JP2018511333A - 導入遺伝子発現のための植物プロモータ - Google Patents

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Abstract

本開示は、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)のプロモータを用いて、植物体または植物細胞におけるヌクレオチド配列の転写を促進するための組成物及び方法に関する。いくつかの実施形態は、作用可能に連結したヌクレオチド配列の転写を促進させるために植物で作用するPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)のプロモータに関する。【選択図】 図3A

Description

関連特許出願の相互参照
本出願は米国特許仮出願第62/147,844号(2015年4月15日出願)の優先権を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に援用される。参照によりその全体が本明細書に援用される。
電子ファイルで提出される資料の参照による援用
参照により全体が援用されるのは、これにより同時に提出され示されるコンピュータ可読ヌクレオチド/アミノ酸配列リストであり以下の通りに特定される。26.2 KB ACII (Text)ファイル名「77037−WO−PCT−20160322−Sequence−Listing−ST25.txt」2016年3月22日に作成。
本開示は、全般的に植物または植物細胞におけるヌクレオチド配列の構成及び転写を促進する方法に関する。いくつかの実施形態は、作用可能に連結されたヌクレオチド配列の転写を促進させるために植物で機能するPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)のプロモータに関する。特定の実施形態は、プロモータ(例えば、核酸分子を細胞に導入するため)と細胞、細胞培養株、組織、生物体及びプロモータを含む生物体の一部、ならびにそこから生成される生産物を含む方法に関する。
多くの植物種は、農学的に望ましい形質または特性を導入するために導入遺伝子で形質転換することができる。植物種は、特定の望ましい形質をもつように開発、及び/または改変される。一般に、望ましい形質としては、例えば栄養的価値品質を改良する、収量を増やす、害虫または病害耐性を付与する、乾燥及びストレス耐性を高める、園芸品質を改良する(例えば、色素形成及び成長)、除草剤耐性を与える 、産業的に有用な化合物の生産を可能にする、及び/または医薬の生産を可能にすることが挙げられる。
単一ゲノム遺伝子座にスタック化された複数の導入遺伝子を含むトランスジェニック植物種は植物形質転換技術を介して作製される。植物形質転換技術によって、植物細胞への導入遺伝子の導入、植物ゲノムに導入遺伝子が安定に取り込まれたコピーを含む稔性のトランスジェニック植物の再生が得られ、同時に、植物ゲノムの転写及び翻訳を介したその後の導入遺伝子発現は、望ましい形質及び表現型を有するトランスジェニック植物をもたらす。しかし、複数形質として設計された複数の導入遺伝子を高発現するトランスジェニック植物種の作製を可能にするメカニズムが望ましい。
同様に、植物の特定の組織または器官内で導入遺伝子の発現を可能にするメカニズムが望ましい。例えば、植物の土壌病原体による感染耐性の増大は、病原体耐性蛋白質が植物の根中で強靭に発現するように病原体耐性遺伝子を用いて植物ゲノムを形質転換することで達成する可能性がある。あるいは、例えば細胞***または伸長などの特定の成長または発育相にある植物組織に導入遺伝子を発現させることが望ましいかもしれない。更にまた、除草剤耐性または地上の昆虫及び害虫耐性を提供するために、植物の葉及び茎で導入遺伝子を発現させることが望ましいかもしれない。
従って、特定の植物組織で導入遺伝子の所望の発現レベルを促進できる新たな遺伝子調節エレメントの存在が必要である。
主題開示の実施形態において、開示は、ポリリンカー配列、非メタロチオネイン様遺伝子、またはポリリンカー配列及び非メタロチオネイン様遺伝子の組合せと作用可能に連結するプロモータであって、前記プロモータが配列番号1と少なくとも90%の配列同一性をもつポリヌクレオチド配列を含む核酸ベクターに関する。いくつかの実施形態において、プロモータは長さが1,875bpである。追加的実施形態において、プロモータは配列番号1と少なくとも90%の配列同一性を有するポリヌクレオチド配列からなる。他の実施形態において、プロモータは選択マーカーをコード化するポリヌクレオチドの発現を促進する。更なる実施形態において、プロモータは導入遺伝子と作用可能に連結される。本実施形態の態様において、導入遺伝子は、殺虫剤耐性、除草剤耐性、窒素利用効率、水利用効率または栄養価を付与する選択マーカーまたは遺伝子産物をコード化する。配列番号1のプロモータは、3′非翻訳ポリヌクレオチド配列(3′‐UTR)と共に使用するために提供され、3′非翻訳ポリヌクレオチド配列は、配列番号3と少なくとも90%の配列同一性をもつ配列、あるいは配列番号7と少なくとも90%の配列同一性をもつ3′非翻訳ポリヌクレオチド配列を含み、3′非翻訳ポリヌクレオチド配列は前記ポリリンカーまたは前記導入遺伝子と作用可能に連結されている。他の実施形態において、配列番号1のプロモータは、5’非翻訳ポリヌクレオチド配列と共に使用するために提供され、5’非翻訳ポリヌクレオチド配列は、配列番号4と少なくとも90%の配列同一性をもつ配列を含み、5’非翻訳ポリヌクレオチド配列は前記ポリリンカーまたは前記導入遺伝子と作用可能に連結されている。他の実施形態において、配列番号1のプロモータは更にイントロン配列を含む。更なる実施形態において、配列番号1のプロモータは地下組織特異的発現を促進する。
さらに別の実施形態において、主題開示は導入遺伝子に作用可能に連結された配列番号1と少なくとも90%の配列同一性をもつポリヌクレオチド配列を含む非キビ属(Panicum)植物に関して提供する。本実施形態に従って、植物はトウモロコシ、コムギ、イネ、モロコシ、オート麦、ライ麦、バナナ、サトウキビ、ダイズ、ワタ、シロイヌナズナ、タバコ、ヒマワリ及びアブラナからなる群から選択される。続いて、配列番号1と少なくとも90%の配列同一性をもつポリヌクレオチド配列を含む非キビ属植物はいくつかの実施形態においてトウモロコシとすることができる。他の実施形態において、導入遺伝子は、配列番号1と少なくとも90%の配列同一性をもつポリヌクレオチド配列に作用可能に連結され、植物ゲノムに挿入される。いくつかの実施形態において、配列番号1と少なくとも90%の配列同一性をもつポリヌクレオチド配列はプロモータであり、前記プロモータは導入遺伝子と作用可能に連結される。他の実施形態において、非キビ属植物は、配列番号7を含む3′非翻訳配列、または配列番号7と少なくとも90%の配列同一性をもつ3′非翻訳配列を含み、3′非翻訳配列は前記導入遺伝子と作用可能に連結される。更なる実施形態において、配列番号1と少なくとも90%の配列同一性をもつポリヌクレオチド配列は、地下組織特異的発現で導入遺伝子の発現を促進する。更なる実施形態において、配列番号1と少なくとも90%の配列同一性をもつポリヌクレオチド配列は長さが1,875のbpである。
1つの実施形態において、主題開示は、トランスジェニック植物細胞を製作する方法を提供し、方法は以下の工程、すなわち、対象の少なくとも1つのポリヌクレオチド配列に作用可能に連結されたPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータを含む遺伝子発現カセットで植物細胞を形質転換する;遺伝子形質発現カセットを含む形質転換植物細胞を単離する;及び対象の少なくとも1つのポリヌクレオチド配列に作用可能に連結されたPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータを含むトランスジェニック植物を作製することを含む。他の実施形態において、植物細胞を形質転換する工程は、植物形質転換法を用いて行う。植物形質転換法は、アグロバクテリウム媒介形質転換法、バイオリステック形質転換法、 炭化ケイ素形質転換法、プロトプラスト形質転換法及びリポソーム形質転換法からなる群から選択することができる。他の実施形態において、対象のポリヌクレオチド配列がトランスジェニック植物細胞全体で構造的に発現される。いくつかの実施形態において、対象のポリヌクレオチド配列がトランスジェニック植物細胞のゲノムに安定に組み込まれる。従って、トランスジェニック植物細胞を作出する方法は更に以下の工程、すなわち、トランスジェニック植物にトランスジェニック植物細胞を再生する;及びトランスジェニック植物が対象の少なくとも1つのポリヌクレオチド配列に作用可能に連結した請求項1記載のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子([mtl)プロモータを含む遺伝子形質発現カセットを含むトランスジェニック植物を得ることを含むことができる。1つの実施形態において、トランスジェニック植細胞は単子葉トランスジェニック植細胞または双子葉トランスジェニック植細胞である。例えば、双子葉トランスジェニック植物細胞はシロイヌナズナ植物細胞、タバコ植物細胞、ダイズ植物細胞、アブラナ植物細胞、及びワタ植物細胞からなる群から選択することができる。更に、単子葉トランスジェニック植細胞はトウモロコシ植物細胞、イネ細胞及びコムギ植物細胞からなる群から選択される。方法で使用されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータは配列番号1のポリヌクレオチドを含んでもよい。実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータは配列番号1の3′末端に作用可能に連結された対象の第1のポリヌクレオチド配列を更に含んでもよい。
1つの実施形態において、主題開示は、植物細胞での対象のポリヌクレオチド配列を発現する方法、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータに作用可能に連結された対象のポリヌクレオチド配列を植物細胞に導入することを含む方法について提供する。いくつかの実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータに作用可能に連結された対象のポリヌクレオチド配列が植物形質転換法によって植物細胞に導入される。このような植物形質転換法は、アグロバクテリウム媒介形質転換法、バイオリステック形質転換法、 炭化ケイ素形質転換法、プロトプラスト形質転換法、及びリポソーム形質転換法からなる群から選択することができる。実施形態において、対象のポリヌクレオチド配列が植物細胞全体で構造的に発現される。いくつかの実施形態において、対象のポリヌクレオチド配列が植物細胞に安定に組み込まれる。このようなトランスジェニック植物細胞は単子葉植物細胞または双子葉トランスジェニック植細胞である。例えば、双子葉植物細胞はシロイヌナズナ植物細胞、タバコ植物細胞、ダイズ植物細胞、アブラナ植物細胞、及びワタ植物細胞からなる群から選択することができる。更に、単子葉トランスジェニック植物細胞はトウモロコシ植物細胞、イネ細胞及びコムギ植物細胞からなる群から選択される。
1つの実施形態において、主題開示はPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータを含むトランスジェニック植物細胞のために提供する。いくつかの実施形態において、トランスジェニック植物細胞はトランスジェニック事象を含む。実施形態の1つの態様において、トランスジェニック事象は農業形質を含む。従って、農業形質は殺虫性耐性形質、除草剤耐性形質、窒素使用効率形質、水利用効率形質、栄養価形質、DNA結合形質、選択マーカー形質、低分子RNA形質またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。他の実施形態において、農業形質は除草剤耐性形質を含む。実施形態に1つの態様において、除草剤耐性形質はaad-1コード配列を含む。いくつかの実施形態において、トランスジェニック植物細胞は商品生産物を産生する。商品生産物は、厳選された蛋白質濃縮物、蛋白質分離物、穀粒、ミール、小麦粉、オイル、または繊維である。実施形態において、トランスジェニック植物細胞は双子葉植物細胞または単子葉植物細胞からなる群から選択される。従って、単子葉植物細胞はトウモロコシ植物細胞である。他の実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータは配列番号1のポリヌクレオチド配列と少なくとも90%の配列同一性をもつポリヌクレオチド含む。さらにもう1つの実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータは長さが1,875bpである。更なる実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータは配列番号1からなる。追加的実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータは配列番号1の3′末端に作用可能に連結された配列番号1からなる。他の実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータは地下植物組織での農業形質の発現を促進する。
主題開示は、配列番号1のポリヌクレオチドと少なくとも90%の配列同一性をもつ核酸配列を含む単離ポリヌクレオチドに対して提供する。いくつかの実施形態において、単離ポリヌクレオチドは地上組織特異的発現を促進する。他の実施形態において、単離ポリヌクレオチドは植物細胞の中で発現活性をもつ。実施形態において、単離ポリヌクレオチドはポリペプチド及び終止配列をコードするオープンリーディングフレームポリヌクレオチドを含む。更なる実施形態としては、配列番号1のポリヌクレオチドと少なくとも90%の配列同一性をもつ核酸配列を含み、配列番号1のポリヌクレオチドは長さが1,875bpである単離ポリヌクレオチドが挙げられる。
前記及び他の特徴は、幾つかの実施形態の以下の詳述からより明らかになるし、添付図面を参照することで進展するであろう。
図1:この図は、配列番号1のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び配列番号4のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′-UTR(P.virgatum MTLプロモータ及び5′UTRとして標識化)ならびに配列番号7のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′-UTR(P. virgatum MTL 3′UTRとして標識化)を含むpDAB102417の概略図である。 図2A:この図は、配列番号1のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータならびに配列番号9及び配列番号10の改変したPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータのポリヌクレオチドアラインメントを提供する。 図2B:この図は、配列番号1のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータならびに配列番号9及び配列番号10の改変したPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータのポリヌクレオチドアラインメントを提供する。 図2C:この図は、配列番号1のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータならびに配列番号9及び配列番号10の改変したPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータのポリヌクレオチドアラインメントを提供する。 図2D:この図は、配列番号1のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータならびに配列番号9及び配列番号10の改変したPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータのポリヌクレオチドアラインメントを提供する。 図3A:この図は、配列番号7のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′-UTR及び配列番号11の改変したPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′-UTRのポリヌクレオチドアラインメントを提供する。 図3B:この図は、配列番号7のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′-UTR及び配列番号11の改変したPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′-UTRのポリヌクレオチドアラインメントを提供する。
発明の詳細な説明
I. 幾つかの実施形態の概要
トランスジェニック植物産物の開発がますます複雑になっている。商業的に実現可能なトランスジェニック植物は現在、単一遺伝子座に複数の導入遺伝子のスタッキングを必要とする。基礎研究または生物工学応用に使用される植物プロモータは一般に一方向であり、3′末端(下流)で融合される唯一の遺伝子を指向する。従って、各導入遺伝子は通常1つの発現用プロモータを必要とし、1つの遺伝子スタック内の複数の導入遺伝子を発現するのに複数のプロモータが必要である。遺伝子スタックの導入遺伝子数の増加とともに、通常同じプロモータを使用し、異なる導入遺伝子の同様な発現パターンレベルを得る。導入遺伝子発現の同様なレベルを得ることが、単一ポリジーン形質の産生に必要である。残念なことに、同じプロモータで促進される多重遺伝子構築物は圃場では効果の少ない遺伝子組換え作物をもたらす遺伝子サイレンシングの原因となる。プロモータエレメントの反復が相同性に基づく遺伝子サイレンシングをもたらすかもしれない。加えて、導入遺伝子内の繰返し配列がポリヌクレオチド再編成を生じる遺伝子座内で遺伝子相同組み換えをもたらすかもしれない。導入遺伝子のサイレンシング及び再編成は、導入遺伝子を発現するために作製されたトランスジェニック植物の能力におそらく好ましくない影響をもつであろう。更に、プロモータ反復に起因する過剰な転写因子(TF)結合部位が転写不活性をもたらす内因性TFの減少を引き起こす場合がある。代謝工学及び形質スタッキングのために植物体に複数の遺伝子を導入する必要性を考慮すると、複数遺伝子の発現を促進する遺伝子組換え作物を開発するためにはさまざまなプロモータが必要である。
プロモータ同定における特定の問題は、他の植物組織で発現しないその植物における特異的細胞型、成長段階及び/または機能に関連した組織特異的プロモータを同定することの必要性である。組織特異的(すなわち、優先される組織)または器官特異的プロモータは、植物の穀粒、根、葉またはタペート組織等の特定組織での遺伝子発現を促進する。 組織及び発育段階特異的プロモータは、最初は、植物成長中の特定組織または特定期間に発現する遺伝子発現の観察から識別することができる。これらの組織特異的プロモータはトランスジェニック植物産業における特定の応用に必要であり、他の組織ではない種々の器官、組織及び/または時間で差別的に異種遺伝子の発現を示し、組織及び/または成長段階の選択的様式で異種遺伝子の特異的発現を可能にすることから望ましい。例えば、植物の土壌病原体による感染耐性の増大は、病原体耐性蛋白質が植物の根中で強靭に発現するように病原体耐性遺伝子を用いて植物ゲノムを形質転換することで達成する可能性がある。あるいは、例えば細胞***または伸長などの特定の成長または発育相にある植物組織に導入遺伝子を発現させることが望ましいかもしれない。もう1つの応用は、柔組織細胞の発達のように特定組織タイプでの農業形質コード化導入遺伝子発現に限定するための組織特異的プロモータを使用する望ましさである。そのように、プロモータ同定の特定の問題は、プロモータ同定の方法及び特異的組織発現用細胞の開発的特性と同定プロモータとの関連付けである。
プロモータの同定に関する別の問題は、クローン化DNA断片が所望の特異的発現パターンで転写を促進するように全ての関連性のあるシス作用及びトランス活性化転写制御エレメントをクローン化する必要性である。そのような制御エレメントが翻訳開始部位または開始点から遠位に位置するならば、プロモータポリヌクレオチド配列の発現レベル及び発現パターンの提供には、プロモータを含むように選択されたポリヌクレオチドのサイズが重要である。プロモータの長さは機能的な情報を包含することが知られており、異なる遺伝子がゲノム内の他の遺伝子のプロモータより長いかまたは短いプロモータをもつことが示された。プロモータの転写開始点を明らかにすること、及びプロモータ領域内の機能的遺伝子エレメントを予測することは難しい。この課題に更に加わるのは調節モチーフならびにシス及びトランス調節要素の複雑性、多様性及び固有の退化本質である(Blanchette, Mathieu, et al.”Genome−wide computational prediction of transcriptional regulatory modules reveals new insights into human gene expression.” Genome research 16.5 (2006): 656−668)。 シス及びトランス調節エレメントは遺伝子の空間的時間的発現を調節するプロモータの遠位部に位置し、特定の時点に必要な部位だけで発生する(Porto, Milena Silva, et al. “Plant promoters: an approach of structure and function.”Molecular biotechnology 56.1 (2014):38−49)。 既存のプロモータ解析ツールはゲノム配列でそのようなシス調節エレメントを確実に特定できない。従って、これらのツールは一般に配列内容物だけに焦点を置いているためあまりに多くの偽陽性を予測する結果となる(Fickett JW, Hatzigeorgiou AG (1997) Eukaryotic promoter recognition. Genome research 7: 861-878)。従って、プロモータ調節エレメントの同定は、所望の態様で作用可能に連結された導入遺伝子の発現誘導が得られるであろう特定サイズの適切な配列を得ることが要件となる。
植物で導入遺伝子を発現するPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ調節エレメントの使用によってそのような問題を克服するための方法及び組成物が提供される。
II. 用語及び略語
出願全体で多くの用語が使用される。そのような用語が与えられる範囲を含め、明細書及び特許請求の範囲の主張の明確で一貫した理解を提供するために、以下の定義が提供される。
本明細書で使用されるとき、用語「イントロン(intron)」は、転写されるが翻訳されない遺伝子に含まれる任意の核酸配列(または、対象の発現したポリヌクレオチド配列)を意味する。イントロンは、DNAの発現配列内の非翻訳核酸配列ならびにそれから転写されたRNA分子中の相当配列を含む。また、本明細書に記載した構築物はイントロンなどの転写及び/またはmRNA安定性を高める配列も含む。そのようなイントロンの例は、シロイヌナズナまたは任意の他の一般に知られているイントロン配列のヒストンH3変異体の遺伝子IIの第1イントロンである。イントロンをプロモータ配列と組み合わせて使用し、翻訳及び/またはmRNA安定性を高めることができる。
本明細書で使用されるとき、用語「単離される(isolated)」は、天然の環境から除去される、または化合物が最初に形成されるときに存在する他の化合物から除去されることを意味する。「単離される(isolated)」という用語は、天然源から単離される材料ならびに、宿主細胞での組み換え発現による調製後に回収される材料(例えば、核酸及び蛋白質)、あるいは核酸分子、蛋白質及びペプチド等の化学的合成品を包含する。
本明細書で使用されるとき、用語「精製される(purified)」は、天然または自然環境において分子または化合物と通常に会合した不純物を実質的に含まない形態の分子または化合物、あるいは化合物が最初に形成されるときに存在する他の化合物と比較して濃度が実質的に高い分子または化合物の分離を言い、最初の組成物の他の成分から分離された結果として純度が増加することを意味する。用語「精製された核酸(purified nucleic acid)」は、限定はされないが、ポリペプチド、脂質及び炭水化物を含む他の生物学的化合物から分離される、作製されるまたは精製される一方、成分の化学的または機能的変化(例えば、蛋白質不純物の除去及び染色体に残留するDNAと核酸を結合する化学結合に破断によって染色体から精製されてもよい)に影響を及ぼす核酸配列を記載するために本明細書で使用される。
本明細書で使用されるとき、用語「合成物」は、インビトロ工程のときに化学合成を介して作製されるポリヌクレオチド(すなわち、DNAまたはRNA)分子を指す。例えば、合成DNAは、合成DNAがDNAまたはRNAの天然鎖から酵素的に生成されるようにエッペンドルフ(商標)チューブ内の反応中に作製されてもよい。他の実験室的方法を利用してポリヌクレオチド配列を合成することができる。オリゴヌクレオチドは、ホスホラミダイトを使用する固相合成を介してオリゴシンセサイザー上で化学的に合成することができる。合成オリゴヌクレオチドが複合体として相互にアニール化されることによって「合成」ポリヌクレオチドを産生する。ポリヌクレオチドを化学的に合成する他の方法は当技術分野においては公知であり、本開示での使用で容易に実施することができる。
本明細書で使用されるとき、用語「約(about)」は、その値の多少または記載された値の10パーセントの範囲を意味するが、単なる広義で任意の値または値の範囲を表わすことを意図しない。用語「約(about)」の後の値またはその値の範囲は、記載された絶対値または値の範囲の具体化を包含することも意図されている。
本開示の目的では、「遺伝子」は、遺伝子産物をコード化するDNA領域だけでなく、そのような調節配列がコーディング及び/または転写配列に隣接するかどうかにかかわらず遺伝子産物の生成を調節するDNA領域を含む。従って、遺伝子としては、プロモータ配列、ターミネーター、翻訳調節配列(例えばリボソーム結合部位及び配列内リボソーム進入部位)、エンハンサー、サイレンサー、インスレーター 、バウンダリーエレメント、複製起点、基質付着部位及び遺伝子座領域が挙げられるが、これらに必ずしも限定されない。
本明細書で使用されるとき、「天然」または「自然」という用語は自然で発見される状態を定義する。「天然のDNA配列」は、遺伝子工学(例えば、分子生物学/形質転換技術を使用する)によって生成されるのではなく自然な方法または従来型繁殖方法によって生産される自然に存在するDNA配列である。
本明細書で使用されるとき、「導入遺伝子」は遺伝子産物をコード化する核酸配列と定義され、例えば、限定はされないがmRNAが挙げられる。1つの実施形態において、導入遺伝子は外因的な核酸であり、導入遺伝子は通常発見されない場合に遺伝子工学によって宿主細胞に導入される。1つの実施形態において、導入遺伝子は工業的または薬学的に有用な化合物をコード化する、あるいは好ましい農業形質をコード化する遺伝子(例えば、除草剤耐性遺伝子)である。さらに別の例では、導入遺伝子はアンチセンス核酸配列の発現が標的核酸配列の発現を阻害するアンチセンス核酸配列である。1つの実施形態において、導入遺伝子は、内因性核酸の追加的ゲノムコピーが望ましい内因性核酸、または宿主生物で標的核酸の配列に対してアンチセンス方向にある核酸である。
本明細書で使用されるとき、「非メタロチオネイン様導入遺伝子」または「非メタロチオネイン様遺伝子」という用語は、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子コーディング配列(配列番号8)と80%未満の配列同一性をもつ任意の導入遺伝子である。
本明細書で定義される「遺伝子産物」は、遺伝子によって産生される任意の産物である。例えば、遺伝子産物は、遺伝子の直接転写産物(例えば、mRNA、tRNA、rRNA、アンチセンスRNA、干渉RNA、リボザイム、構造RNAまたは任意の他のRNAタイプ)またはmRNAの翻訳によって生成される蛋白質の場合がある。また、遺伝子産物としては、例えばキャッピング、ポリアデニル化、メチル化、及び編集によって修飾されるRNA、ならびに例えばメチル化、アセチル化、リン酸化、ユビキチン結合、ADPリボシル化、ミリストイル化、およびグリコシル化によって修飾される蛋白質を挙げることができる。遺伝子発現は、例えば細胞、組織または生物体の遺伝子発現を増減させる薬剤への曝露等、外部シグナルによって影響を受ける場合がある。また、遺伝子の発現は、DNAからRNA、蛋白質までの経路のどこででも調節することができる。遺伝子発現の調節は、例えば転写、翻訳、RNAの輸送及びプロセシング、mRNA等の中間分子の分解に作用する調節、あるいは製作された後の特異的蛋白質分子の活性化、不活性化、区画化、または分解またはそれらの組み合わせによって発生する。遺伝子発現は、これらに限定はされないが、ノーザンブロット、RT-PCR、ウエスタンブロット、またはインビトロ、インシトゥー、あるいはインビボ蛋白質活性アッセイ(複数)を含む当該技術分野で公知の任意の方法によってRNAレベルまたは蛋白質レベルで測定することができる。
本明細書で使用されるとき、「遺伝子発現」は、核酸転写単位(例えば、ゲノムDNAを含む)のコード化された情報は、しばしば蛋白質の合成を含む細胞の操作、非操作または構成部分に変換される。 遺伝子発現は、例えば細胞、組織、または生物体の遺伝子発現を増減させる薬剤への曝露等の外部シグナルによって影響を受ける場合がある。また、遺伝子の発現は、DNAからRNA、蛋白質までの経路のどこででも調節することができる。遺伝子発現の調節は、例えば転写、翻訳、RNAの輸送及びプロセシング、mRNA等の中間分子の分解に作用する調節、あるいは製作された後の特異的蛋白質分子の活性化、不活性化、区画化、または分解またはそれらの組み合わせによって発生する。遺伝子発現は、これらに限定はされないが、ノーザンブロット、RT-PCR、ウエスタンブロット、またはインビトロ、インシトゥー、あるいはインビボ蛋白質活性アッセイ(複数)を含む当該技術分野で公知の任意の方法によってRNAレベルまたは蛋白質レベルで測定することができる。
本明細書で使用されるとき、「相同性ベースの遺伝子サイレンシング(HBGS)」は転写性遺伝子サイレンシング及び転写後遺伝子サイレンシングの両方を含む総称である。非連結サイレンシング遺伝子座による標的遺伝子座のサイレンシングは、プロモータまたは転写配列に一致する2本鎖RNA(dsRNA)の生成に起因して、転写阻害(転写性遺伝子サイレンシング;TGS)またはmRNA分解(転写後遺伝子サイレンシング;PTGS)から生じる場合がある。各工程における異なる細胞構成要素の関与は、dsRNAによって誘導されるTGS及びPTGSが、おそらく先祖の共通メカニズムの多様化から生じることを示唆する。しかし、TGS及びPTGSの厳格な区画化は、それが別個のサイレンシング遺伝子座の分析に依存することから達成は困難であった。いくつかの例で、単一導入遺伝子の遺伝子座が、異なる標的遺伝子のプロモータ及び転写配列に相当するdsRNAの生成によって、TGS及びPTGS両方を起動させることができる。Mourrain et al. (2007) Planta 225:365−79.siRNAは相同配列にTGS及びPTGSを起動する実際の分子の可能性があり、本モデルではsiRNAが、内因性プロモータへの導入遺伝子配列の拡張またはメチル化によってシス及びトランスで相同配列のサイレンシング及びメチル化を起動するだろう。
本明細書で使用されるとき、「核酸分子」(または「核酸」または「ポリヌクレオチド」)という用語はヌクレオチドの高分子形を指し、RNAのセンス鎖及びアンチセンス鎖の両方、cDNA、ゲノムDNAならびに上記の合成形態及び混合高分子を挙げることができる。ヌクレオチドは、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド、またはヌクレオチドのいずれかのタイプの修飾形を指す。本明細書で使用されるとき、「核酸分子」は「核酸」及び「ポリヌクレオチド」と同義である。特に明記しない限り、核酸分子は通常長さが少なくとも10塩基である。前記用語は不確定の長さのRNAまたはDNAの分子を指してもよい。前記用語はDNAの1本鎖及び2本鎖の形を含む。核酸分子は、自然に発生するおよび/または非自然に発生するヌクレオチド結合によって共に連結された自然発生ヌクレオチド及び修飾ヌクレオチドのいずれかまたは両方を含んでもよい。
核酸分子は、当業者によって容易に特性化される化学的または生化学的に修飾されてもよく、あるいは非自然または誘導体化ヌクレオチド塩基を含んでもよい。そのような修飾としては、例えば、標識、メチル化、自然発生ヌクレオチドの類似体による1つ以上の置換、ヌクレオチド間修飾(例えば無電荷結合:例えばメチルホスホナート、リン酸トリエステル、ホスホラミダイト、カルバマート等;荷電結合:例えばホスホナート、ホスホロジチオアート等;側鎖部分:ペプチド;インターカレータ:例えば、アクリジン、ソラレン等;キレーター;アルキル化剤;及び修飾連結;例えばα‐アノマ核酸等)を挙げることができる。また、「核酸分子」という用語は、一本鎖、二本鎖、部分的に二重、三重、ヘアピン型、円形及び南京錠型立体配座を含む位相幾何学立体配座も含む。
転写はDNA鎖に沿って5′から3′に進行する。これは、RNAが成長鎖のリボヌクレオチド-5′‐三リン酸から3′末端の逐次付加(ピロリン酸の必要な脱離によって)によって作製されることを意味する。線形または環状核酸分子のいずれでも、分離したエレメント(例えば、特定のヌクレオチド配列)は更なるエレメントに対して「上流」または「5′」にあると称してもよいのは、それらがそのエレメントから5′方向に同じ核酸に結合する場合、または結合する可能性ある場合である。 同様に、分離したエレメントが更なるエレメントに対して「下流」または「3′」であるとしてよいのは、そのエレメントから3′方向に同じ核酸に結合する場合、または結合する可能性ある場合である。
本明細書で使用される塩基「位置」は指定した核酸内に与えられた塩基またはヌクレオチド残基の位置を指す。指定された核酸は、基準核酸による整列化(下記参照)によって定義することができる。
ハイブリッド化は水素結合を介した2つのポリヌクレオチド鎖の結合と関連する。オリゴヌクレオチド及びそれらの類似体は、相補的塩基の間でワトソン・クリック型、フーグスティーン型または逆フーグスティーン型水素結合を含む水素結合によって対合する。一般に、核酸分子はピリミジン(シトシン(C)、ウラシル(U)、及びチミン(T))またはプリン(アデニン(A)及びグアニン(G))のいずれかの窒素性塩基からなる。これらの窒素性塩基がピリミジン及びプリン間の水素結合を形成し、プリンへのピリミジンの結合が「塩基対」と称される。より詳しくは、AはTまたはUに水素結合し、GはCに結合する。「相補性」は、2つの分離した核酸配列または同じ核酸配列の2つの別個の領域の間で発生する塩基の対合を意味する。
「本質的ハイブリッド化」及び「本質的相補性」は、例えば、オリゴヌクレオチドとDNAまたはRNA標的の間に安定な特異的結合が生じる十分の相補性度を示す用語である。オリゴヌクレオチドは、本質的にハイブリッド化する標的配列と100%相補的である必要はない。オリゴヌクレオチドは、標的DNAまたはRNA分子へのオリゴヌクレオチドの結合が標的DNAまたはRNAの正常機能と干渉するときに実質的にハイブリッド化する。また、特異的結合が望まれる場合の条件、例えばインビボアッセイまたはシステムのケースでは生理的条件下で非標的配列へのオリゴヌクレオチドの非特異的結合を回避するのに十分な相補性度がある。そのような結合は特異的ハイブリッド化と称される。
特定の厳密性度が得られるハイブリッド化条件は、選択されるハイブリッド化方法の本質ならびにハイブリッド化する核酸配列の成分及び長さに依存して変化するであろう。一般に、ハイブリッド化温度及びハイブリッド化緩衝剤のイオン強度(特にNa+及び/またはMg2+濃度)がハイブリッドの厳密性に寄与するが、洗浄時間も厳密性に影響する。特定の厳密性度を達成するために必要なハイブリッド化条件に関する計算はSambrook et al.(ed.),Molecular Cloning: a Laboratory Manual, 2nd ed., vulol. 1−3, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York, 1989, chs. 9 and 11.で考察されている。
本明細書で使用されるとき、「厳密な条件」は、ハイブリッド化分子とDNA標的の間に50%未満で不一致がある場合にのみハイブリッド化が起きる条件を含む。「厳密な条件」は、厳密さのさらなる特有のレベルを含む。従って、本明細書で使用されるとき、「中程度の厳密さ」の条件は50%以上の配列不一致をもつ分子はハイブリッド化しない条件下のものであり;「高い厳密さ」の条件は、20%以上の不一致をもつ配列はハイブリッド化しない条件下のものであり;及び、「非常に高い厳密さ」の条件は10%以上の不一致をもつ配列はハイブリッド化しない条件下のものである。
特定の実施形態において、厳密な条件は、65℃でハイブリッド化し、続いて65℃で40分間、0.1x SSC/0.1%SDSで洗浄することを含みうる。
以下は、代表的な非限定的ハイブリッド化条件である:
非常に高い厳密さ:16時間、65℃で5x SSC緩衝剤中ハイブリッド化;15分間、室温で2x SSC緩衝剤中 2回洗浄;及び20分間、65℃で0.5x SSC緩衝剤中2回 洗浄。
高い厳密さ:16〜20時間、65〜70℃で5x〜6xSSC緩衝剤中ハイブリッド化; 5〜20分間、室温で2x SSC緩衝剤中2回洗浄;及び、30分間、55〜70℃で1x SSC緩衝剤中 2回洗浄。
中度の厳密さ:16-20時間、室温〜 55℃で6x SSC緩衝剤中ハイブリッド化;20〜30分間、室温〜 55℃で2x〜3x SSC緩衝剤中少なくとも2回洗浄。
特定の実施形態において、本質的なハイブリッド化が可能な核酸分子は、非常に高い厳密なハイブリッド化条件下で拘束が維持される場合がある。これらの実施形態及びさらなる実施形態において、本質的なハイブリッド化が可能な核酸分子は、高い厳密なハイブリッド化条件下で拘束が維持される場合がある。これらの実施形態及びさらなる実施形態において、本質的なハイブリッド化が可能な核酸分子は、中度に厳密なハイブリッド化条件下で拘束が維持される場合がある。
オリゴヌクレオチド:オリゴヌクレオチドは短い核酸ポリマーである。オリゴヌクレオチドは、より長い核酸セグメントの切断、または個別のヌクレオチド前駆体を重合させることによって形成することができる。自動合成器によってオリゴヌクレオチドは最大数百の塩基対の長さまで合成が可能である。オリゴヌクレオチドは相補的ヌクレオチド配列に結合することができるため、DNAまたはRNAを検出するためのプローブとして使用してもよい。DNAから構成されたオリゴヌクレオチド(オリゴデオキシリボ核酸)は、小型のDNA塩基配列の増幅技術のPCRに使用することができる。PCRでは、オリゴヌクレオチドは一般的に、DNAポリメラーゼがオリゴヌクレオチドを延長して相補鎖を複製することを可能にする「プライマー」と称される。
本明細書で使用されるとき、2つの核酸またはポリペプチド配列の文脈の中で本明細書で使用される「配列同一性」または「同一性」は、特定のComparison Window上で最大一致のために整列化させたときに同一である2つの配列中の残基と称すことができる。
本明細書で使用されるとき、「配列同一性の比率」という用語は、Comparison Window上で2つの最適に整列化させた配列(例えば、核酸配列及びアミノ酸配列)を比較することによって決定される値を指すことができ、Comparison Windowで配列の一部が2つの配列の最適アラインメントと基準配列(付加または欠失を含まない)を比較したときに付加または欠失(すなわち間隙)を含む場合がある。 前記比率は、同一のヌクレオチドまたはアミノ酸残基が両方の配列で発生する位置の数を測定することによって計算され、一致した位置の数を得て、Comparison Windowでの位置総数で一致した位置の数を割り、次いでその結果に100を掛けて配列同一の比率を得る。
比較のための配列を整列化する方法は当該技術分野において周知である。例えば、種々のプログラム及びアラインメントアルゴリズムが、以下:Smith and Waterman (1981) Adv.Appl.Math.2:482;Needleman and Wunsch(1970)J.Mol.Biol.48:443;Pearson and Lipman (1988)Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.85:2444;Higgins and Sharp(1988)Gene73:237−44;Higgins and Sharp(1989)CABIOS 5:151−3;Corpetet al. (1988)Nucleic Acids Res.16:10881−90; Huang et al. (1992)Comp.Appl.Biosci.8:155−65;Pearsonet al.(1994)Methods Mol.Biol.24:307−31;Tatianaet al.(1999)FEMS Microbiol.Lett.174:247−50に記載されている。配列アラインメント方法及びホモロジー計算の詳細な考察は、例えば.,Altschulet al. (1990)J.Mol.Biol.215:403−10に見出すことができる。
国立生物工学情報センター(NCBI)基礎的局所アラインメントツール (BLAST(商標);Altschulet al.国立生物工学情報センター(NCBI)基礎的局所アラインメントツール (BLAST(商標);Altschulet al.(1990))は、幾つかの配列分析プログラムを接続して使用するために、国立生物工学情報センター(Bethesda,MD)及びインターネットを含む幾つかのソースから利用することができる。このプログラムを使用して配列同一性を決定する方法の記載は、BLAST(商標)の「ヘルプ」セクション下のインターネットで入手することができる。核酸配列の比較では、BLAST(商標)(Blastn)プログラムの機能「Blast2配列」を、デフォルトパラメータを使用して利用してもよい。基準配列と一層大きく類似した核酸配列は、この方法で評価したときに比率の同一性が上昇することを示すであろう。
本明細書で使用されるとき、「作用可能に連結された(operably linked)」という用語は、第1の核酸配列が第2の核酸配列と機能的な関係にあるときに、第1の核酸配列が第2の核酸配列と作用可能に連結されることを意味する。例えば、プロモータがコード化配列の転写または発現に影響を及ぼすときに、プロモータがコード化配列と作用可能に連結される。遺伝子組換的に作製されるとき、作用可能に連結された核酸配列は一般に隣接し、同じ読み枠の中で2つの蛋白質コード領域を結合する必要性がある。しかし、エレメントは作用可能に隣接する必要なない。
本明細書で使用されるとき、プロモータ(promoter)」という用語は、一般に遺伝子の上流(遺伝子の5′領域の方)に位置し、遺伝子の転写を開始及び促進するために必要とされるDNAの領域を指す。プロモータは調節する遺伝子の活性化または抑制を可能にすることができる。プロモータは、転写因子によって認識される特異的配列を含むことができる。これらの因子はプロモータDNA配列に結合することができ、その結果、遺伝子のコード領域からRNAを合成する酵素RNAポリメラーゼの動員をもたらす。プロモータは、一般に、上流プロモータ、5′‐UTR、イントロン及びリーダー配列を含む遺伝子の上流に位置する全遺伝子調節エレメントを指す。
本明細書で使用されるとき、「上流‐プロモータ(upstream−promoter)」という用語は、転写の開始を命令するのに十分な隣接ポリヌクレオチド配列を指す。本明細書で使用されるとき、上流‐プロモータは、TATAボックス、イニシエーター配列、TFIIB認識エレメント及び他のプロモータモチーフ((Jennifer,E.F.et al.,(2002) Genes&dev.,16:2583−2592)を含む幾つかの配列モチーフをもつ転写の開始部位を包含する。上流プロモータは、TFIIA、B、D、E、F及びH等の基本的または一般的転写因子をもつマルチサブユニット酵素であるRNAポリメラーゼIIに作用部位を提供する。 これらの因子は、DNAテンプレートからRNAの合成を触媒する転写プレ開始複合体を組み立てる。
上流‐プロモータの活性化は、種々の蛋白質が結合し、次いで転写開始複合体と相互作用して遺伝子発現を活性化させる、調節性DNA配列エレメントの追加的配列によって行われる。これらの遺伝子調節エレメント配列は、特異的DNA結合因子と相互作用する。これらの配列モチーフは、時々シス‐エレメントと称され得る。組織特異的または成長特異的転写因子が個別にまたは組合せで結合するそのようなシス‐エレメントは、転写レベルでプロモータの空間時間的発現パターンを決定することができる。これらのシス‐エレメントは、作用可能に連結された遺伝子上で出す調節タイプで大きく変化する。いくつかのエレメントは、環境応答(例えば、温度、湿度及び損傷)に応じて作用可能に連結された遺伝子の転写を増加させるように作用する。 他のシス‐エレメントは、発達上の合図(例えば、発芽、種成熟及び開花)または、空間的情報(例えば、組織特異性)に反応するかもしれない。例えば、Langridgeet al., (1989) Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.86:3219−23.を参照されたい。これらのシス‐エレメントは転写開始点からさまざまな距離に位置し、いくつかのシスエレメント(近位エレメントと称す)はミニマルコアプロモータ領域に隣接する一方、他のエレメントはプロモータ(エンハンサー)の数キロベース上流または下流に位置する場合がある。
本明細書で使用されるとき、「5′非翻訳領域」または「5′−UTR」という用語は、プレmRNAまたは成熟mRNAの5′末端の非翻訳セグメントと定義される。例えば、成熟mRNAでは5′-UTRが一般的にその5′末端7-メチルグアノシンキャップ上に宿り、スプライシング、ポリアデニル化、細胞原形質へのmRNA輸出、翻訳機構によるmRNAの5′末端の識別、及びmRNAの分解保護等の多くの工程に関与する。
本明細書で使用されるとき、「転写ターミネーター」という用語は、プレmRNAまたは成熟mRNAの3′末端の転写セグメントと定義される。例えば、「ポリアデニル化シグナル」部位を超えたDNAのより長いひと配列がプレmRNAとして転写される。このDNA配列は、通常成熟mRNAへの適切なプレmRNAプロセシングのための転写終結シグナルを含む。
本明細書で使用されるとき、「3′‐非翻訳領域」または「3′-UTR」という用語は、プレmRNAまたは成熟mRNAの3′末端の非翻訳セグメントと定義される。例えば、成熟mRNAでは、この領域はポリA鎖を担持し、mRNA安定性、翻訳開始及びmRNA輸出で多くの役割をもつことが知られている。加えて、3′-UTRはポリアデニル化シグナル及び転写ターミネータを含むと考えられている。
本明細書で使用されるとき、「ポリアデニル化シグナル」という用語は、ポリ-(A)ポリメラーゼの存在で、転写産物が、例えばポリ-(A)シグナルの10〜30下流に位置するポリアデニル化部位上でポリアデニル化されるのを可能にする、mRNA転写産物に存在する核酸配列を意味する。多くのポリアデニル化シグナルは当技術分野において公知であり、本発明に有用である。例示的な配列としては、Loke J.,et al., (2005)Plant Physiology138(3);1457−1468に記載されているようにAAUAAA及びその変異体を挙げることができる。
「DNA結合導入遺伝子」は、DNA結合蛋白質をコード化するポリヌクレオチドコード化配列である。DNA結合蛋白質はその後別の分子に結合できる。結合蛋白質は、例えばDNA分子(DNA結合蛋白質)、RNA分子(RNA結合蛋白質)、及び/または蛋白質分子(蛋白質結合蛋白質)に結合できる。蛋白質結合蛋白質の場合、それ自身に結合(ホモダイマー、ホモトリマーなどを形成する) 及び/または異なる蛋白質または蛋白質類の1つ以上の分子と結合できる。結合蛋白質は、1つ以上の結合活性タイプをもつ場合がある。例えば、亜鉛フィンガータンパク質はDNA結合、RNA結合、及び蛋白質結合活性を有する。
DNA結合蛋白質の例としては、予定されたヌクレオチド配列に結合するように「設計」が可能な、メガヌクレアーゼ、Znフィンガー、CRISPR、TALEのDNA結合ドメインを挙げることができる。一般的に、設計されたDNA結合蛋白質(例えば、Znフィンガー、CRISPR、またはTALE)は天然由来の非自然発生的な蛋白質である。. DNA結合蛋白質の工学方法の非限定例は設計及び選別である。設計されたDNA結合蛋白質は、その設計/組成物結果が主に合理的な基準から得られる本質で発生しない蛋白質である。設計の合理的な基準は、既存のZFP、CRISPR、及び/またはTALE設計及び結合データのデータベース格納情報におけるプロセシング情報の置換規則及び計算機化アルゴリズムの利用を含む。例えば、米国特許第6,140,081号、 6,453,242号及び6,534,261号を参照されたい。また、WO98/53058;WO98/53059;WO98/53060;WO02/016536、及びWO03/016496ならびに米国公報第20110301073号、20110239315号及び20119145940号を参照されたい。
「ZnフィンガーDNA蛋白質」(または結合ドメイン)は、1つ以上のZnフィンガーによって配列特異的態様でDNAに結合し、その構造が亜鉛イオンの配位によって安定化される結合ドメイン内のアミノ酸領域である、蛋白質または大きな蛋白質内のドメインである。用語ZnフィンガーDNA結合蛋白質は、しばしばZnフィンガータンパク質またはZFPと略される。Znフィンガー結合ドメインは、予定されたヌクレオチド配列に結合するように「設計」することができる。Znフィンガータンパク質を工学方法の非限定例は設計と選別である。設計されたZnフィンガータンパク質は、その設計/組成物が合理的な基準から得られる本質で発生しない蛋白質である。設計の合理的な基準は、既存のZFP設計及び結合データのデータベース格納情報におけるプロセシング情報の置換規則及び計算機化アルゴリズムの利用を含む。例えば、米国特許 第6,140,081号、6,453,242号、6,534,261号および6,794,136号を参照されたい。また、WO98/53058、WO98/53059、WO98/53060、WO02/016536及びWO03/016496を参照されたい。
他の例では、1つ以上のヌクレアーゼのDNA結合ドメインが自然発生的または設計された(非自然発生的)TALエフェクターDNA結合ドメインを含む。例えば、参照によりその全体が本明細書に援用される[3]米国特許公報第20110301073号を参照されたい。属キサントモナスの植物病原菌は重要な作物で多くの病害を引き起こすことが知られている。キサントモナス属の病原性は、植物細胞により大きい異なるエフェクター蛋白質を注入する保存III型分泌(T3S)システムに依存する。これらの注入された蛋白質の中には植物転写活性化因子を模倣し、植物トランスクリプトームを操作する転写活性化因子(TALEN)エフェクターがある(Kayet al., (2007) Science 318:648−651)を参照)。これらの蛋白質はDNA結合ドメイン及び転写活性化ドメインを含む。最もよく特徴づけられたTALエフェクターの1つはXanthomonas campestgrispv.Vesicatoria由来のAvrBs3である。Vesicatoria (Bonaset al., (1989)Mol Gen Genet218:127−136及びWO2010079430を参照)。 TALエフェクターはタンデムリピートの集中化ドメインを含み、各反複が蛋白質のDNA結合特異性に重要な約34個のアミノ酸を含む。加えて、それらは核局在化配列及び酸性転写性活性化ドメインを含む(レビューに関しては、Schornack S、et al., (2006) J Plant Physiol 163(3): 256−272を参照)。 加えて、植物病原性細菌Ralstonia solanacearumでは、2つの遺伝子、いわゆるbrg11 及びhpx17は、キサントモナス属のAvrBs3ファミリーに相同であることがわかった。キサントモナス属は以下、R. solanacearum生物型株GMI1000及び生物型4株RS1000に属する(Heueret al.,(2007)Appl and Enviro micro73(13):4379−4384を参照)。 これらの遺伝子は、互いにヌクレオチド配列で98.9%同一であるが、hpx17の繰り返しドメインで1,575bpの欠失によって異なる。しかし、両方の遺伝子産物は、キサントモナス属のAvrBs3ファミリー蛋白質と40%未満の配列同一性をもつ。例えば、参照によりその全体が援用される米国特許公報第20110301073号を参照されたい。
これらのTALエフェクターの特異性は、タンデムリピートで発見された配列に依存する。反復配列は、およそ102bpを含み、繰り返しは一般的に相互に91〜100%相同である(Bonas et al.,ibid). 反復多型は、通常位置12及び13に位置する。TALエフェクターの標的配列で隣接するヌクレオチドの同一性に関して、位置12と位置13との高頻度可変性両残基の同一性は1対1対応に見える(Moscou and Bogdanove,(2009)Science326:1501 and Bochet al., (2009)Science326:1509−1512参照)。これらのTALエフェクターのDNA認識の自然コードは、位置12及び13のHD配列がシトシン(C)に結合、NGがTに結合、NIがA、C、GまたはTに結合、NNがAまたはGに結合、及びINGがTに結合するように測定する。これらのDNA結合反復は、新組合せ及び反復の数をもった蛋白質に組み立てられ、新たな配列と相互作用し、また植物細胞の非内因性リポーター遺伝子の発現を活性化することができる人工の転写因子を作製する(Boch et al.,ibid)。設計されたTAL蛋白質は、FokI切断半ドメインに連結し、酵母リポーターアッセイ(プラスミドベース標的)で活性を示すTALエフェクタードメインヌクレアーゼ融合(TALEN)が得られる。
CRISPR(クリスパー)/Cas(CRISPR関連遺伝子群)ヌクレアーゼシステムは、ゲノム工学に利用可能な細菌株に基づいて最近設計されたヌクレアーゼシステムである。これは多くの細菌及び古細菌の適応性免疫応答の一部に基づく。ウイルスまたはプラスミドが細菌に侵入するときに侵入者のDNAセグメントが「免疫」反応によってCRISPR RNA(crRNA)に変換される。次いで、このcrRNAは部分的相補性の領域を介して別のタイプのRNA(tracrRNAと称される)と会合し、「protospacer」と呼ばれる標的DNA中のcrRNAと相同な領域にCas9ヌクレアーゼを誘導する。Cas9は、crRNA転写産物内に含まれる20‐ヌクレオチドガイド配列によって特定化される部位での二重鎖切断(DSB)でDNAを裂き平滑末端を生じる。Cas9は、部位特異的DNA認識及び切断にはcrRNA及びtracrRNAの両方を必要とする。このシステムは、現在crRNA及びtracrRNAが1分子(「単一ガイドRNA」)に結合するように設計されており、単一ガイドRNAのcrRNA等価部分がCas9ヌクレアーゼを誘導し、任意の望ましい配列を標的化する設計が可能である(Jineket al.,(2012)Science337,pp.816−821,Jinek et al.,(2013),eLife 2:e00471,and David Segal, (2013) eLife 2:e00563を参照)。従って、CRISPR/Casシステムを設計し、ゲノムの望ましい標的でDSBを作製することが可能であり、DSBの修復は修復阻害剤の使用に影響を受け、誤りがちな修復(error prone repair)の増加を引き起こす場合がある。
他の例では、DNA結合導入遺伝子は、設計された(非自然発生的)メガヌクレアーゼを含む部位特異的ヌクレアーゼ(ホーミングエンドヌクレアーゼとも記載)である。ホーミングエンドヌクレアーゼまたはメガヌクレアーゼの認識配列、例えばI−SceI、I−CeuI、PI−PspI、PI−Sce、I−SceIV、I−Csm}I、I−PanI、I−SceII、I−PpoI、I−SceIII、I−CreI、I−TevI、I−TevII及びI−TevIIIが知られている。以下も参照されたい、米国特許第5,420,032号;米国特許第6,833,252;Belfort et al.,(1997)Nucleic Acids Res.25:3379-303388;Dujon et al.,(1989) Gene 82:115-118;Perler et al.,(1994)Nucleic Acids Res.22,11127;Jasin(1996)Trends Genet.12:224-228;Gimble et al.,(1996)J.mol.Biol. 263:163-180; Argast et al.,(1998)J.Mol. Biol.280:345-353 and the New England Biolabs catalogue.加えて、ホーミングエンドヌクレアーゼ及びメガヌクレアーゼのDNA結合特異性を非自然発生的に結合するように設計することができる。以下を参照されたい、、例えば、Chevalier et al.,(2002)Molec.Cell 10:895−905;Epinat et al.,(2003)Nucleic Acids Res.5 31:2952−2962;Ashworthet al.,(2006)Nature 441:656−659;Paques et al.,(2007)Current Gene therapy 7:49−66;U.s.Patent Publication no.20070117128.ホーミングエンドヌクレアーゼ及びメガヌクレアーゼのDNA結合ドメインは、全体としてヌクレアーゼの文脈で変化させる(すなわち、例えばヌクレアーゼが同族の切断ドメインを含む)、あるいは異種の切断ドメインへ融合させることができる。
本明細書で使用されるとき、「形質転換」という用語は、核酸分子を細胞等に導入することができる全技術を包含する。例としては、ウイルスベクターによるトランスフェクション;プラスミドベクトルによる形質転換;エレクトロポレーション;リポフェクション;マイクロインジェクション(Mueller et al.,(1978) Cell 15:579−85);アグロバクテリウム媒介移入;直接DNA取込み;ウイスカー(商標)媒介形質転換;及び微粒子銃を挙げることができるが、これらに限定されない。これらの技術は、植物細胞の安定した形質転換及び過渡的形質転換の両方で使用することができる。「安定な形質転換」は、遺伝的に安定した継承を生じる宿主生物体のゲノムへの核酸断片の導入を意味する。一旦安定に形質転換すると、核酸断片が宿主生物体及び任意の次世代のゲノムに安定に取り込まれる。形質転換した核酸断片を含む宿主生物体は「トランスジェニック」生物体と呼ばれる。「過渡的形質転換」は、遺伝的に安定した継承がない遺伝子発現を生じる宿主生物体の核またはDNA含有オルガネラへの核酸断片の導入を意味する。
外因的な核酸配列。1つの例では、導入遺伝子は、遺伝子配列(例えば、除草剤耐性遺伝子)、産業的または薬学的に有用な化合物をコード化する遺伝子、または望ましい農業形質をコード化する遺伝子である。さらに別の例では、導入遺伝子は、アンチセンス核酸配列の発現が標的核酸配列の発現を阻害するアンチセンス核酸配列である。導入遺伝子は、導入遺伝子に作用可能に連結された調節配列を含むことができる(例えば、プロモータ)。いくつかの実施形態において、対象のポリヌクレオチド配列は導入遺伝子である。しかし、他の実施形態において、対象のポリヌクレオチド配列は、内因性核酸配列の追加的ゲノムコピーが望ましい内因性核酸配列であり、または、宿主生物体で標的核酸分子の配列に対してアンチセンス方向にある核酸配列である。
本明細書で使用されるとき、用語のトランスジェニック「事象」は異種DNAによる植物細胞の形質転換によって作製され、すなわち対象の導入遺伝子を含む核酸構築物、植物ゲノムへの導入遺伝子の挿入で生じる植物群の再生、及び特定のゲノム位置への挿入によって特徴付けられる特定の植物の選別である。用語「事象」は、異種のDNAを含む原始形質転換体及び形質転換体の子孫を指す。また、用語「事象」は、形質転換体とゲノム/導入遺伝子DNAを含む別の品種との有性他殖によって産生される子孫も指す。反復親への繰り返し戻し交雑の後でも、形質変換された親からの挿入導入遺伝子DNA及び近傍のゲノムDNA(ゲノム/導入遺伝子DNA)が交雑種の子孫の同じ染色***置に存在する。また、用語「事象」は、挿入DNAを含む一つの親系列(例えば原始形質転換体と自殖で生じた子供)及び挿入DNAを含まない親系列の雄***雑の結果としての対象の導入遺伝子を含め、挿入DNAを受ける子孫へ伝達されることが期待されている挿入DNA及び挿入DNAの直近に位置する近傍ゲノム配列を含む原始形質転換体及びその子孫からのDNAも指す。
本明細書で使用されるとき、「ポリメラーゼ連鎖反応」または「PCR」という用語は、微量の核酸、RNA及び/またはDNAが1987年7月28出願の米国特許第4,683,195号に記載のように増幅される手順または技術を定義する。 一般に、例えばオリゴヌクレオチドプライマが設計できるように、関心領域またはそれを超えた配列情報を入手する必要があり、すなわちこれらのプライマーは増幅される鋳型の反対鎖の配列に同一または類似であろう。2つのプライマーの5′末端ヌクレオチドは増幅される材料の末端と一致してもよい。PCRを使用して、特異的RNA配列、総ゲノムDNAからの特異的DNA配列、及び全細胞内RNAから転写されるcDNA、バクテリオファージまたはプラスミド配列等を増幅することができる。一般に、Mullis et al.,Cold Spring Harbor Symp.Quant.Biol.,51:263(1987);Erlich, ed.,PCR Technology,(Stockton Press,NY,1989)を参照されたい。
本明細書で使用されるとき、用語「プライマー」は、条件がプライマー伸長産物の合成に好適なときに、相補鎖に沿って合成の開始点として作用することができるオリゴヌクレオチドを指す。合成条件は、4つの異なるデオキシリボヌクレオチド三燐酸及び、例えば逆転写酵素またはDNAポリメラーゼ等の少なくとも1つの重合誘導剤の存在を含む。これらは、補助因子の成分を含む緩衝剤または種々の好適な温度でのpH等の条件に影響を及ぼす適切な緩衝剤中に存在する。プライマーは、好ましくは増幅効率は最適化されるような1本鎖であるが、2本鎖配列も利用できる。
本明細書で使用されるとき、用語「プローブ」は標的配列にハイブリッド化するオリゴヌクレオチドを指す。TaqMan(登録商標)またはTaqMan(登録商標)-スタイル 検査手技では、プローブは、2つのプライマーのアニーリング部位の間に位置する標的の一部にハイブリッド化する。プローブは、約8個のヌクレオチド、約10個のヌクレオチド、約15個のヌクレオチド、約20個のヌクレオチド、約30個のヌクレオチド、約40個のヌクレオチド、または約50個のヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、プローブは約8個のヌクレオチド〜約15個のヌクレオチドを含む。更に、プローブは、検出可能な標識、例えば発蛍光団(Texas−Red(登録商標)、フルオレッセインイソチオシアネートなど)を含む。検出可能な標識は、例えばプローブの5′末端またはプローブの3′末端に位置するプローブオリゴヌクレオチドに直接共有結合することができる。また、蛍光団を含むプローブは、例えばBlack Hole Quencher(商標)、Iowa Black(商標)等のクエンチャを備えてもよい。
本明細書で使用されるとき、「制限酵素」及び「制限エンドヌクレアーゼ」という用語は細菌酵素を指し、個々の酵素が特定のヌクレオチド配列または近傍で二本鎖DNAを切断する。2型制限酵素は同部位でDNAを認識し切断し、XbaI、BamHI、HindIII、EcoRI、XhoI、Sali、KpnI、AvaI、PstI及びSmaIが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、用語「ベクター」は、用語「構築物」、「クローニングベクター 」及び「発現ベクター」と交互に用いられ、宿主を形質転換する、あるいは導入された配列の発現(例えば、転写及び翻訳)を促進するために、DNAまたはRNA配列(例えば、外来遺伝子)が宿主細胞に導入される場合の媒体を意味する。「非ウイルスベクター」は、ウイルスまたはレトロウィルスを含まないあらゆるベクターを意味することが意図される。いくつかの実施形態において、「ベクター」は、DNA複製の少なくとも1つの起源及び少なくとも1つの選択マーカー遺伝子を含む一連のDNAである。例としては、プラスミド、コスミド、バクテリオファージ、細菌人工染色体(BAC)または細胞に外因的DNAを運ぶウイルスが挙げられるが、これらに限定されない。また、ベクターは、1つ以上の遺伝子、アンチセンス分子、及び/または選択マーカー遺伝子ならびに当技術分野においては公知の他の遺伝エレメントを含むことができる。ベクターが形質導入、形質転換または細胞する細胞に感染し、それによって、細胞が核酸分子及び/またはベクターによってコード化された蛋白質を発現することができる。用語「プラスミド」は、原核生物または真核生物のいずれかの宿主細胞で常染色体複製が可能な核酸の環状鎖と定義する この用語は、DNAまたはRNAのどちらでもよい、また1本鎖または2本鎖でもよい核酸を含む。また、定義のプラスミドは細菌性複製開始点と一致する配列も含むことができる。
本明細書で使用されるとき、本明細書で使用される用語「選択マーカー遺伝子」は、選択マーカー遺伝子が挿入される細胞の認識を容易にする蛋白質をコード化する遺伝子または他の発現カセットと定義する。例えば、「選択マーカー遺伝子」はリポーター遺伝子ならびに例えば、選択剤から植物細胞を保護する、または選択剤に耐性/抵抗性を提供するために植物形質転換で使用される遺伝子を含む。1つの実施形態において、機能的な選択マーカーを受けるこれらの細胞または植物だけが選択剤を持つ条件下で隔離または増殖することができる。選択剤の例としては、例えばスペクチノマイシン、ネオマイシン、カナマイシン、パロモマイシン、ゲンタマイシン及びハイグロマイシンを含む抗生物質を挙げることができる。これらの選択マーカーは、抗生物質カナマイシン耐性を付与する酵素を発現するネオマイシンホスホトランスフェラーゼ(npt II)、関連抗生物質ネオマイシン、パロモマイシン、ゲンタマイシン及びG418の遺伝子、あるいはハイグロマイシン耐性を付与する酵素を発現するハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ(hpt)の遺伝子を含む。他の選択マーカー遺伝子としては、barまたはpat(グルフォシネートアンモニウムまたはフォスフィノスリシン耐性)、アセト乳酸合成酵素(ALS、例えばスルホニル尿素(SU)、イミダゾリノン(IMI)、トリアゾロピリミジン(TP)、ピリミジニルオキシベンゾエート(POB)及び分岐鎖アミノ酸合成の第1工程を回避するスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン)、グリフォセート、2,4-D及び金属抵抗性または感受性を含む除草剤耐性コード化遺伝子を挙げることができる。選択マーカー遺伝子として使用できる「リポーター遺伝子」の例は、発現したリポーター遺伝子蛋白質(例えば、β-グルクロニダーゼ(GUS)、をコード化している蛋白質、ルシフェラーゼ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、黄色蛍光蛋白質(YFP)、DsRed、β-ガラクトシダーゼ、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)、アルカリ性ホスファターゼ等)の目視観測を含む。句「マーカー陽性」は、選択マーカー遺伝子を含むように形質転換された植物を指す。
本明細書で使用されるとき、用語「検出可能なマーカー」は、例えばラジオアイソトープ、蛍光化合物、生物発光化合物、化学発光化合物、金属キレーターまたは酵素等の検出可能な標識を指す。検出可能なマーカーの例としては、蛍光標識(例えば、FITC、ローダミン、ランタニドリン光体)、酵素標識(例えば、西洋わさびペルオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリ性ホスファターゼ)、化学発光、ビオチニル群、第二リポーターによって認識される所定のポリペプチドエピトープ(例えば、ロイシンジッパー対配列、二次抗体のための結合部位、金属結合ドメイン、エピトープタグ)が挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、検出可能なマーカーは、強力な立体障害を減少させるさまざまな長さのスペーサーアームを結合させることができる。
本明細書で使用されるとき、「カセット」、「発現カセット」及び「遺伝子発現カセット」という用語は、特異的制限部位の核酸またはポリヌクレオチドへ挿入される、または相同組み換えによって挿入されるDNAセグメントを指す。本明細書で使用されるとき、DNAのセグメントは対象のポリペプチドをコード化するポリヌクレオチドを含み、カセット及び制限部位は、転写及び翻訳のための適当な読み枠にカセットの挿入を確実にするように設計される。1つの実施形態において、発現カセットは、対象のポリペプチドをコード化するポリヌクレオチドを含み、また特定の宿主細胞の形質転換を容易化するポリヌクレオチドに加えてエレメントをもつことができる。1つの実施形態において、遺伝子発現カセットは宿主細胞における対象のポリヌクレオチドをコード化するポリヌクレオチドの発現を高めることを可能にするエレメントを含んでもよい。これらのエレメントは、プロモータ、最小プロモータ、エンハンサー、応答エレメント、終了配列、ポリアデニル化配列等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、「リンカー」または「スペーサ」は、2つの別々の個体を互いに結び付ける結合、分子または分子群である。リンカー及びスペーサは、2つの実体の最適間隔を供給する、あるいはさらに2つの実体を互いから分離することを可能にする不安定な結合を提供することができる。 不安定な結合としては、光分解性基、酸に不安定な部分、塩基に不安定な部分及び酵素切断可能基を挙げることができる。本明細書で使用される「ポリリンカー」または「多重クローニング部位」という用語は、核酸配列上で互いの10個のヌクレオチド内に位置する3つまたはそれ以上の2型制限酵素部位のクラスターと定義する。ポリリンカーを含む構築物は、遺伝子のコード領域のような核酸配列の挿入及び/または切除に利用される。他の例では、本明細書で使用される用語「ポリリンカー」は、任意の既知シームレスクローニング法(すなわち、 Gibson Assembly(登録商標)、NEBuilder HiFiDNA Assembly(登録商標)、Golden Gate Assembly(登録商標)、BioBrick(登録商標)Assembly等)を介して2つの配列を結合するために標的化されるヌクレオチド区間を指す。ポリリンカーを含む構築物は、遺伝子のコード領域のような核酸配列の挿入及び/または切除に利用される。
本明細書で使用されるとき、用語「対照(control)」は比較する目的で解析手順に使用される試料を指す。対照は「陽性」または「陰性」の場合がある。例えば、解析手順の目的が細胞または組織で差別的に発現した転写産物を検出することである場合、一般に、陽性対照(例えば、所望の発現を示す既知植物からの試料)及び陰性対照(例えば、所望の発現を欠く既知植物からの試料)を含むことが好ましい。
本明細書で使用されるとき、用語「植物」は、植物及びあらゆる子孫の全体、細胞、組織または植物の一部を含む。本発明で使用される植物クラスは、一般に、被子植物(単子葉及び双子葉類植物)、裸子植物、シダ類及び多細胞藻類を含む変異誘発に従順な広範囲の高等及び下等植物クラスである。従って、「植物」は双子葉植物及び単子葉植物を含む。用語「植物部位」は、例えば、種子(成熟種子及び未熟種子を含む)、裁断植物、植物細胞、植物細胞培養、植物器官(例えば、花粉、胚、花、果物、撮影、葉、根、茎及び外植体)が挙げられるが、これらに限定されない。植物組織または植物器官は、種子、プロトプラスト、カルス、または構造または機能的単位に組織化される植物細胞の任意の他の基でもよい。植物細胞または組織培養は、細胞または組織が得られる植物の生理的及び形態的特性をもつ植物を再生する、あるいはその植物と実質的に同じ遺伝子型を有する植物を再生することができるかもしれない。対照的に、いくつかの植物細胞は再生して植物を作製することができない。植物細胞または組織培養での再生可能な細胞は、胚、プロトプラスト、***組織細胞、カルス、花粉、葉、葯、根、根端、絹糸、花、穀粒、穂先、穂軸、外皮または茎とすることができる。
植物部位は、収穫可能な部分及び子孫植物の増殖に役立つ部位を含む。増殖に有用な植物部位としては、例えば、種子、果実、さし木、苗、塊茎、及び台木が挙げられるが、これらに限定されない。植物の収穫可能な部位は、植物の任意の有用な部分であってもよく、例えば花、花粉、苗、塊茎、葉、茎、果実、種子及び根が挙げられるが、これらに限定されない。
植物細胞はプロトプラスト及び細胞壁を含む植物の構造的及び生理的単位である。植物細胞は単離した単一細胞または細胞の集合体(例えば、脆いカルス及び培養細胞)の形でもよく、高度に組織化した単位(例えば、植物組織、植物器官及び植物体)の部分でもよい。従って、植物細胞は、プロトプラスト、細胞を産生する配偶子、または植物全体へ再生できる細胞または細胞集合でもよい。そのように、種子(複数の植物細胞を含み植物全体に再生が可能)は本明細書の実施形態では「植物細胞」とみなされる。
本明細書で使用されるとき、用語「低分子RNA」は幾つかのクラスのノンコーディングリボ核酸(ncRNA)を指す。用語低分子RNAは、細菌細胞、動物、植物及び真菌で産生される短鎖のncRNAを記述する。これらの短鎖のncRNAは、細胞内で自然に作製されてもよく、または短鎖またはncRNAを発現する外因的配列の導入によって作製されてもよい。低分子RNA配列は直接蛋白質をコードしない。また、低分子RNA配列が転写のみで翻訳されない点で他のRNAと機能的に異なる。低分子RNA配列は、遺伝子発現及び修飾を含め他の細胞機能に関与する。低分子RNA分子は、通常約20〜30ヌクレオチドで構成される。低分子RNA配列は、より長い前駆体から誘導される場合がある。前駆体は、自己相補的な領域で互いの上に後ろに折りたためる構造を形成し、次いで動物ではヌクレアーゼDicerまたは植物ではDCL1によって処理される。
多種類の低分子RNAが、マイクロRNA(miRNA)、短干渉RNA(siRNA)、アンチセンスRNA、短ヘアピンRNA(shRNA)、及び核小体低分子RNA(snoRNA)を含め自然的または人工的に存在する。ある種の低分子RNA(例えばマイクロRNA及びsiRNA)は遺伝子サイレンシング及びRNA干渉(RNAi)に重要である。遺伝子サイレンシングは、通常は発現されであろう遺伝子が細胞内エレメント、この場合低分子RNAによって止められる遺伝学的調節の過程である。通常はこの遺伝情報によって形成されるであろう蛋白質が干渉により形成されず、また遺伝子にコード化される情報が発現から遮断される。
本明細書で使用されるとき、用語「低分子RNA(small RNA)」は、”tiny RNA”(Storz,(2002)Science 296:1260−3;Illangasekare et al.,(1999)RNA5:1482−1489);prokaryotic ”低分子RNA”(sRNA)(Wassarman et al.,(1999)Trends Microbiol.7:37−45);eukaryotic “noncoding RNA (ncRNA)”;”micro−RNA(miRNA)”;”small non−mRNA(snmRNA)”;”functional RNA (fRNA)”;”transfer RNA (tRNA)”;”catalytic RNA” [e.g., ribozymes,including self−acylating ribozymes(Illangaskareet al.,(1999) RNA 5:1482−1489); ”small nucleolar RNAs(snoRNAs),” ”tmRNA”(a.k.a.”10s RNA,” Mutoet al.,(1998)Trends Biochem Sci.23:25−29; and Gilletet al.,(2001)Mol Microbiol.42:879−885);RNAi molecules including without limitation”small interfering RNA(siRNA),”“endoribonuclease−prepared siRNA(e−siRNA),”“short hairpin RNA(shRNA),”and”small temporally regulated RNA(stRNA),”“diced siRNA (d−siRNA),”“endoribonuclease−prepared siRNA (e−siRNA),” ”short hairpin RNA(shRNA),”and”small temporally regulated RNA (stRNA),” ”diced siRNA(d−siRNA)”等の文献に記載されたRNA分子ならびにアプタマー、オリゴヌクレオチド及び少なくとも1つのウラシル塩基を含む他の合成核酸を包含する。
他に断りがない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学用語は、本開示が属する当業者が通常理解している意味と同じ意味を有する。分子生物学の一般用語の定義は、例えば、Lewin,Genes V,Oxford University Press,1994 (ISBN 0−19−854287−9);Kendrew et al.(eds.), The Encyclopedia of Molecular Biology, Blackwell Science Ltd., 1994 (ISBN 0−632−02182−9); and Meyers (ed.), Molecular Biology and Biotechnology:A Comprehensive Desk Reference, VCH Publishers, Inc., 1995 (ISBN 1−56081−569−8)に見出すことができる。
本明細書で使用されるとき、冠詞「a」、「an」及び「the」は文脈に別段の表示が明瞭かつ明確にある場合を除き複数の言及を含む。
III. Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及びそれを含む核酸
植物で非メタロチオネイン様導入遺伝子を発現するためにPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータを使用するための方法と組成物を提供する。1つの実施形態において、プロモータは配列番号1のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl))プロモータとすることができる。
1つの実施形態において、配列番号1と少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.8%、または100%同一であるプロモータを含むポリヌクレオチドが提供される。1つの実施形態において、プロモータは配列番号1のポリヌクレオチドと少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.8%、または100%同一のポリヌクレオチドを含むPanicum virgatum メタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータである。1つの実施形態において、配列番号1のポリヌクレオチドと少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.8%、または100%同一性を含む単離ポリヌクレオチドが提供される。1つの実施形態において、配列番号1のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータを含む核酸ベクターが提供される。1つの実施形態において、ポリリンカーに作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータを含むポリヌクレオチドが提供される。1つの実施形態において、非メタロチオネイン様導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータを含む遺伝子発現カセットが提供される。1つの実施形態において、非メタロチオネイン様導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータを含む核酸ベクターが提供される。1つの実施形態において、プロモータは配列番号1からなる。具体的な実施形態において、核酸ベクターは導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータを含み、導入遺伝子は殺虫剤耐性導入遺伝子、除草剤耐性導入遺伝子、窒素利用効率導入遺伝子、水利用効率導入遺伝子、栄養価導入遺伝子、DNA結合導入遺伝子、低分子RNA導入遺伝子、選択マーカー導入遺伝子、またはそれらの組み合わせとすることができる。
導入遺伝子発現は、遺伝子コード配列の下流に位置する3′‐非翻訳遺伝子領域(すなわち、3′-UTR)によって調節されてもよい。プロモータ及び3′-UTRの両方が導入遺伝子発現を調節できる。プロモータは転写の促進に必要である一方、3′-UTR遺伝子領域は転写を終結させ、翻訳及び蛋白質合成のために結果物mRNAのポリアデニル化を開始することができる。3′-UTR遺伝子領域は導入遺伝子の安定な発現を助ける。
1つの実施形態において、本明細書に記載したPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び3′-UTRを含む核酸ベクターを提供する。1つの実施形態において、核酸ベクターはPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′-UTRを含む。1つの実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′-UTRは配列番号7である。1つの実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′-UTRは配列番号7である。
1つの実施形態において、本明細書に記載されたPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び配列番号7のポリヌクレオチドと少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.8%、または100%同一である3′-UTRを含む核酸ベクターが提供される。1つの実施形態において、本明細書に記載されたPanicum virgatumメタロチオネイ様遺伝子(mtl)プロモータならびにPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び3′-UTRの両方がポリリンカーの反対端に作用可能に連結される3′-UTRを含む核酸ベクターが提供される。1つの実施形態において、本明細書に記載されたPanicum virgatumメタロチオネイ様遺伝子(mtl)プロモータ及び3′-UTRを含み、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び3′-UTRの両方が非メタロチオネイン様導入遺伝子の反対端に作用可能に連結される遺伝子カセットが提供される。1つの実施形態において、3′-UTRは配列番号7からなる。1つの実施形態において、本明細書に記載されたPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び3′-UTRを含み、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータが配列番号1を含み、3′-UTRが配列番号3を含み、プロモータと3′-UTRが非メタロチオネイン様導入遺伝子の反対端に作用可能に連結される遺伝子発現カセットが提供される。 本実施形態の1つの態様において、3′-UTRは配列番号7からなる。本実施形態の別の態様において、プロモータは配列番号1からなる。具体的な実施形態において、遺伝子発現カセットは、導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatum メタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′-UTRを含み、導入遺伝子は殺虫剤耐性導入遺伝子、除草剤耐性導入遺伝子、窒素利用効率導入遺伝子、水利用効率導入遺伝子、栄養価導入遺伝子、DNA結合導入遺伝子、低分子RNA導入遺伝子、選択マーカー導入遺伝子、またはそれらの組み合わせとすることができる。更なる実施形態において、導入遺伝子は、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び同じメタロチオネイン様遺伝子の3′-UTRに作用可能に連結される。
また、導入遺伝子発現はプロモータ配列の下流に位置するイントロン領域によっても調節される場合がある。プロモータ及びイントロンの両方が導入遺伝子発現を調節できる。プロモータは転写の促進に必要である一方、イントロンの存在は翻訳及び蛋白質合成用のmRNA転写産物をもたらす発現レベルを上昇させることができる。イントロン遺伝子領域は導入遺伝子の安定な発現を助ける。更なる実施形態において、イントロンはPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータに作用可能に連結される。
また、導入遺伝子発現はプロモータ配列の下流に位置する5′‐UTR領域によっても調節される場合がある。プロモータ及び5′‐UTRの両方が導入遺伝子発現を調節できる。プロモータは転写の促進に必要である一方、5′‐UTRの存在は翻訳及び蛋白質合成用のmRNA転写産物をもたらす発現レベルを上昇させることができる。5′‐UTR遺伝子領域は導入遺伝子の安定な発現を助ける。更なる実施形態において、5′‐UTRはPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータに作用可能に連結される。
1つの実施形態において、本明細書に記載されたPanicum virgatum メタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び5′‐UTRを含む核酸構築物が提供される。1つの実施形態において、5′-UTRがプロモータの3′末端に作用可能に連結される。1つの実施形態において、Panicum virgatumから単離したメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータの3′末端に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′-UTRを含む核酸構築物が提供される。更なる実施形態において、5′-UTRの3′末端はイントロンの5′末端に作用可能に連結される。1つの実施形態において、5′‐UTRは配列番号4のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′‐UTRとすることができる。
1つの実施形態において、本明細書に記載されたPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び配列番号4のポリヌクレオチドと少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.8%、または100%同一である5′‐UTRを含む核酸構築物が提供される。1つの実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータを含む核酸構築物が提供され、プロモータは配列番号1と少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.8%、または100%同一であり、かつ配列番号4のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′‐UTRがポリリンカーに作用可能に連結している。1つの実施形態において、Panicum virgatum メタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータを含む遺伝子発現カセットが提供され、プロモータは配列番号1と少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.8%または100%同一であり、かつ配列番号4のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′-UTR配列が非メタロチオネイン様導入遺伝子に作用可能に連結している。任意選択で、構築物は、Panicum virgatumメタロチオネイン遺伝子(mtl)5′-UTRおよび非メタロチオネイン様導入遺伝子の5′末端に作用可能に連結される本明細書で開示されたイントロンを更に含み、また、任意選択で、非メタロチオネイン様導入遺伝子の3′末端に作用可能に連結される3′-UTRを更に含むことができる。1つの実施形態において、プロモータ及び3′-UTR配列は本明細書に記載された配列から選択され、5′-UTR配列は配列番号4からなる。1つの実施形態において、3′-UTRは配列番号7からなる。
1つの実施形態において、遺伝子発現カセットは、プロモータに作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′-UTRを含み、プロモータはPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ、または植物起源のプロモータ(例えば、トウモロコシユビキチン1プロモータ)、ウイルス(例えば、キャッサバ葉脈モザイクウイルスプロモータ)または、細菌(例えば、Agrobacterium tumefaciensデルタmas)である。具体的な実施形態において、遺伝子発現カセットは、導入遺伝子に作用可能に連結される配列番号4のPanicum virgatum メタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′‐UTRを含み、導入遺伝子は殺虫剤耐性導入遺伝子、除草剤耐性導入遺伝子、窒素利用効率導入遺伝子、水利用効率導入遺伝子、栄養価導入遺伝子、DNA結合導入遺伝子、選択マーカー導入遺伝子、またはそれらの組み合わせとすることができる。
1つの実施形態において、本明細書に記載されたPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ、5′‐UTR及び 3′‐UTRを含む核酸ベクターが提供され、5′‐UTRは配列番号4のポリヌクレオチドと少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.8%または100%同一である。1つの実施形態において、本明細書に記載されたPanicum virgatumメタロチオネイ様遺伝子(mtl)プロモータ及び5′‐UTRを含む核酸ベクターが提供され、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び5′‐UTRの両方がポリリンカーの反対端に作用可能に連結される。1つの実施形態において、本明細書に記載されたPanicum virgatumメタロチオネイ様遺伝子(mtl)プロモータ及び5′‐UTRを含む核酸ベクターが提供され、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び5′‐UTRの両方がポリリンカーの反対端に作用可能に連結される。1つの実施形態において、本明細書に記載されたPanicum virgatumメタロチオネイ様遺伝子(mtl)プロモータ、5′‐UTR及び3′-UTRを含む遺伝子発現カセットが提供され、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び5′UTRは非メタロチオネイン様導入遺伝子の5′末端に作用可能に連結され、3′‐UTRは非メタロチオネイン様導入遺伝子の3′末端に作用可能に連結される。1つの実施形態において、5′‐UTRは配列番号4からなる。1つの実施形態において、本明細書に記載されたPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び5′‐UTRを含む遺伝子発現カセットが提供され、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータは配列番号 1を含み、5′‐UTRは配列番号 4を含み、プロモータ及び5′‐UTRは非メタロチオネイン様導入遺伝子の5′末端に作用可能に連結される。本実施形態の1つの態様において、5′‐UTRは配列番号4からなる。本実施形態の別の態様において、プロモータは配列番号1からなる。具体的な実施形態において、遺伝子発現カセットは、導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatum メタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′‐UTRを含み、導入遺伝子は殺虫剤耐性導入遺伝子、除草剤耐性導入遺伝子、窒素利用効率導入遺伝子、水利用効率導入遺伝子、栄養価導入遺伝子、DNA結合導入遺伝子、低分子RNA導入遺伝子、選択マーカー導入遺伝子、またはそれらの組み合わせとすることができる。更なる実施形態において、導入遺伝子は、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び同じメタロチオネイン様遺伝子の5′‐UTRに作用可能に連結される。
また、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl)プロモータは 1つ以上の追加的配列エレメントも含むことができる。いくつかの実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータはエクソン(例えば、葉緑体トランジットペプチドまたは小胞体保留シグナル等のリーダーまたはシグナルペプチド)を含むことができる。例えば、限定はされないが、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータは、更なる実施形態として、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータに取り込まれるエクソンをコード化することができる。
1つの実施形態において、核酸ベクターは本明細書で開示された遺伝子発現カセットを含む。 1つの実施形態において、ベクターはプラスミド、コスミド、細菌人工染色体(BAC)、バクテリオファージ、ウイルス、または例えばドナーDNA等のダイレクトトランスフォーメーションまたは遺伝子ターゲッティングで使用する切除ポリヌクレオチド断片とすることができる。
1つの実施形態に従って、組み換え型遺伝子発現カセットを含む核酸ベクターが提供され、組み換え型遺伝子形質発現カセットは、ポリリンカー配列、非メタロチオネイン様導入遺伝子またはその組合せに作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータを含む。1つの実施形態において、組み換え型遺伝子発現カセットは、非メタロチオネイン様導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータを含む。1つの実施形態において、本明細書で開示されたPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータがポリリンカー配列に作用可能に連結された組み換え型遺伝子発現カセットが含まれる。ポリリンカーは、ポリリンカーの制限部位の1つへのコード配列の挿入が、ベクターが宿主細胞にトランスフェクされるときにコード配列の発現を可能にするコード配列に作用可能に連結するような態様で、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータに作用可能に連結される。
1つの実施形態に従って、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータは 配列番号1または配列番号1と80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含む。1つの実施形態に従って、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータは配列番号 1または配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含む。1つの実施形態に従って、プロモータ配列は、わずか1.5、2、2.5、3または4kbの全長しか持たない。1つの実施形態に従って、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータは配列番号 1または配列番号1と80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ1,875bpの配列からなる。1つの実施形態に従って、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータは配列番号 1または配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ1,875bpの配列からなる。
さらに提供される実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータは配列番号9及び配列番号10である。これらの改変したPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ配列を本明細書で使用して導入遺伝子の発現を促進し、また、本明細書での主題開示によって提供された配列番号1の代わりに使用してもよい代替のプロモータ配列を提供することができる。配列番号1及び配列番号9のプロモータポリヌクレオチド配列は98.8%の配列同一性を共有する。加えて、配列番号1及び配列番号10のプロモータポリヌクレオチド配列は97.3%の配列同一性を共有する。最後に、配列番号9及び配列番号10のプロモータポリヌクレオチド配列は97.3%の配列同一性を共有する。配列番号9のプロモータは、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータの追加的実施形態として提供される。 更に、配列番号10のプロモータは、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータの追加的実施形態として提供される。
1つの実施形態に従って、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ、非メタロチオネイン様導入遺伝子及びPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)の配列番号3の3′-UTRからなる遺伝子カセットを含む核酸ベクターが提供される。1つの実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)の配列番号3の3′-UTRが非メタロチオネイン様導入遺伝子の3′末端に作用可能に連結される。更なる実施形態において、3′非翻訳配列は、配列番号3または配列番号3と少なくとも80、85、90、95、99または100%の配列同一性をもつ配列を含む。1つの実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)の配列番号3の3′-UTRが非メタロチオネイン様導入遺伝子の3′末端に作用可能に連結される。 更なる実施形態において、3′非翻訳配列は、配列番号3または配列番号3と少なくとも80、85、90、95、99または100%の配列同一性をもつ配列を含む。1つの実施形態に従って、配列番号1、または配列番号1と80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ1,875bp配列、非メタロチオネイン様導入遺伝子及び3′-UTRからなる遺伝子カセットを含む核酸ベクターが提供され、配列番号1は非メタロチオネイン様導入遺伝子の5′末端に作用可能に連結され、かつ配列番号7の3′-UTRが非メタロチオネイン様導入遺伝子の3′末端に作用可能に連結される。 1つの実施形態に従って、配列番号1、または配列番号1と80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ1,875bp配列、非メタロチオネイン様導入遺伝子及び3′-UTRからなる遺伝子カセットを含む核酸ベクターが提供され、配列番号1は非メタロチオネイン様導入遺伝子の5′末端に作用可能に連結され、かつ配列番号7の3′-UTRが非メタロチオネイン様導入遺伝子の3′末端に作用可能に連結される。 更なる実施形態において、3′非翻訳配列は、配列番号3または配列番号3と少なくとも80、85、90、95、99または100%の配列同一性をもつ配列を含む。更なる実施形態において、3′非翻訳配列は、配列番号3または配列番号3と少なくとも80、85、90、95、または99%の配列同一性をもつ1,000bp配列を含む。更なる実施形態において、3′非翻訳配列は、配列番号3または配列番号3と少なくとも80、85、90、95、99または100%の配列同一性をもつ配列を含む。更なる実施形態において、3′非翻訳配列は、配列番号3または配列番号3と少なくとも80、85、90、95、または99%の配列同一性をもつ1,000bp配列を含む。
さらに提供される実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′-UTRは配列番号11である。この改変したPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′-UTR配列を本明細書で使用して導入遺伝子の発現を停止し、また、本明細書での主題開示によって提供された配列番号7の代わりに使用してもよい代替の3′-UTR配列を提供することができる。配列番号11及び配列番号7のプロモータポリヌクレオチド配列は97.4%の配列同一性を共有する。配列番号11の3′-UTRは、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′-UTRの追加的実施形態として提供される。
1つの実施形態に従って、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)の配列番号4の5′-UTR、 非メタロチオネイン様導入遺伝子及びPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)の配列番号3の3′-UTRからなる遺伝子カセットを含む核酸ベクターが提供される。1つの実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)の配列番号 4の5′−UTRが、非メタロチオネイン様導入遺伝子の5′末端及びPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)の配列番号1のプロモータの3′末端に作用可能に連結される。更なる実施形態において、5′非翻訳配列は、配列番号4または配列番号4と少なくとも80、85、90、95、99または100%の配列同一性をもつ配列を含む。 1つの実施形態に従って、配列番号4、または配列番号4と80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ97bp配列、プロモータ、非メタロチオネイン様導入遺伝子及び3′-UTRからなる遺伝子カセットを含む核酸ベクターが提供され、配列番号1が5′非翻訳領域の5′末端に作用可能に連結され、5′非翻訳領域が非メタロチオネイン様導入遺伝子の3′末端に作用可能に連結され、配列番号7の3′-UTRが非メタロチオネイン様導入遺伝子の3′末端に作用可能に連結される。1つの実施形態に従って、配列番号4、または配列番号4と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ97bp配列、プロモータ、非メタロチオネイン様導入遺伝子及び3′-UTRからなる遺伝子カセットを含む核酸ベクターが提供され、配列番号1が5′非翻訳領域の5′末端に作用可能に連結され、5′非翻訳領域が非メタロチオネイン様導入遺伝子の3′末端に作用可能に連結され、配列番号7の3′-UTRが非メタロチオネイン様導入遺伝子の3′末端に作用可能に連結される。更なる実施形態において、5′非翻訳配列は、配列番号4または配列番号4と少なくとも80、85、90、95、99または100%の配列同一性をもつ配列を含む。 更なる実施形態において、5′非翻訳配列は、配列番号4または配列番号4と少なくとも80、85、90、95、99または100%の配列同一性をもつ配列を含む。 更なる実施形態において、5′非翻訳配列は、配列番号4または配列番号4と80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ97bpの配列からなる。更なる実施形態において、5′非翻訳配列は、配列番号4または配列番号4と80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ97bpの配列からなる。
1つの実施形態において、プロモータ、非メタロチオネイン様導入遺伝子及び任意選択で下記の1つ以上のエレメント:
a)5′非翻訳領域;
b)イントロン;及び
c)3′非翻訳領域を含む核酸構築物が提供され、
これにおいて、
プロモータは配列番号1または配列番号1と98%の配列同一性をもつ配列;
5′非翻訳領域は配列番号4または配列番号4と98%の配列同一性をもつ配列からなり;
3′非翻訳領域は配列番号7または配列番号7と98%の配列同一性をもつ配列からなり;更に、前記プロモータは前記ポリリンカーに作用可能に連結され、各任意のエレメント(存在する場合)はプロモータとポリリンカーの両方に作用可能に連結される。更なる実施形態において、直上で開示された核酸構築物を含むトランスジェニック細胞が提供される。1つの実施形態において、トランスジェニック細胞は植物細胞であり、更なる実施形態において、前記トランスジェニック細胞を含む植物が提供される。
1つの実施形態において、プロモータ、非メタロチオネイン様導入遺伝子及び任意選択で下記の1つ以上のエレメント:
a)5′非翻訳領域;
b)3′非翻訳領域からなる核酸構築物が供給され、
これにおいて、
プロモータは配列番号1または配列番号1と98%の配列同一性をもつ配列;
5′非翻訳領域は配列番号4または配列番号4と98%の配列同一性をもつ配列からなり;
3′非翻訳領域は配列番号7または配列番号7と98%の配列同一性をもつ配列からなり;更に、前記プロモータは前記ポリリンカーに作用可能に連結され、各任意のエレメント(存在する場合)はプロモータとポリリンカーの両方に作用可能に連結される。更なる実施形態において、直上で開示された核酸構築物を含むトランスジェニック細胞が提供される。1つの実施形態において、トランスジェニック細胞は植物細胞であり、更なる実施形態において、前記トランスジェニック細胞を含む植物が提供される。
1つの実施形態において、プロモータ及びポリリンカー、及び任意選択で1つ以上の以下のエレメント;
a)5′非翻訳領域;
b)イントロン;及び
c)3′非翻訳領域を含む核酸構築物が提供され、
これにおいて、
プロモータは配列番号1または配列番号1と98%の配列同一性をもつ配列;
5′非翻訳領域は配列番号4または配列番号4と98%の配列同一性をもつ配列からなり;
3′非翻訳領域は配列番号7または配列番号7と98%の配列同一性をもつ配列からなり;更に、前記プロモータは前記ポリリンカーに作用可能に連結され、各任意のエレメント(存在する場合)はプロモータとポリリンカーの両方に作用可能に連結される。
1つの実施形態に従って、核酸ベクターは、選択マーカーをコード化する配列を更に含む。1つの実施形態に従って、組換遺伝子カセットは、アグロバクテリウムT-DNAボーダーに作用可能に連結される。1つの実施形態に従って、組換遺伝子カセットは更に第1及び第2T-DNAボーダーを含み、第1T-DNAボーダーは遺伝子構築物の1末端に作用可能に連結され、第2T-DNAボーダーは遺伝子構築物の他の末端に作用可能に連結される。第1及び第2アグロバクテリウムT-DNAボーダーは、ノパリン合成アグロバクテリウムT-DNAボーダー、オクトピン合成アグロバクテリウムT-DNAボーダー、マンノピン合成アグロバクテリウムT-DNAボーダー、スクシナモピン合成アグロバクテリウムT-DNAボーダーまたはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される細菌株起源のT-DNAボーダーから独立して選択されることができる。1つの実施形態において、ノパリン合成株、マンノピン合成株、スクシナモピン合成株またはオクトピン合成株からなる群から選択されるアグロバクテリウム株が提供され、前記株がプラスミドを含み、前記プラスミドが配列番号1から選択される配列または配列番号1と80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列と作用可能に連結される。
本出願で開示された構築物で使用するのに好適な対象の導入遺伝子としては、これらに限定はされないが、(1)害虫または病害耐性、2)除草剤耐性、(3)付加価値農業形質、例えば収量改善、窒素利用効率、水利用効率及び栄養価、(4)部位特異的にDNAへの蛋白質の結合、(5)低分子RNAの発現、及び(6)選択マーカーを付与するコード配列を挙げることができる。1つの実施形態に従って、導入遺伝子は、殺虫剤耐性、除草剤耐性、低分子RNA発現、窒素利用効率、水利用効率または栄養価を付与する選択マーカーまたは遺伝子産物をコード化する。
1. 耐虫性
さまざまな耐虫性コード配列が、配列番号1または配列番号1と80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータと作用可能に連結することができる。さまざまな耐虫性コード配列が、配列番号1または配列番号1と80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl))プロモータと作用可能に連結することができる。いくつかの実施形態において、配列が、配列番号1を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) プロモータ ならびに配列番号4または配列番号4に作用可能に連結される配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl)5′‐UTR と作用可能に連結される。 いくつかの実施形態において、配列が、配列番号1を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) プロモータ ならびに配列番号4または配列番号4に作用可能に連結される配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl)5′‐UTR と作用可能に連結される。 次いで、作用可能に連結される配列は、形質転換された植物(「形質転換体」)の認識及び選別を可能にする選択ベクターに取り込むことができる。例示的な耐虫性コード配列は当技術分野においては公知である。主題開示の調節エレメントに作用可能に連結が可能な耐虫性コード配列の実施形態として、以下の形質が提供される。cry1A.105例示的な鱗翅類耐虫性を提供するコード配列としては、以下を挙げることができる:cry1a; cry1a.105; cry1Ab; cry1Ab( 短縮); cry1Ab−Ac (融合蛋白質); cry1Ac (Widestrike(登録商標)として市販); cry1c; cry1f (Widestrike(登録商標)として市販); cry1Fa2; cry2Ab2; cry2Ae; cry9c; mocry1f; pinII(プロテアーゼ阻害剤蛋白質); vip3a(a); 及び vip3Aa20。例示的な甲虫耐虫性を提供するコード配列は下記を挙げることができる: cry34Ab1 (Herculex(登録商標)として市販); cry35Ab1 (Herculex(登録商標)として市販); cry3a; cry3Bb1; dvsnf7; 及び mcry3A。例示的なマルチ耐虫性を提供するコード配列は、ecry31.Abを含む。耐虫性遺伝子の上記リストは制限することを意味していない。あらゆる耐虫性遺伝子は本開示に含まれる。
2.除草剤耐性
さまざまな除草剤耐性コード配列が、配列番号1または配列番号1と80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータと作用可能に連結される。さまざまな除草剤耐性コード配列が、配列番号1または配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータと作用可能に連結される。いくつかの実施形態において、配列が、配列番号1を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) プロモータ ならびに配列番号4または配列番号4に作用可能に連結される配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl)5′‐UTR と作用可能に連結される。 いくつかの実施形態において、配列が、配列番号1を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) プロモータ ならびに配列番号4または配列番号4に作用可能に連結される配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl)5′‐UTR と作用可能に連結される。 次いで、作用可能に連結される配列は、形質転換された植物(「形質転換体」)の認識及び選別を可能にする選択ベクターに取り込むことができる。例示的な除草剤耐性コード配列は当技術分野においては公知である。主題開示の調節エレメントに作用可能に連結が可能な除草剤耐性コード配列の実施形態として、以下の形質が提供される。グリフォセート除草剤はEPSPS酵素(5-エノイルピルビニルシキミ酸-3-リン酸合成酵素)を阻害することによる作用様式を含む。この酵素は植物の成長及び生育に重要な芳香族アミノ酸の生合成に関与する。酵素を阻害するために利用することできるさまざまな酵素メカニズムが当分野では公知である。そのような酵素をコード化する遺伝子は、主題開示の遺伝子調節エレメントに作用可能に連結することができる。1つの実施形態において、グリフォセート耐性遺伝子をコード化する遺伝子に限定されない選択マーカー遺伝子としては、突然変異体EPSPS遺伝子(例えば2mEPSPS遺伝子、cp4 EPSPS遺伝子、mEPSPS遺伝子、dgt-28遺伝子);aroA遺伝子;及び、グリフォセート分解遺伝子(例えばグリフォセートアセチルトランスフェラーゼ遺伝子(gat)およびグリフォセートオキシダーゼ遺伝子(gox)を挙げることができる。これらの形質は、現在Gly−Tol(商標), Optimum(登録商標)、GAT(登録商標)、 Agrisure(登録商標)GT及びRoundup Ready(登録商標)として市販されている。グルフォシネート及び/またはビアラホス化合物に耐性な遺伝子としては、dsm−2、bar及びpat遺伝子を挙げることができる。このbar及びpat形質は現在LibertyLink(登録商標)として市販されている。また、2,4-Dに抵抗性を提供する耐性遺伝子としては、例えばaad-1遺伝子(aad-1遺伝子がアリールオキシフェノキシプロピオナート(Arloxyphenoxypropionate)除草剤上に更なる活性を持つ点に留意する必要がある)及びaad-12遺伝子(aad-12遺伝子がpyidyloxyacetate合成オーキシン上に更なる活性を持つ点に留意する必要がある)を挙げることができる。これらの形質はEnlist(登録商標)作物保護技術として市販されている。ALS阻害剤(スルホニル尿素、イミダゾリノン、トリアゾロピリミジン、ピリミジニル(チオ)ベンゾエート及びスルホニルアミノ‐カルボニル-トリアゾリノン)の耐性遺伝子は当技術分野において公知である。これらの耐性遺伝子は最も一般にはALSコード化遺伝子配列に対する点突然変異から生じる。他のALS阻害剤耐性遺伝子としては、hra遺伝子、csr1-2遺伝子、Sr-HrA遺伝子及びsurB遺伝子を挙げることができる。いくつかの形質は商品名Clearfield(登録商標)の下で市販されている。HPPDを阻害する除草剤としては、ピラゾロン(例えばピラゾキシフェン、ベンゾフェナップ及びbenzofenap及びトプラメゾン);トリケトン(例えばメソトリオン、スルコトリオン、テンボトリオン、ベンゾビシクロン);及び、ジケトニトリル(tonitriles(例えばイソキサフルトール )を挙げることができる。これらの例示的なHPPD除草剤は、既知の形質 HPPD阻害剤の例は、hppdPF_W336遺伝子(イソキサフルトール耐性)及びavhppd-03遺伝子(メソトリオン耐性)を挙げることができる。オキシニル除草剤耐性形質の例は、除草剤/抗生物質ブロモキシニルに耐性を付与することが示されたbxn遺伝子が挙げられる。ジカンバ耐性遺伝子としては、国際PCT公開WO2008/105890に開示されているジカンバモノオキシゲナーゼ遺伝子(dmo)を挙げることができる。PPOまたはPROTOX阻害剤型除草剤(例えば、アシフルオルフェン、ブタフェナシル、フルポロパジル(flupropazil)、ペントキサゾン、カルフェントラゾン、フルアゾレート、ピラフルフェン、アクロニフェン、アザフェニジン、ルミオキサジン、フルミクロラック、ビフェノックス、オキシフルオルフェン、ラクトフェン、ホメサフェン、フルオログリコフェン及びスルフェントラゾン)の耐性遺伝子は当技術分野において公知である。例示的遺伝子(PPOに耐性を付与する)野生型Arabidopsisthaliana PPO酵素(Lermontova I and Grimm b, (2000)色素体プロトポルフィリノーゲンIXオキシダーゼの過剰発現がジフェニルエーテル除草剤アシフルオルフェン耐性をもたらす Plant Physiol122:75-83.), the B.subtilisPPO gene (Li, x. and Nicholl d. 2005.Development of PPO阻害剤耐性培養及び作物の開発 Pest Manag.Sci.61:277−285 and Choi KW, Han O, Lee HJ, Yun YC, Moon YH, Kim MK, Kuk YI, Han SU and Guh JO, (1998)ジフェニルエーテル除草剤、オキシフルオルフェン耐性の生成、 via発現枯草菌トランスジェニックタバコ植物イリノーゲンオキシダーゼ遺伝子 Biosci Biotechnol Biochem 62:558-560.」 ピリジンオキシまたはフェノキシプロピオン酸及びシクロヘキソン(cyclohexones)の耐性遺伝子としては、ACCアーゼ阻害剤コード化遺伝子(例えば、Acc1-S1、Acc1-S2及びAcc1-S3)を挙げることができる。シクロヘキサンジオン誘導体及び/またはアリールオキシフェノキシプロパン酸に耐性を付与する例示的遺伝子としては、ハロキシホップ、ジクロホップ、フェノキサプロップ、フルアジホップ及びキザロホップを挙げることができる。最後に、トリアジンまたはベンゾニトリルを含む除草剤は光合成を阻害することができ、psbA遺伝子(トリアジン耐性)、1s+遺伝子(トリアジ耐性)及びニトリラーゼ遺伝子(ベンゾニトリル耐性)によって耐性が提供される。除草剤耐性遺伝子の上記リストは制限することを意味していない。あらゆる除草剤耐性遺伝子は本開示に含まれる。
3. 農業形質
さまざまな農業形質コード配列が、配列番号1または配列番号1と80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータと作用可能に連結することができる。さまざまな農業形質コード配列が、配列番号1または配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl) プロモータと作用可能に連結することができる。いくつかの実施形態において、配列が、配列番号1を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) プロモータ ならびに配列番号4または配列番号4に作用可能に連結される配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl)5′‐UTR と作用可能に連結される。 いくつかの実施形態において、配列が、配列番号1を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) プロモータ ならびに配列番号4または配列番号4に作用可能に連結される配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl)5′‐UTR と作用可能に連結される。 次いで、作用可能に連結される配列は、形質転換された植物(「形質転換体」)の認識及び選別を可能にする選択ベクターに取り込むことができる。例示的な農業形質コード配列は当技術分野においては公知である。主題開示の調節エレメントに作用可能に連結が可能な農業形質コード配列の実施形態として、以下の形質が提供される。細胞壁のペクチン分子の破壊に関与するポリガラクツロナーゼ酵素の産生を阻害し、果実の軟化抑制を起こし果実の軟化抑制が発生する果実の軟化抑制がpg遺伝子によって提供される。さらに、acc 遺伝子の果実の熟成/老化抑制が生来のacc合成酵素遺伝子の通常の発現を抑制するように作用し、その結果エチレン産生の減少及び果実成熟抑制をもたらす。他方では、accd遺伝子は果実成熟ホルモンエチレンの前駆体を代謝し、その結果、果実成熟抑制をもたらす。代わりに、sam−k 遺伝子は、エチレン生成基質のS‐アデノシルメチオニン(SAM)を減少させることによって成熟を遅らす。乾燥ストレス耐性表現型は、cspB 遺伝子によって提供され、RNA安定性及び翻訳を維持することによって水ストレス条件の下で正常細胞機能を維持する。別の例としては、水ストレス耐性を付与する浸透圧調節物質の化合物グリシンベタインの生成を触媒するEcBetA 遺伝子を挙げることができる。加えて、RmBetA遺伝子が水ストレス耐性を付与する浸透圧調節物質の化合物グリシンベタインの生成を触媒する。植物の昼/夜生理的過程を調節する1つ以上の内因性転写因子と相互作用する蛋白質を発現するbbx32 遺伝子によって光合成及び収量増大が提供される。エタノール生産は、澱粉分解に使われるアミラーゼの耐熱性強化によるバイオエタノール産生を高める耐熱性アルファアミラーゼ酵素コードamy797E 遺伝子の発現によって増加させることができる。最後に、修飾アミノ酸組成は、アミノ酸リジンの生産を増やすジヒドロジピコリン酸合成酵素コード化cordapA遺伝子の発現によって生じる。農業形質コード配列の上記リストは制限することを意味していない。あらゆる農業形質コード配列は本開示によって包含される。
4. DNA結合蛋白質
さまざまなDNA結合蛋白質コード配列が、配列番号1または配列番号1と80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl) プロモータと作用可能に連結することができる。さまざまなDNA結合蛋白質コード配列が、配列番号1または配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータと作用可能に連結することができる。いくつかの実施形態において、配列が、配列番号1を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) プロモータ ならびに配列番号4または配列番号4に作用可能に連結される配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl)5′‐UTR と作用可能に連結される。 いくつかの実施形態において、配列が、配列番号1を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) プロモータ ならびに配列番号4または配列番号4に作用可能に連結される配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl)5′‐UTR と作用可能に連結される。 次いで、作用可能に連結される配列は、形質転換された植物(「形質転換体」)の認識及び選別を可能にする選択ベクターに取り込むことができる。例示的なDNA結合蛋白質コード配列は当技術分野においては公知である。主題開示の調節エレメントに作用可能に連結が可能なDNA結合蛋白質コード配列の実施形態として、以下の種類のDNA結合蛋白質、すなわちZnフィンガー、Talen、CRISPRS及びメガヌクレアーゼを含むことができる。DNA結合蛋白質コード配列の上記リストは制限することを意味していない。あらゆるDNA結合蛋白質コード配列は本開示によって包含される。
5. 低分子RNA
さまざまな低分子RNAが、配列番号1または配列番号1と80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) プロモータと作用可能に連結することができる。さまざまな低分子RNAが合蛋白質コード配列が、配列番号1または配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータと作用可能に連結することができる。いくつかの実施形態において、配列が、配列番号1を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) プロモータ ならびに配列番号4または配列番号4に作用可能に連結される配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl)5′‐UTR と作用可能に連結される。 いくつかの実施形態において、配列が、配列番号1を含むPanicum virgatummetallothionein−like gene (mtl)プロモータ ならびに配列番号4または配列番号4に作用可能に連結される配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl)5′‐UTR と作用可能に連結される。 次いで、作用可能に連結される配列は、形質転換された植物(「形質転換体」)の認識及び選別を可能にする選択ベクターに取り込むことができる。例示的な低分子RNA形質は当技術分野においては公知である。主題開示の調節エレメントに作用可能に連結が可能な低分子RNAコード配列の実施形態として、以下の形質が提供される。例えば、抗-efe 低分子RNAの果実の熟成/老化抑制はエチレン形成酵素をコード化するACO遺伝子のサイレンシング介してエチレン産生を抑制することによって熟成を遅らせる。低分子RNAccomt のリグニン生産変化が、内因性S‐アデノシル-L-メチオニン:トランスカフェオイルCoA 3-O-メチルトランスフェラーゼ(CCOMT遺伝子)の阻害によるguanacyl(G)リグニン含量を低下させる。さらに、Solanum verrucosumのBlack Spot Bruise ToleranceがPpo5低分子RNAに起因し、Ppo5転写産物の分解によるblack spot bruise損傷発達を引き起こす場合がある。また、低分子RNAdvsnf7としては、西洋ハムシモドキの幼虫Snf7遺伝子の240bp断片を含むdsRNAによって西洋ハムシモドキの幼虫を阻害することも挙げられる。化工デンプン/炭水化物は、低分子RNA、例えば、pPhL低分子RNA(澱粉分解によって還元糖形成を制限するPhL転写産物を低下させる)及びpR1低分子RNA(澱粉分解によって還元糖形成を制限するR1転写産物を低下させる)から得ることができる。低分子RNAasn1 がAsn1の分解を誘導し、アスパラギン形成を弱め、ポリアクリルアミドを低下させる結果、アクリルアミドが減少する追加的な利益がある。最後に、低分子RNApgas ppo suppressionの非褐変表現型によって、PPOを抑制し、非褐変表現型のリンゴが得られる。低分子RNAの上記リストは制限することを意味していない。あらゆる低分子RNAコード配列は本開示によって包含される。
6. 選択マーカー
レポーター遺伝子としても記載されているさまざまな選択マーカーが、配列番号1または配列番号1と80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータと作用可能に連結することができる。レポーター遺伝子としても記載されているさまざまな選択マーカーが、配列番号1または配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータと作用可能に連結することができる。いくつかの実施形態において、配列が、配列番号1を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) プロモータ ならびに配列番号4または配列番号4に作用可能に連結される配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl)5′‐UTR と作用可能に連結される。 いくつかの実施形態において、配列が、配列番号1を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) プロモータ ならびに配列番号4または配列番号4に作用可能に連結される配列番号1と少なくとも80、85、90、95または99%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl)5′‐UTR と作用可能に連結される。 次いで、作用可能に連結される配列は、形質転換された植物(「形質転換体」)の認識及び選別を可能にする選択ベクターに取り込むことができる。形質転換された植物での選択マーカーの発現を確認するために多くの方法が利用されており、例えば、ベクターから発現した蛋白質の検出に関してはDNAシークエンシング及びPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)、サザンブロッティング、RNAブロッティング、免疫学的方法が挙げられる。しかし、通常、レポーター遺伝子は、発現したときに着色産物を生成する蛋白質の目視によって観測される。 例示的リポーター遺伝子は当技術分野において公知であり、β-グルクロニダーゼ(GUS)、ルシフェラーゼ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、黄色蛍光蛋白質(YFP、φ-YFP)、赤色蛍光蛋白質(DsRFP、RFP、その他)、β-ガラクトシダーゼ等をコード化する (参照によりその全体が本明細書に援用されるSambrook, et al., Molecular Cloning: a Laboratory Manual, Third Edition, Cold Spring Harbor Press, N.Y., 2001を参照 )。
選択マーカー遺伝子は形質転換された細胞または組織の選別に利用される。選択マーカー遺伝子は、抗生物質抵抗性をコード化する遺伝子、例えばネオマイシンホスホトランスフェラーゼII(NEO)、スペクチノマイシン/ストレプトマイシン抵抗性(AAD)、及びハイグロマイシンフォスフォトランスフェラーゼ(HPTまたはHGR)ならびに除草化合物耐性を付与する遺伝子を挙げることができる。除草剤耐性遺伝子は、一般に除草剤に反応いない改変標的蛋白質、あるいは作用する前に除草剤を分解または解毒する酵素をコードする。例えば、グリホサート耐性は突然変異体標的酵素、5-エノイルピルビニルシキミ酸-3-リン酸合成酵素(EPSPS)をコードする遺伝子の使用によって得られる。EPSPSの遺伝子及び突然変異体は周知であり、以下に詳述する。グルフォシネートアンモニウム、ブロモキシニル及び2,4-ジクロロフェノキシアセテート(2,4-D)耐性は、PATまたはDSM-2、ニトリラーゼ、AAD-1またはAAD-12コード化細菌性遺伝子(それぞれが除草剤を解毒する蛋白質の例)を用いて得られた。
1つの実施形態において、除草剤は、イミダゾリノンまたはスルホニル尿素を含めて成長点または***組織を阻害することができ、これらの除草剤のアセトヒドロキシ酸シンターゼ(AHAS)及びアセト乳酸合成酵素(ALS)の耐性/抵抗性遺伝子は公知である。グリフォセート耐性遺伝子としては、突然変異体5-エノイルピルビニルシキミ酸-3-リン酸合成酵素(EPSP)及びdgt-28遺伝子(組み換え型核酸の導入及び/または生来EPSP遺伝子の種々の形態のインビボ突然変異生成の導入による)、aroA遺伝子及びグリフォセートアセチルトランスフェラーゼ(GAT)遺伝子)をそれぞれ挙げることができる。他のホスホノ化合物の耐性遺伝子としては、Streptomyces hygroscopicusおよびStreptomyces viridichromogenesを含むストレプトマイセス種由来のbar及びpat遺伝子、ならびにフェノキシプロピオン酸及びcyclohexones(ACCアーゼ阻害剤コード化遺伝子)を挙げることができる。シクロヘキサンジオン及び/またはアリールオキシフェノキシプロパン酸(ハロキシホップ、ジクロホップ、フェノキサプロップ、フルアジホップ、キザロホップを含む)に耐性を付与する例示的遺伝子としては、アセチルコエンザイムAカルボキシラーゼ(ACCアーゼ)の遺伝子、すなわちAcc1-S1、Acc1-S2及びAcc1-S3を挙げることができる。1つの実施形態において、除草剤はトリアジン(psbA及び1s+遺伝子)またはベンゾニトリル(ニトリラーゼ遺伝子)を含め、光合成を阻害することができる。更に、このような選択マーカーとして、ホスホマンノースイソラーゼ(PMI)酵素のようなポジティブセレクションマーカーが挙げられる。
1つの実施形態において、選択マーカー遺伝子としては、2,4-D;ネオマイシンホスホトランスフェラーゼII;シアナミドヒドラターゼ;アスパラギン酸キナーゼ;ジヒドロジピコリン酸合成酵素;トリプトファンデカルボキシラーゼ;ジヒドロジピコリン酸合成酵素および脱感作アスパラギン酸キナーゼ;bar遺伝子;トリプトファンデカルボキシラーゼ;ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ(NEO);ハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ(HPTまたはHYG);ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR);フォスフィノスリシンアセチルトランスフェラーゼ; 2,2-ジクロロプロピオン酸デハロゲナーゼ;アセトヒドロキシ酸シンターゼ;5-エノイルピルビニル‐シキミ酸‐リン酸塩シンターゼ(aroA);ハロアリルニトリラーゼ;アセチル補酵素Aカルボキシラーゼ;ジヒドロプテロイン酸シンターゼ(sul I);そして、32 kdの光化学系IIポリペプチド(psbA)を挙げることができるが、これらに限定はされない。また、1つの実施形態は、クロラムフェニコール;メトトレキサート;ハイグロマイシン;スペクチノマイシン;ブロモキシニル;グリフォセート;及びフォスフィノスリシン耐性をコード化する選択マーカー遺伝子も含む。選択マーカー遺伝子の上記リストは制限することを意味していない。あらゆる選択マーカー遺伝子は本開示に含まれる。
いくつかの実施形態において、コード配列は植物での最適発現のために合成される。例えば、1つの実施形態において、遺伝子のコード配列は植物での発現を高めるために、コドン最適化によって修飾される。殺虫性耐性導入遺伝子、除草剤耐性導入遺伝子、窒素利用効率導入遺伝子、水利用効率導入遺伝子、栄養価導入遺伝子、DNA結合導入遺伝子、または選択マーカー導入遺伝子は、特定の植物種での発現用に最適化する、あるいは双子葉または単子葉植物での最適発現用に修飾することができる。植物の優先コドンは、興味の特定植物において最大量で発現した蛋白質の最多頻度のコドンから決定してもよい。1つの実施形態において、コード配列、遺伝子または導入遺伝子はより高い形質転換効率をもたらすより高レベルで植物に発現させるように設計される。遺伝子の植物最適化の方法は公知である。合成DNA配列の最適化及び生成に関するガイダンスは、例えば、参照により本明細書で援用されるWO2013016546、WO2011146524、WO1997013402、米国特許第6166302号、及び米国特許第5380831号で見出すことができる。
形質転換
植物の最適な形質転換方法としては、DNAを細胞に導入できるあらゆる方法、例えば、エレクトロポレーション(例えば米国特許第5,384,253号を参照);微粒子銃(例えば、米国特許第5,015,580号、5,550,318号、5,538,880号、6,160,208号、6,399,861号及び6,403,865号を参照);アグロバクテリウム-媒介形質転換(例えば、米国特許第5,635,055号、5,824,877号、5,591,616号、5,981,840号及び6,384,301号を参照);及びプロトプラスト形質転換(例えば、米国特許第5,508,184号を参照)が挙げられるが、これらに限定されない。
DNA構築物は、例えば炭化けい素繊維(米国特許第5,302,523号及び5,464,765号を参照)等の技術を用いて植物細胞のゲノムDNAへ直接導入してもよく、またはDNA構築物は、例えばDNA粒子衝撃等の微粒子銃法(例えば、Klein et al. (1987) Nature 327:70−73を参照)を用いて植物組織に直接導入することができる 。 あるいは、DNA構築物は、ナノ粒子形質転換を介して植物細胞へ導入することができる(例えば、参照により本明細書で援用される米国特許公報第20090104700号を参照)。
加えて、遺伝子導入は、非アグロバクテリウム 細菌またはウイルス、例えばリゾビウム属種、NGR234、Sinorhizoboium meliloti、Mesorhizobium loti、ジャガイモウイルスX、カリフラワーモザイクウイルス及びキャッサバ葉脈モザイクウイルス及び/またはタバコモザイクウィルスを用いて達成してもよく、例えば、Chung et al. (2006) Trends Plant Sci. 11(1):1−4を参照されたい。
形質転換技術の応用によって、事実上あらゆる植物種の細胞が安全に形質添加することができ、これらの細胞は公知技術によってトランスジェニック植物へ成長させることができる。例えば、ワタの形質転換の文脈において特に有用としてもよい技術は特に綿の転換の前後関係に役立つ場合がある技術は米国特許第5,846,797号、5,159,135号、5,004,863号及び6,624,344号に記載されており;アブラナ属植物の形質転換技術は、例えば米国特許第5,750,871号に記載されており;大豆の形質転換技術は、例えば技術は、例えば米国特許第6,384,301号に記載されており;及びトウモロコシの形質転換技術は、例えば米国特許第7,060,876号及び5,591,616号、ならびに国際PCT公開WO95/06722号に記載されている。
レシピエント細胞への外因的核酸の輸送を果たした後、一般に更なる培養及び植物再生のために形質転換細胞を同定する。形質転換体を同定する能力を改善するため、形質転換ベクターを使用して形質転換体を作製するのと併せて、選択マーカー遺伝子を用いることが望ましい。例示的な実施形態においては、細胞を選択剤または薬剤に曝露させることによって形質転換細胞集団を分析し、あるいは、望ましいマーカー遺伝子形質に関して細胞をスクリーニングすることができる。
選択剤への曝露に生き残る細胞、またはスクリーニング検定で陽性スコアの細胞は、植物の再生を支持する培地で培養することができる。1つの実施形態において、任意の好適な植物組織培養培地を、成長調整剤等の更なる物質を含むことによって修飾させてもよい。組織は、植物再生の取り組みを開始するのに十分な組織が利用できるまで成長調整剤を含む基礎培地で維持してもよく、または手動の選択の繰り返し期間の後、組織の形態が再生に最適となるまで(例えば、少なくとも2週間)維持し、その後シュート形成を誘導する培地に移してもよい。培養株はシュート形成が起きるまで定期的に移される。一旦シュートが形成されたら、根の形成を誘導する培地に移す。一旦シュートが形成されたら、根の形成を誘導する培地に移す。
分子確認
形質転換した植物細胞、カルス、組織または植物体は、形質転換するDNA上にあるマーカー遺伝子によって同定及び単離をすることができる。例えば、選別は、形質転換遺伝子構築物が耐性を付与する抑制的な量の抗生物質または除草剤を含む培地上に組み換え型植物材料を増殖することによって達成することができる。更に、形質転換した植物体及び植物細胞は、組換え型核酸構築物上に存在してもよい任意の可視的マーカー遺伝子(例えば、β‐グルクロニダーゼ、ルシフェラーゼまたはgfp遺伝子)の活性をスクリーニングすることによって同定することもできる。そのような選択及びスクリーニング方法論は当業者には公知である。トランスジェニック植物を同定するために使用することができる分子確認方法は当業者には公知である。幾つかの例示的方法を更に以下に記載する。
分子ビーコンが配列検出に使用するために記載されている。簡潔にはFRETオリゴヌクレオチドプローブを隣接ゲノム及び挿入DNA接合体に重なるように設計される。FRETプローブの唯一の構造が近接近で蛍光及び消光部分を保持する二次構造を含むことから得られる。FRETプローブ及びPCRプライマー(挿入DNA配列中に1つのプライマー及び隣接ゲノム配列中に1つのプライマー)が熱安定性ポリメラーゼ及びdNTPの存在下で循環される。効率的なPCR増幅の後、FRETプローブ(複数)の標的配列へのハイブリッド化によって、プローブの二次構造の除去及び蛍光と消光部分の空間的分離が生じる。蛍光発光は、成功裏の増幅及びハイブリッド化によって隣接ゲノム/導入遺伝子挿入配列の存在を示す。そのような増幅反応の検出用分子ビーコンアッセイが主題開示の1つの実施形態である。
別途TAQMAN(登録商標)(Life Technologies, Foster City, Calif.)として知られている加水分解プローブアッセイはDNA配列の存在を検出及び定量化する方法である。簡潔には、FRETオリゴヌクレオチドプローブは導入遺伝子内の1つのオリゴで設計され、事象特異的検出のために隣接ゲノム配列内にある。FRETプローブ及びPCRプライマー(挿入DNA配列中に1つのプライマー及び隣接ゲノム配列中に1つのプライマー)が熱安定性ポリメラーゼ及びdNTPの存在下で循環される。FRETプローブのハイブリッド化はFRETピローブ上で消光部分から離れた蛍光部分の切断と放出を生じる。蛍光発光は、成功裏の増幅及びハイブリッド化によって隣接/導入遺伝子挿入配列の存在を示す。そのような増幅反応の検出用の加水分解アッセイが主題開示の1つの実施形態である。
Kaspar(登録商標)は、DNA配列の存在を検出し定量化する方法である。簡潔には、組み入れた遺伝子発現カセットポリヌクレオチドを含むゲノムDNA試料は、KASPar(登録商標)アッセイシステムとして知られるアッセイに基づくポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いてスクリーニングされる。主題開示の実施で使用するKASPar(登録商標)アッセイは複数のプライマーを含むKASPar(登録商標)PCRアッセイ混合物を利用することができる。PCRアッセイ混合物で使用するプライマーは、少なくとも1つのフォワードプライマーと少なくとも1つのリバースプライマーを含むことができる。フォワードプライマーはDNAポリヌクレオチドの特異的領域に対応する配列を含み、リバースプライマーはゲノム配列の特異的領域に対応する配列を含む。加えて、PCRアッセイ混合物で使用されるプライマーは少なくとも1つのフォワードプライマーと1つのリバースプライマーを含むことができる。例えば、KASPar(登録商標)PCRアッセイ混合物は、2つの異なる対立遺伝子に対応する2つのフォワードプライマーと1つのリバースプライマーを含むことができる。1つのフォワードプライマーは内在性ゲノム配列の特定領域に対応する配列を含む。第2のフォワードプライマーはDNAポリヌクレオチドの特異的領域に対応する配列を含む。リバースプライマーはゲノム配列の特異的領域に対応する配列を含む。そのような増幅反応検出用のKASPar(登録商標)アッセイは主題開示の1つの実施形態である。
いくつかの実施形態において、蛍光発光または蛍光色素は、HEX蛍光色素、FAM蛍光色素、JOE蛍光色素、TET蛍光色素、Cy3蛍光色素、Cy3.5蛍光色素、Cy5蛍光色素、Cy5.5蛍光色素、Cy7蛍光色素及びROX蛍光色素からなる群から選択される。
他の実施形態において、増幅反応は、フローサイトメトリーで検出可能な濃縮範囲で細胞DNAを着色することが可能であり、リアルタイムサーマルサイクラーによって検出可能な蛍光発光スペクトルを持つ最適な第2蛍光DNA色素を使用して行う。他の核酸色素は公知であり、絶えず同定されていることが当業者によって理解されるだろう。適切な励起及び発光スペクトルを有した任意の好適な核酸色素は、例えばYO−PRO−1(登録商標)、SYTOX Green(登録商標)、SYBR Green I(登録商標)、SYTO11(登録商標)、SYTO12(登録商標)、SYTO13(登録商標)、BOBO(登録商標)、YOYO(登録商標)、及びTOTO(登録商標)が用いられる。1つの実施形態において、第2蛍光DNA色素は、10μM未満、4μM未満または2.7μM未満で使用されるSYTO13(登録商標)である。
更なる実施形態において、次世代シークエンシング(NGS)は検出に使用することができる。Brautigmaet al., 2010によって記載されるように、DNA配列分析を用いて単離及び増幅した断片のヌクレオチド配列を決定することができる。増幅断片を単離し、ベクターにサブクローン化し、チェインターミネーター法(サンガーシークエンシングとも称される)またはダイターミネーター法を用いて配列決定を行うことができる。加えて、アンプリコンは、次世代シークエンシングで配列決定することができる。NGS技術はサブクローニング工程を必要としない。また複数シークエンシングリードを単一反応で完成することができる。3つのNGSプラットホーム、454 Life Sciences/Roche製のGenome Sequencer FLX(商標)、Solexa製のIllumina Genome Analyser(商標)、 Applied Biosystems製のSOLiD(商標)(「Sequencing by Oligo Ligation and Detection」頭文字)が市販されている。 加えて、現在開発中の2つの単一分子塩基配列解読法がある。これらはHelicos Bioscience(商標)の単一分子シークエンシング(tSMS)及びPacific Biosciences(商標)の単一分子リアルタイムシークエンシング(SMRT)が含まれる。
454 Life Sciences/Roche によって市販されているGenome Sequencher FLXは、配列の読取値を発生させるエマルジョンPCR及びピロシーケンスを使用するロングリードNGSである。300〜800bpのDNA断片または3〜20kbの断片を含むライブラリを使用することができる。反応は、250〜400メガ塩基の全収量に対して1ランあたり約250〜400塩基の百万以上のリードを産出することができる。この技術は最長リードを産出するが、1ランあたり全配列出力がNGS技術と比較して低い。
Solexaによって販売されるIllumina Genome Analyserは、蛍光染料標識可逆化ターミネーターヌクレオチドでの合成手法によるシークエンシングを使った短リードNGSであり、固相ブリッジPCRに基づいている。最高10kbのDNA断片を含むpaired endシークエンシングライブラリの構築が使用できる。反応は、長さが35〜76塩基である1億超の短い配列を産出する。このデータは1ランあたり3〜6ギガ塩基を産出することができる。
Applied Biosystems(商標)から販売されているOligo Ligation and Detection(SOLiD)によるシークエンシングは短リード技術である。このNGS技術は、長さが最大10kbの断片化した2本鎖DNAを使う。このシステムは、色素標識オリゴヌクレオチドプライマとエマルションPCRによるシークエンシングを用いて1ランあたり最大30ギガ塩基の全配列出力を生じる10億の短鎖読み取りを産出する。
Helicos Bioscience(商標)のtSMS及びPacific Biosciences(商標)のSMRTは配列反応で単一DNA分子を使用する異なる手法を適用する。tSMS Helicos(商標)システムは1ランあたり21ギガ塩基を生じる最大800百万の短鎖読み取りを産出する。これらの反応は、「合成手法による配列決定」として記載される蛍光色素標識バーチャルターミネーターヌクレオチドを用いて完了させる。
Pacific Biosciences(商標)から販売されているSMRT Next Generation Sequencingシステムは合成によるリアルタイム配列決定を使用する。この技術は、可逆的ターミネーターによって制限されない結果として長さで最高1,000bpのリードを産出することができる。二倍性ヒトゲノムの×1カバレージに相当するRawリードスループットが本技術を使って1日あたりに産生することができる。
他の実施形態では、検出はウエスタンブロット、ノーザンブロット及びサザンブロットを含むブロッティングアッセイを使って達成することができる。そのようなブロッティングアッセイは、生体試料の識別及び定量化の生物調査で一般的に用いられる技術である。これらのアッセイは、まず電気泳動法でゲル中の試料成分を分離した後、ゲルから電気泳動的に分離した成分を、ニトロセルロース、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)またはナイロン等の材料から作られた転写膜へ移動することを含む。検体をこれらの支持体に直接スポットしてもよく、または事前分離なしに真空、毛管作用または圧力を適用して支持体上で特定領域に誘導することもできる。次いで転写膜は、一般に移動後処理にかけて、可視的または自動読み取り器によって検体の他から識別、検出される能力を高める。
更なる実施形態において、固相酵素免疫測定法を用いて物質、液体試料または湿潤試料中の通常抗原の存在を検出するELISAアッセイによって検出を完了することができる。試料の抗原はプレート表面に付着する。次に、抗原に結合できるようにさらに特異抗体を表面上に塗布する この抗体を酵素に結合させて、最終工程で酵素の基質を含む物質を加える。後続反応が検出可能な信号(最も一般的には基質中の色の変化)を産み出す。
トランスジェニック植物
1つの実施形態において、植物体、植物組織または植物細胞は、Panicum virgatumメタロチオネイ様遺伝子(mtl)プロモータを含む。1つの実施形態において、植物組織または植物細胞は、配列番号1または配列番号1から選択した配列と80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列のPanicum virgatumメタロチオネイ様遺伝子 (mtl)プロモータを含む。1つの実施形態において、植物組織または植物細胞は、配列番号1または配列番号1から選択した配列と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列のPanicum virgatumメタロチオネイ様遺伝子 (mtl)プロモータを含む。別の実施形態において、植物体、植物組織または植物細胞は、配列番号7または配列番号7から選択した配列と80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイ様遺伝子(mtl)3′-UTRを含む。別の実施形態において、植物体、植物組織または植物細胞は、配列番号7または配列番号7から選択した配列と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列を含むPanicum virgatumメタロチオネイ様遺伝子(mtl)3′-UTRを含む。別の実施形態において、植物体、植物組織または植物細胞は、配列番号1のPanicum virgatumメタロチオネイ様遺伝子(mtl)プロモータを含み、プロモータはPanicum virgatumメタロチオネイ様遺伝子(mtl) 5′-UTRと作用可能に連結され、5′-UTRは配列番号4または配列番号4から選択した配列と80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列を含む。別の実施形態において、植物体、植物組織または植物細胞は、配列番号1のPanicum virgatumメタロチオネイ様遺伝子 (mtl)プロモータを含み、プロモータはPanicum virgatumメタロチオネイ様遺伝子(mtl)5′-UTRと作用可能に連結され、5′-UTRは配列番号4または配列番号4から選択した配列と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列を含む。1つの実施形態において、植物体、植物組織または植物細胞は、非Panicum virgatumメタロチオネイン様導入遺伝子と作用可能に連結される配列番号1から選択した配列、または配列番号1から選択した配列と80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列を含む遺伝子発現カセットを含む。1つの実施形態において、植物体、植物組織または植物細胞は、非Panicum virgatumメタロチオネイン様導入遺伝子と作用可能に連結される配列番号1から選択した配列、または配列番号1から選択した配列と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列を含む遺伝子発現カセットを含む。例示的な実施形態において、植物体、植物組織または植物細胞は、導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様プロモータを含む遺伝子発現カセットを含み、導入遺伝子は殺虫剤耐性導入遺伝子、除草剤耐性導入遺伝子、窒素利用効率導入遺伝子、水利用効率導入遺伝子、栄養価導入遺伝子、DNA結合導入遺伝子、選択可能マーカー導入遺伝子またはそれらの組合せとすることができる。
1つの実施形態に従って、導入遺伝子と作用可能に連結される非内在性Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)誘導性プロモータ配列を含む植物、植物組織または植物細胞が提供され、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)[9]プロモータ誘導性プロモータ配列が配列番号1または配列番号1と80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列を含む。1つの実施形態において、植物体、植物組織または植物細胞が配列番号 1または 非Panicum virgatumメタロチオネイン様導入遺伝子に作用可能に連結される配列番号1と80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列を含む植物体、植物組織または植物細胞が提供される。1つの実施形態において、植物体、植物組織または植物細胞が配列番号 1または 非Panicum virgatumメタロチオネイン様導入遺伝子に作用可能に連結される配列番号1と80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列を含む植物体、植物組織または植物細胞が提供される。1つの実施形態において、植物、植物組織または植物細胞は、双子葉または単子葉植物、または双子葉または単子葉植物から誘導される細胞または組織である。1つの実施形態において、植物はトウモロコシ、コムギ、イネ、モロコシ、オート麦、ライ麦、バナナ、サトウキビ、ダイズ、ワタ、ヒマワリ及びアブラナからなる群から選択される。1つの実施形態において、植物はトウモロコシである。1つの実施形態に従って、植物体、植物組織または植物細胞は、配列番号 1または非 Panicum virgatumメタロチオネイン様導入遺伝子に作用可能に連結される配列番号1と80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列を含む。1つの実施形態において、植物はトウモロコシである。1つの実施形態に従って、植物体、植物組織または植物細胞は、配列番号 1または非Panicum virgatumメタロチオネイン様導入遺伝子に作用可能に連結される配列番号1と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列を含む。1つの実施形態において、植物体、植物組織または植物細胞は、導入遺伝子に作用可能に連結されるプロモータを含み、プロモータは配列番号 1または配列番号1と80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列からなる。1つの実施形態において、植物体、植物組織または植物細胞は、導入遺伝子に作用可能に連結されるプロモータを含み、プロモータは配列番号 1または配列番号1と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列からなる。1つの実施形態に従って、導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様誘導プロモータ配列を含む遺伝子構築物は植物、植物組織または植物細胞のゲノムに取り込まれる。
1つの実施形態に従って、配列番号1または導入遺伝子に作用可能に連結される配列番号 1と80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性を有する配列を含む非キビ属植物、植物組織または植物細胞が提供される。1つの実施形態に従って、配列番号1または導入遺伝子に作用可能に連結される配列番号 1と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性を有する配列を含む非キビ属植物、植物組織または植物細胞が提供される。1つの実施形態に従って、植物、植物組織または植物細胞は、双子葉または単子葉植物、または双子葉または単子葉植物から誘導される細胞または組織である。1つの実施形態において、植物はトウモロコシ、コムギ、イネ、モロコシ、オート麦、ライ麦、バナナ、サトウキビ、ダイズ、ワタ、ヒマワリ及びアブラナからなる群から選択される。1つの実施形態において、植物はトウモロコシである。1つの実施形態に従って、導入遺伝子に作用可能に連結されるプロモータは植物、植物組織または植物細胞のゲノムに取り込まれる。
1つの実施形態において、配列番号1、または配列番号1と80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列を含む非キビ属植物、植物組織または植物細胞が提供され、配列番号1は、導入遺伝子の5′末端ならびに配列番号7または配列番号7と80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列を含む3′非翻訳配列に作用可能に連結され、3′非翻訳配列は前記導入遺伝子に作用可能に連結される。 1つの実施形態において、配列番号1、または配列番号1と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列を含む非キビ属植物、植物組織または植物細胞が提供され、配列番号1は、導入遺伝子の5′末端ならびに配列番号7または配列番号7と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列を含む3′非翻訳配列に作用可能に連結され、3′非翻訳配列は前記導入遺伝子に作用可能に連結される。 別の実施形態において、配列番号1、または配列番号1と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列を含む非キビ属植物、植物組織または植物細胞が提供され、配列番号1は、配列番号4を含む5′非翻訳配列の3′末端、あるいは配列番号4と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列と作用可能に連結され、5′非翻訳配列が前記導入遺伝子に作用可能に連結される。 別の実施形態において、配列番号1、または配列番号1と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列を含む非キビ属植物、植物組織または植物細胞が提供され、配列番号1は、配列番号4を含む5′非翻訳配列の3′末端、あるいは配列番号4と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列と作用可能に連結され、5′非翻訳配列が前記導入遺伝子に作用可能に連結される。 1つの実施形態に従って、植物体、植物組織または植物細胞は、双子葉または単子葉植物であり、または双子葉または単子葉植物から誘導される植物組織または細胞である。1つの実施形態において、植物はトウモロコシ、コムギ、イネ、モロコシ、オート麦、ライ麦、バナナ、サトウキビ、ダイズ、ワタ、ヒマワリ及びアブラナからなる群から選択される。1つの実施形態において、植物はトウモロコシである。1つの実施形態に従って、導入遺伝子に作用可能に連結されるプロモータは植物、植物組織または植物細胞のゲノムに取り込まれる。
1つの実施形態において、本明細書に開示された方法に従った植物体、植物組織または植物細胞は単子葉植物とすることができる。単子葉植物、植物組織または植物細胞としては、限定はされないが、トウモロコシ、イネ、コムギ、サトウキビ 、大麦、ライ麦、モロコシ、ラン、竹、バナナ、ガマ、ユリ、オート麦、タマネギ、キビ、スイッチグラス、芝草及びライコムギの場合がある。
1つの実施形態において、本明細書に開示された方法に従った植物体、植物組織、または植物細胞は双子葉植物することができる。双子葉植物、植物組織または植物細胞は、限定はされないが、アルファルファ、ナタネ、アブラナ 、カラシナ、エチオピアマスタード、ダイズ、ヒマワリ、ワタ、マメ、ブロッコリー、キャベツ、カリフラワー、セロリ、キュウリ、ナス、レタス、メロン、エンドウ、コショウ、南京豆、ジャガイモ、カボチャ、ラディッシュ、ホウレンソウ、テンサイ、ヒマワリ、タバコ、トマト及びスイカの場合がある。
当業者であれば、外因的配列がトランスジェニック植物に安定に取り込まれ、作用可能であることを確認した後、有***雑によって他の植物に導入することができることはわかるであろう。多数の育種技術を任意で、交雑される種に依存して使用することができる。
本開示は、上述のトランスジェニック植物の種子も含み、種子は導入遺伝子または主題開示の遺伝子調節エレメントを含む遺伝子構築物をもつ。本開示は、上記の子孫、クローン、細胞株または細胞を更に包含し、前記子孫、クローン、細胞株または細胞は導入遺伝子または主題開示の遺伝子調節エレメントを含む遺伝子構築物をもつ。
また、本開示は、上述のトランスジェニック植物の栽培を包含し、トランスジェニック植物は導入遺伝子または主題開示の遺伝子調節エレメントを含む遺伝子構築物をもつ。従って、そのようなトランスジェニック植物は、本発明に従った核酸分子で形質転換されることによって、とりわけ、1つ以上の所望形質または主題開示の遺伝子調節エレメントを含むトランスジェニック事象をもつように設計されてもよく、また当業者に公知な任意の方法によって作付けし、または栽培してもよい。
導入遺伝子を発現する方法
1つの実施形態において、植物で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、少なくとも1つの導入遺伝子またはポリリンカー配列に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータを含む植物を栽培することを含む。1つの実施形態において、植物で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、少なくとも1つの導入遺伝子またはポリリンカー配列に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′‐UTR を含む植物を栽培することを含む。1つの実施形態において、植物で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、少なくとも1つの導入遺伝子またはポリリンカー配列に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′‐UTRを含む植物を栽培することを含む。1つの実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータは、配列番号1から選択した配列または配列番号1から選択した配列と80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列からなる。1つの実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータは、配列番号1から選択した配列または配列番号1から選択した配列と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列からなる。別の実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′-UTRは、配列番号4から選択した配列または配列番号4から選択した配列と80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列からなる。別の実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′-UTRは、配列番号4から選択した配列または配列番号4から選択した配列と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列からなる。別の実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′-UTRは、配列番号7から選択した配列または配列番号7から選択した配列と80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列からなる。別の実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′-UTRは、配列番号7から選択した配列または配列番号7から選択した配列と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列からなる。1つの実施形態において、植物で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び少なくとも1つの導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′‐UTRを含む植物を栽培することを含む。1つの実施形態において、植物で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び少なくとも1つの導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′‐UTRを含む植物を栽培することを含む。1つの実施形態において、植物で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、少なくとも1つの導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータを含む植物組織または植物細胞を培養することを含む。1つの実施形態において、植物で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、少なくとも1つの導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び3′‐UTRを含む植物組織または植物細胞を培養することを含む。1つの実施形態において、植物で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、少なくとも1つの導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び5′‐UTR を含む植物組織または植物細胞を培養することを含む。1つの実施形態において、植物で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び少なくとも1つの導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl) 3′‐UTRを含む植物組織または植物細胞を培養することを含む。1つの実施形態において、植物で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び少なくとも1つの導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′‐UTRを含む植物組織または植物細胞を培養することを含む。
1つの実施形態において、植物で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、少なくとも1つの導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータを含む遺伝子発現カセットを含む。1つの実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータは、配列番号1から選択した配列または配列番号1から選択した配列と80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列からなる。1つの実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータは、配列番号1から選択した配列または配列番号1から選択した配列と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列からなる。別の実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′-UTRは、配列番号7から選択した配列または配列番号7から選択した配列と80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列からなる。別の実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′-UTRは、配列番号7から選択した配列または配列番号7から選択した配列と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列からなる。別の実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′-UTRは、配列番号4から選択した配列または配列番号4から選択した配列と80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列からなる。別の実施形態において、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′-UTRは、配列番号4から選択した配列または配列番号4から選択した配列と少なくとも80%、85%、90%、95%または99.5%の配列同一性をもつ配列からなる。1つの実施形態において、植物で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータならびに少なくとも1つの導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′‐UTRを含む遺伝子発現カセットを含む植物を栽培することを含む。1つの実施形態において、植物で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータならびに少なくとも1つの導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′‐UTRを含む遺伝子発現カセットを含む植物を栽培することを含む。1つの実施形態において、植物で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、少なくとも1つの導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′‐UTRを含む遺伝子発現カセットを含む植物を栽培することを含む。1つの実施形態において、植物で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、少なくとも1つの導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′‐UTRを含む遺伝子発現カセットを含む植物を栽培することを含む。1つの実施形態において、植物組織または植物細胞で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、少なくとも1つの導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータを含む遺伝子発現カセットを含む植物組織または植物細胞を培養することを含む。1つの実施形態において、植物組織または植物細胞で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、少なくとも1つの導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′‐UTRを含む遺伝子発現カセットを含む植物組織または植物細胞を培養することを含む。1つの実施形態において、植物組織または植物細胞で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、少なくとも1つの導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′‐UTRを含む遺伝子発現カセットを含む植物組織または植物細胞を培養することを含む。1つの実施形態において、植物組織または植物細胞で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、遺伝子発現カセット、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び少なくとも1つの導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl)3′‐UTRを含む植物組織または植物細胞を培養することを含む。1つの実施形態において、植物組織または植物細胞で少なくとも1つの導入遺伝子を発現する方法は、遺伝子発現カセット、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ及び少なくとも1つの導入遺伝子に作用可能に連結されるPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)5′‐UTRを含む植物組織または植物細胞を培養することを含む。
以下の実施例は、ある特定の特徴及び/ま実施形態を例示するために提供される。実施例は、例示した特定の特徴または実施形態に開示を制限するものと解釈されるべきではない。
実施例1.Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)のプロモータ
Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)(配列番号1)のプロモータは、Panicum virgatumゲノムDNA(gDNA)配列から同定された1,875bpポリヌクレオチド配列である。プロモータ配列は、BLASTing Phytozomeデータベース(Goodstein et al., 2012)によって、トウモロコシメタロチオネイン様遺伝子(mtl)に関して同定された。得られたヒットを解析し、単一コード配列を更なる解析用に選択した。何百万塩基対にわたった隣接する染色体配列の評価から、異種のコード配列の発現用に1,875bpのポリヌクレオチド配列を同定し、単離した。この新規ポリヌクレオチド配列を、遺伝子発現を促進させる調節配列とし使用するために解析した。下記の配列(配列番号2)で示したように、配列番号1の1,875bpPanicum virgatumgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) プロモータは、塩基対1〜1,875として提供される。配列番号4の97bpPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) 5′-UTRは、塩基対1,876〜1,972として提供される。配列番号8の生来のmtl遺伝子コード配列は塩基対1,973〜2,328として提供される。配列番号3の371bpPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl) 3′-UTRは、塩基対2,329〜2,699として提供される。配列番号7の1,000bpPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′-UTRは、塩基対2,329〜3,328として提供される。従って、配列番号2は以下のように提供される:
gtatctgtttttgctcccactgttcacatctgattcatttgcacaacttattacactggtatatcatatcatatttgacgcctctagagtttcctcggtaattactatttgctaatgcattaaatttgctctttttccatcaatttcaattgctaaatcattatcttaattcgccatgctactactaagatgtttttaaaaacctcttttttctgtctatataataaaggtaaagtataataaatcttgagtatgtgtctagcttggttcctagaataggttaggaatcttgagtagctactcggcccggctatcaatcatgtactacatacatctttttcccggtaacatgcacttgatgatgcagtagtggagtttttttttctcaccattgtcaaaagcaagtctaatgttcactaacaataggcttttcgtatgcttaatttttttttctttccaaagtttacgacgacaaacgtatcgcctttgaaaagcatcaaatttcggccctaccttttattcttctcccagaggcagttactgcagaagcacgccgggttgaggtcgttgtggacaaaccaatcctccaaaccggctgggagtattttcgtaacttttgtggaaccaattgttttaggttccttgaacaacgaagtaacaaggatgatgtgacagatggagcctttgttaactcgaagcgataaaattgtttctgctagccccttcccaatcaaagcagaaatatccatctagtaaattactgatgtgctggatgtgatgatgttttattgttgtctcagtcaaaacaaatgatccagacaggttggcaaacgaaggttacatacagtgtatatattaataaggaaatagaaaaagaatcatgcatgtatttagttgctctcgaccgtatactaaagaacagatatctgtagacattagtaggtactacgtacgtattgcagaaacttgttttagcaagtgttcgagaagaaggaataattattgaattgaatgcatatatatctgaaagcaacctgtgatagaagaaaaattatattcacaaggaagaaagaaggcacatttcttgccggcaaggaatagctagcgtcgtaaaatagtggcctcttattcggtcttgcatcattgtgaatctagctagaaacgtggtcctggtgcgtgtctgaatgatatccatgagatggagcaagggaagcagagaagtcaagcacgccttgttcattagcttattgtgtgactctgcagaaaagaaagcaaccaggagcattttttttccaatataatgcggttgctttcgatttggaggacagagacgtcgtatacacaaggcaatactttatggtattcgtcaagcggcattaattgtaaatatatcaaagaaaatactgtagatgagagaaattaagttttacatgtatttttttattgaacacgcaggagagttgtgtatcattgtattttttattattgttattaattaggcttcaattgtcgttagaaacataatggtagatgcagaggaagttttgactgaattggtaaccttatcttctacctatcatttttgttgtgcatgcagtaacattattatttattggttttgtttggagagatgccaaaaatcaacttgcgggaatcctttttttgaaacgaattttcttttgtgaaaacgaaagtgtcttgggaataatcttgcttgaatactagttacctagcaattctttcactgtcaaagggtcgggcccacagctcaccaagacaagtgggcattggatggggcgacgactctcctacccaagcaattaaggacacgaaaccacgtctgtatacgtctctgtataaaagccggggtgctggGGTTGAGGCTCTTCATTCAGCTGAGTGTGCTCGATCATCAAGCAATCAACAAAGCCTCCCAATTATCCTTTCATCCGATCATCTTCCTTCTTCCAAGatgtcttgcagctgcggatcaagctgcaactgcggctccaactgcaagtgcgggtatgttacttattactaaagcgagtaacatttccacctcaaattttggtttggtcggtcttatgtagtctctttaatttgctgctagctgttacaacaaatataatcttgccttgactttgttgcagcaagatgtaccctgaccttgaggagaagagcagcggcggcgctcaggccaccgtcgtcctcggcgtggccccggagaagaaggccggccagttcgaggcggcggcggagtccggcgagaccgcccacgcctgcaagtgcggtaacagctgcagctgcgacccctgcaactgctgatttcgatggggaacgtcagaacacacctgcatgcatgctagctactacctactactctgcttgtgtgtgacttgatgattgaacaagaataaggatgagcctgagccatcatgtctcatgtatcggtttggctccggcctcatcaagcatgcatgcgtcgtctgcccctctgtgtgctttgcgtccgtcctgtgtctgtatgtgttgatcattgcaaagaaaccatgcaggcatacatctctgcatgtgtctctgtaatgatcggtccagagtgatgaatatataaaactggtttgctttatctgcctaatgcgtatttatcgtcttaatttggatcgtctttgcaaaatggaaaaaaacaggttccagcctctgcaccgggttttggatggataccgtaccaaattgttggtttctttcttcaggtcttcagtgcttcaagtttggaattggataccacaacaaatagggatcacctctactttagaatatacaagaaatcatgtcgccgaaaattagcactggcaacagagcaatataatagagacctttagttttctactgctaaaaaagattcagactatgttacaactaaaaccaaccctcgcacgggcaggcaaaataataaaactatggactgcctacagttctcaactgctaagaaccatccctatgctatttcagcaacatcatatcatccgaagcgatggcatatatactaccatcatcctatgactgaaaaaattttccaacaaagaaagtacaattcccagcaataatcagagcactgaggaggctttgcttggtcacacacaattcatccatgagagaaacaaaccaccatgttctccgcagctgtgcactatattgaagcttctaaccattgacactgtagtggcaaaacatatttatgtcagggttacaagatcagctcaatatggctttttaccgagatcaacaggaaatactcaaagtaaactgattaaggaccaaggcatca
実施例2:ベクター構築物
以下のベクターは、導入遺伝子のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)上流のプロモータに取り込むために構築した。ベクター構築物pDAB120417は遺伝子発現カセットを含み、遺伝子発現カセットでは、phi−yfp導入遺伝子(Phi−yellow fluorescent protein; Clontech,Mountain View, CA)が、プロモータ(配列番号1のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)のプロモータ)によって促進され、配列番号4のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl)の5′‐UTRを取り込み、配列番号7のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)3′‐UTRによって隣接された。この遺伝子発現カセットの図は、図1に示されて、配列番号5として提供される。また、ベクターは、aad-1導入遺伝子(米国特許 第7,838,733号)を含む選択マーカー遺伝子発現カセットを含み、導入遺伝子はトウモロコシユビキチン1プロモータ(Christensenet al., (1992)Plant Molecular Biology 18; 675 689) によって促進され、トウモロコシリパーゼ3’ -UTR (米国特許第7,179,902号)によって停止される。 この遺伝子発現カセットの図は、図1 に示され、配列番号6として提供される。この構築物は、外部のプロバイダー(Geneart via Life Technologies, Carlsbad, CA)によって与えられたPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子の新たに設計したプロモータを合成し、プロモータを、GeneArt(登録商標)シームレスクローニングおよびアセンブリキット(Life technologies)及び制限酵素を使用してGateway(商標)(Life Technologies)ドナーベクターにクローニングすることによって構築した。得られたドナーベクターをGateway(商標)クローニングシステム(Life Technologies)を使用し、最終的なバイナリーデスティネーションベクターに組み入れた。pDAB120417のクローンを得て、制限酵素消化及びシークエンシングを介して確認した。得られた構築物は、プロモータの3′末端に作用可能に連結された導入遺伝子の発現を強く促進する可能性があるプロモータを含んだ。
実施例3:触媒Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)調節エレメント
この配列番号1の1,875bpPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) プロモータは、プロモータ配列を変更することによって修飾した。2つの変異体を配列番号9と配列番号10として設計した。修飾Panicum virgatum メタロチオネイン様遺伝子(mtl) の配列番号1のプロモータと修飾Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl) の配列番号9と配列番号10のプロモータを比較したアライメントが図2に提供されている。図2に示されるように、配列番号1及び配列番号9のプロモータポリヌクレオチド配列は98.8%の配列同一性を共有する。加えて、図2は、配列番号1及び配列番号10のプロモータポリヌクレオチド配列は97.3%の配列同一性を共有することを示す。最後に、図2に示されるように、配列番号9及び配列番号10のプロモータポリヌクレオチド配列は97.3%の配列同一性を共有する。本明細書では、配列番号1のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) プロモータを起源とする新規なプロモータ配列が提供される。1つの実施形態において、配列番号9の新規なプロモータポリヌクレオチド配列は、遺伝子発現カセットに使用して導入遺伝子の発現を促進することができる。本実施形態の別の態様において、配列番号9の新規なプロモータポリヌクレオチド配列は、5′-UTR(例えば、配列番号4の5′-UTR)に作用可能に連結することができ、また、遺伝子発現カセットに使用して導入遺伝子の発現を促進することができる。1つの実施形態において、配列番号10の新規なプロモータポリヌクレオチド配列は、遺伝子発現カセットに使用して導入遺伝子の発現を促進することができる。この実施形態の他の態様において、配列番号10の新規なプロモータポリヌクレオチド配列は、5′-UTR(例えば、配列番号4の5′-UTR)に作用可能に連結することができ、また、遺伝子発現カセットに使用して導入遺伝子の発現を促進することができる。
配列番号7の1,000bpPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) 3′-UTRは、3′-UTR配列を変化させることによって修飾した。新たな変異体が設計され、配列番号11として提供される。新規Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) の配列番号7の3′‐UTR 及び修飾Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) の配列番号11の3′‐UTRを比較したアライメントが図3に提供されている。図3に示されるように、配列番号7及び配列番号11の3′‐UTRポリヌクレオチド配列は97.4%の配列同一性を共有する。本明細書では、配列番号7のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) 3′‐UTRを起源とする新規な3′‐UTR配列が提供される。1つの実施形態において、配列番号11の新規な3′‐UTRポリヌクレオチド配列は、遺伝子発現カセットに使用して導入遺伝子の発現を促進することができる。本実施形態の別の態様において、配列番号11の新規3′‐UTR ポリヌクレオチド配列は、プロモータ(例えば、配列番号1のプロモータ)に作用可能に連結することができ、また、遺伝子発現カセットに使用して導入遺伝子の発現を促進することができる。
実施例4:トウモロコシ形質転換転換
アグロバクテリウムチュメファシエンスの形質転換:
二元(バイナリー)発現ベクターを、アグロバクテリウムチュメファシエンス株DAt13192(RecA欠失ターナリー株)(国際特許公開WO2012016222)に形質転換した。 細菌コロニーを選別し、バイナリープラスミドDNAを単離し、制限酵素消化を介して確認した。
アグロバクテリウム培養開始:
アグロバクテリウム 培養菌をグリセロールストックからAB最少培地(Gelvin, s., 2006,Agrobacterium Virulence Gene Induction, in Wang, k.,ed., Agrobacterium Protocols Second Edition Vol.1, Humana Press, p.79;ショ糖不含の5g/Lグルコース及び15g/LBacto(商標)寒天で製作)上に画線培養し、3日間日中20℃で温置した。アグロバクテリウム培養菌を、YEP培地(Gelvin, s., 2006, Agrobacterium Virulence Gene Induction, in Wang, k., ed., Agrobacterium Protocols Second Edition Vol. 1, Humana Press, p. 79)のプレート上に画線培養し、1日間日中20℃で温置した。
実験の日に、接種培地(2.2g/LのMS塩、68.4g/Lのショ糖、36g/Lのグルコース、115mg/LのL-プロリン、2mg/Lのグリシン、100mg/Lのミオイノシトール、0.05mg/Lのニコチン酸、0.5mg/LのピリドキシンHCl、0.5mg/LのチアミンHCl)及びアセトシリンゴンの混合物を実験のサイズに適した体積で調製した。100%ジメチルスルホキシドのアセトシリンゴンの1M原液を接種培地に加えて200μMのアセトシリンゴン最終濃度を調製した。
各構築物について、YEPプレートからの1〜2白金耳のアグロバクテリウム を、無菌、使い捨ての50ml遠心管内の15ml接種培地/アセトシリンゴン混合物に懸濁し、600nm(O.D.600)の光学濃度を分光光度計で測定した。次いで、懸濁液を追加の接種培地/アセトシリンゴン混合液を使用して0.25-0.35O.D.600に希釈した。次いで、アグロバクテリウム懸濁液チューブを使用前の1〜4時間、室温で約75rpmでプラットフォームシェーカーセット上で水平に配置した。
トウモロコシ形質転換:
実験構築物をアグロバクテリウム介在性形質転換を介してトウモロコシに形質転換(トウモロコシは 近交系、Zea mays c.v. B104から単離した未熟胚であった。使用した方法は、Ishida et al., (1996) Nature Biotechnol 14:745−750 and Frame et al., (2006) Plant Cell Rep 25: 1024−1034によって出版された方法と類似するが、幾つかの改変及び改良を加えて、高スループット形質転換に従順な方法を作った。 トウモロコシで多くのトランスジェニック事象を産生するのに使用した方法の1例が、胚培養及び共培養段階で始まる米国特許出願公開第2013/0157369A1号に与えられている。
推定上Tトランスジェニック小植物を、培養培地(Premix BX; Premier Tech Horticulture)で満たした小型3.5インチのプラスチックポット(T.O.Plastics;Clearwater, MN)にPhytatrays(商標)(Sigma−Aldrich; St. Louis, MO)から移植し、humidomes(Arco Plastics Ltd.)で被覆した後、育成室(28℃昼間/24℃夜間、16時間光周性、50-70%湿度、200μEm‐2秒‐1、光強度)でハードニングオフを行った。植物がV3-V4成長段階(3〜4カラーリーフが見える)に達したとき、Sunshine Custom Blend 160混合土壌に移植し、温室(光曝露型:光または同化;光輝度制限:1200PAR;16時間の日長;27℃昼間/24℃夜間)で開花まで栽培した。 植物を導入遺伝子の相対コピー数を検出するために設計したプライマーを使用してqPCRアッセイによって導入遺伝子コピー数を解析し、促進用に選択した推定単一コピーイベントを5ガロンポットに移植した。
実施例5:コピー数の分子確認
phi−yfpの安定な組込みがトランスジェニックZ. mays植物のゲノム内にあることが加水分解プローブアッセイを介して確認された。カルスから成長した安定形質転換トランスジェニックZ. mays小植物が得られ、完全長T鎖挿入物の小コピー数(1〜2コピー)を含む事象が確認された。確認された小植物を温室に進めで栽培した。
Roche Light Cycler480(商標)システムを使用して導入遺伝子コピー数を測定した。方法は、phi−yfp遺伝子及び内在性Z. mays参照遺伝子に特異的オリゴヌクレオチド、インベルターゼ(Genbank登録番号U16123.1)、単一アッセイを用いるbiplex TaqMan(登録商標)反応を利用した。 コピー数及び接合生殖性は、既知コピー数標準と比較するときにインベルターゼ特異的蛍光に対するphi−yfp特異的蛍光の強度を測定することによって決定した。
phi−yfp 遺伝子-特異的DNA断片は、FAM(商標)蛍光色素で標識化したTaqMan(登録商標)プライマー/プローブセットで増幅し、インベルターゼは、HEX(商標)蛍光で標識化したTaqMan(登録商標)プライマー/プローブセットで増幅した。試料のコピー数及び接合生殖性は、リポーター遺伝子、既知コピー数標準と比較するとき、参照遺伝子、インベルターゼに特異的な蛍光に対する、phi−yfpに特異的な蛍光相対強度を測定することによって決定した。
実施例6:蛋白質発現の分子確認
蛋白質抽出
Nunc(登録商標)96ウェルマキシソーププレート(Thermo Fisher Scientific Inc., Rockford, IL)をELISAで使用した。プレートは、マウスモノクローナル抗Phi-YFPキャプチャー抗体(OriGene Technologies Inc., Rockville, MD)で被覆した。抗体をPBS(1μg/ml)で希釈し、150μLの希釈PBSをウエルに加えた。プレートを4℃で一晩中温置した。プレートは、20〜30分間保持した後、350μLの洗浄緩衝剤[0.05%Tween(登録商標)‐20(Sigma−Aldrich, St. Louis, MO)を補充した1x PBS]で4x洗浄した。次に、プレートをブロッキングバッファー[0.05%Tween(登録商標)‐20を補充した1x PBSプラス0.5%BSA(Millipore Probumin(登録商標))]のウエルあたり200μLで+37℃で最低1時間、ブロック化し、その後、350μLの洗浄緩衝剤(Tomtec QuadraWash(商標)、2, Tomtec, Inc., Hamden, CT)で4x洗浄した。
Phi−YFP ELISAに関して、Evrogen recombinant Phi−YFP 1mg/mL (Axxora LLC, Farmingdale, NY)を標準に使用した。5‐パラメータフィット標準曲線(1ng/ml〜0.125ng/ml標準)を使用して曲線の線形部分に全データが位置するのを確保した。次に、100μLの標準または試料をウエルに添加した。アッセイ緩衝剤で最小1:4に希釈した試料を使用した。プレートは、プレート振盪機(250rpm;タイタープレート振盪機)上で1時間室温で温置し、その後、350μLの洗浄緩衝剤(Tomtec QuadraWash(商標)2)で4x洗浄した。約100μLの1μg/mL Evrogenウサギポリクローナル抗Phi−YFP一次抗体(Axxora)を各細胞ウエルに加えた。プレートは、250rpmでプレート振盪機上、室温で1時間温置し、次いで、350μLの洗浄緩衝剤(Tomtec QuadraWash(商標)2)で4x洗浄した。次に、100μLの抗ウサギIgG HRP二次抗体(Thermo Scientific)をブロッキング/アッセイ緩衝剤で1:5000に希釈し、各ウエルに加えた。プレートは、250rpmのプレート振盪機上、室温で1時間温置し、その後、350μLの洗浄緩衝剤(Tomtec QuadraWash(shouhyou)2)で4x洗浄した。次いで、100μLのPierce 1 Step Ultra TMB ELISA(商標)(Thermo Scientific)基質を各ウエルに加えて、10分間緩く振蕩させた。反応は、50μLの0.4N H2SO4を加えて停止させた。吸光度は、650nmの参照フィルタを用いて450nmで読んだ。
Phi−YFP発現レベルは、Acadia BioSciences (Portland、ME)製キットを用いたELISAによって決定した。ELISAは、抽出物の複数の希釈液、試薬、供給元により提供された指示書を使って行った。蛋白質レベルは、総可溶性蛋白質アッセイを用いてノーマライズし、Thermo Scientificにより供給された660nm蛋白質アッセイ試薬を用いて及びその供給者の説明に従って実施した。
実施例7:Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)のプロモータに作用可能に連結される遺伝子の発現
トウモロコシ植物を、上述のPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)のプロモータを含む遺伝子発現構築物で形質転換した。ELISA分析で、新規プロモータが導入遺伝子の発現を強力に促進することを確認した。新規プロモータ構築物を含むトランスジェニック植物から得られたPhi−YFP蛋白質の定量的測定は表1に示される。データは、新規Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)プロモータ(すなわち、pDAB120417)を含む植物におけるPhi−YFP蛋白質を示す。
安定に組み込まれた120417トランスジェニック事象を含むT0単一の導入遺伝子コピー植物を、野生型B104トウモロコシ植物に戻し交配し、成熟植物まで栽培されたT1種子を得た。これらの成熟植物体から、半接合T1植物を分析に使用して、AAD1及びPhi−YFP蛋白質の発現を測定した。構築物あたり5つの事象及び1事象あたり10の植物を蛋白質発現解析に使用した。1構築物あたり3つの事象及び1事象あたり3〜5の植物を他の組織タイプ発現に使用した。接合生殖性分析はPhi−YFP/AAD1に対して行った。新規プロモータ構築物を含むT1トランスジェニック植物の葉、穂軸、外皮、花粉、根、絹糸及び茎組織を含む異なる組織タイプから得られたPhi−YFP及びAAD1蛋白質の定量ELISAを表2に示す。データは根組織でのT0発現を確認し、更に、Phi−YFP蛋白質の一貫した発現が新規プロモータ(pDAB120417)を含む植物の穂軸、外皮、絹糸及び茎組織で得られたことを示した。更にまた、データは、Phi−YFP蛋白質の発現は、新規プロモータ(pDAB120417)を含む植物の花粉組織では得られなかったことを更に示した。これらのデータは、ここで例示される新規プロモータがトランスジェニック植物内の花粉組織より他の組織で導入遺伝子の構成的発現を促進し、この発現プロフィールは第1世代から第2世代へ継承されることを示す。従って、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)のプロモータが生物工学応用に有用である。

表2 トランスジェニックトウモロコシ植物の異なる組織タイプでの蛋白質発現

Phi−YFP ELISA結果は、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) プロモータ調節エレメント(配列番号1)及び3′-UTR(配列番号7)は、構築物、pDAB120417で形質転換されたトランスジェニック事象でPhi−YFPの地下での優先的発現、根組織では選択的は発現を促進したことを示した。Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) プロモータ調節エレメントによるPhi−YFPの中程度発現が、穂軸、外皮、葉、絹糸、及び茎組織で観察された(表1及び表2)。また、形質転換から得られた事象は葉及び根の両方でAAD1蛋白質を発現した。これらの事象内のAAD1の発現は、異なる組織でのPhi−YFPの発現レベルを比較するために、対照として役に立った。要約すると、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) プロモータは、地下組織内の導入遺伝子の強靭な発現ならびにトウモロコシのような植物種の穂軸、外皮、葉、絹糸及び茎組織内での導入遺伝子の中度の発現のために開発された。
実施例8:Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)のプロモータに作用可能に連結される遺伝子の作物形質転換
ダイズは、出願公開WO2007/053482の実施例#11または実施例#13に以前記載した同じ技術を利用してPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl) のプロモータに作用可能に連結される遺伝子で形質転換することができる。
ワタは、Panicum virgatum メタロチオネイン様遺伝子(mtl)のプロモータと作用可能に連結される遺伝子で形質転換することができ、米国特許第7,838,733号の実施例#14または出願公開WO2007/053482(Wright et al.)の実施例#12に以前記載と同じ技術を利用している。
アブラナは、米国特許第7,838,733号の実施例#26または出願公開WO2007/053482(Wright et al.)の実施例#22で以前記載と同じ技術を利用してPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)のプロモータと作用可能に連結される遺伝子で形質転換することができる。
コムギは、出願公開WO2013/116700A1(Lira et al.)の実施例#23に以前記載と同じ技術を利用して、Panicum virgatum メタロチオネイン様遺伝子(mtl)のプロモータと作用可能に連結される遺伝子で形質転換することができる。
ダイズは、特許公開WO2013/116700A1(Lira et al.)の実施例#19に以前記載した同じ技術を利用してPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子 (mtl)のプロモータに作用可能に連結される遺伝子で形質転換することができる。
実施例9:アグロバクテリウム介在性形質転換で、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)のプロモータに作用可能に連結される遺伝子を使用。
主題開示を考慮して、追加的作物は、当技術分野において公知である技術を使用して主題開示の実施形態に従って形質転換することができる。ライ麦のアグロバクテリウム介在性形質転換に関しては、例えば、Popelka JC, Xu J, Altpeter f., “Generation of rye with low transgene copy number after biolistic gene transfer and production of (Secale cereale l.) plants instantly marker−free transgenic rye,” Transgenic Res 2003 Oct;12(5):587−96)を参照されたい。モロコシのアグロバクテリウム介在性形質転換に関しては、例えば、Zhao et al.,"Agrobacterium−mediated sorghum toransufwo−me−shon,“ Plant Mol Biol. 2000 Dec;44(6):789−98を参照されたい。オオムギのアグロバクテリウム介在性形質転換に関しては、例えば、Tingay et al., “Agrobacterium tumefaciens−mediated barley transformation,” The Plant Journal, (1997) 11:1369−1376を参照されたい。コムギのアグロバクテリウム介在性形質転換に関しては、例えば、Cheng et al., “Genetic Transformation of Wheat Mediated by Agrobacterium tumefaciens,” Plant Physiol. 1997 Nov;115(3):971−980を参照されたい。 イネのアグロバクテリウム介在性形質転換に関しては、例えば、Hiei et al., “Transformation of rice mediated by Agrobacterium tumefaciens,” Plant Mol. Biol. 1997 Sep;35(1−2):205−18を参照されたい。
これら及び他の植物のラテン名は以下に与えられる。他の(非アグロバクテリウム)形質転換技術を使用して、Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)のプロモータに作用可能に連結される遺伝子を形質転換することができることは明らかであろう。実施例はとしては、これらに限定されるものではないが、トウモロコシ(Zea mays)、コムギ(Triticum spp.)、イネ(Oryza spp及びZizania spp.)、オオムギ(Hordeum spp.)、ワタ(Abroma augusta及び Gossypium spp.)、ダイズ(Glycine max)、砂糖及びテーブルビート(Beta spp.)、サトウキビ(Arenga pinnata)、トマト(Lycopersicon esculentum及び他の属種、ホオズキ、ナス及び他の属種、タマリロ)、ジャガイモ(Solanum tuberosum)、サツマイモ(Ipomoea batatas)、ライ麦(Secale spp.)、トウガラシ(Capsicum annuum、ラッキョウ、シソ)、レタス(Lactuca sativa、キク(perennis)、クリ(pulchella))、キャベツ(Brassica spp.)、セロリ(Apium graveolens)、ナス(Solanum melongena)、南京豆(Arachis hypogea)、ソルガム(Sorghum spp.)、アルファルファ(Medicago sativa)、ニンジン(Daucus carota)、マメ(Phaseolus spp.)、オート麦(Avena sativa)、エンバク(strigosa)、エンドウ(Pisum, Vigna、シカクマメ(Tetragonolobus)spp.)、ヒマワリ(Helianthus annuus)、スクワッシュ(Cucurbita spp.)、キュウリ(Cucumis sativa)、タバコ(Nicotiana spp.)、アラビドプシス(シロイヌナズナ)、芝草(ライグラス、ヌカボ、イチゴツナギ属、ギョウギシバ及び他属)、クローバー(Trifolium)、ソラマメ類(Vicia)を挙げることができる。Panicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)のプロモータと作用可能に連結される遺伝子によるそのような植物の形質転換は、例えば、主題開示の実施形態において考慮される。
作用可能に連結される遺伝子を促進するためのPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)のプロモータの使用は、多くの落葉性及び常緑樹木種で展開することができる。また、そのような応用は本開示の実施形態の範囲内でもある。これらの種としては、これらに限定されないが、ハンノキ(Alnus spp.)、アッシュ(Fraxinus spp.)、ハコヤナギ及びポプラ種(Populus spp.)、ブナノキ(Fagus spp.)、樺(Betula spp.)、サクランボ(Prunus spp.)、ユーカリノキ(Eucalyptus spp.)、ヒッコリー(Carya spp.)、カエデ(Acer spp.)、オーク(Quercus spp.)及びマツ(Pinus spp.)を挙げることができる。
作用可能に連結される遺伝子を促進するためのPanicum virgatumメタロチオネイン様遺伝子(mtl)のプロモータの使用は観賞植物及び結実種で展開することができる。また、そのような応用は本開示の実施形態の範囲内でもある。実施例としては、これらに限定はされないが、バラ(Rosa spp.)、ホウキグ(Euonymus spp.)、ツクバネアサガオ(Petunia spp.)、ベゴニア(Begonia spp.)、ツツジ(Rhododendron spp.)、野生リンゴまたはリンゴ(Malus spp.)、西洋ナシ(Pyrus spp.)、桃(Prunus spp.)及びマリゴールド(Tagetes spp.)を挙げることができる。
多くの例示的態様及び実施形態が上記で考察されているが、当業者は、特定の改変、置換、追加及びそれらのサブコンビネーションを気づくであろう。従って、下記に添付の特許請求の範囲、以下に導入した特許請求の範囲は、真の趣旨および範囲内にあるそのような全ての改変、置換、追加及びサブコンビネーションを含むと解釈されることが意図されている。

Claims (18)

  1. 核酸ベクターであって、
    a)ポリリンカー配列;
    b)非メタロチオネイン様遺伝子;または
    c)a)及びb)の組合せに作用可能に連結されるプロモータを含み、前記プロモータが配列番号1と少なくとも90%の配列同一性をもつポリヌクレオチド配列を含む、前記ベクター。
  2. 前記プロモータは、長さが1,875bpである、請求項1に記載の核酸ベクター。
  3. 前記プロモータは、配列番号1と少なくとも90%の配列同一性をもつポリヌクレオチド配列からなる、請求項1に記載の核酸ベクター。
  4. 選択マーカーをコード化する配列を更に含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の核酸ベクター。
  5. 前記プロモータは、導入遺伝子に作用可能に連結される、請求項1に記載の核酸ベクター。
  6. 前記導入遺伝子は、殺虫剤耐性、低分子RNA発現、部位特異的ヌクレアーゼ、除草剤耐性、窒素利用効率、水利用効率、栄養価またはDNA結合蛋白質を付与する選択マーカーまたは遺伝子産物をコード化する、請求項5に記載の核酸ベクター。
  7. 配列番号3と少なくとも90%の配列同一性をもつ3′非翻訳ポリヌクレオチド配列または配列番号7と少なくとも90%配列同一性をもつ3′非翻訳ポリヌクレオチド配列を更に含み、前記3′非翻訳配列が前記ポリリンカーまたは前記導入遺伝子と作用可能に連結される、請求項1〜3または5のいずれか1項に記載の核酸ベクター。
  8. 配列番号4と少なくとも90%配列同一性をもつ5′非翻訳ポリヌクレオチド配列を更に含み、前記5′非翻訳ポリヌクレオチド配列が前記ポリリンカーまたは前記導入遺伝子と作用可能に連結される、請求項1〜3または5のいずれか1項に記載の核酸ベクター。
  9. イントロン配列を更に含む、請求項1〜3または5のいずれか1項に記載の核酸ベクター。
  10. 前記プロモータは、地下組織発現を有する、請求項1に記載の核酸ベクター。
  11. 導入遺伝子に作用可能に連結される配列番号1と少なくとも90%の配列同一性をもつポリヌクレオチド配列を含む非キビ属植物。
  12. 前記植物は、トウモロコシ、コムギ、イネ、モロコシ、オート麦、ライ麦、バナナ、サトウキビ、ダイズ、ワタ、シロイヌナズナ、タバコ、ヒマワリ及びアブラナからなる群から選択される、請求項11に記載の植物。
  13. 前記植物は、トウモロコシである、請求項12に記載の植物。
  14. 前記導入遺伝子が前記植物のゲノムに挿入される、請求項11〜13のいずれか1項に記載の植物。
  15. プロモータは、配列番号1と少なくとも90%の配列同一性をもつポリヌクレオチド配列を含み、かつ前記プロモータは導入遺伝子と作用可能に連結される、請求項11に記載の植物。
  16. 配列番号7を含む3′非翻訳配列または配列番号7と少なくとも90%の配列同一性をもつ3′非翻訳配列を更に含み、前記3′非翻訳配列は前記導入遺伝子と作用可能に連結される、請求項15に記載の植物。
  17. 前記導入遺伝子は地下組織発現を有する、請求項15に記載の植物。
  18. 前記プロモータは長さが1,875bpである、請求項15に記載の植物。
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