JP2018536114A - 内燃機関、特に自動車の燃料デュアル噴射方式の内燃機関を動作させるための方法及び装置 - Google Patents

内燃機関、特に自動車の燃料デュアル噴射方式の内燃機関を動作させるための方法及び装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、吸気管方式燃料調量供給と燃料直接調量供給とにおいて必要な各燃料量を燃料配分に基づいて算出する(440)、吸気管方式燃料調量供給と燃料直接調量供給とによるデュアル調量供給方式と、燃焼時に残留ガスが生じた場合に吸気管(505)の流入通路(535)を介して内燃機関へ再度供給する排ガス再循環(560)とを行う内燃機関の動作方法に関し、吸気管(505)の流入通路(535)内へ調量供給される燃料に、再循環された残留ガスの熱を加えて、吸気管(505)の流入通路(535)内へ調量供給された燃料の、再循環された残留ガスの熱によって引き起こされる昇温に依存して、燃料配分を、より高い割合の吸気管方式燃料調量供給へシフトさせる(440)。

Description

本発明は、各独立請求項の上位概念に記載されている、特に自動車の燃料デュアル噴射方式の内燃機関を動作させるための方法及び装置に関する。本発明はさらに、本発明に係る方法を実施するためのコンピュータプログラム、当該コンピュータプログラムを記憶するための機械可読のデータ媒体、及び、本発明に係る方法を実施するための電子制御装置も対象とする。
従来技術
本発明が対象とする燃料デュアル調量供給は、内燃機関への燃料調量供給時に吸気管噴射と直接噴射とを結合したもの、ないしは並行動作させるものである。実用上、かかる内燃機関は、デュアルシステムとして構成することができることが知られている。このデュアルシステムは、その混合モードにおいて、内燃機関の同一のシリンダに、配分に従って吸気管噴射(SRE)と燃料直接噴射(BDE)とを並行して用いて燃料を供給することができるものである。この配分は、吸気管噴射を用いてシリンダに供給することができる燃料量と、燃料直接噴射を用いて当該シリンダに供給することができる更なる燃料量とへの燃料の分割を表すものである。
例えば独国特許出願公開第102010039434号明細書(DE102010039434A1)に、上述の混合モードにおいて、例えば、負荷及び/又は回転数等の動作点を考慮して内燃機関の配分を求めることが記載されている。このようにして、上述の混合モードによって、その都度、目的に応じて置換された配分によって、異なる動作条件に対応して最適な内燃機関の動作を達成することができる。両噴射方式の利点を利用することによって、最適な混合気形成と燃焼とが可能になる。例えば、BDEは、内燃機関の変動的な動作時又は全負荷動作時の方が有利である。というのは、BDEによって、自明の「ノッキング」を回避することができるからである。他方においては、内燃機関の部分負荷モード時にSREを使用すると、粒子及び/又は炭化水素(HC)による排ガス汚染が低減するという利点がある。というのは、吸気管長に基づいて、より良好な混合気形成が行われるからである。
さらに、燃焼時に発生した残留ガスが排ガス再循環(EGR)を用いて内燃機関へ再度供給される内燃機関も公知となっている。ここで、内部残留ガス(内部排ガス再循環)と外部残留ガス(外部排ガス再循環)とは区別される。内部残留ガスは、燃焼後に各シリンダの上部デッドスペース内に残留し、又は、吸気弁と排気弁とが同時に開弁したときに上掲の吸気管に吸入し戻され、次の動作行程において各燃焼室内に再度流入するものであり、外部残留ガスは、排ガス再循環弁を介して吸気管内へ導入されるものである。この残留ガスは、不活性ガスから成り、希薄モード時、即ち、空気過剰時には、未燃焼の空気から成る。この不活性ガス成分が燃焼の進行を緩慢化し、これによって燃焼終了温度の低下を引き起こす。よって、この残留ガス成分により窒素酸化物(NOx)のエミッションを低減することができる。ここで強調すべき点は、三元触媒は、空気過剰時には、基本的に窒素酸化物を低減することができないことである。
また、内燃機関の吸気行程中に吸気管圧が周辺圧より低くなり、特にピストン復帰空間内の圧力より低くなった場合、いわゆる「スロットル損失」が生じる。というのは、各ピストンがこの圧力差に抗して動作しなければならないからである。さらに、高回転数及び高負荷の場合において、燃焼したガスの排出時に、燃焼室内のピストンの上昇運動中によどみ圧力が生じた場合、いわゆる「押出損失」が生じる。ピストンは、このよどみ圧力を克服するため、よどみ圧力に抗して仕事を消費しなければならない。上掲のスロットル損失は、公知のように、BDEモード中、しかも成層モードが存在しているときにスロットルバルブが開弁していて空気過剰が生じている場合、又は、燃料蒸気‐空気比ないしは対応するラムダ値が1以下である均質モード中においては、大量の排ガス再循環量を使用し、ないしは、排ガス再循環量を増加させることによって低減することができる。というのは、吸気管圧が高くなり、これによって、ピストンにおいて生じる圧力差が、対応して減少するからである。
独国特許出願公開第102010039434号明細書
発明の開示
本発明は、内部及び/又は外部排ガス再循環(EGR)を行う内燃機関の、本発明が対象とする燃料デュアル調量供給において、燃料配分を行うための方法及び対応する装置に関する。ここで基礎となる認識は、内燃機関が未だ暖機していない場合、例えば内燃機関の始動時ないしは始動段階中は、SREモード中に流入通路に導入された燃料の蒸発が比較的悪く、このことによって、燃料堆積現象ないしは燃料蓄積現象が生じ、かかる現象によって、排ガス中の未燃焼の炭化水素の割合が高くなる、ということである。BDEモード中においても同様に、燃焼室に直接導入された燃料の蒸発が比較的悪いので、これを原因として、燃焼室表面が燃料によって濡れることにより、最終的には、排ガス中の粒子数が増加する。
また、本発明の基礎となっているもう1つの認識は、特に高負荷への高ダイナミックの負荷切替えの場合、例えば、低負荷から高負荷への迅速な負荷切替え、即ち、「過渡モード」においては、内燃機関ないしは燃焼室又はピストン等が未だ過度に低温である場合に、より高い負荷点になることにより、燃焼室表面に燃料が付着する、ということである。これによって、ピストン表面を含めた燃焼室表面が新規の負荷点ないしはより高い負荷点の温度を取ることができるまでに、ある程度の時間がかかる。付着によって形成された液体膜は、十分な速度では蒸発しないので、完全に燃焼せず、このことによって、最終的には、排ガス中に形成される粒子濃度が増加し、及び/又は、該当する部品に固形の沈着が生じることとなる。このことによって、この部品の機能が妨げられ、又は、この部品に損傷が生じることもあり得る。また、燃焼室の温度ないしはピストンの温度の直接測定が公知のように困難となり、ないしは、著しく大きな技術的労力と、これに伴うコストとを掛けないと行うことができなくなる。
ここで留意すべき点は、高負荷点から低負荷点への場合、燃料の付着の上述の問題は、生じない、ということである。
本発明において開示されている方法の基礎となる思想は、上掲のEGRによって内燃機関の吸気系統へ再循環された排ガスのエンタルピーないしは熱量を利用して、流入通路加熱が増加することによって、SREによって調量供給ないしは噴射された燃料をより良好に蒸発させる、というものである。これにより、内燃機関の始動段階中において流入通路が未だ低温である場合、又は、内燃機関の過渡モードに起因してピストン及び/又は燃焼室表面が高負荷のためには未だ過度に低温である場合であっても、配分率を、SRE燃料調量供給のより高い割合にシフトさせることができる。かかるシフトによって、粒子エミッション及び排ガス中の未燃焼の炭化水素を、著しく低減することができる。
さらに、上述のことによって、燃焼室表面への沈着及び皮膜形成が低減し又は回避され、なおかつ、上述の臨界的な動作状態において、BDEモードの縮小によって生じる、シリンダライナ表面のオイル潤滑膜の洗い流れも、効果的に回避され、このことによって、例えばピストンリング及びシリンダライナの摩擦が著しく低下する。
本発明に係る方法は、本願の対象である、燃焼時に形成された残留ガスを吸気管の流入通路を介して内燃機関へ再度供給する排ガス再循環を伴う燃料デュアル調量供給において特に、吸気管の流入通路内へ調量供給された燃料の、再循環された残留ガスの熱によって引き起こされる昇温に依存して、燃料配分を、より高い割合の吸気管方式燃料調量供給へシフトさせるように、吸気管の流入通路内へ調量供給される燃料に、再循環された残留ガスの熱を加えることを提案する。
ここで、内燃機関が冷間始動段階中であると判断される場合、又は、内燃機関が低負荷から高負荷への過渡モードであると判断される場合には、燃料配分を、より高い割合の吸気管方式燃料調量供給へシフトさせることができる。
さらに、冷間始動段階であると判断される場合には、温度を検出することができ、当該温度は、有利には、
・内燃機関の吸入通路の温度、
・外気温度、
・内燃機関の温度、
・内燃機関のオイル温度、
・モデル計算を用いて求められるピストン温度
の群から選択されるものであり、検出された温度に依存して、吸気管方式燃料調量供給(SRE)のための最大燃料量を求め、燃料直接調量供給(BDE)のための最大供給可能な燃料量を求め、調量供給すべき総燃料量と、上記により求められた燃料量との比較を行い、比較の結果に依存して、場合により生じた超過した燃料量を、吸気管方式燃料調量供給によって調量供給される燃料の、対応する増量によって置換することもできる。
その際には、燃焼室加熱中に燃料調量供給の全部を、増量された吸気管方式燃料調量供給(SRE)によって行うべきか、又は、増量された燃料直接調量供給(BDE)によって行うべきかの判断を行うためには、特に、上述のピストン温度が重要となることに留意すべきである。その理由は、ピストンが比較的低温であるときには、BDEモード中において、上述のように燃料液体膜が形成(付着)されることによってピストンの濡れが比較的少なくなるように、増量して吸気管方式燃料調量供給(SRE)を行わなければならないからである。
燃料壁膜モデルに基づいて、どの程度の量の燃料が吸気管の壁膜に液状に堆積されるかと、どの程度の量の燃料が壁膜から吸入空気の質量流によって燃焼室内へ液状に及び/又は蒸発によってガス状に流出するかとを特定することができ、ここで、吸入空気及び/又は空気‐排ガス混合気による燃料壁膜からの燃料蒸発の程度は、吸気管の温度及び熱エンタルピーと、吸入空気及び/又は空気‐排ガス混合気の温度及び熱エンタルピーとに依存すると仮定する。
また、ピストン温度及び/又は燃焼室壁温度モデルに基づいて、付着した燃料膜が燃料の燃焼時に適時に蒸発又は燃焼するために、内燃機関のピストン及び/又は燃焼室壁に蓄積された熱が十分であるか否かを判断することもできる。
最後に挙げた2つのモデル計算によって、本発明に係る方法の実施可能性ないしは動作安全性をさらに改善することができ、その結果として、上掲の排ガス値をさらに改善することができる。
冷間始動段階であると判断されない場合には、内燃機関が過渡モード状態であるか否かを検査することができ、過渡モード状態であると判断される場合には、吸気管方式燃料調量供給によって調量供給される燃料の割合を、燃料直接調量供給によって調量供給される燃料に対して相対的に増加させる。
また、上述の比較の結果に依存して、上述の熱作用ないしは入熱をさらに強化し、これによって、上述の蒸発作用をさらに強化するため、排ガス再循環の適切な比率増加を付加的に行うこともできる。かかるEGR比率増加の際には、内燃機関の現在の動作点に依存する、新気の必要な充填を保証するため、1つ/複数の各吸気弁のチャージ圧及び駆動時間も適宜調整される。
エンタルピーないしは熱量、即ち、排ガス再循環に基づく吸気系統への追加の入熱を上述のように、SREモード中に燃料蒸発のために供して利用することにより、SREモードの方向における配分率の適合ないしはシフトが可能になる。その結果、内燃機関の冷間始動段階中ないしは暖機段階中、及び/又は、内燃機関の上述の過渡モード中における混合気調製を改善することができる。
燃料配分を、内燃機関の少なくとも1つのピストンの、測定された又は計算により求められた温度に基づいて求めることもでき、その際に、過渡モードに基づいて内燃機関の当該少なくとも1つのピストンの温度が上昇したと判断又は検出された場合、燃料直接調量供給によって調量供給される燃料量を漸次的に増加させ、吸気管方式燃料調量供給によって調量供給される燃料量を漸次的に減少させる。その基礎となる認識は、ピストン温度が上述の燃料付着現象及び/又は燃料蒸発現象ないしは燃料除去現象に及ぼす影響が著しく大きい、というものである。
その結果として、内燃機関の上述の(早期の)動作段階中にも、固定の混合比での混合モードの他、上述のように内燃機関の運転中に両燃料調量供給方式の混合比を変化させる動的ないしは可変の混合モードも可能になる。そのために必要な、2つの燃料調量供給系統を介して調量供給される各燃料の計算は、有利には、上述の温度値ないしは閾値に基づく制御の下で行われる。
配分率の上述の適合ないしはシフトによって、本発明に係る方法は、上述の内部及び/又は外部排ガス再循環を利用する燃料デュアル調量供給方式の、本願の対象である内燃機関の冷間始動中及び/又は過渡モード中に、従来技術より改善された燃料蒸発と、これに伴う、燃焼のための燃料空気混合気の、同様に改善された混合調製とを、実現することができる。
本発明は、特に、自動車の内燃機関の、本発明が対象とする燃料デュアル噴射システムにおいて使用することができる。さらに、例えば、化学プロセス技術等の産業分野において使用される上述の燃料デュアル噴射方式の内燃機関において使用することも可能である。
本発明に係るコンピュータプログラムは、特に計算装置又は制御装置上にて実行されるときに、上記方法の各ステップを実施するために構成されている。電子制御装置において、その構造を変更する必要なく、本発明に係る方法を実施することができる。こうするためには、機械可読データ媒体が設けられ、このデータ媒体上に本発明に係るコンピュータプログラムが記憶されている。本発明に係るコンピュータプログラムを電子制御装置上にインストールすることにより、本発明に係る方法を用いて本発明の対象である燃料デュアル調量供給を制御する本発明に係る電子制御装置が実現される。
明細書及び添付の図面から、本発明の別の利点及び実施形態を導き出すことができる。
もちろん、上記及び下記の特徴は、記載された組み合わせにおいてのみ使用することができるという訳ではなく、別の組み合わせにおいて又は単独で、本発明の範囲を逸脱することなく使用することができると解すべきである。
4気筒内燃機関に対応する、従来技術の燃料デュアル噴射装置の概略図である。 燃料吸気管噴射時における、従来技術の燃料噴射の概略的なタイムチャートである。 燃料直接噴射時における、従来技術の燃料噴射の概略的なタイムチャートである。 本発明に係る方法の一実施例のフローチャートである。 本発明に係る方法を適用ないしは使用することができる、従来技術の外部点火式内燃機関の排ガス再循環システムを示す図である。
実施例の説明
図1に示されている内燃機関は、4つのシリンダ11を備えており、これらのシリンダ11は、シリンダヘッド12によって覆われている。シリンダヘッド12は、各シリンダ11において、各シリンダ11内にて案内される往復ピストンと共に燃焼室13を画定しており、この燃焼室13は、図示されていない吸気弁によって制御される、同様に図示されていない流入開口を有する。往復ピストンは、同図中には示されていない。流入開口は、シリンダヘッド12を貫通する流入通路の合流部を成し、この流入通路も、同図には示されていない。
図中の燃料噴射装置は、燃焼空気をシリンダ11の燃焼室13へ供給するための空気流路18を備えており、この空気流路18は、終端側に、各流入通路に連通している、複数の互いに分離された流路17を有する。さらに、シリンダ11の各燃焼室13内に燃料をそれぞれ直接噴射する第1群の燃料噴射弁19と、燃料を流路17内に噴射する第2群の燃料噴射弁20とが配置されている。
シリンダ11に直接噴射する第1群の燃料噴射弁19への供給は、燃料高圧ポンプ21によって行われ、それに対して、流路17に噴射する第2群の燃料噴射弁20への供給は、燃料低圧ポンプ22によって行われる。通常は燃料タンク23内に配置される燃料低圧ポンプは、燃料タンク23内から第2群の燃料噴射弁20と燃料高圧ポンプ21とへ燃料を圧送する。燃料噴射弁19,20の噴射時期及び噴射持続時間は、エンジン制御装置に組み込まれた電子制御装置によって、内燃機関の動作点に依存して制御される。基本的には、燃料噴射は、第1群の燃料噴射弁19によって行われ、第2群の燃料噴射弁20は、所定の動作領域において第1群の燃料噴射弁19による燃料直接噴射が不十分であることを改善し、更なる自由度ないしは噴射ストラテジーを使用するため、補助的にのみ使用される。
第2群の燃料噴射弁20は、互いに角度シフトされた少なくとも2つの分離した燃料ジェットを同時に放出ないしは噴射するマルチジェット噴射弁として構成されており、これらの燃料噴射弁20は、通常はスプレー円錐の形状になる噴射された燃料ジェット24,25がそれぞれ異なる流路内に達するように、空気流路18内に配置されている。上述の内燃機関の場合、2つの2ジェット噴射弁26,27が設けられており、1つの2ジェット噴射弁26が、第1及び第2のシリンダ11に連通している流路17内に噴射し、かつ、第2の2ジェット噴射弁27が、第3及び第4のシリンダ11に連通している流路17内に噴射するように、両2ジェット噴射弁26,27は空気流路18内に配置されている。こうするためには、2つの直接隣接する流路17間に2ジェット噴射弁26ないしは27のための組付位置ができるように、流路17を構成する。
また、本発明が対象とする内燃機関の上述の燃料吸気管噴射の場合、空気燃料混合気は燃焼室の外部において、吸気管内にて発生することも知られている。各噴射弁は燃料を吸気弁より上流にて噴射し、その混合気は吸気系統において、開弁されている吸気弁を通って燃焼室内へ流入する。燃料供給は燃料圧送モジュールを用いて行われ、この燃料圧送モジュールは、所要量の燃料を所定の圧力でタンクから噴射弁へ圧送する。空気制御により、いかなる動作点においても内燃機関に適正量の空気が供給される。燃料分配器に配置された噴射弁が、所望量の燃料を正確に空気流中に調量供給する。上掲のエンジン制御装置が、中央参照量としてのトルクに基づき、現在必要とされている空気燃料混合気に制御する。常に理論空燃比(λ=1)に制御するためのラムダ制御によって、効果的な排ガス浄化が実現される。
それに対して、燃料直接噴射の場合には、空気燃料混合気は燃焼室において直接形成される。上述の吸気弁を介して新気が流入し、この空気流中に高圧(典型的には300バール付近ないしは300バール超の領域)で燃料を噴射する。これにより、空気燃料混合気の最適な渦形成と燃焼室の冷却の改善とが可能になる。
さらに、4ストローク内燃機関(ガソリンエンジン)の場合には1動作サイクルは吸入行程と圧縮行程と燃焼行程と排気行程とを含み、各シリンダは2回上下に運動して、2つの上死点(OT)と2つの下死点(UT)とにおいて静止することが知られている。よって、クランクシャフトは、1動作サイクルにおいて2周回転し、カムシャフトは、1周回転する。シリンダ内に導入された空気燃料混合気の点火は、混合気がちょうど圧縮された上死点において行われる。これは、点火上死点(ZOT)と称される。これに対して、交差上死点(UeOT)も存在する。これは、排気行程から吸入行程への移行時に吸気弁及び排気弁の双方が開弁している上死点である。
これによれば、始動直後に少なくとも1つのシリンダにおいて、全ての上死点(OT)において点火が行われ、特定の上死点、特に2番目の上死点ごとに、720°のクランクシャフト角においてその都度、点火時期のシフトが行われる。点火時期シフトが行われる上死点(OT)において、又は、360°シフトしたクランクシャフト角において、空気燃料混合気が実際に点火されるか否かに応じて、各シリンダにおいて行われる物理的仕事の減少を特定することができる。
図2において、y方向は、内燃機関の複数の異なる回転数の場合に行われる吸気管噴射を、単位[°]で測定されたクランクシャフト角(KW)に対して示している。オットーエンジン方式の4ストローク燃焼サイクルは、公知のように、第1の下死点(UT1)と第1の上死点(OT)と他の下死点(UT2)と他の上死点(ZOT)との間に、燃焼室内に存在する空気燃料混合気が点火するクランクシャフト角を含む。
上述の時間的な基準マークは、2つの各噴射系統ごとに非常に異なって設定される。例えば、吸気管噴射(SRE)においては、図2に概略的に示されているように、単なる例として4つの異なる回転数n=1000,2000,4000及び7000rpmにおいて噴射200が行われる場合、噴射サイクル225の終了210前に設けられる一定の時間遅延成分205を考慮する。というのは、SREの場合、噴射弁は、内燃機関の各燃焼室の外部に配置されており、よって、燃料は、まず噴射位置から燃焼室内に到達しなければならないからである。この追加の所要時間は、図2を見ると分かるように、内燃機関の回転数が変化する場合ないしは増大する場合に変化するものではない。よって、いずれの回転数においても一定の所要時間205となるようにするためには、噴射を相応により早い時期に作動させ、例えば7000rpmにおいて、又は、先行のZOT220において行われる点火より時間的に後のUT1より前に作動させる。図中の噴射サイクルの総噴射期間は、既に述べたように、図中に示されている括弧225に相当する。先行のZOT220に続く次のZOTには、215が付されている。
それに対して、ガソリン筒内噴射(BDE)においては、各噴射300ごとに基準マークとして、図3に概略的に示されているように、(具体的な)角度マークを、実験により設定する。即ち、SREとは異なってBDEにおいては、例えば、各噴射終了時の推移305から分かるように、一定の時間成分を考慮するのではない。従って、BDEにおいては、噴射をZOT315の点火発生のより近くで行うことができるので、これに対応して、噴射はより遅い時期に計算される。本実施例においては、図中に示されている噴射サイクル325の終了310後に、次のZOT315における点火が続く。このZOT315より前の点火時期は、先行のZOT320になる。
通常は、燃料蒸気‐空気混合気が燃焼したものから構成される排ガスは、特に水蒸気と二酸化炭素(CO)とを含む。これにより、排ガスの熱容量は周辺空気と比較して著しく上昇する。よって、高温の排ガスが排ガス再循環を用いて内燃機関の吸気管内へ送られることにより、吸入通路に比較的大きな熱流が供給される。この熱流によって吸気管内壁が、特に内燃機関の始動段階中に既に、高い温度レベルに迅速に加熱される。
SRE噴射過程によってさらに、調量供給された燃料の大部分が吸気管の内表面に付着する。この内表面が高温であるほど、SRE噴射過程によって導入された燃料は、迅速に蒸発し、いわゆる「混合調製」、即ち、燃料蒸気と空気と再循環された排ガスとの混合が良好になされる。
冒頭に述べたデュアルシステムにおいては、上述したSRE配分及びBDE配分という2つの配分は、公知のようにシステムないしはシステム構成要素の形態において組み合わせられる。その際には、特に、使用可能ないしは調量供給される総燃料質量の正確な配分が必要である。1シリンダあたりの総燃料質量KMgesは、以下のような構成となっている:
KMges=KMSRE+KMBDE
同式中、KMSREは、SRE系統の相対燃料質量を表し、KMBDEは、BDE系統の相対燃料質量を表す。以下、かかるデュアルシステムにおける噴射時に必要な燃料質量を計算ないしは配分するための、対応する処理フローについて、図4に示されたフローチャートを参照して説明する。
同図において示されているルーティンの始動400後、最初に、内燃機関が冷間始動段階中である否か、ないしは、未だ動作温度まで暖機していないか否かを検査する405。この条件が満たされない場合には、さらに、内燃機関が上述の低負荷から高負荷への過渡モードで動作しているか否かを検査する407。両条件405及び407が満たされない場合には、ルーティンを終了する410。
検査ステップ405の結果、冷間始動段階であることが分かった場合、最初に、自明のセンサ系を用いて少なくとも1つの温度値を検出し、しかも、
・内燃機関の吸入通路の温度、
・外気温度、
・内燃機関の温度、
・内燃機関のオイル温度、
・モデル計算を用いて求められたピストン温度
の群の中の少なくとも1つの温度値を検出する415。
このようにして検出された温度値415に基づいて、SREモード中に調量供給される燃料の十分な蒸発を現在の温度において引き起こす、SREモードに係る最大燃料量を求める420。その際には、燃料壁膜モデルに基づいて、どの程度の量の燃料が吸気管の壁膜に液状に堆積されるかと、壁膜から吸気質量流によってどの程度の量の燃料が液状で流出して壁膜から蒸発によってガス状で燃焼室内に流出するかとを特定する。吸入空気及び/又は空気‐排ガス混合気による燃料壁膜からの燃料蒸発の程度は、吸気管の温度及び熱エンタルピーと、吸入空気及び/又は空気‐排ガス混合気の温度及び熱エンタルピーとに依存する。
吸気管壁に存在する燃料を上述のように蒸発させるために関連するパラメータは、主に以下のもの:吸気管温度、吸気温度、ガス密度、乱流度、並びに、空気流の流速、ひいては、エンジン回転数及び上述の吸気弁の弁制御時間、である。その理由は、吸気管内の流速及び乱流度が高くなるほど、壁に付着した燃料がより良好に蒸発することができ、また、壁膜に付着ないしは蓄積される燃料量も少なくなるからである。
さらに、不所望の燃料蓄積現象を引き起こさない、壁膜への燃料堆積の限界も計算する。その際に留意すべき点は、上掲の燃料蓄積は、壁膜を形成する燃料付着とは異なって、閉弁状態の吸気弁に直接集まる液状の燃料量であることである。燃料付着の実際の値と燃料付着の上述の最大限界との間の差に基づいて、吸気管噴射量を増加させることができる量を計算する。これは、直接噴射対吸気管噴射の噴射量分割のシフトを含む。
さらに、生じる粒子エミッションが未だ許容範囲内である、BDEモード中に最大供給可能な燃料量を求める425。また、本実施例においては、ピストン温度及び/又は燃焼室壁温度モデルに基づいて、ピストン窪部又は燃焼室壁を濡らす付着した燃料膜が主燃焼時に未だ適時に蒸発して燃焼することができるようにするため、ピストンないしは燃焼室壁に蓄積された熱が十分であるか否かを判断する。そうでなければ、蒸発が過度に遅い場合、及び、燃焼が過度に遅い場合に、主燃焼後の酸素不足によって排ガス中に不所望の粒子形成が生じ、また、燃焼室表面、例えばピストン表面に皮膜形成及び炭化が生じてしまう。
従って、低負荷点から高負荷点へ急激に変化すると、典型的には噴射量の増加と燃焼温度の上昇とを伴う。かかる負荷の急激変動の場合、例えばピストンは、熱慣性に起因して、未だ以前のないしは低い温度レベルにあるので、上述の付着現象がさらに増幅し、しかも、現在の負荷に相当する終了温度にピストンが達するまで増幅する。
ここで、例えば制御装置から出力された430調量供給ないしは噴射すべき総燃料量と、上述の両最大量とを比較する435。この比較435により、調量供給すべき総燃料量430が両最大量の和より大きい結果となった場合、これに対応する超過した燃料量を、SREモード中に調量供給される燃料の、対応する増量440と、SREによって調量供給される追加の燃料量も確実に蒸発することができる外部EGR再循環の適切な比率増加445とによって、置換する。
その基礎となる技術的作用は、再循環された排ガスはその高い温度と水蒸気を含むこととによって高い熱エンタルピーを有するので、吸気管表面と燃料蒸気‐空気混合気とを加熱させることである。かかる加熱によって、吸入通路内に付着した液状の燃料(例えば、いわゆる壁膜及び/又は燃料スプレー)の蒸発が改善される。噴射すべき総燃料量に対する吸気管噴射量の上述の相対的増加が、そのために十分でない場合、排ガス再循環率を増加させることができ、これによって、吸気管噴射量が蒸発する量が増加する。吸気管噴射弁の対応する噴射時間に依存して、吸気弁の開弁時間及び/又はストロークを拡大することもできる。
上述のモデルは、それぞれその基礎となる物理的関係を記述しており、例えばパラメータ式及び/又は特性曲線/特性マップを用いて、又は、数値手法(例えば自明のガウス法)を用いて記述している。対応するパラメータ及び特性曲線/特性マップは、事前に試験台でデータ化することができる。上述の数値モデルは訓練することができ、例えば、影響を及ぼすべき入力量の1つ又は複数の初期量の所望の初期挙動に基づいて訓練することができる。このようにして訓練されたモデルデータは、制御装置に記憶することができ、内燃機関ないしは自動車の運転中にこのモデルデータに基づいて各モデルを計算することができる。
ここで留意すべき点は、例えば、ピストン温度が負荷の急激変動後に漸次的に上昇する運転状況ないしは走行状況においては、調量供給全体に対するBDE量の割合も漸次的に目標値まで増加させ、SRE量及び/又は排ガス再循環率を漸次的に目標値まで減少させることである。これらの目標値は、かかるピストン加熱段階の終了後に適用すべき、燃料量配分の値であって、適切な特性マップに内燃機関の定常運転について記憶されている値に相当する。
上述の増量440は、有利には、上述の配分ないしは配分率の適合ないしは変化によって行われる点にも留意すべきである。
冷間始動段階であると判断されない場合、ないしは、冷間始動段階でない場合において、上述の検査ステップ407において内燃機関が上述の過渡モード状態であると判断される場合、次のステップ440において、吸気管内に存在する熱量が、SREモード中に追加的に調量供給される燃料を蒸発させるために十分でない限り、SREモードによって調量供給される、BDEモードに対する相対的な燃料の割合を増加させ、かつ、外部EGR再循環率も上述のように増加させる445。
さらに、図4に示されているフローチャートを連続的に適用すべきである点にも留意すべきである。というのは、例えば、図4を参照して説明した方法を適用する場合において、上述の過渡モード中にピストンを加熱させる場合、及び、負荷の正の急激変動(低負荷から高負荷への急激変動)の場合、上述のEGR措置及び/又は上述の増量されたSRE噴射を再び漸次的に減少させ、ないしは、戻さなければならないからである。
図5に示されている、上述の方法を適用することができるEGRシステムにおいては、公知のように空気及び燃料蒸気は、供給路500を介して吸気管505へ供給される。供給路500の一端510は、(同図においては示されていない)自明の燃料蒸発貯留システムに連通している。供給路500内には、弁開口断面積が可変である再生弁515が配置されている。
吸気管505内には、公知のようにスロットルバルブ520があり、このスロットルバルブ520を用いて、内燃機関の燃焼室525に供給される空気を調整角αにわたって調整することができる。よって、スロットルバルブ520より上流には、周辺圧pの空気質量流530が存在し、スロットルバルブ520より下流において流入通路535の領域においては、空気質量流は、吸気管圧pを有する。同図に示されている内燃機関のシリンダは、公知のようにピストン540と吸気弁545と排気弁550とを備えている。排気弁550を介して排気された排ガスは、流出通路565を介して自明の(図示されていない)排ガス系統へ送られる。
流出通路565と流入通路535との間に排ガス再循環路(EGR路)560が配置されており、この排ガス再循環路(EGR路)560において、再循環された排ガスは、燃焼室525ないしは燃焼へ再度供給される。再循環率ないしはEGR率は、弁開口断面積が可変である排ガス再循環弁(EGR弁)555を用いて、調整可能ないしは開ループ制御又は閉ループ制御可能である。
上記方法は、内燃機関を制御するための電子制御装置用の制御プログラムの形態において、又は、対応する1つ若しくは複数の電子制御ユニット(ECU)の形態において、実現することができる。
また、ピストン温度及び/又は燃焼室壁温度モデルに基づいて、付着した燃料膜が燃料の燃焼時に適時に蒸発又は燃焼するために、内燃機関のピストン及び/又は燃焼室壁に蓄積された熱が十分であるか否かを特定することもできる。
さらに、生じる粒子エミッションが未だ許容範囲内である、BDEモード中に最大供給可能な燃料量を求める425。また、本実施例においては、ピストン温度及び/又は燃焼室壁温度モデルに基づいて、ピストン窪部又は燃焼室壁を濡らす付着した燃料膜が主燃焼時に未だ適時に蒸発して燃焼することができるようにするため、ピストンないしは燃焼室壁に蓄積された熱が十分であるか否かを特定する。そうでなければ、蒸発が過度に遅い場合、及び、燃焼が過度に遅い場合に、主燃焼後の酸素不足によって排ガス中に不所望の粒子形成が生じ、また、燃焼室表面、例えばピストン表面に皮膜形成及び炭化が生じてしまう。

Claims (15)

  1. 吸気管方式燃料調量供給及び燃料直接調量供給の際にそれぞれ必要となる燃料量を燃料配分に基づいて算出する(440)、吸気管方式燃料デュアル調量供給及び燃料直接調量供給と、
    燃焼時に形成された残留ガスを吸気管(505)の流入通路(535)を介して内燃機関へ再度供給する排ガス再循環(560)と、
    を行う、内燃機関の動作方法において、
    前記吸気管(505)の前記流入通路(535)内へ調量供給される燃料に、再循環された前記残留ガスの熱を加えて、前記吸気管(505)の前記流入通路(535)内へ調量供給された燃料の、再循環された前記残留ガスの熱によって引き起こされる昇温に依存して、前記燃料配分を、より高い割合の吸気管方式燃料調量供給へシフトさせる(440)
    ことを特徴とする動作方法。
  2. 再循環された前記残留ガスの熱量に基づいて増大された、前記吸気管(505)の前記流入通路(535)の加熱を利用して、前記吸気管方式燃料調量供給によって調量供給された燃料を蒸発させる、
    請求項1に記載の動作方法。
  3. 前記内燃機関が冷間始動段階中であると判断される場合(405)又は前記内燃機関が低負荷から高負荷への過渡モードであると判断される場合、前記燃料配分を、より高い割合の吸気管方式燃料調量供給へシフトさせる(440)、
    請求項1又は2に記載の動作方法。
  4. 冷間始動段階であると判断される場合(405)、温度を検出し(415)、
    検出(415)された前記温度に依存して、前記吸気管方式燃料調量供給のための最大燃料量を求め(420)、
    前記燃料直接調量供給のための最大供給可能な燃料量を求め(425)、
    調量供給すべき総燃料量(430)と、求められた(420,425)前記燃料量との比較を行い(435)、
    前記比較の結果(435)に依存して、場合により生じた超過した燃料量を、前記吸気管方式燃料調量供給によって調量供給される燃料の、対応する増量によって(440)置換する、
    請求項3に記載の動作方法。
  5. 燃料壁膜モデルに基づいて、吸入空気及び/又は空気‐排ガス混合気による燃料壁膜からの燃料蒸発の程度は、前記吸気管(505)の温度及び熱エンタルピーと、吸入空気及び/又は空気‐排ガス混合気の温度及び熱エンタルピーとに依存すると仮定して、どの程度の量の燃料が前記吸気管(505)の壁膜に液状に堆積されるかと、どの程度の量の燃料が前記壁膜から前記吸入空気の質量流によって液状に及び/又は前記壁膜から蒸発によってガス状に燃焼室内へ流出するかとを特定する、
    請求項3又は4に記載の動作方法。
  6. ピストン温度及び/又は燃焼室壁温度モデルに基づいて、付着した燃料膜が燃料の燃焼時に適時に蒸発しかつ燃焼するために、前記内燃機関のピストン及び/又は燃焼室壁に蓄積された熱が十分であるか否かを判断する、
    請求項3又は4に記載の動作方法。
  7. 前記増量(440)を、前記吸気管方式燃料調量供給と前記燃料直接調量供給との間の前記燃料配分の変化によって行う、
    請求項4から6までのいずれか1項に記載の動作方法。
  8. 検出(415)される前記温度は、
    前記内燃機関の吸入通路の温度、
    外気温度、
    前記内燃機関の温度、
    前記内燃機関のオイル温度、
    前記内燃機関の少なくとも1つのピストンの、モデル計算を用いて求められる温度
    の群から選択される、
    請求項4から7までのいずれか1項に記載の動作方法。
  9. 冷間始動段階であると判断されない場合、前記内燃機関が過渡モード状態であるか否かを検査し、
    過渡モード状態であると判断される場合、前記吸気管方式燃料調量供給によって調量供給される燃料の割合を、前記燃料直接調量供給によって調量供給される燃料に対して相対的に増加させる(440)、
    請求項1から3までのいずれか1項に記載の動作方法。
  10. 前記比較(435)の結果に依存して、前記排ガス再循環(560)の適切な比率増加を付加的に行う(445)、
    請求項4から9までのいずれか1項に記載の動作方法。
  11. 前記燃料配分を、前記内燃機関の少なくとも1つのピストンの、測定された又は計算により求められた温度に基づいて求める、
    請求項1から10までのいずれか1項に記載の動作方法。
  12. 過渡モードに基づいて前記内燃機関の前記少なくとも1つのピストンの温度が上昇したと判断又は検出された場合、前記燃料直接調量供給によって調量供給される燃料量を漸次的に増加させ、前記吸気管方式燃料調量供給によって調量供給される燃料量を漸次的に減少させる、
    請求項11に記載の動作方法。
  13. 請求項1から12までのいずれか1項に記載の動作方法の各ステップを実施するために構成されたコンピュータプログラム。
  14. 請求項13に記載のコンピュータプログラムを記憶した機械可読データ媒体。
  15. 請求項1から12までのいずれか1項に記載の動作方法を用いて燃料デュアル調量供給を制御するように構成された電子制御装置。
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