JP2018170534A - 伝達装置、伝達システム、伝達方法、およびプログラム - Google Patents

伝達装置、伝達システム、伝達方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】車内の雑音等の大きさに依存することなく、音声品質を向上させつつ、快適な会話を実行できる伝達装置、伝達方法、及びプログラムを提案する。【解決手段】第1位置に対応して設けられた第1マイクロフォン50から第2位置に対応して設けられたスピーカ70へと音声信号を伝達する伝達システムであって、第1マイクロフォン50及びスピーカ70を介さずに第1位置から第2位置へと伝わる直達音のレベル、雑音レベル、及び、雑音発生源の動作状態の少なくとも1つを評価する評価部120と、評価部120の評価結果に基づいて、第1マイクロフォン50からスピーカ70までの伝達遅延を設定する遅延設定部130と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、伝達装置、伝達システム、伝達方法、およびプログラムに関する。
従来、自動車等に乗車する乗員同士が会話をする場合に、話し手の音声をマイクで電気信号に変換し、音声処理を施してからスピーカを介して聞き手に伝達する会話補助装置が知られていた(例えば、特許文献1から3参照)。
特許文献1 特開2002−51392号公報
特許文献2 特開2007−150667号公報
特許文献3 特開2008−153743号公報
しかしながら、このような会話補助装置によるスピーカ再生音は、ハードウェアおよびソフトウェアの処理によって、話し手の音声が直接聞き手に届く時間よりも時間的に遅れるズレが生じる。自動車内の雑音が小さく話し手の音声が直接聞き手に届くような状況では、時間的にズレが生じた直達音と会話補助装置によるスピーカ再生音とが聞き手に聞こえてしまうので、会話の継続が困難となってしまうことがあった。そこで、直達音とスピーカ再生音とが時間的にズレないように、マイクで電気信号に変換し音声処理を施してからスピーカに出力するまでの遅延時間を短くする工夫が考えられていた。しかしながら、遅延を短くするためには、ハードウェアに関わる遅延に加え、信号処理部のアルゴリズムに起因する遅延を短くしなければならない。また、遅延を短くした場合には、音声処理を施す手段が限られてしまうため音声処理後の音質を向上させることが困難であった(例えば、走行中にマイクに雑音が混入するため音声処理で雑音を抑圧する必要がある場合など)。また、遅延を短くした場合には、直達音と会話補助装置によるスピーカ再生音との音の重なりが大きくなるため、エコーキャンセラ等によりエコー成分のみをキャンセルすることが難しくなってしまい、音声処理後の音質を向上させることが困難であった。
本発明の第1の態様においては、第1位置に対応して設けられた第1マイクロフォンから第2位置に対応して設けられたスピーカへと音声信号を伝達する伝達装置であって、第1マイクロフォンおよびスピーカを介さずに第1位置から第2位置へと伝わる直達音のレベル、雑音レベル、および、雑音発生源の動作状態の少なくとも1つを評価する評価部と、評価部の評価結果に基づいて、第1マイクロフォンからスピーカまでの伝達遅延を設定する遅延設定部と、を備える伝達装置、伝達方法、およびプログラムを提案する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本実施形態に係る伝達装置100の構成例を、当該伝達装置100を搭載する自動車10と共に示す。 本実施形態に係る伝達装置100の第1の構成例を示す。 本実施形態に係る第1の構成例の伝達装置100が実行する動作フローの一例を示す。 本実施形態に係る伝達装置100の第2の構成例を示す。 本実施形態に係る伝達装置100の第3の構成例を示す。 本実施形態に係る伝達装置100の第4の構成例を示す。 本実施形態に係る伝達装置100の第5の構成例を示す。 本実施形態に係る伝達装置100の第6の構成例を示す。 本実施形態に係る伝達装置100として機能するコンピュータ1900のハードウェア構成の一例を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る伝達装置100の構成例を、当該伝達装置100を搭載する自動車10と共に示す。自動車10は、複数の乗員が位置する複数の列のシートを備える。図1は、乗員20が第1列の第1位置12に位置し、乗員30が第3列の第2位置14に位置する例を示す。このような乗員の配置において、乗員20および乗員30が会話をする場合、話し手の音声が聞き手に直接届く音声(直達音)が周囲の雑音等にうもれてしまい、会話を継続することが困難になる場合がある。
そこで、自動車10は、音声信号を伝達する伝達システムを搭載する。当該伝達システムは、第1マイクロフォン50、第2マイクロフォン52、増幅部60、第1スピーカ70、第2スピーカ72、および伝達装置100を備える。
第1マイクロフォン50は、第1列に位置する乗員の音声を電気信号に変換する。例えば、第1マイクロフォン50は、第1位置12に位置する乗員20の音声を電気信号に変換する。第1マイクロフォン50は、第1位置12に位置する乗員20の音声を取得すべく、第1位置12または第1位置12の近傍に設けられることが好ましい。
第2マイクロフォン52は、第1列とは異なる列に位置する乗員の音声を電気信号に変換する。例えば、第2マイクロフォン52は、第2位置14に位置する乗員30の音声を電気信号に変換する。第2マイクロフォン52は、第2位置14に位置する乗員30の音声を取得すべく、第2位置14または第2位置14の近傍に設けられることが好ましい。
増幅部60は、入力する音声信号を増幅して出力する。増幅部60は、音声信号を第1スピーカ70および第2スピーカ72に増幅した音声信号を供給してよい。増幅部60は、設定された遅延時間で増幅信号を遅延させて伝送する機能を有してよい。
第1スピーカ70は、音声信号を音(音波)に変換して、第1列とは異なる列に位置する乗員に向けて出力する。例えば、第1スピーカ70は、増幅部60から受け取った音声信号を音に変換し、第2位置14に位置する乗員30に対して出力する。第2スピーカ72は、増幅部60から受け取った音声信号を音に変換して、第1列に位置する乗員に向けて出力する。例えば、第2スピーカ72は、増幅部60から受け取った音声信号を音に変換し、第1位置12に位置する乗員20に対して出力する。
伝達装置100は、第1マイクロフォン50および/または第2マイクロフォン52から供給される音声信号に信号処理を施し、信号処理後の音声信号を増幅部60に供給する。伝達装置100は、例えば、第1位置12に対応して設けられた第1マイクロフォン50から第2位置に対応して設けられた第1スピーカ70へと音声信号を伝達する。伝達装置100は、エコーキャンセル、雑音の除去、音声レベルの調節、およびフィルタリング等を実行してよい。
以上の伝達システムは、乗員20の音声を、第1マイクロフォン50、伝達装置100、増幅部60、および第1スピーカ70を介して乗員30へと伝達する。このような伝達システムは、片方向ICC(In Car Communication)として機能してよい。
これに代えて、伝達システムは、双方向ICCとして機能してもよい。この場合、伝達システムは、第2位置14に対応して設けられた第2マイクロフォン52から第1位置12に対応して設けられた第2スピーカ72へと音声信号を伝達する伝達装置を更に備えてよい。即ち、伝達システムは、乗員30の音声を、第2マイクロフォン52、伝達装置100、増幅部60、および第2スピーカ72を介して乗員20へと伝達する。乗員20および乗員30は、車内の雑音等によって直達音が聞き手に届かなくても、このような伝達システムを用いて会話を継続することができる。
なお、自動車10が走行している場合、駐車、停車、低速走行、および高速走行等の自動車10の走行状態が変化する。また、自動車10は、工事中の道路、工事中の建物、線路、工場、および飛行場等の近辺を走行する場合もあり、直達音が聞き手に届かない程度(利き手が可聴できない程度)に車内の雑音が大きくなることがある。その一方で、直達音が聞き手に届く程度(利き手が可聴できる程度)に車内の雑音が小さくなる場合もある。また、話し手の音量等によっても、直達音が聞き手に届くか否かが変動することがある。
直達音が聞き手に届かない程度に車内の雑音が大きくても、伝達システムを用いることで、話し手の音声を聞き手に伝達して会話を継続することができる。しかしながら、直達音が聞き手に届く場合、当該直達音と伝達システムが伝達する音声の2つの音声が聞き手に届くことになる。ここで、伝達システムが伝達する音声は、ハードウェアおよびソフトウェアによる信号処理が施されるので当該信号処理の遅延が発生し、直達音と比較して伝達時間に時間差が生じてしまう。したがって、聞き手は、当該時間差によって音声が聞きづらくなり、会話を継続することが困難になる場合がある。
このような時間差を低減すべく、信号処理を簡略化することが考えられるが、簡略化した処理によって、音声信号の音質を向上させることが困難となってしまう。また、信号処理を高速に実行させることが考えられるが、この場合、伝達システムは、高速に信号処理するハードウェアおよびアルゴリズム等を用いなければならず、コストおよび回路規模等の増加を招くことになってしまう。そこで、本実施形態に係る伝達装置100は、直達音が聞き手に届くか否かにかかわらず、コストおよび回路規模等を増加させずに、音声信号の音質を向上させて話し手および聞き手の会話を継続させる。このような伝達装置100について、図2を用いて説明する。
図2は、本実施形態に係る伝達装置100の第1の構成例を示す。伝達装置100は、第1位置12に対応して設けられた第1マイクロフォン50と、第2位置14に対応して設けられた第1スピーカ70と、に接続され、当該第1マイクロフォン50から当該第1スピーカ70へと伝送遅延を制御しつつ音声信号を伝達する。即ち、図2は、乗員20が話し手であり、乗員30が聞き手である例を示す。伝達装置100は、取得部110と、評価部120と、遅延設定部130と、音声信号処理部140と、を備える。
取得部110は、第1マイクロフォン50および第1スピーカ70を介さずに第1位置12から第2位置14へと伝わる直達音に影響を及ぼす車外または車内の音声および/または雑音の情報を取得する。図2は、取得部110が、第1マイクロフォン50から供給される音声信号を取得する例を示す。取得部110は、取得した音声情報を評価部120に供給する。
評価部120は、直達音のレベル、雑音レベル、および、雑音発生源の動作状態の少なくとも1つを評価する。評価部120は、直達音が聞き手に届くか否かを評価してよい。図2は、評価部120が、取得部110から受け取った音声信号に基づき、車内の雑音レベルまたはSNRを評価する例を示す。評価部120は、評価した結果を、遅延設定部130に供給する。
遅延設定部130は、評価部120の評価結果に基づいて、第1マイクロフォン50から第1スピーカ70までの伝達遅延を設定する。遅延設定部130は、伝達装置100が実行する信号処理において、遅延を生じさせる処理のパラメータを設定してよく、これに代えて、異なる遅延を生じさせる複数の処理を切り換えて伝達遅延を設定してよい。また、遅延設定部130は、第1マイクロフォン50から第1スピーカ70までの経路上にディレイライン等の遅延調整回路および/または処理ブロック等が配置されている場合、これらの遅延時間を設定してもよい。例えば、遅延設定部130は、増幅部60に接続され、増幅部60の遅延時間を設定してもよい。また、伝達装置100がディレイライン等の遅延調整回路を有する場合、遅延設定部130は、当該遅延調整回路の遅延時間を設定してもよい。図2は、遅延設定部130が音声信号処理部140の遅延処理のパラメータを設定する例を示す。
音声信号処理部140は、第1マイクロフォン50から入力される音声信号を信号処理して第1スピーカ70へと出力する。音声信号処理部140は、例えば、第1マイクロフォン50から入力される音声信号から目的信号以外の信号成分を低減させる信号処理を実行し、信号処理後の音声信号を第1スピーカ70へと出力する。ここで、目的信号は、乗員20が実際に音声を発した区間の音声信号でよい。音声信号処理部140は、伝達装置100が伝達する音声信号に対して、雑音低減、エコーキャンセル、ハウリング低減、フィルタリング、および/または遅延処理等を実行する。図2は、音声信号処理部140がエコーキャンセルおよび遅延処理を実行する例を示す。本例において、音声信号処理部140は、エコーキャンセル部142および可変バッファ部144を有する。
エコーキャンセル部142は、第1マイクロフォン50に入力される信号のうち、第1スピーカ70の再生音が空気中を伝搬し第1マイクロフォン50に入力される信号(エコー)を減衰させるものである。エコーキャンセル部142は、増幅部60によって増幅された音声信号あるいは音声信号処理部140の出力信号(増幅部60によって増幅される前の信号)に基づき、第1マイクロフォン50に混入するエコー成分を推定し、第1マイクロフォン50の入力される信号から推定されたエコー成分を減算させることで実現することができる。なお、エコーキャンセル部142が実行するエコーキャンセル動作は、これに限定されることはなく、エコーキャンセル部142は、既知の処理方法を用いて音声信号のエコーをキャンセルしてよい。
可変バッファ部144は、第1マイクロフォン50から音声信号を入力してから信号処理後の音声信号を第1スピーカ70へと出力するまでの伝達経路に設けられる(なお、可変バッファ部144は、音声信号処理部140の外部に設けられても良い)。可変バッファ部144は、音声信号が入力されてから出力するまでの遅延量を可変とするバッファ機能を有する。可変バッファ部144は、遅延設定部130の設定に応じた遅延時間で、エコーキャンセル部142がエコーキャンセル処理を施した音声信号を遅延させる。なお、エコーキャンセル部142および可変バッファ部144の接続の順は、図2に示す接続の順に限定されるものではない。即ち、可変バッファ部144は、遅延設定部130の設定に応じた遅延時間で音声信号を遅延させた後、エコーキャンセル部142が当該遅延した音声信号にエコーキャンセル処理を施してよい。
以上の第1の構成例の伝達装置100は、第1マイクロフォン50から入力する音声情報に基づき、当該伝達装置100が伝達する音声信号の遅延時間を調節して、自動車10内における乗員20から乗員30への音声品質を向上させて会話を継続させる。このような伝達装置100が実行する音声信号の遅延時間の調節について、図3を用いて説明する。
図3は、本実施形態に係る第1の構成例の伝達装置100が実行する動作フローの一例を示す。伝達装置100は、まず、第1マイクロフォン50から音声信号を入力する(S310)。取得部110は、当該音声信号を評価部120に供給する。
評価部120は、第1マイクロフォン50から入力される音声信号における目的信号の信号レベル、雑音レベル、および、SN比の少なくとも1つに基づいて評価し、評価結果を生成する(320)。評価部120は、乗員20が実際に音声を発した区間の音声信号を目的信号としてよい。
評価部120は、時系列に並ぶ音声信号のうち予め定められた閾値よりも大きい信号レベルの区間を目的信号としてよい。また、評価部120は、目的信号の区間の振幅の自乗和を、当該目的信号の信号レベルとしてよい。また、評価部120は、目的信号には該当しない音声信号の区間を走行中の雑音区間とし、当該雑音区間の振幅の自乗和を、雑音レベルとしてよい。また、評価部120は、目的信号の信号レベルおよび雑音レベルの比を、SN比としてよい。
評価部120は、信号レベルおよびSN比の少なくとも一方が、予め定められた対応する閾値を超えることにより、直達音が聞き手に届くと評価してよい。また、評価部120は、信号レベルおよびSN比の少なくとも一方が、予め定められた対応する閾値以下の場合、直達音が聞き手に届かないと評価してよい。また、評価部120は、雑音レベルが予め定められた閾値を超えることにより、直達音が聞き手に届かないと評価してよい。また、評価部120は、雑音レベルが予め定められた閾値以下の場合、直達音が聞き手に届くと評価してよい。
次に、遅延設定部130は、評価部120の評価結果に応じて、可変バッファ部144の遅延量を設定する(S330)。即ち、遅延設定部130は、音声信号処理部140が第1マイクロフォン50から音声信号を入力してから信号処理後の音声信号を第1スピーカ70へと出力するまでの伝達遅延を設定する。遅延設定部130は、例えば、評価部120の「直達音が聞き手に届く」という評価結果に応じて、遅延時間をより短い第1時間に設定する(S330:Yes、S340)。好ましくは、この場合、遅延設定部130は、遅延時間を設定できる最小の遅延時間に設定する。
また、遅延設定部130は、例えば、評価部120の「直達音が聞き手に届かない」という評価結果に応じて、遅延時間を第1時間より長い第2時間に設定する(S330:No、S350)。好ましくは、この場合、遅延設定部130は、第2時間を予め定められた遅延時間に設定する。
そして、音声信号処理部140は、第1マイクロフォン50から入力される音声信号を信号処理し、遅延設定部130が設定した遅延時間だけ遅延させて第1スピーカ70へと出力する(S360)。このように、本実施形態に係る伝達装置100は、直達音が聞き手に届くか否かに応じて、遅延時間を調節して音声信号を伝達する。
ここで、直達音が聞き手に届く場合、当該聞き手は、直達音および伝達システムの出力の2つの音声を聞くことになる。したがって、伝達装置100が信号伝達に遅延時間を生じさせると、聞き手は、伝達時間に時間差のある2つの音声を聞くことになってしまい、聞き取ることが困難となってしまう場合が生じる。そこで、伝達装置100は、直達音が聞き手に届くと評価した場合、伝達システムの出力が直達音と時間差が生じないように、遅延時間を第1時間にする。即ち、遅延設定部130が設定する第1時間は、聞き手が直達音と比較して時間差を感じない程度の遅延時間としてよい。第1時間は、十数ms以下でよい。これにより、伝達装置100は、直達音の時間差を減少させた音声を伝達システムから出力させることができるので、聞き手は聞きづらさを感じることなく会話を継続させることができる。
また、直達音が聞き手に届かない場合、当該聞き手は、伝達システムの出力音声を聞くことになる。したがって、伝達装置100が信号伝達に遅延時間を生じさせても、聞き手は、聞きづらさを感じることはない。そこで、伝達装置100は、直達音が聞き手に届かないと評価した場合、遅延時間を第1時間より長い第2時間とする。伝達装置100が遅延時間を長くすることにより、既に増幅部60に伝達して増幅された音声信号(第1信号)の一部が再び第1マイクロフォン50に入力して音声信号(第2信号)に混入した場合に、第2信号および混入信号(第1信号の一部)の間に遅延時間に応じた時間差が発生する。
このような第2信号および第1信号の一部に時間差が発生すると、2つの信号間の時間的に重なる領域が減少するので、エコーキャンセル部142は、第2信号に含まれる第1信号の一部の成分を容易に特定することができる。即ち、伝達装置100は、遅延時間を第1時間より長い第2時間とすることで、音声信号処理部140の信号処理(ここではエコーキャンセル処理)の精度を向上させることができる。なお、遅延設定部130が設定する第2時間は、第1信号の一部および第2信号の時間的に重なる領域が減少する程度の遅延時間としてよい。例えば、第2時間は、十数msから数十msである。
伝達装置100は、処理を終了する(S370:Yes)まで、音声信号の入力の段階S310に戻って、S310からS360の動作を繰り返す(S370:No)。これにより、伝達装置100は、精度よく信号処理した音声信号を伝達できるので、聞き手は音声品質を向上させた音声を聞くことができ、会話を継続させることができる。
以上のように、本実施形態に係る伝達装置100は、聞き手に対する直達音のレベルの評価結果に応じて遅延時間を調整して、状況に応じて自動車10内における会話の音声品質を向上させて会話を継続させることができる。なお、第1の構成例の伝達装置100において、遅延設定部130が、可変バッファ部144の遅延時間として第1時間および第2時間の2つの時間を切り替えることを説明した。これに代えて、遅延設定部130は、評価部120の評価結果に応じて、予め定められた複数の遅延時間のいずれか1つを選択して設定してもよい。
この場合、遅延設定部130は、伝達システムが出力する音声と直達音との音量のバランスに応じて、複数の遅延時間を切り換えてよい。また、遅延設定部130は、遅延時間を切り換える場合に、急激に遅延時間が変化しないように、段階的に遅延時間を変更してもよい。また、音声信号処理部140は、直達音が聞き手に届く場合、遅延時間を第1時間に設定すると共に、第1スピーカ70へと伝達する音声信号の音量を低減させてもよい。また、音声信号処理部140は、直達音が聞き手に届かない場合、遅延時間を第2時間に設定すると共に、第1スピーカ70へと伝達する音声信号の音量を増大させてもよい。
以上の第1の構成例の伝達装置100は、可変バッファ部144を用いて、第1マイクロフォン50から第1スピーカ70までの伝達遅延を設定することを説明した。これに代えて、またはこれに加えて、伝達装置100は、エコーキャンセル部142の信号処理の負荷を切り換えて伝達遅延を調節してもよい。即ち、エコーキャンセル部142は、音声信号を複数の帯域に分割する(または分割数を増加させる)等の精密な信号処理を実行して、遅延時間を増加させてよい。また、エコーキャンセル部142は、簡素な信号処理(またはエコーキャンセル機能を実行しない)等により、遅延時間を減少させてもよい。
図4は、本実施形態に係る伝達装置100の第2の構成例を示す。第2の構成例の伝達装置100において、図2に示された本実施形態に係る第1の構成例の伝達装置100の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。第2の構成例の伝達装置100は、第1マイクロフォン50から第1スピーカ70まで伝達する音声信号の雑音を低減させる。第2の構成例の伝達装置100の音声信号処理部140は、切換部210と、ノイズ除去部220と、を有する。
切換部210は、遅延設定部130の設定に応じて、音声信号の信号処理においてノイズ除去部220によるノイズ除去をバイパスするか否かを切り換える。ノイズ除去部220は、音声信号のノイズを少なくとも一部除去する。ここで、第2の構成例の伝達装置100において、遅延設定部130は、評価部120の「直達音が聞き手に届く」という評価結果に応じて、ノイズ除去部220によるノイズ除去をバイパスするように設定してよい。また、遅延設定部130は、評価部120の「直達音が聞き手に届かない」という評価結果に応じて、ノイズ除去部220によるノイズ除去を実行するように設定してよい。
ノイズ除去部220は、音声信号のノイズ(雑音)の少なくとも一部を除去するノイズサプレッサおよび/またはエコーキャンセラ等の機能を有してよい。また、ノイズ除去部220は、音声信号を周波数変換してノイズ成分を特定してからノイズを低減し、周波数逆変換して音声信号に戻してよい。なお、ノイズ除去部220が実行するノイズ除去動作は、これに限定されることはなく、既知の処理方法を用いて音声信号のノイズを除去してよい。
このようなノイズ除去部220は、ノイズ除去の精度を高くすると、第1の構成例の伝達装置100で説明した可変バッファ部144の遅延時間(例えば、第2時間)と同程度の処理時間を要する場合がある。そこで、第2の構成例の伝達装置100は、直達音が聞き手に届くと評価したことに応じて、ノイズ除去部220による信号処理を実行しない。これにより、伝達装置100は、直達音と比較して聞き手が時間差を感じない程度に、話し手の音声を伝達システムから出力させることができる。なお、直達音が聞き手に直接届くような状況の場合、車内のノイズを低減させなくても、聞き手が聞きづらく感じることはないと考えられるので、音声信号処理部140がノイズ除去部220をバイパスして伝達しても、音声品質はほとんど劣化しない。
また、第2の構成例の伝達装置100は、直達音が聞き手に届かないと評価したことに応じて、精度の高い(処理時間の長い)ノイズ除去部220による信号処理を実行させて、音声信号からノイズを除去する。ノイズ除去の信号処理によって信号伝達に遅延が生じ、第1の構成例の伝達装置100で説明したように、エコーキャンセル部142による信号処理の精度を向上させることができる。したがって、伝達装置100は、切換部210の切り換えによって、音声信号処理部140の信号処理(ここではエコーキャンセル処理およびノイズ除去)の精度を向上させることができる。
以上の第2の構成例の伝達装置100は、直達音が聞き手に届くか否かに応じて、ノイズ除去部220による信号処理をバイパスさせるか否かを切り換えることを説明した。これに代えて、伝達装置100のノイズ除去部220は、複数のノイズ除去処理を切り換えてよい。このような伝達装置100について、図5を用いて説明する。
図5は、本実施形態に係る伝達装置100の第3の構成例を示す。第3の構成例の伝達装置100において、図4に示された本実施形態に係る第2の構成例の伝達装置100の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。第3の構成例の伝達装置100は、第1マイクロフォン50から第1スピーカ70まで伝達する音声信号の雑音を低下させる。第2の構成例の伝達装置100の音声信号処理部140は、ノイズ除去部220を有する。
ノイズ除去部220は、音声信号のノイズを少なくとも一部除去し、処理時間の異なる少なくとも2つのノイズ除去処理を有する。ノイズ除去部220は、遅延設定部130の設定に応じて、複数のノイズ除去処理を切り換える。ここで、ノイズ除去部220が実行するノイズ除去処理は、ノイズ除去の精度が高くなることに応じて、処理時間が長くなってよく、即ち、伝達装置100の伝達遅延が長くなってよい。
第3の構成例の伝達装置100において、遅延設定部130は、評価部120の評価結果に基づいて、ノイズ除去部220が実行するノイズ除去処理を選択して切り換える。即ち、遅延設定部130は、評価部120の評価結果に基づいて、ノイズ除去部220がノイズ除去に用いる時間を設定する。
例えば、遅延設定部130は、評価部120の「直達音が聞き手に届く」という評価結果に応じて、より処理の軽いノイズ除去処理(より処理時間の短いノイズ除去処理)をノイズ除去部220に実行させるように設定してよい。これにより、伝達装置100は、直達音と比較して聞き手が時間差を感じない程度に、話し手の音声を伝達システムから出力させることができる。
また、遅延設定部130は、遅延設定部130は、評価部120の「直達音が聞き手に届かない」という評価結果に応じて、より処理の重いノイズ除去処理(より処理時間の長いノイズ除去処理)をノイズ除去部220に実行させるように設定してよい。これにより、伝達装置100は、切換部210の切り換えによって、音声信号処理部140の信号処理(ここではエコーキャンセル処理およびノイズ除去)の精度を向上させることができる。
なお、伝達装置100は、直達音が聞き手に届く度合いに応じて、複数のノイズ除去処理を切り換えてよい。また、伝達装置100は、遅延時間の切り換えをスムーズに実行させるべく、複数のノイズ除去処理を段階的に切り換えてよい。また、図3および図4において、伝達装置100が可変バッファ部144を有さない例を示したが、これに代えて、伝達装置100は、可変バッファ部144を有し、更に遅延時間を調整してもよい。
図6は、本実施形態に係る伝達装置100の第4の構成例を示す。第4の構成例の伝達装置100において、図4に示された本実施形態に係る第2の構成例の伝達装置100の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。第4の構成例の伝達装置100は、第2の構成例の伝達装置100と同様に、遅延設定部130の設定に応じて、音声信号の信号処理においてノイズ除去部220によるノイズ除去をバイパスするか否かを切換部210により切り換える。切換部210の切り換え動作については、図4で説明したのでここでは省略する。
第4の構成例の伝達装置100において、音声信号処理部140は、フィルタ部230を有する。フィルタ部230は、音声信号をフィルタ処理する。フィルタ部230は、予め定められた帯域を除去(通過)させる帯域除去(帯域通過)フィルタでよい。フィルタ部230は、伝達システムが出力した音声の一部が第1マイクロフォン50から入力する過程を繰り返すことによって、特定の周波数の信号強度が増幅されてしまうハウリングを除去するフィルタであってよい。この場合、フィルタ部230は、ハウリング周波数を除去するノッチフィルタでよい。
伝達装置100は、このようなフィルタ部230を有するので、ハウリングを除去しつつ、評価部120の評価結果に応じて、音声信号処理部140の信号処理(ここではノイズ除去)の精度を向上させることができる。
また、第4の構成例の伝達装置100において、遅延設定部130は、評価部120の評価結果に基づいて、フィルタ部230のフィルタ段数を設定してよい。即ち、フィルタ部230は、複数のフィルタ段数を有してよく、評価部120の評価結果に応じて当該フィルタ段数を切り換えてよい。これにより、フィルタ部230は、処理時間がより長いフィルタリング処理と、処理時間がより短いフィルタリング処理とを切り換えることができる。即ち、遅延設定部130は、フィルタ部230のフィルタ段数を設定することにより、当該フィルタ部230の処理時間を設定することができる。
これにより、伝達装置100は、評価部120の評価結果に応じて、音声信号処理部140の信号処理(ここではハウリング除去およびノイズ除去)の精度を向上させることができる。なお、図6において、音声信号処理部140は、切換部210、ノイズ除去部220、およびフィルタ部230を有する例を示すが、音声信号処理部140はこれに限定されるものではない。音声信号処理部140は、第3の構成例のノイズ除去部220およびフィルタ部230の組み合わせ、エコーキャンセル部142およびフィルタ部230の組み合わせ、エコーキャンセル部142、切換部210、ノイズ除去部220、およびフィルタ部230の組み合わせ、エコーキャンセル部142、第3の構成例のノイズ除去部220、およびフィルタ部230の組み合わせ、であってもよい。
以上の本実施形態に係る伝達装置100は、取得部110が、第1マイクロフォン50から音声信号を取得する例を説明した。これに代えて、取得部110は、音声信号処理部140が信号処理した音声信号を取得してもよい。このような伝達装置100について、図7を用いて説明する。
図7は、本実施形態に係る伝達装置100の第5の構成例を示す。第5の構成例の伝達装置100において、図4に示された本実施形態に係る第2の構成例の伝達装置100の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。第5の構成例の伝達装置100は、第2の構成例の伝達装置100と同様に、遅延設定部130の設定に応じて、音声信号の信号処理においてノイズ除去部220によるノイズ除去をバイパスするか否かを切換部210により切り換える。切換部210の切り換え動作については、図4で説明したのでここでは省略する。
第5の構成例の伝達装置100において、取得部110は、エコーキャンセル部142がエコーキャンセル処理をした後の音声信号を取得する。即ち、評価部120は、第1マイクロフォン50から入力されてエコーがキャンセルされた音声信号に基づいて、評価結果を生成する。これによって、評価部120は、エコーを低減した音声信号を用いて評価することができるので、直達音が聞き手に届くか否かをより正確に評価することができる。
なお、図6は、図4に示された本実施形態に係る第2の構成例の伝達装置100に、第5の構成例の取得部110を適用した例を示すが、伝達装置100はこれに限定されるものではない。伝達装置100がエコーキャンセル部142を有する他の構成であっても、取得部110は、エコーキャンセル部142がエコーキャンセル処理をした後の音声信号を取得してよい。
図8は、本実施形態に係る伝達装置100の第6の構成例を示す。第6の構成例の伝達装置100において、図4に示された本実施形態に係る第2の構成例の伝達装置100の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。第6の構成例の伝達装置100は、第2の構成例の伝達装置100と同様に、遅延設定部130の設定に応じて、音声信号の信号処理においてノイズ除去部220によるノイズ除去をバイパスするか否かを切換部210により切り換える。切換部210の切り換え動作については、図4で説明したのでここでは省略する。
第6の構成例の伝達装置100において、取得部110は、第2マイクロフォン52の音声信号を取得する。即ち、評価部120は、第2位置14に対応して設けられた第2マイクロフォン52から入力される音声信号における目的信号の信号レベル、雑音レベル、および、SN比の少なくとも1つに基づいて、評価結果を生成する。ここで、評価部120は、話し手が実際に音声を発した区間の音声信号を目的信号としてよい。これにより、評価部120は、第2位置14に位置する聞き手に届く話し手の音声(即ち、直達音)を評価することになるので、より正確に、当該直達音が聞き手に届くか否かを評価することができる。
評価部120は、時系列に並ぶ音声信号のうち予め定められた閾値よりも大きい信号レベルの区間を目的信号としてよい。また、評価部120は、目的信号の区間の振幅の自乗和を、当該目的信号の信号レベルとしてよい。また、評価部120は、目的信号には該当しない音声信号の区間を走行中の雑音区間とし、当該雑音区間の振幅の自乗和を、雑音レベルとしてよい。また、評価部120は、目的信号の信号レベルおよび雑音レベルの比を、SN比としてよい。
ここで、取得部110は、第2マイクロフォン52の音声信号に加えて、第1マイクロフォン50の音声信号も取得してよい。これにより、評価部120は、話し手の音声に基づく音声信号と、聞き手側の周囲の音声に基づく音声信号とを比較して、評価することができる。例えば、評価部120は、第1位置12で変換した音声信号の信号成分と、第2位置で変換した音声信号の雑音成分とを用いて、SN比として算出し、音声信号を評価してよい。
また、話し手側が話している最中に、聞き手側が音および/または音声を発生しても、評価部120は、当該聞き手側の音声信号と話し手側の音声信号とを比較することで、当該聞き手側の音声信号が直達音であるか否かを判別することができるので、伝達装置100の誤動作を防止することができる。また、評価部120は、第1位置12で取得した音声信号と第2位置で取得した音声信号とを比較できるので、比較結果を用いてキャリブレーション等を実行してもよい。
なお、図8は、図4に示された本実施形態に係る第2の構成例の伝達装置100に、第6の構成例の取得部110を適用した例を示すが、伝達装置100はこれに限定されるものではない。伝達装置100の他の構成であっても、取得部110は、第2マイクロフォン52の音声信号を取得してよく、また、これに加えて、第1マイクロフォン50の音声信号を取得してもよい。
また、これに代えて、またはこれに加えて、取得部110は、外部のセンサ装置等の検出結果を取得してもよい。取得部110は、例えば、自動車10の各部の動作状態を検出するセンサ装置、および/または自動車10の車外に設置されたマイクロフォン等の検出結果を取得する。即ち、取得部110は、第2位置14において直達音に重なる雑音の発生源となる装置等が存在する場合、当該装置等の動作状態の検出結果を取得してよい。
そして、評価部120は、雑音発生源の動作状態として、自動車10が有する動力源(即ち、エンジン)の動作状態、自動車10に設けられた空調装置の動作状態、および、自動車10の移動ノイズの少なくとも1つを評価する。このように、評価部120が車内の雑音を発生させる雑音発生源の動作状態を評価することにより、伝達装置100は、より精度良く、直達音の評価を実行することができる。
以上の本実施形態に係る伝達装置100は、第1位置12に位置する話し手から第2位置14に位置する聞き手へと音声を伝達する伝達システムを構成することを説明した。これに加えて、伝達システムは、第2位置14に位置する話し手から第1位置12に位置する聞き手へと音声を伝達してもよい。
即ち、伝達システムは、図1から図8で説明した本実施形態に係る伝達装置100のいずれかを第1の伝達装置として備え、また、第1の伝達装置の第2位置14に対応して設けられた第2マイクロフォン52から第1の伝達装置の第1位置12に対応して設けられた第2スピーカ72へと音声信号を伝達する第2の伝達装置を更に備えてよい。この場合、第2の伝達装置は、図1から図8で説明した本実施形態に係る伝達装置100のいずれかであってよい。
以上の本実施形態に係る伝達装置100は、自動車10に設けられる例を説明したが、当該伝達装置100は、これに限定されるものではない。伝達装置100は、例えば、乗物内において、異なる位置の間で会話をする場合に、移動中の雑音で会話が継続できなくなる状況に対して、利用することができる。即ち、伝達装置100は、乗物に設けられ、第1位置としての乗物の座席の第1の列に対応して設けられた第1マイクロフォンから、第2位置にとしての乗物の座席の第2の列に対応して設けられたスピーカへと音声信号を伝達する。
当該乗物は、自動車の他、船、飛行機、ヘリコプター、電車、建設作業用車両、および/またはアトラクション設備等でよい。また、伝達装置100の設置対象は、乗物に限定されるものではなく、工事現場、ホール施設、および/または会議システム等でもよい。
図9は、本実施形態に係る伝達装置100として機能するコンピュータ1900のハードウェア構成の一例を示す。本実施形態に係るコンピュータ1900は、ホスト・コントローラ2082により相互に接続されるCPU2000、RAM2020、グラフィック・コントローラ2075、および表示装置2080を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ2084によりホスト・コントローラ2082に接続される通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、およびDVDドライブ2060を有する入出力部と、入出力コントローラ2084に接続されるROM2010、フレキシブルディスク・ドライブ2050、および入出力チップ2070を有するレガシー入出力部と、を備える。
ホスト・コントローラ2082は、RAM2020と、高い転送レートでRAM2020をアクセスするCPU2000およびグラフィック・コントローラ2075とを接続する。CPU2000は、ROM2010およびRAM2020に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等がRAM2020内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、表示装置2080上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
入出力コントローラ2084は、ホスト・コントローラ2082と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、DVDドライブ2060を接続する。通信インターフェイス2030は、ネットワークを介して他の装置と通信する。ハードディスクドライブ2040は、コンピュータ1900内のCPU2000が使用するプログラムおよびデータを格納する。DVDドライブ2060は、DVD−ROM2095からプログラムまたはデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。
また、入出力コントローラ2084には、ROM2010と、フレキシブルディスク・ドライブ2050、および入出力チップ2070の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM2010は、コンピュータ1900が起動時に実行するブート・プログラム、および/または、コンピュータ1900のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスク・ドライブ2050は、フレキシブルディスク2090からプログラムまたはデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。入出力チップ2070は、フレキシブルディスク・ドライブ2050を入出力コントローラ2084へと接続すると共に、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を入出力コントローラ2084へと接続する。
RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供されるプログラムは、フレキシブルディスク2090、DVD−ROM2095、またはICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM2020を介してコンピュータ1900内のハードディスクドライブ2040にインストールされ、CPU2000において実行される。
プログラムは、コンピュータ1900にインストールされ、コンピュータ1900を取得部110、評価部120、遅延設定部130、音声信号処理部140、エコーキャンセル部142、可変バッファ部144、切換部210、ノイズ除去部220、およびフィルタ部230として機能させる。
プログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1900に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段である取得部110、評価部120、遅延設定部130、音声信号処理部140、エコーキャンセル部142、可変バッファ部144、切換部210、ノイズ除去部220、およびフィルタ部230として機能する。そして、この具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1900の使用目的に応じた情報の演算または加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の伝達装置100が構築される。
一例として、コンピュータ1900と外部の装置等との間で通信を行う場合には、CPU2000は、RAM2020上にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理内容に基づいて、通信インターフェイス2030に対して通信処理を指示する。通信インターフェイス2030は、CPU2000の制御を受けて、RAM2020、ハードディスクドライブ2040、フレキシブルディスク2090、またはDVD−ROM2095等の記憶装置上に設けた送信バッファ領域等に記憶された送信データを読み出してネットワークへと送信し、もしくは、ネットワークから受信した受信データを記憶装置上に設けた受信バッファ領域等へと書き込む。このように、通信インターフェイス2030は、DMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)方式により記憶装置との間で送受信データを転送してもよく、これに代えて、CPU2000が転送元の記憶装置または通信インターフェイス2030からデータを読み出し、転送先の通信インターフェイス2030または記憶装置へとデータを書き込むことにより送受信データを転送してもよい。
また、CPU2000は、ハードディスクドライブ2040、DVDドライブ2060(DVD−ROM2095)、フレキシブルディスク・ドライブ2050(フレキシブルディスク2090)等の外部記憶装置に格納されたファイルまたはデータベース等の中から、全部または必要な部分をDMA転送等によりRAM2020へと読み込ませ、RAM2020上のデータに対して各種の処理を行う。そして、CPU2000は、処理を終えたデータを、DMA転送等により外部記憶装置へと書き戻す。このような処理において、RAM2020は、外部記憶装置の内容を一時的に保持するものとみなせるから、本実施形態においてはRAM2020および外部記憶装置等をメモリ、記憶部、または記憶装置等と総称する。本実施形態における各種のプログラム、データ、テーブル、データベース等の各種の情報は、このような記憶装置上に格納されて、情報処理の対象となる。なお、CPU2000は、RAM2020の一部をキャッシュメモリに保持し、キャッシュメモリ上で読み書きを行うこともできる。このような形態においても、キャッシュメモリはRAM2020の機能の一部を担うから、本実施形態においては、区別して示す場合を除き、キャッシュメモリもRAM2020、メモリ、および/または記憶装置に含まれるものとする。
また、CPU2000は、RAM2020から読み出したデータに対して、プログラムの命令列により指定された、本実施形態中に記載した各種の演算、情報の加工、条件判断、情報の検索・置換等を含む各種の処理を行い、RAM2020へと書き戻す。例えば、CPU2000は、条件判断を行う場合においては、本実施形態において示した各種の変数が、他の変数または定数と比較して、大きい、小さい、以上、以下、等しい等の条件を満たすかどうかを判断し、条件が成立した場合(または不成立であった場合)に、異なる命令列へと分岐し、またはサブルーチンを呼び出す。
また、CPU2000は、記憶装置内のファイルまたはデータベース等に格納された情報を検索することができる。例えば、第1属性の属性値に対し第2属性の属性値がそれぞれ対応付けられた複数のエントリが記憶装置に格納されている場合において、CPU2000は、記憶装置に格納されている複数のエントリの中から第1属性の属性値が指定された条件と一致するエントリを検索し、そのエントリに格納されている第2属性の属性値を読み出すことにより、所定の条件を満たす第1属性に対応付けられた第2属性の属性値を得ることができる。
以上に示したプログラムまたはモジュールは、外部の記録媒体に格納されてもよい。記録媒体としては、フレキシブルディスク2090、DVD−ROM2095の他に、DVD、Blu−ray(登録商標)、またはCD等の光学記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、テープ媒体、ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスクまたはRAM等の記憶装置を記録媒体として使用し、ネットワークを介してプログラムをコンピュータ1900に提供してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 自動車、12 第1位置、14 第2位置、20 乗員、30 乗員、50 第1マイクロフォン、52 第2マイクロフォン、60 増幅部、70 第1スピーカ、72 第2スピーカ、100 伝達装置、110 取得部、120 評価部、130 遅延設定部、140 音声信号処理部、142 エコーキャンセル部、144 可変バッファ部、210 切換部、220 ノイズ除去部、230 フィルタ部、1900 コンピュータ、2000 CPU、2010 ROM、2020 RAM、2030 通信インターフェイス、2040 ハードディスクドライブ、2050 フレキシブルディスク・ドライブ、2060 DVDドライブ、2070 入出力チップ、2075 グラフィック・コントローラ、2080 表示装置、2082 ホスト・コントローラ、2084 入出力コントローラ、2090 フレキシブルディスク、2095 DVD−ROM

Claims (15)

  1. 第1位置に対応して設けられた第1マイクロフォンから第2位置に対応して設けられたスピーカへと音声信号を伝達する伝達装置であって、
    前記第1マイクロフォンおよび前記スピーカを介さずに前記第1位置から前記第2位置へと伝わる直達音のレベル、雑音レベル、および、雑音発生源の動作状態の少なくとも1つを評価する評価部と、
    前記評価部の評価結果に基づいて、前記第1マイクロフォンから前記スピーカまでの伝達遅延を設定する遅延設定部と、
    を備える伝達装置。
  2. 前記第1マイクロフォンから入力される音声信号を信号処理して前記スピーカへと出力する音声信号処理部を更に備え、
    前記遅延設定部は、前記音声信号処理部が前記第1マイクロフォンから音声信号を入力してから信号処理後の音声信号を前記スピーカへと出力するまでの伝達遅延を設定する
    請求項1に記載の伝達装置。
  3. 前記音声信号処理部は、前記第1マイクロフォンから入力される音声信号から目的信号以外の信号成分を低減させる信号処理を実行し、信号処理後の音声信号を前記スピーカへと出力する請求項2に記載の伝達装置。
  4. 前記音声信号処理部は、
    音声信号のエコーをキャンセルするエコーキャンセル部と、
    前記第1マイクロフォンから音声信号を入力してから信号処理後の音声信号を前記スピーカへと出力するまでの伝達経路に設けられ、音声信号が入力されてから出力するまでの遅延量が可変である可変バッファ部と、
    を有する請求項2または3に記載の伝達装置。
  5. 前記音声信号処理部は、
    音声信号のノイズを少なくとも一部除去するノイズ除去部と、
    前記遅延設定部の設定に応じて、音声信号の信号処理において前記ノイズ除去部によるノイズ除去をバイパスするか否かを切り換える切換部と、
    を有する請求項2から4のいずれか一項に記載の伝達装置。
  6. 音声信号のノイズを少なくとも一部除去するノイズ除去部を有し、
    前記遅延設定部は、前記評価部の評価結果に基づいて、前記ノイズ除去部がノイズ除去に用いる時間を設定する請求項2から4のいずれか一項に記載の伝達装置。
  7. 前記音声信号処理部は、音声信号をフィルタ処理するフィルタ部を有し、
    前記遅延設定部は、前記評価部の評価結果に基づいて、前記フィルタ部のフィルタ段数を設定する
    請求項2から6のいずれか一項に記載の伝達装置。
  8. 前記評価部は、前記第1マイクロフォンから入力される音声信号における目的信号の信号レベル、雑音レベル、および、SN比の少なくとも1つに基づいて、評価結果を生成する請求項1から7のいずれか一項に記載の伝達装置。
  9. 前記評価部は、前記第1マイクロフォンから入力されてエコーがキャンセルされた音声信号に基づいて、評価結果を生成する請求項8に記載の伝達装置。
  10. 前記評価部は、前記第2位置に対応して設けられた第2マイクロフォンから入力される音声信号における目的信号の信号レベル、雑音レベル、および、SN比の少なくとも1つに基づいて、評価結果を生成する請求項1から9のいずれか一項に記載の伝達装置。
  11. 前記評価部は、前記雑音発生源の動作状態として、前記伝達装置の設置対象が有する動力源の動作状態、前記設置対象に設けられた空調装置の動作状態、および、前記設置対象が乗物である場合の移動ノイズの少なくとも1つを評価する請求項1から10のいずれか一項に記載の伝達装置。
  12. 当該伝達装置は、乗物に設けられ、前記第1位置としての前記乗物の座席の第1の列に対応して設けられた前記第1マイクロフォンから、前記第2位置にとしての前記乗物の座席の第2の列に対応して設けられた前記スピーカへと音声信号を伝達する請求項1から11のいずれか一項に記載の伝達装置。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載された第1の伝達装置と、
    請求項1から12のいずれか一項に記載された、前記第1の伝達装置の前記第2位置に対応して設けられたマイクロフォンから前記第1の伝達装置の前記第1位置に対応して設けられたスピーカへと音声信号を伝達する第2の伝達装置と、
    を備える伝達システム。
  14. 第1位置に対応して設けられた第1マイクロフォンから第2位置に対応して設けられたスピーカへと音声信号を伝達する伝達方法であって、
    前記第1マイクロフォンおよび前記スピーカを介さずに前記第1位置から前記第2位置へと伝わる直達音のレベル、雑音レベル、および、雑音発生源の動作状態の少なくとも1つを評価する評価段階と、
    前記評価段階の評価結果に基づいて、前記第1マイクロフォンから前記スピーカまでの伝達遅延を設定する遅延設定段階と、
    を備える伝達方法。
  15. コンピュータに、請求項14に記載の伝達方法を実行させるためのプログラム。
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