JP2019000624A - 医用画像処理装置、医用画像診断装置、及び医用画像処理プログラム - Google Patents

医用画像処理装置、医用画像診断装置、及び医用画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の標的部位の間を効率良く移動可能なカテーテルの推奨移動経路を提示することである。【解決手段】実施形態に係る医用画像処理装置は、取得部と、抽出部と、設定部と、算出部と、出力制御部とを備える。取得部は、複数の標的部位それぞれに繋がる複数の血管枝を含む血管が撮像されたボリュームデータを取得する。抽出部は、前記ボリュームデータに含まれる前記血管の血管構造を抽出する。設定部は、前記ボリュームデータに対して複数の標的部位を設定する。算出部は、前記ボリュームデータにおいて、前記血管の血管構造と、各標的部位と各血管枝との位置関係とに基づいて、前記血管の内部を移動するカテーテルから前記標的部位に対して薬剤を投与する位置である投与位置を複数求める。出力制御部は、前記投与位置を出力する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、医用画像処理装置、医用画像診断装置、及び医用画像処理プログラムに関する。
従来、カテーテルを用いた手技において、カテーテルの移動経路を提案するシミュレーション技術が用いられている。このシミュレーション技術は、例えば、造影画像に描出された血管の分岐構造から、ある標的部位とカテーテルの挿入開始位置とを繋ぐ最短経路を算出し、これを推奨移動経路として表示する。このようなシミュレーション技術は、例えば、栄養血管を塞栓することで肝腫瘍を壊死させる肝動脈塞栓術において用いられている。
特開2014−171908号公報
本発明が解決しようとする課題は、複数の標的部位の間を効率良く移動可能なカテーテルの推奨移動経路を提示することである。
実施形態に係る医用画像処理装置は、取得部と、抽出部と、設定部と、算出部と、出力制御部とを備える。取得部は、複数の標的部位それぞれに繋がる複数の血管枝を含む血管が撮像されたボリュームデータを取得する。抽出部は、前記ボリュームデータに含まれる前記血管の血管構造を抽出する。設定部は、前記ボリュームデータに対して複数の標的部位を設定する。算出部は、前記ボリュームデータにおいて、前記血管の血管構造と、各標的部位と各血管枝との位置関係とに基づいて、前記血管の内部を移動するカテーテルから前記標的部位に対して薬剤を投与する位置である投与位置を複数求める。出力制御部は、前記投与位置を出力する。
図1は、第1の実施形態に係るX線診断装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、従来の肝動脈塞栓術のワークフローを説明するための図である。 図3は、第1の実施形態に係るX線診断装置による処理手順を示すフローチャートである。 図4は、第1の実施形態に係るX線診断装置による処理を説明するための図である。 図5は、第1の実施形態に係るX線診断装置による処理を説明するための図である。 図6は、第1の実施形態に係るX線診断装置による処理を説明するための図である。 図7は、第1の実施形態に係るX線診断装置による処理を説明するための図である。 図8Aは、第1の実施形態に係るX線診断装置による処理を説明するための図である。 図8Bは、第1の実施形態に係るX線診断装置による処理を説明するための図である。 図9は、第1の実施形態に係るX線診断装置による処理を説明するための図である。 図10は、第1の実施形態に係るX線診断装置による処理を説明するための図である。 図11Aは、第1の実施形態に係るX線診断装置による処理を説明するための図である。 図11Bは、第1の実施形態に係るX線診断装置による処理を説明するための図である。 図12は、第1の実施形態の変形例1に係るX線診断装置の処理を説明するための図である。 図13は、第1の実施形態の変形例2に係るX線診断装置の処理を説明するための図である。 図14は、第2の実施形態に係るX線CT装置の処理を説明するための図である。 図15は、第3の実施形態に係るX線CT装置の処理を説明するための図である。 図16は、その他の実施形態に係るX線診断装置による処理を説明するための図である。 図17は、その他の実施形態に係る医用画像処理装置200の構成の一例を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、医用画像処理装置、医用画像診断装置、及び医用画像処理プログラムの実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、以下の説明に限定されるものではない。また、実施形態は、処理内容に矛盾が生じない範囲で他の実施形態や従来技術との組み合わせが可能である。
また、以下の実施形態では、開示の技術がX線診断装置に適用される場合を説明するが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、開示の技術は、他の医用画像診断装置に適用可能である。他の医用画像診断装置としては、例えば、X線CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、超音波診断装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置、PET(Positron Emission computed Tomography)装置、SPECT装置とX線CT装置とが一体化されたSPECT−CT装置、PET装置とX線CT装置とが一体化されたPET−CT装置、又はこれらの装置群等が適用可能である。
また、開示の技術は、医用画像診断装置に限らず、例えば、ワークステーションやPACS(Picture Archiving Communication System)ビューワ等、医用画像を処理する機能を備えた医用画像処理装置にも適用可能である。
(第1の実施形態)
まず、図1を用いて、第1の実施形態に係るX線診断装置1の構成の一例を説明する。図1は、第1の実施形態に係るX線診断装置1の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、高電圧発生器101と、X線源102と、天板103と、平面検出器104と、保持アーム105と、ディスプレイ106と、入力回路107と、記憶回路108と、処理回路110とを備える。
高電圧発生器101は、例えば、処理回路110による制御の下、高電圧を発生し、発生した高電圧をX線源102に供給する装置である。X線源102は、X線管102aと、X線絞り器102bとを備える装置である。X線管102aは、高電圧発生器101から供給された高電圧を用いてX線を発生する。X線絞り器102bは、被検体Pに対する被ばく量の低減と画像の画質向上を目的とし、X線の照射野を制御する。天板103は、例えば、被検体Pを載せるベッドであり、図示しない寝台の上に配置される。
平面検出器104は、X線検出素子を複数有し、被検体Pを透過したX線を検出する検出器である。例えば、平面検出器104は、被検体Pを透過したX線の信号強度を示す分布データを検出し、検出した分布データを処理回路110に送信する。保持アーム105は、X線源102と平面検出器104とを、天板103を挟んで対向するように保持する支持部材である。
ディスプレイ106は、例えば、操作者によって参照されるモニタであり、処理回路110による制御の下、造影剤を用いて収集されるX線画像や手技中に順次生成される透視画像、透視画像に重ねて表示されるマスク像といった各種のX線画像を表示する。なお、表示されるマスク像については後に詳述する。入力回路107は、各種指示や各種設定の入力に用いるマウスやキーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック等を有し、操作者からの指示や設定を受け付ける。
記憶回路108は、例えば、メモリやHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置であり、処理回路110がX線診断装置1による処理の全体を制御する際に用いるデータを記憶する。例えば、記憶回路108は、X線画像の収集処理や各種の画像処理において用いられる各種設定情報を記憶する。また、記憶回路108は、処理回路110によって実行される、各プログラムを記憶する。また、記憶回路108は、各種のX線画像を記憶する。
処理回路110は、例えば、X線診断装置1における処理の全体を制御するプロセッサである。例えば、処理回路110は、X線診断装置1における処理として、X線画像の収集処理や各種の画像処理等を実行する。
また、処理回路110は、収集機能111と、画像生成機能112と、算出機能113と、出力制御機能114とを実行する。ここで、収集機能111は、収集部の一例である。また、画像生成機能112は、画像生成部の一例である。また、算出機能113は、算出部の一例である。また、出力制御機能114は、出力制御部の一例である。
収集機能111は、高電圧発生器101、X線源102、天板103、平面検出器104及び保持アーム105を含む撮像系機器を制御して、X線の投影データを収集する。具体的には、収集機能111は、種々の収集条件に応じて撮像系機器を制御することで、被検体Pに対してX線を曝射し、被検体Pを透過したX線を平面検出器104で検出する。そして、収集機能111は、平面検出器104によってX線から変換された電気信号を用いて投影データを生成し、生成した投影データを記憶回路108に格納する。例えば、収集機能111は、平面検出器104から受信した電気信号に対して、電流・電圧変換やA(Analog)/D(Digital)変換、パラレル・シリアル変換を行い、投影データを生成する。なお、収集機能111は、複数の標的部位それぞれに繋がる複数の血管枝を含む血管が撮像されたボリュームデータを取得する取得部の一例である。
画像生成機能112は、記憶回路108が記憶する投影データに対して画像処理を行い、各種X線画像を生成する。例えば、画像生成機能112は、撮影画像や透視画像を生成する。また、画像生成機能112は、血管に造影剤を注入しつつ収集した画像データと、血管に造影剤を注入せずに収集した画像データとを差分し、DSA(Digital Subtraction Angiography)画像を生成する。すなわち、画像生成機能112は、造影剤を用いて血管内の造影剤が描出された血管像から、骨などの背景を差分して消すことで、血管領域を流れる造影剤がより強調された血管像を生成することができる。
図1における実施形態では、構成要素の収集機能111、画像生成機能112、算出機能113及び出力制御機能114にて行われる各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路108へ記録されている。処理回路110は、プログラムを記憶回路108から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路110は、図1の処理回路110に示された各機能を有することとなる。なお、図1においては単一の処理回路にて、収集機能111、画像生成機能112、算出機能113及び出力制御機能114にて行われる処理機能が実現するものとして説明するが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。なお、算出機能113及び出力制御機能114における処理については、後述する。
以上、第1の実施形態に係るX線診断装置1の全体構成について説明した。かかる構成のもと、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、複数の標的部位の間を効率良く移動可能なカテーテルの推奨移動経路を提示することができる。
ここで、図2を用いて、従来の肝動脈塞栓術のワークフローについて説明する。図2は、従来の肝動脈塞栓術のワークフローを説明するための図である。なお、肝動脈塞栓術とは、肝腫瘍の栄養血管を塞栓することで肝腫瘍を壊死させる手技である。例えば、肝動脈塞栓術を行う医師は、カテーテルを用いて血管を塞ぐための薬剤(血管塞栓剤)を栄養血管に投与することで、栄養血管を塞栓する。
図2に示すように、従来の肝動脈塞栓術においては、まず、X線CT画像が撮影される(S1)。続いて、撮影されたX線CT画像から、肝腫瘍及びその栄養血管が抽出される(S2,S3)。そして、抽出された肝腫瘍及び栄養血管の位置情報を用いて、投与シミュレーションが行われる(S4)。投与シミュレーションでは、例えば、肝腫瘍の位置とカテーテルの挿入開始位置とを繋ぐ最短経路が、推奨移動経路として提示される。
そして、医師は、提示された推奨移動経路を通って肝腫瘍の栄養血管までカテーテルを移動させ(S5)、薬剤(血管塞栓剤)を投与する(S6)。そして、医師は、塞栓の効果観察を行って(S7)、栄養血管が塞栓されていれば手技を終了する(S8)。栄養血管が塞栓されていなければ、再びカテーテルを移動させるなどして、栄養血管が塞栓されるまで手技を行う。
このようなシミュレーションにおいて、本発明者は、複数の肝腫瘍の間を効率良く移動可能なカテーテルの推奨移動経路を提示することができれば有用であろうとの考えに至った。つまり、肝動脈塞栓術では、肝腫瘍が複数存在する場合が考えられる。このため、複数の肝腫瘍の間を効率良く移動可能なカテーテルの推奨移動経路を提示することが有用であろうと考えた。また、本発明者は、いくつかの腫瘍を同時に壊死させることが可能な栄養血管を提示できれば、更に有用であろうと考えた。
そこで、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、複数の標的部位の間を効率良く移動可能なカテーテルの推奨移動経路を提示するために、以下に説明する各処理機能を実行する。すなわち、取得部としての収集機能111は、複数の標的部位それぞれに繋がる複数の血管枝を含む血管が撮像されたボリュームデータを取得する。抽出部としての算出機能113は、ボリュームデータに含まれる血管の血管構造を抽出する。設定部としての算出機能113は、ボリュームデータに対して複数の標的部位を設定する。算出機能113は、ボリュームデータにおいて、血管の血管構造と、各標的部位と各血管枝との接続状態とに基づいて、血管の内部を移動するカテーテルから標的部位に対して薬剤を投与する位置である投与位置を複数求め、複数の投与位置に基づいてカテーテルの推奨移動経路を算出する。出力制御機能114は、推奨移動経路を出力する。
なお、本実施形態では、一例として、開示の技術が肝動脈塞栓術に適用される場合を説明するが、これに限定されるものではない。例えば、開示の技術は、他の手技(手術)に適用されても良い。また、本実施形態では、一例として、カテーテルを用いた手技の標的部位が肝腫瘍である場合を説明するが、これに限定されるものではない。例えば、開示の技術は、カテーテルを用いた手技の標的となる部位であれば、腫瘍に限らず、任意の部位を標的とすることが可能である。
図3を用いて、第1の実施形態に係るX線診断装置1による処理手順を説明する。図3は、第1の実施形態に係るX線診断装置1による処理手順を示すフローチャートである。図3では、図4から図11Bを参照しつつ、X線診断装置1による処理手順を説明する。図4から図11Bは、第1の実施形態に係るX線診断装置1による処理を説明するための図である。図3に示す処理手順は、例えば、シミュレーションを開始する旨の指示が操作者(医師)により入力された場合に、開始される。
なお、図3では、X線診断装置1において、カテーテルの推奨移動経路の算出し、算出した推奨移動経路を表示しつつ、肝動脈塞栓術を行う場合を説明する。この場合、医師は、例えば、X線診断装置1のモニタ上で推奨移動経路を確認しつつ手技を行うことができる。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、他の医用画像処理装置により予め算出した推奨移動経路を、X線診断装置1のモニタに表示させることも可能である。
図3に示すように、ステップS101において、処理回路110は、処理が開始されたか否かを判定する。例えば、操作者は、シミュレーションを開始する旨の指示を入力する。当該指示が操作者によって入力されると、処理回路110は、処理を開始し、ステップS102以降の処理を実行する。なお、ステップS101が否定される場合には、処理回路110は、処理を開始せず、待機状態である。
ステップS101が肯定されると、ステップS102において、算出機能113は、ボリュームデータから血管芯線を抽出する。ここで、ボリュームデータは、例えば、被検体Pの肝臓が予め撮影された3次元の医用画像データである。例えば、操作者は、X線CT装置によって予め撮影されたボリュームデータを、記憶回路108に格納させておく。算出機能113は、ボリュームデータを記憶回路108から読み出して、処理を実行する。
図4に示すように、例えば、算出機能113は、ボリュームデータに描出される血管像から、肝動脈の血管像を抽出する。例えば、算出機能113は、肝動脈基部(起点位置)から先(末端)へ延びる血管を、肝動脈の血管像として抽出する。肝動脈基部は、腹部大動脈から肝動脈へと分岐する分岐点を表し、例えば、パターンマッチングにより検出される。つまり、算出機能113は、パターンマッチングを用いて肝動脈基部の位置を検出し、検出した肝動脈基部より末端へ延びる血管像を肝動脈の血管像として抽出する。そして、算出機能113は、抽出した肝動脈の血管像に対して収縮処理を実行することで、肝動脈の血管芯線を抽出する。すなわち、抽出部としての算出機能113は、ボリュームデータに含まれる血管の血管構造を抽出する。
なお、図4にて説明した内容はあくまで一例であり、これに限定されるものではない。例えば、ボリュームデータから肝動脈の血管芯線を抽出する技術としては、従来の如何なる技術が適用されても良い。また、図4では、肝動脈基部を起点位置として用いる場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、起点位置は、現在被検体Pに挿入されているカテーテルの先端位置であってもよい。例えば、カテーテルの先端位置は、X線診断装置1により撮影される透視画像とボリュームデータとを予め位置合わせしておき、透視画像からカテーテルの投影像を検出することで、算出可能である。
また、ボリュームデータは、血管造影下で撮影されたものが好適であるが、これに限らず、非造影下で撮影されたものであってもよい。また、ボリュームデータは、X線CT装置によって撮影されたものに限らず、MRI装置等、任意の医用画像診断装置によって撮像されたものでもよい。つまり、ボリュームデータは、標的部位に繋がる血管が含まれるものであれば、如何なる画像データであってもよい。
ステップS103において、算出機能113は、血管芯線から血管枝に対応する線分領域を特定する。ここで、線分領域とは、血管芯線が分岐点で分割された複数の線分に対応する領域である。
例えば、算出機能113は、線分領域から、始点、分岐点、及び終点を検出する。ここで、始点は、例えば、肝動脈基部であり、パターンマッチングにより検出される。また、分岐点は、肝動脈が分岐する位置であり、1本の芯線が2本以上に分岐する点として検出される。また、終点は、肝動脈の末端部であり、芯線が途切れる位置として検出される。そして、算出機能113は、始点と分岐点との間の線分、分岐点と分岐点との間の線分、若しくは分岐点と終点との間の線分を、線分領域として特定する。そして、算出機能113は、特定した線分領域にタグ(識別情報)を付与する。
図5に示すように、例えば、算出機能113は、肝動脈基部を通る最初の線分を、線分領域a1として特定する。また、算出機能113は、線分領域a1から分岐する2つの線分を、線分領域b1及び線分領域b2として特定する。また、算出機能113は、線分領域b1から分岐する2つの線分を、線分領域c1及び線分領域c2として特定する。また、算出機能113は、線分領域c2から分岐する2つの線分を、線分領域d1及び線分領域d2として特定する。また、算出機能113は、線分領域d1から分岐する2つの線分を、線分領域e1及び線分領域e2として特定する。
また、算出機能113は、線分領域b2から分岐する2つの線分を、線分領域c3及び線分領域c4として特定する。また、算出機能113は、線分領域c3から分岐する2つの線分を、線分領域d3及び線分領域d4として特定する。また、算出機能113は、線分領域d4から分岐する2つの線分を、線分領域e3及び線分領域e4として特定する。
また、算出機能113は、線分領域c4から分岐する2つの線分を、線分領域d5及び線分領域d6として特定する。また、算出機能113は、線分領域d5から分岐する2つの線分を、線分領域e5及び線分領域e6として特定する。また、算出機能113は、線分領域d6から分岐する2つの線分を、線分領域e7及び線分領域e8として特定する。
また、算出機能113は,特定した各線分領域a1,b1,b2,c1,c2,c3,c4,d1,d2,d3,d4,d5,d6,e1,e2,e3,e4,e5,e6,e7,e8の長さを計測する。なお、図5にて説明した内容はあくまで一例であり、これに限定されるものではない。例えば、血管芯線を抽出する技術としては、従来の如何なる技術が適用されてもよい。
ステップS104において、算出機能113は、ボリュームデータから腫瘍に対応する腫瘍領域を複数抽出する。例えば、算出機能113は、ボリュームデータから腫瘍に対応する腫瘍領域を複数抽出する。例えば、算出機能113は、ボリュームデータから、腫瘍の特徴を用いたパターンマッチングにより腫瘍領域を複数抽出する。
図6に示すように、例えば、算出機能113は、ボリュームデータから5つの腫瘍領域を抽出する。そして、設定部としての算出機能113は、抽出した各腫瘍領域を標的部位として設定する。
なお、図6にて説明した内容はあくまで一例であり、これに限定されるものではない。例えば、腫瘍領域を抽出する技術としては、従来の如何なる技術が適用されてもよい。また、ここでは、抽出された全ての腫瘍領域が自動的に標的部位として設定される場合を説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、設定部としての算出機能113は、抽出された5つの腫瘍領域のうち、操作者により指定された任意数の腫瘍領域を標的部位として設定しても良い。
ステップS105において、算出機能113は、複数の腫瘍領域と起点位置とを繋ぐ線分領域を特定する。ここで、起点位置とは、例えば、肝動脈基部である。つまり、算出機能113は、各腫瘍領域に血液を供給する栄養血管の血管枝を特定する。
図7に示すように、算出機能113は、5つの腫瘍領域の栄養血管として、線分領域a1,b1,b2,c2,c3,c4,d1,d4,d5,d6,e2,e3,e4,e6,e7を特定する(図7の太線)。具体的には、算出機能113は、図7の右端の腫瘍領域の栄養血管として、線分領域a1,b1,c2,d1,e2を特定する。また、算出機能113は、他の腫瘍領域についても同様に、腫瘍領域ごとに栄養血管を表す複数の線分領域を特定する。なお、図7にて説明した内容はあくまで一例であり、これに限定されるものではない。
ステップS106において、算出機能113は、各線分領域の腫瘍ポイント及び先端ポイントを算出する。ここで、腫瘍ポイントは、各血管枝を経て到達する腫瘍の数に応じた評価値を表す。また、先端ポイントは、各血管枝を経て到達する先端部(末端部)の数に応じた評価値を表す。
図8Aを用いて、算出機能113が腫瘍ポイントを算出する場合の処理を説明する。なお、図8Aにおいて、線分領域のタグの傍らに図示した括弧内の数値は、その線分領域に対して算出される腫瘍ポイントを表す。
図8Aに示すように、例えば、算出機能113は、末端の血管枝から遡り、複数の血管枝が分岐元の血管枝に統合するごとに、複数の血管枝の腫瘍ポイントの合計値を分岐元の血管枝に対して割り当てる。
まず、算出機能113は、末端にある線分領域から順に、腫瘍ポイントを算出する。具体的には、算出機能113は、腫瘍領域と直接接続される線分領域に対して、腫瘍ポイント「1」を算出する。つまり、算出機能113は、腫瘍領域と直接接続される5つの線分領域e2,e3,e4,e6,e7に対して、腫瘍ポイント「1」を算出する。
次に、算出機能113は、腫瘍ポイント「1」の線分領域から遡り、腫瘍ポイント[1]の線分領域の分岐元の線分領域の腫瘍ポイントを算出する。例えば、算出機能113は、線分領域e2の分岐元である線分領域d1について、腫瘍ポイントを算出する。線分領域d1は、線分領域e1及び線分領域e2へ分岐する血管枝である。ここで、線分領域e1には腫瘍ポイントが割り当てられておらず(言い換えると、腫瘍ポイント「0」である)、線分領域e2には腫瘍ポイント「1」が割り当てられている。この場合、算出機能113は、線分領域e1及び線分領域e2の腫瘍ポイントの合計値「1」を、線分領域d1の腫瘍ポイントとして算出する。これは、線分領域d1を経由して血液が供給される腫瘍の数が「1個」であることを表す。
同様に、算出機能113は、線分領域d1から線分領域c2へ遡り、線分領域c2の腫瘍ポイント「1」を算出する。また、算出機能113は、線分領域c2から線分領域b1へ遡り、線分領域b1の腫瘍ポイント「1」を算出する。
また、例えば、算出機能113は、線分領域e3の分岐元である線分領域d4について、腫瘍ポイントを算出する。線分領域d4は、線分領域e3及び線分領域e4へ分岐する血管枝である。ここで、線分領域e3及び線分領域e4には、それぞれ腫瘍ポイント「1」が割り当てられている。この場合、算出機能113は、線分領域e3及び線分領域e4の腫瘍ポイントの合計値「2」を、線分領域d4の腫瘍ポイントとして算出する。これは、線分領域d4を経由して血液が供給される腫瘍の数が「2つ」であることを表す。
同様に、算出機能113は、線分領域d4から線分領域c3へ遡り、線分領域c3の腫瘍ポイント「2」を算出する。更に、算出機能113は、線分領域e6,d5,e7,d6に対して、腫瘍ポイント「1」をそれぞれ算出する。また、算出機能113は、線分領域c4に対して、腫瘍ポイント「2」を算出する。また、算出機能113は、線分領域b2に対して、腫瘍ポイント「4」を算出する。そして、算出機能113は、線分領域a1に対して、腫瘍ポイント「5」を算出する。
このように、算出機能113は、末端の血管枝から遡り、複数の血管枝が分岐元の血管枝に統合(合流)するごとに、複数の血管枝の腫瘍ポイントの合計値を分岐元の血管枝に対して割り当てることで、血管枝の腫瘍ポイントを算出する。
次に、図8Bを用いて、算出機能113が先端ポイントを算出する場合の処理を説明する。なお、図8Bにおいて、線分領域のタグの傍らに図示した括弧内の数値は、その線分領域に対して算出される先端ポイントを表す。
図8Bに示すように、例えば、算出機能113は、末端の血管枝から遡り、複数の血管枝が分岐元の血管枝に統合するごとに、複数の血管枝の先端ポイントの合計値を分岐元の血管枝に対して割り当てる。
まず、算出機能113は、末端にある線分領域から順に、先端ポイントを算出する。具体的には、算出機能113は、末端部を含む線分領域に対して、先端ポイント「1」を算出する。つまり、算出機能113は、先端部(末端部)を含む11個の線分領域c1,d2,d3,e1,e2,e3,e4,e5,e6,e7,e8に対して、先端ポイント「1」を算出する。
次に、算出機能113は、先端ポイント「1」の線分領域から遡り、先端ポイント「1」の線分領域の分岐元の線分領域の先端ポイントを算出する。例えば、算出機能113は、線分領域e1の分岐元である線分領域d1について、先端ポイントを算出する。線分領域d1は、線分領域e1及び線分領域e2へ分岐する血管枝である。ここで、線分領域e1及び線分領域e2には、それぞれ先端ポイント「1」が割り当てられている。この場合、算出機能113は、線分領域e1及び線分領域e2の腫瘍ポイントの合計値「2」を、線分領域d1の先端ポイントとして算出する。これは、線分領域d1を経由して血液が供給される末端部(末梢部)の数が「2個」であることを表す。
同様に、算出機能113は、線分領域d1から線分領域c2へ遡り、線分領域c2の先端ポイント「3」(線分領域d1,d2の合計値)を算出する。更に、算出機能113は、線分領域b1の先端ポイント「4」(線分領域c1,c2の合計値)を算出する。
残りの線分領域についても同様に、算出機能113は、末端の血管枝から遡り、複数の血管枝が分岐元の血管枝に統合するごとに、複数の血管枝の先端ポイントの合計値を分岐元の血管枝に対して割り当てる。そして、算出機能113は、最終的に、線分領域a1の先端ポイント「11」(線分領域b1,b2の合計値)を算出する。
なお、図8A及び図8Bにて説明した内容はあくまで一例であり、これに限定されるものではない。例えば、図8A及び図8Bでは、説明の都合上、末端の血管枝から遡るように評価値(腫瘍ポイント及び先端ポイント)算出する場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、算出機能113は、任意の線分領域(例えば、無作為に選択された線分領域)ごとに、当該線分領域を経由して血液が供給される末端部の数を計数することで、先端ポイントを算出することも可能である。
また、図8A及び図8Bでは、腫瘍の数又は末端部の数をそのまま評価値として求める場合を説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、腫瘍の数又は末端部の数に応じた値(例えば、比例した値)であってもよい。また、例えば、算出機能113は、各血管枝により供給される腫瘍の大きさに応じて重み付けを行って、腫瘍ポイントを算出してもよい。また、算出機能113は、各血管枝の長さ及び太さの少なくとも一方に応じて重み付けを行って、先端ポイントを算出しても良い。
ステップS107において、算出機能113は、各線分領域の投与効率を算出する。例えば、算出機能113は、血管の分岐状態と、標的接続状態とに基づいて、カテーテルから投与される薬剤が各標的部位へ到達する効率を表す投与効率を算出する。例えば、算出機能113は、腫瘍ポイント及び先端ポイントのうち、少なくとも一方を用いて、カテーテルから投与される薬剤の投与効率を算出する。
図9に示すように、例えば、算出機能113は、腫瘍ポイントを先端ポイントで除算した値を、投与効率として算出する。一例として、線分領域a1の腫瘍ポイントは「5」であり、先端ポイントは「11」である。この場合、算出機能113は、「5」を「11」で除算した値「0.45」を、線分領域a1の投与効率として算出する。
このように、算出機能113は、それぞれの線分領域について、腫瘍ポイントを先端ポイントで除算することで、投与効率を算出する。なお、図9にて説明した内容はあくまで一例であり、これに限定されるものではない。言い換えると、算出機能113は、血管上の各位置から血液が供給される血管の末端部の数(先端ポイント)のうち、標的部位に接続する末端部の数(腫瘍ポイント)が占める割合に基づいて、投与効率を算出する。
ステップS108において、算出機能113は、投与効率が閾値以上となる投与推奨領域を決定する。例えば、算出機能113は、投与効率の閾値の指定を操作者から受け付ける。算出機能113は、受け付けた閾値以上となる投与効率の線分領域を、投与推奨領域として決定する。
図10に示す例では、投与効率の閾値「0.67」が操作者により指定された場合を説明する。操作者は、例えば、薬剤の種類や被検体Pの症状を考慮して、投与効率の閾値を指定する。ここで、投与効率が閾値「0.67」以上となる線分領域は、7つの線分領域e2,c3,d4,e3,e4,e6,e7である(図10の太線)。この場合、算出機能113は、7つの線分領域e2,c3,d4,e3,e4,e6,e7を、投与推奨領域として決定する。
なお、投与推奨領域は、複数の線分領域が一繋ぎになった単一の領域とは限らず、いくつかの領域のグループを含む場合がある。図10に示す例では、投与推奨領域は、4つのグループを含む。具体的には、投与推奨領域は、線分領域e2からなるグループG1、4つの線分領域c3,d4,e3,e4からなるグループG2、線分領域e6からなるグループG3、及び線分領域e7からなるグループG4を含む。これは、グループG1,G3,G4へ薬剤を投与すれば、腫瘍を1つずつ壊死させることが可能であり、グループG2へ薬剤を投与すれば、2つの腫瘍を同時に壊死させることが可能であることを表す。言い換えると、算出機能113は、投与推奨領域を決定することで、複数の腫瘍を効率よく壊死させるために好適なグループ分けを行うことができる。図10では、算出機能113は、5つの腫瘍を壊死させるために薬剤を投与する複数の血管枝を、4つのグループに分類する。
このように、算出機能113は、投与効率が閾値以上となる複数の血管枝の領域を、1つ以上のグループに分類する。なお、図10にて説明した内容はあくまで一例であり、これに限定されるものではない。例えば、投与効率の閾値は、薬剤の種類や被検体Pの症状に基づいて、自動的に設定されてもよい。
ステップS109において、算出機能113は、推奨移動経路を決定する。例えば、算出機能113は、複数の標的部位それぞれに繋がる複数の血管枝を含む血管が撮像されたボリュームデータにおいて、血管の血管構造と、各標的部位と各血管枝との標的接続状態とに基づいて、血管の内部を移動するカテーテルから前記標的部位に対して薬剤を投与する位置である投与位置を複数求める。そして、算出機能113は、複数の投与位置に基づいてカテーテルの推奨移動経路を算出する。例えば、算出機能113は、投与効率に基づいて、推奨移動経路を算出する。
例えば、算出機能113は、血管の血管構造を構成する複数の血管枝の分岐状態を特定し、特定した分岐状態と、標的接続状態とに基づいて、推奨移動経路を算出する。具体的には、算出機能113は、投与推奨領域において分類されたグループのうち、カテーテルの起点位置に近いグループから順にカテーテルを移動させる経路を、推奨移動経路として算出する。
図11Aに示すように、算出機能113は、投与推奨領域のうち、起点位置P1に最も近い位置P2,P3,P4,P5をそれぞれ特定する。ここで、位置P2は、グループG1の腫瘍領域(標的部位)に対して薬剤を投与する位置である投与位置に対応する。また、位置P3は、グループG2の腫瘍領域に対して薬剤を投与する位置である投与位置に対応する。また、位置P4は、グループG3の腫瘍領域に対して薬剤を投与する位置である投与位置に対応する。また、位置P5は、グループG4の腫瘍領域に対して薬剤を投与する位置である投与位置に対応する。そして、算出機能113は、図11Bに示すように、起点位置P1、位置P3、位置P4、位置P5、位置P2の順にカテーテルを移動させるための移動経路(図11Bの矢印)を、推奨移動経路として算出する。
このように、算出機能113は、推奨移動経路を算出する。なお、図11A及び図11Bにて説明した内容はあくまで一例であり、これに限定されるものではない。例えば、必ずしも近い位置から順に移動させなくてもよい。ただし、最も遠い位置(図11A及び図11Bの例では位置P2)については、最後に投与するのが好適である。これは、遠い位置を最後にした方が、手技を終えてからカテーテルを抜去する時間を省略することができるからである。言い換えると、遠い位置を最後にすることで、それぞれの腫瘍に対する薬剤投与を早く終えることができる。
また、上述した推奨移動経路の算出方法は、あくまで一例である。例えば、算出機能113は、カテーテルの移動距離又は薬剤の投与回数を用いて、推奨移動経路を算出してもよい。この場合、例えば、用手的若しくは自動的に、移動距離若しくは投与回数について条件が設定される。条件としては、例えば、上限、或いは下限となる移動距離や投与回数が設定される。算出機能113は、設定された条件を満たす範囲内で投与効率が最大となるように、推奨移動経路を算出する。
また、カテーテルの移動速度及び手技時間に基づいて、経路を算出してもよい。例えば、移動速度は、操作者の熟練度に応じて、例えば、「早い」、「通常」、及び「遅い亅のうちいずれかが設定される。また、手技時間は、肝動脈塞栓術に要する時間の上限である。この場合、設定された移動速度で手技を行った場合に、手技時間内に収まるように、移動距離が設定される。そして、設定された移動距離を満たす範囲内で投与効率が最大となるように、推奨移動経路を算出する。
ステップS110において、出力制御機能114は、推奨移動経路を出力する。例えば、出力制御機能114は、図11Bに示した推奨移動経路をディスプレイ106に表示させる。このとき、出力制御機能114は、肝腫瘍に血液を供給する血管枝(栄養血管)と、他の血管枝とを、異なる表示態様で表示させることが可能である。具体的には、出力制御機能114は、線の太さ、線種(実線、破線等)、線の色、及びこれらの組み合わせにより表示態様を変えて表示させる。
また、出力制御機能114は、図9に示したように、各線分領域の投与効率を示す画像データを表示させてもよい。この場合、出力制御機能114は、投与効率に応じた色で各線分領域を表示するのが好適である。また、出力制御機能114は、投与効率が閾値以上となる血管枝の領域を表示してもよい。
また、出力制御機能114は、推奨移動経路を示す情報を、装置内外の記憶装置に格納する。例えば、出力制御機能114は、記憶回路108に推奨移動経路を示す情報を格納する。若しくは、出力制御機能114は、院内ネットワークにより接続される他の情報処理装置に推奨移動経路を示す情報を送信してもよい。
このように、X線診断装置1は、推奨移動経路を算出し、表示する。なお、図3にて説明した処理手順はあくまで一例であり、これに限定されるものではない。例えば、図3に示した各処理は、処理内容に矛盾が生じない範囲内で順序が入れ替えられてもよい。例えば、先端ポイントを算出する処理は、ステップS103の処理が実行された後であれば、任意のタイミングで実行可能である。
また、図4から図11Bでは、説明の便宜上、肝臓の輪郭を図示して説明したが、推奨移動経路を算出する処理においては肝臓の輪郭を抽出する処理は不要である。ただし、推奨移動経路を表示する場合には、肝臓の輪郭とともに画面上に表示されるのが好適である。
上述してきたように、第1の実施形態に係るX線診断装置1において、算出機能113は、複数の標的部位それぞれに繋がる複数の血管枝を含む血管が撮像されたボリュームデータにおいて、血管の血管構造と、各標的部位と各血管枝との標的接続状態とに基づいて、血管の内部を移動するカテーテルの推奨移動経路を算出する。また、出力制御機能114は、推奨移動経路を出力する。これによれば、X線診断装置1は、複数の標的部位の間を効率良く移動可能なカテーテルの推奨移動経路を提示することができる。また、X線診断装置1は、複数の腫瘍のうち、いくつかの腫瘍を同時に壊死させることが可能な栄養血管を提示することができる。
(第1の実施形態の変形例1)
例えば、X線診断装置1は、各線分領域の投与効率を表示する画面において、スライダーバーを更に表示させることができる。図12は、第1の実施形態の変形例1に係るX線診断装置1の処理を説明するための図である。図12には、ディスプレイ106の表示画面の一例を示す。
例えば、出力制御機能114は、投与効率の閾値を指定するためのGUI(Graphical User Interface)を表示させるとともに、GUIにより指定された閾値以上となる血管枝を、他の血管枝とは異なる表示態様で表示させる。
図12に示すように、例えば、操作者は、スライダーバーB1を用いて、任意の投与効率の値を指定する。図12では、操作者により「0.67」が指定された場合を例示する。この場合、出力制御機能114は、投与効率が「0.67」以上の線分領域を太線で表示させる。具体的に、出力制御機能114は、線分領域c3,d4,e2,e3,e4,e6,e7を太線で表示させる。
また、図12において、操作者が投与効率を「0.67」から「1」に変更すると、出力制御機能114は、投与効率が「0.67」以上の線分領域を太線で表示させる。この場合、出力制御機能114は、線分領域c3,d4を通常の線で表示させ、線分領域e2,e3,e4,e6,e7を太線で表示させる。
また、図12において、操作者が投与効率を「0.67」から「0」に変更すると、出力制御機能114は、投与効率が「0」以上の線分領域を太線で表示させる。この場合、出力制御機能114は、全ての線分領域を太線で表示させる。
このように、スライダーバーB1を更に表示させることにより、操作者は、任意の投与効率を指定しやすくなるとともに、適宜変更しながら適切な投与効率の閾値を指定することが可能となる。
(第1の実施形態の変形例2)
また、例えば、X線診断装置1は、推奨移動経路を複数提示しても良い。図13は、第1の実施形態の変形例2に係るX線診断装置1の処理を説明するための図である。図13には、ディスプレイ106の表示画面の一例を示す。
例えば、算出機能113は、互いに異なる複数の投与効率ごとに、複数の推奨移動経路を算出する。そして、出力制御機能114は、算出された複数の推奨移動経路ごとの投与効率と、推奨移動経路の総移動距離との関係を示す情報を表示させる。
図13の上図は、投与効率に応じた推奨移動経路と、各経路の総移動距離との関係を表すグラフである。例えば、7つの投与効率「0.25」、「0.33」、「0.45」、「0.50」、「0.57」、「0.67」、「1.00」について、個別の推奨移動経路を算出し、表示させる。ここで、グラフから、投与効率が高くなるほど総移動距離が長くなることがわかる。そして、操作者が投与効率「0.67」の推奨移動経路を選択すると、選択された推奨移動経路が画像R1としてグラフの下側に表示される(図13の下図)。
これによれば、操作者は、任意の投与効率に応じた推奨移動経路を選択し易くなる。なお、図13にて説明した内容はあくまで一例であり、これに限定されるものではない。例えば、出力制御機能114は、複数の推奨移動経路を表示させる場合に、更に、各推奨移動経路における分岐点の数を表示させてもよい。これにより、例えば、操作者は、表示された分岐点の数に基づいて、採用する推奨移動経路を決定することができる。
(第1の実施形態の変形例3)
また、例えば、X線診断装置1は、複数の推奨移動経路を表示させる場合に、各推奨移動経路の投与効率を総移動距離で除算した指標値を表示させてもよい。
例えば、出力制御機能114は、複数の推奨移動経路を表示させる場合に、各推奨移動経路の投与効率を総移動距離で除算した指標値を表示させる。例えば、出力制御機能114は、下記の式(1)に基づいて、指標値を算出する。
つまり、この指標値は、各推奨移動経路における総移動距離に対する投与効率を表す。この指標値が高い推奨移動経路ほど、総移動距離が少なく、投与効率が高い経路であると言える。なお、出力制御機能114は、式(1)によって算出された指標値を数値として出力するだけでなく、総移動距離に対する投与効率のグラフとして出力することも可能である。
(第1の実施形態の変形例4)
また、例えば、X線診断装置1は、複数の推奨移動経路を表示させる場合に、各推奨移動経路の難易度を表示させてもよい。
例えば、出力制御機能114は、複数の推奨移動経路を表示させる場合に、各推奨移動経路の難易度を表示させる。例えば、出力制御機能114は、下記の式(2)に基づいて、難易度を算出する。
式(2)において、距離は、推奨移動経路の距離であり、体積は、推奨移動経路に含まれる各血管枝の体積である。つまり、「距離/体積」は、各血管枝にカテーテルを通す際の難易度を表し、この値に更に距離を乗算することで、総移動距離に応じた難易度を表すものである。なお、算出機能113は、複数の推奨移動経路それぞれにおける血管枝の太さ及び分岐点の数のうち少なくとも一方に基づいて、難易度を算出してもよい。例えば、血管の太さが太くなるほど難易度が下がるように、式(2)を調整してもよい。また、例えば、分岐点の数が多くなるほど難易度が上がるように、式(2)を調整してもよい。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、1つ、若しくは複数の推奨移動経路を提示する場合を説明したが、更に、提示された推奨移動経路で投与する薬剤の推奨投与量を提示することも可能である。
例えば、算出機能113は、推奨移動経路において投与される薬剤の推奨投与量を算出する。具体的には、算出機能113は、推奨移動経路に含まれる血管枝の体積と、その血管枝に接続される肝腫瘍の体積とをボリュームデータから計測する。そして、算出機能113は、計測した体積を用いて、推奨移動経路の推奨投与量を算出する。そして、出力制御機能114は、推奨移動経路における推奨投与量を出力する。
図14は、第2の実施形態に係るX線CT装置1の処理を説明するための図である。図14には、第1の実施形態で説明した線分領域e2の周辺の拡大図を例示する。
図14に示すように、第1の実施形態で説明した処理により、位置P2から線分領域e2の方向へ薬剤が投与されることが提示される。この場合、算出機能113は、更に、線分領域e2に対応する血管枝の体積と、線分領域e2に接続される肝腫瘍の体積とに基づいて、位置P2で投与する推奨投与量を算出する。
例えば、算出機能113は、線分領域e2に対応する血管枝の体積と、線分領域e2に接続される肝腫瘍の体積とを、ボリュームデータから算出する。ここで、線分領域e2に対応する血管枝の体積が「1mL」であり、線分領域e2に接続される肝腫瘍の体積が「20mL」である場合には、算出機能113は、それらの合計値「21mL」を、推奨投与量として算出する。
なお、図14にて説明した内容はあくまで一例であり、これに限定されるものではない。例えば、図14では、血管枝と肝腫瘍の体積の合計値を推奨投与量とする場合を説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、算出機能113は、血管枝と肝腫瘍の体積に比例する値など、血管枝と肝腫瘍の体積に基づく値を推奨投与量として算出することができる。また、算出機能113は、推奨移動経路に含まれる血管枝の体積、最小径、平均径等を用いて、各推奨移動経路の推奨投与量を算出してもよい。
(第3の実施形態)
上述した実施形態では、一例として、1つの肝腫瘍が1つの血管枝によって栄養される場合を説明したが、これに限定されるものではなく、実際には、1つの肝腫瘍が複数の血管枝によって栄養される場合も考えられる。そこで、第3の実施形態では、1つの肝腫瘍が複数の血管枝によって栄養される場合の処理を説明する。
例えば、算出機能113は、1つの標的部位に対して複数の血管枝が接続される場合には、それら複数の血管枝を統合して、推奨移動経路を算出する。例えば、算出機能113は、異なる血管枝の腫瘍ポイントを算出する際に、共通の腫瘍に接続される複数の血管枝については、腫瘍ポイントを合計せずに、腫瘍ポイントを求める。
図15は、第3の実施形態に係るX線CT装置1の処理を説明するための図である。図15には、ある肝腫瘍T1が、線分領域f1,f2,f3により栄養される場合を例示する。なお、図15において、線分領域のタグの傍らに図示した括弧内の数値は、その線分領域に対して算出される腫瘍ポイントを表す。ここで、この腫瘍ポイントは、どの肝腫瘍に基づく腫瘍ポイントであるかを識別可能な情報である。具体的に、図15の「1−T1」は、肝腫瘍T1に基づく腫瘍ポイントが「1」であることを示す。
図15の上段に示すように、算出機能113は、各線分領域の腫瘍ポイントを算出する際に、共通の肝腫瘍に基づく値については合計しない。例えば、線分領域f1,f2,f3の腫瘍ポイントは、それぞれ「1−T1」である。
ここで、算出機能113は、腫瘍ポイントを算出する際に、同一の肝腫瘍に基づく腫瘍ポイントであれば、合計せずに一つの腫瘍ポイントとして扱う。例えば、線分領域f4は、線分領域f1と線分領域f2に分岐する血管枝である。ここで、線分領域f1の腫瘍ポイントは「1−T1」であり、線分領域f2の腫瘍ポイントも「1−T1」である。この場合、算出機能113は、線分領域f1及び線分領域f2の腫瘍ポイントの合計値「2」ではなく、腫瘍ポイント「1−T1」を線分領域f4に割り当てる。
また、例えば、線分領域f5は、線分領域f3と線分領域f4に分岐する血管枝である。ここで、線分領域f3の腫瘍ポイントは「1−T1」であり、線分領域f4の腫瘍ポイントも「1−T1」である。この場合、算出機能113は、線分領域f3及び線分領域f4の腫瘍ポイントの合計値「2」ではなく、腫瘍ポイント「1−T1」を線分領域f5に割り当てる。
このように、算出機能113は、同一の腫瘍に基づく腫瘍ポイントを統合する。このため、算出機能113は、図15の下段に示すように、線分領域f1,f2,f3,f4,f5を、あたかも一つの線分領域F1として扱うことができる。
なお、第2の実施形態にて説明したように、血管枝の体積を用いる場合には、統合した線分領域の体積は、統合対象となった各線分領域の体積の合計となる。例えば、線分領域F1の体積は、各線分領域f1,f2,f3,f4,f5の体積の合計値である。
(その他の実施形態)
上述した実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてもよい。
(血管の末端部の数以外のパラメータの利用)
上述した実施形態では、血管の末端部の数を用いて投与効率を算出する場合を説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、算出機能113は、血管の末端部の数以外にも、血管領域や腫瘍領域の長さ、面積、又は体積を用いて投与効率を算出することができる。
図16は、その他の実施形態に係るX線診断装置による処理を説明するための図である。図16では、体積を用いて投与効率を算出する場合を説明する。図16には、線分領域e1,e2に分岐した血管と、線分領域e2に接続する肝腫瘍とを例示する。図16において、肝腫瘍の体積はV1mLであり、線分領域e2の体積はV2mLであり、線分領域e1の体積はV1mLである。
図16に示すように、算出機能113は、血管上の各位置から血液が供給される組織のうち、その位置から血液が供給される標的部位が占める割合に基づいて、投与効率を算出する。例えば、算出機能113は、位置P11〜P14の4箇所それぞれについて、投与効率を算出する。
位置P11は、線分領域e2のうち、肝腫瘍に接続する位置である。このため、位置P11から血液が供給される組織は肝腫瘍であり、その肝腫瘍の体積は「V1」である。また、位置P11から血液が供給される肝腫瘍の体積は、「V1」である。つまり、算出機能113は、位置P11における投与効率として、「V1/V1」を算出する。
位置P12は、線分領域e2の中点に対応する位置である。このため、位置P12から血液が供給される組織の体積は、肝腫瘍の体積「V1」と、線分領域e2の体積の半分の体積「V2/2」との和「V1+V2/2」に対応する。また、位置P12から血液が供給される肝腫瘍の体積は「V1」である。つまり、算出機能113は、位置P12における投与効率として、「V1/(V1+V2/2)」を算出する。
位置P13は、線分領域e2のうちカテーテルの起点位置に最も近い位置である。このため、位置P13から血液が供給される組織の体積は、肝腫瘍の体積「V1」と、線分領域e2の体積「V2」との和「V1+V2」に対応する。また、位置P13から血液が供給される肝腫瘍の体積は「V1」である。つまり、算出機能113は、位置P13における投与効率として、「V1/(V1+V2)」を算出する。
位置P14は、血管が線分領域e1,e2に分岐する分岐位置である。このため、位置P14から血液が供給される組織の体積は、肝腫瘍の体積「V1」と、線分領域e2の体積「V2」と、線分領域e1の体積「V3」との和「V1+V2+V3」に対応する。また、位置P14から血液が供給される肝腫瘍の体積は「V1」である。つまり、算出機能113は、位置P14における投与効率として、「V1/(V1+V2+V3)」を算出する。
このように、算出機能113は、血管上の各位置から血液が供給される組織(血管領域及び標的部位)の体積のうち、各位置から血液が供給される標的部位の体積が占める割合に基づいて、投与効率を算出する。
なお、図16では、体積を用いて投与効率を算出する場合を説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、算出機能113は、組織の長さ(血管領域の芯線の長さ、肝腫瘍の直径など)や、組織の面積(血管領域や肝腫瘍の断面積など)を用いても、投与効率を算出可能である。つまり、血管上の各位置から血液が供給される組織の大きさ、及び、その位置から血液が供給される標的部位の大きさを表す値として、末端部の数、長さ、面積、又は体積等の値を任意に利用可能である。すなわち、算出機能113は、血管上の各位置から血液が供給される組織のうち、その位置から血液が供給される標的部位が占める割合に基づいて、投与効率を算出する。
また、薬剤が血管や肝腫瘍から浸潤する場合には、浸潤する距離を踏まえて体積を算出することもできる。例えば、薬剤が血管から概ね5mm外側まで浸潤する場合には、算出機能113は、血管の半径に5mmを加算した上で体積を算出することで、血管と浸潤領域を踏まえた体積を算出することができる。言い換えると、上述した投与効率を算出するための割合は、「除算値」のみに限定されるものではなく、患者や疾患の状況をより正確に反映させるための各種補正(計算)を行った上での割合であれば良い。
(重み付けの設定)
上述した実施形態において、更に、例えば熟練した医師により予め設定された重み付けを用いて、指標値を算出することも可能である。
すなわち、算出機能113は、複数の推奨移動経路それぞれについて、各推奨移動経路に関する各パラメータに対して予め設定された重み付けを行って、重み付け後のパラメータに基づいて、各推奨移動経路の指標値を算出する。そして、出力制御機能114は、各推奨移動経路の指標値を表示させる。
例えば、算出機能113は、図13に示したように、複数の推奨移動経路を算出する。ここで、算出機能113は、推奨移動経路ごとに、指標値を算出する。例えば、算出機能113は、各推奨移動経路における投与効率、総移動距離、分岐回数、手技時間、薬剤の投与量、最小の血管径等、任意のパラメータに対して適宜重み付けを行って、指標値を算出する。なお、指標値を算出するために用いるパラメータの種類や計算方法は、公知の手法を適宜適用可能である。例えば、上記の式(1)は、指標値を求める数式の一例である。
ここで、指標値の算出に用いられる重み付けは、熟練した医師により予め設定される。例えば、医師は、各種のパラメータに対して0〜1の重み付けを設定する。ここで、医師は、重視するパラメータほど大きい重み付けを設定し、重視しないパラメータには低い重み付けを設定する。そして、算出機能113は、医師により設定された各パラメータの重み付けを、各パラメータに対して乗算する。そして、算出機能113は、乗算後のパラメータを用いて指標値を算出する。そして、出力制御機能114は、各推奨移動経路とともに、各推奨移動経路の指標値を表示させる。
上記処理において、算出機能113は、医師により設定された各パラメータの重み付けを、記憶回路108等の記憶装置に記憶させておく。これにより、算出機能113は、次回以降に他の医師(操作者)が各推奨移動経路の指標値を算出する場合にも、前回設定された各パラメータの重み付けを利用することができる。なお、出力制御機能114は、各推奨移動経路の指標値を互いに比較して、最も推奨される推奨移動経路を提示することも可能である。
(医用画像処理装置)
例えば、上述した実施形態において説明した処理回路110の各処理機能は、医用画像診断装置に限らず、例えば、ワークステーションやPACSビューワ等、医用画像を処理する機能を備えた医用画像処理装置にも適用可能である。
図17は、その他の実施形態に係る医用画像処理装置200の構成の一例を示すブロック図である。医用画像処理装置200は、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション等の情報処理装置、又は、X線CT装置に含まれるコンソール装置等の医用画像診断装置の操作端末に対応する。
図17に示すように、医用画像処理装置200は、入力インターフェース201、ディスプレイ202、記憶回路210、及び処理回路220を備える。入力インターフェース201、ディスプレイ202、記憶回路210、及び処理回路220は、相互に通信可能に接続される。
入力インターフェース201は、マウス、キーボード、タッチパネル等、操作者からの各種の指示や設定要求を受け付けるための入力装置である。ディスプレイ202は、医用画像を表示したり、操作者が入力インターフェース201を用いて各種設定要求を入力するためのGUIを表示したりする表示装置である。
記憶回路210は、例えば、NAND(Not AND)型フラッシュメモリやHDD(Hard Disk Drive)であり、医用画像データやGUIを表示するための各種のプログラムや、当該プログラムによって用いられる情報を記憶する。
処理回路220は、医用画像処理装置200における処理全体を制御する電子機器(プロセッサ)である。処理回路220は、算出機能221と、出力制御機能222とを実行する。処理回路220が実行する各処理機能は、例えば、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路210内に記録されている。処理回路220は、各プログラムを読み出し、実行することで読み出した各プログラムに対応する機能を実現する。算出機能221及び出力制御機能222は、図1に示した算出機能113及び出力制御機能114と基本的に同様の処理を実行可能である。
例えば、算出機能221は、ボリュームデータを取得する取得部として機能する。例えば、算出機能221は、医用画像診断装置により撮像されたボリュームデータを記憶する記憶回路から、ボリュームデータを読み出す。また、算出機能221は、ボリュームデータに含まれる血管の血管構造を抽出する抽出部として機能する。また、算出機能221は、ボリュームデータに対して複数の標的部位を設定する設定部として機能する。また、算出機能221は、ボリュームデータにおいて、血管の血管構造と、各標的部位と各血管枝との標的接続状態とに基づいて、血管の内部を移動するカテーテルから標的部位に対して薬剤を投与する位置である投与位置を複数求め、複数の前記投与位置に基づいてカテーテルの推奨移動経路を算出する。また、出力制御機能222は、推奨移動経路を出力する。これによれば、医用画像処理装置200は、複数の標的部位の間を効率良く移動可能なカテーテルの推奨移動経路を提示することができる。
上述した実施形態において説明した処理回路110の各処理機能は、ソフトウェアによって実現することもできる。例えば、処理回路110の各処理機能は、上記の実施形態において処理回路110の各処理機能が行うものとして説明した処理の手順を規定したプログラムをコンピュータに実行させることで、実現される。このプログラム(医用画像処理プログラム)は、例えば、ハードディスクや半導体メモリ素子等に記憶され、CPUやMPU等のプロセッサによって読み出されて実行される。また、このプログラムは、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)やMO(Magnetic Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disc)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されて、配布され得る。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサはプロセッサの回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、プロセッサの回路内にプログラムを組み込む代わりに、コンソールが有する記憶回路にプログラムを保存するように構成しても構わない。この場合、プロセッサは、記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
また、上述した実施形態において図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。更に、各装置にて行われる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、上述した実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行なわれるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行なうこともでき、或いは、手動的に行なわれるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行なうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、複数の標的部位の間を効率良く移動可能なカテーテルの推奨移動経路を提示することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 X線診断装置
113 算出機能
114 出力制御機能

Claims (30)

  1. 複数の標的部位それぞれに繋がる複数の血管枝を含む血管が撮像されたボリュームデータを取得する取得部と、
    前記ボリュームデータに含まれる前記血管の血管構造を抽出する抽出部と、
    前記ボリュームデータに対して複数の前記標的部位を設定する設定部と、
    前記ボリュームデータにおいて、前記血管の血管構造と、各標的部位と各血管枝との位置関係とに基づいて、前記血管の内部を移動するカテーテルから前記標的部位に対して薬剤を投与する位置である投与位置を複数求める算出部と、
    前記投与位置を出力する出力制御部と、
    を備える、医用画像処理装置。
  2. 前記算出部は、前記血管上の各位置から血液が供給される組織のうち、当該位置から血液が供給される前記標的部位が占める割合に基づいて、前記カテーテルから投与される薬剤が各標的部位へ到達する効率を表す投与効率を算出する、
    請求項1に記載の医用画像処理装置。
  3. 前記算出部は、前記割合として、前記血管上の各位置から血液が供給される血管の末端部の数のうち、前記標的部位に接続する末端部の数が占める割合を算出する、
    請求項2に記載の医用画像処理装置。
  4. 前記算出部は、前記割合として、前記血管上の各位置から血液が供給される血管領域及び前記標的部位の長さのうち、前記標的部位の長さが占める割合を算出する、
    請求項2に記載の医用画像処理装置。
  5. 前記算出部は、前記割合として、前記血管上の各位置から血液が供給される血管領域及び前記標的部位の面積のうち、前記標的部位の面積が占める割合を算出する、
    請求項2に記載の医用画像処理装置。
  6. 前記算出部は、前記割合として、前記血管上の各位置から血液が供給される血管領域及び前記標的部位の体積のうち、前記標的部位の体積が占める割合を算出する、
    請求項2に記載の医用画像処理装置。
  7. 前記算出部は、複数の前記投与位置に基づいて前記カテーテルの推奨移動経路を算出する、
    請求項1〜6のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  8. 前記算出部は、前記血管の血管構造を構成する複数の血管枝の分岐状態を特定し、特定した分岐状態と、各標的部位と各血管枝との標的接続状態とに基づいて、前記推奨移動経路を算出する、
    請求項7に記載の医用画像処理装置。
  9. 前記算出部は、前記分岐状態と、前記標的接続状態とに基づいて、前記カテーテルから投与される薬剤が各標的部位へ到達する効率を表す投与効率を算出し、算出した前記投与効率に基づいて、前記推奨移動経路を算出する、
    請求項8に記載の医用画像処理装置。
  10. 前記算出部は、
    前記投与効率が閾値以上となる複数の血管枝の領域を1つ以上のグループに分類し、
    分類した前記グループのうち、前記カテーテルの起点位置に近いグループから順に前記カテーテルを移動させる経路を、前記推奨移動経路として算出する、
    請求項9に記載の医用画像処理装置。
  11. 前記出力制御部は、前記投与効率が閾値以上となる複数の血管枝の領域を表示させる、
    請求項9又は10に記載の医用画像処理装置。
  12. 前記出力制御部は、前記投与効率に応じた色で各血管枝の領域を表示させる、
    請求項9〜11のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  13. 前記算出部は、互いに異なる複数の前記投与効率ごとに、複数の前記推奨移動経路を算出し、
    前記出力制御部は、算出された前記複数の推奨移動経路ごとの投与効率と、当該複数の推奨移動経路の総移動距離との関係を示す情報を表示させる、
    請求項9〜12のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  14. 前記算出部は、前記複数の推奨移動経路それぞれについて、各推奨移動経路に関する各パラメータに対して予め設定された重み付けを行って、重み付け後のパラメータに基づいて、各推奨移動経路の指標値を算出し、
    前記出力制御部は、各推奨移動経路の指標値を表示させる、
    請求項13に記載の医用画像処理装置。
  15. 前記出力制御部は、複数の前記推奨移動経路を表示させる場合に、各推奨移動経路の投与効率を総移動距離で除算した指標値を表示させる、
    請求項13に記載の医用画像処理装置。
  16. 前記出力制御部は、複数の前記推奨移動経路を表示させる場合に、各推奨移動経路の難易度を表示させる、
    請求項9〜15のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  17. 前記算出部は、複数の前記推奨移動経路それぞれにおける血管枝の太さ及び分岐点の数のうち少なくとも一方に基づいて、前記難易度を算出する、
    請求項16に記載の医用画像処理装置。
  18. 前記出力制御部は、複数の前記推奨移動経路を表示させる場合に、各推奨移動経路における分岐点の数を表示させる、
    請求項9〜17のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  19. 前記算出部は、各血管枝を経て到達する腫瘍の数に応じた第1評価値、及び、各血管枝を経て到達する末端部の数に応じた第2評価値のうち、少なくとも一方を用いて、前記投与効率を算出する、
    請求項9〜18のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  20. 前記算出部は、各血管枝を経て到達する腫瘍の大きさに応じて重み付けを行って、前記第1評価値を算出する、
    請求項19に記載の医用画像処理装置。
  21. 前記算出部は、各血管枝の長さ及び太さの少なくとも一方に応じて重み付けを行って、前記第2評価値を算出する、
    請求項19又は20に記載の医用画像処理装置。
  22. 前記算出部は、前記第1評価値を前記第2評価値で除算した値を、前記投与効率として算出する、
    請求項19〜21のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  23. 前記算出部は、前記カテーテルの移動距離又は薬剤の投与回数を用いて、前記推奨移動経路を算出する、
    請求項7〜22のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  24. 前記算出部は、前記カテーテルの移動速度及び手技時間に基づいて、前記推奨移動経路を算出する、
    請求項7〜23のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  25. 前記出力制御部は、前記標的部位に血液を供給する血管枝と、他の血管枝とを、異なる表示態様で表示させる、
    請求項1〜24のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  26. 前記出力制御部は、前記カテーテルから投与される薬剤が各標的部位へ到達する効率を表す投与効率の閾値を指定するためのGUI(Graphical User Interface)を表示させるとともに、当該GUIにより指定された閾値以上となる血管枝を、他の血管枝とは異なる表示態様で表示させる、
    請求項1〜25のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  27. 前記算出部は、前記推奨移動経路において投与される薬剤の推奨投与量を算出し、
    前記出力制御部は、前記推奨移動経路における前記推奨投与量を出力する、
    請求項7〜24のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  28. 前記算出部は、1つの前記標的部位に対して複数の前記血管枝が接続される場合には、当該複数の血管枝を統合して、前記推奨移動経路を算出する、
    請求項7〜24のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  29. 複数の標的部位それぞれに繋がる複数の血管枝を含む血管が撮像されたボリュームデータを取得する取得部と、
    前記ボリュームデータに含まれる前記血管の血管構造を抽出する抽出部と、
    前記ボリュームデータに対して複数の標的部位を設定する設定部と、
    前記ボリュームデータにおいて、前記血管の血管構造と、各標的部位と各血管枝との位置関係とに基づいて、前記血管の内部を移動するカテーテルから前記標的部位に対して薬剤を投与する位置である投与位置を複数求める算出部と、
    前記投与位置を出力する出力制御部と、
    を備える、医用画像診断装置。
  30. 複数の標的部位それぞれに繋がる複数の血管枝を含む血管が撮像されたボリュームデータを取得し、
    前記ボリュームデータに含まれる前記血管の血管構造を抽出し、
    前記ボリュームデータに対して複数の標的部位を設定し、
    前記ボリュームデータにおいて、前記血管の血管構造と、各標的部位と各血管枝との位置関係とに基づいて、前記血管の内部を移動するカテーテルから前記標的部位に対して薬剤を投与する位置である投与位置を複数求め、
    前記投与位置を出力する、
    各処理をコンピュータに実行させる、医用画像処理プログラム。
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