JP2018201774A - 中性子捕捉療法装置、及び中性子捕捉療法用ターゲット - Google Patents

中性子捕捉療法装置、及び中性子捕捉療法用ターゲット Download PDF

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Abstract

【課題】検出部の劣化を抑制しつつ、荷電粒子線の線量分布を把握することができる中性子捕捉療法装置、及び中性子捕捉療法用ターゲットを提供する。【解決手段】中性子捕捉療法装置は、荷電粒子線と接触することで荷電粒子線の電流値を検出する検出部100を備えている。検出部100は、荷電粒子線と直接接触して電流値を検出するため、検出部100の検出結果を用いることにより荷電粒子線の線量分布を把握することができる。また、検出部100は、ターゲット10と接触している。従って、検出部100に大電流の荷電粒子線が照射されて検出部100が発熱した場合であっても、検出部100の熱はターゲット10へ拡散される。【選択図】図2

Description

本発明は、中性子捕捉療法装置、及び中性子捕捉療法用ターゲットに関する。
従来、中性子線を照射してがん細胞を死滅させる中性子捕捉療法として、ホウ素化合物を用いたホウ素中性子捕捉療法(BNCT:Boron Neutron Capture Therapy)が知られている。ホウ素中性子捕捉療法では、がん細胞に予め取り込ませておいたホウ素に中性子線を照射し、これにより生じる重荷電粒子の飛散によってがん細胞を選択的に破壊する。
このような中性子捕捉療法で用いられる装置として、例えば、特許文献1には、ターゲットに照射される荷電粒子線の線量を検出する装置が記載されている。検出部として、非接触型の電流モニタが用いられている。非接触型の電流モニタは、荷電粒子線と直接接触することなく、当該荷電粒子線の電流を検出することができる。
国際特許公報2012/014671号パンフレット
ここで、上述のような非接触型の電流モニタは、電流値の総量、すなわち荷電粒子線の線量の総量を把握することができるが、荷電粒子線の線量分布を把握することができない。一方、接触型の電流モニタを用いる場合、荷電粒子線の線量分布を把握することができる。しかしながら、中性子捕捉療法装置では、大電流の荷電粒子線が用いられる。従って、大電流の荷電粒子線を接触型の電流モニタへ照射すると、電流モニタが早期に劣化してしまうという問題が生じる。
従って、本発明は、検出部の劣化を抑制しつつ、荷電粒子線の線量分布を把握することができる中性子捕捉療法装置、及び中性子捕捉療法用ターゲットを提供することを目的とする。
本発明に係る中性子捕捉療法装置は、荷電粒子線を出射する加速器と、荷電粒子線が照射されることで中性子線を発生させる材質によって形成される中性子線生成部と、荷電粒子線と接触することで荷電粒子線の電流値を検出する検出部と、を備え、検出部は、中性子線生成部と接触している。
本発明に係る中性子捕捉療法装置は、荷電粒子線と接触することで荷電粒子線の電流値を検出する検出部を備えている。検出部は、荷電粒子線と直接接触して電流値を検出するため、検出部の検出結果を用いることにより荷電粒子線の線量分布を把握することができる。また、検出部は、中性子線生成部と接触している。従って、検出部に大電流の荷電粒子線が照射されて検出部が発熱した場合であっても、検出部の熱は中性子線生成部へ拡散される。これにより、検出部を冷却することができる。以上により、検出部の劣化を抑制しつつ、荷電粒子線の線量分布を把握することができる。
中性子捕捉療法装置において、検出部は、中性子線生成部の内部に配置されていてよい。これにより、検出部が中性子生成部に取り囲まれる構成となるため、中性子生成部への検出部で発生した熱の拡散性が向上する。
中性子捕捉療法装置において、検出部は、導体部、及び当該導体部の周囲を覆う絶縁部を備え、導体部は、中性子線生成部に対して絶縁されていてよい。これにより、導体部と中性子線生成部とを絶縁部によって絶縁することができる。
中性子捕捉療法装置において、荷電粒子線を走査して中性子線生成部に照射する走査部を更に備え、検出部は、荷電粒子線の照射軸方向と交差する第1の方向に延伸する第1の延伸部と、照射軸方向及び第1の方向と交差する第2の方向に延伸する第2の延伸部と、を備えてよい。これにより、検出部は、互いに異なる方向へ延伸する第1の延伸部と第2の延伸部によって、中性子線生成部の広範囲にわたって荷電粒子線を検出することができる。
本発明に係る中性子捕捉療法用ターゲットは、荷電粒子線が照射されることで中性子線を発生させる材質によって形成される固体形状の中性子捕捉療法用ターゲットであって、荷電粒子線と接触することで荷電粒子線の電流値を検出し、固体形状の中性子捕捉療法用ターゲットと接触している検出部、を備える。
本発明に係る中性子捕捉療法用ターゲットによれば、上述の中性子捕捉療法装置と同様の作用・効果を得ることができる。
本発明によれば、検出部の劣化を抑制しつつ、荷電粒子線の線量分布を把握することができる中性子捕捉療法装置、及び中性子捕捉療法用ターゲットを提供できる。
本発明の実施形態に係る中性子捕捉療法装置を示す概略図である。 本実施形態に係るターゲットの構成を示す斜視図である。 図2(b)に示すIII−III線に沿った断面図である。 検出部による荷電粒子線の線量の検出について説明するための模式図である。 第1の延伸部及び第2の延伸部によって検出される電流値を示すグラフである。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の実施形態に係る中性子捕捉療法装置1を例にとり、中性子捕捉療法装置1の概要について図1を参照しつつ説明する。図1に示される中性子捕捉療法装置1は、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT:Boron Neutron Capture Therapy)を用いたがん治療を行う装置である。中性子捕捉療法装置1では、例えばホウ素(10B)が投与された患者(被照射体)50の腫瘍に中性子線Nを照射する。
中性子捕捉療法装置1は、加速器2を備えている。加速器2は、陰イオン等の荷電粒子を加速して、荷電粒子線Rを出射する。加速器2は、例えばサイクロトロンによって構成される。本実施形態において、荷電粒子線Rは陰イオンから電荷を剥ぎ取って生成した陽子ビームである。この加速器2は、例えば、ビーム半径40mm、60kW(=30MeV×2mA)の荷電粒子線Rを生成する。なお、加速器は、サイクロトロンに限られず、シンクロトロンやシンクロサイクロトロン、ライナック、静電加速器などであってもよい。
加速器2から出射された荷電粒子線Rは、中性子線生成部Mへ送られる。中性子線生成部Mは、ビームダクト9とターゲット(中性子線生成部、中性子捕捉療法用ターゲット)10とからなる。加速器2から出射された荷電粒子線Rは、ビームダクト9を通り、ビームダクト9の端部に配置されたターゲット10へ向かって進行する。このビームダクト9に沿って複数の四極電磁石4、及び走査電磁石(走査部)6が設けられている。複数の四極電磁石4は、例えば電磁石を用いて荷電粒子線Rのビーム軸調整を行うものである。
走査電磁石6は、荷電粒子線Rを走査し、ターゲット10に対する荷電粒子線Rの照射制御を行うものである。この走査電磁石6は、荷電粒子線Rのターゲット10に対する照射位置を制御する。
中性子捕捉療法装置1は、荷電粒子線Rをターゲット10に照射することにより中性子線Nを発生させ、患者50に向かって中性子線Nを出射する。中性子捕捉療法装置1は、ターゲット10、遮蔽体8、減速材39、コリメータ20を備えている。
ターゲット10は、荷電粒子線Rの照射を受けて中性子線Nを生成するものである。ターゲット10は、荷電粒子線が照射されることで中性子線を発生させる材質によって形成される固体形状の部材である。具体的に、ターゲット10は、例えば、ベリリウム(Be)やリチウム(Li)、タンタル(Ta)、タングステン(W)により形成され、例えば直径160mmの円板状の固体形状をなしている。なお、ターゲット10は、円板状に限らず、他の形状であってもよい。
ターゲット10には、冷却部材120が接続されている。冷却部材120は、例えば、ターゲット10と接触する接触面に複数の溝を有し、当該溝に冷却流体を流すことによって、ターゲット10を冷却する。
減速材39は、ターゲット10で生成された中性子線Nを減速させる(中性子線Nのエネルギーを低下させる)ものである。減速材39は、中性子線Nに含まれる速中性子を主に減速させる層39Aと、中性子線Nに含まれる熱外中性子を主に減速させる層39Bと、からなる積層構造を有していてよい。
遮蔽体8は、発生させた中性子線N、及び当該中性子線Nの発生に伴って生じたガンマ線等を外部へ放出されないよう遮蔽するものである。遮蔽体8は、減速材39を囲むように設けられている。遮蔽体8の上部及び下部は、減速材39より荷電粒子線Rの上流側に延在している。
コリメータ20は、中性子線Nの照射野を整形するものであり、中性子線Nが通過する開口20aを有する。コリメータ20は、例えば中央に開口20aを有するブロック状の部材である。
次に、図2〜図5を参照して、本実施形態に係るターゲット10の詳細な構成について説明する。図2に示すように、ターゲット10は、荷電粒子線Rと接触することで荷電粒子線Rの電流値を検出する検出部100を備えている。本実施形態では、検出部100は、荷電粒子線Rの照射軸方向D3と交差する第1の方向D1に延伸する第1の延伸部100Aと、照射軸方向及び第1の方向D1と交差する第2の方向D2に延伸する第2の延伸部100Bと、を備えている。第1の方向D1は、照射軸方向D3と直交する方向であり、第2の方向D2は、照射軸方向D3及び第1の方向D1と直交する方向である。このように、第1の方向D1に真っすぐ延伸する線状の第1の延伸部100Aと、第2の方向D2に真っすぐ延伸する線状の第2の延伸部100Bとが組み合わせられることで、ターゲット10に十字状に検出部100が設けられる。
本実施形態では、検出部100は、ターゲット10の内部に設けられている。第1の延伸部100Aは、ターゲット10の内部に配置される部分100Aaを有している。また、第1の延伸部100Aは、当該ターゲット10の内部に配置される部分100Aaの両側から、ターゲット10の外部に引き出される部分100Abを有している。第2の延伸部100Bは、ターゲット10の内部に配置される部分100Baを有している。また、第2の延伸部100Bは、当該ターゲット10の内部に配置される部分100Baの両側から、ターゲット10の外部に引き出される部分100Bbを有している。なお、図2に示す例では、第1の延伸部100Aと第2の延伸部100Bとが交差する箇所では、第1の延伸部100Aが第2の延伸部100Bを回避するように湾曲しているが、第2の延伸部100Bが湾曲してもよく、第1の延伸部100A及び第2の延伸部100Bが両方湾曲してもよい。あるいは、ターゲット10内部での照射軸方向D3における位置が、第1の延伸部100Aと第2の延伸部100Bとで異なり、これによって第1の延伸部100A及び第2の延伸部100Bが互いに干渉しないように配置されてもよい。
ターゲット10は、検出部100を内部に配置するために、照射軸方向D3に二つに分割されている。ターゲット10は、第1のピース10Aと、第2のピース10Bとで、検出部100を挟み込むことによって構成されている。なお、第1のピース10A及び第2のピース10Bは、検出部100を配置するための溝部110A及び溝部110Bをそれぞれ有している。第1のピース10Aの溝部110Aは、第1の延伸部100Aを配置するために、第1の方向D1へまっすぐに延びる部分と、第2の延伸部100Bを配置するために、第2の方向D2へまっすぐに延びる部分と、を有している。第2のピース10Bの溝部110Bは、第1の延伸部100Aを配置するために、第1の方向D1へまっすぐに延びる部分と、第2の延伸部100Bを配置するために、第2の方向D2へまっすぐに延びる部分と、を有している。なお、第1のピース10A及び第2のピース10Bは、一方のみが溝部を有していてもよい。
次に、図3を参照して、検出部100の第1の延伸部100Aの形状、及びそれに対応するターゲット10の形状について、より詳細に説明する。なお、第2の延伸部100Bは、第1の延伸部100Aと同趣旨の構成を有しているため、説明を省略する。図3に示すように、検出部100の第1の延伸部100Aは、導電性の導体部101と、導体部101を取り囲む絶縁部102と、を備える。導体部101は、荷電粒子線Rと接触することで、電流が流れる線状の部材である。導体部101は、接触した荷電粒子線Rの線量に応じた電流値の電流を流す。導体部101は、例えば、銅、アルミニウムなどの材質によって構成される。絶縁部102は、導体部101とターゲット10との間を絶縁する部材として機能する。また、絶縁部102は、荷電粒子線Rが照射されたときに導体部101で発生する熱をターゲット10へ拡散する機能を有する。絶縁部102は、導体部101を全集にわたって覆っている。本実施形態では、導体部101の断面は円形に形成されている。絶縁部102は、導体部101を取り囲む円環状に形成されている。ただし、導体部101及び絶縁部102の断面形状は特に限定されるものではなく、例えば楕円状や多角形状に形成されてもよい。
ターゲット10の第1のピース10Aの溝部110A及び第2のピース10Bの溝部110Bは、互いに組み合わせられることによって第1の延伸部100Aの外形、すなわち絶縁部102の外形に対応する形状を有する。本実施形態では、溝部110A及び溝部110Bは半円状の断面形状を有する。また、溝部110A及び溝部110Bは、第1の延伸部100A、すなわち絶縁部102の外周面と接触している。なお、溝部110A及び溝部110Bの形状は、第1の延伸部100Aの外形が変更された場合は、当該形状に合わせて適宜変更されてよい。また、第1の延伸部100Aは、ターゲット10内部の全域にわたってターゲット10と接触していなくともよく、一部の領域がターゲット10から離間していてもよい。
次に、図4を参照して、検出部100による荷電粒子線Rの線量の検出について詳細に説明する。図4に示すように、第1の延伸部100Aのうち、ターゲット10から引き出された部分100Abは、端子105及び配線106を介して、測定部150に接続される。また、第2の延伸部100Bのうち、ターゲット10から引き出された部分100Bbは、端子105及び配線106を介して、測定部150に接続される。
ターゲット10に対して照射される荷電粒子線Rの範囲を照射範囲Eとする。ここでは、照射範囲Eの形状は正円であるものとする。走査電磁石6(図1参照)は、荷電粒子線Rの照射範囲Eがターゲット10上で円、又は螺旋の軌道を描くように、荷電粒子線Rを走査させる。すなわち、照射範囲Eは、走査電磁石6で走査することで荷電粒子線Rが通過し得る領域全体のことを指すのではなく、荷電粒子線Rの走査を止めたときに荷電粒子線Rが照射される範囲を指す。前述のように、第1の延伸部100A及び第2の延伸部100Bは、十字状に配置されている。すなわち、中心軸周りに90°間隔で第1の延伸部100A、又は第2の延伸部100Bが配置される。従って、荷電粒子線Rを走査させると、荷電粒子線Rは、一定の周期で第1の延伸部100A、又は第2の延伸部100Bと接触する。
図5の上段のグラフは、第1の延伸部100Aによって検出される電流値を示し、下段のグラフは、第2の延伸部100Bによって検出される電流値を示す。例えば、図4において、荷電粒子線Rが、第2の延伸部100Bのうちターゲット10の中心より左側の部分、第1の延伸部100Aのうちターゲット10の中心より上側の部分、第2の延伸部100Bのうちターゲット10の中心より右側の部分、及び第1の延伸部100Aのうちターゲット10の中心より下側の部分、の順で接触するものとする。この場合、図5に示すように、下段のグラフの電流値が立ち上がり(ピークP1)、上段のグラフの電流値が立ち上がり(ピークP2)、下段のグラフの電流値が立ち上がり(ピークP3)、上段のグラフの電流値が立ち上がる(ピークP4)。なお、各ピーク間の時間は、一定ピッチとなる。
電流値の立ち上がり態様について、第1の延伸部100Aのうちターゲット10の中心より上側の部分に荷電粒子線Rが接触するときの様子を例にして説明する。荷電粒子線Rが円軌道で走査され、荷電粒子線Rの照射範囲Eの縁部付近が、第1の延伸部100Aに接触すると(図4の「B」に示す状態)、第1の延伸部100Aで検出される電流値が立ち上がる(例えば図5の時間t1で示す部分を参照)。ここで、荷電粒子線Rは、照射範囲Eの中心ほど単位面積当たりの線量が大きく、縁部へ向かうほど単位面積当たりの線量が小さくなる。更に、荷電粒子線Rは、照射範囲Eの中心ほど第1の延伸部100Aと接触する照射面積が広く、縁部へ向かうほど第1の延伸部100Aと接触する照射面積が狭くなる。従って、照射範囲Eの縁部が第1の延伸部100Aに接触している状態では、検出される電流値は小さい。この状態から更に荷電粒子線Rの走査が進むと、徐々に電流値が大きくなる。そして、照射範囲Eの中心が第1の延伸部100Aの位置まで来ると(図4の「A」で示す状態)、第1の延伸部100Aで検出される電流値がピークP2となる(図5参照)。その後、照射範囲Eが更に走査されると、徐々に電流値が小さくなる。
従って、検出部100の測定部150は、は、図5に示すような電流値の波形に基づいて、荷電粒子線Rの線量分布を把握することができる。また、測定部150は、荷電粒子線Rの線量分布に基づいて、荷電粒子線Rの照射が正常に行われているかを監視することができる。また、測定部150は、ピークP1〜P4が形成される各位置での線量分布を把握することができる。例えば、ピークでの電流値が所定の値にまで達しておらず、電流値の立ち上がりによって形成される山が広がりすぎている場合、またはピークでの電流値が高すぎであり、電流値の立ち上がりによって形成される山が狭すぎる場合などは、測定部150は、照射範囲E内での線量分布の調整に異常があることを検出することができる。また、各ピークのピッチが一定になっていない場合、測定部150は、走査電磁石6による荷電粒子線の走査に異常があることを検出できる。
次に、本実施形態に係る中性子捕捉療法装置1、及びターゲット10の作用・効果について説明する。
本実施形態に係る中性子捕捉療法装置1は、荷電粒子線Rと接触することで荷電粒子線Rの電流値を検出する検出部100を備えている。検出部100は、荷電粒子線Rと直接接触して電流値を検出するため、検出部100の検出結果を用いることにより荷電粒子線Rの線量分布を把握することができる。また、検出部100は、ターゲット10と接触している。従って、検出部100に大電流の荷電粒子線が照射されて検出部100が発熱した場合であっても、検出部100の熱はターゲット10へ拡散される。更に、ターゲット10には、冷却部材120が接続されている。従って、冷却部材120は、ターゲット10を介して検出部100を冷却することができる。これにより、検出部100を冷却することができる。以上により、検出部100の劣化を抑制しつつ、荷電粒子線Rの線量分布を把握することができる。
中性子捕捉療法装置1において、検出部100は、ターゲット10の内部に配置されていてよい。これにより、検出部100がターゲット10に取り囲まれる構成となるため、ターゲット10への検出部100で発生した熱の拡散性が向上する。
中性子捕捉療法装置1において、検出部100は、導体部101、及び当該導体部101の周囲を覆う絶縁部102を備え、導体部101は、ターゲット10に対して絶縁されていてよい。これにより、導体部101とターゲット10とを絶縁部102によって絶縁することができる。
中性子捕捉療法装置1において、荷電粒子線Rを走査してターゲット10に照射する走査電磁石6を更に備え、検出部100は、荷電粒子線Rの照射軸方向と交差する第1の方向D1に延伸する第1の延伸部100Aと、照射軸方向D3及び第1の方向D1と交差する第2の方向D2に延伸する第2の延伸部100Bと、を備えてよい。これにより、検出部100は、互いに異なる方向へ延伸する第1の延伸部100Aと第2の延伸部100Bによって、ターゲット10の広範囲にわたって荷電粒子線Rを検出することができる。
本実施形態に係るターゲット10は、荷電粒子線Rが照射されることで中性子線Nを発生させる材質によって形成される固体形状のターゲット10であって、荷電粒子線Rと接触することで荷電粒子線Rの電流値を検出し、ターゲット10と接触している検出部100、を備える。
本実施形態に係るターゲット10によれば、上述の中性子捕捉療法装置1と同様の作用・効果を得ることができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、検出部は、二本の延伸部によってターゲットの中心軸回りに90°間隔で検出できる構成とされていたが、検出部はどのように構成されてもよい。例えば、二本以上の延伸部を用いることで、ターゲットの中心軸回りに90°以下の間隔で検出できる構成としてもよい。また、検出部は、複数本の延伸部を交差させることなく、互いに平行となるように配置することで構成されてもよい。また、検出部は、複数本の延伸部を網目状に配置することで構成されてもよい。あるいは、検出部は、一本の延伸部のみで構成されてもよい。また、検出部を構成する絶縁部付きの電線は、所定の方向に延伸していなくともよく、ターゲット内で曲がるように配置されてもよい。
また、上述の実施形態では、検出部はターゲットの内部に設けられていたが、ターゲットと接触している限り、ターゲットから露出するように配置されていてもよい。
また、上述の実施形態では、第1の延伸部100Aは、第1の方向D1において、両端側からターゲット10から部分100Abが引き出され、それぞれ測定部150に接続されていた。これに代えて、第1の延伸部100Aは、第1の方向D1における何れか一端側のみで測定部150に接続されてよい。また、第2の延伸部100Bも、第2の方向D2における何れか一端側のみで測定部150に接続されてよい。
1…中性子捕捉療法装置、2…加速器、6…走査電磁石(走査部)10…ターゲット(中性子線生成部、中性子捕捉療法用ターゲット)、100…検出部、100A…第1の延伸部、100B…第2の延伸部、101…導体部、102…絶縁部。

Claims (5)

  1. 荷電粒子線を出射する加速器と、
    前記荷電粒子線が照射されることで中性子線を発生させる材質によって形成される中性子線生成部と、
    前記荷電粒子線と接触することで前記荷電粒子線の電流値を検出する検出部と、を備え、
    前記検出部は、前記中性子線生成部と接触している、中性子捕捉療法装置。
  2. 前記検出部は、前記中性子線生成部の内部に配置されている、請求項1に記載の中性子捕捉療法装置。
  3. 前記検出部は、導体部、及び当該導体部の周囲を覆う絶縁部を備え、
    前記導体部は、前記中性子線生成部に対して絶縁されている、請求項1又は2に記載の中性子捕捉療法装置。
  4. 前記荷電粒子線を走査して前記中性子線生成部に照射する走査部を更に備え、
    前記検出部は、
    前記荷電粒子線の照射軸方向と交差する第1の方向に延伸する第1の延伸部と、
    前記照射軸方向及び前記第1の方向と交差する第2の方向に延伸する第2の延伸部と、を備える、請求項1〜3の何れか一項に記載の中性子捕捉療法装置。
  5. 荷電粒子線が照射されることで中性子線を発生させる材質によって形成される固体形状の中性子捕捉療法用ターゲットであって、
    前記荷電粒子線と接触することで前記荷電粒子線の電流値を検出し、前記中性子捕捉療法用ターゲットと接触している検出部、を備える中性子捕捉療法用ターゲット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021039541A1 (ja) * 2019-08-28 2021-03-04 国立大学法人大阪大学 中性子発生装置及び中性子発生方法
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