JP2018531168A6 - 繊維複合材料から成る部品を製造するための方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、メンブレンプレス(1)内で熱可塑性の有機シート(2)を変形させることにより繊維複合材料から成る部品を製造するための方法において、メンブレンプレス(1)内に型(4)が配置されている又は配置され、少なくとも1つの有機シート(2)が、ワークピースとして型上に配置され、弾性的に伸長可能なメンブレン(11)が、有機シート(2)の介在下で、型(4)を介して伸長されて予張力を付与されるものに関する。この場合、メンブレン(11)が、型の方の側に負圧の作用を受け、型とは反対の方の側に正圧の作用を受けることによって、有機シート(2)が部品を形成しつつ変形され、これにより、有機シート(2)が、型上に形成される。
Description
本発明は、(2次元の)熱可塑性の有機シートを変形させることによって繊維複合材料から成る(3次元の)部品を製造するための方法に関する。
有機シートは、本発明の範囲内で、熱可塑性のプラスチックから成るマトリクス内へ埋設された繊維から成る、プレート状の(圧密化された)半製品を意味する。繊維は、無端繊維又は長繊維として、例えば繊維織布又は繊維不織布の形態で存在する。繊維は、例えば炭素繊維、ガラス繊維又はアラミド繊維であり得る。このような有機シートは、航空宇宙技術(例えば航空機構造)用及び車両技術(例えば自動車構造内)用の部品(例えば軽量構造)を製造するための繊維複合材料として使用される。熱可塑性の繊維マトリクスにより、このような有機シートは、金属シートと同様に(熱間で)変形させることができるので、実際には、有機シートの処理時もしくはこのような有機シートから成る部品の製造時に、金属シート処理の手法が使用される。
従って、例えば、独国特許出願公開第10 2011 115 730号明細書には、整向された繊維を有する熱可塑性の繊維半製品プレートを、所定の整向度を有する3次元成形された熱可塑性の半製品へ変形させる方法であって、有機シートとして形成された繊維半製品プレートが、加熱装置によって、熱可塑性プラスチックの軟化温度未満の温度へ加熱され、繊維半製品プレートが成形モジュール上に位置決めされ、この成形モジュールが、3次元の形状を再現するものが記載されている。次いで、流体は、成形チャンバ内へ供給され、これにより、加熱された繊維半製品プレートが成形モジュールに適合され、これにより、3次元成形された熱可塑性の半製品に変形させられる。
有機シートもしくはこのような有機シートから成る部品を処理するための別の方法は、例えば独国特許出願公開第10 2013 105 080号明細書、独国特許出願公開第10 2011 111 233号明細書及び独国特許出願公開第10 2011 111 232号明細書に記載されている。
選択的に、***国特許第198 59 798号明細書には、いわゆるプリプレグ方法により繊維複合材料から成る成形体を製造することが記載されている。この場合、成形体のブランクが生じるまで、部分硬化された樹脂内に埋設された繊維の薄い層が積層される。次いで、このブランクは、機械的な圧力下で、ブランクから気泡を除去するために真空を同時に作用させつつ加熱により硬化される。これは、典型的に圧力釜内で行なわれ、この圧力釜内で、ブランクは、メス型に載置され、柔軟なメンブレンによって覆われる。この柔軟なメンブレンは、メス型に対してシールされている。この場合、メンブレンのブランクの間に、更に織布材料から成る層が配置され、この層は、過剰な樹脂を収容するため及びいわゆる真空バッグの真空ゾーンを形成するために使用される。真空バッグの領域は、真空源に接続されている。
これから始めて、***国特許第198 59 798号明細書では、RTM方法に基づく、繊維複合材料から成る成形体を製造するための方法が説明される。剛性を有するメス型上に、繊維マットが取り付けられ、この繊維マットが、柔軟なメンブレンで覆われる。メンブレンは、メス型に対して、繊維マットの周囲を取り巻くようにシールされ、このようにシールされた、メス型とメンブレンの間の中間室が、真空引きされ、メンブレンのメス型とは反対の背面に、静的な正圧が加えられる。次に、メス型とメンブレンの間の中間室内へ、液体の樹脂の量が、メンブレンの背面への正圧よりも高い射出圧力で射出される。樹脂は、加熱されたメス型により、メンブレンの背面への正圧の作用下で加熱され、少なくとも部分的に硬化される。次に、メンブレンの背面への正圧は、除去され、成形体は、少なくとも部分的に硬化された樹脂内に埋設された繊維マットと共に離型される。この場合、メス型は、連続的に加熱され、メンブレンは、その背面を冷却される。
メンブレンプレスが使用され、樹脂が成形室内へ射出される同様の方法は、例えば欧州特許第1 420 940号明細書又は独国特許出願公告第694 09 618号明細書で説明される。
***国特許出願公開第40 40 746号明細書には、メンブレンプレス内でマトリクスに埋設された強化繊維の非圧縮層から成る構造を有する複合材料体を圧縮するための方法が記載されている。
本発明の根底にある課題は、高品質及び高安定性を有する繊維複合材料から成る(軽量の)部品を製造するための方法を提供することである。
この課題を解決するために、本発明は、メンブレンプレス内で熱可塑性の有機シートを変形させることにより繊維複合材料から成る部品を製造するための方法において、
メンブレンプレス内に型が配置されている又は配置され、少なくとも1つの有機シートが、ワークピースとして型上に配置され、
弾性的に伸長可能なメンブレンが、有機シートの介在下で、型を介して伸長されて予張力を付与され、
メンブレンが、型の方の側に負圧の作用を受け、型とは反対の方の側に正圧の作用を受けることによって、有機シートが部品を形成しつつ変形され、これにより、有機シートが、型上に形成されること、を特徴とする方法を教示する。
メンブレンプレス内に型が配置されている又は配置され、少なくとも1つの有機シートが、ワークピースとして型上に配置され、
弾性的に伸長可能なメンブレンが、有機シートの介在下で、型を介して伸長されて予張力を付与され、
メンブレンが、型の方の側に負圧の作用を受け、型とは反対の方の側に正圧の作用を受けることによって、有機シートが部品を形成しつつ変形され、これにより、有機シートが、型上に形成されること、を特徴とする方法を教示する。
この場合、本発明は、高安定性及び高精度を有する3次元の繊維複合部品が、メンブレンプレス内で有機シートから経済的に製造され得るとの認識に基づくものであり、このような有機シートは、(2次元の)プレート状の圧密化された半製品として使用可能であり、メンブレンプレス内で、圧力及び熱の適用下で抜群に、例えば航空機構造、車両構造等で使用可能な3次元構造へ変形され得る。この場合、従来のプリプレグ方法とは違って、部分硬化させたに過ぎないマットと共にではなく、有機シートの形態の圧密化された半製品と共に使用されるので、液体の樹脂等をプレス内へ射出ことも行なわれない。この場合、特に好ましくは、有機シートが、プレス内へ挿入する前に、積み重ねて配置され、場合によっては互いに結合される複数の有機シート層から成る予備製造された半製品として使用される。このようにして、ある程度の厚さもしくは肉厚を備えることもできる非常に安定した部品が製造され得る。それにもかかわらず、本発明の範囲内では、メンブレンプレス内で、完璧な変形が実現される。何故なら、プレス内へ、(高)弾性的に伸長可能なメンブレンが挟み込まれ、このメンブレンが、有機シートの介在下で、弾性的に伸長され、型を介して張力を付与される。次に、一方では負圧の、他方では正圧の印加により、完璧な変形が行なわれ、高弾性のメンブレンが、強く伸長され、完璧に所望の輪郭へ、もしくは有機シートの介在下で型の輪郭へ着装される。一方では負圧の、他方では(非常に高い)正圧の印加により、複雑な構造及び小さい半径を有する部品への圧密化された有機シートの変形が実現されるので、例えばアンダーカットを有する及び有しないU字プロフィルも完璧に製造され得る。メンブレンプレス内の高圧を介して、ワークピースの完璧な脱気が保証されるので、細孔の形成の回避もしくは細孔の除去がされ得る。全体的に、製造される部品は、非常に高い表面品質及び高い安定性によって際立っている。
このようにして、航空機構造用の、例えば翼もしくは翼部分用の例えば高安定性の軽量の部品が、製造され得る。例えば、ランディングフラップの構成要素として使用され得る成形物が製造され得る。
好ましくは、その繊維が、カーボン繊維、ガラス繊維及び/又はアラミド繊維として形成された有機シートが使用される。熱可塑性のプラスチックとして、特に好ましくは、耐高温性の熱可塑性のプラスチック、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)又はポリフェニレンサルファイド(PPS)が使用される。しかしながらまた、選択的に、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)又はポリウレタン(TPU)が、要求及び使用分野に応じて使用され得る。
製造の過程で、変形過程を最適化するために、有機シートを、プレスへの挿入の前及び/又は後に、加熱すること、が合目的である。この場合、それぞれの有機シートをガラス転位温度超の温度へ加熱することが合目的である。有機シートもしくは熱可塑性のプラスチックに応じて、有機シートを180℃超、例えば200℃超の温度へ加熱することが合目的であり得る。
選択的に又は補足的に、型又は少なくともその有機シートの方の表面を、変形の前及び/又は間に、加熱すること、が合目的である。ここでも、型もしくはその表面を熱可塑性のプラスチックのガラス転位温度超の温度へ、例えば180℃超の、例えば200℃超の温度へ加熱することが合目的であり得る。
加えて、選択的又は補足的に、入熱を最適化し、熱間変形を改善するために、メンブレンに作用を与える圧力媒体、例えば圧縮ガスも加熱される場合が特に有利である。
本発明によれば、負圧が、メンブレンの型の方の側に印加されるだけでなく、更に、メンブレンの反対の方の側が、正圧の作用を受け、特に好ましくは、少なくとも10bar、例えば少なくとも20barの正圧が発生され得る。従って、本発明によれば、圧密化された有機シートが処理もしくは変形されるとの事実を考慮するために、高い圧力が使用される。
このため、プリプレグの処理用又は樹脂の射出用のメンブレンプレスの場合は普通であるように、真空バッグが使用されるのではなく、高弾性のメンブレンが、型を介して張力を付与される。従って、メンブレンは、例えばプレス下部分に固定され、型を介して張力を付与され得る。しかしながらまた、選択的に、メンブレンは、プレス上部分に弾性的に予張力を付与されて固定され、次にプレスを閉鎖する過程で型を介して張力を付与され得る。
基本的に、ゴムから成るメンブレンが使用され得る。好ましくは耐高温性のプラスチックが使用されるとの事実を考慮して、本発明は、高弾性で同時に耐熱性の材料、例えばシリコンもしくはシリコンベースの材料から成るメンブレンの使用を推奨する。この場合、少なくとも500%、好ましくは少なくとも600%の破断伸びを備える既存のシリコンメンブレンが使用され得る。メンブレンは、好ましくは少なくとも1mm、特に好ましくは少なくとも2mmの厚さを備える。
既に説明したように、有機シートとして、特に好ましくは複数の有機シート層もしくは多数の有機シート層から成る予備製造された半製品が使用され、これら有機シート層は、プレス内へ挿入する前に積み重ねて配置され、場合によっては互いに結合される。この場合、有機シート層を個々に積み重ねて配置し、共にプレスすることが、本発明に範囲内にある。しかしながら、好ましくは、有機シート層は、例えば溶接及び/又は接着により予め互いに(所望の配置で)結合され、次に、引き続きメンブレンプレス内での変形の過程で、密接な結合が行なわれる。選択的に、個々の有機シート層を予備プレス内で一貫した1つの有機シートに結合することが、本発明の範囲内にある。
この場合、多数の層、例えば少なくとも5層、好ましくは少なくとも10層が使用され得る。また、高安定性の部品用(例えば航空機構造用)に、20超の層が、1つの有機シートに接合され得る。
この場合、異なった繊維配向を有する個々の層を使用すること、もしくは、その繊維が平行に延在するのではなく、所定の角度で延在するように個々の層を積み重ねることが、本発明の範囲内にある。このようにして、特に安定した有機シート及び相応の部品が製造され得る。個々の層の選択及び配置を介して、部品の特性及び形状が、抜群に影響を与えられ得る。従って、例えば、異なった大きさの個々の層を、面にわたって変化する厚さを有する1つの有機シートを形成しつつ設ける可能性がある。従って、例えば、他の領域よりも多くの層が存在する領域に、大きい厚さもしくは肉厚を有するワークピースが生じる。同様に、変形の過程で、個々の層を互いに位置ズレさせる際に部品の所望のエッジ形状が生じるように、個々の層を配置する可能性がある。個々の層が例えば変形されてない状態で面一に配置されている場合、変形により斜めのエッジ形状が発生され得、逆に、周縁領域に個々の層を斜めに配置することにより、変形によって真直ぐなエッジ形状が得られる。従って、例えば、改善された接合面を次処理のために提供するために、面取りされた複数のエッジを有する部品を製造することが望まれ得る。
本発明の対象は、説明した形式の方法により繊維複合材料から成る部品を製造するためのプレスでもある。このようなプレスは、型が配置された1つのプレス下部分を備え、プレス下部分に対してシール可能な圧力ケースを備える1つのプレス上部分を備えるメンブレンプレスとして構成されている。加えて、型を介して張力を付与可能な1つのメンブレンが設けられている。
プレスは、プレス上部分及び/又はプレス下部分に作用する少なくとも1つのプレスシリンダを備える。加えて、プレスは、メンブレンの一方の側、例えば下側に負圧を発生可能な1つの真空ポンプと、メンブレンの他方の側に正圧を発生可能な1つの増圧ポンプを備える。
プレスは、型もしくはプレス下部分が加熱可能であり、従って加熱装置が装備されているように形成され得る。加えて、プレスは、例えば加熱装置が圧力媒体用の供給部の領域内に配置されていることによって、メンブレンに作用を与える圧力媒体が加熱可能であるように形成されている。
メンブレンが、プレス下部分に固定され、型を介して張力を付与可能である可能性がある。選択的に、メンブレンが、プレス上部分、例えば圧力ケースに弾性的に予張力を付与されて固定されている可能性がある。
以下で、本発明を、ただ1つの実施例を図示した図面により詳細に説明する。
図には、繊維複合材料から成る部品を製造するためのメンブレンプレス1が図示されている。このようなメンブレンプレス内で、繊維複合材料から成る部品は、熱可塑性の有機シート2の変形により製造される。メンブレンプレス1は、この実施例ではプレス下部分3を備え、このプレス下部分は、プレステーブルとして形成され、このプレステーブル上に、製造すべき部品のメス型としての型4が配置されている。加えて、プレス1は、プレス上部分5を備え、このプレス上部分は、プレス下部分3に対してシール可能なフード状の圧力ケース6を備える。このため、圧力ケースの、プレステーブル上に配置可能な環状の下の端面7が、環状のシール8を備えている。プレス上部分5にプレスシリンダ9が作用し、この実施例ではプレスシリンダ9のピストン10が、圧力ケースに接続されているので、圧力ケース6は、シリンダ9もしくはそのピストン10によりプレス下部分3に押し付けられる。加えて、メンブレンプレス1は、弾性的に伸長可能なメンブレン11を備えており、このメンブレンは、型4を介して張力を付与可能である。更に、真空ポンプ12が設けられ、この真空ポンプは、この実施例では、プレス下部分3に接続されている。加えて、増圧ポンプ13が設けられ、この増圧ポンプは、この実施例ではプレス上部分5もしくは圧力ケース6に接続されている。
有機シート2を変形させるため、この有機シートは、型4上に配置され、メンブレン11は、有機シート2の介在下で、型4を介して伸長されて予張力を付与される。
メンブレン11が、型4の方の側に、真空ポンプ12を介して負圧を作用され、型4とは反対の方の側に、増圧ポンプ13を介して制圧を作用されることにより、有機シートは、部品を形成しつつ変形されるので、有機シート2は、部品を形成しつつ型4上に形成される。
この場合、有機シート2がプレス1内へ挿入される前に加熱されることが企図されている。加えて、好ましくは、型4又は少なくともその有機シート2の方の表面が、変形の前及び/又は間に加熱されることが企図されている。最後に、メンブレンに正圧の作用を与える圧力媒体が加熱される場合が合目的である。このため、図に、加熱装置14が示唆されている。有機シートを加熱するため及び型を加熱するための加熱装置は、図示されていない。
図1は、メンブレン11がプレス下部分3に固定され、型4を介して張力を付与される構成のこのようなメンブレンプレスの第1の実施形態を示す。図1は、有機シート2が型4上に配置され、メンブレン11が型4を介して、有機シート2の介在下で張力を付与された後のプレスを示す。加えて、プレス上部分5は、有機シート2の挿入後及びメンブレン11への張力の付与後に、プレス下部分3上へ降下されてシールされた。負圧は、真空ポンプ12により、プレス上部分の降下の前及び/又は後に発生され得る。プレス上部分5がプレス下部分3に対して降下及びシールされた後、圧力ケース6の内室は、正圧の作用を受ける。この場合、シリンダ9により発生されたプレス圧力−このプレス圧力により、メンブレンプレスが内圧の上昇時に閉じられる−が、内圧の上昇と共に徐々に増加され、従って適合されることが、企図され得る。図2は、変形された有機シート2と共に、正圧及び負圧の増加が行なわれた後のプレスを示す。
図3及び4は、メンブレンがプレス下部分3にではなく、プレス上部分、即ちその圧力ケース6に固定され、弾性的に予張力を付与されている(図3)構成のこのようなメンブレンプレスの小変更された実施形態を示す。型4上に有機シート2を配置した後、圧力ケース6が降下され、この場合、メンブレンが、有機シート2の介在下で、型を介して張力を付与される(図4)。プレスが閉じられた後、一方では負圧が、他方では正圧が増加され、これにより、有機シート2が変形され、部品が製造される。
有機シート2は、有機シート2を形成しつつ積み重ねて配置され、プレス内で変形される複数の個々の有機シート層2aから成り得る。この場合、層2aは、個々の層2aが変形の過程で部品のエッジ形状を変化させつつ互いに位置ズレするように、その形状を互いに一致され得る。このオプションは、図5及び6に図示されている。図5によれば、個々の層2aが、真直ぐなエッジを有する1つの有機シート2に積み重ねて配置される。変形の過程で、個々の層が互いに位置ズレするので、面取りされた複数のエッジを有する部品が生じる。
これとは違って、図6は、有機シート2の個々の層2aが、互いに面一に位置するのではなく、斜めのエッジを構成し、これにより、変形の過程で、斜面を有しない真直ぐなエッジを有する部品が生じる構成の実施形態を示す。
Claims (14)
- メンブレンプレス(1)内で熱可塑性の有機シート(2)を変形させることにより繊維複合材料から成る部品を製造するための方法において、
メンブレンプレス(1)内に型(4)が配置されている又は配置され、少なくとも1つの有機シート(2)が、ワークピースとして型上に配置され、
弾性的に伸長可能なメンブレン(11)が、有機シート(2)の介在下で、型(4)を介して伸長されて予張力を付与され、
メンブレン(11)が、型の方の側に負圧の作用を受け、型とは反対の方の側に正圧の作用を受けることによって、有機シート(2)が部品を形成しつつ変形され、これにより、有機シート(2)が、型上に形成されること、を特徴とする方法。 - 有機シート(2)が、プレス(1)への挿入の前及び/又は後に、例えば180℃超の温度へ加熱されること、を特徴とする請求項1に記載の方法。
- 型(4)又は少なくともその有機シート(2)の方の表面が、変形の前及び/又は間に、例えば180℃超の温度へ加熱されること、を特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
- メンブレン(11)に正圧の作用を与える圧力媒体が加熱されること、を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 正圧が、少なくとも10bar、好ましくは少なくとも20barであること、を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 有機シート(2)が、予備製造された半製品として複数の有機シート層(2a)から成り、これら有機シート層が、プレス(1)内へ挿入する前に、積み重ねて配置され、場合によっては互いに結合されること、を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 個々の層(2a)が、異なった繊維配向を備えること、を特徴とする請求項6に記載の方法。
- 個々の層(2a)が、面にわたって変化する厚さを有する1つの有機シートを形成しつつ異なった大きさを備えること、を特徴とする請求項6又は7に記載の方法。
- メンブレン(11)が、シリコンから製造されていること、を特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- メンブレン(11)が、少なくとも1mm、好ましくは少なくとも2mmの厚さ及び/又は少なくとも500%、好ましくは少なくとも600%の破断伸びを備えること、を特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
- 個々の層(2a)が、変形の過程で、部品のエッジ形状を変化させつつ互いに位置ズレすること、を特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載の方法。
- ・型(4)が配置される1つのプレス下部分(3)と、
・プレス下部分(3)に対してシール可能な圧力ケース(6)を備える1つのプレス上部分(5)と、
・プレス上部分(5)及び/又はプレス下部分(3)に作用する少なくとも1つのプレスシリンダ(9)と、
・型(4)を介して張力を付与可能な1つのメンブレン(11)と、
・メンブレン(11)の一方の側、例えば下側に負圧を発生可能な1つの真空ポンプ(12)と、
・メンブレン(11)の他方の側に正圧を発生可能な1つの増圧ポンプ(13)と、
を有する、メンブレンプレスとして形成された、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法により繊維複合材料から成る部品を製造するためのプレス。 - メンブレン(11)が、プレス下部分(3)に固定され、型(4)を介して張力を付与可能であること、を特徴とする請求項12に記載のプレス。
- メンブレン(11)が、プレス上部分(5)、例えば圧力ケース(6)に弾性的に予張力を付与されて固定されていること、を特徴とする請求項12に記載のプレス。
Applications Claiming Priority (3)
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