JP2018150653A - 脹脛用サポーター - Google Patents

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飯田 健二
Kenji Iida
健二 飯田
安井 基泰
Motoyasu Yasui
基泰 安井
一宙 中井
Kazumichi Nakai
一宙 中井
伊藤 智章
Tomoaki Ito
智章 伊藤
彩 竹内
Aya Takeuchi
彩 竹内
文彦 小城戸
Fumihiko Kokido
文彦 小城戸
文明 宰川
Fumiaki Saikawa
文明 宰川
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Abstract

【課題】腓腹筋の固定感向上を図る。【解決手段】脹脛用サポーター10は、筒状のサポーター本体22が脹脛前面部24、脹脛面部26、膝側前面部28、膝側後面部30、足首側前面部32、及び足首側後面部34を含む。サポーター本体22は、脹脛面部26の軸方向への80%伸長時弾性率LBが膝側前面部28及び足首側後面部34の軸方向への80%伸長時弾性率LD、LEより大きくされている。これにより、腓腹筋を効果的に支持できて、腓腹筋の固定感が向上される。【選択図】図1

Description

本発明は、脹脛用サポーターに関する。
現在、様々な脹脛用サポーターが知られている。
例えば、アキレス腱の動きを阻害することなく、腓腹筋を下方から支持することができ、腓腹筋の過度の振れや歪みを抑制して、着用者の疲労感を軽減することができる脹脛用サポーターとしては、丸編で編み立てられた筒状編地の一端を周回して編成され、着用者の下腿の膝側に筒状編地を締着させる第1のアンカー部、筒状編地の他端を周回して編成され、着用者の下腿の足首側に筒状編地を締着させる第2のアンカー部、及び腓腹筋支持部を備え、腓腹筋支持部が、腓腹筋支持部筒状編地の背面側に、第1のアンカー部の一端を連結し、着用者の内側腓腹筋の外縁に対応する部分に延在して、着用者の腓腹筋及びアキレス腱の結合部に対応する部分を通り、着用者の外側腓腹筋の外縁に対応する部分に延在し、第1のアンカー部に他端を連結して、着用者の腓腹筋を支持する下腿用サポーターが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、テーピングの代用を目的とせず、脹脛の疲労回復を主体にした締め付け効果の強い脹脛用サポーターとしては、上下端に締付組織を有し、下部が先細りの太鼓状筒体からなり、筒本体がナイロン糸とポリウレタン糸の交編からなる挿入編組織であって、筒本体の脹脛部位をコース方向に圧着するX襷状の補強部片を有し、補強部片は両端で編糸を切断した部分添え糸編組織からなる脹ら脛用サポーターが知られている(例えば、特許文献2参照)。
更に、下腿部に過度な緊締力を付与することなく快適な着用感が得られながらも、効果的に脚のむくみや疲れを予防、軽減できる脹脛用サポーターとしては、外踝から膝関節下端までの下腿部を覆う本体部に、外踝から後足首を経由して膝関節後面側の下端に至る外旋回のスパイラル形状をなす脚サポートライン部を備え、該脚サポートライン部が、外踝から後足首を旋回して内側に至り、内側から外側へと前面側で、脛骨の下端から脛骨全長の1/4〜1/2の位置で向う脛を斜め上方に横切り、後面側で腓腹筋の中部から上部を経由して腓骨頭に至るようにしたレッグウェアが知られている(特許文献3参照)。
特開2012−149372号公報 特開2002−266125号公報 特開2008−266802号公報
ところで、脹脛用サポーターに求められる機能としては、疲労回復、及び静脈還流を促進することによるうっ血軽減などに加えて、腓腹筋に対する固定感の向上が挙げられる。脹脛用サポーターが上記機能を発揮するためには、緊締力や伸縮抵抗の異なる部材を配置及び編成する必要がある。
本発明は、上記事実を鑑みて成されたものであり、腓腹筋に対する固定感に優れた脹脛用サポーターを提供することを目的とする。更に、本発明は、静脈還流の促進が図られる脹脛用サポーターを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための具体的手段には、以下の通である。
<1> 脚の脹脛を含む部分に装着され、前記脚の腓骨の前側面をサポートする脹脛前面部、前記脚の腓骨の後側面をサポートする脹脛面部、前記脚の腓骨の前側面において膝側をサポートする膝側前面部、前記脚の腓骨の後側面において脹脛の膝側をサポートする膝側後面部、前記脚の腓骨の前側面において脹脛の足首側をサポートする足首側前面部、及び前記脚の腓骨の後側面において脹脛の足首側をサポートする足首側後面部を含む筒状のサポーター本体を備え、前記サポーター本体の軸方向への80%伸長時弾性率が、前記脹脛前面部をLA、前記脹脛面部をLB、前記膝側前面部をLC、前記膝側後面部をLD、前記足首側前面部をLE、及び前記足首側後面部をLFとしたときに、下記式(1)から式(5)を満たす脹脛用サポーター。
0.7≦(LB/LA) ・・・(1)
1≦(LC/LD) ・・・(2)
1≦(LE/LF) ・・・(3)
1<(LB/LD) ・・・(4)
1<(LB/LF) ・・・(5)
<2> 更に、下記式(6)及び式(7)の少なくとも一方を満たす<1>記載の脹脛用サポーター。
10≦(LB/LD)≦50 ・・・(6)
10≦(LB/LF)≦50 ・・・(7)
<3> 前記サポーター本体の周方向への80%伸長時弾性率が、前記脹脛面部をHBとしたときに、下記式(8)を満たす<1>又は<2>記載の脹脛用サポーター。
1<(LB/HB) ・・・(8)
<4> 前記サポーター本体の周方向への80%伸長時弾性率が、前記脹脛前面部をHA、前記脹脛面部をHB、前記膝側前面部をHC、及び前記膝側後面部をHDとしたときに、下記式(9)及び式(10)を満たす<1>から<3>の何れかに記載の脹脛用サポーター。
1<(HA/HC) ・・・(9)
1<(HB/HD) ・・・(10)
<5> 前記サポーター本体の周方向への80%伸長時弾性率が、前記脹脛前面部をHA、前記脹脛面部をHB、前記足首側前面部をHE、及び前記足首側後面部をHFとしたときに、下記(11)式及び下記(12)式を満たす<1>から<4>の何れかに記載の脹脛用サポーター。
1<(HA/HD) ・・・(11)
1<(HB/HC) ・・・(12)
<6> 前記サポーター本体の周方向への80%伸長時弾性率が、前記脹脛前面部をHA、前記脹脛面部をHB、前記足首側前面部をHE、及び前記足首側後面部をHFとしたときに、下記(13)式及び下記(14)式を満たす<1>から<5>の何れかに記載の脹脛用サポーター。
1<(HA/HE) ・・・(13)
1<(HB/HF) ・・・(14)
<7> 前記サポーター本体の周方向への80%伸長時弾性率が、前記脹脛前面部をHA、前記脹脛面部をHB、前記足首側前面部をHE、及び前記足首側後面部をHFとしたときに、下記(15)式及び下記(16)式を満たす<1>から<6>の何れかに記載の脹脛用サポーター。
1<(HA/HF) ・・・(15)
1<(HB/HE) ・・・(16)
<8> 前記脹脛前面部の編成組織、前記脹脛面部の編成組織、前記膝側前面部の編成組織、前記膝側後面部の編成組織、前記足首側前面部の編成組織、及び前記足首側後面部の編成組織が、いずれも浮き編み組織を含む編成組織である<1>から<7>の何れかに記載の脹脛用サポーター。
<9> 前記筒状のサポーター本体が、丸編みによって前記各部が連続されている<1>から<8>の何れかに記載の脹脛用サポーター。
<10> 前記筒状のサポーター本体が、シームレス構造を有する<1>から<9>の何れかに記載の脹脛用サポーター。
<11> 更に、前記筒状のサポーター本体に対して膝側に配置された膝側口ゴム部と、前記筒状のサポーター本体に対して足首側に配置された足首側口ゴム部と、を備える<1>から<10>の何れかに記載の脹脛用サポーター。
本発明によれば、腓腹筋に対する固定感に優れた脹脛用サポーターが提供される、という効果を有する。
また、本発明によれば、上記効果に加えて、静脈還流の促進が図られる脹脛用サポーターが提供される、という効果を有する。
具体例に係る脹脛用サポーターの概略構成を示す斜視図である。 具体例に係る脹脛用サポーターの着用状態を示す脚の側面図である。
以下、本発明の本実施の形態について説明する。
本明細書中において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書中において、「筒状のサポーター本体の軸方向」は、サポーター本体の形状を筒形に維持したときの当該筒形の軸方向を指す。本明細書中では、「筒状のサポーター本体の軸方向」を、単に「軸方向」ということがある。本明細書中における「軸方向」は、脹脛用サポーターの技術分野において「縦方向」と呼ばれることがある方向であり、筒状のサポーター本体に対して脚が挿入される方向ということもできる。
本明細書中において、「筒状のサポーター本体の周方向」は、サポーター本体の形状の筒形に維持したときの当該筒形の周方向を指す。本明細書中では、「筒状のサポーター本体の周方向」を、単に「周方向」ということがある。本明細書中における「周方向」は、脹脛用サポーターの技術分野において「横方向」と呼ばれることがある方向である。
本明細書中では、脚の腓骨の前側の面を「前面」と称し、腓骨の後側(脹脛側)を「後面」と称する。
〔脹脛用サポーター〕
本実施の形態の脹脛用サポーターは、脚の脹脛を含む部分に装着され、脚の腓骨の前側面(脛の表面)をサポートする脹脛前面部、脚の腓骨の後側面(脹脛の表面)をサポートする脹脛面部、脚の腓骨の前側面において膝側をサポートする膝側前面部、脚の腓骨の後側面において脹脛の膝側をサポートする膝側後面部、脚の腓骨の前側面において脹脛の足首側をサポートする足首側前面部、及び脚の腓骨の後側面において脹脛の足首側をサポートする足首側後面部を含む筒状のサポーター本体を備える。
また、本実施の形態の脹脛用サポーターは、筒状のサポーター本体の軸方向への80%伸長時弾性率が、脹脛前面部をLA、脹脛面部をLB、膝側前面部をLC、膝側後面部をLD、足首側前面部をLE、及び足首側後面部をLFとしたときに、下記式(1)から式(5)を満たす脹脛用サポーターである。
0.7≦(LB/LA) ・・・(1)
1≦(LC/LD) ・・・(2)
1≦(LE/LF) ・・・(3)
1<(LB/LD) ・・・(4)
1<(LB/LF) ・・・(5)
本実施の形態の脹脛用サポーターは、上記構成を有することにより、脹脛の腓腹筋に対する固定感に優れる。また、本実施の形態の脹脛用サポーターは、静脈還流の促進効果が得られる。なお、以下の説明において、腓腹筋の固定感は、脹脛の固定感、及び脚に対する固定感ともいう。
以下、上述した効果(腓腹筋に対する固定感、及び静脈還流の促進効果)に関し、より詳細に説明する。
本発明者等の検討により、脹脛用サポーターにおいれは、弾性率と脹脛用サポーターの脚(腓腹筋)に対する固定感との間には正の相関があることがわかった。即ち、脹脛用サポーターの弾性率を高くするほど、脚に対する着圧を高くすることができ(即ち、脹脛に対する締め付け力を強くすることができ)、その結果、着用者の体感として、脹脛の腓腹筋に対する固定感が向上することがわかった。
更に、本発明者等の検討により、筒状のサポーター本体の軸方向への80伸長時弾性率(以下、軸方向弾性率ともいう)について、脹脛面部の軸方向弾性率LBを、脹脛前面部の軸方向弾性率LAの0.7倍以上とすること(即ち、式(1)を満たすこと)により、脹脛の腓腹筋に対する固定感が効果的に向上することがわかった。
一方、脹脛用サポーターの弾性率と脹脛用サポーターの伸びとの間には負の相関がある。
この点に関し、本実施の形態の脹脛用サポーターでは、膝側後面部の軸方向弾性率LDが膝側前面部の軸方向弾性率LCに等しいか又は膝側前面部の軸方向弾性率LCよりも小さく(1≦(LC/LD)、かつ、膝側後面部の軸方向弾性率LFが足首側前面部の軸方向弾性率LEにE)の等しいか又は足首側前面部の軸方向弾性率LEよりも小さい(1≦こと(LE/LF)により(即ち、式(2)及び式(3)を満たすことにより)、脚の屈伸時における膝側後面部及び足首側後面部の伸びが確保されるので、腓腹筋の固定感を確保しつつ脚の曲げ伸ばし動作容易性が向上する。
より詳細には、脚の腓骨の後側には、脹脛を形成する腓腹筋があり、このため、膝側後面部及び足首側後面部には、足首などの曲げ動作時において伸びが要求される。そこで、本実施の形態では、膝側後面部の軸方向弾性率LD及び足首側後面部の軸方向弾性率LFを、それぞれ、膝側前面部の軸方向弾性率LC及び足首側前面部の軸方向弾性率LEと同様にするか又は膝側前面部の軸方向弾性率LC及び足首側前面部の軸方向弾性率LEよりも低くすることで、膝側後面部及び足首側後面部の伸びが確保され、その結果、脚の屈伸動作容易性が向上する。
本明細書中において、脹脛前面部の軸方向弾性率LAは、脹脛前面部の中心位置(即ち、周方向の中心であってかつ軸方向の中心である位置)を測定中心とする、測定幅(即ち、周方向長さ)15mmの範囲について測定された値を意味する。
脹脛面部の軸方向弾性率LB、膝側前面部の軸方向弾性率LC、膝側後面部の軸方向弾性率LD、足首側前面部の軸方向弾性率LE、及び足首側後面部の軸方向弾性率LFの各々についても同様である。
本明細書中において、「軸方向への80%伸長時弾性率」は、つかみ幅15mm、つかみ間隔15mm、及び引張荷重20Nの条件の引張試験によって測定する。ここで、引張荷重の方向は、サポーター本体の軸方向である。
軸方向への80%伸長時弾性率(軸方向弾性率)を測定するための引張試験は、脹脛用サポーターの一部を、つかみ幅15mm及びつかみ間隔15mmで引張試験機に固定し、15mm/minの引張速度にて引っ張って伸長させ、80%伸長した時点での弾性率(引っ張り応力)を読み取って測定値とする。
また、引張試験は、脹脛用サポーターの一部に対して実施することが困難な場合には、脹脛用サポーターから30mm角の試験片を切り出し、切り出された試験片に対して実施してもよい。
試験回数は5回とし、5回の測定値から、最大値及び最小値を除いた3つの測定値から平均値を求め、この平均値を「軸方向への80%伸長時弾性率(軸方向弾性率)」として採用する。
引張試験の装置は一般的な引張試験機を用いることができるが、例えば、(株)島津製作所製のオートグラフ「AGS−X 1kN」を用いることができる。
式(1)における脹脛前面部の軸方向弾性率LAに対する脹脛面部の軸方向弾性率LBの比(LB/LA)は、式(1)に示すとおり0.7以上である。式(1)における脹脛前面部の軸方向弾性率LAに対する脹脛面部の軸方向弾性率LBの比(LB/LA)は、腓腹筋に関する固定感をより向上させる観点から、0.8以上であることが好ましく、1以上であることがより好ましく、1超であることが更に好ましく、1.1以上であることが特に好ましい。
また、本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、脹脛前面部の軸方向弾性率LA及び脹脛面部の軸方向弾性率LBは、下記式(1a)を満たすことが好ましい。
0.7≦(LB/LA)≦3 ・・・(1a)
式(1a)の左辺(0.7≦(LB/LA))は、前述の式(1)と同義であり、その効果(腓腹筋に関する固定感)及び脹脛前面部の軸方向弾性率LAに対する脹脛面部の軸方向弾性率LBの比(LB/LA)の好ましい下限値も同様である。
また、式(1a)の右辺((LB/LA)≦3)を満たすことにより、腓腹筋に対する固定感がより向上する。
式(1a)における脹脛前面部の軸方向弾性率LAに対する脹脛面部の軸方向弾性率LBの比(LB/LA)は、2以下であることが好ましく、1.5以下であることがより好ましい。
本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、膝側前面部の軸方向弾性率LC、膝側後面部の軸方向弾性率LD、足首側前面部の軸方向弾性率LE、及び足首側後面部の軸方向弾性率LFは、少なくとも下記式(2)及び式(3)を満たし、また、下記式(2a)及び式(3a)の少なくとも一方(好ましくは式(3a)、より好ましくは下記式(2a)及び下記式(3a)の両方)を満たすことが好ましい。
1≦(LC/LD) ・・・(2)
1≦(LE/LF) ・・・(3)
2≦(LC/LD)≦40 ・・・(2a)
2≦(LE/LF)≦40 ・・・(3a)
本実施の形態の脹脛用サポーターが、式(2a)の左辺(2≦(LC/LD))及び式(3a)の左辺(2≦(LE/LF))の少なくとも一方を満たすことにより脚の曲げ伸ばし動作容易性がより向上する。
本実施の形態の脹脛用サポーターが、式(2a)の右辺((LC/LD)≦40)及び式(3a)の右辺((LE/LF)≦40)の少なくとも一方を満たすことにより、膝側後面部及び足首側後面部のずれがより抑制される。
式(2a)における膝側後面部の軸方向弾性率LDに対する膝側前面部の軸方向弾性率LCの比(LC/LD)は、30以下であることが好ましく、20以下であることがより好ましい。
式(3a)における足首側後面部の軸方向弾性率LFに対する足首側前面部の軸方向弾性率LEの比(LE/LF)は、30以下であることが好ましく、20以下であることがより好ましい。
本実施の形態の脹脛用サポーターの好ましい一態様(以下、「第1態様」ともいう)として、脹脛前面部の軸方向弾性率LA、膝側前面部の軸方向弾性率LC、及び足首側前面部の軸方向弾性率LEの各々が、下記式(17)及び下記式(18)の少なくとも一方(好ましくは下記式(18)、より好ましくは下記式(17)及び下記式(18)の両方)を満たす態様が挙げられる。
1<(LA/LC) ・・・(17)
1<(LA/LE) ・・・(18)
第1態様は、脹脛前面部の軸方向弾性率LAを、相対的に、膝側前面部の軸方向弾性率LC及び足首側前面部の軸方向弾性率LEの少なくとも一方(好ましくは両方)よりも高くする態様である。
第1態様によれば、着用者の体感として、腓腹筋に対する固定感がより効果的に向上する。即ち、第1態様は、特に、脚の前面に対する固定感を重視する場合に好適である。
第1態様の脹脛用サポーターでは、軸方向弾性率について、脹脛前面部、脹脛面部、膝側前面部、及び膝側後面部を高いものから順に並べた場合に、脹脛前面部及び脹脛面部のいずれか一方、脹脛前面部及び脹脛面部の他方、膝側前面部、膝側後面部の順となることが好ましい。
また、第1態様の脹脛用サポーターにおいて、軸方向弾性率について、脹脛前面部、脹脛面部、足首側前面部、及び足首側後面部を高いものから順に並べた場合に、脹脛前面部及び脹脛面部のいずれか一方、脹脛前面部及び脹脛面部の他方、足首側前面部、足首側後面部の順となることが好ましい。
第1態様において、脹脛前面部の軸方向弾性率LA、膝側前面部の軸方向弾性率LC、及び足首側前面部の軸方向弾性率LEは、下記式(17a)及び下記式(18a)の少なくとも一方(好ましくは下記式(18a)、より好ましくは下記式(17a)及び下記式(18a)の両方)を満たすことが好ましい。
1<(LA/LC)≦5 ・・・(17a)
1<(LA/LE)≦5 ・・・(18a)
第1態様の脹脛用サポーターが、式(17a)の左辺(1<(LA/LC))及び式(18a)の左辺(1<(LA/LE))の少なくとも一方を満たすことにより、腓腹筋に対する固定感が向上する。
第1態様において、膝側後面部の軸方向弾性率に対する脹脛前面部の軸方向弾性率LAの比(LA/LC)としては、腓腹筋に対する固定感をより向上させる観点から、1.5以上が好ましく、2以上がより好ましい。
第1態様において、足首側前面部の軸方向弾性率LEに対する脹脛前面部の軸方向弾性率の比(LA/LE)としては、腓腹筋に対する固定感をより向上させる観点から、1.5以上が好ましく、2以上がより好ましい。
第1態様の脹脛用サポーターが、式(17a)の右辺((LA/LC)≦5)及び式(18a)の右辺((LA/LE)≦5)の少なくとも一方を満たすことにより、腓腹筋に対する過度の締め付け(圧迫)がより抑制される。
本実施の形態の脹脛用サポーターの、第1態様とは別の好ましい一態様(以下、「第2態様」ともいう)として、脹脛前面部の軸方向弾性率LA、膝側前面部の軸方向弾性率LC、及び足首側前面部の軸方向弾性率LEにおいて、下記式(17b)及び下記式(18b)の少なくとも一方(好ましくは下記式(18b)、より好ましくは下記式(17a)及び下記式(18b)の両方)を満たす態様も挙げられる。
0.2≦(LA/LC)≦1 ・・・(17b)
0.2≦(LA/LE)≦1 ・・・(18b)
第2態様は、脹脛前面部の軸方向弾性率LAを、相対的に、膝側前面部の軸方向弾性率LC及び足首側前面部の軸方向弾性率LEの少なくとも一方(好ましくは両方)以下とする態様である。
第2態様によれば、着用者の体感として、脚(腓腹筋)の曲げ伸ばし動作容易性がより効果的に向上する。即ち、第2態様は、特に、脚(腓腹筋)の曲げ伸ばし動作容易性を重視する場合に好適である。
本実施の形態の脹脛用サポーターの、第1態様及び第2態様とは別の好ましい一態様(以下、「第3態様」ともいう)として、脹脛前面部の軸方向弾性率LA、膝側前面部の軸方向弾性率LC)、及び足首側前面部の軸方向弾性率LEにおいて、第1態様における式(17)及び第2態様における式(18b)を満たす態様が挙げられる。
第3態様では、脹脛前面部の軸方向弾性率LA、膝側前面部の軸方向弾性率LC、及び足首側前面部の軸方向弾性率LEが、(LC)<(LA)≦(LE)となる。
第3態様によれば、着用者の体感として、膝関節の曲げ伸ばし動作容易性がより効果的に向上する。即ち、第3態様は、第2態様と同様に、特に、脚(腓腹筋)の曲げ伸ばし動作容易性を重視する場合に好適である。
本実施の形態の脹脛用サポーター(上記第1〜第3態様の脹脛用サポーターを含む。以下同じ。)において、膝側前面部の軸方向弾性率LC、膝側後面部の軸方向弾性率LD、足首側前面部の軸方向弾性率LE、及び足首側後面部の軸方向弾性率LFは、下記式(19)及び下記式(20)の少なくとも一方を満たすことが好ましい。これにより、脚の曲げ伸ばし動作容易性がより向上する。
1<(LE/LD) ・・・(19)
1<(LC/LF) ・・・(20)
式(19)における膝側後面部の軸方向弾性率LDに対する足首側前面部の軸方向弾性率LEの比(LE/LD)は、40以下であることが好ましい。また、式(20)における足首側後面部の軸方向弾性率LFに対する膝側前面部の軸方向弾性率LCの比(LC/LF)は、40以下であることが好ましい。
本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、脹脛面部、膝側後面部、及び足首側後面部は、脹脛面部の軸方向弾性率LB、膝側後面部の軸方向弾性率LD、及び足首側後面部の軸方向弾性率LFが、式(4)及び式(5)を満たす。また、軸方向弾性率LB、LD、LFは、下記式(6)及び式(7)を満たすことが好ましい。
1<(LB/LD) ・・・(4)
1<(LB/LF) ・・・(5)
10≦(LB/LD)≦50 ・・・(6)
10≦(LB/LF)≦50 ・・・(7)
本実施の形態の脹脛用サポーターが、式(6)の左辺(10≦(LB/LD))及び式(7)の左辺(10≦(LB/LF))の少なくとも一方を満たすことにより、脹脛に対する固定感がより向上する。
本実施の形態の脹脛用サポーターが、式(6)の右辺((LB/LD)≦50)及び式(7)の右辺((LB)/LF)≦50)の少なくとも一方を満たすことにより、脚の脹脛から膝側、及び脹脛から足首側への血流が促進される。これにより、膝側後面部及び足首側後面部の少なくとも一方のずれ(着用時のずれ。以下同じ。)がより抑制される。しかも、脹脛から膝側(膝裏側)への血流を促進できて、静脈還流を促進できる。
本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、膝側後面部のずれをより抑制する観点から、膝側後面部の軸方向弾性率LDは、0.001MPa以上であることが好ましく、0.01MPa以上であることがより好ましい。
また、本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、膝側後面部は、軸方向弾性率LDが、0.1MPa以下であることが好ましく、0.08MPa以下であることがより好ましい。
本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、足首側後面部のずれをより抑制する観点から、足首側後面部の軸方向弾性率LFは、0.001MPa以上であることが好ましく、0.01MPa以上であることがより好ましい。
また、本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、足首側後面部は、軸方向弾性率LFが0.1MPa以下であることが好ましく、0.08MPa以下であることがより好ましい。
また、本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、脹脛に対する過度の締め付け(圧迫)をより抑制し、着用時の快適性をより向上させる観点から、脹脛面部は、軸方向弾性率LBが1.0MPa以下であることが好ましく、0.7MPa以下であることがより好ましい。
また、本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、脹脛の固定感をより向上させる観点から、脹脛面部の軸方向弾性率LBが0.05MPa以上であることが好ましく、0.3MPa以上であることがより好ましい。
本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、膝側前面部のずれをより抑制する観点から、膝側面前部の軸方向弾性率LCは、0.001MPa以上であることが好ましく、0.5MPa以上であることがより好ましい。また、本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、膝側前面部の軸方向弾性率LCは、1.9MPa以下であることが好ましく、1.2MPa以下であることが寄り好ましい。
本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、足首側前面部のずれをより抑制する観点から、足首側前面部の軸方向弾性率LEは、0.001MPa以上であることが好ましく、0.5MPa以上であることがより好ましい。また、本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、足首側前面部の軸方向弾性率LEは、1.9MPa以下であることが好ましく、1.2MPa以下であることが寄り好ましい。
本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、脹脛に対する過度の締め付け(圧迫)をより抑制し、着用時の快適性をより向上させる観点から、脹脛前面部は、軸方向弾性率LAが0.8MPa以下であることが好ましく、0.6MPa以下であることがより好ましい。また、本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、脹脛の固定感をより向上させる観点から、脹脛前面部の軸方向弾性率LAは、0.1MPa以上であることが好ましく、0.3MPa以上であることがより好ましい。
一方、本実施の形態の脹脛用サポーターは、筒状のサポーター本体の周方向への80%伸長時弾性率(以下、周方向弾性率ともいう)が、脹脛前面部をHA、脹脛面部をHB、膝側前面部をHC、膝側後面部をHD、下記式(9)及び式(10)を満たす脹脛用サポーターである。
1<(HA/HC) ・・・(9)
1<(HB/HD) ・・・(10)
本実施の形態の脹脛用サポーターは、上記構成を有することにより、脹脛側から膝(膝裏側)への血流を促進できる。これにより、本実施の形態の脹脛用サポーターでは、脚の脹脛における静脈還流を促進する脹脛への圧迫序列が構成されて、静脈還流が促進される。
本明細書中、周方向弾性率は、サポーター本体の周方向への80%伸長時弾性率をさす。周方向弾性率の測定方法は、試験方向を周方向とすること以外は軸方向弾性率(軸方向への80%伸長時弾性率)の測定方法と同様である。また、脹脛面部の周方向弾性率HB、膝側前面部の周方向弾性率HC、膝側後面部の周方向弾性率HD、足首側前面部の周方向弾性率HE、及び足首側後面部の周方向弾性率HFの各々についても同様である。
式(9)における膝側前面部の周方向弾性率HCに対する脹脛前面部の周方向弾性率HAの比(HA/HC)が1を超えることで、膝側前面部の圧迫力よりも脹脛前面部の圧迫力が大きくなる。また、式(10)における膝側後面部の周方向弾性率HDに対する脹脛面部の周方向弾性率HBの比(HB/HD)が1を超えることで、膝側後面部の圧迫力よりも脹脛面部の圧迫力が大きくなる。このために、脹脛側から膝側へ向けた血流、特に静脈の血流(静脈還流)が促進される。
本実施の形態の脹脛用サポーターは、膝側後面部の周方向弾性率HDに対する脹脛前面部の周方向弾性率HAの比(HA/HD)が1を超える(下記、式(11)を満たす)ことが好ましい。また、本実施の形態の脹脛用サポーターは、膝側前面部の周方向弾性率HCに対する脹脛面部の周方向弾性率HBの比(HB/HC)が1を超える(式(12)を満たす)ことが好ましい。
1<(HA/HD) ・・・(11)
1<(HB/HC) ・・・(12)
これにより、脹脛を全周に渡って膝側に圧迫できて、静脈還流がより促進される。
本実施の形態の脹脛用サポーターは、脹脛前面部、脹脛面部、膝側前面部、及び膝側後面部の間において、式(9)〜式(12)を満たすことで、静脈の末梢側から中枢側に向かい漸減的に圧迫を与えることができるので、より一層効果的に静脈還流が促進される。
本実施の形態の脹脛用サポーターは、脹脛前面部、脹脛面部、足首側前面部、足首側後面部の間において、周方向弾性率HA、HB、HE、HFが下記(13)式及び式(14)の少なくとも一方を満たすことが好ましく、式(13)及び式(14)の双方を満たすことがより好ましい。式(13)及び式(14)を満たすことで、脹脛から足首側への血流が促進される。
1<(HA/HE) ・・・(13)
1<(HB/HF) ・・・(14)
また、本実施の形態の脹脛用サポーターは、脹脛前面部、脹脛面部、足首側前面部、足首側後面部の間において、周方向弾性率が下記(15)式及び式(16)の少なくとも一方を満たすことが好ましく、式(15)及び式(16)の双方を満たすことがより好ましい。式(15)及び式(16)を満たすことで、脹脛から足首側への血流がより促進される。
1<(HA/HF) ・・・(15)
1<(HB/HE) ・・・(16)
本実施の形態の脹脛用サポーターは、脹脛前面部、脹脛面部、足首側前面部、及び足首側後面部の間において、式(13)〜式(16)を満たすことで、足首関節の動作容易性が一層向上される。
本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、脹脛前面部のずれを抑制する観点から、脹脛前面部の周方向弾性率HAは、0.01MPa以上であることが好ましく、0.1MPa以上であることがより好ましい。
また、本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、脹脛前面部の周方向弾性率HAは、0.7MPa以下であることが好ましく、0.5MPa以下であることがより好ましい。
本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、腓腹筋(脹脛)の固定感を向上する観点から、脹脛面部の周方向弾性率HBは、0.01MPa以上であることが好ましく、0.1MPa以上であることがより好ましい。
また、本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、腓腹筋(脹脛)の締め付け過ぎを抑制する観点から、脹脛面部の周方向弾性率HBは、0.5MPa以下であることが好ましく、0.3MPa以下であることがより好ましい。
本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、膝側前面部のずれをより抑制する観点から、膝側面前部の周方向弾性率HCは、0.01MPa以上であることが好ましく、0.1Pa以上であることがより好ましい。また、本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、膝側前面部の周方向弾性率HCは、0.5MPa以下であることが好ましく、0.3MPa以下であることが寄り好ましい。
本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、膝側後面部のずれをより抑制する観点から、膝側後面部の周方向弾性率HDは、0.01MPa以上であることが好ましく、0.1MPa以上であることがより好ましい。また、本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、膝側後面部は、周方向弾性率HDが、0.3MPa以下であることが好ましく、0.2MPa以下であることがより好ましい。
本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、足首側前面部のずれをより抑制する観点から、足首側前面部の周方向弾性率HEは、0.01MPa以上であることが好ましく、0.1MPa以上であることがより好ましい。また、本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、足首側前面部の周方向弾性率HEは、0.5MPa以下であることが好ましく、0.3MPa以下であることがより好ましい。
本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、足首側後面部のずれをより抑制する観点から、足首側後面部の周方向弾性率HFは、0.01MPa以上であることが好ましく、0.1MPa以上であることがより好ましい。また、本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、足首側後面部は、周方向弾性率HFが0.3MPa以下であることが好ましく、0.2MPa以下であることがより好ましい。
一方、本実施の形態における脹脛前面部は、周方向弾性率HAに対する軸方向弾性率LAの比(LA/HA)が、0.4以上であることが好ましく、0.5以上であることがより好ましく、0.7以上であることが更に好ましく、1以上であることが更に好ましく、1を超えることが更に好ましい。
脹脛前面部の周方向弾性率HAに対する軸方向弾性率LAの比(HA/LA)が0.5以上であると、脹脛に対する固定感がより向上する。
脹脛前面部の周方向弾性率HAに対する軸方向弾性率LAの比(HA/LA)としては、脹脛に対する固定感をより向上させる観点から、1.2以上が更に好ましく、1.5以上が更に好ましい。
一方、脹脛前面部の周方向弾性率HAに対する軸方向弾性率LAの比(HA/LA)としては、脹脛に対するフィット感をより向上させる観点から、5.0以下が好ましく、4.0以下がより好ましく、3.0以下が特に好ましい。
本実施の形態における脹脛面部は、周方向弾性率HBに対する軸方向弾性率LBの比(LB/HB)が1を超える(下記式(8)を満たす)。
1<(LB/HB) ・・・(8)
本実施の形態の脹脛用サポーターは、脹脛面部、膝側後面部、及び足首側後面部において、式(8)を満たすと共に、前述の式(4)及び式(5)を満たすことで、膝側後面部と足首側後面部との間で脹脛面部が腓腹筋を支持することができるので、腓腹筋(脹脛)の固定感がより一層向上される。
脹脛面部における周方向弾性率HBに対する軸方向弾性率LBの比(LB/HB)としては、腓腹筋の固定感をより向上させる観点から、1.5以上(1.5≦(LB/HB))が好ましく、2.0以上(2.0≦(LB/HA))がより好ましい。
一方、脹脛面部における周方向弾性率HBに対する軸方向弾性率LBの比(LB/HB)としては、脹脛に対するフィット感をより向上させる観点から、6.0以下が好ましく、5.0以下がより好ましい。
本実施の形態における膝側後面部は、周方向弾性率HDに対する軸方向弾性率LDの比(LD/HD)が1未満であることが好ましい。これにより、脚の曲げ伸ばし動作容易性がより向上する。
膝側後面部における周方向弾性率HDに対する軸方向弾性率LDの比(LD/HD)としては、脚の曲げ伸ばし動作容易性をより向上させる観点から、0.8以下が好ましく、0.5以下がより好ましく、0.4以下が特に好ましい。
また、膝側後面部における周方向弾性率HDに対する軸方向弾性率LDの比(LD/HD)としては、製造適性の観点から、0.1以上が好ましい。
本実施の形態における足首側後面部は、周方向弾性率HFに対する軸方向弾性率LFの比(LF/HF)が1未満((LF/HF)<1)であることが好ましい。これにより、脚の曲げ伸ばし動作容易性がより向上する。
足首側後面部における周方向弾性率HFに対する軸方向弾性率LFの比(LF/HF)としては、脚の曲げ伸ばし動作容易性をより向上させる観点から、0.8以下が好ましく、0.5以下がより好ましく、0.4以下が特に好ましい。
本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、脹脛前面部の編成組織、脹脛面部の編成組織、膝側前面部の編成組織、膝側後面部の編成組織、足首側前面部の編成組織、及び足首側後面部の編成組織が、いずれも浮き編み組織を含む編成組織であることが好ましい。
上記各部の編成組織が浮き編み組織を含む編成組織である場合には、脹脛用サポーターの製造時、各部間で浮き糸の密度や分布を変化させることにより各部の軸方向弾性率を容易に調整できる。このため、式(1)〜式(5)を満たす脹脛用サポーターを製造し易い。
また、本実施の形態の脹脛用サポーターにおいて、膝側後面部及び足首側後面部は、いずれも凹凸組織領域を含むことが好ましい。この態様によれば、特に、前述の式(6)及び式(7)の少なくとも一方を達成し易い。
ここで、凹凸組織領域とは、凹凸形状を有する組織である凹凸組織を含む領域である。凹凸組織領域に含まれる凹凸組織としては、編物組織(以下、「編物」ともいう)、織物組織(以下、「織物」ともいう)、樹脂シート(例えば、フィルムなど)などが挙げられる。これらの中でも、凹凸組織としては、編物や織物を用いることが好ましく、編物を用いることがより好ましい。また、凹凸組織領域には、単一の凹凸組織を用いてもよく、複数の凹凸組織を組合せて用いてもよい。
また、凹凸組織を含む凹凸組織領域としては、着用時の違和感低減、通気性向上、及び動作追従性向上の観点から、凹凸編地を含む凹凸編地領域、凹凸織物を含む凹凸織物領域、又は、凹凸編地と凹凸織物とを含む凹凸組織領域が好ましく、凹凸編地を含む凹凸編地領域がより好ましい。
凹凸編地領域とは、凹凸形状を有する編み組織である凹凸編地を含む領域である。凹凸編地領域に含まれる凹凸編地としては、単一の凹凸編地であってもよく、2種以上の凹凸編地であってもよい。
凹凸編地領域の面積としては、着用時の伸張した状態での凹凸編地領域の面積が、4cm以上であることが好ましく、6cm以上であることがより好ましい。
また、凹凸編地領域の周方向長さは、脹脛用サポーター部の全周長さ(詳しくは、凹凸編地領域を横切る全周の長さ)の1/6以上の長さであることが好ましく、1/3以上の長さであることがより好ましい。
凹凸編地領域の周方向長さとは、凹凸編地領域が周方向に分割して配置される場合には、周方向に重複なく寄せ集めた場合の総周方向長さをいう。
凹凸編地領域は、一端側領域及び/又は他端側領域中に複数配置されていてもよい。一端側領域及び/又は他端側領域中に複数の凹凸編地領域を配置する場合、その配置は特に限定されない。
凹凸編地領域の形状及び隣接する領域との境界ラインの形状は、特に限定されない。これらは、デザイン性の観点から、適宜設計できる。
凹凸編地領域は、タックの繰り返し編み組織を含むことが好ましい。タックの繰り返し編みとは、タック編みを繰り返して編成する編成方法を意味する。凹凸編地領域が、タックの繰り返し編み組織を含む場合には、伸縮性を調整することがより容易となる。
また、凹凸編地領域における凹凸編地は、フロート編み組織を含むことも好ましい。凹凸編地におけるフロート編み組織は、フロート編み組織以外の編み組織より伸び縮みし易い。フロート編み組織を含む凹凸編地が柔らかい理由は、着用時に凹凸編地領域が伸びた場合においても凹凸編地におけるフロート編み組織に伸び代(即ち、凹凸)が残るためと考えられる。この伸び代が肌に触れた時に、柔らかい感触を与える。また、凹凸編地の製造し易さの観点からもフロート編み組織を配することにより凹凸編地を形成することが好ましい。
また、凹凸編地領域における凹凸編地は、弾性糸によって編成されることが好ましく、上記凹凸編地は、弾性糸を用いたフロート編み組織を含む凹凸編地であることがより好ましい。弾性糸を用いることで凹凸編地をより柔らかくすることができる。
弾性糸としては、ポリウレタン、ポリオレフィン系エラストマー、天然ゴム、シリコーンなどが挙げられる。この中でも、より弾性に優れる観点から、ポリウレタン、ポリオレフィン系エラストマー、天然ゴムが好ましい。
脹脛用サポーターを丸編みによって一体的に製造する際の製造適性にも優れる観点からは、軸方向にフロート編み組織を配することが好ましい。
また、凹凸編地領域は、長尺形状の凹部を有することが好ましい。ここでいう長尺形状は、言うまでも無く、平面視における凹部の形状である。
凹凸編地領域のうち、特に凹部の底部分は、伸びやすい性質を有する。このため、長尺形状の凹部を有する凹凸編地領域は、この凹部の幅方向に伸びやすい性質を有する。従って、凹凸編地領域が長尺形状の凹部を有することにより、凹凸編地領域全体が伸び易くなるので、動作追従性がより向上する。
凹凸編地領域は、長尺形状の凹部を複数有することが好ましい。
凹凸編地領域は、長尺形状の凹部を複数有し、これら複数の凹部の各々は、長さ方向が、筒型の関節用サポーター部の周方向に対して略平行であることが好ましい。この場合、長尺形状の凹部の幅方向が脹脛用サポーターの軸方向に対応する。このため、凹凸編地領域が脹脛用サポーターの軸方向に伸び易くなるので、動作追従性がより向上する。
凹凸編地領域が、上記長さ方向を有する長尺形状の凹部を複数有することは、脹脛用サポーターを丸編みによって製造する際の製造適性にも優れる点でも有利である。詳細には、脹脛用サポーターを丸編みによって製造する際、フロート編みによって周方向の編目を1目以上飛ばして編むことにより、上記長尺形状の凹部(即ち、その長さ方向が、関節用サポーター部の周方向に対して略平行である長尺形状の凹部)を容易に製造できる。
一方、脹脛前面部は、筒状のサポーター本体の軸方向に20Nの荷重で伸長させたときの該軸方向の伸長率(以下、単に「20N軸方向伸長率」ともいう)が、50%〜500%であることが好ましい。
脹脛前面部の20N軸方向伸長率が50%以上であると、脚の曲げ伸ばし動作容易性がより向上する。膝前面部の20N軸方向伸長率が500%以下であると、脹脛の固定感がより向上する。また、脹脛前面部の20N軸方向伸長率は、腓腹筋の固定感をより向上させる観点から、400%以下が好ましく、300%以下がより好ましく、200%以下が特に好ましい。
本明細書中において、脹脛前面部の20N軸方向伸長率は、脹脛前面部の中心位置(即ち、周方向の中心であってかつ軸方向の中心である位置)を測定中心とする、測定幅(即ち、周方向長さ)15mmの範囲について測定された値を意味する。
後述する膝側後面部の20N軸方向伸長率及び足首側サポート部の20N軸方向伸長率についても同様である。
本明細書中において、「20N軸方向伸長率」は、つかみ幅15mm、つかみ間隔15mm、及び引張荷重20Nの条件の引張試験によって測定する。ここで、引張荷重の方向は、サポーター本体の軸方向である。
「20N軸方向伸長率」は、下記式により算出される値を指す。
20N軸方向伸長率(%) = (L20/L)×100
〔上式において、Lは、初期(即ち非伸長時)のつかみ間隔を指し、具体的には、15mmである。L20は、20Nの引張荷重が印加された状態(即ち伸長時)でのつかみ間隔を指す。〕
20N軸方向伸長率を測定するための引張試験は、脹脛用サポーターの一部を、つかみ幅15mm及びつかみ間隔15mmで引張試験機に固定し、15mm/minの引張速度にて行う。
また、引張試験は、脹脛用サポーターの一部に対して実施することが困難な場合には、脹脛用サポーターから30mm角の試験片を切り出し、切り出された試験片に対して実施してもよい。
試験回数は5回とし、5回の測定値から、最大値及び最小値を除いた3つの測定値から平均値を求め、この平均値を「20N軸方向伸長率」として採用する。
引張試験の装置は一般的な引張試験機を用いることができるが、例えば、(株)島津製作所製のオートグラフ「AGS−X 1kN」を用いることができる。
膝側後面部は、20N軸方向伸長率が、150%〜850%であることが好ましい。
膝側後面部の20N軸方向伸長率が150%以上であると、膝関節の曲げ伸ばし動作容易性がより向上する。膝側後面部の20N軸方向伸長率が850%以下であると、膝側後面部のずれがより抑制される。
足首側後面部は、20N軸方向伸長率が、150%〜850%であることが好ましい。
足首側後面部の20N軸方向伸長率が150%以上であると、脚の曲げ伸ばし動作容易性がより向上する。
足首側後面部の20N軸方向伸長率が850%以下であると、脛側後面部のずれがより抑制される。
筒状のサポーター本体は、丸編みによって連続的に製造されたものであることが好ましい。
これにより、筒状のサポーター本体を構成する各部が別個に製造され、次いでこれらを縫い合わせた場合と比較して、縫い目によって形成された突起部による違和感を生じることなく、脹脛用サポーターの着用時のフィット感がより向上するという効果が奏される。更に、上記各部が、丸編みによって連続的に製造されたものであると、筒状のサポーター本体の全体の伸長率を確保し易いという効果も奏される。
また、筒状のサポーター本体の構造に着目すると、上述した着用時のフィット感及び伸長率の確保の観点から、筒状のサポーター本体は、シームレス構造を有することが好ましい。ここで、シームレス構造とは、軸方向の縫い目(例えば、縫い合わせにより筒形状を形成するための縫い目)も周方向の縫い目(例えば、各部を縫い合わせるための縫い目)も無い一体型の構造を意味する。
シームレス構造の筒状のサポーター本体は、例えば、筒状のサポーター本体を、丸編みによって連続的に製造することにより形成できる。
本実施の形態の脹脛用サポーターは、更に、筒状のサポーター本体に対して膝側に配置された膝側口ゴム部と、筒状のサポーター本体に対して足首側に配置された足首側口ゴム部と、を備えることが好ましい。これにより、脹脛用サポーターのずれ落ちやめくれがより効果的に抑制される。
本実施の形態の脹脛用サポーターが膝側口ゴム部及び足首側口ゴム部を備える場合、膝側口ゴム部及び足首側口ゴム部は、それぞれ、縫い合わせによってサポーター本体と接続されていてもよいし、それぞれ、丸編みによってサポーター本体とともに連続的に製造されていてもよい。
また、少なくとも上記膝側口ゴム部の裏面(即ち、脚との対向面。以下同じ。)の少なくとも一部には、脹脛用サポーターのずれ落ち抑制の観点から、樹脂層(例えば、シリコーンゴム層、アクリル樹脂層、アクリルウレタン樹脂層等)が設けられていることが好ましい。樹脂層は、例えば印刷によって形成できる。樹脂層は、足首側口ゴム部の裏面に設けられていてもよい。
なお、脹脛用サポーターは、上記以外のその他の部材を備えていてもよい。
その他の部材としては、例えば脹脛の脇(脛の脇)に対応する位置に設けられ、適度に脹脛(腓腹筋)の動きを制御することによって脹脛を保護する棒状の支持部材(ステー);サポーター本体を脚に固定するための固定ベルト;等が挙げられる。
特に、膝側口ゴム部の表面(脚との対向面に対して反対側の面)に固定ベルトを備えることにより、脹脛用サポーターのずれ落ちをより効果的に抑制できる。固定ベルトは、脚に対する締め付け力を調整する部材(例えば面ファスナー)を備えることが好ましい。
〔脹脛用サポーターの具体例〕
次に、図面を参照しながら、本実施の形態の具体例について説明するが、本実施の形態は、以下の具体例に限定されることはない。
図1は、具体例に係る脹脛用サポーター10の概略構成が斜視図にて示されており、図2には、脹脛用サポーター10の着用状態が側面図にて示されている。なお、図1では、脹脛用サポーター10の軸方向の上方が矢印UPにて示され、脹脛用サポーター10の周方向が矢印Rにて示されている。
本明細書中において、「前方(前方向)」とは、脹脛側から脛側に向かう方向に対応し、「上方(上方向)」とは、足首側から膝側に向かう方向に対応している。
図2に示すように、本具体例に係る脹脛用サポーター10は、人の脚12の脛14及び脹脛16において、膝18側から足首20側の範囲に装着される。
図1及び図2に示す如く、本具体例に係る脹脛用サポーター10は、筒状のサポーター本体22を備えている。サポーター本体22は、脹脛16の前面(脛14側の面)をサポートする脹脛前面部24、脹脛16側の面をサポートする脹脛面部26、脚12の脛14(前面)において膝18側をサポートする膝側前面部28、脚12の脹脛16(後面)側において膝18側をサポートする膝側後面部30、脚12の脛14(前面)において足首20側をサポートする足首側前面部32、及び脚12の脹脛16(後面)側において足首20側をサポートする足首側後面部34から構成されている。
また、サポーター本体22は、脹脛前面部24と脹脛面部26とからなる筒状部分により脹脛サポート部36が形成され、膝側前面部28及び膝側後面部30からなる筒状部分により膝側サポート部38が形成され、足首側前面部32及び足首側後面部34からなる筒状部分により足首側サポート部40が形成されている。
脹脛用サポーター10は、サポーター本体22(膝側サポート部38)に対して膝18側に配置された膝側口ゴム部42と、筒状のサポーター本体22(足首側サポート部40)に対して足首20側に配置された足首側口ゴム部44と、を備えている。
本具体例では、上述した各部が一体化されて、筒状の脹脛用サポーター10が構成されている。
更に、本具体例では、脹脛前面部24、脹脛面部26、膝側前面部28、膝側後面部30、足首側前面部32、及び足首側後面部34の各部の軸方向弾性率LA、LB、LC、LD、LE、LF及び周方向弾性率HA、HB、HC、HD、HE、HFが前述の式(1)〜式(16)を満たしている。なお、各部の軸方向弾性率及び周方向弾性率のより好ましい範囲は、前述のとおりである。
脹脛用サポーター10において、各部の境界線は、外見上、必ずしも明確である必要はない。各部の境界線が外見上明確でない場合であっても、各部の境界線は、各部の弾性率(軸方向弾性率、周方向弾性率)の差によって区別することができる。
脹脛用サポーター10において、膝側口ゴム部42、サポーター本体22、及び足首側口ゴム部44は、丸編みによって連続的に製造されており、シームレス構造を有している。これにより、着用時のフィット感に特に優れたものとなっている。
但し、本実施の形態はこの一例に限られず、各部を単独の部材として別々に製造しておき、次いで各部を縫い合わせることによってサポーター本体を製造しても構わない。
また、膝側口ゴム部42、サポーター本体22、及び足首側口ゴム部44を含めた脹脛用サポーター10の全体又は一部を、丸編みによって連続的に製造してもよい。即ち、脹脛用サポーター10の全体又は一部の構造がシームレス構造となっていてもよい。
脹脛用サポーター10の材質としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリオレフィン系エラストマー、ポリアミド、レーヨン、アクリル、キュプラ、アセテート、プロミックス、アラミド、シリコーンなどの化繊;綿、羊毛、絹、麻、レーヨンなどの天然繊維;天然ゴム;ポリ塩化ビニル;等が挙げられる。
中でも、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリオレフィン系エラストマー、シリコーン、又は天然ゴムが好ましく、長期耐久性の観点から、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィン、又はポリオレフィン系エラストマーがより好ましい。
脹脛用サポーター10の紡糸としては、モノフィラメント;マルチフィラメント;ウレタン又はゴムを被覆したSCY(Single Covering Yarn);ウレタン又はゴムを被覆したDCY(Double Covering Yarn);等が挙げられる。
サポーター本体22は、脹脛前面部24の編成組織、脹脛面部26の編成組織、膝側前面部28の編成組織、膝側後面部30の編成組織、足首側前面部32の編成組織、及び足首側後面部34の編成組織は、前述のとおり、いずれも浮き編み組織を含む編成組織であることが好ましい。
膝側口ゴム部42及び足首側口ゴム部44の編み組織としては、ゴム編み組織又はノンラン編み組織が好ましい。
脹脛用サポーター10の編み組織の表面には、樹脂が含浸されていてもよいし、印刷が施されていてもよい。
また、脹脛用サポーター10は、編み組織以外のその他の組織を含んでいてもよい。
その他の組織としては、ネオプレンゴムを含む組織、ネオプレンゴム積層体を含む組織等が挙げられる。
脹脛用サポーター10の、材質、紡糸、及び編み組織については、例えば、特開2011−130784号公報、特開2007−9362号公報、特開2010−13765号公報、特開2000−116697号公報、特開2007−54126号公報等に記載の公知の材質、紡糸、及び編み組織を参照してもよい。
次に、脹脛用サポーター10の好ましい大きさを、図1を参照しながら説明する。
なお、本明細書中における軸方向長さは、非伸長時の軸方向長さを意味し、本明細書中における平均周長は、非伸長時の平均周長を意味する。
脹脛前面部24及び脹脛面部26からなる脹脛サポート部36の軸方向長さL1は、60mm〜200mmが好ましく、80mm〜180mmがより好ましい。
膝側前面部28及び膝側後面部30からなる膝側サポート部38の軸方向長さL2は、30mm〜200mmが好ましく、30mm〜150mmがより好ましい。
足首側前面部32及び足首側後面部34からなる足首側サポート部40の軸方向長さL3は、30mm〜200mmが好ましく、30mm〜150mmがより好ましい。
膝側口ゴム部42の軸方向長さL4は、10mm〜100mmが好ましく、10mm〜80mmがより好ましく、20mm〜70mmが特に好ましい。
足首側口ゴム部44の軸方向長さL5は、10mm〜100mmが好ましく、10mm〜80mmがより好ましく、20mm〜70mmが特に好ましい。
脹脛用サポーター10(全体)の軸方向長さは、140mm〜760mmが好ましく、180mm〜620mmがより好ましい。
本明細書中において、軸方向長さは、下記式で表される値である。
軸方向長さ = (軸方向の最大長さ+軸方向の最小長さ)/2
脹脛サポート部36の平均周長は、100mm〜300mmが好ましく、150mm〜280mmがより好ましい。
膝側サポート部38の平均周長は、100mm〜400mmが好ましく、150mm〜350mmがより好ましい。
足首側サポート部40の平均周長は、100mm〜350mmが好ましく、100mm〜300mmがより好ましい。
膝側口ゴム部42の平均周長は、180mm〜350mmが好ましく、180mm〜320mmがより好ましく、200mm〜320mmが特に好ましい。
足首側口ゴム部44の平均周長は、100mm〜350mmが好ましく、120mm〜300mmがより好ましい。
ここで、平均周長は、下記式で表される値である。
平均周長 = (最大周長+最小周長)/2
膝側口ゴム部42と足首側口ゴム部44とは、平均周長が膝側口ゴム部42より足首側口ゴム部44が小さいことが好ましく、これに合わせて、足首側サポート部40の平均周長が脹脛16側から足首20へいくに従って徐々に短く(小さく)されていることが好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
上述した脹脛用サポーター10と同様の構成を有するサポーターXを作製した。
サポーターXは、膝側口ゴム部、筒状のサポーター本体、及び足首側口ゴム部を、丸編みによって連続的に編成することにより製造した。
筒状のサポーター本体は、編成組織を浮き編み組織を含む編成組織とした。この際、筒型のサポーター本体を構成する各部(脹脛前面部、脹脛面部、膝側前面部、膝側後面部、足首側前面部、及び足首側後面部の間で、浮き糸の密度及び分布を変化させることにより、各部の軸方向弾性率が式(1)〜式(16)、式(17)、及び式(18)を満たすようにした。
また、膝側口ゴム部及び足首側口ゴム部の編成組織は、いずれもノンラン編み組織とした。
サポーターXの材質は、ナイロン及びポリウレタンである。
サポーターXの非伸長時のサイズは以下のとおりである。
・脹脛サポート部 ・・・ 軸方向長さ130mm、平均周長220mm
・膝側サポート部 ・・・ 軸方向長さ50mm、平均周長208mm
・足首脛側サポート部 ・・・ 軸方向長さ45mm、平均周長195mm
・膝側口ゴム部 ・・・ 軸方向長さ30mm、平均周長280mm
・足首側口ゴム部 ・・・ 軸方向長さ20mm、平均周長240mm
上記サポーターXの各部について、軸方向への80%伸長時弾性率(軸方向弾性率)、周方向への80%伸長時弾性率(周方向弾性率)、20N軸方向伸長率、及び20N周方向伸長率の測定を行った。
80%軸方向弾性率、80%周方向弾性率、及び20N軸方向伸長率の測定方法は前述したとおりである。
20N周方向伸長率の測定方法は、測定方向を周方向とすること以外は、20N軸方向伸長率の測定方法と同様である。
結果を下記表1に示す。
表1において、軸方向欄の80%伸長時弾性率は、軸方向への80%伸長時弾性率(軸方向弾性率)を示し、周方向欄の80%伸長時弾性率は、周方向への80%伸長時弾性率(周方向弾性率)を示す。
軸方向欄の20N伸長率は、軸方向への20N伸長時弾性率を示し、周方向欄の20N伸長率は、周方向への20N伸長時弾性率を示す。
各部の弾性率の測定値より下の欄は、脹脛前面部に対する測定値をA、脹脛面部の測定値をB、膝側前面部の測定値をC、膝側後面部の測定値をD、足首側前面部の測定値をE、及び足首側後面部の測定値をFとし、測定値間の比を示す。
表1に示すように、本発明の脹脛用サポーターの具体例であるサポーターXは、式(1)〜式(16)を満たしていた。これにより、サポーターXは、脹脛の腓腹筋に対する固定感及び脚の曲げ伸ばし動作容易性に優れることが期待される。
更に、サポーターXは、式(17)、式(18)、式(19)〜式(20)、式(1a)、式(17a)、及び式(18a)を満たしていることがわかる。これにより、血液の循環が促進され、特に、静脈還流が促進されることが期待される。
従って、サポーターXは、腓腹筋に対する固定感及び脚の曲げ伸ばし動作容易性に特に優れ、更には、快適性(詳細には、フィット感向上、ずれ抑制、及び圧迫抑制)に優れることが期待される。これらに加えて、サポーターXは、血液循環、特に静脈還流が促進されることが期待され、静脈還流が促進されることで、うっ血軽減性や疲労回復性に優れることが期待される。
次に、実際に、成人男性4名及び成人女性1名の計5名の被験者にサポーターXを2日間着用させ、各被験者に対し、着用感に関するヒヤリングを行った。
その結果、いずれの被験者からも、サポーターXは、腓腹筋(脹脛)に対する固定感及び脚の曲げ伸ばし動作容易性に特に優れ、更には、快適性(詳細には、フィット感向上、ずれ抑制、及び圧迫抑制)にも優れると共に、うっ血の軽減性や疲労回復性に優れる、との感想が得られた。しかも、脚の左右の区別がないので、履き間違い(左右の着用間違い)がないので、履き易い(着用し易い)との感想が得られた。
10 脹脛用サポーター
22 サポーター本体
24 脹脛前面部
26 脹脛面部
28 膝側前面部
30 膝側後面部
32 足首側前面部
34 足首側後面部
42 膝側口ゴム部
44 足首側口ゴム部

Claims (11)

  1. 脚の脹脛を含む部分に装着され、前記脚の腓骨の前側面をサポートする脹脛前面部、
    前記脚の腓骨の後側面をサポートする脹脛面部、前記脚の腓骨の前側面において膝側をサポートする膝側前面部、前記脚の腓骨の後側面において脹脛の膝側をサポートする膝側後面部、前記脚の腓骨の前側面において脹脛の足首側をサポートする足首側前面部、及び前記脚の腓骨の後側面において脹脛の足首側をサポートする足首側後面部、を含む筒状のサポーター本体を備え、
    前記サポーター本体の軸方向への80%伸長時弾性率が、前記脹脛前面部をLA、前記脹脛面部をLB、前記膝側前面部をLC、前記膝側後面部をLD、前記足首側前面部をLE、及び前記足首側後面部をLFとしたときに、下記式(1)から式(5)を満たす脹脛用サポーター。
    0.7≦(LB/LA) ・・・(1)
    1≦(LC/LD) ・・・(2)
    1≦(LE/LF) ・・・(3)
    1<(LB/LD) ・・・(4)
    1<(LB/LF) ・・・(5)
  2. 更に、下記式(6)及び式(7)の少なくとも一方を満たす請求項1記載の脹脛用サポーター。
    10≦(LB/LD)≦50 ・・・(6)
    10≦(LB/LF)≦50 ・・・(7)
  3. 前記サポーター本体の周方向への80%伸長時弾性率が、前記脹脛面部をHBとしたときに、下記式(8)を満たす請求項1又は請求項2記載の脹脛用サポーター。
    1<(LB/HB) ・・・(8)
  4. 前記サポーター本体の周方向への80%伸長時弾性率が、前記脹脛前面部をHA、前記脹脛面部をHB、前記膝側前面部をHC、及び前記膝側後面部をHDとしたときに、下記式(9)及び式(10)を満たす請求項1から請求項3の何れか1項記載の脹脛用サポーター。
    1<(HA/HC) ・・・(9)
    1<(HB/HD) ・・・(10)
  5. 前記サポーター本体の周方向への80%伸長時弾性率が、前記脹脛前面部をHA、前記脹脛面部をHB、前記足首側前面部をHE、及び前記足首側後面部をHFとしたときに、下記(11)式及び下記(12)式を満たす請求項1から請求項4の何れか1項記載の脹脛用サポーター。
    1<(HA/HD) ・・・(11)
    1<(HB/HC) ・・・(12)
  6. 前記サポーター本体の周方向への80%伸長時弾性率が、前記脹脛前面部をHA、前記脹脛面部をHB、前記足首側前面部をHE、及び前記足首側後面部をHFとしたときに、下記(13)式及び下記(14)式を満たす請求項1から請求項5の何れか1項記載の脹脛用サポーター。
    1<(HA/HE) ・・・(13)
    1<(HB/HF) ・・・(14)
  7. 前記サポーター本体の周方向への80%伸長時弾性率が、前記脹脛前面部をHA、前記脹脛面部をHB、前記足首側前面部をHE、及び前記足首側後面部をHFとしたときに、下記(15)式及び下記(16)式を満たす請求項1から請求項6の何れか1項記載の脹脛用サポーター。
    1<(HA/HF) ・・・(15)
    1<(HB/HE) ・・・(16)
  8. 前記脹脛前面部の編成組織、前記脹脛面部の編成組織、前記膝側前面部の編成組織、前記膝側後面部の編成組織、前記足首側前面部の編成組織、及び前記足首側後面部の編成組織が、いずれも浮き編み組織を含む編成組織である請求項1から請求項7の何れか1項記載の脹脛用サポーター。
  9. 前記筒状のサポーター本体が、丸編みによって連続的に製造されたものである請求項1から請求項8の何れか1項記載の脹脛用サポーター。
  10. 前記筒状のサポーター本体が、シームレス構造を有する請求項1から請求項9の何れか1項記載の脹脛用サポーター。
  11. 更に、
    前記筒状のサポーター本体に対して膝側に配置された膝側口ゴム部と、
    前記筒状のサポーター本体に対して足首側に配置された足首側口ゴム部と、
    を備える請求項1から請求項10の何れか1項記載の脹脛用サポーター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020152732A (ja) * 2006-06-16 2020-09-24 ハー・ルンドベック・アクチエゼルスカベット 認識機能障害(cognitive impairment)を治療するための、組み合わされたセロトニン再取り込み、5−HT3および5−HT1A活性を有する化合物としての1−[2−(2,4−ジメチルフェニルスルファニル)−フェニル]ピペラジン

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