JP2018170926A - コイル固定構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造効率の低下を抑制することができるコイル固定構造を提供する。【解決手段】コイル固定構造151は、上下方向に厚みを有する基板3と、上下方向に延びる軸J周りに巻回されて構成され、基板3上に固定されるコイル4と、を備える。基板3は、導体部3Bと、導体部3B上に配置される絶縁部3Cと、を有し、導体部3Bは、基板3上面に露出される第1ランド部L1および第2ランド部L2を有し、コイル4から引き出される第1引出線41の端部は、第1ランド部L1に接続され、コイル4から引き出される第2引出線42の端部は、前記第2ランド部L2に接続される。上下方向の平面視において、第1ランド部L1と第2ランド部L2とは、コイル4を挟んで配置される。【選択図】図5
Description
本発明は、コイル固定構造に関する。
従来、スマートフォン等の各種機器には、振動モータが備えられる。振動モータには、横方向にリニア振動を行うタイプと、縦方向にリニア振動を行うタイプが存在する。ユーザである人間は、横方向の振動よりも縦方向の振動を感じやすい。従来の縦方向リニア振動型の振動モータの一例は、特許文献1に開示される。
特許文献1の振動モータは、基板と、コイルを備える。基板の一面側には、電気的接続を行うための2つのランド部が設けられる。コイルは、基板の一面側に配置される。一方のランド部には、コイルから引き出された巻始め線が電気的に接続され、他方のランド部には、コイルから引き出された巻終わり線が電気的に接続される。
しかしながら、振動モータの製造時において、コイルから引き出される2本の引出線の位置はばらつく可能性がある。上記特許文献1では、ランド部の領域が限られており、振動モータの製造時において、コイルから引き出された引出線の位置によっては、コイルの位置合わせを行って引出線とランド部との電気的接続を行う必要があり、製造効率が低下する虞がある。また、引出線の位置によっては、コイルをどのように位置調整しても、両方のランド部に引出線を接続することができない場合も生じる虞がある。
上記状況に鑑み、本発明は、製造効率の低下を抑制することができるコイル固定構造を提供することを目的とする。
本発明の例示的なコイル固定構造は、上下方向に厚みを有する基板と、
上下方向に延びる軸周りに巻回されて構成され、前記基板上に固定されるコイルと、を備え、
前記基板は、導体部と、前記導体部上に配置される絶縁部 と、を有し、
前記導体部は、前記基板上面に露出される第1ランド部および第2ランド部を有し、
前記コイルから引き出される第1引出線の端部は、前記第1ランド部に接続され、
前記コイルから引き出される第2引出線の端部は、前記第2ランド部に接続され、
上下方向の平面視において、前記第1ランド部と第2ランド部とは、前記コイルを挟んで配置される構成としている。
上下方向に延びる軸周りに巻回されて構成され、前記基板上に固定されるコイルと、を備え、
前記基板は、導体部と、前記導体部上に配置される絶縁部 と、を有し、
前記導体部は、前記基板上面に露出される第1ランド部および第2ランド部を有し、
前記コイルから引き出される第1引出線の端部は、前記第1ランド部に接続され、
前記コイルから引き出される第2引出線の端部は、前記第2ランド部に接続され、
上下方向の平面視において、前記第1ランド部と第2ランド部とは、前記コイルを挟んで配置される構成としている。
例示的な本発明のコイル固定構造によれば、製造効率の低下を抑制することができる。
以下に本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。なお、振動モータの中心軸Jの延びる方向を「上下方向」とし、例えば図2の紙面上側が上下方向における上側となる。また、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。なお、上記の「上下方向」は、実際の機器に組み込まれたときの位置関係や方向を示すものではない。
<1.振動モータの全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る振動モータ15の外観を示す斜視図である。図2は、図1においてA−A線で切断した断面斜視図である。図3は、図1においてA−A線で切断した断面図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る振動モータ15の外観を示す斜視図である。図2は、図1においてA−A線で切断した断面斜視図である。図3は、図1においてA−A線で切断した断面図である。
振動モータ15は、大きく分けて、静止部10と、振動体7と、弾性部材8を備える。静止部10は、筐体C1と、FPC(フレキシブルプリント基板)3と、コイル4と、第1ヨーク部5と、第2ヨーク部6を有する。
筐体C1は、ベースプレート1と、ケース2を有する。ベースプレート1は、例えば冷延鋼板で構成される板状部材である。ベースプレート1は、中心軸Jに対して垂直方向に拡がる。
ケース2は、上端に蓋部21を有する円筒形状のカバー部材である。すなわち、ケース2は、下端に開口部22を有する。ケース2は、例えばSUS材により構成される。ベースプレート1は、略円板状の第1基台部11と、略矩形板状の第2基台部12を有し、第1基台部11と第2基台部12とが接続された構成を有する。第1基台部11に開口部22を嵌め込むことにより、ケース2は上方からベースプレート1に対して取り付けられ、ケース2はベースプレート1に対して溶接または融着により固定される。第2基台部12は、ケース2の外部に配置される。筐体C1内部に、FPC3、コイル4、第1ヨーク部5、第2ヨーク部6、振動体7、および弾性部材8が収容される。
FPC3は、コイル4に電流を供給するための配線を有する基板であり、上下方向に厚みを有する。FPC3は、柔軟性を有し、ベースプレート1上に接着または粘着シートにより固定される。FPC3は、略円板状の第1基板部31と、略矩形板状の第2基板部32を有し、第1基板部31と第2基板部32とが接続される構成を有する。第1基板部31は、第1基台部11上に配置される。第1基板部31は、第1ランド部L1および第2ランド部L2を有する。第1ランド部L1および第2ランド部L2はそれぞれ、コイル4の径方向外側において周方向に円弧状に延びて構成され、上方に露出する。第1ランド部L1および第2ランド部L2のそれぞれには、コイル4から引き出される各引出線が半田付け等により電気的に接続される。
第2基板部32は、第2基台部12上に配置される。第2基板部32は、上方に露出する第1端子部T1および第2端子部T2を有する。第1端子部T1は第1ランド部L1に、第2端子部T2は第2ランド部L2にそれぞれ配線によって接続される。これにより、第1端子部T1および第2端子部T2に外部より電圧を印加することで、コイル4に電流を供給することができる。
なお、FPC3についてのより詳細な構成については、後述する。また、FPC3の代わりに、柔軟性を有しないリジッド基板を用いることも可能である。
第1ヨーク部(セントラルヨーク)5は、全体として上下方向に延びる柱状を有し、基部51と突出部52を有する。第1ヨーク部は、例えば切削鋼により構成され、磁性を有する。基部51は、上下方向に延びる円柱状である。突出部52は、基部51より下方に突出する円柱状である。突出部52の径は、基部51の径よりも小さい。
第1基台部11は、中心軸Jを中心として上方に突出する固定部111を有する。固定部111は、FPC3の第1基板部31を上下方向に貫通する。固定部111は、上下方向に貫通する貫通孔111Aを有する。突出部52を貫通孔111Aに嵌め込んで基部51を固定部111上に載置することで、第1ヨーク部5は固定部111に固定される。第1ヨーク部5の固定は、突出部52を嵌め込む箇所における圧入またはカシメにより行われる。
コイル4は、例えば融着ポリウレタン銅線で構成されるコイル線を中心軸J周りに上下方向に巻回すことで構成される。コイル4の下部は、固定部111の径方向外側に嵌め込まれる。コイル4の下端面は、第1基板部31と接着または粘着シートにより固定される。コイル4は、第1ヨーク部5の径方向外側に配置される。コイル4の上端面は、基部51の上端面と上下方向位置が一致する。すなわち、コイル4と基部51の各上端面は、同一平面を構成する。
第2ヨーク部(バックヨーク)6は、例えば冷延鋼板により構成され、磁性を有する。第2ヨーク部6は、底部61と、壁部62を有する。底部61は、上下方向に厚みを有する略円板状であり、コイル4と基部51の各上端面から構成される同一平面上に配置される。底部61の径は、コイル4の外径よりも大きい。すなわち、底部61は、中心軸Jを中心としてコイル4の径方向外側まで拡がる。
壁部62は、底部61の外縁から下方へ突出する円筒状である。すなわち、壁部62の内周面は、コイル4の外周面の径方向外側に位置し、当該外周面と径方向に対向する。底部61の下面が基部51の上端面に接着または粘着シートにより固定されることで、第2ヨーク部6は第1ヨーク部5に固定される。コイルに電流が流れない状態で、上下方向において磁石71の中心が壁部62と重なっている。これにより、上下方向において磁石71の中心が壁部62と重なっていない構成に比べて、コイル4への電流供給開始時に振動体7の振動量をゼロからピークまで速く立ち上げることができる。言い換えると、振動モータ15の動作開始時における応答性を向上できる。そして、その一例として、コイル4に電流を供給されていない状態では、上下方向において壁部62の中心が磁石71の中心とほぼ一致している。
振動体7は、磁石71と、おもり72と、ポールピース73を有する。磁石71は、例えば焼結ネオジム磁石から構成され、上面視で円環状を有する円筒形状である。おもり72は、例えばタングステン合金により構成され、上面視で円環状を有する略円筒形状である。磁石71は、おもり72の径方向内側に配置される。磁石71の外周面とおもり72の内周面とは、接着または粘着シートにより固定される。ポールピース73は、例えばSUS材により構成され、磁性を有する円環板状部材である。ポールピース73は、磁石71の下側に配置され、磁石71の下面と接着または粘着シートにより固定される。
弾性部材8は、例えばSUS材により構成される板バネ部材である。ここで、弾性部材8の構成を示すために、振動モータ15を下方で切断した一部断面斜視図を図4に示す。弾性部材8は、第1リング部81と、第1リング部81よりも下方に位置する第2リング部82と、第1リング部81および第2リング部82を接続する3つの接続部83と、を有する。円環状の第1リング部81の外縁において周方向に等間隔に3つ配置される箇所がそれぞれ、径方向外側に向かいつつ周方向に延びる接続部83により第2リング部82の内縁に接続される。このような構成により、弾性部材8は、上下方向に伸縮可能である。
弾性部材8は、振動体7と第1基台部11との間に配置される。第1リング部81の径方向内側にコイル4が配置される。第2リング部82の下面が第1基台部11の上面に溶接または融着により固定されることで、弾性部材8はベースプレート1に固定される。第1リング部81の上面がポールピース73の下面に溶接または融着により固定されることで、弾性部材8は振動体7に固定される。
これにより、振動体7は、上下方向に振動可能に弾性部材8により支持される。磁石71の内周面は、第2ヨーク部6の外周面より径方向外側に位置し、当該外周面と径方向に対向する。
コイル4に電流を供給することで、コイル4、第1ヨーク部5、および第2ヨーク部6から構成される磁路を通る磁束が発生する。発生した磁束と、磁石71およびポールピース73を磁路とする磁束との相互作用によって、振動体7は上下方向に振動する。従って、振動モータ15は、縦方向リニア振動型の振動モータとなる。
特に、第2ヨーク部6を先述した底部61と壁部62から構成されるようにしたことで、第2ヨーク部6と磁石71との径方向距離を短くし、且つ、その短い部分を上下方向に長くすることができるので、振動モータ15のパワーを高めることができる。その際に、底部61の厚みを大きくする必要がないので、振動モータ15の上下方向のサイズが大きくなるのを抑制できる。また、コイル4の上下方向の長さを短くする必要もないので、巻き数が低下して吸引力(リアクタンストルク)が低下することを抑制できる。
また、ヨークの厚みが厚い場合、安価なプレス加工によってヨークを製造することができず、切削部品を使用することになるので高価となる。これに対し、本実施形態の第2ヨーク部6であれば、厚みを大きくする必要がないので、安価なプレス加工を用いることができる。
また、振動モータ15は、磁石71と第2ヨーク部6との間に配置される磁性流体F1をさらに有する。磁性流体F1のダンパー効果によって、振動モータ15を落下させた場合などに振動体7が過剰に移動することを抑制し、弾性部材8の破損等を抑制できる。
<2.コイル固定構造の構成>
次に、振動モータ15に備えられるコイル固定構造について説明する。図5は、本実施形態に係るコイル固定構造151の斜視図である。
次に、振動モータ15に備えられるコイル固定構造について説明する。図5は、本実施形態に係るコイル固定構造151の斜視図である。
コイル固定構造151は、FPC3とコイル4を有し、ベースプレート1上に配置される。ベースプレート1は、第1基台部11と、第2基台部12と、接続台部13を有する。接続台部13は、第1基台部11と第2基台部12を径方向に接続する。
FPC3は、第1基板部31と、第2基板部32と、接続基板部33を有する。接続基板部33は、径方向に延びる帯状を有し、第1基板部31と第2基板部32を径方向に接続する。コイル4は、第1基板部31上に固定される。
FPC3は、上下方向に積層される層構造として、ベースフィルム部3A、導体部3B、および絶縁部3Cを有する。ベースフィルム部3Aは、例えばポリイミドにより構成され、絶縁性および柔軟性を有する。導体部3Bは、例えば銅箔により構成され、ベースフィルム部3A上に配置される。
導体部3Bは、第1配線部3B1と、第2配線部3B2を有する。第1配線部3B1と第2配線部3B2とは、絶縁される。第1配線部3B1は、第1ランド部L1と、第1端子部T1と、第1接続配線部CN1を有する。第2配線部3B2は、第2ランド部L2と、第2端子部T2と、第2接続配線部CN2を有する。
絶縁部3Cは、導体部3B上に配置され、例えばポリイミドで構成されるレジスト層である。第1ランド部L1および第2ランド部L2は、第1基板部31に含まれる。第1ランド部L1および第2ランド部L2の上方に絶縁部3Cは配置されないため、第1ランド部L1および第2ランド部L2は、上方に露出し、外部との電気的接続を可能とする。
第1端子部T1および第2端子部T2の上方には絶縁部3Cが配置されないため、第1端子部T1および第2端子部T2は、上方に露出し、外部との電気的接続を可能とする。第1端子部T1は、第1接続配線部CN1によって第1ランド部L1と接続される。第2端子部T2は、第2接続配線部CN2によって第2ランド部L2と接続される。第1接続配線部CN1および第2接続配線部CN2の上方には絶縁部3Cが配置される。
ここで図6は、上面視でのコイル4、第1ランド部L1、および第2ランド部L2の概略平面図である。図6に示すように、第1ランド部L1は、コイル4の径方向外側において周方向に延びる円弧上の外縁部L1aと、コイル4の径方向外側において周方向に延びる円弧上の内縁部L1bを有する。第1ランド部L1は、外縁部L1aと内縁部L1bによって挟まれる領域を有する。第2ランド部L2は、コイル4の径方向外側において周方向に延びる円弧上の外縁部L2aと、コイル4の径方向外側において周方向に延びる円弧上の内縁部L2bを有する。第2ランド部L2は、外縁部L2aと内縁部L2bによって挟まれる領域を有する。
外縁部L1aと外縁部L2aは、同一円Cr2上に配置される。内縁部L1bと内縁部L2bは、同一円Cr2よりも径の小さい同一円Cr1上に配置される。外縁部L1a、L2a、および内縁部L1b、L2bは、周方向に180度に近い範囲で設けられる。これにより、上面視において、第1ランド部L1と第2ランド部L2とは、コイル4を挟んで配置される。
コイル4から引き出される第1引出線41の端部は、第1ランド部L1に電気的に接続される。コイル4から引き出される第2引出線42の端部は、第2ランド部L2に電気的に接続される。第2引出線42は、コイル4の巻始め線であり、第1引出線41は、コイル4の巻終わり線である。第1引出線41および第2引出線42の各ランド部への電気的接続は、半田付け、または抵抗溶接により行われる。
上述した第1ランド部L1と第2ランド部L2の構成により、コイル4から引き出される第1引出線41、第2引出線42の引き出される位置がばらついたとしても、コイル4の位置合わせを行うことなく、第1引出線41と第2引出線42をともに各ランド部に電気的接続させることが可能となる。これにより、振動モータ15の製造効率の低下を抑制することができる。なお、コイル4の配置および引出線の電気的接続は、手作業により行ってもよいし、装置により自動的に行ってもよい。特に本実施形態の構成であると、自動化を行い易くなる。
また、外縁部L1aと外縁部L2aは、周方向長さが同一である。内縁部L1bと内縁部L2bは、周方向長さが同一である。従って、第1ランド部L1と第2ランド部L2の各領域を広くすることができるので、コイル4の引出線の引き出される位置のばらつきを、より許容することができる。但し、2つのランド部の周方向長さを異ならせてもよい。例えば、第1ランド部L1よりも第2ランド部L2の周方向長さを長くしてもよい。
また、図5に示すように、第1ランド部L1の内縁部L1bと第2ランド部L2の内縁部L2bを含んだ同一形状である同一円Cr1は、コイル4の外縁形状とは、相似形である。
ここで、本実施形態では、各ランド部を図7に示すような形状とすることも可能である。図7に示す第1ランド部L101は、外縁部L101aと内縁部L101bを有する。第2ランド部L102は、外縁部L102aと内縁部L102bを有する。内縁部L101bと内縁部L102bは、同一四角形Sq1上に配置される。外縁部L101aと外縁部L102aは、同一四角形Sq2上に配置される。
但し、このような図7に示す構成では、内縁部L101bと内縁部L102bを含んだ同一形状である同一四角形Sq1は、コイル4の外縁形状とは相似形でない。従って、コイル4の外縁から各内縁部L101b、L102bまでの距離のばらつきにより、コイル4から引出線が引き出される位置によっては、引出線がランド部に届かない虞が生じる。これに対し、図6に示す構成であれば、同一円Cr1は、コイル4の外縁形状と相似形であるので、コイル4の外縁から各内縁部L1b、L2bまでの距離を均一とし、コイル4から引出線が引き出される位置のばらつきがあっても、引出線をランド部に届かせることの確実性を増すことができる。
また、第1ランド部L1および第2ランド部L2が上方に露出しており窪んでいる。コイル4の下面は、第1基板部31の上面に固定される。この固定が接着により行われる場合に、接着の際に接着剤が広がったとしても、接着剤が第1ランド部L1および第2ランド部L2に流れ込むので、接着剤が不要に広がることを抑制できる。
<3.コイル固定構造の変形例>
コイル固定構造は、先述した構成に限らず、次のような構成としてもよい。図8は、第1変形例に係るコイル固定構造の上面視での一部平面図である。第1変形例に係るコイル固定構造は、FPC301とコイル4を有する。FPC301は、第1ランド部L11および第2ランド部L12を有する。第1ランド部L11および第2ランド部L12は、上方に露出し、窪んでいる。
コイル固定構造は、先述した構成に限らず、次のような構成としてもよい。図8は、第1変形例に係るコイル固定構造の上面視での一部平面図である。第1変形例に係るコイル固定構造は、FPC301とコイル4を有する。FPC301は、第1ランド部L11および第2ランド部L12を有する。第1ランド部L11および第2ランド部L12は、上方に露出し、窪んでいる。
第1ランド部L11は、コイル4の径方向外側において周方向に配置された複数の副ランド部L11aと、ランド接続部L11bを有する。副ランド部L11aは、上面視で略円形である。ランド接続部L11bは、隣り合う副ランド部L11aを接続する。第2ランド部L12は、コイル4の径方向外側において周方向に配置された複数の副ランド部L12aと、ランド接続部L12bを有する。副ランド部L12aは、上面視で略円形である。ランド接続部L12bは、隣り合う副ランド部L12aを接続する。
コイル4から引き出される第1引出線41の端部は、第1ランド部L11に電気的接続され、コイル4から引き出される第2引出線42の端部は、第2ランド部L12に電気的接続される。先述した実施形態と同様に、第1ランド部L11と第2ランド部L12は、コイル4を挟んで配置されるので、引出線が引き出される位置がばらついたとしても、コイル4の位置合わせを行う必要がない。従って、振動モータの製造効率の低下を抑制できる。
特に、隣り合う副ランド部L11aがランド接続部L11bにより接続され、隣り合う副ランド部L12aがランド接続部L12bにより接続される。従って、第1引出線41を副ランド部L11aに半田付けによって電気的接続する際に、半田が隣の副ランド部L11aに流れ込むことが抑制される。また、第2引出線42を副ランド部L12aに半田付けによって電気的接続する際に、半田が隣の副ランド部L12aに流れ込むことが抑制される。これにより、半田付けの際に半田が不要に流れて、半田付けが行いにくくなることを抑制できる。なお、電気的接続する際に用いる導電材は半田に限ることはない。
図9は、第2変形例に係るコイル固定構造の上面視での一部平面図である。第2変形例に係るコイル固定構造は、FPC302とコイル4を有する。FPC302は、第1ランド部L21および第2ランド部L22を有する。第1ランド部L21および第2ランド部L22は、上方に露出し、窪んでいる。
第1ランド部L21は、コイル4の径方向外側において周方向に配置された複数の副ランド部L21aと、ランド接続部L21bを有する。ランド接続部L21bは、隣り合う副ランド部L21aを接続する。第2ランド部L22は、コイル4の径方向外側において周方向に配置された複数の副ランド部L22aと、ランド接続部L22bを有する。ランド接続部L22bは、隣り合う副ランド部L22aを接続する。
第2変形例の第1変形例との相違点は、副ランド部L21aおよび副ランド部L22aの形状が四角形であることである。このような第2変形例であっても、先述の第1変形例と同様の効果を奏することができる。
図10は、第3変形例に係るコイル固定構造の上面視での一部平面図である。第3変形例に係るコイル固定構造は、FPC303とコイル4を有する。FPC303は、第1ランド部L31および第2ランド部L32を有する。第1ランド部L31および第2ランド部L32は、上方に露出し、窪んでいる。
第1ランド部L31は、コイル4の径方向外側において周方向に配置された複数の副ランド部L31aを有する。副ランド部L31aは、上面視で略円形である。ランド接続部L31bは、隣り合う副ランド部L31aを接続する。ランド接続部L31bの上方には、絶縁部303Cが配置される。従って、上面視において、隣り合う副ランド部L31aの間には、絶縁部303Cが配置される。すなわち、ランド接続部L31bは、上方に露出しない。
第2ランド部L32は、コイル4の径方向外側において周方向に配置された複数の副ランド部L32aを有する。副ランド部L32aは、上面視で略円形である。ランド接続部L32bは、隣り合う副ランド部L32aを接続する。ランド接続部L32bの上方には、絶縁部303Cが配置される。従って、上面視において、隣り合う副ランド部L32aの間には、絶縁部303Cが配置される。すなわち、ランド接続部L32bは、上方に露出しない。
コイル4から引き出される第1引出線41の端部は、第1ランド部L31に電気的接続され、コイル4から引き出される第2引出線42の端部は、第2ランド部L32に電気的接続される。先述した実施形態と同様に、第1ランド部L31と第2ランド部L32は、コイル4を挟んで配置されるので、引出線が引き出される位置がばらついたとしても、コイル4の位置合わせを行う必要がない。従って、振動モータの製造効率の低下を抑制できる。
特に、上面視において、隣り合う副ランド部L31aの間には、絶縁部303Cが配置される。従って、第1引出線41を副ランド部L31aに半田付けによって電気的接続する際に、半田が半田付けを行う副ランド部L31aの外部へ広がることが抑制される。同様に、上面視において、隣り合う副ランド部L32aの間には、絶縁部303Cが配置される。従って、第2引出線42を副ランド部L32aに半田付けによって電気的接続する際に、半田が半田付けを行う副ランド部L32aの外部へ広がることが抑制される。これにより、半田付けの作業効率が向上する。
図11は、第4変形例に係るコイル固定構造の上面視での一部平面図である。第4変形例に係るコイル固定構造は、FPC304とコイル4を有する。FPC304は、第1ランド部L41および第2ランド部L42を有する。第1ランド部L41および第2ランド部L42は、上方に露出し、窪んでいる。
第1ランド部L41は、コイル4の径方向外側において周方向に配置された複数の副ランド部L41aを有する。ランド接続部L41bは、隣り合う副ランド部L41aを接続する。ランド接続部L41bの上方には、絶縁部304Cが配置される。従って、上面視において、隣り合う副ランド部L41aの間には、絶縁部304Cが配置される。すなわち、ランド接続部L41bは、上方に露出しない。
第2ランド部L42は、コイル4の径方向外側において周方向に配置された複数の副ランド部L42aを有する。ランド接続部L42bは、隣り合う副ランド部42aを接続する。ランド接続部L42bの上方には、絶縁部304Cが配置される。従って、上面視において、隣り合う副ランド部L42aの間には、絶縁部304Cが配置される。すなわち、ランド接続部L42bは、上方に露出しない。
第4変形例の先述した第3変形例との相違点は、副ランド部L41aおよび副ランド部L42aの形状が四角形であることである。このような第4変形例であっても、第3変形例と同様の効果を奏することができる。
<4.本実施形態の作用効果>
このように本実施形態に係るコイル固定構造は、上下方向に厚みを有する基板3と、上下方向に延びる軸J周りに巻回されて構成され、前記基板3上に固定されるコイル4と、を備える。前記基板3は、導体部3Bと、前記導体部3B上に配置される絶縁部3Cと、を有する。前記導体部3Bは、前記基板3上面に露出される第1ランド部L1および第2ランド部L2を有する。前記コイル4から引き出される第1引出線41の端部は、前記第1ランド部L1に接続され、前記コイル4から引き出される第2引出線42の端部は、前記第2ランド部L2に接続される。上下方向の平面視において、前記第1ランド部L1と第2ランド部L2とは、前記コイル4を挟んで配置される。
このように本実施形態に係るコイル固定構造は、上下方向に厚みを有する基板3と、上下方向に延びる軸J周りに巻回されて構成され、前記基板3上に固定されるコイル4と、を備える。前記基板3は、導体部3Bと、前記導体部3B上に配置される絶縁部3Cと、を有する。前記導体部3Bは、前記基板3上面に露出される第1ランド部L1および第2ランド部L2を有する。前記コイル4から引き出される第1引出線41の端部は、前記第1ランド部L1に接続され、前記コイル4から引き出される第2引出線42の端部は、前記第2ランド部L2に接続される。上下方向の平面視において、前記第1ランド部L1と第2ランド部L2とは、前記コイル4を挟んで配置される。
このような構成によれば、コイルから引出線が引き出される位置がばらついても、コイルの位置合わせを行わずとも引出線を第1ランド部および第2ランド部に接続することが可能となり、製造効率の低下を抑制することができる。
また、上記構成において、前記コイル4は、接着剤により前記基板3に固定される。これにより、コイルを基板に接着する際に接着剤が広がっても、窪みである第1ランド部と第2ランド部に接着剤は流れ込むので、接着剤の不要な広がりを抑制できる。
また、上記構成において、第1ランド部L1と第2ランド部L2の前記軸J周りの周方向長さは略同一である。これにより、第1ランド部L1と第2ランド部L2をそれぞれ広い領域とすることができ、引出線の引き出される位置のばらつきが、より許容される。
また、上記構成において、上下方向の平面視において、前記第1ランド部L1の内縁部L1bと前記第2ランド部L2の内縁部L2bを含んだ同一形状Cr1と、前記コイル4の外縁形状とは、相似形である。これにより、コイルの外縁からランド部の内縁部までの距離をなるべく均一とし、引出線がランド部に届かずに接続できないことを抑制できる。
また、上記構成において、前記第1ランド部L11と前記第2ランド部L12はそれぞれ、前記軸J周りの周方向に配置された複数の副ランド部L11a、L12aと、隣り合う前記副ランド部L11a、L12aを接続する接続部L11b、L12bと、を有する。これにより、副ランド部に半田などにより引出線を接続した場合に、半田などが隣の副ランド部に流れることを抑制できる。
また、上記構成において、前記第1ランド部L31と前記第2ランド部L32はそれぞれ、前記軸J周りの周方向に配置された複数の副ランド部L31a、L32aを有し、
上下方向の平面視において、隣り合う前記副ランド部L31a、L32aの間には、前記絶縁部303Cが配置される。これにより、副ランド部に半田などにより引出線を接続した場合に、半田などが接続を行う副ランド部の外部へ広がることを抑制できる。
上下方向の平面視において、隣り合う前記副ランド部L31a、L32aの間には、前記絶縁部303Cが配置される。これにより、副ランド部に半田などにより引出線を接続した場合に、半田などが接続を行う副ランド部の外部へ広がることを抑制できる。
<5.その他>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々の変更が可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態に係るコイル固定構造は、振動モータ以外のモータに搭載されてもよいし、コイルを回路素子として用いる電気回路に適用してもよい。
本発明は、例えば振動モータに利用することができる。
1・・・ベースプレート、11・・・第1基台部、111・・・固定部、12・・・第2基台部、13・・・接続台部、2・・・ケース、21・・・蓋部、22・・・開口部、3・・・FPC(フレキシブルプリント基板)、31・・・第1基板部、32・・・第2基板部、33・・・接続基板部、3A・・・ベースフィルム部、3B・・・導体部、3C・・・絶縁部、3B1・・・第1配線部、3B2・・・第2配線部、L1・・・第1ランド部、L2・・・第2ランド部、T1・・・第1端子部、T2・・・第2端子部、CN1・・・第1接続配線部、CN2・・・第2接続配線部、4・・・コイル、41・・・第1引出線、42・・・第2引出線、5・・・第1ヨーク部、51・・・基部、52・・・突出部、6・・・第2ヨーク部、61・・・底部、62・・・壁部、7・・・振動体、71・・・磁石、72・・・おもり、73・・・ポールピース、8・・・弾性部材、81・・・第1リング部、82・・・第2リング部、83・・・接続部、10・・・静止部、15・・・振動モータ、L11・・・第1ランド部、L12・・・第2ランド部、L11a・・・副ランド部、L11b・・・ランド接続部、L12a・・・副ランド部、L12b・・・ランド接続部、301・・・FPC、L21・・・第1ランド部、L22・・・第2ランド部、L21a・・・副ランド部、L21b・・・ランド接続部、L22a・・・副ランド部、L22b・・・ランド接続部、302・・・FPC、L31・・・第1ランド部、L32・・・第2ランド部、L31a・・・副ランド部、L31b・・・ランド接続部、L32a・・・副ランド部、L32b・・・ランド接続部、303・・・FPC、303C・・・絶縁部、L41・・・第1ランド部、L42・・・第2ランド部、L41a・・・副ランド部、L41b・・・ランド接続部、L42a・・・副ランド部、L42b・・・ランド接続部、304・・・FPC、304C・・・絶縁部、C1・・・筐体、F1・・・磁性流体、J・・・中心軸
Claims (6)
- 上下方向に厚みを有する基板と、
上下方向に延びる軸周りに巻回されて構成され、前記基板上に固定されるコイルと、を備え、
前記基板は、導体部と、前記導体部上に配置される絶縁部と、を有し、
前記導体部は、前記基板上面に露出される第1ランド部および第2ランド部を有し、
前記コイルから引き出される第1引出線の端部は、前記第1ランド部に接続され、
前記コイルから引き出される第2引出線の端部は、前記第2ランド部に接続され、
上下方向の平面視において、前記第1ランド部と第2ランド部とは、前記コイルを挟んで配置される、
コイル固定構造。 - 前記コイルは、接着剤により前記基板に固定される、請求項1に記載のコイル固定構造。
- 第1ランド部と第2ランド部の前記軸周りの周方向長さは略同一である、請求項1または請求項2に記載のコイル固定構造。
- 上下方向の平面視において、前記第1ランド部の内縁部と前記第2ランド部の内縁部を含んだ同一形状と、前記コイルの外縁形状とは、相似形である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコイル固定構造。
- 前記第1ランド部と前記第2ランド部はそれぞれ、前記軸周りの周方向に配置された複数の副ランド部と、隣り合う前記副ランド部を接続する接続部と、を有する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のコイル固定構造。
- 前記第1ランド部と前記第2ランド部はそれぞれ、前記軸周りの周方向に配置された複数の副ランド部を有し、
上下方向の平面視において、隣り合う前記副ランド部の間には、前記絶縁部が配置される、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のコイル固定構造。
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