JP2018501826A - イオントフォレーシス用軟カプセル - Google Patents

Abstract

本発明は、− ハウジング（１０）の境界を定めるカプセル（１）と、− ハウジング（１０）内に位置付けられ、化粧用組成物（Ｐ）が含浸された適用部材（６）と、− 適用部材（６）と接触する少なくとも２つの電極（４、５）を含み、これらの２つの電極（４、５）間に電流を流すことを可能にする、電気エキサイター（２９）とを含む、化粧用組成物（Ｐ）を適用するためのデバイスに関する。

Description

本発明の一主題は、ケア組成物を含む組成物、特に化粧用組成物を適用するためのデバイスである。

「化粧料」という用語は、本発明の目的では、規制７６／７６８／ＥＥＣを修正する１９９３年６月１４日付の規制９３／３５／ＥＥＣにおいて定義される組成物を意味すると理解される。

米国特許出願第２００３／０１２９０１６号から知られるのは、適用される生成物を含有する容器、及び、適用に使用され、生成物が供給される表面を定義する多孔構造を含む、受動デバイスである。

しかしながら、受動経路を介して投与される分子の量は、依然として低い。この点を改良するために、電源に接続された電極を使用する能動パッチ又はマスクが開発されてきた。

このように、イオントフォレーシス用デバイスを使用してヒトケラチン物質を処置することが知られている（Ｊ． Ｓｉｎｇｈ、Ｋ．Ｓ． Ｂｈａｔｉａ、Ｔｏｐｉｃａｌ ｉｏｎｔｏｐｈｏｒｅｔｉｃ ｄｒｕｇ ｄｅｌｉｖｅｒｙ： ｐａｔｈｗａｙｓ， ｐｒｉｎｃｉｐｌｅｓ， ｆａｃｔｏｒｓ ａｎｄ ｓｋｉｎ ｉｒｒｉｔａｔｉｏｎ、Ｍｅｄ． Ｒｅｓ． Ｒｅｖ．、ｖｏｌ． １６、ｎｏ． ３、２８５〜２９６、１９９６）。

イオントフォレーシスは、電気刺激により、非侵襲的な仕方で、皮膚を通過する活性剤の拡散を可能にする。印加された電流は、強さ及び方向（陽極又は陰極）に関して調整可能であってもよい。イオントフォレーシスを介した分子の経皮的拡散は、２つの原理、すなわち電気反発及び電気浸透に基づく。

電気反発は、同符号の電荷の反発によるイオン化分子の移動である。したがって、物質が正電荷を有する場合、それは、陽極（＋）で皮膚を通過して拡散すると考えられる。

電気浸透は、イオントフォレーシス中の陽極から陰極への水流に伴うエントレインメントによる、非イオン化分子をも含む分子の移動である。移動は、特に、皮膚の負電荷による。電流の影響下で、水又は溶媒は、それが移動する際に溶解物質を同伴する。

米国特許第７５９７４９５号は、
− 組成物をロードされるのに好適な表面を有する適用部材と、
− 適用部材と常時接触する少なくとも２つの電極を含み、これらの２つの電極間に電流を流すことを可能にする、電気エキサイターと
を含む、組成物を適用するためのデバイスを記載している。

このデバイスの動作は、イオントフォレーシスの原理に基づく。

しかしながら、このデバイスは、いくつかの欠点を有する。すなわち、
− 生成物を含有し、組成物を適用部材にリロードするよう配列されたリザーバーを含む、
− 送達される組成物の量が、組成物の粘度の関数として変化する、
− 消費者により実施された効果のない洗浄が行われた場合、組成物が汚染され、組成物の特性が場合によっては変化する可能性がある、
− 組成物中の不純物の存在が、処置の有効性及びまた電流の適用による相乗効果を低減しうる、
− 配合物が電極と直接接触し、これは、経時的なｐＨの変化及び場合によっては皮膚刺激をもたらしうる、
− デバイスの構成が、組成物中のイオン競合をもたらしうるのであり、これは、処置の有効性を低減する。

文献ＦＲ２６５６２２３、ＥＰ０６４２８０８、ＥＰ１５６３８６８、米国特許出願第２００８／０５１６９２号及び米国特許出願第２０１１／２１３２９５号は、硬質エンベロープを含む化粧用組成物を適用するためのデバイスを記載している。このデバイスは、皮膚上を移動させることが困難である。それは、身体の限定された領域に対して十分有効ではない。得られた結果は均質ではない。カプセルは、圧力により粉砕されない。それは、例えば鼻の側面又は頬骨になじまない。これらのデバイスの性能は改善できる。

米国特許出願第２００３／０１２９０１６号 米国特許第７５９７４９５号 ＦＲ２６５６２２３ ＥＰ０６４２８０８ ＥＰ１５６３８６８ 米国特許出願第２００８／０５１６９２号 米国特許出願第２０１１／２１３２９５号 ＤＥ１０３２７７０７ 米国特許第５９６２２７７号 ＥＰ０８６３８１２ 米国特許第４２８４６７２号

Ｊ． Ｓｉｎｇｈ、Ｋ．Ｓ． Ｂｈａｔｉａ、Ｔｏｐｉｃａｌ ｉｏｎｔｏｐｈｏｒｅｔｉｃ ｄｒｕｇ ｄｅｌｉｖｅｒｙ： ｐａｔｈｗａｙｓ， ｐｒｉｎｃｉｐｌｅｓ， ｆａｃｔｏｒｓ ａｎｄ ｓｋｉｎ ｉｒｒｉｔａｔｉｏｎ、Ｍｅｄ． Ｒｅｓ． Ｒｅｖ．、ｖｏｌ． １６、ｎｏ． ３、２８５〜２９６、１９９６ Ｚ． Ｇｒｏｍｅｔ−Ｅｌｈａｎａｎ、Ｓ． Ｈｅｓｔｒｉｎ、Ｓｙｎｔｈｅｓｉｓ ｏｆ ｃｅｌｌｕｌｏｓｅ ｂｙ Ａｃｅｔｏｂａｃｔｅｒ ｘｙｌｉｎｕｍ、Ｊ． Ｂａｃｔｅｒｉｏｌ． ８５、２８４〜２９２、１９６３ Ｆａｃｔｏｒｓ ａｆｆｅｃｔｉｎｇ ｔｈｅ ｙｉｅｌｄ ａｎｄ ｐｒｏｐｅｒｔｉｅｓ ｏｆ ｂａｃｔｅｒｉａｌ ｃｅｌｌｕｌｏｓｅ、Ａ． Ｋｒｙｓｔｙｎｏｗｉｃｚら、Ｊ． Ｉｎｄｕｓ． Ｍｉｃｒｏｂｉｏｌ． Ｂｉｏｔｅｃｈ． ２９、１８９〜１９５、２００２ 「Ａ Ｔｕｎａｂｌｅ Ｍｅｔａｌ Ｏｒｇａｎｉｃ Ｒｅｓｉｓｔａｎｃｅ Ｔｈｅｒｍｏｍｅｔｅｒ」、Ｄｒ． Ａｎｄｒｅｗ Ｐ． Ｓｔｅｐｈｅｎｓｏｎ、Ｐｒｏｆ． Ａｄａｍ Ｐ． Ｍｉｃｏｌｉｃｈ、Ｄｒ． Ｋｗａｎ Ｈ． Ｌｅｅ、Ｐｒｏｆ． Ｐａｕｌ Ｍｅｒｅｄｉｔｈ及びＰｒｏｆ． Ｂｅｎ Ｊ． Ｐｏｗｅｌｌ Ｃｈｅｍ Ｐｈｙｓ Ｃｈｅｍ、Ｖｏｌｕｍｅ １２、Ｉｓｓｕｅ １、１１６〜１２１頁、２０１１年１月１７日

本発明は、特に、処置される身体若しくは顔面の領域上での組成物の作用を促進若しくは強化すること、及び／又はその適用に新しい効果を創出することを目的とする。

特に、本発明は、
− 顔面及び身体の輪郭に適合し、
− 化粧用組成物の漏出をその使用中に引き起こさず、
− 化粧用組成物を規則的に送達し、
− 広範なテクスチャーの組成物を送達し、
− 局所的なｐＨ変化及び皮膚刺激を回避するために、化粧用組成物を通じて電流の均等な拡散を可能にし、
− 皮膚を通過する活性物質の輸送を妨げないよう、化粧用組成物を保存剤なしに保存することを可能にし、
− 一切の汚染を回避し、適用の有効性を増加させるため、使用後に使捨て可能であり、
− 処置される身体面積及び皮膚の特殊性の関数として生成でき、
− 有効であり、
− 安全であり、
− 使用が容易であり、
− 価格面で利用しやすく、
− 様々な化粧用組成物とともに使用できる、
デバイスを提供する。

したがって、本発明の主題は、その第１の態様によれば、化粧用組成物を適用するためのデバイスであって、
− ハウジングの境界を定めるカプセルと、
− ハウジング内に位置付けられ、化粧用組成物が含浸された適用部材と、
− 適用部材と接触する少なくとも２つの電極を含み、これらの２つの電極間に電流を流すことを可能にする、電気エキサイターと
を含む、デバイスである。

好ましくは、カプセルは、軟質材料でできている。

「接触」という用語は、電極及び適用部材が、少なくともデバイスが動作しているときに接触し続けているという事実を意味するものと理解される。これは、適用部材を、必要に応じて、特に、デバイスの２回の使用の間に別のものと交換するために、電極から分離できることを排除しない。好ましくは、接触は、デバイスの動作中常時ある。

本発明は、数多くの利点を提示する。

第１に、適用部材が衛生的である。

更に、本発明による適用デバイスは、比較的容易に取り扱える。

電極間の電流の流れは、例えば、皮膚の毛穴の開口及び拡大を促進でき、皮膚における組成物の少なくとも１種の活性物質の作用及び／又は透過を容易にしうる。

本発明はまた、必要に応じて、血液微小循環を活性化し、筋緊張又は皮膚の治癒力を改善することを可能にしうる。

適用部材
「適用部材」は、含浸により化粧用組成物を保持可能な材料、特に多孔性又は繊維性材料を指す。それは、身体表面と接触することが意図された適用表面を含む。

適用部材は、特に吸収材である。

「含浸適用部材」という表現は、化粧用組成物が散在して分布する適用部材を意味する。

適用部材は、身体表面と接触することが意図された適用表面を含む。

本発明のデバイスの一実施形態によれば、適用部材は圧縮可能である。

本発明の使用の一例において、適用部材は乾燥時に導電性である。

したがって、電流は、適用される生成物が導電性かどうかとは独立に、２つの電極間に流れてもよい。このことは、必要に応じて、適用部材を局所的に加熱することを可能にしうる。

適用部材は、例えば、導電性フィラーを含有する本来それほど導電性ではない材料、例えばプラスチックを含んでいてもよい。このフィラーは、特に、導電性粒子、例えば金属粒子、特に以下のリストから選択されるものを含有していてもよい。すなわち、銅、アルミニウム、銀及びグラファイトの粒子。

本発明の使用の別の一例において、適用部材は乾燥時に絶縁性である。

電極間を流れる電流の強さを増加させるために、適用部材は乾燥時に導電性であってもよく、生成物もまた導電性であってもよい。

本発明の使用の一例において、適用部材は多孔性又は繊維性である。適用部材は、特に、以下のリストから選択される部材のうちの少なくとも１つを含んでいてもよい。すなわち、不織布、フェルト、紙、発泡体、スポンジ、焼結生成物、多孔質セラミック、バイオセルロース基材、アルギン酸発泡体、多糖、ヒドロゲル等。

適用部材は、毛管作用により組成物を保持可能であってもよく、例えば、毛管作用により組成物を保持するのに好適な、特にシリコーン又はエラストマーでできた、毛の房又は軟質部分を含んでいてもよい。

適用部材は、例えば、２つの他の層の間に挟まれた少なくとも１つの導電層を有する多層構造を含んでいてもよい。適用部材は、例えば、外側から内側へと連続的に、フェルトでできた外層、導電層、例えば金属でできたもの、特にアルミニウムでできたもの、及び発泡体層を含んでいてもよく、電極のうちの少なくとも１つが導電層と接続されることが可能である。

適用部材は、任意選択で、親水性であってもよい。

適用部材はまた、電流の効果と磁場の効果とを組み合わせるために、磁性粒子を含んでいてもよい。

不織布
本発明の目的では、「不織布」という表現は、個々の繊維又はフィラメントが、シートの形態の構造で無秩序に配列され、織られても編まれてもいない、繊維を含む基材を意味するものと理解される。不織布の繊維は、一般に、機械的作用（例えばニードルパンチ、エアジェット、ウォータージェット等）の影響下で、若しくは熱的作用の影響下で、又は結合剤の添加により、互いに結合されている。

かかる不織布は、例えば、ＩＳＯ９０９２規格により、紙と、結合糸又はフィラメントを組み込んで織ること、編むこと、房にすること又は縫うことによって得られる製品とを除く、摩擦及び／又は粘着及び／又は接着により結合された、方向性をもって又はランダムに配向された繊維のウェブ又はシートと定義されている。

有利には、不織布中に含有されるホットメルト繊維の質量パーセントは、０．５％を超えて１００％以下であり、有利には５％から８０％の間である。

ホットメルト繊維は、例えば、ポリオレフィン繊維、例えばポリエチレン（ＰＥ）、ポリプロピレン（ＰＰ）若しくはテレフタル酸ポリエチレン（ＰＥＴ）繊維、又はアクリル繊維、例えばポリメタクリル酸メチル（ＰＭＭＡ）繊維、ポリウレタン繊維、又は以下の熱可塑性物質の繊維、すなわち、ポリ塩化ビニル（ＰＶＣ）、スチレンポリマー（例えば、ポリスチレンＰＳ、発泡性ポリスチレンＥＰＳ、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンターポリマーＡＢＳ、スチレン−アクリロニトリルコポリマーＳＡＮ、スチレン−ブタジエンコポリマーＳＢ）、ポリアミド（ＰＡ）、ポリカーボネート（ＰＣ）、飽和ポリエステル（例えばテレフタル酸ポリエチレングリコールＰＥＴ、テレフタル酸ポリブチレングリコールＰＢＴ）、ポリアセタール（例えばポリオキシメチレンＰＯＭ、トリオキサン−エチレンオキシドコポリマー）、ポリビニルアルコール（ＰＶＡ）、さもなければフッ素ポリマー（例えばポリテトラフルオロエチレンＰＴＦＥ、ポリフッ化ビニリデンＰＶＤＦ、ポリクロロトリフルオロエチレンＰＣＴＦＥ）である。

不織布を構成する他の繊維は、例えば、石油誘導体に由来する合成繊維、植物若しくは動物に由来する天然繊維、及び／又は、修飾天然繊維、例えば繊維を形成するための処理若しくは再生プロセスに由来するものである。

不織布は、１つ又は複数の団結された繊維ウェブから形成できる。

フェルト
「フェルト」という用語は、本明細書においては、あらゆる方向に絡まったフィラメントを含む繊維構造を意味する。かかる構造は、相対的に緻密であってもよい。

繊維の大部分が分枝を有していてもよい。

紙
「紙」という用語は、薄いシートを形成するために、パルプに還元され、広げられ、乾燥させられた、植物繊維でできている材料を意味するものと理解される。

発泡体
発泡体は、気体と密接に混合された固体又は液体材料からなる媒体である。

発泡体は、好ましくは親水性発泡体である。「親水性」という用語は、水を吸収する発泡体を意味するものと理解される。好ましくは、本発明により使用される発泡体は、０．４から３．５ｇ／ｃｍ^３の最大吸水能及び０．０７から２ｇ／ｃｍ^３の保水能を有する。

発泡体は、好ましくは、連続気泡又は半連続気泡を含む。

更に、この発泡体は、有利には、弾性である。「弾性」という用語は、１０％から５００％の範囲の伸び率、好ましくは５０％から１５０％範囲の伸び率の弾性を有する発泡体を意味するものと理解される。

発泡体は、好ましくは、例えば文献ＤＥ１０３２７７０７に記載のポリウレタン発泡体でできている。これらは、好ましくは細孔を有する、連続気泡ポリウレタン発泡体である。ポリウレタン発泡体は、ポリウレタンを調製するための従来技術、例えば遊離イソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーの調製により得られ、このプレポリマーは、ジイソシアネート及びポリオール又はポリエステル又はポリエーテルポリオール、次に、適切な触媒の存在下での、水と接触するプレポリマーの加水分解又はアミノ化合物との反応から得られる。また使用できるのは、当業者に知られている任意の他の調製方法である。

発泡体はまた、ＮＢＲ（ニトリルブチレンゴム）、ＳＢＲ（スチレンブタジエンゴム）、ＮＲ（ゴム）、ＰＥ（ポリエチレン）、ＥＶＡ（エチレン酢酸ビニル）ラテックス、シリコーン、イソプレン、スチレン、ＳＥＢＳ（スチレンエチレンブチレン）、ＰＶＡ（ポリビニルアルコール）、ポリエーテル、ポリエステル、ポリ塩化ビニルでできていてもよく、このリストは限定的ではない。

スポンジ
スポンジは、動物又は合成由来の材料である。その多孔構造（それは、開放固体発泡体である）は、それに、その乾燥質量のおよそ２２倍の高吸収量を与える。

天然由来の主なスポンジは、海綿又は植物性スポンジ（ヘチマ）である。

人工由来の主なスポンジは、天然ポリマー、例えばセルロースの変質から生じる、すなわちセルローススポンジである。

合成スポンジとして、ポリウレタン発泡体でできたスポンジが好ましくは使用される。

焼結生成物
焼結生成物は、焼結により得られる。焼結は、粉末を溶解させることなしに加熱することを含む、部品を製造するためのプロセスである。熱の影響下で、顆粒が互いに溶接し、部品の粘着を形成する。

焼結は、熱の作用を介した、多かれ少なかれ緻密な顆粒凝集塊の、その成分のうちの１つ又は複数の溶解を伴うか又伴わない、固結である。

多孔質セラミック
有利には、多孔質セラミックは、以下から選択される。すなわち、
（ｉ）酸化物、
− シリカ（ＳｉＯ_２）に基づく生成物、
− ３０％から１００％のアルミナ（Ａｌ_２Ｏ_３）を有する生成物、
− アルミノケイ酸塩（クレイ）、
− アルミナ−ジルコニア−シリカ（ＡＺＳ）、
− アルミナ−酸化クロム−シリカ（ＡＣＳ）、
− アルミナ−酸化クロム−ジルコニア−シリカ（ＡＣＺＳ）、
− 高含有量のアルミナ、
− マグネシア（ＭｇＯ）に基づく生成物、
− ジルコニウムに由来する生成物、すなわち、ジルコニア（ＺｒＯ_２）、Ｙ−ＴＺＰ（イットリウム安定化正方晶ジルコニア多結晶体）、
（ｉｉ）非酸化物、
− 炭化物、
− 窒化物、
− ホウ化物。

バイオセルロース基材
バイオセルロースは、栄養水性培地中での、アセトバクター（Ａｃｅｔｏｂａｃｔｅｒ）属［グルコンアセトバクター（Ｇｌｕｃｏｎａｃｅｔｏｂａｃｔｅｒ）としても知られている］の細菌の好気性発酵により得られる繊維性材料である（Ｚ． Ｇｒｏｍｅｔ−Ｅｌｈａｎａｎ、Ｓ． Ｈｅｓｔｒｉｎ、Ｓｙｎｔｈｅｓｉｓ ｏｆ ｃｅｌｌｕｌｏｓｅ ｂｙ Ａｃｅｔｏｂａｃｔｅｒ ｘｙｌｉｎｕｍ、Ｊ． Ｂａｃｔｅｒｉｏｌ． ８５、２８４〜２９２、１９６３；米国特許第５９６２２７７号）。

バイオセルロースは、純粋形態、又は、他のタイプの繊維、例えば天然由来の繊維、例えば、トウモロコシ、タイマ、アマ、ワタ、ジュート、ケナフ、ラフィア、カラムシ、パナマソウ、サイザルアサ、イグサ、アフリカハネガヤ、マオラン、ココナッツ、羊毛、絹、ダイズ、アバカ、クマザサ、カキ、カポック、ゴボウ、穀草類又はタケ繊維に由来する繊維と組み合わせた形態で使用できる。

バイオセルロース繊維は、互いに結び付いていてもいなくてもよく、且つ／又は、他の繊維に結び付いていてもよい。

より詳細には、本発明により検討されるバイオセルロース繊維は、塊状の形態で、すなわち、互いに、又は他の繊維、特に上述のものと凝結させて使用される。

このタイプの繊維ネットワークは、吸収能及び脱着能の面で有利な能力を有する。

使用される主たる細菌種は、アセトバクター・キシリナム（Ａｃｅｔｏｂａｃｔｅｒ ｘｙｌｉｎｕｍ）であるが、他のもの、例えばアセトバクター・パスツーリアヌス（Ａｃｅｔｏｂａｃｔｅｒ ｐａｓｔｅｕｒｉａｎｕｓ）もまた、バイオセルロースを生成できる。

この細菌を培養してバイオセルロースを生成するための条件は、とりわけ、刊行物Ｆａｃｔｏｒｓ ａｆｆｅｃｔｉｎｇ ｔｈｅ ｙｉｅｌｄ ａｎｄ ｐｒｏｐｅｒｔｉｅｓ ｏｆ ｂａｃｔｅｒｉａｌ ｃｅｌｌｕｌｏｓｅ、Ａ． Ｋｒｙｓｔｙｎｏｗｉｃｚら、Ｊ． Ｉｎｄｕｓ． Ｍｉｃｒｏｂｉｏｌ． Ｂｉｏｔｅｃｈ． ２９、１８９〜１９５、２００２からよく知られている。

電極
電極のうちの少なくとも１つ、特にその末端部が、特に常時、適用部材に少なくとも部分的に埋め込まれていてもよい。それは、適用部材との接触面積を増加させることを可能にする、複数の頭部を含んでいてもよい。かかる特徴は、とりわけ、当該の電極が金属性であるとき、皮膚との直接の接触を回避するために有利であるとわかっている。

本発明の例示的一実施形態において、適用部材が、処置される領域と接触することが意図された表面を含む場合、電極のうちの少なくとも１つは、適用部材のこの表面と一切接触しない。

本発明の別の例示的一実施形態において、電極は、適用部材の外形に適合でき、例えば、丸みを帯びた表面又は平面状の表面を有する。

電極のうちの少なくとも１つは、例えば、適用部材の外表面と同一平面上に重なってもよく、この電極は、例えば、使用者を傷つけないよう、丸みを帯びた頭部を含む。

デバイスが把持部材を含むとき、電極のうちの少なくとも１つが、把持部材に固く留められていてもよい。

本発明の例示的一実施形態において、デバイスは、電極に電力を供給することを可能にする電源、例えば少なくとも１つの電池、充電池又は蓄電器を収容するための区画を含む。

本発明の例示的一実施形態において、使用中に、電極の末端における電圧は、電源の末端における電圧と同一である。一変形形態として、電気エキサイターは、送電網に接続された電力アダプター、特に変圧器との接続のための手段を含む。

電極の末端における電圧は、３０ボルト未満であってもよく、好ましくは１ボルトから９ボルトの間である。

電気エキサイターは、電流が電極間を流れるときに点灯するインジケーターライトを含んでいてもよく、この制御器は、場合によって、例えば、発光ダイオード、任意選択で２色発光ダイオードを含む。

電気エキサイターは、電力、例えば電圧及び／又は最大電流を調整するための部材、特に電位差計又はマルチウェイ接触器（ｍｕｌｔｉ−ｗａｙ ｃｏｎｔａｃｔｏｒ）を含んでいてもよい。

電気エキサイターは、電極の電力を制御するため、特に、デバイスを開始又は停止するため、スイッチ、例えばボタンを有するものを含んでいてもよい。

有利には、適用器は、電源を収容するための区画を含み、この区画は、場合によって、例えば把持部材内に作られる。

デバイスが電源を収容するための区画を含むとき、この区画は、特に区画の底部に位置付けられ、電源を、電極に電力を供給する第１の位置から、電極との接続が切断された第２の位置へと移動させるように配列された、弾性戻し部材を備えていてもよい。電極に電力を供給するため、使用者は、弾性戻し部材の戻し力に抗して電源に力を加え、電源を第２の位置に移動させる。したがって、デバイスは、電源のための別のスイッチがなくてもよく、その構成が単純化される。

弾性戻し部材は、ばね、特にらせんばねを含んでいてもよい。

電流は、必要に応じて、手動で、例えばデバイスのスイッチを操作することにより、又は、好適な電子回路により自動でのいずれかで、逐次的に印加できる。

電流は、必要に応じて、連続的に印加できる。

有利には、デバイスは、電流が連続的又は逐次的に印加されるよう設計される。

カプセル
本発明によれば、「カプセル」という用語は、広い意味で理解される。それは、容器一般、例えばカプセル、袋、サシェット、ポーチ、エンベロープを意味する。

有利には、カプセルは軟質材料を含む。

「軟質材料」という表現は、ショアＡ硬度が厳密に２５未満、好ましくは１から２０の間、より好ましくは１０から１５の間の材料を特に意味するものと理解される。

好ましくは、軟質材料は、
− 電流が適用表面に到達するよう、十分に導電性の材料であり、
− そのショアＡ硬度が、厳密に２５未満である。

金属箔は一般に、カプセルのための材料に必要なすべての条件を満たすことができないので、実際には他の層、特にプラスチックの層が、金属箔の一面又は両面に適用される。これらの層は、例えば、押出成形により積層されるか、又は熱可塑性フィルムの形態で接着剤により適用される層であってもよい。複数の層を含有するこれらの積層材料は、成形に特に好適なカプセル材料を提供することを可能にする。

例えば、ＥＰ０８６３８１２による材料を選択できる。これは、それ自体アルミニウム箔の第１の側面と接着剤により接合された配向ポリアミド（ｏＰＡ）の層と接着剤により接合されたプラスチックの層を含む積層材料である。このアルミニウム箔の第１の側面の反対側の第２の側面は、接着剤によりＰＶＣの層で被覆されている。特定のポリマー、例えばポリウレタンを接着剤として使用することが知られている。

例えば、米国特許第４２８４６７２号による材料もまた選択できる。それは、二軸配向熱可塑性ポリマーでできた外層、金属中間層、金属層とそれ自体にヒートシールできるポリマーからなる内層との間の接着を促進する層を含む。接着促進層は、特に、アクリル酸／エチレンコポリマーの層である。

有利には、カプセルは多層材料を含む。

特に、カプセルは以下を含む。すなわち、
ａ）金属層、
ｂ）カルボキシル及び／又はカルボキシレート単位のコポリマーを好ましくは含み、カルボキシル単位が場合によって酸又は塩の形態である接着剤、
ｃ）前記接着剤を介して金属層と結合された、非金属材料の層。

カプセルの材料は、導電性ポリマーを含んでいてもよい。

好ましくは、カプセルの材料は、金属及びポリマーをイオンビームにより混合することにより得られる。

より有利には、イオンビームは金属イオンビームである。

更により有利には、
− 金属は、Ａｌ、Ｓｎ、Ｎｉ、Ｃｕ、Ｆｅ、Ｚｎ、Ｃｏ、Ｚｒから選択され、
− 金属イオンは、Ａｌ^３＋、Ｓｎ^２＋、Ｎｉ^＋、Ｃｕ^２＋、Ｆｅ^２＋、Ｚｎ^２＋、Ｃｏ^＋、Ｚｒ^２＋から選択され、
− ポリマーは、ポリエーテル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリオレフィン又はそれらの誘導体から選択される。

特に、カプセルの材料として使用されるのは、スズ膜及びポリエーテルエーテルケトン（ＰＥＥＫ）基材を混合することにより得られる材料であり、混合はＳｎ^＋イオンビームを使用して実施される。この材料の導電性は、動作条件に応じて、０から超電導の間で変化しうる。

かかる材料は、「Ａ Ｔｕｎａｂｌｅ Ｍｅｔａｌ Ｏｒｇａｎｉｃ Ｒｅｓｉｓｔａｎｃｅ Ｔｈｅｒｍｏｍｅｔｅｒ」、Ｄｒ． Ａｎｄｒｅｗ Ｐ． Ｓｔｅｐｈｅｎｓｏｎ、Ｐｒｏｆ． Ａｄａｍ Ｐ． Ｍｉｃｏｌｉｃｈ、Ｄｒ． Ｋｗａｎ Ｈ． Ｌｅｅ、Ｐｒｏｆ． Ｐａｕｌ Ｍｅｒｅｄｉｔｈ及びＰｒｏｆ． Ｂｅｎ Ｊ． Ｐｏｗｅｌｌ Ｃｈｅｍ Ｐｈｙｓ Ｃｈｅｍ、Ｖｏｌｕｍｅ １２、Ｉｓｓｕｅ １、１１６〜１２１頁、２０１１年１月１７日に記載されている。

カプセルは、好ましくは、着脱可能且つ使捨て可能なカプセルである。

それは、この場合にはリフィルである。

それは、使用後に処分できる。

好ましくは、カプセルは、スナップ留め、クリック留め、接着、圧力ばめ、ねじ留め又は磁化によりデバイスに取り付けられる。

カプセルは、有利には、管状の本体部を有する。

カプセルの形状を、処置される身体の領域に適合できる。

それは、円形、多角形、三角形、楕円形、長円形、卵形、十字形、細長又は平らの断面を有していてもよい。

例えば、三角形の断面が、鼻の側面に好適であってもよい。

円形断面は、頬骨に好適であってもよい。

好ましくは、カプセルは、蓋で密封されている。

本体部は、一方の端部にフランジを伴って製造でき、例えば、軸Ｘについて概して回転対称な形状を有していてもよい。

カプセルは、一方の端部において底壁により、他方の端部において密封壁、特に蓋により密封できる。

密封壁は、例えば、本体部にヒートシールされたフィルムを含んでいてもよい。このフィルムは、例えば、軟質材料の少なくとも１つの層を含む。

密封壁はまた、本体部に接着、ステープル留め又は縫合されていてもよい。

密封壁はまた、取外し可能な舌であってもよい。

カプセルのそれぞれの容積は、好ましくは、２０ｃｍ^３又は１０ｃｍ^３以下、例えば１から５ｃｍ^３の間である。

もちろん、カプセルの形状の様々な修正が、本発明の範囲を逸脱することなしになされうる。

カプセルは、複数の区画を含んでいてもよい。

カプセル内に含有される区画の数は、特に、２個以外であってもよく、例えば２個から１０個の間である。

これらの区画は、例えば、カプセルがカプセル内にすでに存在するか又はカプセルの外部にある液体により開くとき、完全又は部分的に溶解されうる無水粉末を含有することを可能にする。

これらの粉末は、例えば、化粧用組成物のイオン化を増加させる塩、又は、水性媒体中に配合されると不安定な活性物質であってもよい。したがって、後者は最後になって溶解される。

カプセルが複数の区画を含むとき、これらは、組成物を別々に含有することを可能にする仕切りにより境界を定めることができる。

壁は、例えば成形により、少なくとも部分的にカプセルの本体部と単一の部分からできていてもよい。

任意選択で、壁は、例えば、それらを貫通する開口部を有していてもよい。

カプセルは、有利には、特にカプセルの底部に位置付けられた弾性戻し部材、例えばらせんばねを含んでいてもよい。

適用部材は、好ましくは、圧縮可能である。

この場合、それは、
− カプセルが蓋により密封されているとき、圧縮状態になるように、かつ
− 蓋が開いているときに、ハウジングの外に突出することにより非圧縮状態になるように、
ハウジング内に位置付けることができる。

適用部材はまた、蓋の開口中に軸方向に変位可能なように、弾性戻し部材に抗して位置付けることができる。

好ましくは、適用部材は、完全にハウジング内に収容されている第１の位置と、ハウジングの外に部分的に突出し、その適用表面がカプセルの外側に位置する第２の位置との間で移動できる。

化粧用組成物
化粧用組成物は、一般に、少なくとも１種の活性成分を含む。

活性成分は、好ましくは、荷電していない。

「荷電」という用語は、少なくとも部分的にイオン形態で存在する任意の活性成分を意味するものと理解され、そのイオンは、正又は負いずれかの正味電荷を有し、電場の影響下で組成物中でのそれらの運動性を保証できる。したがって、活性物質は、電極の誘引又は反発を直接受ける。

組成物は、カプセル内に例えば凍結乾燥形態で存在する不活性の活性成分を活性化させるための組成物を含んでいてもよい。この場合、組成物は、荷電又は非荷電の活性成分を含まなくてもよい。組成物は、イオンの競合通過を回避するため、好ましくは非荷電の種を有する溶媒、好ましくは脱イオン水を含んでいてもよい。

活性化組成物は、第１の区画内に含有されてもよく、化粧用組成物は、第２の区画内に含有されてもよい。

これらの区画は、カプセルの開口中に接触させられてもよい。

好ましくは、活性化組成物は、化粧用組成物中で部分的又は完全に可溶性である。

有利には、化粧用組成物は、ケア、洗浄、精製、剥脱、剥離、マッサージ、スリミング、メイクアップ、メイクアップ除去、クレンジング又は漂白組成物から選択される。

より有利には、化粧用組成物は、水溶液、油、エマルジョン、粉末又はゲルの形態である。

検討される実施形態と無関係に、デバイスは、イオントフォレーシス及び／又は電気浸透を介して皮膚上に作用を及ぼしてもよい。

本発明の別の利点は、消費者に除染された組成物を提示可能な点である。

化粧用組成物は、有利には、活性物質の有効性を低減する小さなサイズのイオンを含まない。

有利には、化粧用組成物は、除染、特に低温殺菌又は滅菌された化粧用組成物である。化粧用組成物は、有利には、いかなる保存剤も含有しない。この目的のため、それは、化粧品に関する２００９年１１月３０日の欧州議会及び理事会の規則（ＥＣ）第１２２３／２００９号において定義される薬剤を含まない。

一変形形態として又は加えて、組成物は、１０質量％未満の抗菌剤、例えばエタノール、又は５質量％未満の抗菌剤しか含まないか、或いは抗菌剤を一切含有しない。

「除染」という用語は、特に、細菌の含有量が１０００ＣＦＵ／ｇ未満であることを意味するものと理解されるべきであり、この閾値は除染閾値の一例である。

「低温殺菌」という用語は、中温性嫌気性微生物タイプ並びに酵母及びカビタイプの細菌の含有量が、それぞれの場合に目から離れた化粧品について１０００ＣＦＵ／ｇ未満、それぞれの場合に目の輪郭及び乳幼児のために意図されたデリケートな製品について１００ＣＦＵ／ｇ未満であることを意味するものと理解されるべきである、

これらの閾値は、例えば、ＩＳＯ２１１４９及びＩＳＯ１６２１２規格により決定される。

電気化学反応
一般に、本発明によるデバイスを使用して活性成分を投与することが追求されるとき、前記活性成分は、電極と同じ極性を有する。例えば、正極性／電荷の活性成分、例えばビタミンＡ、酢酸トコフェロール又は正電荷／極性の他の活性成分を含有する化合物は、正極性の電極と組み合わされてもよい。

負極性／電荷の活性成分、例えばパルミチン酸レチニル、トコフェロール又はマンデル酸を含有する化合物に関しては、負極性の電極と組み合わされてもよい。

身体の領域を、すべての区画が同じ極性の活性成分の投与を可能にするカプセルで処置することが可能である。

いくつかの区画がある極性の活性成分の投与を可能にし、別の区画が反対の極性の活性成分の投与を可能にすることもまた、可能である。いずれにしろ、電極及び対電極の極性は、各区画の活性成分の極性により決定される。

カプセルを使用するための方法
その別の一態様によれば、本発明の一主題は、
− 上に定義したカプセルを身体領域、特に顔面上に配置する工程、及び
− このように配置された前記カプセル内に電流を流し、皮膚内に存在する少なくとも１種の化合物の抽出を可能にする工程
を含む逐次的工程を少なくとも含む、化合物を皮膚、例えば表皮から抽出するための方法、特に、非治療的、化粧クレンジング方法である。

この方法は、皮膚、とりわけ顔面の皮膚をクレンジングするための方法であってもよい。この場合、カプセルは、鼻及び／又は額及び／又は頬骨を少なくとも部分的に被覆していてもよい。電流は、皮膚からカプセルへの１つ又は複数の種の移動を促進してもよく、これらの種が除去されること、又は、それらが移動する際に、除去されるべき１つ若しくは複数の化合物を運び去るのに寄与することが意図されている。

皮膚から抽出される化合物は、例えば、不純物、イオン、ペプチド、タンパク質、アミノ酸、多糖、メイクアップの残留物又はダストの堆積物であってもよい。

皮膚から抽出される化合物はまた、以前に適用された組成物、例えばマスクにより適用されたものの残留物であってもよい。

皮膚から抽出される化合物は、荷電していてもしていなくてもよい。これらの化合物は、荷電しているとき、それらが誘引される電極の極性とは反対の極性を有していてもよい。

これらの化合物が荷電していないとき、その抽出は、電気浸透により生じてもよい。したがって、例えば正電荷のナトリウムイオンの抽出が、浸透圧効果を介して、非荷電及び水溶性の不純物、例えば多糖又は極性脂質を同伴する水の流れを創出することを可能にしてもよい。

前述のものとは独立に、又は、それと組み合わせて、本発明の一主題は、その別の一態様によれば、
− 特に、
ｏ 活性成分を含む化粧用組成物、及び／又は
ｏ 化粧用組成物内に存在する不活性の活性成分を活性化させるための組成物、
を含む、上に定義したデバイスを用意する工程、
− デバイスを身体領域に配置する工程、並びに、
− 皮膚と配置されたデバイスとの間に電流を流す工程
を含む工程を含む化粧方法である。

カプセルは、含有された組成物のイオン化を促進するために加熱できる。

デバイスを製造するための方法
本発明の別の一主題は、本発明によるデバイスを製造するための方法であって、化粧用組成物（Ｐ）を含有するカプセルを除染する工程を含む方法である。

好ましくは、前述のデバイスを製造するための方法は、以下の工程、
（ｉ）除染されていないデバイスを提供する工程であって、デバイスが、
− ハウジングの境界を定めるカプセルと、
− ハウジング内に位置付けられ、化粧用組成物が含浸された適用部材と、
− 適用部材と常時接触する少なくとも２つの電極を含み、これらの２つの電極間に電流を流すことを可能にする、電気エキサイターと
を含む、工程、
（ｉｉ）特に、除染温度までの加熱、好ましくはガンマ線照射、又は、紫外線若しくは赤外線への曝露、又はエチレンオキシド処理により、デバイスを除染する工程
を含む。

好ましくは、本方法は、カプセルを除染する工程を含む。より好ましくは、除染は、低温殺菌又は滅菌である。

本発明によるデバイスを製造するための方法は、化粧用組成物中に存在する細菌の数を、除染閾値、特に低温殺菌又は滅菌閾値未満に低減するのに好適である。

加熱は、例えば除染温度までのマイクロ波加熱により実施できる。

有利には、本方法は、冷却セル内への導入による、デバイスの強制冷却工程を追加で含む。

一般に、除染温度は、８５℃以上、好ましくは８５℃から１５０℃の間である。

より有利には、カプセルは、除染前に閉じられる。

把持部材
本発明によるデバイスは、有利には、把持部材を含む。

把持部材は、電気エキサイターに電力を供給することを可能にする電源を収容するために、区画を含んでいてもよい。

この区画は、電源を、電極に電力を供給する第１の位置から、電極との接続が切断された第２の位置へと移動させるように配列された、弾性戻し部材を備えていてもよい。

有利には、カプセルは、把持部材から取り外されてもよい。

本発明は、本発明の非限定的実施例についての以下の詳細な説明を読むこと、及び、添付の図面を検討することにより、よりよく理解できる。

本発明による適用デバイスを、軸方向断面で概略的且つ部分的に表す図である。 本発明によるデバイスのカプセルの一例の斜視概略図である。 図２のカプセルの概略的且つ部分的な横断面図である。 本発明によるデバイスを形成するために把持部材上に取り付けられる複数のカプセルを含むパレットを、概略的且つ部分的に表す図である。

図１に表されるのは、カプセル１及び把持部材２を含む本発明による適用デバイス１であり、カプセル１は、場合によって把持部材２から分離される。このデバイスは、組成物Ｐを適用するために提供される。

カプセル１は、軸Ｘのハウジング１０を含む。ハウジング１０は、底壁１１及び側壁１３により境界が定められる。

当該の例において、組成物Ｐは、皮膚に適用されることが意図された化粧用又は皮膚科用組成物である。一変形形態として、組成物Ｐは、毛髪組成物であってもよい。組成物Ｐは、例えば、液体又はゲルである。

組成物Ｐは、少なくとも１種の化粧用又は皮膚科用活性剤、特に、以下のリストから選択される少なくとも１種の化合物を含有していてもよい。すなわち、金属及びその合金、コバルト、バリウム、クロム、アルミニウム、銀、銅、チタン、青銅、マンガン、金属酸化物、酸化鉄、特にフェライト、希土類、ケイ酸塩、硫酸塩、特に硫酸バリウム、炭酸塩、特に炭酸カルシウム、非鉄化合物、特に硫黄、マグネシウム、カルシウム、ホウ素、カリウム、炭素、微量元素、海塩、岩塩、クレイ、ステアタイト、藻類及びプランクトン並びにそれらの抽出物、根、甘草、ショウガ、油性ワックス、タンパク質、ホルモン、コラーゲン、ミョウバン、特にミョウバン石、グルコース、ビタミン、特にビタミンＣ、ビタミンＡ、ビタミンＦ、ビタミンＢ、ビタミンＥ、植物抽出物、グリセリン、ラポナイト、界面活性剤、コラーゲン、酸、特にサリチル酸、チオ酸、カフェイン、芳香族精油、染料、抗酸化剤、フリーラジカル捕捉剤、吸水剤、保湿剤、脱色素剤、脂質調節剤、抗座瘡剤、抗脂漏剤、老化防止剤、皮膚軟化剤、抗皺剤、角質溶解剤、抗炎症剤、清涼剤、治癒剤、血管保護剤、抗菌剤、抗真菌剤、制汗剤、脱臭剤、スキンコンディショナー、不感化剤（ｉｎｓｅｎｓｉｔｉｚｉｎｇ ａｇｅｎｔ）、免疫調節剤、栄養剤。

デバイスは、例えば軸Ｘと垂直な、長手方向軸のハンドル２０を含む。

一変形形態として、ハンドル２０及びカプセル１は、ハンドル２０のスカート２１上への、スナップ留めによる、摩擦による又はバヨネット式ロックによる、カプセル１の位置付けを可能にするよう配列されていてもよい。

ハンドル２０及びスカート２１は、成形により、プラスチックでできた単一の部品として製造できる。

適用部材３は、ハウジング１０内に収容される。

適用部材３は、組成物Ｐが含浸される。

適用部材６は、組成物Ｐをロード可能であり、適用のために使用される、外表面６１１を有する。

検討される例において、適用部材６は、発泡体を含む。一変形形態として、適用部材６は、例えばフェルト又は焼結生成物を含んでいてもよい。

使用前に、カプセルを蓋により密封できる（図示せず）。

適用部材６は、蓋を開く前に、圧縮されて適用部材６がハウジング１０に収容されるよう構成できる。一変形形態として、適用部材６は、圧縮されずにハウジング８に収容される。

デバイスは、ハンドル２０の区画内に収容された電源と電気接続されうる２つの電極４及び５を備える電気エキサイター２９を含む。これらの電極４及び５は、例えば、ハンドル２０に固く留められている。

電源は、例えば、直列に配列された複数の電池７を含んでいてもよい。一変形形態として、電源は、例えば、４．５又は９ボルトの乾電池を含んでいてもよい。もちろん、本発明は、特定の電源に限定されず、他のタイプの電源又は充電池又は所定の強さの電池又はさもなければＡＣアダプターを使用できるが、図示はしていない。

電極４及び５により送達される電圧は、例えば、直流電圧であるが、電気エキサイター２９は、例えば、電源により送達されるものと比較してより低い又はより高いパルス電流又は交流を送達することを可能にする電子回路を含みうる。

電気エキサイター２９は、把持部材２の外面上に位置付けられたスイッチ３７を含んでいてもよく、これは、電極４及び５の電力供給を制御することを可能にする。

電気エキサイター２９はまた、例えば電圧が電極４及び５に印加されたときに点灯しうる、インジケーターライト３８を含んでいてもよい。

一変形形態として、インジケーターライト３８は、電極４と５との間を所定の強さの電流が流れるときにのみ点灯してもよい。

別の一変形形態として、インジケーターライト３８は、電極４及び５に電気が流れているときに第１の色で点灯し、電流が２つの電極４と５との間を流れるときに第２の色で点灯してもよい。このとき、この場合、インジケーターライトは２色発光ダイオードであってもよい。

当該の例において、電極４及び５は実質的に円柱状であり、それぞれが、適用部材６に、この適用部材が圧縮されているときでも、常時完全に埋め込まれた末端部を含む。

もちろん、電極４及び５が異なる形状を有するときには、電極４及び５は軟質又は硬質で、金属又は非金属でありうるのであり、これは本発明の範囲を逸脱しない。

電極４及び５はまた、必要に応じて、適用部材６をカプセル１内に保持するのを補助するように、曲線状の形状を有していてもよい。

電極４及び５は、同心であってもなくてもよい。

電極３０は、任意の手段、特にクリンプ、溶接、スナップ留め、オーバーモールドにより、デバイスの他の部分に留められていてもよい。

スカート２１は、任意選択で、金属であってもよく、電極を構成していてもよい。

適用デバイスは、例えば、以下の仕方で使用できる。

使用者は、適用表面６を被覆する蓋を除去する。

使用者は、適用部材６の表面６１１を、処置される領域、例えば皮膚に接触させることができる。

組成物Ｐが処置される領域に適用されるのと同時に、使用者は、電極４及び５に電力を供給するために、スイッチ３７を作動させることができる。

適用部材６に導電性である組成物Ｐがロードされているので、電流は、２つの電極４と５との間を流れ、適用部材６の表面６１１と接触する身体の領域を流れることができる。

皮膚上の電流の流れが、特に血液微小循環を活性化でき、これは任意選択で、皮膚内への、組成物中に含有される少なくとも１種の活性物質の透過を容易にしうる。

一変形形態として、使用者は、電流を生成することなしに、組成物を処置される領域にただ適用するためだけに、デバイスを使用できる。

別の一変形形態として、使用者は、第１に、電流を生成することなしにデバイスを使用して組成物を処置される領域に適用し、次に第２に、組成物が適用されたら、例えば処置された領域をマッサージしながら、皮膚上に電流を生成する。

使用者はまた、電流の印加を伴う処置と伴わない処置を交互に行ってもよい。

電流はまた、電流の流れを断続的に引き起こすよう、例えばスイッチ３７を操作することにより、周期的に印加されてもよい。

図２の例において、カプセル１は、単一の部品として成形材料により製造される。

図示する例において、ハウジング１０は、一方の端部にフランジ８を伴って製造され、例えば、軸Ｘについて概して回転対称な形状を有する。

フランジ８は、例えば凹部又は突出する起伏、例えば切欠きの形態である誤作動防止デバイス１００を備えていてもよい。

カプセルは、底部１１及び側壁１３を含む。

カプセル１は、例えば、それを気密な仕方で密封するようフランジ８にヒートシールされたフィルムを含む。

図３は、基材６上に含浸された組成物Ｐを示す。

図４は、本発明によるデバイスを装備することが意図されたカプセルのパレット１１１を示す。カプセルは、同一であっても異なっていてもよい。例えば、それらは、相補的製品、例えばケア製品及びメイクアップ製品を含有していてもよい。パレット１１１は、その把持を容易にするために、切欠き１０１を備えていてもよい。

使用者は、例えば、パレットを以下のとおり使用できる。すなわち、
− 使用者は、自身の顔面２００を準備する、
− 使用者は、剥脱組成物を含むカプセル６１を把持部材２上に配置する、
− 使用者は、カプセル６１を自身の顔面２００上に配置する、
− 使用者は、本発明によるデバイスを２分間作動させる、
− 使用者は、消費されたカプセル６１を取り外し、それをケアカプセル７１に置き換える、
− 使用者は、カプセル７１を自身の顔面２００上に配置する、
− 使用者は、本発明によるデバイスを２分間作動させる、
− 使用者は、消費されたカプセル７１を取り外し、それを、頬をメイクアップするためのカプセル８１及び／又は目の輪郭領域をメイクアップするためのカプセル９１に置き換える、
− 使用者は、本発明によるデバイスを２分間作動させる。

本発明は、例に記載のデバイスに限定されない。特に、カプセルは、異なる構造を有していてもよく、別の適用部材を有していてもよい。組成物は、異なっていてもよい。電気エキサイターは、他の要素を含んでいてもよい。

特許請求の範囲を含む説明全般にわたって、「を含む」という用語は、特段の指定がない限り、「少なくとも１つを含む」と同義であると理解されるべきである。

１ カプセル
４ 電極
５ 電極
６ 適用部材
１０ ハウジング
２９ 電気エキサイター
Ｐ 化粧用組成物

Claims (13)

1. 化粧用組成物（Ｐ）を適用するためのデバイスであって、
   − ハウジング（１０）の境界を定めるカプセル（１）と、
   − ハウジング（１０）内に位置付けられ、化粧用組成物（Ｐ）が含浸された適用部材（６）と、
   − 適用部材（６）と接触する少なくとも２つの電極（４、５）を含み、これらの２つの電極（４、５）間に電流を流すことを可能にする、電気エキサイター（２９）と
   を含み、
   カプセル（１）が軟質材料でできている、デバイス。
2. カプセル（１）が、着脱可能且つ使捨て可能である、請求項１に記載のデバイス。
3. カプセル（１）が多層材料を含む、請求項１又は２に記載のデバイス。
4. カプセル（１）が金属イオンビームにより得られる、請求項１から３のいずれか一項に記載のデバイス。
5. カプセル（１）が蓋により閉じられている、請求項１から４のいずれか一項に記載のデバイス。
6. 適用部材（６）が圧縮可能である、請求項１から５のいずれか一項に記載のデバイス。
7. 適用部材（６）が多孔性又は繊維性である、請求項１から６のいずれか一項に記載のデバイス。
8. 適用部材（６）が、不織布、フェルト、紙、発泡体、スポンジ、焼結生成物、多孔質セラミック又はバイオセルロース基材から選択される、請求項１から７のいずれか一項に記載のデバイス。
9. 電流が連続的又は逐次的に印加されるよう設計された、請求項１から８のいずれか一項に記載のデバイス。
10. カプセル（１）が複数の区画を含む、請求項１から９のいずれか一項に記載のデバイス。
11. 請求項１から１０のいずれか一項に記載のデバイス上に装着されることが意図されたカプセル。
12. − 請求項１から１０のいずれか一項に記載のデバイスを用意する工程、
    − 前記デバイスを身体領域に配置する工程、並びに、
    − 皮膚と配置された前記デバイスとの間に電流を流す工程
    を含む、化粧方法。
13. 請求項１から１０のいずれか一項に記載のデバイスを製造するための方法であって、カプセル（１）を除染する工程を含む、方法。

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