JP2018182550A - 画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】映画等の撮影現場において、画角の確認と同時に編集作業時と同等の画質確認を実現する。【解決手段】画像データ中の注目領域を設定する注目領域設定手段と、前記注目領域に対してユーザの所望する画質を実現するための画像処理を行う第一の画像処理手段と、前記画像データ全体に対して前記第一の画像処理手段と略一致する画質を高速に実現するための画像処理を行う第二の画像処理手段と、前記第一の画像処理手段で生成された画像データと前記第二の画像処理手段で生成された画像データを合成するための画像合成手段と、を備えることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、静止画あるいは動画を表示する画像表示に関する。
現在の映画製作における撮影は、RAWデータでのデジタル撮影が一般的になりつつあり、解像度も従来の2Kから4Kへと向上している。また、必ずと言っていいほど撮影後に編集作業(例えばRAW現像処理、カット編集、グレーディング、CG合成等)が行われる。そのため、編集に適した動画を撮影するためには、撮影現場で編集時と同じ現像パラメータでRAW現像処理を行い、カメラの設定や照明等の撮影条件を調整できることが望ましい。これを効率的に行うためには、4K解像度のRAWデータをキャプチャしながら実時間で編集作業時と同等の現像処理を行う必要がある。
しかしながら、編集作業時に4K解像度のRAWデータに適用する現像処理は、偽色緩和処理、ノイズリダクション処理、レンズ収差補正処理等の高画質化処理が含まれているため非常に処理負荷が高い。よって、これをそのまま撮影現場で適用することは難しい。
そこで、RAW現像処理を高速化するための技術が従来技術として知られている(特許文献1)。これは、拡大表示時には光学系の補正処理を行い、FIT表示時は光学系の補正処理を行わないように現像パラメータを変更することで処理負荷を軽減させるものであった。
しかしながら、従来技術は、拡大表示を前提とした処理であるため、編集時の画質と画角の両方を同時に確認しながらカメラ設定や照明等の撮影条件を決定したいというユーザの要望には対応できないという課題があった。
そこで本発明では、映画等の撮影現場において、画角の確認と同時に編集作業時と同等の画質確認を実現することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る画像処理装置は、
画像データ中の注目領域を設定する注目領域設定手段と、前記注目領域に対してユーザの所望する画質を実現するための画像処理を行う第一の画像処理手段と、前記画像データ全体に対して前記第一の画像処理手段と略一致する画質を高速に実現するための画像処理を行う第二の画像処理手段と、前記第一の画像処理手段で生成された画像データと前記第二の画像処理手段で生成された画像データを合成するための画像合成手段と、を備えることを特徴とする。
画像データ中の注目領域を設定する注目領域設定手段と、前記注目領域に対してユーザの所望する画質を実現するための画像処理を行う第一の画像処理手段と、前記画像データ全体に対して前記第一の画像処理手段と略一致する画質を高速に実現するための画像処理を行う第二の画像処理手段と、前記第一の画像処理手段で生成された画像データと前記第二の画像処理手段で生成された画像データを合成するための画像合成手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置によれば、デジタルシネマ製作ワークフローにおいて画質問題に起因する再撮影のリスクを減少し、さらに撮影時の撮影条件決定作業を効率化するという効果を奏する。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施例における画像処理装置のシステム構成を示す図である。
画像処理装置は、CPU101、RAM102、ROM103、HDD104、入力インタフェース(I/F)105、表示インタフェース(I/F)107、撮像インタフェース(I/F)109、システムバス111で構成される。入力I/F105は、例えばUSBやIEEE1394等のシリアルバスインタフェイスである。入力I/F105は、ユーザが各種操作指示を行うためのキーボードやマウスなどの入力装置106を接続する。出力I/F107は、例えばDVIやHDMI(登録商標)等の画像出力インタフェースであり、液晶ディスプレイなどの表示装置108を接続する。撮像I/F109は、例えば、3G/HD−SDIやHDMI等の画像入力インタフェースであり、デジタルカメラやデジタルビデオカメラ、デジタルシネマカメラなどの撮像装置110を接続する。
以下では、CPU101がHDD104に格納された各種ソフトウェア(コンピュータプログラム)を動作させることで実現する各種処理について述べる。
まず、CPU101はHDD104に格納されている画像処理アプリケーションを起動し、RAM102に展開するとともに、表示装置108にユーザインタフェース(UI)を表示する。続いて、HDD104に格納されている各種データ、撮像装置110で撮像された画像、入力装置106からの指示などがRAM102に転送される。さらに、画像処理アプリケーション内の処理に従って、RAM102に格納されているデータはCPU101からの指令に基づき各種演算を行う。そして、演算結果を表示装置108に表示したり、HDD104に記憶したりする。
次に、本発明による画像処理アプリケーションについて述べる。冒頭でも述べたように、例えば映画等の撮影現場では、編集作業時に実行されるRAW現像処理と同じ処理を適用して画質を確認したいという要求がある。そこで、本実施例では、RAW動画データ上の注目領域に対してはユーザが所望する画質(編集作業時の画質)を実現するためのRAW現像処理を行い、画像全体に対しては高速処理を実行可能な高速RAW現像処理を行う。そして、これら2つの現像結果を合成して出力することで、画角の確認と編集作業時と同等の画質確認の2つを同時に実現する。なお、本実施例では、RAW動画データを一般的なベイヤー配列で構成されたフレーム画像データの集合であるとして以降の説明を行う。
<画像処理装置の論理構成>
図2は、本実施例における画像処理装置の論理構成を示すブロック図である。
図2は、本実施例における画像処理装置の論理構成を示すブロック図である。
画像データ取得部201は、CPU101からの指示に基づき、撮像装置110あるいはHDD104からRAW動画データを取得する。注目領域情報取得部202は、CPU101からの指示に基づき、注目領域情報をHDD104あるいは入力装置106から取得する。高画質RAW現像処理部203は、CPU101からの指示に基づき、RAW動画データ中の処理対象フレーム画像データの注目領域に対して高画質RAW現像処理を行い、高画質RAW現像済画像データを生成する。生成した画像データはRAM102に記憶される。高速RAW現像処理部204は、CPU101からの指示に基づき、RAW動画データ中の処理対象フレーム画像データ全体に対して高速RAW現像処理を行い、高速RAW現像済画像データを生成する。生成した画像データはRAM102に記憶される。画像データ出力部205は、CPU101からの指示に基づき、高画質RAW現像済画像データと高速RAW現像済画像データを表示装置108やHDD104などに出力する。
<メイン処理フロー>
以下では、図2で説明した画像処理装置の論理構成における各処理の詳細について、図3のフローチャートを用いて説明する。
以下では、図2で説明した画像処理装置の論理構成における各処理の詳細について、図3のフローチャートを用いて説明する。
ステップS301において、画像データ取得部201は、入力画像データとして幅W、高さHの解像度のRAW動画データを取得する。
ステップS302において、注目領域情報取得部202は、予め設定された注目領域情報を取得する。注目領域情報とは、少なくとも領域の位置と大きさを含む情報であり、例えば本実施例では図6に示すように、領域の中央座標(Xroi,Yroi)と領域の幅Wroiと高さHroiで構成される。なお、注目領域の大きさは、画像処理装置の性能に合わせて高画質RAW現像処理を実時間で実行可能なサイズに設定されているものとする。
ステップS303において、高画質RAW現像処理部203は、ステップS301で取得したRAW動画データ中の処理対象フレーム画像データの注目領域に対して高画質RAW現像処理を行い、幅Wroi、高さHroiの解像度の高画質RAW現像済画像データを生成する。高画質RAW現像処理の詳細は後述する。
ステップS304において、高速RAW現像処理部204は、ステップS301で取得したRAW動画データ中の処理対象フレーム画像データ全体に対して高速RAW現像処理を行い、幅W、高さHの解像度の高速RAW現像済画像データを生成する。高速RAW現像処理の詳細は後述する。
ステップS305において、画像データ出力部205は、ステップS303で生成した高画質RAW現像済画像データとステップS304で生成した高速RAW現像済画像データを合成して表示画像データを生成し、出力する。本実施例における表示画像データを図7に示す。注目領域については高画質RAW現像済画像データが表示され、注目領域以外は高速RAW現像済画像が表示されるように、それぞれの画像を合成した画像データとなっている。
<高画質RAW現像処理>
以下では、図3のステップS303における高画質RAW現像処理の詳細について、図4のフローチャートを用いて説明する。
以下では、図3のステップS303における高画質RAW現像処理の詳細について、図4のフローチャートを用いて説明する。
ステップS401において、ステップS302で取得した注目領域情報に基づき、ステップS301で取得したRAW動画データ中の処理対象フレーム画像データから、注目領域に対応する画像データを取得する。つまり、幅Wroi、高さHroiの解像度のベイヤー配列で構成された画像データを得る。なお、後述する各種フィルタ処理のアルゴリズムによっては処理対象画素の周辺画素の情報を必要とする場合があるため、注目領域の上下左右に数画素のマージンを持たせて取得するようにしてもよい。
ステップS402において、ステップS401で取得した注目領域の画像データに対して公知のホワイトバランス処理を行う。
ステップS403において、ステップS402で得られるホワイトバランス処理後の画像データに対してデベイヤー処理を行う。デベイヤー処理とは、ベイヤー配列の画像データから各画素に対してRGBの全ての色成分の揃った画像データに変換する処理である。ベイヤー配列の状態では、各画素はR、G、Bのどれか1つの色成分しか保持していないため、それ以外の色成分については周囲の画素から補間処理によって埋める必要がある。この補間処理には、バイリニア法やバイキュービック法などの基本的な補間手法を用いてもよいし、例えば色の相関を用いて高画質化を図る手法などを用いてもよい。様々なデベイヤーアルゴリズムが適用可能である。また、偽解像緩和処理や偽色処理などを同時に適用するようにしてもよい。
ステップS404において、ステップS403で得られるデベイヤー処理後の画像データに対して、エッジ保存型平滑化フィルタであるバイラテラルフィルタを用いてノイズリダクション処理を行う。なお、ノイズリダクション処理には、様々な公知のノイズリダクションアルゴリズムを適用可能である。例えば、基本的な平滑化フィルタやメディアンフィルタを用いてもよい。
ステップS405において、ステップS404で得られるノイズリダクション処理後の画像データに対して、ICCプロファイルを用いて撮像装置のデバイスRGBからsRGBなどの規定の色空間への色変換処理を行う。なお、この色変換処理にはICCプロファイルを用いる方法以外にも、例えばLUTやマトリクスを用いる方法など様々な色変換処理が適用可能である。
ステップS406において、ステップS405で得られる変換処理後の画像データに対してガンマ補正処理を行う。
ステップS407において、ステップS406で得られるガンマ補正処理後の画像データに対してアンシャープマスク法によりエッジ強調処理を行う。なお、エッジ強調処理には、アンシャープマスク法以外にも公知の様々なエッジ強調アルゴリズムが適用可能である。
<高速RAW現像処理>
以下では、図3のステップS304における高速RAW現像処理の詳細について、図5のフローチャートを用いて説明する。
以下では、図3のステップS304における高速RAW現像処理の詳細について、図5のフローチャートを用いて説明する。
ステップS501において、ステップS301で取得したRAW動画データ中の処理対象フレーム画像データを取得する。つまり、幅W、高さHの解像度のベイヤー配列で構成された画像データが得られることになる。
ステップS502において、ステップS501で取得した画像データに対してホワイトバランス処理を行う。ステップS402と同様な処理であるため詳細な説明は省略する。
ステップS503において、ステップS502で得られるホワイトバランス処理後の画像データに対してデベイヤー処理を行う。ステップS403と同様な処理であるため詳細な説明は省略する。
ステップS504において、ステップS503で得られるデベイヤー処理後の画像データに対して色変換処理を行う。ステップS405と同様な処理であるため詳細な説明は省略する。
ステップS505において、ステップS504で得られる色変換処理後の画像データに対してガンマ処理を行う。
以上の処理により、注目領域に対しては編集作業時と同等の高画質なRAW現像処理を適用し、それ以外の領域に対しては高速なRAW現像処理を適用することで、ユーザの所望する画質の確認と画角の確認の両方を同時に実現することができる。
なお、本実施例では、注目領域をHDD等から取得する例について説明したが、この代わりに注目領域情報をユーザに設定させてもよい。図8に注目領域設定UIの例を示す。ユーザは、注目領域の中央座標(Xroi,Yroi)と領域の幅Wroi、高さHroiの情報をエディットボックスを通して入力する。この際、設定された注目領域に対して、高画質RAW現像処理を実時間で実行可能かどうかを判定し、実時間で実行できない場合には実時間で処理できない旨の警告を、画面表示あるいは音声等でユーザに提示する。なお、判定処理は、例えば1フレームの画像データに対して実際に処理を行うことで実行する。あるいは、予め実時間で処理可能な注目領域の大きさの最大値を決めておき、これに基づきユーザからの入力を制限するようにしてもよい。なお、本実施例では、エディットボックスによる領域設定方法について示したが、ユーザによる領域設定方法はこれに限るものではない。例えば、マウスや視線入力デバイス等を使用して座標と大きさを設定するようにしてもよいことは言うまでもない。
また、高画質RAW現像処理および高速RAW現像処理の処理内容や処理順は、本実施例で説明した処理に限るものではない。つまり、注目領域にはユーザが所望する画質を実現するための高画質RAW現像処理を適用し、それ以外の領域には広範囲に実時間処理を実現するための高速RAW現像処理を適用するようなものであれば、どのような処理、および処理順であってもかまわない。例えば、注目領域に対しては、高画質RAW現像処理に偽色緩和処理やレンズ収差補正処理等のその他の高画質化処理が含まれていてもよい。また、高速RAW現像処理についても、デベイヤー処理をより高速に行うために縦横それぞれの解像度を半分に落とした処理にするなど、あらゆる高速化処理を適用可能である。さらに、高速RAW現像処理全体を高画質RAW現像処理全体よりも前に実行してもよいし、あるいはこれらを並列に実行してもよいことは言うまでもない。
なお、本実施例で説明した処理を実行するかどうかをユーザに選択させる表示モード設定手段を設け、ユーザによる実行意思があるときにだけ本実施例で説明した処理を適用するようにしてもかまわない。例えば、画像全体を同一のパラメータでRAW現像して表示するプレビューモードと、本実施例で説明した処理を適用することでユーザの所望する画質を確認するための表示モードを設け、後者のモードが選択されたときにだけ、本実施例で説明した処理を適用するようにしてもよい。
実施例1では、画像処理アプリケーションにRAW動画データを入力し、画像全体と注目領域のそれぞれに対して異なる現像パラメータで現像処理を行うことで画像データを生成し、これを出力する処理について説明した。本実施例では、注目領域の現像処理後の画像データに対して、さらに画質評価処理を行い、この画質評価値を画像データとともに出力する処理について説明する。
図13は、本実施例における画像処理装置の論理構成を示すブロック図である。図2で説明した実施例1における画像処理装置の論理構成を示すブロック図に画質評価処理部1301が付加された構成となっている。
画質評価処理部1301は、CPU101からの指示に基づき、高画質RAW現像済画像に対して画質評価処理を行い、画質評価値を導出する。なお、実施例1との重複部分については説明は省略する。
以下では、図13で説明した画像処理装置の論理構成における各処理の詳細について、図9のフローチャートを用いて説明する。
ステップS901において、画像データ取得部201は、入力画像データとして幅W、高さHの解像度のRAW動画データを取得する。
ステップS902において、注目領域情報取得部202は、予め設定された注目領域情報を取得する。注目領域情報とは、少なくとも領域の位置と大きさを含む情報であり、例えば図6に示すように、領域の中央座標(Xroi,Yroi)と領域の幅Wroiと高さHroiで構成される。なお、注目領域の大きさは、画像処理装置の性能に合わせて高画質RAW現像処理を実時間で実行可能なサイズに設定されている必要ものとする。
ステップS903において、高画質RAW現像処理部203は、ステップS901で取得したRAW動画データ中の処理対象フレーム画像データの注目領域に対して高画質RAW現像処理を行い、幅Wroi、高さHroiの解像度の高画質RAW現像済画像データを生成する。高画質RAW現像処理の詳細は、実施例1と同様であるため説明は省略する。
ステップS904において、画質評価処理部1301は、ステップS903で生成された高画質RAW現像済画像データに対して画質評価処理を行い、画質評価値を算出する。画質評価処理の詳細は後述する。
ステップS905において、高速RAW現像処理部204は、ステップS901で取得したRAW動画データ中の処理対象フレーム画像データ全体に対して高速RAW現像処理を行い、幅W、高さHの解像度の高速RAW現像済画像データを生成する。高速RAW現像処理の詳細は、実施例1と同様であるため説明は省略する。
ステップS906において、画像データ出力部205は、ステップS903で生成した高画質RAW現像済画像データとステップS905で生成した高速RAW現像済画像データを合成して表示画像データを生成し、ステップS904で算出した画質評価値とともに出力する。本実施例における表示画像の表示方法の例を図10に示す。例えば、注目領域については高画質RAW現像済画像データを表示し、注目領域以外は高速RAW現像済画像を表示する。さらに注目領域の画質評価値を画像の上に重畳表示する(図10(a))。一方、画像全体に対して高速RAW現像処理済画像を表示し、これに注目領域の画質評価値を重畳表示することも考えられる(図10(b))。例えば、本実施例では、図10(a)の方法で情報を提示する。
<画質評価処理>
本実施例では、ノイズを評価対象の画質項目として説明を行う。画像に対する画質評価値としてノイズ量を算出する方法について、図14のフローチャートを用いて説明する。
本実施例では、ノイズを評価対象の画質項目として説明を行う。画像に対する画質評価値としてノイズ量を算出する方法について、図14のフローチャートを用いて説明する。
ステップS1401において、高画質RAW現像済画像データ中の各画素のRGB値を取得する。
ステップS1402において、各画素のRGB値に対してRGB値から3刺激値であるXYZ値への変換処理を行う。変換はsRGB、AdobeRGBなど規定の方法で行う。
ステップS1402において、各画素のRGB値に対してRGB値から3刺激値であるXYZ値への変換処理を行う。変換はsRGB、AdobeRGBなど規定の方法で行う。
α、β、γ、a11〜a33は規定の係数である。
ステップS1403において、各画素のXYZ値をCIEで規定されている変換式を用いてLab値に変換する。
ステップS1404において、各画素のLabを用いて標準偏差σL、σa、σbを計算する。
ステップS1405において、評価値Pとして各標準偏差を重みづけした和を計算する。
なお、重み係数A、B、Cは任意の係数であり、明度Lと色成分abで知覚されるノイズ量と一致するように予めA、B、Cの値を決定しておけば、知覚に一致したノイズ量Pを計算することができる。なお、算出方法は これに限らず、たとえば、ウィーナースペクトルやRMS粒状度などでもよいが、算出したノイズ量と知覚されるノイズ強度が一致していることが望ましい。また、複数フレーム間の画像を解析して動画のノイズ量を計算してもよい。
なお、本実施例ではノイズ量を画質評価処理の対象として説明したが、ノイズ以外にも階調性、コントラスト、フォーカス、ジャギー、ジャーキネス、色再現性など他の画質項目を画質評価処理の対象として設定してもよい。また、これらを複数組み合わせて画質評価処理を実行してもかまわない。
以上説明した処理により、ユーザの所望する画質と画角の両方を同時に確認可能にし、さらに画質評価値を算出して表示することで画質の定量的な確認を実現する。
なお、実施例1と同様に、高速RAW現像処理を高画質RAW現像処理よりも前に実行してもよいことは言うまでもない。
本実施例では、実施例1で説明した各処理を実行する画像処理装置の処理能力が低い場合に、注目領域に対する処理を優先的に実行することで画質確認の精度を保つ方法について説明する。
画角の確認とユーザの所望する画質の確認を適切に行うためには、実施例1で説明した各処理が実時間で終わっている必要がある。例えば、24fpsの動画を処理する場合は、1/24秒以内に、全ての処理が終わっている必要がある。しかし、これらの処理を実行する画像処理装置の処理能力が低い場合、全ての処理が実時間に間に合わない可能性がある。もし、これらの処理が実時間に終わらない場合、表示にコマ落ちが発生してしまう。つまり、24fpsの動画が例えば1コマ置きの12fpsで表示されるような状態が発生し、これにより動画の画質確認を適切に行うことは難しくなる。例えば、映画等の撮影現場では、画像処理装置として性能のそれほど高くないノートPCを利用することが多々あり、このようなケースでは前述の問題が発生する可能性が高い。
本実施例では、注目領域に対する処理を優先的に実行し、残りの時間で注目領域以外に対する処理を実行することで注目領域のコマ落ちを抑制する。注目領域以外については優先度を落として処理を行うために、場合によってはコマ落ちが発生することになるが、画角を大きく変化させている場合を除き、画角の確認は必ずしもフルフレームで表示されていなくても十分可能であり、これが大きな弊害とはならない。
次に、本実施例における画像処理装置の論理構成と各処理の詳細について説明する。図15は、本実施例における画像処理装置の論理構成を示すブロック図である。図2で説明した実施例1における画像処理装置の論理構成を示すブロック図に処理順制御部1501が付加された構成となっている。処理順制御部1501は、CPU101からの指示に基づき、高画質RAW現像処理を優先的に行うように処理順を制御する。なお、実施例1との重複部分については説明は省略する。
以下、図2で説明した画像処理装置の論理構成における本実施例での各処理の詳細について、図11のフローチャートを用いて説明する。
ステップS1101において、処理順制御部1501は、高画質RAW現像処理および高速RAW現像処理においてそれぞれの処理対象となるフレーム画像データのフレーム番号と、それぞれの現像処理における処理ステートを取得する。処理ステートはフレーム画像データに対して現像処理がどこまで終了したかを示す情報である。例えば、本実施例における処理ステートは、次の処理の開始位置を示すx方向、y方向の画素位置、現像処理のフロー中のどの処理まで終了したかを示すフラグ等を含む。
ステップS1102において、画像データ取得部201は、入力画像データとして幅W、高さHの解像度のRAW動画データを取得する。なお、このRAW動画データは、ステップS1101で取得した処理対象のフレーム番号に対応するデータを含む。
ステップS1103において、注目領域情報取得部202は、予め設定された注目領域情報を取得する。注目領域情報とは、少なくとも領域の位置と大きさを含む情報であり、例えば図6に示すように、領域の中央座標(Xroi,Yroi)と領域の幅Wroiと高さHroiで構成される。なお、注目領域の大きさは、画像処理装置の性能に合わせて高画質RAW現像処理がリアルタイムに実行可能なサイズに設定されている必要がある。
ステップS1104において、高画質RAW現像処理部203は、ステップS1102で取得したRAW動画データからステップS1101で取得した処理対象のフレーム番号に対応するフレーム画像データを処理対象フレーム画像データとして取得する。そして、この処理対象フレーム画像データの注目領域に対して高画質RAW現像処理を行い、幅Wroi、高さHroiの解像度の高画質RAW現像済画像データを生成する。高画質RAW現像処理の詳細は、実施例1と同様であるため説明は省略する。
ステップS1105において、高速RAW現像処理部204は、ステップS1102で取得したRAW動画データからステップS1101で取得した処理対象のフレーム番号に対応するフレーム画像データを処理対象フレーム画像データとして取得する。そして、この処理対象フレーム画像データ全体に対して高速RAW現像処理を行い、幅W、高さHの解像度の高速RAW現像済画像データを生成する。高速RAW現像処理の詳細は、実施例1と同様であるため説明は省略する。
ステップS1106において、処理順制御部1501は、高画質RAW現像処理および高速RAW現像処理のそれぞれの現像処理において、処理対象のフレーム画像データに対して現像処理フローの全ての処理が終了していれば、フレーム番号を次に処理すべきフレーム番号に更新する。もし、全ての処理が終了していない場合はフレーム番号を更新しない。さらに、それぞれの現像処理において、次の処理の開始位置を示すx方向、y方向の画素位置や、処理フローのどの処理まで終了したかを示すフラグを処理ステートとして記憶する。
ステップS1107において、画像データ出力部205は、ステップS1104で生成した高画質RAW現像済画像データとステップS1105で生成した高速RAW現像済画像データを合成して表示画像データを生成して出力する。この際、処理ステートを参照して全ての処理が終了しているフレームのうち最も新しいフレーム画像を使用する。
次に、本実施例におけるそれぞれの現像処理の処理タイミングと表示画像データの一例を図12に示す。図12では、横軸に時間tをとっており、24fpsのRAW動画データを処理して表示する例について示している。
時間tn−1からtnまでの1/24秒間の処理に着目すると、まず、フレーム番号fnの画像データの注目領域に対する高画質RAW現像処理を最優先で実行し、残りの時間でフレーム番号fnの画像データ全体に対する高速RAW現像処理を行っている。この1/24秒間では、注目領域に対する処理は100%、画像全体に対する処理は50%終了しており、それぞれの現像処理に対してこの状態を示す処理ステートが記憶される。具体的には、注目領域に対しては処理対象フレーム番号を1だけ更新してfn+1とし、画像全体に対しては処理対象フレーム番号はfnのままとする。また、注目領域に対しては処理が完了しており、画像全体に対しては処理が50%しか終了していないという情報も併せて記憶する。この時点で画面に表示される画像は、注目領域についてはフレーム番号fnの画像データとなり、それ以外の領域についてはフレーム番号fnに対する処理が完了していないため、すでに処理が完了しているフレーム番号fn−2の画像データが表示画像として画面に表示される。
次に、時間tnからtn+1までの1/24秒間の処理に着目すると、まず、フレーム番号fn+1の画像データの注目領域に対する高画質RAW現像処理を最優先で実行し、残りの時間でフレーム番号fnの画像データの画像全体に対する高速RAW現像処理を行っている。後者の高速RAW現像処理は、前の1/24秒間の処理において50%まで処理が終わっているという処理ステートが記憶されており、この1/24秒間ではこの続きから処理を行う。この1/24秒間では、注目領域に対する処理はフレーム番号fn+1の画像データに対して100%、画像全体に対する処理はフレーム番号fnの画像データに対して100%終了しており、それぞれの現像処理に対してこの状態を示す処理ステートが記憶される。具体的には、注目領域に対しては処理対象フレーム番号を1だけ更新してfn+2とし、画像全体に対しては注目領域に合わせて処理対象フレーム番号をfn+2に更新する。また、注目領域と画像全体のそれぞれに対して処理が完了しているという情報も併せて記憶する。この時点で画面に表示される画像は、注目領域についてはフレーム番号fn+1の画像データとなり、それ以外の領域についてはフレーム番号fnの画像データとなる。
以降同様に処理を繰り返していくことによって、注目領域に対しては実時間で処理が行われるため24fpsで表示が更新され、それ以外の領域に対しては12fpsで表示が更新される。
以上の処理により、注目領域に対する処理を優先的に実行して注目領域のコマ落ちを抑制することで、ノートPC等の処理能力のそれほど高くない画像処理装置を用いる撮影現場において、画質確認の質を落とさずに画角確認と編集時の画質確認の両方を同時に実現することができる。
なお、本実施例で説明した処理は、実施例2で説明した画像評価処理を同時に行う場合についても適用可能である。この場合、高画質RAW現像処理に加え画像評価処理も優先的に実行するようにして、これらの処理が終わり次第残りの時間を使って高速RAW現像処理を行うようにすればよい。
101 CPU、102 RAM、103 ROM、104 HDD、
105 入力インタフェース(I/F)、107 表示インタフェース(I/F)、
109 撮像インタフェース(I/F)、111 システムバス
105 入力インタフェース(I/F)、107 表示インタフェース(I/F)、
109 撮像インタフェース(I/F)、111 システムバス
Claims (6)
- 画像データ中の注目領域を設定する注目領域設定手段と、
前記注目領域に対してユーザの所望する画質を実現するための画像処理を行う第一の画像処理手段と、
前記画像データ全体に対して前記第一の画像処理手段と一致する画質を高速に実現するための画像処理を行う第二の画像処理手段と、
前記第一の画像処理手段で生成された画像データと前記第二の画像処理手段で生成された画像データを合成するための画像合成手段と、を備える
ことを特徴とする画像処理装置。 - 前記合成手段により合成された画像データを表示するための画像表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記注目領域設定手段は前記注目領域の位置と大きさをユーザに設定させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
- 前記注目領域設定手段は前記第一の画像処理手段により画像処理を行った結果から前記注目領域の大きさの上限値を導出することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の画像処理装置。
- 前記注目領域設定手段は設定された注目領域の大きさが前記注目領域の大きさの上限値を超える場合は警告を発することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
- 前記注目領域設定手段は設定可能な注目領域の大きさを前記注目領域の大きさの上限値に限定することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017080141A JP2018182550A (ja) | 2017-04-14 | 2017-04-14 | 画像処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017080141A JP2018182550A (ja) | 2017-04-14 | 2017-04-14 | 画像処理装置 |
Publications (1)
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JP2018182550A true JP2018182550A (ja) | 2018-11-15 |
Family
ID=64276307
Family Applications (1)
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JP2017080141A Pending JP2018182550A (ja) | 2017-04-14 | 2017-04-14 | 画像処理装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2018182550A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110490808A (zh) * | 2019-08-27 | 2019-11-22 | 腾讯科技(深圳)有限公司 | 图片拼接方法、装置、终端及存储介质 |
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2017
- 2017-04-14 JP JP2017080141A patent/JP2018182550A/ja active Pending
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