JP2018520263A - フォームアセンブリ - Google Patents

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ソルベイ スペシャルティ ポリマーズ イタリー エス.ピー.エー.
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Abstract

本発明は、フォームアセンブリに、その製造方法におよび様々な用途での前記フォームアセンブリの使用に関する。【選択図】なし

Description

本出願は、2015年5月18日出願の欧州特許出願第15167958.6号に対する優先権を主張するものであり、この出願の全内容は、あらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。
本発明は、フォームアセンブリに、その製造方法におよび様々な用途での前記フォームアセンブリの使用に関する。
断熱毛布は、地上燃料火災または衝突後火災などの火災の場合に航空機の乗客を保護するように火炎拡散バリアを提供するために航空宇宙用途などの様々な用途で幅広く使用されている。
改善された耐火性の材料の使用は、座席クッションの燃焼速度および火炎拡散に対する要件で1987年に、ならびに大面積客室インテリアコンポーネントの放熱速度を制限する規制の制定で1990年に連邦航空局(FAA)によって義務づけられた。これらの規制は、客室の外側での衝突後燃料火災を伴う航空機事故の場合に追加の2〜4分の客室脱出時間を規定している。
これらの懸念に対処するために、火炎、煤煙および毒性煙の生成を防止する、抑制する、または遅らせる耐火性材料が、典型的には、延焼を防ぐためにプラスチックおよび織物などの人造物質に添加される。それらは、ベース材料と混合されてもよいし(添加型難燃剤)またはそれに化学結合していてもよい(反応性難燃剤)。
したがって、様々な用途で好適に使用されるための改善された火炎拡散抵抗を提供するアセンブリが当技術分野で依然として必要とされている。
本発明の多層アセンブリは、火災中の毒性ガスの放出が成功裡にも劇的に減少するように傑出した火炎拡散抵抗に有利にも恵まれていることが今分かった。
第一に、本発明は、
− 少なくとも1種のポリマーフォーム[フォーム(P)]を含む、好ましくはそれからなる組成物[組成物(C)]からなるコアと、
− 前記コアに接着して、前記コアを少なくとも部分的にコートする金属シェルであって、前記金属シェルが、少なくとも1つの層[層(L1)](前記層(L1)は、少なくとも1種の金属化合物[化合物(M1)]を含む組成物[組成物(C1)]からなる)、および、任意選択的に、少なくとも1つの層[層(L2)](前記層(L2)は、少なくとも1種の金属化合物[化合物(M2)]を含む組成物[組成物(C2)]からなる)を含む、好ましくはそれらからなる金属シェルと
を含む、好ましくはそれらからなる多層アセンブリに関する。
本出願人は、コアを少なくとも部分的にコートする金属シェルの相対的に低い厚さにもかかわらず、本発明の多層アセンブリは、有利にも、自立多層アセンブリであることを見いだした。
また、本出願人は、本発明の多層アセンブリが、金属シェルへのコアのポリマーフォームの接着を提供するために接着剤層がまったく必要とされないように、コアと金属シェルとの間の傑出した層間接着特性を示すことを見いだした。
本発明の多層アセンブリは、典型的には、外側シェルであって、前記外側シェルが金属シェルを取り囲んでいる外側シェルをさらに含む。
本発明の実施形態によれば、外側シェルは、任意選択的に接着剤層によって、金属シェルに接着させられる。
本発明の多層構造体の外側シェルは、存在する場合、典型的には、金属化合物、ポリマー、ポリマー繊維およびポリマーベースの複合材料、例えば繊維強化ポリマーなど、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される材料からなる。
好適なポリマー繊維の非限定的な例としては、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリ(アリールエーテルケトン)ポリマー[ポリマー(PAEK)]、ポリ(フェニレンスルホン)ポリマー[ポリマー(PPSU)]、ポリ(エーテルスルホン)ポリマー[ポリマー(PESU)]およびフルオロポリマー[ポリマー(F)]からなる群から選択されるポリマーからなる繊維が挙げられる。
本発明の多層アセンブリの外側シェルは、存在する場合、上記にて定義されたような少なくとも1種のポリマー繊維からなる不織布であってもよい。
好適な繊維強化ポリマーの非限定的な例としては、例えば、前記繊維が、炭素、アラミドおよびガラス繊維からなる群から選択され、前記ポリマーが、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリ(アリールエーテルケトン)ポリマー[ポリマー(PAEK)]、ポリ(フェニレンスルホン)ポリマー[ポリマー(PPSU)]、ポリ(エーテルスルホン)ポリマー[ポリマー(PESU)]およびフルオロポリマー[ポリマー(F)]からなる群から選択される繊維強化ポリマーが挙げられる。
本発明の多層アセンブリは、任意の幾何学的形状を有してもよい。
本発明の目的のためには、用語「ポリマーフォーム[フォーム(P)]」は、その中に気孔を組み込んでいる固体ポリマーマトリックスを意味することを意図する。
フォーム(P)は、典型的には、5〜300Kg/m、好ましくは20〜200Kg/mに含まれる密度を有する。
フォーム(P)の密度は、典型的には、例えば、ISO845標準方法によるなどの任意の好適な技術によって測定される。
フォーム(P)は、開放気泡ポリマーフォーム[フォーム(PO)]または独立気泡ポリマーフォーム[フォーム(PC)]のいずれかであってもよい。
本発明の目的のためには、用語「開放気泡ポリマーフォーム[フォーム(PO)]」は、気孔が互いに連結しているポリマーフォームを意味することを意図する。
本発明の目的のためには、用語「独立気泡ポリマーフォーム[フォーム(PC)]」は、ガスが別個のポケットを形成しており、それぞれが固体ポリマーマトリックスで取り囲まれているポリマーフォームを意味することを意図する。
フォーム(P)は、有利には、バッチ発泡、発泡押出およびポリマーフォームビーズ[フォームビーズ(P)]の成形を含むが、それらに限定されない任意の好適な方法によって得られる。
したがって、本発明の実施形態によれば、フォーム(P)は、少なくとも1種のポリマーフォームビーズ[フォームビーズ(P)]を含む、好ましくはそれからなる。
本発明の目的のためには、用語「ポリマーフォームビーズ[フォームビーズ(P)]」は、その中に組み込まれた気孔を有する1種もしくは複数種のポリマーフォームビーズからなる固体ポリマーマトリックスを意味することを意図する。
フォームビーズ(P)は、有利には、発泡フォームビーズ(P)である。
フォームビーズ(P)は、典型的には、
− ポリマービーズを、密閉容器中で分散媒体に分散させる工程と、
− ポリマービーズに発泡剤を含浸させ、それによって発泡性ポリマービーズを提供する工程と、
− 発泡性ポリマービーズを前記分散媒体と一緒に前記密閉容器から、圧力が密閉容器の圧力よりも低いエリアに排出させる工程と
を含む方法によって得られる。
フォームビーズ(P)の成形によるフォーム(P)の製造に好適な方法は、例えば、国際公開第2010/103771号パンフレット(JSP CORPORATION)2010年9月16日に、および米国特許出願公開第2014/0171524号明細書(JSP CORPORATION)2014年6月19日に開示されている。
第二に、本発明は、本発明の多層アセンブリの製造方法に関する。
本出願人は、意外にも、本発明に方法によって、真空蒸着技術の使用を回避しながら、ポリマーフォームを金属シェルで、液体媒体の存在下に、コートすることが有利にも可能であることを見いだした。
本発明の第1実施形態によれば、本発明の多層アセンブリの製造方法は、
(i)少なくとも1種のポリマーフォーム[フォーム(P)]を含む、好ましくはそれからなる組成物[組成物(C)]からなるコアを提供する工程と、
(ii)工程(i)において提供されたコアの表面の少なくとも一部を、エッチングガス媒体を使用する高周波グロー放電法によって処理する工程と、
(iii)金属シェルを提供する工程であって、前記金属シェルが、
(iii−a)工程(ii)において提供されたコアの少なくとも一部を、少なくとも1種の金属塩[塩(M1)]を含む液体組成物[組成物(L1)]を使用して無電解析出によってコートし、それによって少なくとも1つの層[層(L1)](前記層(L1)は、少なくとも1種の金属化合物[化合物(M1)]を含む組成物[組成物(C1)]からなる)を提供する工程と、
(iii−b)任意選択的に、工程(iii−a)において提供された層(L1)の少なくとも一部を、少なくとも1種の金属塩[塩(M2)]を含む液体組成物[組成物(C2)]を使用して電着によってコートし、それによって少なくとも1種の金属化合物[化合物(M2)]を含む組成物[組成物(C2)]からなる少なくとも1つの層[層(L2)]を提供する工程と
によって得られる工程と、
(iv)任意選択的に、存在する場合、工程(iii−a)または工程(iii−b)のいずれかにおいて提供された金属層上へ外側シェルを適用する工程と
を含む。
本発明の第2実施形態によれば、本発明の多層アセンブリの製造方法は、
(i’)少なくとも1種のポリマーフォームビーズ[フォームビーズ(P)]を含む、好ましくはそれからなる組成物[組成物(C’)]からなるコアを提供する工程と、
(ii’)工程(i’)において提供されたコアの表面の少なくとも一部を、エッチングガス媒体を使用する高周波グロー放電法によって処理する工程と、
(iii’)金属シェルを提供する工程であって、前記金属シェルが、
(iii−a’)工程(ii’)において提供されたコアの少なくとも一部を、少なくとも1種の金属塩[塩(M1)]を含む液体組成物[組成物(L1)]を使用して無電解析出によってコートし、それによって少なくとも1つの層[層(L1)](前記層(L1)は、少なくとも1種の金属化合物[化合物(M1)]を含む組成物[組成物(C1)]からなる)を提供する工程と、
(iii−b’)任意選択的に、工程(iii−a’)において提供された層(L1)の少なくとも一部を、少なくとも1種の金属塩[塩(M2)]を含む液体組成物[組成物(C2)]を使用して電着によってコートし、それによって少なくとも1種の金属化合物[化合物(M2)]を含む組成物[組成物(C2)]からなる少なくとも1つの層[層(L2)]を提供する工程と
によって得られる工程と、
(iv’)工程(iii−a’)または工程(iii−b’)のいずれかにおいて提供されたフォームビーズ(P)を成形し、それによって多層アセンブリを提供する工程と、
(v’)任意選択的に、工程(iv’)において提供された多層アセンブリ上へ外側シェルを適用する工程と
を含む。
本発明のこの第2実施形態の方法によって得られる多層アセンブリは、フォーム(P)が、少なくとも1種のフォームビーズ(P)を含む、好ましくはそれからなる、上記にて定義されたような多層アセンブリである。
本発明のこの第2実施形態の方法によって得られる多層アセンブリのコアのフォームビーズ(P)は、有利には、前記フォームビーズ(P)に接着して、前記フォームビーズ(P)を少なくとも部分的にコートする金属シェルを有し、前記金属シェルは、少なくとも1つの層[層(L1)](前記層(L1)は、少なくとも1種の金属化合物[化合物(M1)]を含む組成物[組成物(C1)]からなる)、および、任意選択的に、少なくとも1つの層[層(L2)](前記層(L2)は、少なくとも1種の金属化合物[化合物(M2)]を含む組成物[組成物(C2)]からなる)を含む。
本発明の多層アセンブリは、航空宇宙、鉄道、自動車、パッケージングおよび工業用途を含むが、それらに限定されない様々な用途での使用に好適である。
第三に、本発明は、航空宇宙、鉄道、自動車、パッケージングおよび工業用途での本発明の多層アセンブリの使用に関する。
本発明の多層アセンブリは、車両の内装品、特に床、側壁、天井および荷物箱での使用に特に好適である。
特に、本発明の多層アセンブリが航空宇宙用途に使用される場合、全体積当たりのその相対的に低い重量のために、それは、有利にも、それを含む航空機の改善された燃料効率および最大積載量の両方を提供する。
フォーム(P)は、典型的には、少なくとも1種の熱可塑性ポリマー[ポリマー(T)]を含む、好ましくはそれからなる。
本発明の目的のためには、用語「熱可塑性樹脂」は、室温において、それらが非晶質である場合には、そのガラス転移温度よりも下で、それらが半結晶性である場合には、その融点よりも下で存在するポリマーを意味することを意図する。これらのポリマーは、感知できる化学変化が存在することなしに、それらが加熱されたときに軟らかくなるという、そしてそれらが冷やされたときに再び固くなるという特性を有する。そのような定義は、例えば、Polymer Science Dictionary,MARK S.M.編 ALGER.London:Elsevier Applied Science,1989.p.476と呼ばれる百科事典に見いだされ得る。
フォーム(P)は、典型的には、フルオロポリマー[ポリマー(F)]、ポリ(アリールエーテルケトン)ポリマー[ポリマー(PAEK)]、ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマー[ポリマー(PAS)]、ポリ(フェニレンスルホン)ポリマー[ポリマー(PPSU)]、ポリ(スルホン)ポリマー[ポリマー(PSU)]、ポリ(エーテルスルホン)ポリマー[ポリマー(PESU)]、ポリ(アリーレン)ポリマー[ポリマー(PA)]、芳香族および脂肪族ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリメラミン、バルサなどのセルロース繊維、フェノール樹脂およびエポキシ樹脂、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどのポリオレフィン、塩化ビニルベースのポリマー、ポリカーボネートならびにポリウレタンからなる群から選択される少なくとも1種のポリマーを含む、好ましくはそれからなる。
本発明の目的のためには、用語「フルオロポリマー[ポリマー(F)]」は、少なくとも1種のフッ素化モノマー[モノマー(F)]および、任意選択的に、少なくとも1種の含水素モノマー[モノマー(H)]に由来する繰り返し単位を含む、好ましくはそれらからなるポリマーを意味することを意図する。
用語「フッ素化モノマー[モノマー(F)]」とは、少なくとも1個のフッ素原子および、任意選択的に、少なくとも1個の水素原子を含むエチレン系不飽和モノマーを意味することを本明細書では意図する。
用語「含水素モノマー[モノマー(H)]」とは、少なくとも1個の水素原子を含み、フッ素原子を含まないエチレン系不飽和モノマーを意味することを本明細書では意図する。
用語「少なくとも1種のフッ素化モノマー」は、ポリマー(F)が1種もしくは2種以上のフッ素化モノマーに由来する繰り返し単位を含んでいてもよいことを意味すると理解される。本文の残りにおいて、表現「フッ素化モノマー」は、本発明の目的のためには、複数形および単数形の両方で理解される、すなわち、それらは、上記にて定義されたような1種または2種以上のフッ素化モノマーの両方を意味すると理解される。
用語「少なくとも1種の含水素モノマー」は、ポリマー(F)が1種もしくは2種以上の含水素モノマーに由来する繰り返し単位を含んでいてもよいことを意味すると理解される。本文の残りにおいて、表現「含水素モノマー」は、本発明の目的のためには、複数形および単数形の両方で理解される、すなわち、それらは、上記で定義されたような1種または2種以上の含水素モノマーの両方を意味すると理解される。
ポリマー(F)は、典型的には、少なくとも1種のフッ素化モノマー[モノマー(F)]および、任意選択的に、少なくとも1種の含水素モノマー[モノマー(H)]の重合によって得られる。
好適なモノマー(F)の非限定的な例としては、とりわけ、以下:
− テトラフルオロエチレンおよびヘキサフルオロプロピレンなどのC〜Cパーフルオロオレフィン、
− フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、1,2−ジフルオロエチレンおよびトリフルオロエチレンなどのC〜C含水素フルオロオレフィン、
− 式CH=CH−Rf0(式中、Rf0は、C〜Cパーフルオロアルキル基である)のパーフルオロアルキルエチレン、
− クロロトリフルオロエチレンなどのクロロ−および/またはブロモ−および/またはヨード−C〜Cフルオロオレフィン、
− 式CF=CFORf1(式中、Rf1は、C〜Cフルオロ−もしくはパーフルオロアルキル基、例えば、CF、C、Cである)の(パー)フルオロアルキルビニルエーテル、
− CF=CFOX(パー)フルオロ−オキシアルキルビニルエーテル[式中、Xは、C〜C12アルキル基、C〜C12オキシアルキル基または、パーフルオロ−2−プロポキシ−プロピル基など、1個または複数個のエーテル基を有するC〜C12(パー)フルオロオキシアルキル基である]、
− 式CF=CFOCFORf2[式中、Rf2は、C〜Cフルオロ−もしくはパーフルオロアルキル基、例えばCF、C、C、または−C−O−CFなどの、1個または複数個のエーテル基を有するC〜C(パー)フルオロオキシアルキル基である]の(パー)フルオロアルキルビニルエーテル、
− 式CF=CFOY[式中、Yは、C〜C12アルキル基もしくは(パー)フルオロアルキル基、C〜C12オキシアルキル基、または1個もしくは複数個のエーテル基を有するC〜C12(パー)フルオロオキシアルキル基であり、Yは、その酸、酸ハライドまたは塩形態でのカルボン酸またはスルホン酸基を含む]の官能性(パー)フルオロ−オキシアルキルビニルエーテル、ならびに
− フルオロジオキソール、好ましくはパーフルオロジオキソール
が挙げられる。
ポリマー(F)は、好ましくは、
− フッ化ビニリデン(VDF)および、任意選択的に、VDFとは異なる少なくとも1種のモノマー(F)に由来する繰り返し単位を含むポリマー(F−1)と、
− テトラフルオロエチレン(TFE)およびクロロトリフルオロエチレン(CTFE)から選択される少なくとも1種のモノマー(F)、エチレン(E)、プロピレンおよびイソブチレンから選択される少なくとも1種のモノマー(H)ならびに、任意選択的に、TFEおよび/またはCTFEならびに前記モノマー(H)の総量を基準として、典型的には0.01モル%〜30モル%の量で、前記TFEおよび/またはECTFEとは異なる少なくとも1種のモノマー(F)に由来する繰り返し単位を含むポリマー(F−2)と、
− テトラフルオロエチレン(TFE)ならびに式CF=CFORf1’(式中、Rf1’は、C〜Cパーフルオロアルキル基である)のパーフルオロアルキルビニルエーテル、およびヘキサフルオロプロピレン(HFP)などのC〜Cパーフルオロオレフィンからなる群から選択される少なくとも1種のモノマー(F)に由来する繰り返し単位を含むポリマー(F−3)と
からなる群から選択される。
ポリマー(F−1)は、好ましくは、
(a)少なくとも60モル%、好ましくは少なくとも70モル%、より好ましくは少なくとも80モル%のフッ化ビニリデン(VDF)と、
(b)任意選択的に、モノマー(a)および(b)の総量を基準として、0.1モル%〜40モル%、好ましくは0.1モル%〜30モル%、より好ましくは0.1モル%〜20モル%の、フッ化ビニル(VF)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、テトラフルオロエチレン(TFE)、トリフルオロエチレン(TrFE)およびパーフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)からなる群から選択される少なくとも1種のモノマー(F)と
を含む。
ポリマー(F−1)は、モノマー(a)および(b)の総量を基準として、0.1モル%〜5モル%、好ましくは0.1モル%〜3モル%、より好ましくは0.1モル%〜1モル%の少なくとも1種のモノマー(H)をさらに含んでもよい。
ポリマー(F−1)は、好ましくは、VDFのホモポリマー、VDF/TFEコポリマー、VDF/TFE/HFPコポリマー、VDF/TFE/CTFEコポリマー、VDF/TFE/TrFEコポリマー、VDF/CTFEコポリマー、VDF/HFPコポリマー、VDF/TFE/HFP/CTFEコポリマー、VDF/TFE/パーフルオロブテン酸コポリマー、VDF/TFE/マレイン酸コポリマーなどからなる群から選択される。
ポリマー(F−1)は、より好ましくは、VDFのホモポリマー、ならびにVDFと、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ヘキサフルオロプロペン(HFP)、テトラフルオロエチレン(TFE)、トリフルオロエチレン(TrFE)およびそれらの混合物からなる群から選択される0.1モル%〜10モル%のフッ素化コモノマーとのコポリマーからなる群から選択される。
ポリマー(F−1)は、典型的には、少なくとも120℃の、好ましくは少なくとも135℃の、より好ましくは少なくとも150℃の融点を有する。
ポリマー(F−1)は、典型的には、最大でも190℃の、好ましくは最大でも185℃の、より好ましくは最大でも180℃の融点を有する。
融点は、ASTM D 3418に従って、10℃/分の加熱速度で、示差走査熱量測定法(DSC)によって測定された。
ポリマー(F−1)は、典型的には、少なくとも10J/gの、好ましくは少なくとも20J/gの融解熱を有する。
ポリマー(F−1)は、典型的には、最大でも70J/gの、好ましくは最大でも40J/gの、より好ましくは最大でも30J/gの融解熱を有する。
融解熱は、ASTM D 3418に従って、10℃/分の加熱速度で、示差走査熱量測定法(DSC)によって測定された。
モノマー(FX)がクロロトリフルオロエチレン(CTFE)であるポリマー(F−2)は、本明細書では以下、ECTFEコポリマーと特定され;モノマー(FX)がテトラフルオロエチレン(TFE)であるポリマー(F−2)は、本明細書では以下、ETFEコポリマーと特定される。
ポリマー(F−2)は、好ましくは、
(a’)10モル%〜90モル%、好ましくは30モル%〜70モル%の、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)およびテトラフルオロエチレン(TFE)からなる群から選択される少なくとも1種のモノマー(FX)と、
(b’)モノマー(a’)および(b’)の総量を基準として、10モル%〜90モル%、好ましくは30モル%〜70モル%のエチレン(E)と
を含む。
ポリマー(F−2)は、より好ましくは、
(a’)50モル%〜70モル%、好ましくは53モル%〜65モル%の、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)およびテトラフルオロエチレン(TFE)からなる群から選択される少なくとも1種のモノマー(FX)と、
(b’)モノマー(a’)および(b’)の総量を基準として、30モル%〜50モル%、好ましくは35モル%〜47モル%のエチレン(E)と
を含む、さらにより好ましくはそれらからなる。
ポリマー(F−2)は、モノマー(a’)および(b’)の総量を基準として、0.1モル%〜30モル%、好ましくは0.1モル%〜15モル%、より好ましくは0.1モル%〜10モル%の、モノマー(F)およびモノマー(H)からなる群から選択される少なくとも1種の他のモノマーをさらに含んでもよい。
それにもかかわらず、他のモノマーを含まないECTFEポリマーが好ましい。
末端鎖、欠陥または上記で述べられたものとは異なる繰返し単位をもたらす微量のモノマー不純物が、材料の特性に影響を与えることなく、好ましいECTFE中に依然として含まれることができる。
ポリマー(F−2)は、典型的には、少なくとも120℃の、好ましくは少なくとも130℃の、より好ましくは少なくとも140℃の、さらにより好ましくは少なくとも150℃の融点を有する。
ポリマー(F−2)は、典型的には、最大でも210℃の、好ましくは最大でも200℃の、より好ましくは最大でも195℃の、さらにより好ましくは最大でも190℃の融点を有する。
融点は、ASTM D 3418に従って、10℃/分の加熱速度で、示差走査熱量測定法(DSC)によって測定された。
ポリマー(F−2)は、典型的には、少なくとも1J/gの、好ましくは少なくとも2J/gの、より好ましくは少なくとも5J/gの融解熱を有する。
ポリマー(F−2)は、典型的には、最大でも35J/gの、好ましくは最大でも30J/gの、より好ましくは最大でも25J/gの融解熱を有する。
融解熱は、ASTM D 3418に従って、10℃/分の加熱速度で、示差走査熱量測定法(DSC)によって測定された。
ポリマー(F−2)は、典型的には、2.16Kgの荷重下に230℃でASTM 3275−81標準手順に従って測定されるように、0.01〜75g/10分の、好ましくは0.1〜50g/10分の、より好ましくは0.5〜30g/10分のメルトフローレートを有する。
ポリマー(F−3)は、好ましくは、テトラフルオロエチレン(TFE)ならびに式CF=CFOCFのパーフルオロメチルビニルエーテル、式CF=CFOCのパーフルオロエチルビニルエーテルおよび式CF=CFOCのパーフルオロプロピルビニルエーテルからなる群から選択される少なくとも1種のパーフルオロアルキルビニルエーテルに由来する繰り返し単位を含むポリマー(F−3A)である。
ポリマー(F−3)は、典型的には、200℃〜320℃に含まれる融点を有する。
融点は、ASTM D 3418に従って、10℃/分の加熱速度で、示差走査熱量測定法(DSC)によって測定された。
好適なポリマー(F−3)の非限定的な例としては、とりわけ、Solvay Specialty Polymers Italy S.p.A.から商標名HYFLON(登録商標)PFA PシリーズおよびMシリーズならびにHYFLON(登録商標)MFAで商業的に入手可能なものが挙げられる。
本発明の目的のためには、用語「ポリ(アリールエーテルケトン)ポリマー[ポリマー(PAEK)]」は、繰り返し単位を含む任意のポリマーであって、前記繰り返し単位の50モル%超が、Ar−C(O)−Ar’基(式中、互いに等しいかもしくは異なる、ArおよびAr’は、少なくとも1個の芳香族単核または多核環を含む芳香族部分である)を含む繰り返し単位(RPAEK)であるポリマーを意味することを意図する。繰り返し単位(RPAEK)は、一般に、ここで下の式(J−A)〜式(J−O):
(式中:
− 互いに等しいかもしくは異なる、R’のそれぞれは、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリまたはアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリまたはアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミンおよび第四級アンモニウムからなる群から選択され;
− j’は、ゼロまたは1〜4の整数である)
のものからなる群から選択される。
繰り返し単位(RPAEK)において、それぞれのフェニレン部分は、独立して、繰り返し単位においてR’とは異なる他の部分に対して1,2−、1,4−または1,3−結合を有してもよい。好ましくは、前記フェニレン部分は、1,3−または1,4−結合を有し、より好ましくは、それらは1,4−結合を有する。
さらに、繰り返し単位(RPAEK)において、j’は、出現ごとにゼロであり得る、すなわち、フェニレン部分は、ポリマー(PAEK)の主鎖での結合を可能にするもの以外の他の置換基をまったく有さない。
好ましい繰り返し単位(RPAEK)は、したがって、ここで下の式(J’−A)〜式(J’−O):
のものからなる群から選択される。
上記で定義されたようなポリマー(PAEK)において、繰り返し単位の好ましくは60モル%超、より好ましくは80モル%超、さらにより好ましくは90モル%超が、上記にて定義されたような繰り返し単位(RPAEK)である。
さらに、ポリマー(PAEK)の実質的にすべての繰り返し単位は、上記にて定義されたような繰り返し単位(RPAEK)であることが一般に好ましく;鎖欠陥または少量の他の繰り返し単位が存在してもよく、これらの後者は繰り返し単位(RPAEK)の特性を実質的に変性させないと理解される。
ポリマー(PAEK)は、とりわけ、ホモポリマーまたはランダム、交互もしくはブロックコポリマーなどのコポリマーであってもよい。ポリマー(PAEK)がコポリマーである場合、それは、とりわけ、(i)式(J−A)〜(J−O)から選ばれる少なくとも2つの異なる式の繰り返し単位(RPAEK)、または(ii)1つもしくは複数の式(J−A)〜(J−O)の繰り返し単位(RPAEK)と、繰り返し単位(RPAEK)とは異なる繰り返し単位(R*PAEK)とを含有してもよい。
後で詳述されるように、ポリマー(PAEK)は、ポリ(エーテルエーテルケトン)ポリマー[ポリマー(PEEK)]であってもよい。本発明の目的のためには、用語「ポリ(エーテルエーテルケトン)ポリマー[ポリマー(PEEK)]」は、繰り返し単位を含む任意のポリマーであって、前記繰り返し単位の50モル%超が式J’−Aの繰り返し単位(RPAEK)であるポリマーを意味することを意図する。
ポリマー(PEEK)の繰り返し単位の好ましくは75モル%超、より好ましくは85モル%超、さらにより好ましくは95モル%超、さらにいっそう好ましくは99モル%超が、式J’−Aの繰り返し単位(RPAEK)である。最も好ましくは、ポリマー(PEEK)の繰り返し単位は、すべて、式J’−Aの繰り返し単位(RPAEK)である。
本発明に好適なポリマー(PAEK)の非限定的な例としては、Solvay Specialty Polymers USA L.L.C.から商標名KETASPIRE(登録商標)PEEKで商業的に入手可能なものが挙げられる。
本発明の目的のためには、用語「ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマー[ポリマー(PAS)]」は、繰り返し単位を含む任意のポリマーであって、前記繰り返し単位の50モル%超が式:
−(Ar−S)−
(式中、Arは、その2つの末端のそれぞれによって2個の硫黄原子と結合して、直接C−S結合によってスルフィド基を形成する、フェニレンまたはナフチレン基などの、少なくとも1個の芳香族単核または多核環を含む芳香族部分である)
の繰り返し単位(RPAS)であるポリマーを意味することを意図する。
繰り返し単位(RPAS)において、芳香族部分Arは、ハロゲン原子、C〜C12アルキル基、C〜C24アルキルアリール基、C〜C24アラルキル基、C〜C24アリーレン基、C〜C12アルコキシ基、およびC〜C18アリールオキシ基、ならびに置換もしくは非置換アリーレンスルフィド基(そのアリーレン基は、それらの2つの末端のそれぞれによって2個の硫黄原子にまた結合して、直接C−S結合によってスルフィド基を形成し、それによって分岐または架橋ポリマー鎖をもたらす)を含むがそれらに限定されない、1つまたは複数の置換基で置換されていてもよい。
ポリマー(PAS)は、好ましくは70モル%超、より好ましくは80モル%超、さらにいっそう好ましくは90モル%超の繰り返し単位(RPAS)を含む。
最も好ましくは、ポリマー(PAS)は、繰り返し単位(RPAS)以外の繰り返し単位をまったく含有しない。
繰り返し単位(RPAS)において、芳香族部分Arは、好ましくは、ここで下の式(X−A)〜(X−K):
[式中、互いに等しいかもしくは異なる、RおよびRは、水素原子、ハロゲン原子、C〜C12アルキル基、C〜C24アルキルアリール基、C〜C24アラルキル基、C〜C24アリーレン基、C〜C12アルコキシ基、およびC〜C18アリールオキシ基、ならびに置換もしくは非置換アリーレンスルフィド基(そのアリーレン基は、それらの2つの末端のそれぞれによって2個の硫黄原子にまた結合して、直接C−S結合によってスルフィド基を形成し、それによって分岐または架橋ポリマー鎖をもたらす)からなる群から選択される]
のものからなる群から選択される。
ポリマー(PAS)は、ホモポリマーまたはランダムコポリマーもしくはブロックコポリマーなどのコポリマーであってもよい。
ポリマー(PAS)は、典型的には、ここで下の式(X−L)〜(X−N):
のものからなる群から選択される1個もしくは複数個の分岐もしくは架橋繰り返し単位を含む。
ポリマー(PAS)は、好ましくは、ポリ(フェニレンスルフィド)ポリマー[ポリマー(PPS)]である。本発明の目的のためには、用語「ポリ(フェニレンスルフィド)ポリマー[ポリマー(PPS)]」は、繰り返し単位を含む任意のポリマーであって、前記繰り返し単位の50モル%超が、式:
[式中、p−フェニレン基は、その2つの末端のそれぞれによって2個の硫黄原子に結合して、直接C−S結合によってスルフィド基を形成し、式中、互いに等しいかもしくは異なる、RおよびRは、水素原子、ハロゲン原子、C〜C12アルキル基、C〜C24アルキルアリール基、C〜C24アラルキル基、C〜C24アリーレン基、C〜C12アルコキシ基、およびC〜C18アリールオキシ基、ならびに置換もしくは非置換アリーレンスルフィド基(そのアリーレン基は、それらの2つの末端のそれぞれによって2個の硫黄原子にまた結合して、直接C−S結合によってスルフィド基を形成し、それによって分岐または架橋ポリマー鎖をもたらす)からなる群から選択される]
のp−フェニレンスルフィド繰り返し単位(RPPS)であるポリマーを意味することを意図する。
本発明に好適なポリマー(PPS)の非限定的な例としては、Solvay Specialty Polymers USA L.L.C.から商標名PRIMEF(登録商標)、Chevron Phillips Chemical Company L.L.C.からRYTON(登録商標)、Fortron IndustriesからFORTRON(登録商標)、GE PlasticsからSUPEC(登録商標)で商業的に入手可能なものが挙げられる。
本発明の目的のためには、用語「ポリ(フェニレンスルホン)ポリマー[ポリマー(PPSU)]」は、繰り返し単位を含む任意のポリマーであって、前記ポリマー(PPSU)の繰り返し単位の50モル%超が、式(K−A):
の繰り返し単位(RPPSU)であるポリマーを意味することを意図する。
本発明の好ましい実施形態では、ポリマー(PPSU)の75モル%超、好ましくは90モル%超、より好ましくは99モル%超の、さらにより好ましくは実質的にすべての繰り返し単位は、式(K−A)の繰り返し単位(RPPSU)であり、鎖欠陥または少量の他の単位が存在してもよく、これらの後者は、ポリマー(PPSU)の特性を実質的に変性させないと理解される。
ポリマー(PPSU)ポリマーは、とりわけ、ホモポリマーまたはランダムコポリマーもしくはブロックコポリマーなどのコポリマーであってよい。(PPSU)ポリマーがコポリマーである場合、その繰り返し単位は、有利には、式(K−A)の繰り返し単位(RPPSU)の、ならびに式(K−B)、(K−C)または(K−D):
の繰り返し単位およびそれらの混合物などの、繰り返し単位(RPPSU)とは異なる、繰り返し単位(RPPSU*)のミックスである。
ポリマー(PPSU)はまた、ホモポリマーと上記にて定義されたようなコポリマーとのブレンドであり得る。
本発明に好適なポリマー(PPSU)の非限定的な例としては、Solvay Specialty Polymers USA L.L.C.から商標名RADEL(登録商標)R PPSUで商業的に入手可能なものが挙げられる。
本発明の目的のためには、用語「ポリ(スルホン)ポリマー[ポリマー(PSU)]」は、芳香族スルホンポリマーであって、前記ポリマー(PSU)の繰り返し単位の少なくとも50モル%、好ましくは少なくとも60モル%、より好ましくは少なくとも70モル%、さらにより好ましくは少なくとも80モル%、最も好ましくは少なくとも90モル%が式:
の繰り返し単位であるポリマーを意味することを意図する。
本発明に好適なポリマー(PSU)の非限定的な例としては、Solvay Specialty Polymers USA L.L.C.から商標名UDEL(登録商標)PSUで商業的に入手可能なものが挙げられる。
本発明の目的のためには、用語「ポリ(エーテルスルホン)ポリマー[ポリマー(PESU)]」は、任意のポリマーであって、前記ポリマー(PESU)の繰り返し単位の50モル%超が、式:
(式中、互いに等しいかもしくは異なる、R’のそれぞれは、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルカリまたはアルカリ土類金属スルホネート、アルキルスルホネート、アルカリまたはアルカリ土類金属ホスホネート、アルキルホスホネート、アミンおよび第四級アンモニウムからなる群から選択され;互いにおよび出現ごとに等しいかもしくは異なる、j’のそれぞれは、独立して、ゼロであるかまたは0〜4の整数である)
の繰り返し単位であるポリマーを意味することを意図する。
本発明に好適なポリマー(PESU)の非限定的な例としては、例えば、国際公開第2014/072447号パンフレット(SOLVAY SPECIALTY POLYMERS ITALY S.P.A.)2014年5月15日に記載されているものが挙げられる。
本発明に好適なポリマー(PESU)の非限定的な例としては、Solvay Specialty Polymers USA L.L.C.から商標名VERADEL(登録商標)PESUで商業的に入手可能なものが挙げられる。
本発明の目的のためには、用語「ポリ(アリーレン)ポリマー[ポリマー(PA)]」は、繰り返し単位を含む任意のポリマーであって、前記ポリマー(PA)の繰り返し単位の50モル%超がアリーレン基からなる繰り返し単位(R1)であり、ここで、前記アリーレン基が、1個のベンゼン環から、または2つ以上の隣接環炭素原子を共有することによって縮合した複数のベンゼン環からなる炭化水素二価基であり、前記ベンゼン環が任意選択的に置換されており、ここで、前記アリーレン基のそれぞれが、隣接繰り返し単位(R1)の2つの他のアリーレン基に第1C−C結合(E1)および第2C−C結合(E2)によって結合しており、ここで、繰り返し単位(R1)の少なくとも20モル%がねじれ形成アリーレン単位(R1−b)[本明細書では以下、アリーレン(R1−b)単位]であり、残りが、アリーレン(R1−b)単位とは異なる剛体棒形成アリーレン単位(R1−a)[本明細書では以下、アリーレン(R1−a)単位]であり、ここで、前記アリーレン(R1−a)単位において結合(E1)および結合(E2)が互いに共線的で、逆平行である、ポリマーを意味することを意図する。
好ましいアリーレン(R1−a)単位は、少なくとも1つの一価置換基で置換されたp−フェニレンである。
より好ましいアリーレン(R1−a)単位は、ヒドロカルビルケトン[−C(=O)−R(ここで、Rは、ヒドロカルビル基である)]およびヒドロカルビルオキシヒドロカルビルケトン[−C(=O)−R−O−R(ここで、Rは、二価炭化水素基であり、Rは、ヒドロカルビル基である)]から選ばれる少なくとも1つの一価置換基で置換されたp−フェニレンであり、前記ヒドロカルビルケトンおよびヒドロカルビルオキシヒドロカルビルケトンは、それら自体、非置換もしくは上記にて定義されたもののような少なくとも1つの一価置換基で置換されている。
さらにより好ましいアリーレン(R1−a)単位は、アリールケトンおよびアリールオキシアリールケトンから選ばれる少なくとも1つの一価置換基で置換されたp−フェニレンであり、上記アリールケトンおよびアリールオキシアリールケトンは、非置換もしくは上記にて定義されたもののような少なくとも1つの一価置換基で置換されている。
最も好ましいアリーレン(R1−a)単位は、アリールケトン基で、特にフェニルケトン基で置換されたp−フェニレンである。
好ましいアリーレン(R1−b)単位は、繰り返し単位(R1−b1)[本明細書では以下、アリーレン(R1−b1)単位]、繰り返し単位(R1−b2)[本明細書では以下、アリーレンR1−b2)単位]、繰り返し単位(本明細書では以下、アリーレン(R1−b3)単位]および繰り返し単位(R1−b4)[本明細書では以下、アリーレン(R1−b4)単位]からなる群から選択される。
前記アリーレン(R1−b1)単位に含有されるアリーレン基の非限定的な例としては、1,2−フェニレン(つまりo−フェニレン)、1,2−、2,3−および1,7−ナフチレン、1,2−、1,8−、1,9−、2,3−、2,5−および2,10−フェナントリレンならびに1,2−および1,7−アントリレンが挙げられる。
前記アリーレン(R1−b2)単位に含有されるアリーレン基の非限定的な例としては、1,3−フェニレン(つまりm−フェニレン)、1,3-および1,6−ナフチレン、1,3−、1,5−、1,7−、2,4−、2,9−および3,10−フェナントリレンならびに1,3−および1,6−アントリレンが挙げられる。
前記アリーレン(R1−b3)に含有されるアリーレン基の非限定的な例としては、1,8−ナフチレン、1,10−および3,5−フェナントリレンならびに1,8−および1,9−アントリレンが挙げられる。
本発明に好適なポリマー(PA)の非限定的な例としては、例えば、国際公開第2014/086744号パンフレット(SOLVAY SPECIALTY POLYMERS ITALY S.P.A.)2014年6月12日に記載されているものが挙げられる。
本発明の目的のためには、用語「グロー放電法」は、高周波アンプで作動する方法であって、グロー放電が、エッチングガス媒体を含有するセル中の2つの電極間に電圧をかけることによって発生する方法を意味することを意図する。そのように発生したグロー放電は、次に典型的には、一般にジェットヘッドを用いて、処理されるべき材料の表面上へ移される。あるいは、処理されるべき材料は、そのように発生したグロー放電が処理されるべき材料の表面と直接接触するように、エッチングガス媒体を含有するセル中の電極間に置かれる。
グロー放電法は、典型的には、本発明の方法の工程(i)または工程(i’)において提供されたコアの表面の少なくとも一部上へ1種もしくは複数種の分子をグラフトすることを含む。
本発明の目的のためには、用語「グラフト化」は、それによって1種または複数種の官能基がポリマー骨格の表面上へ挿入されるラジカルプロセスを意味するためにその通常の意味に従って用いられる。
用語「官能基」は、共有結合によって互いに結合した原子の基を意味するためにその通常の意味に従って本明細書では用いられる。
本発明の多層アセンブリのコアの表面の少なくとも一部は、有利には、1種もしくは複数種のグラフト化官能基を含む。
本発明の方法の工程(ii)または工程(ii’)において提供されるコアの表面の少なくとも一部は、典型的には、グロー放電法によって有利に得られる1種もしくは複数種のグラフト化官能基を含む。
本発明の目的のためには、表現「少なくとも一部」は、1種もしくは複数種のグラフト化官能基を含むコアの表面に言及される場合、コアが、その上にグラフト化官能基がまったく存在しないその表面の部分を有する実施形態が、本発明によって依然として包含されることを意味すると理解されるべきである。それにもかかわらず、実質的に本発明の多層アセンブリのコアの全体表面は、1種もしくは複数種のグラフト化官能基を含むと一般に理解される。
「エッチングガス媒体」とは、グロー放電法での使用に好適なガスまたはガスの混合物のいずれかを意味することを本明細書では意図する。
グロー放電法は、典型的には、N、NH、CH、CO、He、OおよびHからなる群から選択される少なくとも1種のガスを含むエッチングガス媒体の存在下で実施される。
エッチングガス媒体は、典型的には、空気をさらに含む。
グロー放電法は、好ましくは、Nおよび/またはNHと、任意選択的に、HおよびHeからなる群から選択される少なくとも1種のガスと、任意選択的に、空気とを含むエッチングガス媒体の存在下で実施される。
本発明の実施形態によれば、エッチングガス媒体は、典型的には、Nを含み、好ましくは、
− 5容積%〜95容積%のNと、
− 任意選択的に、最大で15容積%までのHと、
− 任意選択的に、最大で95容積%までのHeと、
− 任意選択的に、最大で95容積%までの空気と
からなる。
グロー放電法は、典型的には、減圧下でまたは大気圧下で実施される。
グロー放電法は、好ましくは、約760Torrでの大気圧下で実施される。
グロー放電法は、典型的にはとりわけ水分が除かれている(0.001%v/v未満の水蒸気含有量)、空気下または、修正雰囲気下、例えば不活性ガス下のいずれかで実施されてもよい。
グロー放電法は、好ましくは、空気下で実施される。
グロー放電法は、典型的には、1kHz〜100kHzに含まれる高周波で実施される。
グロー放電法は、典型的には、1kV〜50kVに含まれる電圧で実施される。
グロー放電法は、典型的には、プラズマ放電を発生させる。
グラフト化官能基は、典型的には、エッチングガス媒体の1個もしくは複数個の原子を含む。グラフト化官能基は、好ましくは、N含有官能基からなる群から選択される。
および/またはNHと、任意選択的に、HおよびHeからなる群から選択される少なくとも1種のガスと、任意選択的に、空気とを含む、好ましくはそれらからなるエッチングガス媒体を使用するグロー放電法によって得られるグラフト化官能基の非限定的な例としては、とりわけ、アミド基(−CONH)、アミン基(−NH)、イミン基(−CH=NH)およびニトリル基(−CN)などのN含有官能基が挙げられる。
本発明の多層アセンブリのコアの表面の少なくとも一部のグラフト化官能基の種類は、例えば、FT−IR技術、好ましくはFT−IR技術に結合した減衰全反射(ATR)、またはX線誘導光電子分光法(XPS)技術などの任意の好適な技術により測定することができる。
本出願人は、エッチングガス媒体を使用するグロー放電法による処理後に、本発明の多層アセンブリのコアのそのように処理された表面が、成功裡に、その機械的特性などのそのバルク特性を維持することを見いだした。
本出願人はまた、エッチングガス媒体を使用するグロー放電法による処理後に、金属シェルが、成功裡に、本発明の多層アセンブリのコアのそのように処理された表面に接着することを見いだした。
本発明の目的のためには、「無電解めっき」とは、電気化学槽において、典型的には、少なくとも1種の金属塩を含むめっき浴中で実施される方法であって、金属塩の金属カチオンが、好適な化学的還元剤の存在下でその酸化状態からその元素状態へ還元される方法を意味する。
本発明の方法の工程(iii−a)の下で、工程(ii)において提供されたコアの少なくとも一部は、少なくとも1種の金属塩[塩(M1)]を含む液体組成物[組成物(L1)]であって、前記塩(M1)が、典型的には、化合物(M1)の塩である組成物(L1)を使用する無電解析出によってコートされる。
本発明の方法の工程(iii−a’)の下で、工程(ii’)において提供されたコアの少なくとも一部は、少なくとも1種の金属塩[塩(M1)]を含む液体組成物[組成物(L1)]であって、前記塩(M1)が、典型的には、化合物(M1)の塩である組成物(L1)を使用する無電解析出によってコートされる。
本発明の目的のためには、表現「少なくとも一部」は、金属シェルでコートされたコアの表面に言及される場合、コアが、その上に金属シェルがまったく接着されていないその表面の部分を有する実施形態が、本発明によって依然として包含されることを意味すると理解されるべきである。それにもかかわらず、実質的にコアの全体表面は、それに接着して上記で定義されたような金属シェルを有すると一般に理解される。
化合物(M1)は、典型的には、Cu、Ni、Pd、V、Fe、Cr、Mn、Co、Zn、Mo、W、Ag、Au、Pt、Ru、Pd、Sn、それらの合金およびそれらの誘導体からなる群から選択される1種または複数種の金属を含む。
組成物(L1)は、典型的には、少なくとも1種の塩(M1)と、少なくとも1種の有機溶媒[溶媒(S)]と少なくとも1種の還元剤[試剤(R)]とを含む。
溶媒(S)は、典型的には、
− 脂肪族、脂環式または芳香族エーテルオキシド類、より具体的には、ジエチルオキシド、ジプロピルオキシド、ジイソプロピルオキシド、ジブチルオキシド、メチルtertioブチルエーテル、ジペンチルオキシド、ジイソペンチルオキシド、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ベンジルオキシド;ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、
− エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルなどのグリコールエーテル類、
− エチレングリコールメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどのグリコールエーテルエステル類、
− メチルアルコール、エチルアルコール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類、
− アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン類、および
− イソプロピルアセテート、n−ブチルアセテート、メチルアセトアセテート、ジメチルフタレート、g−ブチロラクトンなどの線状または環状エステル類
からなる群から選択される。
試剤(R)は、典型的には、ホルムアルデヒド、ヒドラジンおよび次亜リン酸ナトリウムからなる群から選択される。
本発明の方法の工程(iii−a)の下で、工程(ii)において提供されたコアの少なくとも一部は、
− 工程(ii)において提供されたコアの表面の少なくとも一部を無電解金属化触媒と接触させ、それによって触媒表面を提供する工程と;
− そのようにして得られた触媒表面を、少なくとも1種の金属塩[塩(M1)]を含む液体組成物[組成物(L1)]と接触させる工程であって、前記塩(M1)が、典型的には、化合物(M1)の塩である工程と
による無電解析出によってコートされる。
本発明の方法の工程(iii−a’)の下で、工程(ii’)において提供されたコアの少なくとも一部は、
− 工程(ii’)において提供されたコアの表面の少なくとも一部を無電解金属化触媒と接触させ、それによって触媒表面を提供する工程と;
− そのようにして得られた触媒表面を、少なくとも1種の金属塩[塩(M1)]を含む液体組成物[組成物(L1)]と接触させる工程であって、前記塩(M1)が、典型的には、化合物(M1)の塩である工程と
による無電解析出によってコートされる。
無電解金属化触媒は、典型的には、パラジウム、白金、ロジウム、イリジウム、ニッケル、銅、銀および金に由来する触媒からなる群から選択される。
無電解金属化触媒は、好ましくは、PdClなどのパラジウムに由来する触媒から選択される。
本発明の目的のためには、「電着」とは、電解槽において実施されるプロセスであって、電子が、少なくとも1種の金属塩を含む電解質組成物を通って正極から負極に流れ、それによって金属塩の無機アニオンを正極で酸化させ、金属塩の金属カチオンを負極で還元させ、その結果、その元素状態の金属からなる層が前記負極上へ堆積されるプロセスを意味する。
本発明の目的のためには、用語「正極」は、酸化が起こるアノードを意味することを意図する。本発明の目的のために、用語「負極」は、還元が起こるカソードを意味することを意図する。
本発明の方法の工程(iii−b)の下で、工程(iii−a)において提供された層(L1)の少なくとも一部は、少なくとも1種の金属塩[塩(M2)]を含む液体組成物[組成物(C2)]であって、前記塩(M2)が、典型的には、化合物(M2)の塩である組成物(C2)を使用する電着によってコートされる。
本発明の方法の工程(iii−b’)の下で、工程(iii−a’)において提供された層(L1)の少なくとも一部は、少なくとも1種の金属塩[塩(M2)]を含む液体組成物[組成物(C2)]であって、前記塩(M2)が、典型的には、化合物(M2)の塩である組成物(C2)を使用する電着によってコートされる。
本発明の目的のためには、表現「少なくとも一部」は、層(L1)の表面に言及される場合、層(L1)が、その上に層(L2)がまったく接着されていないその表面の部分を有する実施形態が、本発明によって依然として包含されることを意味すると理解されるべきである。それにもかかわらず、実質的に層(L1)の全体表面は、それに接着して、存在する場合、上記で定義されたような層(L2)を有すると一般に理解される。
本発明の方法の工程(iii−a)または工程(iii−a’)において提供された金属シェルの層(L1)は、典型的には、負極として動作する。
化合物(M2)は、典型的には、Rh、Ir、Ru、Ti、Re、Os、Cd、Tl、Pb、Bi、In、Sb、Al、Ti、Cu、Ni、Pd、V、Fe、Cr、Mn、Co、Zn、Mo、W、Ag、Au、Pt、Ir、Ru、Pd、Sn、Ge、Ga、それらの合金およびそれらの誘導体からなる群から選択される1種または複数種の金属を含む。
組成物(L2)は、典型的には、上記で定義されたような少なくとも1種の塩(M2)と少なくとも1種の有機溶媒[溶媒(S)]とを含む。
電着は、不活性雰囲気下または空気雰囲気下のいずれかで実施されてもよい。電着は、有利には、空気雰囲気下で実施される。
電着は、典型的には、最大でも120℃の温度で実施される。電着は、典型的には、少なくとも20℃の温度で実施される。
本発明の多層アセンブリの金属シェルは、典型的には、100nm〜10μm、好ましくは150nm〜2μmに含まれる厚さを有する。
本発明の多層アセンブリの金属シェルの厚さは、例えば、走査電子顕微鏡(SEM)技術などの任意の好適な技術に従って、または任意の好適な厚さ計を用いることによって測定することができる。
参照により本明細書に援用される特許、特許出願および刊行物のいずれかの開示が用語を不明瞭にさせ得る程度まで本出願の記載と矛盾する場合、本記載が優先するものとする。
本発明は、以下の実施例に関連してこれからより詳細に説明されるが、実施例の目的は、例示的なものであるにすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
原材料
フォーム(P−A):30〜300Kg/mに含まれる密度を有するVDF−HFPポリマーからなる独立気泡ポリマーフォーム。
フォーム(P−A)の製造
フォーム(P−A)は、米国特許出願公開第2014/0171524号明細書(JSP CORPORATION)2014年6月19日の実施例1に記載されている一般的な手順に従って製造した。
実施例1:フォームアセンブリ[アセンブリ(A1)]の製造
実施例1−a:プラズマ処理
大気圧プラズマ処理を、以下の条件で:
− ノズル−基材距離:12mm、
− 気体流:2500nl/h、
− ガス組成:95%N+5%H
− ソースパワー:870VA、
− ノズルスキャン速度:60m/分、2パス、
Plasmatreater AS400を用いてフォーム(P−A)の試料の1つの表面に関して行った。
そのようにして得られた試料を、本明細書では以下「プラズマ処理フォーム(P−A)」と言う。
実施例1−b:金属化
実施例1−aの手順に従って得られたプラズム処理フォーム(P−A)の試料を、以下の工程にかけた。
工程(a):プラズム処理フォーム(P−A)の試料を、イソプロピルアルコールを含有する好適な溶液に浸漬することによってきれいにし、次に、PdCl溶液と接触させた。パラジウムイオンを金属パラジウムに還元した。次に、銅の無電解析出を、硫酸銅、安定剤およびpH補正剤を含有する浴に試料を90秒間浸漬することによって45℃で行い、それによって200nmの厚さを有する金属層(「層(L1−a)」)でコートされたフォーム(P−A)の試料を提供した。
工程(b):工程(a)において提供された層(L1−a)でコートされたフォーム(P−A)の試料を、銅塩を含有する酸性溶液に試料を20分間浸漬することによる室温での電着にかけ、それによって層(L1−a)に接着した金属層(「層(L2−a)」)であって、前記層(L2−a)が2μmの厚さを有する層を提供した。15mA/cm電流を、発電機ELEKTRO−AUTOMATIK EA−PSI 8080−40によって流した。
煤煙の毒性ガス成分の測定
HFの放出を、AITM 3.0004標準法に従って測定した。
ここで下の表1に示されるように、本発明による多層アセンブリは、火災中の毒性ガスの放出がポリマーフォームそれ自体と比べて成功裡にも劇的に減少するように傑出した火炎拡散抵抗に有利にも恵まれていることが分かった。

Claims (15)

  1. − 少なくとも1種のポリマーフォーム[フォーム(P)]を含む組成物[組成物(C)]からなるコアと、
    − 前記コアに接着して、前記コアを少なくとも部分的にコートする金属シェルであって、少なくとも1つの層[層(L1)](前記層(L1)は、少なくとも1種の金属化合物[化合物(M1)]を含む組成物[組成物(C1)]からなる)、および、任意選択的に、少なくとも1つの層[層(L2)](前記層(L2)は、少なくとも1種の金属化合物[化合物(M2)]を含む組成物[組成物(C2)]からなる)を含む金属シェルと
    を含む多層アセンブリ。
  2. フォーム(P)が、少なくとも1種のポリマーフォームビーズ[フォームビーズ(P)]を含む、好ましくはそれからなる、請求項1に記載の多層アセンブリ。
  3. フォーム(P)が、5〜300Kg/m、好ましくは20〜200Kg/mに含まれる密度を有する、請求項1または2に記載の多層アセンブリ。
  4. コアの表面の少なくとも一部が、1種または複数種のグラフト化官能基を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の多層アセンブリ。
  5. グラフト化官能基が、N含有官能基からなる群から選択される、請求項4に記載の多層アセンブリ。
  6. 化合物(M1)が、Cu、Ni、Pd、V、Fe、Cr、Mn、Co、Zn、Mo、W、Ag、Au、Pt、Ru、Pd、Sn、それらの合金およびそれらの誘導体からなる群から選択される1つまたは複数の金属を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の多層アセンブリ。
  7. 化合物(M2)が、Rh、Ir、Ru、Ti、Re、Os、Cd、Tl、Pb、Bi、In、Sb、Al、Ti、Cu、Ni、Pd、V、Fe、Cr、Mn、Co、Zn、Mo、W、Ag、Au、Pt、Ir、Ru、Pd、Sn、Ge、Ga、それらの合金およびそれらの誘導体からなる群から選択される1つまたは複数の金属を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の多層アセンブリ。
  8. 金属シェルが、100nm〜10μm、好ましくは150nm〜2μmに含まれる厚さを有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の多層アセンブリ。
  9. フォーム(P)が、少なくとも1種のフルオロポリマー[ポリマー(F)]を含む、好ましくはそれからなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の多層アセンブリ。
  10. ポリマー(F)が、フッ化ビニリデン(VDF)および、任意選択的に、VDFとは異なる少なくとも1種のフッ素化モノマー[モノマー(F)]に由来する繰り返し単位を含むポリマー(F−1)である、請求項9に記載の多層アセンブリ。
  11. 前記多層アセンブリが、外側シェルをさらに含み、前記外側シェルが金属シェルを取り囲む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の多層アセンブリ。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の多層アセンブリの製造方法であって、
    (i)少なくとも1種のポリマーフォーム[フォーム(P)]を含む組成物[組成物(C)]からなるコアを提供する工程と、
    (ii)工程(i)において提供されたコアの表面の少なくとも一部を、エッチングガス媒体を使用する高周波グロー放電法によって処理する工程と、
    (iii)金属シェルを提供する工程であって、前記金属シェルが、
    (iii−a)工程(ii)において提供されたコアの少なくとも一部を、少なくとも1種の金属塩[塩(M1)]を含む液体組成物[組成物(L1)]を使用して無電解析出によってコートし、それによって少なくとも1つの層[層(L1)](前記層(L1)は、少なくとも1種の金属化合物[化合物(M1)]を含む組成物[組成物(C1)]からなる)を提供する工程と、
    (iii−b)任意選択的に、工程(iii−a)において提供された層(L1)の少なくとも一部を、少なくとも1種の金属塩[塩(M2)]を含む液体組成物[組成物(C2)]を使用して電着によってコートし、それによって少なくとも1種の金属化合物[化合物(M2)]を含む組成物[組成物(C2)]からなる少なくとも1つの層[層(L2)]を提供する工程と
    によって得られる工程と、
    (iv)任意選択的に、存在する場合、工程(iii−a)または工程(iii−b)のいずれかにおいて提供された金属シェル上へ外側シェルを適用する工程と
    を含む方法。
  13. 請求項2〜11のいずれか一項に記載の多層アセンブリの製造方法であって、
    (i’)少なくとも1種のポリマーフォームビーズ[フォームビーズ(P)]を含む組成物[組成物(C’)]からなるコアを提供する工程と、
    (ii’)工程(i’)において提供されたコアの表面の少なくとも一部を、エッチングガス媒体を使用する高周波グロー放電法によって処理する工程と、
    (iii’)金属シェルを提供する工程であって、前記金属シェルが、
    (iii−a’)工程(ii’)において提供されたコアの少なくとも一部を、少なくとも1種の金属塩[塩(M1)]を含む液体組成物[組成物(L1)]を使用して無電解析出によってコートし、それによって少なくとも1つの層[層(L1)](前記層(L1)は、少なくとも1種の金属化合物[化合物(M1)]を含む組成物[組成物(C1)]からなる)を提供する工程と、
    (iii−b’)任意選択的に、工程(iii−a’)において提供された層(L1)の少なくとも一部を、少なくとも1種の金属塩[塩(M2)]を含む液体組成物[組成物(C2)]を使用して電着によってコートし、それによって少なくとも1種の金属化合物[化合物(M2)]を含む組成物[組成物(C2)]からなる少なくとも1つの層[層(L2)]を提供する工程と
    によって得られる工程と、
    (iv’)工程(iii−a’)または工程(iii−b’)のいずれかにおいて提供されたフォームビーズ(P)を成形し、それによって多層アセンブリを提供する工程と、
    (v’)任意選択的に、工程(iv’)において提供された多層アセンブリ上へ外側シェルを適用する工程と
    を含む方法。
  14. エッチングガス媒体が、N、NH、CH、CO、He、OおよびHからなる群から選択される少なくとも1種のガスを含む、請求項12または13に記載の方法。
  15. 航空宇宙、鉄道、自動車、パッケージングおよび工業用途での請求項1〜11のいずれか一項に記載の多層アセンブリの使用。
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