JP2018519866A - X線撮像 - Google Patents

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Abstract

関心オブジェクトを通過した後に検知器おいて受信されるX線信号の強度は、関心オブジェクトによって引き起こされる減衰、位相変化及び散乱の関数である。従来からのX線システムにおいて、これらのコンポーネントを分解することはできなかった。本出願は、関心オブジェクトの部分における位相差によって引き起こされる干渉計パターンの変動に対して非感受性のX線測定技術について論じる。従って、受信される強度測定は、減衰及び散乱コンポーネントのみによって引き起こされるものである。このような位相不変なイメージャを使用した関心オブジェクトの2つの個別の測定を行うことによって、減衰及び散乱コンポーネントは分離され、いわゆる「暗視野」効果から起こる、撮像される関心オブジェクトについての有益な追加的情報を提供する。

Description

本発明は、関心オブジェクトを撮像するためのX線撮像システム、X線撮像のための方法、コンピュータプログラム要素、コンピュータ可読媒体、及び旧来のX線スキャナをレトロフィットするための部品のキットに関する。
従来のX線撮像は、例えば従来からのX線フィルム、又はデジタル検知器を使用して、X線ビームが関心オブジェクトを通過した後にX線ビームの強度プロファイルをサンプリングすることを伴う。しかしながら、関心オブジェクトにおける種々の材料は、X線ビームの位相に種々の形で影響し、関心オブジェクトの内部構造について別の情報源を提供する。これまでは、この情報は失われていた。位相コントラストX線撮像は、撮像されるオブジェクトによってX線に引き起こされる位相変化の存在を活用する。
位相コントラストX線撮像のセットアップにおいては、X線源は、位相格子を照らし、位相格子を越えたところで、X線検知器によって検知されるX線の極大値及び極小値の干渉計パターンを確立する。位相格子に入射したX線ビームの一部分の位相における変化は、干渉計パターンの関連する部分を、X線検知器の平面において変位させる。X線検知器の解像度は、しばしば、干渉パターンを直接的にサンプリングするほどに良好ではない。従って、可動式の分析格子が設けられる。位相コントラストイメージャは、分析格子をX線検知器の平面を横断して決まった回数のステップで移動させることによって干渉パターンをサンプリングし、そのようにして位相シフトに関する情報を導出する。
WO2014/206841は、位相コントラスト撮像システムに関する。しかしながら、そのようなシステムは更に改良され得る。
従って、X線撮像のための改良された技術を得ることは有利である。
このような目的で、本発明の第1の態様は、関心オブジェクトを撮像するためのX線撮像システムを提供する。システムは、X線源と、位相格子と、分析格子と、X線検知器と、処理ユニットとを備える。
X線源、位相格子、分析格子、及びX線検知器は、光路内に配置される。X線源は、光路内に位置し得る関心オブジェクトにX線を照射するように構成される。
分析格子は、X線検知器の近傍に備えられるか、又はX線検知器と一体的に形成される。位相格子は、分析格子の透明セクションの幅に比べて狭い半値全幅距離を有する強度ピークを有する強度プロファイルを備える、X線放射における干渉パターンを生成するように構成され、干渉パターンの強度ピークは、分析格子の透明セクションを通過してX線検知器に入射する。
X線検知器は、第1の干渉パターンを測定することによって第1のX線信号を測定し、及び第2の干渉パターンを独立して測定することによって第2のX線信号を生成するように構成される。位相格子によって生成される干渉パターンは、X線放射と光路内の関心オブジェクトとの相互作用を示す。第1及び第2のX線信号の生成に際して、使用されるX線放射の物理的特性における差異が活用される。
処理ユニットは、第1及び第2のX線信号を使用して、第1及び第2の干渉パターンの減衰コンポーネント及び暗視野コンポーネントを計算するように構成される。
本発明のこの態様によると、移動式分析格子を使った、又は代替的に位相コントラスト構成の線源格子又は焦点を移動させることによる位相ステッピングを使用した干渉パターンのサンプリングを必要としないX線撮像システムが提供される。従って、格子をベースにしたスキャナの機械的な複雑さが減じられ得る。加えて、より迅速なX線取得時間が可能である。この技術は、CTスキャンへの適用がより容易でもある。というのは、CTスキャナの回転頭部において位相ステッピングを行うのは困難だからである。
本発明の第2の態様によると、X線撮像のための方法が提供される。方法は、以下の、
a)X線源を使用して、関心オブジェクトにX線放射を照射するステップと、
b)位相格子にX線放射を照射するステップであって、位相格子は、分析格子の透明セクションの幅に比べて狭い半値全幅距離を有する強度ピークを有する強度プロファイルを備える、X線放射における干渉パターンを生成するように構成され、干渉パターンの強度ピークは、分析格子の透明セクションを通過してX線検知器に入射する、ステップと、
c)分析格子にX線放射を照射するステップであって、分析格子は、X線検知器の近傍に備えられるか、又はX線検知器と一体的に形成される、ステップと、
d)X線検知器によって第1の干渉パターンを測定することによって第1のX線信号を生成するステップと、
e)X線放射と光路内の関心オブジェクトとの相互作用を示す第2の干渉パターンを測定することによって、第2のX線信号を生成するステップと、
f)第1及び第2のX線信号を使用して、第1及び第2の干渉パターンの減衰コンポーネント及び暗視野コンポーネントを計算するステップと
を、有する。
本発明の第3の態様によると、上述のシステムを制御するためのコンピュータプログラム要素が提供され、コンピュータプログラム要素は、処理ユニットによって実行されたときに、上述の方法のステップを実施するように適合される。
本発明の第4の態様によると、前述のプログラム要素を記憶したコンピュータ可読媒体が提供される。
本発明の第5の態様によると、旧来のX線スキャナをレトロフィットするための部品のキットが提供される。
部品のキットは、X線検知器であって、X線検知器の近傍に又はX線検知器と一体的に形成された分析格子を有するX線検知器と、分析格子の透明セクションの幅に比べて狭い半値全幅距離を有する強度ピークを有する強度プロファイルを備える、X線放射における干渉パターンを生成するように構成され、干渉パターンの強度ピークは、分析格子の透明セクションを通過して設置されたX線検知器に入射する、位相格子と、上記の説明によるコンピュータ可読媒体とを備える。
旧来のX線スキャナに部品のキットを設置することで、旧来のX線スキャナがX線の減衰コンポーネント及び暗視野コンポーネントを計算することを可能にする。
別の観点では、本発明の概念は、2つの個別の測定を使用して強度プロファイルを測定することであり、すなわち、干渉パターンを生成する際に使用されるX線放射の物理的特性が測定の間で異なっている。その結果、強度パターンの減衰及び暗視野コンポーネントが計算され得る。これは、分析格子によるX線検知器の位相不変な検知挙動及び比較的細い強度極大値を有する干渉縞によって可能になる。従って、干渉計デバイスはX線における位相シフトに対して非感受性になる。
本発明は、病院などの臨床的環境における有用な適用を可能にする。より具体的には、本発明は、患者の医学的診断のための***X線撮影、放射線診断学、治療X線造影法、コンピュータ断層撮影法(CT)などの撮像モダリティにおける適用に非常に適している。加えて、本発明は、産業環境における有用な適用を可能にする。より具体的には、本発明は、非破壊検査(例えば、生物学的及び非生物学的サンプルの組成、構造並びに/又は品質に関する分析)及びセキュリティスキャン(例えば、空港での荷物のスキャン)における適用に非常に適している。
以下の説明において、「強度プロファイル」という用語は、X線検知器の平面を横断して検知されたX線ビームのエネルギーの範囲を指す。従って、ピクセル化されたX線検知器において、X線撮像システムによって不均一な材料が撮像されるとき、各ピクセルは、X線強度について異なる値を記録する。
各ピクセルにおいて検知される強度プロファイルの強度は、X線の吸収によって引き起こされる減衰コンポーネント、撮像される材料によって誘起されるX線の位相変化によって引き起こされる位相コンポーネント、及び材料内でのX線の小角散乱によって引き起こされる散乱コンポーネントの関数である。従って、各ピクセルにおいて検知される強度は、これら3つのコンポーネントの関数である。位相格子が存在するとき、X線検知器平面を横断する強度プロファイルは、Talbotカーペットなどの干渉計パターンの形態をとる。
強度プロファイルは、少なくとも1つの「強度極大値」を有する。これは、最も高い強度を有する強度プロファイルにおけるポイントである。もちろん、干渉計パターンは反復的なパターンであるので、強度プロファイルは多数の極大値を有するとも考えられ得る。
「強度ピーク」は強度極大値と、ピーク時のエネルギーがある定められた値まで低下する前にピークのどちらの側にもある一定の距離とを有する。ピークは、「半値全幅距離」によって定義される。
所与の数学的関数の「半値全幅距離」は、従属変数がその極大値の半分に等しい位置における2つの独立変数の間の距離である。従って、強度極大値の強度の半分の大きさの強度を有する、強度極大値の両側における2つのポイントの間の距離が、半値全幅距離の定義である。
「X線信号」は、X線検知器の平面を横断してX線検知器に入射するX線の強度を表す一連のピクセル強度値である。
以下の説明において、「分析格子の透明セクションの幅に比べて狭い」という語句は、強度ピークの半値全幅距離が、後続の分析格子の幅よりずっと小さいことを意味する。強度プロファイルを定義する手法の1つは、半値全幅基準を使用することによるものである。
換言すれば、本発明の態様は、狭い干渉縞が、干渉縞よりも大幅に広い透明セクションを有する分析格子に印加されたとき、撮像される材料の位相における変化はX線検知器によって検知されないという事実を活用する。これは、診断中のオブジェクトによって誘起される位相変化が干渉パターンの一部分を移動させたとしても、干渉極大値が送信されるX線エネルギーの大部分を保持し、干渉極大値は非常に細いため、それらは1つの分析器トレンチ内でのみ移動可能であることにより可能となる。極端な位相シフトが起こらない限り、干渉極大値は分析格子の格子バーと衝突しない。従って、診断中の材料によって誘起される相当な大きさの位相変化でさえも、連続的なX線検知器ピクセルを同時に照らす干渉極大値をもたらすことはなく、生成される干渉パターンは実質的に、X線放射の減衰及び小角散乱(暗視野コンポーネント)を表すコンポーネントのみを含む。
いかなる位相シフトコンポーネント信号の変動もないとき、X線検知器における強度の2つの個別の測定(すなわち、X線放射の物理的特性における差異を活用した測定)のみが、入射するX線の減衰コンポーネント及び散乱コンポーネントを解きほぐすために必要とされる。従って、ステップ式(移動式)の分析格子によるサンプリングを必要としない干渉計を使用した撮像機構が提供される。従って、有利には、X線の暗視野コンポーネントについての情報が、より単純でより効率的な撮像システムを使用して導出され得る。
本発明によるX線撮像システムの例において、異なっている物理的特性は、X線放射のエネルギーレベルである。この場合は、特には、X線検知器は、第1の光子エネルギーを検知することによって第1のX線信号を生成し、第2の光子エネルギーを検知することによって第2のX線信号を生成するように構成されたエネルギー感受性検知器であり、第1及び第2の光子エネルギーは互いに異なる。
本発明によるX線撮像システムの別の例において、X線放射の干渉性における差異が使用される。
この場合は、好ましくは、X線撮像システムは、第1のX線信号及び第2のX線信号の各々を合成信号として生成するように構成され、第1のX線信号は干渉性X線によって行われる第1の測定及び非干渉性X線によって行われる第2の測定に基づき、第2のX線信号は干渉性X線によって行われる第3の測定及び非干渉性X線によって行われる第4の測定に基づく。
本発明によるX線撮像システムの別の例において、X線撮像システムは、光路内に位置し得る、X線が干渉性である第1の状態とX線と相互作用してそれらが非干渉性になるようにする第2の状態とに構成され得る選択式X線散乱体を更に備え、第1及び第3の測定は第1の状態にある選択式X線散乱体とともに行われ、第2及び第4の測定は第2の状態にある選択式X線散乱体とともに行われ、減衰及び暗視野コンポーネントは、第1の測定、第2の測定、第3の測定、及び第4の測定を使用して計算される。
本発明によるX線撮像システムの別の例において、X線検知器は、X線散乱体によって覆われた第1のセクションと、X線散乱体によって覆われていない第2のセクションとを備え、X線撮像システムは、X線検知器の第1のセクションを使用して第1のX線信号を生成し、X線検知器の第2のセクションを使用して第2のX線信号を生成するように構成される。
本発明によるX線撮像システムの別の例において、位相格子は、干渉パターンを、干渉パターンの周期の半分よりも小さい半値全幅距離を有する強度ピークを有するように生成するように構成される。
本発明によるX線撮像システムの別の例において、X線撮像システムは、CTスキャナ、Cアームスキャナ、***X線撮影スキャナ、トモシンセシススキャナ、診断X線スキャナ、前臨床撮像スキャナ、非破壊試験スキャナ、又は荷物セキュリティスキャナのグループから選択される。
本発明によるX線撮像方法の方法の例において、第1のX線信号は第1の光子エネルギーを検知することによって生成され、第2のX線信号は第2の光子エネルギーを検知することによって生成され、第1及び第2の検知された光子エネルギーは互いに異なる。
本発明によるX線撮像方法の方法の別の例において、第1のX線信号は、干渉性X線によって行われる第1の測定及び非干渉性X線によって行われる第2の測定に基づく合成信号として生成され、第2のX線信号も又、干渉性X線によって行われる第3の測定及び非干渉性X線によって行われる第4の測定に基づく合成信号として生成される。
本発明によるX線撮像方法の方法の別の例は、光路内に位置し得る選択式X線散乱体を、X線が干渉性であるように第1の状態に切り換えるステップと、第1の測定を実施するステップと、選択式X線散乱体を、X線と相互作用しX線が非干渉性になるように光路内で第2の状態に位置づけるステップと、第2の測定を実施するステップと、選択式X線散乱体を、X線が干渉性になるように光路外で第1の状態に位置づけるステップと、第3の測定を実施するステップと、選択式X線散乱体を、X線と相互作用しX線が非干渉性になるように光路内で第2の状態に位置づけるステップと、第4の測定を実施するステップと、を有し、減衰及び暗視野コンポーネントは、第1の測定、第2の測定、第3の測定、及び第4の測定を使用して計算される。
本発明によるX線撮像方法の別の例において、第1のX線信号は、X線散乱体によって覆われたX線検知器の第1のセクションを使用して生成され、第2のX線信号は、X線散乱体によって覆われていないX線検知器の第2のセクションを使用して生成される。
本発明のこれらの及び他の態様は、以下に記載される実施形態から明らかであり、それらを参照することで明瞭になるであろう。
本発明の例示的な実施形態が、以下の図面を参照して説明される。
本発明の第1の態様による、関心オブジェクトを撮像するためのX線撮像システムを示す図である。 位相格子構造からもたらされる、伝播された波の位相プロファイルを示す図である。 図2Aの位相格子構造によって引き起こされる干渉パターンを示す図である。 X線検知器の一部分を図示する図である。 異なった干渉極大値の位置を有するX線検知器の一部分を図示する図である。 微細構造を有するオブジェクトを撮像したときのX線検知器を図示する図である。 X線撮像システムの別の例を図示する図である。 本発明の第2の態様による方法を図示する図である。
X線撮像の場合、著しい量の情報が、いわゆる「暗視野」によって保持され、この情報は、臨床的状況において、撮像されたオブジェクトについて有益な情報を提供する。暗視野は、撮像されているオブジェクト内でのX線の小角散乱のメカニズムによって形成された画像コントラスト特性である。そのような散乱は、撮像されるオブジェクトについての補完的な、さもなければ、入手の難しい構造的情報を提供する。
X線パターンの強度は、パターンの減衰コンポーネント、位相変化コンポーネント、及び散乱コンポーネントの関数として決定される。
以前は強度プロファイルの暗視野コンポーネントを容易に分解することができなかったため、典型的には、暗視野情報は失われてしまう。従来は(微分位相コントラスト撮像において)、強度プロファイルは、縞位相実現の完全なサイクルにわたって分析格子をステッピング移動させ、分析格子のステッピング移動(又は線源格子若しくはX線源の焦点の移動)によって観察される結果的な強度変調を測定することによって撮像される。
この変調から、X線ビームの位相変化コンポーネントが決定され得る。このような位相ステッピングは機械的に複雑である。取得時間が短時間である状況においてこの技術を使用することは難しい。機械的に複雑なマシンはより高価にもなるであろう。例えば、CT撮像では、画像取得中のガントリーの回転が、各角度のビューについて古典的な位相ステッピングを許さない。
本発明の第1の態様によると、関心オブジェクトを撮像するためのX線撮像システム10が提供される。システムは、X線源12と、位相格子14と、分析格子16と、X線検知器18と、処理ユニット20とを備える。
X線源12、位相格子14、分析格子16、及びX線検知器18は、光路22内に配置される。X線源12は、光路22内に位置し得る関心オブジェクト28にX線を照射するように構成される。分析格子16は、X線検知器18の近傍に備えられるか、又はX線検知器18と一体的に形成される。関心オブジェクト28は除去可能であり、本発明の一部でないことは理解されよう。
位相格子14は、分析格子の透明セクションの幅に比べて狭い半値全幅距離を有する極大値を有する強度プロファイルを備える、X線放射における干渉パターンを生成するように構成される。強度極大値は、分析格子の透明セクションを通過してX線検知器18に入射する。典型的には、複数の微細な干渉極大値を有する適切なX線干渉計パターンを生成可能な特別な格子を使用して、Talbot干渉計が適用される。
本発明の実施形態によると、位相格子は、Talbotカーペットを生成するように構成される。
X線検知器18は、第1の干渉パターンを測定することによって第1のX線信号を生成するように構成される。X線検知器は、第2の干渉パターンを測定することによって第2のX線信号を生成するように構成される。干渉パターンは、X線放射と光路内の関心オブジェクトとの相互作用を示す。処理ユニット20は、第1及び第2のX線信号を使用して、第1及び第2の干渉パターンの減衰コンポーネント及び暗視野コンポーネントを計算するように構成される。好ましくは、第1及び第2のX線信号の生成に際して、X線放射の異なる物理的性質が活用される。
図1は、本発明の第1の態様によるシステム10の例を図示する。例えば回転アノードX線チューブ24を備えるX線源12が図示される。X線チューブから発せられる放射は非干渉性である。干渉分光法は干渉性の放射の使用を前提としている。従って、X線回転チューブが線源24として使用されるときは、干渉性放射を提供するように設計された線源格子26を通してX線ビームを照射することによって干渉性X線が提供される。もちろん、線源格子を使用することなく干渉性のX線放射を提供する方法もある。
代替的な実施形態によると、X線源は、シンクロトロン又は自由電子レーザーである。
干渉性の線源が使用できるときは、任意選択的に、線源格子26は省略されてよい。光路22は、X線源12と位相格子14との間に一列に位置する。位相格子14の向こうには、X線検知器18に近接近して備えられるか、又はX線検知器18と一体的に形成された分析格子16がある。
X線検知器18は、複数のピクセルを備え、これらはピクセルに入射するX線光の強度に比例する電気信号を発する。代替的に、X線検知器18は、異なるエネルギーの光子を異なるエネルギービンに分解することができるエネルギー分解光子計数検知器(energy−resolving photon counting detector)であってもよい。
X線源12が通電されると、X線ビームが線源格子26に入射する。関心オブジェクト28が照らされ、位相格子14は、X線放射における位相格子14の後に干渉パターンを確立する。従って、括弧30によって規定される空間は干渉計であると見なされる。干渉パターンの縞は、分析格子16に入射する。分析格子の一セクションは、金などのX線遮断材料からなり、干渉パターンの入射セクションを遮断する。逆に、分析格子の透明部分は、その場所において入射したX線放射がX線検知器18に続いて入射し、検知されることを可能にする。
処理ユニット20は、X線検知器から複数の信号32を収集するように構成され、これらは読み出し電子機器32を使用して収集され、前処理される。処理ユニット20は、減衰及び/又は散乱による受信された第1及び第2の干渉パターンのコンポーネントをそれぞれ計算する。次いで、減衰及び散乱コンポーネントは、後続のシステム35に出力される。後続のシステムは、例えば、記憶装置、観察モニタ、又は通信接続である。
括弧34及び36によって囲まれる干渉計の領域において得られる干渉パターンは、関心オブジェクト28によって引き起こされる位相の乱れを有さない。というのは、X線が関心オブジェクトを通過しなかったからである。その一方、括弧38によって表される関心オブジェクト28の直接的な光路における干渉パターンは、X線検知器平面18にわたって転換される。
次に図2Aを参照すると、本発明の実施形態による位相格子14の更なる詳細が論じられる。位相格子14は、分析格子の透明セクションの幅に比べて狭い半値全幅距離を有する強度ピークを有する強度プロファイルを備える、X線放射における干渉パターンを生成するように構成される。
分析格子の透明セクションに比べて狭い半値全幅距離を有する強度ピークを有する強度プロファイルを生成するために、位相格子は微細な干渉縞を生成するように設計されなければならず、分析格子は典型的なものよりも広いデューティサイクルを有するように設計されなければならない。図2Aは、パターンの周期性の半分よりも著しく小さい半値全幅(FWHM)を有する強度極大値を有する干渉パターンを生成するように設計された位相格子構造に関連する伝播された波の位相プロファイルを図示する。
国際公開番号WO2012/104770A2号は、このような位相格子の設計を偏光構造プレートとして論じている。
図2Aにおいて、x軸42は、位相格子16の平面を横断する横方向寸法を表す。y軸44は、格子を横断する横方向寸法のあるポイントにおけるX線位相差(+πラジアンから−πラジアンの範囲)を示す。
図2Bは、図2Aの位相格子構造が位相格子16として適用され、分析格子が存在しないときのX線検知器の平面を横断する伝播された波の強度プロファイルを図示する。
図2Bのx軸46は、典型的な干渉パターンを横断する横方向寸法をマイクロメートル単位で示す。y軸48は、干渉計における検知器平面を横断する標準化されたX線強度を示す。図示されるように、図2Aに示される位相格子構造は、検知器において、平方シンク関数(squared sinc function)の形に近い形の2つのピークを有する伝播された波の強度プロファイルをもたらす。従って、干渉縞は、従来のステップ式の位相コントラストシステムにおいて期待される通常の正弦波強度プロファイルよりもいっそう微細になる。
図3を参照すると、X線検知器構成50が図示される。X線検知器構成50は、X線検知器18のピクセル56が作成されたシリコンウェハ52と、複数の分析格子ライン54とを備える。分析格子ラインは、X線を吸収する高密度の材料から作られる。例えば、分析格子は金から作られ得る。
分析格子は、X線検知器18(シリコンウェハ52内に作成される)の近傍に備えられるか、又はX線検知器18と一体的に形成される。従って、図3に示された実施形態においては、例えば、分析格子ライン54は、沈着プロセスによって沈着されたものであるので、シリコンウェハ52に直接的に取り付けられる。代替的に、分析格子ライン54は、別のX線透過材料に配置され、シリコンウェハ52の近傍に保持されてもよい。
シリコンウェハ52は、複数のX線検知器ピクセル56a、56b、56c、56dを備える。ピクセル56は、X線放射に晒されると、読み出し電子機に検知されて更なる処理のために送られる電気信号を発する。送信される電気信号の大きさは、各ピクセルに入射するX線の強度に比例する。
代替的に、エネルギー分解検知器ピクセル(及び付随する回路)は、異なるエネルギーを有する光子を同定し、それらを特定のエネルギービンに割り当てることができる。
図3において、分析格子は、ピッチW、格子ライン厚t、高さhを有する。分析格子ライン54のうちの1つによって覆われていないシリコンウェハの部分は、透明格子部分であると見なされ、分析格子ライン54に比べて、X線放射が減衰せずに通過することを可能にする。ピッチWは、格子ラインの幅に透明格子部分の幅を足したものである。位相格子(不図示)を通過したX線は、分析格子ライン54に入射する。X線波頭は矢印58で示される。
本発明の実施形態による位相格子を使用することで、60a、60b、60c、及び60dによって表される微細な干渉縞は、それぞれ、透明格子部分を通過してX線検知器ピクセル56a、56b、56c、及び56dに入射する。分析格子54の各透明部分は、それぞれの検知器ピクセル56a、56b、56c、56dと整列している。
図示される例において、微細な干渉縞は、分析格子の透明セクションの幅に比べて狭い半値全幅距離を有する強度プロファイルを有する。従って、透明格子部分を通過する干渉縞のエネルギーの実質的に全てが、X線検知器によって分解され、通常のX線検知器変換損失を可能にする。
図4Aは、同一の分析格子ライン54とシリコンウェハ上のX線検知器52とを備える、図3のものと類似のX線検知器アセンブリ50を図示する。この場合においては、3つの異なる干渉プロファイルの影響が同一の図に示されている。知られているように、光路28内のX線に位相差を引き起こす材質部分は、位相格子14の後で、分析平面上で干渉パターンの横方向の移動をもたらす。
従って、例えば、干渉極大値62bは、参照位相角度φラジアンにおける干渉極大値の通常の位置を示す。ピクセルの左端の干渉縞62aの位置は、φ−δラジアンの干渉パターンの部分における位相シフトを示す。干渉縞62cは、φ+δラジアンの位相シフトを有する干渉縞の位置を示す。このような移動は、例えば柔らかい組織から骨への関心オブジェクト28内の材質の遷移によって引き起こされる。
従って、光路のある部分において位相シフトが起こると、比較的狭い干渉極大値62が分析格子54のトレンチ内で漂うことが分かる。分析格子54の各透明部分は検知器ピクセル56a、56b、56c、56dのうちの1つに整列しているので、φ−δと同程度に小さい又はφ+δと同程度に大きい位相シフトがあっても、干渉極大値は分析格子ライン54と衝突することはなく、広範囲の位相について同一の検知器ピクセルが照らされることは明らかである。
φ−δ又はφ+δよりも大きな位相シフトが波頭によって起こったとすると、干渉縞62は、例えば格子54又は55と衝突する。しかしながら、格子寸法は、X線撮像システムの特定の適用範囲について関心オブジェクトによって起こる大部分の位相シフトに対して、X線検知器が実質的に位相不変であるように設計され得る。
換言すれば、分析格子54の透明セクションの幅に比べて狭い半値全幅距離を有する強度プロファイルを生成する位相格子の構成は、(関心オブジェクトの材質均一性の変動による)位相コンポーネントが、X線検知器18によって検知される強度プロファイルから除去されることを可能にする。
強度プロファイルの残りのコンポーネントは、関心オブジェクトによる減衰、及び撮像される材料の微細構造によるX線波頭の散乱からもたらされる。このような散乱は、暗視野散乱と称される。材料によって引き起こされる位相変位は位相格子及び分析格子のこのような組み合わせによって除去されるので、減衰及び暗視野コンポーネントを分離するために、関心オブジェクトの少なくとも2つの個別の測定が行われる。それにより、X線の減衰コンポーネント及び暗視野コンポーネントが計算される。このような個別の測定を実施する方法が、続いて論じられる。
図4Bは、X線源12によって照らされる光路内の関心オブジェクトが、微細構造を含む関心オブジェクト28である場合を図示する。典型的な微細構造は、例えば、哺乳類の骨の内部に見られる、マイクロメートル単位のマトリックス反復を有する骨の微細なマトリックスである。
分析格子において観察される強度変調は、前述の干渉計が微細構造によって誘起される波頭の平坦性の乱れをどのように感受するかを示す。屈折によって引き起こされる干渉縞が、スペクトル特性において広幅化63を引き起こすことが分かる。分析格子の分析格子ライン54に吸収される強度が多いほど、ピクセル56a、56b、56c、56dの各々において吸収される強度が対応して減少する。
既に述べたように、減衰及び散乱による測定された強度の減少を判別するために、少なくとも2つの別個の測定が必要となるが、分析格子16の移動の必要はない。
従って、本発明の実施形態において、分析格子は、静的な格子である。
これは、X線強度プロファイルを決定するために分析格子の約8段階の機械的位相ステップが行われることが必要とされて時間遅延及び機械的複雑さを伴う微分位相コントラスト撮像システムにおける要求仕様に好都合に匹敵する。
上に論じられたように、位相格子14は、分析格子の透明セクションの幅に比べて狭い半値全幅距離を有する強度ピークを有する強度プロファイルを備える、X線放射における干渉パターンを生成するように構成される。
次に、狭い半値全幅距離を構成するもの、及びこれを達成することができる格子サイズについて、より詳細に説明される。
本発明の実施形態によると、前述されたようにX線撮像システム10が提供され、位相格子14は、干渉パターンの周期の半分よりも小さい半値全幅を有する干渉パターンとしての干渉パターンを提供するように構成される。
本発明の実施形態によると、前述されたようにX線撮像システム10が提供され、位相格子14は、分析器ピッチWの幅の半分よりも小さい半値全幅を有する干渉パターンとしての干渉パターンを提供するように構成される。
本発明の実施形態によると、前述されたようにX線撮像システム10が提供され、位相格子14は、0.7、0.65、0.60、0.55、0.50、0.45、0.4、0.35、0.3、0.25、0.2、0.15、0.1、0.05、0.04、0.03、0.02、又は0.01の干渉パターンの周期のリストから選ばれた任意の値よりも小さい半値全幅距離を有する強度ピークを有する干渉パターンを提供するように構成される。
本発明の実施形態によると、前述されたようにX線撮像システム10が提供され、位相格子14は、0.7、0.65、0.60、0.55、0.50、0.45、0.4、0.35、0.3、0.25、0.2、0.15、0.1、0.05、0.04、0.03、0.02、又は0.01の分析器ピッチWの幅のリストから選ばれた任意の値よりも小さい半値全幅距離を有する強度ピークを有する干渉パターンを提供するように構成される。
「干渉パターンの周期」という用語は、干渉パターン上の1つのポイントからの距離であって、干渉パターンの強度の1つの完全な振動がその距離にわたって生じた距離を意味することに留意されたい。
本発明の実施形態によると、前述されたようにX線撮像システム10が提供され、位相格子14は、0.7、0.65、0.60、0.55、0.50、0.45、0.4、0.35、0.3、0.25、0.2、0.15、0.1、0.05、0.04、0.03、0.02、又は0.01の分析格子の周期のリストから選ばれた任意の値よりも小さい半値全幅距離を有する干渉パターンを提供するように構成される。
「分析格子の周期」という用語は、分析格子上の1つのポイントからの距離であって、分析格子のプロファイルの1つの完全な振動がその距離にわたって生じた距離を意味することに留意されたい。
従って、分析格子の透明セクションの幅に比べて狭い強度ピークは、少なくとも上記の定義によって選択された寸法を有するものである。
分析格子16のデューティサイクルは、比率:分析格子の透明部分の幅/格子ピッチによって表されるものとも考えられる。
本発明の実施形態によると、分析格子及び/又は位相格子は、以下の長さのリスト:0.95μm、1.0μm、1.05μm、1.10μm、1.15μm、1.20μm、1.25μm、1.30μm、1.35μm、1.40μm、1.45μm、1.50μm、1.55μm、1.60μm、1.65μm、1.70μm、1.75μm、1.80μm、1.85μm、1.90μm、1.95μm、2.0μm、2.05μm、2.10μm、2.15μm、2.20μm、2.25μm、2.30μm、2.35μm、2.40μm、2.45μm、2.50μm、2.55μm、2.60μm、2.65μm、2.70μm、2.75μm、2.80μm、2.85μm、2.90μm、2.95μm、3.0μm、3.05μm、3.10μm、3.15μm、3.20μm、3.25μm、3.30μm、3.35μm、3.40μm、3.45μm、3.50μm、3.55μm、3.60μm、3.65μm、3.70μm、3.75μm、3.80μm、3.85μm、3.90μm、3.95μm、4.00μm、4.05μm、4.10μm、4.15μm、4.20μm、4.25μm、4.30μm、4.35μm、4.40μm、4.45μm、4.50μm、4.55μm、4.60μm、4.65μm、4.70μm、4.75μm、4.80μm、4.85μm、4.90μm、4.95μm、5.00μm、5.05μm、5.10μm、5.15μm、5.20μm、5.25μm、5.30μm、5.35μm、5.40μm、5.45μm、5.50μm、6.00μm、6.50μm、7.00μm、7.50μm、8.00μm、8.50μm、9.00μm、9.50μm、10.00μm、10.50μm、11.00μm、11.50μm、12.00μm、12.50μm、13.00μm、13.50μm、14.00μm、14.50μm、15.00μm、15.50μm、16.00μm、16.50μm、17.00μm、18.00μm、18.50μm、19.00μm、19.50μm、20.00μmのうちの1つから選ばれる長さに等しい又はそれより短いピッチを有する。
本発明の実施形態によると、分析格子及び/又は位相格子のデューティサイクルは、以下のリスト:0.5、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59、0.6、0.61、0.62、0.63、0.64、0.65、0.66、0.67、0.68、0.69、0.70、0.71、0.72、0.73、0.74、0.75、0.76、0.77、0.78、0.79、0.8、0.81、0.82、0.83、0.84、0.85、0.86、0.87、0.88、0.89、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95から選ばれる値よりも大きい。
本発明の実施形態によると、分析格子及び/又は位相格子のデューティサイクルは、以下のリスト:0.5から0.9、0.51から0.9、0.52から0.9、0.53から0.9、0.54から0.9、0.55から0.9、0.56から0.9、0.57から0.9、0.58から0.9、0.59から0.9、0.6から0.9、0.61から0.9、0.62から0.9、0.63から0.9、0.64から0.9、0.65から0.9、0.66から0.9、0.67から0.9、0.68から0.9、0.69から0.9、0.70から0.9、0.71から0.9、0.72から0.9、0.73から0.9、0.74から0.9、0.75から0.9、0.76から0.9、0.77から0.9、0.78から0.9、0.79から0.9、0.8から0.9、0.81から0.9、0.82から0.9、0.83から0.9、0.84から0.9、0.85から0.9、0.86から0.9、0.87から0.9、0.88から0.9、0.89から0.9、0.90から0.96、0.91から0.96、0.92から0.96、0.93から0.96、0.94から0.96、0.95から0.96、から選ばれる範囲内にある。
本発明の実施形態によると、上に定義された分析格子/位相格子のピッチ長さ及びデューティサイクルの任意のものは、分析格子の透明セクションの幅及び格子ライン54の幅を定義するために組合わせられてよい。
上に論じられたように、X線検知器18は、複数のエネルギービンを用いる光子計数器などのエネルギー分解検知器であってよい。X線源は、多色性の放射を発する。エネルギー分解検知器は、入射するX線の減衰又は小角散乱を、種々のエネルギー範囲について検知するために使用される。従って、2つの個別の強度プロファイルが、エネルギー分解検知器を使用して検知される。
本発明の実施形態によると、上に論じられたX線撮像システム10が提供され、X線検知器18は、第1の検知された光子エネルギーを検知することによって第1のX線信号を生成し、第2の検知された光子エネルギーを検知することによって第2のX線信号を生成するように構成されたエネルギー感受性検知器であり、第1及び第2の検知された光子エネルギーは互いに異なる。
以下の第1及び第2の光子エネルギー範囲は、例えばCT又はX線システムに適用可能である。
本発明の実施形態によると、第1の検知された光子エネルギーは25〜50keVの範囲内にあり、第2の検知された光子エネルギーは、50〜140keVの範囲内にある。
本発明の実施形態によると、第1の検知された光子エネルギーは25〜80keVの範囲内にあり、第2の検知された光子エネルギーは、80〜140keVの範囲内にある。
本発明の実施形態によると、第1の検知された光子エネルギーは25〜100keVの範囲内にあり、第2の検知された光子エネルギーは、100〜140keVの範囲内にある。
以下の第1及び第2の光子エネルギー範囲は、例えば***X線撮影システムに適用可能である。
本発明の実施形態によると、第1の検知された光子エネルギーは5〜15keVの範囲内にあり、第2の検知された光子エネルギーは、15〜40keVの範囲内にある。
本発明の実施形態によると、第1の検知された光子エネルギーは5〜25keVの範囲内にあり、第2の検知された光子エネルギーは、25〜40keVの範囲内にある。
本発明の実施形態によると、第1の検知された光子エネルギーは5〜30keVの範囲内にあり、第2の検知された光子エネルギーは、30〜40keVの範囲内にある。
上述の実施形態によると、関心オブジェクト28の材料の不均一性によって生じた位相差に影響されない2つの個別の強度プロファイルが推論される。従って、イメージャの再構成ステップ、又はイメージャ内へのオブジェクトの除去/再挿入が避けられる。
このような手法は、エネルギー依存の減衰、視認性、及び検知器のスペクトル感度のためのモデルを提供することによって実現される。モデルは、例えば、強度プロファイルの特定の形態に依存する。代替的に、又は追加的に、種々の材料からなる模型(phantom)の測定によってルックアップテーブルが導出される。例えば、Delrin(商標)(水と同等のスペクトル減衰を有する材料)及び無視できる減衰を有する強散乱材料で作られた模型が、ルックアップテーブルの値を生成するために使用され得る。光子計数結果は、有効なDelrin(商標)の長さ及び散乱材料の長さにマッピングされ、次いで、これらは減衰及び暗視野信号に変換される。
本発明の実施形態によると、X線撮像システムが提供され、X線撮像システムは、第1のX線信号及び第2のX線信号の各々を合成信号として生成するように構成され、第1のX線信号は干渉性X線によって行われる第1の測定及び非干渉性X線によって行われる第2の測定に基づき、第2のX線信号は干渉性X線によって行われる第3の測定及び非干渉性X線によって行われる第4の測定に基づき、減衰及び暗視野コンポーネントは、第1の測定、第2の測定、第3の測定、及び第4の測定を使用して計算される。
関心オブジェクト28についての2つの個別の情報源を生成するための別の選択肢は、強度プロファイル測定の第1のセットを得るために干渉計を干渉性のX線で照らし、そして続いて非干渉性のX線で照らすことである。
1つの実施形態によると、X線源12は、非干渉性のX線光を発するX線チューブ24を備える。線源格子26は、X線ビームを干渉性にする。選択式X線散乱体(図1では図示されない)は、光路22内に切り換えられ、線源格子26を通過した後のX線ビームを再び非干渉性化する。
代替的に、これと同等の手法としては、線源格子26をX線源12の出力ポートから除去して、X線チューブ24からの非干渉性光が関心オブジェクト28に直接的に照射され得るようにすることがある。
従って、上述の実施形態によると、強度測定は、先ず干渉性X線を使用してX線検知器18を使用し、次いで非干渉性X線が照射されることによって行われる。
本発明の実施形態によると、X線撮像システム10は、関心オブジェクトが光路22内に存在しないときに第1の干渉パターンを測定することによって第1のX線信号を生成するように構成される。
本発明の実施形態によると、X線撮像システム10は、関心オブジェクトが光路22内に存在するときに第2の干渉パターンを測定することによって第1のX線信号を生成するように構成される。
本発明の実施形態によると、X線撮像システムが上に論じられたように提供され、このX線撮像システムは、光路内に位置し得る、X線が干渉性である第1の状態とX線と相互作用してそれらが非干渉性になるようにする第2の状態とに構成され得る選択式X線散乱体を更に備え、第1及び第3の測定は第1の状態にある選択式X線散乱体とともに行われ、第2及び第4の測定は第2の状態にある選択式X線散乱体とともに行われ、減衰及び暗視野コンポーネントは、第1の測定、第2の測定、第3の測定、及び第4の測定を使用して計算される。
「合成信号」という用語は、第1のX線信号及び第2のX線信号の各々を生成するときに、2つの測定が行われなければならない事実を指す。
特には、合成信号は、本発明の実施形態によって第1のX線信号及び第2のX線信号を生成するために以下のように使用される。
この実施形態によると、X線干渉パターンの4つの個別の測定が行われる。1組の測定は関心オブジェクトが光路22内にない状態で行われ、1組の測定は関心オブジェクトが光路22内にある状態で行われる。
減衰コンポーネント(X線検知器の各ピクセルに対して)は以下のように定義される。
Figure 2018519866
暗視野コンポーネント(X線検知器の各ピクセルに対して)は以下のように定義される。
Figure 2018519866
示されている「0」は、オブジェクトが光路22内にない状態で測定された値を表す。下付き文字のない数量は、オブジェクトが光路内にある状態で行われた測定を表す。
1つの実施形態において、測定された信号のモデルは、signal=I(l+V)である。
従って、4つの単独の測定が実施される。第1の組は関心オブジェクトが光路内にない状態で実施され、第2の組は関心オブジェクトが光路内にある状態で実施される。
測定の各々の組は、干渉性X線放射とともに行われる測定と、非干渉性放射なしに行われる測定とに分割される。上に述べたように、これは、非干渉性X線源を使用し、選択式線源格子を光路22内に切り換えてX線放射を干渉性にするか、又は干渉性線源を提供し、散乱板を光路内に切り換えることによって達成される。
従って、検知器ピクセル当たりの4つの測定された信号が、sigI、sigIV、sigI、及びsigIVとして提供され得る。
こうして、減衰及び暗視野信号が、各検知器ピクセルについて計算され得る。
sigI=I (1)
sigIV=I(l+V) (2)
sigI=I (3)
sigIV=I(l+V) (4)
本発明の実施形態によると、前述のX線撮像システムが提供され、X線検知器18は、X線散乱体によって覆われた第1のセクションと、X線散乱体によって覆われていない第2のセクションとを備える。X線撮像システムは、X線検知器の第1のセクションを使用して第1のX線信号を生成し、X線検知器の第2のセクションを使用して第2のX線信号を生成するように構成される。
本発明の実施形態によると、CTスキャナのファンX線源の一部分は、非干渉性化フィルタを備え、一部分は非干渉性化フィルタを備えない。
これらの実施形態によると、上に論じられた検知原理は、CTスキャナに適用される。非干渉性放射と干渉性放射との組み合わせが、CTファンビーム源に置かれた又はCTスキャナの検知器の一部分を覆うように置かれた散乱板の結果として提供される。
CTスキャナ検知器は、(ファン方向又はZ方向に)2つの部分に分割される。1つの部分は、強散乱板を備え、他の半分は覆われていない。こうして、オブジェクトを通過する全てのパスについて、暗視野情報を判定するための投影及び減衰を判定するための別の投影が、CTスキャナの線源として提供され、検知器のヘッドは患者の周りを回転する。
上に述べたように、位相格子から発せられる強度プロファイルの狭い干渉極大値が、入射するX線ビームの強度の大部分を、高いデューティサイクルを有する(比較的広いX線透過エリアを有し、比較的狭い遮断エリアを有する)分析格子16の透明セクション内に入ることを可能にする。干渉パターンの半値全幅距離は、分析格子16の透明セクションの幅に比べて狭いので、干渉パターンの一部分の横方向位置を変える位相シフトは、干渉極大値が分析格子16の不透明な格子と衝突せず、位相不変な検知を可能にすることを意味する。
この実施形態における2つの個別の測定は、強散乱板に覆われ、非干渉性のX線放射を受け取るCTスキャナの検知器の部分、及び強散乱板に覆われていない、干渉性のX線放射を受け取るCTスキャナの検知器の部分から集められた干渉パターンに起因する。
本発明の実施形態によると、第1のセットの干渉性及び非干渉性測定は、CTスキャナの検知器によって、関心オブジェクトが光路内に存在しないときになされ、第2のセットの干渉性及び非干渉性測定は、CTスキャナの検知器によって、関心オブジェクトが光路内に配置されたときになされる。
上述の技術が、X線スキャンにおいて広範な適用範囲を有することは理解されよう。
本発明の実施形態によると、X線撮像システム10が前述されたように提供され、X線撮像システムは、CTスキャナ、Cアームスキャナ、***X線撮影スキャナ、トモシンセシススキャナ、診断X線スキャナ、前臨床撮像スキャナ、非破壊試験スキャナ、又は荷物セキュリティスキャナのグループから選択される。
本発明の実施形態によると、分析格子16は、決まった位置に保持された位相ステップ式の分析格子であり、位相格子14は、上述されたように、分析格子の透明セクションの幅に比べて狭い半値全幅距離を有する強度ピークを有する強度プロファイルを備える、X線放射における干渉パターンを生成するように構成される。
上述の技術はステップ式の分析格子を有する従来の微分位相コントラストマシンにも適用可能であることは理解されよう。分析格子16は、個別の減衰及び暗視野測定の期間中に同一の位置に保持され、微細な干渉縞を与える特別な種類の位相格子14が光路内に切り換えられ、従来の位相格子が光路から外に切り換えられる。このようにして、二重機能X線マシンが提供され得る。
図5は、X線撮像システムの典型的な臨床適用例としてのシステム80を示す。システム80は、X線源84とX線検知器86とを備えるCアームX線イメージャ82を有する。X線源84は、X線チューブと線源格子とを備える、図1において前述の線源である。X線検知器86は、図1において説明したように、位相格子14と、X線検知器18と、分析格子16とを備える検知器である。関心オブジェクトは、テーブル88上で、X線源84とX線検知器86との間に置かれる。処理ユニット90は、X線検知器86から受信した信号を処理し、X線診断図はスクリーン92に表示される。
本発明の第2の態様によると、図6に図示されるように、X線撮像のための方法64が提供され、方法は、以下の、
a)X線源を使用して、関心オブジェクトにX線放射を照射するステップ66と、
b)位相格子にX線放射を照射するステップ68であって、
位相格子は、分析格子の透明セクションの幅に比べて狭い半値全幅距離を有する強度ピークを有する強度プロファイルを備える、X線放射における干渉パターンを生成するように構成され、干渉パターンの強度ピークは、分析格子の透明セクションを通過してX線検知器に入射する、ステップ68と、
c)分析格子にX線放射を照射するステップ70であって、
分析格子は、X線検知器の近傍に備えられるか、又はX線検知器と一体的に形成される、ステップ70と、
d)X線検知器によって第1の干渉パターンを測定することによって第1のX線信号を生成するステップ72と、
e)X線放射と光路内の関心オブジェクトとの相互作用を示す第2の干渉パターンを測定することによって、第2のX線信号を生成するステップ74と、
f)第1及び第2のX線信号を使用して、第1及び第2の干渉パターンの減衰コンポーネント及び暗視野コンポーネントを計算するステップ76と
を、有する。
本発明の第2の態様によると、照射されたX線の減衰コンポーネント及び暗視野コンポーネントを分離することが可能であり、従って、機械的な格子配列を使用して縞位相実現の完全なサイクルにわたる連続的なステッピング移動を必要としないX線スキャナを提供することが可能である。従って、X線撮像方法の複雑さが軽減される。
本発明の実施形態によると、前述されたように方法が提供され、ステップd)において、第1のX線信号は第1の検知された光子エネルギーを検知することによって生成され、更には、ステップd)において、第2のX線信号は第2の検知された光子エネルギーを検知することによって生成され、第1及び第2の検知された光子エネルギーは互いに異なる。
本発明の実施形態によると、上述の方法が提供され、ステップd)において、第1のX線信号は、干渉性X線によって行われる第1の測定及び非干渉性X線によって行われる第2の測定に基づく合成信号として生成され、ステップe)において、第2のX線信号も又、干渉性X線によって行われる第3の測定及び非干渉性X線によって行われる第4の測定に基づく合成信号として生成される。
本発明の実施形態によると、上述の方法が提供され、方法は、
d1)光路内に位置し得る選択式X線散乱体を、X線が干渉性であるように第1の状態に切り換えるステップと、
d2)第1の測定を実施するステップと、
d3)選択式X線散乱体を、X線と相互作用しX線が非干渉性になるように光路内で第2の状態に位置づけるステップと、
d4)第2の測定を実施するステップと、
e1)選択式X線散乱体を、X線が干渉性になるように光路外で第1の状態に位置づけるステップと、
e2)第3の測定を実施するステップと、
e3)選択式X線散乱体を、X線と相互作用しX線が非干渉性になるように光路内で第2の状態に位置づけるステップと、
e4)第4の測定を実施するステップと、を更に有し、
ステップf)において、減衰及び暗視野コンポーネントは、第1の測定、第2の測定、第3の測定、及び第4の測定を使用して計算される。
関心オブジェクトが光路内にあった状態又は光路内になかった状態、及びX線ビームが非干渉性であった状態又は干渉性であった状態での(第1のX線信号及び第2のX線信号の2つの合成測定をそれぞれ形成する)少なくとも4つの測定結果のセットが提供される限りにおいて、ステップd1)からd4)、及びステップe1)からe4)は任意の順序で実施されてよいことは、当業者には理解されるであろう。
本発明の実施形態によると、前述されたように方法が提供され、位相格子は、干渉パターンの周期の半分よりも小さい半値全幅距離を有する強度ピークを有する干渉パターンを生成するように構成される。
本発明の第3の態様によると、X線システムの前述の説明のうちの1つによるシステムを制御するためのコンピュータプログラム要素が提供され、コンピュータプログラム要素は、処理ユニットによって実行されたときに、前述の方法のうちの1つによる方法のステップを実施するように適合される。
本発明の第4の態様によると、前述のプログラム要素を記憶したコンピュータ可読媒体が提供される。
本発明の第5の態様によると、旧来のX線スキャナをレトロフィットするための部品のキットが提供される。
部品のキットは、X線検知器であって、X線検知器の近傍に又はX線検知器と一体的に形成された分析格子を有するX線検知器と、X線放射における干渉パターンを生成するように構成された位相格子とを備える。位相格子は、分析格子の透明セクションの幅に比べて狭い半値全幅距離を有する強度ピークを有する強度プロファイルを備え、干渉パターンの強度ピークは、分析格子の透明セクションを通過して、設置されたX線検知器に入射する。キットは、前述のコンピュータ可読媒体も備える。旧来のX線スキャナに部品のキットを設置することで、旧来のX線スキャナがX線の減衰コンポーネント及び暗視野コンポーネントを計算することを可能にする。
コンピュータプログラム要素は、これも本発明の実施形態であり得るコンピュータユニット上に記憶される。コンピューティングユニットは上述の方法のステップを実施するか又はその実施を誘起するように適合される。更には、これは上述の装置のコンポーネントを操作するように適合される。
コンピューティングユニットは、自動的に動作するように及び/又はユーザの命令を実行するように適合され得る。コンピュータプログラムは、ワーキングメモリ又はデータプロセッサにロードされる。従って、データプロセッサは、本発明の方法を実行するために備えられる。
コンピューティングユニットは、計算集約的な(computationally intensive)動作を実施するために、グラフィックスカード又はFPG拡張カードなどの高性能処理ユニットによって補助され得る。本発明のこの例示的な実施形態は、最初から本発明がインストールされたコンピュータプログラム、及びアップデートにより既存のプログラムを本発明を使用するプログラムに変更するコンピュータプログラムの両方を網羅する。
コンピュータプログラムは、他のハードウェアとともに若しくはその一部として供給される光学記憶媒体又は固体媒体などの適切な媒体上に記憶及び/又は配信されるが、インターネット又は他の有線若しくは無線遠隔通信システムなどを介して、他の形態で配信されてもよい。
コンピュータプログラムは、ワールドワイドウェブ等のネットワークを介して提示されてもよく、このようなネットワークからデータプロセッサのワーキングメモリにダウンロードされ得る。
本発明の更なる例示的な実施形態によると、コンピュータプログラム要素をダウンロードで利用可能にする媒体が提供され、このコンピュータプログラム要素は、本発明の前述の実施形態のうちの1つによる方法を実施するように構成される。
本発明の実施形態は、種々の主題を参照して説明されていることに留意されたい。特には、いくつかの実施形態は、方法タイプの請求項を参照して説明され、その一方で、他の実施形態は、デバイスタイプの請求項を参照して説明されている。
当業者は、上記及び以下の説明から、別に通知されない限り、主題の1つのタイプに属する特徴の任意の組み合わせに加えて、種々の主題に関連する特徴の間の任意の他の組み合わせも本出願によって開示されると見なされることを推論するであろう。
全ての特徴は、これらの特徴の単純な総和より多くの共同的な効果を提供するために組合わせられ得る。本発明は図面及び前述の説明において詳細に示され及び説明されたが、そのような例示及び説明は、説明的又は例示的であるものと見なされ、限定的なものではない。本発明は、開示される実施形態に限定されない。開示された実施形態に対する他の変形が、図面、本開示及び従属請求項を検討することにより、本発明を実施するにあたり当業者によって理解され、実行され得る。
特許請求の範囲において、「備える(comprising)」という語は、他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「a」又は「an」は複数性を排除するものではない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、特許請求の範囲に記載されるいくつかのアイテムの機能を果たすことができる。特定の手段が互いに異なる従属請求項に記載されるという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用され得ないことを示すものではない。特許請求の範囲における任意の参照符号は、発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。

Claims (15)

  1. X線源と、
    位相格子と、
    分析格子と、
    X線検知器と、
    処理ユニットとを備える関心オブジェクトを撮像するためのX線撮像システムであって、
    前記X線源、前記位相格子、前記分析格子、及び前記X線検知器は、光路内に配置され、
    前記X線源は、前記光路内に位置し得る関心オブジェクトにX線を照射し、
    前記分析格子は、前記X線検知器の近傍に備えられるか、又は前記X線検知器と一体的に形成され、
    前記位相格子は、前記分析格子の透明セクションの幅に比べて狭い半値全幅距離を有する強度ピークを有する強度プロファイルを備える、X線放射における干渉パターンを生成し、前記干渉パターンの前記強度ピークは、前記分析格子の前記透明セクションを通過して前記X線検知器に入射し、
    前記X線検知器は、第1の干渉パターンを測定することによって第1のX線信号を生成し、及び第2の干渉パターンを独立して測定することによって第2のX線信号を生成し、前記干渉パターンは、前記X線放射と前記光路内の前記関心オブジェクトとの相互作用を示し、
    前記処理ユニットは、前記第1及び前記第2のX線信号を使用して、前記第1及び前記第2の干渉パターンの減衰コンポーネント及び暗視野コンポーネントを計算する、
    X線撮像システム。
  2. 前記X線検知器は、第1の光子エネルギーを検知することによって前記第1のX線信号を生成し、第2の光子エネルギーを検知することによって前記第2のX線信号を生成するエネルギー感受性検知器であり、前記第1及び前記第2の光子エネルギーは互いに異なる、
    請求項1に記載のX線撮像システム。
  3. 前記X線撮像システムは、前記第1のX線信号及び前記第2のX線信号の各々を合成信号として生成し、前記第1のX線信号は干渉性X線によって行われる第1の測定及び非干渉性X線によって行われる第2の測定に基づき、前記第2のX線信号は干渉性X線によって行われる第3の測定及び非干渉性X線によって行われる第4の測定に基づく、
    請求項1に記載のX線撮像システム。
  4. 前記光路内に位置し得る、前記X線が干渉性である第1の状態と前記X線と相互作用して前記X線が非干渉性になるようにする第2の状態とに構成され得る選択式X線散乱体を更に備え、
    前記第1及び前記第3の測定は前記第1の状態にある前記選択式X線散乱体とともに行われ、前記第2及び前記第4の測定は前記第2の状態にある前記選択式X線散乱体とともに行われ、
    前記減衰及び前記暗視野コンポーネントは、前記第1の測定、前記第2の測定、前記第3の測定、及び前記第4の測定を使用して計算される、
    請求項3に記載のX線撮像システム。
  5. 前記X線検知器は、X線散乱体によって覆われた第1のセクションと、前記X線散乱体によって覆われていない第2のセクションとを備え、
    前記X線撮像システムは、前記X線検知器の前記第1のセクションを使用して前記第1のX線信号を生成し、前記X線検知器の前記第2のセクションを使用して前記第2のX線信号を生成する、
    請求項1に記載のX線撮像システム。
  6. 前記位相格子は、前記干渉パターンを、前記干渉パターンの周期の半分よりも小さい前記半値全幅距離を有する前記強度ピークを有するように生成する、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載のX線撮像システム。
  7. 前記X線撮像システムは、CTスキャナ、Cアームスキャナ、***X線撮影スキャナ、トモシンセシススキャナ、診断X線スキャナ、前臨床撮像スキャナ、非破壊試験スキャナ、又は荷物セキュリティスキャナのグループから選択される、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載のX線撮像システム。
  8. a)X線源を使用して、関心オブジェクトにX線放射を照射するステップと、
    b)位相格子に前記X線放射を照射するステップであって、
    前記位相格子は、分析格子の透明セクションの幅に比べて狭い半値全幅距離を有する強度ピークを有する強度プロファイルを備える、前記X線放射における干渉パターンを生成し、前記干渉パターンの前記強度ピークは、前記分析格子の前記透明セクションを通過してX線検知器に入射する、ステップと、
    c)前記分析格子に前記X線放射を照射するステップであって、
    前記分析格子は、前記X線検知器の近傍に備えられるか、又は前記X線検知器と一体的に形成される、ステップと、
    d)前記X線検知器によって第1の干渉パターンを測定することによって第1のX線信号を生成するステップと、
    e)前記X線検知器によって第2の干渉パターンを独立して測定することによって、第2のX線信号を生成するステップと、
    f)前記第1及び前記第2のX線信号を使用して、照射されたX線の減衰コンポーネント及び暗視野コンポーネントを計算するステップであって、
    前記第1及び前記第2の干渉パターンは、前記X線放射と光路内の前記関心オブジェクトとの相互作用を示す、
    X線撮像のための方法。
  9. 前記ステップd)において、前記第1のX線信号は第1の光子エネルギーを検知することによって生成され、
    前記ステップe)において、前記第2のX線信号は第2の光子エネルギーを検知することによって生成され、前記第1及び前記第2の検知された光子エネルギーは互いに異なる、
    請求項8に記載の方法。
  10. 前記ステップd)において、前記第1のX線信号は、干渉性X線によって行われる第1の測定及び非干渉性X線によって行われる第2の測定に基づく合成信号として生成され、
    前記ステップe)において、前記第2のX線信号も、干渉性X線によって行われる第3の測定及び非干渉性X線によって行われる第4の測定に基づく合成信号として生成される、
    請求項8に記載の方法。
  11. d1)前記光路内に位置し得る選択式X線散乱体を、前記X線が干渉性であるように第1の状態に切り換えるステップと、
    d2)前記第1の測定を実施するステップと、
    d3)前記選択式X線散乱体を、前記X線と相互作用し前記X線が非干渉性になるように前記光路内で第2の状態に位置づけるステップと、
    d4)第2の測定を実施するステップと、
    e1)前記選択式X線散乱体を、前記X線が干渉性になるように前記光路外で前記第1の状態に位置づけるステップと、
    e2)第3の測定を実施するステップと、
    e3)前記選択式X線散乱体を、前記X線と相互作用し前記X線が非干渉性になるように前記光路内で前記第2の状態に位置づけるステップと、
    e4)第4の測定を実施するステップと、をさらに有し、
    前記ステップf)において、前記減衰及び前記暗視野コンポーネントは、前記第1の測定、前記第2の測定、前記第3の測定、及び前記第4の測定を使用して計算される、
    請求項10に記載の方法。
  12. 前記ステップd)において、前記第1のX線信号は、X線散乱体によって覆われた前記X線検知器の第1のセクションを使用して生成され、
    前記ステップe)において、前記第2のX線信号は、前記X線散乱体によって覆われていない前記X線検知器の第2のセクションを使用して生成される、
    請求項8に記載の方法。
  13. 処理ユニットによって実行されたときに、請求項8乃至12のいずれか一項に記載の方法のステップを実施する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のX線撮像システムを制御するためのコンピュータプログラム。
  14. 請求項13に記載のコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読媒体。
  15. X線検知器であって、前記X線検知器の近傍に又は前記X線検知器と一体的に形成された静的な分析格子を有する前記X線検知器と、
    前記分析格子の透明セクションの幅に比べて狭い半値全幅距離を有する強度ピークを有する強度プロファイルを備える、X線放射における干渉パターンを生成するように構成され、前記干渉パターンの前記強度ピークは、前記分析格子の前記透明セクションを通過して設置された前記X線検知器に入射する、位相格子と、
    請求項14に記載のコンピュータ可読媒体とを備える、旧来のX線スキャナをレトロフィットするための部品のキットであって、
    前記旧来のX線スキャナに前記部品のキットを設置することで、前記旧来のX線スキャナが前記第1及び前記第2の干渉パターンの減衰コンポーネントと暗視野コンポーネントとを計算することを可能にする、
    部品のキット。
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