JP2018537878A - Rf−dc変換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】受信したRF信号を負荷に給電するDC信号に変換する変換器を提供する。【解決手段】変換器は、RF信号に基づきDC信号とRF信号の1以上の高調波を生成し、DC信号と1以上の高調波をRF信号の成分と共に出力するように配設される整流器と、受信したRF信号を整流器へ案内するように配設される第1平面伝送線路と、整流器からDC信号とRF信号の成分と1以上の高調波とを受信しその1以上の高調波を反射して整流器に戻すように配設される第2平面伝送線路を備える。第1平面伝送線路は反射信号に基づく整流器からのRF信号を反射して整流器に戻すように配設される。変換器はDC信号を負荷に供給するローパスフィルタを備え、ローパスフィルタはインダクタと第2伝送線路をインダクタに接続する第3平面伝送線路を備え、第3平面伝送線路とインダクタとはDC信号を通過させてRF信号の成分とRF信号の高調波を遮断するように配設される。【選択図】図1
Description
本発明は、概して無線環境発電分野に関し、より具体的には、無線環境発電に用いられる無線周波数(RF(Radio Frequency))信号を効率的に整流するように構成された変換器に関する。
1800年代末にニコラ・テスラが無線送電の理論を提案してから1世紀の間、無線送電は、大きな関心を集めてきた。無線送電は、無線電力伝送(WET(Wireless Energy Transfer))と無線環境発電(WEH(Wireless Energy Harvesting))との2分野に大別できる。前者は高いRF電力密度の場合に(通常は、専用RF源からの短距離電力伝送のため)使用されるものであり、一方、後者は都市環境では一般的である相当低いRF電力密度での(例えば、WiFi(Wireless Fidelity)や携帯電話ネットワークからの)発電に関連する。WEHシステムは、一般的に、高効率なRF−DC(Direct Current(直流))変換により低電力機器に給電することで、自由に利用可能なRF送信を活用するために設計される。
RF−DC変換器の効率ηは、以下のように定義される。
ここで、PINは入力されたRF電力、POUTは出力されたDC電力である。
周囲のRF送信が非常に低いレベル(ΡINが一般的に0dBm以下)であると、可能な限り効率的に作動することがRF−DC変換器にとって極めて望ましく、異なるRF電力源および/またはDC負荷にとって好ましい。実用的なRF−DC変換器はいくつか開発されてきたが、いずれのRF−DC変換器も、複数の集中素子を備えた複雑なフィルタ設計を採用しているため、効率性に限界がある。
本発明は、受信したRF信号を、負荷に給電するDC信号に変換する変換器を提供する。同変換器は、RF信号に基づいて、DC信号と、RF信号の1つ以上の高調波と、を生成し、DC信号と、1つ以上の高調波と、をRF信号の成分と共に出力するように配設される整流器を有してなる。同変換器は、さらに、受信したRF信号を整流器に案内するように配設される第1平面伝送線路と、DC信号と、RF信号の成分と、RF信号の1つ以上の高調波と、を整流器から受信し、1つ以上の高調波を反射して整流器に戻すように配設される第2平面伝送線路と、を有してなる。第1平面伝送線は、さらに、反射された信号に基づく整流器からのRF信号を反射して整流器に戻すように配設される。同変換器は、さらに、DC信号を負荷に供給するローパスフィルタを備え、ローパスフィルタは、インダクタと、第2伝送線路をインダクタに接続する第3平面伝送線路と、を備える。第3平面伝送線路とインダクタとは、DC信号を通過させ、RF信号の成分と、RF信号の高調波と、を実質的に遮断するように配設される。
本発明はまた、RF信号を受信するRFアンテナと、アンテナが受信したRF信号を、負荷に給電するためのDC信号に変換するように配設される上述した変換器と、を備えるRF環境発電装置を提供する。
ここで本発明の実施形態を、以下の添付の図面を参照しながら、例示としてのみ詳細に説明する。
図1は、RFアンテナと負荷とに接続される、本発明の実施形態にかかる二帯域用RF−DC変換器を備えるRF環境発電装置の概略説明図である。
図2は、図1の本実施形態のRF−DC変換器の概略平面図であり、変換器の導電配線などの構成要素の形状を示す。
図3は、図2に示される出力フィルタ250の拡大図である。
図4は、図1の本実施形態のRF−DC変換器の部分P1からP4に設けられる構成要素に対応する種々の寸法パラメータを示す概略図である。
図5Aは、図4に示される幅W3が複数の異なる値をとる場合に第1周波数帯域にわたって測定されたS11周波数応答曲線を示す。
図5Bは、図4に示される幅W3が複数の異なる値をとる場合に第2周波数帯域にわたって測定されたS11周波数応答曲線を示す。
図6は、本発明の別の実施形態において反射係数S11が第2平面伝送線路230の長さの関数として変化する様子を示す。
図7は、図6の本実施形態における変換器のRF−DC変換効率が、第2平面伝送線路230の長さの関数として変化する様子を示す。
図8は、本発明のさらに別の実施形態において反射係数S11が第2平面伝送線路230の幅の関数として変化する様子を示す。
図9は、図8の本実施形態における変換器のRF−DC変換効率が、第2平面伝送線路230の幅の関数として変化する様子を示す。
図10は、本発明のさらに別の実施形態において反射係数S11が第3平面伝送線路254の幅に依存することを示す。
図11は、ローパスフィルタ250を有する図10の本実施形態におけるRF−DC変換器の出力電圧の周波数スペクトルであり、2.4GHzのRF信号が−15dBmの電力レベルで変換器の入力に供給された場合の周波数スペクトルを示す。
図12は、ローパスフィルタ250を有する図10の本実施形態におけるRF−DC変換器の出力電圧の周波数スペクトルであり、1.8GHzのRF信号が−15dBmの電力レベルで変換器の入力に供給された場合の周波数スペクトルを示す。
図13は、ローパスフィルタ250を有しないRF−DC変換器の出力電圧の周波数スペクトルであり、2.4GHzのRF信号が−15dBmの電力レベルで変換器の入力に供給された場合の周波数スペクトルを示す。
図14は、1.8GHz(2.4GHzではなく)のRF信号が変換器の入力に供給された場合に検出される、図13と同様の結果を示す。
WEHで一般的に使用される、受信したRF信号を整流する整流器(例えば、ダイオード)は、同RF信号の種々の高調波(すなわち、基本周波数がf0のRF信号に対し2f0の第1高調波、3f0の第2高調波など)と共に、負荷回路(例えば、電力管理モジュールまたはバッテリ充電回路)への給電に必要なDC成分を生成する非線形装置である。従来、これらの高調波は、整流器を介して伝搬する受信したRF信号の基本波の成分と共に、これらの高周波数信号の接地経路を提供する簡単なフィルタ回路によって、整流器から負荷に受け渡されないようになっていた。本願発明者は、この従来手法には、その電力が利用できるかもしれないRF信号を事実上破棄してしまう点でRF−DC変換器の効率を不要に低下させるという欠点があることを認識している。
より詳細には、本願発明者は、整流器によって生成された高調波成分のほとんど、もしくは、全てを効果的に整流器の付近に閉じ込めることができる反射構造を有し、整流器に基づく高調波と信号とを整流器内に複数回伝搬させることにより、整流器によるDC信号出力に寄与すると共に、RF−DC変換器の効率を向上するRF−DC変換器を考案した。より具体的には、以下に記載の本実施形態において、反射構造は整流器が間に連結された第1および第2平面伝送線路を備え、各平面伝送線は整流器から受信した高調波を反射して整流器に戻すように構成される。また、本実施形態の反射構造は第3平面伝送線路とインダクタを備えたローパスフィルタも有し、第3平面伝送線路とインダクタとはいずれも第2平面伝送線路に連結され、反射構造内の高調波の反射にほとんど、もしくは、全く影響を与えることなく反射構造からDC成分を抽出することを可能にするように構成される。以下に説明するとおり、この反射構造は、RF−DC変換器の出力に接続可能であろう負荷回路の入力インピーダンスから独立して効果的に整流器のRFインピーダンスを形成し、変換器が異なる多様な負荷、または、可変負荷に対応する効率的なRF−DC変換を行うことを許容する。
図1は、本発明の実施形態にかかるRF−DC変換器を備えるRF環境発電装置が備える構成要素の概略説明図である。
図1に示されるように、RF環境発電装置は、無線周波数アンテナ100と、アンテナ100により受信されたRF信号をDC信号に変換するように配設されるRF−DC変換器200と、を有してなる。RF環境発電装置は、本実施形態のように、さらに、RF−DC変換器200のDC出力により給電される負荷回路300(例えば、電力管理モジュール(PMM(Power Management Module))、または、バッテリ充電回路など)を備えてもよい。RF−DC変換器200は、単一の第1平面伝送線路210と、単一の整流器220と、単一の第2平面伝送線路230と、選択的に備えられる連結モジュール240と、ローパスフィルタ250と、を備える。ローパスフィルタ250は、単一の第3平面伝送線路254と誘導性要素256とを備える。
本実施形態において、RF−DC変換器200は、極超短波(UHF(Ultra High Frequency))周波数帯域(300MHz−3GHz)のRF信号を効率的に整流するように構成されるが、当業者に周知の設計留意事項に基づいて、より一般的に、超短波(VHF(Very High Frequency))帯域(30MHz−300MHz)と、極超短波周波数帯域と、超高周波(SHF(Super High Frequency))帯域(3GHz−30GHz)と、のうち、1帯域以上において作動するように構成されてもよい。
RF−DC変換器200は、第1周波数帯域内の第1RF信号と、第1周波数帯域と離れた第2周波数帯域内の第2RF信号と、をDC信号に効率的に変換するように、二帯域用変換器として構成されてもよい。換言すれば、RF−DC変換器200は、重なり合わない周波数範囲(すなわち、共通の値を持たない範囲)をとる2つの異なる周波数帯域内のRF信号を変換してDC信号を生成するように構成されてもよい。一例として、本実施形態のRF−DC変換器200は、WiFi帯域(2.4GHz−2.495GHz)内の周波数2.45GHzの第1RF信号と、GSM(Global System for Mobile communications)帯域(1.805GHz−1.880GHz)内の周波数1.840GHzの第2RF信号とを、負荷300に給電するためのDC信号に変換するように最適化される。これらの周波数帯域内の信号は、無線通信に広く使用され、多くの人口集中地域ではある程度の電力レベルで存在するため、特に注目される。そのため、これらの信号は、RF電力の確実な供給源を実現しやすい。本実施形態のRF−DC変換器200は、前述のRF信号の両方を、多くの実用的な応用分野で生じると予想される約−20dBmの電力レベルで受信された場合に、効率的に変換するように最適化されているが、0dBm以下の電力レベルで同様のRF信号の変換も可能である。RF−DC変換器200はまた、一帯域用変換器として構成され、単一のRF周波数帯域内の複数のRF信号のRF−DC変換を行ってもよい。
アンテナ100は、第1および第2RF信号を受信するのに適したアンテナであればよく、RF−DC変換器200に伝送する電力を最大化するために、RF−DC変換器200の入力インピーダンスに対してインピーダンス整合されていることが好ましい。本実施形態において、アンテナ100は、前述の周波数帯域(すなわち、2.4GHzのWiFi帯域(2.4GHz−2.495GHzの範囲)と、1.805GHz−1.880GHzの範囲である1.8GHzのGSM帯域)それぞれのRF信号を受信するように配設される二帯域用アンテナである。これらの周波数の両方において、アンテナのインピーダンスは、約50Ωである。アンテナ100は、全体が参照されることにより本明細書に組み込まれる特許文献1に記載された要素であることが好ましい。
第1平面伝送線路210は、アンテナ100からRF信号を受信し、受信したRF信号を整流器220に案内するように配設される。整流器220は、それらのRF信号に基づいて、DC信号と、RF信号の1つ以上の高調波と、を生成し、生成した信号を、RF信号の基本波成分と共に第2平面伝送線路230に出力するように配設される。本実施形態のように、整流器220が第1RF帯域内の第1RF信号と第2帯域内の第2RF信号とを、アンテナ100と第1平面伝送線路210とを介して受信する場合、整流器220は、RF−DC変換器200の作動時に、第1および第2RF信号に基づいて、DC信号と、第1および第2RF信号それぞれの2つ以上の高調波と、を生成するように配設される。この場合、第1平面伝送線路210は、RF−DC変換器の作動時に整流器220により生成された各高調波の成分を受信するように配設される。
第1伝送線路210および第2伝送線路230の両方は、整流器220から入射する受信RF信号の高調波を受信し、整流器220に向けて反射して戻すように配設される。第1伝送線路210と、整流器220と、第2伝送線路230と、の構成と配設とによれば、最初に整流器220を通過した際にDC変換されない受信RF信号の成分は、次に、整流器220の入力に向けて反射された後にDC変換の対象となり、その結果、変換器200のRF−DC変換効率は、本実施形態の反射構造を有さない従来のRF−DC変換器に対して向上する。
第1、第2、および第3平面伝送線路は、当業者に周知の数多くの異なる形態のいずれかであってよい。例えば、第1、第2、および第3平面伝送線路のそれぞれは、ストリップライン、マイクロストリップ、スロットライン、共平面導波路、共平面ストリップライン伝送線路のいずれかでよく、これらの伝送線路のうち2つ以上を組み合わせたものでもよい。ただし、本実施形態では、第1、第2、および第3平面伝送線路のそれぞれは、絶縁基板の第1面上に形成される導電配線を備えるマイクロストリップ伝送線路の形態をとり、これら3つの伝送線路すべてに共通の接地平面を提供する導電層が、基板の反対側に形成される。
マイクロストリップ伝送線路における電磁波の誘導波長λgは、次式のとおり、空気中の同じ信号の波長λ0とは異なる。
ここで、εeffは、マイクロストリップ伝送線路の有効絶縁定数であり、ここでは単純化のため、本開示の基板材料の比誘電率であるとする。誘導波長は、マイクロストリップの幾何学的形状の関数である有効絶縁定数を用いて次の式で表されてもよい。
ここで、εは基板の比誘電率であり、hは基板の厚さであり、Wは基板上に形成される導電配線の幅である。以下、本実施形態のRF−DC変換器の各寸法は、ミリメータとλgとの両方の単位により表現される。λgを単位として寸法を表現することは、記載された周波数以外の周波数で作動するRF−DC変換器の設計に本願の内容を適用可能にする。基板材料の比誘電率が既知である場合、本明細書に記載の構造を有するRF−DC変換器の各構成要素のλgを単位とする寸法は、当業者に周知の技術を使用して各高調波が変換器内でどのように伝搬するかを測定、あるいは、シミュレーションすることで推論されてもよい。
より詳細には、本実施形態において、基板材料は、アイソラ社(Isola Corp.(登録商標))製のIS680−345(関心周波数での比誘電率3.45、損失正接0.0035)である。基板の厚さは、0.76mmである。当然ながら、この材料選択は例示に過ぎず、他の基板材料、例えば、ロジャース社(Rogers Corp.(登録商標))製のRO4003(登録商標)(関心周波数での比誘電率3.55、損失正接0.0027)、または、RO3000(登録商標)シリーズの高周波用積層板が代わりに使用されてもよいことが理解されよう。基板材料の比誘電率は、2.17−10.2であることが好ましく、本実施形態のように3.45であることがより好ましい。さらに、基板の厚さは、最も好ましい値である0.76mmでなくてもよく、0.125mm−1.52mmであればよい。
第1、第2、および第3伝送線路の各マイクロストリップの一部を成す導電配線は、本実施形態のように、基板上に形成された厚さ35μmの銅層として設けられてよい。当然ながら、銅以外に金属などの導電材料が代わりに使用されてもよく、導電配線の厚さは9μm−70μmの好ましい範囲で異なってもよい。
ここで、本明細書に記載の機能を実現するために採用してもよい、RF−DC変換器における第1、第2、および第3伝送線路の各導電配線の形状を決定する方法の一例を、図2から図4を参照して説明する。
図2は、本実施形態のRF−DC変換器200を平面図で示す。説明の明確化のため、図2では変換器の基板と接地平面とは省略されており、第1、第2、および第3伝送線路(図1では符号210、230、および254で示す)の各導電配線の形状と、後述する構成要素との配置関係と、は、より容易に理解されるであろう。
上記のとおり、本発明のいくつかの実施形態にかかるRF−DC変換器は、単一のRF帯域(例えば、上述したGSM帯域とWiFi帯域とのいずれか1つ)のみにおけるRF信号を効率的に整流するように配設される一帯域用変換器でもよい。この場合、第1平面伝送線路210には1つ以上のスタブが設けられ、スタブの寸法は、伝送線路210が第2平面伝送線路230により反射されて整流器220に戻るRF信号に基づくRF信号(すなわち、高調波と、整流器220に入射するRF信号に基づいて、整流器220により生成された可能性のある高調波周波数に近いその他のスペクトル成分と、を含むRF信号)を反射して整流器220に戻すように、設定される。
しかしながら、本実施形態のようにRF−DC変換器が二帯域用RF−DC変換器である場合、第1平面伝送線路210には、整流器220により出射された上記第1および第2RF信号それぞれの第1および第2高調波成分を反射して整流器220に戻すスタブの配列が設けられる。より詳細には、そのような二帯域用RF−DC変換器は、いずれも第1平面伝送線路210に接続されて、整流器220から受信した第1RF信号(すなわち、上記のWiFi帯域におけるRF信号)の第1高調波の成分と第2高調波の成分とを、RF−DC変換器の作動時に反射するように配設される第1スタブと第2スタブとを備え、さらに、いずれも第1平面伝送線路210に接続されて、整流器220から受信した第2RF信号(すなわち、上記のGSM帯域におけるRF信号)の第1高調波の成分と第2高調波の成分とを、RF−DC変換器の作動時に反射するように配設される第3スタブと第4スタブとを備える。なお、第1および第3スタブは、各RF信号の第1高調波だけでなく第3高調波、第5高調波、なども反射するように作用して、一方、第2および第4スタブは、各RF信号の第2高調波だけでなく第5高調波、第8高調波、なども反射するように作用する。
アンテナ100と整流器220とは、それぞれのインピーダンスが、第1平面伝送線路210と、4つの反射スタブと、から形成される反射構造のインピーダンス(すなわち、約50Ω)と整合するように設計されてもよい。しかしながら、アンテナ100と整流器220とのインピーダンスがこれらの構成要素の能力の最適化に必要な設計上の制約に影響される場合には、RF−DC変換器は、第1および第2RF信号それぞれの基本周波数成分に対して、略等しいインピーダンスが確実に提供されるインピーダンス整合構造を備えてもよい。この場合、このインピーダンスは、整流器220のインピーダンスと略等しく、好ましくは、アンテナ100のインピーダンスとも略等しい(「略等しい」とは、20%、15%、10%、5%、または2%などの許容誤差内で等しいことを意味する)。このインピーダンス整合構造は、いずれも第1平面伝送線路210に接続される短絡スタブと第5スタブとを備えると共に、第1平面伝送線路210に接続されるコンデンサを備える。短絡スタブと、第1−第5スタブと、コンデンサとは、第1平面伝送線路210が整流器220と接続する部分における第1平面伝送線路210のインピーダンスが、第1および第2RF信号それぞれの基本周波数について整流器220のインピーダンス(本実施形態では約50Ω)と実質的に整合するように構成されて、第1平面伝送線路210に沿って配設される。
ここで、図2を参照して、短絡スタブと、5つのスタブと、コンデンサと、を第1平面伝送線路210に沿って配設することができる方法の一例を、さらに詳細に説明する。
図2に示されるように、便宜的に、第1平面伝送線路210は、銅層の形状をとる連続する導電配線における4つの部分P1からP4により構成されるものと考えられてよい。第1部分P1はアンテナ100から第1および第2RF信号を受信するように配設され、短絡スタブ211と第5スタブ212とは第1部分P1に接続され、第1平面伝送線路210に沿って互いに離間する。短絡スタブ211は、その遠位端に設けられるビア218を介して、接地平面に接続される。第2部分P2は第1部分P1に接続され、第1および第2スタブ(それぞれ符号213と214とで示される)は第2部分P2に接続され、第1平面伝送線路210に沿って互いに離間する。第3部分P3は第2部分P2に接続され、コンデンサ215は第1平面伝送線路210の第3部分P3に接続される。第4部分P4は第3部分P3と整流器220との間に位置し、第3および第4スタブ(それぞれ符号216および217で示される)は第4部分P4に接続され、第1平面伝送線路210に沿って互いに離間する。短絡スタブ211と、第1から第4スタブ(それぞれ213、214、216、および217)と、コンデンサ215のそれぞれは、マイクロストリップ伝送線路210の導電配線と合流する導電配線を備え、基板の上面に導電材料(すなわち、本実施形態では銅)の連続する層を形成することが理解されよう。
コンデンサ215の導電配線の形状は、円内の扇形の一部分であり、この扇形のうち、コンデンサ215の導電配線を形成しない残りの部分は、上記円の中心に位置する頂点と、扇形の直線辺に沿って延在する辺と、を有する二等辺三角形である。以下、この扇形の各直線辺の長さを、この扇形の「半径」という。上記三角形の残りの辺は、この扇形の上記一部分のうち、マイクロストリップ伝送線路210の第3部分における導電配線に接する縁部を画定する。コンデンサ215の導電配線は、図2に示されるように、第1平面伝送線路210に直交する軸に対して対称になるように配設される。また、短絡スタブ211と、第1−第5スタブ212,213,214,216,217それぞれの形状は、平面視で、長辺が伝送線路210に直交する矩形である。
伝送線路210の各部分と、短絡スタブ211と、第1−第5スタブ212,213,214,216,217と、コンデンサ215と、の好ましい寸法は、本願発明者が判定し、以下のように設定される。
整流器220は、第1平面伝送線路210を介して受信したRF信号を整流してDC信号を生成することができる非線形の電気的構成要素であればよい。整流器の非線形性により、ダイオードにより出力された信号は、整流されたDC信号のほか、RF信号成分(基本周波数f0、高調波2f0,3f0,4f0など)を含むこととなる。例えば、整流器220は、ダイオードでもよい。整流器は、本実施形態のように、ショットキーダイオード、例えば、アジレント(登録商標)社製のHSMS−2850ゼロバイアスショットキーダイオードとして設けられてもよい。ゼロバイアスダイオードは、比較的低いバリア(高い飽和電流)を有する。その結果、外部バイアス検波用ダイオードに比べて低い電力入力レベルの効率は、高くなる。
DC信号と、RF信号の基本波成分(または、本実施形態のように変換器が二帯域用変換器である場合は、第1および第2RF信号それぞれの基本波成分)と、RF信号の1つ以上の高調波(または、本実施形態のように変換器が二帯域用変換器である場合は、整流器220により出力された第1および第2RF信号それぞれの高調波)と、は全て、整流器220からこれらの信号を受信して、高調波を反射して整流器220に戻すように配設される第2平面伝送線路230へ伝わる。第2平面伝送線路230において、反射された各高調波は、λg/nの誘導波長(nは2以上の整数)を有することになる。
上記のとおり、従来のRF−DC変換器における整流器の出力はフィルタに伝えられ、フィルタが高調波をグラウンドに送ることで除去する。その結果、高調波のエネルギーは、失われる。これに対し、本発明の実施形態において、高調波の電力の一部が整流器220によりDC変換されるように、高調波が反射されて整流器220に戻されることにより、RF−DC変換器200の効率が向上する。高調波の反射は集中素子配列を使用しても実施可能であるが、本願発明者は、集中素子は入射する電力の一部を放散することを鑑みて、好適に構成された第2平面伝送線路230を採用してエネルギー効率を高めた、集中素子を必要としない解決策を考案した。
図2に示されるように、第2平面伝送線路230は、向かい合う2辺が残りの向かい合う2辺よりも長い矩形の導電配線である。長辺は導波方向に沿って伝送線路230の第1端部(整流器220に接続される)から向かい合う伝送線路230の第2端部まで延在し、短辺は伝送線路230の導波方向に直交する。第2平面伝送線路230の幅と長さとは、それぞれ、整流器220の出力において、RF信号成分のインピーダンス整合と、位相整合と、が得られるように選択される。第2平面伝送線路230の幅と長さとを適切に選択し、第2平面伝送線路230とグラウンドとの連結を連結モジュール240を介して適切に構成することにより、整流器220の出力上には高調波の周波数で「開回路」が現出される結果、高調波は、RF−DC変換器200の作動時に反射されて整流器220に戻される。
第2平面伝送線路230と、連結モジュール240と、ローパスフィルタ250と、の拡大平面図が図3に示される。連結モジュール240は、サイズが適切に設定された第2平面伝送線路230が高調波反射体として機能するように構成し得る方法の一例を実現し、本実施形態では、第2平面伝送線路230の第2端部とグラウンドとの間にビア241を介して接続されるコンデンサ(本実施形態では、例として、10pFの容量を有する)という単純な形態である。上述のコンデンサ以外の構成要素は、連結モジュール240には必要なく、それにより設計が単純化され損失が解消される。
本願発明者は、負荷(マルチメータ、抵抗器、電力管理モジュール、DC回路モジュールなど)が第2平面伝送線路230の第2端部に直接接続される場合、RF−DC変換器のRF入力インピーダンスは変化し、RF電力は負荷インピーダンスを介して放散され(例えば、負荷回路内のどこかでグラウンドへと失われ)、結果として、RF−DC変換器の変換効率が低下することを認識した。また、電力変換効率の低下は、RF入力電力と、DC負荷のインピーダンスと、の関数となる。
RF−DC変換器200はRF−DC変換器200が接続されるDC負荷300のインピーダンスに関係なく高いRF−DC変換効率を維持することが望ましいため、変換器200が負荷300と接続する部分である変換器200の出力において、RF成分(受信信号とその高調波)は、DC信号と比較して相当程度低減されている必要がある。この課題に対応するため、本発明の実施形態は、DC信号を負荷300に供給するローパスフィルタ250を備える。それにより、RF成分におけるエネルギーを無駄にすることなく、かつ、第2伝送線路230による高調波の反射を妨げることなく、DC信号は、変換器200により出力されるようになる。ローパスフィルタ250は、変換器200による異なる負荷(または可変負荷)への給電が、変換器の電力変換効率を損なうことなく実行されるように、接続された負荷300のインピーダンスから変換器200の入力RFインピーダンスを効果的に「分離」する。
上記のとおり、ローパスフィルタ250は、誘導性要素256と、第2伝送線路230を誘導性要素256に接続する第3平面伝送線路254と、を備える。より具体的には、本実施形態において、第3平面伝送線路230は、平面視で矩形であり、その矩形の向かい合う2辺が残りの向かい合う2辺より長い導電配線を有するマイクロストリップ伝送線路である。図3に示されるように、2つの長辺は、第2伝送線路230の第2端部から第2伝送線路230の導波方向と直交する方向に延在する。したがって、第3平面伝送線路254の第1端部が第2平面伝送線路230の第2端部に接続され、第3平面伝送線路254の第2端部(第3平面伝送線路254の第1端部と向かい合う)が誘導性要素256の一端部に接続される。出力パッド258が誘導性要素256の他方の端部に接続され、RF−DC変換器200を負荷300に接続する手段を提供する。第3平面伝送線路254と誘導性要素256とは、DC信号を送信すると共に、受信した各RF信号の成分や、その受信したRF信号の各高調波の成分を含む、変換器のこの部分まで到達するいかなるRF信号も実質的に遮断するように配設される。
誘導性要素256は、例えば、所定のインダクタンスを示すように構成されるインダクタでもよい。本実施形態において、誘導性要素256は10μΗのインダクタであるが、本実施形態において10μHより大きいインダクタンスを有するインダクタが代替として使用されてもよい。誘導性要素のインピーダンスは、次の周知の関係で与えられる。
ここで、XLはインピーダンスの無効分であり、fは誘導性要素を通過する信号の周波数であり、Lは誘導性要素のインダクタンスである。式4を用いると、10μΗインダクタのインピーダンスは、2.4GHzにおいて約150kΩであり、本実施形態の用途には十分に大きい。
●実験結果●
本願発明者は、前述したRF−DC変換器200を特徴づける種々のパラメータを変動させることによる変換器効率ηへの影響を検証し、各パラメータの好ましい範囲、ならびに、−20dBmの電力レベルで受信された1.84GHzと2.45GHzとのRF信号について効率を最大化する最適値を、以下に述べるとおり特定した。以下、前述したRF−DC変換器200の各種構成要素の寸法についての好ましい範囲および最適値はλgを単位として表現される。λgは、上記式2により、RF信号の周波数が2.45GHzであり、基板の比誘電率が3.45の場合65.88mmである。便宜上の理由から、これらの好ましい範囲および最適値のミリメートル単位の表現は、括弧内に与えられる。
本願発明者は、前述したRF−DC変換器200を特徴づける種々のパラメータを変動させることによる変換器効率ηへの影響を検証し、各パラメータの好ましい範囲、ならびに、−20dBmの電力レベルで受信された1.84GHzと2.45GHzとのRF信号について効率を最大化する最適値を、以下に述べるとおり特定した。以下、前述したRF−DC変換器200の各種構成要素の寸法についての好ましい範囲および最適値はλgを単位として表現される。λgは、上記式2により、RF信号の周波数が2.45GHzであり、基板の比誘電率が3.45の場合65.88mmである。便宜上の理由から、これらの好ましい範囲および最適値のミリメートル単位の表現は、括弧内に与えられる。
先ず、本願発明者は、図2に示される第1平面伝送線路210と、スタブ212,213,214,216,217と、短絡スタブ211と、コンデンサ215と、の構成に注目し、これら各構成要素の寸法について好ましい範囲と最適値を決定した。その結果を図4に示す。
第1スタブ213は、第1スタブ213が上述の約2.45GHzの基本周波数を持つ第1信号の第1高調波を反射するように選択された長さL9を有する。第1スタブ213は、次の条件が満たされた場合に反射体として機能することになる。
ここで、kg=2π/λgである。本実施形態では、L9の値として8.2mmが得られる。残りのスタブの長さの値(すなわち、L7と、L13と、L15と、の値)も同様の方法で計算された。L7と、L9と、L13と、L15と、の好ましい値を判定するために、L7と、L9と、L13と、L15と、の上記値を出発点として、スタブ213と、214と、216と、217と、を定位置に設けた状態で第1平面伝送線路210のS21伝送係数応答が、シミュレーションソフトウェアを用いて評価された。
これにより、L9は、好ましくは0.146λg−0.152λg(すなわち、9.65mm−10.03mm)であり、より好ましくは0.149λg(すなわち、9.82mm)であると判定された。
同様に、第2スタブ214と、第3スタブ216と、第4スタブ217と、の長さ(それぞれL7、L15、L13)は、それぞれ、上記で特定したWiFi帯域の第2高調波と、上記で特定したGSM帯域の第1高調波と、第2高調波と、を反射するように選択された。L7は、好ましくは0.098λg−0.100λg(すなわち、6.47mm−6.73mm)であり、より好ましくは0.10λg(すなわち、6.59mm)であると判定された。また、L13は、好ましくは0.130λg−0.135λg(すなわち、8.54mm−8.90mm)であり、より好ましくは0.133λg(すなわち、8.73mm)であると判定された。また、L15は、好ましくは0.193λg−0.201λg(すなわち、12.72mm−13.25mm)であり、より好ましくは0.197λg(すなわち、13mm)であると判定された。
次に、図2に示される部分P1と部分P3それぞれのインピーダンス整合構造に関連する変換器構成要素の寸法に対する好ましい範囲および最適値は、2.45GHzのRF信号と、1.84GHzのRF信号と、の両方について50Ωのインピーダンスを得ることを目標にして判定された。この最適化の主要パラメータは、WM1、コンデンサの半径、コンデンサの扇形中心角、WM3、LM1、LM2である。
スタブ213,214,216,217の長さ以外の図4に示される各パラメータについて、好ましいパラメータ範囲は、第1平面伝送線路210のS11反射係数の周波数応答がパラメータ値によってどのように変化するかを探索することにより判定された。そのような探索では、第1周波数帯域(すなわち、上記で特定した2.45GHzのWiFi帯域)については、第1周波数帯域において少なくとも1つの−5dB未満の値を有する各S11周波数応答曲線を生じさせるパラメータ値が選択され、パラメータの第1範囲を画定するのに使用された。同様に、第2周波数帯域(すなわち、上記で特定したGSM帯域)については、第2周波数帯域において少なくとも1つの−5dB未満の値を持つ各S11周波数応答曲線を生じさせるパラメータ値が選択され、パラメータの第2範囲を画定するのに使用された。パラメータの好ましい範囲は、パラメータの第1範囲と第2範囲との重複部分として画定される。
一例として、図5Aと5Bとは、それぞれ、図4に示される幅W3が複数の異なる値である場合に第1および第2周波数帯域にわたって得られたS11周波数応答曲線である。これらの図面において、幅W3の値は、好ましい幅W3の範囲内である1.3mmから4.3mmまで変化される。W3を好ましい範囲外の値に設定して得られた曲線は、図5Aおよび5Bには図示されない。W3を異なる値に設定して得た曲線を分析することで、好ましいW3の範囲は0.020λg−0.065λg(すなわち、1.3mm−4.3mm)であり、より好ましくは0.022λg(1.43mm)であることを見出した。
図4に示される残りのパラメータ(上記で考察したスタブの長さ以外)の好ましい値は前述したW3の値を得た方法と同じ方法で得られ、それらパラメータの好ましい範囲と最適値は次の表1に示される。
さらに探索を行い、第2平面伝送線路230の好ましい寸法を判定した。
第2平面伝送線路230の長さL16について好ましい範囲を判定するため、RF−DC変換器200への入力において、反射係数S11が、測定された。図6は、反射係数S11が第2平面伝送線路230の長さL16(λgを単位として表現される)の関数として変化する様子を、5つの異なる入力RF電力値(−40dBmから0dBm)について示す。信号の周波数は、2.45GHzである。図6に示されるように、第2平面伝送線路230の長さL16が0.049λg−0.225λg(すなわち、3.2mm−14.8mm)の好ましい範囲にある場合、S11は、−5dBを下回ることを見出した。
図7は、周波数2.45GHzの入力RF信号と、−40dBmから0dBmの範囲で変化させた電力レベルと、について、変換器200のRF−DC変換効率が第2平面伝送線路230の長さL16(導波方向に沿う)の関数として変化する様子を示す。図7に示されるように、−20dBmの入力電力レベルで、第2平面伝送線路230の長さL16が0.139λg(9.2mm)である場合に、変換効率は、最も高い。
第2平面伝送線路230の長さについて既述した方法と同じ方法で、第2平面伝送線路230の幅W16の好ましい範囲とより好ましい値とが判定された。図8は、反射係数S11が第2平面伝送線路230の幅W16(λgを単位として表現される)の関数として変化する様子を、5つの異なる入力RF電力値(−40dBmから0dBm)について示す。信号の周波数は、ここでも2.45GHzである。図8に示されるように、第2平面伝送線路230の幅W16が0.0020λg−0.140λg(すなわち、0.1mm−9.5mm)の好ましい範囲にある場合、S11は、−5dBを下回ることを見出した。
図9は、周波数2.45GHzの入力RF信号と、−40dBmから0dBmの範囲で変化させた電力レベルと、について、変換器200のRF−DC変換効率が第2平面伝送線路230の幅W16の関数として変化する様子を示す。図9に示されるように、−20dBmの入力電力レベルでは、第2平面伝送線路230の幅W16が0.027λg(1.8mm)である場合に、変換効率は、最も高い。
さらに探索を行い、第3平面伝送線路254の好ましい寸法を判定した。
本願発明者は、RF−DC変換効率は、第3平面伝送線路254の幅W17の弱い関数でしかないことを見出した。しかしながら、第3平面伝送線路の幅W17を変化させた場合の影響は、反射係数S11においてより明確に現れたことが見出されたため、この幅の好ましい範囲を判定するために、反射係数S11が幅の関数として検討された。図10は、2.4GHzのRF信号周波数について、反射係数S11が第3平面伝送線路254の幅W17に依存することを示す。図9に示されるように、−20dBmの入力電力において、第3平面伝送線路254によるRF成分の反射は、第3平面伝送線路254の幅が0.002λg−0.005λg(すなわち、0.1mm−0.3mm)である場合に最適化される。
第3平面伝送線路254の長さL17は、ローパスフィルタ250の性能にはほとんど影響を与えないことが見出され、本実施形態において、3mmの値になるように選択された。第3平面伝送線路254の回線インピーダンスは、2.4GHzで約110Ωである。
ローパスフィルタ250がRF−DC変換器200の出力における高調波を抑制する上でどの程度効果的かを明示するため、そのようなローパスフィルタを有する変換器の出力のスペクトル成分は、負荷300が第2平面伝送線路230に直接接続された変換器のスペクトル成分と比較された。
図11は、ローパスフィルタ250を有する本実施形態におけるRF−DC変換器200の出力電圧の周波数スペクトルであって、2.4GHzのRF信号が−15dBmの電力レベルで変換器の入力に供給された場合の周波数スペクトルを示す。図11に示される3つのスペクトルは、それぞれ異なる負荷300について測定される。これらの実験において、各負荷300は、10pFのコンデンサと、それぞれ1kΩ,10kΩ,1ΜΩの抵抗を有する抵抗器のいずれか1つと、を並列に組み合わせて作成された。図11の各スペクトルにおける点は、DC信号と、RF信号の基本波成分と、より高い周波数のいくつかの高調波と、に対応する。図11に示されるように、基本波成分と全ての高調波の振幅とは、DC出力の振幅と比べ、大幅に抑制される。さらに、RF信号の振幅は全て−100dBm(すなわち、0.1pW)に満たず、よって、無視できる程度と考えることができる。このように、負荷300は、変換器200の出力からDC成分のみを効果的に受信する。したがって、負荷の入力インピーダンスは、入力RFインピーダンスに対してほとんど影響がなく、結果的に、変換器200のRF−DC変換性能に対してもほとんど影響がない。
このように、ローパスフィルタ250は、変換器200が高いRF−DC変換効率で作動しつつ、より多くのDC電力を負荷300に供給することを可能にする。要約すると、ローパスフィルタ250は、変換器200において、DC信号とRF信号とが混在する状態から、第2平面伝送線路230によるRF信号の反射を妨げることなく、DC電力を効率的に分離して抽出するように機能する。
図12は、ローパスフィルタ250を有する本実施形態におけるRF−DC変換器200の出力電圧の周波数スペクトルであって、1.8GHzのRF信号が−15dBmの電力レベルで変換器の入力に供給された場合の周波数スペクトルを示す。図11と同様に、それぞれ異なる負荷300について測定された3つのスペクトルが示される。これらの実験においても、各負荷300は、10pFのコンデンサと、それぞれ1kΩ,10kΩ,1ΜΩの抵抗を有する抵抗器のいずれか1つと、を並列に組み合わせて作成された。図12の各スペクトルにおける点は、DC信号と、RF信号の基本波成分と、より高い周波数のいくつかの高調波と、に対応する。図12に示されるように、出力のRF成分は、上記のGSM周波数帯域においても抑制され、少なくとも10桁小さい値になる。
比較のため、図13は、ローパスフィルタ250を有しないRF−DC変換器の出力電圧の周波数スペクトルであって、2.4GHzのRF信号を−15dBmの電力レベルで変換器の入力に供給した場合の周波数スペクトルを示す。この場合、RF信号の基本波成分と、第1および第2高調波と、は、各負荷の値それぞれについて、−40dBmから−50dBmの範囲で測定可能な振幅を持つ。本明細書の文脈では−100dBm未満の成分のみが無視できる程度と考えることができ、第1高調波から第5高調波のそれぞれは、この閾値よりも高い出力電力を持つ。そのため、この代替的な変換器の出力部分において、RF−DC変換効率を損ない得るであろうかなり大きなRF電力が存在する。図14の同様の結果に示されるように、1.8GHz(2.4GHzではなく)のRF信号が変換器の入力に供給される場合にも同様の観察がなされる。
このように、ローパスフィルタ250は、RF電力を大幅に損なうことなく、変換器200からのDC電力の効果的な分離と抽出とを可能にする。したがって、ローパスフィルタ250を備える変換器は、効率が安定し、変換器の入力インピーダンス(および効率)に影響を与えずに、入手できる最大限のDC電力をDC負荷に伝えることができる。
一態様において、受信した無線周波数信号を、負荷に給電するDC信号に変換する変換器が提供される。この変換器は無線周波数信号に基づいて、DC信号と、無線周波数信号の1つ以上の高調波と、を生成し、DC信号と、1つ以上の高調波と、を無線周波数信号の成分とともに出力するように配設される整流器と、受信した無線周波数信号を整流器へと案内するように配設される第1平面伝送線路と、整流器からDC信号と、無線周波数信号の成分と、1つ以上の高調波とを受信し、1つ以上の高調波を反射して整流器に戻すように配設される第2平面伝送線路と、を備える。第1平面伝送線路は、さらに、反射された信号に基づく整流器からの無線周波数信号を反射して整流器に戻すように配設される。変換器は、DC信号を負荷に供給し、変換器のRF入力インピーダンスに対する負荷の影響を低減するように構成されるローパスフィルタをさらに備える。
ローパスフィルタは、負荷へとDC信号を通過させ、無線周波数信号の成分と、無線周波数信号の高調波と、を実質的に遮断するように選択された複数のリアクタンス性インピーダンスを備えてもよい。それらリアクタンス性インピーダンスは、インダクタと、第2伝送線路をそのインダクタに接続する第3平面伝送線路と、を備えてもよい。第3平面伝送線路とインダクタとは、DC信号を通過させ、無線周波数信号の成分と、無線周波数信号の高調波と、を実質的に遮断するように配設されてもよい。
Claims (32)
- 受信した無線周波数信号を、負荷に給電するDC信号に変換する変換器であって、
前記無線周波数信号に基づいて、前記DC信号と、前記無線周波数信号の1つ以上の高調波と、を生成し、前記DC信号と、前記1つ以上の高調波と、を前記無線周波数信号の成分と共に出力するように配設される整流器と、
前記受信した無線周波数信号を前記整流器へと案内するように配設される第1平面伝送線路と、
前記整流器から前記DC信号と、前記無線周波数信号の前記成分と前記1つ以上の高調波と、を受信し、前記1つ以上の高調波を反射して前記整流器に戻すように配設される第2平面伝送線路と、
を有してなり、
前記第1平面伝送線路は、前記反射された信号に基づく前記整流器からの無線周波数信号を反射して前記整流器に戻すように配設され、
前記変換器は、
前記DC信号を前記負荷に供給するローパスフィルタ、
を有してなり、
前記ローパスフィルタは、
インダクタと、
前記第2平面伝送線路を前記インダクタに接続する第3平面伝送線路と、
を備え、
前記第3平面伝送線路と前記インダクタとは、前記DC信号を通過させ、前記無線周波数信号の前記成分と、前記無線周波数信号の前記高調波と、を実質的に遮断するように配設される、
ことを特徴とする変換器。 - 前記第1、第2、および第3平面伝送線路のそれぞれは、ストリップラインと、マイクロストリップと、スロットラインと、共平面導波路と、共平面ストリップライン伝送線路と、のうちの少なくとも1つである、
請求項1記載の変換器。 - 前記第1、第2、および第3平面伝送線路のそれぞれは、導電配線を有するマイクロストリップ伝送線路であり、
前記第2平面伝送線路は、前記1つ以上の高調波として、それぞれが誘導波長λg/n(nは2以上の整数)を有する1つ以上の高調波を反射して前記整流器に戻すように配設され、
前記第3平面伝送線路の前記導電配線は、幅が0.002λg−0.005λgである、
請求項2記載の変換器。 - 前記第1、第2、および第3平面伝送線路のそれぞれは、導電配線を有するマイクロストリップ伝送線路であり
前記第3平面伝送線路の前記導電配線は、幅が0.1mm−0.3mmである、
請求項2記載の変換器。 - 前記インダクタは、少なくとも10μΗのインダクタンスを有する、
請求項3または4記載の変換器。 - 前記第1、第2、および第3平面伝送線路のそれぞれは、導電配線を有するマイクロストリップ伝送線路であり、
前記第2平面伝送線路は、前記1つ以上の高調波として、それぞれが誘導波長λg/n(nは2以上の整数)を有する1つ以上の高調波を反射して前記整流器に戻すように配設され、
前記第2平面伝送線路の前記導電配線は、長さが0.049λg−0.225λgであり、幅が0.0020λg−0.14λgである、
請求項1乃至5のいずれかに記載の変換器。 - 前記第2平面伝送線路の前記導電配線は、長さが0.139λgであり、幅が0.027λgである、
請求項6記載の変換器。 - 前記第1、第2、および第3平面伝送線路のそれぞれは、導電配線を有するマイクロストリップ伝送線路であり
前記第2平面伝送線路の前記導電配線は、長さが3.2mm−14.8mmであり、幅が0.1mm−9.5mmである、
請求項1乃至5のいずれかに記載の変換器。 - 前記第2平面伝送線路の前記導電配線は、長さが9.2mmであり、幅が1.8mmである、
請求項8記載の変換器。 - 前記変換器は、第1周波数帯域内の第1無線周波数信号と、前記第1周波数帯域と離れた第2周波数帯域内の第2無線周波数信号と、を前記負荷に給電する前記DC信号に変換するように作動可能であり、
前記整流器は、前記変換器の作動時に、前記第1および第2無線周波数信号に基づいて、前記DC信号と、前記第1および第2無線周波数信号それぞれの2つ以上の高調波と、を生成するように配設され、
前記第1平面伝送線路は、前記第1および第2無線周波数信号を前記整流器に案内し、前記変換器の作動時に前記整流器により生成された前記高調波のそれぞれの成分を受信するように配設され、
前記変換器は、
いずれも前記第1平面伝送線路に接続されて、前記変換器の作動時に前記整流器から受信した前記第1無線周波数信号の第1高調波の成分と第2高調波の成分とをそれぞれ反射するように配設される第1スタブと第2スタブと、
いずれも前記第1平面伝送線路に接続されて、前記変換器の作動時に前記整流器から受信した前記第2無線周波数信号の第1高調波の成分と第2高調波の成分とをそれぞれ反射するように配設される第3スタブと第4スタブと、
を備える、
請求項1乃至9のいずれかに記載の変換器。 - いずれも前記第1平面伝送線路に接続される短絡スタブと第5スタブと、
前記第1平面伝送線路に接続されたコンデンサと、
を有してなり、
前記短絡スタブと、前記第1から第5スタブと、前記コンデンサとは、前記第1平面伝送線路が前記整流器と接続する部分における前記第1平面伝送線路のインピーダンスが、前記第1および第2無線周波数信号それぞれの基本周波数について前記整流器のインピーダンスと実質的に整合するように構成されて、前記第1平面伝送線路に沿って配設される、
請求項10記載の変換器。 - 前記第1平面伝送線路は、
前記第1および第2無線周波数信号を受信する第1部分と、
前記第1部分に接続される第2部分と、
前記第2部分に接続される第3部分と、
前記第3部分と前記整流器との間にある第4部分と、
を備え、
前記短絡スタブと前記第5スタブとは、前記第1部分に接続されて、前記第1平面伝送線路に沿って互いに離間し、
前記第1および第2スタブは、前記第2部分に接続されて、前記第1平面伝送線路に沿って互いに離間し、
前記コンデンサは、前記第1平面伝送線路の前記第3部分に接続され、
前記第3および第4スタブは、前記第4部分に接続されて、前記第1平面伝送線路に沿って互いに離間する、
請求項11記載の変換器。 - 前記第1平面伝送線路は、導電配線を有するマイクロストリップ伝送線路であり、
前記短絡スタブと、前記第1から第5スタブと、前記コンデンサとは、
それぞれ、前記マイクロストリップ伝送線路における前記導電配線と接する導電配線、
を備える、
請求項11または12記載の変換器。 - 前記第1スタブは、前記変換器の作動時に、前記整流器から受信した前記第1無線周波数信号の前記第1高調波の前記成分として、λg/2の誘導波長を有する第1高調波を反射するように配設され、
前記第1スタブは、長さが0.146λg−0.152λgであり、幅が0.0076λg−0.017λgであり、
前記第2スタブは、長さが0.098λg−0.10λgであり、幅が0.0076λg−0.017λgであり、
前記第1スタブと前記第2スタブとは、0.030λg−0.131λgの距離で互いに離間し、
前記第3スタブは、長さが0.193λg−0.201λgであり、幅が0.0076λg−0.017λgであり、
前記第4スタブは、長さが0.130λg−0.135λgであり、幅が0.0076λg−0.035λgであり、
前記第3スタブと前記第4スタブとは、0.067λg−0.099λgの距離で互いに離間する、
請求項13記載の変換器。 - 前記第1スタブは、長さが0.149λgであり、幅が0.011λgであり、
前記第2スタブは、長さが0.10λgであり、幅が0.011λgであり、
前記第1スタブと前記第2スタブとは、0.090λgの距離で互いに離間し、
前記第3スタブは、長さが0.20λgであり、幅が0.011λgであり、
前記第4スタブは、長さが0.133λgであり、幅が0.011λgであり、
前記第3スタブと前記第4スタブとは、0.084λgの距離で互いに離間する、
請求項14記載の変換器。 - 前記第1スタブは、長さが9.65mm−10.03mmであり、幅が0.5mm−1.1mmであり、
前記第2スタブは、長さが6.47mm−6.73mmであり、幅が0.5mm−1.1mmであり、
前記第1スタブと前記第2スタブとは、2.0mm−8.6mmの距離で互いに離間し、
前記第3スタブは、長さが12.72mm−13.25mmであり、幅が0.5mm−1.1mmであり、
前記第4スタブは、長さが8.54mm−8.9mmであり、幅が0.5mm−2.3mmであり、
前記第3スタブと前記第4スタブとは、4.4mm−6.5mmの距離で互いに離間する、
請求項13記載の変換器。 - 前記第1スタブは、長さが9.82mmであり、幅が0.75mmであり、
前記第2スタブは、長さが6.59mmであり、幅が0.75mmであり、
前記第1スタブと前記第2スタブとは、5.9mmの距離で互いに離間し、
前記第3スタブは、長さが13.0mmであり、幅が0.75mmであり、
前記第4スタブは、長さが8.73mmであり、幅が0.75mmであり、
前記第3スタブと前記第4スタブとは、5.6mmの距離で互いに離間する、
請求項16記載の変換器。 - 前記第1スタブは、前記変換器の作動時に、前記整流器から受信した前記第1無線周波数信号の前記第1高調波の前記成分として、λg/2の誘導波長を有する第1高調波を反射するように配設され、
前記短絡スタブは、長さが0.020λg−0.052λgであり、幅が0.0046λg−0.046λgであり、
前記第5スタブは、長さが0.0152λg−0.161λgであり、幅が0.046λg−0.046λgであり、
前記短絡スタブと前記第5スタブとは、0.024λg−0.061λgの距離で互いに離間し、
前記マイクロストリップ伝送線路の前記第1部分における前記導電配線は、幅が0.0106λg−0.050λgであり、
前記マイクロストリップ伝送線路の前記第3部分における前記導電配線は、幅が0.020λg−0.056λgであり、長さが0.23λg−0.36λgであり、
前記コンデンサは、
円における42度−85度の角度により規定される円弧を有する扇形の一部分としての形状を有する導電配線であって、前記扇形において前記コンデンサの前記導電配線を構成しない残りの部分は前記円の中心に頂点を有して前記扇形の直線辺に沿って辺が延在する二等辺三角形であり、前記三角形の残りの1辺は前記扇形の前記一部分において前記マイクロストリップ伝送線路の前記第3部分における前記導電配線と接する縁部を画定し、前記扇形の前記直線辺の長さは0.088λg−0.106λgである導電配線、
を備え、
前記コンデンサの前記導電配線は、前記第1平面伝送線路に直交する軸に対して対称となるように配設され、
前記マイクロストリップ伝送線路の前記第3部分における前記導電配線の辺に沿った、前記第4部分側の前記第3部分の端部から前記コンデンサの前記導電配線までの距離は、0.0030λg−0.030λgである、
請求項13乃至17のいずれかに記載の変換器。 - 前記短絡スタブは、長さが0.03λgであり、幅が0.022λgであり、
前記第5スタブは、長さが0.117λgであり、幅が0.031λgであり、
前記短絡スタブと前記第5スタブとは、0.043λgの距離で互いに離間し、
前記マイクロストリップ伝送線路の前記第1部分における前記導電配線は、幅が0.026λgであり、
前記マイクロストリップ伝送線路の前記第3部分における前記導電配線は、幅が0.025λgであり、長さが0.254λgであり、
前記コンデンサは、
円における58.1度の角度により規定される円弧を有する扇形の一部分としての形状を有する導電配線であって、前記扇形の前記直線辺の長さは0.103λgである導電配線、
を備え、
前記マイクロストリップ伝送線路の前記第3部分における前記導電配線の前記縁部に沿った、前記第4部分側の前記第3部分の端部から前記コンデンサの前記導電配線までの距離は、0.008λgである、
請求項18記載の変換器。 - 前記短絡スタブは、長さが1.3mm−3.4mmであり、幅が1.3mm−4.3mmであり、
前記第5スタブは、長さが1.0mm−10.6mmであり、幅が0.3mm−3.0mmであり、
前記短絡スタブと前記第5スタブとは、1.6mm−4.0mmの距離で互いに離間され、
前記マイクロストリップ伝送線路の前記第1部分における前記導電配線は、幅が0.7mm−3.3mmであり、
前記マイクロストリップ伝送線路の前記第3部分における前記導電配線は、幅が1.3mm−3.7mmであり、長さが15.2mm−24.0mmであり、
前記コンデンサは、
円における42度−85度の角度により規定される円弧を有する扇形の一部分としての形状を有する導電配線であって、前記扇形において前記コンデンサの前記導電配線を構成しない残りの部分は前記円の中心に頂点を有して前記扇形の直線辺に沿って辺が延在する二等辺三角形であり、前記三角形の残りの1辺は前記扇形の前記一部分において前記マイクロストリップ伝送線路の前記第3部分における前記導電配線と接する縁部を画定し、前記扇形の前記直線辺の長さは5.8mm−7.0mmである導電配線、
を備え、
前記コンデンサの前記導電配線は、前記第1平面伝送線路に直交する軸に対して対称となるように配設され、
前記マイクロストリップ伝送線路の前記第3部分における前記導電配線の辺に沿った、前記第4部分側の前記第3部分の端部から前記コンデンサの前記導電配線までの距離は、0.2mm−2.0mmである、
請求項13乃至17のいずれかに記載の変換器。 - 前記短絡スタブは、長さが2.0mmであり、幅が1.4mmであり、
前記第5スタブは、長さが7.7mmであり、幅が2.0mmであり、
前記短絡スタブと前記第5スタブとは、2.8mmの距離で互いに離間し、
前記マイクロストリップ伝送線路の前記第1部分における前記導電配線は、幅が1.7mmであり、
前記マイクロストリップ伝送線路の前記第3部分における前記導電配線は、幅が1.6mmであり、長さが16.7mmであり、
前記コンデンサは、
円における58.1度の角度により規定される円弧を有する扇形の一部分としての形状を有する導電配線であって、前記扇形の前記直線辺の長さは6.8mmである導電配線、
を備え、
前記マイクロストリップ伝送線路の前記第3部分における前記導電配線の前記縁部に沿った、前記第4部分側の前記第3部分の端部から前記コンデンサの前記導電配線までの距離は、0.51mmである、
請求項20記載の変換器。 - 前記第1、第2、および第3平面伝送線路それぞれは、厚さ9μm−70μmの導電配線を有するマイクロストリップ伝送線路である、
請求項1乃至21のいずれかに記載の変換器。 - 前記第1、第2、および第3平面伝送線路それぞれは、厚さ35μmの導電配線を有するマイクロストリップ伝送線路である、
請求項22記載の変換器。 - 前記第1、第2、および第3平面伝送線路それぞれの前記導電配線は、厚さ0.125mm−1.52mmの基板上に実装される、
請求項22または23記載の変換器。 - 前記第1、第2、および第3平面伝送線路それぞれの前記導電配線は、厚さ0.76mmの基板上に実装される、
請求項24記載の変換器。 - 前記基板は、2.17−10.2の絶縁定数を有する、
請求項22乃至25のいずれかに記載の変換器。 - 前記基板は、3.45の絶縁定数を有する、
請求項26記載の変換器。 - 前記整流器は、
ダイオード、
を備える、
請求項1乃至27のいずれかに記載の変換器。 - 前記ダイオードは、ショットキーダイオードである、
請求項28記載の変換器。 - 前記第2平面伝送線路の第1端部は、前記整流器に接続され、
前記第2平面伝送線路の第2端部は、容量性素子を介してグラウンドに接続され、
前記第3平面伝送線路の第1端部は、前記第2平面伝送線路の前記第2端部に接続され、
前記第3平面伝送線路の第2端部は、前記インダクタに接続される、
請求項1乃至29のいずれかに記載の変換器。 - 前記受信した無線周波数信号は、
VHF、UHF、およびSHF周波数帯域のうち、いずれか1つ以上における周波数成分、
を含む、
請求項1乃至30のいずれかに記載の変換器。 - 無線周波数信号を受信する無線周波数アンテナと、
請求項1乃至31のいずれかに記載の変換器であって、前記アンテナが受信した前記無線周波数を、負荷に給電するDC信号に変換する変換器と、
を有してなる、
無線周波数環境発電装置。
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