JP2018173198A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】室内を空調する空調側熱交換器(22)と冷却庫(30)の庫内を冷却する冷却側熱交換器(32)とを備えた冷凍装置において、冷却側熱交換器(32)と空調側熱交換器(22)のどちらにも油回収に必要な循環量の冷媒を流せるようにする。
【解決手段】空調側圧縮機(13c)と冷却側圧縮機(13a)の両方の吸入側を冷却側熱交換器(32)に接続可能な冷却側油回収モードと、空調側圧縮機(13c)と冷却側圧縮機(13a)の両方の吸入側を空調側熱交換器(22)に接続可能な空調側油回収モードとに切り換える油回収モード切り換え機構(65)を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍装置に関し、特に、室内を空調する空調側熱交換器と冷蔵庫や冷凍庫のような冷却庫の庫内を冷却する冷却側熱交換器とを備えた冷凍装置に関するものである。
従来、複数の利用側熱交換器が互いに並列に接続された冷媒回路を備えた冷凍装置が知られている。例えば、特許文献1には、利用側熱交換器として、室内の空気調和を行う空調側熱交換器と、冷蔵庫や冷凍庫等の冷却庫の庫内の空気を冷却する冷却側熱交換器とが並列に接続された冷媒回路を備え、室内の空調と庫内の冷却との両方を行う冷凍装置が開示されている。
この冷凍装置では、上記冷媒回路において、上記熱源側熱交換器が凝縮器または蒸発器として機能する状態と停止する状態の切り換えと、上記空調側熱交換器が凝縮器または蒸発器として機能する状態と停止する状態の切り換えと、上記冷却側熱交換器が蒸発器として機能する状態と停止する状態の切り換えとを行う切り換え機構として、2つの切換弁(四路切換弁)が設けられている。
上記冷媒回路は、空調側熱交換器を含む空調系統回路と冷却側熱交換器を含む冷却系統回路とを有している。冷媒回路には、空調側熱交換器が接続される空調系統の圧縮機(空調側圧縮機)と冷却側熱交換器が接続される冷却系統の圧縮機(冷却側圧縮機)とが設けられている。上記空調系統回路の圧縮機と冷却系統回路の圧縮機は、吐出側が合流して上記切り換え機構に接続され、吸入側が冷却系統と空調系統の各系統に接続されている。
そして、上記冷凍装置は、上記切り換え機構を操作することにより、各熱交換器が蒸発器と凝縮器になる状態を適宜切り換えて運転することができる。具体的には、冷却側熱交換器で吸収した熱量を空調側熱交換器の暖房に利用する熱回収運転や、熱源側熱交換器が凝縮器として機能し且つ空調側熱交換器及び冷却側熱交換器が蒸発器として機能するように冷媒が循環する冷房冷却運転や、空調側熱交換器が凝縮器として機能し且つ熱源側熱交換器及び冷却側熱交換器が蒸発器として機能するように冷媒が循環する暖房冷却運転を切り換えて行うことができる。つまり、上記冷凍装置では、上記切り換え機構が、室内の空調を行う空調モードと、庫内の冷却を行う冷却モードと、室内の空調と庫内の冷却を同時に行う空調冷却モードとを切り換える運転モード切り換え機構になっている。
特開2013−002791号公報
特許文献1の冷凍装置では、冷却系統回路については冷却側圧縮機に加えて空調側圧縮機も用いて冷媒循環量を増やすことができるようになっている。したがって、冷媒回路の蒸発器や冷媒配管から油を圧縮機へ回収する油回収運転を行う際に、冷却側熱交換器については、冷却側圧縮機と空調側圧縮機の両方を用い、油回収に必要な冷媒循環量にすることが可能であった。一方、空調側熱交換器については、冷却側圧縮機を空調側圧縮機の補助に用いることができないため、油回収に必要な冷媒循環量にすることが困難であった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、冷却側熱交換器と空調側熱交換器を備えた冷凍装置において、冷却側熱交換器に空調側の圧縮機を用いるだけでなく、空調側熱交換器に庫内の冷却用の圧縮機を用いることも可能にし、冷却側熱交換器と空調側熱交換器のどちらにも、油回収に必要な循環量の冷媒を流せるようにすることで、圧縮機における潤滑油不足を抑制して装置の信頼性を高めることである。
第1の発明は、圧縮機(13)と熱源側熱交換器(12)と膨張機構(14,23,33)と室内を空調する空調側熱交換器(22)と冷却庫(30)の庫内を冷却する冷却側熱交換器(32)が接続されて、上記室内を空調するための空調系統回路(2a)と上記冷却庫(30)の庫内を冷却するための冷却系統回路(2b)とが形成された冷媒回路(2)を備え、上記圧縮機(13)は、上記空調系統回路(2a)に接続された空調側圧縮機(13c)と、上記冷却系統回路(2b)に接続された冷却側圧縮機(13a)とを備え、上記冷媒回路(2)の運転モードを、室内の空調を行う空調モードと、庫内の冷却を行う冷却モードと、室内の空調と庫内の冷却を同時に行う空調冷却モードとに切り換える運転モード切り換え機構(18,19)を備えた冷凍装置を前提とする。
そして、この冷凍装置は、運転中に冷媒回路(2)で蒸発器になっている熱交換器(22,32)から油を回収する油回収モードを、上記空調側圧縮機(13c)と上記冷却側圧縮機(13a)の両方の吸入側を上記冷却側熱交換器(32)に接続可能な冷却側油回収モードと、上記空調側圧縮機(13c)と上記冷却側圧縮機(13a)の両方の吸入側を上記空調側熱交換器(22)に接続可能な空調側油回収モードとに切り換える油回収モード切り換え機構(65)と、上記運転モードと油回収モードの切り換え動作を制御する制御器(100)と、を備えていることを特徴とする。
上記構成において、冷却側油回収モードでは、空調側圧縮機(13c)と冷却側圧縮機(13a)の両方の吸入側を冷却側熱交換器(32)に接続できるようになっているが、必ずしも両系統の圧縮機(13)の能力をすべて冷却側熱交換器(32)からの油回収に用いる必要はない。また、空調側油回収モードでは、空調側圧縮機(13c)と冷却側圧縮機(13a)の両方の吸入側を空調側熱交換器(22)に接続できるようになっているが、必ずしも両系統の圧縮機(13)の能力をすべて空調側熱交換器(22)からの油回収に用いる必要はない。つまり、冷却側油回収モードでは空調側圧縮機(13c)の能力の一部を冷却側圧縮機(13a)の補助に用いてもよいし、空調側油回収モードでは冷却側圧縮機(13a)の一部を空調側圧縮機(13c)の補助に用いてもよい。具体的には、油回収モード切り換え機構は、運転中に冷媒回路(2)で蒸発器になっている熱交換器(22,32)から油を回収する油回収モードを、上記空調側圧縮機(13c)の吸入側の少なくとも一部を上記冷却側圧縮機(13a)とともに上記冷却側熱交換器(32)に接続可能な冷却側油回収モードと、上記冷却側圧縮機(13a)の吸入側の少なくとも一部を上記空調側圧縮機(13c)とともに上記空調側熱交換器(22)に接続可能な空調側油回収モードとに切り換えるように構成すればよい。
この第1の発明では、室内の空調(冷房または暖房)を行う空調モードと、庫内の冷却を行う冷却モードと、室内の空調(冷房または暖房)と庫内の冷却を同時に行う空調冷却モードの何れかのモードで運転を行っているときに、冷却側油回収モードを実施することにより冷却側熱交換器(32)から油を回収することが可能であり、また、空調側油回収モードを実施することにより空調側熱交換器(22)から油を回収することが可能である。
第2の発明は、第1の発明において、上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が不足している状態で上記冷却側油回収モードを実行する場合は、該冷却側油回収モードで上記空調側圧縮機(13c)の吸入側が上記空調側熱交換器(22)と上記冷却側熱交換器(32)に連通する状態にし、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときは、上記空調側熱交換器(22)の入口側に設けられている空調側膨張機構(23)を閉鎖し、上記空調系統回路(2a)が暖房運転状態のときは、上記熱源側熱交換器(12)の入口側に設けられている熱源側膨張機構(14)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする。
この第2の発明では、冷却側油回収モードを実行するときに空調側熱交換器(22)の能力が不足していたら、空調側圧縮機(13c)の能力の一部を空調側熱交換器(22)に使えるようにしたままで、その能力の一部を冷却側熱交換器(32)にも使うことにより、冷却側熱交換器(32)から油が回収される。また、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、冷房運転時には空調側膨張機構(23)を閉鎖することで油回収が行われ、暖房運転時には熱源側膨張機構(14)を閉鎖することで油回収が行われる。
第3の発明は、第1の発明において、上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が充足している状態で上記冷却側油回収モードを実行する場合は、該冷却側油回収モードで空調側圧縮機(13c)の吸入側が上記冷却側熱交換器(32)に連通する状態にし、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときは、上記空調側熱交換器(22)の入口側に設けられている空調側膨張機構(23)を閉鎖し、上記空調系統回路(2a)が暖房運転状態のときは、上記熱源側熱交換器(12)の入口側に設けられている熱源側膨張機構(14)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする。
この第3の発明では、冷却側油回収モードを実行するときに空調側熱交換器(22)の能力が充足していたら、空調側圧縮機(13c)の能力の一部を冷却側熱交換器(32)に使えるようにした状態で、冷却側熱交換器(32)から油が回収される。また、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、冷房運転時には空調側膨張機構(23)を閉鎖することで油回収が行われ、暖房運転時には熱源側膨張機構(14)を閉鎖することで油回収が行われる。
第4の発明は、第1の発明において、上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が不足している状態で上記空調側油回収モードを実行する場合は、該空調側油回収モードで上記冷却側圧縮機(13a)の吸入側が上記空調側熱交換器(22)と上記冷却側熱交換器(32)に連通する状態にし、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記冷却側熱交換器(32)の入口側に設けられている冷却側開閉弁(34)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする。
この第4の発明では、空調側油回収モードを実行するときに空調側熱交換器(22)の能力が不足していたら、冷却側圧縮機(13a)の能力の一部を冷却側熱交換器(32)に使えるようにしたままで、その能力の一部を空調側熱交換器(22)にも使うことにより、空調側熱交換器(22)から油が回収される。また、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、冷房運転時には冷却側開閉弁(34)を閉鎖することで油回収が行われる。
第5の発明は、第1の発明において、上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が充足している状態で上記空調側油回収モードを実行する場合は、該空調側油回収モードで上記冷却側圧縮機(13a)の吸入側が上記空調側熱交換器(22)に連通する状態にし、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記冷却側熱交換器(32)の入口側に設けられている冷却側開閉弁(34)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする。
この第5の発明では、空調側油回収モードを実行するときに空調側熱交換器(22)の能力が充足していたら、冷却側圧縮機(13a)の能力の一部を空調側熱交換器(22)に使えるようにした状態で、空調側圧縮機(13c)から油が回収される。また、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、冷房運転時には冷却側開閉弁(34)を閉鎖することで油回収が行われる。
第6の発明は、第1の発明において、上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が充足しているか不足しているかにかかわらず、上記冷却側油回収モードを実行する場合は、該冷却側油回収モードで上記空調側圧縮機(13c)の吸入側が上記冷却側熱交換器(32)に連通する状態にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記空調側熱交換器(22)の入口側に設けられている空調側膨張機構(23)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする。
この第6の発明では、冷却側油回収モードを実行するときには、空調側熱交換器(22)の能力が充足しているか不足しているかにかかわらず、空調側圧縮機(13c)の能力の一部を冷却側熱交換器(32)に使えるようにした状態で、冷却側熱交換器(32)から油が回収される。また、この場合には、さらに空調側膨張機構(23)を閉鎖することで油回収が行われる。
第7の発明は、第1の発明において、上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が充足しているか不足しているかにかかわらず、上記空調側油回収モードを実行する場合は、該空調側油回収モードで上記冷却側圧縮機(13a)の吸入側が上記空調側熱交換器(22)に連通する状態にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記冷却側熱交換器(32)の入口側に設けられている冷却側開閉弁(34)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする。
この第7の発明では、空調側油回収モードを実行するときには、空調側熱交換器(22)の能力が充足しているか不足しているかにかかわらず、冷却側圧縮機(13a)の能力の一部を空調側熱交換器(22)に使えるようにした状態で、空調側熱交換器(22)から油が回収される。また、この場合には、さらに冷却側開閉弁(34)を閉鎖することで油回収が行われる。
第8の発明は、第1の発明において、上記空調側圧縮機(13c)と冷却側圧縮機(13a)がそれぞれ可変容量圧縮機(13)により構成され、上記油回収モード切り換え機構(65)は、上記空調側圧縮機(13c)の吸入配管と上記冷却側圧縮機(13a)の吸入配管とに接続され、且つ開度を調整することにより上記空調側圧縮機(13c)の吸入冷媒量と上記冷却側圧縮機(13a)の吸入冷媒量を調整可能な圧力調整弁(65)により構成されていることを特徴とする。
この第8の発明では、可変容量圧縮機(13)の運転容量を制御し、圧力調整弁(65)の状態を制御しながら、冷却側油回収モードを実施すると冷却側熱交換器(32)から油を回収することが可能であり、また、空調側油回収モードを実施すると空調側熱交換器(22)から油を回収することが可能である。
第9の発明は、第8の発明において、上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が不足している状態で上記冷却側油回収モードを実行する場合は、該冷却側油回収モードで上記圧力調整弁(65)の開度を調整して上記冷却側圧縮機(13a)の吸入側が上記空調側熱交換器(22)と上記冷却側熱交換器(32)に連通する状態で冷却側圧縮機(13a)の運転容量が最大容量になり、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときは、上記空調側熱交換器(22)の入口側に設けられている空調側膨張機構(23)を閉鎖し、上記空調系統回路(2a)が暖房運転状態のときは、上記熱源側熱交換器(12)の入口側に設けられている熱源側膨張機構(14)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする。
この第9の発明では、冷却側油回収モードを実行するときに空調側熱交換器(22)の能力が不足していたら、圧力調整弁(65)の開度を調整して空調側圧縮機(13c)の能力の一部を空調側熱交換器(22)に使えるようにしたままで、その能力の一部を冷却側熱交換器(32)にも使うことにより、冷却側熱交換器(32)から油が回収される。また、冷却側圧縮機(13a)の運転容量が最大容量になっても冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、冷房運転時には空調側膨張機構(23)を閉鎖することで油回収が行われ、暖房運転時には熱源側膨張機構(14)を閉鎖することで油回収が行われる。
第10の発明は、第8の発明において、上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が充足している状態で上記冷却側油回収モードを実行する場合は、該冷却側油回収モードで冷却側圧縮機(13a)の運転容量が最大容量になり、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、上記圧力調整弁(65)を全開にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときは、上記空調側熱交換器(22)の入口側に設けられている空調側膨張機構(23)を閉鎖し、上記空調系統回路(2a)が暖房運転状態のときは、上記熱源側熱交換器(12)の入口側に設けられている熱源側膨張機構(14)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする。
この第10の発明では、冷却側油回収モードを実行するときに空調側熱交換器(22)の能力が充足していたら、圧力調整弁(65)の開度を調整して空調側圧縮機(13c)の能力の一部を冷却側熱交換器(32)に使えるようにした状態で、冷却側熱交換器(32)から油が回収される。また、冷却側圧縮機(13a)の運転容量が最大容量になっても冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、冷房運転時には空調側膨張機構(23)を閉鎖することで油回収が行われ、暖房運転時には熱源側膨張機構(14)を閉鎖することで油回収が行われる。
第11の発明は、第8の発明において、上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が不足している状態で上記空調側油回収モードを実行する場合は、該空調側油回収モードで上記圧力調整弁(65)の開度を調整して上記空調側圧縮機(13c)の吸入側が上記空調側熱交換器(22,32)と上記冷却側熱交換器(32)に連通する状態から、上記圧力調整弁(65)を全開にして上記冷却側圧縮機(13a)が上記空調側熱交換器(22,32)と上記冷却側熱交換器(32)に連通する状態にし、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記冷却側熱交換器(32)の入口側に設けられている冷却側開閉弁(34)を閉鎖するとともに、冷却側圧縮機(13a)の運転容量を調整するように構成されていることを特徴とする。
この第11の発明では、空調側油回収モードを実行するときに空調側熱交換器(22)の能力が不足していたら、圧力調整弁(65)の開度を調整して冷却側圧縮機(13a)の能力の一部を冷却側熱交換器(32)に使えるようにしたままで、その能力の一部を空調側熱交換器(22)にも使うことにより、空調側熱交換器(22)から油が回収される。また、冷却側圧縮機(13a)の運転容量が最大容量になっても冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、冷房運転時には冷却側開閉弁(34)を閉鎖することで油回収が行われる。
第12の発明は、第8の発明において、上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が充足している状態で上記空調側油回収モードを実行する場合は、該空調側油回収モードで空調側圧縮機(13c)の運転容量が最大になると上記圧力調整弁(65)を全開にして上記冷却側圧縮機(13a)が上記空調側熱交換器(22,32)と上記冷却側熱交換器(32)に連通する状態にし、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記冷却側熱交換器(32)の入口側に設けられている冷却側開閉弁(34)を閉鎖するとともに、冷却側圧縮機(13a)の運転容量を調整するように構成されていることを特徴とする。
この第12の発明では、空調側油回収モードを実行するときに空調側熱交換器(22)の能力が充足していたら、圧力調整弁(65)の開度を調整して冷却側圧縮機(13a)の能力の一部を空調側熱交換器(22)に使えるようにした状態で、空調側圧縮機(13c)から油が回収される。また、冷却側圧縮機(13a)の運転容量が最大容量になっても冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、冷房運転時には冷却側開閉弁(34)を閉鎖することで油回収が行われる。
第13の発明は、第8の発明において、上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が充足しているか不足しているかにかかわらず、上記冷却側油回収モードを実行する場合は、該冷却側油回収モードで上記圧力調整弁(65)を全開にして上記空調側圧縮機(13c)の吸入側が上記冷却側熱交換器(32)に連通する状態にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記空調側熱交換器(22)の入口側に設けられている空調側膨張機構(23)を閉鎖するとともに、上記空調側圧縮機(13c)と冷却側圧縮機(13a)の運転容量を調整するように構成されていることを特徴とする。
この第13の発明では、冷却側油回収モードを実行するときには、空調側熱交換器(22)の能力が充足しているか不足しているかにかかわらず、圧力調整弁(65)の開度を調整して空調側圧縮機(13c)の能力の一部を冷却側熱交換器(32)に使えるようにした状態で、冷却側熱交換器(32)から油が回収される。また、この場合には、さらに空調側膨張機構(23)を閉鎖することで油回収が行われる。
第14の発明は、第8の発明において、上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が充足しているか不足しているかにかかわらず、上記空調側油回収モードを実行する場合は、該空調側油回収モードで上記圧力調整弁(65)を全開にして上記冷却側圧縮機(13a)の吸入側が上記空調側熱交換器(22)に連通する状態にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記冷却側熱交換器(32)の入口側に設けられている冷却側開閉弁(34)を閉鎖するとともに、上記空調側圧縮機(13c)と冷却側圧縮機(13a)の運転容量を調整するように構成されていることを特徴とする。
この第14の発明では、空調側油回収モードを実行するときには、空調側熱交換器(22)の能力が充足しているか不足しているかにかかわらず、圧力調整弁(65)の開度を調整して冷却側圧縮機(13a)の能力の一部を空調側熱交換器(22)に使えるようにした状態で、空調側熱交換器(22)から油が回収される。また、この場合には、さらに冷却側開閉弁(34)を閉鎖することで油回収が行われる。
本発明によれば、冷却側熱交換器(32)からの油回収を冷却側圧縮機(13a)と空調側圧縮機(13c)の両方を用いて行えるだけでなく、空調側熱交換器(22)からの油回収を空調側圧縮機(13c)と冷却側圧縮機(13a)の両方を用いて行うことができる。そのため、冷却側油回収モードと空調側油回収モードのいずれの場合でも、油回収に必要な冷媒循環量にすることが容易になる。したがって、圧縮機(13)において潤滑油が不足する問題を抑制でき、装置の信頼性を高めることが可能となる。
上記第2〜第5の発明によれば、空調側熱交換器(22)の能力が不足しているときや充足しているときに、冷却側油回収モードまたはモードを適切な動作で実行し、冷却側熱交換器(32)からの油回収や空調側熱交換器(22)からの油回収を行える。
上記第6,第7の発明によれば、空調側熱交換器(22)の能力が不足しているか充足しているかにかかわらず、冷却側油回収モードまたは空調側油回収モードを適切な動作で実行し、冷却側熱交換器(32)からの油回収や空調側熱交換器(22)からの油回収を行える。
上記第8の発明によれば、可変容量圧縮機(13)の運転容量を制御し、且つ圧力調整弁(65)の状態を制御しながら、冷却側油回収モードや空調側油回収モードが実行されるので、運転状態に応じた形でより適切な油回収を実施することが可能になる。
上記第9〜第12の発明によれば、空調側熱交換器(22)の能力が不足しているときや充足しているときに、可変容量圧縮機(13)の運転容量を制御し、且つ圧力調整弁(65)の状態を制御しながら、冷却側油回収モードまたは空調側油回収モードを適切な動作で実行し、冷却側熱交換器(32)からの油回収や空調側熱交換器(22)からの油回収を行える。
上記第13,第14の発明によれば、空調側熱交換器(22)の能力が不足しているか充足しているかにかかわらず、可変容量圧縮機(13)の運転容量を制御し、且つ圧力調整弁(65)の状態を制御しながら、冷却側油回収モードまたは空調側油回収モードを適切な動作で実行し、冷却側熱交換器(32)からの油回収や空調側熱交換器(22)からの油回収を行える。
図1は、本発明の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路の構成を示す配管系統図である。 図2は、図1の配管系統図において冷房冷却運転時の冷媒の流れを示す動作状態図である。 図3は、図1の配管系統図において第1暖房冷却運転時の冷媒の流れを示す動作状態図である。 図4は、図1の配管系統図において第2暖房冷却運転時の冷媒の流れを示す動作状態図である。 図5は、図1の配管系統図において第3暖房冷却運転時の冷媒の流れを示す動作状態図である。 図6は、冷却側油回収モードの第1の冷媒の流れを示す動作状態図である。 図7は、冷却側油回収モードの第2の冷媒の流れを示す動作状態図である。 図8は、冷却側油回収モードの第3の冷媒の流れを示す動作状態図である。 図9は、空調側油回収モードの冷媒の流れを示す動作状態図である。 図10は、冷却側油回収モード1の動作を示すフローチャートである。 図11は、冷却側油回収モード2の動作を示すフローチャートである。 図12は、空調側油回収モード1の動作を示すフローチャートである。 図13は、空調側油回収モード2の動作を示すフローチャートである。 図14は、冷却側油回収モード3の動作を示すフローチャートである。 図15は、空調側油回収モード3の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。この実施形態の冷凍装置は、例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストア等の商店に設置されて店内の空気調和と商品を冷蔵/冷凍する冷却庫の冷却とを行うものである。
−冷凍装置の概略の回路構成−
図1に示すように、本実施形態に係る冷凍装置(1)は、圧縮機(13)と熱源側熱交換器(室外熱交換器)(12)と膨張機構(14,23,33)と室内を空調するための空調側熱交換器(室内熱交換器)(22)と冷却庫の庫内を冷却するための冷却側熱交換器(冷蔵熱交換器)(32)が接続された冷媒回路(2)を備えている。この冷媒回路(2)には、上記室内を空調するための空調系統回路(2a)と上記冷却庫の庫内を冷却するための冷却系統回路(2b)とが形成されている。
上記圧縮機(13)は、上記空調系統回路(2a)に接続された空調側圧縮機(13c)と、上記冷却系統回路(2b)に接続された冷却側圧縮機(13a)とを有している。上記空調側圧縮機(13c)と冷却側圧縮機(13a)は、それぞれ可変容量圧縮機により構成されている。
また、上記冷凍装置(1)は、上記冷媒回路(2)の運転モードを、室内の空調を行う空調モードと、庫内の冷却を行う冷却モードと、室内の空調と庫内の冷却を同時に行う空調冷却モードに切り換える運転モード切り換え機構と、運転中に冷媒回路(2)で蒸発器になっている熱交換器から油を回収する油回収モードを、上記空調側圧縮機(13c)と上記冷却側圧縮機(13a)の両方の吸入側を上記冷却側熱交換器(32)に接続可能な冷却側油回収モードと、上記空調側圧縮機(13c)と上記冷却側圧縮機(13a)の両方の吸入側を上記空調側熱交換器(22)に接続可能な空調側油回収モードに切り換える油回収モード切り換え機構と、上記運転モードと油回収モードの切り換え動作を制御する制御器(100)とを備えている。
上記運転モード切り換え機構は、後述する2つの切換弁(四路切換弁(18,19)により構成され、上記油回収モード切り換え機構は、上記空調側圧縮機(13c)の吸入配管(55b)と上記冷却側圧縮機(13a)の吸入配管(55c)とに接続され、且つ開度を調整することにより上記空調側圧縮機(13c)の吸入冷媒量と上記冷却側圧縮機(13a)の吸入冷媒量を調整可能な圧力調整弁(流量調整弁)(65)により構成されている。
−冷凍装置の具体的な回路構成−
図1に示すように、冷凍装置(1)は、室外ユニット(10)と、室内ユニット(20)と、冷蔵ユニット(30)と、コントローラ(100)とを備えている。室外ユニット(10)には、室外熱交換器(熱源側熱交換器)(12)を有する熱源側回路としての室外回路(11)が設けられている。室内ユニット(20)には、室内熱交換器(空調側熱交換器)(22)を有する室内回路(利用側回路)(21)が設けられている。冷蔵ユニット(30)には、冷蔵熱交換器(冷却側熱交換器)(32)を有する冷蔵用回路(利用側回路)(31)が設けられている。室外回路(11)に対して複数の利用側回路(21,31)が互いに並列に接続されることで蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路(2)が構成されている。
上記室外回路(11)と各利用側回路(21,31)は、第1ガス側連絡配管(51)、第1液側連絡配管(52)、第2ガス側連絡配管(53)及び第2液側連絡配管(54)によって互いに接続されている。具体的には、第1ガス側連絡配管(51)は、一端が室内回路(21)のガス側端に接続され、他端が室外回路(11)の第1ガス側閉鎖弁(71)に接続されている。第1液側連絡配管(52)は、一端が室内回路(21)の液側端に接続され、他端が室外回路(11)の第1液側閉鎖弁(72)に接続されている。第2ガス側連絡配管(53)は、一端側が冷蔵用回路(31)のガス側端に接続され、他端が室外回路(11)の第2ガス側閉鎖弁(73)に接続されている。第2液側連絡配管(54)は、一端側が冷蔵用回路(31)の液側端に接続され、他端が室外回路(11)の第2液側閉鎖弁(74)に接続されている。
〈室外ユニット〉
室外ユニット(10)は、屋外に設置され、上記室外回路(11)と、該室外回路(11)を収容する室外ケーシング(10a)とを有している。室外回路(11)は、上記室外熱交換器(12)と、圧縮機構(13)と、室外膨張弁(膨張機構)(14)と、レシーバ(15)と、第1〜第3油分離器(17a,17b,17c)と、第1及び第2四路切換弁(切り換え機構)(18,19)と、4つの閉鎖弁(71,72,73,74)とを備えている。
上記圧縮機構(13)は、第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)を有している。第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)は、いずれも固定スクロール及び可動スクロールが噛み合って形成される圧縮室を有する全密閉型のスクロール圧縮機に構成されている。第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)では、各圧縮室の吸入位置において吸入ポート(図示省略)が開口し、吐出位置において吐出ポート(図示省略)が開口し、中間位置において中間ポート(図示省略)が開口している。
上記第1圧縮機(冷却側圧縮機)(13a)及び第3圧縮機(空調側圧縮い)(13c)は、可変容量型の圧縮機である。つまり、第1圧縮機(13a)及び第3圧縮機(13c)は、インバータ制御によって回転速度が可変に構成されている。一方、第2圧縮機(13b)は、回転速度が一定の固定容量型の圧縮機であり、主に冷却側圧縮機(13a)の補助に用いられるが空調側圧縮機(13c)の補助に用いることもできる。なお、第2圧縮機(13b)は、可変容量型の圧縮機であってもよい。また、上記第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)には、吸入側に吸入配管(55)が接続される一方、吐出側に吐出配管(56)が接続されている。
上記吸入配管(55)は、流入側が第1流入分岐管(55a)と第2流入分岐管(55b)とに分岐している。第1流入分岐管(55a)は上記第2ガス側閉鎖弁(73)に接続される一方、第2流入分岐管(55b)は第2四路切換弁(19)の第2ポート(P2)に接続されている。また、吸入配管(55)は、流出側が第1流出分岐管(55c)と第2流出分岐管(55d)と第3流出分岐管(55e)とに分岐している。第1流出分岐管(55c)は上記第1圧縮機(13a)の吸入側端に接続され、第2流出分岐管(55d)は上記第2圧縮機(13b)の吸入側端に接続され、第3流出分岐管(55e)は上記第3圧縮機(13c)の吸入側端に接続されている。また、吸入配管(55)には、フィルタ(55f)が設けられている。
上記吐出配管(56)は、流入側が第1流入分岐管(56a)と第2流入分岐管(56b)と第3流入分岐管(56c)とに分岐している。第1流入分岐管(56a)は上記第1圧縮機(13a)の吐出側端に接続され、第2流入分岐管(56b)は上記第2圧縮機(13b)の吐出側端に接続され、第3流入分岐管(56c)は上記第3圧縮機(13c)の吐出側端に接続されている。第1〜第3流入分岐管(56a,56b,56c)には、それぞれに逆止弁(CV1,CV2,CV3)が設けられている。これらの逆止弁(CV1,CV2,CV3)は、第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)から四路切換弁(18,19)へ向かう冷媒の流通を許容し、逆方向への冷媒の流通を阻止する。また、吐出配管(56)は、流出側が第1流出分岐管(56d)と第2流出分岐管(56e)とに分岐している。第1流出分岐管(56d)は第1四路切換弁(18)の第1ポート(P1)に接続され、第2流出分岐管(56e)は第2四路切換弁(19)の第1ポート(P1)に接続されている。
上記第1〜第3油分離器(17a,17b,17c)は、吐出配管(56)の各流入分岐管(56a,56b,56c)の中途部であって各圧縮機(13a,13b,13c)と各逆止弁(CV1,CV2,CV3)との間に設けられている。第1〜第3油分離器(17a,17b,17c)は、それぞれ接続される第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)から吐出される冷媒に混じった潤滑油を分離し、該潤滑油を第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)に返送する。具体的には、第1〜第3油分離器(17a,17b,17c)において冷媒から分離された潤滑油は、各第1〜第3油分離器(17a,17b,17c)に接続された油戻し配管(50)を介して後述するインジェクション配管(81)の流入端側に返送される。油戻し配管(50)は、流入側が3つに分岐し、各分岐管が各油分離器(17a,17b,17c)に接続されている。油戻し配管(50)の各分岐管には、油分離器(17a,17b,17c)からインジェクション配管(81)へ向かって順に、逆止弁(CV11,CV12,CV13)とキャピラリチューブ(48a,48b,48c)とが設けられている。各逆止弁(CV11,CV12,CV13)は、油分離器(17a,17b,17c)からインジェクション配管(81)へ向かう潤滑油の流通を許容し、逆方向への潤滑油の流通を阻止する。
第1及び第2四路切換弁(18,19)は、第1ポート(P1)が第3ポート(P3)に連通し且つ第2ポート(P2)が第4ポート(P4)に連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1ポート(P1)が第4ポート(P4)に連通し且つ第2ポート(P2)が第3ポート(P3)に連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わる。上記冷凍装置は、この第1及び第2四路切換弁(18,19)の切換動作によって、様々な運転を行うことができる。
第1四路切換弁(第1切換弁)(18)の第1ポート(P1)には第1流出分岐管(56d)が接続されている。第1四路切換弁(18)の第2ポート(P2)は、連絡配管(調整配管)(57)を介して第2四路切換弁(19)の第4ポート(P4)に接続されている。第1四路切換弁(18)の第3ポート(P3)は、室外ガス配管(58)を介して室外熱交換器(12)のガス側端に接続されている。第1四路切換弁(18)の第4ポート(P4)は、第1ガス管(62)を介して第1ガス側閉鎖弁(71)に接続されている。
第2四路切換弁(第2切換弁)(19)の第1ポート(P1)には第2流出分岐管(56e)が接続されている。第2四路切換弁(19)の第2ポート(P2)は、第2流入分岐管(55b)に接続されている。第2四路切換弁(19)の第3ポート(P3)は封止されている。第2四路切換弁(19)の第4ポート(P4)は、上述のように、連絡配管(57)を介して第1四路切換弁(18)の第2ポート(P2)に接続されている。
室外熱交換器(12)は、フィン・アンド・チューブ型の熱交換器であり、近傍に室外ファン(12a)が設けられている。この室外熱交換器(12)では、内部を流れる冷媒と室外ファン(12a)が送風する外気との間で熱交換が行われる。室外ファン(12a)は、室外回路(11)と共に室外ケーシング(10a)内に収容されている。
上記室外熱交換器(12)は、液側端が第1液管(59)を介して上記レシーバ(15)の頂部に接続されている。レシーバ(15)の底部は、第2液管(60)を介して第1液側閉鎖弁(72)と第2液側閉鎖弁(74)とに接続されている。第1液管(59)及び第2液管(60)には、それぞれ逆止弁(CV4,CV5)が設けられている。第1液管(59)の逆止弁(CV4)は、室外熱交換器(12)からレシーバ(15)の頂部へ向かう冷媒の流通を許容し、逆方向への冷媒の流通を阻止する。第2液管(60)の逆止弁(CV5)は、レシーバ(15)の底部から第1液側閉鎖弁(72)へ向かう冷媒の流通を許容し、逆方向への冷媒の流通を阻止する。
上記第1液管(59)と第2液管(60)との間には、バイパス管(61)が設けられている。該バイパス管(61)は、一端が第1液管(59)の逆止弁(CV4)の上流側に接続され、他端が第2液管(60)の逆止弁(CV5)の上流側に接続されている。バイパス管(61)の中途部には、室外膨張弁(14)が設けられている。室外膨張弁(14)は、開度が調節可能な電子膨張弁によって構成されている。また、上記第2液管(60)には過冷却側熱交換器(76)が設けられている。
上記過冷却側熱交換器(76)は、高圧側流路(76a)と低圧側流路(76b)とを備えている。過冷却側熱交換器(76)は、高圧側流路(76a)及び低圧側流路(76b)を流れる冷媒同士が熱交換して高圧側流路(76a)の冷媒が過冷却されるように構成されている。低圧側流路(76b)は、第2液管(60)の逆止弁(CV5)の上流側と後述するインジェクション配管(81)の流入端とを接続する第1分岐管(77)の一部を構成している。第1分岐管(77)の低圧側流路(76b)の上流側には過冷却用膨張弁(78)が設けられている。過冷却用膨張弁(78)は、開度が調節可能な電子膨張弁で構成されている。
上記第2液管(60)の逆止弁(CV5)の下流側と第1液管(59)の逆止弁(CV4)の下流側との間には、第2分岐管(79)が設けられている。第2分岐管(79)には、逆止弁(CV6)が設けられている。逆止弁(CV6)は、第2液管(60)から第1液管(59)へ向かう冷媒の流通を許容し、逆方向への冷媒の流通を阻止する。
また、第1液管(59)の逆止弁(CV4)の下流側と第1液管(59)の室外膨張弁(14)の下流側との間には、第3分岐管(80)が設けられている。第3分岐管(80)には、逆止弁(CV7)が設けられている。逆止弁(CV7)は、バイパス管(61)から第1液管(59)(レシーバ(15)への流入端)へ向かう冷媒の流通を許容し、逆方向への冷媒の流通を阻止する。
上記インジェクション配管(81)は、上述のように流入端が上記第1分岐管(77)に接続され、流出端は3つに分岐している。具体的には、インジェクション配管(81)の流出端は、第1〜第3インジェクション管(81a,81b,81c)に分岐している。各インジェクション管(81a,81b,81c)は、各圧縮機(13a,13b,13c)の中間圧の圧縮室に連通する中間圧ポートに接続されている。また、各インジェクション管(81a,81b,81c)には、それぞれ膨張弁(82a,82b,82c)が設けられている。各膨張弁(82a,82b,82c)は、開度可変の電子膨張弁によって構成されている。各インジェクション管(81a,81b,81c)は、過冷却側熱交換器(76)から各圧縮機(13a,13b,13c)の中間圧の圧縮室へガス冷媒を導入するインジェクション回路を構成している。このように各圧縮機(13a,13b,13c)の中間圧の圧縮室へガス冷媒を導入するシステムが所謂エコノマイザシステムとして構成されている。
上記室外回路(11)には、各種センサが設けられている。具体的には、吐出配管(56)の各流入分岐管(56a,56b,56c)の各油分離器(17a,17b,17c)の上流側には、各圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の温度を検出する吐出温度センサ(90a,90b,90c)が設けられている。また、吐出配管(56)には、各圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒の圧力を検出する吐出圧力センサ(91)が設けられている。一方、吸入配管(55)には、各圧縮機(13a,13b,13c)の吸入冷媒の圧力を検出する吸入圧力センサ(92)が設けられている。
室外熱交換器(12)の近傍には、室外の外気温度を検出する室外温度センサ(12b)が設けられている。また、第1分岐管(77)の過冷却側熱交換器(76)の高圧側流路(76b)の下流側には、温度センサ(94)が設けられている。また、第2四路切換弁(19)の第2ポート(P2)に接続された第2流入分岐管(55b)には、温度センサ(96)が設けられている。
〈室内ユニット〉
室内ユニット(20)は、室内に設置され、上記室内回路(21)と、該室内回路(21)を収容する室内ケーシング(20a)とを有している。室内回路(21)は、ガス側端が第1ガス側連絡配管(51)に接続され、液側端が第1液側連絡配管(52)に接続されている。室内回路(21)には、ガス側端から順に、室内熱交換器(22)、室内膨張弁(室内側膨張機構)(23)、及びフィルタ(24)が設けられている。室内熱交換器(22)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器によって構成され、近傍に室内ファン(22a)が設けられている。室内ファン(22a)は、室内回路(21)と共に室内ケーシング(20a)内に収容されている。室内熱交換器(22)では、内部を流れる冷媒と室内ファン(22a)が送風する室内空気との間で熱交換が行われる。また、室内熱交換器(22)の近傍には、室内空気の温度を検出する室内温度センサ(22b)が設けられている。室内膨張弁(23)は、開度が調節可能な電子膨張弁によって構成されている。
〈冷蔵ユニット〉
冷蔵ユニット(30)は、上記冷蔵用回路(31)と、該冷蔵用回路(31)を収容する冷蔵庫(30a)とを有している。
冷蔵ユニット(30)の冷蔵用回路(31)は、ガス側端が第2ガス側連絡配管(53)の第1分岐ガス管(53a)に接続され、液側端が第2液側連絡配管(54)に接続されている。冷蔵用回路(31)には、ガス側端から順に、冷蔵熱交換器(32)、庫内膨張弁(膨張機構)(33)及び電磁弁(冷却側開閉弁)(34)が設けられている。冷蔵熱交換器(32)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器によって構成され、近傍に庫内ファン(32a)が設けられている。庫内ファン(32a)は、冷蔵用回路(31)と共に冷蔵庫(30a)内に収容されている。冷蔵熱交換器(32)では、内部を流れる冷媒と庫内ファン(32a)が送風する冷蔵庫(30a)内の庫内空気との間で熱交換が行われる。また、冷蔵熱交換器(32)の近傍には、庫内空気の温度を検出する庫内温度センサ(32b)が設けられている。庫内膨張弁(33)は、感温式膨張弁であって、感温筒が冷蔵熱交換器(32)のガス側に取り付けられている。庫内膨張弁(33)は、冷蔵熱交換器(32)が蒸発器として機能する際に、該冷蔵熱交換器(32)の出口側の冷媒温度に基づいて開度が調節される。庫内膨張弁(33)には電子膨張弁を用いてもよく、その場合は、電磁弁(冷却側開閉弁)(34)を設けず、電磁弁(冷却側開閉弁)(34)を閉じる制御は庫内膨張弁(33)を全閉にする制御で行う。
〈コントローラ〉
コントローラ(100)は、冷媒の温度や圧力、室内、庫内及び室外の温度を検出する各種センサの検出値が入力され、その検出値に基づいて各種機器(各種弁や各種ファン等)の制御を行って冷凍装置(1)の運転を制御するものである。本実施形態は、蒸発器になっている熱交換器に溜まる油を圧縮機に回収する油回収モードの運転が可能であり、コントローラ(100)は、その油回収モードの制御も行う。
(1) 上記コントローラ(100)は、上記室内熱交換器(22)の能力が不足している状態で上記冷却側油回収モードを実行する場合は、該冷却側油回収モードで上記空調側圧縮機(13c)の吸入側が上記室内熱交換器(22)と上記冷蔵熱交換器(32)に連通する状態にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときは、上記室内熱交換器(22)の入口側に設けられている室内膨張弁(23)を閉鎖し、上記空調系統回路(2a)が暖房運転状態のときは、上記室外熱交換器(12)の入口側に設けられている室外膨張弁(14)を閉鎖することができるように構成されている。具体的には、上記コントローラ(100)は、上記室内熱交換器(22)の能力が不足している状態で上記冷却側油回収モードを実行する場合は、該冷却側油回収モードで上記圧力調整弁(65)の開度を調整して上記冷却側圧縮機(13c)の吸入側が上記室内熱交換器(22)と上記冷蔵熱交換器(32)に連通する状態で冷却側圧縮機(13a)の運転容量が最大容量になると、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときは、上記室内熱交換器(22)の入口側に設けられている室内膨張弁(23)を閉鎖し、上記空調系統回路(2a)が暖房運転状態のときは、上記室外熱交換器(12)の入口側に設けられている室外膨張弁(14)を閉鎖することができるように構成されている。
(2) また、上記コントローラ(100)は、上記室内熱交換器(22)の能力が充足している状態で上記冷却側油回収モードを実行する場合は、該冷却側油回収モードで空調側圧縮機(13c)の吸入側が上記冷蔵熱交換器(32)に連通する状態にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときは、上記室内熱交換器(22)の入口側に設けられている室内膨張弁(23)を閉鎖し、上記空調系統回路(2a)が暖房運転状態のときは、上記室外熱交換器(12)の入口側に設けられている室外膨張弁(14)を閉鎖することができるように構成されている。具体的には、上記コントローラ(100)は、上記室内熱交換器(22)の能力が充足している状態で上記冷却側油回収モードを実行する場合は、該冷却側油回収モードで冷却側圧縮機(13a)の運転容量が最大容量になると上記圧力調整弁(65)を全開にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときは、上記室内熱交換器(22)の入口側に設けられている室内膨張弁(23)を閉鎖し、上記空調系統回路(2a)が暖房運転状態のときは、上記室外熱交換器(12)の入口側に設けられている室外膨張弁(14)を閉鎖することができるように構成されている。
(3) また、上記コントローラ(100)は、上記室内熱交換器(22)の能力が不足している状態で上記空調側油回収モードを実行する場合は、該空調側油回収モードで上記冷却側圧縮機(13a)の吸入側が上記室内熱交換器(22)と上記冷蔵熱交換器(32)に連通する状態にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記室内熱交換器(22)の入口側に設けられている室内膨張弁(23)を閉鎖することができるように構成されている。具体的には、上記コントローラ(100)は、上記室内熱交換器(22)の能力が不足している状態で上記空調側油回収モードを実行する場合は、該空調側油回収モードで上記圧力調整弁(65)の開度を調整して上記空調側圧縮機(13c)の吸入側が上記室内熱交換器(22)と上記冷蔵熱交換器(32)に連通する状態から、上記圧力調整弁(65)を全開にして上記冷却側圧縮機(13a)が上記室内熱交換器(22)と上記冷蔵熱交換器(32)に連通する状態にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記室内熱交換器(22)の入口側に設けられている室内膨張弁(23)を閉鎖するとともに、冷却側圧縮機(13a)の運転容量を調整することができるように構成されている。
(4) また、上記コントローラ(100)は、上記室内熱交換器(22)の能力が充足している状態で上記空調側油回収モードを実行する場合は、該空調側油回収モードで上記冷却側圧縮機(13a)の吸入側が上記室内熱交換器(22)に連通する状態にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記室内熱交換器(22)の入口側に設けられている室内膨張弁(23)を閉鎖することができるように構成されている。具体的には、上記コントローラ(100)は、上記室内熱交換器(22)の能力が充足している状態で上記空調側油回収モードを実行する場合は、該空調側油回収モードで空調側圧縮機(13c)の運転容量が最大になると上記圧力調整弁(65)を全開にして上記冷却側圧縮機(13a)が上記室内熱交換器(22)と上記冷蔵熱交換器(32)に連通する状態にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記室内熱交換器(22)の入口側に設けられている室内膨張弁(23)を閉鎖するとともに、冷却側圧縮機(13a)の運転容量を調整することができるように構成されている。
(5) また、上記コントローラ(100)は、上記室内熱交換器(22)の能力が充足しているか不足しているかにかかわらず、上記冷却側油回収モードを実行する場合は、該冷却側油回収モードで上記空調側圧縮機(13c)の吸入側が上記冷蔵熱交換器(32)に連通する状態にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記室内熱交換器(22)の入口側に設けられている室内膨張弁(23)を閉鎖することができるように構成されている。具体的には、上記コントローラ(100)は、上記室内熱交換器(22)の能力が充足しているか不足しているかにかかわらず、上記冷却側油回収モードを実行する場合は、該冷却側油回収モードで上記圧力調整弁(65)を全開にして上記空調側圧縮機(13c)の吸入側が上記室内熱交換器(22)に連通する状態にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記室内熱交換器(22)の入口側に設けられている室内膨張弁(23)を閉鎖するとともに、上記空調側圧縮機(13c)と冷却側圧縮機(13a)の運転容量を調整することができるように構成されている。
(6) また、上記コントローラ(100)は、上記室内熱交換器(22)の能力が充足しているか不足しているかにかかわらず、上記空調側油回収モードを実行する場合は、該空調側油回収モードで上記冷却側圧縮機(13a)の吸入側が上記室内熱交換器(22)に連通する状態にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記冷蔵熱交換器(12)の入口側に設けられている冷蔵用膨張弁(14)を閉鎖することができるように構成されている。具体的には、上記コントローラ(100)は、上記室内熱交換器(22)の能力が充足しているか不足しているかにかかわらず、上記空調側油回収モードを実行する場合は、該空調側油回収モードで上記圧力調整弁(65)を全開にして上記冷却側圧縮機(13a)の吸入側が上記室内熱交換器(22)に連通する状態にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記冷蔵熱交換器(32)の入口側に設けられている冷蔵用膨張弁(34)を閉鎖するとともに、上記空調側圧縮機(13c)と冷却側圧縮機(13a)の運転容量を調整することができるように構成されている。
−運転動作−
上記冷凍装置(1)では、冷房冷却運転、第1暖房冷却運転、第2暖房冷却運転、第3暖房冷却運転の各運転モードが、上記運転モード切り換え機構である2つの四路切換弁(18,19)を切り換えることにより実行される。
〈冷房冷却運転〉
冷房冷却運転は、室内ユニット(20)の冷房と冷蔵ユニット(30)の冷却を行う運転である。冷房冷却運転時に、コントローラ(100)は、図2に示すように、第1及び第2四路切換弁(18,19)を第1状態に切り換え、室外膨張弁(14)を全閉状態に制御し、冷蔵用回路(31)の電磁弁(34)を開放状態に制御し、室内膨張弁(23)の開度を適宜調節し、圧力調整弁(65)を全閉に制御する。
また、上記冷房冷却運転において、コントローラ(100)は、室内熱交換器(22)の蒸発温度と冷蔵熱交換器(32)の蒸発温度を求め、室内熱交換器(22)の蒸発温度が冷蔵熱交換器(32)の蒸発温度よりも所定値だけ高くなるように調整弁(3)の開度を制御する。
コントローラ(100)による各種機器及び弁の制御により、冷媒回路(2)では以下のように冷媒が循環する。
第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)で圧縮された冷媒は、各油分離器(17a,17b,17c)において潤滑油が分離された後に吐出配管(56)において合流し、第1四路切換弁(18)及び室外ガス配管(58)を通過して室外熱交換器(12)に流入する。室外熱交換器(12)では、冷媒が室外空気に放熱して凝縮する。室外熱交換器(12)で凝縮した液冷媒は、第1液管(59)を介してレシーバ(15)に流入し、該レシーバ(15)に貯留される。
レシーバ(15)に貯留された液冷媒は、レシーバ(15)から流出し、第2液管(60)を第1液側閉鎖弁(72)に向かって流れる。その際に、液冷媒は過冷却側熱交換器(76)を通過する。
高圧の液冷媒は、過冷却側熱交換器(76)の高圧側流路(76a)に流入する。一方、過冷却側熱交換器(76)の低圧側流路(76b)には高圧側流路(76a)を通過後に第2液管(60)から第1分岐管(77)に分岐して過冷却用膨張弁(78)で減圧された分岐冷媒が流入する。低圧側流路(76b)を流れる分岐冷媒は、高圧側流路(76a)を流れる高圧の液冷媒と熱交換して蒸発する一方、高圧側流路(76a)の高圧の液冷媒は、低圧側流路(76b)の分岐冷媒に放熱することによって過冷却状態となる。このようにして過冷却状態となった液冷媒は、2つに分岐し、一方は第2液側閉鎖弁(74)を通過して第2液側連絡配管(54)に流入し、他方は第1液側閉鎖弁(72)を通過して第1液側連絡配管(52)に流入する。
一方、蒸発した低圧側流路(76b)の冷媒は、インジェクション配管(81)に流入する。なお、過冷却用膨張弁(78)の開度は、例えば、上記インジェクション配管(81)を流れる冷媒の過熱度が所望の過熱度(例えば5℃)となるように調整される。なお、インジェクション配管(81)を流れる冷媒の流れは図示していない(以下の各運転モードも同様)。
第2液側連絡配管(54)に流入した液冷媒は、冷蔵ユニット(30)の冷蔵用回路(31)に流入する。冷蔵用回路(31)に流入した液冷媒は、庫内膨張弁(33)で減圧された後、冷蔵熱交換器(32)に流入する。冷蔵熱交換器(32)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。その結果、庫内空気が冷却される。冷蔵熱交換器(32)で蒸発した冷媒は、冷蔵用回路(31)から第2ガス側連絡配管(53)にそれぞれ流入する。第2ガス側連絡配管(53)を流れる冷媒は、第2ガス側閉鎖弁(73)を通過した後、吸入配管(55)の第1流入分岐管(55a)に流入する。第1流入分岐管(55a)に流入した冷媒は、第1流出分岐管(55c)及び第2流出分岐管(55d)に分流し、第1,第2圧縮機(13a,13b)に吸入されて圧縮される。
一方、第1液側連絡配管(52)に流入した液冷媒は、室内膨張弁(23)で減圧された後、室内熱交換器(22)に流入する。室内熱交換器(22)では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。その結果、室内空気が冷却される。なお、上記室内膨張弁(23)の開度は、室内温度センサ(22b)の検出値や室内の設定温度に基づいて所定開度に調節される。例えば、室内膨張弁(23)の開度は、室内温度センサ(22b)の検出値が所望の温度(例えば、20℃)となるように調節される。室内熱交換器(22)で蒸発した冷媒は、第1ガス側連絡配管(51)、第1ガス管(62)及び第1四路切換弁(18)を通過して連絡配管(57)に流入する。連絡配管(57)に流入した冷媒は、調整弁(3)においてさらに減圧された後、第2四路切換弁(19)を介して吸入配管(55)の第2流入分岐管(55b)に流入する。第2流入分岐管(55b)に流入した冷媒は、第3流出分岐管(55e)を通り、第3圧縮機(13c)に吸入されて圧縮される。
一方、インジェクション配管(81)に流入した冷媒は、第1〜第3インジェクション管(81a,81b,81c)に分岐した後、対応する第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)の中間圧の圧縮室に導入される。これにより、第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)の吐出ガス温度が低下する。また、第1〜第3油分離器(17a,17b,17c)において第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒から分離された潤滑油は、油戻し配管(50)を通ってインジェクション配管(81)に返送される。
以上のように、上記冷房冷却運転では、冷媒回路(2)において上述のような冷媒の循環を繰り返すことにより、室内を冷房すると同時に、冷蔵庫の庫内を冷却する。
なお、この冷房冷却運転時には、冷蔵用回路(31)の電磁弁(34)を閉鎖すると室内の空調のみを行う冷房運転が可能であり、室内回路(21)の室内膨張弁(23)の開度を全閉にすると庫内の冷却のみを行う冷却運転が可能であるが、これらの運転動作の詳細は省略する。
〈第1暖房冷却運転〉
第1暖房冷却運転は、室外熱交換器(12)を用いずに、室内ユニット(20)の暖房と冷蔵ユニット(30)の冷却を行う運転である。この第1暖房冷却運転時に、コントローラ(102)は、図3に示すように、第1四路切換弁(18)を第2状態に切り換えると共に第2四路切換弁(19)を第1状態に切り換え、室外膨張弁(14)を全閉状態に制御し、冷蔵用回路(31)の電磁弁(34)を開放状態に制御し、室内膨張弁(23)の開度を全開状態に制御し、圧力調整弁(65)を全開に制御する。なお、第3圧縮機(13c)を停止する場合は圧力調整弁(65)を全閉とする。
コントローラ(100)による各種機器及び弁の上記の制御により、冷媒回路(2)では以下のように冷媒が循環する。
第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)で圧縮された冷媒は、各油分離器(17a,17b,17c)において潤滑油が分離された後に吐出配管(56)において合流し、第1四路切換弁(18)、第1ガス管(62)及び第1ガス側連絡配管(51)を通過して室内熱交換器(22)に流入する。室内熱交換器(22)では、冷媒が室内空気に放熱して凝縮する。室内熱交換器(22)で凝縮した液冷媒は、第1液側連絡配管(52)、第2分岐管(79)及び第1液管(59)を介してレシーバ(15)に流入し、該レシーバ(15)に貯留される。
レシーバ(15)に貯留された液冷媒は、レシーバ(15)から流出し、第2液管(60)を第1液側閉鎖弁(72)に向かって流れる。その際に、過冷却側熱交換器(76)を通過する。
高圧の液冷媒は、過冷却側熱交換器(76)の高圧側流路(76a)に流入する。一方、過冷却側熱交換器(76)の低圧側流路(76b)には高圧側流路(76a)を通過後に第2液管(60)から第1分岐管(77)に分岐して過冷却用膨張弁(78)で減圧された分岐冷媒が流入する。低圧側流路(76b)を流れる分岐冷媒は、高圧側流路(76a)を流れる高圧の液冷媒と熱交換して蒸発する一方、高圧側流路(76a)の高圧の液冷媒は、低圧側流路(76b)の分岐冷媒に放熱することによって過冷却状態となる。このようにして過冷却状態となった液冷媒は、第2液側閉鎖弁(74)を通過して第2液側連絡配管(54)に流入する。一方、蒸発した低圧側流路(76b)の冷媒は、インジェクション配管(81)に流入する。なお、過冷却用膨張弁(78)の開度は、例えば、上記インジェクション配管(81)を流れる冷媒の過熱度が所望の過熱度(例えば5℃)となるように調整される。
第2液側連絡配管(54)に流入した液冷媒は、冷蔵ユニット(30)の冷蔵用回路(31)に流入する。冷蔵用回路(31)に流入した液冷媒は、庫内膨張弁(33)で減圧された後、冷蔵熱交換器(32)に流入する。冷蔵熱交換器(32)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。その結果、庫内空気が冷却される。冷蔵熱交換器(32)で蒸発した冷媒は、冷蔵用回路(31)から第2ガス側連絡配管(53)に流入する。第2ガス側連絡配管(53)を流れる冷媒は、第2ガス側閉鎖弁(73)を通過した後、吸入配管(55)の第1流入分岐管(55a)に流入する。
上述のようにして吸入配管(55)の第1流入分岐管(55a)に流入した冷媒は、第1流出分岐管(55c)、第2流出分岐管(55d)及び第3流出分岐管(55e)にそれぞれ分岐する。そして、第1〜第3流出分岐管(55c,55d,55e)に流入した冷媒は、それぞれ対応する第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)に吸入されて圧縮される。
一方、インジェクション配管(81)に流入した冷媒は、第1〜第3インジェクション管(81a,81b,81c)に分岐した後、対応する第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)の中間圧の圧縮室に導入される。これにより、第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)の吐出ガス温度が低下する。また、第1〜第3油分離器(17a,17b,17c)において第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒から分離された潤滑油は、油戻し配管(50)を通ってインジェクション配管(81)に返送される。
以上のように、上記第1暖房冷却運転では、冷媒回路(2)において上述のような冷媒の循環を繰り返すことにより、室内を暖房すると同時に、冷蔵庫の庫内を冷却する。つまり、冷蔵ユニット(30)の冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(20)の暖房能力(凝縮熱量)とがバランスし、100%の熱回収が行われる。
〈第2暖房冷却運転〉
第2暖房冷却運転は、第1暖房冷却運転の際に室内ユニット(20)の暖房能力が余る場合に、室外熱交換器(12)を凝縮器として用いて室内ユニット(20)の暖房と冷蔵ユニット(30)の冷却とを行う運転である。第2暖房冷却運転時に,コントローラ(100)は、図4に示すように、第1及び第2四路切換弁(18,19)を第2状態に切り換え、室外膨張弁(14)を全閉状態に制御し、冷蔵用回路(31)の電磁弁(34)を開放状態に制御し、室内膨張弁(23)の開度を全開状態に制御し、圧力調整弁(65)を全開に制御する。なお、第3圧縮機(13c)を停止する場合は、圧力調整弁(65)を全閉とする。
コントローラ(100)による各種機器及び弁の上記の制御により、冷媒回路(2)では以下のように冷媒が循環する。
第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)で圧縮された冷媒は、各油分離器(17a,17b,17c)において潤滑油が分離された後に吐出配管(56)において合流した後、2つに分岐し、一方は第1四路切換弁(18)、第1ガス管(62)及び第1ガス側連絡配管(51)を通過して室内熱交換器(22)に流入し、他方は第2四路切換弁(19)、連絡配管(57)、第1四路切換弁(18)及び室外ガス配管(58)を介して室外熱交換器(12)に流入する。
室内熱交換器(22)及び室外熱交換器(12)では、冷媒がそれぞれ室内空気及び室外空気に放熱して凝縮する。室内熱交換器(22)で凝縮した液冷媒は、第1液側連絡配管(52)及び第2分岐管(79)を介して第1液管(59)に流入し、室外熱交換器(12)で凝縮した液冷媒と合流してレシーバ(15)に流入し、該レシーバ(15)に貯留される。
レシーバ(15)に貯留された液冷媒は、レシーバ(15)から流出し、第2液管(60)を第1液側閉鎖弁(72)に向かって流れる。その際に、冷媒は過冷却側熱交換器(76)を通過する。
高圧の液冷媒は、過冷却側熱交換器(76)の高圧側流路(76a)に流入する。一方、過冷却側熱交換器(76)の低圧側流路(76b)には高圧側流路(76a)を通過後に第2液管(60)から第1分岐管(77)に分岐して過冷却用膨張弁(78)で減圧された分岐冷媒が流入する。低圧側流路(76b)を流れる分岐冷媒は、高圧側流路(76a)を流れる高圧の液冷媒と熱交換して蒸発する一方、高圧側流路(76a)の高圧の液冷媒は、低圧側流路(76b)の分岐冷媒に放熱することによって過冷却状態となる。このようにして過冷却状態となった液冷媒は、第2液側閉鎖弁(74)を通過して第2液側連絡配管(54)に流入する。
一方、蒸発した低圧側流路(76b)の冷媒は、インジェクション配管(81)に流入する。なお、過冷却用膨張弁(78)の開度は、例えば、上記インジェクション配管(81)を流れる冷媒の過熱度が所望の過熱度(例えば5℃)となるように調整される。
第2液側連絡配管(54)に流入した液冷媒は、冷蔵ユニット(30)の冷蔵用回路(31)に流入する。冷蔵用回路(31)に流入した液冷媒は、庫内膨張弁(33)で減圧された後、冷蔵熱交換器(32)に流入する。冷蔵熱交換器(32)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。その結果、庫内空気が冷却される。冷蔵熱交換器(32)で蒸発した冷媒は、冷蔵用回路(31)から第2ガス側連絡配管(53)に流入する。第2ガス側連絡配管(53)を流れる冷媒は、第2ガス側閉鎖弁(73)を通過した後、吸入配管(55)の第1流入分岐管(55a)に流入する。
上述のようにして吸入配管(55)の第1流入分岐管(55a)に流入した冷媒は、第1流出分岐管(55c)、第2流出分岐管(55d)及び第3流出分岐管(55e)にそれぞれ分岐する。そして、第1〜第3流出分岐管(55c,55d,55e)に流入した冷媒は、それぞれ対応する第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)に吸入されて圧縮される。
一方、インジェクション配管(81)に流入した冷媒は、第1〜第3インジェクション管(81a,81b,81c)に分岐した後、対応する第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)の中間圧の圧縮室に導入される。これにより、第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)の吐出ガス温度が低下する。また、第1〜第3油分離器(17a,17b,17c)において第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒から分離された潤滑油は、油戻し配管(50)を通ってインジェクション配管(81)に返送される。
以上のように、上記第2暖房冷却運転では、冷媒回路(2)において上述のような冷媒の循環を繰り返すことにより、室内を暖房すると同時に、冷蔵庫の庫内を冷却する。つまり、冷蔵ユニット(30)の冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(20)の暖房能力(凝縮熱量)とがバランスせず、余る凝縮熱のみを室外熱交換器(12)で室外に放出する。
〈第3暖房冷却運転〉
第3暖房冷却運転は、第1暖房冷却運転の際に室内ユニット(20)の暖房能力が不足する場合に、室外熱交換器(12)を蒸発器として用いて室内ユニット(20)の暖房と冷蔵ユニット(30)の冷却を行う運転である。この第3暖房冷却運転時に、コントローラ(100)は、図5に示すように、第1四路切換弁(18)を第2状態に切り換えると共に第2四路切換弁(19)を第1状態に切り換え、室外膨張弁(14)の開度を適宜調整し、冷蔵用回路(31)の電磁弁(34)を開放状態に制御し、室内膨張弁(23)の開度を全開状態に制御し、圧力調整弁(65)を全閉に制御する。
コントローラ(100)による各種機器及び弁の上記の制御により、冷媒回路(2)では以下のように冷媒が循環する。
第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)で圧縮された冷媒は、各油分離器(17a,17b,17c)において潤滑油が分離された後に吐出配管(56)において合流し、第1四路切換弁(18)、第1ガス管(62)及び第1ガス側連絡配管(51)を通過して室内熱交換器(22)に流入する。室内熱交換器(22)では、冷媒が室内空気に放熱して凝縮する。室内熱交換器(22)で凝縮した液冷媒は、第1液側連絡配管(52)、第2分岐管(79)及び第1液管(59)を介してレシーバ(15)に流入し、該レシーバ(15)に貯留される。
レシーバ(15)に貯留された液冷媒は、レシーバ(15)から流出する。レシーバ(15)から流出した高圧の液冷媒は、過冷却側熱交換器(76)の高圧側流路(76a)に流入する。一方、過冷却側熱交換器(76)の低圧側流路(76b)には高圧側流路(76a)を通過後に第2液管(60)から第1分岐管(77)に分岐して過冷却用膨張弁(78)で減圧された分岐冷媒が流入する。低圧側流路(76b)を流れる分岐冷媒は、高圧側流路(76a)を流れる高圧の液冷媒と熱交換して蒸発する一方、高圧側流路(76a)の高圧の液冷媒は、低圧側流路(76b)の分岐冷媒に放熱することによって過冷却状態となる。このようにして過冷却状態となった液冷媒は、2つに分岐し、一方は第2液側閉鎖弁(74)を通過して第2液側連絡配管(54)に流入し、他方はバイパス管(61)に流入する。
一方、蒸発した低圧側流路(76b)の冷媒は、インジェクション配管(81)に流入する。なお、過冷却用膨張弁(78)の開度は、例えば、上記インジェクション配管(81)を流れる冷媒の過熱度が所望の過熱度(例えば5℃)となるように調整される。
第2液側連絡配管(54)に流入した液冷媒は、冷蔵ユニット(30)の冷蔵用回路(31)に流入する。冷蔵用回路(31)に流入した液冷媒は、庫内膨張弁(33)で減圧された後、冷蔵熱交換器(32)に流入する。冷蔵熱交換器(32)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発する。その結果、庫内空気が冷却される。冷蔵熱交換器(32)で蒸発した冷媒は、冷蔵用回路(31)から第2ガス側連絡配管(53)に流入する。第2ガス側連絡配管(53)を流れる冷媒は、第2ガス側閉鎖弁(73)を通過した後、吸入配管(55)の第1流入分岐管(55a)に流入する。第1流入分岐管(55a)に流入した冷媒は、第1流出分岐管(55c)及び第2流出分岐管(55d)に分流し、対応する第1,第2圧縮機(13a,13b)に吸入されて圧縮される。
一方、バイパス管(61)に流入した液冷媒は、室外膨張弁(14)で減圧された後、室外熱交換器(12)に流入する。室外熱交換器(12)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(12)で蒸発した冷媒は、室外ガス配管(58)、第1四路切換弁(18)、連絡配管(57)及び第2四路切換弁(19)を介して吸入配管(55)の第2流入分岐管(55b)に流入する。第2流入分岐管(55b)に流入した冷媒は、第3流出分岐管(55e)を通り、第3圧縮機(13a,13b,13c)に吸入されて圧縮される。
一方、インジェクション配管(81)に流入した冷媒は、第1〜第3インジェクション管(81a,81b,81c)に分岐した後、対応する第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)の中間圧の圧縮室に導入される。これにより、第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)の吐出ガス温度が低下する。また、第1〜第3油分離器(17a,17b,17c)において第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)の吐出冷媒から分離された潤滑油は、油戻し配管(50)を通ってインジェクション配管(81)に返送される。
以上のように、上記第3暖房冷却運転では、冷媒回路(2)において上述のような冷媒の循環を繰り返すことにより、室内を暖房すると同時に、冷蔵庫の庫内を冷却する。つまり、冷蔵ユニット(30)の冷却能力(蒸発熱量)と、室内ユニット(20)の暖房能力(凝縮熱量)とがバランスせず、不足する蒸発熱を室外熱交換器(12)において吸収する。
〈油回収運転〉
上記冷凍装置(1)では、冷却側油回収モード1、冷却側油回収モード2、空調側油回収モード1、空調側油回収モード2、冷却側油回収モード3、及び空調側油回収モード3の各油回収モードが、上記油回収モード切り換え機構である圧力調整弁(65)を操作することにより実行される。
<冷蔵熱交換器の油回収動作1(冷却側油回収モード1)>
冷蔵熱交換器(32)の第1の油回収動作について、図10のフローチャートを用いて説明する。図10は、空調側(室内熱交換器(22))の能力が不足している場合で且つ圧力調整弁(65)の開度調整により空調側の能力を補う必要があるときに、冷却側圧縮機(13a)と空調側圧縮機(13c)の運転周波数を最大(運転容量を最大)にしても油回収の目標周波数に届かないと行割れる油回収の動作を示している。
このフローチャートのステップST1では、空調側(室内熱交換器(22))の能力不足のため、図では「DC2」と示されている空調側圧縮機(第3圧縮機(13c))の運転周波数を最大にし、かつ圧力調整弁(65)の開度を調整して、冷却系統回路(2b)の圧縮機である冷却側圧縮機(第1圧縮機(13a))を空調側圧縮機(第3圧縮機)(13c)の補助にも用いる状態とする(図6参照)。この状態で空調能力が不足していると、ステップST2において冷却系統回路(2b)の圧縮機(13a)の運転周波数を上げる操作を行い、ステップST3で冷却系統回路(2b)の圧縮機(13a)が最大周波数になっているかどうかを判別する。最大周波数でなければ、ステップST4で油回収に必要な運転周波数が不足しているかどうかを判別し、不足していたらステップST2に戻って運転周波数をさらに上げる操作を行い、不足していなかったらステップST5に進んでそのままの運転周波数またはそれ以上の運転周波数で油回収を行う。
ステップST3の判別結果が「YES」で冷却側圧縮機(13a)が最大周波数になっていると判断されると、ステップST6に進んで圧力調整弁(65)を全開にし、冷却側圧縮機(13a)が空調側圧縮機(13c)を補助する割合を大きくする。
そして、ステップST8では、空調の運転モードが冷房モードであると、室内膨張弁(23)を全閉にする制御を行う。こうすると、図7に示すように、冷媒が室内熱交換器(22)を流れなくなり、3台の圧縮機(13)のすべてが冷蔵熱交換器(32)から冷媒を吸入するので、冷蔵熱交換器(32)に溜まった油が冷媒と一緒に圧縮機(13)へ回収される。また、空調の運転モードが暖房運転(空調の能力不足なので第3暖房冷却運転)であると、室外膨張弁(14)を全閉にする制御を行う。こうすると、図8に示すように、冷媒が室外熱交換器(22)を流れなくなり、3台の圧縮機(13)のすべてが冷蔵熱交換器(32)から冷媒を吸入するので、冷蔵熱交換器(32)に溜まった油が冷媒と一緒に圧縮機(13)へ回収される。
<冷蔵熱交換器の油回収動作2(冷却側油回収モード2)>
冷蔵熱交換器(32)の第2の油回収動作について、図11のフローチャートを用いて説明する。図11は、空調側(室内熱交換器(22))の能力が不足していない(充足している)場合で且つ圧力調整弁(65)の開度調整により空調側の能力を補う必要がないときに、冷却側圧縮機(13a)と空調側圧縮機(13c)の運転周波数を最大(運転容量を最大)にしても油回収の目標周波数に届かないと行われる油回収の動作を示している。
このフローチャートのステップST11では、図では「DC1」と示されている冷却系統回路(2b)の圧縮機である冷却側圧縮機(第1圧縮機(13a))の運転周波数を上げる操作を行い、ステップST12で冷却側圧縮機(13a)が最大周波数になっているかどうかを判別する。最大周波数でなければ、ステップST13で油回収に必要な運転周波数が不足しているかどうかを判別し、不足していたらステップST11に戻って運転周波数をさらに上げる操作を行い、不足していなかったらステップST14に進んでそのままの運転周波数またはそれ以上の運転周波数で油回収を行う。
ステップST12の判別結果が「YES」で冷却側圧縮機(13a)が最大周波数になっていると判断されると、ステップST16に進んで圧力調整弁(65)を全開にし、冷却側圧縮機(13a)が空調側圧縮機(13c)を補助する割合を大きくする。
そして、ステップST16では、空調の運転モードが冷房モードであると、図6の状態において、室内膨張弁(23)を全閉にする制御を行う。こうすると、図7に示すように、冷媒が室内熱交換器(22)を流れなくなり、3台の圧縮機(13)のすべてが冷蔵熱交換器(32)から冷媒を吸入するので、冷蔵熱交換器(32)に溜まった油が冷媒と一緒に圧縮機(13)へ回収される。また、空調の運転モードが暖房運転(空調の能力不足はないので図5の第3暖房冷却運転は行われておらず、図3の第1暖房冷却運転または図2の第2暖房冷却運転である)であると、図8に示すように室外膨張弁(14)を全閉にする制御を行う。
また、それでも油回収に必要な圧縮機の能力が得られない場合は、ステップST18〜120において、空調側圧縮機(13c)が最大周波数になるまで周波数を上げ、最大周波数未満でも油回収に必要な周波数が得られている場合にはそのまま油回収動作を継続する。
<室内熱交換器の油回収動作1(空調側油回収モード1)>
室内熱交換器(32)の第1の油回収動作について、図12のフローチャートを用いて説明する。図12は、空調側(室内熱交換器(22))の能力が不足している場合で且つ圧力調整弁(65)の開度調整により空調側の能力を補う必要があるときに、冷却側圧縮機(13a)と空調側圧縮機(13c)の運転周波数を最大(運転容量を最大)にしても油回収の目標周波数に届かないと行われる油回収の動作を示している。
このフローチャートのステップST21では、空調側(室内熱交換器(22))の能力不足のため、図では「DC2」と示されている空調側圧縮機(第3圧縮機(13c))の運転周波数を最大にし、かつ圧力調整弁(65)の開度を調整して、冷却系統回路(2b)の圧縮機である冷却側圧縮機(第1圧縮機(13a))を空調側圧縮機(第3圧縮機)(13c)の補助にも用いる状態とする(図6参照)。次にステップST22では、圧力調整弁(65)を全開にし、冷却側圧縮機(13a)が空調側圧縮機(13c)を補助する割合を大きくする。
この空調側油回収モード1の運転が行われるときは、室内熱交換器(22)が蒸発器になっている冷房運転のときだけであり、冷媒は図6に示すように冷媒回路を流れている。この状態で油回収に必要な圧縮機(13)の能力が得られていない場合は、ステップST23において、冷蔵用回路(31)の電磁弁(冷却側開閉弁)(34)を閉鎖する制御を行う。庫内膨張弁(33)が電子膨張弁である場合は、この庫内膨張弁(33)を全閉にする。こうすると、図9に示すように、冷媒が冷蔵熱交換器(32)を流れなくなり、3台の圧縮機(13)のすべてが空調側熱交換器(22)から冷媒を吸入するので、空調側熱交換器(22)に溜まった油が冷媒と一緒に圧縮機(13)へ回収される。
次に、ステップST24において、冷却系統回路(2b)の圧縮機である冷却側圧縮機(13a)の運転周波数を上げる操作を行い、ステップST25で冷蔵圧縮機(13a)が最大周波数になっているかどうかを判別する。最大周波数でなければ、ステップST26で油回収に必要な運転周波数が不足しているかどうかを判別し、不足していたらステップST24に戻って運転周波数をさらに上げる操作を行い、不足していなかったらステップST27に進んでそのままの運転周波数またはそれ以上の運転周波数で油回収を行う。
<室内熱交換器の油回収動作2(空調側油回収モード2)>
室内熱交換器(22)の第2の油回収動作について、図13のフローチャートを用いて説明する。図13は、空調側(室内熱交換器(22))の能力が不足していない(充足している)場合で且つ圧力調整弁(65)の開度調整により空調側の能力を補う必要がないときに、冷却側圧縮機(13a)と空調側圧縮機(13c)の運転周波数を最大(運転容量を最大)にしても油回収の目標周波数に届かないと行われる油回収の動作を示している。
このフローチャートのステップST31では、図では「DC2」と示されている空調系統回路(2a)の圧縮機である空調側圧縮機(第3圧縮機(13c))の運転周波数を上げる操作を行い、ステップST32で空調側圧縮機(13a)が最大周波数になっているかどうかを判別する。最大周波数でなければ、ステップST33で油回収に必要な運転周波数が不足しているかどうかを判別し、不足していたらステップST31に戻って運転周波数をさらに上げる操作を行い、不足していなかったらステップST34に進んでそのままの運転周波数またはそれ以上の運転周波数で油回収を行う。
ステップST32の判別結果が「YES」で空調側圧縮機(13a)が最大周波数になっていると判断されると、ステップST35に進んで圧力調整弁(65)を全開にし、冷却側圧縮機(13a)が空調側圧縮機(13c)を補助する割合を大きくする。
この空調側油回収モード2の運転が行われるときは、室内熱交換器(22)が蒸発器になっている冷房運転のときだけであり、冷媒は図6に示すように冷媒回路を流れている。この状態で油回収に必要な圧縮機(13)の能力が得られていない場合は、ステップST36において、冷蔵用回路(31)の電磁弁(34)を閉鎖する制御を行う。庫内膨張弁(33)が電子膨張弁である場合は、この庫内膨張弁(33)を全閉にする。こうすると、図9に示すように、冷媒が冷蔵熱交換器(32)を流れなくなり、3台の圧縮機(13)のすべてが空調側熱交換器(22)から冷媒を吸入するので、空調側熱交換器(32)に溜まった油が冷媒と一緒に圧縮機(13)へ回収される。
次に、ステップST37において、冷却系統回路(2b)の圧縮機である冷却側圧縮機(13a)の運転周波数を上げる操作を行い、ステップST38で冷蔵圧縮機(13a)が最大周波数になっているかどうかを判別する。最大周波数でなければ、ステップST39で油回収に必要な運転周波数が不足しているかどうかを判別し、不足していたらステップST37に戻って運転周波数をさらに上げる操作を行い、不足していなかったらステップST40に進んでそのままの運転周波数またはそれ以上の運転周波数で油回収を行う。
<冷蔵熱交換器の油回収動作3(冷却側油回収モード3)>
冷蔵熱交換器(32)の第3の油回収動作について、図14のフローチャートを用いて説明する。図14は、空調側(室内熱交換器(22))の能力が不足しているか不足していないかにかかわらず、冷却側圧縮機(13a)と空調側圧縮機(13c)の運転周波数を上昇させて冷蔵熱交換器(32)に対する油回収の動作を行う例である。
このフローチャートのステップST41では、空調側(室内熱交換器(22))の能力が不足しているか不足していないかに関係なく、まず圧力調整弁(65)の開度を全開にして、空調側圧縮機(13c)を冷却側圧縮機(13c)の補助に用いる状態とする。
次に、ステップST42において、空調の運転モードが冷房モードであると、室内膨張弁(23)を全閉にする制御を行う。こうすると、図7に示すように、冷媒が室内熱交換器(22)を流れなくなり、3台の圧縮機(13)のすべてが冷蔵熱交換器(32)から冷媒を吸入するので、冷蔵熱交換器(32)に溜まった油が冷媒と一緒に圧縮機(13)へ回収される。また、空調の運転モードが暖房運転(空調の能力不足なので第3暖房冷却運転)であると、室外膨張弁(14)を全閉にする制御を行う。こうすると、図8に示すように、冷媒が室外熱交換器(22)を流れなくなり、3台の圧縮機(13)のすべてが冷蔵熱交換器(32)から冷媒を吸入するので、冷蔵熱交換器(32)に溜まった油が冷媒と一緒に圧縮機(13)へ回収される。
次いで、ステップST43では、油回収に必要な運転周波数が不足しているかどうかを判別し、不足していなかったらステップST44に進んでそのままの運転周波数またはそれ以上の運転周波数で油回収を行う。
ステップST43の判別結果が「YES」で油回収に必要な運転周波数が不足している場合は、ステップST45,ステップST46で冷却側圧縮機(13a)と空調側圧縮機(13c)の運転周波数を上昇させる。そして、ステップST47,ステップST48,ステップST49で、油回収に必要な運転周波数になるまで該運転周波数を上昇させ、必要な周波数になったらそのままの運転周波数またはそれ以上の運転周波数で油回収を行う。
<室内熱交換器の油回収動作3(空調側油回収モード3)>
空調側熱交換器(22)の第3の油回収動作について、図15のフローチャートを用いて説明する。図15は、空調側(室内熱交換器(22))の能力が不足しているか不足していないかにかかわらず、冷却側圧縮機(13a)と空調側圧縮機(13c)の運転周波数を上昇させて空調側熱交換器(22)に対する油回収の動作を行う例である。
このフローチャートのステップST51では、空調側(室内熱交換器(22))の能力が不足しているか不足していないかに関係なく、まず圧力調整弁(65)の開度を全開にして、冷却側圧縮機(13a)を空調側圧縮機(13a)の補助に用いる状態とする。
この空調側油回収モード3の動作は、室内熱交換器(22)が蒸発器になっている冷房運転モードのときにのみ行われる。そこで、ステップST52では、冷蔵用回路(31)の電磁弁(34)を閉鎖する制御を行う。庫内膨張弁(33)が電子膨張弁である場合は、この庫内膨張弁(33)を全閉にする。こうすると、図9に示すように、冷媒が冷蔵熱交換器(32)を流れなくなり、3台の圧縮機(13)のすべてが室内熱交換器(22)から冷媒を吸入するので、室内熱交換器(22)に溜まった油が冷媒と一緒に圧縮機(13)へ回収される。
次いで、ステップST53では、油回収に必要な運転周波数が不足しているかどうかを判別し、不足していなかったらステップST54に進んでそのままの運転周波数またはそれ以上の運転周波数で油回収を行う。
ステップST53の判別結果が「YES」で油回収に必要な運転周波数が不足している場合は、ステップST55,ステップST56で冷却側圧縮機(13a)と空調側圧縮機(13c)の運転周波数を上昇させる。そして、ステップST57,ステップST58,ステップST59で、油回収に必要な運転周波数になるまで該運転周波数を上昇させ、必要な周波数になったらそのままの運転周波数またはそれ以上の運転周波数で油回収を行う。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、可変容量圧縮機(13)の運転容量を制御し、且つ圧力調整弁(65)の状態を制御しながら、冷蔵用熱交換器(32)からの油回収を冷却側圧縮機(13a)と空調側圧縮機(13c)を用いて行えるだけでなく、空調側熱交換器(22)からの油回収も空調側圧縮機(13c)と冷却側圧縮機(13a)を用いて行うことができる。そのため、冷却側油回収モードと空調側油回収モードのいずれの場合でも、冷媒の循環量を油回収に必要な目標循環量にすることが容易になる。したがって、圧縮機(13)において潤滑油が不足する問題を抑制でき、装置の信頼性を高めることが可能となる。
また、本実施形態によれば、空調側熱交換器(22)の能力が不足しているときや充足しているときに、それぞれに応じた制御をすることにより、冷却側油回収モードまたは空調側油回収モードを適切な動作で実行し、冷却側熱交換器(32)からの油回収や空調側熱交換器(22)からの油回収を行える。
また、本実施形態によれば、空調側熱交換器(22)の能力が不足しているか充足しているかにかかわらず、可変容量圧縮機(13)の運転容量を制御し、且つ圧力調整弁(65)の状態を制御しながら、冷却側油回収モードまたは空調側油回収モードを適切な動作で実行し、冷却側熱交換器(32)からの油回収や空調側熱交換器(22)からの油回収を行える。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記実施形態において、上記冷却側油回収モードでは空調側圧縮機(13c)と冷却側圧縮機(13a)の両方の吸入側を冷却側熱交換器(32)に接続できるようになっているが、必ずしも両系統の圧縮機(13)の能力をすべて冷却側熱交換器(32)からの油回収に用いる必要はない。また、空調側油回収モードでは空調側圧縮機(13c)と冷却側圧縮機(13a)の両方の吸入側を空調側熱交換器(22)に接続できるようになっているが、必ずしも両系統の圧縮機(13)の能力をすべて空調側熱交換器(22)からの油回収に用いる必要はない。つまり、冷却側油回収モードでは、空調側圧縮機(13c)の能力の一部を油回収に用いてもよいし、空調側油回収モードでは、冷却側圧縮機(13a)の一部を油回収に用いてもよい。
また、上記実施形態において歯、油回収運転を行うときに、吸入冷媒を湿り気味にすることで油を回収しやすくする、いわゆる湿り運転を行うようにしてもよい。このようにすると、油回収をより効率よく行うことが可能になる。
また、上記実施形態では、各運転において、第1〜第3圧縮機(13a,13b,13c)の全てが運転状態となっているが、運転台数は適宜変更してもよい。
また、空調側熱交換器(22)及び冷却側熱交換器(32)の台数は上記各実施形態のものに限られない。例えば、上記実施形態において複数台の冷蔵ユニット(30)を室外ユニット(10)に接続してもよい。また、上記実施形態において、1台または複数台の冷蔵ユニット(30)と、その冷蔵ユニット(30)よりも冷媒の蒸発温度が低く設定された1台または複数台の冷凍ユニット(図示せず)を室外ユニット(10)に接続してもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、室内を空調する空調側熱交換器と冷蔵庫や冷凍庫のような冷却庫の庫内を冷却する冷却側熱交換器とを備えた冷凍装置について有用である。
1 冷凍装置
2 冷媒回路
2a 空調系統回路
2b 冷却系統回路
12 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
13 圧縮機
13a 冷却側圧縮機
13c 空調側圧縮機
14 室外膨張弁(膨張機構)
17 第1四路切換弁(運転モード切り換え機構)
18 第2四路切換弁(運転モード切り換え機構)
19 第3四路切換弁(運転モード切り換え機構)
22 室内熱交換器(空調側熱交換器)
23 室内膨張弁(空調側膨張機構)
30 冷蔵ユニット(冷却庫)
32 冷蔵熱交換器(冷却側熱交換器)
55a 吸入配管
55b 吸入配管
65 圧力調整弁(油回収モード切り換え機構)
100 コントローラ(制御器)

Claims (14)

  1. 圧縮機(13)と熱源側熱交換器(12)と膨張機構(14,23,33)と室内を空調するための空調側熱交換器(22)と冷却庫(30)の庫内を冷却するための冷却側熱交換器(32)が接続されて、上記室内を空調する空調系統回路(2a)と上記冷却庫(30)の庫内を冷却する冷却系統回路(2b)とが形成された冷媒回路(2)を備え、
    上記圧縮機(13)は、上記空調系統回路(2a)に接続された空調側圧縮機(13c)と、上記冷却系統回路(2b)に接続された冷却側圧縮機(13a)とを備え、
    上記冷媒回路(2)の運転モードを、室内の空調を行う空調モードと、庫内の冷却を行う冷却モードと、室内の空調と庫内の冷却を同時に行う空調冷却モードとに切り換える運転モード切り換え機構(18,19)を備えた冷凍装置であって、
    運転中に冷媒回路(2)で蒸発器になっている熱交換器(22,32)から油を回収する油回収モードを、上記空調側圧縮機(13c)と上記冷却側圧縮機(13a)の両方の吸入側を上記冷却側熱交換器(32)に接続可能な冷却側油回収モードと、上記空調側圧縮機(13c)と上記冷却側圧縮機(13a)の両方の吸入側を上記空調側熱交換器(22)に接続可能な空調側油回収モードとに切り換える油回収モード切り換え機構(65)と、
    上記運転モードと油回収モードの切り換え動作を制御する制御器(100)と、を備えていることを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1において、
    上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が不足している状態で上記冷却側油回収モードを実行する場合は、該冷却側油回収モードで上記空調側圧縮機(13c)の吸入側が上記空調側熱交換器(22)と上記冷却側熱交換器(32)に連通する状態にし、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときは、上記空調側熱交換器(22)の入口側に設けられている空調側膨張機構(23)を閉鎖し、上記空調系統回路(2a)が暖房運転状態のときは、上記熱源側熱交換器(12)の入口側に設けられている熱源側膨張機構(14)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項1において、
    上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が充足している状態で上記冷却側油回収モードを実行する場合は、該冷却側油回収モードで空調側圧縮機(13c)の吸入側が上記冷却側熱交換器(32)に連通する状態にし、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときは、上記空調側熱交換器(22)の入口側に設けられている空調側膨張機構(23)を閉鎖し、上記空調系統回路(2a)が暖房運転状態のときは、上記熱源側熱交換器(12)の入口側に設けられている熱源側膨張機構(14)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項1において、
    上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が不足している状態で上記空調側油回収モードを実行する場合は、該空調側油回収モードで上記冷却側圧縮機(13a)の吸入側が上記空調側熱交換器(22)と上記冷却側熱交換器(32)に連通する状態にし、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記冷却側熱交換器(32)の入口側に設けられている冷却側開閉弁(34)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  5. 請求項1において、
    上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が充足している状態で上記空調側油回収モードを実行する場合は、該空調側油回収モードで上記冷却側圧縮機(13a)の吸入側が上記空調側熱交換器(22)に連通する状態にし、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記冷却側熱交換器(32)の入口側に設けられている冷却側開閉弁(34)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  6. 請求項1において、
    上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が充足しているか不足しているかにかかわらず、上記冷却側油回収モードを実行する場合は、該冷却側油回収モードで上記空調側圧縮機(13c)の吸入側が上記冷却側熱交換器(32)に連通する状態にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記空調側熱交換器(22)の入口側に設けられている空調側膨張機構(23)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  7. 請求項1において、
    上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が充足しているか不足しているかにかかわらず、上記空調側油回収モードを実行する場合は、該空調側油回収モードで上記冷却側圧縮機(13a)の吸入側が上記空調側熱交換器(22)に連通する状態にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記冷却側熱交換器(32)の入口側に設けられている冷却側開閉弁(34)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  8. 請求項1において、
    上記空調側圧縮機(13c)と冷却側圧縮機(13a)がそれぞれ可変容量圧縮機(13)により構成され、
    上記油回収モード切り換え機構(65)は、上記空調側圧縮機(13c)の吸入配管と上記冷却側圧縮機(13a)の吸入配管とに接続され、且つ開度を調整することにより上記空調側圧縮機(13c)の吸入冷媒量と上記冷却側圧縮機(13a)の吸入冷媒量を調整可能な圧力調整弁(65)により構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  9. 請求項8において、
    上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が不足している状態で上記冷却側油回収モードを実行する場合は、該冷却側油回収モードで上記圧力調整弁(65)の開度を調整して上記冷却側圧縮機(13a)の吸入側が上記空調側熱交換器(22)と上記冷却側熱交換器(32)に連通する状態で冷却側圧縮機(13a)の運転容量が最大容量になり、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときは、上記空調側熱交換器(22)の入口側に設けられている空調側膨張機構(23)を閉鎖し、上記空調系統回路(2a)が暖房運転状態のときは、上記熱源側熱交換器(12)の入口側に設けられている熱源側膨張機構(14)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  10. 請求項8において、
    上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が充足している状態で上記冷却側油回収モードを実行する場合は、該冷却側油回収モードで冷却側圧縮機(13a)の運転容量が最大容量になり、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、上記圧力調整弁(65)を全開にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときは、上記空調側熱交換器(22)の入口側に設けられている空調側膨張機構(23)を閉鎖し、上記空調系統回路(2a)が暖房運転状態のときは、上記熱源側熱交換器(12)の入口側に設けられている熱源側膨張機構(14)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  11. 請求項8において、
    上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が不足している状態で上記空調側油回収モードを実行する場合は、該空調側油回収モードで上記圧力調整弁(65)の開度を調整して上記空調側圧縮機(13c)の吸入側が上記空調側熱交換器(22,32)と上記冷却側熱交換器(32)に連通する状態から、上記圧力調整弁(65)を全開にして上記冷却側圧縮機(13a)が上記空調側熱交換器(22,32)と上記冷却側熱交換器(32)に連通する状態にし、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記冷却側熱交換器(32)の入口側に設けられている冷却側開閉弁(34)を閉鎖するとともに、冷却側圧縮機(13a)の運転容量を調整するように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  12. 請求項8において、
    上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が充足している状態で上記空調側油回収モードを実行する場合は、該空調側油回収モードで空調側圧縮機(13c)の運転容量が最大になると上記圧力調整弁(65)を全開にして上記冷却側圧縮機(13a)が上記空調側熱交換器(22,32)と上記冷却側熱交換器(32)に連通する状態にし、冷媒循環量が油回収に必要な目標循環量より不足すると、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記冷却側熱交換器(32)の入口側に設けられている冷却側開閉弁(34)を閉鎖するとともに、冷却側圧縮機(13a)の運転容量を調整するように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  13. 請求項8において、
    上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が充足しているか不足しているかにかかわらず、上記冷却側油回収モードを実行する場合は、該冷却側油回収モードで上記圧力調整弁(65)を全開にして上記空調側圧縮機(13c)の吸入側が上記冷却側熱交換器(32)に連通する状態にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記空調側熱交換器(22)の入口側に設けられている空調側膨張機構(23)を閉鎖するとともに、上記空調側圧縮機(13c)と冷却側圧縮機(13a)の運転容量を調整するように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  14. 請求項8において、
    上記制御器(100)は、上記空調側熱交換器(22)の能力が充足しているか不足しているかにかかわらず、上記空調側油回収モードを実行する場合は、該空調側油回収モードで上記圧力調整弁(65)を全開にして上記冷却側圧縮機(13a)の吸入側が上記空調側熱交換器(22)に連通する状態にし、上記空調系統回路(2a)が冷房運転状態のときには、上記冷却側熱交換器(32)の入口側に設けられている冷却側開閉弁(34)を閉鎖するとともに、上記空調側圧縮機(13c)と冷却側圧縮機(13a)の運転容量を調整するように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
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