JP2018202175A - 人工心臓弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】低侵襲で患者の僧帽弁の機能を助けることができる人工心臓弁を提供する。
【解決手段】弁葉固定部2と,1枚のみの弁葉4とを含む人工心臓弁1であって,弁葉は,人工心臓弁の上部において弁葉固定部と接続され,弁葉は,下方に進むほど幅が狭くなる部位を有し,人工心臓弁は,僧帽弁の機能を補助する人工僧帽弁又は三尖弁の機能を補助する人工三尖弁である人工心臓弁。
【選択図】図9

Description

本発明は人工心臓弁に関する。より詳しく説明すると,本発明は僧帽弁付近又は三尖弁付近に設置され,僧帽弁や三尖弁の機能を補助する医療用人工心臓弁に関する。
僧帽弁閉鎖不全症は,僧帽弁の閉鎖機能が損なわれ,左心室から大動脈に駆出される血液の一部が,左心房に逆流する疾患である。僧帽弁閉鎖不全症のうち機能性僧帽弁閉鎖不全症(FMR)は,僧帽弁自体は正常であるにもかかわらず,左心室または左心房の機能低下や変形などに起因し,血液の逆流が起こる疾患である。
例えば特許第5392539号公報には,僧帽弁閉鎖不全症を治療するためステントレス人工僧帽弁及び人工心臓弁葉が記載されている。この人工僧帽弁は,心臓の弁輪に縫合するものである(この文献の段落[0032])。すなわち,この人工僧帽弁は,インプラント人工僧帽弁であり,人体に埋め込むためには,開胸手術を行う必要がある。開胸手術は,患者への負担が大きく,回復までに長期間を要する。
一方,米国特許2012−179244号明細書には,ステントによる人工僧帽弁が記載されている。ステントによる人工僧帽弁は,インプラント人工僧帽弁に比べて低侵襲である。一方,この公報に記載されたステント人工僧帽弁は,患者自身の僧帽弁が不要となる。機能性僧帽弁閉鎖不全症(FMR)に罹患した患者の僧帽弁自体は正常である。一方,このステント人工僧帽弁を埋め込まれた患者の僧帽弁は,邪魔な存在であり,左室流出路の障害になりうる。
三尖弁は,心臓の右心房と右心室の間にある弁である。三尖弁は,血液の逆流を防ぐ機能を有する。三尖弁に関しては,三尖弁閉鎖不全症(三尖弁逆流)といった疾患がある。
特開2016−28762号公報には,ステントによる人工心臓弁(人工僧帽弁又は人工三尖弁)が記載されている。この人工心臓弁についても,患者自身の心臓弁が不要となる。このため,このステントによる人工弁を植え込むと、本来の僧帽弁が持つ左心室収縮との相互作用が失われ、心臓機能の低下を来たす恐れがある
特許第5392539号公報 米国特許2012−179244号明細書 特開2016−28762号公報
本発明は,低侵襲で患者の僧帽弁の機能を助けることができる人工心臓弁を提供することを目的とする。
上記の課題は,以下の人工心臓弁により解決される。この人工心臓弁は,弁葉固定部2と,少なくとも一つの弁葉4とを含む人工心臓弁1である。人工心臓弁は,人工僧帽弁又は人工三尖弁である。弁葉4は,人工心臓弁1の上部において弁葉固定部2と接続される。弁葉固定部2の例はリング3,又は固定端14である。弁葉4は,下方に進むほど幅が狭くなる部位47を有する。人工心臓弁の種類と弁葉固定部2の組み合わせは任意である。例えば,人工心臓弁が,人工僧帽弁であり,弁葉固定部2がリング3であってもよいし,それ以外の組み合わせであってもよい。人工心臓弁は,人工僧帽弁又は人工三尖弁の通過防止手段を含んでもよい。通過防止手段の例は,後述する係止部である。
弁葉固定部2は,
(i) リング3であるか,又は
(ii) 弁葉4に取り付けられた固定端14である。
上記の課題を解決する人工心臓弁の上記とは別の態様は,弁葉固定部2と,第1の弁葉5と,第2の弁葉7とを含む人工心臓弁1である。
第1の弁葉5及び第2の弁葉7は,人工心臓弁1の上部において弁葉固定部2と接続される。
第1の弁葉5及び第2の弁葉7は,人工心臓弁1の下部に存在する下部接続部9において接続される。
第1の弁葉5及び第2の弁葉7は,下方に進むほど幅が狭くなる部位を有する。
そして,第1の弁葉5及び第2の弁葉7は,下部接続部9又は下部接続部9の下方において幅が最も狭い形状を有してもよい。。
人工心臓弁は,人工僧帽弁又は人工三尖弁である。なお,弁葉固定部2の例はリング3,第1の固定端6及び第2の固定端7である。人工心臓弁の種類と弁葉固定部2の組み合わせは任意である。例えば,人工心臓弁が,人工僧帽弁であり,弁葉固定部2がリング3であってもよいし,それ以外の組み合わせであってもよい。
人工心臓弁の好ましい例は,下部接続部9又は下部接続部9の下方に心尖部(「右心室または左心室の)と接する心尖部接続部位10を有するものである。
弁葉固定部2は,
(i) リング3であるか,又は
(ii) 第1の弁葉5の上部及び第2の弁葉7の上部にそれぞれ取り付けられる第1の固定端6及び第2の固定端7である。第1の固定端6及び第2の固定端7は,それぞれ湾曲しているものでもよいし,直線状のものでもよい。また,第1の固定端6及び第2の固定端7は,形状が変化するもの(柔軟なもの)であってもよい。
弁葉固定部2,第1の弁葉5,及び第2の弁葉7のいずれかは,心房壁と係止するための係止部13を含むものであってもよい。係止部13は,第1の弁葉5及び第2の弁葉7のいずれか又は両方に設けられた心房壁との癒着部であってもよい。
係止部は,心房壁または房室弁弁輪と係止又は癒着するものであってもよい。
また,いずれかの弁葉(弁葉が1枚の人工心臓では,その弁葉,弁葉が2枚の人工心臓にあっては,1つ又は2つの弁葉)は,弁葉と心室壁または乳頭筋とを接続するための固定部75をさらに有するものであってもよい。
本発明は,低侵襲で患者の僧帽弁や三尖弁の機能を助けることができる人工心臓弁を提供できる。
図1は,本発明の人工心臓弁の例を示す概念図である。 図2は,本発明の人工心臓弁の例を示す概念図である。 図3は,心臓周辺の臓器を説明するための概念図である。 図4は,本発明の人工心臓弁の使用例を示す概念図である。 図5は,固定端を有する本発明の人工心臓弁の例を示す概念図である。 図6は,固定端を有する本発明の人工心臓弁の例を示す概念図である。 図7は,固定端を有する本発明の人工三尖弁(三尖弁の機能を補助する人工弁)を示す概念図である。 図8は,弁葉が1枚で構成される人工心臓弁の例を示す概念図である。 図9は,弁葉が1枚で構成される人工心臓弁の例を示す概念図である。 図10は,ひも状構造物を有する人工心臓弁の例を示す概念図である。
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
図1は,本発明の人工心臓弁の例を示す概念図である。図1(a)は,外観図を示す。図1(b)は,第1の弁葉の概念図を示す。図1(c)は,第2の弁葉の概念図を示す。図1に示される例は,弁葉固定部2がリング3であり,僧帽弁に用いられるものである。弁葉固定部2は,第1の弁葉及び第2の弁葉が,心臓弁の上方(心房内)に位置し続けることができるように,弁葉と固定されるものである。また,弁葉固定部2は,心房壁と接続されることにより,心房内に安定に配置され続けるものであってもよい。たとえば,リングは,心臓弁より径が大きいので,心室側に移動する事態が防止される。
図1に示される本発明の人工心臓弁1は,リング3と,第1の弁葉5と,第2の弁葉7とを含む。第1の弁葉5と,第2の弁葉7は,同じ形状でもよいし,異なる形状であってもよい。そして,第1の弁葉5及び第2の弁葉7は,人工心臓弁1の上部においてリング3と接続されている。第1の弁葉5及び第2の弁葉7は,上端部又は上端部付近の領域(例えば上端から0.1mm以上10mm以下の領域)が,リング3に縫い付けられていてもよい。第1の弁葉5及び第2の弁葉7は,人工心臓弁1の下部に存在する人工心臓弁の下部接続部9において接続される。また,第1の弁葉5及び第2の弁葉7は,下方に進むほど幅が狭くなる形状を有する。下部接続部9は,第1の弁葉5及び第2の弁葉7の下端であってもよいし,下端付近の領域(例えば下端から0.1mm以上10mm以下の領域)に位置してもよい。
リング3は,例えば,直径が30mm以上60mm以下(又は35mm以上55mm以下,40mm以上50mm以下)の輪状の形状を有する。リング3は,左心房の形状に適合するように楕円状であってもよいし,円状であってもよい。リング3は,生体適合性のある素材により製造されるものが好ましい。リングは,折り畳むことができ,展開することができるように金属(ばね)を含んでいてもよいし,樹脂性のものであってもよい。樹脂製のリングの例は,シリコン樹脂のものである。
リングの太さ(直径)の例は,1mm以上20mm以下であり,5mm以上15mm以下でもよいし,1mm以上5mm以下でもよいし,8mm以上12mm以下でもよい。特に弁葉が1枚のものでは,比較的リングの太さが太いものが好ましい。
第1の弁葉5及び第2の弁葉7は,人工心臓弁に用いられる公知の素材を用いることができる。弁葉の素材の例は,ヒト幹細胞由来の膜,哺乳動物(例えば,ブタ,牛,馬)由来の組織である。弁尖の素材の別の例は,患者由来の組織を用いるものである。患者由来の組織は,患者から採取した生体組織材料を用いて,再生したものであってもよい。生体組織材料は,生体由来組織を形成するうえで必要な物質である。生体組織材料の例は,線維芽細胞、平滑筋細胞、内皮細胞、幹細胞、ES細胞、iPS細胞等の動物細胞、各種たんぱく質類(コラーゲン、エラスチン)、ヒアルロン酸等の糖類、細胞成長因子、及びサイトカインである。人工心臓弁形成用基材を生体組織材料の存在する環境下におくことにより,人工心臓弁形成用基材の表面に加工可能な結合組織体を形成できる。弁葉の素材の別の例は,樹脂やプラスチックである。
この人工心臓弁は,第1の弁葉5及び第2の弁葉7の下端が,幅が狭い形状を有している。このため,この人工心臓弁を左心室から挿入し,リングを左心房において開いた後に,人工心臓弁を挿入した左心室の部位や左室心尖部53に,第1の弁葉5及び第2の弁葉7の下端を埋め込むことができる。このため,この人工心臓弁は,患者の心臓内において安定することとなる。すなわち,本発明の人工心臓弁は,リングが患者の左心房内に位置した場合に,人工心臓弁の末端が左室心尖部まで到達する大きさか,又は左室心尖部を超える長さを有しているものが好ましい。つまりこの人工心臓弁は,僧帽弁の補助用の人工心臓弁であることが好ましく,リングが左心房内に残留し,人工心臓弁の弁葉の下部が左室心尖部に到達し,人工心臓弁の長さを調整したうえで,人工心臓弁の弁葉の下部を左室心尖部に固定する人工心臓弁である。
弁葉5,7の形状は,人工心臓弁として弁葉固定部2と接続した場合,弁葉固定部2と接する部分が最も幅が広く,弁葉固定部2と接する部分から下方に進むにつれ,幅が変わらないか,又は下方に進むにつれ幅が狭くなる形状を有しているものが好ましい。もっとも,弁葉5,7の形状は,下方に進む途中でなだらかに幅が膨らむ部位を有してもよい。途中で幅が広がる形状を有する弁葉5,7であっても,弁葉固定部2と接する部分よりは,幅が狭いことが好ましい。第1の弁葉5及び第2の弁葉7は,少なくとも,下部接続部9において連結されることが好ましい。下部接続部9は,弁葉の下部に設けられることが好ましい。
図1(b)に示される第1の弁葉5について説明する。この弁葉は,リング3に縫い付けられる部分である上端21の幅W1は,例えば,30mm以上90mm以下である。幅W1は40mm以上80mm以下でもよいし,45mm以上70mm以下でもよい。第1の弁葉は,リング3の円周を100%としたとき,リングの円周の15%以上45%以下の部分を被覆する(又はその部分において接続される)ものが好ましく,20%以上40%以下でもよいし,20%以上30%以下でもよい。図1(b)に示される弁葉5は,その上部に幅が一様な部位が存在する。この部位は,第2の弁葉との接続部位25である。この部位25の長さ(高さ)の例は,1mm以上10mm以下であり,2mm以上8mm以下でもよいし,4mm以上8mm以下でもよい。この例では,幅が一定の上部から下端23に向かうにしたがって曲線的に幅が狭くなる部位27が存在する。下端23の幅の例は,2mm以上20mm以下であり,3mm以上10mm以下でもよいし,3mm以上5mm以下でもよい。第1の弁葉5の高さL1は,20mm以上70mm以下であり,25mm以上65mm以下でもよいし,30mm以上40mm以下でもよいし,40mm以上70mm以下でもよいし,40mm以上60mm以下でもよい。弁葉の具体的なサイズは,例えば,患者の心臓の形状や血液の逆流の程度,及び病状を考慮して設計すればよい。
図1(c)に示される第2の弁葉7は,基本的には第1の弁葉5と同様に製造すればよい。一方,第2の弁葉を第1の弁葉よりも厚くしてもよい。そうすることで,2つの弁葉に剛性の相違が生まれ,効果的に血液の逆流を防止できることとなる。第1の弁葉の平均厚さをdとし,第2の弁葉の厚さをdとする。するとdとdは同じでもよい。一方,2つの弁葉の厚さが異なる場合,1.01d≦d≦3dでもよいし,1.05d≦d≦2.5dでもよいし,1.5d≦d≦2.5dでもよいし,1.75d≦d≦2.5dでもよい。図1(c)におけるL3は,図1(b)のL1と同程度とすればよい。また,第2の弁葉の下端33は,第1の弁葉の下端23と同程度の幅とすればよい。第2の弁葉の上部31は,リングの形状に合うようになだらかな起伏(凸部)31が存在する。また,第2の弁葉の上部には,幅が一定な部分である接続部位35が存在する。この部位は,第1の弁葉の接続部位25と縫い合わされてもよい。この例では,幅が一定の上部から下端33に向かうにしたがって曲線的に幅が狭くなる部位37が存在する。
この人工心臓弁は,第1の弁葉5の上部と,第2の弁葉7の上部が,人工心臓弁1の上部接続部11において接続されているものであってもよい。すると,2つの弁葉が結合されるので,弁葉の安定性が高まることとなる。さらに,この人工心臓弁は,第1の弁葉と第2の弁葉の下部が,下部接続部9において接続される。すると,これら接続部の間の部分が膨らんだり,しぼんだりできることになる。この動作により,この人工心臓弁は,血液の逆流を防止できる。
この人工心臓弁は,リング3が,折りたたむことができ,左心房内で開くことができるものであることが好ましい。このような性質を有していると,この人工心臓弁は,カテーテル的に心臓内に挿入及び設置できるため,人工心臓弁を設置するために開胸手術が不要となる。
リング3にも,円の端をつなぐような支持棒(又は糸状物)があるものが好ましい。支持棒は,例えば,リングの直径や淵部分をつなぐ糸により形成されてもよい。このような支持棒があれば,リングの形状を保つことができ,弁葉が心房側へ逸脱する事態を効果的に防止できる。
この人工心臓弁は,リング3,第1の弁葉5,及び第2の弁葉7のいずれかは,左心房壁と係止するための係止部13を有しているものが好ましい。係止部13は,第1の弁葉5及び第2の弁葉7のいずれか又は両方に設けられた左心房壁との癒着部であってもよい。このような係止部13を有しているので,この人工心臓弁は,縫合することで左心房に固定する必要が無くなる。
係止部は,心房壁または房室弁弁輪と係止又は癒着するものであってもよい。係止方法は上記と同様である。係止方法の例は,対象組織に縫い付けてもよいし,生物学的に癒着(組織同士や組織と要素とが接着すること)してもよい。弁輪は,一般的には弁の付け根部分を意味する。房室弁は,僧帽弁及び三尖弁のいずれか又は両方を意味する。
係止部13の例は,図1に図示されるように,リング3の外周に設けられた複数のフックである。このフックが左心房に係り,リング3が左心房内で変動することを防止する。係止部13は,リング3に設けられた複数の微小突起であってもよい。突起が大きすぎると心房を傷つけることとなるため,突起の長さ(高さ)の例は,0.1mm以上5mm以下であり,0.2mm以上3mm以下でも,0.2mm以上1mm以下でもよい。この突起は,生体親和性のある材料で製造されればよい。この突起は,表面にコーティング層を有してもよい。コーティング層は,例えばトレハロースや各種薬剤を含んでもよい。また,コーティング層は,リング又は弁葉上部と左心房とが癒着するようにフィブリンなどの癒着材又は生体内で癒着物質を分泌させる物質を含んでもよい。第1の弁葉5又は第2の弁葉7が癒着部を有する場合,例えば,弁葉の上部(例えば,リング3に接続される部位から20mm以内の領域,又は15mm以内の領域)に複数の凹凸や複数の突起を有する者であってもよい。また,弁葉の上部に癒着物質を塗布したことによって製造される癒着惹起層を有していてもよい。
係止部13の別の例は,リングの外周に設けられたひだである。このひだを上面からみると例えば,輪状の形状を有しており,このひだの内周円部分がリングと接続されている。このひだは,複数の山と谷が連続した三角波の形状を有する部分が内円周部分を取り囲んだ形状をしている。この輪状部分の幅は,適宜調整すればよく,0.1mm以上20mm以下でもよいし,0.5mm以上10mm以下でもよいし,1mm以上5mm以下でもよい。
図2は,本発明の人工心臓弁の例を示す概念図である。図2(a)は,外観図を示す。図2(b)は,第1の弁葉の概念図を示す。図2(c)は,第2の弁葉の概念図を示す。図2に示されるように,本発明の人工心臓弁は,第1及び第2の弁葉でリングを覆う必要がない。この人工心臓弁は,第1の弁葉5又は第2の弁葉7がリング3と接続される領域が,リング3の30%以上99%以下の領域(又は35%以上90%以下の領域)であってもよい。上記の特許文献1(特許第5392539号公報)のものは,リングの半分程度の領域を2つの弁葉で覆っている。この例では,図2(a)に示される通り,人工心臓弁として組み立てた場合,第1の弁葉(図2(b))及び第2の弁葉(図2(c))に幅が一定の部分が存在せず,リング3と接続する部分について,上端から下端に向かうにしたがって幅が狭っているものの,その曲線には変曲点が複数存在している。すなわち,弁葉の形状は,一様に狭くなるものでなくてもよく,下端に向かう途中において幅が広くなるものや,起伏に富んだものであっても構わない。
次に,本発明の人工心臓弁の製造方法の例について説明する。図3は,心臓周辺の臓器を説明するための概念図である。図中の矢印は,血流の方向を示す。本発明の人工心臓弁は,基本的には,僧帽弁51の機能を補助するものである。まずは,患者の心臓の大きさ,左心室を構成する筋肉53の状態,左心室55及び左心房57の形状,僧帽弁閉鎖不全症のステージ(僧帽弁の機能)といった情報を収集する。そして,本発明の人工心臓弁を用いることを決めた場合,人工心臓弁の素材や大きさを決定する。弁葉の膜の素材によっては,再生医療を行い,膜の素材を得る。膜から弁葉を切りとる。その後,必要に応じて弁葉に処理を施す。そして,弁葉の上部をリングに縫い付ける。一方,弁葉の下部同士を縫い付ける。このようにして人工心臓弁を得る。この例は,人工心臓弁の製造方法の一例であって,例えば,あらかじめいくつかのサイズの人工心臓弁や弁膜を用意しておいて,患者に合わせて組み立ててもよい。
図4は,本発明の人工心臓弁の使用例を示す概念図である。この例では,全身麻酔下に左小開胸アプローチを行う。人工心臓弁は,折り畳まれた状態でシース(収容部)61に収容され,血管を通して左心室付近まで伝搬される。そして,シース61を,左室心尖部53を突き抜け,左心室55を通り,僧帽弁前尖・後尖の間を通過させ,左心房内に到達させる。人工心臓弁が左心房に存在する状態で,シース61を後退させる。すると,左心房内でリングが展開する。その後,エコーガイドを用いて患者の僧帽弁と人工心臓弁のアライメントをとり,係止部(鉤)13を左心房壁に固定する。人工心臓弁の下端を左室心尖部53の外に出しエコーで人工心臓弁の接合を見ながら,人工心臓弁の長さを調整する。長さを決定したら弁葉を左室心尖部53に固定する。人工心臓弁は自己弁の上に重ねるように留置される。このようにすることで,患者の自己弁もこれまでどおり動くこととなる。また,自己弁及び人工心臓弁ともに左室壁との連続性が保たれる。
この例においても,右心室の心尖部に,人工心臓弁が接触又は固定されていることが好ましい。たとえば,右心室の外部において,人工心臓弁の末端をクリップ等で固定することにより,心臓内での人工心臓弁の形状を維持できる。
次に,弁葉固定部2がリング3であり,三尖弁に用いられる人工心臓弁について説明する。三尖弁用の人工心臓弁も弁のサイズにあわせて適宜調整する他は,僧帽弁用の人工心臓弁と同様にして作成し,左心房内にリング3を設置するとともに,左心室に弁葉の下部を設置できる。なお,本発明の人工三尖弁は,三尖弁の機能を補助し,三尖弁閉鎖不全症の治療に有効である。
次に,弁葉固定部2が第1の弁葉5の上部及び第2の弁葉7の上部にそれぞれ取り付けられる第1の固定端6及び第2の固定端8であるものについて説明する。
弁葉固定部2は,弁葉上部が心房内に存在し,心室内に移動しないようにするための要素である。通常,弁葉固定部2は,心臓弁(僧帽弁,又は三尖弁)の空間よりも大きい(例えば,長さが長い)。図5は,固定端を有する人工心臓弁の例を示す図である。第1の弁葉5の上部及び第2の弁葉7の上部にそれぞれ取り付けられ,第1の固定端6及び第2の固定端8である,固定端6,8は,湾曲した形状がおよそ一定の棒であってもよいし,直線状の棒であってもよい。いずれにせよ固定端6,8は,弁葉部5,7に比べて硬度が高いものが好ましい。固定端6,8の長さの例は,10mm以上90mm以下である。固定端6,8の長さは,20mm以上90mm以下でもよいし,40mm以上80mm以下でもよいし,45mm以上70mm以下でもよい。第1の固定端6及び第2の固定端8は,それぞれ第1の弁葉5の上部及び第2の弁葉7の上部と同じ長さか,又はそれぞれ第1の弁葉5の上部及び第2の弁葉7の上部より長さが長いことが好ましい。
固定端の太さ(最大径)の例は,1mm以上20mm以下であり,5mm以上15mm以下でもよいし,1mm以上5mm以下でもよいし,8mm以上12mm以下でもよい。特に弁葉が1枚のものでは,比較的固定端の太さが太いものが好ましい。また,固定端には上記した係止部が設けられてもよい。
図5は,固定端を有する本発明の人工心臓弁の例を示す概念図である。図5(a)は,人工心臓弁の例の外観図を示す。図5(b)は,第1の弁葉の概念図を示す。図2(c)は,第2の弁葉の概念図を示す。図5で示される例では,第1の弁葉5の上部に第1の固定端6が取り付けられている。一方,第2の弁葉7の上部に第2の固定端8が取り付けられている。図5の例では,人工心臓弁の固定端6,8が心房内に安定に位置し,固定端6,8が心室へ移動しないように,固定端6,8が,人工心臓弁が形成する弁内の空間よりも大きい(長い)ことが好ましい。もっとも,固定端6,8は,好ましくは,係止部により左房壁又は右房壁に固定される。このため,固定端6,8の長さが弁口よりも短くても構わない。係止部は,先に説明したものを適宜用いることができるし,固定端6,8を心房壁と癒着させ,癒着部を形成することにより固定端6,8が安定して心房に位置するようにしてもよい。一方,図5(a)に示される例では,第1の固定端6及び第2の固定端8の両末端が,相手の両末端とそれぞれ支持棒12で連結されている。この支持棒12は任意の要素であり存在しなくてもよい。支持棒は,剛性と展性を有するものが好ましい。支持棒12により,2つの固定端6,8の間隔が一定(又は一定以上の間隔を有する配置)に保たれる。
図6は,固定端を有する本発明の人工心臓弁の例を示す概念図である。例えば,人工心臓弁が人工三尖弁である場合も,図4において示したものと同様に,右心室の右室心尖部から,三尖弁方向へ人工三尖弁を挿入し,折り畳んだ弁葉固定部2(リング3,又は固定端6,8)が右心房に位置する状態で弁葉固定部2を開き,弁葉固定部2が右心房内に存在し続けるように弁葉固定部2を配置すればよい。また,この際,人工心臓弁(人工三尖弁)の下端は,右室心尖部に縫い合わせてもよいし,右室心尖部から心臓外へ出るようにしてもよい。
なお,人工僧帽弁については,図4に示されるように弁葉固定部2が折り畳まれた状態の人工心臓弁を,大腿静脈,頸静脈,上大静脈,又は下大静脈を経由して,左心房を経て,左心室へと移動させ,人工心臓弁の下端が左心室内,左心室の左室心尖部,又は左室心尖部から心臓外部へ突き抜けた位置まで導けばよい。そして,いずれの場合も,弁葉固定部2が左心房に位置する状態で,弁葉固定部2を開く。すると,弁葉固定部2が左心房内に存在し続けるように弁葉固定部2が配置される。このようにして人工僧帽弁を,左心室及び左心房において,僧帽弁の機能を補助する位置に,配置できる。また,人工心臓弁の下端を左室心尖部と縫い合わせる等して,人工心臓弁の下端を左室心尖部と固定すればよい。同様の作業を人工三尖弁についても行うことにより,人工三尖弁を三尖弁の機能を補助する位置(右心室及び右心房)に配置できる。
図7は,固定端を有する本発明の人工心臓弁が人工三尖弁(三尖弁の機能を補助する人工弁)として機能するものの例を示す概念図である。この例では,2つの固定端が心室内に収容される。また,人工三尖弁の下端が,心尖部を通して存在する(後に心尖部と固定されてもよい)。そして,人工三尖弁のうち心尖部が接触する部位が心尖部接続部位を構成する。
次に,弁葉4が1枚で構成される人工心臓弁について説明する。弁葉4が1枚で構成される人工心臓弁は,基本的には,自己弁葉と接合することで血液の逆流を防ぐものである。したがって,この人工心臓弁は,自己弁葉と接合されることが好ましい。この心臓弁も心尖部係止部により心室と接続(固定)されるものが好ましい。これにより,人工心臓弁が心房側に移動する事態を防止できる。図8は,弁葉が1枚で構成される人工心臓弁の例を示す概念図である。図8(a)は,人工心臓弁の外観図を示す。図8(b)は,弁葉4の外観図を示す。図8(c)は支持棒を有する人工弁の例を示す図である。図8に示される例は,弁葉4が1枚であり,弁葉固定部2がリングからなるものである。リングや弁葉については先に説明した通りである。もっとも,弁葉が1枚で構成される場合の好ましい弁葉のサイズを図1(b)に基づいて説明すると,以下の通りとなる。リング3に縫い付けられる部分である上端21の幅W1は,例えば,30mm以上90mm以下である。幅W1は40mm以上80mm以下でもよいし,45mm以上70mm以下でもよい。弁葉は,リング3の円周を100%としたとき,リングの円周の15%以上45%以下の部分を被覆する(又はその部分において接続される)ものが好ましく,20%以上40%以下でもよいし,20%以上30%以下でもよい。図1(b)に示される弁葉は,その上部に幅が一様な部位が存在する。この部位25の長さ(高さ)の例は,1mm以上10mm以下であり,2mm以上8mm以下でもよいし,4mm以上8mm以下でもよい。この例では,幅が一定の上部から下端23に向かうにしたがって曲線的に幅が狭くなる部位27が存在する。下端23の幅の例は,2mm以上20mm以下であり,3mm以上10mm以下でもよいし,3mm以上5mm以下でもよい。弁葉の高さL1は,20mm以上70mm以下であり,25mm以上65mm以下でもよいし,30mm以上40mm以下でもよいし,40mm以上70mm以下でもよいし,40mm以上60mm以下でもよい。弁葉の具体的なサイズは,例えば,患者の心臓の形状や血液の逆流の程度,及び病状を考慮して設計すればよい。
本発明の人工心臓弁は,カテーテルアプローチ(例えば経心尖アプローチと経静脈アプローチ)のほか,外科的手術を用いた施術において用いることができる。人工心臓弁が僧帽弁の場合,経心尖アプローチと経静脈アプローチといったカテーテルアプローチや外科的手術によるアプローチのいずれでも使用することができる。人工心臓弁が三尖弁の場合も,経心尖アプローチと経過静脈アプローチといったカテーテルアプローチや外科的手術によるアプローチのいずれでも使用することができる。弁葉固定部2は,弁葉4が心臓弁の上方(心房内)に位置し続けることができるように、弁葉4と固定されるものである。また,弁葉固定部2は,心房壁と接続されることにより,心房内に安定に配置され続けるものであってもよい。
図9は,弁葉が1枚で構成される人工心臓弁の例を示す概念図である。この例では,弁葉固定部2が固定端で形成されている。例えば,固定端の長さを,心臓弁より大きくすることで,心臓弁が心室側に移動する事を防止できる。固定端14は,例えば,湾曲した棒状のものであってもよいし,直線状の棒であってもよい。また,弁葉4に比べて硬度が高いものが好ましい。湾曲した棒状のものは,弓なりに曲がった棒状の部分と,棒状の先端部分をつなぐ糸部分とを有するものであってもよい。固定端14は,生体適合性のある素材で製造されるものが好ましい。固定端14の長さの例は、10mm以上150mm以下である。固定端14の長さは,20mm以上120mm以下でもよいし,40mm以上100mm以下でもよいし,45mm以上90mm以下でもよい。固定端14の太さは,0.1mm以上3mm以下でもよいし,0.3mm以上2mm以下でもよいし,0.5mm以上1mm以下でもよい。
図9(a)に示される弁葉4は,基本的には図1において説明した第1の弁葉5及び第2の弁葉7と同様に製造すればよい。弁葉は,図9(b)に示されるように,人工弁のと結合できるような形状を有するとともに,人工弁の上部において最も幅が広く形成され,途中までは滑らかに幅が狭くなり,人工弁の下方に位置する部位から滑らかに幅が広くなり,下端至る途中で幅が狭くなる形状であってもよい。
図10は,ひも状構造物を有する人工心臓弁の例を示す概念図である。図10(a)は,弁葉の下端の左右両端付近をつなぐひも状構造物とひも状構造物の下端に存在する心尖接続部を有する人工心臓弁の例を示す概念図である。図10(b)は,弁葉の下端の中央付近から弁葉上部へ向けた切り欠きを有し,弁葉の下端の左右両端付近にそれぞれひも状構造物を有する人工心臓弁の例を示す概念図である。図10(c)は,弁葉の下端に心尖接続部を有する人工心臓弁の例を示す概念図である。図10は,弁葉固定部2の例として,固定端のものを描画している。しかし,ひも状構造物を有する人工心臓弁葉,弁葉固定部2としてリングを有するものであってもよい。また,図10は,1枚の弁葉について描画している。しかし,弁葉が2枚の人工心臓弁においても,図10と同様にひも状構造物を有していてもよい。ひも状構造物は,例えば,弁葉に取り付けられた幅が狭い(例えば0.1mm以上2mm以下,0.5mm以上1mm以下)の部位である。ひも状構造物は,PTFEやポリプロパイレンといった樹脂で製造されていてもよいし,弁葉と同じ素材で製造されてもよい。ひも状構造物は,弁葉と接続され,弁葉を定着させたい相手と接続されたり,弁葉を安定化させたり,血液の流れを調整できる態様であれば,本数や形状は特に限定がない。
図10(a)は,弁葉の下端の左右両端付近をつなぐひも状構造物71とひも状構造物の下端に存在する心尖部接続部73を有する人工心臓弁の例を示す概念図である。心尖部接続部73は,心臓の心尖部と接続される。これにより人工心臓弁が安定化する。この例では,ひも状構造部が,弁葉の下部中心から弁葉下方へ伸びている。そして,弁葉の下端の左右両端付近をつなぐひも状構造物71と,弁葉の下部中心から弁葉下方へ伸びたひも状構造物71とが接続されており,中央のひも状構造物を介して,ひも状構造物のループが構成されている。すると,このループを介して血液の流れが調整され,良好な人工心臓弁として機能することとなる。
図10(b)は,弁葉4の下端の中央付近から弁葉上部へ向けた切り欠きを有し,弁葉の下端の左右両端付近にそれぞれひも状構造物71を有する人工心臓弁の例を示す概念図である。この人工心臓弁のひも状構造物71の先端には,固定部75が設けられている。この固定部75は,心室壁または乳頭筋と接続される。すると.ひも状構造物71を介して,弁葉が,心室壁または乳頭筋と接続されることとなり,人工心臓弁の位置が安定になる。なお,弁葉下端の左右それぞれに,直接固定部75が設けられていてもよい。
図10(c)は,弁葉の下端に心尖接続部を有する人工心臓弁の例を示す概念図である。この例では,弁葉下端からひも状構造物が伸びており,その先端に心尖部接続部73が設けられている。この態様においても,弁葉の左右側面に,ひも状構造物71及びその先端の固定部75が設けられていてもよい。固定部が,ひも状構造物と接続されている場合は,ひも状構造物の一部であって,対象となる部位と括り付けられるものであってもよい。また,固定部は,ひも状構造物であってもよい。この場合,例えば,一端が糸などで弁葉に固定され,他端が対象となる部位(例えば,心室壁または乳頭筋)と接続されればよい。
本発明や医療機器の分野で利用されうる。
1 人工心臓弁
3 リング
5 第1の弁葉
7 第2の弁葉
9 下部接続部
13 係止部

Claims (8)

  1. 弁葉固定部(2)と,1枚のみの弁葉(4)とを含む人工心臓弁(1)であって,
    前記弁葉(4)は,前記人工心臓弁(1)の上部において前記弁葉固定部(2)と接続され,
    前記弁葉(4)は,下方に進むほど幅が狭くなる部位(47)を有し,
    前記人工心臓弁は,僧帽弁の機能を補助する人工僧帽弁又は三尖弁の機能を補助する人工三尖弁である人工心臓弁。
  2. 請求項1に記載の人工心臓弁であって,
    前記弁葉固定部(2)は,
    (i) リング(3)であるか,又は
    (ii) 前記弁葉(4)に取り付けられた固定端(14)である,
    人工心臓弁。
  3. 請求項1に記載の人工心臓弁であって,心尖部と接する心尖部接続部位(10)をさらに有する人工弁。
  4. 請求項1に記載の人工心臓弁であって,
    前記弁葉の下端の左右両端をつなぐひも状構造物(71)と,前記ひも状構造物(71)の下端に位置する心尖部接続部(73)をさらに有し,前記心尖部接続部(73)は,心尖部と接続される部位である,人工心臓弁。
  5. 請求項1に記載の人工心臓弁であって,
    前記弁葉の下端の中央から前記弁葉上部に向けた切り欠きを有し,
    前記弁葉の下端の左右両端のそれぞれから伸びたひも状構造物(71)を有し,
    前記ひも状構造物(71)の先端に固定部(75)を有し,
    前記固定部(75)は,心室壁または乳頭筋と接続するための部位である,人工心臓弁。
  6. 請求項1に記載の人工心臓弁であって,
    前記弁葉の下端から伸びたひも状構造物(71)と,前記ひも状構造物(71)の先端に位置する心尖部接続部(73)をさらに有し,前記心尖部接続部(73)は,心尖部と接続される部位である,人工心臓弁。
  7. 請求項1に記載の人工心臓弁であって,
    前記弁葉の下端から伸びたひも状構造物(71)と,前記ひも状構造物(71)の先端に固定部(75)を有し,
    前記固定部(75)は,心室壁または乳頭筋と接続するための部位である,人工心臓弁。
  8. 請求項1に記載の人工心臓弁であって,
    前記弁葉固定部(2)は,心房壁または房室弁輪に係止又は癒着する係止部(13)を有する人工心臓弁。
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