JP2018537168A - 外科クリップ及びその留置制御 - Google Patents

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Abstract

外科クリップ、クリップアプライヤ及びその適用は、対象者の身体内でのクリップの留置を制御するように構成される。クリップ及びクリップアプライヤは、いくつかの構造、すなわち、クリップアームが相互に近接し係止されない格納構造、クリップアームが相互に離れて係止可能となる留置構造、クリップアームが相互に近接し係止される係止構造の間で変位可能である。例示的実施形態では、第1のクリップアームは、任意で屈曲点を有して、湾曲した弾性拡張部を有する他方のクリップアームに隣接し、他方のクリップアームは、剛体拡張部を有する第1のクリップアームに隣接する。別のクリップに接続するためのクリップ連結機構は、クリップアプライヤから排出する際に自発的に解放するように構成することができる。

Description

関連出願の相互参照
本願は、米国特許法第119条(e)項に基づき、2015年11月20日に提出された米国仮特許出願第62/257,841号である「改良止血クリップ」の優先権を主張し、参考としてその全文が本明細書に組み込まれている。
本発明は、いくつかの実施形態では、対象者の身体器官又は組織を結紮するのに適した外科クリップ(止血クリップを含む)、クリップアプライヤ及びそれらの適用に関する。
多くの外科処置中、血管又はその他の管状構造は結紮及び切断される。従来技術は、対象者の可能性のある身体器官又は組織の中でも特に、血管などの身体器官又は組織を結紮するのに利用可能な装置や技術に関する様々な教示を含む。止血クリップは周知であり、このような教示において一般的に使用される。従来技術は、外科クリップを適用する医療装置や医療措置に関する教示も含む。たとえば、本発明と同じ出願人/譲受人のPCT国際出願公開第WO2015/040621A1号は腹腔鏡クリップアプライヤを開示しており、該腹腔鏡クリップアプライヤは、剛体スリーブに収容される複数のクリップと、スリーブ内で長手方向に配向されるクリップのアームと、スリーブの遠位端に設けられた針によって開けられた穿孔を介してスリーブの遠位端からクリップを留置する留置機構とを含む。
本発明の分野及び技術の広範な教示にかかわらず、上記教示に付随する大きな制約及び起こりうる課題に鑑み、医療措置の制約及び課題を克服する、又は対象者の身体器官又は組織を結紮する際に影響を及ぼす新たな又は/及び改良外科クリップ、クリップアプライヤ及びそれらの適用を開発し実行することが未だ必要とされている。
本発明は、いくつかの実施形態では、対象者の身体器官又は組織を結紮するのに適した外科クリップ、クリップアプライヤ及びそれらの適用に関する。例示的実施形態では、外科クリップは、安全かつ効率的に身体器官又は組織の結紮を行う非対称構造で形成される内視鏡又は/及び止血クリップ(「ヘモクリップ」)とすることができる。さらに、本発明の例示的実施形態は、外科クリップを留置する方法に関する。
本発明のいくつかの実施形態の一側面によると、近位接続領域で第2のクリップアームに旋回可能に接続される第1のクリップアームを備える外科クリップが提供され、第1及び第2のクリップアームは、相互に係合するように構成される嵌合係止部材を含む係止ユニットを有し、第1の係止部材は外科クリップの遠位端に面し、第2の係止部材は外科クリップの近位端に面し、各係止ユニットは対応する嵌合係止部材に対向する接触面をさらに含む。外科クリップは、第1及び第2のクリップアームが相互に近接し、接触面が相互に接触し、嵌合係止部材が相互に係合しないように、係止ユニットが弾性的に加圧されて変形する格納構造をとる。外科クリップは格納構造から、第1及び第2のクリップアームが相互に離れており、係止ユニットが加圧されていない留置構造へ自発的に変位可能である。第1及び第2のクリップアームは、留置構造から、係止ユニットが変形しておらず、嵌合係止部材が相互に係合する係止構造へ強制的に変位される。
いくつかの実施形態によると、第2のクリップアームは弾性拡張部を有する近位接続領域に隣接し、第1のクリップアームは剛体拡張部を有する近位接続領域に隣接する。
いくつかの実施形態によると、弾性拡張部が屈曲点を有して湾曲する。
いくつかの実施形態によると、外科クリップは、別の外科クリップに接続するための連結機構をさらに備える。いくつかの実施形態によると、連結機構は、外科クリップの遠位部から延在し、一方のクリップアームに並置する遠位傾斜素子と、外科クリップの近位部から延在し、一方のクリップアームに並置する近位傾斜素子とを備える。遠位傾斜素子及び近位傾斜素子の一方は他方のクリップアームに近づくように傾斜し、遠位傾斜素子及び近位傾斜素子の他方は他方のクリップアームから離れるように傾斜する。いくつかの実施形態によると、近位外科クリップ部は、近位方向に第1のクリップアームから近位接続領域へ延在する。いくつかの実施形態によると、格納構造では、遠位傾斜素子は近位傾斜素子に平行である。いくつかの実施形態によると、遠位傾斜素子又は/及び近位傾斜素子は弾性屈曲可能である。いくつかの実施形態によると、連結機構は、遠位外科クリップ部及び近位外科クリップ部の一方から延在する凹状連結部材と、遠位外科クリップ部及び近位外科クリップ部の他方から延在する凸状連結部材とを備える。
いくつかの実施形態によると、格納構造では、接触面は円滑であり、相互に摺動するように構成される。
本発明のいくつかの実施形態の一側面によると、誘導子内腔及び誘導子遠位端を有する誘導子と、少なくとも1つの外科クリップとを備える外科クリッピングシステムが提供される。格納位置では、弾性拡張部は誘導子内腔に配置され、クリップが内腔から出て、誘導子遠位端が屈曲点に隣接する弾性拡張部と接触する留置構造に配備されることによって、第2のクリップアームを、屈曲点を中心に旋回させて第1のクリップアームから遠ざけることができる。
いくつかの実施形態によると、留置構造では、誘導子は外科クリップに対して移動可能であり、第2のクリップアームを第1のクリップアームに向けて移動させ、嵌合係止部材を相互に係合させる。
本発明のいくつかの実施形態の一側面によると、相互接続された第1及び第2の外科クリップを備える外科クリッピングシステムが提供され、遠位傾斜素子は近位傾斜素子に接触し、凸状連結部材は凹状連結部材に収容される。
本発明のいくつかの実施形態の一側面によると、近位接続領域で第2のクリップアームに旋回可能に接続される第1のクリップアームを備える外科クリップが提供され、第2のクリップアームは弾性拡張部を有する近位接続領域に隣接し、第1のクリップアームは剛体拡張部を有する近位接続領域に隣接する。
いくつかの実施形態によると、弾性拡張部が屈曲点を有して湾曲する。
いくつかの実施形態によると、弾性拡張部が第1のクリップアームに対して近位から屈曲点まで押圧され続けると、第1及び第2のクリップアームは、第1及び第2のクリップアームが相互に係止される係止構造へ強制的に変位可能である。
いくつかの実施形態によると、弾性拡張部が第1のクリップアームに対して屈曲点を越えて押圧され続けると、第1及び第2のクリップアームは、第1及び第2のクリップアームが相互に係止不能な格納構造へ強制的に変位可能である。
本発明のいくつかの実施形態の一側面によると、近位接続領域で第2のクリップアームに旋回可能に接続される第1のクリップアームと、別の外科クリップに接続するための連結機構とを備える外科クリップが提供される。連結機構は、外科クリップの遠位部から延在し、クリップアームの一方に並置する遠位傾斜素子と、外科クリップの近位部から延在し、クリップアームの一方に並置する近位傾斜素子とを備え、遠位傾斜素子及び近位傾斜素子の一方がクリップアームの他方に近づくように傾斜し、遠位傾斜素子及び近位傾斜素子の他方が他方のクリップアームから離れるように傾斜する。
いくつかの実施形態によると、第2のクリップアームは弾性拡張部を有する近位接続領域に隣接し、第1のクリップアームは剛体拡張部を有する近位接続領域に隣接する。
いくつかの実施形態によると、近位外科クリップ部は、第1のクリップアームから近位接続領域へ近位方向に延在する。
いくつかの実施形態によると、遠位傾斜素子又は/及び近位傾斜素子は弾性屈曲可能である。
いくつかの実施形態によると、連結機構は、遠位外科クリップ部及び近位外科クリップ部の一方から延在する凹状連結部材と、遠位外科クリップ部及び近位外科クリップ部の他方から延在する凸状連結部材とを備える。
いくつかの実施形態によると、外科クリップは、単独の材料片から一体的に構成及び製造される。
本発明のいくつかの実施形態の一側面によると、誘導子遠位端と長軸に沿って延在する誘導子内腔とを含む誘導子を備えるクリップアプライヤが提供され、クリップアプライヤは、剛体拡張部を有する近位接続領域に隣接する第1のクリップアームと、弾性拡張部を有する近位接続領域に隣接する第2のクリップアームとを備える最遠位クリップを含む少なくとも1つのクリップを収容するように構成される誘導子と、少なくとも1つのクリップを前進させて、誘導子遠位端から選択された距離、最遠位クリップを突出させるように構成されるプッシャと、を備える。誘導子は、プッシャが選択された距離、最遠位クリップを突出させるとき、第1のクリップアームが確実に長軸と整合され、第2のクリップアームが旋回されて第1のクリップアームから離れるように構成される。
いくつかの実施形態によると、弾性拡張部は屈曲点を有して湾曲し、プッシャが選択された距離、最遠位クリップを突出させるとき、誘導子遠位端は屈曲点に隣接する弾性拡張部と接触する。
本発明のいくつかの実施形態の一側面によると、対象者の身体内で外科クリップを送達又は/及び留置する方法が提供され、該方法は、
誘導子遠位端と、長軸に沿って延在する誘導子内腔とを有する誘導子を備えるクリップアプライヤであって、剛体拡張部を有する近位接続領域に隣接する第1のクリップアームと、弾性拡張部を有する近位接続領域に隣接する第2のクリップアームとを備える最遠位外科クリップを含む少なくとも1つの外科クリップを収容するように構成されるクリップアプライヤを設けることと、
第1のクリップアームを長軸に沿って整合させ、第2のクリップアームを旋回させて第1のクリップアームから離れさせつつ、誘導子遠位端から選択された距離、最遠位外科クリップを突出させるように前進させることと、
整合された第1のクリップアームを用いて対象者の身体内でクリップアプライヤを誘導することと、を備える。
いくつかの実施形態によると、該方法は、第1のクリップアームを用いて対象者の身体内の身体器官又は組織を切開することをさらに備える。
いくつかの実施形態によると、誘導することが、対象者の身体内の目標身体器官又は組織に関連して、第1のクリップアームから延在する遠位部を観察することを含む。
いくつかの実施形態によると、該方法は、
最遠位外科クリップで身体器官又は組織を包囲することと、
第1及び第2のクリップアーム間の距離を強制的に低減することによって、身体器官又は組織上で外科クリップを漸次閉鎖することと、
第1及び第2のクリップアームを共に係止することと、をさらに備える。
いくつかの実施形態によると、弾性拡張部が屈曲点を有して湾曲し、前進させることが、屈曲点に隣接する弾性拡張部に接触させるように誘導子遠位端を位置決めすることを含む。
いくつかの実施形態によると、弾性拡張部が屈曲点を有して湾曲し、閉鎖し係止することが、屈曲点の遠位方向に誘導子遠位端を位置決めすることを含む。
いくつかの実施形態によると、該方法は、クリップアプライヤから最遠位外科クリップを排出することをさらに備える。
いくつかの実施形態によると、最遠位外科クリップは、近位方向に第1のクリップアームから近位接続領域へ延在し、クリップアームの一方に並置する近位傾斜素子と、クリップアームの他方に並置し、近位傾斜素子に対向する偏向連結部材とを備える連結機構を含む。
いくつかの実施形態によると、整合させることは、偏向連結部材を把持することと、偏向連結部材に向けて近位傾斜素子を弾性的に屈曲させることとを含み、排出することは近位傾斜素子を解放することを含む。
別に定義されない限り、本明細書に使用されるすべての技術的又は/及び科学的文言は、本発明が関係する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に類似する又は等価である方法及び材料を本発明の実施形態の実施又は試験に際して使用することができるが、例示的方法又は/及び材料を以下説明する。矛盾が生じる場合、定義を含む特許明細書が優先される。また、材料、方法及び実施例は単に例示的であり、必ずしも限定することを目的としていない。
本発明のいくつかの実施形態は、添付図面を参照して、本明細書では単に例示として説明する。具体的に図面を詳細に参照すると、図示される細部は例であり、本発明の実施形態の例示的説明を目的とすることを強調しておく。この点では、図面を利用した説明により、いかにして本発明の実施形態を実行することができるかが当業者にとって自明となる。
本発明のいくつかの実施形態に係る例示的外科クリップを示す概略側面図である。 本発明のいくつかの実施形態に係る、様々な留置構造における例示的外科クリップの概略側面図である。 本発明のいくつかの実施形態に係る、様々な留置構造における例示的外科クリップの概略側面図である。 本発明のいくつかの実施形態に係る、様々な留置構造における例示的外科クリップの概略側面図である。 本発明のいくつかの実施形態に係る例示的クリップアプライヤ及び少なくとも1つの外科クリップを含む例示的外科クリッピングシステムの等角投影図である。 例示的外科クリッピングシステムのブロック図であり、本発明のいくつかの実施形態に係る複数の外科クリップを担持する例示的クリップアプライヤの構成要素の例示的機能構造を示す。 クリップアプライヤに担持される複数の連鎖止血クリップの概略側断面図であり、本発明のいくつかの実施形態に係る外科クリップの留置方法における例示的ステップを示す。 クリップアプライヤに担持される複数の連鎖止血クリップの概略側断面図であり、本発明のいくつかの実施形態に係る外科クリップの留置方法における例示的ステップを示す。 クリップアプライヤに担持される複数の連鎖止血クリップの概略側断面図であり、本発明のいくつかの実施形態に係る外科クリップの留置方法における例示的ステップを示す。 クリップアプライヤに担持される複数の連鎖止血クリップの概略側断面図であり、本発明のいくつかの実施形態に係る外科クリップの留置方法における例示的ステップを示す。
本発明は、いくつかの実施形態では、対象者の身体器官又は組織を結紮するのに適した外科クリップ、クリップアプライヤ及びそれらの適用に関する。例示的実施形態では、外科クリップは、安全かつ効率的に身体器官又は組織の結紮を行う非対称構造で形成される内視鏡又は/及び止血クリップ(「ヘモクリップ」)とすることができる。さらに、本発明の例示的実施形態は、外科クリップを留置する方法に関する。
既知の止血クリップは、クリップのクリップアプライヤからの早すぎる又は偶発的な解放、及び/又は身体組織又は器官へのクリップの正確な位置決めを視覚化及び制御する難しさといった欠点に結びつくことが多いが、本発明の止血クリップはそうした欠点を克服することを目的とする。本発明の止血クリップは、クリップアプライヤに収容されたとき、身体組織又は器官の結紮工程中、1つのクリップアームが厳重かつ安定的に固定されクリップアプライヤの長軸と位置合わせされる一方、第2のクリップアームが第1のクリップアームに対して移動可能であるように構成される。この特別で独特な構成は、偶発的な移動に対する防御手段を提供し、効率的な身体組織又は器官の結紮を可能にする。さらに、本発明の止血クリップ及びクリップアプライヤは、目標の身体器官又は組織までクリップアプライヤを効率的に誘導する、及び/又は目標の身体器官又は組織を切開することができる。
本発明の外科(たとえば、止血)クリップは、近位接続領域(たとえば、共有近位端)で第2のクリップアームに旋回可能に接続される第1のクリップアームを含み、以下のうち少なくとも1つをさらに含む。
複数のクリップを相互に長手方向に連鎖させるのに適する連結機構と、
身体組織又は器官上でクリップアームを共に係止する係止機構。
連結機構は、身体組織又は器官を結紮しつつ、クリップアーム部材の一方をクリップアプライヤの長軸と確実に整合させることによって、留置及びクリッピング工程の安全性と効率を高めることを目的とする。このため、連結機構は、正確な身体組織又は器官の結紮を実現し、クリップのクリップアプライヤからの偶発的な突出を防止することができる。係止機構は、身体組織又は器官にクリップを安全かつ信頼性高く係止することを目的とする。係止機構は、本発明のクリップアプライヤを小型化し、大きさを最小化することができる。さらに、例示的外科クリップは、様々な組織の厚さに順応できることを特徴とする。
いくつかの実施形態では、第1及び第2のクリップアームは、相互に係合するように構成される嵌合係止部材を含む係止ユニットを有し、第1の係止部材は外科クリップの遠位端に面し、第2の係止部材は外科クリップの近位端に面し、係止ユニットはそれぞれ、対応する嵌合係止部材に対向する接触面をさらに含む。
いくつかの実施形態では、外科クリップは格納構造をとり、格納構造では、第1及び第2のクリップアームが近接し、係止ユニットは、接触面が相互に接触し、嵌合係止部材が相互に係合しないように弾性的に加圧されて変形する。
いくつかの実施形態では、外科クリップは、格納構造から、第1及び第2のクリップアームが相互に離れており、係止ユニットが加圧されていない留置構造へ自発的に変位可能である。留置構造では、外科クリップは、第1及び第2のクリップアームが係止構造に圧迫可能となるように構成され、係止構造では、係止ユニットは変形せず、嵌合係止部材は相互に係合する。いくつかの実施形態では、外科クリップ(すなわち、そのアーム)は、格納構造から留置構造へ最初に変位させないことによって、係止構造の場合のように係止させることができない。
いくつかの実施形態では、第2のクリップアームは弾性拡張部を有する近位接続領域に隣接し、第1のクリップアームは剛体拡張部を有する近位接続領域に隣接する。弾性拡張部は任意で屈曲点を有して湾曲する。
いくつかの実施形態では、外科クリップは、別の外科クリップに接続するための連結機構を含む。連結機構は、外科クリップの遠位部から延在し、クリップアームの一方(たとえば、第2のクリップアーム)に並置する遠位傾斜素子と、外科クリップの近位部から延在し、クリップアームの一方(たとえば、第2のクリップアーム)に並置する近位傾斜素子とを含む。遠位傾斜素子及び近位傾斜素子の一方は他方のクリップアーム(たとえば、第1のクリップアーム)に近づくように傾斜し、遠位傾斜素子及び近位傾斜素子の他方は他方のクリップアーム(たとえば、第1のクリップアーム)から離れるように傾斜する。任意で、近位外科クリップ部は、近位方向に第1のクリップアームから近位接続領域へ延在する。任意で、外科クリップが格納構造にあるとき、遠位傾斜素子は近位傾斜素子と平行である。任意で、遠位傾斜素子又は/及び近位傾斜素子は弾性屈曲可能である。
いくつかの実施形態では、連結機構は、近位外科クリップ部から延在する近位偏向(たとえば、凹状)連結部材を含む。連結機構は、遠位に隣接する外科クリップの近位偏向連結部材を(たとえば、収容又は/及び係合によって)把持するため、遠位外科クリップ部から延在する遠位偏向(たとえば、凸状)連結部材をさらに含むことができる。
いくつかの実施形態によると、外科クリップは、約2mm〜約50mmの範囲の長手方向の長さを有することができる。
いくつかの実施形態によると、外科クリップの径は、約7mm未満、約5mm未満、約4mm未満、約3mm未満、約2mm未満又は約1mm未満とすることができる。それぞれの可能性は本発明の別の例示的実施形態を表す。
いくつかの実施形態によると、外科クリップは、単独の材料片から一体的に構造及び製造することができる。他の実施形態によると、外科クリップは、相互に接続される1セットの構成要素から構成及び/又は製造することができ、各構成要素は異なる材料から成ることができる。
いくつかの実施形態によると、外科クリップは、単独の材料片から一体的に構成及び製造され、クリップ内の部分は様々な弾性を呈し、弾性は各部分の大きさ(厚さ及び/又は長さ)に依存する。いくつかの実施形態によると、適切な弾性材料としては、弾性型ポリマー、弾性金属、弾性合金(たとえばニッケルチタン、ステンレス鋼、コバルトクロム)又はそれらの組み合わせを含むことができるが、それらに限定されない。
いくつかの実施形態によると、外科クリップは、共有近位端で旋回可能に連結される第1のクリップアームと第2のクリップアームとを含む。
いくつかの実施形態によると、第1及び第2のクリップアームの少なくとも一方は、内側弾性クリップアーム部材に接続される外側剛体クリップアーム部材を含む。
いくつかの実施形態によると、内側弾性クリップアーム部材は組織接触面を有する。
いくつかの実施形態によると、本発明の外科クリップは、格納(たとえば、留置前、任意で加圧)構造、留置(たとえば、低/非加圧、全開放)構造及び係止構造から選択される3つのクリップ構造をとる。
本発明の外科クリップは、非加圧全開放構造から(加圧)係止構造に変位するとき、結紮される身体器官又は組織に圧縮力を加える。
本明細書に記載される特定の方法、プロトコル及び反応物などは当業者が認識するように変更することができるため、本発明はそれらの方法、プロトコル及び反応物に限定されないと理解すべきである。また、本明細書で使用される用語は単に特定の実施形態を説明する目的で使用されており、本発明の範囲を限定することを目的としていないと理解すべきである。以下の例示的実施形態は、説明及び理解を容易にするため、例示的な塞栓処置の状況で説明することができる。しかしながら、本発明は具体的に記載される装置及び方法に限定されず、本発明の全範囲から逸脱せずに様々な臨床上の用途に合わせて適合させることができる。
いくつかの実施形態によると、身体器官又は組織を結紮するとき、一方のクリップアームはクリップアプライヤの長軸と整合され、他方のクリップアームは整合されたクリップアームに対して移動可能である。
いくつかの実施形態によると、留置構造では、第1及び第2のクリップアームは所定距離、相互に離れている。
いくつかの実施形態によると、所定距離は、クリップアーム間に示される最大距離又は高さである。いくつかの実施形態によると、所定距離は約2ミリメートル〜約20ミリメートルである。
いくつかの実施形態によると、加圧係止クリップ構造では、クリップアームの遠位端が相互に近接する又は接触する。
いくつかの実施形態によると、外科クリップの係止機構は、外科クリップの自動開放を防止するため、クリップアーム遠位端の少なくとも1つに抵抗力を加えることによって、係止構造中、クリップアーム遠位端を共に係止するように構成される。
いくつかの実施形態によると、身体組織又は器官の結紮に応答して、クリップアームは、結紮された身体器官又は組織の圧縮締付形状に順応する。
いくつかの実施形態によると、順応は、内側弾性クリップアーム部材の少なくとも1つが、その少なくとも一部を対応する外側剛体クリップアーム部材に向かって拡張させながら、身体器官又は組織に圧縮力と締付力を加えることを含む。
次に図面を参照すると、図1は、本発明のいくつかの実施形態に係る止血(外科)クリップを示す概略側面図である。止血クリップ10は、第1のクリップアーム12及び第2のクリップアーム14を含む。第1のクリップアーム12は第1のクリップアーム遠位端16を含み、第2のクリップアーム14は第2のクリップアーム遠位端18を含む。止血クリップ10は、身体器官又は組織の結紮後、第1のクリップアーム12及び第2のクリップアーム14を共に係止する係止機構28をさらに含む。図示される止血クリップ10は格納構造をとっており、この構造では、止血クリップは、クリップアプライヤ(たとえば、図4に示すクリップアプライヤ100の誘導子106)の(たとえば、スリーブまたはチューブ状の)誘導子の内腔境界内に限定される。
止血クリップ10は、(i)第1のクリップアーム遠位端12が所定距離(図2Bを参照してより詳細に後述する)だけ第2のクリップアーム遠位端14から離れている格納構造と、(ii)第1のクリップアーム遠位端16が第2のクリップアーム遠位端18に近接する又は接触する係止構造(図2Cに示す)から選択される構造をさらに呈することができる。
係止機構28は、第1のクリップアーム遠位端16を第2のクリップアーム遠位端18で係止する時、 第1のクリップアーム遠位端16と第2のクリップアーム遠位端18の少なくとも一方に抵抗力を加えることができる。係止機構28は、身体組織又は器官の結紮後、止血クリップ10の自動開放を防止するようにさらに構成される。係止機構及びその構成要素を、図2Bを参照して以下より詳細に説明する。
第2のクリップアーム14は、近位接続領域26で第1のクリップアーム12に対向し、第1のクリップアーム12に旋回可能に接続される。近位接続領域26は、第1のクリップアーム12に対する(たとえば、遠ざかる又は近づく)第2のクリップアーム14の動作(たとえば、旋回)を可能にするように構成される。
任意で、第1のクリップアーム12及び第2のクリップアーム14のうちの少なくとも一方は、近位接続領域26と、対応する第1のクリップアーム遠位端16及び第2のクリップアーム遠位端18との間を延在する長手方向に沿って弾性である。
止血クリップ10は、複数の止血クリップ10を相互に長手方向に接続する連結機構22をさらに含む。連結機構22は先端カプラ22a及び後尾カプラ22bを含む。後尾カプラ22bは第1のクリップアーム12から近位方向に延在する。任意で、後尾カプラ22bは第1のクリップアーム12の近位部に直接及び/又は堅固に接続することができる。後尾カプラ22bは、第1のクリップアーム12に接続する、又は第1のクリップアーム12から直接出現することができる。1つの止血クリップ10の先端カプラ22aは、別の止血クリップ10の後尾カプラ22bに脱着可能に接続することによって、止血クリップアプライヤ内に複数の止血クリップ10の長手方向の連鎖を形成するように構成される。
近位接続領域26は、一体型ヒンジ、折り目、局地弱化部(たとえば、部分的な横方向切断部)及びジョイントのうち少なくとも1つを含むことができる。可能性毎に本発明の別の実施形態を表す。近位接続領域26は、第1のクリップアーム12に対して第2のクリップアーム14を移動させるように構成することができる。近位接続領域26は、クリップアーム12及び14の少なくとも一方と一体的に形成することができる。任意で、後尾カプラ22bは、第1のクリップアーム12に接続され、又は第1のクリップアーム12から直接出現し、近位接続領域26に近接させることができる。後尾カプラ22bは、第2のクリップアーム14が第1のクリップアーム12に対して移動する又は/及び離れて位置するとき、一定の形状又は/及び第1のクリップアーム12との整合を維持するように構成される。
止血クリップ10は、近位接続領域26から遠位に又は近位接続領域26の上方に出現するバリア32をさらに含むことができる。任意で、バリア32は、組織が近位接続領域26に収容される又は接触するのを阻む。バリア32は、クリップアーム12及び14の横方向安定性をもたらすようにさらに構成することができる。バリア32は、通常の側方モーメントに抵抗する、及び/又は留置中のクリップの制御性を高めるようにさらに構成することができる。
第1のクリップアーム12は、任意で剛体拡張部37を有する近位接続領域26に隣接し、剛体拡張部は(対象者の身体内でのクリップの留置及び操作による)垂直応力下での変形に耐えるのに十分な剛性を提供するサイズの第1の断面領域34を有することを特徴とする。第1の断面領域34は、約0.2mm〜約4mmの範囲の長さを有することができる。
第2のクリップアーム14は、柔軟部38を含む弾性拡張部35を有する近位接続領域26をに隣接する。柔軟部38は、垂直応力下でほぼ柔軟となるようなサイズの第2の断面領域36を有することを特徴とする。第1の断面領域34は、第2の断面領域36よりも約1.5〜約5倍大きくすることができる。柔軟部38は任意で、止血クリップの他の部分よりも柔軟であり、打ち消す外部応力を受けていないときに、クリップアームを自発的に圧迫するのに十分な弾性を有する。柔軟部38は、近位接続領域26の隣接位置から第2のクリップアーム遠位端18に向かって移動させ、延在させることができる、又は近位接続領域26から0.1、0.5、1、1.5又は2ミリメートル以下隔てることができる。柔軟部38は、約0.2ミリメートル〜約3ミリメートルの範囲の長さを有することができる。任意で、柔軟部38は、止血クリップ10の他の部分の最小厚よりも薄い。柔軟部38の厚さは、約0.1ミリメートル〜約2ミリメートルの範囲とすることができる。柔軟部38の幅は、止血クリップの他の部分の最小幅よりも小さくすることができる。柔軟部38の可撓性は、施される特定の機械、化学又は/及び熱処理に関連させることができる。柔軟部38に施される適切な機械処理には、研磨、穿孔、冷間加工(たとえば、30%未満)を含むことができるが、それらに限定されない。柔軟部38の可撓性は、施される特定の熱処理に関連させることができ、長時間の加熱処理(たとえば、420℃超)を含むことができるが、それに限定されない。任意で、機械及び/又は熱処理は、止血クリップの他の部分には施さなくてもよい。
第2のクリップアーム14の弾性拡張部35は、近位−遠位長軸に対して、屈曲点15(任意で傾斜部40の頂点)に達するまでは(第1のクリップアーム12に近づく)下方傾斜角で湾曲又は屈曲し、屈曲点からは(第1のクリップアーム12から離れる)上方傾斜角で傾斜する傾斜部40を含むことができる。傾斜部40は柔軟部38の遠位に位置し、任意で境界領域を共有する。傾斜部40は、柔軟部38よりも硬くする、又は同様の剛性を有することができる。
傾斜部40は、クリップ10を比較的大きく開放するため、比較的大きな身体器官又は組織の結紮を可能にする。傾斜部40は、柔軟部38に直接隣接して配置することができる。傾斜部40は湾曲又は屈曲させることができる。傾斜部40は、止血クリップの他の部分よりも相当高い剛性を有することを特徴とする。傾斜部40は、約0.3ミリメートル〜約4ミリメートルの範囲の長さを有することができる。
止血クリップ10は、第1のクリップアーム12及び第2のクリップアーム14の少なくとも一方(両方が図示される)に接続される内側弾性クリップアーム部材20をさらに含む。内側弾性クリップアーム20は、身体器官又は組織の様々な厚さに順応するように構成される。「順応するように構成される」とは、内側弾性クリップアーム部材20が身体組織又は器官の結紮に応答して形状が変化することを意味する。内側弾性クリップアーム部材20は屈曲可能であり、止血クリップ10によって結紮される身体器官又は組織に向かって延在することができる。内側弾性クリップアーム部材20は弾性材料から成ることができる。内側弾性クリップアーム部材20は、生体親和性材料から成ることができる。任意で、クリップアーム12及び14の少なくとも一方は内側弾性クリップアーム部材20を含む。さらに、任意で、クリップアーム12及び14の少なくとも一方は、内側弾性クリップアーム部材20に接続される外側剛体クリップアーム部材24を含む。さらに任意で、クリップアーム12及び14はそれぞれ、内側弾性クリップアーム部材20に接続される外側剛体クリップアーム部材24を含む。内側弾性クリップアーム部材20は、組織接触面(図示せず)を含むことができる。組織接触面は、内側弾性クリップアーム部材20の材料とは異なる材料から成ることができる。組織接触面は身体器官又は組織の把持を簡易化することができる。
次に、本発明のいくつかの実施形態に係る止血クリップ10の概略側面図である図2A〜2Cを参照する。
図2Aを参照すると、止血クリップ10は、外科クリップアプライヤ(たとえば、図3に示すクリップアプライヤ100)に1つ以上のクリップを実装する際に特に効率的である格納(留置前)構造をとっている。第2のクリップアーム14の弾性拡張部35が屈曲点15を超えて第1のクリップアーム12に対して押圧され続けると、第1及び第2のクリップアームは、第1及び第2のクリップアームが相互に非係止である格納構造に至るまで圧縮可能にする、又は格納構造の境界内にとどめることができる。格納構造にあるとき、クリップアームは無作為の係止のリスクなく、クリップアプライヤの境界内で(相互に近づく又は遠ざかるように)移動することができる。身体組織又は器官を結紮する止血クリップを適用するため、まず、格納構造から図2Bに示すような留置(たとえば、開放)構造まで止血クリップ10を変位させる必要がある。
止血クリップ10は、止血クリップ10などの別のクリップに接続するための連結機構22を含む。連結機構22は、後尾カプラ22bに脱着可能に接続される先端カプラ22aを含むことによって、複数の止血クリップ10を長手方向に連鎖させる。先端カプラ22aは、相互に対向し、第1のクリップアーム12及び第2のクリップアーム14からそれぞれ遠位方向に延在する第1の先端カプラアーム22c及び第2の先端カプラアーム22dを含む。第1の先端カプラアーム22cは偏向(凸状)連結部材22iを含む。第2の先端カプラアーム22dは、外科(止血)クリップ10の遠位部から延在する遠位傾斜素子の形状であり、第2のクリップアーム14に並置し、第1のクリップアーム12に向かって傾斜する。
第1の先端カプラアーム22c及び第2の先端カプラアーム22dはそれぞれ、嵌合する第1の後尾カプラアーム22e及び第2の後尾カプラアーム22fと係合するように構成される。第1の後尾カプラアーム22eは、凸状連結部材22iと嵌合(たとえば、収容又は把持)するように構成される遠位偏向(凹状)連結部材22jを含む。第2の後尾カプラアーム22fは、外科(止血)クリップ10の近位部から延在する近位傾斜素子の形状であり、近位傾斜素子は第2のクリップアーム14に並置し、第1のクリップアーム12から傾斜する。第1の後尾カプラアーム22e及び第2の後尾カプラアーム22fは、各止血クリップ10から近位方向に延在する。いくつかの実施形態によると、第1の近位クリップの先端カプラ22aは、ぴったりと適合する硬質境界内で次の遠位クリップの後尾カプラ22bに接続されるため、第1の後尾カプラアーム22e及び第2の後尾カプラアーム22fはそれぞれ第1の先端カプラアーム22c及び第2の先端カプラアーム22dを押圧する。
第2の先端カプラアーム22dは、第2のクリップアーム14に対して遠位方向に延在する傾斜部(カプラ拡張部)を含むことができる。第2の後尾カプラアーム22fは、遠位クリップの近位部に対して近位方向に延在する傾斜部(カプラ拡張部)を含むことができる。第1の先端カプラアーム22c及び第1の後尾カプラアーム22eは、後尾カプラ22bに接続される先端カプラ22aと堅固に係合するようなサイズと構成を有する。第2の先端カプラアーム22dのカプラ拡張部は、先端カプラ22aが後尾カプラ22bに接続されるとき、弾性屈曲が第2の後尾カプラアーム22fの傾斜拡張部の嵌合屈曲拡張部によって影響を受けるようなサイズと構成を有する。任意で、もしくは、第2の先端カプラアーム22fのカプラ拡張部は、先端カプラ22aが後尾カプラ22bに接続されるとき、弾性屈曲が第2の後尾カプラアーム22dの傾斜拡張部の嵌合屈曲拡張部によって影響を受けるようなサイズと構成を有する。先端カプラ22aが後尾カプラ22bに接続されると、連結機構22は、後尾カプラ22bの嵌合(平行)傾斜拡張部を押しやりながら先端カプラ22aのカプラ拡張部を低加圧形状に弾性変形させることによって、後尾カプラ22bを先端カプラ22aから解放するように構成される。任意で、もしくは、連結機構22は、先端カプラ22aの嵌合(平行)傾斜拡張部を押しやりながら後尾カプラ22bのカプラ拡張部を低加圧形状に弾性変形させることによって、後尾カプラ22bを先端カプラ22aから解放するように構成される。
凸状連結部材22iは、第1の先端カプラアーム22cに対して遠位に位置決めされる。凹状連結部材22jは、第1の後尾カプラアーム22eに対して近位に位置決めされる。連結機構22は、先端カプラ22aが後尾カプラ22bに接続されるとき、連結部材22i及び22jを解放可能に係止するように構成される。いくつかの実施形態によると、連結されると、連結部材22i及び22jは両者間の旋回動作が可能になる。いくつかの実施形態によると、連結機構22は、カプラ拡張部同士が相互に解除されるとき、先端カプラ22aに対して後尾カプラ22bを回転させるように構成される。
外科(止血)クリップ10は、格納構造から、第1のクリップアーム12及び第2のクリップアーム14が相互に離れて係止されない留置構造まで自発的に変位可能である。任意で、第2のクリップアーム14の弾性拡張部35が屈曲点15から近位の任意の領域から第1のクリップアーム12に対して押圧し続けられると、第1及び第2のクリップアームを、第1及び第2のクリップアームが相互に係止される係止構造まで圧縮することができる。図2Bは、クリップアームが非加圧全開放位置にある留置構造の止血クリップ10を示す。任意で、留置構造では、第1のクリップアーム遠位端16は所定距離、第2のクリップアーム遠位端18から離れている。所定距離は、第1のクリップアーム遠位端16と第2のクリップアーム遠位端18との間の最大距離又は高さであり、約2mm〜約30mmの範囲とすることができる。
外科(止血)クリップ10は、第1のクリップアーム12及び第2のクリップアーム14にそれぞれ設けられる2つの係止ユニット28a及び28bを含む係止機構28を含む。係止ユニット28a及び28bは、相互に係合するように構成される嵌合係止部材28c及び28dを含む。係止部材28cは外科クリップ10の遠位端に面し、係止部材28dは外科クリップ10の近位端に面する。係止ユニット28a及び28bはそれぞれ、対応する嵌合係止部材28c及び28dに対向する接触(たとえば、シームレス又は円滑)面Sをさらに含む。
止血クリップ10と係止機構28は、(たとえば、図2Aに示すような)格納構造では、第1のクリップアーム12及び第2のクリップアーム14が近接し、係止ユニット28a及び28bが変形するまで弾性的に押圧されるように構成されるため、接触面Sは相互に接触し、嵌合係止部材28c及び28dは相互に係合しない。(たとえば、図2Bに示すような)留置構造では、第1のクリップアーム12及び第2のクリップアーム14は相互に離れており、格納構造とは全く異なり、係止ユニット28a及び28bは加圧されずに係止される。このように、第1のクリップアーム12及び第2のクリップアーム14は留置構造から(たとえば図2Cに示すような)係止構造へと圧縮可能であり、係止構造では、係止ユニット28a及び28bは格納構造のように変形されず、嵌合係止部材28c及び28dは相互に係合される。
止血クリップ10の係止機構28は、第1の係止ユニット28a及び第2の係止ユニット28bを含む。第1の係止ユニット28aは、第1のクリップアーム12から第2のクリップアーム14に向かって内方へ突出する。第2の係止ユニット28bは、第2のクリップアーム14から第1のクリップアーム12に向かって内方へ突出する。これらの係止ユニット28a及び28bはそれぞれ、アーム12及び14の長手方向に沿って位置決めすることができる。第1の係止ユニット28aは、遠位方向に延在する第1の係止部材28cを含む。第2の係止ユニット28bは、近位方向に延在する第2の係止部材28dを含む。
格納構造では、第2の係止ユニット28bは、第1の係止ユニット28aの近位に位置決めされる。この構造では、第1のクリップアーム遠位端16は第2のクリップアーム遠位端18に近接しており、第1及び第2の係止ユニット28a及び28bの接触(たとえば、円滑)面Sは相互に押圧し合う。任意で、第2の係止ユニット28bは弾性部を含む。さらに、任意で、第2の係止ユニット28bが第1の係止ユニット28aに近接するとき、第1の係止ユニット28aは、第2の係止ユニット28bの弾性部に形状変形応力を加える。本明細書で使用されるとき、「形状変形応力」という文言は、加えられる圧縮(押圧)力により形状が可逆的に変化することを指す。任意で、格納構造(図2A)から非加圧全開放構造(図2B)まで変化すると、第2の係止ユニット28bは第1の係止ユニット28aに対して遠位方向に変位し、形状変形応力が除去される。係止機構28部材はそれぞれ一体的に構成され、第1のクリップアーム12及び第2のクリップアーム14の少なくとも一方の単独の材料片から作製することができる。もしくは、係止機構28部材は、第1のクリップアーム12及び第2のクリップアーム14の材料と異なる材料から成ることができる。
少なくとも非加圧全開放構造では、第1の係止ユニット28aは第1の距離、近位接続領域26から離れており、第2の係止ユニット28bは第2の距離、近位接続領域26から離れている。第1の距離は、約0.3mm〜約40mmの範囲の長さを有することができる。第2の距離は第1の距離と同一である、又は約0.05ミリメートル、約0.1ミリメートル、約0.2ミリメートル、約0.3ミリメートル、約0.4ミリメートル、約0.5ミリメートル、約1ミリメートル、約5ミリメートル、約10ミリメートル、約15ミリメートル、約20ミリメートル、約25ミリメートル、約30ミリメートル又は約35ミリメートル、第1の距離よりも長くすることができる。それぞれの可能性は本発明の別々の実施形態を表す。
格納構造から留置(たとえば、全開放)構造まで変位すると、第2のクリップアーム14は第1のクリップアーム12に対して旋回可能である。任意で、クリップ留置開放角αは、第1のクリップアーム12に対する第2のクリップアーム14の移動後、第2のクリップアーム14と第1のクリップアーム12との間を延在する。本明細書で使用されるとき、「クリップ留置開放角α」という文言は、第1のクリップアーム12に対する第2のクリップアーム14の最大開放によって画定される最大角度(すなわち、角度α)に関連する。いくつかの実施形態によると、クリップ留置開放角αは、第2のクリップアーム14の傾斜部40と第1のクリップアーム12の長軸との間の最大開放によって画定される。任意で、この代わりに又はこれに加えて、クリップ留置開放角αは、屈曲点(たとえば、頂点)15を中心に傾斜部40によって形成される傾斜角βから直接決定される。任意で、クリップ留置開放角αは、ほぼ又は正確に傾斜角βと等しい。いくつかの実施形態によると、第1のクリップアーム12に対して第2のクリップアーム14が移動すると、第2の係止脚部28bは第1の係止脚部28aに対して完全に上昇する。
いくつかの実施形態によると、第2の係止脚部28bは、留置前構造から非加圧全開放構造へ位置又は/及び形状に関して遠位方向に変位するため、非加圧全開放構造では、クリップ留置開放角αは傾斜部40と第1のクリップアーム12との間で延在する。
図2Cは、加圧係止構造の止血クリップ10を示す。この構造では、止血クリップ10は第1のクリップアーム12及び第2のクリップアーム14を共に係止することによって、身体器官又は組織Bを結紮する。
第2のクリップアーム14は、第1のクリップアーム12に対して、第1のクリップアーム遠位端16が所定距離、第2のクリップアーム遠位端18から離れている非加圧全開放クリップ構造から、第1のクリップアーム遠位端16が第2のクリップアーム遠位端18に近接している又は接触している加圧係止クリップ構造へ移動可能である。
第1のクリップアーム12及び第2のクリップアーム14を共に係止することは、第1の係止部材28a及び第2の係止部材28bを噛合することを含む。
係止機構28は、第1のクリップアーム遠位端16及び第2のクリップアーム遠位端18の少なくとも一方に抵抗力を加えることによって、第1のクリップアーム遠位端16及び第2のクリップアーム遠位端18を共に係止するように構成される。係止機構28は、閉鎖構造では、抵抗力が止血クリップに作用するが、止血クリップの開放が回避されるように構成される。加圧係止クリップ構造では、第1のクリップアーム12及び第2のクリップアーム14は、内側弾性クリップアーム部材20の少なくとも一方を外側剛体クリップアーム部材24に向けて拡張させながら、内側弾性クリップアーム部材20の少なくとも一方を介して圧縮力及び締付力を身体器官又は組織Bに加える。そのため、身体組織又は器官Bの結紮に応答して、第1及び第2のクリップアーム12及び14は、身体器官又は組織Bの圧縮及び締付形状に順応する。外側剛体クリップアーム部材24は、身体器官又は組織Bの結紮又は内側弾性クリップアーム部材20の弾性変形に応答して、クリップアーム12及び14の変形を防ぐ及び/又は内側弾性クリップアーム部材20の拡張を制限する。
いくつかの実施形態によると、格納構造又は/及び係止構造では、嵌合係止部材22c及び22dは第1の間隙G1分、相互に離れている。いくつかの実施形態によると、G1は第1の先端カプラアーム22cと第2の先端カプラアーム22dとの間の断面距離として画定され、0.3ミリメートル〜4ミリメートルの範囲の長さである。いくつかの実施形態によると、格納構造又は/及び係止構造では、後尾カプラアーム22e及び22fは第2の間隙G2分、相互に離れており、0.5ミリメートル〜5ミリメートルの範囲の長さである。いくつかの実施形態によると、G2はG1以上である。いくつかの実施形態によると、G2は、約0.2〜約1ミリメートル、G1よりも大きい。
図3Aは、例示的クリップアプライヤ100及び少なくとも1つの(図中の最遠位)外科クリップ10を含む例示的外科クリッピングシステム150の等角投影図である。図3Bは、外科クリッピングシステム150のブロック図であり、複数の外科クリップ10を担持するクリップアプライヤ100の構成要素の例示的機能構成を示す。4A〜4Dは、クリップアプライヤ100に担持される複数の連鎖止血クリップの概略側切断図であり、(最遠位)外科クリップ10を留置する方法の例示的ステップを示す。
クリップアプライヤ100は、様々な動作段階において身体器官又は組織上で外科(たとえば、止血)クリップを留置するように構成される。クリップアプライヤ100は、少なくとも1つの止血クリップ10、又は最遠位止血クリップ10を含む複数の止血クリップ10を送達及び留置するように構成される。クリップアプライヤ100は、約20個の止血クリップ、又は20未満又は20超の任意数のクリップを収容することができる。止血クリップは、クリップアプライヤ10の長軸X(図4に示す)に沿って長手方向に連鎖される。
クリップアプライヤ100は、(図4に示す)長軸Xに沿って延在する細長本体102を含む。細長本体102は中空針の形状をとり、遠位端に鋭い縁部を含むことで、皮膚又は/及び体壁を通しての選択的・外科的穿孔手段が容易になる。
クリップアプライヤ100は、最遠位外科クリップ10を留置するいくつかのステップを始動するように構成されるクリップ留置機構105をさらに含む。クリップ留置機構は、任意で、クリップアプライヤコンソール101に旋回可能に接続されるトリガ103を用いて手動で始動可能である。クリップ留置機構105は、長軸Xに沿って細長本体102内で摺動及び前進させるように構成される誘導子106を含む。誘導子106は摺動及び後退させることができ、外科クリップの留置順序に応じて、細長本体102と最遠位外科クリップ10の間の任意の地点で停止させる、又は/及び所定位置間で変位させることができる。図4Aでは、誘導子106は、最遠位外科クリップ10が完全に覆われて、上述の格納構造で保持される全後退位置にある。図4Bでは、誘導子106は、最遠位止血クリップ10を部分的に露出させ、上述するように留置構造まで自発的に変位される部分突出位置にある。図4Cでは、留置構造を経た後、最遠位外科クリップ10が誘導子106によって再度覆われて、クリップアーム12及び14を接触及び係止させることによって外科クリップ10が係止構造まで変位する。図4Dでは、最遠位外科クリップ10が誘導子106によって完全に露出されて、連結されていた近位の隣接外科クリップから自発的に解放されることで、クリップアプライヤ100から排出される。
クリップ留置機構105はプッシャ110をさらに含み、プッシャは、連鎖外科クリップ10内の最近位クリップに脱着可能に接続され、上述のすべての位置で最遠位外科クリップ10に対して誘導子106を軸方向に移動させやすくする。いくつかの例示的実施形態では、プッシャ110は細長本体102又はコンソール101に固定されたままである一方、誘導子106は上述するように拡張又は後退するが、他の例示的実施形態では、プッシャ110は軸方向に摺動可能であり、誘導子106は固定されても可動でもよい。
図4Bに示す留置構造の最遠位外科クリップ10を特に参照すると、誘導子106の遠位端104は第2のクリップアーム14の弾性拡張部35と接触しており、第2のクリップアーム14を最遠位クリップ10の第1のクリップアーム12から離れるように旋回させるのに十分な余地がある。例示的実施形態では、クリップの留置構造で第2のクリップアーム14を有効に旋回しやすくするため、クリップアプライヤ100は、第2のアーム14の傾斜部40に、任意で、特に屈曲点15又は(わずかに遠位又は近位の)隣接位置に誘導子遠位端104を位置決めするように構成される。いくつかの例示的な設計又は構成では、屈曲点15に隣接する遠位誘導子先端104の正確な位置決めにより、身体組織又は器官Bに作用するときも、クリップ及び外科クリッピングシステム150全体の全般的安定性を維持しつつ、最遠位外科クリップ10を有効に最大に開放させることができる。このようないくつかの実施形態では、クリップ10の最大(許容/有効)開放は、特に遠位端104が(たとえば、ほぼ又は正確に)屈曲点15にあるとき、(図2Bに示す)クリップ留置開放角αを成し、この角度は、屈曲点15を中心として傾斜部40によって形成される傾斜角βから直接決定される(たとえば等しい)。
身体組織又は器官の結紮は、クリップアーム12とクリップアーム14との間又はクリップアーム遠位端16とクリップアーム遠位端18との間の距離を強制的に低減させることによって、身体器官又は組織B上で止血クリップ10を漸次閉鎖することを含む。
クリップアプライヤ100とクリップアプライヤ100に収容される止血クリップ10は、第1のクリップアーム12を、止血クリップアプライヤ100の長軸Xを備えた細長本体102に選択的かつ安定的に整合させるように構成される。具体的には、連結機構22は、最遠位止血クリップ10が近位方向に隣接する別の止血クリップ10に連鎖されるとき、他の止血クリップ10が最遠位止血クリップ10に作用して長軸Xと整合するように構成される。この整合は、身体組織又は器官Bの結紮の間中、維持される。たとえば、止血クリップ10が遠位端104から突出するとき、第2のクリップアーム14が止血クリップアプライヤ100の長軸Xとの整合から逸れる一方、第1のクリップアーム12は止血クリップアプライヤ100の長軸Xとの整合を維持する。これにより、止血クリップ10は格納構造から留置構造まで変位する。身体器官又は組織Bの結紮時、第2のクリップアーム14は、第1のクリップアーム12に対して、第1のクリップアーム遠位端16が所定距離、第2のクリップアーム遠位端18から離れている留置構造から、第1のクリップアーム遠位端16が第2のクリップアーム遠位端18に近接する又は接触する加圧係止構造へ移動可能である。
第1のクリップアーム12が止血クリップ10の長軸Xとの安定的な整合を維持する、この本発明の現行の止血クリップの特定の構造は、安全かつ効率的な身体器官又は組織Bの結紮を提供する。さらに、この構造では、切開などの身体器官又は組織Bへのその他の処理を施すことができる。さらに、連結機構22は、止血クリップがクリップアプライヤの内腔壁に押し付けられて、止血クリップ100の内腔内を横方向に摺動しつつ摩擦を増大させるという課題を克服するように構成される。連結機構22は、構成されるように、クリップアームとクリップアプライヤのシャフトの内側内腔との間で生じる通常の力を低減させ、止血クリップの内腔に沿って摺動しつつ、クリップ10の摩擦が低減されるため滑らかに移動する。
(図4Dに示す)最遠位止血クリップ10の突出又は移動は、細長本体102の近位端への誘導子106の後退後に緩和される。連結機構22は、先端カプラ22a及び後尾カプラ22bにそれぞれ配置される嵌合係止素子22i及び22jを解除するように構成される。いくつかの実施形態によると、嵌合係止素子22i及び22jは、両者間の旋回動作が可能である。いくつかの実施形態によると、連結機構22は、先端カプラ22aに対して後尾カプラ22bを回転させて、最遠位止血クリップ10を解放させるように構成される。素子22d及び22fのいずれか一方は加圧可逆弾性変形を受けることで、クリップ間の連結が露出され、ハウジングチューブの外部制約が解放されるとき、遠位クリップを押し出すことができる。よって、連結機構22は、旋回軸を中心に遠位クリップを回転させて最遠位クリップを解放させることによって(加圧可逆弾性構造から非加圧構造への連結機構の変化により)、手動又は自動で制御可能に止血クリップを解放させることができる。
いくつかの実施形態によると、クリップの近位素子(近位接続領域、ヒンジ部など)への第1のクリップアーム12の接続部は、軟組織よりも剛性が相当高いことを特徴とする。さらに、任意で、止血クリップアプライヤ100は、第1のクリップアーム遠位端16を用いて軟組織又は身体器官Bを操作するとき、第1のクリップアーム12の整合をほぼ維持するように構成される。
クリップアーム12及び14は、身体器官又は組織の結紮に応答して、内側弾性クリップアーム部材20の少なくとも一方を介して圧縮力及び/又は締付力を身体器官又は組織Bに加えるように構成される。いくつかの実施形態によると、加えられる圧力は一定である。いくつかの実施形態によると、加えられる圧力は、身体器官又は組織の結紮段階に関連して線形に上昇する。いくつかの実施形態によると、加えられる圧力は、身体器官又は組織の厚さに依存する。任意で、結紮の過程中、外側剛体クリップアーム部材24によって拡張を制限される前に、内側弾性クリップアーム部材20の少なくとも一方が、身体器官又は組織に最大約150gr/mm2の圧力を加える。さらに、任意で、外側剛体クリップアーム部材24と密接に接触するとき、内側弾性クリップアーム部材20の少なくとも一方が、身体器官又は組織に150gr/mm2超の圧力を加える。
さらに、任意で、第1及び第2の内側弾性クリップアーム部材20の間又は第1の内側弾性クリップアーム部材20と対向クリップアーム部材との間に0.1mm以上の距離があるとき、内側弾性クリップアーム部材20の少なくとも一方は5gr/mm2以上、10gr/mm2以上又は15gr/mm2以上の圧縮圧を加える。いくつかの実施形態によると、第1及び第2の内側弾性クリップアーム部材20の間又は第1の内側弾性クリップアーム部材20と対向クリップアーム部材との間に約0.2mm〜約0.8mmの距離があるとき、内側弾性クリップアーム部材20の少なくとも一方は約10gr/mm2〜約150gr/mm2の範囲の圧縮圧を加える。
図4A〜4Dは、対象者の身体に外科クリップを送達する、又は/及び対象者の身体器官又は組織に作用又は結紮する方法ステップを表すシナリオを提示する。本明細書に記載されるクリップアプライヤ100と類似する又は同一であるクリップアプライヤが設けられる。クリップアプライヤは、本明細書に記載される外科(止血)クリップ10と類似する又は同一である止血クリップを含む。いくつかの実施形態によると、身体器官又は組織に作用することは、身体器官又は組織を切開すること、身体器官又は組織に関して第1のクリップアーム遠位端14を用いてクリップアプライヤ100を誘導することとのうち少なくとも1つを含む。クリップ留置前に対象者の身体にクリップアプライヤを挿入することは、すべての外科クリップが、(図4Aに示す)細長本体102内の誘導子106で完全に覆われた格納位置にあるときに実行される。
図4Bに示すように、最遠位外科クリップ10は、長軸Xに沿って第1のクリップアーム12を整合させ、第2のクリップアーム14を第1のクリップアーム12から離れるように回転させ、クリップを留置構造に至らせながら、誘導子遠位端104から選択された距離、突出するように前進させられる。クリップを前進させることは、屈曲点15に隣接する弾性拡張部40に接触するように、誘導子遠位端104を位置決めすることを含むことができる。留置構造(図4B)にあるとき、クリップアプライヤ100は、整合された第1のクリップアーム12を用いて対象者の身体内で誘導することができ、該第1のクリップアーム12は、(十分に安定化された厳重な固定とクリップアプライヤ100との整合を行って)対象者の身体内の身体器官又は組織を切開するためにも使用することができる。いくつかの実施形態では、誘導することは、対象者の身体内の目標身体器官又は組織に関連して第1のクリップアーム12から延在する遠位部を観察することを含むことができる。
図4Bに示すように、最遠位外科クリップ10は、留置(開放)構造では、周囲の(目標)身体器官又は組織まで前進させられる。次に、図4Cに示すように、最遠位外科クリップ10は、(誘導子106を用いて)第1のクリップアーム12と第2のクリップアーム14との間の距離を強制的に低減させ、第1のクリップアーム12及び第2のクリップアーム14を共に係止することによって、身体器官又は組織上で漸次閉鎖することができる。いくつかの実施形態では、クリップ10の閉鎖と係止は、屈曲点15の遠位に誘導子遠位端104を位置決めすることを含む。
図4Dに示すように、最遠位外科クリップ10はクリップアプライヤ100から排出される。第1のクリップアーム12の整合は(近位の凸状の)偏向連結部材22jを把持することと、偏向連結部材22jに向けて近位傾斜素子22fを弾性的に屈曲させることを含むため、クリップ10の排出は任意で、弾性変形(屈曲)から近位傾斜素子22fを解放することを含む。
クリップアプライヤは、体内位置に挿入するための(任意で腹腔鏡ポートで包囲される)通路を通じて挿入することができる。もしくは、クリップアプライヤは、体内位置に直接経皮的に挿入することができる。
身体器官又は組織に作用又は結紮することは、最遠位外科(止血)クリップ10で身体器官又は組織を包囲することと、第1及び第2のクリップアーム遠位端間の距離を強制的に低減することによって身体器官又は組織上で最遠位止血クリップを漸次閉鎖することと、第1のクリップアーム遠位端16及び第2のクリップアーム遠位端18を共に係止することとを含むことができる。身体器官又は組織上で最遠位止血クリップを漸次閉鎖することは、最遠位止血クリップに近接する全後退位置から、最遠位止血クリップアームを一部又は完全に覆う全突出位置へ誘導子106を変位させることを含むことができる。最遠位止血クリップに近接する全後退位置から、クリップアームを覆い押圧する前進/突出位置へ変位させることで、2つのクリップアームの遠位端間の高さを低減し、クリップの閉鎖及び係止位置まで制限することができる。止血クリップ上の全突出位置まで誘導子を変位させると、止血クリップの係止機構を始動することができる。
文法上の単数「a」、「an」及び「the」で使用される以下の文言はそれぞれ、本明細書で使用されるとき、「少なくとも1つ」又は「1つ以上」を意味する。本明細書での「1つ以上」という句の使用は、「a」、「an」又は「the」の意図する意味を変更しない。したがって「a」、「an」及び「the」という文言は、本明細書で使用されるとき、本明細書で別の定義又は記載がない限り、もしくは文脈が明らかに異なる場合を除き、複数の記載される実体又は対象を指し、含む場合もある。たとえば、「ユニット」、「装置」、「アセンブリ」、「機構」、「構成要素」、「素子」及び「ステップ又は手順」という文言は、本明細書で使用されるとき、複数のユニット、複数の装置、複数のアセンブリ、複数の機構、複数の構成要素、複数の素子及び複数のステップ又は手順を指し、含む場合もある。
以下の文言「含む」、「含んで」、「有する」、「有して」、「備える」及び「備えて」、並びにその言語上/文法上の変形、派生語又は/及び活用形はそれぞれ、本明細書で使用されるとき、「含むが限定されない」を意味し、陳述される構成要素、特徴、特性、パラメータ、整数又はステップを明示するものと解釈すべきであり、1つ以上の追加の構成要素、特徴、特性、パラメータ、整数、ステップまたはそれらの群の追加を排除するものではない。これらの文言はそれぞれ、「実質的に成る」という句と意味上等価であるとみなされる。
「方法」という文言、本明細書で使用されるとき、本発明の関連分野の実務者にとって既知である、又は本発明の関連分野の実務者によって既知のステップ、手順、様式、手段又は/及び技術から容易に開発されるステップ、手順、様式、手段又は/及び技術を含むが、それらに限定されない所与のタスクを実行するためのステップ、手順、様式、手段又は/及び技術を指す。
本明細書全体を通じて、パラメータ、特徴、特性、対象又は大きさの数値は、数値範囲のフォーマットで陳述又は記載することができる。このような数値範囲のフォーマットは、本明細書で使用されるとき、本発明のいくつかの例示的実施形態の実施例を示し、本発明の例示的実施形態の範囲を固定的に限定しない。したがって、陳述又は記載される数値範囲は、陳述又は記載される数値範囲内のすべての起こり得る下位範囲及び個々の数値(ただし、数値は自然数、整数又は分数として表現することができる)を指し含む。たとえば、陳述又は記載される数値範囲「1〜6」は、陳述又は記載される数値範囲「1〜6」内の「1〜3」、「1〜4」、「1〜5」、「2〜4」、「2〜6」、「3〜6」などのすべての起こり得る下位範囲と、「1」、「1.3」、「2」、「2.8」、「3」、「3.5」、「4」、「4.6」、「5」、「5.2」及び「6」などの個々の数値も指し含む。これは、陳述又は記載される数値範囲の数値の幅、範囲又はサイズにかかわらず適用される。
さらに、数値範囲を陳述又は記載するため、「約第1の数値及び約第2の数値間の範囲」という句は、「約第1の数値〜約第2の数値の範囲」という文言と等価であり、同じ意味を有すると考えられるため、2つの等価の意味を有する文言は互換可能に使用することができる。たとえば、室温の数値を陳述又は記載するため、「室温が約20℃と約25℃との間の温度範囲である」との文言は、「室温が約20℃〜約25℃の温度範囲である」との文言と等価であり、同じ意味を有すると考えられる。
本明細書で使用されるとき、「約」は陳述される数値の±10%を指す。
明瞭化のため、複数の別個の実施形態のコンテキスト又はフォーマットにおいて例示的に記載及び提示される本発明の特定の側面、特性及び特徴は、単独の実施形態のコンテキスト又はフォーマットにおいて任意の適切な組み合わせ又は下位組み合わせで例示的に記載及び提示することもできると理解すべきである。逆に、単独の実施形態のコンテキスト又はフォーマットにおいて組み合わせ又は下位組み合わせで例示的に記載及び提示される本発明の各種側面、特性及び特徴は、複数の個々の実施形態のコンテキスト又はフォーマットにおいて例示的に記載及び提示することもできる。
具体的な例示的実施形態及びその実施例により本発明を例示的に記載及び提示したが、多数の代替、変更又は/及び変形が当業者にとって自明であることは明らかである。したがって、上記の代替、変更又は/及び変形はすべて、添付の請求項の広範な範囲の精神に属し、添付の請求項の広範な範囲に含まれることを目的とする。
本明細書に言及されるすべての刊行物、特許及び特許出願は、あたかも個々の刊行物、特許又は特許出願がそれぞれ引用により本明細書に組み込まれるように具体的かつ個別に示され、引用により本明細書に全文を組み込む。また、本願における参考文献の引用又は特定は、本発明の従来技術として利用可能であることの承認と解釈されるべきではない。節の見出しが使用される程度まで、それらは必ずしも限定的であると解釈されるべきではない。

Claims (35)

  1. 外科クリップであって、
    近位接続領域で第2のクリップアームに旋回可能に接続される第1のクリップアームであって、前記第1及び第2のクリップアームが、相互に係合するように構成される嵌合係止部材を含む係止ユニットを有し、第1の係止部材が外科クリップの遠位端に面し、第2の係止部材が外科クリップの近位端に面し、前記係止ユニットがそれぞれ、対応する前記嵌合係止部材に対向する接触面をさらに含むクリップアームを備え、
    外科クリップは格納構造をとり、格納構造では、前記第1及び第2のクリップアームが近接し、前記係止ユニットは、前記接触面が相互に接触し、前記嵌合係止部材が相互に係合しないように弾性的に加圧されて変形し、
    外科クリップは前記格納構造から留置構造へ自発的に変位可能であり、留置構造では、前記第1及び第2のクリップアームが相互に離れており、前記係止ユニットが加圧されておらず、前記第1及び第2のクリップアームは前記留置構造から係止構造へ強制的に変位可能であり、係止構造では、前記係止ユニットが変形しておらず、前記嵌合係止部材が相互に係合している、外科クリップ。
  2. 前記第2のクリップアームは、弾性拡張部を有する前記近位接続領域に隣接し、前記第1のクリップアームは、剛体拡張部を有する前記近位接続領域に隣接する、請求項1に記載の外科クリップ。
  3. 前記弾性拡張部は、屈曲点を有して湾曲する、請求項2に記載の外科クリップ。
  4. 別の外科クリップに接続するための連結機構をさらに備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の外科クリップ。
  5. 前記連結機構は、前記外科クリップの遠位部から延在し、前記クリップアームの一方に並置する遠位傾斜素子と、前記外科クリップの近位部から延在し、前記クリップアームの一方に並置する近位傾斜素子とを備え、前記遠位傾斜素子及び近位傾斜素子の一方が前記クリップアームの他方に近づくように傾斜し、前記遠位傾斜素子及び近位傾斜素子の他方が前記クリップアームの他方から離れるように傾斜する、請求項4に記載の外科クリップ。
  6. 前記外科クリップの近位部は、前記第1のクリップアームから前記近位接続領域へ近位方向に延在する、請求項5に記載の外科クリップ。
  7. 前記格納構造では、前記遠位傾斜素子が前記近位傾斜素子に平行である、請求項5又は6に記載の外科クリップ。
  8. 前記遠位傾斜素子又は/及び前記近位傾斜素子は、弾性的に屈曲可能である、請求項5〜7のいずれか一項に記載の外科クリップ。
  9. 前記連結機構は、前記外科クリップの遠位部及び外科クリップの近位部の一方から延在する凹状連結部材と、前記外科クリップの遠位部及び外科クリップの近位部の他方から延在する凸状連結部材とを備える、請求項5〜8のいずれか一項に記載の外科クリップ。
  10. 前記格納構造では、前記接触面が円滑であり、相互に摺動するように構成される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の外科クリップ。
  11. 外科クリッピングシステムであって、
    誘導子内腔及び誘導子遠位端を有する誘導子と、
    請求項3〜10のいずれか一項に記載の少なくとも1つの外科クリップと、
    を備え、
    前記格納位置では、前記弾性拡張部が前記誘導子内腔に配置され、前記クリップが前記内腔から出て、前記誘導子遠位端が前記屈曲点に隣接する前記弾性拡張部と接触する前記留置構造に留置されることによって、前記第2のクリップアームを、前記屈曲点を中心に旋回させて前記第1のクリップアームから遠ざけることができる、外科クリッピングシステム。
  12. 前記留置構造では、前記第1のクリップアームが、前記誘導子内腔との整合を維持される、請求項11に記載の外科クリッピングシステム。
  13. 前記留置構造では、前記誘導子が前記外科クリップに対して移動可能であり、前記第2のクリップアームを前記第1のクリップアームに向かって移動させ、前記嵌合係止部材を相互に係合させる、請求項11又は12に記載の外科クリッピングシステム。
  14. 相互接続された請求項9に記載の第1及び第2の外科クリップを備え、前記遠位傾斜素子が前記近位傾斜素子に接触し、前記凸状連結部材が前記凹状連結部材に収容される、外科クリッピングシステム。
  15. 近位接続領域で第2のクリップアームに旋回可能に接続される第1のクリップアームを備える外科クリップであって、
    前記第2のクリップアームは、弾性拡張部を有する前記近位接続領域に隣接し、前記第1のクリップアームは、剛体拡張部を有する前記近位接続領域に隣接する、外科クリップ。
  16. 前記弾性拡張部は、屈曲点を有して湾曲する、請求項15に記載の外科クリップ。
  17. 前記弾性拡張部が前記第1のクリップアームに対して近位から前記屈曲点まで押圧され続けると、前記第1及び第2のクリップアームは、前記第1及び第2のクリップアームが相互に係止される係止構造に強制的に変位可能である、請求項16に記載の外科クリップ。
  18. 前記弾性拡張部が前記第1のクリップアームに対して前記屈曲点を超えて押圧され続けると、前記第1及び第2のクリップアームは、前記第1及び第2のクリップアームが相互に係止不能である格納構造に強制的に変位可能である、請求項16又は17に記載の外科クリップ。
  19. 近位接続領域で第2のクリップアームに旋回可能に接続される第1のクリップアームと、別の外科クリップに接続するための連結機構とを備える外科クリップであって、
    前記連結機構は、前記外科クリップの遠位部から延在し、前記クリップアームの一方に並置する遠位傾斜素子と、前記外科クリップの近位部から延在し、前記クリップアームの一方に並置する近位傾斜素子とを備え、前記遠位傾斜素子及び近位傾斜素子の一方が前記クリップアームの他方に近づくように傾斜し、前記遠位傾斜素子及び近位傾斜素子の他方が前記クリップアームの他方から離れるように傾斜する、外科クリップ。
  20. 前記第2のクリップアームは、弾性拡張部を有する前記近位接続領域に隣接し、前記第1のクリップアームは、剛体拡張部を有する前記近位接続領域に隣接する、請求項19に記載の外科クリップ。
  21. 前記外科クリップの近位部は、前記第1のクリップアームから前記近位接続領域へ近位方向に延在する、請求項20に記載の外科クリップ。
  22. 前記遠位傾斜素子又は/及び前記近位傾斜素子は、弾性的に屈曲可能である、請求項19〜21のいずれか一項に記載の外科クリップ。
  23. 前記連結機構は、前記外科クリップの遠位部及び外科クリップの近位部の一方から延在する凹状連結部材と、前記外科クリップの遠位部及び外科クリップの近位部の他方から延在する凸状連結部材とを備える、請求項19〜22のいずれか一項に記載の外科クリップ。
  24. 単独の材料片から一体的に構成及び製造される、請求項19〜23のいずれか一項に記載の外科クリップ。
  25. 誘導子遠位端と、長軸に沿って延在する誘導子内腔とを含む誘導子であって、剛体拡張部を有する近位接続領域に隣接する第1のクリップアームと、弾性拡張部を有する前記近位接続領域に隣接する第2のクリップアームとを備える最遠位クリップを含む少なくとも1つのクリップを収容するように構成される誘導子と、
    前記少なくとも1つのクリップを前進させて、前記誘導子遠位端から選択された距離、前記最遠位クリップを突出させるように構成されるプッシャと、
    を備えるクリップアプライヤであって、
    前記プッシャが前記選択された距離、前記最遠位クリップを突出させるとき、前記第1のクリップアームが前記長軸と確実に整合され、前記第2のクリップアームを旋回させて前記第1のクリップアームから遠ざけることができるように前記誘導子が構成される、クリップアプライヤ。
  26. 前記弾性拡張部が屈曲点を有して湾曲し、前記プッシャが前記選択された距離、前記最遠位クリップを突出させるとき、前記誘導子遠位端が前記屈曲点に隣接する前記弾性拡張部に接触する、請求項25に記載のクリップアプライヤ。
  27. 対象者の身体内で外科クリップを留置する方法であって、
    誘導子遠位端と、長軸に沿って延在する誘導子内腔とを有する誘導子を備えるクリップアプライヤであって、剛体拡張部を有する近位接続領域に隣接する第1のクリップアームと、弾性拡張部を有する前記近位接続領域に隣接する第2のクリップアームとを備える最遠位外科クリップを含む少なくとも1つの外科クリップを収容するように構成されるクリップアプライヤを設けることと、
    前記第1のクリップアームを前記長軸に沿って整合させ、前記第2のクリップアームを旋回させて前記第1のクリップアームから離れさせつつ、前記誘導子遠位端から選択された距離、前記最遠位外科クリップを前進させることと、
    前記整合された第1のクリップアームを用いて前記対象者の身体内で前記クリップアプライヤを誘導することと、を備える方法。
  28. 前記第1のクリップアームを用いて前記対象者の身体内の身体器官又は組織を切開することをさらに備える、請求項27に記載の方法。
  29. 前記誘導が、前記対象者の身体内の目標身体器官又は組織に関連して、前記第1のクリップアームから延在する遠位部を観察することを含む、請求項27に記載の方法。
  30. 前記最遠位外科クリップで前記身体器官又は組織を包囲することと、
    前記第1及び第2のクリップアーム間の距離を強制的に低減することによって、前記身体器官又は組織上で前記外科クリップを漸次閉鎖することと、
    前記第1及び第2のクリップアームを共に係止することと、
    をさらに備える、請求項27に記載の方法。
  31. 前記弾性拡張部が屈曲点を有して湾曲し、前記前進させることが、前記屈曲点に隣接する前記弾性拡張部と接触するように前記誘導子遠位端を位置決めすることを含む、請求項27に記載の方法。
  32. 前記弾性拡張部が屈曲点を有して湾曲し、前記閉鎖し係止することが、前記屈曲点の遠位方向に前記誘導子遠位端を位置決めすることを含む、請求項30に記載の方法。
  33. 前記クリップアプライヤから前記最遠位外科クリップを排出することをさらに備える、請求項27に記載の方法。
  34. 前記最遠位外科クリップが、近位方向に前記第1のクリップアームから前記近位接続領域へ延在し、前記クリップアームの一方に並置する近位傾斜素子を備える連結機構と、前記クリップアームの他方に並置し、前記近位傾斜素子に対向する偏向連結部材とを含む、請求項33に記載の方法。
  35. 前記整合させることが、前記偏向連結部材を把持することと、前記偏向連結部材に向けて前記近位傾斜素子を弾性的に屈曲させることとを含み、前記排出することが前記近位傾斜素子を解放することを含む、請求項34に記載の方法。

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