および操作部5のどちらか一方のみが入力部として設けられてもよい。
駆動機構6は、表示器3を移動可能に保持しており、表示器3を移動させることによって、空中映像表示素子2に対する表示器3の距離Dを変化させる。このような駆動機構6は、モータなどの駆動源と、シャフトやギア等の機械部品とを適切に組み合わせた従来の一般的な駆動機構で構成することができる。なお、上記の距離Dは、ここでは、空中映像表示素子2の面2aの中心と表示器3の画像表示領域の中心との間の距離を指すものとするが、その他、表示器の表示画面に垂直な方向における、空中映像表示素子2の一端部と表示器3との距離(最短距離)としてもよい。
なお、駆動機構6は、空中映像表示素子2を移動可能に保持し、空中映像表示素子2を移動させることによって距離Dを変化させてもよい。つまり、駆動機構6は、空中映像表示素子2に対する表示器3の距離Dを相対的に変化させる構成であればよい。
図6は、空中映像表示装置1の主要部の構成を示すブロック図である。上記した制御部7は、表示制御部7aと、駆動制御部7bとを含んで構成される。表示制御部7aおよび駆動制御部7bは、例えば中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)でそれぞれ構成されるが、1つのCPUを表示制御部7aおよび駆動制御部7bとして機能させてもよい。表示制御部7aは、入力部(入力検知部4または操作部5)にて受け付けた入力に基づいて表示器3の表示を制御する。なお、表示器3の表示制御の具体例については後述する。
駆動制御部7bは、入力部にて受け付けた入力に基づいて駆動機構6の駆動を制御する。例えば、入力部が入力検知部4で構成される場合、図7に示すように、表示器3の位置(距離Dの増減)を指定するためのUPボタン(距離増大ボタン)およびDOWNボタン(距離減少ボタン)が表示画面の一部に含まれるように表示器3にて画像を表示し、空中映像表示素子2により、図8に示すように、これらのUPボタンおよびDOWNボタンを含む実像Rを空中に結像させる。そして、実像Rに含まれるUPボタンまたはDOWNボタンの物体Fによる指定(入力位置)を入力検知部4によって検知し、上記指定の入力を受け付ける。駆動制御部7bは、入力検知部4で受け付けた入力に基づいて駆動機構6を制御し、駆動機構6によって、上記入力に応じた位置に表示器3を移動させる。
また、入力部が操作部5で構成される場合、例えば図9に示すように、操作部5を、機械的に押圧することが可能なUPボタン5a(距離増大ボタン)およびDOWNボタン5b(距離減少ボタン)を含んで構成する。観察者が、UPボタン5aまたはDOWNボタン5bを押圧すると、操作部5は表示器3の移動の指示入力を受け付ける。駆動制御部7bは、操作部5の操作によって受け付けた入力に基づいて駆動機構6を制御し、駆動機構6によって、上記入力に応じた位置に表示器3を移動させる。なお、操作部5をタッチパネル表示装置で構成した場合は、UPボタン5aおよびDOWNボタン5bに相当する表示を行って、UPボタン5aまたはDOWNボタン5bの押圧を検知して、表示器3の移動指示の入力を受け付けるようにすればよい。
〔表示制御について〕
空中映像表示素子2の上述した結像原理により、空中映像表示素子2によって空中に結像される実像Rは、空中映像表示素子2に対して、表示器3の位置と対称な位置に表示される。例えば、図1において、駆動機構6により、空中映像表示素子2に対して表示器3が第1の位置TAに移動すると、第1の位置TAで表示された画像の実像Rは、空中映像表示素子2に対して第1の位置TAと対称な結像位置VAに表示される。また、表示器3が第1の位置TAに対して空中映像表示素子2とは反対側の第2の位置TBに移動すると、第2の位置TBで表示された画像の実像Rは、空中映像表示素子2に対して第2の位置TBと対称な結像位置であって、結像位置VAに対して空中映像表示素子2とは反対側の結像位置VBに表示される。つまり、表示器3が第1の位置TAから第2の位置TBに移動すると(距離Dが増大すると)、実像Rの結像位置は、結像位置VAから結像位置VBに移動し、空中映像表示素子2から離れる(観察者に近づく)。逆に、表示器3が第2の位置TBから第1の位置TAに移動すると(距離Dが減少すると)、実像Rの結像位置は、結像位置VBから結像位置VAに移動し、空中映像表示素子2に近づく(観察者から遠ざかる)。
観察者は、観察者の視点と平板状の空中映像表示素子2の両端部のそれぞれとを結ぶ画角範囲内で、実像Rを観察できる。したがって、結像位置VBの実像Rを観察者が観察できる領域EBは、結像位置VAの実像Rを観察者が観察できる領域EAよりも小さくなる。このように、実像Rの結像位置VA・VBにおいて、観察者が実像Rを観察可能となる領域EA・EBのことを、有効表示領域とも称する。有効表示領域の大きさは、上記のように実像Rの結像位置によって変化するが、実像Rの結像位置は、上記した距離Dに応じて変化することから、結局、有効表示領域の大きさは、距離Dに応じて変化すると言える。
したがって、例えば空中映像表示素子2から離れた第2の位置TBで表示器3の表示画面全体に画像を表示させると、結像位置VBで結像される実像Rが有効表示領域EB内に収まらなくなる。そして、有効表示領域EBからはみ出た映像部分はケラレて観察者が観察することができなくなり、前述のように、観察者が違和感を抱いたり、空中映像の使用感を損ねる結果となる。
そこで、本実施形態では、表示制御部7aは、実像Rの各結像位置VA・VBにて、有効表示領域(領域EA・EB)内に実像Rが収まるように、表示器3における画像の表示範囲を距離Dに応じて変更する。例えば、表示器3が第1の位置TAにあるとき、表示制御部7aは、結像位置VAにて領域EA内に実像Rが収まるような表示器3の表示範囲T1内に画像を表示させる。一方、表示器3が第2の位置TBにあるとき、表示制御部7aは、結像位置VBにて領域EB内に実像Rが収まるような表示器3の表示範囲T2内に画像を表示させる。ただし、表示器3の表示画面上で、表示範囲T2は、表示範囲T1よりも狭い(表示面積が小さい)ものとする。
併せて、表示制御部7aは、距離Dの変化前の位置(例えば第1の位置TA)で表示器3に表示される画像の表示態様を変更した画像を、距離Dの変化後の位置(例えば第2の位置TB)で表示器3に表示させる。なお、「画像の表示態様を変更する」とは、距離Dの変化の前後で同じ内容の情報が画像として表示されるように、画像の表示の仕方(方式)を変更することを指す。なお、上記の「同じ内容の情報」には、表示される画像が提示する情報の全てが同じである場合は勿論のこと、提示する情報の一部が同じである場合も含まれるものとする。言い換えれば、「画像の表示態様を変更する」とは、画像の表示内容の少なくとも一部を保持したまま、画像の表示の仕方を変更することを指す。以下、表示制御部7aによる表示制御の具体例について説明する。
なお、以下では、入力部(入力検知部4または操作部5)が外部からの表示器3の移動を指示する入力を受け付け、駆動制御部7bが、上記入力に応じた位置に表示器3が移動するように駆動機構6を駆動させ、この結果、表示器3の位置が第1の位置TAまたは第2の位置TBに調整される例について説明するが、他の位置に調整される場合も、以下と同様の表示制御を適用することができる。
また、以下の説明とともに参照する図面では、図示が複雑になるのを防ぐため、便宜的に、表示器3の表示画面におけるUPボタンおよびDOWNボタンの図示を省略するが、実際は、UPボタンおよびDOWNボタンが他の表示画像と一緒に表示されて、他の表示画像の表示態様の変化と同様に変化するものとする(例えば表示倍率が変化する)。
図10は、表示器3の異なる位置(第1の位置TA、第2の位置TB)で表示される画像の一例を示している。表示制御部7aは、表示器3が第1の位置TAに位置するとき、表示器3の表示画面上において、表示範囲T1内に画像を表示させる一方、表示器3が第2の位置TBに位置するとき、表示器3の表示画面上で表示範囲T1よりも狭い表示範囲T2内に画像を表示させる。これにより、表示器3が第1の位置TAにあるときは、表示器3の表示範囲T1で表示した画像の実像Rを、結像位置VAの領域EA内に結像させることができ、観察者は、その実像Rを観察することが可能となる。同様に、表示器3が第2の位置TBにあるときは、表示器3の表示範囲T2で表示した画像の実像Rを、結像位置VBの領域EB内に結像させることができ、観察者は、その実像Rを観察することが可能となる。
このとき、表示制御部7aは、距離Dに応じた表示倍率で、画像を表示器3にて表示させる。例えば、表示制御部7aは、距離Dが増大するにつれて、表示器3における画像の表示倍率を小さくする。より具体的には、表示器3が第1の位置TAに位置するときに表示される画像の倍率を基準(1倍)としたとき、表示制御部7aは、表示器3が第2の位置TBに位置するときに表示される画像の倍率を、1倍よりも小さくする。これにより、同図のように、表示器3の第2の位置TBでは、第1の位置TAでの画像表示によって提示する情報(図10の例では「ABCDE」、「12345」の文字情報)と全く同じ情報を持つ画像を(表示範囲T1よりも狭い表示範囲T2内に)表示させることができる。つまり、表示器3の第2の位置TBでは、第1の位置TAでの画像の表示内容を変更せず、表示態様のみを変更した画像を表示させることができる。
図11は、表示器3の異なる位置(第1の位置TA、第2の位置TB)で表示される画像の他の例を示している。表示制御部7aが、表示器3が第1の位置TAに位置するとき、表示器3の表示画面上において、表示範囲T1内に画像を表示させ、表示器3が第2の位置TBに位置するとき、表示器3の表示画面上で表示範囲T1よりも狭い表示範囲T2内に画像を表示させる点は、図10と同様である。図11の例では、表示制御部7aは、距離の増大前に(第1の位置TAで)表示器3に表示された画像の一部を、表示倍率を一定としたまま、距離Dの増大後に(第2の位置TBで)表示器3に表示させている。この場合、距離Dの増大後に表示器3に表示される画像(「12345」の文字情報)については、距離Dの増大前と同じであることに変わりはなく、距離Dの増大前の画像の表示態様を変更した画像として扱うことができる。
図12は、表示器3の異なる位置(第1の位置TA、第2の位置TB)で表示される画像のさらに他の例を示している。表示器3に表示される画像は、上記の文字情報以外にも、例えば選択可能な複数のボタンを表した図形(イラストを含む)であってもよい。この場合、表示制御部7aは、図11と同様の表示制御を行うことができる。つまり、表示制御部7aは、距離の増大前に(第1の位置TAで)表示器3に表示された画像の一部(複数のボタンの図形)を、表示倍率を一定としたまま、距離Dの増大後に(第2の位置TBで)表示器3に表示させる制御を行うことができる。なお、車載用途では、例えば、距離Dの増大前に表示した、地図と地名等の文字情報とを重ね合わせた画像から、その画像の一部を抜き出して、距離Dの増大後に同じ表示倍率で表示器3に表示させるような表示制御を行ってもよい。
以上のように、表示器3の位置が、駆動機構6によって第1の位置TAに変更されても、第2の位置TBに変更されても、つまり、実像Rの結像位置が、結像位置VAに変更されても、結像位置VBに変更されても、表示制御部7aによって、表示器3における画像の表示範囲が、実像が結像位置の有効表示領域に収まる範囲(表示範囲T1またはT2)に適切に調整される。これにより、結像位置VAにおいても、結像位置VBにおいても、空中に結像される実像Rが領域EAまたは領域EB内に収まり、観察する空中映像(実像R)にケラレが生じなくなる。なお、表示器3の位置が上記以外の位置に変更された場合も、表示器3における画像の表示範囲を、上記と同様に、実像Rが結像位置の有効表示領域に収まる範囲に調整することにより、観察する空中映像にケラレが生じなくなる。したがって、表示器3の位置(距離D)がどのように変更されても、上記ケラレの発生によって空中映像全体の浮遊感が損なわれて観察者に違和感が生じたり、空中映像の使用感が低下するのを抑えることができる。
しかも、表示制御部7aにより、距離Dの変化前の位置(例えば第1の位置TA)で表示器3に表示される画像の表示態様を変更した画像(例えば縮小画像)が、距離Dの変化後の位置(例えば第2の位置TB)で表示器3に表示される。このように、距離Dの変化の前後で、表示画像の内容全てが変更されるわけではなく、距離Dの変化前の表示画像の内容を、距離Dの変化後の表示画像においても引き続き示すことができる。したがって、どの結像位置においても、観察者が同じ内容の情報を観察できる空中映像(実像R)を表示させることができ、車載用途に好適な空中映像表示装置1を実現することができる。
つまり、車載用途では、観察者の体型に応じて運転席のシートの位置が調整されるため、複数のシートの位置のそれぞれに対応する複数の結像位置に空中映像を結像させる必要がある。この場合でも、上述した本実施形態の構成によれば、各結像位置にて同じ内容の情報を空中映像として表示させることができるため、特に地図情報等を各シート位置の観察者に共通して実像Rとして提示する必要のある車載用途に好適となる。言い換えれば、本実施形態の空中映像表示装置1は、車載用の空中映像表示装置1として好適に用いることができる。
特に、表示制御部7aは、距離Dの変化前の位置で表示器3に表示される画像の表示内容の少なくとも一部を保持したまま、上記画像の表示の仕方を変更した画像を、距離Dの変化後の位置で表示器3に表示させる。これにより、距離Dの変化の前後で、共通の表示内容を含み、かつ、表示態様だけが異なる画像を表示器3にて確実に表示させることができる。
また、図10で示したように、表示制御部7aは、距離D(表示器3の位置)に応じた表示倍率で、画像を表示器3にて表示させる。これにより、距離Dがどのように変更されても、距離Dの変更前と全く同じ内容の情報を、距離Dの変更後に画像として表示器3に表示させることができる。したがって、距離Dの変更の前後で、表示器3に表示する画像が示す内容の同一性を維持(確保)することができる。
特に、表示制御部7aは、距離Dが増大するにつれて、画像の表示倍率を小さくする。これにより、距離Dの増大に伴って、表示器3にて画像の表示範囲が、表示範囲T1から表示範囲T2に狭くなる場合でも、より広い表示範囲T1で表示した画像と同じ内容の情報を、より狭い表示範囲T2内に画像として確実に表示させることができる。その結果、距離Dの変更の前後で、表示器3に表示する画像が示す内容の同一性を確実に維持することができる。
また、図11および図12で示したように、表示制御部7aは、距離Dの増大前に表示器3に表示された画像の一部を、表示倍率を一定としたまま、距離Dの増大後に表示器3に表示させている。この場合、距離Dの増大前後で、空中に結像される実像Rの大きさ(倍率)が一定であるため、観察者は、どの結像位置の実像Rを観察する場合でも、実像Rを視認しやすくなる。しかも、距離Dの増大前に表示器3に表示された画像の一部が、引き続き、距離Dの増大後も表示器3に表示されるため、観察者は、異なる実像Rの結像位置のそれぞれにおいて共通する内容(上記画像の一部に対応する実像)を観察できることに変わりはない。また、例えば、距離Dの増大前に表示器3に表示される画像が複数の情報を含んでいる場合には、そのうち、必要最小限の情報(例えば優先度の高い情報)を上記画像の一部として、距離Dの増大後に表示器3に表示させることも可能となり、利便性が向上する。
また、駆動制御部7bは、入力部(入力検知部4または操作部5)によって表示器3の移動を指示する入力を受け付けたときに、上記入力に応じた位置に表示器3が移動するように、駆動機構6を駆動させる。これにより、観察者は、移動指示によって表示器3の位置を自由に調整して、空中で自分が見やすい適切な位置(結像位置)に実像Rを表示させることができる。
特に、上記入力部が入力検知部4を含む場合、観察者は実像Rの表示画面上で、表示器3の移動を物体F(図1参照)による指示入力によって簡単に指示することができ、便利である。また、上記入力部が、筐体8に設けられる操作部5を含む構成では、観察者は操作部5の直接の操作によって表示器3の移動を確実に指示することができる。
〔画像表示の微調整について〕
例えば車載用途では、複数の観察者(運転手)の間で、シートの位置が同じであっても、観察者の体型(特に座高)によって、実像Rを観察するときの視線方向が異なる場合がある。また、観察者によっては、実像Rの表示位置を自分の好みに合った位置に変更したい場合もある。これらの場合、観察者が、表示される実像Rの表示範囲、表示倍率、表示位置(表示面内での画像の位置)の少なくともいずれかを微調整できるようにすれば、観察者ごとに、最適な位置に表示される実像Rを観察することができ、大変便利である。
そこで、上記の入力部(入力検知部4または操作部5)が、表示器3の移動指示の入力の他に、表示器3における画像の表示範囲、表示倍率、表示位置の少なくともいずれかを調整する指示情報の入力を受け付け、表示制御部7aが、上記入力に基づいて、表示器3における画像の表示を調整する構成としてもよい。
例えば、実像Rが画像の表示範囲の調整キー(表示範囲を広げる増大キー、表示範囲を狭める減少キー)を含むように、表示器3に画像を表示させる。観察者が、実像Rの表示画面において、所定の調整キー(増大キーまたは減少キー)を物体F(例えば指)で指定すると、入力検知部4はこの物体Fによる指定入力を検知する。これにより、表示制御部7aは、上記入力に基づいて、表示器3における画像の表示範囲を(文字等の表示倍率を変えずに)調整することができる。例えば、実像Rにおいて増大キーの指定入力が検知された場合、表示制御部7aにより、表示器3における画像の表示範囲Tmが図13の上段のように広げられる。一方、実像Rにおいて減少キーの指定入力が検知された場合、表示制御部7aにより、表示器3における画像の表示範囲Tmが図13の下段のように狭められる。
また、例えば、実像Rの任意の結像位置において、空中の実像Rの任意の位置を物体F(例えば2本の指)で指定してピンチイン(指と指の距離を縮める操作)またはピンチアウト(指と指の距離を広げる操作)を行うと、入力検知部4はこの物体Fの動きを検知する。これにより、表示制御部7aは、上記入力に基づいて、表示器3における画像の表示倍率を調整することができる。例えば、実像Rの結像位置でピンチアウトが検知された場合、表示制御部7aにより、表示器3における画像の表示倍率が図14の上段のように増大される(表示画像が拡大される)。一方、実像Rの結像位置でピンチインが検知された場合、表示制御部7aにより、表示器3における画像の表示倍率が図14の下段のように減少される(表示画像が縮小される)。
また、例えば、実像Rの任意の結像位置において、空中の実像Rの任意の位置を物体F(例えば1本の指)で指定してスワイプ(指を一方向に滑らす操作)を行うと、入力検知部4はこの物体Fの動き(移動方向、移動量を含む)を検知する。これにより、表示制御部7aは、上記入力に基づいて、表示器3における画像の表示位置を調整することができる。例えば、実像Rの結像位置で画面中央から下方へのスワイプが検知された場合、表示制御部7aにより、表示器3における画像の表示位置(表示範囲Tmの位置)が、図15の上段のように画面中央から下方に調整される。一方、実像Rの結像位置で画面下方から中央へのスワイプが検知された場合、表示制御部7aにより、表示器3の位置Tmにおける画像の表示位置が、図15の下段のように画面下方から中央に調整される。
以上のように、表示制御部7aが、表示器3における画像の表示範囲、表示倍率、表示位置の少なくともいずれかを調整する指示情報の入力に基づいて、表示器3における画像の表示を調整することにより、観察者ごとに最適な表示位置に実像Rを表示させて、観察者に観察させることができる。また、入力検知部4が観察者による指示入力を検知できるため、観察者は、表示器3の位置(距離D)、表示器3における画像の表示範囲、表示倍率、表示位置を独立して指定入力することが可能となり、駆動制御部7bまたは表示制御部7aは、この指定入力に基づいてこれらを独立して調整することが可能となる。
なお、操作部5によって、表示器3における画像の表示範囲、表示倍率、表示位置の少なくともいずれかを調整する場合でも、操作部5に、画像の表示範囲等を調整するためのボタンを設けたり、そのボタンを表示させる(操作部5がタッチパネル表示装置の場合)ことにより、表示制御部7aは、上記と同様に、操作部5による指示情報の入力に基づいて、表示器3における画像の表示範囲等を調整することができる。
なお、本実施形態で説明した空中映像表示装置1は、実像Rの観察者の視線を検知する視線検知装置をさらに含んでいてもよい。上記視線検知装置としては、赤外線を出射する光源と、赤外線を撮影可能なカメラとを備えた公知の視線検出装置を用いることができる。そして、表示制御部7aは、視線検知装置によって検知された観察者の視線に応じた位置に表示器3が位置するように駆動機構6を制御してもよい。視線検知を利用することで、観察者による表示器3の移動を指示する入力(物体Fによる入力および操作部5の直接の操作による入力)が不要となり、利便性が益々増大する。
本発明は、例えば、表示器に表示される画像の実像を空中に表示する空中映像表示装置に利用可能である。
1 空中映像表示装置
2 空中映像表示素子
3 表示器
4 入力検知部(入力部)
5 操作部(入力部)
6 駆動機構
7a 表示制御部
7b 駆動制御部
8 筐体
F 物体
R 実像

Claims (9)

  1. 平板状の空中映像表示素子と、
    前記空中映像表示素子の一方の面側に配置される表示器とを備え、前記表示器に表示される画像の実像を、前記空中映像表示素子の他方の面側の空中に結像させて表示する空中映像表示装置であって、
    前記空中映像表示素子に対する前記表示器の距離を相対的に変化させる駆動機構と、
    前記表示器の表示を制御する表示制御部とを備え、
    前記表示制御部は、前記距離に応じて変化する前記実像の各結像位置にて、観察者が観察可能な有効表示領域内に前記実像が収まるように、前記表示器における前記画像の表示範囲を前記距離に応じて変更するとともに、前記距離の変化前の位置で前記表示器に表示される画像の表示態様を変更した画像を、前記距離の変化後の位置で前記表示器に表示させることを特徴とする空中映像表示装置。
  2. 前記表示制御部は、前記距離の変化前の位置で前記表示器に表示される画像の表示内容の少なくとも一部を保持したまま、前記画像の表示の仕方を変更した画像を、前記距離の変化後の位置で前記表示器に表示させることを特徴とする請求項1に記載の空中映像表示装置。
  3. 前記表示制御部は、前記距離に応じた表示倍率で、前記画像を前記表示器にて表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の空中映像表示装置。
  4. 前記表示制御部は、前記距離が増大するにつれて、前記画像の表示倍率を小さくすることを特徴とする請求項3に記載の空中映像表示装置。
  5. 前記表示制御部は、前記距離の増大前に前記表示器に表示された前記画像の一部を、表示倍率を一定としたまま、前記距離の増大後に前記表示器に表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の空中映像表示装置。
  6. 前記実像の観察者による入力を受け付ける入力部と、
    前記駆動機構を制御する駆動制御部とをさらに備え、
    前記駆動制御部は、前記入力部によって前記表示器の移動を指示する入力を受け付けたときに、前記入力に応じた位置に前記表示器が移動するように、前記駆動機構を駆動させることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の空中映像表示装置。
  7. 前記表示制御部は、前記入力部によって、前記表示器における前記画像の表示範囲、表示倍率、表示位置の少なくともいずれかを調整する指示情報の入力を受け付けたときに、上記入力に基づいて、前記表示器における前記画像の表示を調整することを特徴とする請求項6に記載の空中映像表示装置。
  8. 前記入力部は、前記実像の表示画面において物体によって指定される入力位置を、前記物体と非接触で検知する入力検知部を含むことを特徴とする請求項6または7に記載の空中映像表示装置。
  9. 前記表示器を収容する筐体を含み、
    前記入力部は、前記筐体に設けられて、前記実像の観察者によって操作される操作部を含むことを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の空中映像表示装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020145241A1 (ja) 2019-01-10 2020-07-16 京セラ株式会社 通信制御方法
WO2021260989A1 (ja) * 2020-06-24 2021-12-30 日立チャネルソリューションズ株式会社 空中像表示入力装置及び空中像表示入力方法
WO2023248381A1 (ja) * 2022-06-22 2023-12-28 三菱電機株式会社 映像表示システム、映像制御方法、及び映像制御プログラム

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