JP2018152691A - 制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モバイルネットワークを介してアプリケーションサービスを提供するサーバとユーザ装置との間を適切な経路により接続すること。
【解決手段】制御装置100は、モバイルネットワークを介してアプリケーションサービスを提供するアプリケーションサーバとユーザ装置との間に設定される複数の経路の評価情報であって、アプリケーションサーバとモバイルネットワーク内に含まれるノードとの間のメトリックに基づいた評価情報を取得する取得部131と、評価情報に基づいて、複数の経路のうちの少なくとも1つの経路の選択を行う選択部133と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、モバイルネットワークを介したアプリケーションサービスの提供に関する制御装置に関する。
近年、IoT(Internet of thing)、M2M(マシン to マシン)、AR(Augmented Reality:拡張現実)、スマートフォンでの動画視聴など、多数のモバイル無線ユーザ端末(以下、UEと略)が大量のデータを送受信するアプリケーションを用いたサービスが登場してきた。多くのアプリケーションでは、リアルタイム性が要求される。
例えば、電話及びテレビ電話などのアプリケーションでは、ユーザが発した音声が相手方のUEに届くまでに大きな時間差があると、例えばテレビの衛星中継を通した会話のように、音声伝達の遅延によって会話が噛み合わなくなる。
また、ネットワークを介したゲームアプリケーションでは、UEからユーザの操作データを受信したサーバが処理を行い、再度UEにその処理結果が返って来るまでの時間が大きいと、リアルタイム性が確保できない場合がある。この場合、UEのユーザは、ユーザの操作の結果に反応しようとしても、ゲームの方では既にそれ以上に場面が進行しており、ユーザにとって適切にゲームをプレイすることができない。
また、株式市場での取引アプリケーションでは、株価に影響を及ぼす情報を得る時間に遅延が生じると、他人より取引を行うタイミングが遅くなり、儲けを得られる機会を逸して損をしてしまう。
また、ARのアプリケーションでは、UEに、UEの場所に必要とされる情報が送られる。このような情報の送信に大きな遅延が生じると、情報がUE到着する時には、UEが既に他の場所へ移動しており、ARアプリケーションが役に立たなくなる。
また、M2Mのアプリケーション、例えば、自動車の自動運転のアプリケーションでは、運転情報をサーバに伝達する処理、及び、サーバによる処理結果を自動車に伝達する処理に時間を要する場合がある。このような時間が経過する間に自動車が進行しているので、その情報は自動車にとって古い情報となり役立たない場合がある。
上述したように、様々なアプリケーションで、よりいっそうの遅延低減が望まれている。
以下、モバイルネットワークのシステムとして、3GPP(第三世代パートナーシップ・プロジェクト)にて、3GPP Release8以降で規定したLTE/EPC(ロング・ターム・エボリューション/イボルブド・パケット・コア。EPCは当初SAE:システム・アーキテクチャ・エボリューションとも呼ばれていた)で規定される仕様(いわゆる第四世代無線通信システム)を用いて説明する。
ところで、UEを用いてパケットデータネットワークに存在するアプリケーションサーバにアクセスする場合、IPパケットは以下の経路を通る。
UEを起点に考えると、まず、UEから送信されたデータは、無線信号の届く範囲(カバーエリア)内の無線基地局(eNodeB)を通る。次にUEから送信されたデータは、無線サービスを収容しハンドオーバのアンカー点となるサービス・ゲートウェイ、S−GW(Sevice Gateway)を通る。そして、次にUEから送信されたデータは、インターネットに接続するため、パケットデータネットワークゲートウェイ(PDN−GWと略される場合もあるが、ここでは以下、P−GWと記す。)を通る必要がある。P−GWが外部ネットワークと接続するゲートウェイだからである。なお、説明の簡易化のため、S−GWについて省略する。
ここで、UEは、種々の場所を移動しても、最初に利用したP−GWを使用し続ける。このため、UEが移動し続けることにより、UEからP−GWまでの距離が大きくなる場合がある。このような場合、UEからのIPパケットが遠くのP−GWまで運ばれてしまうので、遅延が大きくなる。遅延が大きくなると、先に述べたようなリアルタイム性が要求されるアプリケーションでは、サービスを提供することができず、もしくは、そのサービスの品質が悪くなるという問題がある。
このような問題に対して、例えば、特許文献1には、モバイル端末が無線基地局に接続されると、その無線基地局から最も近いP−GWに接続することが記載されている。具体的に、特許文献1には、モビリティイベントを初期化することにより、新たに、モバイル端末に最も近いP−GWと接続(移動ローカルブレークアウト。ローカル、すなわちUEまたはUEが使用している無線基地局に最も近いP−GWを使用するようにコアノード(P−GW)をリロケート)し、P−GWのリロケーションを実現することが記載されている。
また、特許文献2には、ローカルブレークアウトを行えるようなローカルゲートウェイが記載されている。具体的に、特許文献2には、ローカルにゲートウェイを配備し、そこから他のネットワークへのIPアクセスを行ったり(LIPA:Local IP Access)、ローカルからインターネットへのトラフィックをオフロードしたり(SIPTO:Selected IP Traffic Offload)することが記載されている。
さらに、特許文献3には、データ配信のための必要帯域が確保できない場合に、中継サーバと端末間に別の経路を設定することが可能かどうかを計算する機能と、計算結果に基づいて経路を設定することが可能な場合は、上記経路を明示的に設定する機能を設けたリクエストルータが記載されている。
特表2010−525681号公報 特表2013−502121号公報 特開2004−48146号公報
しかしながら、特許文献1、2などに開示されている技術では、例えば、UEとP−GWとの間の遅延を低減するだけで、必ずしもUEとアプリケーションサービスを提供するサーバとの間の遅延を低減する訳ではなかった。また、特許文献3に記載された技術についても、モバイルネットワークを介してアプリケーションサービスについて何ら考慮されていなかった。
本発明の目的は、モバイルネットワークを介してアプリケーションサービスを提供するサーバとユーザ装置との間を適切な経路により接続することを可能にする制御装置を提供することにある。
本発明の制御装置は、少なくとも1つの無線基地局ノードと他のネットワークに接続するための少なくとも1つの接続ノードとを含むモバイルネットワークを介して少なくとも1つのアプリケーションサービスを提供するサーバとユーザ装置との間に設定される複数の経路の評価情報であって、前記サーバと前記モバイルネットワーク内に含まれるノードとの間のメトリックに基づいた前記評価情報を取得する取得部と、前記評価情報に基づいて、前記複数の経路の中から、前記少なくとも1つの前記無線基地局ノード及び前記少なくとも1つの前記接続ノードのうちの少なくとも1つのノードを定めた経路の選択を行う選択部と、を備える。
本発明によれば、モバイルネットワークを介してアプリケーションサービスを提供するサーバとユーザ装置との間を適切な経路により接続することが可能になる。なお、本発明により、当該効果の代わりに、又は当該効果とともに、他の効果が奏されてもよい。
図1は、アプリケーションサービス提供システムの概略構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施形態に係るシステム1の概略的な構成の一例を示す説明図である。 図3は、第1の実施形態に係る制御装置100の概略的な構成の例を示すブロック図である。 図4は、実施例の基本構成に係るシステム構成を示す構成図である。 図5は、ネットワーク911の部分の具体的な構成例を示す図である。 図6は、第1の実施例に係る処理の例を説明するための図である。 図7は、GTPトンネルの設定後の接続図を示す図である。 図8は、第1の実施例に係る処理の例を説明するための図である。 図9は、第1の実施例に係る処理の例を説明するための図である。 図10は、第2の実施例に係る処理の例を説明するための図である。 図11は、第3の実施例に係る処理の例を説明するための図である。 図12は、第4の実施例に係る処理の例を説明するための図である。 図13は、第4の実施例に係る無線基地局202の概略的な構成例を示す図である。 図14は、第4の実施例に係る無線基地局202の概略的な構成例を示す図である。 図15は、第4の実施例に係る無線基地局202の概略的な構成例を示す図である。 図16は、第5の実施例に係る処理の例を説明するための図である。 図17は、第6の実施例に係る処理の例を説明するための図である。 図18は、第7の実施例に係る処理の例を説明するための図である。 図19は、第8の実施例に係る処理の例を説明するための図である。 図20は、第8の実施例において、UEのIPアドレスを更新する処理の例を説明するための図である。 図21は、第9の実施例に係る処理の例を説明するための図である。 図22は、第10の実施例に係る処理の例を説明するための図である。 図23は、第2の実施形態に係る制御装置100の概略的な構成の例を示すブロック図である。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
説明は、以下の順序で行われる。
1.関連技術
2.本発明の実施形態の概要
3.システムの構成
4.第1の実施形態
4.1.制御装置の構成
4.2.技術的特徴
4.3.実施例
5.第2の実施形態
5.1.制御装置の構成
5.2.技術的特徴
6.他の実施形態
<<1.関連技術>>
本発明の実施形態に関連する技術として、モバイルネットワークを介してUEにアプリケーションサービスを提供するアプリケーションサービス提供システムを説明する。
図1は、アプリケーションサービス提供システムの概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、アプリケーションサービス提供システムは、例えばUE10200、無線基地局20200、ネットワークゲートウェイ3100、3200、アプリケーションサーバ40100、及びネットワークコントローラ1000を含む。
UE10200は、アプリケーション50100を使用しており、アプリケーション50100のアプリケーションサーバ40100とデータの送受信を行う。具体的には、UE10200は、無線基地局20200にアクセスしており、無線基地局20200を経由してアプリケーションサーバ40100と通信する。
また、ネットワークゲートウェイ3100、3200は、外部ネットワーク、例えば、ISP(インターネット・サービス・プロバイダのネットワーク)と接続を行うゲートウェイである。UE10200は、アプリケーションサーバ40100と通信するため、ネットワークゲートウェイ3100又はネットワークゲートウェイ3200を選択することができる。
<<2.本発明の実施形態の概要>>
まず、本発明の実施形態の概要を説明する。
(1)技術的課題
図1に示すようなアプリケーションサービス提供システムにおいて、例えば、無線基地局20200からネットワークゲートウェイ3100に要する転送時間(データパケット処理時間も含む)をt1(3100)、ネットワークゲートウェイ3100からアプリケーションサーバ40100までに要する転送時間をt2(3100)、無線基地局20200からネットワークゲートウェイ3200までに要する転送時間をt1(3200)、ネットワークゲートウェイ3200からアプリケーションサーバ40100までに要する転送時間をt2(3200)とする。
次に、下記の式1及び式2の不等号が成立する場合を考える。
t1(3100)>t1(3200) ・・・ (式1)
t1(3100)+t2(3100)<t1(3200)+t2(3200) ・・・ (式2)
ここで、ネットワークゲートウェイ3100が選択される場合、ネットワークゲートウェイ3100からアプリケーションサーバ40100へと接続されるので、無線基地局20200からアプリケーションサーバ40100までに要する時間は、t1(3100)+t2(3100)となる。一方、ネットワークゲートウェイ3200が選択される場合、ネットワークゲートウェイ3200からアプリケーションサーバ40100へと接続されるので、無線基地局20200からアプリケーションサーバ40100に要する時間は、t1(3200)+t2(3200)となる。
以上のように、UE10200とアプリケーションサーバ40100との間の経路は、t1(3100)+t2(3100)又はt1(3200)+t2(3200)となる。
ここで、UE10200とネットワークゲートウェイ3100、3200との間の転送時間のみを考慮すると、UE10200は、無線基地局20200から転送に要する時間が短いネットワークゲートウェイ3100を選択することになる。このようにしてネットワークゲートウェイ3100を選択した場合、上記式2の不等号から見て、無線基地局とアプリケーションサーバとの間の遅延が最小となるようなネットワークゲートウェイを選択しないことが明らかである。
以上のように、UEとネットワークゲートウェイとの間の遅延を低減するだけでは、必ずしも、UEとアプリケーションサービスを提供するサーバとの間の遅延を低減することはできなかった。同様にして、UEとネットワークゲートウェイとの間のリソースを最適化するだけでは、必ずしも、UEとアプリケーションサービスを提供するサーバとの間のリソースを最適化することはできなかった。
本発明の実施形態の目的は、モバイルネットワークを介してアプリケーションサービスを提供するアプリケーションサーバとUE(ユーザ装置)との間を適切な経路で接続することを可能にすることである。
(2)技術的特徴
本発明の実施形態では、例えば、少なくとも1つの(単数又は複数の)無線基地局ノードと他のネットワークに接続するための少なくとも1つの(単数又は複数の)接続ノードとを含むモバイルネットワークを介して少なくとも1つのアプリケーションサービスを提供するサーバとユーザ装置との間に設定される複数の経路の評価情報であって、上記サーバと上記モバイルネットワーク内に含まれるノードとの間のメトリックに基づいた上記評価情報を取得し、上記評価情報に基づいて、上記複数の経路の中から、前記少なくとも1つの前記無線基地局ノード及び前記少なくとも1つの前記接続ノードのうちの少なくとも1つのノードを定めた経路の選択を行う。
これにより、例えば、モバイルネットワークを介してアプリケーションサービスを提供するサーバとユーザ装置との間を適切な経路で接続することが可能になる。
なお、上述した技術的特徴は本発明の実施形態の具体的な一例であり、当然ながら、本発明の実施形態は上述した技術的特徴に限定されない。
<<3.システムの構成>>
図2を参照して、本発明の実施形態に係るシステム1の構成の例を説明する。図2は、本発明の実施形態に係るシステム1の概略的な構成の一例を示す説明図である。図2を参照すると、システム1は、ユーザ装置2にモバイルネットワークを介してアプリケーションを提供するためのシステムであり、無線基地局ノード210、220、モバイルネットワークの外にある他のネットワークに接続するための接続ノード310、320、モバイルネットワークの制御ノード350、アプリケーションサーバ400、ユーザ装置2、及び制御装置100を含む。
例えば、システム1は、ネットワークレイヤでの通信パケットとして、IETF(Internet engineering task force)で規定したIP(Internet Protocol)パケットを用いた通信を行うことを前提とする。また、システム1は、3GPP(Third Generation Partnership Project)の規格(standard)に準拠したモバイルネットワークを含む。より具体的には、モバイルネットワークは、LTE/LTE−Advanced及び/又はSAE(System Architecture Evolution)に準拠したネットワークであってもよい。あるいは、モバイルネットワークは、第5世代(5G)の規格に準拠したネットワークであってもよい。当然ながら、モバイルネットワークは、これらの例に限定されない。
(1)無線基地局ノード210、220
無線基地局ノード210、220は、モバイルネットワークのノードである。具体的に、無線基地局ノード210、220のそれぞれは、カバレッジエリア内に位置する端末装置(例えば、ユーザ装置2)との無線通信を行う。
(2)接続ノード310、320
接続ノード310、320は、モバイルネットワークのノードである。具体的には、接続ノード310、320は、ネットワークゲートウェイ(例えばP−GW)などのコアネットワークのノードであり、モバイルネットワークの外にある他のネットワークに接続される。
(3)制御ノード350
制御ノード300は、モバイルネットワークの制御ノードであり、無線基地局ノード210、220、及び接続ノード310、320に関連する制御を行う。例えば、制御ノード300は、後述するようなMMEである。
(4)アプリケーションサーバ400
アプリケーションサーバ400は、アプリケーションサービスに関連する処理を行う。アプリケーションサーバ400は、接続ノード310又は接続ノード320、及び無線基地局ノード210又は無線基地局ノード220を介してユーザ装置2と通信する。
(5)ユーザ装置2
ユーザ装置2は、無線基地局ノード210、220との通信を行う。ユーザ装置2は、無線基地局ノード210、220との無線通信を行う。例えば、ユーザ装置2は、UE(User Equipment)である。
(6)制御装置100
制御装置100は、具体的には後述するように、アプリケーションサーバ400とユーザ装置2との間の通信経路に関連する制御を行う。例えば、制御装置100は、制御ノード350及びアプリケーションサーバ400と通信を行うことで、上記通信経路に関連する制御を行う。
<<4.第1の実施形態>>
続いて、本発明の第1の実施形態を説明する。
<4.1.制御装置の構成>
図3を参照して、第1の実施形態に係る制御装置100の構成の例を説明する。図3は、第1の実施形態に係る制御装置100の概略的な構成の例を示すブロック図である。図3を参照すると、制御装置100は、通信部110、記憶部120及び処理部130を備える。
(1)通信部110
通信部110は、例えばアプリケーションサーバ400及び制御ノード350のそれぞれから信号を受信し、アプリケーションサーバ400及び制御ノード350のそれぞれへ信号を送信する。
(2)記憶部120
記憶部120は、制御装置100の動作のためのプログラム(命令)及びパラメータ、並びに様々なデータを、一時的に又は恒久的に記憶する。当該プログラムは、制御装置100の動作のための1つ以上の命令を含む。
(3)処理部130
処理部130は、制御装置100の様々な機能を提供する。処理部130は、取得部131、選択部133、及び提供部135を含む。なお、処理部130は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。すなわち、処理部130は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。取得部131、選択部133、及び提供部135の具体的な動作は、後に詳細に説明する。
例えば、処理部130(取得部131)は、通信部110を介してユーザ装置2及びアプリケーションサーバ400などと通信する。例えば、処理部140(提供部135)は、通信部110を介してノード(例えば、制御ノード350)と通信する。
(4)実装例
通信部110は、送信回路及び受信回路、ネットワークアダプタ並びに/又はネットワークインタフェースカード等により実装されてもよい。記憶部120は、メモリ(例えば、不揮発性メモリ及び/若しくは揮発性メモリ)並びに/又はハードディスク等により実装されてもよい。取得部131、選択部133、及び提供部135は、同一のプロセッサにより実装されてもよく、別々に異なるプロセッサにより実装されてもよい。上記メモリ(記憶部120)は、このようなプロセッサ(チップ)内に含まれてもよい。
制御装置100は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよく、当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、処理部130の動作(取得部131、選択部133、及び提供部135の動作)を行ってもよい。上記プログラムは、処理部130の動作(取得部131、選択部133、及び提供部135の動作)をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
<4.2.技術的特徴>
次に、第1の実施形態の技術的特徴を説明する。
制御装置100(取得部131)は、少なくとも1つの無線基地局ノード210、220と他のネットワークに接続するための少なくとも1つの接続ノード310、320とを含むモバイルネットワークを介して少なくとも1つのアプリケーションサービスを提供するアプリケーションサーバ400とユーザ装置2との間に設定される複数の経路の評価情報であって、上記アプリケーションサーバ400とモバイルネットワーク内に含まれるノードとの間のメトリックに基づいた上記評価情報を取得する。そして、制御装置100(選択部133)は、上記評価情報に基づいて、上記複数の経路の中から、上記少なくとも1つの上記無線基地局ノード210、220、及び上記少なくとも1つの上記接続ノード310、320のうちの少なくとも1つのノードを定めた経路の選択を行う。
ここで、メトリックは、例えばデータ伝送時間である。なお、メトリックは、データ伝送時間である場合に限らず、IPパケット、アプリケーションなどの処理時間を含んだり、ホップ数などの時間情報以外で遅延に影響を及ぼす情報を含んだりしてもよい。また、メトリックとして、帯域などの通信リソースなど、コストに影響を及ぼす情報を用いるようにしてもよい。
上記構成によれば、上記アプリケーションサーバ400とモバイルネットワーク内に含まれるノードとの間のメトリックに基づいた評価情報に基づいて経路の選択を行うことにより、例えばユーザ装置と接続ノード310、320のそれぞれとの間だけ考慮する場合に比べて、より適切な経路を選択することができる。例えば、通信の低遅延化、リソースの最適化などの観点で、モバイルネットワークを介してアプリケーションサービスを提供するサーバとユーザ装置との間を適切な経路で接続することが可能になる。
(1)経路の選択
例えば、選択部133は、複数の接続ノード310、320の中からいずれか1つのノードを定めた経路の選択を行う。より具体的に、選択部133は、接続ノード310を選択することにより、接続ノード310を介してアプリケーションサーバ400とユーザ装置2との間に設定される経路を選択する。また、選択部133は、接続ノード320を選択することにより、接続ノード320を介してアプリケーションサーバ400とユーザ装置2との間に設定される経路を選択する。
(2)評価情報
上記評価情報は、上記複数の経路のうちのメトリックが最適である最適経路に関する情報を含む。
例えば、ユーザ装置2が無線通信する無線基地局ノード210と接続ノード310との間のデータ伝送時間をt1(1)とし、ユーザ装置2が無線通信する無線基地局ノード210と接続ノード320との間のデータ伝送時間をt1(2)とする。また、接続ノード310とアプリケーションサーバ400との間のデータ伝送時間をt2(1)とし、接続ノード320とアプリケーションサーバ400との間のデータ伝送時間をt2(2)とする。
そして、接続ノード310を介してアプリケーションサーバ400と無線基地局ノード210との間に設定される経路のデータ伝送時間t1(1)+t2(1)と、接続ノード320を介してアプリケーションサーバ400と無線基地局ノード210との間に設定される経路のデータ伝送時間t1(2)+t2(2)に、t1(1)+t2(1)<t1(2)+t2(2)のような不等式が成立する場合を考える。
この場合、上記評価情報は、最適経路(最短経路)として、接続ノード320を介してアプリケーションサーバ400と無線基地局ノード210との間に設定される経路に関する情報を含む。具体的に、上記評価情報は、上記最適経路(最短経路)に接続された接続ノード320を識別するための情報、とりわけ、接続ノード320を一意に識別するためのIDを含む。
例えば、選択部133は、接続ノード320を識別する情報を含む評価情報に基づき、接続ノード320を介してアプリケーションサーバ400と無線基地局ノード210との間に設定される経路の選択を行うことができる。
−評価情報の取得の具体例
また、上記評価情報は、例えば次のようにして取得部131により取得される。
(具体例1)
例えば、取得部131は、アプリケーションサーバ400とモバイルネットワーク内に含まれるノード(例えば、接続ノード310、320)との間のメトリックに基づいて複数の経路を評価して評価情報を生成することにより取得する。
(具体例2)
また、取得部131は、上記アプリケーションサービスに関する識別情報に基づいて、上記評価情報を取得してもよい。ここで、アプリケーションサービスに関する識別情報とは、例えばアプリケーションの識別子、及びコンテンツの識別子などである。
例えば、前処理として、取得部131は、上記アプリケーションサービスに関する上記識別情報ごとに、アプリケーションサーバ400とモバイルネットワーク内に含まれるノード(例えば接続ノード310、320)との間のメトリックに基づいて複数の経路を評価して評価情報を生成することにより取得する。そして、取得された評価情報に上記アプリケーションサービスに関する上記識別情報を対応付けたデータベースの情報が、例えば記憶部120に保持される。
上記のような前処理によってデータベースの情報が保持されることにより、例えば取得部131は、ユーザ装置2又はアプリケーションサーバ400などから上記アプリケーションサービスに関する識別情報を受信すると、上記アプリケーションサービスに関する識別情報に対応する評価情報を取得することができる。
(具体例3)
また、取得部131は、上記モバイルネットワーク内に含まれるノードに関する識別情報に基づいて、上記評価情報を取得してもよい。ここで、上記モバイルネットワーク内に含まれるノードに関する識別情報とは、例えば上記モバイルネットワーク内に含まれる上記ノードが無線基地局ノード210、220であれば無線基地局の識別子であり、上記モバイルネットワーク内に含まれる上記ノードが接続ノード310、320であれば例えばネットワークゲートウェイの識別子である。
例えば、前処理として、取得部131は、上記モバイルネットワーク内に含まれるノードに関する上記識別情報ごとに、アプリケーションサーバ400とモバイルネットワーク内に含まれるノードとの間のメトリックに基づいて複数の経路を評価して評価情報を生成することにより取得する。そして、取得された評価情報に上記モバイルネットワーク内に含まれるノードに関する上記識別情報を対応付けたデータベースの情報が、例えば記憶部120に保持される。
上記のような前処理によってデータベースの情報が保持されることにより、例えば取得部131は、ユーザ装置2又はアプリケーションサーバ400などから上記モバイルネットワーク内に含まれるノードに関する上記識別情報を受信すると、上記モバイルネットワーク内に含まれるノードに関する上記識別情報に対応する評価情報を取得することができる。
(具体例4)
また、取得部131は、上記ユーザ装置の位置情報に基づいて、上記評価情報を取得してもよい。ここで、上記ユーザ装置の上記位置情報とは、例えばユーザ装置がGPS(Global Positioning System)から取得した位置情報である。
例えば、前処理として、取得部131は、上記ユーザ装置の上記位置情報ごとに、アプリケーションサーバ400とモバイルネットワーク内に含まれるノードとの間のメトリックに基づいて複数の経路を評価して評価情報を生成することにより取得する。そして、取得された評価情報に上記ユーザ装置の上記位置情報を対応付けたデータベースの情報が、例えば記憶部120に保持される。
上記のような前処理によってデータベースの情報が保持されることにより、例えば取得部131は、ユーザ装置2又はアプリケーションサーバ400などから上記ユーザ装置の上記位置情報を受信すると、上記ユーザ装置の上記位置情報に対応する評価情報を取得することができる。
(変形例)
取得部131は、上述した具体例1から具体例4に限定されず、例えば具体例2から具体例4を組み合わせて上記評価情報を取得してもよい。例えば、取得部131は、上記アプリケーションサービスに関する識別情報、及び上記モバイルネットワーク内に含まれるノードに関する識別情報に基づいて、上記評価情報を取得してもよい。
(3)経路に関する情報の提供
提供部135は、上記評価情報に基づいて選択された経路に関する情報を、上記モバイルネットワーク内に含まれるノードに提供する。具体的に、提供部135は、上記評価情報に基づいて選択された経路に関する情報を、上記モバイルネットワーク内に含まれる制御ノード350に提供する。
例えば、提供部135は、接続ノード320を介してアプリケーションサーバ400とユーザ装置2との間に設定される経路に関する情報を制御ノード350に提供する。この場合、制御ノード350は、提供された情報に基づき、接続ノード320を制御して、アプリケーションサーバ400とユーザ装置2との間のデータを転送するように制御することができる。
なお、提供部135は、上記評価情報に基づいて選択された経路に関する情報を、上記評価情報に基づいて選択された経路に接続されたノードに提供してもよい。例えば、提供部135は、接続ノード320を介してアプリケーションサーバ400とユーザ装置2との間に設定される経路に関する情報を、接続ノード320に提供してもよい。これにより接続ノード320は、アプリケーションサーバ400から受信したデータをユーザ装置2へ転送し、ユーザ装置2から受信したデータをアプリケーションサーバ400へ転送することができる。
(4)変形例
例えば、システム1は、2個の無線基地局ノードを含む場合に限らず、単数又は複数の無線基地局ノードを含んでもよい。また、システム1は、2個の接続ノードを含む場合に限らず、単数又は複数の接続ノードを含んでもよい。
また、例えば、モバイルネットワーク内に含まれるノードは、仮想化されていてもよい。この場合、上記少なくとも1つの上記無線基地局ノード及び上記少なくとも1つの上記接続ノードのうちの少なくとも1つのノードを定めた経路の選択は、上記モバイルネットワーク内で仮想化されるノードの選択を含む。
また、システム1は、アプリケーションサービスに関する処理を行う複数のアプリケーションサーバを含んでもよい。この場合、上記少なくとも1つの上記無線基地局ノード及び上記少なくとも1つの上記接続ノードのうちの少なくとも1つのノードを定めた経路の選択は、上記アプリケーションサービスを提供する複数のアプリケーションサーバのうちの少なくとも1つのアプリケーションサーバの選択を含む。例えば、当該選択のため、上記最適経路に関する情報は、当該最適経路に接続されたサーバ(アプリケーションサーバ)を識別するための情報を含んでもよい。さらに、提供部135は、上記評価情報に基づいて選択された経路に関する情報を、上記評価情報に基づいて選択された経路に接続されたアプリケーションサーバに提供してもよい。
また、システム1は、少なくとも1つのアプリケーションサーバを用いて、複数のアプリケーションサービスを提供してもよい。この場合、上記最適経路に関する情報は、当該最適経路を介して提供される上記アプリケーションサービスを識別するための情報を含んでもよい。
<4.3.実施例>
次に、第1の実施形態を適用した実施例について説明する。
−基本構成
図4は、実施例の基本構成に係るシステム構成を示す構成図である。
基本構成では、アプリケーション501のアプリケーションサーバ401が、モバイルネットワークを介して無線ユーザ端末(UE102)にアプリケーションサービスを提供する。具体的には、UE102は、主として、遠隔にあるアプリケーションサーバ401と、IPパケットを用いて情報の授受を行いながら、アプリケーション501を動作させるものとする。
アプリケーションサーバ401で動作させるアプリケーション501は、例えば、リアルタイム性の必要なM2Mアプリケーション、IoTアプリケーション、大容量の通信トラフィックとなる動画配信、コンテンツ配信アプリケーション、IPTVなどである。
また、UE102は、例えば、3GPP(第三世代パートナーシップ・プロジェクト)にて、3GPP Release8として規定したLTE/EPC(ロング・ターム・エボリューション/イボルブド・パケット・コア)で規定される仕様に則ったLTE信号を終端する機能を持つ端末である。LTE/EPCについては、下記、参考文献1、2を参照することができる。特にアーキテクチャについては、下記の参考文献1を参照することができる。
[参考文献1]
3GPP TS23.002 Rel−8 「EPCを含む3GPPシステムのアーキテクチャ概要」
参考文献1は、2015年1月時点で下記のURLで公開されている。
http://www.etsi.org/deliver/etsi_ts/123000_123099/123002/08.07.00_60/ts_123002v080700p.pdf
[参考文献2]
3GPP TS23.401 Rel−8 「E−UTRANを用いたEPCのアーキテクチャ」
参考文献2は、2015年1月時点で下記のURLで公開されている。
http://www.etsi.org/deliver/etsi_ts/123400_123499/123401/08.18.00_60/ts_123401v081800p.pdf
ゲートウェイ31、32は、例えばモバイルネットワーク外部のネットワークと接続を行うモバイルネットワークのゲートウェイであり、外部ネットワークとの間でIPパケットのフォワーディングを行う。例えば、ゲートウェイ31、32は、3GPP Release8にて規定されたパケットデータネットワークゲートウェイ(以下、P−GW)である。外部ネットワークは、典型的にはISP(インターネットサービスプロバイダ)のネットワークである。また、P−GWは、無線基地局と接続するため、IPパケットの同じソースノードから同じ宛先ノードまでの通信トラフィックに含まれる任意の区間に対してGTPのトンネルを構成する機能を有する。GTPについては、下記の参考文献3を参照することができる。
[参考文献3]
3GPP TS29.060
参考文献3は、2015年1月時点で開のURLで公開されている。
http://www.etsi.org/deliver/etsi_ts/129000_129099/129060/08.16.00_60/ts_129060v081600p.pdf
また、ゲートウェイ31、32は、無線基地局内やユーザ宅内にP−GW機能を配備したローカルゲートウェイであってもよい。
また、ゲートウェイ31、32が接続する外部ネットワークとの接続点名は、APN(Access Point Name)という識別子が用いられる。以下の第1の実施例の説明では、APNは単一のものを使用すると仮定する。
APNについては、下記の参考文献4を参照することができる。
[参考文献4]
3GPP TS 23.003
“Technical Specification Group Core Network and Terminals; Numbering, addressing and identification”
参考文献4は、2015年1月時点で以下のURLで公開されている。
https://tools.ietf.org/html/rfc1546
例えば、ISPのネットワークの名前をAPNに割り当てて、そのISPの接続点を定義することができる。
なお、ゲートウェイとしては、P−GWの他に、無線基地局とP−GWの間に、S−GW(Serving Gateway。上記参考文献1、2を参照)が配備され得る。本基本例の説明及び図においては、説明の簡易化のため、S−GWの記載を省略する。
通常、S−GWは、UE102の位置を管理するTracking Area(TA。上記参考文献1、2を参照。)に紐づいて配備される。すなわち、UE102が利用する無線基地局に対応して、UE102が利用するS−GWが決まることから、S−GWの選択については、検討の余地があまりないとみなすことができる。
無線基地局201、202は、UE102との無線通信を行う。無線基地局201、202は、電波が届いて通信できる範囲(カバーエリア)に存在するUE(例えば、UE102)に対し、無線チャネルを設定する。そして、無線基地局201、202は、UE102から受信した信号を、S−GW、P−GWを含むコアネットワークへ繋がるバックホールネットワーク(以下、ネットワーク911と呼ぶ)に転送する。
無線基地局201、202の実施例としては、上記の参考文献1、2で定められた、3GPP Release8として規定したeNodeBの仕様の無線基地局を用いることができる。また、無線基地局201、202は、上記の参考文献3で定められたGTPのトンネルを終端するモジュールを備える。
また、図4に示すように、無線基地局201、202、ゲートウェイ31、32は、ネットワーク911で接続されている。また、ゲートウェイ31、32とアプリケーションサーバ401とは、ネットワーク941で接続されている。
図4に示すネットワークの接続性は、論理的な接続性を表すものであり、物理的には、様々な実現方法がある。
図5は、ネットワーク911の部分の具体的な構成例を示す図である。スイッチ301、302、303、304はそれぞれIPパケットを切り替えるスイッチである。スイッチ301〜304のそれぞれは、入力されたIPパケットの宛先IPアドレスを見て、入力されたIPパケットを適切な方向にフォワーディングする。
スイッチ301〜304としてLayer3スイッチなどを用いることができる。なお、スイッチ301〜304としてOpenFlowスイッチを用いることもできる。OpenFlowスイッチが用いられる場合は、スイッチ301〜304のそれぞれは、レイヤ4までの情報を見て、フォワーディングすることができる。
本実施例において、複数の切り替え接続を可能とする構成は、図5に示す構成のネットワークを用いて実現されているものとする。
OpenFlowスイッチに関しては、下記の参考文献5を参照することができる。
[参考文献5]
OpenFlow Switch Specification Version 1.3.2
以下は、参考文献5は、2015年1月時点で下記のURLで公開されている。
https://www.opennetworking.org/images/stories/downloads/sdn-resources/onf-specifications/openflow/openflow-spec-v1.3.2.pdf
また、ネットワーク941は、図5に示した構成と同様にして、スイッチを複数組み合わせることにより実現することができる。
ネットワークコントローラ10は、無線基地局201、202、及びゲートウェイ31、32に関する制御を行う。具体的に、ネットワークコントローラ10は、3GPP Release8(上記の参考文献1、2を参照)にて規定されたモビリティマネージメントエンティティ(MME)である。
経由決定装置20は、経由保持算出部21と、制御部22とから構成される。制御部22は、上述した制御装置100の一態様である。つまり、制御部22は、アプリケーションの識別子(ID)と無線基地局の属性とを指定したら、最適なゲートウェイを決定する。経由保持算出部21は、上述した制御装置100に含まれる記憶部120の一態様である。すなわち、経由保持算出部21は、無線基地局の属性として無線基地局の識別子を用いる場合、アプリケーションのIDと無線基地局202の識別子(ID)との組み合わせに対し、最も遅延が少ないゲートウェイの識別子を保持する。
具体的に、経由保持算出部21は、データベースを用いることができ、例えば、表1のような対応関係を保持する。表1以降に示す表は、二重の縦線の左側の列で条件を指定し、二重の縦線の右側の列で、上記条件に対応するゲートウェイなど、上記評価情報を表している。
例えば、アプリケーション501を使用するUE102が、無線基地局201のカバーエリアに入り、無線基地局201を使用して無線通信を行うようになったら、ゲートウェイ31を用いると遅延が少なくなり、ゲートウェイ31が最適なゲートウェイ(P−GW)であることを示している。
また、経由決定装置20は、表1も含め、以降の全ての表において、縦の二重線の左側の列の項目を入力として受け取るインターフェースと、入力に対応する縦の二重線の右側の列を回答として返すような出力インターフェースとを有する。
Figure 2018152691
表1に示すような対応関係は、無線基地局201、202からアプリケーションサーバ401までの所用時間を計算して比較することで得られる。例えば、無線基地局202を中心に考えた場合、無線基地局202から接続可能な、もしくは、接続候補となるゲートウェイとして、ゲートウェイ31、32がある。
無線基地局202からゲートウェイ31までのIPパケットの転送に要する時間をt1(31)、ゲートウェイ31からアプリケーションサーバ401までのIPパケットの転送に要する時間をt2(31)、無線基地局202からゲートウェイ32までのIPパケットの転送に要する時間をt1(32)、ゲートウェイ32からアプリケーションサーバ401までのIPパケットの転送に要する時間をt2(32)とすると、無線基地局202からアプリケーションサーバ401までのIPパケットの転送所要時間としては、ゲートウェイ31を経由する場合はt1(31)+t2(31)、ゲートウェイ32を経由する場合はt1(32)+t2(32)となる。
ここで下記の式3、又は式4が成り立つ場合を考える。
t1(31)+t2(31)<t1(32)+t2(32) ・・・(式3)
(式3)が成立する場合、ゲートウェイ31を経由する経路の方がゲートウェイ32を経由する経路よりも遅延が少ない。
t1(31)+t2(31)>t1(32)+t2(32) ・・・(式4)
(式4)が成立する場合、ゲートウェイ32を経由する経路の方がゲートウェイ31を経由する経路よりも遅延が少ない。
ここで、(式3)が成立するものとし、表1のように、アプリケーション501を使用するUE102が、無線基地局202のカバーエリアにいる場合、ゲートウェイ31が比較的遅延が少ない。よって、この場合には、表1にて、アプリケーション501及び無線基地局202の両方に対応するゲートウェイ31とすることができる。
このように無線基地局とゲートウェイとの間、ゲートウェイとアプリケーションサーバとの間のそれぞれの所要時間を測定することにより、アプリケーションと無線基地局の組み合わせに対し、最適な経路、すなわち最適な経路上のゲートウェイ(P−GW)を予め決定することができる。そして、このような対応関係の情報を経由保持算出部21が保持する。制御部22は、経由決定装置20へ入力されたアプリケーションのID及び無線基地局のIDに基づいて経由保持算出部21を参照することで、最適な経路、すなわち当該経路上のゲートウェイを選択することができる。そして、制御部22は、選択したゲートウェイのIDを、ネットワークコントローラ10へ提供することができる。
以上のように、ゲートウェイ(P−GW)の選択は、無線基地局とゲートウェイ(P−GW)までのメトリックをt1、ゲートウェイ(P−GW)からアプリケーションサーバまでのメトリックをt2とした場合、t1+t2が最小となる場合、すなわちメトリックが最小(最適)となる場合の、ゲートウェイ(P−GW)を選択すればよい。
上述したように遅延の最小化を図る場合、メトリックとして、無線基地局とゲートウェイ(P−GW)との間のIPパケットの伝達時間t1、ゲートウェイ(P−GW)とアプリケーションサーバとの間のIPパケットの伝達時間t2をそれぞれ用いればよい。
また、メトリックは、上述した伝達時間以外に、IPパケット及びアプリケーションの処理時間などを含んでもよい。また、IPネットワークにおいて、Pingメッセージを送ることで、上述した時間情報を測定することができる。
なお、アプリケーションによっては、一つのサーバの処理のみで終わらずにシリアルに複数のサーバでの処理を要する場合がある。この場合、t2は複数のサーバでの処理を合算した時間とすればよい。また、t2は、一つの外部ネットワークを経由する場合に限らずに、複数の外部ネットワークを経由する場合も含んでもよい。
また、本実施形態は、遅延を最小化できるような経路の選択に限定されない。例えば、異なるメトリックを用いることができる。例えば、ノード間のリンクの帯域の逆数をコストとして、このコストが低くなる経路を選択することができる。すなわち、最も使用するリソースが少なくなるような経路、すなわちゲートウェイ(P−GW)を選択してもよい。本実施形態によれば、例えば、無線基地局とゲートウェイ(P−GW)との間のリソースを単に最小にする場合に比べて、ゲートウェイからアプリケーションサーバまでのリソースまでも加味した上で経路全体の使用リソースの最適化を行うことができる。
また、表1に示すような対応関係を時間の経過によらず適切に維持するため、アプリケーションサーバのIPアドレス情報(位置情報)が変更または追加されれば、当該変更または追加を経由決定装置20に通知すればよい。
また、ネットワークコントローラ10は、無線基地局201、202、UE102、ゲートウェイ31、ゲートウェイ32と制御情報の送受信を行う通信路(チャネル)を有しており、その通信路を利用して制御情報の送受信を行う。具体的に、それぞれの装置が、互いに物理的に接続し、IPパケットを処理する機能を有することで、宛先IPアドレスを指定したIPパケットを送受信することができる。
(1)第1の実施例
本発明の第1の実施例の動作について、図4などを用いて説明する。
初めに、図4に示すように、UE102は、無線基地局201のカバーエリアにおり、アプリケーション501を使用する。そして、ゲートウェイ(P−GW)としてゲートウェイ31を用いる。UE102からの信号は、UE102、無線基地局201、ゲートウェイ31、アプリケーションサーバ401の経路を通る。
次に、UE102が、移動により無線基地局202のカバーエリアに入ると、ネットワークコントローラ10は、電波強度の観点などから無線基地局201から無線基地局202へハンドオーバを行うべき、と判断する。図6は、第1の実施例に係る処理を説明するための図である。図6を参照して各装置間の動作について説明する。
ステップS1
UE102の移動に伴い無線基地局201から202へのハンドオーバを行う場合、ハンドオーバは、上述した参考文献1、2に記載された3GPP Release8の方法に従って行われる。
ステップS2
ハンドオーバの完了後、ハンドオーバ完了をトリガーとし、UE102は、経由決定装置20に、UE102が使用しているアプリケーションのIDと、UE102が利用している無線基地局のIDを伝達する。なお、UE102は、ネットワークコントローラ10を経由して経由決定装置20に伝達してもよいし、直接、経由決定装置20に通信してもよい。
例えば、ネットワークコントローラ10を経由する場合、すなわちUE102とネットワークコントローラ10との間でアプリケーションのID及びコンテンツのIDの情報の伝達を行う場合、例えば、下記の参考文献6に定められるNAS(Non−Access−Stratum)プロトコルを用いたり、情報専用のデータの格納方式を定義したりすることで、UE102とネットワークコントローラ10との間で制御情報を通信することができる。
[参考文献6]
“Non-Access-Stratum (NAS) protocol for Evolved Packet System (EPS)”
3GPP TS 24.301
参考文献6は、2015年1月時点で以下のURLで公開されている。
http://www.etsi.org/deliver/etsi_ts/124300_1243991-04301-00.03.00_60/ts_124301v100300p.pdf
そして、ネットワークコントローラ10が上記のプロトコルを用いて受信したアプリケーションのIDと、ハンドオーバ先の無線基地局のIDとをネットワークコントローラ10から経由決定装置20に転送する。
また、上記の参考文献6に記載のNASプロコトルを用いなくても、UE102から経由決定装置20へ直接に情報を送ってもよい。この場合、UE102と経由決定装置20との間で、GTPトンネルを使用する方法、または、同じIPアドレス空間を用いて経由決定装置20のIPアドレスを指定したIPパケットで転送する方法を用いればよい。
経由決定装置20は、まず、制御部22が、上記の経由決定装置20宛てのIPパケットを受信する。そして、制御部22は、そのIPパケットに含まれる、UE102が使用するアプリケーションのIDと、UE102が利用している無線基地局のIDを認識する。そして、制御部22は、受信したアプリケーションのIDと無線基地局のIDとを、例えば制御部22に設けられたメモリなどに保持する。
アプリケーションのIDとして、例えば、アプリケーションのID用の名前空間、又はアプリケーションサーバ401のIPアドレスとポート番号の組み合わせなどが用いられる。
また、アプリケーションのID及び無線基地局のIDは、UE102から経由決定装置20へ送る場合に限らない。例えば、これらのIDを認知した機器があれば、その機器から経由決定装置20に送ってもよい。例えば、アプリケーションサーバ401は、UE102がアプリケーション501を使い、無線基地局202を利用することを把握したら、その情報を経由決定装置20に送ってもよい。
ステップS3
経由決定装置20(制御部22)は、経由保持算出部21が保持する表1の対応関係を参照し、ステップS2で通知を受けたアプリケーションのIDと無線基地局のIDとの組み合わせに対し、アプリケーションサーバ401まで最も低遅延となるゲートウェイ、すなわち最適なゲートウェイのID(P−GWのID)を選択し、そのゲートウェイのIDを制御部22の内部メモリに保持する。
アプリケーション501及び無線基地局202をUE102が使用している場合、制御部22は、経由保持算出部21が保持している表1の関係を参照し、最適なゲートウェイがゲートウェイ31であることを示す情報を保持する。
ステップS4
経由決定装置20(制御部22)は、ゲートウェイ31を用いてUE102とアプリケーション501との間のIPパケットを転送するための情報を、ネットワークコントローラ10に通知する。具体的に、制御部22は、UE102のアプリケーション501の通信を運ぶIPパケットに対する最も低遅延となる最適なゲートウェイが、ゲートウェイ31であるということを示すメッセージを作成する。そして、制御部22は、このメッセージをネットワークコントローラ10に送信する。
なお、UE102にて使用しているアプリケーションのうち、アプリケーション501だけがリアルタイム性を要求する場合、その他のアプリケーションに関するIPパケットについては、いずれのゲートウェイを用いてもよい。
ステップS5
ネットワークコントローラ10は、経由決定装置20から、ゲートウェイ31が選択されたことを示す情報を受信すると、無線基地局202からゲートウェイ31を経由してアプリケーションサーバ401に接続されるように、無線基地局202とゲートウェイ31間に、リンクまたはIPパケットのトンネルを設定する。
ネットワークコントローラ10は、3GPP Release8に規定したMME(モビリティマネージメントエンティティ)の機能を利用し、GTPのトンネルを設定することができる。
GTP(GPRSトンネリングプロトコル)を用いてトンネルを設定する場合、無線基地局202とゲートウェイ31とのそれぞれにGTP終端のための設定が行われる。ここで、無線基地局とゲートウェイ(P−GW)の間にはS−GWが存在する。このため、3GPP Relase 8に従うと、無線基地局202とS−GWの間にGTPトンネルが設定され、S−GWとゲートウェイ31と(P−GW)との間でGTPトンネルが設定される。これによりレイヤ2、3レベルの接続が設定される。
図7は、GTPトンネルの設定後の接続図を示す図である。図7に示すように、無線基地局202とゲートウェイ31(P−GW)との間にGTPトンネルが設定される。図7においては、説明を簡単にするために、S−GWを省略している。
以上のようにして、UE102とアプリケーション501との間のIPパケットは、図7に示すような経路、すなわち、UE102、無線基地局202、ゲートウェイ31(P−GW)、アプリケーションサーバ401を結ぶ経路が選択される。
また、図8に示すように、UE102がアプリケーション502を使用している場合、上述したステップS3において、経由決定装置20(制御部22)は、経由保持算出部21を参照して、表1の関係により、最適なゲートウェイ(P−GW)がゲートウェイ32であるので、ステップS4以下でゲートウェイ32を選択する。そして、ネットワークコントローラ10が、無線基地局202とゲートウェイ32(P−GW)との間にリンクまたはトンネルを設定する。以上のようにして、図8に示すような経路、すなわち、UE102、無線基地局202、ゲートウェイ32(P−GW)、アプリケーションサーバ401を結ぶ経路が設定される。
また、図9に示すように、ネットワークコントローラ10は、MMEの他に、バックホールネットワークを制御するバックホールネットワーク制御部12を含んでもよい。無線基地局とゲートウェイとの間のネットワークを制御し、無線基地局202とゲートウェイ31(P−GW)との間のIPパケットの通信路のベアラを構成してもよい。ベアラとしては、物理レイヤ、レイヤ1として、光ファイバ接続、光パス、SDHの通信パスが考えられる。通信パスとしては、例えば、図5に示したスイッチ301〜304、具体的には光スイッチ、SDHパスのクロスコネクトスイッチを用いればよい。
光パス、SDHパスについては、それぞれ、下記の参考文献7、8を参照することができる。
[参考文献7]
ITU−T G.709: Interfaces for the optical transport network
ITU−T:International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector
参考文献7は、2015年1月時点で以下のURLで公開されている。
http://www.itu.int/rec/T-REC-G.709/en
[参考文献8]
ITU−T G.707: Network node interface for the synchronous digital hierarchy (SDH)
参考文献8は、2015年1月時点で以下のURLで公開されている。
http://www.itu.int/rec/T-REC-G.707/en
また、ネットワークコントローラ10は、MMEの他に、OpenFlowコントローラを含んでもよい。すなわち、図5に示したスイッチ301〜304として、OpenFlowスイッチを採用すれば、IPパケットのL1〜L4の内容をモニタしてフォワーディング先を切り替えることができる。
また、バックホールネットワーク制御部12は、上記のOpenFlowコントローラ、光パスコントローラ、SDHパスコントローラを複数組み合わせてLayer1〜Layer4(OSI 7LayerのLayer。Layer1:物理層、Layer2:データリンク層、Layer3:ネットワーク層、Layer4:Transport層)までの制御を行ってもよい。
また、トンネルを用いる方法とは異なる方法として、IPパケットに、アプリケーションのID及びコンテンツのIDなどを重畳し、スイッチにおいて、これらのIDをモニタして転送先(フォワーディング先)を切り替えられるようにしてもよい。これにより、アプリケーション毎、コンテンツ毎にIPパケットが切り替えられる。
上述したように、経由決定装置20は、ネットワークコントローラ10に、選択したゲートウェイ(P−GW)を伝える。そして、ネットワークコントローラ10は、ゲートウェイ(P−GW)を使用するために無線基地局202とゲートウェイ(P−GW)との間にどのようなトンネルを構成すれば良いかを決定する。
別の方法として、経由決定装置20(制御部22)が、どのようなトンネルを構成すれば良いかを決定してもよい。種々のLayerを動作させるためには、それぞれのLayerに応じ、リンクの切り替え及びトンネルの構成などが必要である。このため、制御部22は、決定されたゲートウェイ(P−GW)と無線基地局との間の接続を各Layerでどのように構成するか決定する制御リンク決定機能を有してもよい。
具体的に、経由決定装置20は、例えば、アプリケーション501を使用しているUE102が無線基地局202を利用している場合に、ゲートウェイ31(P−GW)を用いることを選択すると、無線基地局202とゲートウェイ31(P−GW)との間のリンクまたはトンネルも決定する。そして、経由決定装置20は、決定したゲートウェイを使用するにあたり必要なリンクまたはトンネルを、ネットワークコントローラ10に伝達する。ネットワークコントローラ10(MME)は、経由決定装置20からの伝達されたリンク又はトンネルを構成する制御を行う。リンクまたはトンネルが構成されると、ステップS6に進む。
ステップS6
ステップS4において使用するゲートウェイ(P−GW)を変更する場合は、UE102には新規なIPアドレスが割当てられる。ゲートウェイ(P−GW)の変更がない場合は、UE102は、同じIPアドレスを使用し続ける。IPアドレス割当ての機能は、例えばゲートウェイ(P−GW)が有している。
ステップS7
UE102は、UE102のIPアドレスを、ステップS6で割り当てられたIPアドレスに変更する。異なるIPアドレスを端末(例えばUE102)に割り当てるためには、必要に応じて、無線基地局202とUE102間にGTPトンネルを設定してもよい。
ステップS8
ゲートウェイ31が選択された場合、例えば、IPパケットの授受が、UE102とアプリケーションサーバ401との間でゲートウェイ31を経由することにより開始される。
なお、メッセージングの送受信に、命令に対する応答のメッセージングを含めてもよい。例えば、ステップS2において、経由決定装置20は、UE102からアプリケーションのID及び無線基地局のIDを受信した場合に、UE102への応答、例えば、受領した情報に基づく処理を完了したことを示すメッセージをUE102に返信してもよい。
上述した説明においては、UE102のデータをアプリケーションサーバ401にアップロードして、データの処理を行う場合を想定したので、コンテンツを意識する必要がなかった。これに対して、コンテンツを扱う場合においては、対応関係の表として、表1ではなく、表2、表3のように、アプリケーションのIDの代わりにコンテンツのIDを含めた対応関係を用いることができる。
表2は、表1におけるアプリケーションのIDの替わりにコンテンツのIDを用いたものである。アプリケーション共通のコンテンツのIDを使用している場合、すなわち共通のコンテンツのID空間を使用している場合には、アプリケーションのIDを意識する必要はない。
Figure 2018152691
あるコンテンツのIDを利用するUEが無線基地局と通信する場合、表2の対応関係を用いることにより、どのゲートウェイ(P−GW)を用いれば最適となるかを判断することができる。ゲートウェイ(P−GW)の選択は、表1を用いた方法の説明において、アプリケーションのIDの代わりにコンテンツのIDを置き換えることで、表1を用いた方法と同様な方法で行うことができる。コンテンツのIDの転送は、IPパケット中に含ませることで実現可能である。
また、表3は、アプリケーションごとにコンテンツのID空間が異なる場合に、経由するゲートウェイ(P−GW)を選択するための対応関係を示す表である。所定のアプリケーションを使用中に所定のコンテンツをダウンロードする場合、アプリケーションサーバの中で、そのコンテンツを保持しているサーバを選択し、(t1+t2)が最小となるゲートウェイ(P−GW)を選択すればよい。ゲートウェイ(P−GW)の決め方は、表1の説明で用いた方法と同様である。
Figure 2018152691
なお、ユーザ端末及びユーザ識別子などに対して、主として使用するアプリケーション及びコンテンツなどが予め決まっている場合、ユーザ端末のID及びユーザのIDなどが決まると、これらのIDに対するアプリケーション及びコンテンツなどが定まる。この場合には、アプリケーションのID及びコンテンツのIDなどの代わりに、ユーザ端末のID及びユーザのIDなどが用いられてもよい。
また、ユーザがグループを構成し、そのグループのみに利用可能なアプリケーションがある場合、アプリケーションのIDの代わりにユーザ識別子を見て、そのユーザグループに属しているか判定すればよい。
また、アプリケーションのID、コンテンツのID、及び無線基地局のIDの組み合わせに対して、ゲートウェイ(P−GW)を一意に選択するための対応表(例:表1、表2、表3)を予め作成しなくてもよい。
例えば、表4のように、あるアプリケーションに対し、無線基地局とP−GW間のメトリック(t1)、P−GWとアプリケーションサーバとの間のメトリック(t2)を保持しておき、ゲートウェイ(P−GW)を選択する要求があった後に、(t1+t2)を計算し、(t1+t2)が最小となるゲートウェイ(P−GW)を選択してもよい。
Figure 2018152691
ゲートウェイとしてP−GWを用いたが、UEとアプリケーションサーバとの間に存在するゲートウェイであれば、S−GW(Serving Gateway)など、他のゲートウェイを選択対象として用いてもよい。S−GWの選択は、例えば、表1〜表4においてアプリケーションのIDと無線基地局のIDとに対応させる項目として、P−GW以外に、最短となるS−GWを追加すればよい。
(2)第2の実施例
次に、第2の実施例について、図10を用いて説明する。図10に示すシステム構成において、第2の経由手段35、36として、例えば、上記の参考文献1、2に記載のP−GW(Packet Data Network Gateway)を用いることができる。また、第1の経由手段37、38として、S−GW(Serving Gateway)を用いることができる。第1の経由手段確認手段40として、具体的には、上記の参考特許文献1、2に記載のHSS(Home Subscriber Server)を用いることができる。ネットワークコントローラ10としてMMEを用いることができる。MMEは、通常、UEの認証のために、IMSI(IMSI:International Mobile Subscriber Identity。上記の参考文献1及び2を参照)をUEから入手する。IMSIは、その名前から考えると、ユーザの識別子と取れる。実際は、SIM(Subscriber Identity Module)カードにIMSIが割り当てられる。そのSIMカードは、端末に1対1対応で格納されるので、ユーザ端末の識別子とも考えてもよい。
図10に記載のその他の機能手段は、実施例1で説明したと同様のものを用いることができる。なお、UE102がモバイルネットワークにおいて、アプリケーションサーバ401と通信を行うためには、その間で、必ず、無線基地局、第1の経由手段、第2の経由手段を経由する。これらを経由する経路は、UE102、第1の経由手段、第2の経由手段、アプリケーションサーバの順番、もしくは、その逆の順番となる。
上述した第1の実施例では、UEが使用するアプリケーションのIDと無線基地局のIDの組み合わせに対して、ゲートウェイ(P−GW)を選択した。一方、第2の実施例では、UEの位置情報としてS−GWのIDを用いる。通常、S−GWは、自身に割当てられたエリアを有しており、そのエリアにある無線基地局と接続される。したがって、UEが利用する無線基地局が決定されると、利用するS−GWが決定される。さらに、S−GWは、無線基地局とP−GWの中間に位置するゲートウェイなので、必ず、通信トラフィックが経由する。したがって、無線基地局を指定することと、S−GWを指定することとは、経路的には、UE102からS−GWまでの経路のどちらの端を決めるかという違いのみである。すなわち、少なくとも無線基地局とS−GWのどちらか一方が決まれば、無線基地局からS−GWまでの経路は確定されるので、どちらを決めても経路的には同じ条件を選択したことになる。一方、S−GWは、UE102のIDと紐づいているので、経由決定装置20に与える値としては、アプリケーションのIDと無線ユーザ端末の識別子でよい。具体的には、上述した実施例1のように無線基地局とP−GWとの間のメトリック及びP−GWとアプリケーションサーバとの間のメトリックを求める代わりに、実施例2では、S−GWとP−GWとの間のメトリック及びP−GWとアプリケーションサーバとの間のメトリックを求めればよい。
また、経由保持算出部21は、表5のような対応関係を予め保持する。表5における対応関係では、遅延が少ないことを基準として第2の経由手段を示している。例えば、UEがアプリケーション501を使用している場合は、UE102が第1の経由手段37、38(S−GW)いずれを利用しているときも、第2の経由手段35(P−GW)を用いることが、UEとアプリケーションサーバ間の遅延が最も小さいことを表している。
Figure 2018152691
第2の実施例の動作について、図10を参照して説明する。UE102のアプリケーション501について、アプリケーションサーバ401に向かう通信トラフィックは、まず、通常のモバイルネットワークの手順に従い、第1の経由手段(S−GW)、第2の経由手段(P−GW)経由で、アプリケーションサーバ401に到達する。ここで、無線基地局202の通信トラフィックは、第1の経由手段38(S−GW)が担当する基地局とする。UE102が無線基地局202のカバーエリアにいる場合、無線基地局202からの通信トラフィックは、第1の経由手段38(S−GW)を経由する。そして、第1の経由手段38(S−GW)と第2の経由手段35、36(P−GW)との間の転送時間については、第2の経由手段36(P−GW)を選択する方が短いものとする。このため、まずは、第1の経由手段38(S−GW)と第2の経由手段36(P−GW)とが接続されているものとする。
次に、アプリケーションサーバ401は、到達した通信トラフィックからユーザ端末102の識別子及びIMSIを認識し、認識したユーザ端末102のIMSIとアプリケーションのIDとを経由決定装置20に送る。経由決定装置20は、制御部22がアプリケーションサーバ401からの情報を受信し、まず、IMSIを第1の経由手段確認手段40(HSS)に送り、UE102が利用している第1の経由手段(S−GW)を確認する。続いて、制御部22は、経由保持算出部21が保持している表5の対応関係を参照して、確認したS−GWのIDとアプリケーションのIDとからなる組み合わせに対応する第2の経由手段(P−GW)を選択する。例えば、UEが使用するアプリケーションがアプリケーション501で、IE102が利用している第1の経由手段S−GWが第1の経由手段38である場合、第2の経由手段としては、第2の経由手段35が最適であることがわかる。そこで、経由決定装置20は、第2の経由手段35を選択し、その選択した情報をネットワークコントローラ10に伝える。これにより、ネットワークコントローラ10は、第2の経由手段として第2の経由手段35を用いるように、第1の経由手段38と第2の経由手段35の間にGTPトンネルを構成し、UE102とアプリケーションサーバ401の間の通信トラフィックが第2の経由手段35を通るように制御する。このような仕組みを用いることで、遅延が最も小さい第2の経由手段35を選択する。
第2の実施例において、第2の経由手段は、仮想マシンであってもよい。この場合、第2の経由手段としてハイパーバイザをインストールした物理サーバを指定する。そして、仮想マシンを生成する制御メッセージを、経由決定装置20が、指定された物理サーバに送ればよい。
(3)第3の実施例
次に、第3の実施例として、アプリケーションサーバが分散して配置されている場合の適用例を、図11を用いて説明する。
図11に示すように、アプリケーション501が複数のアプリケーションサーバ401、402に分散して配置されているものとする。ここで、アプリケーションサーバ401、402のいずれを用いても同様な処理を行うことができるものとする。図11において、アプリケーション501のアプリケーションサーバ402は、ゲートウェイ32(P−GW)から見て最も遅延が小さいアプリケーションサーバとする。また、ゲートウェイ32(P−GW)とアプリケーションサーバ402との間のIPパケットの転送時間をt2(32)とする。また、アプリケーション501のアプリケーションサーバ401は、ゲートウェイ31(P−GWからみて遅延が最も小さいアプリケーションサーバとする。また、ゲートウェイ31(P−GW)とアプリケーションサーバ401との間のIPパケットの転送時間をt2(31)とする。図11に記載のその他の機能手段は、実施例1で説明したと同様のものを用いることができる。
ゲートウェイ31(P−GW)を経由する場合の無線基地局202とアプリケーションサーバ間の所要時間は、t1(31)+t2(31)となる。また、ゲートウェイ32(P−GW)を経由する場合の無線基地局202とアプリケーションサーバ間の所要時間は、t1(32)+t2(32)となる。
ここで、下記の(式5)の不等号が成立するものとする
t1(31)+t2(31)<t2(32)+t2(32) ・・・ (式5)
上記(式5)が成立する場合、ゲートウェイ(P−GW)としてゲートウェイ31(P−GW)を選択した方が、遅延が小さい。すなわち、アプリケーション501を使用するUE102が無線基地局202のカバーエリアに存在する場合は、経由決定装置20はゲートウェイ(P−GW)として、ゲートウェイ31(P−GW)を選択すればよい。
経由保持算出部21は、例えば、以下の表6のような対応関係を保持している。
Figure 2018152691
なお、式5において、不等号が逆向きの式が成立するのであれば、表6にて対応するゲートウェイのID(P−GWのID)としてゲートウェイ32を保持すればよい。
また、図11のような構成の場合、UE102が移動するのに伴い、アプリケーションサーバの最適な選択として、アプリケーションサーバ401となる場合と、アプリケーションサーバ402となる場合とがあり得る。例えば、無線基地局201、202とは異なる別の無線基地局、例えばIDが203である無線基地局を用いた場合には、ゲートウェイ32(P−GW)を選択するような場合である。この場合、アプリケーションのID、無線基地局のIDの組み合わせに対して、ゲートウェイ(P−GW)は、表7のように定まる。
Figure 2018152691
UE102から発せられるアプリケーション501の情報が含まれるIPパケットの宛先IPアドレスは、ゲートウェイ31(P−GW)が選択される場合は、アプリケーションサーバ401のIPアドレスとする必要があり、ゲートウェイ32(P−GW)が選択される場合はアプリケーションサーバ402のIPアドレスとする必要がある。両サーバに別々のIPアドレスを割り当てる場合には、UE102の宛先サーバのIPアドレスが状況によって変化する。これを解決するために、IP Anycastの仕組みを使用する。複数のアプリケーションサーバ(要素)をグループ化し、それに対し、IPアドレスを、Anycastアドレスとして割り当てる。アプリケーションサーバ401、402に同一のAnycastアドレスを割り当てた場合、IPパケットのフォワーディングを行うルーター、スイッチ、ゲートウェイ等は、最も近くにある要素のアプリケーションサーバにフォワードする。このため、UE102は、アプリケーション501のサーバの宛先IPアドレス(Anycastアドレス)として指定しておけば、ゲートウェイ31(P−GW)を選択した場合はアプリケーションサーバ401を利用し、ゲートウェイ32(P−GW)を選択した場合はアプリケーションサーバ402を利用することができる。
IP Anycastに関しては、下記の参考文献9を参照することができる。
[参考文献9]
IETF(Internet engineering task force) RFC−1546
参考文献9は、2015年1月時点で下記のURLで公開されている。
https://tools.ietf.org/html/rfc1546
また、IP Anycastを利用せずに、例えば表8のように、更にアプリケーションサーバのIPアドレスを付加したものを用いてもよい。
Figure 2018152691
この場合、例えばゲートウェイ(P−GW)としてゲートウェイ31(P−GW)にアプリケーションサーバ401のIPアドレスを対応させ、ゲートウェイ32(P−GW)にアプリケーションサーバ402のIPアドレスを対応させる。この方法を用いた場合には、IPパケットの宛先IPアドレスを対応するアプリケーションサーバのIPアドレスに書き換える必要がある。このため、UE102は、アプリケーション501用に作成するIPパケットの宛先IPアドレスを、表8に記載されたアプリケーションサーバのIPアドレスに変更する。なお、例えば、経由決定装置20またはネットワークコントローラ10が、無線基地局202に対して宛先IPアドレスを書き換えることを指示してもよい。
第3の実施例では、アプリケーションサーバを識別するものとして、サーバの名前を用いてもよい。この場合は、DNS(Domain Name System)サーバを用いて名前解決を行うことができる。
また、第3の実施例のように、アプリケーションサーバが分散して配備されている場合、とりわけこれらのサーバが仮想マシンで実現されている場合には、アプリケーションサーバのIPアドレスの追加、変更が頻繁に発生し得る。そこで、アプリケーションサーバの識別子とIPアドレス(位置情報)の組み合わせに変更、追加が発生した場合、その発生を経由決定装置20に通知してもよい。
(4)第4の実施例
第4の実施例として、ローカルにアプリケーションサーバが分散配備される場合の適用例を、図12などを参照して説明する。
図12に示すように、無線基地局202のカバーエリア内に、ローカルのアプリケーション501のアプリケーションサーバ403が接続されているものとする。この場合は、表9に示すように、そのローカルのアプリケーションサーバのIPアドレスを対応させることにより、適切にゲートウェイ(P−GW)を選択することができる。アプリケーションサーバ403は、ゲートウェイ(P−GW)までのトンネルを構成しないので、ゲートウェイ(P−GW)の欄がNullとなる。
Figure 2018152691
次に、第4の実施例に係る無線基地局202の構成を、図13を用いて説明する。無線基地局202は、パケット転送先制御手段2021、トンネル終端手段2022、スイッチ2023、無線終端手段2024、及びインターフェース2025、2026、2027、2028を備える。
インターフェース2025、2026、2027、2028は、スイッチ2023の切り替え機能により、無線基地局202の任意の入出力インターフェース間の接続切り替えを行う。スイッチ2023は、パケット転送先制御手段2021の切り替え制御手段2033の制御により切り替えられる。インターフェース2025、2026は、それぞれローカル側、アクセス側のインターフェースである。インターフェース2027、2028は、P−GW、S−GWなどが存在するコアネットワーク側のインターフェースである。無線終端手段2024は、3GPPで定めた無線信号のチャンネル割り当てなどの制御機能も含んでおり、アクセスネットワークで使用されている無線信号への変換を行う。トンネル終端手段2022は、コアネットワーク側へ接続するための信号変換、例えば、GTPのトンネル終端の機能を備える。パケット転送先制御手段2021は、IPパケットの転送先、フォワーディング先を判断する手段であり、表9の対応関係を含む対応関係保持手段2032を備える。対応関係保持手段2032として、データベースを用いることができる。また、パケット転送先制御手段2021(パケット情報読み込み手段2031)は、無線終端手段2024及びトンネル終端手段2022のそれぞれに到達したIPパケットの内容(特にヘッダ)をモニタする。モニタされたパケットの内容に応じて、パケット転送先制御手段2021は、スイッチ2023を切り替える制御を行う。例えば、パケット転送先制御手段2021は、表9を参照し、入力されたIPパケットの中身を見てアプリケーション501のIPパケットであれば、コアネットワーク側のインターフェース2027、2028へ転送せずに、ローカルのアプリケーションサーバ403へ接続するべく、インターフェース2025へフォワーディングを行う。モニタするパケットの中身として、アプリケーションの識別子、コンテンツの識別子、送り元のIPアドレス、送り先のIPアドレスのうちの少なくともいずれか一つを用いればよい。
次に、動作の具体例について説明する。まず、UE102からのアプリケーション501のIPパケットを含む無線信号がインターフェース2026に入力される。インターフェース2026から入力された無線信号は、無線終端手段2024にて電気信号に変換される。その後、パケット転送先制御手段2021は、その内部にある表9の対応関係を参照して、ゲートウェイ(P−GW)にフォワードせず、ローカルのアプリケーションサーバ403の方、すなわちインターフェース2025へ送るように、スイッチ2023を切り替える。このようにして、ローカルにアプリケーションサーバ403が存在する場合には、ローカルにあるアプリケーションサーバも含めた中で、最も適切なアプリケーションサーバを選択することができる。
図13に示した無線基地局202の構成では、アプリケーション501のアプリケーションサーバが無線基地局202の外側にあり、インターフェース2025に接続されるとした。変形例として、例えば、図14に示すように、アプリケーション501のアプリケーションサーバ403を無線基地局202内に含む構成を用いてもよい。この場合、図13の構成を用いる場合と同様に、表9の対応関係をパケット転送先制御手段2021が保持すればよい。また他の変形例として、図15に示すようにゲートウェイ33を無線基地局202内に含む構成を用いてもよい。図15において、ゲートウェイ33は、インターフェース2029を介して外部と接続可能であるため、3GPPで定めるパケットデータネットワークゲートウェイ(P−GW)としての機能を実現することができる。この場合、パケット転送先制御手段2021には、例えば、表10のような、アプリケーションのIDと無線基地局のIDに対して、ゲートウェイ(P−GW)のIDとアプリケーションサーバのIPアドレスの対応関係を保持する。
Figure 2018152691
また、無線基地局202は、アプリケーション501のアプリケーションサーバ403が、ゲートウェイ33の先に接続されているものとする。アプリケーションサーバ403は、無線基地局202から最も近いアプリケーション501のサーバとする。次に動作の具体例について説明する。まず、アプリケーション501のIPパケットが無線基地局202に到着した場合、その無線基地局202が保有するゲートウェイ33(ローカルゲートウェイ)の方へ転送する。このような構成により、ローカルゲートウェイに接続されるネットワークに遅延が小さいアプリケーションサーバ403にIPパケットを転送することができる。すなわち、UE102はUE102からの転送時間が短いアプリケーションサーバ403を利用することができる。
また、第4の実施例では、ゲートウェイ31、もしくは、無線基地局202とゲートウェイ31間に存在する他のゲートウェイ(S−GWなど)に、アプリケーションサーバを接続する構成を用いてもよい。その場合は、そのゲートウェイのローカルネットワーク側インターフェースとコアネットワーク側インターフェースとの間に、図13に示すようなスイッチ2023と、スイッチ2023を制御するパケット転送先制御手段2021を含めた構成を用いればよい。
(5)第5の実施例
次に、図16を参照して、第5の実施例について説明する。
第1乃至第4の実施例においては、APN(Access Point Name)として、単一のAPNを使用することを想定している。それゆえ、APNについては、対応関係を設けていない。一方、複数のAPNを用いると、より一層、接続するネットワークの候補が多くなり、より最適な、言い換えれば遅延が小さいP−GWを選択できる可能性がある。そこで、第5の実施例では、複数のAPNを利用する場合の適用例について説明する。
一般的に、あるP−GWにおいては、複数のAPNを選択できる可能性がある。このため、第5の実施例では、アプリケーションのID、無線基地局のIDに対応するP−GWのIDに、APNを更に対応させる。これにより、ある無線基地局のカバーエリアにあるUEで、そのUEが使っているアプリケーションにとって、最適なP−GWとAPNとを選択できるようにする。そこで、第5の実施例では、表11に示すような対応関係を経由保持算出部21が保持する。
Figure 2018152691
また、図16に示すように、APN981、982はゲートウェイ32(P−GW)に接続され、APN983、984は、ゲートウェイ31(P−GW)に接続されている。UEが使用できるAPNを自由に選択するため、経由決定装置20は、表11を用いればよい。具体的には、UEが使用できるAPNが限られているので、使用可能なAPNのリストを経由決定装置20に渡す。そして、表11を、利用可能なAPNに限定したものとして作成すればよい。
(6)第6の実施例
第1乃至第5の実施例では、アクセス系の無線基地局の選択は3GPPの無線基地局を用いることを前提としていた。一方、第6の実施例では、複数の無線基地局を選択できる環境においてゲートウェイの選択と併せて無線基地局も最適となるように選択する適用例について説明する。第6の実施例として図17を用いて説明する。
具体的には、経由決定装置20(経由保持算出部21)は、表12のように、UEが使用しているアプリケーションとUEの位置情報に対して、最適なゲートウェイ及び無線基地局を対応させる対応関係を保持していればよい。
Figure 2018152691
UEの位置情報として、GPS(Global Positioning System)による緯度および経度を用いることができる。もしくは、UEが受信している無線基地局のIDを経由決定装置20に送ることにより、UEが存在する無線基地局のカバーエリアにいることがわかる。つまり、おおまかなUEの位置がわかるので、UEが使用している無線基地局のIDを位置情報として代用することもできる。また、UEが受信できる全ての無線基地局のIDを経由決定装置20に送ることによっても、UEの位置を特定することができる。また、厳密な位置情報を用いなくても、例えば、無線基地局、ゲートウェイの位置を抽象化した空間にUEをマッピングし、そのマッピングされた座標をUEの位置情報として用いてもよい。
この場合、経由決定装置20が最適なゲートウェイのID、無線基地局のIDをネットワークコントローラ10に伝えることにより、ネットワークコントローラ10が無線基地局とゲートウェイ間を接続するリンク、又はトンネルを構成すればよい。
また、最適な無線基地局をUEに選択させる手段の実施例として、3GPPで定めるANDSF(Access Network Discovery and Selection Function)の仕組みを用いればよい。また、経由決定装置20が選択した無線基地局をUEに選択させるようにしてもよい。
ANDSFについては、下記の参考文献10を参照することができる。
[参考文献10]
TS 23.402 “Architecture enhancements for non−3GPP access”
参考文献10は、2015年1月時点で下記のURLで公開されている。
http://www.qtc.jp/3GPP/Specs/23402-a70.pdf
なお、ANDSFを用いて切り替える無線基地局は、IEEE(The Institute of Electric and Electronics Engineers)が定めたIEEE802.11シリーズ(無線LAN)の無線信号を終端する無線基地局を含む。その場合、その無線基地局からモバイルネットワークに接続される場合は、ゲートウェイはP−GWとなるが、無線基地局が固定アクセス回線に接続されている場合は、ゲートウェイはBRASとなる。
BRAS(Broadband Remote Access Server)については、下記の参考文献11を参照することができる。
[参考文献11]
Technical Report、DSL Forum (現Broadband Forum)
TR-092 “Broadband Remote Access Server (BRAS) Requirements Document”
参考文献11は、2015年1月時点で下記のURLで公開されている。
https://www.broadband-forum.org/technical/download/TR-092.pdf
図17を用いてANDSFを利用する場合の第6の実施例の構成と動作を説明する。図17において、ANDSFコントローラ25は、経由決定装置20とUE102とにそれぞれ接続されている。無線基地局204は無線LANの基地局である。動作として、まず、UE102が使用しているアプリケーションと位置情報を経由決定装置20に入力する。続いて、経由決定装置20は、経由保持算出部21が保持する表12の対応関係を参照し、最適なゲートウェイ手段のIDと無線基地局のIDとを選択する。そして、選択した無線基地局に接続するという接続ポリシーが、ANDSFコントローラ25に伝えられる。例えば、アプリケーション501を使用しているUE102の位置情報が「702」である場合、表12の関係を見ると、最適な無線基地局は無線基地局204であり、最適なゲートウェイはゲートウェイ33である。経由決定装置20は、ANDSFコントローラ25に対して、UE102がゲートウェイ33に接続されている無線基地局204を利用することを通知する。ANDSFコントローラ25は、上記の参考文献10に記載されているような方法を用いて、UE102に無線基地局204を接続する。無線基地局204をゲートウェイに接続するプロセスに関しては、ゲートウェイと無線基地局との間にトンネルを構成するべくGTPを設定する。これにより、経由決定装置20で決定されたゲートウェイに無線基地局を接続することができる。なお、GTPでなくても、ATM(Asynchronous Transfer Mode)、PPP(Point−to―Point Protocol)を用いてリンクを構成してもよい。
(7)第7の実施例
第7の実施例として、アプリケーションのID、コンテンツのIDからゲートウェイを決定する発明を更に拡張させた実施例について、図18を参照して説明する。
まず、無線基地局とゲートウェイとの間の情報伝達に要する時間をt1、ゲートウェイとアプリケーションサーバとの間の伝達に要する時間をt2、UEと無線基地局との間をt3とすると、UEとアプリケーションサーバとの間の遅延は、図18に示すように、t3+t1+t2で表される。ここで、t2はどのAPNを用いるかに依存する。したがって、APNも経由決定装置20の選択対象になりえる。ただし、最初からAPNが一つに決定されている環境下ではAPNの選択の余地はなく、その限りではない。
一般的に、あるアプリケーションに対し、ある端末の位置が決まれば、最も遅延が少なくなるように、ゲートウェイのID、無線基地局のID、APNのID、及びアプリケーションサーバのIDを選択すればよい。このため、例えば、表13に示すような対応関係を作成し、アプリケーションのIDとUEの位置情報に対して、最適な無線基地局のID、ゲートウェイのID、APNのID、及びアプリケーションサーバのIDが決定できるようにする。
Figure 2018152691
ゲートウェイ、無線基地局、APN、アプリケーションサーバの選択肢として、それぞれの近傍に存在するものを対象に、現実的な組み合わせに対し、t1+t2+t3を計算しておき、最小となる組み合わせを予め決定しておけばよい。ここで、現実的な組み合わせとは、全ての考えうるノードの組み合わせを計算するわけではなく、UEの位置から考えて利用が困難な遠隔地に配備されているアプリケーションサーバを排除した組み合わせである。例えば、UEの位置が東京である場合には、UEから遠くに位置するブラジルのアプリケーションサーバを排除することができる。
無線基地局として、3GPP/3GPP2で規定される3G、LTEの無線基地局、またはIEEE802.11シリーズとして定めた無線信号を終端する無線基地局(無線LANの基地局)を用いることができる。また、無線基地局に接続されるゲートウェイは、P−GW、または、固定ネットワークのBRAS(Broadband Remote Access Server)である。無線基地局が無線LANの基地局である場合、ANDSFの仕組みを用いると無線LANの変更を制御できる。このため、経由決定装置20は、無線LANの変更をトリガーとしてゲートウェイなどの選択を行うことができる。
LTEの無線基地局であるeNodeB(参考文献1、2を参照)を選択するか、WiFiの無線基地局を選択するか、という手段として、3GPPにより、ANDSFが定められている。そこで、経由決定装置20により最適なゲートウェイと無線基地局とが選択されれば、その選択された無線基地局をUEに使用させる処理にANDSFを利用することができる。
また、上記実施例では、位置情報は、GPSを用いた緯度・経度情報に限られず、例えばUEが検出したビーコンに重畳されている無線基地局のIDであってもよい。
また、経由決定装置20が決定する要素は、表13の全てでなく、部分集合であってもよい。例えば、固定したAPNを用いるのであれば、経由決定装置20はAPNを選択する必要はない。また、無線基地局のカバーエリアの重なりがないようなシステムでは位置に対して無線基地局が一意に定まるので、経由決定装置20は、無線基地局を決定する必要はない。また、表13ではゲートウェイとしてP−GWのみ対応させたが、S−GWを対応させてもよい。1つの基地局に対して複数のS−GWが候補として挙げられる場合、S−GWを表13のような対応関係に含めることにより、経由決定装置20は、より遅延が少ない経路となるS−GWを選択することができ、より遅延が少ない経路を利用することができる。
(8)第8の実施例
次に、UEのIPアドレスに関係する第8の実施例について、図19などを用いて説明する。
まず、IPアドレスを割り当てるゲートウェイ(P−GW)が変化すると、UEのIPアドレスも変化する。これは、ゲートウェイ(P−GW)が、そのゲートウェイが属しているネットワークのIPアドレスをUEに割り当てるからである。UEから通信を開始する場合は、アプリケーションサーバにUEのIPアドレスが届き、アプリケーションサーバがUEのIPアドレスを把握できるので、アプリケーションの動作上、問題ない。一方、アプリケーションサーバからUEへ通信を開始するプッシュ配信を行う場合、アプリケーションサーバは、UEのIPアドレスを把握することができない。また、アプリケーションでの通信を行っている最中にIPアドレスが変化した場合も同様の問題が起こる可能性がある。第8の実施例では、図19に示すような構成により、このような問題に対処することができる。
図19は、例えば図4に示した構成に対して、ユーザ端末(UE)のIPアドレス管理システム801が付加されたシステムである。すなわち、UEのIPアドレス管理システム801は、表14または表15などに示すような、UE識別子またはユーザ識別子とIPアドレスとの対応関係を保持する対応関係保持手段803と制御手段802とを備える。
例えば、対応関係保持手段803は、表14に示すように、UEの加入者識別子(IMSI:International Mobile Subscriber Identity)とUEのIPアドレスとの対応関係を保持する。また、対応関係保持手段803は、表15に示すように、アプリケーションのユーザ識別子とIPアドレスとの関係を保持する。対応関係保持手段803は、例えばデータベースを用いればよい。
Figure 2018152691
Figure 2018152691
例えばアプリケーションサーバ401から、UEの加入者識別子又はアプリケーションのユーザ識別子に対応するIPアドレスの問い合わせメッセージを制御手段802が受信すると、制御手段802は、対応関係保持手段803を参照し、その識別子に対応するIPアドレスを探す。対応するIPアドレスを発見すると、それを問い合わせ元(例えばアプリケーションサーバ401)に返す。
IPアドレスの更新は、UEに搭載されているOS(Operating System)がIPアドレスの変更を認識するタイミングで行えばよい。通常、端末のOS(アドレス変更検出手段)は、IPアドレスを管理するので、IPアドレスの変更を検出できる。UEで使用するIPアドレスの変更を検出すると、UEは、UEの端末識別子又はユーザ識別子とUEのIPアドレスとの対応関係を、UEのIPアドレス管理システム801に送る。そして、UEのIPアドレス管理システム801は、UEのIPアドレス管理システム801内にある対応関係保持手段803にて、識別子と当該識別子に対応するIPアドレスの情報を更新する。
図20を参照して、UEのIPアドレスを更新する処理について説明する。図20は、上述した図6のプロセスに比べて、ステップS7−1とステップS8が付加されている。ステップS7−1では、ステップS7によって更新される新しいUEのIPアドレスを、UEのIPアドレス管理システム801に通知する。これにより、表14、表15において、IMSI又はユーザIDとIPアドレスとの対応関係を登録または更新する。UEは、UEのIPアドレス管理システム801のIPアドレスを事前に把握しておき、UEのIPアドレス管理システム801のIPアドレス宛のメッセージを送信すればよい。
ステップS8は、アプリケーションサーバ側での通信開始プロセスである。まず、ステップS8−0において、アプリケーションサーバは、UEのIPアドレス管理システム801に問い合わせて更新後のUEのIPアドレスを取得し、その取得したUEのIPアドレスを用いてUEにプッシュ配信を行う。ここで、UEがアプリケーションごとに異なるIPアドレスを使用している場合、UEの識別番号以外にアプリケーションの識別子もUEのIPアドレス管理システム801で管理すればよい。
また、UEのIPアドレスを更新するための他の方法として、経由決定装置20がゲートウェイの変更を決定したら、その決定をトリガーとしてゲートウェイの変更の事実をUEのIPアドレス管理システム801に通知してもよい。続いて、当該通知をUEのIPアドレス管理システム801が受け取ると、UEのIPアドレス管理システム801は、UE102に、変更したIPアドレスを問い合わせ、更新されたIPアドレスを認識することができる。
UEのIPアドレス管理システム801を用いると、特に、以下のような場合に効果がある。例えば、無線LANから固定キャリアのネットワークへUEが接続する場合、UEは、モバイルキャリアの管理外のIPアドレスが割り当てられている。このため、モバイルキャリアは、UEのIPアドレスを把握するが困難であるが、UEのIPアドレス管理システム801への問い合わせにより、異なるネットワークプロバイダにUEが接続されていても、UEのIPアドレスを知ることができる。
以上では、UEが使用するメインのアプリケーションを決め、それに対して最適なゲートウェイを利用する場合を想定した。別の例として、アプリケーションのユーザ識別子とUEの識別子とを組み合わせてもよい。アプリケーションのユーザ識別子とUEの識別子を組み合わせたものを識別子として用いることで、ユーザが種々の端末からアクセスしている場合も他の端末と区別してUEを識別することができる。
また、UEの識別子は、IMSIに限らず、例えばUEのMACアドレスなど、UEを一意に特定できる他の識別子を用いてもよい。
次に、一つのUEが複数のアプリケーションを動作させてるとき、経由決定装置20は、アプリケーションごとに最適なゲートウェイを選択する場合がある。この場合には、IMSIとアプリケーションIDとの組み合わせに対し、使用するゲートウェイが異なるので、UEで使用するIPアドレスも異なる。一つのUEでアプリケーション毎に異なるIPアドレスを用いるためには、まず、一つのUEの中で複数の仮想マシンを動作させる。そして、それぞれの仮想マシンに異なるアプリケーションのクライアントソフトウェアを動作させる。そして、それぞれの仮想マシンに対し、別のIPアドレスを割り振ればよい。もしくは、一つの端末において複数のネットワークインターフェースを使用する。すなわち、アプリケーションごとに異なるネットワークインターフェースでIPパケットを出力する。そして、表16のように、UEのIPアドレス管理システム801は、その対応関係保持手段803に、UEの識別子(ここではIMSI)とアプリケーションのIDとの組み合わせに対応するIPアドレスを保持させておけばよい。
Figure 2018152691
(9)第9の実施例
次に、サーバ及びネットワーク機器などを必要に応じて、遠隔で制御して生成して利用する第9の実施例について、図21を用いて説明する。図21において、物理サーバ406は、物理的に実体がある物理サーバであり、ハイパーバイザがインストールされている。ハイパーバイザとして、例えば、Linux(登録商標)をベースにしたKVM(Kernel-based Virtual Machine)などを用いることができる。そして、物理サーバ406は、外部からのコマンドにより、複数の仮想マシンを生成することができる。すなわち、物理サーバ406は、仮想マシン上にアプリケーションサーバ及び仮想基地局などをインストールすることができる。リソースコントローラ805は、物理サーバ406が有するリソースの管理及び制御を行う。例えば、リソースコントローラ805は、現在、物理サーバ406が利用しているメモリ、CPUリソースの量、残されているメモリ、及びCPUリソースの量などを管理し、物理サーバ406内部に仮想マシンを生成する、削除する、又は仮想マシンにアプリケーションをインストールするかなどの制御を行う。リソースコントローラ805として、オープンソースソフトウェアであるOpenStackのようなクラウド基盤(Cloud PlatformまたはOrchestrator)を用いることができる。物理ハードウェア404は、物理ハードウェアであり、リソースコントローラ805からの制御により、OS及びハイパーバイザなどをインストールすることができる。また、OSの上で動作するアプリケーションが、リソースコントローラ805から遠隔で物理サーバ406にインストール又はアンインストールすることができる。また、別の方法として、物理サーバ406が、複数のアプリケーションのインストールを遠隔で許容するOSレベルまで予めインストールしておき、後から、リソースコントローラ805が、物理サーバ406に対して、アプリケーションのインストール又はアンインストールを制御してもよい。なお、リソースコントローラ805は、ネットワークコントローラ10に組み入れてもよい。
図21に示すように、予め、仮想マシンを格納可能な物理サーバ406、物理ハードウェア404を分散して配備させておく。そして、リソースコントローラ805は、あるアプリケーションの処理の要求が発生したら、その処理を行うために、ユーザに近いところに仮想マシンを生成し、そこへアプリケーションをインストールする処理を行う。このような処理を実現するため、経由決定装置20内に含む経由保持算出部21は、アプリケーションのIDと位置情報との組み合わせに対応してアプリケーションサービスを提供するときに、予め、表17のようなIPアドレスを保持する。具体的に、経由保持算出部21は、表17に示すように、物理サーバ406上に新規に生成される仮想サーバにアプリケーションをインストールして動作させた場合に最も遅延が少なくなるような物理サーバの名前もしくはIPアドレスを示している。また、経由保持算出部21は、表17に示すように、最も遅延が小さくなるゲートウェイの名前またはIPアドレスも保持しておく。
Figure 2018152691
動作としては、アプリケーション501を使用しているUEが位置701に来たら、UE102は、経由決定装置20に、アプリケーションのIDと位置情報とを通知する。経由決定装置20は、表17の対応関係を持つ経由保持算出部21を参照し、物理サーバ406上に仮想サーバを生成してアプリケーション501をインストールして動作させる。さらに、経由決定装置20は、外部ネットワーク接続を行うゲートウェイとして、ゲートウェイ31の選択が、UE102とアプリケーション501との間の遅延が最も小さくなることを把握する。そこで、経由決定装置20は、物理サーバ406に仮想マシン411を生成するようにリソースコントローラ805にコマンドを送る。リソースコントローラ805は、物理サーバ406にコマンドを送り、仮想マシン411を生成する。そして次に、経由決定装置20は、仮想マシン411にアプリケーション501をインストールするように命令を発し、アプリケーション501をインストールする。
他の例として、ゲートウェイ自身を仮想化してもよい。この場合は、表18に示すように、UEが使用するアプリケーションと、UEの位置情報との組み合わせに対して、ゲートウェイを仮想的に生成する物理サーバの名前又はIPアドレス(IPネットワークにおける位置情報k)と、ゲートウェイ群の中で遅延が最小となる物理サーバのIPアドレスを対応させておけばよい。
Figure 2018152691
その他の実施例として、UEがハンドオーバした後、経由決定装置20は、まずは、最も遅延が小さいアプリケーションサーバとゲートウェイを選択する。このような選択と並行して、経由決定装置20は、仮想化した構成も考慮した中で、最適なアプリケーションサーバとゲートウェイとを選択する。そして、経由決定装置20は、仮想化した構成を選択した方が遅延がより小さくなる場合には、仮想化されたアプリケーションサーバと仮想化されたゲートウェイとを選択する。そして、必要な仮想化アプリケーションサーバ、仮想化ゲートウェイが生成された後に、経由決定装置20は、生成された仮想化アプリケーションサーバ及び仮想化ゲートウェイを利用するように、アプリケーションサーバ及びゲートウェイなどを切り替えてもよい。
具体的な動作としては、まず、構成変更をしない状態で、最適なアプリケーションサーバ、ゲートウェイを求めるために、経由決定装置20は、UEが使用するアプリケーションのIDとUEの位置情報を、UEから受信する。次に、経由保持算出部21が保持する表19の対応関係を参照し、最適なアプリケーションサーバとゲートウェイとを選択する。これらの処理は、例えば上述した図6に示す処理を行えばよい。
その後、仮想マシンが用いられる場合、経由決定装置20は、アプリケーションサーバ及びゲートウェイとして最適なものを用いるように変更する。経由決定装置20は、表19の関係より、例えば、アプリケーション501を使用しているUE102の位置情報が701の場合は、一旦、アプリケーションサーバとしてアプリケーションサーバ401を選択し、ゲートウェイとしてゲートウェイ31(P−GW)を選択する。このような選択と同時に、経由決定装置20は、物理サーバiに仮想化されたマシンを構成し、そのマシンにアプリケーションサーバを準備し、また、物理サーバlに仮想ゲートウェイを準備する。これらの準備が完了すると、アプリケーションサーバ401から物理サーバiに作られたアプリケーションサーバへ、ゲートウェイをゲートウェイ31(P−GW)から物理サーバlに作られたゲートウェイへ移行させる。これらの処理により、経由決定装置20は、まずは、すぐに利用可能なアプリケーションサーバ401とゲートウェイ31を利用するように選択し、素早い接続を実現する。その後、経由決定装置20は、仮想マシン、仮想ゲートウェイを構成した場合を含んで最適なアプリケーションサーバ及びゲートウェイを利用する構成に移行する。このような処理により、ユーザを待たすことなく、外部ネットワークに接続することと遅延が少ない最適性とを両立した、より効率的にシステムを実現することができる。
Figure 2018152691
以上のように、必要に応じて遠隔でサーバ及びゲートウェイを生成又は削除し、アプリケーションをインストール又はアンインストールすることにより、ユーザ数が増加に応じて、増加した地点の近くにアプリケーションサーバ及びゲートウェイを迅速に増設することができる。とりわけ、デマンドの状態の変化に追随して、遅延を小さくすることができるという利点がある。また、同時に、ユーザのデマンドの状況変化に応じて、最短距離のネットワークを使用するので、ユーザのデマンド状況に応じて、最小のネットワークリソースを使用するように構成を変化することができるため、効率的に運用できる。
また、以上の説明では、無線基地局として、仮想的な構成について言及しなかったが、無線基地局を仮想的に構成してもよい。無線基地局の構成は、無線通信の部分のためにアンテナの近傍に配備された無線信号を扱うハードウェアの部分と、それらを制御する制御部分、及び、無線の主信号から電気の主信号に変換された主信号を扱う部分とに分けることができる。後者の制御及び主信号の処理の部分は、情報処理の部分なので、特殊なハードウェア装置ではなく、汎用的な情報処理サーバで実現することが可能である。汎用的な情報処理サーバの実現には、一つのサーバにより実現する他、クラウドサーバを用いて、そこへ仮想サーバを構成することにより実現することが可能である。したがって、アプリケーションの識別子またはコンテンツの識別子の少なくともいずれか一つを用いて無線基地局を決定する第7の実施例(例えば、表13を用いた実施例)に第9の実施例を組み合わせることにより、無線基地局の情報処理サーバを仮想サーバにより構成してもよい。
また、例えば、図13〜図15に示すパケット転送先制御手段2021は、ソフトウェアにより実現できるサーバなので、その部分を仮想化で実現してもよい。一方、無線基地局内のハードウェア的な設定もパケット転送先制御手段2021から制御を受けて、VLANを図13〜図15に示すスイッチ2023に適用することにより、スイッチ2023を仮想化して用いることが可能である。これは、スイッチ2023の入出力ポートにて、VLANタグを付加したり除去したりすることで、スイッチ内でそのVLANタグを識別子として互いに干渉しないネットワークを同一スイッチ上に構成できるからである。
(10)第10の実施例
図22を用いて、モバイルアプリケーションサービスのプラットフォームとして実施する第10の実施例を説明する。接続としては、これまでの実施例で説明したようにUE102からの通信トラフィックが、無線基地局202、第1の経由手段38、第2の経由手段36を経由してアプリケーション501のアプリケーションサーバ401に接続される。さらに、第10の実施例では、第2の経由手段36とアプリケーションサーバ401との間にプラットフォームシステム809が挿入される。図22において、UE102からのアプリケーション501のアプリケーションサーバ401への通信トラフィック、及び、アプリケーションサーバ401からUE102への通信トラフィックが、必ずプラットフォーム手段808を経由する。プラットフォーム手段808は、アプリケーションのIDに対応するアプリケーションサーバの情報が予め保持させている。そのために、UE102から送出するアプリケーション501のIPパケットの宛先アドレスは、アプリケーションサーバ401の宛先とせずに、プラットフォーム手段808の宛先とすることができる。そのIPパケットの中のヘッダ、もしくは、ペイロードは、例えば第1の実施例など、これまでの実施例で説明したように、アプリケーションのID、ユーザ端末のIDを含む。プラットフォームシステム809は、プラットフォーム手段808の他、UEのIPアドレス管理システム801を含む。
第10の実施例の動作として、まず、UE102からのアプリケーション501の通信トラフィックは、無線基地局202、第1の経由手段38、及び第2の経由手段36を経由してプラットフォーム手段808に到着する。プラットフォーム手段808は、到達したIPパケットからアプリケーションのIDとUEの位置情報を抽出する。これら抽出した情報を経由決定装置20に渡す。これにより、例えばこれまで第1乃至第9の実施例で説明したように、第2の経由手段36として最適なものを選択することができる。選択した第2の経由手段36がネットワークコントローラ10に通知すると、ネットワークコントローラ10は、UE102とアプリケーション501のアプリケーションサーバ401との間の通信トラフィックが、選択した第2の経由手段36と経由するように、第2の経由手段36、第1の経由手段38及び無線基地局202にわたるトンネルの設定を行う。もしくは、ネットワークコントローラ10は、UE102からの通信トラフィックが第2の経由手段36を経由するように設定する。プラットフォーム手段808に到着したIPパケットは、プラットフォーム手段808が保持しているアプリケーションのIDとの対応関係を基に、宛先とするアプリケーションサーバ(アプリケーションサーバ401)を決定し、宛先IPアドレスをアプリケーションサーバ401としてIPパケットを送出する。経由決定装置20における第2の経由手段の選択処理では、例えばこれまでの第1乃至第9の実施例と同様に、アプリケーション501のアプリケーションサーバ401とUE102の経路を考えた際に通信トラフィックが到達するのに要する時間が最短となるような第2の経由手段が選択される。
アプリケーション501のアプリケーションサーバ401は、プラットフォーム手段808からIPパケットを受信すると、アプリケーションの処理を行い、その後、UE102にその処理結果を送り返す。ここで、処理結果を送り返すIPパケットの宛先として、受信したIPパケットの送出元IPアドレスを用いればよい。この場合は、プラットフォームシステムを経由しない。これは、UEのIPアドレスが、ユーザがIPパケットを送出後に変化していない場合に有効な方法である。
アプリケーションサーバ401からUE102へIPパケットを送信する方法として、上記以外の方法としてプラットフォーム手段808を経由させる方法がある。この場合、プラットフォーム手段808とUEのIPアドレス管理システム801の組み合わせをプラットフォームシステム809と考える。アプリケーション501のアプリケーションサーバ401は、プラットフォーム手段808からUE102のIDを含むIPパケットを受信すると、アプリケーションの処理を行う。その後、アプリケーションサーバ401は、UE102にその処理結果を送り返すのだが、そのIPパケットの宛先をプラットフォーム手段808とする。プラットフォーム手段808は、アプリケーションサーバ401からIPパケットを受信すると、UEのIPアドレス管理システム801にUE102のIDを入力することでUE102のIPアドレスを入手し、入手したIPアドレスを宛先IPアドレスとすればよい。これは、ユーザのIPアドレスが変化しても、UEのIPアドレス管理システム801が追従してIPアドレスを管理しているので、UEのIPアドレスが変化しても、常にUE102にIPパケットを送り返すことができる。
プラットフォーム手段808が複数分散して配備されている場合は、プラットフォーム手段808は、アプリケーションサーバ401とUE102との間に存在することから、一種の経由手段とみなせる。したがって、経由決定装置20は、アプリケーション501のアプリケーションサーバ401とUE102の経路を考えた際に通信トラフィックが到達するのに要する時間が最短となるようなプラットフォーム手段808を、予め保持する。そして、経由決定装置20は、UEの位置情報とアプリケーションのIDの問い合わせがあれば、それに対応するプラットフォーム手段808を選択すればよい。
第10の実施例では、プラットフォームシステム809の組み合わせとしては、プラットフォーム手段808のみ、プラットフォーム手段808とUEのIPアドレス管理システム801との組み合わせ、の場合について説明したが、これに限らない。例えば、経由決定装置20とプラットフォーム手段808、UEのIPアドレス管理システム801をまとめてプラットフォームシステム809としてもよい。
第10の実施例では、UE102に向けた通信、アプリケーションサーバ401に向けた通信の双方とも、プラットフォーム手段808を宛先IPアドレスとして送信する例を示したが、必ずしもその方法を用いなくてもよい。例えば、UE102がプラットフォーム手段808にアプリケーションサーバ401のIPアドレスを問い合わせて、UE102にて宛先IPアドレスを問い合わせて得られたIPアドレスに書き換える方法を用いることが可能である。また、アプリケーションサーバ401がUEのIPアドレスをプラットフォーム手段808に問い合わせてもよい。この場合、プラットフォーム手段808は、UEのIPアドレス管理システム801にUEまたはユーザの識別子を渡し、それにより、UEのIPアドレスを確認し、確認したIPアドレスをアプリケーションサーバ401に送り返す。そして、アプリケーションサーバ401は、送り返してもらったUEのIPアドレスを宛先IPアドレスに設定してUE102に情報を送信してもよい。
(11)他の実施例
最近使用されたコンテンツを配信するキャッシュサーバもアプリケーションサーバの一種に含めてもよい。また、アプリケーションサーバは、P2P(Peer−to−Peer)通信を行うノードが含まれてもよい。P2Pの場合は、アプリケーションのIDまたはコンテンツのIDとUEの位置情報と組み合わせの情報に対して、複数のP2Pノードを対応させればよい。
アプリケーションは、UEで動作するあらゆるアプリケーションを含み、IaaS、PaaS,SaaSなどのクラウドサービスも含む。
上述した第1乃至第10の実施例では、ゲートウェイ選択のメトリックを遅延とし、UEとアプリケーションサーバとの間のネットワークによる遅延が最小となるゲートウェイを選択するポリシーを用いた。しかしながら、ゲートウェイ選択のメトリックとしては、他のものでもよい。例えば、メトリックとして、経由するノード、ゲートウェイの処理能力、使用可能な空きリソースの量を用いることが可能である。また、メトリックとして、ゲートウェイを使用するコスト、基地局とゲートウェイとの間を結ぶリンクのコスト、及びゲートウェイとアプリケーションサーバとの間を結ぶリンクのコストなどを用いてもよい。また、上述した第1乃至第10の実施例で説明したようなネットワークでのメトリックに、上記のような、経由するノード、ゲートウェイの処理能力、及びリソースの空き具合を加算した遅延量を、メトリックとして用いてもよい。
また、アプリケーションのID又はコンテンツのIDの代わりに、そのアプリケーションを主として用いるUEの識別子、ユーザの識別子を用いてもよい。IPアドレスはアドレスではあるため、IPアドレスとUEのIDとの関係を保持することにより、IPアドレスを決めればUEを識別できる。この場合は、IPアドレスはUEの識別子と考えることができる。
実施例では、UEが1つのアプリケーションを利用することを前提としたが、複数のアプリケーションを1つのUEで用いる場合は、UEが主として利用するアプリケーション、遅延の影響が多きアプリケーションを代表アプリケーションとして扱ってもよい。
また、無線基地局の属性情報として、無線基地局のID以外に、例えば、無線基地局の緯度と経度、住所、IPアドレスなどを用いてもよい。また、ローミングが行われる場合、UEが利用する無線基地局のIDの代わりに、訪問先のネットワークのIDを用いてもよい。ローミングが行われる場合、個々の無線基地局が位置を表すというより、訪問先のネットワーク全体が、UEが利用するネットワークから離れていることが多い。このため、訪問先ネットワーク全体で一塊として表現しても、UEの地理的な位置をおおまかに特定することができる。したがって、その訪問先ネットワークに近いゲートウェイ(P―GW)を選択してもよい。例えば、P−GWが東京と沖縄にあり、台湾のモバイルネットワークのS−GWと沖縄のP−GWが最短距離で接続されており、また、アプリケーションサーバが沖縄にある状況において、そのアプリケーションを使用するUEが台湾にある場合を想定する。この場合にP−GWとして東京を選択すると、通信トラフィックは沖縄と東京を往復するが、P−GWとして沖縄を選択すると沖縄−東京間の往復の通信トラフィックは不要となる。したがって、例えば表1に示す最適なゲートウェイは、沖縄のP−GWとしてもよい。
また、上述した第1乃至第10の実施例では、無線基地局のID、及び属性などを用いる方法として、UE102の位置情報を用いることを説明した。なお、無線基地局が決定されると、S−GWがそれに紐づいて決定されることを考えると、UEの位置情報として、UEが利用しているS−GWを用いることができる。例えば、HSS(Home Subscriber Server。上記の参考文献1、2を参照。)などに問い合わせることにより、UEが使用しているS−GWを知ることができるとする。この場合、経由決定装置20が、HSSへ問い合わせをして、UE102の利用しているS−GWを知ることができる。すなわち、対応関係を示す表において、無線基地局のIDの代わりにS−GWのIDを、ゲートウェイ(P−GW)を選択するためのパラメータとすればよい。この場合、第1の実施例における動作のトリガーとして、UEが利用するS−GWが変化したことを用いればよい。第3の実施例以降は、基本的に第1の実施例のように、アプリケーションのIDとUEの位置情報に対応した最適なゲートウェイ等の選択を行うことについて説明した。なお、第2の実施例で説明したように、UEの位置情報の一種とみなせるS−GWを決めるために、UEのIDをもってHSSに問い合わせて、S−GWを決定してもよい。なお、UEの位置情報としては、UEの位置と紐づいている情報であれば、何でも用いることが可能である。
実施例では、S−GWは、元々、UEが利用する無線基地局に応じて決定されるので、P−GWの選択と関係ないとして、S−GWについてあまり言及しなかった。なお、S−GWを自由に選択できるようなシステムにおいては、UEの使用するアプリケーションのIDとUEの位置情報の組み合わせに対して、S−GWとP−GWの組み合わせを決定してもよい。また、S−GWを決めると、S−GWに付随するP−GWが決定されるようなシステムであれば、アプリケーションのIDとユーザの位置情報に基づいてS−GWを決めるようにしてもよい。または、UEが利用しているMME、TAのIDもUEの位置情報とリンクしているので、これらのIDをUEの位置情報として利用することも可能である。
実施例の説明では、LTE/SAEを用いての説明であったが、第3世代のシステムを用いても、ゲートウェイとして、P−GWをGGSN(Gateway GPRS Support Node)に置き換えれば、同様に適用することが可能である。
上述した第1乃至第10の実施例などでは、UE102が移動して接続される無線基地局202が変化するのをトリガーとして、経由決定装置20に最適なゲートウェイを問い合わせてゲートウェイを選択している。なお、アプリケーション501のアプリケーションサーバ401の状況の変化に伴い、又は経由決定装置20内の経由保持算出部21が保持する対応表が変化するのをトリガーとして、ゲートウェイの選択が行われてもよい。アプリケーション501のアプリケーションサーバ401の状況とは、アプリケーション501のアプリケーションサーバが新規に増設されたり撤去されたりすることである。
なお、例えば、使用するS−GW、ネットワークコントローラ、TA(トラッキングエリア)、又はUEのIPアドレス等が変化したのをトリガーとして、最適な経路を選択してもよい。
なお、認証及び課金に関する処理が含まれてもよい。例えば、経由決定装置20を参照するために、経由決定装置20を利用するユーザもしくはUEであるかどうかの認証を行った後、経由決定装置20をそのユーザに使用させ、その前後に課金を行うようにしてもよい。
なお、入力する識別子及び情報を数値化し、それらにハッシュ関数を適用しハッシュ値に直した値で対応関係が保持されるようにしてもよい。そのようにすれば、検索するべき値は、アプリケーションのIDと位置情報の組み合わせという形ではなく、一項目の数字となるので、ゲートウェイ等の選択処理が速くなる。
なお、P−GWの機能として、無線基地局の近傍に設けたローカルゲートウェイを用いてもよい。また、経由決定装置20により選択されるゲートウェイは1つでなくてもよい。例えば、ユーザが使用するアプリケーションのIDと無線基地局のIDとの組み合わせ情報に対し、第1優先のゲートウェイ、第2優先のゲートウェイをそれぞれ選択してもよい。その他、優先度が同じであっても負荷状況に応じて複数のゲートウェイを使い分けてもよい。また、複数のゲートウェイを交代に使う(Round Robin)などの方法を用いることも可能である。さらに、ゲートウェイに限定されず、複数の無線基地局、複数のアプリケーションサーバを選択してもよい。
上記で述べたように、アプリケーションのIDに応じて処理するゲートウェイを選択することにより、処理数が多いアプリケーションのゲートウェイを処理能力の高いゲートウェイに処理させることができ、ゲートウェイの負荷の分散を効率的に行うこと事ができるという効果がある。
また、経由決定装置20は、経由保持算出部21が備えるデータ、例えば、表1〜表19に示すデータの対応関係は、その内容の書き換えを受け付けるための入力手段を備えてもよい。そのために、経由決定装置20は、アプリケーションレベルでのインターフェース、API(アプリケーションプログラミングインターフェース)を設け、表の対応関係の変更を行うようにしてもよい。その際、アプリケーションプロバイダによりアプリケーションサーバが新設された場合、そのアプリケーションのIDとIPアドレスを経由決定装置20に伝えればよい。経由決定装置20は、新しく生成されたアプリケーションサーバのIPアドレスを基に、予め、P−GWからそのIPアドレスまでのIPパケットの到達時間を測定データとして収集する。そして、経由決定装置20は、測定データに基づき、ある基地局及びあるアプリケーションのIDに対し、どのP−GW及びどのアプリケーションサーバを使用すれば最適であるかを、制御部22を用いて算出する。そして、算出結果に基づいて、アプリケーションのIDと無線基地局のIDとに対応するP−GWを更新することができる。
また、IMSIに限らず、一時的に割り当てられる識別子、TMSI(Temporary Mobile Subscriber Identifier)など他の識別子を用いてもよい。
<<5.第2の実施形態>>
続いて、図23を参照して、本発明の第2の実施形態を説明する。上述した第1の実施形態は、具体的な実施形態であるが、第2の実施形態は、より一般化された実施形態である。
<5.1.制御装置の構成>
まず、図23を参照して、第2の実施形態に係る制御装置100の構成の例を説明する。図23は、第2の実施形態に係る制御装置100の概略的な構成の例を示すブロック図である。図23を参照すると、制御装置100は、取得部141及び選択部143を備える。取得部141及び選択部143の具体的な動作は、後に説明する。
取得部141及び選択部143は、ベースバンド(BB)プロセッサ及び/又は他のプロセッサ等により実装されてもよい。制御装置100は、プログラム(命令)を記憶するメモリと、当該プログラム(命令)を実行可能な1つ以上のプロセッサとを含んでもよく、当該1つ以上のプロセッサは、上記プログラムを実行して、取得部141及び選択部143の動作を行ってもよい。上記プログラムは、取得部141及び選択部143の動作をプロセッサに実行させるためのプログラムであってもよい。
<5.2.技術的特徴>
次に、第2の実施形態の技術的特徴を説明する。
第2の実施形態では、制御装置100(取得部141)は、モバイルネットワークを介してアプリケーションサービスを提供するアプリケーションサーバとユーザ装置との間に設定される複数の経路の評価情報であって、上記アプリケーションサーバとモバイルネットワーク内に含まれるノードとの間のメトリックに基づいた上記評価情報を取得する。そして、制御装置(選択部143)は、上記評価情報に基づいて、上記複数の経路のうちの少なくとも1つの経路の選択を行う。
例えば、制御装置100は、上述した第1の実施形態に係る制御装置100であってもよい。すなわち、取得部141は、上述した第1の実施形態に係る取得部131の動作を行ってもよい。また、選択部143は、上述した第1の実施形態に係る選択部133の動作を行ってもよい。
なお、制御装置100の動作は、上述した第1の実施形態に係る制御装置100の動作の例に限定されない。
以上、第2の実施形態を説明した。第2の実施形態によれば、上記アプリケーションサーバとモバイルネットワーク内に含まれるノードとの間のメトリックに基づいた評価情報に基づいて経路の選択を行うことにより、例えばユーザ装置とノードとの間だけ考慮する場合に比べて、より適切な経路を選択することができる。例えば、通信の低遅延化、リソースの最適化などの観点で、モバイルネットワークを介してアプリケーションサービスを提供するサーバとユーザ装置との間を適切な経路で接続することが可能になる。
<<6.他の実施形態>>
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は例示にすぎないということ、及び、本発明のスコープ及び精神から逸脱することなく様々な変形が可能であるということは、当業者に理解されるであろう。
例えば、本明細書に記載されている処理におけるステップは、必ずしもシーケンス図に記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、処理におけるステップは、シーケンス図として記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。また、処理におけるステップの一部が削除されてもよく、さらなるステップが処理に追加されてもよい。
また、本明細書において説明した制御装置の構成要素(例えば、取得部、選択部及び/又は提供部)を備える装置(例えば、制御装置を構成する複数の装置(又はユニット)のうちの1つ以上の装置(又はユニット)、又は上記複数の装置(又はユニット)のうちの1つのためのモジュール)が提供されてもよい。また、上記構成要素の処理を含む方法が提供されてもよく、上記構成要素の処理をプロセッサに実行させるためのプログラムが提供されてもよい。また、当該プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体(Non-transitory computer readable medium)が提供されてもよい。当然ながら、このような装置、モジュール、方法、プログラム、及びコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体も本発明に含まれる。
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
少なくとも1つの無線基地局ノードと他のネットワークに接続するための少なくとも1つの接続ノードとを含むモバイルネットワークを介して少なくとも1つのアプリケーションサービスを提供するサーバとユーザ装置との間に設定される複数の経路の評価情報であって、前記サーバと前記モバイルネットワーク内に含まれるノードとの間のメトリックに基づいた前記評価情報を取得する取得部と、
前記評価情報に基づいて、前記複数の経路の中から、前記少なくとも1つの前記無線基地局ノード及び前記少なくとも1つの前記接続ノードのうちの少なくとも1つのノードを定めた経路の選択を行う選択部と、
を備える、制御装置。
(付記2)
前記少なくとも1つの前記無線基地局ノード及び前記少なくとも1つの前記接続ノードのうちの少なくとも1つのノードを定めた経路の選択は、前記モバイルネットワーク内で仮想化されるノードの選択を含む、付記1記載の制御装置。
(付記3)
前記少なくとも1つの前記無線基地局ノード及び前記少なくとも1つの前記接続ノードのうちの少なくとも1つのノードを定めた経路の選択は、前記アプリケーションサービスを提供する複数のサーバのうちの少なくとも1つのサーバの選択を含む、付記1又は2記載の制御装置。
(付記4)
前記評価情報は、前記複数の経路のうちのメトリックが最適な最適経路に関する情報を含む、付記1乃至3のうちいずれか1項記載の制御装置。
(付記5)
前記最適経路に関する情報は、当該最適経路に接続されたサーバ又はノードを識別するための情報を含む、付記4記載の制御装置。
(付記6)
前記最適経路に関する情報は、当該最適経路を介して提供される前記アプリケーションサービスを識別するための情報を含む、付記4又は5記載の制御装置。
(付記7)
前記取得部は、前記アプリケーションサービスに関する識別情報に基づいて、前記評価情報を取得する、付記1乃至6のうちいずれか1項記載の制御装置。
(付記8)
前記取得部は、前記モバイルネットワーク内に含まれるノードに関する識別情報に基づいて、前記評価情報を取得する、付記1乃至7のうちいずれか1項記載の制御装置。
(付記9)
前記取得部は、前記ユーザ装置の位置情報に基づいて、前記評価情報を取得する、付記1乃至8のうちいずれか1項記載の制御装置。
(付記10)
前記取得部は、前記サーバと前記モバイルネットワーク内に含まれるノードとの間のメトリックに基づいて前記複数の経路を評価して前記評価情報を生成することにより取得する、付記1乃至6のうちいずれか1項記載の制御装置。
(付記11)
前記評価情報に基づいて選択された経路に関する情報を、前記モバイルネットワーク内に含まれるノードに提供する提供部を、更に備える、付記1乃至10のうちいずれか1項記載の制御装置。
(付記12)
前記提供部は、前記評価情報に基づいて選択された経路に関する情報を、前記モバイルネットワーク内に含まれる制御ノードに提供する、付記11記載の制御装置。
(付記13)
前記提供部は、前記評価情報に基づいて選択された経路に関する情報を、前記評価情報に基づいて選択された経路に接続されたサーバ又はノードに提供する、付記11記載の制御装置。
(付記14)
少なくとも1つの無線基地局ノードと他のネットワークに接続するための少なくとも1つの接続ノードとを含むモバイルネットワークを介して少なくとも1つのアプリケーションサービスを提供するサーバとユーザ装置との間に設定される複数の経路の評価情報であって、前記サーバと前記モバイルネットワーク内に含まれるノードとの間のメトリックに基づいた前記評価情報を取得することと、
前記評価情報に基づいて、前記複数の経路の中から、前記少なくとも1つの前記無線基地局ノード及び前記少なくとも1つの前記接続ノードのうちの少なくとも1つのノードを定めた経路の選択を行うことと、
を含む、方法。
(付記15)
少なくとも1つの無線基地局ノードと他のネットワークに接続するための少なくとも1つの接続ノードとを含むモバイルネットワークを介して少なくとも1つのアプリケーションサービスを提供するサーバとユーザ装置との間に設定される複数の経路の評価情報であって、前記サーバと前記モバイルネットワーク内に含まれるノードとの間のメトリックに基づいた前記評価情報を取得することと、
前記評価情報に基づいて、前記複数の経路の中から、前記少なくとも1つの前記無線基地局ノード及び前記少なくとも1つの前記接続ノードのうちの少なくとも1つのノードを定めた経路の選択を行うことと、
をプロセッサに実行させるプログラム。
(付記16)
少なくとも1つの無線基地局ノードと他のネットワークに接続するための少なくとも1つの接続ノードとを含むモバイルネットワークを介して少なくとも1つのアプリケーションサービスを提供するサーバとユーザ装置との間に設定される複数の経路の評価情報であって、前記サーバと前記モバイルネットワーク内に含まれるノードとの間のメトリックに基づいた前記評価情報を取得することと、
前記評価情報に基づいて、前記複数の経路の中から、前記少なくとも1つの前記無線基地局ノード及び前記少なくとも1つの前記接続ノードのうちの少なくとも1つのノードを定めた経路の選択を行うことと、
をプロセッサに実行させるプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な非一時的記録媒体。
モバイルネットワークを介したアプリケーションサービスの提供に際し、モバイルネットワークを介してアプリケーションサービスを提供するサーバとユーザ装置との間を適切な経路により接続することが可能になる。
100 制御装置
130 処理部
131、141 取得部
133、143 選択部
135 提供部

Claims (10)

  1. 少なくとも1つの無線基地局ノードと他のネットワークに接続するための少なくとも1つの接続ノードとを含むモバイルネットワークを介して少なくとも1つのアプリケーションサービスを提供するサーバとユーザ装置との間に設定される複数の経路の評価情報であって、前記サーバと前記モバイルネットワーク内に含まれるノードとの間のメトリックに基づいた前記評価情報を取得する取得部と、
    前記評価情報に基づいて、前記複数の経路の中から、前記少なくとも1つの前記無線基地局ノード及び前記少なくとも1つの前記接続ノードのうちの少なくとも1つのノードを定めた経路の選択を行う選択部と、
    を備える、制御装置。
  2. 前記少なくとも1つの前記無線基地局ノード及び前記少なくとも1つの前記接続ノードのうちの少なくとも1つのノードを定めた経路の選択は、前記モバイルネットワーク内で仮想化されるノードの選択を含む、請求項1記載の制御装置。
  3. 前記少なくとも1つの前記無線基地局ノード及び前記少なくとも1つの前記接続ノードのうちの少なくとも1つのノードを定めた経路の選択は、前記アプリケーションサービスを提供する複数のサーバのうちの少なくとも1つのサーバの選択を含む、請求項1又は2記載の制御装置。
  4. 前記評価情報は、前記複数の経路のうちのメトリックが最適な最適経路に関する情報を含む、請求項1乃至3のうちいずれか1項記載の制御装置。
  5. 前記最適経路に関する情報は、当該最適経路に接続されたサーバ又はノードを識別するための情報を含む、請求項4記載の制御装置。
  6. 前記最適経路に関する情報は、当該最適経路を介して提供される前記アプリケーションサービスを識別するための情報を含む、請求項4又は5記載の制御装置。
  7. 前記取得部は、前記アプリケーションサービスに関する識別情報に基づいて、前記評価情報を取得する、請求項1乃至6のうちいずれか1項記載の制御装置。
  8. 前記取得部は、前記モバイルネットワーク内に含まれるノードに関する識別情報に基づいて、前記評価情報を取得する、請求項1乃至7のうちいずれか1項記載の制御装置。
  9. 前記取得部は、前記ユーザ装置の位置情報に基づいて、前記評価情報を取得する、請求項1乃至8のうちいずれか1項記載の制御装置。
  10. 前記取得部は、前記サーバと前記モバイルネットワーク内に含まれるノードとの間のメトリックに基づいて前記複数の経路を評価して前記評価情報を生成することにより取得する、請求項1乃至6のうちいずれか1項記載の制御装置。

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