JP2018538364A - ポリアミンスルホンアミドおよびこれらの使用 - Google Patents

ポリアミンスルホンアミドおよびこれらの使用 Download PDF

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Abstract

がんは、大きな医学的必要性が依然として満たされていない疾患であり、したがって新しい抗新生物剤の発見および開発は極めて重要である。本発明は、抗新生物活性をもつ新しい治療化合物に、部分的に関するものである。本明細書に提供されるのには、式(I)で表される化合物、またはそれらの薬学的に許容し得る塩などのポリアミンスルホンアミドがあり、これらは、がんなどの疾患の処置および/または予防において使用されてもよい。本明細書に提供されるのにはまた、本発明の化合物を含む医薬組成物およびキットもある。その上、本発明は、式(I)で表される化合物、またはそれらの薬学的に許容し得る塩、またはそれらの医薬組成物を使用して、疾患(例として、がん)を処置および/または予防する方法を提供する。提供される他の方法は、細胞のアポトーシスを誘導するための方法、ならびにin vivoおよびin vitroでアルファ−エノラーゼ酵素活性を阻害するための方法を包含する。

Description

関連出願
本出願は、35 U.S.C. § 119(e)の下、2015年11月4日に出願された米国仮特許出願U.S.S.N. 62/250,983に対し優先権を主張するものであり、前記仮特許出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の背景
がんは、大きな医学的必要性が依然として満たされていない疾患である。世界保健機関によると、2012年に全世界で約1410万の新しいがんの症例が診断され、その年に、ヒトの死のおよそ15%がもたらされた。例として、World Cancer Report 2014、世界保健機関、Chapter 1.1を参照。血液のがん(Hematological cancers)は、血液、骨髄、およびリンパ系に影響を及ぼし、合衆国において診断されたすべてのがんのうちおよそ10%の割合を占めるがんである。合衆国において3分に1人が血液のがんと診断されると見積もられている。例として、血液 Cancer Facts 2014-2015、The Leukemia and Lymphoma Society;Cancer Facts & Figures 2015、American Chemical Society、2015を参照。一般的な血液のがんの例は、白血病(例として、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML))、リンパ腫(例として、ホジキンおよび非ホジキンリンパ腫)、および骨髄腫(例として、多発性骨髄腫(MM))を包含する。
急性骨髄性白血病(AML)は、成人(adults)における最も一般的な白血病である。AMLは、造血幹細胞および前駆細胞の新生物性形質転換から発生する。この疾患は、人口のおよそ0.5%に、通常45歳を超える成人に生じる。50〜70%のAML患者が、導入化学治療に反応するが、ほぼ80%の患者は、難治性の疾患がもとで亡くなるであろう。また、AMLに対する現在の処置は、1960年代以来変化していないが、毒性が高く、平均して4週間もの入院患者としての入院期間を要し、80%の患者において生命に危険を及ぼすような副作用を引き起こし、10〜20%の患者を死に至らしめる。ほとんどのAML患者にとっての唯一の治療法は、同種造血細胞移植である。しかしながら、好適なドナーの欠如および移植関連死の前兆となる重篤な共存症のせいで、ほんのわずかの患者しか移植に相応しない。財務費用の観点から、合衆国においてAMLを処置するあらゆる原因によるコストは、毎年数十億ドルであると見積もられる。この満たされていない大きな必要性および疾患の合併症を処置する高い費用を考えると、新しい抗新生物剤は、AMLおよび関連疾患(骨髄異形成症候群(MDS)および他の増殖性疾患など)にとって極めて必要とされるものである。
本発明の概要
急性骨髄性白血病(AML)の処置における最大の課題は、AMLの難治性の症例であり、80%近くの患者が疾患で死にかけている。ヒトAML細胞は血管内で機能的に合体し、ときに内皮細胞(ECs)と融合する。内皮細胞にごく接近している急性骨髄性白血病細胞は、細胞周期から外れ、その結果、シタラビン、アザシチジン、デシタビン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、およびイダルビシンなどの細胞周期薬剤に対してより耐性をもつようになる。がん(例として、白血病などの血液のがん)の処置のための新規剤を同定するために、AML細胞に選択的に毒性のある薬剤のハイスループットスクリーニングのためのヒトAML−BMEC(急性骨髄性白血病−骨髄毛細血管内皮細胞)共培養アッセイが開発された。コンビナトリアル・ケミストリーおよびポジショナル・スキャニング・ストラテジーを使用して、3千万の化合物がスクリーニングされ、抗増殖活性をもつ新しいポリアミンスルホンアミドが発見された。これらの化合物は、BMEC(骨髄毛細血管内皮細胞)へ付着されるにもかかわらず、AML細胞において選択的毒性を実証した。本明細書に提供されるのは、がんなどの増殖性疾患の処置および/または予防のために使用され得る、式(I)で表される化合物などの新規ポリアミンスルホンアミドである。
一側面において、本発明は、式(I):
で表される化合物、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、およびプロドラッグなどのポリアミンスルホンアミドを提供し、式中R、R、R、RN1、RN2、RN3、およびRN4は、本明細書に定義されるとおりである。
本発明のある態様において、式(I)で表される化合物は、式(II):
で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグであり、式中n、R、R、R、RN1、RN2、RN3、およびRN4は、本明細書に定義されるとおりである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、式(III):
で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグであり、式中m、R、R、R、RN1、RN2、RN3、およびRN4は、本明細書に定義されるとおりである。
式(I)で表される例示化合物は、これらに限定されないが、以下の化合物:
およびそれらの薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、およびプロドラッグを包含する。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下:
であるか、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
別の側面において、本発明は、式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグ、および任意に、薬学的に許容し得る賦形剤を含む医薬組成物を提供する。ある態様において、本明細書に記載の医薬組成物は、治療的有効量の式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグを包含する。本明細書に記載の医薬組成物は、対象における疾患または状態(例として、がん)を処置および/または予防するのに有用であってもよい。
別の側面において、本発明は、対象における疾患を処置および/または予防するための方法を提供する。方法は、治療的有効量の式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグ、またはその医薬組成物を、これを必要とする対象へ投与することを含んでもよい。ある態様において、疾患は、がんなどの増殖性疾患である。ある態様において、がんは、血液のがん(例として、白血病、リンパ腫、骨髄腫)である。ある態様において、がんは、白血病(例として、急性骨髄性白血病(AML))である。ある態様において、がんは、FLT3変異(mutant)AMLなどのFLT3変異がんである。
本発明の化合物は、細胞のアポトーシスを誘導し得る。したがって、本明細書に提供されるのにはまた、対象または生体試料において細胞のアポトーシスを誘導する方法もあり、前記方法は、式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグ、またはその医薬組成物を、対象または生体試料へ投与することを含む。ある態様において、細胞は、がん細胞である。ある態様において、細胞は、造血がん細胞(例として、白血病(例として、AML)、リンパ腫、骨髄腫)である。
本発明の化合物は、アルファ−エノラーゼ(エノラーゼ1、ENO1)の有効なインヒビターであり、これは、ほとんどの組織に発現されている酵素である。アルファ−エノラーゼの過剰発現は、これらに限定されないが、血液のがん、神経芽腫、神経内分泌腫瘍、神経芽細胞腫、前立腺がん、膵臓がん、胆管癌、甲状腺がん、肺がん、および***のがんを包含する数種のがんおよび腫瘍に関連する。未処置のがん(例として、白血病(例として、AML)などの血液のがん)において、エノラーゼ活性は、増大したタンパク質発現のせいで、増大される。エノラーゼは、解糖におけるその役割を介し、エネルギー供給源としてATPを提供する。エノラーゼはまた、細胞周期に求められる微小管の重合および再組織化をもサポートする。具体的な理論に拘泥されるのは望まないが、本発明の化合物は、アルファ−エノラーゼ酵素活性を阻害し得、それによって、微小管重合のためにATPを低減し、アポトーシス性細胞死へ繋げる。
本明細書に提供されるのには、アルファ−エノラーゼの酵素活性を調整する(例として、阻害する)方法があり、前記方法は、アルファ−エノラーゼを、式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグ、またはその医薬組成物と接触させることを含む。
本発明はまた、本明細書に記載の方法(例として、アルファ−エノラーゼの活性を調整して細胞のアポトーシスを誘導する、がんなどの疾患の処置)における、式(I)で表される化合物、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、およびプロドラッグ、およびそれらの医薬組成物の使用をも提供する。
加えて、本発明は、医薬(例として、がんなどの疾患の処置のための)の製造のための、式(I)で表される化合物、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、およびプロドラッグ、およびそれらの医薬組成物の使用を提供する。
本発明の別の側面は、式(I)で表される化合物、またはその塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグ、または本発明の医薬組成物を含むキットに関する。本明細書に記載のキットは、化合物またはその医薬組成物の単回用量または複数回用量を包含してもよい。提供されるキットは、本発明の方法(例として、対象における疾患を処置および/または予防する方法)に有用であってもよい。本発明のキットは、キットを使用するための指示(例として、キットに包含される化合物または医薬組成物を使用するための指示)をさらに包含してもよい。
本発明のある態様の詳細が、本明細書に記される。本発明他の特色、目的、および利点は、詳細な記載、図、例、およびクレームから明らかであろう。
定義
化学的定義
具体的な官能基および化学用語の定義は、より詳細に下に記載される。化学元素は、CAS version, Handbook of Chemistry and Physics, 75th Ed.の表紙内側の元素周期表に従って同定され、具体的な官能基は、本明細書に記載のとおり一般に定義される。加えて、有機化学の一般原理、ならびに具体的な官能部分および反応性は、 Organic Chemistry, Thomas Sorrell, University Science Books, Sausalito, 1999;Smith and March, March’s Advanced Organic Chemistry, 5th Edition, John Wiley & Sons, Inc., New York, 2001;Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers, Inc., New York, 1989;およびCarruthers, Some Modern Methods of Organic Synthesis, 3rd Edition, Cambridge University Press, Cambridge, 1987に記載されている。
本明細書に記載の化合物は、1以上の不斉中心を含むことができ、よって、様々な立体異性体形態(stereoisomeric forms)、例として、鏡像異性体および/またはジアステレオマーで存在することができる。例えば、本明細書に記載の化合物は、個々の鏡像異性体、ジアステレオマーまたは幾何異性体の形態であり得るか、またはラセミ混合物または1以上の立体異性体に富む混合物を包含する、立体異性体の混合物の形態であり得る。異性体は、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)およびキラル塩の形成および結晶化を包含する、当業者に知られている方法によって、混合物から単離され得る;または好ましい異性体は、不斉合成によって調製され得る。例えば、Jacques et al., Enantiomers, Racemates and Resolutions(Wiley Interscience, New York, 1981);Wilen et al., Tetrahedron 33:2725(1977);Eliel, Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw-Hill, NY, 1962);およびWilen, Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p. 268(E.L. Eliel, Ed., Univ. of Notre Dame Press, Notre Dame, IN 1972)を参照。本発明は加えて、化合物を、実質的に他の異性体がない個々の異性体として、および代替的に、様々な異性体の混合物として、網羅する。
式において、
は、そこへ直接付着されている部分の立体化学が特定されない単結合であり、
は、ないかまたは単結合であり、
は、単結合または二重結合である。
別段の定めがなされない限り、本明細書中に描かれる構造体はまた、同位体が濃縮された1以上の原子の存在でしか相違しない化合物をも包含することが意味される。例えば、水素が重水素または三重水素により置き換えられている場合、19Fが18Fで置き換えられている場合、または12Cが13Cまたは14Cで置き換えられている場合を除いて本構造体を有する化合物は、本開示の範囲内である。かかる化合物は、例えば、生物学的アッセイにおける分析用のツールまたはプローブとして、有用である。
値の範囲が列挙されているとき、範囲内の各値および部分範囲を網羅することが意図される。例えば、「C1〜6アルキル」は、C、C、C、C、C、C、C1〜6、C1〜5、C1〜4、C1〜3、C1〜2、C2〜6、C2〜5、C2〜4、C2〜3、C3〜6、C3〜5、C3〜4、C4〜6、C4〜5、およびC5〜6を網羅することが意図される。
用語「脂肪族」は、アルキル、アルケニル、アルキニル、および炭素環基を指す。同様に、用語「ヘテロ脂肪族」は、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、およびヘテロ環基を指す。
用語「アルキル」は、1〜20個の炭素原子を有する、直鎖または分枝の飽和炭化水素基のラジカルを指す(「C1〜10アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1〜9個の炭素原子を有する(「C1〜9アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1〜8個の炭素原子を有する(「C1〜8アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1〜7個の炭素原子を有する(「C1〜7アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1〜6個の炭素原子を有する(「C1〜6アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1〜5個の炭素原子を有する(「C1〜5アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1〜4個の炭素原子を有する(「C1〜4アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1〜3個の炭素原子を有する(「C1〜3アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1〜2個の炭素原子を有する(「C1〜2アルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、1個の炭素原子を有する(「Cアルキル」)。いくつかの態様において、アルキル基は、2〜6個の炭素原子を有する(「C2〜6アルキル」)。C1〜6アルキル基の例は、メチル(C)、エチル(C)、プロピル(C)(例として、n−プロピル、イソプロピル)、ブチル(C)(例として、n−ブチル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル)、ペンチル(C)(例として、n−ペンチル、3−ペンタニル、アミル、ネオペンチル、3−メチル−2−ブタニル、三級アミル、およびヘキシル(C)(例として、n−ヘキシル)を包含する。アルキル基の追加の例は、n−ヘプチル(C)、n−オクチル(C)等を包含する。別段の規定がなされない限り、どの場合のアルキル基も、独立して、非置換であるか(「非置換アルキル」)、または1以上の置換基(例として、Fなどのハロゲン)で置換されている(「置換アルキル」)である。ある態様において、アルキル基は、非置換C1〜10アルキル(非置換C1〜6アルキルなど、例として、−CH(Me)、非置換エチル(Et)、非置換プロピル(Pr、例として、非置換n−プロピル(n−Pr)、非置換イソプロピル(i−Pr))、非置換ブチル(Bu、例として、非置換n−ブチル(n−Bu)、非置換tert−ブチル(tert−Buまたはt−Bu)、非置換sec−ブチル(sec−Bu)、非置換イソブチル(i−Bu))である。ある態様において、アルキル基は、置換C1〜10アルキルである(置換C1〜6アルキルなど、例として、−CF、Bn)。
用語「ハロアルキル」は、水素原子の1以上が、独立して、ハロゲン、例として、フルオロ、ブロモ、クロロ、またはヨードによって置き換えられている、置換アルキル基である。いくつかの態様において、ハロアルキル部分は、1〜8個の炭素原子を有する(「C1〜8ハロアルキル」)。いくつかの態様において、ハロアルキル部分は、1〜6個の炭素原子を有する(「C1〜6ハロアルキル」)。いくつかの態様において、ハロアルキル部分は、1〜4個の炭素原子を有する(「C1〜4ハロアルキル」)。いくつかの態様において、ハロアルキル部分は、1〜3個の炭素原子を有する(「C1〜3ハロアルキル」)。いくつかの態様において、ハロアルキル部分は、1〜2個の炭素原子を有する(「C1〜2ハロアルキル」)。ハロアルキル基の例は、−CHF、−CHF、−CF、−CHCF、−CFCF、−CFCFCF、−CCl、−CFCl、−CFCl等を包含する。
用語「ヘテロアルキル」は、酸素、窒素、または硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子(例として、1、2、3、または4個のヘテロ原子)を、親鎖(the parent chain)の内に(すなわち、親鎖の隣り合う炭素原子間に挿入されて)および/または親鎖の1以上の末端位置(単数または複数)に置かれて、さらに包含する、アルキル基を指す。ある態様において、ヘテロアルキル基は、1から10個までの炭素原子および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和基を指す(「ヘテロC1〜10アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、1〜9個の炭素原子および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和基を指す(「ヘテロC1〜9アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、1〜8個の炭素原子および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和基を指す(「ヘテロC1〜8アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、1〜7個の炭素原子および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和基を指す(「ヘテロC1〜7アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、1〜6個の炭素原子および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和基を指す(「ヘテロC1〜6アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、1〜5個の炭素原子および1または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和基を指す(「ヘテロC1〜5アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、1〜4個の炭素原子および1または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和基を指す(「ヘテロC1〜4アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、1〜3個の炭素原子および1個のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和基を指す(「ヘテロC1〜3アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、1〜2個の炭素原子および1個のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和基を指す(「ヘテロC1〜2アルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、1個の炭素原子および1個のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和基を指す(「ヘテロCアルキル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキル基は、2〜6個の炭素原子および1または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する飽和基を指す(「ヘテロC2〜6アルキル」)。別段の規定がなされない限り、どの場合のヘテロアルキル基も、独立して、非置換であるか(「非置換ヘテロアルキル」)、または1以上の置換基で置換されている(「置換ヘテロアルキル」)。ある態様において、ヘテロアルキル基は、非置換ヘテロC1〜10アルキルである。ある態様において、ヘテロアルキル基は、置換ヘテロC1〜10アルキルである。
用語「アルケニル」は、2から20個までの炭素原子および1個以上の炭素−炭素二重結合(例として、1、2、3、または4個の二重結合)を有する、直鎖または分枝の炭化水素基のラジカルを指す。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜9個の炭素原子を有する(「C2〜9アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜8個の炭素原子を有する(「C2〜8アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜7個の炭素原子を有する(「C2〜7アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜6個の炭素原子を有する(「C2〜6アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜5個の炭素原子を有する(「C2〜5アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜4個の炭素原子を有する(「C2〜4アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2〜3個の炭素原子を有する(「C2〜3アルケニル」)。いくつかの態様において、アルケニル基は、2個の炭素原子を有する(「Cアルケニル」)。1個以上の炭素−炭素二重結合は、内部(2〜ブテニル中など)または末端(1〜ブテニル中など)にあり得る。C2〜4アルケニル基の例は、エテニル(C)、1〜プロペニル(C)、2〜プロペニル(C)、1〜ブテニル(C)、2〜ブテニル(C)、ブタジエニル(C)等を包含する。C2〜6アルケニル基の例は、前述のC2〜4アルケニル基ならびにペンテニル(C)、ペンタジエニル(C)、ヘキセニル(C)等を包含する。アルケニル基の追加の例は、ヘプテニル(C)、オクテニル(C)、オクタトリエニル(C)等を包含する。別段の規定がなされない限り、どの場合のアルケニル基も、独立して、非置換であるか(「非置換アルケニル」)、または1または個以上の置換基で置換されている(「置換アルケニル」)。ある態様において、アルケニル基は、非置換C2〜10アルケニルである。ある態様において、アルケニル基は、置換C2〜10アルケニルである。アルケニル基において、立体化学が特定されていないC=C二重結合(例として、−CH=CHCHまたは
は、(E)−または(Z)−二重結合であってもよい。
用語「ヘテロアルケニル」は、酸素、窒素、または硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子(例として、1、2、3、または4個のヘテロ原子)を、親鎖の内に(すなわち、親鎖の隣り合う炭素原子間に挿入されて)および/または親鎖の1以上の末端位置(単数または複数)に置かれて、さらに包含する、アルケニル基を指す。ある態様において、ヘテロアルケニル基は、2から10個までの炭素原子、少なくとも1個の二重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜10アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜9個の炭素原子、少なくとも1個の二重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜9アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜8個の炭素原子、少なくとも1個の二重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜8アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜7個の炭素原子、少なくとも1個の二重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜7アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜6個の炭素原子、少なくとも1個の二重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜6アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜5個の炭素原子、少なくとも1個の二重結合、および1または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜5アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜4個の炭素原子、少なくとも1個の二重結合、および1または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜4アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜3個の炭素原子、少なくとも1個の二重結合、および1個のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜3アルケニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルケニル基は、2〜6個の炭素原子、少なくとも1個の二重結合、および1または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜6アルケニル」)。別段の規定がなされない限り、どの場合のヘテロアルケニル基も、独立して、非置換であるか(「非置換ヘテロアルケニル」)、または1以上の置換基で置換されている(「置換ヘテロアルケニル」)。ある態様において、ヘテロアルケニル基は、非置換のヘテロC2〜10アルケニルである。ある態様において、ヘテロアルケニル基は、置換ヘテロC2〜10アルケニルである。
用語「アルキニル」は、2〜10個の炭素原子、および1以上の炭素−炭素三重結合(例として、1、2、3、または4個の三重結合)を有する、直鎖または分枝の炭化水素基のラジカルを指す(「C2〜10アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜9個の炭素原子を有する(「C2〜9アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜8個の炭素原子を有する(「C2〜8アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜7個の炭素原子を有する(「C2〜7アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜6個の炭素原子を有する(「C2〜6アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜5個の炭素原子を有する(「C2〜5アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜4個の炭素原子を有する(「C2〜4アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2〜3個の炭素原子を有する(「C2〜3アルキニル」)。いくつかの態様において、アルキニル基は、2個の炭素原子を有する(「Cアルキニル」)。1以上の炭素−炭素三重結合は、内部(2−ブチニル中など)または末端(1−ブチニル中など)にあり得る。C2〜4アルキニル基の例は、限定せずに、エチニル(C)、1−プロピニル(C)、2−プロピニル(C)、1−ブチニル(C)、2−ブチニル(C)等を包含する。C2〜6アルケニル基の例は、前述のC2〜4アルキニル基ならびにペンチニル(C)、ヘキシニル(C)等を包含する。アルキニル基の追加の例は、ヘプチニル(C)、オクチニル(C)等を包含する。別段の規定がなされない限り、どの場合のアルキニル基も、独立して、非置換であるか(「非置換アルキニル」)、または、1または以上の置換基で置換されている(「置換アルキニル」)。ある態様において、アルキニル基は、非置換C2〜10アルキニルである。ある態様において、アルキニル基は、置換C2〜10アルキニルである。
用語「ヘテロアルキニル」は、酸素、窒素、または硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子(例として、1、2、3、または4個のヘテロ原子)を、親鎖の内に(すなわち、親鎖の隣り合う炭素原子間に挿入されて)および/または親鎖の1以上の末端位置(単数または複数)に置かれて、さらに包含する、アルキニル基を指す。ある態様において、ヘテロアルキニル基は、2から10個までの炭素原子、少なくとも1個の三重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜10アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜9個の炭素原子、少なくとも1個の三重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜9アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜8個の炭素原子、少なくとも1個の三重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜8アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜7個の炭素原子、少なくとも1個の三重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜7アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜6個の炭素原子、少なくとも1個の三重結合、および1個以上のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜6アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜5個の炭素原子、少なくとも1個の三重結合、および1または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜5アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜4個の炭素原子、少なくとも1個の三重結合、および1または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜4アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜3個の炭素原子、少なくとも1個の三重結合、および1個のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜3アルキニル」)。いくつかの態様において、ヘテロアルキニル基は、2〜6個の炭素原子、少なくとも1個の三重結合、および1または2個のヘテロ原子を親鎖内に有する基を指す(「ヘテロC2〜6アルキニル」)。別段の規定がなされない限り、どの場合のヘテロアルキニル基も、独立して、非置換であるか(「非置換ヘテロアルキニル」)、または1以上の置換基で置換されている(「置換ヘテロアルキニル」)。ある態様において、ヘテロアルキニル基は、非置換ヘテロC2〜10アルキニルである。ある態様において、ヘテロアルキニル基は、置換ヘテロC2〜10アルキニルである。
用語「カルボシクリル」または「炭素環」は、3から14個までの環炭素原子および非芳香族環系中に0個のヘテロ原子を有する、非芳香族環式炭化水素基のラジカルを指す(「C3〜14カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、3〜10個の環炭素原子を有する(「C3〜10カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、3〜8個の環炭素原子を有する(「C3〜8カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、3〜7個の環炭素原子を有する(「C3〜7カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、3〜6個の環炭素原子を有する(「C3〜6カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、4〜6個の環炭素原子を有する(「C4〜6カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、5〜6個の環炭素原子を有する(「C5〜6カルボシクリル」)。いくつかの態様において、カルボシクリル基は、5〜10個の環炭素原子を有する(「C5〜10カルボシクリル」)。例示のC3〜6カルボシクリル基は、限定せずに、シクロプロピル(C)、シクロプロペニル(C)、シクロブチル(C)、シクロブテニル(C)、シクロペンチル(C)、シクロペンテニル(C)、シクロヘキシル(C)、シクロヘキセニル(C)、シクロヘキサジエニル(C)等を包含する。例示のC3〜8カルボシクリル基は、限定せずに、前述のC3〜6カルボシクリル基ならびにシクロヘプチル(C)、シクロヘプテニル(C)、シクロヘプタジエニル(C)、シクロヘプタトリエニル(C)、シクロオクチル(C)、シクロオクテニル(C)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(C)、ビシクロ[2.2.2]オクタニル(C)等を包含する。例示のC3〜10カルボシクリル基は、限定せずに、前述のC3〜8カルボシクリル基ならびにシクロノニル(C)、シクロノネニル(C)、シクロデシル(C10)、シクロデセニル(C10)、オクタヒドロ−1H−インデニル(C)、デカヒドロナフタレニル(C10)、スピロ[4.5]デカニル(C10)等を包含する。前述の例が説明するとおり、ある態様において、カルボシクリル基は、単環式(「単環式カルボシクリル」)または多環式(例として、二環系(「二環式カルボシクリル」)または三環系(「三環式カルボシクリル」)などの、融合環系、架橋環系またはスピロ環系を含有する)のいずれかであり、飽和され得るか、または1以上の炭素−炭素の二重結合または三重結合を含有し得る。「カルボシクリル」はまた、炭素環が、上に定義されるとおり、1以上のアリール基またはヘテロアリール基と縮合した環系(ここで付着点が、炭素環上にある)をも包含する。かかる場合においても、炭素数は、引き続き、炭素環系中の炭素数が指定される。別段の規定がなされない限り、どの場合の炭素環基も、独立して、非置換であるか(「非置換カルボシクリル」)、または、1または以上の置換基で置換されている(「置換カルボシクリル」)。ある態様において、カルボシクリル基は、非置換C3〜14カルボシクリルである。ある態様において、カルボシクリル基は、置換C3〜14カルボシクリルである。
いくつかの態様において、「カルボシクリル」は、3から14個までの環炭素原子を有する、単環式の、飽和カルボシクリル基である(「C3〜14シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、3〜10個の環炭素原子を有する(「C3〜10シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、3〜8個の環炭素原子を有する(「C3〜8シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、3〜6個の環炭素原子を有する(「C3〜6シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、4〜6個の環炭素原子を有する(「C4〜6シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、5〜6個の環炭素原子を有する(「C5〜6シクロアルキル」)。いくつかの態様において、シクロアルキル基は、5〜10個の環炭素原子を有する(「C5〜10シクロアルキル」)。C5〜6シクロアルキル基の例は、シクロペンチル(C)、シクロヘキシル(C)を包含する。C3〜6シクロアルキル基の例は、前述のC5〜6シクロアルキル基ならびにシクロプロピル(C)およびシクロブチル(C)を包含する。C3〜8シクロアルキル基の例は、前述のC3〜6シクロアルキル基ならびにシクロヘプチル(C)およびシクロオクチル(C)を包含する。別段の規定がなされない限り、どの場合のシクロアルキル基も、独立して、非置換であるか(「非置換シクロアルキル」)または1以上の置換基で置換されている(「置換シクロアルキル」)。ある態様において、シクロアルキル基は、非置換C3〜14シクロアルキルである。ある態様において、シクロアルキル基は、置換C3〜14シクロアルキルである。
用語「ヘテロシクリル」または「複素環」は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する、3〜14員の非芳香族環系のラジカルを指し、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(3〜14員ヘテロシクリル」)。1個以上の窒素原子を含有するヘテロシクリル基において、付着点は、結合価が許す限り、炭素原子または窒素原子であり得る。ヘテロシクリル基は、単環式(「単環式ヘテロシクリル」)または多環式(例として、二環系(「二環式ヘテロシクリル」)または三環系(「三環式ヘテロシクリル」)などの、融合環系、架橋環系またはスピロ環系)のいずれかであり得、飽和され得るか、または1以上の炭素−炭素の二重結合または三重結合を含有し得る。ヘテロシクリル多環系は、1個以上のヘテロ原子を、一方または両方の環中に包含し得る。「ヘテロシクリル」はまた、複素環が、上に定義されるとおり、1以上のカルボシクリル基に縮合した環系(ここで付着点が、炭素環上または複素環上のいずれかにある)、または、複素環が、上に定義されるとおり、1以上のアリール基またはヘテロアリール基と縮合した環系(ここで付着点が、複素環上である)をも包含する。かかる場合においても、環員数は、引き続き、複素環系中の環員数が指定される。別段の規定がなされない限り、どの場合のヘテロシクリルも、独立して、非置換であるか(「非置換ヘテロシクリル」)、または、1または以上の置換基で置換されている(「置換ヘテロシクリル」)。ある態様において、ヘテロシクリル基は、非置換3〜14員ヘテロシクリルである。ある態様において、ヘテロシクリル基は、置換3〜14員ヘテロシクリルである。
いくつかの態様において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜10員の非芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(「5〜10員ヘテロシクリル」)。いくつかの態様において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜8員の非芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(「5〜8員ヘテロシクリル」)。いくつかの態様において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜6員の非芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(「5〜6員ヘテロシクリル」)。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1〜3個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1個の環ヘテロ原子を有する。
1個のヘテロ原子を含有する例示の3員ヘテロシクリル基は、限定せずに、アジリジニル、オキシラニル、およびチイラニルを包含する。1個のヘテロ原子を含有する例示の4員ヘテロシクリル基は、限定せずに、アゼチジニル、オキセタニルおよびチエタニルを包含する。1個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロシクリル基は、限定せずに、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ジヒドロピロリル、およびピロリル−2,5−ジオンを包含する。2個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロシクリル基は、限定せずに、ジオキソラニル、オキサチオラニル、およびジチオラニルを包含する。3個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロシクリル基は、限定せずに、トリアゾリニル、オキサジアゾリニル(oxadiazolinyl)、およびチアジアゾリニル(thiadiazolinyl)を包含する。1個のヘテロ原子を含有する例示の6員ヘテロシクリル基は、限定せずに、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピリジニル、およびチアニルを包含する。2個のヘテロ原子を含有する例示の6員ヘテロシクリル基は、限定せずに、ピペラジニル、モルホリニル、ジチアニル、およびジオキサニルを包含する。3個のヘテロ原子を含有する例示の6員ヘテロシクリル基は、限定せずに、トリアジナニル(triazinanyl)を包含する。1個のヘテロ原子を含有する例示の7員ヘテロシクリル基は、限定せずに、アゼパニル、オキセパニルおよびチエパニルを包含する。1個のヘテロ原子を含有する例示の8員ヘテロシクリル基は、限定せずに、アゾカニル、オキセカニル(oxecanyl)およびチオカニル(thiocanyl)を包含する。例示の二環式ヘテロシクリル基は、限定せずに、インドリニル、イソインドリニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチエニル、テトラヒドロベンゾチエニル、テトラヒドロベンゾフラニル、テトラヒドロインドリル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、デカヒドロイソキノリニル、オクタヒドロクロメニル、オクタヒドロイソクロメニル、デカヒドロナフチリジニル、デカヒドロ−1,8−ナフチリジニル、オクタヒドロピロロ[3,2−b]ピロール、インドリニル、フタリミジル、ナフタリミジル、クロマニル、クロメニル、1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、1,4,5,7−テトラヒドロピラノ[3,4−b]ピロリル、5,6−ジヒドロ−4H−フロ[3,2−b]ピロリル、6,7−ジヒドロ−5H−フロ[3,2−b]ピラニル、5,7−ジヒドロ−4H−チエノ[2,3−c]ピラニル、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニル、2,3−ジヒドロフロ[2,3−b]ピリジニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニル、4,5,6,7−テトラヒドロフロ[3,2−c]ピリジニル、4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[3,2−b]ピリジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6−ナフチリジニル等を包含する。
用語「アリール」は、芳香環系中に提供される6〜14個の環炭素原子およびゼロ個のヘテロ原子を有する、単環式または多環式(例として、二環式または三環式)の、4n+2芳香族環系(例として、環状配列(a cyclic array)中に共有される6、10、または14個のπ電子を有する)のラジカルを指す(「C6〜14アリール」)。いくつかの態様において、アリール基は、6個の環炭素原子を有する(「Cアリール」;例として、フェニル)。いくつかの態様において、アリール基は、10個の環炭素原子を有する(「C10アリール」;例として、1−ナフチルおよび2−ナフチルなどのナフチル)。いくつかの態様において、アリール基は、14個の環炭素原子を有する(「C14アリール」;例として、アントラシル)。「アリール」はまた、アリール環が、上に定義されるとおり、1以上のカルボシクリル基またはヘテロシクリル基と縮合した環系(ここでラジカルまたは付着点が、アリール環上にある)をも包含する。かかる場合においても、炭素原子数は、引き続き、アリール環系中の炭素原子数が指定される。別段の規定がなされない限り、どの場合のアリール基も、独立して、非置換であるか(「非置換アリール」)または1または以上の置換基で置換されている(「置換アリール」)。ある態様において、アリール基は、非置換C6〜14アリールである。ある態様において、アリール基は、置換C6〜14アリールである。
本明細書に一般に定義されるとおりの用語「アラルキル」は、「アルキル」の部分集合であって、アリール基によって置換されたアルキル基(ここで付着点が、アルキル部分(例として、−アルキル−ヘテロシクリル)上にある)を指す。ある態様において、ヘテロシクリルアルキルは、−C1〜6アルキル−アリールである。ある態様において、ヘテロシクリルアルキルは、−CH(CH0〜6−アリールである。ある態様において、ヘテロシクリルアルキルは、−CH−アリールである。
「ヘテロアラルキル」は、「アルキル」の部分集合であって、ヘテロアリール基によって置換されたアルキル基(ここで付着点が、アルキル部分(例として、−アルキル−ヘテロアリール)上にある)を指す。
ある態様において、ヘテロアラルキルは、−C1〜6アルキル−ヘテロアリールである。ある態様において、ヘテロアラルキルは、−CH(CH0〜6−ヘテロアリールである。ある態様において、ヘテロアラルキルは、−CH−ヘテロアリールである。
「ヘテロシクリルアルキル」は、「アルキル」の部分集合であって、ヘテロシクリル基によって置換されたアルキル基(ここで付着点が、アルキル部分(例として、−アルキル−ヘテロシクリル)上にある)を指す。ある態様において、ヘテロシクリルアルキルは、−C1〜6アルキル−ヘテロシクリルである。ある態様において、ヘテロシクリルアルキルは、−CH(CH0〜6−ヘテロシクリルである。ある態様において、ヘテロシクリルアルキルは、−CH−ヘテロシクリルである。
用語「ヘテロアリール」は、芳香環系中に提供される環炭素原子および芳香族環系に1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜14員の単環式または多環式(例として、二環式、三環式)の、4n+2芳香族環系(例として、環状配列に共有される6、10または14個のπ電子を有する)のラジカルを指し、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(「5〜10員ヘテロアリール」)。1個以上の窒素原子を含有するヘテロアリール基において、付着点は、結合価が許す限り、炭素原子または窒素原子であり得る。ヘテロアリール多環系は、一方または両方の環中に1個以上のヘテロ原子を包含し得る。「ヘテロアリール」は、ヘテロアリール環が、上に定義されるとおり、1以上のカルボシクリル基またはヘテロシクリル基と縮合した環系(ここで付着点が、ヘテロアリール環上にある)を包含する。かかる場合においても、環員数は、引き続き、ヘテロアリール環系中の環員数が指定される。「ヘテロアリール」はまた、ヘテロアリール環が、上に定義されるとおり、1以上のアリール基と縮合した環系(ここで付着点が、アリール環上またはヘテロアリール環上のいずれかにある)をも包含する。かかる場合においても、環員数は、引き続き、縮合多環(アリール/ヘテロアリール)環系中の環員数が指定される。1つの環がヘテロ原子を含有しない多環式ヘテロアリール基(例として、インドリル、キノリニル、カルバゾリル等)において、付着点は、いずれかの環上にあり得、すなわち、ヘテロ原子を持つ環(例として、2−インドリル)か、またはヘテロ原子を含有しない環(例として、5−インドリル)のいずれかである。
いくつかの態様において、ヘテロアリール基は、芳香族環系中に提供される環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜10員の芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(5〜10員ヘテロアリール)。いくつかの態様において、ヘテロアリール基は、芳香族環系中に提供される環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜8員の芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(5〜8員ヘテロアリール)。いくつかの態様において、ヘテロアリール基は、芳香族環系中に提供される環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する、5〜6員の芳香族環系であり、ここで各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される(5〜6員ヘテロアリール)。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1〜3個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの態様において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素、および硫黄から選択される1個の環ヘテロ原子を有する。別段の規定がなされない限り、どの場合のヘテロアリール基も、独立して、非置換であるか(「非置換ヘテロアリール」)または1または以上の置換基で置換されている(「置換ヘテロアリール」)。ある態様において、ヘテロアリール基は、非置換5〜14員ヘテロアリールである。ある態様において、ヘテロアリール基は、置換5〜14員ヘテロアリールである。
1個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロアリール基は、限定せずに、ピロリル、フラニル、チオフェニルを包含する。2個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロアリール基は、限定せずに、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、およびイソチアゾリルを包含する。3個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロアリール基は、限定せずに、トリアゾリル、オキサジアゾリルおよびチアジアゾリルを包含する。4個のヘテロ原子を含有する例示の5員ヘテロアリール基は、限定せずに、テトラゾリルを包含する。1個のヘテロ原子を含有する例示の6員環ヘテロアリール基は、限定せずに、ピリジニルを包含する。2個のヘテロ原子を含有する例示の6員ヘテロアリール基は、限定せずに、ピリダジニル、ピリミジニル、およびピラジニルを包含する。3個または4個のヘテロ原子を含有する例示の6員ヘテロアリール基は、限定せずに、夫々、トリアジニルおよびテトラジニルを包含する。1個のヘテロ原子を含有する例示の7員ヘテロアリール基は、限定せずに、アゼピニル、オキセピニル、およびチエピニルを包含する。例示の5,6−二環式ヘテロアリール基は、限定せずに、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチオフェニル、イソベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイソフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル(benzoxazolyl)、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズチアジアゾリル、インドリジニル、およびプリニルを包含する。例示の6,6−二環式ヘテロアリール基は、限定せずに、ナフチリジニル、プテリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キノキサリニル、フタラジニル、およびキナゾリニルを包含する。例示の三環式ヘテロアリール基は、限定せずに、フェナントリジニル、ジベンゾフラニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニルおよびフェナジニルを包含する。
用語「不飽和結合」は、二重結合または三重結合を指す。用語「不飽和」または「部分的に不飽和」は、少なくとも1つの二重結合または三重結合を包含する部分を指す。用語「飽和」は、二重結合または三重結合を含有しない部分を指す、すなわち、その部分は、単結合しか含有しない。
接尾語「−エン」を基へ添えることは、その基が二価部分であることを示し、例として、アルキレンは、アルキルの二価部分であり、アルケニレンは、アルケニルの二価部分であり、アルキニレンは、アルキニルの二価部分であり、ヘテロアルキレンは、ヘテロアルキルの二価部分であり、ヘテロアルケニレンは、ヘテロアルケニルの二価部分であり、ヘテロアルキニレンは、ヘテロアルキニルの二価部分であり、カルボシクリレンは、カルボシクリルの二価部分であり、ヘテロシクリレンは、ヘテロシクリルの二価部分であり、アリーレンは、アリールの二価部分であり、およびヘテロアリーレンは、ヘテロアリールの二価部分である。
基は、別段の明示的な規定がなされない限り、任意に置換されている。用語「任意置換(の)(optionally substituted)」は、置換されているかまたは置換されていないことを指す。ある態様において、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリール基は、任意に置換されている。「任意置換(の)」は、置換されていても、置換されていなくてもよい基を指す(例として、「置換」または「非置換」アルキル、「置換」または「非置換」アルケニル、「置換」または「非置換」アルキニル、「置換」または「非置換」カルボシクリル、「置換」または「非置換」ヘテロシクリル、「置換」または「非置換」アリール、または「置換」または「非置換」ヘテロアリール基)。一般に、用語「置換(の/されている)」は、基上に存在する少なくとも1個の水素が、許容し得る置換基で、例として、置換により安定した化合物(例として、転位(rearrangement)、環化、脱離、または他の反応による、などの変換を自然には被らない化合物)をもたらす置換基で、置き換えられていることを意味する。別段の指示がなされない限り、「置換(されている)」基は、置換基を、基の1以上の置換可能な位置にて有し、あらゆる所与の構造における2以上の位置が置換されているとき、置換基は、各位置にて同じかまたは異なるかのいずれかである。用語「置換(されている)」は、有機化合物のすべての許容し得る置換基での置換を包含することを企図し、安定な化合物の形成をもたらす、本明細書に記載の置換基のいずれも包含する。本発明は、安定な化合物に到達するために、ありとあらゆるかかる組み合わせを企図する。本発明の目的のために、窒素などのヘテロ原子は、水素置換基、および/またはヘテロ原子の原子価を満たす、本明細書に記載のとおりのいずれの好適な置換基を有していてもよく、安定な部分の形成をもたらす。本発明は、本明細書に記載の例示の置換によって限定されることを決して意図してはいない。
例示の炭素原子置換基は、これらに限定はされないが、ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−SOH、−OH、−ORaa、−ON(Rbb、−N(Rbb、−N(Rbb 、−N(ORcc)Rbb、−SH、−SRaa、−SSRcc、−C(=O)Raa、−COH、−CHO、−C(ORcc、−COaa、−OC(=O)Raa、−OCOaa、−C(=O)N(Rbb、−OC(=O)N(Rbb、−NRbbC(=O)Raa、−NRbbCOaa、−NRbbC(=O)N(Rbb、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−OC(=NRbb)Raa、−OC(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb、−OC(=NRbb)N(Rbb、−NRbbC(=NRbb)N(Rbb、−C(=O)NRbbSOaa、−NRbbSOaa、−SON(Rbb、−SOaa、−SOORaa、−OSOaa、−S(=O)Raa、−OS(=O)Raa、−Si(Raa、−OSi(RaaC(=S)N(Rbb、−C(=O)SRaa、−C(=S)SRaa、−SC(=S)SRaa、−SC(=O)SRaa、−OC(=O)SRaa、−SC(=O)ORaa、−SC(=O)Raa、−P(=O)(Raa、−P(=O)(ORcc、−OP(=O)(Raa、−OP(=O)(ORcc、−P(=O)(N(Rbb、−OP(=O)(N(Rbb、−NRbbP(=O)(Raa、−NRbbP(=O)(ORcc、−NRbbP(=O)(N(Rbb、−P(Rcc、−P(ORcc、−P(Rcc 、−P(ORcc 、−P(Rcc、−P(ORcc、−OP(Rcc、−OP(Rcc 、−OP(ORcc、−OP(ORcc 、−OP(Rcc、−OP(ORcc、−B(Raa、−B(ORcc、−BRaa(ORcc)、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロC1〜10アルキル、ヘテロC2〜10アルケニル、ヘテロC2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールを包含し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換されている;ここでXは、対イオンである;
または炭素原子上の2個のジェミナル水素は、基=O、=S、=NN(Rbb、=NNRbbC(=O)Raa、=NNRbbC(=O)ORaa、=NNRbbS(=O)aa、=NRbb、または=NORccで置き換えられている;
aaの各々は、独立して、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロC1〜10アルキル、ヘテロC2〜10アルケニル、ヘテロC2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールから選択されるか、または、2つのRaa基が、結び合って、3〜14員ヘテロシクリルまたは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換されている;
bbは、独立して、水素、−OH、−ORaa、−N(Rcc、−CN、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc、−COaa、−SOaa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc、−SON(Rcc、−SOcc、−SOORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、−P(=O)(Raa、−P(=O)(ORcc、−P(=O)(N(Rcc、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロC1〜10アルキル、ヘテロC2〜10アルケニル、ヘテロC2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールから選択されるか、または、2つのRbb基が、結び合って、3〜14員ヘテロシクリルまたは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換されている;ここでXは、対イオンである;
どの場合のRccも、独立して、水素、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロC1〜10アルキル、ヘテロC2〜10アルケニル、ヘテロC2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールから選択されるか、または、2つのRcc基が、結び合って、3〜14員ヘテロシクリルまたは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換されている;
どの場合のRddも、独立して、ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−SOH、−OH、−ORee、−ON(Rff、−N(Rff、−N(Rff 、−N(ORee)Rff、−SH、−SRee、−SSRee、−C(=O)Ree、−COH、−COee、−OC(=O)Ree、−OCOee、−C(=O)N(Rff、−OC(=O)N(Rff、−NRffC(=O)Ree、−NRffCOee、−NRffC(=O)N(Rff、−C(=NRff)ORee、−OC(=NRff)Ree、−OC(=NRff)ORee、−C(=NRff)N(Rff、−OC(=NRff)N(Rff、−NRffC(=NRff)N(Rff、−NRffSOee、−SON(Rff、−SOee、−SOORee、−OSOee、−S(=O)Ree、−Si(Ree、−OSi(Ree、−C(=S)N(Rff、−C(=O)SRee、−C(=S)SRee、−SC(=S)SRee、−P(=O)(ORee、−P(=O)(Ree、−OP(=O)(Ree、−OP(=O)(ORee、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、ヘテロC1〜6アルキル、ヘテロC2〜6アルケニル、ヘテロC2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜10員ヘテロシクリル、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリールから選択され、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRgg基で置換されているか、または、2つのジェミナルRdd置換基が結び合って、=Oまたは=Sを形成し得る;ここでXは、対イオンである;
どの場合のReeも、独立して、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、ヘテロC1〜6アルキル、ヘテロC2〜6アルケニル、ヘテロC2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、C6〜10アリール、3〜10員ヘテロシクリル、および3〜10員ヘテロアリールから選択され、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRgg基で置換されている;
どの場合のRffも、独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、ヘテロC1〜6アルキル、ヘテロC2〜6アルケニル、ヘテロC2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜10員ヘテロシクリル、C6〜10アリール、および5〜10員ヘテロアリールから選択されるか、または、2つのRff基が結び合って、3〜10員ヘテロシクリルまたは5〜10員ヘテロアリール環を形成し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRgg基で置換されている;および
どの場合のRggも、独立して、ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−SOH、−OH、−OC1〜6アルキル、−ON(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル) 、−NH(C1〜6アルキル) 、−NH(C1〜6アルキル)、−NH 、−N(OC1〜6アルキル)(C1〜6アルキル)、−N(OH)(C1〜6アルキル)、−NH(OH)、−SH、−SC1〜6アルキル、−SS(C1〜6アルキル)、−C(=O)(C1〜6アルキル)、−COH、−CO(C1〜6アルキル)、−OC(=O)(C1〜6アルキル)、−OCO(C1〜6アルキル)、−C(=O)NH、−C(=O)N(C1〜6アルキル)、−OC(=O)NH(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル)C(=O)(C1〜6アルキル)、−NHCO(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)N(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)NH(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)NH、−C(=NH)O(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)OC1〜6アルキル、−C(=NH)N(C1〜6アルキル)、−C(=NH)NH(C1〜6アルキル)、−C(=NH)NH、−OC(=NH)N(C1〜6アルキル)、−OC(NH)NH(C1〜6アルキル)、−OC(NH)NH、−NHC(NH)N(C1〜6アルキル)、−NHC(=NH)NH、−NHSO(C1〜6アルキル)、−SON(C1〜6アルキル)、−SONH(C1〜6アルキル)、−SONH、−SO1〜6アルキル、−SOOC1〜6アルキル、−OSO1〜6アルキル、−SOC1〜6アルキル、−Si(C1〜6アルキル)、−OSi(C1〜6アルキル)、−C(=S)N(C1〜6アルキル)、C(=S)NH(C1〜6アルキル)、C(=S)NH、−C(=O)S(C1〜6アルキル)、−C(=S)SC1〜6アルキル、−SC(=S)SC1〜6アルキル、−P(=O)(OC1〜6アルキル)、−P(=O)(C1〜6アルキル)、−OP(=O)(C1〜6アルキル)、−OP(=O)(OC1〜6アルキル)、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、ヘテロC1〜6アルキル、ヘテロC2〜6アルケニル、ヘテロC2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、C6〜10アリール、3〜10員ヘテロシクリル、5〜10員ヘテロアリールであるか;または、2つのジェミナルRgg置換基が結び合って、=Oまたは=Sを形成し得る;ここでXは、対イオンである。
ある態様において、炭素原子置換基は、ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−SOH、−OH、−ORaa、−N(Rbb、−N(Rbb 、−SH、−SRaa、−C(=O)Raa、−COH、−CHO、−COaa、−OC(=O)Raa、−OCOaa、−C(=O)N(Rbb、−OC(=O)N(Rbb、−NRbbC(=O)Raa、−NRbbCOaa、−NRbbC(=O)N(Rbb、−NRbbC(=NRbb)N(Rbb、−NRbbSOaa、−SON(Rbb、−SOaa、−OSOaa、−S(=O)Raa、−OS(=O)Raa、−Si(Raa、−OSi(Raa、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールを包含し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4、または5個のRdd基で置換されている;ここでXは、対イオンである;
または炭素原子上の2つのジェミナル水素は、基=O、=S、=NN(Rbb、=NNRbbC(=O)Raa、=NNRbbC(=O)ORaa、=NNRbbS(=O)aa、=NRbb、または=NORaaで置き換えられている;ここで、どの場合のRaaも、独立して、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールから選択されるか、または2個のRaa基は、結び合って、3〜14員ヘテロシクリルまたは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4、または5個のRdd基で置換されている;
どの場合のRbbも、独立して、水素、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリール、または窒素保護基から選択されるか;または2個のRbb基は、結び合って、3〜14員ヘテロシクリルまたは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4、または5個のRdd基で置換されている;ここでXは、対イオンである;
どの場合のRddも、独立して、ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−SOH、−OH、−ORaa、−N(Rbb、−N(Rbb 、−SH、−SRaa、−C(=O)Raa、−COH、−CHO、−COaa、−OC(=O)Raa、−OCOaa、−C(=O)N(Rbb、−OC(=O)N(Rbb、−NRbbC(=O)Raa、−NRbbCOaa、−NRbbC(=O)N(Rbb、−NRbbC(=NRbb)N(Rbb、−NRbbSOaa、−SON(Rbb、−SOaa、−OSOaa、−S(=O)Raa、−OS(=O)Raa、−Si(Raa、−OSi(Raa、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールから選択されるか、または2つのジェミナルRdd置換基は、結び合って、=Oまたは=Sを形成し得る;ここでXは、対イオンである。
用語「ハロ」または「ハロゲン」は、フッ素(フルオロ、−F)、塩素(クロロ、−Cl)、臭素(ブロモ、−Br)、またはヨウ素(ヨード、−I)を指す。
用語「ヒドロキシル」または「ヒドロキシ」は、基−OHを指す。用語「置換ヒドロキシル」または「置換ヒドロキシ」は、延長線上で考えると(by extension)、親分子(the parent molecule)に直接付着されている酸素原子が、水素以外の基で置換されているヒドロキシル基を指し、−ORaa、−ON(Rbb、−OC(=O)SRaa、−OC(=O)Raa、−OCOaa、−OC(=O)N(Rbb、−OC(=NRbb)Raa、−OC(=NRbb)ORaa、−OC(=NRbb)N(Rbb、−OS(=O)Raa、−OSOaa、−OSi(Raa、−OP(Rcc、−OP(Rcc 、−OP(ORcc、−OP(ORcc 、−OP(=O)(Raa、−OP(=O)(ORcc、および−OP(=O)(N(Rbb))(ここでX、Raa、Rbb、およびRccは、本明細書に定義されるとおりである)から選択される基を包含する。
用語「アミノ」は、基−NHを指す。用語「置換アミノ」は、延長線上で考えると、単置換アミノ、二置換アミノ、または三置換アミノを指す。ある態様において、「置換アミノ」は、単置換アミノまたは二置換アミノ基である。用語「窒素で置換されている」は、アミノまたは置換アミノで置換されている基を指す。
用語「単置換アミノ」は、親分子に直接付着されている窒素原子が、1個の水素および水素以外の1個の基で置換されているアミノ基を指し、−NH(Rbb)、−NHC(=O)Raa、−NHCOaa、−NHC(=O)N(Rbb、−NHC(=NRbb)N(Rbb、−NHSOaa、−NHP(=O)(ORcc、および−NHP(=O)(N(Rbb(ここでRaa、RbbおよびRccは、本明細書に定義されるとおりであり、および基−NH(Rbb)のRbbは、水素ではない)から選択される基を包含する。
用語「二置換アミノ」は、親分子に直接付着されている窒素原子が、水素以外の2個の基で置換されているアミノ基を指し、−N(Rbb、−NRbbC(=O)Raa、−NRbbCOaa、−NRbbC(=O)N(Rbb、−NRbbC(=NRbb)N(Rbb、−NRbbSOaa、−NRbbP(=O)(ORcc、および−NRbbP(=O)(N(Rbb(ここでRaa、Rbb、およびRccは、本明細書に定義されるとおりであるが、ただし親分子に直接付着されている窒素原子は、水素で置換されていない)から選択される基を包含する。
用語「三置換アミノ」は、親分子に直接付着されている窒素原子が、3個の基で置換されているアミノ基を指し、−N(Rbbおよび−N(Rbb (ここでRbbおよびXは、本明細書に定義されるとおりである)から選択される基を包含する。
用語「スルホニル」は、−SON(Rbb、−SOaa、および−SOORaa(ここでRaaおよびRbbは、本明細書に定義されるとおりである)から選択される基を指す。
用語「スルフィニル」は、基−S(=O)Raaを指し、ここでRaaは、本明細書に定義されるとおりである。
用語「アシル」は、一般式−C(=O)RX1、−C(=O)ORX1、−C(=O)−O−C(=O)RX1、−C(=O)SRX1、−C(=O)N(RX1、−C(=S)RX1、−C(=S)N(RX1、−C(=S)O(RX1)、−C(=S)S(RX1)、−C(=NRX1)RX1、−C(=NRX1)ORX1、−C(=NRX1)SRX1、および−C(=NRX1)N(RX1、を有する基を指し、ここでRX1は、水素;ハロゲン;置換または非置換のヒドロキシル;置換または非置換のチオール;置換または非置換のアミノ;置換または非置換のアシル、環式または非環式の、置換または非置換の、分枝または非分子の脂肪族;環式または非環式の、置換または非置換の、分枝または非分子のヘテロ脂肪族;環式または非環式の、置換または非置換の、分枝または非分子のアルキル;環式または非環式の、置換または非置換の、分枝または非分子のアルケニル;置換または非置換のアルキニル;置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロアリール、脂肪族オキシ、ヘテロ脂肪族オキシ、アルキルオキシ、ヘテロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、脂肪族チオキシ、ヘテロ脂肪族チオキシ、アルキルチオキシ、ヘテロアルキルチオキシ、アリールチオキシ、ヘテロアリールチオキシ、モノ−またはジ−脂肪族アミノ、モノ−またはジ−ヘテロ脂肪族アミノ、モノ−またはジ−アルキルアミノ、モノ−またはジ−ヘテロアルキルアミノ、モノ−またはジ−アリールアミノ、またはモノ−またはジ−ヘテロアリールアミノであるか;または2個のRX1基は一緒になって、5〜6員の複素環を形成する。例示のアシル基は、アルデヒド(−CHO)、カルボン酸(−COH)、ケトン、ハロゲン化アシル、エステル、アミド、イミン、カーボナート、カルバマート、および尿素を包含する。アシル置換基は、これらに限定されないが、安定な部分の形成をもたらす、本明細書に記載の置換基のいずれをも包含する(例として、脂肪族、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロ脂肪族、複素環、アリール、ヘテロアリール、アシル、オキソ、イミノ、チオオキソ、シアノ、イソシアノ、アミノ、アジド、ニトロ、ヒドロキシル、チオール、ハロ、脂肪族アミノ、ヘテロ脂肪族アミノ、アルキルアミノ、ヘテロアルキルアミノ、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、アルキルアリール、アリールアルキル、脂肪族オキシ、ヘテロ脂肪族オキシ、アルキルオキシ、ヘテロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、脂肪族チオキシ、ヘテロ脂肪族チオキシ、アルキルチオキシ、ヘテロアルキルチオキシ、アリールチオキシ、ヘテロアリールチオキシ、アシルオキシ等、これらの各々は、さらに置換されていても、されていなくてもよい)。
用語「カルボニル」は、親分子に直接付着されている炭素が、sp混成軌道にある(sp2hybridized)基を指し、酸素、窒素または硫黄原子、例として、ケトン(−C(=O)Raa)、カルボン酸(−COH)、アルデヒド(−CHO)、エステル(−COaa、−C(=O)SRaa、−C(=S)SRaa)、アミド(−C(=O)N(Rbb、−C(=O)NRbbSOaa、−C(=S)N(Rbb)、およびイミン(−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa)、−C(=NRbb)N(Rbb)(ここでRaaおよびRbbは、本明細書に定義されるとおりである)から選択される基で置換されている。
用語「シリル」は、基−Si(Raaを指し、ここでRaaは、本明細書に定義されるとおりである。
用語「オキソ」は、基=Oを指し、用語「チオオキソ」は、基=Sを指す。
窒素原子は、結合価が許す限り、置換され得るかまたは非置換であり得、一級、二級、三級、四級窒素原子を包含する。例示の窒素原子置換基は、これらに限定はされないが、水素、−OH、−ORaa、−N(Rcc、−CN、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc、−COaa、−SOaa、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc、−SON(Rcc、−SOcc、−SOORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、−P(=O)(ORcc、−P(=O)(Raa、−P(=O)(N(Rcc、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロC1〜10アルキル、ヘテロC2〜10アルケニル、ヘテロC2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリールを包含し、または、N原子に付着されている2個のRcc基が結び合って、3〜14員ヘテロシクリルまたは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換されており、およびここで、Raa、Rbb、Rcc、およびRddは、上に定義されるとおりである。
ある態様において、窒素原子上に存在する置換基は、窒素保護基である(また本明細書中「アミノ保護基」とも言及される)。窒素保護基は、これらに限定はされないが、−OH、−ORaa、−N(Rcc、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc、−COaa、−SOaa、−C(=NRcc)Raa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc、−SO2N(Rcc、−SOcc、−SOORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、C1〜10アルキル(例として、アラルキル、ヘテロアラルキル)、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、ヘテロC1〜10アルキル、ヘテロC2〜10アルケニル、ヘテロC2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリール基を包含し、ここで各アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アラルキル、アリール、およびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換されており、およびここで、Raa、Rbb、Rcc、およびRddは、本明細書に定義されるとおりである。窒素保護基は当該技術分野において周知であり、Protecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999に詳細に記載されたものを包含する;これは、参照により本明細書に組み込まれる。
例えば、アミド基などの窒素保護基(例として、―C(=O)Raa)は、これらに限定はされないが、ホルムアミド、アセトアミド、クロロアセトアミド、トリクロロアセトアミド、トリフルオロアセトアミド、フェニルアセトアミド、3−フェニルプロパンアミド、ピコリンアミド、3−ピリジルカルボキサミド、N−ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、ベンズアミド、p−フェニルベンズアミド、o−ニトロフェニルアセトアミド、o−ニトロフェノキシアセトアミド、アセトアセトアミド、(N’−ジチオベンジルオキシアクリルアミド)アセトアミド、3−(p−ヒドロキシフェニル)プロパンアミド、3−(o−ニトロフェニル)プロパンアミド、2−メチル−2−(o−ニトロフェノキシ)プロパンアミド、2−メチル−2−(o−フェニルアゾフェノキシ)プロパンアミド、4−クロロブタンアミド、3−メチル−3−ニトロブタンアミド、o−ニトロシンアミド(nitrocinnamide)、N−アセチルメチオニン誘導体、o−ニトロベンズアミド、およびo−(ベンゾイルオキシメチル)ベンズアミドを包含する。
カルバマート基などの窒素保護基(例として、−C(=O)ORaa)は、これらに限定はされないが、メチルカルバマート、エチルカルバマート、9−フルオレニルメチルカルバマート(Fmoc)、9−(2−スルホ)フルオレニルメチルカルバマート、9−(2,7−ジブロモ)フルオレニルメチルカルバマート、2,7−ジ−t−ブチル−[9−(10,10−ジオキソ−10,10,10,10−テトラヒドロチオキサンチル)]メチルカルバマート(DBD−Tmoc)、4−メトキシフェナシルカルバマート(Phenoc)、2,2,2−トリクロロエチルカルバマート(Troc)、2−トリメチルシリルエチルカルバマート(Teoc)、2−フェニルエチルカルバマート(hZ)、1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチルカルバマート(Adpoc)、1,1−ジメチル−2−ハロエチルカルバマート、1,1−ジメチル−2,2−ジブロモエチルカルバマート(DB−t−BOC)、1,1−ジメチル−2,2,2−トリクロロエチルカルバマート(TCBOC)、1−メチル−1−(4−ビフェニルイル)エチルカルバマート(Bpoc)、1−(3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−1−メチルエチルカルバマート(t−Bumeoc)、2−(2’−および4’−ピリジル)エチルカルバマート(Pyoc)、2−(N、N−ジシクロヘキシルカルボキサミド)エチルカルバマート、t−ブチルカルバマート(BOCまたはBoc)、1−アダマンチルカルバマート(Adoc)、ビニルカルバマート(Voc)、アリルカルバマート(Alloc)、1−イソプロピルアリルカルバマート(Ipaoc)、シンナミルカルバマート(Coc)、4−ニトロシンナミルカルバマート(Noc)、8−キノリルカルバマート、N−ヒドロキシピペリジニルカルバマート、アルキルジチオカルバマート、ベンジルカルバマート(Cbz)、p−メトキシベンジルカルバマート(Moz)、p−ニトロベンジルカルバマート、p−ブロモベンジルカルバマート、p−クロロベンジルカルバマート、2,4−ジクロロベンジルカルバマート、4−メチルスルフィニルベンジルカルバマート(Msz)、9−アントリルメチルカルバマート、ジフェニルメチルカルバマート、2−メチルチオエチルカルバマート、2−メチルスルホニルエチルカルバマート、2−(p−トルエンスルホニル)エチルカルバマート、[2−(1,3−ジチアニル)]メチルカルバマート(Dmoc)、4−メチルチオフェニルカルバマート(Mtpc)、2,4−ジメチルチオフェニルカルバマート(Bmpc)、2−ホスホニオエチルカルバマート(Peoc)、2−トリフェニルホスホニオイソプロピルカルバマート(Ppoc)、1,1−ジメチル−2−シアノエチルカルバマート、m−クロロ−p−アシルオキシベンジルカルバマート、p−(ジヒドロキシボリル)ベンジルカルバマート、5−ベンズイソキサゾリルメチルカルバマート、2−(トリフルオロメチル)−6−クロモニルメチルカルバマート(Tcroc)、m−ニトロフェニルカルバマート、3,5−ジメトキシベンジルカルバマート、o−ニトロベンジルカルバマート、3,4−ジメトキシ−6−ニトロベンジルカルバマート、フェニル(o−ニトロフェニル)メチルカルバマート、t−アミルカルバマート、S−ベンジルチオカルバマート、p−シアノベンジルカルバマート、シクロブチルカルバマート、シクロヘキシルカルバマート、シクロペンチルカルバマート、シクロプロピルメチルカルバマート、p−デシルオキシベンジルカルバマート、2,2−ジメトキシアシルビニルカルバマート、o−(N,N−ジメチルカルボキサミド)ベンジルカルバマート、1,1−ジメチル−3−(N,N−ジメチルカルボキサミド)プロピルカルバマート、1,1−ジメチルプロピニルカルバマート、ジ(2−ピリジル)メチルカルバマート、2−フラニルメチルカルバマート、2−ヨードエチルカルバマート、イソボルニルカルバマート、イソブチルカルバマート、イソニコチニルカルバマート、p−(p’−メトキシフェニルアゾ)ベンジルカルバマート、1−メチルシクロブチルカルバマート、1−メチルシクロヘキシルカルバマート、1−メチル−1−シクロプロピルメチルカルバマート、1−メチル−1−(3,5−ジメトキシフェニル)エチルカルバマート、1−メチル−1−(p−フェニルアゾフェニル)エチルカルバマート、1−メチル−1−フェニルエチルカルバマート、1−メチル−1−(4−ピリジル)エチルカルバマート、フェニルカルバマート、p−(フェニルアゾ)ベンジルカルバマート、2,4,6−トリ−t−ブチルフェニルカルバマート、4−(トリメチルアンモニウム)ベンジルカルバマート、および2,4,6−トリメチルベンジルカルバマートを包含する。
スルホンアミド基などの窒素保護基(例として、−S(=O)ORaa)は、これらに限定はされないが、p−トルエンスルホンアミド(Ts)、ベンゼンスルホンアミド、2,3,6−トリメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mtr)、2,4,6−トリメトキシベンゼンスルホンアミド(Mtb)、2,6−ジメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Pme)、2,3,5,6−テトラメチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mte)、4−メトキシベンゼンスルホンアミド(Mbs)、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホンアミド(Mts)、2,6−ジメトキシ−4−メチルベンゼンスルホンアミド(iMds)、2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホンアミド(Pmc)、メタンスルホンアミド(Ms)、β−トリメチルシリルエタンスルホンアミド(SES)、9−アントラセンスルホンアミド、4−(4’,8’−ジメトキシナフチルメチル)ベンゼンスルホンアミド(DNMBS)、ベンジルスルホンアミド、トリフルオロメチルスルホンアミド、およびフェナシルスルホンアミドを包含する。
他の窒素保護基は、これらに限定はされないが、フェノチアジニル(10)−アシル誘導体、N’−p−トルエンスルホニルアミノアシル誘導体、N’−フェニルアミノチオアシル誘導体、N−ベンゾイルフェニルアラニル誘導体、N−アセチルメチオニン誘導体、4,5−ジフェニル−3−オキサゾリン−2−オン、N−フタルイミド、N−ジチアスクシンイミド(Dts)、N−2,3−ジフェニルマレイミド、N−2,5−ジメチルピロール、N−1,1,4,4−テトラメチルジシリルアザシクロペンタン付加物(STABASE)、5−置換1,3−ジメチル−1,3,5−トリアザシクロヘキサン−2−オン、5−置換1,3−ジベンジル−1,3,5−トリアザシクロヘキサン−2−オン、1−置換3,5−ジニトロ−4−ピリドン、N−メチルアミン、N−アリルアミン、N−[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチルアミン(SEM)、N−3−アセトキシプロピルアミン、N−(1−イソプロピル−4−ニトロ−2−オキソ−3−ピロリン−3−イル)アミン、四級アンモニウム塩、N−ベンジルアミン、N−ジ(4−メトキシフェニル)メチルアミン、N−5−ジベンゾスベリルアミン、N−トリフェニルメチルアミン(Tr)、N−[(4−メトキシフェニル)ジフェニルメチル]アミン(MMTr)、N−9−フェニルフルオレニルアミン(PhF)、N−2,7−ジクロロ−9−フルオレニルメチレンアミン、N−フェロセニルメチルアミノ(Fcm)、N−2−ピコリルアミノN’−オキシド、N−1,1−ジメチルチオメチレンアミン、N−ベンジリデンアミン、N−p−メトキシベンジリデンアミン、N−ジフェニルメチレンアミン、N−[(2−ピリジル)メシチル]メチレンアミン、N−(N’,N’−ジメチルアミノメチレン)アミン、N,N’−イソプロピリデンジアミン、N−p−ニトロベンジリデンアミン、N−サリシリデンアミン、N−5−クロロサリシリデンアミン、N−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)フェニルメチレンアミン、N−シクロヘキシリデンアミン、N−(5,5−ジメチル−3−オキソ−1−シクロヘキセニル)アミン、N−ボラン誘導体、N−ジフェニルボリン酸誘導体、N−[フェニル(ペンタアシルクロミウム−またはタングステン)アシル]アミン、N−銅キレート、N−亜鉛キレート、N−ニトロアミン、N−ニトロソアミン、アミンN−酸化物、ジフェニルホスフィンアミド(Dpp)、ジメチルチオホスフィンアミド(Mpt)、ジフェニルチオホスフィンアミド(Ppt)、ジアルキルホスホルアミダート、ジベンジルホスホルアミダート、ジフェニルホスホルアミダート、ベンゼンスルフェンアミド、o−ニトロベンゼンスルフェンアミド(Nps)、2,4−ジニトロベンゼンスルフェンアミド、ペンタクロロベンゼンスルフェンアミド、2−ニトロ−4−メトキシベンゼンスルフェンアミド、トリフェニルメチルスルフェンアミド、および3−ニトロピリジンスルフェンアミド(Npys)を包含する。ある態様において、窒素保護基は、ベンジル(Bn)、tert−ブチルオキシカルボニル(BOC)、カルボベンジルオキシ(Cbz)、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bz)、p−メトキシベンジル(PMB)、3,4−ジメトキシベンジル(DMPM)、p−メトキシフェニル(PMP)、2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル(Troc)、トリフェニルメチル(Tr)、トシル(Ts)、ブロシル(brosyl)(Bs)、ノシル(Ns)、メシル(Ms)、トリフリル(Tf)、またはダンシル(Ds)である。
ある態様において、酸素原子上に存在する置換基は、 酸素保護基(また本明細書中「ヒドロキシル保護基」とも言及される)である。酸素保護基は、これらに限定はされないが、−Raa、−N(Rbb、−C(=O)SRaa、−C(=O)Raa、−COaa、−C(=O)N(Rbb、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb、−S(=O)Raa、−SOaa、−Si(Raa、−P(Rcc、−P(Rcc 、−P(ORcc、−P(ORcc 、−P(=O)(Raa、−P(=O)(ORcc、および−P(=O)(N(Rbbを包含し、ここでX、Raa、Rbb、およびRccは、本明細書に定義されるとおりである。酸素保護基は当該技術分野において周知であり、Protecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999に詳細に記載されたものを包含する;これは、参考により本明細書に組み込まれる。
例示の酸素保護基は、これらに限定はされないが、メチル、メトキシメチル(MOM)、メチルチオメチル(MTM)、t−ブチルチオメチル、(フェニルジメチルシリル)メトキシメチル(SMOM)、ベンジルオキシメチル(BOM)、p−メトキシベンジルオキシメチル(PMBM)、(4−メトキシフェノキシ)メチル(p−AOM)、グアイアコールメチル(GUM)、t−ブトキシメチル、4−ペンテニルオキシメチル(POM)、シロキシメチル、2−メトキシエトキシメチル(MEM)、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ)メチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEMOR)、テトラヒドロピラニル(THP)、3−ブロモテトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1−メトキシシクロヘキシル、4−メトキシテトラヒドロピラニル(MTHP)、4−メトキシテトラヒドロチオピラニル、4−メトキシテトラヒドロチオピラニルS,S−ジオキシド、1−[(2−クロロ−4−メチル)フェニル]−4−メトキシピペリジン−4−イル(CTMP)、1,4−ジオキサン−2−イル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、2,3,3a,4,5,6,7,7a−オクタヒドロ−7,8,8−トリメチル−4,7−メタノベンゾフラン−2−イル、1−エトキシエチル、1−(2−クロロエトキシ)エチル、1−メチル−1−メトキシエチル、1−メチル−1−ベンジルオキシエチル、1−メチル−1−ベンジルオキシ−2−フルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−トリメチルシリルエチル、2−(フェニルセレニル)エチル、t−ブチル、アリル、p−クロロフェニル、p−メトキシフェニル、2,4−ジニトロフェニル、ベンジル(Bn)、p−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、o−ニトロベンジル、p−ニトロベンジル、p−ハロベンジル、2,6−ジクロロベンジル、p−シアノベンジル、p−フェニルベンジル、2−ピコリル、4−ピコリル、3−メチル−2−ピコリルN−オキシド、ジフェニルメチル、p、p’−ジニトロベンズヒドリル、5−ジベンゾスベリル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチル、p−メトキシフェニルジフェニルメチル、ジ(p−メトキシフェニル)フェニルメチル、トリ(p−メトキシフェニル)メチル、4−(4’−ブロモフェナシルオキシフェニル)ジフェニルメチル、4,4’,4’’−トリス(4,5−ジクロロフタルイミドフェニル)メチル、4,4’,4’’−トリス(レブリノイルオキシフェニル)メチル、4,4’,4”−トリス(ベンゾイルオキシフェニル)メチル、3−(イミダゾール−1−イル)ビス(4’,4’’−ジメトキシフェニル)メチル、1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−1’−ピレニルメチル、9−アントリル、9−(9−フェニル)キサンテニル、9−(9−フェニル−10−オキソ)アントリル、1,3−ベンゾジチオラン−2−イル、ベンゾイソチアゾリルS,S−ジオキシド、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、トリイソプロピルシリル(TIPS)、ジメチルイソプロピルシリル(IPDMS)、ジエチルイソプロピルシリル(DEIPS)、ジメチルテキシルシリル、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、t−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、トリベンジルシリル、トリ−p−キシリルシリル、トリフェニルシリル、ジフェニルメチルシリル(DPMS)、t−ブチルメトキシフェニルシリル(TBMPS)、ホルマート、ベンゾイルホルマート、アセタート、クロロアセタート、ジクロロアセタート、トリクロロアセタート、トリフルオロアセタート、メトキシアセタート、トリフェニルメトキシアセタート、フェノキシアセタート、p−クロロフェノキシアセタート、3−フェニルプロピオナート、4−オキソペンタノアート(レブリナート)、4,4−(エチレンジチオ)ペンタノアート(レブリノイルジチオアセタール)、ピバロアート、アダマントアート、クロトナート、4−メトキシクロトナート、ベンゾアート、p−フェニルベンゾアート、2,4,6−トリメチルベンゾアート(メシトアート)、メチルカーボナート、9−フルオレニルメチルカーボナート(Fmoc)、エチルカーボナート、2,2,2−トリクロロエチルカーボナート(Troc)、2−(トリメチルシリル)エチルカーボナート(TMSEC)、2−(フェニルスルホニル)エチルカーボナート(Psec)、2−(トリフェニルホスホニオ)エチルカーボナート(Peoc)、イソブチルカーボナート、ビニルカーボナート、アリルカーボナート、t−ブチルカーボナート(BOCまたはBoc)、p−ニトロフェニルカーボナート、ベンジルカーボナート、p−メトキシベンジルカーボナート、3,4−ジメトキシベンジルカーボナート、o−ニトロベンジルカーボナート、p−ニトロベンジルカーボナート、S−ベンジルチオカーボナート、4−エトキシ−1−ナフチルカーボナート、メチルジチオカーボナート、2−ヨードベンゾアート、4−アジドブチラート、4−ニトロ−4−メチルペンタノアート、o−(ジブロモメチル)ベンゾアート、2−ホルミルベンゼンスルホナート、2−(メチルチオメトキシ)エチル、4−(メチルチオメトキシ)ブチラート、2−(メチルチオメトキシメチル)ベンゾアート、2,6−ジクロロ−4−メチルフェノキシアセタート、2,6−ジクロロ−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノキシアセタート、2,4−ビス(1,1−ジメチルプロピル)フェノキシアセタート、クロロジフェニルアセタート、イソブチラート、モノスクシノアート、(E)−2−メチル−2−ブテノアート、o−(メトキシアシル)ベンゾアート、α−ナフトアート、ニトラート、アルキルN,N,N’,N’−テトラメチルホスホロジアミダート、アルキルN−フェニルカルバマート、ボラート、ジメチルホスフィノチオイル、アルキル2,4−ジニトロフェニルスルフェナート、スルファート、メタンスルホナート(メシラート)、ベンジルスルホナート、およびトシラート(Ts)。ある態様において、酸素保護基は、シリルである。ある態様において、酸素保護基は、t−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリイソプロピルシリル(TIPS)、トリフェニルシリル(TPS)、トリエチルシリル(TES)、トリメチルシリル(TMS)、トリイソプロピルシロキシメチル(TOM)、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bz)、炭酸アリル、2,2,2−トリクロロエチルカーボナート(Troc)、2−トリメチルシリルエチルカーボナート、メトキシメチル(MOM)、1−エトキシエチル(EE)、2−メトキシ−2−プロピル(MOP)、2,2,2−トリクロロエトキシエチル、2−メトキシエトキシメチル(MEM)、2−トリメチルシリルエトキシメチル(SEM)、メチルチオメチル(MTM)、テトラヒドロピラニル(THP)、テトラヒドロフラニル(THF)、p−メトキシフェニル(PMP)、トリフェニルメチル(Tr)、メトキシトリチル(MMT)、ジメトキシトリチル(DMT)、アリル、p−メトキシベンジル(PMB)、t−ブチル、ベンジル(Bn)、アリル、またはピバロイル(Piv)である。
ある態様において、硫黄原子上に存在する硫黄原子置換基は、硫黄保護基である(また本明細書中「チオール保護基」とも言及される)。硫黄保護基は、これらに限定はされないが、−Raa、−N(Rbb、−C(=O)SRaa、−C(=O)Raa、−COaa、−C(=O)N(Rbb、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb、−S(=O)Raa、−SOaa、−Si(Raa、−P(Rcc、−P(Rcc 、−P(ORcc、−P(ORcc 、−P(=O)(Raa、−P(=O)(ORcc、および−P(=O)(N(Rbbを包含し、ここでRaa、Rbb、およびRccは、本明細書に定義されるとおりである。硫黄保護基は当該技術分野において周知であり、Protecting Groups in Organic Synthesis, T. W. Greene and P. G. M. Wuts, 3rd edition, John Wiley & Sons, 1999に詳細に記載されたものを包含する;これは、参照により本明細書に組み込まれる。
「対イオン」または「アニオン性対イオン」は、電子的中性(electronic neutraliy)を維持するために、正に荷電している基と結び付いている負に荷電している基である。アニオン性対イオンは、一価(すなわち、1の負の形式電荷を包含する)であってもよい。アニオン性対イオンはまた、二価または三価などの多価(すなわち、1より多くの負の形式電荷を包含する)であってもよい。例示の対イオンは、ハロゲン化物イオン(例として、F、Cl、Br、I)、NO 、ClO 、OH、HPO 、HCO 、HSO 、スルホン酸イオン(例として、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、10−カンファースルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ナフタレン−1−スルホン酸−5−スルホン酸、エタン−1−スルホン酸−2−スルホン酸等)、カルボン酸イオン(例として、酢酸、プロパン酸、安息香酸、グリセリン酸、乳酸、酒石酸、グリコール酸、グルコン酸等)、BF 、PF 、PF 、AsF 、SbF 、B[3,5−(CF、B(C 、BPh 、Al(OC(CF 、およびカルボランアニオン(例として、CB1112 または(HCB11MeBr)を包含する。多価であってもよい例示の対イオンは、CO 2−、HPO 2−、PO 3− 2−、SO 2−、S 2−、カルボン酸アニオン(例として、酒石酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、グルコン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、サリチル酸、フタル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等)、およびカルボランを包含する。
本明細書に使用されるとき、「脱離基」(LG)は、不均等結合開裂において電子対とともに離れる分子フラグメントを指す当該技術分野において理解される用語であり、ここで分子フラグメントは、アニオン性または中性の分子である。本明細書に使用されるとき、脱離基は、求核剤によって置き換えられることが可能な原子または基であり得る。例えば、Smith, March Advanced Organic Chemistry 6th ed. (501-502)を参照。例示の脱離基は、これらに限定はされないが、ハロゲン(例として、クロロ、ブロモ、ヨード)および活性化された置換ヒドロキシル基(例として、−OC(=O)SRaa、−OC(=O)Raa、−OCOaa、−OC(=O)N(Rbb、−OC(=NRbb)Raa、−OC(=NRbb)ORaa、−OC(=NRbb)N(Rbb、−OS(=O)Raa、−OSOaa、−OP(Rcc、−OP(Rcc、−OP(=O)aa、−OP(=O)(Raa、−OP(=O)(ORcc、−OP(=O)N(Rbb、および−OP(=O)(NRbb、ここでRaa、Rbb、およびRccは、本明細書に定義されるとおりである)を包含する。
本明細書に使用されるとき、句「少なくとも1つの場合」の使用は、1つの、2つの、3つの、4つの、またはそれ以上の場合を指すが、例として、例えば1つから4つまでの、1つから3つまでの、1つから2つまでの、2つから4つまでの、2つから3つまでの、または3つから4つまでの場合の範囲(両端を含む)もまた網羅する。
「非水素基」または「非水素置換基」は、水素以外のいずれの基も指す。
他の定義
以下の定義は、本出願全体にわたって使用されるより一般の用語である。
本明細書に使用されるとき、用語「塩」は、ありとあらゆる塩を指し、薬学的に許容し得る塩を網羅する。
用語「薬学的に許容し得る塩」は、健全な医学的判断の範囲内において、過度の毒性、刺激、アレルギー応答等なしに、ヒトおよび下等動物の組織と接触させて使用するのに好適な塩であって、妥当な便益/リスク比と釣り合うものを指す。薬学的に許容し得る塩は、当該技術分野において周知である。例えば、Berge et al.は、J. Pharmaceutical Sciences, 1977, 66, 1-19において薬学的に許容し得る塩を詳細に記載しており、この文献は参考により本明細書に組み込まれる。本発明の化合物の薬学的に許容し得る塩は、好適な無機および有機の酸および塩基から誘導されるものを包含する。薬学的に許容し得る、非毒性酸付加塩の例は、アミノ基の塩であって、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、および過塩素酸などの無機酸、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、またはマロン酸などの有機酸と形成される、あるいはイオン交換などの当該技術分野において知られている他の方法を使用して形成される、前記アミノ基の塩である。他の薬学的に許容し得る塩は、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩等を包含する。適切な塩基から誘導される塩は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、およびN(C1〜4アルキル)4−の塩を包含する。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられる。さらなる薬学的に許容し得る塩としては、適切な場合には、非毒性アンモニウム、四級アンモニウム、および、例えばハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、低級アルキルスルホン酸塩およびアリールスルホン酸塩などの対イオンを用いて形成されたアミンカチオンを包含する。
用語「水和物」は、水と結び付いている化合物を指す。典型的には、化合物の水和物中に含有される水分子の数は、水和物中の化合物分子の数に対して一定割合となる。したがって、化合物の水和物は、例えば一般式R・xHO(式中Rは、化合物であり、xは、0より大きい数である)により表現されてもよい。所与の化合物は、1より多いタイプの水和物を形成してもよく、例として、一水和物(xは1である)、より低い水和物(xは0より大きく1より小さい、例として、半水和物(R・0.5HO))、および多水和物(xは1より大きい数であり、例として、二水和物(R・2HO)および六水和物(R・6HO))を包含する。
用語「水和物」は、水と結び付いている化合物を指す。典型的には、化合物の水和物中に含有される水分子の数は、水和物中の化合物分子の数に対して一定割合となる。したがって、化合物の水和物は、例えば一般式R・xHO(式中Rは、化合物であり、xは、0より大きい数である)により表現されてもよい。所与の化合物は、1より多いタイプの水和物を形成してもよく、例として、一水和物(xは1である)、より低い水和物(xは0より大きく1より小さい、例として、半水和物(R・0.5HO))、および多水和物(xは1より大きい数であり、例として、二水和物(R・2HO)および六水和物(R・6HO))を包含する。
用語「互変異性体」または「互変異性体の」は、水素原子の少なくとも1つの形式移行および原子価内の少なくとも1の変化(例として、単結合から二重結合へ、三重結合から単結合へ、またはそれらの逆)から生じる、2以上の相互変換可能な化合物を指す。互変異性体の正確な比率は、温度、溶媒、およびpHを包含する、数種の因子に依存する。互変異性体化(すなわち、互変異性体の対を提供する反応)は、酸または塩基によって触媒されてもよい。例示の互変異性化は、ケトからエノールへ、アミドからイミドへ、ラクタムからラクチムへ、エナミンからイミンへ、およびエナミンから異なるエナミンへの互変異性化を包含する。
同じ分子式を有するが、それら原子の結合の性質または配列、または空間におけるそれら原子の配置の点で異なる化合物が、「異性体」と称されることもまた理解されるべきである。空間におけるそれら原子の配置が異なる異性体は、「立体異性体」と称される。
互いの鏡像ではない立体異性体は、「ジアステレオマー」と称され、互いに重ね合わせることができない鏡像であるものは、「鏡像異性体」と称される。化合物が、不斉中心を有する、例えば、それが、4つの異なる基へ結合されているとき、一対の鏡像異性体が存在し得る。鏡像異性体は、その不斉中心の絶対配置により特徴付けられ得、CahnおよびPrelogのR−およびS−配列規則によって、または分子の偏光面に対する回転のし方によって、記載され、右旋性または左旋性として(すなわち、夫々(+)または(−)異性体として)指定される。キラル化合物は、個別の鏡像異性体またはそれらの混合物のいずれかとして存在し得る。等しい割合の鏡像異性体を含有する混合物は、「ラセミ混合物」と呼ばれる。
用語「多形」は、化合物(またはその塩、水和物、または溶媒和物)の結晶形態を指す。すべての多形は、同じ元素組成を有する。異なる結晶形態は通常、異なるX線回折パターン、赤外線スペクトル、融点、密度、硬度、結晶形状、光学的および電気的特性、安定性、および溶解性を有する。再結晶溶媒、結晶化速度、貯蔵温度、およびその他の因子によって、1つの結晶形態が支配的となり得る。化合物の様々な多形は、異なる条件下での結晶化によって調製され得る。
用語「プロドラッグ」は、開裂可能な基を有し、加溶媒分解によりまたは生理学的条件下で、本明細書に記載の化合物となる化合物を指し、これは、in vivoで薬学的に活性である。かかる例は、これらに限定はされないが、コリンエステル誘導体等、N−アルキルモルホリンエステル等、を包含する。本明細書に記載の化合物の他の誘導体は、それらの酸および酸誘導体の形態の両方において活性を有するが、酸感受性形態ではしばしば、哺乳類生物での溶解度、組織適合性、または遅延放出の利点を提示する(例として、Bundgard, H., Design of Prodrugs, pp. 7-9, 21-24, Elsevier, Amsterdam 1985を参照)。プロドラッグは、当業者に周知の酸誘導体を包含し、例えば、親の酸(the parent acid)と好適なアルコールとの反応により調製されるエステル、または親の酸化合物と置換またはは非置換のアミンとの反応により調製されるアミド、または酸無水物、または混合無水物などである。本明細書に記載の化合物上に吊り下げられている(pendant)酸性基に由来する、単純な脂肪族または芳香族エステル、アミド、および無水物は、特定のプロドラッグである。いくつかの場合において、(アシルオキシ)アルキルエステルまたは((アルコキシカルボニル)オキシ)アルキルエステルなどの二重エステル型プロドラッグを調製することが望ましい。本明細書に記載の化合物の、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、アリール、C〜C12置換アリール、およびC〜C12アリールアルキルのエステルが、好ましいこともある。
用語「共結晶」は、少なくとも2つの異なる構成要素(例として、式(I)で表される化合物および酸)を含む結晶構造体を指し、ここで構成要素の各々は、独立して、原子、イオン、または分子である。ある態様において、構成要素のいずれも、溶媒ではない。ある態様において、構成要素の少なくとも1つは、溶媒である。式(I)で表される化合物と酸との共結晶は、式(I)で表される化合物および酸から形成される塩とは異なる。その塩において、化合物は、酸から化合物へのプロトン移動(例として、完全(complete)プロトン移動)が室温にて容易に生じるようなやり方で、酸との錯体が形成される。しかしながら、その共結晶において、化合物は、酸から化合物へのプロトン移動が室温にて容易には生じないようなやり方で、酸との錯体が形成される。ある態様において、共結晶において、酸から化合物へのプロトン移動がない。ある態様において、共結晶において、酸から化合物への部分的(partial)プロトン移動がある。共結晶は、式(I)で表される化合物の特性(例として、溶解性、安定性、および製剤(formulation)の容易性)を改善するのに有用であってもよい。
用語「組成物」および「製剤」は、互換的に使用される。
投与が企図される「対象」は、ヒト(すなわち、あらゆる年齢層の男性または女性、例として、小児対象(例として、乳児、小児、または青年)または成人対象(例として、若い成人、中年の成人、または高齢者))または非ヒト動物を指す。ある態様において、非ヒト動物は、哺乳動物(例として、霊長類(例として、カニクイザル、アカゲザル)、商業に関係する哺乳動物(例として、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ネコ、またはイヌ)、または鳥(例として、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、またはシチメンチョウなどの商業に関係する鳥))である。ある態様において、非ヒト動物は、魚、爬虫類の動物、または両生類の動物である。非ヒト動物は、発生のあらゆる段階の雄または雌であってもよい。非ヒト動物は、トランスジェニック動物または遺伝子操作された動物であってもよい。用語「患者」は、疾患の処置を必要とするヒト対象を指す。対象はまた、植物であってもよい。ある態様において、植物は、陸生植物である。ある態様において、植物は、非維管束陸生植物である。ある態様において、植物は、維管束陸生植物である。ある態様において、植物は、種子植物である。ある態様において、植物は、栽培植物である。ある態様において、植物は、双子葉植物(a dicot)である。ある態様において、植物は、単子葉植物(a monocot)である。ある態様において、植物は、顕花植物である。いくつかの態様において、植物は、穀物用植物、例として、トウモロコシ(maize)、トウキビ(corn)、小麦、米、燕麦、大麦、ライ麦、またはキビである。いくつかの態様において、植物は、マメ科植物(a legume)、例として、豆植物(a bean plant)、例として、大豆植物(soybean plant)である。いくつかの態様において、植物は、木(a tree)または低木(shrub)である。
用語「生体試料」は、組織試料(組織切片および組織の針生検など);細胞試料(例として、細胞学的塗抹標本(cytological smears)(Papまたは血液塗抹標本など)または顕微解剖によって得られた細胞の試料);生物全体の試料(酵母または細菌の試料など);または細胞の画分、フラグメントまたは細胞小器官(細胞を溶解し、それらの構成要素を遠心分離または他の方法によって分離することによって得られる、など)を含有するあらゆる試料を指す。他の生体試料の例は、血液、血清、尿、***、糞便物質、脳脊髄液、間質液、粘液、涙液、汗、膿、生検組織(例として、外科生検または針生検によって得られる)、乳頭吸引液、ミルク、膣液、唾液、ぬぐい液(口内のぬぐい液(buccal swabs)など)、または最初の生体試料(a first biological sample)に由来する生体分子を含有するあらゆる材料を包含する。
用語「標的組織」は、対象のいずれの生体組織(細胞群、臓器、または器官を包含する)またはその一部をも指し、血管および/またはリンパ管を包含するものであるが、これは、本発明の化合物、粒子、および/または組成物が送達される物体である。標的組織は、処置される必要があり得る、正常でないかまたは不健康な組織であってもよい。標的組織はまた、予防される必要があり得る、正常でなくなるかまたは不健康になるリスクが通常より高い状態にある、正常なまたは健康な組織であってもよい。ある態様において、標的組織は、肝臓である。ある態様において、標的組織は、肺である。「非標的組織」は、対象のいずれの生体組織(細胞群、臓器、または器官を包含する)またはその一部でもあり、血管および/またはリンパ管を包含するものであるが、これは、標的組織ではない。
用語「投与する」、「投与すること」、または「投与」は、本明細書に記載の化合物またはその組成物を、対象の中またはその上に、移植する、吸収させる、摂取させる、注入する、吸入させる、または別の方法で導入することを指す。
用語「処置」、「処置する」、および「処置すること」は、本明細書に記載の疾患の発病を食い止める、緩和する、遅延させる、またはその進行を阻害することを指す。いくつかの態様において、処置は、疾患の1以上の徴候または症状が発症したかまたは観察された後に、施されてもよい。他の態様において、処置は、疾患の徴候または症状の不在下で施されてもよい。例えば、処置は、影響されやすい対象に対して、症状の発病に先立ち(例として、症状の履歴に照らして、および/または病原体への曝露の観点から)施されてもよい。処置はまた、症状が解消した後も、例えば再発(recurrence)を遅延および/または予防するために、継続されてもよい。
用語「状態」、「疾患」、および「障害」は、互換的に使用される。
本明細書に記載の化合物の「有効量」は、所望の生物学的応答を誘発するのに充分な量を指す。本明細書に記載の化合物の有効量は、所望の生物学的エンドポイント、化合物の薬物動態、処置されている状態、投与のし方、および対象の年齢および健康状態などの因子に依存して、変動させてもよい。ある態様において、有効量は、治療的有効量である。ある態様において、有効量は、予防的処置である。ある態様において、有効量は、単回用量中の、本明細書に記載の化合物の量である。ある態様において、有効量は、複数回用量中の、本明細書に記載の化合物の組み合わされた量である。
本明細書に記載の化合物の「治療的有効量」は、状態の処置において治療上の利益を提供するか、または状態に関連する1以上の症状を遅延または最小化するのに、充分な量である。化合物の治療的有効量は、状態の処置において治療上の利益を提供する、単独のまたは他の治療と組み合わての、治療剤の量を意味する。用語「治療的有効量」は、治療を全面的に改善するか、状態の症状、徴候、または原因を低減または回避するか、および/または別の治療剤の治療的効力を増強する量を網羅し得る。ある態様において、治療的有効量は、増殖性疾患を処置するのに充分な量である。ある態様において、治療的有効量は、がんを処置するのに充分な量である。ある態様において、治療的有効量は、白血病を処置するのに充分な量である。ある態様において、治療的有効量は、急性骨髄性白血病を処置するのに充分な量である。
本明細書に記載の化合物の「予防的有効量」は、状態、または状態に関連する1以上の症状を予防するのに、またはその再発(recurrence)を予防するのに、充分な量である。化合物の予防的有効量は、状態の予防において予防上の利益を提供する、単独のまたは他の治療と組み合わせての、治療剤の量を意味する。用語「予防的有効量」は、予防法を全面的に改善するか、または別の予防剤の予防的効力を増強する量を網羅し得る。ある態様において、予防的有効量は、本明細書に記載のいずれの疾患または状態をも予防するのに充分な量である。
「増殖性疾患」は、細胞の増加(multiplication)による正常でない成長または拡大によって引き起こされる疾患を指す(Walker, Cambridge Dictionary of Biology; Cambridge University Press:Cambridge, UK, 1990)。増殖性疾患は、以下と関連することがある:1)正常な静止細胞の病的増殖;2)細胞の、それらの正常な位置付けからの病的遊走(例として、新生物細胞の転移);3)マトリックスメタロプロテアーゼ(例として、コラゲナーゼ、ゼラチナーゼ、およびエラスターゼ)などのタンパク質分解酵素の病的発現;または4)増殖性網膜症および腫瘍転移などでの、病的血管新生。例示の増殖性疾患は、がん(すなわち、「悪性新生物」)、良性新生物、血管新生、炎症性疾患、および自己免疫疾患を包含する。
用語「がん」は、制御不能に増殖し、および正常な生体組織(body tissue)に浸潤しこれを破壊する能力を有する、正常でない細胞の発生によって特徴付けられる疾患の類を指す。例として、Stedman’s Medical Dictionary, 25th ed.; Hensyl ed.; Williams & Wilkins:Philadelphia, 1990を参照。例示のがんは、これらに限定はされないが、聴神経腫;腺癌;副腎のがん;肛門がん;血管肉腫(例として、リンパ管肉腫、リンパ管内皮性肉腫、血管肉腫);虫垂がん;良性単一クローン性免疫グロブリン血症;胆管がん(例として、胆管癌);膀胱がん;***のがん(breast cancer)(例として、***の腺癌、***の乳頭癌、乳がん(mammary cancer)、***の髄様癌);脳がん(例として、髄膜腫、神経膠芽腫、神経膠腫(例として、星状細胞腫、乏突起神経膠腫)、髄芽腫);気管支がん;カルチノイド腫瘍;子宮頚がん(例として、子宮頸部腺癌);絨毛癌;脊索腫;頭蓋咽頭腫;大腸がん(colorectal cancer)(例として、結腸がん(colon cancer)、直腸がん(rectal cancer)、結腸直腸腺癌(colorectal adenocarcinoma));結合組織のがん;上皮癌;上衣腫;内皮性肉腫(例として、カポジ肉腫、多発性特発性出血性肉腫);子宮内膜がん(例として、子宮がん、子宮肉腫);食道がん(例として、食道の腺癌、バレット腺癌);ユーイング肉腫;眼のがん(例として、眼内黒色腫、網膜芽細胞腫);家族性過好酸球増加症;胆嚢がん;胃がん(例として、胃腺癌);消化管間質腫瘍(GIST);胚細胞がん;頭頸部がん(例として、頭頸部扁平上皮癌、口腔がん(例として、口腔扁平上皮癌)、咽喉がん(例として、喉頭がん、咽頭がん、鼻咽頭がん、口腔咽頭がん));造血がん(例として、急性リンパ性白血病(ALL)(例として、B細胞ALL、T細胞ALL)、急性骨髄性白血病(AML)(例として、急性単球性白血病、急性骨髄単球性白血病、急性前骨髄性白血病)、慢性骨髄性白血病(CML)、および慢性リンパ球性白血病(CLL));骨髄異形成症候群;骨髄増殖性の新生物;骨髄線維症;ホジキンリンパ腫(HL)などのリンパ腫(例として、B細胞HL、T細胞HL)および非ホジキンリンパ腫(NHL)(例として、びまん性大細胞リンパ腫(DLCL)などのB細胞NHL(例として、びまん性大B細胞リンパ腫)、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ性白血病/小リンパ性リンパ腫(CLL/SLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、辺縁帯B細胞リンパ腫(例として、粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫、結節性周縁帯B細胞リンパ腫、脾臓周縁帯B細胞リンパ腫)、原発性縦隔B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫(すなわち、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症)、ヘアリー細胞白血病(HCL)、免疫大細胞リンパ腫、前駆Bリンパ芽球性リンパ腫および一次中枢神経系(CNS)リンパ腫;およびT細胞NHL、例として前駆Tリンパ芽球性リンパ腫/白血病、末梢T細胞リンパ腫(PTCL)(例として、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)(例として、菌状息肉腫、セザリー症候群)、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、節外性ナチュラルキラーT細胞リンパ腫、腸症型T細胞リンパ腫、皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫、および未分化大細胞リンパ腫);1以上の上記の白血病/リンパ腫の混合;および多発性骨髄腫(MM))、重鎖病(例として、α鎖病、γ鎖病、μ鎖病);血管芽腫;下咽頭がん;炎症性筋線維芽細胞腫瘍;免疫球性アミロイドーシス;腎臓がん(例として、腎芽細胞腫、別名ウィルムス腫瘍、腎細胞癌);肝臓がん(例として、肝細胞がん(HCC)、悪性肝細胞癌);肺がん(例として、気管支癌、小細胞肺がん(SCLC)、非小細胞肺がん(NSCLC)、肺の腺癌)平滑筋肉腫(LMS);肥満細胞症(例として、全身性肥満細胞症);筋肉のがん;骨髄異形成症候群(MDS);中皮腫;骨髄増殖性疾患(MPD)(例として、真性多血症(PV)、本態性血小板増加症(ET)、特発性骨髄様化生(AMM)、別名骨髄線維症(MF)、慢性特発性骨髄線維症、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性好中球性白血病(CNL)、好酸球増多症候群(HES));神経芽細胞腫;神経線維腫(例として、神経線維腫症(NF)1または2型、神経鞘腫症);神経内分泌癌(例として、胃腸すい管神経内分泌腫瘍(GEP−NET)、カルチノイド腫瘍);骨肉腫(例として、骨のがん);卵巣がん(例として、嚢胞腺癌、卵巣胎児性癌、卵巣腺癌);乳頭腺癌;膵臓がん(例として、膵臓腺癌、管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)、膵島細胞腫瘍);陰茎がん(例として、陰茎と陰嚢のパジェット病);松果体腫;原始神経外胚葉性腫瘍(PNT);形質細胞新生物;腫瘍随伴症候群;上皮内新生物;前立腺がん(例として、前立腺腺癌);直腸がん;横紋筋肉腫;唾液腺のがん;皮膚がん(例として、扁平上皮癌(SCC)、角化棘細胞腫(KA)、黒色腫、基底細胞癌(BCC));小腸がん(例として、虫垂がん);軟部組織肉腫(例として、悪性線維性組織球腫(MFH)、脂肪肉腫、悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)、軟骨肉腫、線維肉腫、粘液肉腫);皮脂腺癌;小腸がん;汗腺癌;滑膜腫;精巣がん(例として、精上皮腫、精巣胚性癌腫);甲状腺がん(例として、甲状腺の乳頭癌、甲状腺乳頭癌(PTC)、甲状腺髄様がん);尿道がん;膣のがん;および外陰がん(例として、外陰部パジェット病)を包含する。
「血液の疾患(hematological disease)」は、造血細胞または造血組織に影響を及ぼす疾患を包含する。血液の疾患は、異常な血液の内容(aberrant hematological content)および/または機能(function)に関連する疾患を包含する。血液の疾患は、血液のがんを包含する。血液の疾患の例は、がんのための、骨髄への放射線照射または化学治療の処置に起因する疾患、悪性貧血、出血性貧血、溶血性貧血、再生不良性貧血、鎌状赤血球貧血(sickle cell anemia)、鉄芽球性貧血、骨髄異形成症候群、骨髄増殖性の新生物、骨髄線維症(すなわち、一次性および二次性)、マラリア、トリパノソーマ、HTV、肝炎ウイルスまたは他のウイルスなどの慢性感染症に関連する貧血、髄の不足(marrow deficiencies)によって引き起こされる骨髄ろう性貧血、貧血に起因する腎不全、貧血、多血症、感染性単核球症(EVI)、急性非リンパ球性白血病(ANLL)、急性骨髄性白血病(AML)、急性前骨髄性白血病(APL)、急性骨髄単球性白血病(AMMoL)、真性赤血球増加症、リンパ腫、急性リンパ球性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病、ウィルムス腫瘍、ユーイング肉腫、網膜芽細胞腫、血友病、血栓症の増大したリスクに関連する障害、ヘルペス、地中海貧血、輸血反応および赤芽球症などの抗体媒介性の(antibody-mediated)障害、微小血管症性溶血性貧血、血栓性血小板減少性紫斑病および播種性血管内凝固症候群などの赤血球に対する機械的外傷、マラリア原虫などの寄生生物による感染症、化学的損傷(例として、鉛中毒からの)、および脾機能亢進症などの疾患を包含する。
「抗増殖剤」は、「抗がん剤」を包含し、生物学的(biotherapeutic)抗がん剤ならびに化学治療剤を網羅する。例示の生物学的抗増殖剤は、これらに限定されないが、インターフェロン、サイトカイン(例として、腫瘍壊死因子、インターフェロンα、インターフェロンγ)、ワクチン、造血成長因子、単一クローン性血清治療、免疫賦活薬および/または免疫調節剤(例として、IL−1、2、4、6、または12)、免疫チェックポイントインヒビター、ケモカイン受容体インヒビター、免疫細胞成長因子(例として、GM−CSF)および抗体(例として、HERCEPTIN(トラスツズマブ)、T-DM1、AVASTIN(ベバシズマブ)、ERBITUX(セツキシマブ)、VECTIBIX(パニツムマブ)、RITUXAN(リツキシマブ)、BEXXAR(トシツモマブ))を包含する。例示の化学治療剤(すなわち、化学治療用抗増殖剤)は、これらに限定されないが、抗エストロゲン薬(例として、タモキシフェン、ラロキシフェン、およびメゲストロール)、LHRHアゴニスト(例として、ゴセレリンおよびリュープロリド)、抗アンドロゲン薬(例として、フルタミドおよびビカルタミド)、光力学治療薬(例として、ベルテポルフィン(BPD-MA)、フタロシアニン、光増感剤Pc4、およびデメトキシ−ヒポクレリンA(2BA-2-DMHA))、ナイトロジェン・マスタード(例として、シクロホスファミド、イホスファミド、トロホスファミド、クロラムブシル、エストラムスチン、およびメルファラン)、ニトロソウレア(例として、カルムスチン(BCNU)およびロムスチン(CCNU))、スルホン酸アルキル(例として、ブスルファンおよびトレオスルファン)、トリアゼン(例として、ダカルバジン、テモゾロミド)、白金含有化合物(例として、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン)、ビンカアルカロイド(例として、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、およびビノレルビン)、タキソイド(例として、パクリタキセル、またはナノ粒子アルブミン結合パクリタキセル(ABRAXANE)、ドコサヘキサエン酸結合パクリタキセル(DHA−パクリタキセル、タキソプレキシン)、ポリグルタマート結合パクリタキセル(PG−パクリタキセル、パクリタキセル・ポリグルメックス、CT-2103、XYOTAX)、腫瘍により活性化されるプロドラッグ(TAP)ANG1005(3分子のパクリタキセルへ結合したAngiopep-2)、パクリタキセル−EC-1(erbB2認識ペプチドEC-1へ結合したパクリタキセル)、およびグルコースがコンジュゲートされたパクリタキセル、例として、2’−パクリタキセルメチル2−グルコピラノシルスクシナート;ドセタキセル、タキソールなどのパクリタキセル均等物)、エピポドフィリン(epipodophyllins)(例として、エトポシド、リン酸エトポシド、テニポシド、トポテカン、9−アミノカンプトテシン、カンプトイリノテカン(camptoirinotecan)、イリノテカン、クリスナトール(crisnatol)、マイトマイシンC)、代謝拮抗物質、DHFRインヒビター(例として、メトトレキサート、ジクロロメトトレキサート、トリメトレキサート、エダトレキサート)、IMP脱水素酵素インヒビター(例として、ミコフェノール酸、チアゾフリン、リバビリン、およびEICAR)、リボヌクレオチドレダクターゼインヒビター(例として、ヒドロキシウレアおよびデフェロキサミン)、ウラシル類似体(例として、5−フルオロウラシル(5−FU)、フロクスウリジン、ドキシフルリジン、ラルチトレキセド、テガフール−ウラシル、カペシタビン)、シトシン類似体(例として、シタラビン(ara C)、シトシンアラビノシド、およびフルダラビン)、プリン類似体(例として、メルカプトプリンおよびチオグアニン)、ビタミンD3類似体(例として、EB 1089、CB 1093、およびKH 1060)、イソプレニル化インヒビター(例として、ロバスタチン)、ドーパミン作動性の神経毒(例として、1−メチル−4−フェニルピリジニウムイオン)、細胞周期インヒビター(例として、スタウロスポリン)、アクチノマイシン(例として、アクチノマイシンD、dアクチノマイシン)、ブレオマイシン(例として、ブレオマイシンA2、ブレオマイシンB2、ペプロマイシン)、アントラサイクリン(例として、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ペグ化リポソームドキソルビシン、イダルビシン、エピルビシン、ピラルビシン、ゾルビシン、ミトキサントロン)、MDRインヒビター(例として、ベラパミル)、Ca2+ ATPアーゼインヒビター(例として、タプシガルジン)、イマチニブ、サリドマイド、レナリドマイド、チロシンキナーゼインヒビター(例として、アキシチニブ(AG013736)、ボスチニブ(SKI-606)、セジラニブ(RECENTIN(商標)、AZD2171)、ダサチニブ(SPRYCEL(登録商標)、BMS-354825)、エルロチニブ(TARCEVA(登録商標))、ゲフィチニブ(IRESSA(登録商標))、イマチニブ(Gleevec(登録商標)、CGP57148B、STI-571)、ラパチニブ(TYKERB(登録商標)、TYVERB(登録商標))、レスタウルチニブ(CEP-701)、ネラチニブ(HKI-272)、ニロチニブ(TASIGNA(登録商標))、セマクサニブ(セマキシニブ、SU5416)、スニチニブ(SUTENT(登録商標)、SU11248)、トセラニブ(PALLADIA(登録商標))、バンデタニブ(ZACTIMA(登録商標)、ZD6474)、バタラニブ(PTK787、PTK/ZK)、トラスツズマブ(HERCEPTIN(登録商標))、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標))、リツキシマブ(RITUXAN(登録商標))、セツキシマブ(ERBITUX(登録商標))、パニツムマブ(VECTIBIX(登録商標))、ラニビズマブ(Lucentis(登録商標))、ニロチニブ(TASIGNA(登録商標))、ソラフェニブ(NEXAVAR(登録商標))、エベロリムス(AFINITOR(登録商標))、アレムツズマブ(CAMPATH(登録商標))、ゲムツズマブ・オゾガマイシン(MYLOTARG(登録商標))、テムシロリムス(TORISEL(登録商標))、ENMD-2076、PCI-32765、AC220、ドビチニブ乳酸塩(TKI258、CHIR-258)、BIBW 2992(TOVOK(商標))、SGX523、PF-04217903、PF-02341066、PF-299804、BMS-777607、ABT-869、MP470、BIBF 1120(VARGATEF(登録商標))、AP24534、JNJ-26483327、MGCD265、DCC-2036、BMS-690154、CEP-11981、チボザニブ(AV-951)、OSI-930、MM-121、XL-184、XL-647、および/またはXL228)、プロテアソームインヒビター(例として、ボルテゾミブ(VELCADE))、mTORインヒビター(例として、ラパマイシン、テムシロリムス(CCI-779)、エベロリムス(RAD-001)、リダフォロリムス、AP23573(Ariad)、AZD8055(AstraZeneca)、BEZ235(Novartis)、BGT226(Norvartis)、XL765(Sanofi Aventis)、PF-4691502(Pfizer)、GDC0980(Genetech)、SF1126(Semafoe)およびOSI-027(OSI))、オブリメルセン、ゲムシタビン、カルミノマイシン、ロイコボリン、ペメトレキセド、シクロホスファミド、ダカルバジン、プロカルバジン、プレドニゾロン、デキサメタゾン、カンパテシン(campathecin)、プリカマイシン、アスパラギナーゼ、アミノプテリン、メトプテリン、ポルフィロマイシン、メルファラン、ロイロシジン、ロイロシン、クロラムブシル、トラベクテジン、プロカルバジン、ディスコデルモリド、カルミノマイシン、アミノプテリン、およびヘキサメチルメラミンを包含する。
本明細書に使用されるとき、用語「アポトーシス」は、細胞自殺の選択的な形態に繋がる生化学的事象の調節されたネットワークを指し、容易に観察可能な形態学的および生化学的な現象によって特徴付けられる。アポトーシスを被りつつある細胞は、特徴的な形態学的および生化学的な特色を示す。これらの特色は、クロマチン凝集または凝縮、DNA断片化、核および細胞質の凝縮、リボソームを含有する膜結合小胞中への細胞質および核の分配(アポトーシス小体)、形態学的に無傷なミトコンドリアおよび核物質を包含する。ミトコンドリアからのシトクロムCの放出は、アポトーシスに伴って起こる、ミトコンドリア外膜透過化の現れとして見られる。
本明細書に使用されるとき、「阻害」、「阻害すること」、「阻害する」および「インヒビター」等は、生物学的プロセス(例として、細胞における生物学的プロセス)の活性を低下、遅延、停止、または予防する、化合物の能力を指す。ある態様において、かかる阻害は、約1%から99.9%までである。ある態様において、阻害は、約1%〜約95%である。ある態様において、阻害は、約5%〜90%である。ある態様において、阻害は、約10%〜85%である。ある態様において、阻害は、約15%〜80%である。ある態様において、阻害は、約20%〜75%である。ある態様において、阻害は、約25%〜70%である。ある態様において、阻害は、約30%〜65%である。ある態様において、阻害は、約35%〜60%である。ある態様において、阻害は、約40%〜55%である。ある態様において、阻害は、約45%〜50%である。ある態様において、阻害は、約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99.9%である。
図面の簡単な記載
添付の図面は、この明細書の一部に組み込まれおよびこれを構成するが、記載と一緒に、本発明の数種の態様を説明し、本発明の原理を解説するのに役立つものである。
図1。平均的なAML−LSC毒性 vs. AML総毒性の比較。取りたてのヒト初代白血病骨髄単核細胞が、単回用量の化合物2470-23および2470-51で単一時点にて処置され、白血病幹細胞(LSC)集団(CD34+CD38−CD123+として定義される)の死滅が、総AML細胞集団に対して定量化された。これは、両化合物が、がんの難治性および再発(relapse)の原因となるAML LSC画分を選択的に死滅させることを実証する。
図2。平均的なAML−LSC毒性 vs. Jurkat毒性の比較。2470-23および2470-51の単回用量処置が、リンパ性(CD4+ Jurkat)対骨髄性(AML LSC)白血病において比較されて、AMLに対するこれら化合物の特異性を実証した。
図3。平均的なAML−LSC毒性 vs. 臍帯血(cord blood)幹細胞毒性の比較。正常で健康的な血液幹細胞(取りたての臍帯血(umbilical cord blood)から調達された)およびAML LSCに対する2470-23および2470-51の単回用量処置が比較された。化合物は、健康的な幹細胞を枯渇させることはない一方で、それらは、白血病幹細胞を枯渇させる。これらの結果は、異常細胞(diseased cells)に対して選択性を示し、および正常細胞を回避することを示唆する。
図4。ハイスループットスクリーニングアッセイの略図。AML細胞が、骨髄由来内皮細胞上で培養される。化合物への24時間曝露処置の後、AML細胞および内皮細胞が、7-AADおよびアネキシンに対しフローサイトメトリーを使用して、生存性(viability)について分析される。この図の下部の位相差顕微鏡写真が、未処置の対照および薬物処置の状態を代表する。対照の状況下では、紡錘形の内皮細胞が、丸形のAML細胞の下に見える。薬物処置の状態では、いくつかの化合物が、紡錘形の内皮細胞を破壊し、それらの脱離および死へ繋げる。他の化合物は、内皮層を無傷のままにするが、アポトーシス性の死のせいでAML細胞を濃縮したように見せる一方で、本発明の化合物は、内皮細胞層を無傷かつ生存させたままにしながら、AML細胞死を引き起こした。これは、悪性の細胞に対する高い毒性および間質細胞に対する低い毒性のために、最適である。間質細胞の生存性は、安全性を表す。
図5A。2470-51で50ng/mLにて24時間処置された初代ヒトAML被検査物(824、872、874)が、ビヒクルで処置された対照と比較して、AML細胞の生存性を有意に低減させた(***P<0.05)。図5B。化合物2470-51は、ビヒクル対照と比較して、健康的な成人からの骨髄細胞の細胞生存性を低減させなかった。図5C。4つの細胞株(HL-60、THP-1、MV4-11、およびK562)の生存性に対する化合物2470-51の効果。
図6。この図式は、化合物のためのタンパク質標的を同定することにおけるプロテオミクスのワークフローを説明する。AML細胞(KG-1、AML 1:816、AML2:LPP4)および健康的な造血幹/前駆細胞(CD34+)が溶解されて、次いでビヒクルまたは化合物(例として、2470-51)のいずれかと混合された。その後に化合物−タンパク質結合が続き、プロナーゼが使用されてタンパク質が切断された。化合物がタンパク質へ結合した場合、この部位は、プロナーゼ消化から保護された。次いでペプチドが、ゲルをベースとした標的の同定および無標識の質量分析を介して分析された。
図7A。質量分析/質量分析(MS/MS)技術を使用して、アルファ−エノラーゼペプチドが、化合物2470-51へ共有結合したものとして同定された。 図7B。コンピュータによるSWISSを使用するドッキングが、2470-51化合物が適合する、アルファ−エノラーゼ内の活性部位結合ポケットを同定した。
図8A。エノラーゼタンパク質発現。AML細胞は、健康的なヒト造血幹/前駆細胞(CD34+臍帯血(cord blood)(CB))と比較して、エノラーゼのより高いタンパク質発現を示した。しかしながら、化合物2470-51(Dで表示される)は、ビヒクル(Vで表示される)処置と比べて、タンパク質発現を変化させなかった。よって、エノラーゼは、悪性形質転換と相関関係をもつが、本発明の化合物を適用することによって変化させられない。図8B。エノラーゼ酵素活性に対する化合物の効果。タンパク質発現は変化しなかったが、エノラーゼ酵素活性は、化合物2470-51によって用量依存的に低減させられなかった。
図9。化合物2470-51は、AML生着を有意に低減させた。免疫欠陥をもつNRGS(NOD.CG-Rag1tm1MomIl2rgtm1Wjl(CMV-IL3、CSF2、KITLG)1Eav/J)マウスに、致死量以下の照射線(200cGy)が与えられ、その後に初代ヒトAML細胞の尾静脈注射が続いた。4週間目の終わりに、動物が、2週間処置群:ビヒクル処置(PBS処置対照)、シタラビン処置100mg/kg IP TIW(陽性処置対照)、および2470-51 20mg/kg IP TIW、の中へ無作為抽出された。骨髄が、ヒトCD45+(緑)およびDAPIの存在について検査された。
ある態様の詳細な記載
急性骨髄性白血病(AML)および関連疾患の有効な処置は、満たされていない医学的必要性を構成するものであり、したがって新しい抗増殖剤の発見および開発が極めて重要である。ヒトAML細胞は、血管内で機能的に合体し、ときに内皮細胞(ECs)と融合し、その結果、既存の抗新生物剤に対してより耐性をもつようになり得る。本発明は、抗新生物活性をもつ新しい治療化合物に、部分的に関するものである。本明細書に提供されるのには、式(I)で表される化合物、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、およびプロドラッグなどのポリアミンスルホンアミドがあり、これらは、がんなどの疾患および他の増殖性疾患の処置および/または予防において使用されてもよい。本明細書に提供されるのにはまた、本発明の化合物を含む医薬組成物およびキットもある。その上、本発明は、式(I)で表される化合物、またはそれらの薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグ、またはそれらの医薬組成物を使用して、疾患(例として、AMLなどの血液のがん)を処置する方法を提供する。本明細書に提供されるのにはまた、式(I)で表される化合物、またはそれらの薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグ、またはそれらの医薬組成物を使用して、アルファ−エノラーゼタンパク質の酵素活性を阻害する方法および細胞のアポトーシスを誘導する方法もある。以下は、本発明の数種の態様を詳細に記載する。
化合物
本発明の一側面は、ポリアミンスルホンアミドに関し、これらは、疾患または状態の処置および/または予防において有用であってもよい。ある態様において、本発明のポリアミンスルホンアミドは、式(I)で表される。本明細書に提供されるのには、式(I):
で表される化合物、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、およびプロドラッグがあり、式中:
は、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロシクリルアルキル、または任意置換ヘテロアラルキルである;
は、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロシクリルアルキル、または任意置換ヘテロアラルキルである;
は、任意置換アルキル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換カルボシクリル、または任意置換ヘテロシクリルである;および
N1、RN2、RN3、およびRN4は、各々独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アリール、任意置換アシル、または窒素保護基である;または任意にRN3およびRN4は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルまたは任意置換ヘテロアリールを形成する;
任意にここで、Rと、RN3またはRN4のいずれかとは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する;または任意にここで、RおよびRN2は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する;または任意にここで、RおよびRN1は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する;
ただし、RおよびRの少なくとも1つは、非水素基である;および
ただし、RまたはRのいずれも、ベンジルではない。
本明細書に提供されるのにはまた、式(I):
で表される化合物、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、およびプロドラッグもあり、式中:
は、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロシクリルアルキル、または任意置換ヘテロアラルキルである;
は、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロシクリルアルキル、または任意置換ヘテロアラルキルである;
は、任意置換アルキル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換カルボシクリル、または任意置換ヘテロシクリルである;および
N1、RN2、RN3、およびRN4は、各々独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アリール、任意置換アシル、または窒素保護基である;または任意に、RN3およびRN4は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルまたは任意置換ヘテロアリールを形成する;
ただし、RおよびRの少なくとも1つは、非水素基である;および
ただし、RまたはRのいずれも、ベンジルではない。
本明細書に記載のとおり、RおよびRの少なくとも1つは、水素ではない(すなわち、R、Rのいずれか、またはその両方とも、非水素置換基である)。ある態様において、Rは、水素であり、およびRは、非水素置換基である。ある態様において、Rは、水素であり、およびRは、非水素置換基である。ある態様において、RおよびRの両方とも、水素ではない(すなわち、RおよびRの両方とも、非水素置換基である)。
本明細書に記載のとおり、RおよびRの両方とも、ベンジルではない(Rも、Rも、ベンジルではない)。本明細書に一般に定義されるとおり、ベンジルは、−CHPhである。
式(I)のある態様において、Rと、RN3またはRN4のいずれかとは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する。ある態様において、RおよびRN2は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する。他の態様において、RおよびRN1は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する。ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグであり、式中:
pは、0、1、または2である。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
式(I)は、置換基R、R、R、RN1、RN2、RN3、およびRN4を包含する。ある態様において、Rは、任意置換アルキル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換カルボシクリル、または任意置換ヘテロシクリルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;およびRN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである。ある態様において、Rは、任意置換アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;およびRN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである。ある態様において、Rは、任意置換ヘテロアリールである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;およびRN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである。ある態様において、Rは、任意置換カルボシクリルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;およびRN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである。ある態様において、Rは、任意置換ヘテロシクリルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;およびRN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである。ある態様において、Rは、任意置換ヘテロアリールである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;およびRN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである。ある態様において、Rは、任意置換アリールである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;およびRN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである。ある態様において、Rは、任意置換フェニルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;およびRN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである。ある態様において、Rは、任意置換ナフチルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;およびRN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、RおよびRN1は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、RおよびRN3は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および式(I)で表される化合物は、式:
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、式:
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、RおよびRN2は、一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、RおよびRN2は、一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する;および式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、Rは、任意置換フェニルである;および式(I)で表される化合物は、式(II):
で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグであり、式中:
は、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロシクリルアルキル、または任意置換ヘテロアラルキルである;
は、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロシクリルアルキル、または任意置換ヘテロアラルキルである;
N1、RN2、RN3、およびRN4は、各々独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アリール、任意置換アシル、または窒素保護基である;または任意にRN3およびRN4は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルまたは任意置換ヘテロアリールを形成する;
どの場合のRも、独立して、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、−OR4a、−N(R4b、または−SR4cである;
どの場合のR4aも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
どの場合のR4bも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または窒素保護基である;または任意に、2つのR3bは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルまたは任意置換ヘテロアリールを形成する;
どの場合のR4cも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または硫黄保護基である;および
nは、0、1、2、3、4、または5である;
任意にここで、Rと、RN3またはRN4のいずれかとは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する;または任意にここで、RおよびRN2は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する;または任意にここで、RおよびRN1は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する;
ただし、RおよびRの少なくとも1つは、非水素基である;および
ただし、RまたはRのいずれも、ベンジルではない。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、式(II):
で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグであり、式中:
は、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロシクリルアルキル、または任意置換ヘテロアラルキルである;
は、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロシクリルアルキル、または任意置換ヘテロアラルキルである;
N1、RN2、RN3、およびRN4は、各々独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アリール、任意置換アシル、または窒素保護基である;または任意にRN3およびRN4は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルまたは任意置換ヘテロアリールを形成する;
どの場合のRも、独立して、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、−OR4a、−N(R4b、または−SR4cである;
どの場合のR4aも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
どの場合のR4bも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または窒素保護基である;または任意に、2つのR3bは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルまたは任意置換ヘテロアリールを形成する;
どの場合のR4cも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または硫黄保護基である;および
nは、0、1、2、3、4、または5である;
ただし、RおよびRの少なくとも1つは、非水素基である;および
ただし、RまたはRのいずれも、ベンジルではない。
式(II)のある態様において、Rと、RN3またはRN4のいずれかとは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する。ある態様において、RおよびRN2は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する。他の態様において、RおよびRN1は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、式(II)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグであり、式中:
pは、0、1、または2である。
ある態様において、式(II)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
式(II)は、置換基R、R、R、RN1、RN2、RN3、RN4および可変のnを包含する。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、RN4は、Hである;nは、1、2、3、4、または5である;およびどの場合のRも、独立して、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、−OR4a、−N(R4b、または−SR4cであり、ここでR4a、R4b、およびR4cは、本明細書に定義されるとおりである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、本明細書に定義されるとおりである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、ハロゲンである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;Rは、ハロゲンである;およびRは、ベンゼノイド環へのスルホンアミド部分の付着点に対してパラである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜3アルキルである;Rは、任意置換C1〜3アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、ハロゲンである。ある態様において、Rは、非置換C1〜3アルキルである;Rは、非置換C1〜3アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、ハロゲンである。ある態様において、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される;Rは、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、ハロゲンである。ある態様において、Rは、イソ−プロピルである;Rは、イソ−プロピルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、ハロゲンである。ある態様において、Rは、イソ−プロピルである;Rは、イソ−プロピルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、ヨード(I)である。ある態様において、Rは、イソ−プロピルである;Rは、イソ−プロピルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;Rは、ヨード(I)である;およびRは、ベンゼノイド環へのスルホンアミド部分の付着点に対してパラである。
ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、任意置換アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;Rは、非置換C1〜6アルキルである;およびRは、ベンゼノイド環へのスルホンアミド部分の付着点に対してパラである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、Rは、任意置換C1〜3アルキルである;Rは、任意置換C1〜3アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜3アルキルである;Rは、非置換C1〜3アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される;Rは、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、メチルである;Rは、イソ−プロピルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、メチルである;Rは、イソ−プロピルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、メチルである;Rは、イソ−プロピルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、メチルである;Rは、イソ−プロピルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、Rは、メチルである;Rは、イソ−プロピルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;およびRは、tert−ブチルである。ある態様において、Rは、メチルである;Rは、イソ−プロピルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;nは、1である;Rは、tert−ブチルである;およびRは、ベンゼノイド環へのスルホンアミド部分の付着点に対してパラである。
ある態様において、式(II)で表される化合物は、以下の式:
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II)で表される化合物は、以下の式:
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、RN1 N2、RN3、およびRN4は、水素である;および式(II)で表される化合物は、式(II−a):
で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II−a)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II)で表される化合物は、式(II−b)または(II−c):
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II−b)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II−c)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、RN1、RN2、RN3、およびRN4は、水素である;および式(II−a)で表される化合物は、式(II−d)または(II−e):
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II−d)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II−e)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II)で表される化合物は、以下の式:
で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II)で表される化合物は、以下の式:
で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II)で表される化合物は、以下の式:
で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、nは、1である;および式(II)で表される化合物は、式(II−f):
で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II−f)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II)で表される化合物は、式(II−g):
で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II−g)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II)で表される化合物は、式(II−h)または(II−i):
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II−h)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II−i)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II)で表される化合物は、式(II−j)、(II−k)、(II−l)、または(II−m):
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II−l)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(II−m)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
本発明のある態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
具体的な態様において、式(I)で表される化合物は、以下の式:
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、Rは、任意置換ナフチルである;および式(I)で表される化合物は、式(III):
で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグであり、式中:
は、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロシクリルアルキル、または任意置換ヘテロアラルキルである;
は、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロシクリルアルキル、または任意置換ヘテロアラルキルである;
N1、RN2、RN3、およびRN4は、各々独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アリール、任意置換アシル、または窒素保護基である;または任意にRN3およびRN4は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルまたは任意置換ヘテロアリールを形成する;
どの場合のRも、独立して、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、−OR4a、−N(R4b、または−SR4cである;
どの場合のR4aも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
どの場合のR4bも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または窒素保護基である;または任意に、2つのR3bは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルまたは任意置換ヘテロアリールを形成する;
どの場合のR4cも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または硫黄保護基である;および
mは、1、2、3、4、5、6、または7である;
任意にここで、Rと、RN3またはRN4のいずれかとは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する;または任意にここで、RおよびRN2は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する;または任意にここで、RおよびRN1は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する;
ただし、RおよびRの少なくとも1つは、非水素基である;および
ただし、RまたはRのいずれも、ベンジルではない。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、式(III):
で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグであり、式中:
は、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロシクリルアルキル、または任意置換ヘテロアラルキルである;
は、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロシクリルアルキル、または任意置換ヘテロアラルキルである;
N1、RN2、RN3、およびRN4は、各々独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アリール、任意置換アシル、または窒素保護基である;または任意にRN3およびRN4は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルまたは任意置換ヘテロアリールを形成する;
どの場合のRも、独立して、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、−OR4a、−N(R4b、または−SR4cである;
どの場合のR4aも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
どの場合のR4bも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または窒素保護基である;または任意に、2つのR3bは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルまたは任意置換ヘテロアリールである;
どの場合のR4cも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または硫黄保護基である;および
mは、1、2、3、4、5、6、または7である;
ただし、RおよびRの少なくとも1つは、非水素基である;および
ただし、RまたはRのいずれも、ベンジルではない、
式(III)のある態様において、Rと、RN3またはRN4のいずれかとは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する。ある態様において、RおよびRN2は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する。他の態様において、RおよびRN1は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する。
ある態様において、式(III)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグであり、式中:
pは、0、1、または2である。
ある態様において、式(III)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
式(III)は、置換基R、R、R、RN1、RN2、RN3、RN4および可変のmを包含する。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;mは、1、2、3、4、5、6、または7である;およびどの場合のRも、独立して、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、−OR4a、−N(R4b、または−SR4cであり、ここでR4a、R4b、およびR4cは、本明細書に定義されるとおりである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;およびmは、0である。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、非置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;およびmは、0である。ある態様において、Rは、置換C1〜6アルキルである;Rは、非置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;およびmは、0である。ある態様において、Rは、酸素で置換されたC1〜6アルキルである;Rは、非置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;およびmは、0である。ある態様において、Rは、−OHで置換されたC1〜6アルキルである;Rは、非置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;およびmは、0である。ある態様において、Rは、−CH(CH0〜4ORであり、ここでRは、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;Rは、非置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;およびmは、0である。ある態様において、Rは、−CH(CH0−4ORであり、ここでRは、任意置換C1〜6アルキルである;Rは、非置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;およびmは、0である。ある態様において、Rは、−CH(CH0〜4ORであり、ここでRは、水素である;Rは、非置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;およびmは、0である。ある態様において、Rは、−CH(CH0〜4ORであり、ここでRは、水素である;Rは、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;およびmは、0である。ある態様において、Rは、−CH(CH0〜4OHである;Rは、イソ−ブチルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;およびmは、0である。ある態様において、Rは、−CHCHOHである;Rは、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;およびmは、0である。ある態様において、Rは、−CHCHOHである;Rは、イソ−ブチルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;およびmは、0である。ある態様において、Rは、−CHCHOHである;Rは、イソ−ブチルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;mは、1、2、3、4、5、6、または7である;およびRは、本明細書に定義されるとおりである。
ある態様において、Rは、任意置換C1〜3アルキルである;Rは、任意置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;およびmは、0である。ある態様において、Rは、非置換C1〜3アルキルである;Rは、非置換C1〜6アルキルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;およびmは、0である。ある態様において、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピルからなる群から選択される;Rは、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;およびmは、0である。ある態様において、Rは、メチルである;Rは、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;およびmは、0である。ある態様において、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピルからなる群から選択される;Rは、イソ−ブチルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;およびmは、0である。ある態様において、Rは、メチルである;Rは、イソ−ブチルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;およびmは、0である。ある態様において、Rは、メチルである;Rは、イソ−ブチルである;RN1、RN2、RN3、およびRN4は、Hである;mは、1、2、3、4、5、6、または7である;およびRは、本明細書に定義されるとおりである。
ある態様において、式(III)で表される化合物は、以下の式:
で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(III)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(I)で表される化合物は、式(III)で表される。ある態様において、RN1、RN2、RN3、およびRN4は、水素であり、および式(III)で表される化合物は、式(III−a):
で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(III−a)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(III)で表される化合物は、式(III−b)または(III−c):
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(III−b)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(III−c)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(III)で表される化合物は、式
(III−d)または(III−e):
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(III−d)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(III−e)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(III)で表される化合物は、式(III−f)または(III−g):
で表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(III−f)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(III−g)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
ある態様において、式(III)で表される化合物は、以下の式:
の1つで表される;またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグである。
R基の定義
以下の定義は、これらに限定されないが、式(I)、(II)および(III)を包含する、本明細書に引用されるすべての式へ適用する。
基RおよびR
本明細書に一般に定義されるとおり、RおよびRは、独立して、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロシクリルアルキル、または任意置換ヘテロアラルキルである。
ある態様において、Rは、水素である。ある態様において、Rは、任意置換カルボシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換ヘテロシクリルアルキルである。ある態様において、Rは、任意置換ヘテロアラルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソ−プロピル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、Rは、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、メチル、エチル、プロピル、およびイソ−プロピルからなる群から選択される。ある態様において、Rは、メチルである。ある態様において、Rは、イソ−プロピルである。ある態様において、Rは、イソ−ブチルである。
ある態様において、Rは、窒素含有部分、酸素含有部分、または硫黄含有部分で置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、−CH(CH0〜4OR、−CH(OR)CH、−(CH1〜4CH(OR)CH、−CH(CH0〜4SR、および−CH(CH0〜4N(Rからなる群から選択され、ここでRは、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;Rは、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換アシル、または硫黄保護基である;およびRは、任意置換C1〜6アルキル、任意置換アシル、または窒素保護基である;または任意に、2つのRは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルまたは任意置換アリールを形成する。ある態様において、Rは、−CH(CH1〜4ORであり、およびRは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、−CH(CH1〜4ORであり、およびRは、水素である。ある態様において、Rは、−CHCHOH、−CHCHCHOH、−CHCHCHCHOH、または−CHCHCHCHOHからなる群から選択される。ある態様において、Rは、−CHCHOHである。
ある態様において、Rは、−CHOH、−CHCHOH、−CH(OH)CH、−CHCH(OH)CH、−CHSH、−CHCHSCH、−CHNH、−CHCHNH、−CHCHCHNH、−CHCHCHCHNH、および−CHCHCHCHNHからなる群から選択される。
ある態様において、Rは、任意置換ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換C3〜6ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換5員ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換ピロリジンである。ある態様において、Rは、式:
で表される。ある態様において、Rは、式:
で表される。
ある態様において、Rは、任意置換ヘテロシクリルアルキルである。ある態様において、Rは、任意置換の−C1〜6アルキル−ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換の−CH−ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換の−CH−C3〜6ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換の−CH−Cヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換の−CH−ピロリジンである。ある態様において、Rは、式:
で表される。ある態様において、Rは、任意置換ヘテロアラルキルである。ある態様において、Rは、任意置換の−C1〜6アルキル−ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換の−CH−ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換の−CH−C3〜6ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換の−CH−Cヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、式:
で表される。ある態様において、Rは、任意置換の−CH−C7〜10ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、式:
で表される。ある態様において、Rは、いずれのアミノ酸側鎖であるが、ただしアミノ酸は、フェニルアラニンでもチロシンでもない。
ある態様において、Rは、水素である。ある態様において、Rは、任意置換カルボシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換ヘテロシクリルアルキルである。ある態様において、Rは、任意置換ヘテロアラルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソ−プロピル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、Rは、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、メチル、エチル、プロピル、およびイソ−プロピルからなる群から選択される。ある態様において、Rは、メチルである。ある態様において、Rは、イソ−プロピルである。ある態様において、Rは、イソ−ブチルである。
ある態様において、Rは、窒素含有部分、酸素含有部分、または硫黄含有部分で置換されたC1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、−CH(CH0〜4OR、−CH(OR)CH、−(CH1〜4CH(OR)CH、−CH(CH0〜4SR、−CH(CH0〜4N(Rからなる群から選択され、ここでRは、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;Rは、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換アシル、または硫黄保護基である;およびRは、任意置換C1〜6アルキル、任意置換アシル、または窒素保護基である;または任意に、2つのRは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルまたは任意置換アリールを形成する。ある態様において、Rは、−CH(CH1〜4ORであり、およびRは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、−CH(CH1〜4ORであり、およびRは、水素である。ある態様において、Rは、−CHCHOH、−CHCHCHOH、−CHCHCHCHOH、または−CHCHCHCHOHからなる群から選択される。ある態様において、Rは、−CHCHOHである。
ある態様において、Rは、−CHOH、−CHCHOH、−CH(OH)CH、−CHCH(OH)CH、−CHSH、−CHCHSCH、−CHNH、−CHCHNH、−CHCHCHNH、−CHCHCHCHNH、および−CHCHCHCHNHからなる群から選択される。
ある態様において、Rは、任意置換ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換C3〜6ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換5員ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換ピロリジンである。ある態様において、Rは、式:
で表される。ある態様において、Rは、式:
で表される。ある態様において、Rは、任意置換ヘテロシクリルアルキルである。ある態様において、Rは、任意置換の−C1〜6アルキル−ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換の−CH−ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換の−CH−C3〜6ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換の−CH−Cヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換の−CH−ピロリジンである。ある態様において、Rは、式:
で表される。ある態様において、Rは、任意置換ヘテロアラルキルである。ある態様において、Rは、任意置換の−C1〜6アルキル−ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換の−CH−ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換の−CH−C3〜6ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換の−CH−Cヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、式:
で表される。ある態様において、Rは、任意置換の−CH−C7〜10ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、式:
で表される。ある態様において、Rは、いずれのアミノ酸側鎖であるが、ただしアミノ酸は、フェニルアラニンでもチロシンでもない。
ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである;およびRは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜6アルキルである;およびRは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜3アルキルである;およびRは、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rは、非置換C1〜3アルキルである;およびRは、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RおよびRはともに、独立して、メチル、エチル、プロピル、およびイソ−プロピルからなる群から選択される。ある態様において、Rは、メチルである;およびRは、イソ−プロピルである。ある態様において、Rは、エチルである;およびRは、イソ−プロピルである。ある態様において、Rは、n−プロピルである;およびRは、イソ−プロピルである。ある態様において、Rは、メチルである;およびRは、イソ−プロピルである。ある態様において、Rは、エチルである;およびRは、イソ−プロピルである。ある態様において、Rは、n−プロピルである;およびRは、イソ−プロピルである。ある態様において、RおよびRはともに、メチルである。ある態様において、RおよびRはともに、エチルである。ある態様において、RおよびRはともに、n−プロピルである。ある態様において、RおよびRはともに、イソ−プロピルである。
ある態様において、Rは、置換C1〜6アルキルである;およびRは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、−CH(CH0〜4ORであり、ここでRは、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換アシル、または酸素保護基である;およびRは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、−CH(CH0〜4OHである;およびRは、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、−CHOH、−CHCHOH、−CHCHCHOH、−CHCHCHCHOH、または−CHCHCHCHOHからなる群から選択される;およびRは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソ−プロピル、イソ−ブチル、およびsec−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、Rは、−CHCHOHである;およびRは、イソ−ブチルである。
基R
本明細書に一般に定義されるとおり、Rは、任意置換アルキル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換カルボシクリル、または任意置換ヘテロシクリルである。
ある態様において、Rは、任意置換アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rは、任意置換C1〜3アルキルである。
ある態様において、Rは、任意置換ヘテロアリールである。ある態様において、Rは、任意置換5員ヘテロアリールである。ある態様において、Rは、任意置換6員ヘテロアリールである。ある態様において、Rは、任意置換5〜7員ヘテロアリールである。ある態様において、Rは、任意置換9員ヘテロアリールである。ある態様において、Rは、任意置換10員ヘテロアリールである。
ある態様において、Rは、任意置換カルボシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換Cカルボシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換Cカルボシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換Cカルボシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換Cカルボシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換Cカルボシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換Cカルボシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換Cカルボシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換C10カルボシクリルである。
ある態様において、Rは、任意置換ヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換3員のヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換4員のヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換5員のヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換6員のヘテロシクリルである。ある態様において、Rは、任意置換7員のヘテロシクリルである。
ある態様において、Rは、任意置換アリールである。ある態様において、Rは、任意置換C6〜10アリールである。ある態様において、Rは、任意置換フェニルである。ある態様において、Rは、非置換フェニルである。ある態様において、Rは、置換フェニルである。ある態様において、Rは、0、1、2、3、4、または5つの場合のRで置換されたフェニルであり、ここでRは、本明細書に一般に定義されるとおりである。ある態様において、Rは、式:
で表され、式中Rは、本明細書に一般に定義されるとおりである;およびnは、0、1、2、3、4、または5である。
ある態様において、Rは、以下の式:
の1つで表される。
ある態様において、nは、1であり、およびRは、以下の式:
で表される。ある態様において、nは、1である;およびRは、式:
で表される。ある態様において、nは、1である;およびRは、式:
で表される。ある態様において、nは、1である;およびRは、式:
で表される。ある態様において、Rは、以下の式:
で表される。ある態様において、Rは、式:
で表される。ある態様において、Rは、式:
で表される。ある態様において、Rは、式:
で表される。
ある態様において、Rは、以下の式:
の1つで表される。
ある態様において、Rは、以下の式:
で表される。ある態様において、Rは、式:
で表される。ある態様において、Rは、式:
で表される。ある態様において、Rは、式:
で表される。
ある態様において、Rは、以下の式:
の1つで表される。
ある態様において、Rは、任意置換ナフチルである。ある態様において、Rは、置換ナフチルである。ある態様において、Rは、非置換ナフチルである。ある態様において、Rは、0、1、2、3、4、5、6、または7つの場合のRで置換されており、ここでRは、本明細書に一般に定義されるとおりである。ある態様において、Rは、以下の式:
の1つで表され、式中Rは、本明細書に一般に定義されるとおりであり、およびmは、0、1、2、3、4、5、6、または7である。ある態様において、mは、0およびRは、以下の式:
の1つで表される。ある態様において、Rは、以下の式:
で表される。
本明細書に一般に定義されるとおり、nは、0、1、2、3、4、または5である。ある態様において、nは、0である。ある態様において、nは、1である。ある態様において、nは、2である。ある態様において、nは、3である。ある態様において、nは、4である。ある態様において、nは、5である。
本明細書に一般に定義されるとおり、mは、0、1、2、3、4、5、6、または7である。ある態様において、mは、0である。ある態様において、mは、1である。ある態様において、mは、2である。ある態様において、mは、3である。ある態様において、mは、4である。ある態様において、mは、5である。ある態様において、mは、6である。ある態様において、mは、7である。
基RN1、RN2、RN3、およびRN4
本明細書に一般に定義されるとおり、RN1、RN2、RN3、およびRN4は、各々独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アリール、任意置換アシル、または窒素保護基である;または任意にRN3およびRN4は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルまたは任意置換ヘテロアリールを形成する。ある態様において、RN3およびRN4は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する。ある態様において、RN3およびRN4は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロアリールを形成する。
本明細書に一般に定義されるとおり、RN1は、水素、任意置換アルキル、任意置換アリール、任意置換アシル、または窒素保護基である。ある態様において、RN1は、任意置換アルキルである。ある態様において、RN1は、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RN1は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RN1は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RN1は、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RN1は、置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RN1は、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RN1は、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様におて、RN1は、メチルである。ある態様において、RN1は、エチルである。ある態様において、RN1は、任意置換アリールである。ある態様において、RN1は、置換アリールである。ある態様において、RN1は、非置換アリールである。ある態様において、RN1は、任意置換フェニルである。ある態様において、RN1は、置換フェニルである。ある態様において、RN1は、非置換フェニルである。ある態様において、RN1は、任意置換ナフチルである。ある態様において、RN1は、置換ナフチルである。ある態様において、RN1は、非置換ナフチルである。ある態様において、RN1は、任意置換アシルである。ある態様において、RN1は、置換アシルである。ある態様において、RN1は、非置換アシルである。ある態様において、RN1は、窒素保護基である。ある態様において、RN1は、水素である。
本明細書に一般に定義されるとおり、RN2は、水素、任意置換アルキル、任意置換アリール、任意置換アシル、または窒素保護基である。ある態様において、RN2は、任意置換アルキルである。ある態様において、RN2は、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RN2は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RN2は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RN2は、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RN2は、置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RN2は、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RN2は、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、RN2は、メチルである。ある態様において、RN2は、エチルである。ある態様において、RN2は、任意置換アリールである。ある態様において、RN2は、置換アリールである。ある態様において、RN2は、非置換アリールである。ある態様において、RN2は、任意置換フェニルである。ある態様において、RN2は、置換フェニルである。ある態様において、RN2は、非置換フェニルである。ある態様において、RN2は、任意置換ナフチルである。ある態様において、RN2は、置換ナフチルである。ある態様において、RN2は、非置換ナフチルである。ある態様において、RN2は、任意置換アシルである。ある態様において、RN2は、置換アシルである。ある態様において、RN2は、非置換アシルである。ある態様において、RN2は、窒素保護基である。ある態様において、RN2は、水素である。
本明細書に一般に定義されるとおり、RN3は、水素、任意置換アルキル、任意置換アリール、任意置換アシル、または窒素保護基である。ある態様において、RN3は、任意置換アルキルである。ある態様において、RN3は、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RN3は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RN3は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RN3は、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RN3は、置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RN3は、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RN3は、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、RN3は、メチルである。ある態様において、RN3は、エチルである。ある態様において、RN3は、任意置換アリールである。ある態様において、RN3は、置換アリールである。ある態様において、RN3は、非置換アリールである。ある態様において、RN3は、任意置換フェニルである。ある態様において、RN3は、置換フェニルである。ある態様において、RN3は、非置換フェニルである。ある態様において、RN3は、任意置換ナフチルである。ある態様において、RN3は、置換ナフチルである。ある態様において、RN3は、非置換ナフチルである。ある態様において、RN3は、任意置換アシルである。ある態様において、RN3は、置換アシルである。ある態様において、RN3は、非置換アシルである。ある態様において、RN3は、窒素保護基である。ある態様において、RN1は、水素である。
本明細書に一般に定義されるとおり、RN4は、水素、任意置換アルキル、任意置換アリール、任意置換アシル、または窒素保護基である。ある態様において、RN4は、任意置換アルキルである。ある態様において、RN4は、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RN4は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RN4は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、RN4は、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RN4は、置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RN4は、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、RN4は、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、RN4は、メチルである。ある態様において、RN4は、エチルである。ある態様において、RN4は、任意置換アリールである。ある態様において、RN4は、置換アリールである。ある態様において、RN4は、非置換アリールである。ある態様において、RN4は、任意置換フェニルである。ある態様において、RN4は、置換フェニルである。ある態様において、RN4は、非置換フェニルである。ある態様において、RN4は、任意置換ナフチルである。ある態様において、RN4は、置換ナフチルである。ある態様において、RN4は、非置換ナフチルである。ある態様において、RN4は、任意置換アシルである。ある態様において、RN4は、置換アシルである。ある態様において、RN4は、非置換アシルである。ある態様において、RN1は、酸素保護基である。ある態様において、RN4は、水素である。
ある態様において、RN1、RN2、RN3、およびRN4はすべて、水素である。
ある態様において、Rと、RN3およびRN4のいずれかとは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する。ある態様において、Rと、RN3およびRN4のいずれかとは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ピロリジンを形成する。ある態様において、Rと、RN3およびRN4のいずれかとは、介在原子と一緒に連結して、非置換ピロリジンを形成する。ある態様において、Rと、RN3およびRN4のいずれかとは、介在原子と一緒に連結して、任意置換アゼチジンを形成する。ある態様において、Rと、RN3およびRN4のいずれかとは、介在原子と一緒に連結して、非置換アゼチジンを形成する。ある態様において、Rと、RN3およびRN4のいずれかとは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ピペリジンを形成する。ある態様において、Rと、RN3およびRN4のいずれかとは、介在原子と一緒に連結して、非置換ピペリジンを形成する。
ある態様において、RおよびRN2は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する。ある態様において、RおよびRN2は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ピロリジンを形成する。ある態様において、RおよびRN2は、介在原子と一緒に連結して、非置換ピロリジンを形成する。ある態様において、RおよびRN2は、介在原子と一緒に連結して、任意置換アゼチジンを形成する。ある態様において、RおよびRN2は、介在原子と一緒に連結して、非置換アゼチジンを形成する。ある態様において、RおよびRN2は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ピペリジンを形成する。ある態様において、RおよびRN2は、介在原子と一緒に連結して、非置換ピペリジンを形成する。
ある態様において、RおよびRN1は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する。ある態様において、RおよびRN1は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ピロリジンを形成する。ある態様において、RおよびRN1は、介在原子と一緒に連結して、非置換ピロリジンを形成する。ある態様において、RおよびRN1は、介在原子と一緒に連結して、任意置換アゼチジンを形成する。ある態様において、RおよびRN1は、介在原子と一緒に連結して、非置換アゼチジンを形成する。ある態様において、RおよびRN1は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ピペリジンを形成する。ある態様において、RおよびRN1は、介在原子と一緒に連結して、非置換ピペリジンを形成する。
本明細書に一般に定義されるとおり、pは、0、1、または2である。ある態様において、pは、0である。ある態様において、pは、1である。ある態様において、pは、2である。
基R
本明細書に一般に定義されるとおり、どの場合のRも、独立して、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、−OR4a、−N(R4b、または−SR4cである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、水素である。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−CNである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−NOである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−Nである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、任意置換アルケニルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、任意置換アルキニルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、任意置換カルボシクリルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、任意置換ヘテロシクリルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、任意置換アリールである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、任意置換ヘテロアリールである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、任意置換アシルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−OR4aであり、ここでR4aは、本明細書に定義されるとおりである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−N(R4bであり、ここでR4bは、本明細書に定義されるとおりである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、−SR4cであり、ここでR4cは、本明細書に定義されるとおりである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、任意置換アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、置換アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、非置換アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、任意置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、非置換C1〜6アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、任意置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、非置換C1〜3アルキルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、tert−ブチルである。ある態様において、Rの1つの場合は、tert−ブチルである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、ハロゲンである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、Cl、Br、F、およびIからなる群から選択される。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、Clである。ある態様において、Rの1つの場合は、Clである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、Brである。ある態様において、Rの1つの場合は、Brである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、Fである。ある態様において、Rの1つの場合は、Fである。ある態様において、Rの少なくとも1つの場合は、Iである。ある態様において、Rの1つの場合は、Iである。
本明細書に一般に定義されるとおり、どの場合のR4aも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である。ある態様において、R4aの少なくとも1つの場合は、水素である。ある態様において、R4aの少なくとも1つの場合は、任意置換アルキルである。ある態様において、R4aの少なくとも1つの場合は、任意置換アルケニルである。ある態様において、R4aの少なくとも1つの場合は、任意置換アルキニルである。ある態様において、R4aの少なくとも1つの場合は、任意置換カルボシクリルである。ある態様において、R4aの少なくとも1つの場合は、任意置換ヘテロシクリルである。ある態様において、R4aの少なくとも1つの場合は、任意置換アリールである。ある態様において、R4aの少なくとも1つの場合は、任意置換ヘテロアリールである。ある態様において、R4aの少なくとも1つの場合は、任意置換アシルである。ある態様において、R4aの少なくとも1つの場合は、酸素保護基である。
本明細書に一般に定義されるとおり、どの場合のR4bも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または窒素保護基である;または任意に、2つのR4bは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルまたは任意置換ヘテロアリールを形成する。ある態様において、R4bの少なくとも1つの場合は、水素である。ある態様において、R4bの少なくとも1つの場合は、任意置換アルキルである。ある態様において、R4bの少なくとも1つの場合は、任意置換アルケニルである。ある態様において、R4bの少なくとも1つの場合は、任意置換アルキニルである。ある態様において、R4bの少なくとも1つの場合は、任意置換カルボシクリルである。ある態様において、R4bの少なくとも1つの場合は、任意置換ヘテロシクリルである。ある態様において、R4bの少なくとも1つの場合は、任意置換アリールである。ある態様において、R4bの少なくとも1つの場合は、任意置換ヘテロアリールである。ある態様において、R4bの少なくとも1つの場合は、任意置換アシルである。ある態様において、R4bの少なくとも1つの場合は、窒素保護基である。ある態様において、2つのR4bは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する。ある態様において、2つのR4bは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロアリールを形成する。
本明細書に一般に定義されるとおり、どの場合のR4cも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または硫黄保護基である。ある態様において、R4cの少なくとも1つの場合は、水素である。ある態様において、R4cの少なくとも1つの場合は、任意置換アルキルである。ある態様において、R4cの少なくとも1つの場合は、任意置換アルケニルである。ある態様において、R4cの少なくとも1つの場合は、任意置換アルキニルである。ある態様において、R4cの少なくとも1つの場合は、任意置換カルボシクリルである。ある態様において、R4cの少なくとも1つの場合は、任意置換ヘテロシクリルである。ある態様において、R4cの少なくとも1つの場合は、任意置換アリールである。ある態様において、R4cの少なくとも1つの場合は、任意置換ヘテロアリールである。ある態様において、R4cの少なくとも1つの場合は、任意置換アシルである。ある態様において、R4cの少なくとも1つの場合は、窒素保護基である。
医薬組成物、キット、および投与
本開示は、式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、および任意に薬学的に許容し得る賦形剤を含む医薬組成物を提供する。ある態様において、本明細書に記載の医薬組成物は、式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、および任意に薬学的に許容し得る賦形剤を含む。
ある態様において、本明細書に記載の化合物は、医薬組成物中、有効量で提供されている。ある態様において、有効量は、治療的有効量である。ある態様において、有効量は、予防的有効量である。ある態様において、有効量は、増殖性疾患の処置を必要とする対象における前記増殖性疾患を処置するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、増殖性疾患の予防を必要とする対象における前記増殖性疾患を予防するのに有効な量である。例示の増殖性疾患は、これらに限定されないが、がん、良性新生物、血管新生に関連する疾患、炎症性疾患、および自己免疫疾患を包含する。ある態様において、有効量は、血液の疾患の処置を必要とする対象における前記血液の疾患を処置するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、がん(例として、AMLなどの白血病)の処置を必要とする対象における前記がんを処置するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、血液のがんの再発(recurrence)の予防を必要とする対象における前記血液のがんの再発を予防するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、疾患(例として、増殖性疾患、血液のがん)が発症するリスクの低減を必要とする対象における前記疾患が発症するリスクを低減させるのに有効な量である。ある態様において、有効量は、対象または生体試料における細胞のアポトーシスを誘導するのに有効な量である。ある態様において、有効量は、対象または生体試料におけるアルファ−エノラーゼ酵素活性を阻害するのに有効な量である。
本明細書に記載の医薬組成物は、薬理学の技術分野において知られているいずれの方法によっても調製され得る。一般に、かかる調製方法は、本明細書に記載の化合物(すなわち、「活性成分」)を、担体または賦形剤、および/または1以上の他の補助成分と結び付けること、および次いで、必要に応じて、および/または望ましい場合、製品を所望の単回または複数回の用量単位に成形すること、および/または包装すること、を包含する。
医薬組成物は、単回単位用量として、および/または複数の単回単位用量として、大量に調製、包装および/または販売され得る。「単位用量」は、所定量の活性成分を含む医薬組成物の、個別の量である。活性成分の量は、一般に、対象へ投与されるであろう活性成分の投薬量と等しいか、および/または、かかる投薬量の2分の1または3分の1などの、かかる投薬量の都合の良い画分である。
本明細書に記載の医薬組成物中の、活性成分、薬学的に許容し得る賦形剤、および/またはあらゆる追加成分の相対量は、処置される対象のアイデンティティ、サイズ、および/または状態に応じて、およびさらに、組成物が投与されるはずの経路に応じて、変動するであろう。組成物は、0.1%と100%(w/w)との間で活性成分を含んでもよい。
提供される医薬組成物の製造に使用される、薬学的に許容し得る賦形剤は、不活性希釈剤、分散剤および/または造粒剤、界面活性剤および/または乳化剤、崩壊剤、結合剤、保存剤、緩衝剤、潤滑剤、および/または油を包含する。ココアバターおよび坐剤ワックスなどの賦形剤、着色剤、コーティング剤、甘味料、香味料、および香料もまた、組成物中に存在していてもよい。
例示の希釈剤は、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸ナトリウム、ラクトース、スクロース、セルロース、微結晶性セルロース、カオリン、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、塩化ナトリウム、乾燥デンプン、コーンスターチ、粉砂糖、およびこれらの混合物を包含する。
例示の造粒剤および/または分散剤は、ジャガイモデンプン、トウモロコシデンプン、タピオカデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、クレー、アルギン酸、グアーガム、シトラスパルプ、寒天、ベントナイト、セルロース、および木製品、天然スポンジ、カチオン交換樹脂、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、炭酸ナトリウム、架橋ポリ(ビニル−ピロリドン)(クロスポビドン)、カルボキシメチルスターチナトリウム(デンプングリコール酸ナトリウム)、カルボキシメチルセルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(クロスカルメロース)、メチルセルロース、アルファ化デンプン(デンプン1500)、微晶質デンプン、水不溶性デンプン、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(Veegum)、ラウリル硫酸ナトリウム、四級アンモニウム化合物、およびこれらの混合物を包含する。
例示の界面活性剤および/または乳化剤は、天然の乳化剤(例として、アカシア、寒天、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、トラガカント、コンドラックス(chondrux)、コレステロール、キサンタン、ペクチン、ゼラチン、卵黄、カゼイン、羊毛脂、コレステロール、ワックス、およびレシチン)、コロイドクレー(例として、ベントナイト(ケイ酸アルミニウム)およびVeegum(ケイ酸アルミニウムマグネシウム))、長鎖アミノ酸誘導体、高分子量アルコール(例として、ステアリルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコール、トリアセチンモノステアラート、エチレングリコールジステアラート、グリセリルモノステアラート、およびプロピレングリコールモノステアラート、ポリビニルアルコール)、カルボマー(例として、カルボキシポリメチレン、ポリアクリル酸、アクリル酸ポリマー、およびカルボキシビニルポリマー)、カラギーナン、セルロース誘導体(例として、カルボキシメチルセルロースナトリウム、粉末セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース)、ソルビタン脂肪酸エステル類(例として、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウラート(Tween(登録商標)20)、ポリオキシエチレンソルビタン(Tween(登録商標)60)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート(Tween(登録商標)80)、ソルビタンモノパルミテート(Span(登録商標)40)、ソルビタンモノステアラート(Span(登録商標)60)、ソルビタントリステアラート(Span(登録商標)65)、グリセリルモノオレアート、ソルビタンモノオレアート(Span(登録商標)80))、ポリオキシエチレンエステル(例として、ポリオキシエチレンモノステアラート(Myrj(登録商標)45)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエトキシル化ヒマシ油、ポリオキシメチレンステアラート、およびSolutol(登録商標))、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(例として、Cremophor(登録商標))、ポリオキシエチレンエーテル(例として、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(Brij(登録商標)30))、ポリ(ビニルピロリドン)、ジエチレングリコールモノラウラート、トリエタノールアミンオレアート、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸エチル、オレイン酸、ラウリン酸エチル、ラウリル硫酸ナトリウム、Pluronic(登録商標)F-68、Poloxamer P-188、臭化セトリモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、ドクサートナトリウム、および/またはこれらの混合物を包含する。
例示の結合剤は、デンプン(例として、コーンスターチおよびデンプン糊)、ゼラチン、糖(例として、スクロース、グルコース、デキストロース、デキストリン、糖蜜、ラクトース、ラクチトール、マンニトールなど)、天然および合成ゴム(例として、アカシア、アルギン酸ナトリウム、アイリッシュモスの抽出物、パンワルゴム(panwar gum)、ガッチゴム(ghatti gum)、オオバコエキス(isapol husk)の粘液、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶性セルロース、酢酸セルロース、ポリ(ビニルピロリドン)、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(Veegum(登録商標))、および落葉松アラボガラクタン)、アルギナート、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、無機カルシウム塩、ケイ酸、ポリメタクリラート、ワックス、水、アルコール、および/またはそれらの混合物を包含する。
例示の保存剤は、抗酸化剤、キレート剤、抗菌性保存剤、抗真菌性保存剤、抗原虫性保存剤、アルコール保存剤、酸性保存剤、および他の保存剤を包含する。ある態様において、保存剤は、抗酸化剤である。他の態様において、保存剤は、キレート剤である。
例示の酸化防止剤は、アルファ トコフェロール、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、モノチオグリセロール、メタ重亜硫酸カリウム、プロピオン酸、没食子酸プロピル、アスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、および亜硫酸ナトリウムを包含する。
例示のキレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびその塩および水和物(例として、エデト酸ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸二カリウム等)、クエン酸およびその塩および水和物(例としてクエン酸一水和物)、フマル酸およびその塩および水和物、リンゴ酸塩およびその塩および水和物、リン酸およびその塩および水和物、および酒石酸およびその塩および水和物を包含する。例示の抗菌性保存剤は、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ベンジルアルコール、ブロノポール、セトリミド、塩化セチルピリジニウム、クロルヘキシジン、クロロブタノール、クロロクレゾール、クロロキシレノール、クレゾール、エチルアルコール、グリセリン、ヘキセチジン、イミド尿素、フェノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、硝酸フェニル水銀、プロピレングリコール、およびチメロサールを包含する。
例示の抗真菌性保存剤は、ブチルパラベン、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、およびソルビン酸を包含する。
例示のアルコール保存剤は、エタノール、ポリエチレングリコール、フェノール、フェノール化合物、ビスフェノール、クロロブタノール、ヒドロキシベンゾアート、およびフェニルエチルアルコールを包含する。
例示の酸性保存剤は、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ベータカロチン、クエン酸、酢酸、デヒドロ酢酸、アスコルビン酸、ソルビン酸、およびフィチン酸を包含する。
他の保存剤は、トコフェロール、酢酸トコフェロール、メシル酸デテロキシム(deteroxime mesylate)、セトリミド、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、エチレンジアミン、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸カリウム、Glydant(登録商標)Plus、Phenonip(登録商標)、メチルパラベン、Germall(登録商標)115、Germaben(登録商標)II、Neolone(登録商標)、Kathon(登録商標)、およびEuxyl(登録商標)を包含する。
例示の緩衝剤は、クエン酸緩衝溶液、酢酸緩衝溶液、リン酸緩衝溶液、塩化アンモニウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グルビオン酸カルシウム、グルセプト酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、D−グルコン酸、グリセロリン酸カルシウム、乳酸カルシウム、プロパン酸、レブリン酸カルシウム、ペンタン酸、二塩基性リン酸カルシウム、リン酸、三塩基性リン酸カルシウム、リン酸カルシウムヒドロキシド(calcium hydroxide phosphate)、酢酸カリウム、塩化カリウム、グルコン酸カリウム、カリウム混合物、二塩基性リン酸カリウム、一塩基性リン酸カリウム、リン酸カリウム混合物、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、二塩基性リン酸ナトリウム、一塩基性リン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム混合物、トロメタミン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、アルギン酸、発熱物質非含有水、等張食塩水、リンゲル液、エチルアルコール、およびこれらの混合物を包含する。
例示の潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、シリカ、タルク、麦芽、ベヘン酸グリセリル、水素化植物油、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ロイシン、ラウリル硫酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、およびこれらの混合物を包含する。
例示の天然油は、アーモンド、杏仁、アボカド、ババス、ベルガモット、ブラックカレント種子、ルリジサ、カデ、カモミール、キャノーラ、キャラウェイ、カルナバ、ヒマシ油、シナモン、ココアバター、ココナッツ、タラ肝臓、コーヒー、トウモロコシ、綿実、エミュー、ユーカリ、月見草、魚、アマニ、ゲラニオール、ヘチマ、ブドウ種子、ヘーゼルナッツ、ヒソップ、ミリスチン酸イソプロピル、ホホバ、ククイナッツ、ラバンジン、ラベンダー、レモン、リツェアクベバ、マカデミアナッツ、ゼニアオイ、マンゴー種子、メドウフォームシード、ミンク、ナツメグ、オリーブ、オレンジ、オレンジラフィー、ヤシ、オイルヤシの種、桃仁、ピーナッツ、ケシの実、カボチャの種、菜種、米ぬか、ローズマリー、ベニバナ、サンダルウッド、サザンカ、セイボリー、サジー、ゴマ、シアバター、シリコーン、大豆、ヒマワリ、ティーツリー、アザミ、ツバキ、ベチベル、クルミ、および小麦胚芽を包含する。例示の合成油は、これらに限定はされないが、ステアリン酸ブチル、カプリル酸トリグリセリド、カプリン酸トリグリセリド、シクロメチコン、セバシン酸ジエチル、ジメチコーン360、ミリスチン酸イソプロピル、鉱油、オクチルドデカノール、オレイルアルコール、シリコーン油、およびこれらの混合物を包含する。
経口および非経口投与のための液体剤形は、薬学的に許容し得るエマルション、マイクロエマルション、溶液剤、懸濁液剤、シロップ剤およびエリキシル剤を包含する。活性成分に加えて、液体剤形は、当該技術分野において一般に使用されている不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤(エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミドなど)、油(例として、綿実油、ラッカセイ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、およびこれらの混合物を含んでもよい。不活性希釈剤を除くと、経口組成物は、アジュバント(湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、甘味料、香味料、および香料など)を包含し得る。非経口投与のためのある態様において、本明細書に記載のコンジュゲートは、Cremophor(登録商標)、アルコール、油、変性油、グリコール、ポリソルバート、シクロデキストリン、ポリマー、およびこれらの混合物などの可溶化剤と、混合される。
注射用製剤、例えば、無菌の注射用水性または油性懸濁液は、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用して、知られている技術に従って製剤化され得る。無菌注射用製剤は、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液として、非毒性の非経口的に許容し得る希釈剤または溶媒中の無菌の注射可能な溶液、懸濁液、またはエマルジョンであり得る。採用され得る、許容し得るビヒクルおよび溶媒には、水、リンゲル液、U.S.P.、および等張塩化ナトリウム溶液がある。加えて、無菌の固定油は従来、溶媒または懸濁媒体として採用されている。この目的のために、合成モノ−またはジ−グリセリドを包含するあらゆる無刺激性の固定油が、採用され得る。加えて、オレイン酸などの脂肪酸も、注射剤の調製に使用される。
注射用製剤は、例として、細菌保持フィルターに通す濾過によって、または使用に先立ち、滅菌水または他の滅菌注射用媒体に溶解または分散され得る滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって、滅菌され得る。
薬物の効果を持続させるために、皮下または筋肉内注射からの薬物の吸収を遅らせることが、しばしば望ましい。これは、難水溶性の、結晶または非晶質材料の液体懸濁液の使用によって、達成され得る。次いで、薬物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、同様にして、結晶サイズおよび結晶形にも依存し得る。代替的に、非経口投与された薬物形態の遅延吸収は、薬物を油ビヒクルに溶解または懸濁することによって、達成されてもよい。
経直腸または経膣投与のための組成物は、典型的には、本明細書に記載のコンジュゲートを、ココアバター、ポリエチレングリコールなどの好適な非刺激性賦形剤または担体と混合することによって調製され得る坐剤、または周囲温度では固体であるが体温では液体である、したがって直腸または膣腔の中で融解して活性成分を放出する、坐剤ワックスである。
経口投与のための固体剤形は、カプセル剤、錠剤、丸剤、粉末剤、および顆粒剤を包含する。かかる固体剤形において、活性成分は、少なくとも1つの不活性な、薬学的に許容し得る賦形剤または担体(クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなど)と、および/または(a)充填剤または増量剤(デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸など)、(b)バインダー(カルボキシメチルセルロース、アルギナート、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアカシアなど)、(c)湿潤剤(humectant)(グリセロールなど)、(d)崩壊剤(寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、アルギン酸、あるシリカート、および炭酸ナトリウムなど)、(e)溶解遅延剤(solution retarding agent)(パラフィンなど)、(f)吸収促進剤(四級アンモニウム化合物など)、(g)湿潤剤(wetting agent)(セチルアルコールおよびグリセロールモノステアラートなど)、(h)吸収剤(カオリンおよびベントナイトクレーなど)、および(i)滑剤(タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなど)、およびこれらの混合物と、混合される。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、剤形は、緩衝剤を包含してもよい。
類似するタイプの固体組成物も、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコール等のような賦形剤を使用する、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル中の充填剤として採用され得る。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティング、および薬理学の技術分野において周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて調製され得る。それらは、任意に、不透明化剤を含んでもよく、それらが、活性成分(単数または複数)のみを、またはこれを優先的に、腸管のある部分において任意の遅延のし方で放出する組成物のものであり得る。使用され得るカプセル化組成物の例は、ポリマー物質およびワックスを包含する。類似するタイプの固体組成物は、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコール等のような賦形剤を使用する、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル中の充填剤として採用され得る。
活性成分は、上に指摘されるとおりの1以上の賦形剤をもつマイクロカプセル型形態であり得る。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティング、放出制御コーティング、および医薬製剤分野において周知の他のコーティングなどの、コーティングおよびシェルを用いて、調製され得る。かかる固体剤形において、活性成分は、スクロース、ラクトース、またはデンプンなどの少なくとも1種の不活性希釈剤と混合され得る。かかる固体剤形は、常法に従って、不活性な希釈剤以外の追加物質、例として、ステアリン酸マグネシウムおよび微結晶性セルロースなどの錠剤化潤滑剤および他の錠剤化補助剤を含んでもよい。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、剤形は、緩衝剤を含んでもよい。それらは、任意に、不透明化剤を含んでもよく、およびそれらは、活性成分(単数または複数)のみを、またはこれを優先的に、腸管のある部分において任意の遅延のし方で放出する組成物のものであり得る。使用され得るカプセル化剤の例は、ポリマー物質およびワックスを包含する。
本明細書に記載の化合物の局所および/または経皮投与のための剤形は、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、粉末剤、溶液剤、スプレー剤、吸入剤、および/または貼付剤を包含してもよい。一般に、活性成分は、無菌条件下で、薬学的に許容し得る担体または賦形剤、および/または必要に応じて、あらゆる必要な保存剤および/または緩衝剤と混和される。加えて、本開示は、経皮貼付剤の使用を企図し、これはしばしば、活性成分の身体への制御送達を提供するという追加の利点を有する。かかる剤形は、例えば、活性成分を適正な媒体中に溶解および/または分配することによって、調製され得る。代替的にまたは加えて、速度は、速度制御膜を提供すること、および/または活性成分をポリマーマトリックスおよび/またはゲル中に分散させることのいずれかによって、制御され得る。
本明細書に記載の皮内医薬組成物を送達することにおける使用のための好適なデバイスは、短針デバイス(short needle devices)を包含する皮内組成物は、皮膚中への針の有効侵入長を限定するデバイスによって、投与され得る。代替的にまたは加えて、従来のシリンジも、皮内投与の古典的なマントー法に使用され得る。液体ジェット注射器を介して、および/または角質層を貫通して真皮に達するジェットを生成する針を介して、液体製剤を真皮に送達するジェット式注射デバイスは、好適である。圧縮ガスを使用して粉末形態の化合物を皮膚の外側の層を通って真皮へと加速させる、衝撃(ballistic)粉末/粒子送達デバイスは、好適である。
局所投与に好適な製剤は、これらに限定されないが、リニメント剤、ローション剤などの液剤および/または半液剤、クリーム剤、軟膏剤などの水中油型および/または油中水型エマルション、および/またはペースト剤、および/または溶液剤および/または懸濁液剤を包含する。局所投与可能製剤は、例えば、約1%から約10%(w/w)まで活性成分を含んでもよいが、活性成分の濃度は、溶媒中の活性成分の溶解限度と同程度であり得る。局所投与のための製剤はさらに、本明細書に記載の1以上の追加成分を含んでもよい。
本明細書に提供される医薬組成物の記載は主として、ヒトへの投与に好適な医薬組成物へ向けられているが、かかる組成物が一般に、あらゆる種類の動物への投与に好適であることが、当業者によって理解されるであろう。様々な動物への投与に好適な組成物にするための、ヒトへの投与に好適な医薬組成物の改変は、よく理解されており、獣医薬理学の当業者は、かかる改変を、通常の実験法を用いて設計および/または実施し得る。
本明細書に提供される化合物は、典型的には、投与の容易さおよび投薬量の均一性のために投薬量単位形態で製剤化される。しかしながら、本明細書に記載の組成物の1日総使用量は、健全な医学的判断の範囲内で医師によって決定されるであろうことが、理解されるであろう。あらゆる特定の対象または生物に対する具体的な治療的有効用量レベルは、処置されている疾患および障害の重症度;採用される具体的な活性成分の活性;採用される具体的な組成物;対象の年齢、体重、一般的健康状態、性別、および食事;投与の時間、投与経路、および採用される具体的な活性成分の排出速度;処置の期間;採用される具体的な活性成分と組み合わせて、またはこれと同時に使用される薬物;および、医療分野において周知の同様の因子を包含する、種々の因子に依存するであろう。
本明細書に提供される化合物および組成物は、経腸(例として、経口)、非経口、静脈内、筋肉内、動脈内、髄内、髄腔内、皮下、脳室内、経皮、皮内、直腸、膣内、腹腔内、局所(粉末剤、軟膏剤、クリーム剤、および/または滴剤による、など)、粘膜、経鼻、口腔内、舌下を包含する、あらゆる経路によって;気管内点滴注入、気管支点滴注入、および/または吸入によって;および/または経口スプレー、鼻腔スプレーおよび/またはエアロゾルとして、投与され得る。具体的に企図される経路は、経口投与、静脈内投与(例として、全身静脈内注射)、血液および/またはリンパ供給を介する局部投与、および/または患部への直接投与である。一般に、投与の最も適切な経路は、薬剤の性質(例として、胃腸管の環境におけるその安定性)、および/または対象の状態(例として、対象が、経口投与を忍容できるかどうか)を包含する、種々の因子に依存するであろう。ある態様において、本明細書に記載の化合物または医薬組成物は、対象の眼への局所投与に好適である。
有効量を達成するために要求される化合物の正確な量は、例えば、対象の種、年齢、および全身状態、副作用または障害の重症度、特定の化合物のアイデンティティ、投与のし方等に依存して、対象ごとに変動するであろう。有効量は、単回用量(例として、単回経口用量)または複数回用量(例として、複数回経口用量)に包含されてもよい。ある態様において、複数回用量が、対象へ投与されるかまたは組織または細胞へ適用されるとき、複数回用量のいずれか2回の用量は、異なる量かまたは実質的に同じ量の本明細書に記載の化合物を包含する。ある態様において、複数回用量が、対象へ投与されるかまたは組織または細胞へ適用されるとき、複数回用量を対象へ投与するかまたは複数回用量を組織または細胞へ適用する頻度は、1日につき3用量、1日につき2用量、1日につき用量、隔日に1用量、3日おきに1用量、毎週1用量、2週毎に1用量、3週毎に1用量、または4週毎に1用量である。ある態様において、数回用量を対象へ投与するかまたは複数回用量を組織または細胞へ適用する頻度は、1日あたり1用量である。ある態様において、数回用量を対象へ投与するかまたは複数回用量を組織または細胞へ適用する頻度は、1日あたり2用量である。ある態様において、数回用量を対象へ投与するかまたは複数回用量を組織または細胞へ適用する頻度は、1日あたり3用量である。ある態様において、複数回用量が、対象へ投与されるかまたは組織または細胞へ適用されるとき、複数回用量の初回用量と終回用量との間の期間は、1日、2日間、4日間、1週間、2週間、3週間、1カ月、2カ月間、3カ月間、4カ月間、6カ月間、9カ月間、1年間、2年間、3年間、4年間、5年間、7年間、10年間、15年間、20年間、または対象、組織、または細胞の生存期間である。ある態様において、複数回用量の初回用量と終回用量との間の期間は、3カ月間、6カ月間、または1年間である。ある態様において、複数回用量の初回用量と終回用量との間の期間は、対象、組織、または細胞の生存期間である。ある態様において、本明細書に記載の用量(例として、単回用量、または複数回用量のいずれかの用量)は、独立して、本明細書に記載の化合物の、0.1μgと1μgとの間、0.001mgと0.01mgとの間、0.01mgと0.1mgとの間、0.1mgと1mgとの間、1mgと3mgとの間、3mgと10mgとの間、10mgと30mgとの間、30mgと100mgとの間、100mgと300mgとの間、300mgと1,000mgとの間、または1gと10gとの間(両端を含む)を包含する。ある態様において、本明細書に記載の用量は、独立して、本明細書に記載の化合物の1mgと3mgとの間(両端を含む)を包含する。ある態様において、本明細書に記載の用量は、独立して、本明細書に記載の化合物の3mgと10mgとの間(両端を含む)を包含する。ある態様において、本明細書に記載の用量は、独立して、本明細書に記載の化合物の10mgと30mgとの間(両端を含む)を包含する。ある態様において、本明細書に記載の用量は、独立して、本明細書に記載の化合物の30mgと100mgとの間(両端を含む)を包含する。
本明細書に記載されるとおりの用量範囲は、提供される医薬組成物の、成人への投与のための指針を提供する。例えば、小児または青年へ投与される量は、医師または当業者によって決定され得、成人へ投与される量より少ないか、または同じであり得る。
本明細書に記載の化合物または組成物は、1以上の追加の医薬剤(例として、治療的および/または予防的に活性な薬剤)と組み合わせて投与され得る。化合物または組成物は、追加の医薬剤と組み合わせて投与され得るが、前記追加の医薬剤は、それらの活性(例として、疾患の処置を、これを必要とする対象において行うこと、疾患の予防を、これを必要とする対象において行うこと、疾患の発症リスクの低減を、これを必要とする対象において行うこと、における活性(例として、効力および/または有効性))を改善し、生物学的利用能を改善し、安全性を改善し、薬剤耐性を低減し、代謝を低減および/または改変し、排出を阻害し、および/または対象または細胞の中での分布を改変する。採用される治療法が、同じ障害に対して所望の効果を達成してもよく、および/またはそれが、異なる効果を達成してもよいこともまた、解されるであろう。ある態様において、本明細書に記載の化合物および追加の医薬剤を包含する本明細書に記載の医薬組成物は、化合物と追加の医薬剤の両方ではなく、その1つを包含する医薬組成物には存在しない相乗効果を示す。
本開示に網羅されるのにはまた、キット(例として、医薬パック)もある。提供されるキットは、本明細書に記載の医薬組成物または化合物、および容器(例として、バイアル、アンプル、ボトル、シリンジ、および/またはディスペンサーパッケージ、または他の好適な容器)を含んでもよい。いくつかの態様において、提供されるキットは、任意にさらに、本明細書に記載の医薬組成物または化合物の希釈または懸濁のための薬学的賦形剤を含む第2容器を包含してもよい。いくつかの態様において、第1容器および第2容器中に提供される、本明細書に記載の医薬組成物または化合物は、組み合わされて1単位剤形を形成する。
よって、一側面において、提供されるのには、本明細書に記載の化合物または医薬組成物を含む第1容器を包含するキットがある。ある態様において、キットは、疾患(例として、がんなどの増殖性疾患)の処置を必要とする対象における前記疾患を処置するのに有用である。ある態様において、キットは、疾患(例として、がんなどの増殖性疾患)の予防を必要とする対象における前記疾患を予防するのに有用である。ある態様において、キットは、疾患(例として、がんなどの増殖性疾患)が発症するリスクの低減を必要とする対象における前記疾患が発症するリスクを低減させるのに有用である。
ある態様において、本明細書に記載のキットは、キットを使用するための指示をさらに包含する。本明細書に記載のキットはまた、米国食品医薬品局(FDA)などの規制機関によって求められているとおりの情報をも包含していてもよい。ある態様において、キット中に包含される情報は、処方情報である。ある態様において、キットおよび指示は、疾患(例として、がんなどの増殖性疾患)の処置を必要とする対象における前記疾患を処置するために備えるものである。ある態様において、キットおよび情報は、疾患(例として、がんなどの増殖性疾患)の予防を必要とする対象における前記疾患を予防するために備えるものである。ある態様において、キットおよび情報は、疾患(例として、がんなどの増殖性疾患)が発症するリスクの低減を必要とする対象における前記疾患が発症するリスクを低減させるために備えるものである。ある態様において、キットおよび情報は、対象または細胞におけるアルファ−エノラーゼタンパク質の活性(例として、増大した活性などの、異常な活性)を阻害するために備えるものである。ある態様において、キットおよび情報は、対象または生体試料における細胞のアポトーシスを誘導するために備えるものである。本明細書に記載のキットは、別個の組成物として、本明細書に記載の1以上の追加の医薬剤を包含していてもよい。
処置の方法および使用
本発明はまた、式(I)で表される化合物、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、およびプロドラッグ、およびそれらの医薬組成物、例として、疾患または状態の処置および/または予防のための、アルファ−エノラーゼ酵素活性の阻害のための、および細胞のアポトーシスの誘導のための、前記医薬組成物を使用する方法をも提供する。
本明細書に提供されるのには、対象における疾患または状態を処置および/または予防する方法があり、その方法は、式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグ、またはその医薬組成物を対象へ投与することを含む。本明細書に提供される化合物は、いずれの疾患または状態を処置するために使用されてもよい。ある態様において、疾患または状態は、増殖性疾患、遺伝的疾患、血管新生に関連する疾患、炎症性疾患、心血管疾患、肝疾患、脾臓疾患、肺の疾患(pulmonary disease)、疼痛状態、血液の疾患、神経学的疾患、精神障害、自己免疫疾患、感染性疾患、代謝性疾患、胃腸障害、または内分泌疾患である。
ある態様において、疾患は、増殖性疾患である。増殖性疾患の例は、これらに限定されないが、良性新生物、血管新生に関連する疾患、炎症性疾患、および自己免疫疾患を包含する。ある態様において、疾患は、がんである。ある態様において、疾患は、FLT3変異がんである。ある態様において、疾患は、血液のがんである。ある態様において、疾患は、白血病である。ある態様において、疾患は、急性リンパ球性白血病(ALL)(例として、B細胞ALL、T細胞ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、または慢性リンパ球性白血病(CLL))である。ある態様において、疾患は、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性新生物(MPN)、骨髄線維症(MF)、または血液のがんのいくつかの組み合わせである。ある態様において、疾患は、リンパ腫である。ある態様において、疾患は、ホジキンリンパ腫(HL)(例として、B細胞HL、T細胞HL)である。ある態様において、疾患は、非ホジキンリンパ腫(NHL)である。非ホジキンリンパ腫の例は、これらに限定されないが、びまん性大細胞型リンパ腫(DLCL)(例として、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病/小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、辺縁帯B細胞リンパ腫(例として、粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫、節性辺縁帯B細胞リンパ腫、脾性辺縁帯B細胞リンパ腫)、縦隔原発B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫(すなわち、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症)、有毛細胞白血病(HCL)、免疫芽球性大細胞型リンパ腫、前駆Bリンパ芽球性リンパ腫および原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫などのB細胞NHL;および前駆T−リンパ芽球性リンパ腫/白血病、末梢T細胞リンパ腫(PTCL)(例として、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)(例として、菌状息肉腫、セザリー症候群)、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、節外性ナチュラルキラーT細胞リンパ腫、腸症型T細胞リンパ腫、皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫、および再生不良性大細胞型リンパ腫)などのT細胞NHL;上に記載されるとおりの1以上の白血病/リンパ腫の混合;および多発性骨髄腫(MM)を包含する。ある態様において、疾患は、多発性骨髄腫である。ある態様において、疾患は、AMLである。ある態様において、疾患は、FLT3変異AMLである。ある態様において、疾患は、異常なアルファ−エノラーゼ活性に関連する疾患である。ある態様において、疾患は、異常なアルファ−エノラーゼ活性に関連するがんである。ある態様において、疾患は、増大したアルファ−エノラーゼ活性に関連する疾患である。ある態様において、疾患は、増大したアルファ−エノラーゼ活性に関連するがんである。
本発明はまた、本明細書に記載の疾患の処置および/または予防のための、式(I)で表される化合物、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、およびプロドラッグ、およびそれらの医薬組成物の使用をも提供する。
加えて、本発明は、本明細書に記載の疾患の処置のための医薬の製造のための、式(I)で表される化合物、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、およびプロドラッグ、およびそれらの医薬組成物の使用を提供する。
本明細書に提供されるのにはまた、対象または生体試料における細胞のアポトーシスを誘導する方法もあり、その方法は、式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグ、またはその医薬組成物を対象または生体試料へ投与することを含む。ある態様において、細胞におけるアポトーシスを誘導する方法は、細胞を、式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグ、またはその医薬組成物と接触させることを伴う。ある態様において、細胞は、がん細胞である。ある態様において、細胞は、造血がん細胞(例として、AML細胞)である。ある態様において、細胞は、AMLがん細胞である。
本発明はまた、対象または生体試料の細胞におけるアポトーシスの誘導のための、式(I)で表される化合物、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、およびプロドラッグ、およびそれらの医薬組成物の使用をも提供する。
加えて、本発明は、対象または生体試料における細胞のアポトーシスの誘導のための医薬の製造のための、式(I)で表される化合物、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、およびプロドラッグ、およびそれらの医薬組成物の使用を提供する。
その上、本明細書に提供されるのには、アルファ−エノラーゼタンパク質の酵素活性をモジュレートする(すなわち、阻害する)方法があり、その方法は、アルファ−エノラーゼを、式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグ、またはその医薬組成物と接触させることを含む。ある態様において、アルファ−エノラーゼタンパク質は、細胞中で阻害される。ある態様において、アルファ−エノラーゼタンパク質は、in vitroで阻害される。ある態様において、アルファ−エノラーゼタンパク質は、対象の細胞中で(例として、in vivoで)阻害される。本明細書に記載のとおり、アルファ−エノラーゼの過剰発現は、数種のがんおよび腫瘍(例として、血液のがん、神経膠腫、神経内分泌腫瘍、神経芽細胞腫、前立腺がん、膵臓がん、胆管癌、甲状腺がん、肺がん、***のがん、等々)に関連する。未処置のがん(例として、AMLなどの血液のがん)において、例えば、エノラーゼ活性が、増大したタンパク質発現に起因して、増大されている。エノラーゼは、エネルギー供給源としてATPを、解糖における自身の役割を介して提供する。エノラーゼはまた、細胞周期のために求められる微小管重合および再組織化をもサポートする。具体的な理論に拘泥されることは望ましくないが、本発明の化合物は、アルファ−エノラーゼ酵素活性を阻害し得、それによって、微小管重合のためのATPを低減し、アポトーシス細胞死へ繋げる。
本発明はまた、アルファ−エノラーゼタンパク質の酵素活性の阻害のための、式(I)で表される化合物、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、およびプロドラッグ、およびそれらの医薬組成をも提供する。
加えて、本発明は、アルファ−エノラーゼタンパク質の阻害のための医薬の製造のための、式(I)で表される化合物、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、水和物、溶媒和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、およびプロドラッグ、およびそれらの医薬組成物の使用を提供する。
ある態様において、本明細書に記載の方法は、治療的有効量の、式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグ、またはその医薬組成物を対象へ投与することを含み、ここで「治療的有効量」は、本明細書に定義されるとおりである。
ある態様において、本明細書に記載の方法は、予防的有効量の、式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグ、またはその医薬組成物を対象へ投与することを含み、ここで「予防的有効量」は、本明細書に定義されるとおりである。
本明細書に提供される化合物または組成物は、1以上の追加の治療的活性剤と同時に、それに先立ち、またはそれに続けて、投与されてもよい。一般に、各剤は、その剤について決定された、用量にておよび/またはタイムスケジュールで、投与されるであろう。この組み合わせにおいて利用される追加の治療的活性剤が、単一の組成物において一緒に投与され得るか、または異なる組成物において別個に投与され得ることは、さらに理解されるであろう。レジメンにおいて採用する具体的な組み合わせは、本発明の化合物の、追加の治療的活性剤との適合性、および/または達成されるべき所望の治療効果を考慮に入れるであろう。一般に、組み合わせに利用される追加の治療的活性剤は、それらが個々に利用されるレベルを超えないレベルにて利用されることが見込まれる。いくつかの態様において、組み合わせに利用されるレベルは、ここに利用されるレベルより低いであろう。ある態様において、追加の治療剤は、抗増殖剤であり、ここで「抗増殖」剤は、本明細書に定義されるとおりであるある態様において、追加の治療剤は、抗がん剤であり、ここで「抗がん」剤は、本明細書に定義されるとおりである。
ある態様において、本明細書に記載の化合物または医薬組成物は、これらに限定されないが、手術、放射線治療、移植術(例として、幹細胞移植術、骨髄移植術)、免疫治療、および化学治療を包含する、抗がん治療と併用して施され得る。
ある態様において、処置される対象は、哺乳動物である。ある態様において、対象は、ヒトである。ある態様において、対象は、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、またはヤギなどの、飼い慣らされた動物(a domesticated animal)である。ある態様において、対象は、イヌまたはネコなどのコンパニオン動物(a companion animal)である。ある態様において、対象は、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、またはヤギなどの、家畜動物(a livestock animal)である。ある態様において、対象は、動物園の動物(a zoo animal)である。別の態様において、対象は、齧歯動物、イヌ、またはヒトではない霊長目の動物などの、実験動物(a research animal)である。ある態様において、対象は、トランスジェニックマウスまたはトランスジェニックブタなどのヒトではないトランスジェニック動物である。
ある態様において、提供される方法は、細胞を、本明細書に記載のとおりの有効量の化合物または医薬組成物と接触させることを含む。細胞は、in vitroまたはin vivoで接触させられてもよい。ある態様において、接触されることは、in vivoで、である。ある態様において、接触されることは、in vitroで、である。ある態様において、細胞は、がん細胞である。ある態様において、細胞は、白血病細胞である。ある態様において、細胞は、急性骨髄性白血病細胞(AML細胞)である。ある態様において、細胞は、白血病幹細胞などのがん幹細胞である。
ある態様において、本明細書に記載の方法は、生体試料を、有効量の、式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、水和物、多形、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識された誘導体、またはプロドラッグ、またはその医薬組成物と接触させることを包含する。ある態様において、生体試料は、in vitroで接触させられる。ある態様において、生体試料は、対象から得られる。

本発明のこれらのおよび他の側面は、以下の例を考慮してさらに理解されるであろう。これらは、本発明のある具体的な態様を説明することを意図したものであって、クレームによって定義されるとおりのその範囲を限定することは意図していない。
化合物の合成
一般の合成
式(I)で表される化合物を、スキーム1に示されるとおりに調製した。mBHA(4−メチルベンズヒドリルアミン)レジンに結合しBocで保護されたジペプチド1を、標準的なBoc(tert−ブチルオキシカルボニル)化学を使用して作製した。スキーム1の試薬および条件は以下のとおりである:(a)55% TFA/DCM(トリフルオロ酢酸/ジクロロメタン)、30min;3×5% DIEA(N,N−ジイソプロピルエチルアミン);(b)スルホニルクロリド(例として、Cl−SO)(8 equiv 0.1M 無水DCM)、DIEA(10 equiv)、室温、終夜;(c)BH−THF(ボラン−テトラヒドロフラン)、65℃、100時間;(d)ピペリジン、65℃、24時間;(e)HF(フッ化水素酸)、0℃、7時間。すべてのケースにおいて、最終生成物は、それらのHF槽から95%酢酸で抽出し、次いで、冷凍、凍結乾燥、および50%アセトニトリル/水での再懸濁という3つの連続したラウンドを被った。
精製および特徴付け
器具の使用(Instrumentation)
すべての精製を、Shimadzu半分取HPLC(高速液体クロマトグラフィー)を使用して実行した。HPLC系は、LC-6ADバイナリーポンプ、DGU-20A 3R脱気ユニット、CBM-20A通信バスモジュール、SIL-10APオートサンプラー、およびFRC-10Aフラクションコレクターからなる。すべてのクロマトグラフィーのピーク検出は、214nmの吸光度を検出するためのSPD-20Aダイオードアレイ検出器セットを使用して実施した。すべてのクロマトグラフィーの分離は、Phenomenex Luna C18分取カラム(5μm、150×21.20mm i.d.)を使用して実施した。カラムの入口を、Phenomenex C18 Prepセキュリティ・ガード・カートリッジ(security guard cartridge)(15×21.2mm i.d.)によって保護した。
化学薬品および試薬
すべての試料は、Sigma Aldrichを通して得られた、HPLCグレードのまたはそれより高いグレードのアセトニトリル/水の混合物の50/50混合物の2000/3000uL中で再構成した。次いで試料は、分離のためHPLC上へ注入する前に、0.45μmシリンジフィルターのSpartan 30に通して濾過した。移動相は、Sigma AldrichおよびFisher Scientificから得られた0.1% LCMS(液体クロマトグラフィー−質量分析)グレードのギ酸と、脱イオン水およびHPLCグレードのアセトニトリルからなった。
HPLCの条件
HPLCの当初の設定は95% 水であった。勾配を6分間にわたり20% アセトニトリル(v/v)まで直線的に増加させた。再び勾配を39分間にわたり60% アセトニトリル(v/v)まで直線的に増加させた。次いで勾配を3分間にわたり95% アセトニトリル(v/v)まで直線的に増加させ、次いでさらに4分間保った。最後に勾配を1分間にわたり5% アセトニトリル(v/v)まで直線的に減少させ、止まるまで保った。総動作時間は58分間に相当した。使用された総流速は1分当たり12mLであり、ピーク分割時間(peak divide time)は0.75分に設定した。1,000,000uV/secの傾きを、1,004,500uVのレベルに伴い、このユニットのために設定し、傾きのオーバーライド(a slope override)もまた5,510uVに設定した。注入された試料体積は、1×で注入されている2000uLまたは3000uLのいずれかとともに、粗材料の収率に基づいた。
LCMSの分析
試料は、Shimadzu Prominence液体クロマトグラフ(溶媒A:0.1% ギ酸をもつ水;溶媒B:0.1% ギ酸をもつアセトニトリル)、Shimadzu Prominence UV(紫外光)Detector(波長214および254nm)およびShimadzu LCMS-2010(ポジティブモード・スキャニング175〜1000m/z)で分析した。試料に対し、Phenomenex Luna C18 5μ 100A 50×4.60mmカラム上0.5mL/分の流速および6分間にわたる5〜95%の勾配で逆相モードにおいて動作させた。
例示の化合物2470-15を、スキーム1において概説された一般手順を利用して作製した。Rは、Boc−Valから;Rは、Boc−Alaから;Rは、4−tert−ブチルベンゼン−1−スルホニルクロリドから、組み込んだ。3.74分間でのLCMS保持時間が[M + H]+ 356を実測した(found)。
例示の化合物2470-23を、スキーム1において概説された一般手順を利用して作製した。Rは、Boc−Valから;Rは、Boc−Valから;Rは、4−ヨードベンゼン−1−スルホニルクロリドから、組み込んだ。3.71分間でのLCMS保持時間が[M + H]+ 454を実測した。
例示の化合物2470-40を、スキーム1において概説された一般手順を利用して作製した。Rは、Boc−D−leuから;Rは、Boc−Asp(OBzl)−OHから;Rは、ナフタレン−2−スルホニルクロリドから、組み込んだ。3.30分間でのLCMS保持時間が[M + H]+ 394を実測した。
例示の化合物2470-49を、スキーム1において概説された一般手順を利用して作製した。Rは、Boc−D−valから;Rは、Boc−Alaから;Rは、ナフタレン−2−スルホニルクロリドから、組み込んだ。3.32分間でのLCMS保持時間が[M + H]+ 350を実測した。
例示の化合物2470-51を、スキーム1において概説された一般手順を利用して作製した。Rは、Boc−D−valから;Rは、Boc−Alaから;Rは、4−tert−ブチルベンゼン−1−スルホニルクロリドから、組み込んだ。3.67分間でのLCMS保持時間が[M + H]+ 356を実測した。
In VitroおよびIn Vivoでの研究
式(I)で表される化合物は、50μg/mLにて、最低限のBMEC破壊を伴うが、KG−1細胞株(ヒト急性骨髄性白血病細胞)において有意な毒性を有することが見出された(表1参照)。KG−1細胞に対するパーセント毒性について与えられた数値を、DMFに対して正規化する。平均的なAML−LSC毒性 vs. AML総毒性を比較するため、取りたてのヒト初代白血病骨髄単核細胞を、単回用量の化合物2470-23および2470-51で単一時点にて処置し、AML白血病幹細胞(LSC)集団対総AML細胞集団の死滅を定量化した(図1)。これは、両2470化合物が、AML LSC画分に対し選択的に毒性があったことを実証する。次に、AML−LSC毒性対Tリンパ細胞(Jurkat)毒性を調べた。2470-23および2470-51の単回用量の処置を、リンパ球(CD4+ Jurkat)対骨髄性(AML LSC)白血病細胞に対し比較することで、AMLに対するこれら化合物の特異性が実証された(図2)。正常で健康的な血液幹細胞(取りたての臍帯血(umbilical cord blood)から調達された)対AML LSCに対する2470-23および2470-51の単回用量の処置もまた比較した。図3に示されるとおり、本発明の化合物は、健康的な幹細胞を枯渇させない一方で、それらは、白血病幹細胞を枯渇させる。これらの結果は、異常細胞に対しては作用の特異性があること、相対的に正常細胞は温存することを示す。
化合物2570-51についての薬理学的およびADME(吸収、分布、代謝、排出)データを表2に示す。本発明の化合物についての追加の生物学的データは、図および図面の簡単な記載から見出せ得る。
均等物および範囲
クレームにおいて、「A」、「AN」、および「THE」などの冠詞は、1または1より多いことを意味してもよいが、それと反する指示がないか、またはそれとは別に、文脈から明らかでない場合に限る。ある群の1以上のメンバー間に「OR」を包含するクレームまたは記載は、その群のメンバーのうち、1つ、1つより多いか、または、すべてが、所与の生成物またはプロセスに存在するか、それに用いられるか、またはそれとは別に、それに関係があるか、を満たすと考えられるが、それと反する指示がないか、またはそれとは別に、文脈から明らかでない場合に限る。本発明は、その群のうち、正確に1つのメンバーが、所与の生成物またはプロセスに存在するか、それに用いられるか、またはそれとは別に、それに関係がある態様を包含する。本発明は、その群のメンバーのうち、1つより多いかまたはすべてが、所与の生成物またはプロセスに存在するか、それに用いられるか、またはそれとは別に、それに関係がある態様を包含する。
その上、本発明は、列挙されたクレームの1以上からの1以上の限定、要素、節、および記述用語が、別のクレーム中へ導入されるすべての変動、組み合わせ、および順列を網羅する。例えば、あるクレームが、別のクレームに従属しており、同じ基本クレームに従属するいずれか他のクレーム中に見出される1以上の限定を包含するように修飾され得る。要素が、例として、マーカッシュ群形式において、列挙されるものとして表示されている場合、要素の各下位群もまた開示されており、いずれの要素(単数または複数)も群から除去され得る。一般に、本発明、または本発明の側面が、特定の要素および/または特色を含むとして見なされる場合、本発明のある態様または本発明のある側面は、かかる要素および/または特色からなるか、または実質的にそれからなると理解されるべきである。簡潔さを目的として、それらの態様は、本明細書中、in haec verbaで具体的に明記されていない。用語「含むこと(comprising)」および「含有すること(containing)」が、オープンであることを意図し、追加の要素またはステップの包含を容認することにもまた留意する。範囲が与えられたとき、エンドポイントも包含される。その上、別段の指示がなされないか、またはそれとは別に、文脈および当業者の理解から明らかでない場合に限り、範囲として表現される値は、いずれか具体的な数値を、または本発明の異なる態様において述べられる範囲内の下位の範囲を、文脈が明確に別段の指図をしない限り、範囲の下限の単位の10倍まで、想定し得る。
本出願は、様々な交付済み特許、公開された特許出願、学術論文、および他の刊行物を参照するが、それらのすべてが参照により本明細書に組み込まれる。組み込まれた参考文献のいずれかと本明細書との間に矛盾がある場合、本明細書が支配するものとする。加えて、先行技術の範囲内に収まる本発明のいずれか特定の態様は、クレームのいずれか1以上から明示的に除かれてもよい。なぜなら、かかる態様が、当業者に知られていると見なされるため、除くことが本明細書に明示的に明記されていない場合であっても、それらは除かれてもよい。本発明のいずれか特定の態様は、先行技術の存在に関してもしていなくても、いずれの理由から、いずれのクレームからも除かれ得る。
当業者は、ルーチンな実験法を使用するだけで、本明細書に記載の具体的な態様の多くの均等物を、認識するかまたは確かめられるであろう。本明細書に記載の本態様の範囲は、上の記載へ限定されるものとは意図しないがむしろ、添付のクレームに明記されるとおりである。当業者は、この記載に対する様々な変化および修飾が、以下のクレームに定義されるとおり、本発明の精神または範囲を逸脱せずになされてもよいことが解されるであろう。

Claims (75)

  1. 式(I):
    で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩であって、式中:
    は、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロシクリルアルキル、または任意置換ヘテロアラルキルである;
    は、水素、任意置換C1〜6アルキル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換ヘテロシクリルアルキル、または任意置換ヘテロアラルキルである;
    は、任意置換アルキル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換カルボシクリル、または任意置換ヘテロシクリルである;および
    N1、RN2、RN3、およびRN4は、各々独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アリール、任意置換アシル、または窒素保護基である;または任意に、RN3およびRN4は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルまたは任意置換ヘテロアリールを形成する;
    任意にここで、Rと、RN3またはRN4のいずれかとは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する;または任意にここで、RおよびRN2は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する;または任意にここで、RおよびRN1は、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルを形成する;
    ただし、RおよびRの少なくとも1つは、非水素基である;および
    ただし、RまたはRのいずれも、ベンジルではない、
    前記化合物。
  2. が、任意置換アリールである、請求項1に記載の化合物。
  3. 式(I)で表される化合物が、式(II):
    で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩であり、式中:
    どの場合のRも、独立して、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、−OR4a、−N(R4b、または−SR4cである;
    どの場合のR4aも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    どの場合のR4bも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または窒素保護基である;または任意に、2つのR3bは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルまたは任意置換ヘテロアリールを形成する;
    どの場合のR4cも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または硫黄保護基である;および
    nは、0、1、2、3、4、または5である、
    請求項1に記載の化合物。
  4. 式(I)で表される化合物が、式(III):
    で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩であり、式中:
    どの場合のRも、独立して、水素、ハロゲン、−CN、−NO、−N、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、−OR4a、−N(R4b、または−SR4cである;
    どの場合のR4aも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または酸素保護基である;
    どの場合のR4bも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または窒素保護基である;または任意に、2つのR3bは、介在原子と一緒に連結して、任意置換ヘテロシクリルまたは任意置換ヘテロアリールを形成する;
    どの場合のR4cも、独立して、水素、任意置換アルキル、任意置換アルケニル、任意置換アルキニル、任意置換カルボシクリル、任意置換ヘテロシクリル、任意置換アリール、任意置換ヘテロアリール、任意置換アシル、または硫黄保護基である;および
    mは、1、2、3、4、5、6、または7である、
    請求項1に記載の化合物。
  5. N1が、水素である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. N2が、水素である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. N3が、水素である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. N4が、水素である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 式(II)で表される化合物が、式(II−a):
    で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項3に記載の化合物。
  10. 式(II−a)で表される化合物が、以下の式:
    の1つで表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項9に記載の化合物。
  11. 式(III)で表される化合物が、式(III−a):
    で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項4に記載の化合物。
  12. 式(II−b)で表される化合物が、以下の式:
    の1つで表される、請求項11に記載の化合物。
  13. が、任意置換C1〜6アルキルである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  14. が、非置換C1〜6アルキルである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  15. が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソ−プロピル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、−CHOH、−CHCHOH、−CH(OH)CH、−CHCH(OH)CH、−CHSH、−CHCHSCH、−CHNH、−CH(CH1〜4NHからなる群から選択される;または任意に、以下の式:
    の1つから選択される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  16. が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソ−プロピル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
  17. が、メチルである、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
  18. が、イソ−プロピルである、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
  19. が、−CHCHOHである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
  20. が、任意置換C1〜6アルキルである、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物。
  21. が、非置換C1〜6アルキルである、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物。
  22. が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソ−プロピル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、−CHOH、−CHCHOH、−CH(OH)CH、−CHCH(OH)CH、−CHSH、−CHCHSCH、−CHNH、−CH(CH1〜4NHからなる群から選択される;または任意に、以下の式:
    の1つから選択される、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物。
  23. が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソ−プロピル、イソ−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルからなる群から選択される、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物。
  24. が、イソ−プロピルである、請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物。
  25. が、イソ−ブチルである、請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物。
  26. 式(II)で表される化合物が、式(II−b)または(II−c):
    で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項3に記載の化合物。
  27. 式(II−a)で表される化合物が、式(II−d)または(II−e):
    で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項9に記載の化合物。
  28. nが、1である、請求項3〜27のいずれか一項に記載の化合物。
  29. が、ベンゼノイド環へのスルホンアミド部分の付着点に対してパラである、請求項28に記載の化合物。
  30. 式(II)で表される化合物が、式(II−f):
    で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項3に記載の化合物。
  31. 式(II)で表される化合物が、式(II−g):
    で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項3に記載の化合物。
  32. 式(II)で表される化合物が、式(II−h)または(II−i):
    で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項3に記載の化合物。
  33. の少なくとも1つの場合が、ハロゲンである、請求項3〜32のいずれか一項に記載の化合物。
  34. の少なくとも1つの場合が、ヨウ素である、請求項33に記載の化合物。
  35. の少なくとも1つの場合が、任意置換アルキルである、請求項3〜32のいずれか一項に記載の化合物。
  36. の少なくとも1つの場合が、tert−ブチルである、請求項35に記載の化合物。
  37. 式(II)で表される化合物が、式(II−j)または(II−k):
    で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項3に記載の化合物。
  38. 化合物が、以下の式:
    の1つで表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項37に記載の化合物。
  39. 式(II)で表される化合物が、以下の式:
    の1つで表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項3に記載の化合物。
  40. 化合物が、以下:
    であるか、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項3に記載の化合物。
  41. 式(III)で表される化合物が、式(III−b)または(III−c):
    で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項4に記載の化合物。
  42. 式(III−a)で表される化合物が、式(III−d)または(III−e):
    で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項4に記載の化合物。
  43. mが、0である、請求項4〜42のいずれか一項に記載の化合物。
  44. 式(III)で表される化合物が、式(III−f)または(III−g):
    で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項4に記載の化合物。
  45. 式(III)で表される化合物が、以下の式:
    の1つであるか、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項4に記載の化合物。
  46. 化合物が、以下の式:
    の1つで表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項1に記載の化合物。
  47. 化合物が、以下の式の1つ:
    で表されるか、またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項1に記載の化合物。
  48. 化合物が、以下:
    である;またはその薬学的に許容し得る塩である、請求項47に記載の化合物。
  49. 請求項1〜45のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、および任意に、薬学的に許容し得る賦形剤を含む、医薬組成物。
  50. 医薬組成物が、治療的有効量の化合物を含む、請求項49に記載の医薬組成物。
  51. 医薬組成物が、1以上の追加の治療剤をさらに含む、請求項49または50に記載の医薬組成物。
  52. 対象における疾患を処置する方法であって、方法が、以下:
    治療的有効量の、請求項1〜48のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、または請求項49〜51のいずれか一項に記載の医薬組成物を対象へ投与すること
    を含む、前記方法。
  53. 疾患が、増殖性疾患である、請求項52に記載の方法。
  54. 増殖性疾患が、がんである、請求項53に記載の方法。
  55. がんが、血液のがんである、請求項54に記載の方法。
  56. 血液のがんが、白血病、骨髄増殖性の新生物、リンパ腫、および多発性骨髄腫からなる群から選択される、請求項55に記載の方法。
  57. がんが、白血病である、請求項54〜56のいずれか一項に記載の方法。
  58. がんが、急性骨髄性白血病(AML)である、請求項54〜57のいずれか一項に記載の方法。
  59. 対象が、哺乳動物である、請求項52〜58のいずれか一項に記載の方法。
  60. 対象が、ヒトである、請求項59に記載の方法。
  61. さらに、以下:
    治療的有効量の別の治療剤を、化合物、その薬学的に許容し得る塩、または医薬組成物と組み合わせて対象へ投与すること
    を含む、請求項52〜60のいずれか一項に記載の方法。
  62. 追加の治療剤が、抗増殖剤である、請求項61の記載の方法。
  63. 対象または生体試料における細胞のアポトーシスを誘導するための方法であって、方法が、請求項1〜48のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、または請求項49〜51のいずれか一項に記載の医薬組成物を、対象または生体試料へ投与することを含む、前記方法。
  64. アポトーシスが、対象において誘導される、請求項63に記載の方法。
  65. アポトーシスが、in vitroで誘導される、請求項63に記載の方法。
  66. アルファ−エノラーゼタンパク質の酵素活性を阻害するための方法であって、方法が、アルファ−エノラーゼタンパク質を、請求項1〜48のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、または請求項49〜51のいずれか一項に記載の医薬組成物と接触させることを含む、前記方法。
  67. アルファ−エノラーゼが、in vivoで接触される、請求項66に記載の方法。
  68. アルファ−エノラーゼが、in vitroで接触される、請求項66に記載の方法。
  69. 疾患の処置を、これを必要とする対象において行うための、請求項1〜48のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、または請求項49〜51のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用。
  70. 対象における疾患を処置するための医薬の製造のための、請求項1〜48のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、または請求項49〜51のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用。
  71. 対象または生体試料において細胞のアポトーシスを誘導するための、請求項1〜48のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、または請求項49〜51のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用。
  72. 細胞のアポトーシスを誘導するための医薬の製造のための、請求項1〜48のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、または請求項49〜51のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用。
  73. アルファ−エノラーゼタンパク質の酵素活性を阻害するための、請求項1〜48のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、または請求項49〜51のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用。
  74. アルファ−エノラーゼタンパク質の酵素活性を阻害するための医薬の製造のための、請求項1〜48のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、または請求項49〜51のいずれか一項に記載の医薬組成物の使用。
  75. 請求項1〜48のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容し得る塩、または請求項49〜51のいずれか一項に記載の医薬組成物;および任意に、化合物、その薬学的に許容し得る塩、または医薬組成物を投与するための指示を含むキット。
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