JP2018196847A - 噴霧装置 - Google Patents

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雄輝 植田
晃 磯見
Akira Isomi
晃 磯見
大助 田端
Daisuke Tabata
大助 田端
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Abstract

【課題】 粒径等の噴霧特性を維持しつつ、噴霧時の騒音値を低減することが可能な噴霧装置を提供する。
【解決手段】 噴霧装置10を構成する部品の一つである、外蓋部14の外蓋部正面14bに、噴出口16aの中心軸を中心とする円環溝20を備えることで、外側端部14aの外面に多数の小さな乱れを発生させて、発生する音を小さくし、騒音値を低減することができる。
【選択図】 図2C

Description

本発明は、気体により液体を微粒化する二流体ノズル型式の噴霧装置に関するものである。
液体を微粒化するノズルは、空間又は物質の冷却装置、加湿装置、液薬散布装置、燃焼装置、又は、粉塵対策装置等に広く用いられている。この微粒化ノズルを大別すると、液体をより微細な孔より噴出して微粒化する一流体ノズルと、空気、窒素、又は蒸気等の気体を用い、液体を微粒化する二流体ノズルとに分類される。この一流体ノズルと二流体ノズルとでは、一般的に、二流体ノズルの方が、気体の持つエネルギーを用いて液体を微粒化するため、一流体ノズルよりも微粒化性能に優れるという特徴がある。
液体を微粒化する二流体ノズルの例としては、例えば、特許文献1に記載された二流体ノズルがある。
特許文献1に記載された二流体ノズルは、図9に示すように、ノズル本体部210と、水オリフィス部品220と、空気オリフィス部品230と、キャップ部品240とで構成されている。ノズル本体部210には、ノズル本体部210の後端側(図9の左端側)から先端噴出側(図9の右端側)にかけて中心軸に沿って液体流路212を形成している。液体流路212のノズル本体部210の後端には、液体流路入口211を設けている。液体流路入口211は、例えば水供給管を介して、液槽に接続されたポンプ等に接続されている。また、ノズル本体部210には、液体流路212に平行して気体流路214が形成されており、ノズル本体部210は、側面に設けた気体流路入口213を介して、例えば、空気圧縮機からなる空圧源などに接続されている。
キャップ部品240の筒状部の内周面及びノズル本体部210の先端部の外周面には、ノズル本体部210とキャップ部品240とを螺合させるための螺合部が形成されている。ノズル本体部210の先端に水オリフィス部品220を連接させ、空気オリフィス部品230が水オリフィス部品220を覆うように配設される。その状態で、キャップ部品240をノズル本体部210の先端部にねじ込んで嵌め込み、ノズル本体部210と、水オリフィス部品220と、空気オリフィス部品230と、キャップ部品240とを一体的に固定している。水オリフィス部品220の中心には、液体流路212に連通して液体を噴出する円形状の開口221が設けられている。例えば、送液ポンプ等で加圧された液体は、ノズル本体部210に連接する水オリフィス部品220の開口221から噴出する。
図9に示すように、空気オリフィス部品230には、軸心方向に貫通するミスト噴出口231が設けられている。空気オリフィス部品230の水オリフィス部品220に当接する面230bには、空気オリフィス部品230の中心から放射線状に等間隔で凹溝が形成されている。水オリフィス部品220と空気オリフィス部品230とが当接し、固定されることにより凹溝が密閉され、空気オリフィス流路232が形成される。水オリフィス部品220の筒状部220aと空気オリフィス部品230の筒状部230aとの間に形成する気体環状流路233と空気オリフィス流路232とは連通しているので、気体流路入口213から流入した加圧空気は、気体流路214及び気体環状流路233を介して、すべての空気オリフィス流路232に等しい空気圧で流入することができる。
このような構成とすることで、空気オリフィス部品230の全ての空気オリフィス流路232から噴出された空気同士が、空気オリフィス部品230の中心軸上で衝突する。空気オリフィス流路232は、水オリフィス部品220の噴出側の平面上に形成されているので、この平面と略平行な平面上で空気同士が衝突することになる。一方、液体は、水オリフィス部品220の開口221から、水オリフィス部品220の噴出側の平面と略垂直な方向に沿って噴出する。よって、空気オリフィス流路232から噴出された加圧空気同士が衝突する衝突部に、略垂直な方向から液体を衝突させることになる。すると、液体は、この衝突部で加圧空気と混合されて微細なミストとなる。このように生成された微細なミストが、空気オリフィス部品230のミスト噴出口231より噴霧される。
特開2017−381号公報
しかしながら、特許文献1に記載された前記従来の二流体ノズルの構成では、微粒化に必要な空気と水との衝突及び噴霧時に発生するミストの噴流によって、騒音が生じるという問題がある。従来技術の二流体ノズルの騒音は、駅前又は街頭で利用するには問題ない大きさであるが、低騒音化することが出来れば、屋内等の静かな環境での暑熱対策として利用の可能が広がる。従来技術の二流体ノズルを前記の用途で利用する場合、騒音を遮蔽するか、又は、ノズル噴霧位置を利用者から遠ざける等の騒音を低減する対策が必要となる。故に、従来技術では、ノズルの利用場所又は用途は限定されるという問題を有している。
本発明は、前記従来の技術を解決するものであり、粒径及びミストの分布等の噴霧特性を維持しつつ、噴霧時の騒音値を低減することが可能な噴霧装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の1つの態様にかかる噴霧装置は、
液体流路と気体流路とを有する噴霧装置本体部と、
前記噴霧装置本体部の先端に配置されて、前記液体流路の開口を覆いかつ平らな内側端面を有する内蓋部と、
前記噴霧装置本体部の先端に配置されて前記内蓋部を覆うとともに、前記気体流路の開口を覆いかつ前記内蓋部の前記内側端面に対向する平らな外側端面を持つ外側端部を有する外蓋部と、
前記内蓋部と前記外蓋部との間に配置され、前記内蓋部の前記内側端面と前記外蓋部の前記外側端面との間の円板状の外形の空間で構成され、前記気体流路を流れる気体流と前記液体流路を流れる液体流とを混合する気液混合部と、
前記内蓋部の前記内側端面の周方向の少なくとも1箇所に貫通して設けられて前記気液混合部と連通して、前記液体流路を流れる液体流を前記気液混合部に流入させる液体流入口と、
前記内蓋部と前記外蓋部との間の前記気液混合部の側部に前記気液混合部と連通して配置されて、前記液体流入口から前記気液混合部に流入する前記液体流に向かって、前記気体流路を流れる気体流を前記気液混合部に流入させる気体流入口と、
前記外蓋部の前記外側端面に貫通して設けられて前記気液混合部と連通し、前記気液混合部で前記気体流と前記液体流が混合して微粒化した液体を噴出する噴出口とを備え、
前記外蓋部の前記外側端部の外面に相当する外蓋部正面に、前記噴出口と同心軸の同心円の複数の円環溝を備える。
以上のように、本発明の前記態様にかかる噴霧装置によれば、外蓋部の外側端面を有する外側端部の外面に相当する外蓋部正面に、噴出口と同心軸の同心円の複数の円環溝を複数個備えることで、微粒化した液体の噴霧時と同時に噴出される圧縮気体の噴流により発生する、噴霧装置周辺に多数の小さな乱れを発生させて、発生する音を小さくし、噴霧時の騒音を低減できる。この構成により、粒子径の微細なミストを噴霧し、かつ噴霧時に発生する騒音の小さい噴霧装置を提供することができ、駅前又は街頭で利用するだけでなく、屋内等の静かな環境での暑熱対策としても利用することが可能となり、より多様な用途に利用することができる。
本発明の実施形態における噴霧装置の概略切断部端面図 本発明の第1実施形態における噴霧装置の図1Aの1B−1B線での断面図 外蓋部の外側端部の外面に相当する外蓋部正面に噴出口の中心軸を中心とし、中心から径方向に連続して配置された円環溝を設けた外蓋部の外観斜視図 図2Aに示す外蓋部を図2AのA方向から見た矢視図 図2Aに示す外蓋部の切断部端面図 図2Cの丸で囲まれた部分Dを拡大した外蓋部の切断端面図 円環溝の溝幅と騒音値との相関図 円環溝の溝深さと騒音値との相関図 外蓋部正面に噴出口の中心軸を中心とした円環溝を一定間隔ごとに設けた外蓋部を図2AのA方向から見た矢視図 図5Aに示す外蓋部の切断端面図 図5Bの丸で囲まれた部分を拡大した外蓋部の切断端面図 円環溝の溝間隔と騒音値との相関図 本発明の実施形態の変形例における噴霧装置において、外蓋部正面に円環溝を設け、外蓋部の円筒側面に相当する外蓋部側面に、噴出口の中心軸を中心とした側部円環溝を設けた外蓋部の外観図 図7Aで示される外蓋部の切断端面図 側部円環溝を外蓋部側面に設けた本数と騒音値の相関図 従来の噴霧装置の概略構成を示す断面図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明の実施形態は、気体を用いて液体を微粒化噴霧する噴霧装置に関するものであり、前記気体としては、例えば、空気、窒素、酸素、又は、不活性ガス等が挙げられ、使用の目的に応じて適宜選定可能である。また、前記液体としては、例えば、水、オゾン水、殺菌及び除菌機能を有する薬液、塗料、又は、燃料油等が挙げられ、使用の目的に応じて適宜選定可能である。
[実施形態]
本発明の実施形態を説明するにあたり、先に噴霧装置の構成について説明する。図1Aは本発明の実施形態における噴霧装置10の概略切断部端面図である。図1Bは、噴霧装置10の図1Aの1B−1B線での断面図である。噴霧装置10は、噴霧装置本体部10aと、内蓋部13と、外蓋部14とを少なくとも備えている。内蓋部13と外蓋部14とで気液混合部15を構成している。噴霧装置10は、さらに、噴霧装置蓋固定部17を備えている。
噴霧装置本体部10aは、円柱状部材の中心部に軸方向沿いに配置された液体流路11と、液体流路11の周囲に間隔をおいて軸方向沿いに配置された円筒状の気体流路12とがそれぞれ形成されている。液体流路11と気体流路12とは、噴霧装置本体部10aの一部として中央部に位置する円筒部10bで区切られている。液体流路11は、先端側のみを図示しており、後端の図示しない液体供給口は、例えば、水供給管を介して、液槽に接続されたポンプなどに接続されている。気体流路12も、先端側のみを図示しており、後端の図示しない気体供給口は、例えば、気体供給管を介して、空気圧縮機からなる空圧源などに接続されている。
円筒部10bの先端は、円筒部10b以外の噴霧装置本体部10aより先端側に少し突出し、その先端に内蓋部13が固定されている。
内蓋部13は、噴霧装置本体部10aの先端に配置され、液体流路11の開口を覆いかつ平らな内側端面13aを有する断面略C字形状をなしている。内蓋部13は、円筒部10bの端面と内蓋部13の内側端面13aの内面との間には、円板状の外形の第1隙間22が形成されている。内蓋部13の内側端面13aの外周部の1カ所には、内側端面13aを軸方向に貫通する液体流入口18が形成されている。すなわち、液体流入口18は、気液混合部15の外周壁面近傍の上流側平坦面である内蓋部13の内側端面13aに位置しており、液体流路11と気液混合部15とを連通させている。
外蓋部14は、噴霧装置本体部10aの先端に配置され、内蓋部13を覆うとともに、気体流路12の開口を覆いかつ内蓋部13の内側端面13aに対向する平らな外側端面を持つ外側端部14aと、円筒側面に相当する外蓋部側面14cとを有する断面略Ω形状をなしている。外蓋部14は、内蓋部13との間の側部では、所定間隔の円筒状の外形の第2隙間23をあけて覆うとともに、内蓋部13との間の端部では、所定間隔の円板状の外形の空間の気液混合部15を隙間として形成しつつ内蓋部13を覆うように、噴霧装置本体部10aの端面と噴霧装置蓋固定部17との間に挟持されて固定されている。なお、噴霧装置蓋固定部17を無くして、外蓋部14が、直接、噴霧装置本体部10aの端面に固定されるようにしてもよい。
外蓋部14と内蓋部13との間において所定間隔の円板状の外形の気液混合部15を確実に形成するため、外蓋部14の外側端部14aの内面に円環状の凸部24を形成して、外蓋部14の内面と内蓋部13の内側端面13aとの間に強制的に隙間として気液混合部15が配置形成できるようにしている。円環状の凸部24は、外蓋部14の外側端部14aの内面(すなわち、外側端面)に設ける代わりに、内蓋部13の内側端面13aに設けても良い。このように構成される気液混合部15は、気体流路12を流れる気体流と液体流路11を流れる液体流とを混合するためのものである。
また、気液混合部15の側部において、円環状の凸部24の一部を径方向に切り欠いて、気体流路12と気液混合部15とを連通させる気体流入口19を形成している。よって、気体流入口19は、液体流入口18から流入する液体流の流入方向に対して、気体流入口19から流入する気体流の流入方向が交差するように配置されている。気体流入口19は、噴霧装置本体部10aの中心(中心軸27)に対して液体流入口18とは180度位相を異にした、液体流入口18に対向する位置に位置する。さらに、外蓋部14の外側端部14aの外面の中央には、円筒部が突出して固定され、軸方向に外側端部14a及び円筒部を貫通した外端の噴出口16aと、円筒部を貫通して噴出口16aまで延びる管状流路16bと、管状流路16bの内端の気液混合流体流入口16cとを有する噴出部16を形成している。噴出口16aと管状流路16bと気液混合流体流入口16cとは、いずれも液体流路11と同一中心軸27上に配置されている。これに対して、液体流入口18は、この中心軸27から外れた位置に位置している。
よって、気液混合部15は、円環状の凸部24と内蓋部13と外蓋部14とで囲まれて形成されており、軸方向沿いに内蓋部13を貫通した液体流入口18と、軸方向とは交差する方向沿いに円環状の凸部24を切り欠いた気体流入口19と、軸方向沿いに外蓋部14を貫通した噴出口16aとに連通している。
このような構成において、噴霧装置10に供給された液体は、噴霧装置本体部10aに対して、図示しない液体供給口から装置先端側に液体流路11を流れて液体流となり、その液体流は、第1隙間22と液体流入口18とを通って、気液混合部15に供給される。また、噴霧装置10に供給された気体は、噴霧装置本体部10aに対して、図示しない気体供給口から装置先端側に気体流路12を流れて気体流となり、その気体流は、第2隙間23と気体流入口19とを通って、気液混合部15に供給される。
気液混合部15に対して気体流と液体流とが供給されると、気液混合部15内で互いに混合され、液体が微粒化された後に、外蓋部14に設けられた噴出部16の気液混合流体流入口16cから管状流路16bを通過して噴出口16aから、混合されて微粒化された液体を外側に噴出する。
以下、気液混合部15での微粒化の機構について、図1Bを参照しながら説明する。液体流路11を流れてきた液体流は、第1隙間22を通り、内蓋部13に設けられた液体流入口18を通り、図1Bに示すように、気液混合部15の円環状の凸部24の近傍より、液体流が内蓋部13の内側端面13aと平行かつ噴出部16の方向へ供給する。
一方、液体流入口18から気液混合部15に供給された液体流に対して、液体流入口18の対向する位置に位置する気体流入口19を通って気液混合部15に供給された気体が、気液混合部15内で液体に衝突する。このように衝突することで、液体は外蓋部14の外側端部14aの外側端面に押し広げられ、薄い膜状になり外側端部14aの外側端面を流れる。さらに、この状態から外側端部14aの外側端面を凸部24の周方向に流れることにより、薄い膜状からさらに細かな液滴へと変化する。さらに、この液滴を含む気液混合流を、気液混合部15の外蓋部14側の外側端部14aの内面である壁面に沿って、周回及び撹拌することで、液滴をさらに微粒化することができ、より粒径の小さな液体を噴出口16aから噴霧することが可能である。
具体的な例としては、気液混合部15は内径6.0mm、高さ2.0mmであり、噴出部16の噴出口16aと気液混合流体流入口16cとはそれぞれ直径1.0mmであり、管状流路16bは直径1.0mmで長さ3.0mmであり、液体流入口18は直径0.7mmであり、気体流入口19は矩形であり、幅1.0mm、高さ1.0mmの噴霧装置10である。
この噴霧装置10に対し、気体の例として圧縮空気を0.3MPa(ゲージ圧)の圧力で供給し、液体の例として水を0.26MPa(ゲージ圧)の圧力で供給した。この条件で微粒化した水のザウター平均粒径をレーザー回折法にて評価を行った。レーザー回折法の測定距離は噴霧装置10の先端から300mmの位置であり、ザウター平均粒径は10.0μmとなった。また、この条件での騒音値を噴霧装置10の先端から1000mmの位置で、騒音計で測定したところ、79.5dB(A特性)であった。
前記構成から成る噴霧装置10は、噴霧時に微粒化された液体と圧縮気体とが噴出口16aから同時に噴出されて噴流を形成する。噴出口16aの周辺における噴流の流速は音速に達しており、噴霧装置10の周辺空気と圧縮気体との速度差から、周辺空気が噴流に引き込まれ、巻き込み流が発生する。巻き込み流は噴霧装置10の表面に沿って流れ、噴霧装置表面付近に乱流を形成する。これが噴霧時の騒音の原因の一つとなっている。
図2Aは、外蓋部14の外側端部14aの外面に相当する外蓋部正面14bに、噴出口16aの中心軸を中心とし、中心から径方向の外向きに連続して例えば等間隔で同心円状に複数個配置された円環溝20を設けた外蓋部14の外観斜視図である。図2Bは、図2Aに示す外蓋部14を図2AのA方向から見た矢視図である。図2Cは、図2Aに示す外蓋部14の切断部端面図である。図2Cに示すように、各円環溝20は中心軸方向の断面が半円形状となっている。外蓋部14の任意の位置に前記円環溝20を少なくとも複数個設けることにより、噴霧装置10の周辺に多数の小さな乱流を発生させる。この結果、大きな乱流により大きな騒音を発生させるのではなく、円環溝20による多数の小さな乱流を発生させて、全体として、発生する音を小さくすることができ、騒音を低減することができる。
図2Dは図2Cの丸で囲まれた部分、すなわち、円環溝20が形成された外蓋部14の先端付近の一部を拡大した外蓋部14の切断端面図である。複数の円環溝20は、噴出口16aの中心軸を通る全ての断面で同じ半円形状である溝断面20aを持つ。溝断面20aと外蓋部正面14bとの交点をそれぞれ溝断面端20bと置き、同溝断面20a上に在る2点の溝断面端20bの距離を溝幅20cとする。また、外蓋部正面14bと溝断面20aとの底端の距離を溝深さ20dとする。なお、本実施形態では、溝断面20aは半円形又は半楕円形であるが、溝断面20aの形状は、その他の形状、例えば、多角形等でもよく、半円形又は半楕円形に限定されるものではない。また、複数の円環溝20において、深さ又は溝幅は同じでもよいし、異なっていてもよい。
本実施形態では、具体な例として、溝幅20cが1.0mmであり、溝深さ20dが0.5mmである前記半円形の円環溝20を、噴出口16aの中心軸を中心とした半径1.5〜7.5mmの範囲の外蓋部正面14bに間隙無く設けた。
前記構成の外蓋部14を組み込んだ噴霧装置10に対し、前記条件と同様の条件で測定を行ったところ、騒音値は77.2dB(A特性)となり、円環溝20を設けない例と比べて、−2.3dB(A特性)の騒音低減効果があった。
円環溝20の溝幅20cと騒音値との相関関係を図3に示す。円環溝20の溝幅20cが0.20mmから騒音の減少効果があり、溝幅20cが増加するに従い騒音値が減少し、1.0mmで最小値を示し、1.5mmから2.5mmに増加するに従い騒音値が増加した。また、溝幅20cが0.25mm以上、2.0mm以下の場合に−1dBの騒音値比の減少効果が見られた。以上から、円環溝20の溝幅20cは、0.25mm以上、2.0mm以下が好ましく、1.0mmのとき騒音値が最小となり、より好ましい。
また、円環溝20の溝深さ20dと騒音値との相関関係を図4に示す。円環溝20の溝深さ20dは0.1mmから騒音の減少効果があり、溝深さ20dが増加するに従い騒音値が減少し、0.5mmで最小値を示し、0.5mmから0.75mmに増加するに従い騒音値が増加し、0.75mm以降は深さが増加しても騒音値は一定であった。また、溝深さ20dが0.2mm以上の場合に、−1dB以上の騒音値比の減少効果が見られた。以上から、円環溝20の溝深さ20dは、0.2mm以上が好ましく、0.5mmのとき騒音値が最小となり、より好ましい。
図5Aは、外蓋部正面14bに噴出口16aの中心軸を中心とした円環溝20を一定間隔ごとに設けた外蓋部14を図2AのA方向から見た矢視図である。図5Bは、図5Aに示す外蓋部14の切断端面図である。図5Cは、図5Bの丸で囲まれた部分C、すなわち、円環溝20が形成された外蓋部14の先端付近の一部を拡大した外蓋部14の切断端面図である。図中の隣り合う溝断面20aのそれぞれの溝断面端20bの距離のうち、最短の距離を溝間隔20eとする。外蓋部14に前記円環溝20を、一定の溝間隔20eを空けて設けることにより、噴霧装置周辺に多数の小さな乱れを発生させて、発生する音を小さくし、騒音を低減することができる。
具体的な例としては、溝幅20cが1.0mm、溝深さ20dが0.5mmである前記円環溝20を、噴出口16aの中心軸を中心とした半径1.5mm〜7.5mmの範囲の外蓋部正面14bに、噴出口16aの中心から径方向に1.5mm離れた位置を始点とし、0.5mmの溝間隔20eをおいて等間隔に設けた。
前記構成の外蓋部14を組み込んだ噴霧装置10に対し、前記条件と同様の条件で測定を行ったところ、騒音値は77.4dB(A特性)となり、円環溝20を設けない例と比べて、−2.1dB(A特性)の騒音低減効果があった。
円環溝20の溝間隔20eと騒音値との相関関係を図6に示す。円環溝20は溝間隔20eが0mmから増加するに従い騒音値が増加し、1.5mm以上で−1dBの騒音値比の減少効果を下回った。以上から、円環溝20の溝間隔20eは、0mmより大きくかつ1.0mm以下が好ましく、0mmのとき騒音値が最小となり、より好ましい。
前記実施形態によれば、外蓋部14の外側端面を有する外側端部14aの外面に相当する外蓋部正面14bに、噴出口16aと同心軸の同心円の複数の円環溝20を複数個備えることで、微粒化した液体の噴霧時と同時に噴出される圧縮気体の噴流により発生する、噴霧装置周辺に多数の小さな乱れを発生させて、発生する音を小さくし、噴霧時の騒音を低減できる。この構成により、粒子径の微細なミストを噴霧し、かつ噴霧時に発生する騒音の小さい噴霧装置を提供することができ、駅前又は街頭で利用するだけでなく、屋内等の静かな環境での暑熱対策としても利用することが可能となり、より多様な用途に利用することができる。
[実施形態の変形例]
図7Aは、前記した実施形態の構成に示すように外蓋部正面14bに円環溝20を設けた上で、外蓋部14の円筒側面に相当する外蓋部側面14cにも、噴出口16aの中心軸を中心とした円環溝20と同じ円環溝(言い換えれば、側部円環溝)20Aを設けた外蓋部14の外観図である。図7Bは、図7Aで示される外蓋部14の切断端面図である。外蓋部14に前記円環溝20と側部円環溝20Aとの両方を設けることにより、噴霧装置周辺に沿って生じる乱流がさらに抑えられ、外蓋部正面14bのみに円環溝20を設けた図2Aの構成より、さらに騒音を低減することができる。
具体的な例としては、溝幅20cが1.0mm、溝深さ20dは0.5mmである前記円環溝20を、外蓋部正面14bにおいては、噴出口16aの中心軸を中心とした半径1.5〜7.5mmの範囲に間隙なく設けている。さらに、この変形例では、外蓋部側面14cにおいては、外蓋部正面14bと外蓋部側面14cとの境界を始点とし、外蓋部側面14cの中心軸方向沿いに1〜4本の側部円環溝20Aを間隙無く設けた。
前記構成の外蓋部14を組み込んだ噴霧装置10に対し、前記条件と同様の条件で測定を行ったところ、騒音値は76.2dB(A特性)となり、側部円環溝20Aを設けない図2Aの構成と比べて、−3.3dB(A特性)、外蓋部正面14bにのみ溝を設けた図2Aの構成の噴霧装置と比べて、−1.0dB(A特性)の騒音低減効果があった。
側部円環溝20Aを外蓋部側面14cに設けた本数と騒音値の相関関係を図8に示す。側面に溝を設ける本数が増加するに従い騒音値は減少した。
なお、前記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせ又は実施例同士の組み合わせ又は実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態又は実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
本発明の前記態様にかかる噴霧装置は、液体を微細かつ低騒音で噴霧可能な噴霧装置であり、この噴霧装置は、空間又は物質の冷却、加湿、薬液噴霧、燃焼、又は、粉塵対策等に広く用いることが出来て、駅前又は街頭で利用するだけでなく、屋内等の静かな環境での暑熱対策としても利用することが可能となる。
10 噴霧装置
10a 噴霧装置本体部
11 液体流路
12 気体流路
13 内蓋部
13a 内側端面
14 外蓋部
14a 外側端部
14b 外蓋部正面
14c 外蓋部側面
15 気液混合部
16 噴出部
16a 噴出口
16b 管状流路
16c 気液混合流体流入口
17 噴霧装置蓋固定部
18 液体流入口
19 気体流入口
20 円環溝
20A 側部円環溝
20a 溝断面
20b 溝断面端
20c 溝幅
20d 溝深さ
20e 溝間隔
22 第1隙間
23 第2隙間
24 円環状の凸部
27 中心軸

Claims (4)

  1. 液体流路と気体流路とを有する噴霧装置本体部と、
    前記噴霧装置本体部の先端に配置されて、前記液体流路の開口を覆いかつ平らな内側端面を有する内蓋部と、
    前記噴霧装置本体部の先端に配置されて前記内蓋部を覆うとともに、前記気体流路の開口を覆いかつ前記内蓋部の前記内側端面に対向する平らな外側端面を持つ外側端部を有する外蓋部と、
    前記内蓋部と前記外蓋部との間に配置され、前記内蓋部の前記内側端面と前記外蓋部の前記外側端面との間の円板状の外形の空間で構成され、前記気体流路を流れる気体流と前記液体流路を流れる液体流とを混合する気液混合部と、
    前記内蓋部の前記内側端面の周方向の少なくとも1箇所に貫通して設けられて前記気液混合部と連通して、前記液体流路を流れる液体流を前記気液混合部に流入させる液体流入口と、
    前記内蓋部と前記外蓋部との間の前記気液混合部の側部に前記気液混合部と連通して配置されて、前記液体流入口から前記気液混合部に流入する前記液体流に向かって、前記気体流路を流れる気体流を前記気液混合部に流入させる気体流入口と、
    前記外蓋部の前記外側端面に貫通して設けられて前記気液混合部と連通し、前記気液混合部で前記気体流と前記液体流が混合して微粒化した液体を噴出する噴出口とを備え、
    前記外蓋部の前記外側端部の外面に相当する外蓋部正面に、前記噴出口と同心軸の同心円の複数の円環溝を備える、噴霧装置。
  2. 前記円環溝のそれぞれは、溝幅が0.25mm以上、2.0mm以下である、請求項1に記載の噴霧装置。
  3. 前記円環溝は、それぞれ、0mmより大きくかつ1.0mm以下の間隔を空けて設けられる、請求項1又は2に記載の噴霧装置。
  4. 前記外蓋部において、前記外蓋部の円筒側面に相当する外蓋部側面にも、前記噴出口の中心軸を中心とした側部円環溝を設ける、請求項1〜3のいずれか1つに記載の噴霧装置。
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