JP2018164934A - 樹脂一体型中子の製造方法、鋳型製造方法、及び樹脂一体型中子 - Google Patents

樹脂一体型中子の製造方法、鋳型製造方法、及び樹脂一体型中子 Download PDF

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Abstract

【課題】複雑・微細構造を有する中子が変形したり損傷したりするのを防止する。【解決手段】樹脂からなる樹脂構造物を形成する樹脂構造物形成工程S12と、樹脂構造物にスラリーを供給してスラリーを硬化させることで、樹脂構造物によって中子が覆われてなる樹脂一体型中子を形成する硬化工程S13と、を備える樹脂一体型中子の製造方法、及び樹脂一体型中子の製造方法によって製造された樹脂一体型中子を使用する鋳型製造方法を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂一体型中子の製造方法、鋳型製造方法、及び樹脂一体型中子に関する。
例えばガスタービンの動翼は、高温の作動ガスに曝される。よって、動翼の温度をより低く保持するために、動翼の内部に冷却媒体を流して動翼を冷却している。
内部に冷却媒体を流すために、ガスタービン動翼には内部冷却構造が設けられている。このようなガスタービン動翼の製造は、精密鋳造を用いることが一般的である。精密鋳造を用いて内部冷却構造を有するガスタービン動翼を製造する際には、冷却媒体の流通路と同形状とされた中子(コア)を配置し、鋳造後に中子を取り除いている(例えば、特許文献1参照。)。
このような中子の製造方法としては、金型を用いた射出成形や、スラリーから直接成形するスリップキャスト法が知られている。一方、性能向上を図るため、内部冷却構造は複雑・微細化しており、これら製造方法に代わる方法として、例えば、3D(三次元)プリンタなどの成形装置を用いて複雑・微細な中子を製造する樹脂3D積層造形法が試みられている。
特開2002−28751号公報
しかしながら、樹脂3D積層造形法では、例えば、ワックス(ろう)の射出成形の際に中子に亀裂発生するなど、強度が不足する場合がある。
この発明は、複雑・微細構造を有する中子が変形したり損傷したりするのを防止することができる樹脂一体型中子の製造方法、鋳型製造方法、及び樹脂一体型中子を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様によれば、樹脂一体型中子の製造方法は、樹脂からなる樹脂構造物を形成する樹脂構造物形成工程と、前記樹脂構造物にスラリーを供給して前記スラリーを硬化させることで、前記樹脂構造物によって中子が覆われてなる樹脂一体型中子を形成する硬化工程と、を備える。
このような構成によれば、中子が樹脂構造物によって覆われていることによって、鋳物製造工程におけるワックスの射出成形などの際に、中子が変形したり損傷したりするのを防止することができる。
上記樹脂一体型中子の製造方法において、前記樹脂構造物は中空構造であってよい。
このような構成によれば、鋳型焼成工程の際に樹脂構造物が膨張した場合においても、樹脂構造物が中空構造とされていることによって、中子にかかる圧力を吸収することができる。これにより、鋳型焼成工程の際に、中子が変形したり損傷したりするのを防止することができる。
上記樹脂一体型中子の製造方法において、前記樹脂構造物形成工程は、前記樹脂構造物の外面を形成する外面部と、前記中子を形成する成形面である内面部とを形成する内外面成形工程を含んでよい。
上記樹脂一体型中子の製造方法において、前記樹脂構造物形成工程は、前記外面部と前記内面部との間に複数の空間を画成する空間部形成工程と、を含んでよい。
上記樹脂一体型中子の製造方法において、前記複数の空間の少なくとも一部は、格子状に形成されてよい。
このような構成によれば、樹脂構造物をバランスよく変形させることができる。
上記樹脂一体型中子の製造方法において、前記樹脂構造物は3D積層造形法で造形されてよい。
このような構成によれば、既存技術では形成が難しい三次元形状を容易に造形することができる。
本発明の第二の態様によれば、鋳型製造方法は、金型と前記樹脂一体型中子との間にワックスを供給して、ワックスによって前記樹脂一体型中子が包含されてなるワックス型を形成するワックス型形成工程と、前記ワックス型の外面に鋳型材料を供給して、鋳型構造物を造型する鋳型造型工程と、前記鋳型構造物を加熱して、前記ワックスを除去する脱ワックス工程と、前記ワックスを除去したのちに、前記鋳型構造物を加熱して焼成するとともに、前記樹脂を除去する鋳型焼成工程と、を備える。
このような構成によれば、中子が樹脂構造物によって覆われていることによって、ワックス型形成工程にて、ワックスが金型と樹脂一体型中子との間に供給された際に、中子が変形したり損傷したりするのを防止することができる。また、脱ワックス工程にて加熱されたワックスが膨張した際に、中子が変形したり損傷したりするのを防止することができる。
本発明の第三の態様によれば、樹脂一体型中子は、中子と、樹脂からなり前記中子を外側から覆う樹脂構造物と、を備える。
上記樹脂一体型中子において、前記樹脂構造物は、融点が190℃以上である樹脂によって形成され、精密鋳造に用いられてよい。
上記樹脂一体型中子において、前記樹脂構造物は外面をなす外面部と、前記中子を形成する成形面である内面をなす内面部と、前記外面部と前記内面部との間に画成されている複数の空間と、を有してよい。
上記樹脂一体型中子において、前記中子は、前記外面部と前記内面部とを連結する連結線からなる連結面で、一部が露出された露出部を有してよい。
上記樹脂一体型中子において、前記複数の空間の少なくとも一部は格子状に配置されてよい。
上記樹脂一体型中子において、前記樹脂構造物は3D積層造形材からなる構成としてよい。
本発明によれば、中子が樹脂構造物によって覆われていることによって、中子が変形したり損傷したりするのを防止することができる。
本発明の実施形態の樹脂一体型中子の製造方法のフローチャートである。 本発明の実施形態の樹脂構造物の断面図である。 本発明の実施形態の樹脂一体型中子の断面図である。 本発明の実施形態の鋳型の製造方法のフローチャートである。 本発明の実施形態の鋳型製造方法のワックス型形成工程を説明する断面図である。 本発明の実施形態のワックス型を説明する概略図である。 本発明の実施形態の鋳型構造物を説明する概略図である。
以下、本発明の実施形態の樹脂一体型中子の製造方法、鋳型製造方法、及び樹脂一体型中子について図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態の鋳型製造方法は、精密鋳造に用いられる鋳型の製造方法であって、例えば、内部冷却構造である冷却媒体流通路を有するガスタービン動翼(鋳物)用の鋳型を製造する方法である。鋳型製造方法は、樹脂一体型中子の製造方法によって製造された樹脂一体型中子1(図3参照)を使用する。樹脂一体型中子1は、冷却媒体流通路と同形状の中子3(コア)と、中子3を外側から覆う樹脂構造物2と、を有している。
まず、樹脂構造物2と中子3とが一体とされた樹脂一体型中子1を製造する樹脂一体型中子の製造方法について説明する。中子3は、鋳型で製造する鋳物の内部の空洞に対応する形状である。中子3は、鋳物の内部の空洞に対応する部分に配置されることで、鋳造時に鋳物となる金属が流れ込むことを抑制する。また、樹脂構造物2は、鋳型製造方法における鋳型焼成工程で消失する。
図1に示すように、樹脂一体型中子の製造方法は、中子3をなすスラリーを生成するスラリー生成工程S11と、樹脂構造物2を形成する樹脂構造物形成工程S12と、スラリーを樹脂構造物2の空洞部V(図2参照)に供給してスラリーを硬化させる硬化工程S13と、スラリーが硬化してなるセラミックによって形成された中子3を乾燥させる乾燥工程S14と、を備えている。
スラリー生成工程S11は、固化させることでセラミックから形成された中子3となるスラリーを生成する工程である。スラリーは、例えば、シリカ材料(粉末)に対し、分散剤、架橋剤、及び水を溶解することによって生成することができる。
樹脂構造物形成工程S12は、樹脂3D積層造形法を用いて、樹脂からなる樹脂構造物2を形成する工程である。
また、樹脂構造物形成工程S12は、図2に示すように、樹脂構造物2の外面を形成する外面部2aと、樹脂構造物2の内面を形成する内面部2bとを成形する内外面成形工程S12Aを含んでいる。更に、樹脂構造物形成工程S12は、外面部2aと内面部2bとの間に少なくとも一つの空間Sを画成する空間部成形工程S12Bを含んでいる。
樹脂構造物2は、中子3の型としての機能、及び中子3を保護する機能を有する構造物である。本実施形態の樹脂構造物2は、3D積層造形材からなる。
樹脂3D積層造形法は、例えば、3D(三次元)プリンタなどの成形装置を用いて、立体的な形状を有する物体を造形する方法である。3Dプリンタは、コストのかかる金型8や治具などを必要とせずに、既存技術では形成が難しい三次元形状を容易に造形することができる。
また、樹脂3D積層造形法としては、光硬化性又は熱硬化性の液体樹脂にセラミック微粒子を分散させたスラリーを用いるスラリー積層造形技術も採用することができる。スラリー積層造形技術は、レーザー照射により、光硬化又は熱硬化を限定領域で生じさせて任意形状の2次元断面を形成させ、これを繰り返すことで立体形状の成形体を得る技術である。
図2に示すように、樹脂構造物2は、樹脂によって形成されており、外面をなす外面部2aと、中子3(図3参照)を形成する成形面である内面をなす内面部2bと、外面部2aと内面部2bとの間に複数の空間Sを画成する壁部5,6と、を有している。内外面成形工程S12Aでは、樹脂3D積層造形法を用いて外面部2aと内面部2bとを成形する。内外面成形工程S12Aでは、外面部2aと内面部2bとを連結する連結線Cによってスラリーの供給口が形成される。
樹脂は、例えば、ウレタン樹脂やエポキシ樹脂などの樹脂であり、融点が190℃以上の樹脂である。これらの樹脂は、上記の例に限定されることなく、190℃程度まで強度を有し、伸縮性を有している樹脂であれば、どんな樹脂を用いてもよい。
内面部2bによって形成される成形面は、中子3に倣った形状となっている。換言すれば、樹脂構造物2は、樹脂構造物2の空洞部Vにスラリーを流し込むことによって、スラリーの形状が中子3の形状となるように形成されている。
樹脂構造物2の外面部2aは、鋳物製造用の金型8の成形面に干渉しないように形成されている。
内面部2bの肉厚は、外面部2aの肉厚よりも厚く形成することが好ましい。内面部2bの肉厚を厚くすることによって内面部2bの変形が抑制され、中子3を微細構造とすることができる。一方で、外面部2aの肉厚を内面部2bよりも薄くすることによって、樹脂の使用量を低減することができる。
樹脂構造物2は、中空構造をなしている。即ち、樹脂構造物2の内面部2bと外面部2aとの間には、少なくとも一つの空間Sが形成されている。空間部成形工程S12Bでは、樹脂3D積層造形法を用いて外面部2aと内面部2bとの間に少なくとも空間Sを画成する。
中空構造としては、複数の空間Sが、3次元的に規則的に配置される構造が好ましい。例えば、樹脂構造物2は、複数の第一壁部5と、複数の第二壁部6と、複数の第三壁部(図示せず)とを有し、これら壁部5,6によって形成される複数の空間Sを有してよい。
第一壁部5は、第一方向に所定の間隔をあけて配置されている。第二壁部6は、第一方向と直交する第二方向に所定の間隔をあけて配置されている。第三壁部は、第一方向及び第二方向に直交する第三方向に所定の間隔をあけて配置されている。このような方法で、空間Sが配置されることにより、樹脂構造物2を、格子状(メッシュ状)の中空構造とすることができる。即ち、空間Sの少なくとも一部が格子状に配置された構造とすることができる。
樹脂構造物2の内部に形成される空間Sの構成はこれに限ることはなく、壁部を設けることなく、一つの空間Sを設ける構成であってよい。また、第一壁部5のみによって空間Sを画成する構成としてもよい。また、ハニカム構造により、複数の空間Sを形成してもよい。
硬化工程S13は、スラリー生成工程S11にて生成したスラリーを樹脂構造物2の空洞部Vに供給したのち、スラリーを硬化させる工程である。なお、射出圧を加えながらスラリーを供給してもよい。スラリーを樹脂構造物2の空洞部Vに供給して、所定の時間が経過すると、スラリーの硬化が完了し、スラリーの成形体(中子3)となる。これにより、樹脂構造物2によって中子3が覆われてなる樹脂一体型中子1が形成される。
乾燥工程S14は、シリカ中の水分を蒸発させて、スラリーの成形体(中子3)を乾燥させる。乾燥方法としては、例えば、所定の水分乾燥炉内に成形体を導入する方法を採用することができる。
乾燥方法としては、上記した方法に限らず、例えば、ガスバーナで発生させた熱風を導入して乾燥を行う熱風乾燥法、室温条件下に放置する自然乾燥法などを採用してもよい。
以上の工程を実施することによって、図3に示すような樹脂一体型中子1を得ることができる。樹脂一体型中子1は、セラミックの中子3が樹脂によって形成された樹脂構造物2によって保護されている構造体である。
図3に示すように、樹脂一体型中子1の中子3は、外面部2aと内面部2bとを連結する連結線Cからなる連結面Fで、一部が露出された露出部3aを有している。
次に、樹脂一体型中子1を用いた鋳型製造方法について説明する。
図4に示すように、本実施形態の鋳型製造方法は、金型8を製作する金型製作工程S21と、中子3をセットした金型8にワックスW(ろう)を供給するワックス型形成工程S22と、ワックス型9を組み立てるワックス型組立工程S23と、ワックス型9の外面に鋳型構造物11を造型する鋳型造型工程S24と、ワックスWを溶かし出す脱ワックス工程S25と、鋳型を焼成する鋳型焼成工程S26と、を備えている。
金型製作工程S21は、鋳物の金型8(図5参照)を製作する工程である。金型8は、鋳物の外面に対応した内面を有している。金型8は、金属で形成してもよいし、セラミックで形成してもよい。
ワックス型形成工程S22は、図5に示すように、樹脂一体型中子1をセットした金型8にワックスWを射出成形してワックス型9とする工程である。
ワックス型形成工程S22では、金型8の所定位置に樹脂一体型中子1を配置する。次いで、金型8の空洞部V2(金型8と樹脂一体型中子1との間)にワックスW(70℃程度)を供給して、空洞部V2の全域にワックスWを充填する。その後、図6に示すように、ワックスWが固化することによって、ワックスWによって樹脂一体型中子1が包含されてなるワックス型9が形成される。ワックス型9は、ワックスWで形成される部分が鋳物と同じ形状となる。
ワックス型形成工程S22では、射出圧が加えられたワックスWが金型8と樹脂一体型中子1との間に充填されることによって、樹脂一体型中子1に圧力がかかる。
ワックス型組立工程S23は、ワックス型9に湯口10(図7参照)などを取り付け、組み立てる工程である。
ワックス型組立工程S23では、ワックス型9を金型8から分離し、湯口10を取り付ける。湯口10は、鋳造時に溶けた金属である溶湯が投入される口である。
鋳型造型工程S24は、ワックス型9の外面に鋳型材料となるスラリーを供給して、図7に示すような鋳型構造物11(外側鋳型)を造型する工程である。
鋳型造型工程S24では、ワックス型9をスラリーに浸漬し、耐火砂をまぶし、乾燥させる作業を繰り返す。これにより、ワックス型9の周囲に、所定の厚みを有する鋳型構造物11が形成される。
脱ワックス工程S25は、鋳型構造物11を加圧蒸気にて加熱することによって、ワックスWを溶かし出す工程である。
脱ワックス工程S25では、鋳型構造物11に対して熱処理を行い、ワックスWを溶かし出す。脱ワックス工程S25は、例えば、鋳型構造物11をオートクレーブの内部に配置し、オートクレーブ内を加圧蒸気(180℃程度)で満たすことによって、鋳型構造物11内のワックス型9を加熱する。これにより、ワックスWが溶け、鋳型構造物11から除去される。
脱ワックス工程S25では、加熱されたワックスWが膨張することによって、樹脂一体型中子1に圧力がかかる。
鋳型焼成工程S26は、脱ワックス工程S25を経て鋳型構造物11内からワックスWが除去された後に鋳型構造物11を加熱して焼成する工程である。鋳型焼成工程S26では、例えば、焼成炉で鋳型構造物11を、例えば、約900℃まで加熱する。これにより、鋳型構造物11に含まれる水成分や不要な成分が除去される。さらに、焼成されることで鋳型構造物11が硬化される。
鋳型焼成工程S26により、樹脂一体型中子1を構成する樹脂構造物2が熱によって溶融する。即ち、雰囲気温度が樹脂の融点以上となることによって、樹脂が溶融して消失する。これにより、中子3と、鋳型構造物11からなる鋳型が完成する。
鋳型焼成工程S26では、樹脂構造物2が熱により膨張する。
次に、鋳型製造方法にて製造された鋳型を用いて精密鋳造を行う、鋳物の製造方法について説明する。
鋳物の製造方法は、鋳型に注湯を行う鋳込み工程と、鋳型を除去する鋳型除去工程と、中子3を溶出する脱コア工程と、を備えている。
鋳込み工程は、鋳型製造方法にて製造された鋳型を予熱(例えば、800℃〜900℃)した後、鋳型に注湯を行う工程である。鋳込み工程では、溶融した鋳物の原料(例えば、鋼)を、鋳型の開口を介して鋳型構造物11と中子3との間に注入する。
鋳型除去工程は、鋳込み工程にて注入された鋳物の原料が固化した後、鋳型構造物11を除去する工程である。即ち、鋳型の内部で鋳物の原料が固化して鋳物となったら、鋳型構造物11を粉砕して鋳物から取り外す。
脱コア工程は、鋳物に残存する中子3を溶出する工程である。脱コア工程では、例えば、オートクレーブの内部に鋳物を入れ、高温アルカリ溶液中にて加圧、減圧を繰り返すことによって鋳物から中子3を溶出する。
脱コア工程を行ったら、仕上げ処理、熱処理を行い、寸法検査、X線検査などを経て鋳物が完成する。
上記実施形態によれば、中子3の型として機能する樹脂構造物2を樹脂3D積層造形法を用いて形成することによって、複雑・微細な中子3を形成することができる。
また、中子3が樹脂構造物2によって覆われていることによって、ワックス型形成工程S22にて、ワックスWが金型8と樹脂一体型中子1との間に供給された際に、中子3が変形したり損傷したりするのを防止することができる。
また、脱ワックス工程S25にて加熱されたワックスWが膨張した際に、中子3が変形したり損傷したりするのを防止することができる。
また、樹脂構造物2が中空構造であることによって、鋳型焼成工程S26の際に樹脂構造物2が膨張した場合においても、中子3にかかる圧力を吸収することができる。即ち、鋳型焼成工程S26の際に、樹脂構造物2の空間Sが樹脂構造物2の膨張を吸収する。これにより、鋳型焼成工程S26の際に、中子3が変形したり損傷したりするのを防止することができる。
また、空間Sを格子状に配置することによって、樹脂構造物2をバランスよく変形させることができる。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
なお、上記実施形態では、鋳物としてタービン動翼を例に説明を行ったが、これに限ることはない。本発明の樹脂一体型中子の製造方法、鋳型製造方法、及び樹脂一体型中子は、その他の精密鋳造品にも適用することができる。
1 樹脂一体型中子
2 樹脂構造物
2a 外面部
2b 内面部
3 中子
5 第一壁部
6 第二壁部
8 金型
9 ワックス型
10 湯口
11 鋳型構造物
C 連結線
F 連結面
S 空間
V 空洞部
W ワックス

Claims (13)

  1. 樹脂からなる樹脂構造物を形成する樹脂構造物形成工程と、
    前記樹脂構造物にスラリーを供給して前記スラリーを硬化させることで、前記樹脂構造物によって中子が覆われてなる樹脂一体型中子を形成する硬化工程と、を備える樹脂一体型中子の製造方法。
  2. 前記樹脂構造物は中空構造である請求項1に記載の樹脂一体型中子の製造方法。
  3. 前記樹脂構造物形成工程は、
    前記樹脂構造物の外面を形成する外面部と、前記中子を形成する成形面である内面部とを形成する内外面成形工程を含む請求項1又は請求項2に記載の樹脂一体型中子の製造方法。
  4. 前記樹脂構造物形成工程は、
    前記外面部と前記内面部との間に複数の空間を画成する空間部形成工程と、を含む請求項3に記載の樹脂一体型中子の製造方法。
  5. 前記複数の空間の少なくとも一部は、格子状に形成されることを特徴とする請求項4に記載の樹脂一体型中子の製造方法。
  6. 前記樹脂構造物は3D積層造形法で造形されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の樹脂一体型中子の製造方法。
  7. 金型と請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の樹脂一体型中子の製造方法によって製造された前記樹脂一体型中子との間にワックスを供給して、ワックスによって前記樹脂一体型中子が包含されてなるワックス型を形成するワックス型形成工程と、
    前記ワックス型の外面に鋳型材料を供給して、鋳型構造物を造型する鋳型造型工程と、
    前記鋳型構造物を加熱して、前記ワックスを除去する脱ワックス工程と、
    前記ワックスを除去したのちに、前記鋳型構造物を加熱して焼成するとともに、前記樹脂を除去する鋳型焼成工程と、を備える鋳型製造方法。
  8. 中子と、
    樹脂からなり前記中子を外側から覆う樹脂構造物と、を備える樹脂一体型中子。
  9. 前記樹脂構造物は、融点が190℃以上である樹脂によって形成され、精密鋳造に用いられる請求項8に記載の樹脂一体型中子。
  10. 前記樹脂構造物は外面をなす外面部と、
    前記中子を形成する成形面である内面をなす内面部と、
    前記外面部と前記内面部との間に画成されている複数の空間と、を有する請求項8又は請求項9に記載の樹脂一体型中子。
  11. 前記中子は、前記外面部と前記内面部とを連結する連結線からなる連結面で、一部が露出された露出部を有する請求項10に記載の樹脂一体型中子。
  12. 前記複数の空間の少なくとも一部は格子状に配置されている請求項10又は請求項11に記載の樹脂一体型中子。
  13. 前記樹脂構造物は3D積層造形材からなる請求項8から請求項12のいずれか一項に記載の樹脂一体型中子。
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