JP2018523060A - ポリマーチェーンリンク - Google Patents

ポリマーチェーンリンク Download PDF

Info

Publication number
JP2018523060A
JP2018523060A JP2017556575A JP2017556575A JP2018523060A JP 2018523060 A JP2018523060 A JP 2018523060A JP 2017556575 A JP2017556575 A JP 2017556575A JP 2017556575 A JP2017556575 A JP 2017556575A JP 2018523060 A JP2018523060 A JP 2018523060A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
strip
warp
chain
chain link
yarn
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017556575A
Other languages
English (en)
Inventor
ディートリッヒ ヴィエンケ,
ディートリッヒ ヴィエンケ,
ローロフ マリッセン,
ローロフ マリッセン,
オットー バーグスマ,
オットー バーグスマ,
ヨセフ, マイケル ギュルベル,
ヨセフ, マイケル ギュルベル,
マハディ ハビビ,
マハディ ハビビ,
アルベルト, ジェームス リカップ,
アルベルト, ジェームス リカップ,
キューレン, アルフレッド ファン
キューレン, アルフレッド ファン
ライセル, ジョス ファン
ライセル, ジョス ファン
アニル, オーザン ヤルシン,
アニル, オーザン ヤルシン,
エデン, グスタフ, ガレイン ファン
エデン, グスタフ, ガレイン ファン
テッサ フォッケマ,
テッサ フォッケマ,
ダミエン オーセムス,
ダミエン オーセムス,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DSM IP Assets BV
Original Assignee
DSM IP Assets BV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DSM IP Assets BV filed Critical DSM IP Assets BV
Publication of JP2018523060A publication Critical patent/JP2018523060A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G15/00Chain couplings, Shackles; Chain joints; Chain links; Chain bushes
    • F16G15/12Chain links
    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D3/00Woven fabrics characterised by their shape
    • D03D3/005Tapes or ribbons not otherwise provided for
    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B5/00Making ropes or cables from special materials or of particular form
    • D07B5/005Making ropes or cables from special materials or of particular form characterised by their outer shape or surface properties
    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B5/00Making ropes or cables from special materials or of particular form
    • D07B5/04Rope bands
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G13/00Chains
    • F16G13/12Hauling- or hoisting-chains so called ornamental chains
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60PVEHICLES ADAPTED FOR LOAD TRANSPORTATION OR TO TRANSPORT, TO CARRY, OR TO COMPRISE SPECIAL LOADS OR OBJECTS
    • B60P7/00Securing or covering of load on vehicles
    • B60P7/06Securing of load
    • B60P7/08Securing to the vehicle floor or sides
    • B60P7/0823Straps; Tighteners
    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B2201/00Ropes or cables
    • D07B2201/10Rope or cable structures
    • D07B2201/1004General structure or appearance
    • DTEXTILES; PAPER
    • D10INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBLASSES OF SECTION D, RELATING TO TEXTILES
    • D10BINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBLASSES OF SECTION D, RELATING TO TEXTILES
    • D10B2321/00Fibres made from polymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • D10B2321/02Fibres made from polymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds polyolefins
    • D10B2321/021Fibres made from polymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds polyolefins polyethylene
    • D10B2321/0211Fibres made from polymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds polyolefins polyethylene high-strength or high-molecular-weight polyethylene, e.g. ultra-high molecular weight polyethylene [UHMWPE]
    • DTEXTILES; PAPER
    • D10INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBLASSES OF SECTION D, RELATING TO TEXTILES
    • D10BINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBLASSES OF SECTION D, RELATING TO TEXTILES
    • D10B2401/00Physical properties
    • D10B2401/06Load-responsive characteristics
    • D10B2401/063Load-responsive characteristics high strength
    • DTEXTILES; PAPER
    • D10INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBLASSES OF SECTION D, RELATING TO TEXTILES
    • D10BINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBLASSES OF SECTION D, RELATING TO TEXTILES
    • D10B2505/00Industrial

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Abstract

本発明は、縦糸を含むストリップを含むチェーンリンクに関し、この場合に、ストリップは、長手方向コア部と、少なくとも2つの長手方向端部と、を含み、且つ、端部における縦糸の長さは、ストリップのコア部における縦糸の長さより長い。又、本発明は、前述のチェーンリンクを含むチェーン、及び様々な用途における前述のチェーンの使用に関する。
【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
本発明は、縦糸を含むストリップを含むチェーンリンクに関する。又、本発明は、前述のチェーンリンクを含むチェーンに関する。更に、本発明は、特定の用途における前述のチェーンの使用に関する。
このようなチェーンリンクは、従来技術より既に知られている。例えば、文書、国際公開第2008089798号パンフレットでは、ポリオレフィンマルチフィラメント糸条、特に超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)マルチフィラメント糸条を含むストリップを含むチェーンリンクを開示している。文書、国際公開第2009/115249A1号パンフレットでは、ポリマーマルチフィラメント糸条を含み、且つ、少なくとも、隣接するチェーンリンクと相互接続する部分で厚さτを有する第1のチェーンリンクを開示しており、隣接するリンクは、少なくとも、第1のリンクと相互接続する部分で厚さτを有し、且つ、τ/τの比は少なくとも1.2である。国際公開第2009/115249A1号パンフレットに開示されるチェーンは、様々な材料、厚さ、及び重量からなり、且つ、ほぼ等しい強度を有する交互の剛性と可撓性のリンクから作製されることができる。
前述の文書に記載されるチェーンが最新技術における改良をもたらすが、合成のチェーンを更に改良することの絶え間ない必要性が存在する。従来技術で開示されるチェーンの効率は、2つの隣接するチェーンリンクの間の応力分布がむしろ不均一であることからより低く、これは、予想される又は所望されるよりもチェーンにおいて加えられるより低い荷重でチェーンリンクの損傷又は破損を引き起こす。更に、この知られているハイブリッドチェーン構造は、典型的には、チェーンに更なる重量をもたらす。更に、様々な厚さ及び重量を有する、様々な種類の材料を有する従来技術のチェーンリンクを使用することによって、チェーンは、複雑な方法によって高コストで製造され、チェーンリンクが様々な経時変化(例えば、劣化及び腐食)の挙動を示すことから、安全性に対する危険性のリスクをもたらす。
従って、本発明の目的は、使用される糸条の量に対して改善された効率をチェーンにもたらすことであり、これは、隣接するチェーンリンクの間の最大荷重伝達を管理しながら強度の損失を低減する。
本発明の目的は、縦糸を含むストリップを含むチェーンリンクで達成され、この場合に、ストリップは、長手方向コア部と、少なくとも2つの長手方向端部と、を含み、且つ、端部における縦糸の長さは、ストリップのコア部における縦糸の長さより長い。
驚くべきことに、本発明によるチェーンリンクをチェーン構造に用いることにより、チェーンの破断強度及び効率の増加が得られることが判明した。更に、利用される繊維強度の損失が著しく少なくなると、チェーンの強度単位当たりのコストが低くなる。
本発明によるチェーンリンクの更なる利点は、より軽量でより高い安全性の要素を含む、即ち、高い荷重を受けた場合に失敗又は破損することが少なくなる。
本明細書において、「繊維」とは、長さ、幅、及び厚さを有する細長体であり、前述の細長体の長さ寸法は、幅及び厚さの横寸法よりもはるかに大きいものと理解される。繊維は、フィラメントとして当技術分野において知られている連続長、又は、短繊維として当技術分野において知られている不連続長を有することができる。繊維は、例えば、円形、豆形、楕円形、又は長方形の規則的又は不規則な断面などの、様々な断面を有することができ、且つ、繊維は、撚られる又は撚られていないことができる。
本明細書において、「糸条」とは、複数の繊維又はフィラメント、即ち、少なくとも2つの個々の繊維又はフィラメントを含む細長体と理解される。本明細書において、個々の繊維又はフィラメントとは、こうした繊維又はフィラメントと理解される。「糸条」という用語は、連続フィラメント糸条、又は、複数の連続フィラメント繊維を含むフィラメント糸条、及び、短繊維とも称される短い繊維を含む短繊維糸条又は紡績糸条を含む。こうした糸条は、当業者に知られている。
本明細書において、「ストリップ」とは、厚さ(t)及び幅(w)を有する細長体を意味し、この場合に、厚さ(t)は幅(w)よりもはるかに小さい。特に、本明細書において、「ストリップ」とは、コア部と長手方向端部を有し、且つ、好ましくはコア部分の中心に最大厚さ(tmax)、好ましくは長手方向端部に最小厚さ(tmin)、及び幅(w)を有し、両方の厚さは幅(w)より小さい細長体を意味する。又、最大厚さ及び最小厚さは、同一であることができる。こうしたストリップは、好ましくは、可撓性物体、特に、例えば、狭織又はテキスタイルウェビング(textile webbing)とも当技術分野で知られる平織及び/又は綾織構成などの布地又は織物構造物である。ストリップは、規則的又は不規則的な断面を有することができる。或いは、ストリップは、テープ又は中空の円形状の織物チューブ又はスリーブであり得る。又、「ストリップ」は、本明細書において、帯紐又は狭織又は織られた構造物としても称されることができる。
「縦糸」とは、一般的には、異なる又は類似の組成を有する多数の糸条と理解され、又、縦糸システムとも称されることができる。それぞれの縦糸は、ストリップの機械方向で実質的に縦方向に延びている。一般的には、縦方向は、縦糸の長さによってのみ制限され、一方、ストリップの幅は、個々の縦糸の数(本明細書においてピッチ数とも称される)及び使用された織機の幅によって主として制限される。
「横糸」という用語は、一般的には、ストリップの機械方向を横断する、横方向に延びる糸条を意味する。ストリップの織り順によって定義され、横糸は、前述の少なくとも1つの縦糸と繰返し織り合わされる又は相互接続される。縦糸と横糸の間に形成される角度は、好ましくは約90°である。ストリップは、1つの単一の横糸又は類似の又は異なる組成を有する複数の横糸を含むことができる。本発明によるストリップにおける横糸は、1つの単一の横糸又は複数の横糸であり得る。
本明細書において、「織り端(selvedge)」(又は織物の端(selvage))とは、ストリップ又は帯紐又は狭い構造物の織られた最外端部、特にストリップ又は帯紐又は狭い構造物の端部を意味し、この場合に、ストリップの端部に垂直な方向で延びる糸条は、自由な端部としてストリップから延在するのではなく、ストリップに戻ることによって端部で連続している。典型的には、織り端は、シャトル製織プロセスの際に緯(横とも称される)糸で形成されるが、その他の技術又は縦糸で作製することもできる。
好ましくは、本発明によるチェーンリンクのストリップにおける横糸及び/又は縦糸は、高性能糸条に加工することができる任意のポリマー及び/又はポリマー組成物を含む。より好ましくは、本発明によるチェーンリンクにおけるストリップは、高性能糸条を含む。
本発明の文脈において、「高性能糸条」又は「高性能繊維」としては、例えば、エチレン及び/又はプロピレンなどのα−オレフィンのホモポリマー及び/又はコポリマー、ポリオキシメチレン、ポリ(フッ化ビニルイジン)、ポリ(メチルペンテン)、ポリ(エチレン−クロロトリフルオロエチレン)、例えば、ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)(ケブラー(登録商標)として知られる)などのポリアミド及びポリアラミド、ポリアリーレート、ポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE)、ポリ{2,6−ジイミダゾ−[4,5b−4’,5’e]ピリジニレン−1,4(2,5−ジヒドロキシ)フェニレン}(M5として知られる)、ポリ(p−フェニレン−2、6−ベンゾビスオキサゾール)(PBO)(Zylon(登録商標)として知られる)、ポリ(ヘキサメチレンアジプアミド)(ナイロン6,6として知られる)、ポリブチレン、例えば、ポリ(エチレンテレフタラート)、ポリ(ブチレンテレフタラート)、及びポリ(1,4シクロヘキシリデンジメチレンテレフタラート)などのポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、及び、例えば、Vectran(登録商標)(パラヒドロキシ安息香酸及びパラヒドロキシナフタル酸のコポリマー)などの、例えば、米国特許第4384016号明細書から知られる、サーモトロピック液晶ポリマー(LCP)を含む又はこれらからなる群から選択されるポリマーを含む糸条又は繊維が挙げられる。又、カーボンナノチューブを含む縦糸及び/又は横糸が可能である。又、前述のポリマーを含む糸条の組合せは、本発明によるチェーンリンクにおけるストリップを製造するために使用される縦糸に含まれることができる。より好ましくは、本発明によるチェーンリンクは、プロピレン及び/又はエチレンホモポリマー及び/又はプロピレン及び/又はエチレン系コポリマーなどの、ポリオレフィン、好ましくはα−ポリオレフィンを含む縦糸を含む。前述のポリマー材料の平均分子量(M)及び/又は固有粘度(IV)は、例えば、引張り強度などの所望の機械的特性を有する繊維を得るために、当業者によって容易に選択することができる。技術文献は、強度のある繊維、即ち高い引張り強度を有する繊維を得るために、当業者が用いるべきM又はIVの値だけでなく、こうした繊維をどのように作製するかについての更なる指針を提供する。
或いは、高性能糸条は、本明細書において、少なくとも1.2N/tex、より好ましくは少なくとも2.5N/tex、最も好ましくは少なくとも3.5N/tex、最も好ましくは少なくとも4N/texの引張り強さ又は引張り強度を有する、糸条、好ましくはポリマー糸条を含むと理解されることができる。実用上の理由から、高性能糸条の引張り強さ又は引張り強度は、多くとも10N/texであり得る。引張り強度は、以下の本明細書における「実施例」の部に記載される方法によって測定されることができる。
高性能糸条の引張り弾性率は、少なくとも40GPa、より好ましくは少なくとも60GPa、最も好ましくは少なくとも80GPaであることができる。前述の糸条における繊維の力価は、好ましくは少なくとも100dtex、更により好ましくは少なくとも1000dtex、更により好ましくは少なくとも2000dtex、更により好ましくは少なくとも3000dtex、更により好ましくは少なくとも5000dtex、更により好ましくは少なくとも7000dtex、最も好ましくは少なくとも10000dtexである。
好ましくは、縦糸及び/又は横糸は、ポリマー、更により好ましくはポリオレフィン、更により好ましくはポリエチレン、最も好ましくは超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)を含む高性能糸条を含む。縦糸及び/又は横糸は、ポリマー、好ましくはポリオレフィン、より好ましくは高性能ポリエチレン、最も好ましくは超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)から実質的になることができる。チェーンにおいては、典型的には、力は、相互接続を介して一方のチェーンリンクから他方のチェーンリンクに伝達され、この場合に、リンクは直接ローカル相互接続を行う。接触の点又は箇所では、一般的には、チェーンリンクは、非常に応力がかかり(主として圧縮応力)、これは、リンクの局所的な損傷又は更に破損を容易にもたらす。糸条に高性能なもの、特にUHMWPEを使用すると、特に動的荷重条件下で、チェーンの耐用年数及び信頼性が改善する。
本発明の文脈において、「実質的になる」という表現は、「微量の更なる種を含むことができる」、即ち、「の98重量%超を含む」という意味を有し、従って更なる種の2重量%までの存在を可能にする。
「UHMWPE」とは、135℃でデカリン溶液において測定される、少なくとも5dl/g、好ましくは約8〜40dl/gの固有粘度(IV)を有するポリエチレンであると理解される。固有粘度は、Mn及びMwなどの実際のモル質量パラメーターよりも容易に決定できるモル質量(分子量とも称される)の尺度である。IVとMwの間のいくつかの経験的関係があるが、こうした関係はモル質量分布に基づいている。方程式Mw=5.3710[IV]13.7(欧州特許出願公開第0504954A1号明細書を参照されたい)に基づいて、8dl/gのIVは、約930kg/モルのMwに等しい。好ましくは、UHMWPEは、100の炭素原子当たり1未満の分岐、好ましくは300の炭素原子当たり1未満の分岐を有する直鎖型ポリエチレンであり、通常、分岐又は側鎖又は鎖分岐は少なくとも10の炭素原子を含む。直鎖型ポリエチレンは、プロピレン、ブテン、ペンテン、4−メチルペンテン、又はオクテンのようなアルケンなどの1つ以上のコモノマーを5モル%まで更に含むことができる。
本明細書において、「UHMWPE糸条」とは、超高分子質量ポリエチレンを含み、且つ、少なくとも1.5、好ましくは2.0、より好ましくは少なくとも2.5、又は少なくとも3.0のN/texの引張り強さを有する繊維を含む糸条であると理解される。繊維の引張り強度、又、単なる強度、又は引張り強さは、実験の部に記載されるように、周知の方法で決定される。ロープにおけるUHMWPE繊維の引張り強さの上限の理由はないが、典型的には、利用可能な繊維は、多くとも約5〜6N/texでの引張り強さである。又、UHMWPE繊維は、例えば、少なくとも75N/tex、好ましくは少なくとも100N/tex、又は少なくとも125N/texなどの、高い引張り弾性率を有する。又、UHMWPE繊維は、高弾性率ポリエチレン繊維又は高性能ポリエチレン繊維とも称される。
UHMWPE糸条は、好ましくは少なくとも5dtex、より好ましくは少なくとも10dtexの力価を有する。実用上の理由から、本発明の糸条の力価は、多くとも数千dtex、好ましくは多くとも5000dtex、より好ましくは多くとも3000dtexである。好ましくは、糸条の力価は、10〜10000、より好ましくは15〜6000、最も好ましくは20〜3000dtexの範囲にある。
好ましくは、UHMWPE繊維は、少なくとも0.1dtex、より好ましくは少なくとも0.5dtex、最も好ましくは少なくとも0.8dtexのフィラメント力価を有する。最大フィラメント力価は、好ましくは多くとも50dtex、より好ましくは多くとも30dtex、最も好ましくは多くとも20dtexである。
好ましくは、UHMWPE糸条は、ゲル紡糸繊維、即ちゲル紡糸プロセスで製造された繊維を含む。UHMWPE繊維を製造するためのゲル紡糸プロセスの例は、欧州特許出願公開第0205960A号明細書、欧州特許出願公開第0213208A1号明細書、米国特許第4413110号明細書、英国特許出願公開第2042414A号明細書、英国特許出願公開第A−2051667号明細書、欧州特許第0200547B1号明細書、欧州特許第0472114B1号明細書、国際公開第01/73173A1号パンフレット、及び欧州特許第1,699,954号明細書を含む、多くの刊行物に記載されている。典型的には、ゲル紡糸プロセスは、高い固有粘度のポリマー(例えば、UHMWPE)の溶液を調製する工程と、溶解温度を超える温度で溶液を押し出して繊維を形成する工程と、繊維をゲル化温度未満に冷却し、これにより繊維を少なくとも部分的にゲル化する工程と、溶媒を少なくとも部分的に除去する前、その間、及び/又はその後に繊維を延伸する工程と、を含む。得られたゲル紡糸繊維は、例えば、多くとも500ppmなどの非常に少量の溶媒を含むことができる。
ストリップは、例えば、全重量ストリップ組成物の0〜30重量%、好ましくは5〜20重量%の量で任意の慣用の添加剤を更に含むことができる。横糸及び/又は縦糸は、所望の特性、着色剤、溶媒、酸化防止剤、熱安定剤、流動促進剤等に応じて、例えば、接着を低減又は改善するための被覆によって、被覆されることができる。前述の糸条は、糸条において繊維をともに保持するために、好ましくは10〜20重量%のポリウレタン、特に水分散ポリウレタン被覆で被覆されることができる。その他の適切な被覆は、シリコーン、ポリエステル、及び反応性系被覆を含むことができる。
好ましくは、縦糸は、本明細書で参照される高性能糸条の定義による高性能糸条を含む。好ましくは、縦糸は、全縦糸重量組成に基づいて少なくとも10重量%の高性能糸条を含み、より好ましくは少なくとも25重量%、更により好ましくは少なくとも50重量%、更により好ましくは少なくとも75重量%、更により好ましくは少なくとも90重量%、最も好ましくは100重量%の高性能糸条を含む。より好ましくは、高性能糸条は、ポリエチレンを含む、又はこれからなり、最も好ましくは、UHMWPEを含む、又はこれからなる。
本発明のチェーンリンクのストリップにおける横糸は、好ましくは、本明細書で参照する高性能糸条の定義による高性能糸条を含む。より好ましい実施形態においては、横糸は、全横糸重量組成に基づいて少なくとも10重量%の高性能糸条、より好ましくは少なくとも25重量%、更により好ましくは少なくとも50重量%、更により好ましくは少なくとも75重量%、更により好ましくは少なくとも90重量%、最も好ましくは100重量%の高性能糸条を含む。より好ましくは、高性能糸条は、高性能ポリエチレン、最も好ましくはUHMWPEを含む。
ストリップの長手方向端部における縦糸の長さLは、好ましくは、ストリップのコア部における縦糸の長さLよりも少なくとも2%、好ましくは少なくとも5%、より好ましくは少なくとも10%、更により好ましくは少なくとも15%、更により好ましくは少なくとも20%、最も好ましくは少なくとも30%、更に最も好ましくは少なくとも40%ストリップのコア部における縦糸の長さよりも長い。長さが短くてもチェーン効率が向上することはない。ストリップの長手方向端部における縦糸の長さLは、ストリップのコア部における縦糸の長さLより好ましくは多くとも50%長く、より長い長さは非常に緩い不安定なチェーン構成を決定する場合がある。
いかなる理論にも束縛されるものではないが、本発明によるチェーンリンクの構成においてストリップを使用することにより、隣接する相互接続されたチェーンリンクの間の接触表面が変化し、力がそれぞれの点においてチェーンリンクのそれぞれの方向により等価に分散し、局所的なピーク応力を最小にすると考えられる。これは、相互接続された隣接するチェーンリンクの間に最適なサドルを形成し、前述のリンクの間の最大荷重伝達を可能にし、チェーンの破断強度及び効率を増加させることができる。最適なサドルは、チェーンリンクの任意の点で全方向に渡る、大きな接触表面、及びほぼ等しい力分散を特徴とすることができ、これにより、隣接するチェーンリンクの間の最適な荷重伝達をもたらす。
隣接するリンクに向かうその位置に対して、ストリップのそれぞれの端部は、外側及び内側を有することができる。外端部側は、ストリップの外側/外部に面する部分(例えば、隣接するチェーンリンク)である。内端部側は、ストリップのコアに面する端部の一部であり、外端部に対向している。両方の内端部側は、コア部と隣接している。両方の外端部側は、外側(例えば、隣接するチェーンリンク)に面する。「内」部及び「外」部と称されるが、これらの名称は限定的ではなく交換可能であることは言うまでもない。本明細書においては、ストリップのコアは、2つの長手方向端部の間に位置するストリップの長手方向部であり、長手方向端部の両方の内部に隣接する。それぞれの長手方向端部は、織り端を含むことができる、又はこれからなることができる。
外側に向かう及び/又は別のストリップに向かうその位置に対して、1つのストリップのそれぞれの端部は、典型的には、上表面(本明細書において「上側」とも称される)、及び上表面に対向する下表面(本明細書において「下側」とも称される)を有することができる。上表面及び下表面と称されるが、これらの名称は限定的ではなく交換可能であり得ることは言うまでもない。
好ましくは、ストリップは、2つの長手方向端部を有する。
好ましくは、ストリップのコア部表面は、ストリップの全表面の、少なくとも2%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、又は少なくとも40%である。好ましくは、ストリップのコア部は、本発明によるチェーンリンクにおけるストリップの表面の多くとも50%を覆う。それぞれの端部は、好ましくは、本発明によるチェーンリンクにおけるストリップの表面の多くとも25%を覆う。好ましくは、ストリップの端部及びコア部は、ストリップの表面の100%を覆う。
縦糸の濃度は、ストリップの幅に渡る勾配として変動することができ、好ましくは、それぞれの端部は、最も長い長さの縦糸を含み、且つ、好ましくは、コア部は、最も短い長さの縦糸を含む。コア部から端部に向かう縦糸長さの増加の勾配は、対称的に構成されたストリップのそれぞれの側で、49%、47.5%、45%、40%、25%を被覆することができる。好ましくは、縦糸長さのコア部から長手方向端部までの滑らかな移行機能が存在する。
好ましくは、ストリップは、複数の縦糸及び典型的には複数の横糸を含む。縦糸及び横糸によって形成される織り構造又は帯紐構造は、織りプロセスの間、使用される縦糸及び横糸の数及び直径、並びに縦糸及び横糸の間に使用される織り順序に応じて、複数のタイプであり得る。こうした異なる順序は、当業者に周知である。周知の織りプロセスを通して、横糸は縦糸を織り交ぜる。又、こうした織り交ぜられた構造は、単層ストリップとも称されることができる。ストリップは、1つの寸法(厚さ)が2つのその他の寸法(長さ又は縦方向及び幅又は横方向)よりもはるかに小さい3次元の物体であると考えることができる。一般的には、長さ方向は、縦糸の長さによってのみ制限され、一方、ストリップの幅は、個々の縦糸の数及び使用される織機の幅によって主として制限される。
本発明によるチェーンリンクのストリップにおける縦糸システムは、最小クリープ速度及び/又は比重及び/又は伸び及び/又は密度、最適なサドル形成を更に促進することができる差、及び隣接するチェーンリンクの間の最大荷重伝達を減少させる応力などの、類似又は異なる特性を有する縦糸を含むことができる。
ストリップのコア部は、長手方向端部に含まれる縦糸(好ましくは、縦糸B)よりも低い最小クリープ速度を有する縦糸(好ましくは、縦糸A)を含むことができ、最小クリープ速度は、900MPaの張力及び30℃の温度で測定される。好ましくは、より低い最小クリープ速度を有する縦糸は、ポリエチレン、好ましくは高性能ポリエチレン、最も好ましくはUHMWPE、更に最も好ましくはオレフィン分岐(OB)を含むUHMWPEを含む。より好ましくは、より低い最小クリープ速度を有する縦糸は、オレフィン分岐を含むUHMWPEを含む。最も好ましくは、本発明によるストリップのより低い最小クリープ速度を有する縦糸は、ポリエチレン、好ましくは高性能ポリエチレン、最も好ましくはUHMWPE、更に最も好ましくはオレフィン分岐(OB)を含むUHMWPEから実質的になる。こうしたUHMWPEは、例えば、参照により本明細書に含まれる文献、国際公開第2012139934号パンフレットに記載されている。OBは、1〜20、より好ましくは2〜16、更により好ましくは2〜10、最も好ましくは2〜6の炭素原子数を有することができる。前述の分岐が、好ましくはアルキル分岐、より好ましくはエチル分岐、プロピル分岐、ブチル分岐、又はヘキシル分岐、最も好ましくはエチル又はブチル分岐である場合、繊維の延伸性、及びクリープを安定化することに関して良好な結果が得られる。例えば、エチル又はブチルなどのオレフィン分岐の1000の炭素原子当たりの数は、例えば、欧州特許第0269151号明細書(特にその4ページ)においてなどの、NMR測定に基づく較正曲線を用いて1375cm−1の吸収を定量化することにより、厚さ2mmの圧縮成形フィルムにおけるFTIRによって決定されることができる。又、好ましくは、UHMWPEは、0.01、より好ましくは0.05〜1.30、より好ましくは0.10〜1.10、更により好ましくは0.30〜1.05の1000の炭素原子当たりのオレフィン分岐の量(OB/1000C)を有する。本発明に従って使用されるUHMWPEがエチル分岐を有する場合、好ましくは、前述のUHMWPEは、0.40〜1.10、より好ましくは0.60〜1.10、更により好ましくは0.64〜0.72又は0.65〜0.70、最も好ましくは0.78〜1.10、更に最も好ましくは0.90〜1.08、又は1.02〜1.07の1000の炭素原子当たりのエチル分岐の量(C2H5/1000C)を有する。本発明に従って使用されるUHMWPEがブチル分岐を有する場合、好ましくは、前述のUHMWPEは、0.05〜0.80、より好ましくは0.10〜0.60、更により好ましくは0.15〜0.55、最も好ましくは0.30〜0.55の1000の炭素原子当たりのブチル分岐の量(C4H9/1000C)を有する。好ましくは、オレフィン分岐を含むUHMWPEを含む糸条は、オレフィン分岐を含み、且つ、伸び応力(ES)、並びに1000の炭素原子当たりのオレフィン分岐の数(OB/1000C)と、少なくとも0.2、より好ましくは少なくとも0.5の伸び応力(ES)との間の比(OB/1000C)/ESを有するUHMWPEを紡糸することによって得られる。前述の比は、前述のUHMWPE繊維が、70℃の温度で600MPaの荷重を受け、少なくとも90時間、好ましくは少なくとも100時間、より好ましくは110時間〜445時間、好ましくは少なくとも110時間、更により好ましくは少なくとも120時間、最も好ましくは少なくとも125時間のクリープ寿命を有する場合に測定することができる。UHMWPEの伸び応力(N/mmでのES)は、ISO 11542−2Aに従って測定することができる。好ましくは、UHMWPEは、少なくとも0.3、より好ましくは少なくとも0.4、更により好ましくは少なくとも0.5、更により好ましくは少なくとも0.7、更により好ましくは少なくとも1.0、更により好ましくは少なくとも1.2の比(OB/1000C)/ESを有する。本発明で使用されるUHMWPEがエチル分岐を有する場合、好ましくは、前述のUHMWPEは、少なくとも1.00、より好ましくは少なくとも1.30、更により好ましくは少なくとも1.45、更により好ましくは少なくとも1.50、最も好ましくは少なくとも2.00の比(C2H5/1000C)/ESを有する。好ましくは、前述の比は、1.00〜3.00、より好ましくは1.20〜2.80、更により好ましくは1.40〜1.60、更により好ましくは1.45〜2.20である。UHMWPEがブチル分岐を有する場合、好ましくは、前述のUHMWPEは、少なくとも0.25、より好ましくは少なくとも0.30、更により好ましくは少なくとも0.40、更により好ましくは少なくとも0.70、より好ましくは少なくとも1.00、最も好ましくは少なくとも1.20の比(C4H9/1000C)/ESを有する。好ましくは、前述の比は、0.20〜3.00、より好ましくは0.40〜2.00、更により好ましくは1.40〜1.80である。好ましくは、UHMWPEは、多くとも0.70、より好ましくは多くとも0.50、より好ましくは多くとも0.49、更により好ましくは多くとも0.45、最も好ましくは多くとも0.40のESを有する。前述のUHMWPEがエチル分岐を有する場合、好ましくは、前述のUHMWPEは、0.30〜0.70、より好ましくは0.35〜0.50のESを有する。前述のUHMWPEがブチル分岐を有する場合、好ましくは、前述のUHMWPEは、0.30〜0.50、より好ましくは0.40〜0.45のESを有する。分岐したUHMWPE繊維は、1000の炭素原子当たりのエチル分岐数(C2H5/1000C)と伸び応力(ES)との比(C2H5/1000C)/ESが、少なくとも1.0であり、C2H5/1000Cが、0.60〜0.80又は0.90〜1.10であり、且つ、ESが、0.30〜0.50である、エチル分岐を含み、且つ、伸び応力(ES)を有するUHMWPEをゲル紡糸することによって得られることができる。好ましくは、UHMWPEは、少なくとも15dl/g、より好ましくは少なくとも20dl/g、より更に好ましくは少なくとも25dl/gのIVを有する。好ましくは、UHMWPE繊維は、少なくとも90時間、好ましくは少なくとも150時間、より好ましくは少なくとも200時間、更により好ましくは少なくとも250時間、最も好ましくは少なくとも290時間、更に最も好ましくは少なくとも350時間のクリープ寿命を有する。又、分岐したUHMWPE繊維は、1000の炭素原子当たりのブチル分岐数(C4H9/1000C)と伸び応力(ES)との比(C4H9/1000C)/ESが、少なくとも0.5であり、C4H9/1000Cが、0.20〜0.80であり、且つ、ESが、0.30〜0.50である、ブチル分岐を含み、且つ、伸び応力(ES)を有するUHMWPEをゲル紡糸することによって得られることができる。好ましくは、UHMWPEは、少なくとも15dl/g、より好ましくは少なくとも20dl/gのIVを有する。好ましくは、繊維は、少なくとも90時間、より好ましくは少なくとも200時間、更により好ましくは少なくとも300時間、更により好ましくは少なくとも400時間、最も好ましくは少なくとも500時間のクリープ寿命を有する。本発明によるチェーンリンクにおけるストリップの縦糸Aに好ましくは使用されるポリオレフィン、好ましくはポリエチレン、最も好ましくは分岐したUHMWPEは、当技術分野で知られる任意のプロセスによって得ることができる。好ましくは縦糸Aに含まれるポリオレフィンは、更に、又はその代わりに、主となるポリマー鎖に塩素側鎖基を含むことができる。こうした繊維は、例えば、ポリオレフィン、好ましくはポリエチレン、最も好ましくはUHMWPEの塩素化などの、当技術分野で既に知られている任意の方法によって得られることができる。このような塩素化方法は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる文献、公開された学位論文、H.N.A.M.Steenbakkers−Menting,「Chlorination of ultrahigh molecular weight polyethylene」,PhD Thesis,technical University of Eindhoven,The Netherlands(1995)に記載されている。この文献は、例えば、90℃で溶液にて回転ドラムにおいて、20〜40℃での懸濁液におけるPE粉末の塩素化を記載している。例えば、可変量の塩素基を有するHDPE及びUHMWPEなどの、ポリエチレンを含む繊維が、この文献に記載されている。
より高い最小クリープ速度を有する縦糸のより低い最小クリープ速度を有する縦糸に対する最小クリープ速度の比、好ましくは、縦糸Bの最小クリープ速度の縦糸Aの最小クリープ速度に対する比は、少なくとも2であり、最小クリープ速度は、900MPaの張力及び30℃の温度で測定され、この場合に、コア部における縦糸Aの濃度は、ストリップの端部における糸条Aの濃度より高く、且つ、端部における縦糸Bの濃度は、ストリップのコア部における縦糸Bの濃度より高く、且つ、縦糸Bは高性能糸条を含み、本明細書において記載されるように、好ましくは、高性能糸条は、ポリエチレン、より好ましくは超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)を含み、本明細書において記載されるように、縦糸Aは、ポリオレフィン分岐を含むポリエチレン、好ましくはオレフィン分岐(OB)を含むUHMWPEを含む高性能糸条を含む。糸条Bの最小クリープ速度の糸条Aの最小クリープ速度に対するより小さい比は、無視できる効果を有する場合がある、又は更にチェーンの効率を低下させる場合がある。より好ましくは、糸条Bの最小クリープ速度の糸条Aの最小クリープ速度に対する比は、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも50、少なくとも100以上である。糸条Aの最小クリープ速度は、多くとも1×10−5%/秒であり得、前述の最小クリープ速度は、900MPaの張力及び30℃の温度で測定される。好ましくは、又、本発明のチェーンリンクのストリップにおける縦糸Aは、900MPaの張力及び30℃の温度で測定される、多くとも4×10−6%/秒、最も好ましくは多くとも2×10−6%/秒の最小クリープ速度を有する。最も好ましくは、縦糸Aの最小クリープ速度は、少なくとも約1×10−10%/秒である。
クリープは、当技術分野において既に知られているパラメーターであり、典型的には、材料に加えられる張力及び温度に依存する。高い張力及び高い温度の値は、典型的には、迅速なクリープ挙動を促進する。クリープは、非荷重の際に(部分的に)可逆的又は不可逆的であり得る。時間に依存する変形の速度は、クリープ速度と称され、繊維が前述の変形をどのくらい速く受けているかの尺度である。初期クリープ速度は高くてもよいが、クリープ変形は、一定の荷重の間に、無視できる(例えば、ゼロ値に近い)最終クリープ速度まで低下し得る。
本発明によるチェーンリンクのストリップにおける縦糸の最小クリープ速度は、本発明の実施例−分析評価の方法の部、及び公開された特許出願国際公開第2016/001158号パンフレットに記載された方法によって測定することができる。特に、縦糸の最小クリープ速度は、ASTM D885M標準法を900MPaの一定荷重下で30℃の温度で適用し、次いで、本明細書において、クリープ応答(即ち、歪み伸び、%)を時間の関数として測定することによってマルチフィラメント糸条に適用されるクリープ測定から本明細書において導き出されている。本明細書においては、最小クリープ速度は、この一次関数が最も低い値を有する(例えば、いわゆる周知のシャービーアンドダウン図(Sherby and Down diagram)において糸条のクリープ速度[1/s]が、糸条の歪み伸び[%]の関数としてプロットされる)、時間の関数としてクリープの一次関数によって決定される。
ストリップのコア部の厚さは、ストリップの少なくとも2つの長手方向端部の厚さと同様であり得、又は、コア部の厚さは、長手方向端部の厚さよりも大きくあり得る。後者の場合、本発明によるチェーンリンクのストリップにおける縦糸は、異なる力価を有することができる。本発明によるチェーンリンクのストリップにおける少なくとも2つの長手方向端部の厚さよりも大きいコア部の厚さは、様々な力価を有するストリップの端部に縦糸を使用することによって、或いは、その縦軸に沿って少なくとも1つ折り、好ましくは少なくとも2つ折りでストリップを折り、好ましくは次いでステッチを付けて折り目を所定の位置に固定して保持することによってなどの、当技術分野で周知の任意の方法によって達成することができる。好ましくは、縦糸Aの力価は、縦糸Bの力価より高く、且つ、コア部における縦糸Aの濃度は、ストリップの長手方向端部における糸条Aの濃度より高く、且つ、端部における縦糸Bの濃度は、ストリップのコア部における縦糸Bの濃度より高い。本発明のストリップは、長手方向端部のそれぞれに含まれる縦糸Cを更に含むことができ、この場合に、縦糸Aの力価は、縦糸Bの力価より高く、且つ、縦糸Bの力価は、縦糸Cの力価より高く、長手方向端部における個々の縦糸B及びCの濃度は、ストリップのコア部における個々の縦糸B及びCの濃度より高い。縦糸Cは、ストリップの最も外側の長手方向端部に位置することができる(例えば、ストリップの外側に向かって、縦糸Bに隣接し、長手方向端部で縦糸Bと共に、又は言い換えればストリップの外側と縦糸Bの間で)。縦糸Aの力価は、10dtex〜1000000dtexの範囲、好ましくは100dtex〜100000dtexの範囲、更に好ましくは1000dtex〜10000dtexの範囲、最も好ましくは1500dtex〜7000dtexの範囲、更に最も好ましくは2000dtex〜5000dtexの範囲、更に最も好ましくは2000dtex〜3000dtexの範囲にあることができる。縦糸Bの力価は、5dtex〜500,000dtexの範囲、更に好ましくは50dtex〜250000dtexの範囲、より好ましくは200dtex〜10000dtexの範囲、更により好ましくは500dtex〜7000dtexの範囲、更により好ましくは700〜7500の範囲、最も好ましくは800dtex〜3000dtexの範囲にある。縦糸Cの力価は、1dtex〜100000dtexの範囲、好ましくは50dtex〜10000dtexの範囲、最も好ましくは220dtex〜7500dtexの範囲にあることができる。本発明によるチェーンリンクにおけるストリップの糸条Bの糸条Cに対する重量比(B/C)は、0.1≦B/C≦10であり得る。好ましくは、比B/Cは、0.5≦B/C≦5である。より好ましくは、比B/Cは、約0.7≦B/C≦3であり、更により好ましくは、前述の比は、1≦B/C≦2である。縦糸Cの濃度は、端部の全縦糸重量組成に基づいて、0重量%〜50重量%、好ましくは20重量%〜50重量%で、端部において変動することができる。それぞれの長手方向端部における縦糸Cの濃度は、より好ましくは、1つの長手方向端部の全縦糸重量組成に基づいて、多くとも50重量%、又は多くとも40重量%、多くとも30重量%、多くとも20重量%、多くとも10重量%、多くとも5重量%、又は多くとも0.5重量%である。
本発明によるチェーンリンクにおけるストリップの縦糸Aの縦糸Bに対する重量比(A/B)は、0.1≦A/B≦10であり得る。好ましくは、比A/Bは、0.5≦A/B≦5である。より好ましくは、比A/Bは、約0.7≦A/B≦3であり、更により好ましくは、前述の比は、1≦A/B≦2である。こうした重量比を適用することによって、チェーンの破断強度及び効率は、増加する。本発明によるチェーンリンクにおけるストリップの糸条Bの糸条Cに対する重量比(B/C)は、0.1≦B/C≦10であり得る。好ましくは、比B/Cは、0.5≦B/C≦5である。より好ましくは、比B/Cは、約0.7≦B/C≦3であり、更により好ましくは、前述の比は、1≦B/C≦2である。
端部における縦糸Aの濃度は、好ましくは、それぞれの長手方向端部における全縦糸重量に基づいて、0重量%〜50重量%の範囲にあり、又は、それぞれの長手方向端部における全縦糸重量に基づいて、少なくとも40重量%、又は少なくとも30重量%、又は少なくとも20重量%、又は少なくとも10重量%である。
それぞれの長手方向端部における縦糸Bの濃度は、好ましくは、それぞれの長手方向端部における全縦糸重量に基づいて、100重量%〜50重量%の範囲にあり、好ましくは100重量%〜85重量%の範囲にあり、最も好ましくは約100重量%である。それぞれの長手方向端部における縦糸Bの濃度は、それぞれの長手方向端部における全縦糸重量に基づいて、好ましくは少なくとも60重量%、より好ましくは少なくとも70重量%、更により好ましくは少なくとも80重量%、更により好ましくは少なくとも90重量%、最も好ましくは少なくとも95重量%である。
コア部における縦糸Aの濃度は、好ましくは、コア部における全縦糸重量に基づいて、100〜50重量%、好ましくは多くとも95重量%及び少なくとも75重量%、好ましくは100〜85重量%、最も好ましくは約100重量%である。コア部における縦糸Aの濃度は、コア部における全縦糸重量に基づいて、好ましくは少なくとも60重量%、より好ましくは少なくとも70重量%、更により好ましくは少なくとも80重量%、更により好ましくは少なくとも90重量%、最も好ましくは少なくとも95重量%である。
コア部における縦糸Bの濃度は、それぞれの長手方向端部における全縦糸重量に基づいて、好ましくは0重量%〜50重量%の範囲にあり、又は、それぞれの長手方向端部における全縦糸重量に基づいて、少なくとも40重量%、又は少なくとも30重量%、又は少なくとも20重量%、又は少なくとも10重量%である。
縦糸Cの濃度は、端部の全縦糸重量組成に基づいて、0重量%〜50重量%、好ましくは20重量%〜50重量%で端部において変動することができる。長手方向端部における縦糸Cの濃度は、一端部の全縦糸重量組成に基づいて、より好ましくは、多くとも50重量%、又は多くとも40重量%、多くとも30重量%、多くとも20重量%、多くとも10重量%、多くとも5重量%、又は多くとも0.5重量%である。
コア部における縦糸の全重量は、合計で100重量%である。それぞれの端部における縦糸の全重量は、合計で100重量%である。本発明のストリップにおける縦糸及び横糸の全重量は、合計で100重量%である。
縦糸A及び縦糸B及び更なる縦糸の濃度は、ストリップの幅に渡る勾配として変動することができ、それぞれの長手方向端部は、好ましくは多くとも又は更に約100重量%の縦糸B及び/又は縦糸Cなどの更なる縦糸を含み、且つ、コア部は、好ましくは多くとも又は更に約100重量%の縦糸Aを含む。本発明によるチェーンリンクにおけるストリップは、そのコア部(例えば、糸条Aなどのより高い力価の糸条を含む)においてより厚い(例えば、より高い力価を有する)断面プロファイルを有することができ、長手方向端部(例えば、糸条B及び場合により糸条Cなどの、より低い力価の糸条を含む)に向かって、コア部、及び端部に渡り、徐々にその厚さを減少させる(例えば、力価を低下させることによって)。これにより、ほぼレンズ形状の厚さプロファイル、又は平坦な階段状のプロファイル、又は本明細書においてストリップの「実質的に楕円形の断面」とも称される断面プロファイルのほぼ楕円形の近似が得られることができる。
ストリップは、方程式0.2<M/E<3を満たすことができ、式中、Mはストリップの幅におけるコア部であり、且つ、Eはストリップの幅における端部の合計であり、ストリップの全幅はMとEからなる。好ましくは、MはEに等しい。又、好ましくは、E=約1/2E1+約1/2E2であり、E1は幅において一方の長手方向端部であり、E2は幅において他方の(又は反対の)長手方向端部である。好ましくは、ストリップは、方程式0.15<M/E<2を満たすことができる。
本発明によるチェーンリンクにおけるストリップの幅は、好ましい幅が少なくとも5mm、好ましくは少なくとも25mm、より好ましくは少なくとも50mmで大きな範囲に渡り変動することができる。ストリップは、多くとも600mm、好ましくは多くとも1000mmの幅を有することができる。ストリップの厚さは、好ましくは、ストリップが、少なくともw/tmax=5:1、より好ましくは少なくともw/tmax=10:1の幅対厚さの比を有するように選択され、幅対厚さの比は、好ましくは多くともw/tmax=100:1、w/tmax=1000:1、更により好ましくは多くともw/tmax=50:1である。ストリップの幅対厚さの比を制限することによって、チェーンのリンクは、例えばフックなどの取付け手段により容易に利用可能である。場合により、ストリップは、バンド又はフラットバンドと称されることができる。ストリップの例は、テープ、フィルム、又はストラップであり得る。ストラップは、例えば、平織及び/又は綾織構成などの、当技術分野において知られている任意の構成に、例えば、糸条を織る、編み付ける、又は編むことによって容易に作製される。ストラップは、好ましくは、n本撚りの織物帯紐構成を有し、この場合に、nは、好ましくは多くとも4、より好ましくは3、最も好ましくは2である。このような帯紐構成は、チェーンリンクに増加した柔軟性を付与するという利点を有する。ストラップは、その機械的特性、更には特に破断伸びを調整するために、様々な締め付け係数で構成されることができる。好ましい締め付け係数は、ストラップが、多くとも6%、より好ましくは多くとも4%の破断伸びを有するものである。締め付け係数は、本明細書においては、ストラップの長手方向に平行に延在する糸条の数に単位長さ当たりの糸条の力価を乗じたものとして定義される。
好ましくは、本発明によるチェーンリンクは、少なくとも1g/mの単位長さ当たりの全重量を有する。単位長さ当たりの重量は、より高い力価及び/又はより多くのマルチフィラメント糸条を使用することによって増加されることができる。
本発明によるチェーンリンクを含むチェーンの破断強度は、好ましくは、少なくとも23kN、少なくとも40kN、少なくとも50kN、少なくとも100kN、少なくとも200kN、少なくとも400kN、少なくとも500kN、少なくとも1000kN、少なくとも5000kN、少なくとも10000kN、少なくとも20,000kN、又は少なくとも50000kNである。
本発明による繊維の初期強度に対するチェーンの得られた破断強度の強度効率は、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも30%、又は少なくとも50%であり得る。
本発明によるチェーンリンクにおけるストリップは、例えば、国際公開第2008089798号パンフレットに記載されるよう、当技術分野において既に知られているように作製されることができる。或いは、材料のストリップは、前述のストリップの複数の回旋を形成することができ、ストリップは、長手方向軸を有し、前述のストリップのそれぞれの回旋は、前述のストリップの長手方向軸に沿った撚りを含み、前述の撚りは180度の奇数倍である。こうしたチェーンリンクは、参照により本明細書に組み込まれる、公開された特許出願国際公開第2013186206号パンフレットに記載されている。本明細書において、ストリップの「回旋」とは、巻き又は巻き取りとも称されるそのループ、即ち、前述のストリップの長さは、ストリップの長手方向軸に垂直の任意の平面で始まり、同一の平面で終わりのない様式で終わり、これにより前述のストリップのループを画定するものと理解される。又、「複数の回旋」という用語は、本明細書においては、「複数の重なり合う層に巻き取られる」と理解されることができる。ストリップの前述の重なり合う層は、好ましくは、互いに実質的に重ね合わされているが、又、横方向のオフセットをもたらすことができる。回旋は、互いに直接接触することができるが、又、分離されることができる。回旋の間の分離は、例えば、材料の更なるストリップ、接着層又は被覆によって行うことができる。好ましくは、本発明によるチェーンにおけるチェーンリンクは、材料のストリップの少なくとも2つの回旋、好ましくは少なくとも3つ、より好ましくは少なくとも4つ、最も好ましくは少なくとも8つの回旋を含む。回旋の最大数は特に限定されない。実用上の理由から、1000の回旋が上限として考えられ得る。材料のストリップのそれぞれの回旋は、その長手方向軸に沿って180度の奇数倍の撚りを含むことができ、好ましくは、奇数倍は1である。180度の奇数倍の前述の撚りは、その長手方向軸に沿って180度の奇数倍の撚りを含むチェーンリンクをもたらす。材料のストリップのそれぞれの回旋における前述の撚りの存在は、単一の外側表面を有するチェーンリンクをもたらす。前述の構成の別の特徴は、材料のストリップの第1の端部の横側表面が、回旋された材料のストリップによってどちらかの側に重ねられることであり得る。前述の撚りは、回旋が相対的な移動に対して自らをロックするような構成をもたらすことが観察された。好ましくは、材料のストリップの少なくとも2つの回旋は、少なくとも1つの締結手段によって互いに接続される。
本発明によるチェーンリンクは、(a)長手方向のコア部と、少なくとも2つの端部と、を含むストリップを提供する工程であって、端部における縦糸の長さが、ストリップのコア部における縦糸の長さより長い工程と、(b)場合により、ストリップの第1の長さを、その長手方向軸の周りに180度の奇数倍撚る工程と、(c)ストリップの長さを更なるストリップと接合することによって閉ループを形成する工程と、(d)更なるストリップを閉ループに重ね合わせる工程と、を含む方法によって作製されることができる。
端部における縦糸の長さLはストリップのコア部における縦糸の長さLよりも長い、縦糸を含むストリップは、張力及び速度を制御することによって作製されることができ、この場合に、縦糸は、製織プロセスによって組み立てられる。ストリップの端部でより短い縦糸を適用することにより、本発明によれば、ストリップのコアの縦糸と比較して、より長い長さがこれらの縦糸に構築されることができ、波形又は波状の端部を有するストリップが形成される。これは、当技術分野で知られている任意の方法、例えば、ストリップに渡る所望の長さの勾配に従って、それぞれの糸条クリールのブレーキを異なって調節することによって、又は製織後に端部で波状の形状を有するストリップを直接押し付けることによって、又は型で熱処理することによって、達成することができ、例えば、型は、端部で湾曲したプロファイルを有する中実のスチール構成物であることができ、そのプロファイルは型構成物の中心に向かって平坦になる。最も外側の長手方向端部における糸条は、最も低い速度でクリールから延伸されることができる。従って、ストリップコア部における糸条は、最も高い張力、及び最も高い速度で延伸されることができる。未整理状態の帯紐の形態で得られたストリップは、応力が低減された環状リンクサドルにおけるプリフォームを組み込むことができる放棄された端部(waived edges)を示す場合がある。ストリップのコア部における縦糸より長い縦糸を含む長手方向端部を導入することにより、プリフォームは、ストリップに予め組み込まれることができる。リンクに巻かれた場合、すべてのストリップの波形の端部は、隣接するリンクにおける最終の最適な応力が低減された位置に調整されることができる。
それぞれの個々の縦糸の長さは、1つの長手方向端部からストリップの対称軸(即ち中心)に向かうとき、縦糸ピッチから縦糸ピッチまでストリップに渡り徐々に減少することができる。ストリップの中心から長手方向端部に向かって、縦糸の長さは、再度、徐々に増加することができる。等しい荷重伝達挙動においては、ストリップは、好ましくは端部から端部まで対称的に構成される。
好ましくは、工程(c)の閉ループは、一対の回転ホイールの周りに形成され、形成されたループが一対のホイールの周りを循環する間に材料のストリップの回旋が行われることができる。一対のホイールは、互いに直交して配置されることができる。チェーンリンクは、材料のストリップを巻いて融合させることによって加工されることができる。このようなチェーンリンクは、例えば、一対のホイールの周りに材料のストリップを巻いてチェーンリンクを形成すること、材料のストリップが少なくとも部分的に融合する温度である材料のストリップの融点より低い温度に材料のストリップを加熱すること、並びに、ホイールを同時に回転させながら、例えば、ホイールの間の距離を増大させることによってチェーンリンクを伸張させることによって製造することができる。ホイール間距離を増大させることによって、典型的には、材料のストリップが延伸される。
又、本発明は、本発明による複数の相互接続されたチェーンリンクを含むチェーンに関する。本発明によるチェーンは、典型的には相互接続される、本発明による少なくとも2つのチェーンリンクを含む。本明細書において、チェーンリンクが別のチェーンリンクと相互接続する部分とは、又は、(2つの)隣接するチェーンリンクが相互接続する部分とは、チェーンが荷重を受けているときにもう一方のチェーンリンクと直接接触するチェーンリンクの周囲の部分と理解される。
チェーンにおけるチェーンリンクは、同じ又は異なる内部の長さ、内部の幅の大きさ、及び厚さを有することができる。好ましくは、本発明によるチェーンにおける全てのチェーンリンクは、チェーンの効率が更に改善され得るのと同じ長さ及び厚さを有する。本発明によるチェーンは、任意の長さを有することができる。実用上の理由から、チェーンは、長さで、0.25m〜12000m、好ましくは少なくとも1m、少なくとも3m、少なくとも6m、少なくとも10m、少なくとも100m、又は少なくとも500m、又は少なくとも1000mの長さを有することができる。チェーンの長さは、典型的には、そのループの内部長さにとともに連結されたループの数を掛け合わせることによって決定される。チェーンリンクの内部長さLは、約25mm〜10mの範囲、好ましくは80mm、好ましくは100mm、好ましくは250mm、好ましくは500mm、好ましくは1000mm、好ましくは3000mmであることができる。
又、本発明によるチェーンリンクは、例えば、スリーブの部分などの、スペーサーを含むことができる。「スペーサー」とは、本明細書において、2つの隣接するチェーンリンクの間で荷重が直接的に伝達される接触位置において、隣接するチェーンリンクの間に有効な厚さΔを有する、チェーンリンク(即ち、チェーンリンクの一体部分を形成せず、例えば、リンクの周囲に追加され、チェーンリンクから切り離されることができ、又は、縫いなどの本明細書において以下に記載されるような方法によって前述のリンクに連結されることができる)と不連続である材料の部分と理解される。こうしたスペーサーは、公開された特許出願国際公開第2015086627号パンフレットから既に知られている。この特許出願は、荷重がチェーンリンクの間に直接的に伝達される接触位置で厚さΔ、及び比Δ/τ=fを有するスペーサーを含むチェーンを開示しており、τは、荷重が前述のチェーンリンクの間を伝達される位置でのチェーンリンクのいずれかの厚さであり、且つ、fは、0.10〜2.50の範囲にある。「有効厚さ」とは、本明細書において、本発明によるチェーンにおいてそれぞれ、スペーサー又はチェーンリンクの断面積の平方根と理解される。前述のチェーンリンクの間で伝達された。本発明によるチェーンにおけるスペーサーは、任意の種類の材料、例えば、金属、好ましくは軽金属及びそれらの合金、例えば、リチウム、マグネシウム、及びアルミニウム、及び元素の周期系の第4族(即ち、ニッケルまでの金属)、熱硬化性ポリマー及びポリマー組成物及び/又は熱可塑性ポリマー及びポリマー組成物などのポリマー、織物、木材、及び/又は任意の種類の繊維を含むことができる。好ましくは、スペーサーは、繊維材料又は織物材料を含む。又、好ましくは、スペーサーは、ポリマー繊維、即ちポリマーを含む繊維、又は、金属繊維、即ち金属を含む繊維を含む。前述のポリマー繊維は、好ましくは、本明細書において定義されるように高性能ポリマー糸条を含む。
又、本発明によるチェーンリンクを含むチェーンは、トラック、船舶、航空機、又は列車ワゴンにおける、或いは、例えば、パレットにおける平坦な底部などの別の構造物に取り付けるための手段を含むことができる。この場合、ダブルスタッドなどのパレット取付継手をチェーンに接続することができる。継手、及びフックは、一般的には、金属から作製されるが、エンジニアリングプラスチックを代わりに使用することもできる。好ましい実施形態においては、継手及びフックは、軽量金属、好ましくはマグネシウム、又は炭素繊維エポキシ複合材料などの高強度複合材料から作製される。こうした軽量であるが強度のある継手は、チェーンの重量減少に更に貢献する。
固定手段は、接着剤、好ましくは、塗布後に硬化することができる液体接着剤、ステッチ及び/又はスプライシングであることができる。所望の位置で良好に制御された方式で容易に適用することができることから、好ましくは、固定手段はステッチである。好ましくは、ステッチは、高強度の繊維を含む糸条で行われる。液体接着剤は、好ましくは、適用された結び目などの接続手段に注入され、次いで硬化されて接続手段を固定する。又、接続は、局所的に熱及び場合により圧力を加えることによって行うことができ、これにより、マルチフィラメント糸条は少なくとも部分的に溶融しともに融合する。好ましくは、チェーンの端部は、鋳鉄、スチール、或いは、チタン、アルミニウム、又はマグネシウムを含むより軽い金属、或いは、炭素繊維、エポキシ複合材料などの複合材料からなることができる、短縮のためのフックに取り付けられることができる。好ましい同様の構成においては、チェーンの一側が、テンショナーに取り付けられ、貨物又は積荷の最適な固定のために合成チェーンに恒久的な荷重を課すことになる。
設置される場合、本発明のチェーンは、例えば、荒波における航空母艦の甲板上の重い軍用機、又は乱気流における貨物航空機などの、極端な状況において重い貨物を安全に固定するのに有用で信頼性がある。
又、本発明は、機械的特性、特に本発明によるチェーンリンクを含むチェーンの強度を向上させる方法に関する。特に、前述のチェーンの機械的特性、特にその強度は、その使用前に、糸条におけるポリマーの融点未満、より好ましくは70〜130℃、又は80〜120℃、最も好ましくは90〜110℃で、チェーンを予備伸長させることによって向上可能である。
本発明によるチェーンリンクを含むチェーンは、2〜20%、より好ましくは5〜10%のチェーンの恒久的な変形を達成するのに十分な長さの期間、チェーンの破断荷重の、少なくとも20%、より好ましくは少なくとも40%、最も好ましくは少なくとも60%の静的荷重を加えることによって、ポリオレフィンの融解温度T未満の温度で予備伸長することができる。恒久的な変形とは、本明細書においては、チェーンがもはや回復できない変形の程度であると理解される。或いは、チェーンは、前述で室温において説明したように予備伸長されることができる。
本発明は、本発明によるチェーンリンクを適用することによって、チェーンなどの荷重のある構成要素の効率を向上させるプロセスに更に関することができる。
又、本発明は、保管、ロールオン/オフダンプスターをダンプスター運搬トラック又は積荷を商用トラック、フラットベッドトレーラーに固定するなどの固定、航空機又は船舶等の、吊上げ及び巻き上げ、ロギング、運搬及び操作、推進及び駆動、係留、貨物保持における、貨物を取扱い輸送するための固縛及び縛り付けについての本発明によるチェーンの使用に関する。例えば、チェーンは、いくつかの荷重サイクルを受けることができる。好ましくは、サイクルの数は、2〜25、より好ましくは5〜15、最も好ましくは8〜12の範囲であり、これにより、加えられる最大荷重は、チェーンの破断荷重の60%未満又は45%未満、より好ましくはチェーンの破断荷重の35%未満、最も好ましくはチェーンの破断荷重の25%未満である。本発明によれば、荷重サイクルの間にチェーンを非荷重にすることが可能である。しかしながら、好ましい方法では、加えられる最小荷重は少なくとも1%である。本発明によるチェーンは、サイクル荷重に耐性である。
又、本発明は、縦糸を含むストリップに関し、この場合に、ストリップは、長手方向コア部と、少なくとも2つの長手方向端部と、を含み、且つ、端部における縦糸の長さは、ストリップのコア部における縦糸の長さより長く、且つ、ストリップはテープである。
更に又、本発明は、縦糸を含むストリップを含むチェーンリンクに関し、この場合に、ストリップは、長手方向コア部と、少なくとも2つの長手方向端部と、を含み、且つ、端部における縦糸の長さは、ストリップのコア部における縦糸の長さより長く、且つ、ストリップはテープである。こうしたテープは、「繊維状テープ」としても知られており、当技術分野で周知の任意の方法によって製造可能である。例えば、前述のテープは、ゲル紡糸プロセスによって製造される、即ち、テープはゲル紡糸UHMWPE繊維を含む。製造されたテープの延伸、好ましくは、一軸延伸は、当技術分野において周知の手段によって実施されることができる。こうした手段は、適切な延伸ユニットでの押出し伸長及び引張り伸長を含む。前述のテープを調製するための別の好ましい方法は、圧力、温度、及び時間の組み合わせの下での一方向性配向繊維の機械的融合を含む。こうしたテープ及びこうしたテープを調製する方法は、欧州特許第2205928号明細書に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。
又、本発明は、長手方向コア部と、少なくとも2つの長手方向端部と、を含むストリップを含むチェーンリンクに関し、この場合に端部におけるストリップの長さは、ストリップのコア部におけるストリップの長さより長く、且つ、ストリップはテープである。又、こうしたテープは、「固体状態テープ」としても知られており、当技術分野で周知の任意の方法によって製造されることができる。前述のテープを製造するための好ましい方法は、UHMWPE粉末をエンドレスベルトの組合せの間に供給し、ポリマー粉末をその融点未満の温度で圧縮成形し、得られた圧縮成形されたポリマーを圧延し次いで延伸することを含む、固体状態で行われるプロセスである。こうした方法は、例えば、米国特許第5091133号明細書及び米国特許第7993715号明細書に記載されており、これらは、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、特許請求の範囲に列挙された特徴の全ての可能な組合せに関する。明細書に記載された特徴は、更に組み合わされることができる。
「含む」という用語は、その他の要素の存在を排除するものではないことに更に留意されたい。しかしながら、又、特定の成分を含む生成物に関する記載は、これらの成分からなる生成物を開示することを理解されたい。同様に又、特定の工程を含むプロセスに関する記載は、これらの工程からなるプロセスを開示することを理解されたい。
本発明は、これらに限定されることなく、以下の実施例により更に説明される。
[実施例]
[材料及び方法]
・固有粘度(IV)は、ASTM−D1601/2004に従い、デカリンにおいて135℃で、溶解時間は16時間で、抗酸化剤であるDBPCを2g/l溶液の量に溶解し、ゼロ濃度までの様々な濃度で測定される粘度を外挿することによって決定した。IVとMwの間にはいくつかの経験的関係があるが、こうした関係は、モル質量分布に大きく依存する。方程式M=5.3710[IV]1.37(欧州特許出願公開第0504954A1号明細書を参照されたい)に基づいて、4.5dl/gのIVは、約422kg/モルのMに相当する。
・糸条又はフィラメントの力価は、それぞれ糸条又はフィラメントの100メートルを秤量することによって測定した。糸条又はフィラメントのdtexは、重量(ミリグラムで表示)を10で割ることによって計算した。或いは、10メートルを秤量し、dtexは糸条の長さのミリグラムの数である。tex=g/km、dtex=グラム/10km又はmg/10m。
・UHMWPE試料の側鎖は、NMR測定に基づく較正曲線(例えば、欧州特許第0269151号明細書におけるような)を用いて1375cm−1の吸収を定量化することにより、厚さ2mmの圧縮成形フィルムにおいてFTIRによって決定される。
・引張り特性:繊維の名目ゲージ長500mm、クロスヘッド速度50%/分、及びタイプ「Fibre Grip D5618C」のインストロン2714クランプを使用して、ASTM D885Mに規定されるようにマルチフィラメント糸条について、引張り強度(又は強度)及び引張り弾性率(又は弾性率)は、定義され決定される。測定された応力−歪み曲線に基づいて、弾性率は、0.3〜1%の歪みの勾配として決定される。弾性率及び強度の計算においては、測定された引張り力を、10メートルの繊維を秤量することによって決定されるように力価で割る。密度を0.97g/cmと仮定して、GPaの値を計算する。
・チェーンの引張り強さ(cN/dtex又はN/tex、10cN/dtex=1N/tex)は、チェーンの破断強度をチェーンの単位長さの重量で割ることにより決定される。重量は、荷重のない横糸の重量で減じて補正した。
・チェーンの破断強度及び破断伸びは、約21℃の温度及び0.1/分の歪み速度で、Zwick 1484 Universal試験機を使用して、乾燥したチェーン試料について決定される。
・チェーンの効率(%)は、荷重のある縦糸の引張り強さで割ったチェーンの元の引張り強さである(即ち、成分繊維Dyneema(登録商標)SK75及びSK78の引張り強さは35cN/dtexであった)。Dyneema(登録商標)DM20を使用した場合、むしろ、秤量した引張り強さを使用し、縦糸方向に使用される繊維グレード当たりの縦糸(ピッチ)の数から得られた32cN/dtexであった。荷重のない横糸の自重及び引張り強さは無視した。
・最大破断荷重(MBL)は、少なくとも3つ、好ましくは5つのチェーンリンクを含む、チェーンの乾燥試料を完全に破壊するのに必要な力である。
・約16℃の温度、20mm/分の速度で、破断荷重試験機1000kN Horizontal bench fa.ASTEA(Sittard、The Netherlands)試験機を用いて、少なくとも3つ、好ましくは5つのチェーンリンクを含む乾燥チェーン試料について、チェーンの引張り試験(MBLを測定する)を行った。最大クランプ長さは1.2mであり、ピン直径は150mmであった。チェーンは、Dシャックルを用いて試験し、シャックルの直径とそれらに接続された被験品の厚さとの比は5であった。D−シャックルを、ロープにおいて平行な構成で配置した。
・糸条の最小クリープ速度を、本特許出願及び公開された特許出願国際公開第2016001158号パンフレットに示されるように決定した。縦糸の最小クリープ速度は、本明細書において、ASTM D885M標準法を900MPaの一定荷重下で30℃の温度で適用し、次いで、時間の関数としてクリープ応答(即ち、歪み伸び、%)を測定することによってマルチフィラメント糸条に適用されたクリープ測定から導き出された。本明細書においては、最小クリープ速度は、時間の関数としてクリープの一次関数によって決定され、この場合に、この一次関数は最も低い値を有する(例えば、いわゆる周知のシャービーアンドダウン図(Sherby and Down diagram)において糸条のクリープ速度[1/s]が、糸条の歪み伸び[%]の関数としてプロットされる。
[比較実験1(CE1)]
25mmのストリップ幅、1.5mmの厚さ、及び400mmの長さを有する、縦方向においてDyneema(登録商標)SK75糸条からなる狭織ストリップから8層のチェーンリンクが巻かれた。ストリップは、5トン(49kN)の名目破断強度及び44g/mのレッグウェイト(leg weight)で、Gueth&Wolf GmbH(シルバーグレーの1インチ織り)から市販された。ストリップの縦糸は、それぞれ、900MPaの張力及び30℃の温度で測定された、1760dtexの力価、25ターン/メートル(Z25)の撚り率、及び35cN/dtexの初期固有糸条強度、及び2.4×10−5%/秒の最小クリープ速度を有する、124 Dyneema(登録商標)SK75糸条から作製された。124本のすべての縦糸を、等価の張力と等価の供給速度に制御した。
横糸方向における糸条は、900MPaの張力及び30℃の温度で測定された、880dtexの力価、5.8×10−5%/秒の最小クリープ速度を有する、40ターン/メートル(Z40)の撚り、並びに、40ターン/メートル(Z40)の撚り率を有する、Dyneema(登録商標)SK60糸条から作製された。縦糸の全重量に対する横糸の全重量の比は、20:80であった。次いで、ストリップ(又は帯紐)をヒートセットし、約120℃で2分間及び最大破断荷重10%(4.9kNに等しい)で予備伸長し、次いで、水分散銀着色樹脂(CHT Beitlich GmbH(D)、商標名TUBICOAT FIX ICB CONCから市販)で浸漬被覆し、その後、熱風で乾燥した。最終ストリップは、49kNのMBL、又は5メートルトンを有した。
ストリップの長さは、8つの層においてしっかりと回旋され、ストリップのそれぞれの回旋において180度の撚りを有する100mmの内部長さのO形リンク(ループ)を形成した。約2.5mのストリップを用いて合計8回の回旋を行った。このように形成された180度の撚りリンクは、100mm(内側)及び134mm(外側)のおよその円周を有し、8つの層のリンクの厚さは12mmであった。スリングの2つの端部は、約110mm重なり、Dyneema(登録商標)SK75 dtex440から作製された、XtremeTech(商標)20/40(Amann&Co GmbH,Germany)縫い糸を有するMWステッチングパターン(ジグザク)で110mmの長さに渡り180度の撚られたリンクの厚さを通してともに縫合された。
次いで、本明細書において前述のようにして得られた5つのチェーンリンクを相互接続することによって、チェーンを作製した。この5つのリンクチェーンの全長は、25660texの力価に相当する0.6メートルであった。
次いで、得られたチェーンを120℃の温度で1分間100kNに相当する50%のMBLまで5回予備伸長した。
本明細書に記載されるように、5つのチェーンリンクからなるチェーン試料を作製した。
[実施例1(Ex.1)]
人工障害物(段階的な起伏装置)を介して、外端の縦糸が人工的に導入されより長い長さになるほど、帯紐の中心(コア)から端部により向かうほどより長い長さになったこと以外は、実施例1を、比較実験1を繰り返すことで行った。最も外側の端部は、ストリップの中心コアにおける縦糸よりも少なくとも10%長かった。

Claims (13)

  1. 横糸及び縦糸を含むストリップを含むチェーンリンクであって、前記ストリップは、長手方向コア部と、長手方向端部と、を含み、且つ、前記端部における前記縦糸の長さは、前記ストリップの前記コア部における前記縦糸の長さより長い、チェーンリンク。
  2. 前記端部における前記縦糸の長さは、前記ストリップの前記コア部における前記縦糸の長さより少なくとも2%長い、請求項1に記載のチェーンリンク。
  3. 前記ストリップの前記コア部表面は、前記ストリップの全表面の少なくとも2%及び多くとも50%である、請求項1に記載のチェーンリンク。
  4. 前記縦糸は高性能糸条を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のチェーンリンク。
  5. 前記高性能糸条は、ポリマー、好ましくはポリオレフィン、より好ましくはポリエチレン、最も好ましくはUHMWPEを含む、請求項4に記載のチェーンリンク。
  6. 前記ストリップは織り構造物である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のチェーンリンク。
  7. 前記ストリップは、前記ストリップの複数の回旋を形成し、前記ストリップは、長手方向軸を有し、且つ、前記ストリップのそれぞれの回旋は、前記ストリップの長手方向軸に沿った撚りを含み、前記撚りは180度の奇数倍である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のチェーンリンク。
  8. 前記縦糸は様々な力価を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のチェーンリンク。
  9. 前記縦糸は、900MPaの張力及び30℃の温度で測定される様々な最小クリープ速度を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のチェーンリンク。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のチェーンリンクを含むチェーン。
  11. 前記糸条における材料の融解温度より低い温度で、使用前に前記チェーンを予備伸長することによって、請求項10に記載のチェーンの強度を強化するための方法。
  12. 保管、ロールオン/オフダンプスターをダンプスター運搬トラック又は積荷を商用トラック、フラットベッドトレーラーに固定するなどの固定、航空機又は船舶等の、吊上げ及び巻き上げ、ロギング、運搬及び操作、推進及び駆動、係留、貨物保持における、貨物を取扱い輸送するための固縛及び縛り付けについての請求項10に記載のチェーンの使用。
  13. 長手方向コア部と、少なくとも2つの長手方向端部と、を含むストリップであって、前記ストリップは、横糸と、縦糸と、を含み、前記端部における前記縦糸の長さは、前記ストリップの前記コア部における前記縦糸の長さより長いストリップ。
JP2017556575A 2015-05-28 2016-05-27 ポリマーチェーンリンク Pending JP2018523060A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP15169677.0 2015-05-28
EP15169677 2015-05-28
PCT/EP2016/061981 WO2016189120A1 (en) 2015-05-28 2016-05-27 Polymeric chain link

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018523060A true JP2018523060A (ja) 2018-08-16

Family

ID=53298155

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017556575A Pending JP2018523060A (ja) 2015-05-28 2016-05-27 ポリマーチェーンリンク

Country Status (8)

Country Link
US (1) US20180119776A1 (ja)
EP (1) EP3303876A1 (ja)
JP (1) JP2018523060A (ja)
KR (1) KR20180015135A (ja)
CN (1) CN107660242A (ja)
BR (1) BR112017025147A2 (ja)
CA (1) CA2984062A1 (ja)
WO (1) WO2016189120A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107750287B (zh) * 2015-05-28 2021-03-26 帝斯曼知识产权资产管理有限公司 混杂链环

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL177759B (nl) 1979-06-27 1985-06-17 Stamicarbon Werkwijze ter vervaardiging van een polyetheendraad, en de aldus verkregen polyetheendraad.
NL177840C (nl) 1979-02-08 1989-10-16 Stamicarbon Werkwijze voor het vervaardigen van een polyetheendraad.
US4413110A (en) 1981-04-30 1983-11-01 Allied Corporation High tenacity, high modulus polyethylene and polypropylene fibers and intermediates therefore
US4384016A (en) 1981-08-06 1983-05-17 Celanese Corporation Mutiaxially oriented high performance laminates comprised of uniaxially oriented sheets of thermotropic liquid crystal polymers
US4663101A (en) 1985-01-11 1987-05-05 Allied Corporation Shaped polyethylene articles of intermediate molecular weight and high modulus
EP0213208B1 (en) 1985-02-15 1991-10-30 Toray Industries, Inc. Polyethylene multifilament yarn
JPH06102846B2 (ja) 1985-05-01 1994-12-14 三井石油化学工業株式会社 超高分子量ポリエチレン延伸物の製造方法
DE3675079D1 (de) 1985-06-17 1990-11-29 Allied Signal Inc Polyolefinfaser mit hoher festigkeit, niedrigem schrumpfen, ultrahohem modul, sehr niedrigem kriechen und mit guter festigkeitserhaltung bei hoher temperatur sowie verfahren zu deren herstellung.
IN170335B (ja) 1986-10-31 1992-03-14 Dyneema Vof
DE68909382T2 (de) 1988-12-21 1994-04-14 Nippon Oil Co Ltd Kontinuierliches Verfahren zum Herstellen hochfester und hochelastischer Polyolefinwerkstoffe.
NL9100279A (nl) 1991-02-18 1992-09-16 Stamicarbon Microporeuze folie uit polyetheen en werkwijze voor de vervaardiging daarvan.
US6448359B1 (en) 2000-03-27 2002-09-10 Honeywell International Inc. High tenacity, high modulus filament
DK1699954T3 (da) 2004-01-01 2012-02-06 Dsm Ip Assets Bv Fremgangsmåde til fremstilling af multifilament polyethylengarn med høj ydeevne
IL208111A (en) 2004-08-16 2012-03-29 Yuval Fuchs Methods for manufacturing an ultra high molecular weight polyethylene film
US20080277952A1 (en) * 2006-11-15 2008-11-13 Produits Belt-Tech Inc. Textile sling combining multiple types of fibers and method of manufacturing same
PL2122194T3 (pl) * 2007-01-22 2016-08-31 Dsm Ip Assets Bv Łańcuch zawierający wiele połączonych ze sobą ogniw
WO2009056286A1 (en) 2007-11-01 2009-05-07 Dsm Ip Assets B.V. Material sheet and process for its preparation
US8468793B2 (en) 2008-03-17 2013-06-25 Dsm Ip Assets B.V. Chain comprising links
BR112013026052B1 (pt) 2011-04-13 2020-12-29 Dsm Ip Assets B.V fibra de polietileno de peso molecular ultra-alto, corda, polia de guindaste, corda de amarração ou cordéis, produto reforçado contendo elementos de reforço, artigos compósitos de múltiplas camadas e produto contendo a fibra
JP6344865B2 (ja) * 2012-06-11 2018-06-20 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. エンドレス型製品
CN103234841B (zh) * 2013-05-06 2016-02-10 上海化工研究院 一种测试超高分子量聚乙烯纤维拉伸蠕变性能的方法
US9879757B2 (en) 2013-12-10 2018-01-30 Dsm Ip Assets B.V. Chain comprising polymeric links and a spacer
US10060119B2 (en) 2014-07-01 2018-08-28 Dsm Ip Assets B.V. Structures having at least one polymeric fiber tension element

Also Published As

Publication number Publication date
CA2984062A1 (en) 2016-12-01
BR112017025147A2 (pt) 2018-08-07
CN107660242A (zh) 2018-02-02
EP3303876A1 (en) 2018-04-11
KR20180015135A (ko) 2018-02-12
US20180119776A1 (en) 2018-05-03
WO2016189120A1 (en) 2016-12-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5339641B2 (ja) リンクを備えるチェーン
JP6541234B2 (ja) ポリマーのリンクおよびスペーサを備えたチェーン
US11773517B2 (en) Hybrid chain link
JP6736826B2 (ja) ハイブリッド鎖環
JP2018523060A (ja) ポリマーチェーンリンク
EP3303875B1 (en) Hybrid chain link