JP2018149641A - カット長可変対応ロータリーカッター - Google Patents
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Abstract
【課題】 Web(紙、フィルムなど)を任意の長さにカット出来る様間欠駆動できるロータリーカッターにおいて従来のロータリーカッターはカッターローラーとアンビルローラーがそれぞれ重く、且連結されて駆動するため慣性モーメントが大きく、間欠駆動に非常に大きなモーターを必要とするかもしくは困難であった。
【解決手段】 図2のような直径の小さいカッターローラーを用い、かつアンビルローラーと駆動を切り離すことで慣性モーメントが著しく減少し、高速での間欠動作が可能になった。また、今まで困難であった任意の位置にミシン目を形成することも可能になった。
【選択図】図2
Description
本発明は、Web(ロール状の紙、フィルム等)を所定の長さにカットするために用いるロータリーカッターの改良に関するものである。
Webのカットにはロータリーカッターが普通に使用される。図1は標準的なロータリーカッターを示したもので、1(Web)が2(アンビルローラー)と3(カッターローラー)の間を通過する。3(カッターローラー)には4(カッター刃)がローラーの長手方向に装着されている。4(カッター刃)は2(アンビルローラー)と圧接する。2(アンビルローラー)と3(カッターローラー)通常1:1の歯車で結合されており、互いに逆方向に同じ回転数で回転している。3(カッターローラー)一回転ごとにWebをカットする。通常はカッターローラーの周長がWebのカット長となる。
Webのカット長はロールカッターの直径に依存しているため、カット長を容易にまたは任意に変更は出来ない。
カット長を可変にするためにはローラーを間欠回転させなければならない。つまり刃の停止位置から急加速しWebの速度でカットしその後急減速させ一回転して元の位置で停止する動作を行わなければならない。
カット長を可変にするためにはローラーを間欠回転させなければならない。つまり刃の停止位置から急加速しWebの速度でカットしその後急減速させ一回転して元の位置で停止する動作を行わなければならない。
図3に一回転の動作を示す。51(カット位置)は2(アンビルローラー)と4(カッター刃)が接触する位置で、ここでWebがカットされる。53(Webと同速度領域)で2(アンビルローラー)と3(カッターローラー)の周速度はWebと同じでなければならない。3(カッターローラー)はカット指示のシグナルによって52(カッター刃停止位置)から角度Cの間加速し、Aの角度でWebと同じ速度に達する。角度Bの領域で急減速し、52(カッター刃停止位置)で停止する。これで1カットの動作が完了する。次のカット指示シグナルで上記動作が繰り返される。
ロータリーカッターの2本のローラー(カッターローラーとアンビルローラー)はふつう鉄で出来ていて、直径は10cm程度でロール長はWebにもよるが50cmから1m程度である。これらの慣性モーメントは最大0.2kg平方メートルにもなり、Web速度1.5m/sの時には18Nmものトルクが必要になる。
このためこの2本のローラーを駆動させるためには高トルクのモーターが要求される。Webプリンターの高速化などでますますトルクが必要となり高速化の阻害要因となっている。
Webの速度が上がると実用的な設計は極めて難しく、やむなく一定速度で回転させる定長カッターが採用される。本発明は高速でも間欠動作出来るロータリーカッターを提供することでこの問題を解決する。
本発明は上記目的を達成するために慣性モーメントを極力小さくしたロータリーカッターを実現する手段を提供する。
従来の機構(図5参照)はカッターローラーとアンビルローラーがギア比1:1の歯車の連結されたものとなっているが、この結合をやめ、それぞれ独立して動くようにする。アンビルローラーは別途用意されているWeb搬送装置から駆動し、Webと同じ速度で常に回転させる。これにより少なくとも急加減速させるのはカッターローラーのみとなる。
これによって概略慣性モーメントが半分になり必要トルクも半分となる。
これによって概略慣性モーメントが半分になり必要トルクも半分となる。
また、刃の停止位置もカット位置の180度対向する場所ではなく、減速に対して加速により時間をかけるようにする。図3における角度でBとCの関係は、 減速時は機械の摩擦抵抗が減速方向に加算される力となるので加速に対して実質のトルクで加速時よりも増大するためB<Cとなるようにする。またAもマージンが取れる範囲で出来るだけ小さくし、その分Cを大きくする。
さらに高速で動作させるために、カッターローラーの形状の改善を以下に示す。ローラーの慣性モーメントを小さくするためには、単に質量を下げるだけでなくその径を小さくすることで大きな効果を得る。
図2で3a(改良カッターローラー)がその一例である。4a(カッター刃)の先端の半径(軸中心からの距離)は改良前の4(カッター刃)と同一にする。3(カッターローラ)の直径を100mmとしたときに3a(改良カッターローラー)の直系は50mm前後とし、4a(カッター刃)を取り付けるリブを設ける。これにより慣性モーメントはさらに減少できる。
表1は従来の構造のロータリーカッターとアンビルローラーを分離駆動した場合、そして慣性モーメントを下げた設計のカッターローラーの慣性モーメントの比較と必要とされるモータートルクを示したものである。カッターの幅は50cm、Webの速度は1.5m/sとした。これは1秒間に5回カットする速度である。
計算結果から改良カッターローラー慣性モーメントは従来の構造のものに比べて3%と激減し、必要トルクも18Nmから0.5Nmと小型モーターでの駆動が可能になる。
従来の機構のままで間欠動作が可能なWeb速度を見出した。結果は600m/sでカット回数は1秒間に2回であった。これはWebのカット長がローラーの周長とほぼ同じ300mmに対応している。以下すべての実施例のWebのカット長は300mmである。また、使用しているパルスモーターの定格トルクは4Nmである。
アンビルローラーは従来のまま締結歯車を外し、Web駆動モーターからタイミングベルトで駆動させた。カッターローラーのみ従来から装着されていたモーターと結合した。結果、Web速度は900m/sが限度でカット回数は1秒間に3回だった。
改良カッターローラーは長さ500mm、直径40mm、刃取り付けリブの厚みは5mm、長さ29mmで刃を1mm飛び出して装着した。アンビルローラーは実施例2と同等。
結果、Web速度が1500m/sでも支障なく駆動した。1秒間に5回カットした。
計算では、1秒間に11回カット(Web速度3300mm/s)が可能である。
結果、Web速度が1500m/sでも支障なく駆動した。1秒間に5回カットした。
計算では、1秒間に11回カット(Web速度3300mm/s)が可能である。
改良カッターローラーは長さ500mm、直径60mm、刃取り付けリブの厚みは5mm、長さ19mmで刃を1mm飛び出して装着した。アンビルローラーは実施例2と同等。
結果、Web速度が1500m/sでも支障なく駆動したが、この速度がほぼ限界であった。
結果、Web速度が1500m/sでも支障なく駆動したが、この速度がほぼ限界であった。
1 Web (紙、フィルム等)
2 アンビルローラー
3 カッターローラー (3a)
4 カッター刃 (4a)
5 カッターローラーの刃の位置 (51、52、53)
2 アンビルローラー
3 カッターローラー (3a)
4 カッター刃 (4a)
5 カッターローラーの刃の位置 (51、52、53)
Claims (2)
- Web(紙、フィルムなど)のロータリーカッターにおいてカッターローラーとアンビルローラーが独立して駆動出来、アンビルローラーはWeb速度で連続して回転し、かつカッターローラーが間欠動作(カッターローラーが一回転ごとに一旦停止する動作)が可能な駆動方法且つ、カッターローラーのカッター刃取付け部分を除いた部分の半径をアンビルローラーの半径の60%以下とし、カッター取り付け部分の厚みをカッターローラーの直径以下とすることを特徴としたカッターローラーとアンビルローラーを有するロータリーカッター。
- 前記カッターローラーのカッター刃をミシン目カッター刃にすることにより、任意の位置にミシン目を形成することが出来るミシン目カッター(パーフォレーター)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017047968A JP2018149641A (ja) | 2017-03-14 | 2017-03-14 | カット長可変対応ロータリーカッター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017047968A JP2018149641A (ja) | 2017-03-14 | 2017-03-14 | カット長可変対応ロータリーカッター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018149641A true JP2018149641A (ja) | 2018-09-27 |
Family
ID=63679429
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2017047968A Pending JP2018149641A (ja) | 2017-03-14 | 2017-03-14 | カット長可変対応ロータリーカッター |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2018149641A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114104436A (zh) * | 2021-10-20 | 2022-03-01 | 深圳市奥科斯特智能装备股份有限公司 | 一种定长网袋自动上料装置 |
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2017
- 2017-03-14 JP JP2017047968A patent/JP2018149641A/ja active Pending
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