JP2018144587A - マルチコプターおよびマルチコプターを利用したセンシング方法またはサンプリング方法 - Google Patents

マルチコプターおよびマルチコプターを利用したセンシング方法またはサンプリング方法 Download PDF

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Masayuki Itabane
昌之 板羽
隆行 移川
Takayuki Igawa
隆行 移川
猛 若松
Takeshi Wakamatsu
猛 若松
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Abstract

【課題】人が立ち入ることができない建造物や危険地域においてそれらの空中から各種のセンシングを行うことができるマルチコプターを提供する。【解決手段】マルチコプター10は、機体本体11に設置された電動リール14と、電動リール14のライン糸15に取り付けられた所定のセンサー16とを備え、離陸地点から検査地点(空中)まで飛行するフライト手段と、検査地点におけるホバリング状態において、電動リール14からライン糸15を繰り出すことでセンサー16を上下方向下方へ下降させ、センサー16を利用して検査地点において各種のセンシングを行うセンシング手段とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、機体本体とローターとを備えたマルチコプターに関するとともに、マルチコプターを利用したセンシング方法またはサンプリング方法に関する。
マルチコプターに搭載されて土地をマッピングするカメラユニットを備え、上空を飛行するマルチコプターから見える土地の一部分の連続的な画像情報をカメラユニットによって撮像し、カメラユニットを通して見える土地部分についての画像情報と少なくとも直前に撮像された土地部分についての画像情報とを比較し、それら画像情報の重複率を決定する重複率決定ステップと、重複率決定ステップによって決定された重複率があらかじめ定められた重複率以下である場合、直ちに土地部分の画像情報の撮影を実行するようにカメラユニットに撮影指示を送信する撮影指示送信ステップとを有する画像撮像管理方法が開示されている(特許文献1参照)。
さらに、複数台のマルチコプターの運行手段を有する配送車と、配送車の天井に設置されたマルチコプターの離着陸スペースと、荷物出庫口と、荷物を順次荷物出庫口に供給する供給手段とを有し、マルチコプターが荷物出庫口から荷物を供給されて宅配先に配送し、配送後に配送車に戻って次の荷物の供給を受けて宅配を行い、次の宅配先が配送車から一定距離以上離間している場合、次の宅配先の近辺に配送車が到達するまでマルチコプターが配送車に着陸した状態で移動し、配送車が次の宅配地域に移動した後にマルチコプターによって次の宅配を行う配送システムが開示されている(特許文献2参照)。
特開2017−15704号公報 特開2016−153337号公報
前記特許文献1に開示の画像撮像管理方法は、上空を飛行するマルチコプターに設置されたカメラユニットによって土地の一部分の連続的な画像情報を撮像し、前記特許文献2に開示の配送システムは、配送車の天井に設置された離着陸スペースに離着陸するマルチコプターによって荷物を宅配先に配送するが、検査地点(空中)において空気をサンプリングするサンプリングや検査地点において各種のセンシングするセンシングにマルチコプターを利用することはできない。
なお、人が立ち入ることができない建造物や危険地域では各種のセンサーを利用したセンシングを行うことができず、サンプラーを利用したサンプリングを行うことができない。特に、事故によって放射能物質が分布する原子炉建家や高濃度汚染箇所では、放射性物質によって人の生命が危険に曝され、人の立ち入りが禁止されるから、原子炉建家や高濃度汚染箇所における放射線量のセンシングや空気のサンプリングを人手を介して行うことができない。また、火山活動が活発な活火山では、噴火や噴出ガスによって人の生命が危険に曝され、噴火口やその周辺への人の立ち入りが禁止されるから、噴火口や火口周辺における各種ガスのセンシングや空気のサンプリングを人手を介して行うことができない。さらに、地震直後の被災地域では、火災や落下物等によって人の生命が危険に曝され、被災地域への人の立ち入りが禁止されるから、被災地域における各種ガスのセンシングや空気のサンプリングを人手を介して行うことができない。
本発明の目的は、人が立ち入ることができない建造物や危険地域においてそれらの空中から各種のセンシングを行うことができるマルチコプターを提供することにある。本発明の他の目的は、人が立ち入ることができない建造物や危険地域においてそれらの空中から空気のサンプリングを行うことができるマルチコプターを提供することにある。本発明の他の目的は、マルチコプターを利用し、人が立ち入ることができない建造物や危険地域においてそれらの空中から各種のセンシングを行うことができるセンシング方法を提供することにある。本発明の他の目的は、マルチコプターを利用し、人が立ち入ることができない建造物や危険地域においてそれらの空中から空気のサンプリングを行うことができるサンプリング方法を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の第1の前提は、機体本体とローターとを備え、空中を飛行しつつ空中でホバリングするマルチコプターである。
前記第1の前提における本発明のマルチコプターの第1の特徴は、マルチコプターが、機体本体に設置されたリールと、リールのライン糸に取り付けられた所定のセンサーとを備え、離陸地点から検査地点(空中)まで飛行するフライト手段と、検査地点におけるホバリング状態において、リールからライン糸を繰り出すことでセンサーを上下方向下方へ下降させ、センサーを利用して検査地点において各種のセンシングを行うセンシング手段とを有することにある。
前記第1の前提における本発明のマルチコプターの第2の特徴は、マルチコプターが、機体本体に設置されたリールと、リールのライン糸に取り付けられて空気をサンプリングするサンプラーとを備え、離陸地点から検査地点(空中)まで飛行するフライト手段と、検査地点におけるホバリング状態において、リールからライン糸を繰り出すことでサンプラーを上下方向下方へ下降させ、サンプラーを利用して検査地点において空気をサンプリングするサンプリング手段とを有することにある。
前記第1および第2の特徴を有するマルチコプターの一例としては、マルチコプターが、所定の検査地点におけるセンシングまたは空気のサンプリングが完了した後、リールがライン糸を巻き取ることでセンサーまたはサンプラーを上下方向上方へ上昇させ、センサーまたはサンプラーをリールの直下に位置させる巻取り手段を含む。
前記第1および第2の特徴を有するマルチコプターの他の一例としては、センシング手段またはサンプリング手段が、検査地点からリールのライン糸を繰り出してセンサーまたはサンプラーを上下方向下方へ段階的に下降させつつ、センサーまたはサンプラーを空中の上下方向へ並ぶ第1スペース〜第nスペースと地上との少なくともに第1〜第nスペースに順に停止させ、センサーまたはサンプラーを利用して第1〜第nスペースと地上との少なくとも第1〜第nスペースのセンシングまたはサンプリングを行う。
前記第1および第2の特徴を有するマルチコプターの他の一例としては、フライト手段が、所定の検査地点おいてセンシングまたは空気のサンプリングが完了した後、次の検査地点に向かって飛行することで、第1検査地点(空中)から第n検査地点(空中)に向かって順に移動し、センシング手段またはサンプリング手段が、第1〜第n検査地点におけるホバリング状態において、リールからライン糸を繰り出すことでセンサーまたはサンプラーを上下方向下方へ段階的に下降させ、第1〜第n検査地点においてセンサーまたはサンプラーを空中の上下方向へ並ぶ第1〜第nスペースと地上との少なくとも第1〜第nスペースに順に停止させ、センサーまたはサンプラーを利用して第1〜第n検査地点における第1〜第nスペースと地上との少なくとも第1〜第nスペースのセンシングまたはサンプリングを行う。
前記第1および第2の特徴を有するマルチコプターの他の一例としては、マルチコプターが、自律自動飛行によって検査地点まで飛行しつつ検査地点においてホバリングし、検査地点におけるホバリング状態において、リールがライン糸を上下方向下方へ自動で繰り出すとともに、リールがライン糸を上下方向上方へ自動で巻き取る。
前記第1および第2の特徴を有するマルチコプターの他の一例としては、センシング手段が、微少粒子状物質およびエアロゾル、有害大気汚染物質、放射線量、火山ガス、温度および湿度のうちの少なくとも1つをセンシングし、サンプリング手段が、空気に含まれる微少粒子状物質およびエアロゾル、空気に含まれる有害大気汚染物質、空気に含まれる放射性物質、空気に含まれる火山ガスのうちの少なくとも1つをサンプリングする。
前記課題を解決するための本発明の第2の前提は、機体本体とローターとを備えて空中を飛行しつつ空中でホバリングするマルチコプターを利用したセンシング方法である。
前記第2の前提における本発明のセンシング方法の特徴は、センシング方法が、機体本体に設置されたリールと、リールのライン糸に取り付けられた所定のセンサーとを使用し、マルチコプターを離陸地点から検査地点(空中)まで飛行させるフライト工程と、マルチコプターの検査地点におけるホバリング状態において、リールからライン糸を繰り出すことでセンサーを上下方向下方へ下降させ、センサーを利用して検査地点において各種のセンシングを行うセンシング工程とを有することにある。
前記第2の前提における本発明のサンプリング方法の特徴は、サンプリング方法が、機体本体に設置されたリールと、リールのライン糸に取り付けられて空気をサンプリングするサンプラーとを使用し、マルチコプターを離陸地点から検査地点まで飛行させるフライト工程と、マルチコプターの検査地点におけるホバリング状態において、リールからライン糸を繰り出すことでサンプラーを上下方向下方へ下降させ、サンプラーを利用して検査地点において空気をサンプリングするサンプリング工程とを有することにある。
本発明のセンシング方法およびサンプリング方法の一例としては、センシング方法または前記サンプリングが、所定の検査地点におけるセンシングまたは空気のサンプリングが完了した後、リールにライン糸を巻き取ることでセンサーまたはサンプラーを上下方向上方へ上昇させ、センサーまたはサンプラーをリールの直下に位置させる巻取り工程を含む。
本発明のセンシング方法およびサンプリング方法の他の一例としては、センシング方法またはサンプリング方法が、検査地点のからリールのライン糸を繰り出してセンサーまたはサンプラーを上下方向下方へ段階的に下降させつつ、センサーまたはサンプラーを空中の上下方向へ並ぶ第1スペースから第nスペースと地上との少なくともに第1〜第nスペースに順に停止させ、センサーまたはサンプラーを利用して第1〜第nスペースと地上との少なくとも第1〜第nスペースのセンシングまたはサンプリングを行う。
本発明のセンシング方法およびサンプリング方法の他の一例としては、フライト工程が、所定の検査地点におけるセンシングまたは空気のサンプリングが完了した後、次の検査地点に向かってマルチコプターを飛行させることで、第1検査地点(空中)から第n検査地点(空中)に向かって順に移動させ、センシング方法またはサンプリング方法が、第1〜第n検査地点におけるマルチコプターのホバリング状態において、リールからライン糸を繰り出すことでセンサーまたはサンプラーを上下方向下方へ段階的に下降させ、第1〜第n検査地点においてセンサーまたはサンプラーを空中の上下方向へ並ぶ第1〜第nスペースと前記地上との少なくとも第1〜第nスペースに順に停止させ、センサーまたはサンプラーを利用して第1〜第n検査地点における第1〜第nスペースと地上との少なくとも第1〜第nスペースのセンシングまたはサンプリングを行う。
本発明のセンシング方法およびサンプリング方法の他の一例としては、センシング方法またはサンプリング方法が、マルチコプターを律自動飛行によって検査地点まで飛行させつつ検査地点においてホバリングさせ、検査地点におけるホバリング状態において、リールがライン糸を上下方向下方へ自動で繰り出すとともに、リールがライン糸を上下方向上方へ自動で巻き取る。
本発明のセンシング方法およびサンプリング方法の他の一例としては、センシング方法が、マルチコプターを利用し、微少粒子状物質およびエアロゾル、有害大気汚染物質、放射線量、火山ガス、温度および湿度のうちの少なくとも1つをセンシングし、サンプリング方法が、マルチコプターを利用し、空気に含まれる微少粒子状物質およびエアロゾル、空気に含まれる有害大気汚染物質、空気に含まれる放射性物質、空気に含まれる火山ガスのうちの少なくとも1つをサンプリングする。
第1の特徴を有する本発明のマルチコプターによれば、それが離陸地点から検査地点(空中)まで飛行し、検査地点におけるホバリング状態において、リールからライン糸を繰り出すことでセンサーを上下方向下方へ下降させ、そのセンサーを利用して検査地点において各種のセンシングを行うから、人が立ち入ることができないまたは人の立ち入りが困難な建造物や危険地域の上空まで飛行することでその建造物やその地域の検査地点まで到達することができ、その建造物やその地域の上空(検査地点)からセンサーを下降させることで各種のセンシングを行うことができるとともに、その建造物やその地域の各種の測定データを取得することができる。マルチコプターは、それを利用することで、人の生命が危険に曝される事故後の原子炉建家や高濃度汚染箇所においてその上空から各種のセンシングを行うことができ、人の生命が危険に曝される火口やその周辺、山岳地帯においてその上空から各種のセンシングを行うことができるとともに、人の生命が危険に曝される地震直後の被災地域においてその上空から各種のセンシングを行うことができる。
第2の特徴を有する本発明のマルチコプターによれば、それが離陸地点から検査地点まで飛行し、検査出地点におけるホバリング状態において、リールからライン糸を繰り出すことでサンプラーを上下方向下方へ下降させ、そのサンプラーを利用して検査地点から空気をサンプリングするから、人が立ち入ることができないまたは人の立ち入りが困難な建造物や危険地域の上空まで飛行することでその建造物やその地域の検査地点まで到達することができ、その建造物やその地域の上空からサンプラーを下降させることで空気のサンプリングを行うことができるとともに、その建造物やその地域の空気に含まれる各種の成分を分析することができる。マルチコプターは、それを利用することで、人の生命が危険に曝される事故後の原子炉建家や高濃度汚染箇所においてその上空から空気のサンプリングを行うことができ、人の生命が危険に曝される火口やその周辺、山岳地帯においてその上空から空気のサンプリングを行うことができるとともに、人の生命が危険に曝される地震直後の被災地域においてその上空から空気のサンプリングを行うことができる。
検査地点におけるセンシングが完了した後、または、検査地点における空気のサンプリングが完了した後、リールがライン糸を巻き取ることでセンサーまたはサンプラーを上下方向上方へ上昇させ、センサーまたはサンプラーをリールの直下に位置させるマルチコプターは、検査地点におけるセンシングが完了した後、または、検査地点における空気のサンプリングが完了した後、センサーやサンプラーをリールの直下に位置させることで、ライン糸やセンサー、サンプラーが飛行の障害になることはなく、人が立ち入ることができない建造物や危険地域の上空から容易に離脱することができ、その建造物やその地域での墜落のリスクを低減することができる。
検査地点からリールのライン糸を繰り出してセンサーまたはサンプラーを上下方向下方へ段階的に下降させつつ、センサーまたはサンプラーを空中の上下方向へ並ぶ第1スペース〜第nスペースと地上との少なくともに第1〜第nスペースに順に停止させ、センサーまたはサンプラーを利用して第1〜第nスペースと地上との少なくとも第1〜第nスペースのセンシングまたはサンプリングを行うマルチコプターは、人が立ち入ることができないまたは人の立ち入りが困難な建造物や危険地域の上空まで飛行することでその建造物やその地域の検査地点まで到達しつつ、その建造物やその地域の上空からセンサーを段階的に下降させることで、その建造物やその地域の空中の第1〜第nスペースや地上における各種のセンシングや空気のサンプリングを行うことができ、その建造物やその地域の空中の第1〜第nスペースや地上における各種の測定データを取得することができるとともに、その建造物やその地域の空中の第1〜第nスペースや地上における空気に含まれる各種の成分を分析することができる。
所定の検査地点におけるセンシングまたはサンプリングが完了した後、次の検査地点に向かって飛行することで、第1検査地点(空中)から第n検査地点(空中)に向かって順に移動し、第1〜第n検査地点におけるホバリング状態において、リールからライン糸を繰り出すことでセンサーまたはサンプラーを上下方向下方へ段階的に下降させ、第1〜第n検査地点においてセンサーまたはサンプラーを空中の上下方向へ並ぶ第1〜第nスペースと地上との少なくとも第1〜第nスペースに順に停止させ、センサーまたはサンプラーを利用して第1〜第n検査地点の上空における第1〜第nスペースと地上との少なくとも第1〜第nスペースのセンシングまたはサンプリングを行うマルチコプターは、人が立ち入ることができないまたは人の立ち入りが困難な建造物や危険地域における第1〜第n検査地点まで飛行することでその建造物やその地域の第1〜第n検査地点まで到達しつつ、その建造物やその地域の上空からセンサーを段階的に下降させることで、その建造物やその地域における第1〜第n検査地点の空中の第1〜第nスペースや地上における各種のセンシングや空気のサンプリングを行うことができ、その建造物やその地域における第1〜第n検査地点の空中の第1〜第nスペースや地上における各種の測定データを取得することができるとともに、その建造物やその地域における第1〜第n検査地点の空中の第1〜第nスペースや地上における空気に含まれる各種の成分を分析することができる。
自律自動飛行によって検査地点まで飛行しつつ検査地点でホバリングし、検査地点におけるホバリング状態において、リールがライン糸を上下方向下方へ自動で繰り出すとともに、リールがライン糸を上下方向上方へ自動で巻き取るマルチコプターは、事前に飛行ミッション(飛行プラン)を作成することで、マルチコプターが自律自動飛行によって検査地点まで自動で飛行しつつ検査地点でホバリングするとともに、ライン糸の繰り出しと巻き取りとが自動で行われるから、プロポによる遠隔操作と比較し、正確な位置と高度とを維持した状態で各種のセンシングや空気のサンプリングを行うことができる。
微少粒子状物質およびエアロゾル、有害大気汚染物質、放射線量、火山ガス、温度および湿度のうちの少なくとも1つをセンシングし、空気に含まれる微少粒子状物質およびエアロゾル、空気に含まれる有害大気汚染物質、空気に含まれる放射性物質、空気に含まれる火山ガスのうちの少なくとも1つをサンプリングするマルチコプターは、人が立ち入ることができない建造物や危険地域の上空から微少粒子状物質およびエアロゾルや有害大気汚染物質、放射線量、火山ガス、温度および湿度をセンシングすることができ、人が立ち入ることができない建造物や危険地域の上空から空気に含まれる微少粒子状物質およびエアロゾルや有害大気汚染物質、放射性物質、火山ガスをサンプリングすることができる。
本発明に係るセンシング方法によれば、マルチコプターを離陸地点から検査地点(空中)まで飛行させ、検査地点においてマルチコプターをホバリングさせた状態でリールからライン糸を繰り出すことでセンサーを上下方向下方へ下降させ、そのセンサーを利用して検査地点において各種のセンシングを行うから、マルチコプターを人が立ち入ることができないまたは人の立ち入りが困難な建造物や危険地域の上空まで飛行させることでその建造物やその地域の検査地点まで到達することができ、その建造物やその地域の上空からセンサーを下降させることで各種のセンシングを行うことができるとともに、その建造物やその地域の各種の測定データを取得することができる。センシング方法は、マルチコプターを利用することで、人の生命が危険に曝される事故後の原子炉建家や高濃度汚染箇所においてその上空から各種のセンシングを行うことができ、人の生命が危険に曝される火口やその周辺、山岳地帯においてその上空から各種のセンシングを行うことができるとともに、人の生命が危険に曝される地震直後の被災地域においてその上空から各種のセンシングを行うことができる。
本発明に係るサンプリング方法によれば、マルチコプターを離陸地点から検査地点まで飛行させ、検査出地点におけるマルチコプターをホバリングさせた状態でリールからライン糸を繰り出すことでサンプラーを上下方向下方へ下降させ、そのサンプラーを利用して検査地点において空気をサンプリングするから、人が立ち入ることができないまたは人の立ち入りが困難な建造物や危険地域の上空までマルチコプターを飛行させることでその建造物やその地域の検査地点まで到達することができ、その建造物やその地域の上空からサンプラーを下降させることで空気のサンプリングを行うことができるとともに、その建造物やその地域の空気に含まれる各種の成分を分析することができる。サンプリング方法は、マルチコプターを利用することで、人の生命が危険に曝される事故後の原子炉建家や高濃度汚染箇所においてその上空から空気のサンプリングを行うことができ、人の生命が危険に曝される火口やその周辺、山岳地帯においてその上空から空気のサンプリングを行うことができるとともに、人の生命が危険に曝される地震直後の被災地域においてその上空から空気のサンプリングを行うことができる。
所定の検査地点におけるセンシングまたは空気のサンプリングが完了した後、リールにライン糸を巻き取ることでセンサーまたはサンプラーを上下方向上方へ上昇させ、センサーまたはサンプラーをリールの直下に位置させるセンシング方法またはサンプリング方法は、検査地点におけるセンシングが完了した後、または、検査地点における空気のサンプリングが完了した後、センサーやサンプラーをリールの直下に位置させることで、ライン糸やセンサー、サンプラーがマルチコプターの飛行の障害になることはなく、人が立ち入ることができない建造物や危険地域の上空からマルチコプターを容易に離脱させることができ、その建造物やその地域でのマルチコプターの墜落のリスクを低減することができる。
検査地点からリールのライン糸を繰り出してセンサーまたはサンプラーを上下方向下方へ段階的に下降させつつ、センサーまたはサンプラーを空中の上下方向へ並ぶ第1スペースから第nスペースと地上との少なくともに第1〜第nスペースに順に停止させ、センサーまたはサンプラーを利用して第1〜第nスペースと地上との少なくとも第1〜第nスペースのセンシングまたはサンプリングを行うセンシング方法またはサンプリング方法は、人が立ち入ることができないまたは人の立ち入りが困難な建造物や危険地域の上空までマルチコプターを飛行することでその建造物やその地域の検査地点まで到達しつつ、その建造物やその地域の上空からセンサーを段階的に下降させることで、その建造物やその地域の空中の第1〜第nスペースや地上における各種のセンシングや空気のサンプリングを行うことができ、その建造物やその地域の空中の第1〜第nスペースや地上における各種の測定データを取得することができるとともに、その建造物やその地域の空中の第1〜第nスペースや地上における空気に含まれる各種の成分を分析することができる。
所定の検査地点におけるセンシングまたは空気のサンプリングが完了した後、次の検査地点の上空に向かってマルチコプターを飛行させることで、マルチコプターを第1検査地点(空中)から第n検査地点(空中)に向かって順に移動させ、第1〜第n検査地点においてマルチコプターをホバリングさせた状態で、リールからライン糸を繰り出すことでセンサーまたはサンプラーを上下方向下方へ段階的に下降させ、第1〜第n検査地点においてセンサーまたはサンプラーを空中の上下方向へ並ぶ第1〜第nスペースと地上との少なくとも第1〜第nスペースに順に停止させ、センサーまたはサンプラーを利用して第1〜第n検査地点の上空における第1〜第nスペースと地上との少なくとも第1〜第nスペースのセンシングまたはサンプリングを行うセンシング方法またはサンプリング方法は、人が立ち入ることができないまたは人の立ち入りが困難な建造物や危険地域における第1〜第n検査地点の上空までマルチコプターを飛行させることでその建造物やその地域の第1〜第n検査地点まで到達しつつ、その建造物やその地域の上空からセンサーを段階的に下降させることで、その建造物やその地域における第1〜第n検査地点の空中の第1〜第nスペースや地上における各種のセンシングや空気のサンプリングを行うことができ、その建造物やその地域における第1〜第n検査地点の空中の第1〜第nスペースや地上における各種の測定データを取得することができるとともに、その建造物やその地域における第1〜第n検査地点の空中の第1〜第nスペースや地上における空気に含まれる各種の成分を分析することができる。
マルチコプターを律自動飛行によって検査地点まで飛行させつつ検査地点でホバリングさせ、検査地点においてマルチコプターをホバリングさせた状態で、リールがライン糸を上下方向下方へ自動で繰り出すとともに、リールがライン糸を上下方向上方へ自動で巻き取るセンシング方法またはサンプリング方法は、事前に飛行ミッション(飛行プラン)を作成することで、マルチコプターが自律自動飛行によって検査地点まで飛行しつつ検査地点でホバリングするとともに、ライン糸の繰り出しと巻き取りとが自動で行われるから、プロポによる遠隔操作と比較し、正確な位置と高度とを維持した状態で各種のセンシングや空気のサンプリングを行うことができる。
マルチコプターを利用し、微少粒子状物質およびエアロゾル、有害大気汚染物質、放射線量、火山ガス、温度および湿度のうちの少なくとも1つをセンシングし、マルチコプターを利用し、空気に含まれる微少粒子状物質およびエアロゾル、空気に含まれる有害大気汚染物質、空気に含まれる放射性物質、空気に含まれる火山ガスのうちの少なくとも1つをサンプリングするセンシング方法またはサンプリング方法は、マルチコプターを利用することで、人が立ち入ることができない建造物や危険地域の上空から微少粒子状物質およびエアロゾルや有害大気汚染物質、放射線量、火山ガス、温度および湿度をセンシングすることができ、マルチコプターを利用することで、人が立ち入ることができない建造物や危険地域の上空から空気に含まれる微少粒子状物質およびエアロゾルや有害大気汚染物質、放射性物質、火山ガスをサンプリングすることができる。
一例として示すマルチコプターの斜視図。 飛行ミッション(メニュー)画面の一例を示す図。 飛行ミッション(測定地域設定)画面の一例を示す図。 飛行ミッション(検査地点設定)画面の一例を示す図。 飛行ミッション(検査高度設定)画面の一例を示す図。 飛行ミッション(フライト開始)画面の一例を示す図。 マルチコプターの第1〜第3検査地点への飛行の一例を示す図。 マルチコプターを利用した放射線の線量のセンシングの一例を示す図。 図8から続く放射線の線量のセンシングを示す図。 センシング結果表示画面の一例を示す図。 飛行ミッション(検査地点設定)画面の他の一例を示す図。 飛行ミッション(検査高度設定)画面の他の一例を示す図。 飛行ミッション(フライト)画面の他の一例を示す図。 マルチコプターの第1および第2検査地点への飛行の一例を示す図。 マルチコプターを利用した空気(火山ガス)のサンプリングの一例を示す図。 図15から続く空気(火山ガス)のサンプリングを示す図。 サンプリング結果表示画面の一例を示す図。
一例として示すマルチコプター10の斜視図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係るマルチコプターおよびマルチコプターを利用したセンシング方法またはサンプリング方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。マルチコプター10(無人飛行体)(ドローン)は、機体本体11と、機体本体11から延びる4本のローターアーム12と、それらローターアーム12に取り付けられたローター13(回転翼)と、電動リール14(リール)およびライン糸15とを備えている。
マルチコプター10は、空中を飛行しつつ空中の所定地点でホバリング(停止飛行)し、ホバリング状態において、各種のセンシング(測定)を行い、空気のサンプリング(採取)を行う。マルチコプター10は、4つのローター13と4つのモーター(図示せず)とを有するクアッドコプターであるが、6つのローターと6つのモーターとを有するヘキサコプターや8つのローターと8つのモーターとを有するオクトコプターであってもよい。
マルチコプター10には、図示はしていないが、大容量バッテリー、飛行管制装置、GPS(GPS自立安定装置を含む)、カメラ搭載用ジンバル、姿勢制御装置、IOSD(オンスクリーンリアルタイムディスプレイ)、ハイビジョン画像伝送無線装置、コントローラ(記憶デバイスを含む)、高解像度カメラ、リアルタイムモニター等が搭載されている。マルチコプター10は、その飛行中(ホバリングを含む)に高解像度カメラによって静止画や動画を撮影することができる。マルチコプター10は、事前に作成された飛行ミッション(飛行プラン)がインストールされた自立して飛行(自動自立飛行)する機種、または、プロポ(ラジオコントロール)による遠隔操作によって飛行(マニュアル飛行)する機種のいずれも利用することができる。
飛行ミッションによる自動自立飛行では、コンピュータ(タッチパネルやマウス等の入力デバイス、ディスプレイやプリンタ等の出力デバイスを含む)を備えてマルチコプター10の離陸、飛行(飛行経路)、着陸を自動で行う自動航行システム(図示せず)が利用される。自動航行システムでは、マップ(空中写真)上において離陸地点(三次元座標)、飛行経由地点(三次元座標)、着陸地点(三次元座標)を指定し、飛行速度、検査高度、測定時間、空気収容量、空気収容順序等の各データを入力して飛行ミッション(飛行プラン)を作成する。
作成された飛行ミッションが自動航行システムからマルチコプター10のコントローラに送信され、マルチコプター10が自動航行システムからの飛行指示によって自動自立飛行を開始する。自動自立飛行は、プロポによるマニュアル飛行では不可能な正確な位置と高度とを維持した飛行が可能になる。飛行記録は、マルチコプター10のコントローラに記憶されるとともに、自動航行システムに記憶される。
プロポによる遠隔操作では、操作者がプロポによってマルチコプター10を操縦する。プロポは、コンピュータを備えたコントロールシステム(図示せず)に接続されている。プロポによるマルチコプター10の操縦時では、コントロールシステムのディスプレイにマルチコプター10の飛行速度、高度、地図情報、撮影映像表示、バッテリー残量等が表示される。飛行記録は、マルチコプター10のコントローラに記憶されるとともに、コントロールシステムに記憶される。
電動リール14は、マルチコプター10の機体本体11の下面の側に設置されている。電動リール14は、モーター(図示せず)の駆動によってライン糸15を自動で繰り出し、ライン糸15を自動で巻き取る。電動リール14には、ライン糸15の繰り出しや巻き取りのON/OFF、ライン糸15の繰り出し長さや巻き取り長さの調節、ライン糸15の繰り出し開始信号や繰り出し完了信号の発信、ライン糸15巻き取り開始信号や巻き取り完了信号の発信等の電動リール14をコントロールする制御部が内蔵されている。電動リール14の制御部は、マルチコプター10のコントローラに接続されている。マルチコプター10に設置する電動リール14の数に特に制限はなく、2つ以上の電動リール14がマルチコプター10に設置されていてもよい。
ライン糸15は、電動リール14のボビン(糸巻き)に巻き付けられている。ライン糸15には、ナイロンやフロロカーボンの単線糸または編み糸が使用されている。ライン糸15の先端部には、各種のセンサー16が着脱可能に取り付けられる。センサー16は、マルチコプター10のコントローラに接続されている。ライン糸15に取り付けるセンサー16の数に特に制限はなく、2つ以上のセンサー16がライン糸15に取り付けられていてもよい。
マルチコプター10は、ライン糸15に取り付けられる各種のセンサー16により、人が立ち入ることができないまたは人の立ち入りが困難な建造物や危険地域(人の生命が危険に曝される事故後の原子炉建家や高濃度汚染箇所、火口やその周辺、山岳地帯、地震直後の被災地域等)においてその上空からの微少粒子状物質およびエアロゾル、有害大気汚染物質、放射線量、火山ガス、温度および湿度のうちの少なくとも1つのセンシング(測定)に利用される。
マルチコプター10は、ライン糸15に取り付けられるサンプラー(採取具)により、人が立ち入ることができないまたは人の立ち入りが困難な建造物や危険地域(人の生命が危険に曝される事故後の原子炉建家や高濃度汚染箇所、火口やその周辺、山岳地帯、地震直後の被災地域等)においてその上空からの空気のサンプリング(採取)に利用される。
微少粒子状物質を測定するセンサー16には、光散乱方式によってPM2.5を測定するPM2.5環境測定器、光散乱方式によって0.001〜10.000mg/m3の粒子を測定する粉塵計、0.1μm〜10.0μmの粒径の浮遊粒子を測定する空中浮遊粒子測定器等が使用される。エアロゾル(放射性エアロゾルを含む)を測定するセンサー16には、パーティクルカウンターや凝縮粒子カウンター等のエアロゾル測定(分析)装置が使用される。
有害大気汚染物質を測定するセンサー16には、微少粒子状物質の測定に使用される機器の他に、燃焼排ガスを測定する排ガス分析計、有機化学物質を測定するVOC測定器、ホルムアルデヒドを測定するホルムアルデヒド測定器、粉塵濃度やCO濃度、CO2濃度を測定する空気質測定器等が使用される。放射線の線量を測定するセンサー16には、各種の放射線測定器や線量計が使用される。火山ガスを測定するセンサーには、メタンや硫化水素、一酸化炭素を検出するガス検知器が使用される。温度や湿度を測定するセンサー16には、温度・湿度センサーが使用される。
図2は、自動航行システムに接続されたディスプレイ17に表示された飛行ミッション(メニュー)画面の一例を示す図であり、図3は、図2から続く飛行ミッション(測定地域設定)画面の一例を示す図である。図4は、図3から続く飛行ミッション(検査地点設定)画面の一例を示す図である。図5は、図4から続く飛行ミッション(検査高度設定)画面の一例を示す図である。図6は、図5から続く飛行ミッション(フライト開始)画面の一例を示す図である。図3〜図6では、各入力エリアや各表示エリアに対する具体的なデータの記載を省略している。
マルチコプター10を利用したセンシング手順(測定手順)の一例を説明すると、以下のとおりである。図2〜図9では、放射線の線量のセンシングを例として説明するが、マルチコプター10およびマルチコプター10を利用したセンシング方法は、既述のように、ライン糸の先端部に取り付けるセンサー16を選択することにより、微少粒子状物質およびエアロゾル、有害大気汚染物質、放射線量、火山ガス、温度および湿度のうちの少なくとも1つのセンシングを行うことができる。なお、マルチコプター10は、自動航行システムによる自動自律飛行を行う。ライン糸15には、GPS機能を有する放射線測定器16a(センサー16)が取り付けられている。放射線測定器16aは、電動リール14の直下に位置している。
地上において自動航行システムを起動すると、図2に示す飛行ミッション(メニュー)画面が自動航行システムに接続されたディスプレイ17に表示される。図2に示す飛行ミッション(メニュー)画面には、センシングボタン2a、サンプリングボタン2b、センシング結果表示ボタン2c、サンプリング結果表示ボタン2d、キャンセルボタン2eが表示される。キャンセルボタン2eをクリック(またはタップ)すると、自動航行システムが停止する(以下のキャンセルボタンも同様)。
センシング(測定)を行う場合、センシングボタン2aをクリック(またはタップ)する。センシングボタン2aをクリックすると、図3に示す飛行ミッション(測定・採取地域設定)画面が自動航行システムに接続されたディスプレイ17に表示される。図3の飛行ミッション(測定・採取地域設定)画面には、測定・採取地域選択エリア3a、測定・採取地域表示エリア3b、地域設定ボタン3c、クリアボタン3d、戻るボタン3e、キャンセルボタン3fが表示される。クリアボタン3dをクリックすると、入力されたデータが消去され、再度データを入力する(以下のクリアボタンも同様)。戻るボタン3eをクリックすると、図2の飛行ミッション(メニュー)画面に戻る(以下の戻るボタンも同様)。
図3の飛行ミッション(測定・採取地域設定)画面の測定・採取地域選択エリア3aには、測定地域の名称や住所、空中写真が表示される。測定・採取地域選択エリア3aにおいて測定地域を選択(反転)(複数選択可)する。測定地域は、あらかじめ空撮によって撮影され、撮影された空中写真が測定地域の住所や名称とともに自動航行システムの記憶デバイスに記憶(格納)されている。測定地域を選択(反転)すると、選択した測定地域の空中写真(図3〜図6では事故後の原子力発電所)が測定・採取地域表示エリア3bに表示される。測定地域を選択した後、地域設定ボタン3cをクリックすると、図4に示す飛行ミッション(検査地点設定)画面がディスプレイ17に表示される。
図4の飛行ミッション(検査地点設定)画面には、検査地点指定エリア4a(マップ)、飛行速度入力エリア4b、センシング(測定)時間入力エリア4c、条件設定ボタン4d、クリアボタン4e、戻るボタン4f、キャンセルボタン4gが表示される。検査地点指定エリア4a(マップ)には、図3の飛行ミッション(測定地域設定)画面において選択された測定地域(原子力発電所の建家)の空中写真が表示される。
検査地点指定エリア4a(マップ)において離陸地点L、検査地点M1〜M3(原子力発電所の建家の上空)、着陸地点Nを指定する。検査地点指定エリア4aにおいて、離陸地点L、検査地点M1〜M3、着陸地点Nを指定すると、指定された離陸地点Lの三次元座標(位置情報)、指定された検査地点M1〜M3の三次元座標(位置情報)および高度、指定された着陸地点Nの三次元座標(位置情報)が設定される。飛行速度入力エリア4bにマルチコプター10の飛行速度を入力し、センシング(測定)時間入力エリア4cにセンシング(測定)時間を入力した後、条件設定ボタン4dをクリックすると、自動航行システムは、図5に示す飛行ミッション(検査高度設定)画面をディスプレイ17に表示する。
図5の飛行ミッション(検査高度設定)画面には、検査地点表示エリア5a、飛行速度表示エリア5b、センシング(測定)時間表示エリア5c、離陸・検査・着陸地点座標表示エリア5d、第1〜第3検査高度入力エリア5e〜5g、検査高度設定ボタン5h、クリアボタン5i、戻るボタン5j、キャンセルボタン5kが表示される。検査地点表示エリアには、図4の飛行ミッション(検査地点設定)画面において指定された離陸地点L、第1〜第3検査地点M1〜M3(第1〜第n検査地点)、着陸地点Nを表示した測定地域の空中写真が表示される。なお、検査地点は3箇所に限定されず、4箇所以上の検査地点(第1〜第n検査地点)を設定することができる。
第1〜第3検査高度入力エリア5e〜5gに第1〜第3検査地点M1〜M3における各検査高度(第1〜第n検査地点の空中の第1〜第nスペースや地上)を入力(複数入力可)する。検査高度は、ライン糸15に取り付けられた放射線測定器16a(センサー16)の検査地点M1〜M3における高さであり、0m以上(0mは地上)からマルチコプター10の高さまで設定することができる。図5の第1〜第3検査高度入力エリア5e〜5gでは、第1検査高度が地上から25m(第1スペース)および第2検査高度が地上から10m(第2スペース)に設定されたものとする。なお、検査高度は2つに限定されず、3つ以上の検査高度(第1〜第nスペースや地上)を設定することができる。
第1〜第3検査高度入力エリア5e〜5gにおいて検査高度を入力した後、高度設定ボタン5hをクリックする。高度設定ボタン5hをクリックすると、自動航行システムは、離陸地点Lの三次元座標、第1〜第3検査地点M1〜M3(第1〜第n検査地点)の三次元座標および高度、着陸地点Nの三次元座標、飛行速度、センシング(測定)時間、第1〜第3検査地点M1〜M3における第1および第2検査高度(第1〜第nスペースや地上)を、マルチコプター10を特定するユニークな識別子および格納時間(日時)に関連付けた状態で記憶デバイスに記憶(格納)するとともに、図6に示す飛行ミッション(フライト)画面をディスプレイ17に表示する。
図6の飛行ミッション(フライト)画面には、検査地点表示エリア6a、飛行速度表示エリア6b、センシング(測定)時間表示エリア6c、離陸・検査・着陸地点座標表示エリア6d、第1〜第3検査高度表示エリア6e、フライト開始ボタン6f、戻るボタン6g、キャンセルボタン6hが表示される。マルチコプター10を利用した放射線の線量のセンシングを行うには、図6の飛行ミッション(フライト)画面のフライト開始ボタン6fをクリックする。フライト開始ボタン6fをクリックすると、離陸地点Lの三次元座標、検査地点M1〜M3の三次元座標および高度、着陸地点Nの三次元座標、飛行速度、センシング(測定)時間、第1〜第3検査地点M1〜M3における各検査高度を含むフライト信号(センシング開始信号)が自動航行システムからマルチコプター10のコントローラに送信される。
図7は、マルチコプター10の第1〜第3検査地点M1〜M3への飛行の一例を示す図であり、図8は、マルチコプター10を利用した放射線の線量のセンシングの一例を示す図である。図9は、図8から続く放射線の線量のセンシングを示す図である。
フライト信号がマルチコプター10のコントローラに送信されると、マルチコプター10のコントローラは、飛行ミッションにしたがって離陸地点Lから設定飛行速度で第1検査地点M1(原子炉建家18の上空)に向かってマルチコプター10を飛行させ(フライト手段、フライト工程)、第1検査地点M1(高度40m)おいてマルチコプター10をホバリングさせる。マルチコプター10のコントローラは、第1検査地点M1おけるマルチコプター10のホバリング状態を維持しつつ電動リール14を起動させ、電動リール14からライン糸15を繰り出し、放射線測定器16a(センサー16)を次第に下降させる。
ライン糸15の繰り出し長さが15mであり、放射線測定器16a(センサー16)が第1検査高度Y1(第1スペース)(地上から25m)まで下降した時点で、電動リール15からのライン糸15の繰り出しが停止する。放射線測定器16aが第1検査高度Y1(第1スペース)に下降すると、マルチコプター10のコントローラは、放射線測定器16aを起動させる。放射線測定器16aは、第1検査地点M1(原子炉建家18の上空)の第1検査高度Y1(第1スペース)における放射線の線量測定を開始し、センシング(測定)時間の間に線量測定を行う(センシング手段、センシング工程)。センシング(測定)時間が終了すると、放射線測定器16aが停止する。
なお、放射線測定器16a(センサー16)のGPS機能によって第1検査地点M1の第1検査高度Y1(第1スペース)の三次元座標(位置情報)が取得される。放射線測定器16aによって測定された第1検査地点M1の第1検査高度Y1(第1スペース)の線量(測定値)、放射線測定器16aによって取得された第1検査地点M1の第1検査高度Y1(第1スペース)の三次元座標(位置情報)は、放射線測定器16aからマルチコプター10のコントローラに送信され、マルチコプター10のコントローラから地上の自動航行システムに送信(無線送信)される。
自動航行システムは、飛行記録、第1検査地点M1の三次元座標(位置情報)および高度、第1検査地点M1の第1検査高度Y1(第1スペース)の三次元座標(位置情報)および高度、飛行速度、センシング(測定)時間、第1検査地点M1の第1検査高度Y1(第1スペース)における放射線の線量を、マルチコプター10を特定するユニークな識別子および測定時間(日時)に関連付けた状態で記憶デバイスに記憶(格納)する。
第1検査地点M1の第1検査高度Y2(第1スペース)における放射線の線量測定(センシング)が完了すると、マルチコプター10のコントローラは、第1検査地点M1おけるマルチコプター10のホバリング状態を維持しつつ電動リール14を再び起動させ、電動リール14からライン糸15を繰り出し、放射線測定器16a(センサー16)を第1検査高度Y1(第1スペース)から次第に下降させる。
ライン糸15の繰り出し長さが30m(第1検査高度Y1から10m)であり、放射線測定器16a(センサー16)が第2検査高度Y2(第2スペース)(地上から10m)まで下降した時点で、電動リール14からのライン糸15の繰り出しが停止する。放射線測定器16aが第2検査高度Y2(第2スペース)に下降すると、マルチコプター10のコントローラは、放射線測定器16aを再び起動させる。放射線測定器16aは、第1検査地点M1(原子炉建家18の上空)の第2検査高度Y2(第2スペース)における放射線の線量測定を開始し、センシング(測定)時間の間に線量測定を行う(センシング手段、センシング工程)。センシング(測定)時間が終了すると、放射線測定器16aが停止する。
なお、放射線測定器16a(センサー16)のGPS機能によって第1検査地点M1の第2検査高度Y2(第2スペース)の三次元座標(位置情報)が取得される。放射線測定器16aによって測定された第1検査地点M1の第2検査高度Y2(第2スペース)の線量、放射線測定器16aによって取得された第1検査地点M1の第2検査高度Y2(第2スペース)の三次元座標(位置情報)は、放射線測定器16aからマルチコプター10のコントローラに送信され、マルチコプター10のコントローラから地上の自動航行システムに送信される。
自動航行システムは、飛行記録、第1検査地点M1の三次元座標(位置情報)および高度、第1検査地点M1の第2検査高度Y2(第2スペース)の三次元座標(位置情報)および高度、飛行速度、センシング(測定)時間、第1検査地点M1の第2検査高度Y2(第2スペース)における放射線の線量を、マルチコプター10Aを特定するユニークな識別子および測定時間(日時)に関連付けた状態で記憶デバイスに記憶(格納)する。
第1検査地点M1の第2検査高度Y2(第2スペース)における放射線の線量測定(センシング)が完了すると、マルチコプター10のコントローラは、電動リール14を起動させ、電動リール14にライン糸15の巻き取りを開始させる(巻取り手段、巻取り工程)。ライン糸15が電動リール14に巻き取られ、巻き取り長さが30mになると、電動リール14が停止する。電動リール14によるライン糸15の巻き取りが完了すると、放射線測定器16a(センサー16)が電動リール14の直下に位置する。
第1検査地点M1のセンシングが完了した後(電動リール14によるライン糸15の巻き取りが完了した後)、マルチコプター10のコントローラは、設定飛行速度で第1検査地点M1(原子炉建家18の上空)から第2検査地点M2(原子炉建家18の上空)に向かってマルチコプター10を飛行させ(フライト手段、フライト工程)、第2検査地点M2(高度40m)おいてマルチコプター10をホバリングさせる。
既述の手順によって放射線測定器16a(センサー16)を下降させ、第2検査地点M2の第1検査高度Y1(第1スペース)における放射線の線量を測定するとともに、第2検査地点M2の第2検査高度Y2(第2スペース)における放射線の線量を測定する(センシング手段、センシング工程)。さらに、第2検査地点M2の第1および第2検査高度Y1,Y2(第1および第2スペース)の三次元座標(位置情報)を取得する。
放射線測定器16aによって測定された第2検査地点M2の第1検査高度Y1(第1スペース)および第2検査高度Y2(第2スペース)の線量(測定値)、第2検査地点M2の第1および第2検査高度Y1,Y2(第1および第2スペース)の三次元座標(位置情報)は、放射線測定器16aからマルチコプター10のコントローラに送信され、マルチコプター10のコントローラから地上の自動航行システムに送信される。
自動航行システムは、飛行記録、第2検査地点M2の三次元座標(位置情報)および高度、第2検査地点M2の第1および第2検査高度Y1,Y2(第1および第2スペース)の三次元座標(位置情報)および高度、飛行速度、センシング(測定)時間、第2検査地点M2の第1および第2検査高度Y1,Y2(第1および第2スペース)における放射線の線量を、マルチコプター10を特定するユニークな識別子および測定時間(日時)に関連付けた状態で記憶デバイスに記憶(格納)する。
第2検査地点M2の第2検査高度Y2(第2スペース)における放射線の線量測定(センシング)が完了すると、マルチコプター10のコントローラは、電動リール14を起動させ、電動リール14にライン糸15の巻き取りを開始させる(巻取り手段、巻取り工程)。ライン糸15が電動リール14に巻き取られ、巻き取り長さが30mになると、電動リール14が停止する。電動リール14によるライン糸15の巻き取りが完了すると、放射線測定器16aが電動リール14の直下に位置する。
第2検査地点M2のセンシングが完了した後(電動リール14によるライン糸15の巻き取りが完了した後)、マルチコプター10のコントローラは、設定飛行速度で第2検査地点M2(原子炉建家18の上空)から第3検査地点M3(原子炉建家18の上空)に向かってマルチコプター10を飛行させ(フライト手段、フライト工程)、第3検査地点M3(高度40m)おいてマルチコプター10Aをホバリングさせる。既述の手順によって放射線測定器16a(センサー16)を下降させ、第3検査地点M3の第1検査高度Y1(第1スペース)における放射線の線量を測定するとともに、第3検査地点M3の第2検査高度Y2(第2スペース)における放射線の線量を測定する(センシング手段、センシング工程)。さらに、第3検査地点M3の第1および第2検査高度Y1,Y2(第1および第2スペース)の三次元座標(位置情報)を取得する。
放射線測定器16aによって測定された第3検査地点M3の第1検査高度Y1(第1スペース)および第2検査高度Y2(第2スペース)の線量(測定値)、第3検査地点M3の第1および第2検査高度Y1,Y2(第1および第2スペース)の三次元座標(位置情報)は、放射線測定器16aからマルチコプター10のコントローラに送信され、マルチコプター10のコントローラから地上の自動航行システムに送信される。
自動航行システムは、飛行記録、第3検査地点M3の三次元座標(位置情報)および高度、第3検査地点M3の第1および第2検査高度Y1,Y2(第1および第2スペース)の三次元座標(位置情報)および高度、飛行速度、センシング(測定)時間、第3検査地点m3の第1および第2検査高度Y1,Y2(第1および第2スペース)における放射線の線量を、マルチコプター10を特定するユニークな識別子および測定時間(日時)に関連付けた状態で記憶デバイスに記憶(格納)する。
第3検査地点M3の第2検査高度Y2(第2スペース)における放射線の線量測定(センシング)が完了すると、マルチコプター10のコントローラは、電動リール14を起動させ、電動リール14にライン糸15の巻き取りを開始させる(巻取り手段、巻取り工程)。ライン糸15が電動リール14に巻き取られ、巻き取り長さが30mになると、電動リール14が停止する。電動リール14によるライン糸15の巻き取りが完了すると、放射線測定器16a(センサー16)が電動リール14の直下に位置する。第3検査地点M3のセンシングが完了した後(電動リール14によるライン糸15の巻き取りが完了した後)、マルチコプター10のコントローラは、設定飛行速度で第3検査地点M3(原子炉建家18の上空)から着陸地点Nに向かってマルチコプター10を飛行させ、マルチコプター10を着陸地点Nに着陸させる。
マルチコプター10およびマルチコプター10を利用したセンシング方法は、マルチコプター10が事故後の原子力建家18(人が立ち入ることができないまたは人の立ち入りが困難な建造物や危険地域)における第1〜第3検査地点M1〜M3(第1〜第n検査地点)まで飛行することで原子力建家18の第1〜第3検査地点M1〜M3まで到達しつつ、原子力建家18の上空から放射線測定器16a(センサー16)を段階的に下降させることで、原子力建家18における第1〜第3検査地点M1〜M3の空中の第1および第2スペースY1,Y2(第1〜第nスペース)における放射線の線量の測定(各種のセンシング)を行うことができ、原子力建家18における第1〜第3検査地点M1〜M3の空中の第1〜第2スペースY1,Y2における放射線の線量データ(各種の測定データ)を取得することができる。
マルチコプター10およびマルチコプター10を利用したセンシング方法は、マルチコプター10を利用することで、放射線の線量のみならず、人が立ち入ることができないまたは人の立ち入りが困難な建造物や危険地域(たとえば、事故後の原子炉建家や高濃度汚染箇所、活火山の噴火口やその周辺、山岳地帯、地震直後の被災地域等)の上空から微少粒子状物質およびエアロゾルや有害大気汚染物質、火山ガス、温度および湿度をセンシングすることができる。
なお、プロポ(ラジオコントロール)よる遠隔操作によってマルチコプター10を飛行(マニュアル飛行)させる場合、コントロールシステムのディスプレイを確認しつつ、操縦者がプロポによってマルチコプター10を離陸地点から原子力建家18の上空の第1〜第3検査地点M1〜M3に向かって順に飛行させ、コントロールシステムの指示に従って第1〜第3検査地点M1〜M3の第1および第2スペースY1,Y2に放射線測定器16aを順に下降させて放射線の線量をセンシング(測定)する。線量測定が完了した後、マルチコプター10を第3検査地点M3から着陸地点に着陸させる。
図10は、自動航行システムのディスプレイ17に表示されたセンシング結果表示画面の一例を示す図である。過去のセンシング結果を表示する場合、図2の飛行ミッション(メニュー)画面のセンシング結果表示ボタン2cをクリックする。センシング結果表示ボタン2cをクリックすると、図示はしていないが、センシング結果表示地域選択画面がディスプレイ17に表示される。センシング結果表示地域選択画面のセンシング結果表示地域選択エリアにおいて結果表示地域を選択(反転)(複数選択可)し、結果表示ボタンをクリックすると、図10に示すセンシング結果表示画面がディスプレイ17に表示される。
図10のセンシング結果表示画面には、検査地点表示エリア10a、飛行速度表示エリア10b、センシング(測定)時間表示エリア10c、離陸・検査・着陸地点座標表示エリア10d、センシング結果表示エリア10e、プリントボタン10f、戻るボタン10g、キャンセルボタン10hが表示される。センシング結果表示エリア10eには、第1〜第3検査地点M1〜M3(第1〜第n検査地点)の第1および第2スペースY1,Y2(第1〜第nスペース)の放射線の線量が表示される。センシング結果表示エリア10eを見ることで、原子力建家18の上空の第1〜第3検査地点M1〜M3(第1〜第n検査地点)の第1および第2スペースY1,Y2(第1〜第nスペース)における放射線の線量を知ることができる。
図11は、飛行ミッション(検査地点設定)画面の他の一例を示す図であり、図12は、図11から続く飛行ミッション(検査高度設定)画面の他の一例を示す図である。図13は、図12から続く飛行ミッション(フライト)画面の他の一例を示す図であり、図14は、マルチコプター10の第1および第2検査地点M1,M2への飛行の一例を示す図である。図15は、マルチコプター10を利用した空気(火山ガス)のサンプリングの一例を示す図であり、図16は、図15から続く空気(火山ガス)のサンプリングを示す図である。図11〜図13では、各入力エリアや各表示エリアに対する具体的なデータの記載を省略している。
マルチコプター10を利用した空気(火山ガス)のサンプリング手順(採取手順)の一例を説明すると、以下のとおりである。なお、図11〜図16では、活火山の噴火口およびその周辺における空気のサンプリングを例として説明するが、マルチコプター10およびマルチコプター10を利用したサンプリング方法は、既述の原子炉建家およびその周辺地域、地震直後の被災地域等(人が立ち入ることができないまたは人お発ち入りが困難な建造物や危険地域)においてその上空からサンプリングを行うことができる。なお、ライン糸15の先端部には、空気をサンプリングするサンプラー19(採取具)が着脱可能に取り付けられる。
サンプリング(採取)を行う場合、地上において自動航行システムを起動し、図2の飛行ミッション(メニュー)画面のサンプリングボタン2bをクリック(またはタップ)する。サンプリングボタン2bをクリックし、図3の飛行ミッション(測定・採取地域設定)画面の測定・採取地域選択エリア3aにおいて採取地域を選択(反転)(複数選択可)する。採取地域は、あらかじめ空撮によって撮影され、撮影された空中写真が採取地域の住所や名称とともに自動航行システムの記憶デバイスに記憶(格納)されている。採取地域を選択(反転)すると、選択した採取地域の空中写真(図4では活火山およびその周辺地域)が採取・採取地域表示エリア3bに表示される。採取地域を選択した後、地域設定ボタン3cをクリックすると、図10に示す飛行ミッション(検査地点設定)画面がディスプレイ17に表示される。
図11の飛行ミッション(検査地点設定)画面には、検査地点指定エリア11a(マップ)、飛行速度入力エリア11b、サンプリング(採取)時間入力エリア11c、条件設定ボタン11d、クリアボタン11e、戻るボタン11f、キャンセルボタン11gが表示される。検査地点指定エリア11a(マップ)には、図3の飛行ミッション(測定・採取地域設定)画面において選択された採取地域(活火山の噴火口およびその周辺地域)の空中写真が表示される。
検査地点指定エリア11a(マップ)において離陸地点L、検査地点M1,M2(活火山の噴火口およびその周辺地域の上空)、着陸地点Nを指定する。検査地点指定エリア11aにおいて、離陸地点L、検査地点M1,M2、着陸地点Nを指定すると、指定された離陸地点Lの三次元座標(位置情報)、指定された検査地点M1,M2の三次元座標(位置情報)および高度、指定された着陸地点Nの三次元座標(位置情報)が設定される。飛行速度入力エリア11bにマルチコプター10の飛行速度を入力し、サンプリング(採取)時間入力エリア11cにサンプリング(採取)時間を入力した後、条件設定ボタン11dをクリックすると、自動航行システムは、図12に示す飛行ミッション(検査高度設定)画面をディスプレイ17に表示する。
図12の飛行ミッション(検査高度設定)画面には、検査地点表示エリア12a、飛行速度表示エリア12b、サンプリング(採取)時間表示エリア12c、離陸・検査・着陸地点座標表示エリア12d、第1および第2検査高度入力エリア12e,12f、検査高度設定ボタン12g、クリアボタン12h、戻るボタン12i、キャンセルボタン12jが表示される。検査地点表示エリアには、図11の飛行ミッション(検査地点設定)画面において指定された離陸地点L、第1および第2検査地点M1,M2(第1〜第n検査地点)、着陸地点Nを表示した測定地域の空中写真が表示される。なお、検査地点は2箇所に限定されず、3箇所以上の検査地点(第1〜第n検査地点)を設定することができる。
第1および第2検査高度入力エリア12e,12fに第1および第2検査地点M1,M2における各検査高度(第1〜第n検査地点の空中の第1〜第nスペースや地上)を入力(複数入力可)する。検査高度は、ライン糸15に取り付けられたサンプラー19の検査地点M1,M2における高さであり、0m以上(0mは地上)からマルチコプター10の高さまで設定することができる。図10の第1および第2検査高度入力エリア12e,12fでは、第1検査高度が地上から10m(第1スペース)および第2検査高度が地上から5m(第2スペース)に設定されたものとする。なお、検査高度は2つに限定されず、3つ以上の検査高度(第1〜第nスペースや地上)を設定することができる。
第1および第2検査高度入力エリア12e,12fにおいて検査高度を入力した後、高度設定ボタン12hをクリックする。高度設定ボタン12hをクリックすると、自動航行システムは、離陸地点Lの三次元座標、第1および第2検査地点M1,M2(第1〜第n検査地点)の三次元座標および高度、着陸地点Nの三次元座標、飛行速度、サンプリング(採取)時間、第1および第2検査地点M1,M2における第1および第2検査高度Y1,Y2(第1〜第nスペースや地上)を、マルチコプター10を特定するユニークな識別子および格納時間(日時)に関連付けた状態で記憶デバイスに記憶(格納)するとともに、図13に示す飛行ミッション(フライト)画面をディスプレイ17に表示する。
図13の飛行ミッション(フライト)画面には、検査地点表示エリア13a、飛行速度表示エリア13b、サンプリング(採取)時間表示エリア13c、離陸・検査・着陸地点座標表示エリア13d、第1および第2検査高度表示エリア13e、フライト開始ボタン13f、戻るボタン13g、キャンセルボタン13hが表示される。マルチコプター10を利用した空気のサンプリングを行うには、図12の飛行ミッション(フライト)画面のフライト開始ボタン13fをクリックする。
フライト開始ボタン13fをクリックすると、離陸地点Lの三次元座標、検査地点M1,M2の三次元座標および高度、着陸地点Nの三次元座標、飛行速度、サンプリング(採取)時間、第1および第2検査地点M1,M2における各検査高度を含むフライト信号(サンプリング開始信号)が自動航行システムからマルチコプター10のコントローラに送信される。ライン糸15には、GPS機能を有するサンプラー19(採取具)が取り付けられている。サンプラー19は、吸気口から空気を複数回に分けて自動で採取し、採取したそれら空気を各収容袋(ビニール袋)に貯蔵する。サンプラー19は、電動リール14の直下に位置している。
フライト信号がマルチコプター10のコントローラに送信されると、マルチコプター10のコントローラは、図14に示すように、飛行ミッションにしたがって離陸地点Lから設定飛行速度で第1検査地点M1(活火山19の上空)に向かってマルチコプター10を飛行させ(フライト手段、フライト工程)、第1検査地点M1(高度100m)おいてマルチコプター10をホバリングさせる。マルチコプター10のコントローラは、第1検査地点M1おけるマルチコプター10のホバリング状態を維持しつつ電動リール14を起動させ、電動リール14からライン糸15を繰り出し、サンプラー19を次第に下降させる。
ライン糸15の繰り出し長さが90mであり、サンプラー19が第1検査高度Y1(第1スペース)(地上から10m)まで下降した時点で、電動リール15からのライン糸15の繰り出しが停止する。サンプラー19が第1検査高度Y1(第1スペース)に下降すると、マルチコプター10のコントローラは、サンプラー19を起動させる。サンプラー19は、第1検査地点M1(活火山19の噴火口の上空)の第1検査高度Y1(第1スペース)における空気(火山ガス)のサンプリングを開始し、サンプリング(採取)時間の間に空気の第1収容袋へのサンプリングを行う(サンプリング手段、サンプリング工程)。サンプリング(採取)時間が終了すると、サンプラー19が停止する。
サンプラー19のGPS機能によって第1検査地点M1の第1検査高度Y1(第1スペース)の三次元座標(位置情報)が取得される。サンプラー19によって取得された第1検査地点M1の第1検査高度Y1(第1スペース)の三次元座標(位置情報)は、サンプラー19からマルチコプター10のコントローラに送信され、マルチコプター10のコントローラから地上の自動航行システムに送信(無線送信)される。自動航行システムは、飛行記録、第1検査地点M1の三次元座標(位置情報)および高度、第1検査地点M1の第1検査高度Y1(第1スペース)の三次元座標(位置情報)および高度、飛行速度、サンプリング(採取)時間を、マルチコプター10を特定するユニークな識別子および測定時間(日時)に関連付けた状態で記憶デバイスに記憶(格納)する。
第1検査地点M1の第1検査高度Y2(第1スペース)における空気(火山ガス)のサンプリング(採取)が完了すると、マルチコプター10のコントローラは、第1検査地点M1おけるマルチコプター10のホバリング状態を維持しつつ電動リール14を再び起動させ、電動リール14からライン糸15を繰り出し、サンプラー19を第1検査高度Y1(第1スペース)から次第に下降させる。
ライン糸15の繰り出し長さが95m(第1検査高度Y1から5m)であり、サンプラー19が第2検査高度Y2(第2スペース)(地上から5m)まで下降した時点で、電動リール14からのライン糸15の繰り出しが停止する。サンプラー19が第2検査高度Y2(第2スペース)に下降すると、マルチコプター10のコントローラは、サンプラー19を再び起動させる。サンプラー19は、第1検査地点M1(活火山19の噴火口の上空)の第2検査高度Y2(第2スペース)における空気(火山ガス)のサンプリングを開始し、サンプリング(採取)時間の間に空気の第2収容袋へのサンプリングを行う(サンプリング手段、サンプリング工程)。サンプリング(採取)時間が終了すると、サンプラー19が停止する。
サンプラー19のGPS機能によって第1検査地点M1の第2検査高度Y2(第2スペース)の三次元座標(位置情報)が取得される。サンプラー19によって取得された第1検査地点M1の第2検査高度Y1(第1スペース)の三次元座標(位置情報)は、サンプラー19からマルチコプター10のコントローラに送信され、マルチコプター10のコントローラから地上の自動航行システムに送信(無線送信)される。自動航行システムは、飛行記録、第1検査地点M1の三次元座標(位置情報)および高度、第1検査地点M1の第2検査高度Y2(第2スペース)の三次元座標(位置情報)および高度、飛行速度、センシング(測定)時間を、マルチコプター10を特定するユニークな識別子および測定時間(日時)に関連付けた状態で記憶デバイスに記憶(格納)する。
第1検査地点M1の第2検査高度Y2(第2スペース)における空気(火山ガス)のサンプリング(採取)が完了すると、マルチコプター10のコントローラは、電動リール14を起動させ、電動リール14にライン糸15の巻き取りを開始させる(巻取り手段、巻取り工程)。ライン糸15が電動リール14に巻き取られ、巻き取り長さが30mになると、電動リール14が停止する。電動リール14によるライン糸15の巻き取りが完了すると、サンプラー19が電動リール14の直下に位置する。
第1検査地点M1のセンシングが完了した後(電動リール14によるライン糸15の巻き取りが完了した後)、マルチコプター10のコントローラは、設定飛行速度で第1検査地点M1(活火山19の噴火口の上空)から第2検査地点M2(活火山19の噴火口の上空)に向かってマルチコプター10を飛行させ(フライト手段、フライト工程)、第2検査地点M2(高度100m)おいてマルチコプター10をホバリングさせる。
既述の手順によってサンプラー19を下降させ、第2検査地点M2の第1検査高度Y1(第1スペース)における空気(火山ガス)の第3収容袋へのサンプリング(採取)を行うとともに、第2検査地点M2の第2検査高度Y2(第2スペース)における空気(火山ガス)の第4収容袋へのサンプリング(採取)を行う(サンプリング手段、サンプリング工程)。さらに、第2検査地点M2の第1および第2検査高度Y1,Y2(第1および第2スペース)の三次元座標(位置情報)を取得する。
サンプラー19によって取得された第2検査地点M2の第1および第2検査高度Y1,Y2(第1および第2スペース)の三次元座標(位置情報)は、放射線測定器16aからマルチコプター10のコントローラに送信され、マルチコプター10のコントローラから地上の自動航行システムに送信される。自動航行システムは、飛行記録、第2検査地点M2の三次元座標(位置情報)および高度、第2検査地点M2の第1および第2検査高度Y1,Y2(第1および第2スペース)の三次元座標(位置情報)および高度、飛行速度、サンプリング(採取)時間を、マルチコプター10を特定するユニークな識別子および測定時間(日時)に関連付けた状態で記憶デバイスに記憶(格納)する。
第2検査地点M2の第2検査高度Y2(第2スペース)における空気のサンプリングが完了すると、マルチコプター10のコントローラは、電動リール14を起動させ、電動リール14にライン糸15の巻き取りを開始させる(巻取り手段、巻取り工程)。ライン糸15が電動リール14に巻き取られ、巻き取り長さが95mになると、電動リール14が停止する。電動リール14によるライン糸15の巻き取りが完了すると、サンプラー19が電動リール14の直下に位置する。
第2検査地点M2のサンプリングが完了した後(電動リール14によるライン糸15の巻き取りが完了した後)、マルチコプター10のコントローラは、設定飛行速度で第2検査地点M2(活火山19の噴火口の上空)から着陸地点Nに向かってマルチコプター10を飛行させ、マルチコプター10を着陸地点Nに着陸させる。サンプラー19から第1〜第4収容袋を取り出し、それら収容袋に貯蔵された空気に含まれる成分(メタンや硫化水素、一酸化炭素等)をガス検知器によって検出する。検出結果は、自動航行システムの記憶デバイスに記憶される。
マルチコプター10およびマルチコプター10を利用したサンプリング方法は、マルチコプター10が活火山20の噴火口(人が立ち入ることができないまたは人の立ち入りが危険地域)における第1および第2検査地点M1,M2(第1〜第n検査地点)まで飛行することで原子力建家18の第1〜第3検査地点M1〜M3まで到達しつつ、活火山20の噴火口の上空からサンプラー19を段階的に下降させることで、活火山20の噴火口における第1および第2検査地点M1,M2の空中の第1および第2スペースY1,Y2(第1〜第nスペース)における空気(火山ガス)のサンプリング(採取)を行うことができ、活火山20の噴火口における第1および第2検査地点M1,M2の空中の第1および第2スペースY1,Y2における空気に含まれる各種の成分(ガス成分)を分析することができる。
マルチコプター10およびマルチコプター10を利用したサンプリング方法は、マルチコプター10を利用することで、空気に含まれる火山ガスのサンプリングのみならず、人が立ち入ることができないまたは人の立ち入りが困難な建造物や危険地域(たとえば、事故後の原子炉建家や高濃度汚染箇所、活火山の噴火口やその周辺、山岳地帯、地震直後の被災地域等)の上空から空気に含まれる微少粒子状物質およびエアロゾルや有害大気汚染物質、放射性物質をサンプリングすることができる。
なお、プロポ(ラジオコントロール)よる遠隔操作によってマルチコプター10を飛行(マニュアル飛行)させる場合、コントロールシステムのディスプレイを確認しつつ、操縦者がプロポによってマルチコプター10を離陸地点から活火山19の噴火口の上空の第1および第2検査地点M1,M2に向かって順に飛行させ、コントロールシステムの指示に従って第1および第2検査地点M1,M2の第1および第2スペースY1,Y2にサンプラー19を順に下降させて空気(火山ガス)をサンプリング(採取)する。サンプリングが完了した後、マルチコプター10を第2検査地点M2から着陸地点に着陸させる。
図17は、自動航行システムのディスプレイ17に表示されたサンプリング結果表示画面の一例を示す図である。過去のサンプリング結果を表示する場合、図2の飛行ミッション(メニュー)画面のサンプリング結果表示ボタン2dをクリックする。サンプリング結果表示ボタン2dをクリックすると、図示はしていないが、サンプリング結果表示地域選択画面がディスプレイ17に表示される。サンプリング結果表示地域選択画面のサンプリング結果表示地域選択エリアにおいて結果表示地域を選択(反転)(複数選択可)し、結果表示ボタンをクリックすると、図17に示すサンプリング結果表示画面がディスプレイ17に表示される。
図17のサンプリング結果表示画面には、検査地点表示エリア17a、飛行速度表示エリア17b、サンプリング(採取)時間表示エリア17c、離陸・検査・着陸地点座標表示エリア17d、サンプリング結果表示エリア17e、プリントボタン17f、戻るボタン17g、キャンセルボタン17hが表示される。サンプリング結果表示エリア17eには、第1および第2検査地点M1,M2(第1〜第n検査地点)の第1および第2スペースY1,Y2(第1〜第nスペース)においてサンプリング(採取)した空気に含まれるメタン、硫化水素、一酸化炭素の濃度が表示される。サンプリング結果表示エリア17eを見ることで、活火山19の噴火口の上空の第1および第2検査地点M1,M2(第1〜第n検査地点)の第1および第2スペースY1,Y2(第1〜第nスペース)の空気に含まれるメタン、硫化水素、一酸化炭素の濃度を知ることができる。
10 マルチコプター
11 機体本体
12 ローターアーム
13 ローター
14 電動リール(リール)
15 ライン糸
16 センサー
16a 放射線測定器
17 ディスプレイ
18 原子炉建家
19 サンプラー
20 活火山

Claims (14)

  1. 機体本体とローターとを備え、空中を飛行しつつ空中でホバリングするマルチコプターにおいて、
    前記マルチコプターが、前記機体本体に設置されたリールと、前記リールのライン糸に取り付けられた所定のセンサーとを備え、離陸地点から検査地点(空中)まで飛行するフライト手段と、前記検査地点におけるホバリング状態において、前記リールからライン糸を繰り出すことで前記センサーを上下方向下方へ下降させ、該センサーを利用して前記検査地点において各種のセンシングを行うセンシング手段とを有することを特徴とするマルチコプター。
  2. 機体本体とローターとを備え、空中を飛行しつつ空中でホバリングするマルチコプターにおいて、
    前記マルチコプターが、前記機体本体に設置されたリールと、前記リールのライン糸に取り付けられて空気をサンプリングするサンプラーとを備え、離陸地点から検査地点(空中)まで飛行するフライト手段と、前記検査地点におけるホバリング状態において、前記リールからライン糸を繰り出すことで前記サンプラーを上下方向下方へ下降させ、該サンプラーを利用して前記検査地点において空気をサンプリングするサンプリング手段とを有することを特徴とするマルチコプター。
  3. 前記マルチコプターが、所定の検査地点におけるセンシングまたは空気のサンプリングが完了した後、前記リールがライン糸を巻き取ることで前記センサーまたは前記サンプラーを上下方向上方へ上昇させ、該センサーまたは該サンプラーを該リールの直下に位置させる巻取り手段を含む請求項1または請求項2に記載のマルチコプター。
  4. 前記センシング手段または前記サンプリング手段が、前記検査地点から前記リールのライン糸を繰り出して前記センサーまたは前記サンプラーを上下方向下方へ段階的に下降させつつ、該センサーまたは該サンプラーを空中の上下方向へ並ぶ第1スペース〜第nスペースと地上との少なくともに前記第1〜第nスペースに順に停止させ、前記センサーまたは前記サンプラーを利用して前記第1〜第nスペースと前記地上との少なくとも該第1〜第nスペースのセンシングまたはサンプリングを行う請求項1ないし請求項3いずれかに記載のマルチコプター。
  5. 前記フライト手段が、所定の検査地点おいてセンシングまたは空気のサンプリングが完了した後、次の検査地点に向かって飛行することで、第1検査地点(空中)から第n検査地点(空中)に向かって順に移動し、前記センシング手段または前記サンプリング手段が、前記第1〜第n検査地点におけるホバリング状態において、前記リールからライン糸を繰り出すことで前記センサーまたは前記サンプラーを上下方向下方へ段階的に下降させ、前記第1〜第n検査地点において前記センサーまたは前記サンプラーを空中の上下方向へ並ぶ前記第1〜第nスペースと前記地上との少なくとも該第1〜第nスペースに順に停止させ、該センサーまたは該サンプラーを利用して前記第1〜第n検査地点における前記第1〜第nスペースと前記地上との少なくとも該第1〜第nスペースのセンシングまたはサンプリングを行う請求項4に記載のマルチコプター。
  6. 前記マルチコプターが、自律自動飛行によって検査地点まで飛行しつつ該検査地点においてホバリングし、前記検査地点におけるホバリング状態において、前記リールがライン糸を上下方向下方へ自動で繰り出すとともに、該リールがライン糸を上下方向上方へ自動で巻き取る請求項1ないし請求項5いずれかに記載のマルチコプター。
  7. 前記センシング手段が、微少粒子状物質およびエアロゾル、有害大気汚染物質、放射線量、火山ガス、温度および湿度のうちの少なくとも1つをセンシングし、前記サンプリング手段が、空気に含まれる微少粒子状物質およびエアロゾル、空気に含まれる有害大気汚染物質、空気に含まれる放射性物質、空気に含まれる火山ガスのうちの少なくとも1つをサンプリングする請求項1ないし請求項6いずれかに記載のマルチコプター。
  8. 機体本体とローターとを備えて空中を飛行しつつ空中でホバリングするマルチコプターを利用したセンシング方法において、
    前記センシング方法が、前記機体本体に設置されたリールと、前記リールのライン糸に取り付けられた所定のセンサーとを使用し、前記マルチコプターを離陸地点から検査地点(空中)まで飛行させるフライト工程と、前記マルチコプターの検査地点におけるホバリング状態において、前記リールからライン糸を繰り出すことで前記センサーを上下方向下方へ下降させ、該センサーを利用して前記検査地点において各種のセンシングを行うセンシング工程とを有することを特徴とするセンシング方法。
  9. 機体本体とローターとを備えて空中を飛行しつつ空中でホバリングするマルチコプターを利用したサンプリング方法において、
    前記サンプリング方法が、前記機体本体に設置されたリールと、前記リールのライン糸に取り付けられて空気をサンプリングするサンプラーとを使用し、前記マルチコプターを離陸地点から検査地点まで飛行させるフライト工程と、前記マルチコプターの検査地点におけるホバリング状態において、前記リールからライン糸を繰り出すことで前記サンプラーを上下方向下方へ下降させ、該サンプラーを利用して前記検査地点において空気をサンプリングするサンプリング工程とを有することを特徴とするサンプリング方法。
  10. 前記センシング方法または前記サンプリング方法が、所定の検査地点におけるセンシングまたは空気のサンプリングが完了した後、前記リールにライン糸を巻き取ることで前記センサーまたは前記サンプラーを上下方向上方へ上昇させ、該センサーまたは該サンプラーを該リールの直下に位置させる巻取り工程を含む請求項8または請求項9に記載のセンシング方法またはサンプリング方法。
  11. 前記センシング方法または前記サンプリング方法が、前記検査地点のから前記リールのライン糸を繰り出して前記センサーまたは前記サンプラーを上下方向下方へ段階的に下降させつつ、該センサーまたは該サンプラーを空中の上下方向へ並ぶ第1スペースから第nスペースと地上との少なくともに前記第1〜第nスペースに順に停止させ、前記センサーまたは前記サンプラーを利用して前記第1〜第nスペースと前記地上との少なくとも該第1〜第nスペースのセンシングまたはサンプリングを行う請求項8ないし請求項10いずれかに記載のセンシング方法またはサンプリング方法。
  12. 前記フライト工程が、所定の検査地点におけるセンシングまたは空気のサンプリングが完了した後、次の検査地点に向かって前記マルチコプターを飛行させることで、第1検査地点(空中)から第n検査地点(空中)に向かって順に移動させ、前記センシング方法または前記サンプリング方法が、前記第1〜第n検査地点における前記マルチコプターのホバリング状態において、前記リールからライン糸を繰り出すことで前記センサーまたは前記サンプラーを上下方向下方へ段階的に下降させ、前記第1〜第n検査地点において前記センサーまたは前記サンプラーを空中の上下方向へ並ぶ第1〜第nスペースと前記地上との少なくとも該第1〜第nスペースに順に停止させ、該センサーまたは該サンプラーを利用して前記第1〜第n検査地点における前記第1〜第nスペースと前記地上との少なくとも該第1〜第nスペースのセンシングまたはサンプリングを行う請求項11に記載のセンシング方法またはサンプリング方法。
  13. 前記センシング方法または前記サンプリング方法が、前記マルチコプターを律自動飛行によって前記検査地点まで飛行させつつ該検査地点においてホバリングさせ、前記検査地点におけるホバリング状態において、前記リールがライン糸を上下方向下方へ自動で繰り出すとともに、該リールがライン糸を上下方向上方へ自動で巻き取る請求項8ないし請求項12いずれかに記載のセンシング方法またはサンプリング方法。
  14. 前記センシング方法が、前記マルチコプターを利用し、微少粒子状物質およびエアロゾル、有害大気汚染物質、放射線量、火山ガス、温度および湿度のうちの少なくとも1つをセンシングし、前記サンプリング方法が、前記マルチコプターを利用し、空気に含まれる微少粒子状物質およびエアロゾル、空気に含まれる有害大気汚染物質、空気に含まれる放射性物質、空気に含まれる火山ガスのうちの少なくとも1つをサンプリングする請求項8ないし請求項13いずれかに記載のセンシング方法またはサンプリング方法。
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