JP2018534942A - 単一分子対照 - Google Patents

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Abstract

既知の核酸分子の所定のコピー数、例えば単一コピーをその中に有する反応塊を得るための方法が開示される。このような反応塊は、核酸増幅反応のための対照として有用であることができる。このような方法において有用な核酸構築物が更に記載される。この構築物は、第1の領域及び第2の領域を含み、ここにおいて、第2の領域は、第1及び第2のプライマー結合部位によって隣接されて、第2の領域中の増幅を可能にし、そしてここにおいて、選択的に開裂可能な領域が、第1及び第2の領域間に位置し、選択的に開裂可能な領域は、第3及び第4のプライマー結合部位によって隣接されて、選択的に開裂可能な領域中の増幅を可能にする。第2の領域は、全体の核酸分子の存在を示すレポーターとして作用し;そして選択的に開裂可能な領域は、第1の領域を第2の領域から分離するために開裂することができ、第1の領域の単離されたコピーを残す。

Description

本発明は、その中に既知の核酸分子の所定のコピー数を有する反応塊(reaction volume)を得るための方法に関する。このような反応塊は、核酸増幅反応のための対照として有用であることができる。本発明の側面は、このような方法において有用であることができる核酸分子に関する。本発明の更なる側面は、本明細書中に記載される。
分子診断試験は、これによって、ある種のDNA配列(又は他の分子種、例えばタンパク質)の存在(又は非存在)が、高い感受性及び特異性によって確認される方法である。感受性は、物理的に非常に少ない分析物のコピーが存在する場合でさえ、分析物を検出する能力である。特異性は、分析物を確実に検出するが、一方、対象の分析物と僅かにのみ異なることができる存在するいずれもの他の種を、誤って検出することができない能力である。感受性及び特異性の望ましい組合せは、多くの他の非常に類似した分子種が存在する試験試料中に存在する希薄な種が、高い正確さで検出される場合に達成される。高い感受性及び特異性は、しばしば達成することが困難であり、そして技術が目的のために適合しているか否かを判断されることに関して重要な考慮である。偽陰性は、低い感受性を有する試験によって発生されることができるが(試験の特異性に関わらず)、一方、偽陽性は、高い感受性の試験が、試験試料に非存在である分析物を検出するために使用される場合でさえ、低い特異性を有する試験の結果であることができる。
分子診断試験は、医学研究中にしばしば使用され、そして偽陰性の結果又は偽陽性の結果の帰結は、臨床の意思決定及び患者に対する適当な治療の選択に対して有害であることができる。
設定されたパラメーター内で行われた信頼性及び再現性のある結果を返すことが、いずれもの十分に最適化された分子診断試験の目的でなければならない。このような保証は、しばしば、試験試料と同時の対照試料の分析により得られる。これらの対照試料は、既知の内容であり、そして従って、これらの対照に対して行われる分子試験の結果は、予測可能である。既知の対照から予測される結果を発生することに対する失敗は、同時に試験された試験試料から発生されるいずれもの結果を、これらが正であれ又は負であれ無効にする。良好な対照は、試験試料から正の結果が発生される場合のように、実際の試験試料より失敗しやすく意識的に設計され、これは正の対照が更に正の結果を発生する場合に信頼される。良好な正の対照は、設計により、純粋に正の試験試料より標準的な試験条件下で更に失敗する可能性がある。これは、例えば、試験試料より大きい感受性に対する要求を対照に科する、試験試料中に存在するよりわずかな分析物の代表を含有する対照のためであることができる。有意義な対照管理の提供は、良好に設計され、そして信頼性のある分子診断試験の集合体に対する鍵である。
分子診断の分野において、ヒトゲノムのように複雑であることができる試験試料中の、DNAの単一分子のように低いものであることができる、非常に低いコピー数で存在するDNA分析物を、正確に試験することに対する必要性が存在する。試験分析物(DNA配列)が、低い一桁のコピー数で存在し、そして複数の他の(類似の)DNA種が存在することができる状況において、試験試料の正の結果の発生を証明し、そしてある程度、試験試料の負の結果の発生を証明するものであるための、低いコピー数の正の対照を提供する必要性が存在する。
対照、そして具体的には本明細書中に開示される発生の手段は、多くの増幅に基づく反応の感受性を証明するための幅広い用途を持つものであり、そして例えば、特定の法医学的DNA増幅技術を使用する特定の法医学的標的の検出の効率を証明する法科学における用途であることができる。多くの他の適用も、既知の数の、特に単一分子である対照の提供によって更に可能にされるものである。本発明の最大の適用が予測される分野は、医学研究の分野、例えば血流感染の検出又は体細胞変異駆動発癌の分析である。
本発明の側面の目的の一つは、人工的な、そして操作可能な対照DNA分析物の提供であり、これは、試験分析物の存在のための試験試料を調査するものと同一である試験成分(例えばDNAプライマー)を使用して、試験試料と共に同時増幅することができる。対照のDNA分析物が、試験分析物(存在する場合)と同時に増幅されるために、対照DNA分析物の検出は、構築されたような試験が、試験分析物がそれ自体非常に低い、そして恐らく単一コピーのように低いコピー数で存在するのみであっても、試験分析物の増幅が可能であり、信頼できる証明を提供する。然しながら、系の感受性は、更に、負の試験結果のある程度の証明を提供する:人工的に導入された単一コピーの対照が、大きな確実性を伴って検出された場合、この試験の設計の特徴は、負の試験試料の結果は、実際に試験試料中に試験分析物が一分子より少なく存在したためであり、そして従って試験試料は、試験分析物を真実に欠くということに、ある程度の信頼性を与える。
本発明の第1の側面によれば、第1の領域及び第2の領域を含んでなる核酸分子を含んでなる核酸カセットが提供され、ここにおいて、第2の領域は、第1及び第2のプライマー結合部位によって隣接されて、第2の領域中の(across the second region:第2の領域全体にわたる)増幅を可能にし、そしてここにおいて、選択的に開裂可能な領域は、第1及び第2の領域間に位置し、選択的に開裂可能な領域は、第3及び第4のプライマー結合部位によって隣接されて、選択的に開裂可能な領域中の(across the selectively cleavable region:選択的に開裂可能な領域全体にわたる)増幅を可能にする。
以下の詳細な説明から明白であるもののように、この核酸カセットは、反応塊が、その中に第1の領域を含んでなる所定のコピー数の核酸分子を有して調製されることを可能にする。簡単には、第2の領域は、全体の核酸分子(更に核酸カセットとも呼ばれる)の存在を示すレポーターとして作用するが;選択的に開裂可能な領域は、開裂されて、第1の領域を第2の領域から分離し、第1の領域の単離されたコピーを残すことができる。第2の領域は、本明細書中でレポーター領域と呼ぶことができる。第1の領域は、本明細書中で模倣体領域と呼ぶことができる(これが試験配列を模倣することを意図しているため)。
第1の領域は、第5及び第6のプライマー結合部位によって隣接されることができて、第1の領域中の増幅を可能にする。好ましい態様において、第5及び第6のプライマー結合部位は、所望の試験核酸配列に隣接するプライマー結合部位に対応する。“対応する”は、核酸分子中の所定のプライマー結合部位に結合することが可能なプライマーが、更に試験核酸配列中の対応するプライマー結合部位に結合することが可能であるものであることを意味する。これは、同じプライマーを、試験配列及び第1の領域(模倣体)の両方を増幅するためのアッセイ中で使用することができることを意味する。従って、第1の領域は、核酸増幅が好結果であることを確認するための対照として作用することができる。ある態様において、第5及び第6のプライマー結合部位は、対応するプライマー結合部位と同一ではあるが、他の態様においては、第5及び第6のプライマー結合部位は対応するプライマー結合部位と同じでない(例えば、これらは、1、2、3、4、5個、又はそれより多いヌクレオチドによって異なることができる)。プライマー結合部位が同じではない場合、これは、第1領域の核酸増幅の効率を減少し、これは、第1の領域が対照として使用される場合に好ましいことであることができる。
選択的に開裂可能な領域は、天然のヌクレアーゼ結合部位;例えば、制限酵素部位(これは開裂領域(又は複数)以外においてはカセット中に見出されてはならない)であることができる。合成ヌクレアーゼ、例えば金属複合体、又は操作されたヌクレアーゼ活性、例えばCRISPR Cas9及び誘導体も、定方向連鎖破壊を達成することができる。別の方法として、選択的に開裂可能な領域は、化学的開裂可能又は光開裂可能、或いは二つの組合せであることができる;これは、選択的に開裂されることができる修飾されたヌクレオチド又は非ヌクレオチド部分を含んでなることができる。例えば、核酸を感光性にするO−ニトロベンジル修飾、又は光活性化を可能にする7−ニトロ−インドール修飾及びその後の温和なアルカリ又は熱開裂である。
カセットは、それぞれがプライマー結合部位によって隣接される複数のレポーター領域を含んでなることができる。それぞれのレポーター領域は、その隣接物と選択的に開裂可能な領域によって分離されることができる。複数のレポーター領域は、複数の選択的に開裂可能な領域のように、好ましくは同一である。然しながら、ある態様において、複数のレポーター領域は異なっていることができる。
カセットは、複数の模倣体領域を含んでなることができる。それぞれの模倣体領域は、プライマー結合部位によって隣接されていることができる。ある態様において、複数の模倣体領域は異なっているが、一方、他において、複数の模倣体領域は同一である。同様に、複数のプライマー結合部位は、それぞれの模倣体領域が異なったプライマー対によって増幅することができるように、異なっていることができる。
カセットが複数のレポーター及び/又は模倣体領域を含んでなる場合、これらは、いずれもの特定の順序である必要はない。例えば、全てのレポーター領域は、一緒にグループ化されることができるか、又はこれらは模倣体領域と交互であることができ、或いはいずれもの他の順序を使用することができる。
核酸分子は、直鎖であることができるか、又はこれは、環状、例えば、プラスミドであることができる。
模倣体領域は、ある種の所望の特性;例えば、長さ、G/C組成、繰り返し配列の非存在、及び/又は二次構造を形成する能力を保有するために選択することができる。所望の特性は、核酸分子の所望の使用によって変化することができ;例えば、対照として使用される場合、模倣体領域の長さは、類似であるが、しかし所望の試験分析物の配列と同一である必要はなく、一つのアッセイで両者が増幅された場合、両者を容易に区別することが可能であるように選択することができる。所望の特性は、更に、対照の増幅を可能にする条件が、更に試験分析物の配列の増幅を可能にすることが予測されるものであるように、試験分析物の領域を模倣するように選択することもできる。
レポーター領域は、修飾されたヌクレオチドを含んでなることができる;例えば、ある種のヌクレオチドは、検出可能な標識で標識することができる。これは、レポーターとしてのその使用を援助することができる。別の方法として、レポーター領域は標識される必要はなく、そして幾つかの他の方法で;例えば、dsDNAを検出する染料の使用によって検出することができる。
核酸分子は、好ましくはDNAである。
核酸分子は、固体支持体上に固定化することができる。固体支持体は、ビーズ、膜、吸着剤の表面、等であることができる。
更に提供されるものは、その上に明確に固定化された本明細書中の核酸カセットを有する固体支持体である。
本発明の更なる側面は、既知の核酸分子の所定のコピー数を得るための方法を提供し、この方法は:
(a) 本明細書中に記載されるとおりの核酸カセットを含有する複数の反応混合物の塊を調製し、少なくともある程度の前記塊が、前記カセットの所望の所定のコピー数を、統計的に含有する可能性があるようにし;
(b) (a)の複数の塊のそれぞれを、カセットの選択的に開裂可能な領域を開裂することが可能な薬剤と混合して、これによって、第1の領域及び第2の領域を分離し;
(c) (b)の複数の塊のそれぞれを、カセットの選択的に開裂可能な領域に隣接する第3及び第4のプライマー結合部位に結合することが可能な核酸プライマーと混合し、そして増幅反応を行って、これによって開裂が起こらない塊の、選択的に開裂可能な領域中の配列を増幅し;そして増幅が起こった塊を廃棄し;
(d) (c)の残りの複数の塊のそれぞれを、レポーター領域に隣接する第1及び第2のプライマー結合部位と結合することが可能な核酸プライマーと混合し、そして増幅反応を行って、これによってレポーター領域中の配列を増幅し;そして増幅が起こらなかった塊を廃棄し;
(e) これによって、そのそれぞれが、第1の領域を含んでなる所定のコピー数の核酸分子を含んでなる残りの複数の塊を提供すること;
の工程を含んでなる。
核酸カセットが、第1の領域に隣接する第5及び第6のプライマー結合部位を含んでなる態様において、(e)中の複数の塊中の核酸分子は、更にプライマー結合部位を含んでなるものである。
(a)の複数の反応混合物の塊は、カセットを含んでなる水溶液の油中水乳液として調製することができる。それぞれの乳液の液滴が反応塊を表す。乳液は、好ましくはカセットを含んでなる水溶液を、油と混合することによって調製される。乳化は、油中への水溶液の混合、超音波処理、又は注入によって達成することができる。これは液滴の塊に対する大きい制御を可能にするために、この後者が好ましい。液滴は、ナノ、ピコ、又はフェムトリットル規模の塊であることができる。乳液は、液滴の分離の維持を補助するために界面活性剤を含有することができる。
乳液を調製する場合、所望のコピー数は、水溶液中の比較的低い濃度のカセットを使用することによって達成することができる。濃度は、これが、塊の大部分はカセットを含まないが、一方、少なくとも幾つかは所望のコピー数のカセットを含む(そして幾つかは所望のコピー数より多くを含むことができる)ものであるような塊内の統計的分布をもたらすように選択することができる。
好ましくは、カセットの好ましいコピー数は、1である。
核酸分子の所望のコピー数は、カセットの所望のコピー数と同じであることができる。これは、好ましくは1であり、そしてこれは、単一の第1の領域を有するカセットの使用によって達成することができる。別の方法として、核酸分子のコピー数は、カセットのコピー数より大きいことができる;カセットのコピー数の倍数であるコピー数は、一つより多い同一の第1の領域を有するカセットを使用して達成することができる。例えば、カセットが二つの第1の領域を有し、そしてカセットのコピー数が1である場合、核酸分子のコピー数は、2であるものである。
好ましくは、(a)の反応混合物の塊の大部分は、カセットのコピーを含まない。所望のコピー数のカセットを含有する“少なくとも幾つか”の塊によって、塊の少なくとも10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、0.1、0.01、0.001%が、所望のコピー数を含有することを意味する。
一つ又はそれより多い、そして好ましくは全ての混合工程は、二つ又はそれより多い反応混合物の塊の融合によって行うことができる。これらの塊は、液滴、例えば油中水液滴の形態であることができる。液滴の融合は、マイクロ流体技術系を既知の技術で使用して行うことができる。例えば、適した技術は、マイクロチャンネル内の強制混合(Hung et al,Lab Chip,2006,6,174−178中に記載)又は誘電体上のエレクトロウェッティング(EWOD)(Fan et al Lab Chip.2009 May 7;9(9):1236−42中に記載)による液滴間の衝突を含む。別の態様において、反応混合物の塊は、反応容器、例えばマルチウェルプレート内に含有することができる。これらの態様において、反応混合物は、これらを混合するために、反応容器に好結果で加えることができる。いずれもの方法は、核酸の増幅がin situで、例えばサーマルサイクル反応によって行われることを可能にする。
核酸の増幅は、好ましくは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅を含んでなる。核酸の増幅のために必要な試薬は、反応混合物の塊とそれぞれの工程で混合することができるか、又は最初の反応混合物の塊内に含有し、必要なプライマーのみがそれぞれの工程で加えられるようにすることができる。必要な試薬は、DNAポリメラーゼ酵素、緩衝剤、dNTP、等を含むことができる。当業者は、如何に核酸の増幅を行い、そしてどの試薬が必要かを知っているものである。
核酸の増幅は、標識することができる。これは、増幅が起こっているか否かの容易な決定を可能にする。標識化は、染料、例えば蛍光染料で、反応混合物中の核酸の量を定量化するために行うことができる。例えば、dsDNAに結合する染料(例えばSYBRグリーン)を使用することができる。異なる増幅は、それぞれの増幅を区別することを可能にするために、異なった染料を使用することができる。別の方法として、標識されたヌクレオチドをそれぞれの増幅に組込むことができる。
工程(d)は、更に増幅されたレポーター領域を定量化し、そして増幅された核酸の量が所定の閾値より上及び/又は下である反応混合物を廃棄することを含んでなることができる。例えば、これは、カセットの出発コピー数が、所望のコピー数より大きかったことを示すために使用することができる − このような場合、レポーター領域の出発コピー数は、予測より高いものであり、そして増幅されたレポーターの最終量も更に予測されたものより高いものである。
この方法は、(e)の塊中に含有される第1の領域を含んでなる核酸分子を、固体支持体に結合する工程を含んでなることができる。例えば、支持体は、マイクロビーズ、膜、吸着物質、等であることができる。それぞれの塊は、別個の固体支持体に、又は固体支持体の別個の領域に結合することができる。この方法において、単一(又は所望のコピー数)の核酸分子は、固体支持体に結合することができる。この方法は、更に、固体支持体を、試験核酸を含有する反応混合物の塊と混合し、そして試験核酸を固体支持体上の結合された核酸(又は複数)にハイブリダイズすることを可能にする工程を含んでなることができる。この方法において、結合された核酸分子(既知のコピー数)を、相補的配列を含有する試験核酸を単離するために使用することができる。重要なことに、これは、既知のコピー数が単離されるものである。別の方法として、第1の領域を含んでなる核酸分子を、固体支持体(例えば、親水性及び疎油性物質、例えば、セルロース基剤濾紙)に吸着することができる。親水性及び疎油性の物質の使用は、核酸を含有する油中水液滴の水相を物質中に吸着させることを可能にするが(好ましくはその全てを)、一方、油相は吸着せず、そして除去することができる。
この方法は、更に(e)において得られた塊を、核酸並びに第5及び第6のプライマー結合部位に結合するものであるプライマー対を含有する反応混合物の塊と混合し;混合した反応混合物の核酸増幅を行い;そしてi)第1の領域を含んでなる核酸分子の;及び/又はii)試験核酸の一部の核酸増幅が起こったか否かを決定する工程を含んでなることができる。これによって、第1の領域は、増幅反応が進行していることを示す対照として作用する。
この方法は、更に、(e)において得られた塊を、異なった物理的特性を有する更なる反応混合物と混合する工程を含んでなることができる。例えば、更なる反応混合物は、より大きい塊、より大きい速度、又は両方を有することができる。
本発明の更なる側面は、試料中の試験核酸の存在を検出するための核酸アッセイを行うための方法を提供し、試験核酸は、先に記載したような核酸分子の第1の領域に隣接する第5及び第6のプライマー結合部位に対応する第5及び第6のプライマー結合部位によって隣接されている;この方法は:
(a)試験核酸を含有する試料を、先に記載したように調製した反応塊、及び第5及び第6のプライマー結合部位に結合するプライマー対と混合し;
(b)混合した試料及び反応塊に対して核酸増幅反応を行い;
(c)i)第1の領域を含んでなる核酸分子の;及び/又はii)試験核酸の一部の核酸増幅反応が起こったか否かを決定すること;
を含んでなる。
本発明のなお更なる側面は、その上に吸着された既知のコピー数の核酸分子を有する親水性及び疎油性の物質を含んでなる固体支持体を提供する。
本発明のなお更なる側面は、標的既知のコピー数の核酸分子を単離するための方法を提供し、この方法は:
a)i)それに接続された既知のコピー数の核酸分子を有する固体支持体を、ii)その少なくとも一つが、標的核酸分子の少なくとも一部が固体支持体に接続された核酸分子の一部と相補的である標的核酸分子である複数の核酸分子を含んでなる溶液と接触させ;
b)固体支持体に接続された核酸分子が、標的核酸分子にハイブリダイズすることを可能にし;そして
c)固体支持体を溶液から除去し;
これによって、ハイブリダイズされた標的既知のコピー数の核酸分子を単離する工程を含んでなる。
それに接続された既知のコピー数の核酸分子を有する固体支持体は、本明細書中に記載されるように、そして本発明の先行する側面に関して記載されるように調製することができる。既知のコピー数の核酸分子は、本発明の先行する側面に関して記載されるように調製することができる。
既知のコピー数の核酸分子は、二本鎖又は一本鎖であることができる。二本鎖である場合、この方法は、更にハイブリダイゼーションを可能にするための二本鎖核酸分子の変性の工程を含んでなることができる。更に、二本鎖である場合、好ましくは二本鎖分子の一本鎖のみが固体支持体に接続される。
分子の相補的部分は、好ましくは少なくとも10、15、20、25、30、35、又は40ヌクレオチドの長さである。相補的部分は、好ましくは少なくとも85%、90%、95%、97%、99%、又は100%相補的である。
好ましくは既知のコピー数の核酸分子の少なくとも一部は、標的核酸分子の対応する部分に対して相補的ではない。即ち、両方の分子は、相補的部分を有し、そしてこれらに隣接する分子の部分は、分子が非相補的部分でハイブリダイズされないものであるように、相補的ではない。既知のコピー数の核酸分子の非相補的部分は、好ましくは固体支持体に接続されない分子の末端にある;好ましくはこれは3’末端である。更に又は代わりに、分子の更なる非相補的部分が、固体支持体に接続した末端に存在することができる;この部分は、既知のコピー数の核酸分子から発生されるいずれもの増幅産物に組込まれることができ、そして例えば特異的配列の標識又は更なる結合部位を組込むために使用することができる。
好ましくは既知のコピー数は、1である。
好ましくは、溶液は、標的核酸分子の複数のコピーを含んでなる;更に好ましくは、既知のコピー数より有意に多い標的核酸分子のコピーが存在する。
固体支持体は、好ましくはポリマービーズである。
好ましくは、それに接続された既知のコピー数の核酸分子をそれぞれ有する複数の固体支持体が提供される。
この方法は、更に、固体支持体及び標的核酸分子を、反応容器又は反応塊に送達する工程d)を含んでなることができる。反応容器はウェルであることができる。好ましくはウェルは、単一の固体支持体のみを受け入れることが可能であるように設計される。この方法は、更に又は別に、捕獲した標的核酸分子を、既知のコピー数の核酸分子をテンプレートとして使用する重合反応によって伸長し、これによって更なる配列を、捕獲した標的核酸分子に組込む工程e)を含んでなることができる。更なる配列は、好ましくは捕獲した標的に隣接して天然には見いだされない配列である;これは、例えば、既知のプライマー結合部位又は普遍的なプライマー部位を、標的分子に組込むために使用することができる。この方法は、標的核酸分子の少なくとも一部を増幅して、増幅された部分の複数のコピーを提供する工程f)を、なお更に含んでなることができる。
図1は、標的分析物の配列を含有する試験核酸である。 図2は、核酸カセットを示す。 図3は、図2の核酸カセット及びカセット中のプライマー結合部位を認識するプライマーを示す。 図4は、図2の核酸カセットを含有する油中水乳液の微小液滴の調製を示す。 図5は、核酸カセット上の増幅に対するブロックの位置を示す。 図6は、核酸カセット上の感受性部位の位置、及び部位を通って増幅するプライマーの使用を示す。 図7は、開裂されたカセットの産生を示す。 図8は、カセットの感受性部位中の意図された増幅を示す。 図9は、所望の配列を含有する液滴及びそうではないもの間の識別を示す。 図10は、既知のコピー数の既知の核酸配列を含有する反応塊を得るための方法の全体像を示す。 図11は、この方法の結果として得られた反応混合物液滴を操作する異なった方法を示す。 図12は、反応塊を使用する診断アッセイを示す。 図13は、反応塊の増幅の結果を示す。 図14は、別の核酸カセットを示す。 図15は、別の核酸カセットを示す。 図16は、試料中のレポーター配列の複数のコピーの検出を例示する。 図17は、別の核酸カセットを示す。 図18は、固体支持体に吸着された既知のコピー数の核酸分子の略図である。 図19は、対照の模倣核酸配列の存在又は非存在を確認する方法を示す。 図20は、固体支持体への対照の模倣核酸分子の接続を例示する。 図21は、別の核酸カセットを示す。 図22は、相補的核酸分子にハイブリダイズされた図21のカセットから産生された単一分子の対照の模倣核酸を示す。 図23は、核酸の相補的鎖にハイブリダイズされた核酸の一本鎖を安定的に接続したポリマービーズを示す。 図24は、図23のポリマービーズを使用する核酸の複数鎖からの核酸の一本鎖の回収を可能にする作業の流れを例示する。 図25は、特異的にハイブリダイズされた相補的核酸鎖を非特異的に吸着された核酸鎖から区別するための方法を示す。 図26は、捕獲された相補的に回収された核酸鎖の、新規な配列をその中に組込むための鎖の伸長を示す。 図27は、捕獲された相補的に回収された核酸鎖の増幅及び配列決定のための表面への同時選択を示す。
本発明は、制御されたコピー数(通常1)の既知の、そして規定された核酸配列を含有する反応混合物又は反応塊の発生を可能にすることを意図する。この塊は、分子診断アッセイの対照として使用することができる。本発明は、人工的対照試料を提供する面から主として本明細書中に記載されるが、既知のコピー数の既知の核酸を含有する試料を発生することが望ましいことであることができる他の分野が存在することは認識されることである;従って、本発明は、対照配列の発生に制約されるものではない。
DNAの感受性及び特異性の試験技術は、近年増加し、試験分析物DNA配列の単一の分子を、その試験分析物DNA配列のクローン的増幅及び増幅された産物の、例えば次世代の配列分析による質量検出を含む多くの手段によって検出することが今や可能である。
然しながら、単一分子(又は非常に低い一桁のコピー)の検出は挑戦的である。いずれもの十分に開発されたアッセイは、非常に高い感受性及び非常に高い特異性を享受するはずであるが、しかししばしば、これらの一つを最大化することは他を損なう。例えば、血流感染(BSI)の調査において、全血のミリリットル当り1コロニー形成単位(CFU)のように低い病原体が存在する場合に、これは、臨床的に有意であることができる(そして患者は重症であることができる)。病原体及び恐らく特定の抗生物質の群に対する耐性を与えることができる抗細菌耐性(AMR)遺伝子を、迅速に確認することが必要である。10mlの最小の血液抜き取り、及び病原体からのDNAの調製が、そのDNAの一部の損失を受けるものであることの受容により、分子診断試験が、大量(物理的及び配列の内容の両方)の‘汚染した’DNAの背景中の低い一桁のコピーの標的分析物を、正確に検出することが可能でなければならないものであり、そして適当な治療を選択する場合、臨床医が頼ることができる結果を報告すると考えることは非現実的ではない。
試験試料と同時に試験される対照の使用は、診断試験が予測される検証パラメーター内で行われるという自信を与える長く受け入れられた手段である。これは、アッセイの感受性が、試験試料中の低い単一分子の挑戦的レベルで行われるが、しかしこれまで、対照試料を、試験試料中で遭遇することができる非常に低いコピー数を正確に反映するために発生することを可能にする、簡単な、そして信頼性のある方法が存在しなかったことを証明することにおいて特別な関連性がある。
本明細書中に開示される本発明は、試験分析物の非常に低いコピー数及び配列構成を確実に模倣する人工的試験試料の提供を可能にする。試験分析物と共に同時増幅されるこのような対照の提供は、アッセイの性能を確認し、そして発生された試験の結果の正確さを確認することを可能にする。単一分子のレベルで試験される対照が納得できる正の結果を、まさに発生する場合、負の試験結果が存在する状況においても、この‘真の負’としての正確さは、かなりの程度確認される。
非常に少量のDNAの増幅は、初期のサイクル中に統計的な変動性がある傾向があるが、試験分析物と同じ試験管中で、試験分析物と同じ増幅プライマー配列を使用して結果を発生する対照を試験することは、さもなければ試験アッセイの効率に影響することができる多くの実験変数の有効な‘標準化’を与える。試薬の絶対濃度、ピペット操作誤差及び温度変動、プラスチック器具並びに操作員の変動のような変数は、対照及び試験が、同じ反応容器中で試験される場合、自動的に制御される。これらの変数は、試験アッセイと別個の反応容器で行われた場合、対照の有用性を悪化させることができる。対照及び試験配列が同じ効率で増幅されることを確実にするために設計することができる他の因子は、例えば、増幅産物の長さであり、短い増幅産物をより大きい効率で増幅するための選択的バイアスが存在するためである。介在配列の‘GC’含有率も更に、如何に効率よく同一長さの配列を増幅するかに影響することができる。その対照を僅かに‘増幅し難く’することが有利であることができる場合、これらの及び他の因子は、対照中に計画的に設計することができ、そして従って、いずれもの良好な対照がそうであるべきなように、より失敗する傾向がある。可能な限り機能的に同等であるように設計した場合、プライマー結合部位、長さ及びGC含有率並びに分布は、他の配列の考慮、例えばホモポリマーの実験及び二次構造を形成する能力と一緒に、標準化することができる。
本発明の詳細な説明が、例示の目的のためのみにここに与えられる。この例において、血流感染病原体の検出が見本として使用され、ここにおいて、感染の表示であるいずれもの病原体の核酸は、非常に低い(一桁)のコピー数で存在する可能性のあるものであることを予測することができる。この例は、更に、反応塊として、そして核酸カセットを含有する微小液体の使用を予想し;このような微小液体は、微小流体技術を使用することによって操作し、そして混合することを受け入れる。最初の液滴の更なる試薬との混合は、二つの液滴の融合によって、比較的素直に達成することができる。然しながら、再び、本発明は、微小液滴の使用に制約されるものではない。
図1は、試験核酸を示す。感染を示している(そして分子診断試験の標的である)DNAのセクションは、灰色斜線の箱101のように標識される。この試験分析物101は、有益なマーカーと考えることができ、そして例えば、白いブロック体矢印102及び103として表されるPCRプライマーによって特異的に標的化されるDNA配列の領域によって結合又は隣接されている。PCRプライマーは、試験核酸内の適したプライマー結合部位に結合し、そしてプライマー102、103内の領域の増幅を(適した試薬、例えばDNAポリメラーゼ、ヌクレオチド、及び緩衝剤の存在中で)可能にするものである。これらのブロック体矢印の方向付けを除き、順方向の102及び逆方向の103について更なる区別は行わない;この文書が“プライマー”又は“プライマー結合部位”を指す場合、このようなプライマー又は部位は、典型的には、増幅される配列に隣接するこのようなプライマー又は部位の対を指すことは理解されるものである。標的DNAの増幅のためのプライマー対の設計、選択及び使用は、よく理解され、そして当業者の能力の範囲内である。臨床試料から調製されたテンプレートDNAは、この有益なマーカーの存在(そして恐らく半定量的存在)又は非存在を決定するために診断アッセイによって調べられるものである。
試験分析物101の診断的検出のための対照を提供するために、人工的核酸構築物が提供される。この人工的構築物は、図2に示すように、対照カセット200と呼ばれる。対照カセット200は、三つの共有的に結合した、別個の領域/特徴:
・分析物模倣体 201
・レポーター 202
・感受性部位 203
を含んでなる。
重要なことに、感受性部位203は、分析物模倣体201及びレポーター202の間に位置する。感受性部位203は、例えば、制限酵素開裂認識配列であることができる。分析物模倣体201及びレポーター202の配列は、必ずしもいずれもの天然に存在する配列に由来せず、そして従って、いずれもの最適に設計された配列であることができる。然しながら、典型的には、分析物模倣体201は、試験分析物101に対して少なくとも幾つかの類似性(例えば、長さ、G/C含有率、等)を有するように、しかし両方の配列が増幅される場合、それらから同等に識別可能なように選択されるものである。
分析物模倣体201及びレポーター202のDNA配列は、その選択において非拘束であるが、感受性部位203のDNA配列、並びに領域201、202及び203の三つの全てに隣接する配列は、特異的増幅プライマーが、これらの部位にハイブリダイズするために提供されることができるように拘束される。図3は、三つの領域201、202及び203は、互いに別個であるプライマーを使用して標的化することが可能であることを示す。然しながら、分析物模倣体201の増幅を標的とするプライマーは、図1の試験分析物101を増幅することが可能なプライマー102及び103と同一(又は少なくとも実質的に同一)であることに注目されたい。従って、試験分析物101及び分析物模倣体201が両方とも存在する試料において、これらの別個のDNA配列は、同じ順方向プライマー102及び逆方向プライマー103によって両方とも増幅されるものである。本発明のある態様において、分析物模倣体201の増幅は、必要ではないことができる;このような態様において、分析物模倣体201に隣接し、そしてプライマー102及び103に対応するプライマー結合部位の存在は、必須ではない。例えば、模倣体201を増幅反応の対照として使用することを意図せず、しかし所望の標的へのハイブリダイゼーションのために使用する場合、プライマー結合部位を含むことは、必須ではない。
プライマー301及び302は、レポーター202を増幅するために設計され、そしてプライマー303及び304は、核酸カセットがインタクトであることを条件として、感受性部位203を通して増幅するために設計される。ある態様において、プライマー303及び304の片方又は他方或いは両方は、アニールした場合これらのプライマーの鎖置換を援助するために、非テンプレートヌクレオチドの5’尾部を含むことができる。然しながら、これは、必須であるとは信じられず、そして好ましい態様において、プライマーは尾部を含まない。
プライマー102及び103は、カセット及び試験試料の両方へのハイブリダイゼーションを可能にし、そして従って、試験試料中に見出されるDNA配列に基づくように選択される。然しながら、プライマー301、302、303及び304は、いずれもの天然に存在する配列に由来する必要はなく、そして自由に最適化することができる。特に、プライマー301、302、303、及び304は、これらのプライマー並びにプライマー102及び103の標的部位、或いは実際に、これらのプライマー及びこれらのそれぞれの非標的部位間の望まないハイブリダイゼーションが存在しない(又は最小である)ように設計することができる。この設計戦略は、分析物模倣体201の意図しない増幅の機会を減少する;具体的には、プライマーは、模倣体領域201の望まない複製をもたらすことができるどこかをハイブリダイズすることが、これが、最終産物中のその領域の単一のコピーを産生する能力を、明らかに損なうことができるために、可能であるべきでない。同様に、模倣体領域201の配列は、更に望ましくないハイブリダイゼーションを減少又は排除するように設計することができる。従って、プライマー102及び103の配列並びにこれらのそれぞれの結合部位のみが、所望の標的配列によって拘束されることは理解されるものである;他の配列は、他の態様において、性能を最適化するために自由に設計することができる。ある態様において、その標的に対するプライマーのそれぞれの溶融温度も、更に又は代わりに、異なったプライマー:標的のハイブリダイゼーションの好ましい範囲の溶融温度に到達するように設計することができる。例えば、プライマー301及び302は、プライマー303及び304より低い溶融温度を有することができる。このような準備は、本発明の方法の実行中の望まない領域の増幅に対する更なる点検を可能にするすることができる。
本発明は、それによって単一コピー(又は他の既知のコピー数)の分析物模倣体201を、反応塊に送達し、そして従って、これを、試験分析物101の存在が評価される診断アッセイの対照として使用することができる方法を提供する。この方法の第1の工程は、対照カセット200構築物を、単離された塊に、例えば‘油中水’液滴の乳液、又は他の小さい体積の反応室の形成によって分配することである。‘油中水’液滴のフォーマットは、図4及びそれ以降の見本として使用されるものである。
既知の濃度の対照カセット200は、油と混合された場合、小さい体積(ナノ、ピコ又はフェムトリットル範囲の)液滴が作成されるように水溶液中で調製される。初期溶液中の対照カセットの濃度は十分に低く、形成される‘油中水’液滴の圧倒的な大部分が、対照カセット200を完全に欠くものである;これらの液滴は、図4において402として識別されている。然しながら、非常に小さい数の液滴は、401として識別される対照カセット200を含有するものであるが、しかし実質的に、いずれものこれらの401種は1個のコピーより多い対照カセット200を含有しないものである。ポアソン分布を使用して、401液滴の大部分は、対照カセット200の1個のコピーのみを含有するものである。従って、統計的には、液滴の少なくとも幾つかは、所望のコピー数の対照カセットを含有するものである。
初期溶液の濃度、及び使用される油の体積は、液滴中のカセットの所望の最終分布を達成するために変化することができる。
‘油中水’液滴を形成することができるための、激しい混合、超音波処理、又は油中への狭い狭窄中の水溶液の直接注入を含む、多くの手段が存在する。この最後の方法が、これが、得られる液滴の均一な体積を制御するための大きい可能性を与えるために好ましい。どの方法が選択されても、この方法の最終結果は、互いに別個に維持された非常に大きい数の液滴である(例えば、水溶液内の界面活性剤の包含による)。
液滴401及び402の混合された集団は、ここで個々に識別され、そして分離され、これは、対照カセット200上の分析物模倣体201に連結した感受性部位203及びレポーター202の連続的利用によって達成される。
401/402集団が、例えば、レポーター202を増幅することによって直接分析された場合、これは、レポーター202となお同じ分子上にある模倣体201の望まない増幅の危険性があるものである。例えば、レポーター202の存在を確認する一つの可能性のある方法は、401/402混合物の個々の液滴を、プライマー301及び302を含む生化学物質を封入する液滴の別個の種と混合し、そして混合した液滴を増幅反応にかけるものである。レポーター202の存在は、レポーター202の増幅産物の蓄積をモニターすることにより(例えば)このように確認することができる。これは、dsDNAの増加した畜積の存在において蛍光が増加する染料を含めることによって達成することができる。然しながら、これがインタクトなカセットに対して行われる場合、プライマー302が、レポーター202を通って、プライマー301のための結合部位を通って、プライマー304のための結合部位を通って、インタクトな感受性部位203及びそのプライマー部位303を通って、そして分析物模倣体201によって表される領域、並びにその付属するプライマー結合部位102及び103を通って伸長するものである可能性が存在する。この望ましくない複製は、分析物模倣体201が、液滴内の単一のコピーとして、もはや存在しないものであることを意味するものである。分析物模倣体201のこの望ましくない複写は、線形であるものであり(指数関数に対して)、そして分析物模倣体201を一本の鎖上でのみ複製するものである。従って、分析物模倣体201の複製は、活性な伸長プライマー302の経路に対する、物理的遮断を導入することによって防止しなければならない。図5は、分析物模倣体201及びレポーター202間のこの遮断の位置決めを示す。
伸長プライマー302の経路を防止するものである遮断の特質は、例えば:
・ 逆方向プライマー302からの伸長の開始に必然的に先立つ、高親和性5’リン酸化(又は他の5’−3’エキソヌクレアーゼ消化抵抗性修飾)オリゴヌクレオチドの鎖分離テンプレートDNAへのハイブリダイゼーション;
・ 脱塩基部位の組込み又は発生;
・ ‘PCR停止物質’、例えばHEG(ヘキサエチレングリコール)の包含;
・ DNA中の鎖ニック又は物理的切断の発生;
であることができる。
然しながら、遮断分子のハイブリダイゼーションに依存する系は、100%有効であることを保証することができず、そして脱塩基部位、HEG、又は他の化学的遮断剤の直接包含に依存する系は、対照DNAがもはや‘天然’ではないことを意味し、そして新しい標的試験分析物のための新しい対照配列を導入し、又は産生目的のための配列のコピーを発生するために必要であることができる将来の操作に対してあまり受け入れられない。
従って、本発明は、これによって模倣体201及びレポーター202が、レポーター202の検出の前に物理的に分離される方法を使用する。これは、レポーター202の増幅が、更に模倣体201の増幅の危険性を不注意にもたらさないことを確実にする。レポーター202のポリメラーゼ駆動の確認中の、分析物模倣体201による逆方向プライマー302の伸長を防止する最も魅力的な、そして有効な手段は、分析物模倣体201及びレポーター202の共有結合を、必然的にインタクトな対照カセット200が特異的液滴401に送達された後に、物理的に破壊するものである。この物理的破壊は、分析物模倣体201及びレポーター202間の感受性部位203(しかし、対照カセット200内のいずれもの他の領域が非存在であるとして確認された)の包含によって達成することができる。感受性部位203において認識又は切断する酵素を使用するカセット200の制限酵素消化は、カセット200を二つの部分に開裂するものである。感受性部位203は、オリゴヌクレオチドプライマー303及び304のハイブリダイゼーションを支持することができるDNA配列によって隣接されるために、この領域中の増幅は、開裂が起こったか否かを確認するために使用することができる。図6を参照されたい。
最初に、401及び402液滴の混合物内の液滴のどれが、対照カセット200を実際に含有するかを決定するために、これらの液滴のそれぞれ一つを、それがこの構築物を含有するかのように処理しなければならず、そして感受性部位203を不活化する試みを行わなければならない(例えば、制限酵素によって)。従って混合物401及び402内に含有される液滴は、図7に示すような、感受性部位203の不活化(開裂)を行うために必要な生化学物質を含有する、更なる種の液滴701と個々に結合される。それぞれの結合された液滴は、不活化生化学物質が、その部位が存在する筈である感受性部位203を不活化するために十分な機会を有するようにインキュベートされる。この方法において、液滴401(これは対照カセット200を実際に含有する)は、二つの可能な液滴種;感受性部位203の不活化が無効であり、そして分析物模倣体201及びレポーター202は連結したままである液滴702、及び不活化が有効であり、そして分析物模倣体201及びレポーター202が互いに分離された液滴703を与えるものである。対照カセット200を含有しない液滴402は、液滴種704を与える。液滴704は、大多数の種であるものである。液滴703において、分析物模倣体201及びレポーター200は、もはや官能性リンケージによって結合されていないが、両方のこれらの配列は、1:1のモル比で、そして恐らく二つの配列の単一のコピーとして存在することは注目されたい。
液滴702、703及び704を識別するために、プライマー303及び304による感受性部位203中の重合が行われる(図8)。これは、それぞれの個々の702、703及び704が、感受性部位203がなおインタクトである場合に、それ中の増幅を行うことが可能な生化学物質を含有する液滴種801との融合を必要とする。液滴801は、例えば、ポリメラーゼ、ヌクレオチド、緩衝剤、及び増幅産物の蓄積のモニターを可能にするSYBRグリーン蛍光染料のようなdsDNA染料を含むことができる。本発明の幾つかの態様において、生化学物質の幾つかの成分は、本来発生された液滴401、402中に既に存在していることができる(例えば、対照カセットの出発溶液中のポリメラーゼ及びヌクレオチドの、しかしプライマーを含まない包含によって)。液滴種802、803及び804は、DNA重合を起こすことを可能にするためにサーマルサイクルされ、そして個々の液滴のリアルタイムの、又は定点/終点の蛍光の評価が行われる。液滴802の蛍光の増加として評価される正の増加は、インタクトな感受性部位203の表示であり、そしてその液滴が種702から誘導されたことの識別である。液滴703及び704の両方は、プライマー303及び304によるサーマルサイクルにおける蛍光の増加の発生に失敗するものであり、そしてこれらの種803及び804は、更なる分析のために進めることができる。種802は、廃棄のために分離される。
最初に感受性部位203の不活化を評価することが、レポーター202領域(比較的少数の)を含有する液滴を最初に確認するより、好ましいことは注目される。これは、感受性部位203によって追従されるレポーター202を評価することが、先の正の蛍光の結果に対して構築された正の蛍光の結果の識別を必要とするものであるためである。これは不可能ではないものであるが、負の結果(感受性部位203中の増幅の失敗から)の後に発生される正の結果(レポーター202の評価から)を有することは、より明確であり、そしてより好ましいことであるものである。然しながら、この戦略は、対照カセット200を欠く液滴種の大部分である非常に大量の種704の液滴の評価を要求する。
然しながら、本発明のある態様において、二つの異なった染料(例えば、異なった波長で蛍光を発する)を、レポーター202及び感受性部位203を評価するために使用する場合、レポーター202を最初に評価することが可能であることができる。これは、例えば、Taqポリメラーゼ伸長中のプローブの開裂後に蛍光を発生するTaqManプローブを使用することによって達成することができる。TaqManプローブは、レポーター(波長1、存在の表示の正の結果)に、そして次いで感受性部位203(波長2、感受性部位203の好結果の開裂の指標の正の反応を発生することに失敗)に対して標的化することができる。
感受性部位203中の増幅に失敗した液滴803及び804は、レポーター202の存在の評価によってここに識別されなければならない。これらの液滴は、必要な生化学物質(例えば、ポリメラーゼ、ヌクレオチド、等)、並びに更なるSYBRグリーンdsDNA染料を伴い、プライマー301及び302を潜在的に含有する液滴種901と、個々に結合される(図9)。図9は、これらの液滴の融合を示す。液滴902(レポーターを含有する)は、分析の初期段階から持ち越されたこの対照カセットのこの断片が、更に感受性部位203の逆方向プライマー304のハイブリダイゼーション(無効な)を支持することができるが、レポーター202の増幅を支持するものである。然しながら、先に記載したように、プライマー結合部位は、プライマーの“クロストーク”又は望ましくないハイブリダイゼーションを防止又は減少するように最適化することができる。この場合、プライマー結合部位は、プライマー304(感受性部位プライマー)及びプライマー302(レポーター202順方向プライマー)が重複しないように、そして互いに干渉しないように選択される。同様に、プライマー303(感受性部位203の順方向プライマー)は、初期の分析から持ち越されるものであり、そして再び、このプライマーは、これがプライマー103(分析物模倣体201逆方向プライマー)と重複しないように設計されるが、分析物模倣体201に無効にハイブリダイズすることができる。
結合された時点で、液滴902及び903は、レポーター202領域を、存在する場合、増幅するものである条件下でサーマルサイクルされる。液滴902のみが、この増幅を証明するものであり、そしてSYBRグリーン染料が、発生された増幅産物に結合した時点で蛍光の増加を発生するものである。
従って液滴902は、逐次的に:
・ インタクトな感受性部位203の証明に失敗した
・ レポーター202の存在を積極的に証明した
前駆体液滴から発生される。
従って、この液滴902は、感受性部位203の開裂によってレポーター202から分離された、分析物模倣体201及び隣接するプライマー結合部位を含んでなる核酸分子を含むことを確信的に決定する。この液滴は、対照カセット200の本来の液滴内の低い出発濃度及び分布のために、単一のコピーの分析物模倣体201を含有するものであり(大部分の場合)、そして更にその独自性を確認するために使用された各種の分析の有機堆積物を含有するものである。この液滴が、プライマー102及び103による増幅によって、試験分析物101の存在を確認するために探索する診断アッセイに処理することができ、そして液滴902が宿す持ち越された生化学物質が、プライマー102及び103の性能に干渉しないと仮定すれば、この液滴902は、プライマー102及び103による増幅を受け入れられる単一コピーの分析物模倣体201を提供する。
液滴、融合及び排除の流れの全体像を、図10に示す。液滴401及び402(液滴の出発集団、その幾つかは対照カセット200を含有する)は、感受性部位203を開裂するための生化学物質を提供する液滴701と個々に結合される。このように作成された全ての液滴(702、703及び704)は、白色の箱内で、感受性部位203の不活化が完結するように所定の時間インキュベートされる。次いで全ての液滴702、703及び704は、前方へ流れ、ここでそれぞれは、灰色の円内で液滴801と個々に結合して、液滴802、803及び804を作成する。液滴801は、灰色の円内でサーマルサイクルされた場合、感受性部位203を通って増幅するための生化学物質を提供する。サーマルサイクル後、液滴802、803及び804は評価され(灰色の菱形)、802を開裂されない感受性部位中の増幅による蛍光として確認され、そして排除される。増幅を証明せず、そして従って、開裂された感受性部位203を含有するか、又は対照カセットを含有していないかのいずれかである液滴803及び804は、前方に流される。液滴803及び804は、黒色の円内で液滴901と個々に結合される。液滴901は、黒色の箱内でレポーター202を増幅するための生化学物質を提供する。
サーマルサイクル後、液滴902は、レポーター増幅のための蛍光があるとして(黒色の菱形内で)確認され、そしてこの方法の最終産物として回収される。非蛍光のままの、そして従ってレポーター202を欠く液滴903は、廃棄物として棄却される。
このスキームの有効性の最終的証明として、対照模倣体201配列にハイブリダイズするために設計されたTaqManプローブ及びこの領域を増幅するための生化学物質(プライマー102及び103)の提供を、液滴902を液滴903から識別するために使用することができ:種902のみが、レポーター202の存在を確認するために既に使用された染料(例えばSybrグリーン)のものと、必然的に異なるチャンネルにおけるTaqMan反応の蛍光放出による正のTaqMan反応を支持する筈である。この確証的試験を、図19に示すが、しかしこれは、スキームの成功の証明のみであり:この確認は、その‘単一分子’の認証情報を除外した液滴902内の201対照模倣体配列の増幅に明確に依存する。
製造中に、対照模倣体201の存在を確認するためのTaqManアッセイは行われないものである;対照模倣体201は、単一分子のままであるものである。液滴902の物理的特質を調節することは、その内容が診断アッセイに容易に導入されるようにそれを操作することを可能にするために望ましい。この操作のための多くの他の方法が存在するものであるが、図11は、三つの代替手段を示す。選択肢1;液滴902の内容を、最終的な診断アッセイの反応室に、直接送達することが可能であることができる。選択肢2:液滴902の物理的特質を、これをもう一つの液滴1101(物理的に大きい塊として表されるが、しかし恐らく更に又は代わりに、高粘度/硬さを持つ)又は結合した液滴1102が‘処理される’(即ち、更なる反応室又は容器に、ピペットで入れ又は流されるように、容易に更に操作される)ことを可能にする幾つかの他の特徴と結合することによって変更することができる。選択肢3は、好ましい態様を示し、ここで、水性液滴902の全ての内容は、疎油性、親水性固体支持体マトリックス1103に吸着され、これは、分析物模倣体201の単一のコピーを安定な形式で保持し、そして産物1104(恐らく乾燥された)を診断アッセイに処理することを可能にし、その中で、吸着された分析物模倣体201の単一のコピーは、このアッセイの生化学物質のために使用可能である。固体支持体マトリックス1103は、例えば、セルロース又はセルロース基剤マトリックス、等を含んでなることができる。この方法の略図を図18に示し、これは、左から右へ、その中に細孔を有するチャンネルに沿って通過する単一コピーの核酸分子を含有する液滴を例示する。細孔に隣接するものは、セルロースマトリックスである;図から知ることができるように、液滴は、その全体でマトリックスに吸着され(毛管現象及び受け入れられる親水性の組合せにより)、そして核酸はその上に保持される。マトリックスが疎油性であるため、油中水乳液からのいずれもの油は、吸着されないものであり、そしてチャンネル内に残るものである。これは、更に油の大きい粘度によって援助され、これは、細孔中の出口を遅延させるものである。このマトリックスは容易に処理され、そして運搬される。
更なる可能な操作は、再水和可能なペレットを形成するための液滴の乾燥を含むことができ、それぞれのペレットは、分析物模倣体201の単一の提示のみを含有する。好ましい態様において、先の分析のある程度の(又は全ての)有機堆積物は、これらの持ち越された成分が最終の診断アッセイにおいて許容され、そして除去する必要はないが、これらの成分が最終的な分子診断試験に干渉する場合、最終の所望の単一分子の液滴から除去することが有益であることができる。
他の態様において、単一コピーの核酸は、固体支持体に結合することができる(簡単に吸着させるだけでなく);例えば、固体支持体は、ポリスチレンビーズ、誘導体化されたガラス表面、等であることができる。これは、核酸の別の用途、例えば核酸プローブとして作用することを可能にすることができる。本発明のある態様において、このような固体支持体は、それに単一コピーの核酸がハイブリダイズすることができる、もう一つの核酸の単一のコピーを単離することにおいて有用であることができる。単一コピーの核酸は、分子“釣針”(hook)又は“釣竿”(fishing rod)として作用し、そして所望の標的を含有する反応混合物中に置くことができる;標的は、釣針にハイブリダイズするものであるが、一方、固体支持体は、ハイブリダイズされた核酸が、その後操作されることを可能にする。単一のコピーの核酸の“釣竿”としての使用の更なる詳細は、図20から27に関連して本明細書中の他の場所に記載されている。
診断アッセイは、多くの反応容器中で行うことができる(油中水の液滴に基づくものとは対照的に)が、しかし本明細書中では、PCR増幅に基づく系として開示される:アッセイは、抽出された試験試料(テンプレートDNA)、試験分析物101を増幅するために必要な生化学物質、及び分析物模倣体(本明細書中に開示される少なくとも三つの形式の一つ)の組合せを必要とするものである。この組合せは、図12に線図的に表されている。
液滴902、‘修飾された’液滴1102又はマトリックス1104は、それぞれ分析物模倣体201の単一のコピーを宿す。これらの種の一つ(そして一つのみ)が、試験テンプレート1201及び試験分析物101/分析物模倣体201の増幅を支持するための生化学物質1202と組合される場合、反応容器1203は、試験分析物101(灰色斜線の箱)及び分析物模倣体201(黒色の箱)の同時増幅が可能であるものである。いずれもの適した手段による増幅された種のその後の検出/識別は、予測される正の対照分析物模倣体201が、試験分析物101から発生される正又は負の結果の有意性を報告することを可能にする。
例えば、サーマルサイクルによる容器1203内の増幅後、容器は、試験分析物101及び分析物模倣体201の複数のコピーを含有することができる。これらの増幅産物種は、その末端側終端において共通の配列を有するものであるが(両方がプライマー102及び103の伸長により発生されているため)、しかし別個の核配列を有するものである。図13は、増幅後に、それぞれの種の多くのコピーが存在することができることを示す。存在する分析物模倣体201種の複数のコピーが存在するものであることが予測されるが、しかし、これらの絶対数は、増幅の初期のサイクル中の確率的変動の関数であるものである。従って、分析物模倣体201増幅産物及び試験分析物101増幅産物のコピー数の考慮は、最良でも半定量的であるものである。この確率的変動は、試験分析物101自体が非常に低いコピー数で、そして恐らく単一の提示のように低いコピー数のように存在することができる可能性によって複雑になる。試験分析物101が、試験試料に非存在である場合のみ、結果の1201は、ある意味で定量的であるものである。
容器1203中の試験分析物101の存在又は非存在とは無関係に、分析物模倣体201は、確信的に存在し、そして容器1301中で増幅されて、複数のコピーを与えるはずである。試験分析物101も更に存在する場合、これは増幅されるものであるが、しかしこれが非存在である場合、勿論、増幅に失敗するものである。分析物模倣体201増幅産物及び試験分析物101のコピー数の比較は、試験試料中の試験分析物101の相対的存在量のある程度の印象を与えることができるが、しかしこの比較は、最良でも半定量的であるものである。
図19は、液滴、又は他の限定された種902として定義される反応塊が、対照模倣体201のコピーを実際に含有し、そして液滴種903が、この対照模倣体201を実際に欠くことの最終確認を示す。一つの最終液滴種の融合、又は他の生化学物質の送達により、対照模倣体201配列内でハイブリダイズするために設計された‘TaqMan’プローブ1901は、プライマー102及び103による増幅において、プローブのフルオロフォア(F)及びクエンチャー(Q)が、PCR中のDNAポリメラーゼの5’から3’エキソヌクレアーゼ(5’ to 3’ exonuclease)活性のために、互いに脱離した時点で、蛍光シグナルを発生するものである。TaqManプローブに接続したフルオロフォアは、初期に種902を、種903と識別するために使用されたdsDNA結合染料のフルオロフォアと区別(スペクトル放出)されるように特異的に選択される。これは、液滴種902が、レポーター202領域の好結果の増幅及び検出のために、既に蛍光性であるものであるために必要である。液滴種902中のフルオロフォアFの蛍光反応のモニター及び検出は、検出系が種902液滴を正しく特定することを排他的に確認する。もちろん、この最後の確認は、対照模倣体201配列を増幅し、そして産生スキーマを検証することにのみ使用される:これは、液滴種902の産生及び対照模倣体902の非常に低い、恐らく単一コピーの提示における単離中には、ルーチン的に使用されないものである。
系を、複数の分子の診断試験分析中の、一つより多い試験分析物を制御するために使用することを可能にする系の強化は想定されている。図14は、別の対照カセット1400内の更なる分析物模倣体1401の包含を示し、これは、なお単一のレポーター202を含む。二つの別個の分析物模倣遺体201及び1401は、互いに、そしてレポーター202から同一の(共通の)感受性部位203によって分離されている(そのそれぞれは、示されていない、共通のプライマー結合部位によって隣接されている)ことに注目されたい。制限消化による開裂に対して感受性である場合、図14に示した部位における三つの部分への対照カセットの開裂を起こすものは、同じ制限酵素であるものである。それぞれの分析物模倣体201、1401は、それぞれの模倣体が模倣する試験分析物に隣接するものに対応する別個のプライマー結合部位によって隣接される。従って、それぞれの分析物模倣体201、1401は、適当なプライマリー対を使用することによって別個に増幅することができる。
両方の感受性部位203におけるこのカセット1400の全部の消化は、片方又は他方或いは両方の分析物模倣体201及び1401の複製を防止することを証明する必要がある。不活化後のインタクトな感受性部位203の検出(部位203中の増幅による)は、これらが同一であるために、どちらの感受性部位203がインタクトなまま残っているかを明らかにできない。いずれにせよ、一つのインタクトな部位203は、棄却される液滴をもたらすものである。ある態様において、分析物模倣体1401及びレポーター202間に位置する感受性部位203のみが、レポーター202の分析中の分析物模倣体の複製を防止するために、絶対に必要であることができる(そして従って、二つの分析物模倣体201、1401は、感受性部位によって分離されず、そして最終液滴中で分離されないものである)。然しながら、確実さのために、そして両方の分析物模倣体を増幅するプライマーが存在する場合の増幅産物の混乱を防止するために、感受性部位203が分析物模倣体201及び1401間に位置することが好ましい。
系の更なる強化(図15に示す)は、液滴401中に存在する対照カセット200の単一のコピーのみが存在することを、更に確実に保証するために提供される。この強化は、レポーター202の増幅の初期のサイクル中に、このレポーター202の複数のコピーを含むことにより可能性のある、確率的変動を制約することを目標とする。図15は、それぞれがその近辺から感受性部位203によって分離されたレポーター202の二つの同一のコピーの包含を伴う対照カセット1500を示す。この二重のレポーター202の増幅は、定量化可能である反応を発生する可能性がより高く、そして分析の開始時に存在するレポーター202の提示の数が大きければ、確率的効果が、定量化可能な結果を供給する能力に影響するものである可能性が低い。レポーター202のその単一の提示を伴う本来の対照カセット200が、レポーター202の分析において規模Nの反応を産生するものであるが、この対照カセット200の二つのコピーは、規模2Nの反応を発生するものである。対照カセット1500が使用される場合、同じシナリオは、2N(単一コピーのカセット)及び4N(二つのコピーのカセット)の反応を発生し、そして従って、差は、より大きい規模で、そして従って更に容易に識別可能であるものである。反応におけるこの工程の変化は、分析中の固定時点(終点に対して)において更に定量化可能であることができ、そして複数のコピーより、単一コピーの対照カセットの存在を確認することにおいて、より大きい確信を可能にする。
液滴401の異なった提示からの固定時点の(終点に対して)反応の比較は、考慮されるべき反応の分布、及び反応中のいずれもの重複を排除するための反応の二次分離に対する潜在性を可能にするものであり、ここで、最高の反応の、グレーな領域中のいずれもを一緒にした分離を排除することができる。図16は、観察することができる反応の分布を、グラフ的に示す。対照カセット200(又は1500)の複数のコピーが液滴中に存在する場合、これは、制約された程度の増幅後(‘標準化された’終点ではなく、恐らく中間時点)に戻されるシグナルの強度を増加するものである。増幅の確率的特質のために、液滴内に存在する対照カセットの1、2及び3個の(及びより大きい)コピーに伴うピークが重複するものであることは可能であり、そして図16の点線が、このレベルより大きいシグナルを示す全ての液滴401が、対照カセットの単一の提示より多くを含有するとして排除されるものであるレベルを示す。これらの出現が稀であるものであり、そしてこれらの液滴401の不十分なコピーが存在して、本明細書中に示されるように、ベル型の曲線の発生を可能にすることができることに注目されたい。この状況は、三つ又はそれより多い対照カセットの提示を含有する液滴に対して一層極端である。
図17に示す系の最後の強化は、単一のカセット上の複数の別個の分析物模倣体201の提供及び複数の同一のレポーター202領域の提供である。これは、図17に示すように、環状DNA系、例えばプラスミド上であることができる。複数の分析物模倣体(単一コピー)の提供は、同じ液滴902を、同一アッセイ中の幾つかの異なった試験分析物101の多重分析において使用することを可能にする。レポーター202の遥かに大きい数のコピーの提供が更に示され、そして数が大きければ、単一コピーの対照カセットの存在及び一つより多い、又は複数のコピーの存在間の区別をより明確にすることができる。図17中の例の構築物は、五つの別個の分析物模倣体201(異なった陰影によって示す)の単一コピーを宿し、ここで、これらのそれぞれは、(同一の)感受性部位203及び適当な試験分析物101から誘導される(別個の)プライマー結合部位によって隣接されている。対照カセットも、更に感受性部位203及び(同一の)プライマー結合部位(黒色のブロック体矢印、301及び302)によって同様に隣接される五つの同一のレポーター202(白色の箱)を示す。示されるように、それぞれの感受性部位(203)は、プライマー結合部位303及び304(灰色のブロック体矢印)によって隣接されている。この配置は、融通性があり、そして所望するように、更なる分析物模倣体201及び必要であることができるように、更なるレポーター202領域を適応させることができる。
上記の詳細な説明は、評価される分析物の検出を可能にする形式で、分析物の模倣体の単一のコピーを提供するために使用することができる系を提供するための、本発明の融通性及び信頼性を示す。
例示される態様を、液滴の調製の観点から記載してきたが、液滴の使用それ自体は、それに更なる成分を連続して加えることができる非常に小さい反応室(ナノリットルのウェル、例えば、Wafergen or Life Technologies QuantStudio DX)に依存する‘デジタルPCR’を行う方法が存在するために、必要としないことができる。例えば、デジタルPCRチップのウェルへの、本来の希釈された対照カセット200のポアソン分布後、感受性部位203不活化生化学物質、感受性部位203増幅生化学物質及びレポーター202増幅生化学物質を、これらのウェルに導入することができる。然しながら、対照カセットの単一コピーを含有するこれらのウェルの識別後、ウェルの全ての内容の回収が非常に困難であり得ることが予測されるために、これは好ましくない。然しながら、この方法は、このような回収を必要とせず、そして更なる反応が同じウェルで行われる場合、有用であることができる。この連続添加スキームは、一連の生化学が予測されるように行われることを証明するために、更に使用することができる。
望ましいことであることができるもう一つの強化は、制約され、そして定量化可能なレベルの増幅後のレポーター202配列の増幅の程度を評価することより、個々の液滴は、大量の並行増幅及び同時のリアルタイムPCR評価を、恐らく、レポーター202領域の存在の更に信頼性のある定量化を可能にするデバイス中で、最も有益に増幅されるものである。
先で注目したように、単一コピーの核酸配列は、分子‘釣針’又は‘釣竿’として使用するためにビーズ又は他の固体支持体に接続することができる。以下のセクションは、これを更に詳細に記載する。
単一分子捕獲ベヒクルとしての制御されたコピー数
感受性対照系としての使用を超えて、核酸の単一分子を確実に単離する能力の一つの魅力ある適用は、これ(その一本鎖の形態の)を種特異的分子‘釣針’として使用することの可能性である。固体表面、例えばポリマービーズに連結している場合、単一の連結DNA配列の特異的ハイブリダイゼーション能力は、複数のDNA鎖を含有する溶液からの第2の単一DNA鎖(相補的配列を保有する)の回収を可能にする。複数のDNA鎖は、全て相補的配列を保有することができるか、又は一定の比率の複数のDNA鎖のみが相補的配列を保有することができる。理想的には、ビーズ連結の単一分子が妥当な時間枠内に、相補的DNA鎖と遭遇し、そして捕獲する可能性を最大にするために、相補的配列を保有する溶液中のDNA鎖の数は、ビーズに連結した単一分子と比較して大過剰であるものである。相補的配列は、最も好都合には、複数のDNA鎖内に存在することができるいずれもの他のDNA鎖配列との、ビーズ連結捕獲配列のクロストークハイブリダイゼーションに対する可能性を僅かに伴うか、又は伴わない高い特異性を可能にするために設計することができる。捕獲された時点で、溶液から回収されたDNA鎖は、次いで、ポリマービーズ上の非共有的に結合した‘パッセンジャー’として操作することができる。
上記の系は、NGS反応の開始工程としての個々の分子(第2の単一のDNA鎖)の、地理的に離れたクローン増幅を播種するために、好都合に使用することができる。一つのみの非共有的に結合したパッセンジャーDNA鎖を、特異的な地理的領域に供給した後、同一配列の複数の(クローンの)コピーを発生することができる。これらのコピーの塩基の同調的NGS照合は、DNA鎖のそれぞれの個々の塩基位置で発生されるシグナル出力を最大にする。
配列されるDNA鎖の単一コピーの供給は、それぞれのビーズへの一つのみのDNA鎖を捕獲する能力、及びそれぞれの別個の地理的位置における単一のポリマービーズのみを収容する、地理的能力により確保される。例えば、複数のDNA鎖からの単一のDNA鎖の捕獲後、DNA鎖を宿すビーズを、ウェルが、単一のビーズを収容するために十分に大きいが、しかし一つより多いビーズを収容するためには不十分に大きい寸法を有する別個のウェル構造に供給することができる。この地理的制約は、ウェルに付加された単一のビーズのみが常に存在するものであり、そしてこれは、ウェル当たりに付加される単一のパッセンジャーDNA鎖にのみ追従することを保証する。例えば、このような系は、DNA Electronics LtdへのWO2014/013263中に記載されている。特に15頁の25行目から16ページの12行目;及び39頁の6行目から43頁の15行目を参照されたい。これらの節は、ウェル当たりの制約された数のビーズを得て、そして核酸と複合したこのようなビーズの配列増幅及び/又は配列決定のために使用するための方法及び系を記載している。
溶液中の複数のDNA鎖からのDNA鎖の、ポリマービーズ表面への非特異的吸着は、配列決定系の地理的に別個の領域に供給されるDNAの単一鎖(パッセンジャー)のみを確保するための吸引を、混乱させることが可能である。この可能性は、いずれものこのような非特異的吸着を制約する、捕獲後の厳密な洗浄及び/又はポリマービーズの選択/表面の化学的処理により最小にすることができる。更に、合法的に捕獲したDNA鎖(ハイブリダイゼーション捕獲)及び非特異的に吸着された配列間を、前者のみが潜在的にDNAポリメラーゼにより伸長可能なハイブリダイズされる3’OH末端を有することによって、識別することが可能である;ビーズに接続された捕獲配列は、ハイブリダイズ不可能な(即ち、捕獲に使用されない)要素を含むように特異的に設計することができ、これは、合法的に捕獲されたDNA鎖の3’末端の伸長において、捕獲されたDNA鎖の3’末端上のハイブリダイズ不可能な要素(捕獲に使用されない)への、相補的配列のDNAポリメラーゼ仲介の組込みを駆動するものである。合法的に捕獲されたDNA鎖は、その後、クローン増殖戦略の必須の要素として使用することができるこの更なる配列を組込むその能力において独特である(下記)。
上記に詳述した系(システム)は、ここに図解の提示を使用して解明される。
図20は、以前に示唆した、図9の最終的‘902液滴’種を、単一の反応性表面のポリマービーズを含有する新しい液滴種と融合した油中水液滴の操作を継続する。液滴902(‘’、この902種の内容は、以前と化学的に僅かに異なるため;以下を参照されたい)中に存在する単一のDNA分子の5’末端、及び液滴2001内に含有されるポリマービーズの表面間の化学反応は促進され、902液滴中に含有される(二本鎖)DNAの単一分子の化学的に活性な5’末端を共有的に連結する。液滴2002内でこのように作成されたビーズ/DNAハイブリッドは、製造品であり、そしてそれのその後の使用と完全に独立して発生することができる。図21は、単一コピーのDNA配列201の確認及び単離を可能にする以前に記載した‘対照カセット’である。この配列は、幾つかの試験分析物101に隣接するプライマーを模倣した、増幅プライマー102及び103(ここでは灰色で示される)のための結合部位によって以前は隣接されていたが、‘単一分子捕獲配列’の態様において、この‘捕獲配列’は、それ自体決して増幅されるものではないために、いずれかの特異的増幅プライマー配列によって隣接されるこの201配列を有する必要はない。むしろ、201捕獲配列は、ここで固体表面、例えばポリマービーズに連結することができる‘釣針’として作用する。従って、カセットDNAのこの要素は、一つの鎖(単一コピーのままであることが予定された)の5’末端上で、ポリマービーズ上の表面の化学物質に共有連結が可能であるものである化学物質により官能化される。この官能化は、図21中に星形2101によって表される。可能な官能化は、制約されるものではないが、アミン、チオール及びアルキンを含む。ビーズの表面(又は他の固体表面)の可能な対応する官能化は、NHSエステル、マレイミド又はアジド基であるが、これらの化学物質に制約されるものではない。
対照カセットが、制限消化(例えば)によって開裂され、そしてレポーター202の増幅により確認された時点で、放出された単一分子成分201は、図22に提示されたDNA要素に似ていることができる。これは、反応性鎖2201及び非反応性鎖2202を含んでなる。反応性化学物質の修飾を宿す2201の5’末端は、本明細書中に示すような一本鎖である必要はないが、しかし決定的には、明るい灰色の鎖2202は、化学的に反応性のビーズの表面と反応し、そしてそれに安定的に接続するようになる能力を持たず、そして従って、これは、より暗色の反応性鎖2201の接続後、洗浄除去、又は他の方法で除去される。然しながら、本質的な接続された鎖2201の安定性を促進するために、2202鎖の持続を許容することが有益であることができる。
図23は、製造品2301の一つの態様:核酸2201の安定的に接続した一本鎖を伴うポリマービーズを例示する。接続された2201鎖のより大きい統合性は、相補的2202鎖(明るい灰色の線)の持続を許容することによって、ビーズ/DNAハイブリッドに接続するdsDNAの、2201に対する相補的配列を宿す複数のDNA鎖の存在中の変性まで促進することができる;競合は、本来ハイブリダイズした2202レムナント(明るい灰色の線)を伴うより、複数のDNA鎖の単一メンバーを伴うビーズに連結した2201捕獲配列のハイブリダイゼーションを支持するものである。解離後、接続した核酸は、特異的な、しかし人工の(即ち、必ずしもいずれもの天然に存在する核酸に関係しない)配列を曝露する。理想的には、この2301製造品は、大量の数で発生され、そして周囲温度で長期の時間安定であるものである。好都合には、接続した2201一本鎖核酸の3’末端は、複数のDNA鎖からのDNAの一本鎖の捕獲に寄与しないものであるが、しかしこの3’末端へのヌクレオチドのDNAポリメラーゼ仲介の組込みを邪魔するために十分な、少数の塩基に対して意図的に非相補的であるものである(更に図25も参照されたい)。
図24は、複数のDNA鎖からの単一のDNA鎖の回収及び限定された地理的位置へのその後のそれの供給を可能にする作業の流れを例示する。製造品2301(I)は、特異的ハイブリダイゼーション能力を伴う核酸の単一の分子(この‘’表示は一本鎖)を伴うポリマービーズとして表される。このビーズは、複数のDNA鎖(II)と、ビーズ及び接続した一本鎖DNAが、一本鎖DNAの‘スープ’中に存在するように、変性条件(例えば上昇した温度)で混合され、その一部は、少なくとも部分的に、そして理想的には完全に、そして差別的に、ビーズ(灰色の実線)に接続された2201核酸に相補的な配列を保有することができ、そしてその一部は、この相補的配列を保有することができない(灰色の点線)。変性条件が緩和された場合(例えば低温)、これは、dsDNA形成(III)を促進し、そして一本鎖核酸は、その相補性の程度に基づき二本鎖の会合を形成する。DNA配列を部分的に、そして理想的には完全に、そして差別的に宿す、ビーズに接続された核酸配列に相補的な十分に過剰なDNA鎖が存在すると仮定すれば、このビーズ − 配列は、好都合には、存在する複数のDNA鎖の一つ(そして一つのみ)にハイブリダイズするものである。この特異的ハイブリダイゼーション後、dsDNA、ssDNA又は幾つかのハイブリッド形態を問わない全ての他の核酸は、非接続の核酸を除去するために適当な厳密さで、しかしビーズに接続した配列からの単一の回収されたDNA鎖の会合を妨害することなく、ビーズ(IV)を洗浄することによって除去することができる。最後に、2401ビーズ(共有的に接続した捕獲配列及びハイブリダイズされた捕獲されたDNAの単一分子)は、地理的に隔離され、サイズを狭窄された位置(V)に蓄積され、ここで、ハイブリダイズされた単一分子は、クローン的に増幅されて、明確に同時にNGSに基づく照会を支持するために十分な同一のコピーを発生する。
図25は、それによって、複数のDNA鎖から捕獲され、合法的にハイブリダイズされたDNA鎖のみを、非特異的吸着によりビーズ上に捕獲されたいずれものDNA鎖から識別することができる手段を示す。これらの非特異的に吸着されたDNA鎖の少なくとも幾つかは、ビーズに接続された配列2201に少なくとも部分的に相補的である配列を宿すことができる。図25(I)において、黒色のビーズに連結した捕獲鎖2201に接続される一つの合法的に捕獲された鎖2501(明るい灰色の実線、図24の複数の鎖から)が存在する。この捕獲された鎖2501は、結合された3’OH末端を有し、これは、‘伸長可能な3’末端’として標識される;これは、2201捕獲配列の3’末端が、設計により、伸長不可能であるために、この画像中で唯一の伸長可能な3’末端である。これは、2201の3’末端及び捕獲領域に隣接する捕獲された鎖2501の領域間の非相補性を確保することによって、最も容易に達成されるが、しかし更に、PCR中にDNAポリメラーゼによって受け入れられない、例えば、HEGスペーサー又は他の種の設置によっても達成することができる。ビーズ表面と非特異的に会合することとなることができるDNAの他方の鎖は、明るい灰色の実線又は点線で示され、そして具体的には、これらの配列は、ビーズの表面に対して近位であり、そして複数のDNA断片からの2501分子の、初期のハイブリダイゼーション捕獲に関与しないDNA捕獲配列2201の、それに対する相補的配列を組込むことに失敗するものである(その伸長の可能性のない場合でさえ)。この配列(ビーズに対して近位のDNA捕獲配列に相補的な)は、図25(II)中の捕獲鎖の伸長可能な3’末端に加えられた、矢印付きの灰色の点線の伸長として示される。この加えられた配列は、合法的に捕獲された鎖2501のみ効率よく接続し、種2502を形成することができ、そしてこの加えられた配列は、この後、この合法的に捕獲された‘単一分子’のクローン増幅中の‘単一分子捕獲’系の必須の特質として使用することができる。
図26は、捕獲された(2202餌食)配列、例えば核酸配列のライブラリーのメンバーが、捕獲(2201餌/釣針)配列にハイブリダイズされた場合、捕獲配列2202のハイブリダイズされた3’末端は伸長し、ビーズに共有的に接続していない産物2502を得ることができることを示し、そしてこれは、新規な3’末端を含み、これは、ビーズに対して近位の、ビーズに接続した捕獲配列2201の補体である。この新規な3’配列は、ライブラリー分子のクローン増幅中の必須の要素として関与するために今や使用可能であり、そして単一の捕獲ライブラリーの代表のみの増幅を可能にし、明るい灰色の鎖線区域のNGS分析を、例えば一般的な配列決定プライマーを使用して可能にする。好都合には、2202のハイブリダイズされた3’末端の捕獲及びDNAポリメラーゼ伸長は、比較的低いTmで行われる。これは、その後の増幅のラウンドにおいて、Tmを上昇することによる捕獲配列(餌)及び捕獲された配列(餌食)間の会合が好ましくないために、正しくハイブリダイズされた2202のみが伸長されるものであることを確実にし、ビーズが本来の合法的にハイブリダイズされた2202分子を置換し、そしてこれらの伸長を支持する時点で、いずれもの残存する非特異的に会合した鎖のために存在することができる可能性を最小にすることである。このような置換は、必須の配列が、侵入者の2501種上の合法的2501の3’末端に、増幅中の複数のDNA鎖から捕獲された一つの分子のみが、その後の増幅に打ち勝って、導入されることを潜在的に可能にするものである。新規な3’末端配列の、その後のクローン増幅のTm(高いTm)を識別するために、捕獲(及び初期の伸長のTm(低いTm)を選択することは、この可能性を最小にすることを確実にする。
図27は、合法的にハイブリダイズされた図26の産物のみを増幅するものである、灰色のブロック体矢印プライマー2701を使用する、ライブラリー分子の2502単一分子の増幅(ビーズ捕獲及び3’伸長;灰色の点線部分)を示す。PCR駆動の標的ライブラリー発生中に導入される一般的配列にハイブリダイズする逆向きのプライマー2702(黒色のブロック体矢印)を使用して、単一分子2502は、地理的領域の制約(例えば、マイクロウェル)内で効率よく増幅することができる。十分な溶液相の増幅が起こった時点で、この溶液相増幅の産物は、プライマー2701によって受け入れられるものであり、これは、これらの表面に接続したプライマー(溶液相内増幅の灰色のブロック体矢印2701と実質的に又は完全に同一)は、伸長するものであるように表面に接続され、そして地理的に制約された領域の表面に物理的に接続されるライブラリー増幅産物のコピーを産生する。本来のライブラリー断片のPCR駆動の産生中に、配列決定プライマーのハイブリダイゼーション域を提供する一般的配列を組込むことができ、そしてこの配列は、配列決定プライマー2703の接続及び一つの特異的な地理的に制約された領域内の、多くのクローン的に増幅された標的分子に対する、そして同時に、多くの別個の地理的に制約された領域(それぞれ異なった本来のライブラリー分子のコピーを含有)に対する、同じ一般的配列決定プライマー2703を使用する、同時のNGS反応の性能のために今や使用可能である。
101 試験分析物
102 101/201の順方向プライマー
103 101/201の逆方向プライマー
200 対照カセット
201 分析物(対照)模倣体
202 レポーター
203 感受性部位
301 202の順方向プライマー
302 202の逆方向プライマー
303 203の順方向プライマー
304 203の逆方向プライマー
401 200を含有する液滴
402 200を含有しない液滴
701 203の不活化のための生化学物質を含有する液滴
702 203の不活化が無効な液滴
703 203の不活化が有効な液滴
704 200を含有しない液滴
801 203中の増幅を可能にする生化学物質を含有する液滴
802 203が示された液滴
803 203中の増幅に失敗した液滴
804 203中の増幅に失敗した液滴
901 生化学物質を含有する液滴
902 201、202を含有する液滴
903 201、202を含有しない液滴
1101 例えばより大きい体積の液滴
1102 902を含む、例えばより大きい体積の液滴
1103 疎油性親水性固体支持体マトリックス
1104 202を保持する固体支持体マトリックス
1201 試験テンプレート
1202 生化学物質
1203 反応容器
1301 反応容器
1400 別の対照カセット
1401 更なる分析物模倣体
1500 二つの202を含む対照カセット
1901 TaqManプローブ
2001 ポリマービーズを含有する液滴
2002 ビーズ/DNAハイブリッドを含有する液滴
2101 官能化を示す星形
2201 反応性鎖
2202 非反応性鎖
2301 製造品
2401 ビーズ
2501 合法的に捕獲された鎖
2502 ビーズに接続されていない産物
2701 プライマー
2702 反対方向プライマー
2703 配列決定プライマー

Claims (59)

  1. 第1の領域及び第2の領域を含む核酸分子を含む核酸カセットであって、前記第2の領域は第1及び第2のプライマー結合部位によって隣接されて、前記第2の領域中の増幅を可能にし、そして、選択的に開裂可能な領域が前記第1及び第2の領域間に位置し、前記選択的に開裂可能な領域は第3及び第4のプライマー結合部位によって隣接されて、選択的に前記開裂可能な領域中の増幅を可能にする、前記核酸カセット。
  2. 前記第1の領域が、第5及び第6のプライマー結合部位によって隣接されて、前記第1の領域中の増幅を可能にする、請求項1に記載の核酸カセット。
  3. 前記第5及び第6のプライマー結合部位が、所望の試験核酸に隣接するプライマー結合部位に対応する、請求項2に記載の核酸カセット。
  4. 前記選択的に開裂可能な領域が、制限酵素結合及び/又は開裂部位である、請求項1から3のいずれか1項に記載の核酸カセット。
  5. 複数の第2の領域を含み、それぞれがプライマー結合部位によって隣接されている、請求項1から4のいずれか1項に記載の核酸カセット。
  6. 第2の領域のそれぞれが、その隣接物と選択的に開裂可能な領域によって分離される、請求項5に記載の核酸カセット。
  7. 選択的に開裂可能な領域のそれぞれが同一である、請求項6に記載の核酸カセット。
  8. 複数の第1の領域を含む、請求項1から7のいずれか1項に記載の核酸カセット。
  9. 複数の第1の領域のそれぞれが異なっている、請求項8に記載の核酸カセット。
  10. 前記第1の領域が、所望の試験核酸配列の特性を模倣する特性を有するように選択される配列を伴う模倣領域である、請求項1から9のいずれか1項に記載の核酸カセット。
  11. 所望の試験核酸配列の特性を模倣する特性が、長さ、G/C組成、繰返し配列の非存在、及び二次構造を形成する能力からなる群から選択される一つ以上の特性を含む、請求項10に記載の核酸カセット。
  12. 前記第2の領域がレポーター領域である、請求項1から11のいずれか1項に記載の核酸カセット。
  13. 前記カセットが、前記第1の領域の近辺の反応性基により、好ましくは前記カセットの末端で官能化されている、請求項1から12のいずれか1項に記載の核酸カセット。
  14. 前記カセットが、固体支持体上に固定化されている、請求項1から13のいずれか1項に記載の核酸カセット。
  15. 請求項1から14のいずれか1項に記載の核酸カセットを含む、反応混合物。
  16. 既知の核酸分子の所定のコピー数を得るための方法であって:
    (a)請求項1から13のいずれか1項に記載の核酸カセットを含有する複数の反応混合物の塊を、少なくとも幾つかの前記塊が、前記カセットの所望の所定のコピー数を統計的に含有する可能性があるように、調製すること;
    (b)(a)の複数の塊のそれぞれを、前記カセットの選択的に開裂可能な領域を開裂することが可能な薬剤と混合して、これによって、前記第1の領域及び前記第2の領域を分離すること;
    (c)(b)の複数の塊のそれぞれを、前記カセットの選択的に開裂可能な領域に隣接する前記第3及び第4のプライマー結合部位に結合することが可能な核酸プライマーと混合し、そして増幅反応を行って、これによって、開裂が起こらなかった塊の選択的に開裂可能な領域中の配列を増幅し;そして増幅が起こった塊を廃棄すること;
    (d)(c)の残りの複数の塊のそれぞれを、前記第2の領域に隣接する前記第1及び第2のプライマー結合部位と結合することが可能な核酸プライマーと混合し、そして増幅反応を行って、これによって、前記第2の領域中の配列を増幅し;そして増幅が起こらなかった塊を廃棄すること;
    (e)これによって、そのそれぞれが、第1の領域を含む核酸分子の所定のコピー数を含む残りの複数の塊を提供すること;
    の工程を含む、前記方法。
  17. 前記(a)の複数の反応混合物の塊が、前記カセットを含む水溶液の油中水乳液として調製される、請求項16に記載の方法。
  18. 前記水溶液の濃度が、これが、前記塊の大部分はカセットを含まないが、一方、少なくとも幾つかは前記カセットの所望のコピー数を含むように、前記塊内の統計的分布をもたらすように選択される、請求項17に記載の方法。
  19. 前記核酸分子の所望のコピー数が1である、請求項16から18のいずれか1項に記載の方法。
  20. (a)中の反応混合物の塊の前記大部分が、前記カセットのコピーを含まない、請求項16から19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記混合工程の一つ以上、そして好ましくは全てが、二つ以上の反応混合物の塊の融合或いは混合によって行われる、請求項16から20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記反応混合物の塊が、液滴の形態である、請求項16から21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 核酸増幅が、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅である、請求項16から22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 工程(d)が、更に、前記増幅された第2の領域を定量化すること、及び増幅された核酸の量が、所定の閾値より上及び/又は下である反応混合物を廃棄することを含む、請求項16から23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 更に、(e)の前記塊中に含有される前記第1の領域を含む前記核酸分子を、固体支持体に結合する工程を含む、請求項16から24のいずれか1項に記載の方法。
  26. 更に、前記固体支持体を、試験核酸を含有する反応混合物の塊と混合し、そして前記試験核酸を、前記固体支持体上に結合された核酸(又は複数)にハイブリダイズすることを可能にする工程を含む、請求項25に記載の方法。
  27. 更に以下の工程を含む、請求項25に記載の方法:
    a’)i)前記第1の領域を含む核酸分子を結合させた前記固体支持体を、ii)少なくともその一つが前記標的核酸分子である複数の核酸分子を含む溶液と接触させること、ここで、標的核酸分子の少なくとも一部が前記固体支持体に接続された核酸分子の一部と相補的である;
    b’)前記固体支持体に接続された前記核酸分子を、前記標的核酸分子にハイブリダイズさせること;そして
    c’)前記固体支持体を溶液から除去すること;
    これによって、前記ハイブリダイズした標的核酸分子を既知のコピー数で単離すること。
  28. 前記第1の領域を含む前記核酸分子が二本鎖であり、そしてここにおいて、前記二本鎖分子の一本鎖のみが前記固体支持体に接続する、請求項27に記載の方法。
  29. 前記第1の領域を含む前記核酸分子の少なくとも一部が、標的核酸分子の対応する部分と相補的ではない、請求項27又は28のいずれかに記載の方法。
  30. 前記第1の領域を含む前記核酸の非相補的部分が、前記固体支持体に接続されていない分子の末端にある、請求項29に記載の方法。
  31. 前記溶液が、前記既知のコピー数より有意に多い前記標的核酸分子のコピーを含む、請求項27から30のいずれか1項に記載の方法。
  32. 前記固体支持体が、ポリマービーズである、請求項27から31のいずれか1項に記載の方法。
  33. 更に、前記固体支持体及び前記標的核酸分子を、反応容器又は反応塊に送達する工程d’)を含む、請求項27から32のいずれか1項に記載の方法。
  34. 更に、前記第1の領域をテンプレートとして含む前記核酸分子を使用する重合反応によって、前記捕獲された標的核酸分子を伸長し、これによって、更なる配列を、前記捕獲された標的核酸分子に組込む工程e’)を含む、請求項33に記載の方法。
  35. 更に、前記標的核酸分子の少なくとも一部を増幅して、前記増幅した部分の複数のコピーを提供する工程f’)を含む、請求項33又は34のいずれか1項に記載の方法。
  36. 更に、(e)の塊中に含有される前記第1の領域を含む前記核酸分子を、固体支持体中に又はその上に吸着する工程を含む、請求項16から24のいずれか1項に記載の方法。
  37. 前記固体支持体が、親水性及び疎油性である、請求項36に記載の方法。
  38. 前記固体支持体が、セルロース基剤マトリックスである、請求項36又は37のいずれか1項に記載の方法。
  39. 請求項16〜24又は36〜38のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1の領域が、所望の試験分析物核酸配列に隣接するプライマー結合部位に対応する第5及び第6のプライマー結合部位によって隣接され;
    更に、(e)中で得られた前記塊を、前記第5及び第6のプライマー結合部位に結合することになる試験核酸及びプライマー対を含有する反応混合物の塊と混合し;前記混合した反応混合物に対する核酸増幅を行い;そしてi)前記第1の領域を含む前記核酸分子の;及び/又はii)前記試験核酸の一部の、核酸増幅が起こったか否かを決定する工程を含む、前記方法。
  40. 更に、(e)中で得られた前記塊を、異なった物理的特性を有する更なる反応混合物と混合する工程を含む、請求項16から24のいずれか1項に記載の方法。
  41. 試料中の試験核酸の存在を検出するための核酸アッセイを行うための方法であって;
    (a)試験核酸を含有する試料を、所望の試験核酸配列に隣接するプライマー結合部位に対応する、第5及び第6のプライマー結合部位によって隣接される第1の領域を有する既知のコピー数の核酸分子;及び前記第5及び第6のプライマー結合部位に結合するプライマー対と混合し;
    (b)前記混合した試料及び反応混合物に対して核酸増幅反応を行い;
    (c)i)前記第1の領域を含む前記核酸分子;及び/又はii)前記試験核酸の一部の核酸増幅が起こったか否かを決定すること;
    を含む、前記方法。
  42. 前記既知のコピー数の核酸分子が、請求項12〜38又は40のいずれか1項に記載の方法によって調製される、請求項41に記載の方法。
  43. 前記既知のコピー数が1である、請求項41又は42のいずれか1項に記載の方法。
  44. 既知のコピー数の核酸分子がその上に吸着された、親水性且つ疎油性の固体支持体を含む産物。
  45. 前記固体支持体が、セルロース基剤マトリックスを含む、請求項44に記載の産物。
  46. 前記固体支持体が、ポリマービーズを含む、請求項44に記載の産物。
  47. 前記核酸分子が、所望の試験核酸配列に隣接するプライマー結合部位に対応する第5及び第6のプライマー結合部位によって隣接される第1の領域を含む、請求項44から46のいずれか1項に記載の産物。
  48. 前記既知のコピー数の核酸分子が、請求項12〜38又は40のいずれか1項に記載の方法によって調製される、請求項44から47のいずれか1項に記載の産物。
  49. 標的核酸分子を既知のコピー数で単離するための方法であって:
    a)i)既知のコピー数の核酸分子が接続された固体支持体を、ii)少なくともその一つが標的核酸分子である、複数の核酸分子を含む溶液と接触させること、ここで、前記標的核酸分子の少なくとも一部が前記固体支持体に接続された前記核酸分子の一部と相補的である;
    b)前記固体支持体に接続された前記核酸分子を、前記標的核酸分子にハイブリダイズさせること;そして
    c)前記固体支持体を前記溶液から除去すること;
    これによって、前記ハイブリダイズした標的核酸分子の既知のコピー数を単離すること;
    の工程を含む、前記方法。
  50. 既知のコピー数の核酸分子が接続した前記固体支持体が、請求項14又は25〜38のいずれか1項によって調製される、請求項49に記載の方法。
  51. 前記既知のコピー数の核酸分子が二本鎖であり、そしてここにおいて、前記二本鎖分子の一本鎖のみが前記固体支持体に接続される、請求項49又は50のいずれか1項に記載の方法。
  52. 前記既知のコピー数の核酸分子の少なくとも一部が、前記標的核酸分子の対応する部分に対して相補的でない、請求項49から51のいずれか1項に記載の方法。
  53. 前記既知のコピー数の核酸分子の非相補的部分が、前記固体支持体に接続されていない前記分子の末端にある、請求項52に記載の方法。
  54. 前記既知のコピー数の核酸分子の非相補的部分が、前記固体支持体に接続された前記分子の末端にある、請求項52又は53のいずれかに記載の方法。
  55. 前記溶液が、前記既知のコピー数より有意に多い前記標的核酸分子のコピーを含む、請求項49から54のいずれか1項に記載の方法。
  56. 前記固体支持体が、ポリマービーズである、請求項49から55のいずれか1項に記載の方法。
  57. 更に、前記固体支持体及び前記標的核酸分子を、反応容器又は反応塊に送達する工程d)を含む、請求項49から56のいずれか1項に記載の方法。
  58. 更に、捕獲された前記標的核酸分子を、前記既知のコピー数の核酸分子をテンプレートとして使用する重合反応によって伸長し、これによって、前記捕獲された標的核酸分子に更なる配列を組込む工程e)を含む、請求項57に記載の方法。
  59. 更に、前記標的核酸分子の少なくとも一部を増幅して、前記増幅された部分の複数のコピーを提供する工程f)を含む、請求項57又は58のいずれか1項に記載の方法。
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