JP2018188109A - 車両用のシートパッド - Google Patents

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Abstract

【課題】パッド基材の変形を効果的に防止し得る車両用のシートパッドを提供する。【解決手段】発泡樹脂部材によりパッド基材12が形成された車両用のシートパッドにおいて、当該パッド基材12の湾曲した外周縁に倣うよう形成した補強部材30を、当該外周縁に沿うよう当該パッド基材12の外表面側に埋設する。更に、補強部材30を、パッド基材12の外周左側部を形成する左側支持壁部22の前縁に倣う左側補強部32と、外周右側部を形成する右側支持壁部24の前縁に倣う右側補強部33とを補強支持部52で連結するよう構成する。【選択図】図2

Description

この発明は、発泡樹脂部材からなるパッド基材により構成された車両用のシートパッドに関するものである。
乗用車等の乗員室内に設置されるシート100は、例えば図7に示すように、着座した乗員の下半身を支えるシートクッション102と、このシートクッション102の後部に傾動可能に設置されて乗員の上半身を支えるシートバック104と、シートバック104の上部に設置されて乗員の頭部を保護するヘッドレスト106とを備えるよう構成されていることが一般的である。このようなシートクッション102やシートバック104は、ポリウレタンフォーム等の発泡樹脂部材により形成されたシートパッドの表面をファブリックや合成皮革または皮革等の表皮材により形成されたシートカバーで覆う(カバーリングする)ように形成されている(例えば特許文献1)。
特許第5203691号公報
ここで、シートカバーは、所要のデザイン形状に形成したシートパッドに対して弛みがないように張設することが求められることから、前記特許文献1のように、ファブリックや合成皮革または皮革等の表皮材を縫製して袋状に形成するよう形成されたシートカバーの縫い代を、シートパッドに形成されたホグリング用の溝に引き込むことにより、シートパッドの表面形状に対して弛みなく張設される。このような袋状のシートカバーをシートパッドに被せる際や、表皮材の縫い代をホグリング用の溝に引き込む際に、シートパッドの外周縁が変形してしまうと、シートパッドのデザインが損なわれてしまう。このようなシートパッドの変形は、前述した特許文献1のように、シートパッドの上端部や側部等のシートパッドの外周縁側を構成する発泡樹脂部材の剛性を高くすることで抑制することができる。しかしながら、シートパッドを構成する発泡樹脂部材の硬度を完全に制御して製造することは極めて困難で、発泡体の硬度にばらつきが必然的に生じることから、カバーリング時のシートパッドの変形を完全に防止することは困難である。また、シートパッド自体が発泡樹脂部材により構成されるため、その弾性的な変形を防ぐことはできないことから、カバーリング時のシートパッドの変形を完全に防止することは困難である。このようなシートパッドの変形を防止するために、カバーリングを行う際にシートパッドの変形し易い部分に別に用意した部品を接着等してその剛性を高めることが行われているが、作業工数が増大するばかりでなく、作業者毎に部品の取付精度にばらつきが生じ、一定の品質を維持できない問題が発生することが懸念される。
また、近年は、シートデザインに対する要求の高まりを受け、シートパッドを複雑な曲面形状を有する立体形状に形成されることがあり、このようなケースではシートパッドの変形が起き易くなる。またシートパッドのデザイン性が高まるにつれ、肉厚が部分的に極めて薄くなる立体形状に形成されることがあり、このような場合は、カバーリング時のシートパッドの変形に限らず、例えば乗員によりシートパッドの外周縁が押されるなどによってシートパッドの変形を生じ易い問題が指摘される。
すなわち本発明は、パッド基材の変形を効果的に防止し得る車両用のシートパッドを提供することを目的とする。
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、
発泡樹脂部材によりパッド基材が形成された車両用のシートパッドにおいて、
前記パッド基材の湾曲した外周縁に倣うよう形成した補強部材が、当該外周縁に沿うよう当該パッド基材の外表面側に埋設されていることを要旨とする。
このように、パッド基材の外周縁に沿うよう補強部材を外表面側に埋設することにより、パッド基材を剛性の高い高密度な発泡樹脂部材を形成することなく、パッド基材の剛性を高め外周縁が変形するのを効果的に防止することができる。更に、パッド基材に補強部材を埋設することで、変形を防止する部材を別に取り付ける必要がないから、作業工数を低減できると共に一定の品質を維持することができる。
請求項2に係る発明は、
前記パッド基材の上部には、上方および前方に開放する凹形状に形成されたヘッドレスト装着部が設けられ、
前記ヘッドレスト装着部の前方の開口縁および上方の開口縁に倣う形状に形成された前記補強部材が当該ヘッドレスト装着部に埋設されていることを要旨とする。
このように、ヘッドレスト装着部の前方の開口縁および上方の開口縁に倣う形状に形成した補強部材を埋設することで、ヘッドレスト装着部の形状保持性を高めつつシートパッドのデザイン性を向上することができる。
請求項3に係る発明は、
前記補強部材は、前記パッド基材の外周左右側部の前縁から外周上部の上縁に亘って延在するよう形成されていることを要旨とする。
このように、パッド基材の外周左右側部の前縁から外周上部の前縁に亘って延在する形状に補強部材を形成することで、パッド基材の上部側の剛性を高めることができる。
請求項4に係る発明は、
前記補強部材は、前記パッド基材の外周左側部の前縁に倣う左側補強部と、前記パッド基材の外周右側部の前縁に倣う右側補強部とを補強支持部で連結するよう構成されたことを要旨とする。
このように、左右の補強部を補強支持部で連結するよう構成することで、補強部材のねじれ剛性を高めることができ、パッド基材をより安定的に補強することができる。
請求項5に係る発明は、
前記補強支持部は、前記パッド基材を支持するシートフレームの前側に位置するよう設けられると共に、当該補強支持部において左右に離間する複数箇所に後方へ突出する支持片が形成され、前記パッド基材を介してシートフレームにより当該支持片を支持し得るよう構成されていることを要旨とする。
このように、補強支持部において左右に離間する複数箇所に支持片を形成してシートフレームにより支持し得るようにすることで、補強部材自体の変形を効果的に防止できる。
本発明によれば、パッド基材の変形を効果的に防止することができる。
本発明のシートパッドからヘッドレストを分離した状態を示す正面図である。 シートパッドにおけるヘッドレスト装着部を拡大して示す要部拡大正面図である。 シートパッドにおけるヘッドレスト装着部を拡大して示す要部拡大平面図である。 (a)は補強部材の正面図であり、(b)は補強部材の平面図である。 補強部材を後方右下方から見た状態で示す斜視図である。 補強部材の第1の支持片の形成位置でシートパッドを縦断した切断部端面図である。 車両用のシートを示す斜視図である。
次に、本発明に係る車両用のシートパッドにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、車両用のシートパッドとして、乗用車等の乗員室内に設置されるシートのシートバックに用いられるものを例にして説明するが、これに限られるものではない。なお、本発明において、シートパッドを基準として乗員の背中を支持する支持面側を「前」とすると共に当該支持面の裏側を「後」とする。また、シートパッドに乗員が着座した際の乗員の右腕側となる側を「右」とすると共に左腕側となる側を「左」とする。
本発明に係るシートパッド10は、ウレタン樹脂等の発泡樹脂原料をシートバックの外形形状に合わせて発泡成形させて形成されたパッド基材12と、当該パッド基材12に埋設されると共にパッド基材12の外周縁に倣うよう形成した補強部材30とを備えている。そして、シートの骨格を形成するシートフレームSF(図6参照)に対して、全体を前側から覆うようにパッド基材12を被せた状態でシートフレームSFに支持されるようになっている。このパッド基材12は、図1に示すように、前面に形成された溝部12aにより乗員の上体を支持する複数のサポート部に区分するよう構成されている。具体的には、パッド基材12は、乗員の上体を後方から支持する中央サポート部14と、中央サポート部14の左右側部から前方へ張り出して乗員の上体を横から支持する左右のサイドサポート部16とを有する所謂バケットシート形状に形成されている。より細かくは、中央サポート部14は、乗員の背中を主に支持する上側のサポート領域14aと、乗員の腰部周辺を主に支持する下側のサポート領域14bとを有しており、左右のサイドサポート部16の夫々は、乗員の肩周り周辺部を横から主に支持する上側のサポート領域16aと、乗員の腰部周辺を主に支持する下側のサポート領域16bとを有するよう構成されている。そして、中央サポート部14と左右のサイドサポート部16の境界部分および各サポート部14,16における各サポート領域14a,14b,16a,16bの境界部分に前記溝部12aを設けるよう構成され、当該溝部12aの適宜位置に、シートカバーSC(図6参照)の固定用の固定部材(図示せず)が配置されている。ここで、シートカバーSCは、各サポート部14,16(サポート領域14a,14b,16a,16b)の形状に合わせて形成した複数の表皮材を縫い合わせることによりパッド基材12の外表面に密着する袋状に形成され、当該シートカバーSCをパッド基材12に被せた状態で、表皮材の縫い代を前側からパッド基材12の溝部12aに引き込んで固定部材に固定することで、シートカバーSCをパッド基材12に弛みなく固定し得るようになっている。
また、パッド基材12の上部(中央サポート部14の上部)には、乗員の頭部を支持するヘッドレストHRを取り付けるヘッドレスト装着部18が設けられている。このヘッドレスト装着部18には、上下に貫通するステー挿通孔20が左右に離間する位置に設けられており、ヘッドレストHRから下方に延在する支持ステーHRaを上方からステー挿通孔20に挿入し得るよう構成されている。なお、ステー挿通孔20に挿通された支持ステーHRaは、前記シートフレームSFに設けられた図示しないステー固定部に支持されるようになっている。
ここで、このヘッドレスト装着部18は、前記中央サポート部14よりも上方に延在してヘッドレストHRの左右側部に対向する前記左右のサイドサポート部16と、当該中央サポート部14の上部において左右のサイドサポート部16の後端部に連設する支持壁部26とにより前方および上方に開口する凹形状に形成されている。すなわち、ヘッドレスト装着部18にヘッドレストHRの下部側を収容した状態で取り付け得るようになっており、シートパッド10とヘッドレストHRとが連続した一体のデザイン形状を形成するようになっている。このように、前記左右のサイドサポート部16は、ヘッドレストHRにより支持された乗員の側頭部を支持する機能を併せ持った部位である。なお、以下の説明において、左右のサイドサポート部16の内で、ヘッドレスト装着部18を形成する部位を左側支持壁部22および右側支持壁部24と、左右のサイドサポート部16の後端部に連設する支持壁部26を後側支持壁部26と特に指称する場合がある。すなわち、左側支持壁部22がパッド基材12の外周左側部を形成し、右側支持壁部24がパッド基材12の外周右側部を形成している。
ここで、左側支持壁部22、右側支持壁部24および後側支持壁部26の外側面は、ヘッドレスト装着部18の開口縁に近づくにつれて厚みが漸減する丸みを帯びた曲面形状に形成されて、ヘッドレスト装着部18の開口縁の断面が鋭角状をなすよう形成されている。また、左側支持壁部22および右側支持壁部24の前縁部は、上端部から下方に向かうにつれて相互に離間する傾斜状に形成されて、当該ヘッドレスト装着部18の前方開口が略台形状をなすよう形成されている。また左側支持壁部22および右側支持壁部24の上縁部は、前端部から後方に向かうにつれて僅かに近接するよう形成され、後側支持壁部26の上縁部は、左右方向の中心で後方に僅かに突出する円弧状に形成されると共に、左側支持壁部22、右側支持壁部24の上縁部と後側支持壁部26の上縁部との連設部38が円弧状に湾曲して連続した湾曲形状に形成されている。
前記補強部材30は、図2、図3に示すように、パッド基材12の外周上部の上縁に沿うよう当該パッド基材12の外表面側に埋設されており、前記ヘッドレスト装着部18を補強してその変形を防止するよう構成される。この補強部材30は、ヘッドレスト装着部18の前方の開口縁(左側支持壁部22の前端縁、右側支持壁部24の前端縁)および上方の開口縁(左側支持壁部22の上端縁、右側支持壁部24および後側支持壁部26の上端縁)に倣う湾曲形状に形成されており、当該ヘッドレスト装着部18の外周縁を補強して座屈等の変形を防止するよう構成される。
具体的に、本実施例の補強部材30は、ヘッドレスト装着部18の前端縁を補強する左側補強部32および右側補強部33と、ヘッドレスト装着部18の上端縁を補強する上側補強部44とを備えており、ヘッドレスト装着部18の外周左右側部の前縁から外周上部の上縁に亘って延在する湾曲形状に形成されている。ここで、左側補強部32は、パッド基材12の外周左側部の前縁に倣うようヘッドレスト装着部18における左側支持壁部22の前縁に沿って延在し、右側補強部33は、パッド基材12の外周右側部の前縁に倣うようヘッドレスト装着部18における右側支持壁部24の前縁に沿って延在するよう形成されている。なお、この補強部材30は、ポリプロピレン等の合成樹脂により一体成形された左右対称の部材として構成されている。
前記左側補強部32および右側補強部33の夫々は、内側補強壁部34と、当該内側補強壁部34の外側に対向する外側補強壁部36と、当該当該内側補強壁部34および当該外側補強壁部36の前端部を連結すると共に対応する左側支持壁部22および右側支持壁部24の前端縁に沿って延在する連設部38とを備えている。そして、補強部材30を埋設した状態で、左側補強部32および右側補強部33の各内側補強壁部34が、対応する左側支持壁部22および右側支持壁部24においてヘッドレスト装着部18に臨む壁面側に位置し、左側補強部32および右側補強部33の各外側補強壁部36が、対応する左側支持壁部22および右側支持壁部24の外側面側に位置し、左側補強部32および右側補強部33の連設部38が、対応する左側支持壁部22および右側支持壁部24の前端縁(外表面)に近接位置するよう構成されている。また、連設部38の縁部は円弧状に湾曲するよう形成され、当該左側補強部32および右側補強部33の剛性を高めるよう構成してある。更に、前記内側補強壁部34と外側補強壁部36との間に、当該内側補強壁部34および当該外側補強壁部36を連結する支持部40(図5参照)が設けられており、内側補強壁部34および外側補強壁部36が近接または離間するように撓み変形するのを防止するよう構成されている。これにより、左側補強部32および右側補強部33が埋設された左側支持壁部22および右側支持壁部24の夫々の厚み方向の剛性を高め、当該左側支持壁部22および右側支持壁部24の夫々を左右から圧縮するような力の作用に伴う変形を防止している。また、外側補強壁部36の後端部は、外側に向けて円弧状に湾曲して折り返す第1の湾曲支持部42が設けられており、外側補強壁部36の剛性を高めて、左側支持壁部22および右側支持壁部24の形状安定性を高めるようにしてある。
前記上側補強部44は、左側支持壁部22および右側支持壁部24の上端縁に沿って延在する第1の上側補強壁部46と、後側支持壁部26の上端縁に沿って延在する第2の上側補強壁部48とを備えて平面視でコ字状をなすよう形成されており、補強部材30を埋設した状態で、当該第1の上側補強壁部46および第2の上側補強壁部48が対応する左側支持壁部22、右側支持壁部24および後側支持壁部26の上端縁(外表面)に近接位置するよう構成されている。また、第1の上側補強壁部46および第2の上側補強壁部48の外側端部には、下側に向けて円弧状に湾曲して折り返す第2の湾曲支持部50が設けられており、上側補強部44の剛性を高めてその変形を防止するようになっている。
また、補強部材30は、図4、図5に示すように、前記左側補強部32および右側補強部33の各内側補強壁部34の後端部に連設する補強支持部52が左右方向に延在するよう設けられている。この補強支持部52には、前後に貫通する貫通孔54が左右方向に離間する複数箇所(実施例では6箇所)で開口するよう設けられており、パッド基材12を形成する発泡樹脂原料が貫通孔54に入り込んだ状態で発泡硬化することで、補強部材30とパッド基材12とが結合して両部材の一体性を高めるようにしてある。
また、補強支持部52には、前方へ突出する突出部56が左右方向に離間する複数箇所(実施例では3箇所)に形成されると共に、各突出部56の突出端部に前後に貫通する係合孔56aが開口するよう設けられている。本実施例では、補強支持部52における左右の中間および左右の両端部に位置するよう突出部56を夫々設けてある。そして、補強部材30をパッド基材12に埋設した状態で、この突出部56の係合孔56aがヘッドレスト装着部18の下部前面側に露出するよう構成されており、シートを装飾する飾り部材K(図6参照)に設けた係合部Kaを係合孔56aに前側から差し込んで係合させることにより、飾り部材Kをパッド基材12に取り付け得るようになっている。なお、飾り部材Kは、前記突出部56の係合孔56aに合わせて形成されたシートカバーSCの開口部を挿通した状態で係合部を差し込んで係合されるものである。
また、前記補強支持部52の後面側には、左右方向に離間する複数箇所(実施例では6箇所)に、後方へ突出する支持片58,60が形成されている。本実施例では、補強支持部52の後面側において、各突出部56を挟む左右に隣接位置するよう前記支持片58,60を夫々設けてある。すなわち、左右の中間に位置する突出部56に対応して一対の第1の支持片58が設けられ、左右の両端部に位置する突出部56の夫々に対応して一対の第2の支持片60が設けられている。各支持片58,60は、シートパッド10を支持する前記シートフレームSFの前側に位置するよう設けられており、補強部材30(補強支持部52)が後方へ撓むよう変形した際に、パッド基材12を挟んでシートフレームSFにより各支持片58,60が支持されることで、当該撓み変形を抑制して補強部材30の破損を防止するようになっている。
ここで、第1の支持片58は、補強支持部52の上下方向に延在する板状に形成されると共に後端部に円弧状凹部58aが形成されている。ここで、円弧状凹部58aは、シートフレームSFを構成する金属管の管径に合わせた曲率で形成されており、乗員がシートパッド10に凭れる様な姿勢を採った場合などに補強支持部52の中央部が後方へ撓むことで、パッド基材12を挟んでシートフレームSFが第1の支持片58の円弧状凹部58aに噛み合うようになっている。また、第2の支持片60は、補強支持部52の上下方向に延在する板状に形成されると共に、その後端部が下方へ向かうにつれて後方へ傾斜する傾斜状に形成されており、パッド基材12を挟んで第2の支持片60の傾斜部がシートフレームSFにより支持されるようになっている。
次に、前述したシートパッド10の製造方法に関して概略説明する。本発明に係るシートパッド10は、型締めした際にパッド基材12の形状に合わせたキャビティを形成する複数の成形型内に補強部材30を配置した状態で、ウレタン樹脂等の発泡樹脂原料をキャビティ内に充填して、発泡樹脂原料を発泡硬化させることにより形成される。ここで、成形型の内で下成形型の型面が、シートパッド10(パッド基材12)の前面側に合わせた形状に形成され、シートパッド10(パッド基材12)の前面が下側を向く寝かせた姿勢で発泡成形が行われるよう構成される。
また、下成形型には、パッド基材12に埋設される補強部材30の配置位置(ヘッドレスト装着部18)に対応する位置に、キャビティ内に突出する位置決め突部が形成されている。成形型を型開きした状態において、補強部材30における左側補強部32および右側補強部33の前縁部(前述した第1の湾曲支持部42)を下成形型の型面に向き合わせた下向きの姿勢で位置決め突部と係合することで、キャビティの所定位置に補強部材30が配置されるようになっている。補強部材30を所定位置に位置決めした後に成形型を型閉めし、当該成形型のキャビティ内に発泡樹脂原料を充填して発泡硬化させることで、パッド基材12(ヘッドレスト装着部18)に補強部材30が埋設されたシートパッド10を一体成形することができる。
すなわち、前述した本発明に係る車両用のシートパッド10によれば、シートパッド10の外周縁に沿うよう補強部材30を外表面側に埋設することにより、パッド基材12の外周縁が補強部材30により支持され、カバーリング時等にパッド基材12の外周縁が変形するのを効果的に防止できる。特に、パッド基材12の外周左右側部の前縁から外周上部の上縁に亘って延在する形状に補強部材30を形成することで、パッド基材12の上部側の剛性を高めることができる。また、パッド基材12を高密度の発泡体により形成することなくパッド基材12の外周縁に必要な剛性を確保して変形を防止できる。更に、補強部材30がパッド基材12に埋設されていることにより、当該パッド基材12の変形を防止するための部材をパッド基材12に後工程で取り付ける等の工程が必要なく、作業効率が格段に高くなると共に一定の品質を維持することができる。
また、パッド基材12の外表面側に位置するよう補強部材30を埋設することで、パッド基材12の肉厚を薄くしても剛性を確保して形状安定性を維持することができる。すなわち、本発明に係るシートパッド10のように、ヘッドレストHRとのデザインの一体性を実現するためにヘッドレスト装着部18の薄肉状部分を形成した場合でも、ヘッドレスト装着部18の前方の開口縁および上方の開口縁に倣う形状に形成した補強部材30を埋設することで、ヘッドレスト装着部18の剛性を確保することができ、ヘッドレスト装着部18の形状保持性を高めつつシートパッド10のデザインを多様化することが容易に実現可能となる。
また、補強部材30の左側補強部32および右側補強部33を補強支持部52で連結するようにしたことで、補強部材30のねじれ剛性を高めることができる。更に、シートパッド10を支持するシートフレームSFの前側に対応する位置に補強部材30(補強支持部52)を埋設すると共に、当該補強部材30(補強支持部52)に支持片58,60を形成して、当該補強部材30が後方へ撓むよう変形した際にパッド基材12を介してシートフレームSFで各支持片58,60が支持されるようにすることにより、当該補強部材30の変形を抑制して損傷等を防止することができるから、補強部材30によるパッド基材12の補強効果が損なわれることはない。また、乗員がシートパッド10に凭れる様な姿勢を採った場合などに補強支持部52の中央部が後方へ撓んだ際に、パッド基材12を挟んでシートフレームSFが第1の支持片58の円弧状凹部58aに噛み合うことで、埋設された補強部材30がパッド基材12の所定位置に保持され、パッド基材12の内部で補強部材30が位置ズレするような不具合を効果的に防止できる。
また、補強部材30の左右の端部側に位置するよう第2の支持片60を設けることで、シートパッド10のサイドサポート部16(ヘッドレスト装着部18の左側支持壁部22や右側支持壁部24)を後方へ押すような力が作用した場合に、当該パッド基材12を介してシートフレームSFで第2の支持片60が支持して補強部材30の変形を抑制することで、当該サイドサポート部16の変形を抑制でき、サイドサポート部16の形状保持性を高めることができる。更に、各支持片58,60を補強部材30の突出部56に対応して設けることで、シートを装飾する飾り部材Kに設けた係合部Kaを、突出部56に設けた係合孔56aに前側から差し込んだ際に補強部材30がシートフレームSFで支持され、係合部Kaを係合孔56aに容易に係合することができる。
(変更例)
本発明に係る車両用のシートパッドは、実施例に例示した形態に限らず種々の変更が可能である。以下に、変更例の一例を示す。
(1) 車両用シートのシートバックに用いられるシートパッドを例にしたが、これに限られるものではなく、乗員が着座するシートクッションに用いられるシートパッドであってもよい。
(2) 補強部材は左右対称に形成する必要はなく、パッド基材の外周縁に倣う形状に形成されていればよい。また、パッド基材の外周前縁に倣うよう補強部材を形成したが、パッド基材の外周後縁に倣うよう補強部材を形成して当該後縁に沿うようパッド基材の外表面側に補強部材を埋設するようにしてもよい。
(3) 補強部材を合成樹脂により一体成形するようにしたが、金属等により形成してもよく、また複数の部材を組み合わせて補強部材を形成するようにしてもよい。
12 パッド基材,18 ヘッドレスト装着部,
22 左側支持壁部(パッド基材の外周左側部),
24 右側支持壁部(パッド基材の外周右側部),30 補強部材,32 左側補強部
33 右側補強部,52 補強支持部,58 第1の支持片(支持片),
60 第2の支持片(支持片),SF シートフレーム

Claims (5)

  1. 発泡樹脂部材によりパッド基材が形成された車両用のシートパッドにおいて、
    前記パッド基材の湾曲した外周縁に倣うよう形成した補強部材が、当該外周縁に沿うよう当該パッド基材の外表面側に埋設されている
    ことを特徴とする車両用のシートパッド。
  2. 前記パッド基材の上部には、上方および前方に開放する凹形状に形成されたヘッドレスト装着部が設けられ、
    前記ヘッドレスト装着部の前方の開口縁および上方の開口縁に倣う形状に形成された前記補強部材が当該ヘッドレスト装着部に埋設されている請求項1記載の車両用のシートパッド。
  3. 前記補強部材は、前記パッド基材の外周左右側部の前縁から外周上部の上縁に亘って延在するよう形成されている請求項1または2記載の車両用のシートパッド。
  4. 前記補強部材は、前記パッド基材の外周左側部の前縁に倣う左側補強部と、前記パッド基材の外周右側部の前縁に倣う右側補強部とを補強支持部で連結するよう構成された請求項1〜3の何れか一項に記載の車両用のシートパッド。
  5. 前記補強支持部は、前記パッド基材を支持するシートフレームの前側に位置するよう設けられると共に、当該補強支持部において左右に離間する複数箇所に後方へ突出する支持片が形成され、前記パッド基材を介してシートフレームにより当該支持片を支持し得るよう構成されている請求項4記載の車両用のシートパッド。
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