JP2018145583A - 柔軟剤用基剤及び柔軟剤 - Google Patents
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Abstract
Description
一方、イミダゾリン化合物を含有する柔軟剤は、優れた柔軟性能を有したまま、吸水性能を付与することができることが知られている(特許文献1)。また、イミダゾリン化合物の環化を高効率で行うことで、皮膚感作性が少なくなり、安全性の高い柔軟剤となることが知られている(特許文献2)。
本発明は、ハンドリング性に優れ、かつ低温保存安定性が良好な柔軟剤用基剤並びに配合安定性が高く、衣類に対して優れた柔軟性及び吸水性を与えることができる柔軟剤を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、下記一般式(1)で表される化合物(A)及び下記一般式(2)で表される化合物(B)を含有する柔軟剤用基剤であって、下記数式(1)により求められる柔軟剤用基剤中の化合物(A)及び(B)に由来するイミノ基とアミド基との比率(イミノ基/アミド基)が1.1〜1.6である柔軟剤用基剤である。
数式(1):イミノ基とアミド基との比率=(logT1620−logT2000)/(logT1660−logT2000)
[数式(1)中、T2000はATR−FTIRにより測定された赤外線吸収スペクトルから得られる2000cm-1における透過率を表し、T1660及びT1620はそれぞれ1660cm-1付近及び1620cm-1付近の極小値における透過率を表す。]
なお、本発明において、配合安定性が高いとは、柔軟剤を作製してから一定期間保管した後でも、柔軟剤中の成分が分離しにくいことを意味する。
数式(1):イミノ基とアミド基との比率=(logT1620−logT2000)/(logT1660−logT2000)
[数式(1)中、T2000はATR−FTIRにより測定された赤外線吸収スペクトルから得られる2000cm-1における透過率を表し、T1660及びT1620はそれぞれ1660cm-1付近及び1620cm-1付近の極小値における透過率を表す。]
これらのうち、柔軟性及びハンドリング性の観点から、好ましくはペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基及びオクタデセニル基である。
炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、炭素数3〜6の直鎖又は分岐のアルキル基(n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基及びn−ヘキシル基等)等が挙げられる。
炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、炭素数3〜6の直鎖又は分岐のヒドロキシアルキル基(モノヒドロキシプロピル基、モノヒドロキシイソプロピル基、モノヒドロキシブチル基、モノヒドロキシイソブチル基、モノヒドロキシt−ブチル基、モノヒドロキシペンチル基及びモノヒドロキシヘキシル基等)等が挙げられる。
これらのうち、化合物(A)及び化合物(B)の生産性の観点から、好ましくは水素原子、メチル基及びエチル基である。
aとして、1〜5の整数が好ましく、さらに好ましくは1〜3の整数である。
ハロゲンイオンとしては、F-、Cl-、Br-及びI-等が挙げられる。
無機酸アニオンとしては、硫酸イオン、ホウ酸イオン、炭酸アニオン及び燐酸アニオン等が挙げられる。
有機酸アニオンにおいて、有機酸としては、カルボン酸{1価の炭素数1〜18の脂肪酸(例えば、蟻酸、酢酸、酪酸、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸及びドデカン酸等)、2価〜5価の芳香族又は脂肪族多価カルボン酸(例えばシュウ酸、アジピン酸、クエン酸、イタコン酸、フタル酸及びトリメリット酸等)等}、スルホン酸{炭素数1〜18のアルキル基を有するアルキルスルホン酸(例えば、メチルスルホン酸及びエチルスルホン酸等)、炭素数1〜18のアルキル基を有するアルキル置換芳香族スルホン酸(例えば、p−トルエンスルホン酸及びドデシルベンゼンスルホン酸等)、芳香族スルホン酸(例えばナフタレンスルホン酸及びp−フェノールスルホン酸等)等}、硫酸エステル{炭素数1〜12のアルキル又はアルケニル基を有する硫酸エステル(例えばメチル硫酸エステル、エチル硫酸エステル、オクチル硫酸エステル、2−エチルヘキシル硫酸エステル、デシル硫酸エステル及びドデシル硫酸エステル等)等}、リン酸エステル{炭素数1〜12のアルキル又はアルケニル基を有する燐酸エステル(例えば、オクチル燐酸エステル、2−エチルヘキシル燐酸エステル、デシル燐酸エステル及びドデシル燐酸エステル等)等}、並びにフェノール類(フェノール、p−クロロフェノール、β−ナフトール、o−又はp−ニトロフェノール、p−アミノフェノール、カテコール及びレゾルシン等)等が含まれる。
Xa-のうち、塩化物イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン及びメチル炭酸イオンからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、さらに好ましくは、メチル硫酸イオン及び/又はエチル硫酸イオンである。
化合物(B)として具体的には、1,7−ジ(炭素数16〜20の飽和又は不飽和アルカノイル)ジエチレントリアミン等が挙げられる。
数式(1):イミノ基とアミド基との比率=(logT1620−logT2000)/(logT1660−logT2000)
[数式(1)中、T2000はATR−FTIRにより測定された赤外線吸収スペクトルから得られる2000cm-1における透過率を表し、T1660及びT1620はそれぞれ1660cm-1付近及び1620cm-1付近の極小値における透過率を表す。]
上記比率が1.1未満であると、柔軟剤用基剤のハンドリング性及び低温保存安定性が悪くなり、柔軟剤とした際に配合安定性が低く、吸水性が低くなる問題がある。また、上記比率が1.6より大きいものは生産性に劣る。
上記イミノ基とアミド基との比率(イミノ基/アミド基)は、後述する化合物(A)の製造方法において、化合物(A)の割合を高く、化合物(B)の割合を低くする条件で製造することにより高くすることができ、化合物(A)の割合を低く、化合物(B)の割合を高くする条件で製造することにより低くすることができる。
脂肪酸及び脂肪酸の低級アルキルエステルは、1種を用いてもよく、2種以上を併用しても良い。
これらのうち、柔軟性及びハンドリング性の観点から、炭素数16〜18の飽和又は不飽和の直鎖脂肪酸{パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、牛脂脂肪酸及びパーム油脂肪酸等}が好ましく、さらに好ましくはオレイン酸である。
四級化剤としては、一般的に四級化剤として知られているものが制限無く使用でき、例えば、メチルクロライド及びエチルクロライド等のアルキルハライド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等のジアルキル硫酸並びにエピクロルヒドリン等が用いられる。
化合物(A)は、上記炭素数6〜22の脂肪酸及び/又は炭素数6〜22の脂肪酸の低級アルキルエステルを反応容器に入れて撹拌しながら加熱し、ジエチレントリアミンを加えてアミド化反応し、さらにイミダゾリン化反応を行う。この場合、反応はあらかじめ不活性ガスの存在下で、アミド化反応は常圧で低沸点副生物(水又はアルコール)を留去しながら、イミダゾリン化反応は減圧下で低沸点副生物(水又はアルコール)を留去しながら行う。
炭素数6〜22の脂肪酸及び/又は炭素数6〜22の脂肪酸の低級アルキルエステルの使用割合は、ジエチレントリアミン1モルに対し、反応効率の観点から、1.7〜2.3モルが好ましく、さらに好ましく1.9〜2.1モルである。
アミド化反応時の反応温度は、原料の種類にもよるが、反応効率及び着色の観点から、120〜180℃が好ましく、さらに好ましくは140〜160℃である。
イミダゾリン化反応時の反応温度は、原料の種類にもよるが、反応効率及び着色の観点から、150〜230℃が好ましく、さらに好ましくは180〜210℃である。温度をより高くすることで、イミダゾリン化反応の反応率をより高め、化合物(A)及び(B)に由来するイミノ基とアミド基との比率を高くすることができる。
イミダゾリン化反応時の圧力は、反応効率の観点から、0〜200mmHgが好ましく、さらに好ましくは0〜15mmHgである。圧力をより低くすることで、イミダゾリン化反応の反応率をより高め、化合物(A)及び(B)に由来するイミノ基とアミド基との比率を高くすることができる。
総反応時間は、反応効率の観点から、2〜20時間が好ましく、さらに好ましくは7〜15時間である。反応時間をより長くすることで、イミダゾリン化反応の反応率をより高め、化合物(A)及び(B)に由来するイミノ基とアミド基との比率を高くすることができる。
これらのうち、臭気及び配合安定性の観点から、プロピレングリコールが好ましい。
柔軟剤用基剤中のアルコール(C)の含有量は、ハンドリング性及び低温保存安定性の観点から、柔軟剤用基剤の重量を基準として、5〜40重量%が好ましく、さらに好ましくは17〜30重量%である。
柔軟剤用基剤中の水の含有量は、ハンドリング性及び低温保存安定性の観点から、柔軟剤用基剤の重量を基準として、0〜5重量%が好ましく、さらに好ましくは0〜3重量%である。
柔軟剤用基剤中のpH調整剤(D)の含有量は、低温保存安定性の観点から、柔軟剤用基剤の重量を基準として、0〜3重量%が好ましく、さらに好ましくは0〜1重量%である。
柔軟剤中の水の含有量は、配合安定性、柔軟性及び吸水性の観点から、柔軟剤の重量を基準として、35〜94が好ましく、さらに好ましくは55〜94重量%であり、次にさらに好ましくは63〜87重量%であり、特に好ましくは73〜87重量%である。
柔軟剤中の界面活性剤(E)の含有量は、配合安定性、柔軟性及び吸水性の観点から、柔軟剤の重量を基準として、0〜20重量%が好ましく、さらに好ましくは0〜10重量%である。
柔軟剤中のアルコール(C)の含有量は、配合安定性、柔軟性及び吸水性の観点から、柔軟剤の重量を基準として、1〜20重量%が好ましく、さらに好ましくは3〜7重量%である。
これらのうち、水溶性の観点から、塩化ナトリウム及び硫酸ナトリウムが好ましい。
無機塩の含有量は、柔軟剤の粘度の観点から、柔軟剤の重量を基準として、0〜1重量%が好ましい。
添加できる染料の具体例は、染料便覧(有機合成化学協会編、昭和45年7月20日発行、丸善株式会社)等に記載されている。
柔軟剤の保存安定性や繊維に対する染着性の観点からは、分子内に水酸基、スルホン酸基、アミノ基及びアミド基からなる群より選ばれる少なくとも1種類の官能基を有する酸性染料、直接染料並びに反応性染料が好ましい。
染料及び顔料の合計含有量は、柔軟剤中、配合安定性の観点から、好ましくは1〜50ppmであり、さらに好ましくは1〜30ppmである。
イソチアゾロン系の有機硫黄化合物の例としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−ブチル−3−イソチアゾロン、2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−フェニル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4,5−ジクロロイソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン及びこれらの混合物があげられる。
防腐剤としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの水溶性混合物が好ましく、さらに好ましくは約77%の5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと約23%の2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの水溶性混合物である。また、ベンズイソチアゾリン系の有機硫黄化合物の例としては、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オンなどがあげられ、類縁化合物としてジチオ−2,2−ビス(ベンズメチルアミド)なども使用できそれらを任意の混合比で使用することができる。このうち1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンが特に好ましい。
前記任意成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、本発明の効果を損なわない範囲内で、目的に応じて適宜選択することができる。
なお、pHはJISZ8802に準拠して25℃で測定した値である。
粘度は、B型粘度計((株)東京計機製造所製BL型、ローターNo.2、回転数30rpm、25℃)により測定した値である。
加熱冷却装置、撹拌装置、温度計、窒素導入管、窒素排出管及び滴下ロートを装着したガラス製耐圧容器にオレイン酸メチル593部(2モル部)、ジエチレントリアミン103部(1モル部)及び次亜リン酸1部を仕込み、液中に窒素を通じながら160℃まで昇温し、約6時間メタノールが流出しなくなるまでアミド化反応を行った。
次いで、温度を200℃まで昇温し、減圧度を15mmHgにし、約13時間、水が流出しなくなるまでイミダゾリン化反応を行った。
80℃に冷却後、プロピレングリコール246部を仕込み、75〜85℃でジメチル硫酸126部を徐々に滴下して、プロピレングリコール中に化合物(A)及び(B)を合計75重量%の濃度で含有する柔軟剤用基剤(1)を得た。得られた柔軟剤用基剤(1)中のイミノ基とアミド基との比率を下記測定方法により測定した。結果を表2に示す。
実施例1において、「オレイン酸メチル593部(2モル部)」に代えて「ステアリン酸メチル598部(2モル部)」を用いて、「プロピレングリコール246部」に代えて「プロピレングリコール248部」を用いる以外は同様にして、柔軟剤用基剤(2)を得た。
実施例1において、「オレイン酸メチル593部(2モル部)」に代えて「リノール酸メチル589部(2モル部)」を用いて、「プロピレングリコール246部」に代えて「プロピレングリコール245部」を用いる以外は同様にして、柔軟剤用基剤(3)を得た。
実施例1において、「オレイン酸メチル593部(2モル部)」に代えて「パルミトレイン酸509部(2モル部)」を用いて、「プロピレングリコール246部」に代えて「プロピレングリコール211部」を用いて、「ジメチル硫酸126部」に代えて「ジエチル硫酸154部」を用いる以外は同様にして、柔軟剤用基剤(4)を得た。
実施例1において、イミダゾリン化反応の反応時間を表2に示す時間に変更する以外は同様にして、柔軟剤用基剤(5)〜(6)を得た。
実施例1において、イミダゾリン化反応を行う際の温度、圧力及び時間を表2に示すものとする以外は同様にして、柔軟剤用基剤(H1)を得た。
実施例2において、イミダゾリン化反応を行う際の温度、圧力及び時間を表2に示すものとする以外は同様にして、柔軟剤用基剤(H2)を得た。
実施例3において、イミダゾリン化反応を行う際の温度、圧力及び時間を表2に示すものとする以外は同様にして、柔軟剤用基剤(H3)を得た。
実施例3において、イミダゾリン化反応を行う際の温度、圧力及び時間を表2に示すものとする以外は同様にして、柔軟剤用基剤(H4)を得た。
柔軟剤用基剤中のイミダゾンリン基とアミド基の比率は反射ATR法にて柔軟剤用基剤の赤外線吸収スペクトルを測定することによって、2000cm-1付近の透過率(T2000)を基準とし、イミノ基のC=N伸縮に由来する1660cm-1付近の透過率(T1660)とアミド基のC=O伸縮に由来する1620cm-1(T1620)付近の透過率から下記数式(1)により算出される。
数式(1):イミノ基とアミド基との比率=(logT1620−logT2000)/(logT1660−logT2000)
なお、赤外線吸収スペクトルは以下の測定条件で測定した。
機器:フーリエ変換赤外分光光度計「FTIR−8400」((株)島津製作所製)
波数範囲:4000〜650cm-1
積算回数:20
試料の調整:ダイヤモンドセンサーに柔軟剤用基剤を30mg程度のせて測定する
実施例1〜6及び比較例1〜4で得た柔軟剤用基剤(1)〜(6)及び(H1)〜(H4)を用いて、以下の評価を行った。結果を表2に示す。
柔軟剤用基剤を50mLのスクリュー管に小分けし、25℃又は10℃の恒温槽に10日間静置し、その外観及び流動性から、25℃でのハンドリング性及び10℃での低温保存安定性を下記基準で評価した。結果を表2に示す。
○:均一液状である
△:液状であるが、一部沈降物がある
×:固状である
200mLビーカーにそれぞれ水75gを加え50℃に温調して100rpmで攪拌を開始した。攪拌しながらそれぞれ表3に記載の量の実施例1〜6で得た柔軟剤用基剤(1)〜(6)を20分かけて徐々に加えていき乳化水溶液を調整した。次いで室温まで冷却したのち10重量%塩化ナトリウム水溶液5gを加え柔軟剤(1)〜(8)を得た。
比較例1〜4の柔軟剤用基剤(H1)〜(H4)を用いて、実施例1〜3と同条件にて比較用の柔軟剤(H1)〜(H4)を得た。
実施例7〜14及び比較例5〜8で得られた柔軟剤(1)〜(8)及び(H1)〜(H4)を用いて、下記評価を行った。結果を表3に示す。
柔軟剤100gをそれぞれ140mLのマヨネーズ瓶に入れたものを2つずつ用意し、40℃の恒温槽又は60℃の恒温槽にてそれぞれ1カ月放置し、配合安定性(40℃1か月又は60℃1か月)を下記基準で評価した。
○:均一に乳化している
△:わずかに不均一層がある
×:二層に完全分離している
下記の条件で処理した各試験布を、柔軟剤を用いずに水のみで処理した試験布と比較し、触感にて下記基準で評価した。
○:柔軟性が水で処理したものより優れる
△:柔軟性が水で処理したものよりわずかに良好
×:柔軟性が水で処理したものと同レベル
・処理条件
柔軟剤2部(化合物(A)及び(B)分0.3部)を水999.7部で希釈し、試験液を作成した。それに綿タオル60部 を入れ、ターゴトメーター[(株)大栄科学精器製作所製]を用いて温度25℃、回転速度120rpmで10分間撹拌して処理した。次いで洗濯機にて1分間脱水し、さらに1晩風乾して試験布とした。
柔軟性の評価と同様の条件で処理を行った各試験布を1.0×20cmに裁断したものを2つずつ用意し、垂直につるして底部を端から1cm、25℃の水道水に浸漬させた。1分後又は10分後、試験布が吸い上げた水の高さ(mm)を測定した。
また、表3の結果から、本発明の実施例7〜14の柔軟剤は、配合安定性が高く、衣類に対して優れた柔軟性及び吸水性を与えることができることがわかる。特に、吸水性の評価について、浸漬させて1分後に吸い上げた水の高さが42mm以上と高く、速く多くの水を吸水できることができることがわかる。
天然繊維としては、木綿、麻及び羊毛等が挙げられる。化合繊繊維としては、再生セルロース繊維(レーヨン及びアセテート等)及び合成繊維(ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維及びスパンデックス等)等が挙げられる。これらの混紡交編繊維としては、木綿又は麻と他の繊維(羊毛、ポリエステル、ポリアミド及びアクリル等)との混紡交編繊維、羊毛と他の繊維(ポリエステル、ポリアミド及びアクリル等)との混紡交編繊維、ポリエステル繊維と他の繊維(レーヨン、アセテート、ポリアミド、アクリル及びスパンデックス等)との混紡交編繊維、及びポリアミド繊維と他の繊維(レーヨン、アセテート、アクリル及びスパンデックス等)との混紡交編繊維等が挙げられる。
繊維の形態としては、布、不織布、編織物及び衣服等が挙げられる。
Claims (5)
- 下記一般式(1)で表される化合物(A)及び下記一般式(2)で表される化合物(B)を含有する柔軟剤用基剤であって、下記数式(1)により求められる柔軟剤用基剤中の化合物(A)及び(B)に由来するイミノ基とアミド基との比率(イミノ基/アミド基)が1.1〜1.6である柔軟剤用基剤。
数式(1):イミノ基とアミド基との比率=(logT1620−logT2000)/(logT1660−logT2000)
[数式(1)中、T2000はATR−FTIRにより測定された赤外線吸収スペクトルから得られる2000cm-1における透過率を表し、T1660及びT1620はそれぞれ1660cm-1付近及び1620cm-1付近の極小値における透過率を表す。] - さらに炭素数2〜5のアルコール(C)を含有し、柔軟剤用基剤中の(C)の含有量が柔軟剤用基剤の重量を基準として1〜40重量%である請求項1に記載の柔軟剤用基剤。
- 柔軟剤用基剤中の化合物(A)及び(B)の合計含有量が柔軟剤用基剤の重量を基準として60〜95重量%である請求項1又は2に記載の柔軟剤用基剤。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の柔軟剤用基剤を含有する柔軟剤。
- 柔軟剤の重量を基準として、柔軟剤中の化合物(A)及び(B)の合計含有量が5〜25重量%であり、アルコール(C)の含有量が1〜20重量%であり、水の含有量が55〜94重量%である請求項4に記載の柔軟剤。
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