JP2018144336A - 草茎織物積層体を用いたカバー - Google Patents

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Abstract

【課題】草茎織物の有する和風の趣と、吸湿、除湿という機能と、感蝕の良さを生かしつつ、軽く、適度な弾力と追随性のよい雑貨の素材の提供。【解決手段】和風の趣と、吸湿、除湿という機能と、感蝕の良さを有する草茎織物と、該草茎織物の縁を覆って該織物の表裏面に食み出して設けられる縁布3と、接着層4と、接着層4を介して草茎織物の裏全面を覆う裏布5と、からなり、裏布5が縁布3に接着剤で接着されてなる草茎織物積層体1及びその成形物。【選択図】図1

Description

本発明は、草茎織物積層体およびそれを用いた成形物に関する。
草の茎をたて糸で織った草茎織物は、自然素材を生かすものとして古くから種々の用途に使用されている。
たとえば、藺草(いぐさ)は、藺草科の植物であり、織物とすることにより、畳表、上敷き、茣蓙、花茣蓙として利用されているほか、その和風の趣や、吸湿、肌ざわりのよさなどの特性に基づいて、ブックカバーなどの雑貨に成形されて利用されている。
また、藁は米や麦に代表されるイネ科植物の茎の乾燥物であり、織物とすることにより、畳床、筵(むしろ)として利用されているほか、藺草同様に、雑貨にも使用されている。
これらの草茎織物が雑貨に使用される場合には、茎部の長手方向に平行に折り曲げたり、巻いたりして使用または加工されることが多いが、文献に記載されたものはあまり見当たらず、もっぱら通販などで販売されている。
また、畳表を積層体とすることは知られている(特許文献1および2)が、殆どが屋内で畳として使用するものであって、芯材などを必須としており、雑貨の材料として用いる文献はみあたらない。
特許文献1は、角型の芯板の表面、端面および裏面の周辺を畳表などの表面シートで被覆し、かつ裏面シートを裏面に張り付けたものであり、屋内において畳として使用するものである。
特許文献2は、細長い矩形状の畳表を2枚積層した畳表帯を、互いに格子状に織り込んだものであり、やはり屋内において畳表として使用するものである。
特開2005−139648号公報 特開2013−14888号公報
畳表、茣蓙、花茣蓙、筵などを雑貨の材料として用いる場合には、一定の大きさに切断することが必要となるが、草茎の茎に平行な切断面(以下、側面という)では、たて糸の切断により草茎がたて糸からはずれる、いわゆるほつれという問題が生じ、また草茎の太さ方向に平行な切断面(以下、断面という)では、草茎の断面が露出するので、美感の減少やささくれという問題が生じる。
これらの問題を解決するために、草茎織物を雑貨として用いる場合にも、畳表や上敷きや茣蓙における縁のように、草茎織物の側面および断面(以下、これらを総称して端面という)を、布(以下、縁布という)で草茎織物の表裏に一定の幅で食み出すように覆うようにして、表裏の周辺部を縫製することが行われる。
また、縁布を取り付けても、草茎織物の耐久性がないので損傷しやすいこと、などから、縁布に加えて、草茎織物の表裏のいずれか全面を布(以下、裏布という)で覆うことになる。
このとき、図3(2)に示すように、裏布と前記縁布とを一体として縫製するので、縁部の厚みが大きくなり、草茎織物の断面は縁布と裏布とによって一直線状に固定されることとなる。
これにより、草茎織物を茎部の長手方向に平行に折り曲げたり、巻いて使用する場合には、縁布による抵抗(以下、曲げ抵抗という)が生じ、使用者がこれを弾力として感じることになるが、表裏の縁布の部分の厚みが大きいので、曲げ抵抗が大きくなり、開閉を伴う雑貨、たとえばブックカバーに用いた場合には、本が開き気味になり、カバーの追随性が悪いという問題が生じる。
さらに、ブックカバー以外でも、曲げ抵抗が大きいと、成形性が悪くなり、雑貨を製造する際に、手間がかかるなどの問題もある。
本発明者らは、以外にも、縁布と裏布との取り付け方を異にすることにより、すなわち縁布は縫製し、裏布は縁布に接着剤で接着することにより、強すぎる曲げ抵抗が雑貨として適度なものなることを見出し、本発明を完成したものである。
本発明の目的は、前記の問題を解決し、草茎織物の有する和風の趣と、吸湿、除湿という機能と、感蝕の良さを生かしつつ、軽く、適度な弾力と追随性のよい雑貨の素材を提供しようとするものである。
本発明は、草茎織物と、該草茎織物の端面を覆う被覆部分および該織物の表裏面に食み出して該織物に縫いつけられる縫い代部分を含む縁布と、草茎織物の裏面全体を覆う裏布と、前記裏布を少なくとも縁布に接着する接着層とを含んでなることを特徴とする草茎織物積層体である。
また本発明は、前記接着層は、裏布を草茎織物の裏面全体に接着する接着層であることを特徴とする。
さらに本発明は、前記草茎織物が、藺草織物であることを特徴とする
また本発明は、前記藺草織物は、畳表または茣蓙であることを特徴とする。
本発明は、前記いずれかの草茎織物積層体で構成されてなる成形物であって、該成形物がブックカバー、手帳カバー、ノートカバー、レポート用紙カバー、メガネケース、ペンケース、ファイルケース、ノートパソコンケース、タブレットケース、スマートフォンケース、ペットボトルケース、ワインケース、パスケース、扇子ケース、カップスリーブ、名刺入れ、化粧ポーチ、がま口、袱紗またはバッグのいずれかであることを特徴とする成形物である。
本発明によれば、草茎織物の端面を覆う縁布が、該織物の表面および裏面の周辺部に縫いつけられており、その縫い付け部分に裏布が接着されているので、縁布の曲げによる浮きを裏布が抑えることになり、結果として、適度な弾力を有する積層体を製造することができる。
また、ブックカバーに使用した場合には、適度な弾力により、本の開閉に応じたカバーの追随性がよいものとすることができる。
さらに、弾力が適度であるので、成形物に成形し易く、かつ厚みを薄くすることができるので、デザイン性に優れる。
また、裏布が草茎織物の裏面全体に設けられているので、耐久性にすぐれている。
裏布の種類を変えることにより、積層体の片面が弾性のあるものから弾性のないものまで、種々の用途に適したものとすることができる。
和風の趣を生かしているので、雑貨とした場合の雰囲気を維持することができる。
本発明の積層体を示す斜視図である。 本発明の積層体の分解斜視図である。 本発明の積層体をブックカバーとしたとき模式図(1)、およびA−A´にわたる断面図(2)および(3)であり、断面図(2)は、従来からの方法により裏布を縫製したものであり、(3)は本発明の積層体における裏布の縫製状態を示すものである。
本発明の積層体1は、図1および図2の斜視図に示すように、草茎織物2と、縁布3、少なくとも裏布5と縁布3とを接着する接着層4、裏布5とからなる。
本発明において、草茎織物2としては、たとえば藁(藁は、稲、小麦、大麦、ライ麦、笹、キビ、アワ、ヒエ、タケ、ヨシなどイネ科植物の茎を乾燥したものであり、藁と総称される)、藺草(イグサ)、細藺(ホソイ)などの藺草科植物、シチトウイ、カンエンガヤツリ、太藺(フトイ)などのカヤツリグザ科植物など、たて糸を用いて草茎織物にできる植物材料で構成された織物であればどのようなものでもよい。
入手容易性や細工容易性などの理由で藺草または藁が好ましい。
また、前記草茎は、合成樹脂などを構成成分とする人工のものであってもよい。
かかる人工の草茎として、人工藺草としては、ポリプロピレン樹脂を主成分とする彩美(登録商標、東レ株式会社製)、敷楽(登録商標、東レ株式会社製)、MIGUSA(登録商標、積水化学工業株式会社製)、気分草快(山中産業)などがあげられる。
さらには、健やかおもて(ダイケン株式会社製)などのように、和紙などで製造される畳表様のものであっても好適に使用することができる。
縁布3は、前記草茎織物の端面全てを隠蔽し、端面を補強するとともに、草茎織物の表面および裏面の周囲に食み出して、縫い代を構成する。
かかる縁布3としては、布地であればどのようなものであってもよく、たとえば木綿、麻、絹、リンネル、モへヤ、ウール、カシミヤ、ガラスウールなどの植物、動物または鉱物由来の天然繊維由来の布、キュプラ、レーヨン、ポリノジック、リヨセル、アセテート、フリースなどの再生繊維由来の布、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリウレタンなどの合成繊維から製造される繊維由来の布、コウゾ、みつまた、雁皮などの植物繊維由来の布があげられる。
また、縁布3は前記布以外の不織布であってもよい。
縁布3は、草茎織物のほつれやささくれを防止するためのものであるので、厚みが薄いものを用いることができ、これにより軽量化を図ることができる。
また、縁布3の色、模様はどのようなものであってもよく、用途、嗜好に応じて、種々の模様や色彩を採用することができる。
縁布3の取り付け方法としては、糸6による縫いつけであっても、接着であってもよいが、本発明の積層体が、草茎の長手方向に平行に折り曲げられることを想定しており、積層体としては、長手方向に平行な柔軟性を備えていることが望ましいので、その意味からは、縫いつけが好ましい。
縁布3の縫い代は、特に限定されないが、一例をあげると草茎織物2の周囲から内側に幅0.3〜5cm程度が好ましく、とりわけ0.5〜1.5cmが好ましく、1cmが最も好ましい、
前記縫い代の幅は、周囲端面からの幅が一様であってもよく、縦横で異なる幅であってもよい。
本発明において、接着層4は、縁布3で縁取りされた草茎織物2と、裏布5とを接着させるための接着層である。
接着層4の接着剤としては、布同士を接着できるものであれば、どのような接着剤であってもよい。
接着剤の一例を示すと、たとえば、酢酸ビニル樹脂系エマルション形接着剤、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、(EVA)系エマルション形接着剤、αオレフィン(イソブテン無水マレイン酸樹脂)系接着剤、アクリル樹脂系エマルション形接着剤、スチレン・ブタジエンゴム系ラテックス形接着剤、酢酸ビニル樹脂系溶剤形接着剤、アクリル樹脂系溶剤形接着剤、塩化ビニル樹脂系溶剤形接着剤、クロロプレンゴム系溶剤形接着剤、クロロプレンゴム系溶剤形マスチックタイプ接着剤、ニトリルゴム系溶剤形接着剤、再生ゴム系溶剤形接着剤、SBR系溶剤形接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、シリコーン樹脂系接着剤、変成シリコーン樹脂系接着剤、エポキシ・変成シリコーン樹脂系接着剤、アクリル樹脂系(SGA)接着剤、でん粉系接着剤、ポリマーセメントモルタル、エポキシ樹脂モルタル、シリル化ウレタン樹脂系接着剤、ホットメルト形接着剤があげられる。このうち、ホットメルト型接着剤が好ましく、とりわけEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)またはSBS(スチレン―ブタジエン系)樹脂のホットメルト接着剤が好ましい。また、箔転写バインダーも使用することができる。
前記接着層4は、草茎織物2に接着剤を塗布してこれに裏布5を貼り付ける方法で形成されるものであってもよく、あるいは裏布5に接着剤を塗布して、該裏布5を草茎織物2に張り付ける方法で形成されるものであってもよい。
接着剤は、裏布5または草茎織物(縁布部を含む)のいずれか一方の全面に塗布して接着してもよく、また裏布5と縁布3のいずれか一方に、それらの接触部のみに塗布してもよい。
ホットメルト接着剤を用いる場合には、接着温度や圧力は、適宜選択すればよいが、例えば温度を130〜160℃程度とするのが好ましい。
本発明の積層体においては、草茎織物2の縁布3に裏布5が重なるように、接着層4が形成されているのが好ましい。
本発明において、裏布5は、種々の厚みのものを使用することができ、素材も特に制限されないが、草茎織物の裏面全体を覆うサイズのものが好ましい。
しかし、用途に応じて、あるいは美観の見地から、草茎織物の裏面全体より小さいサイズであってもよい。
かかる裏布5として用いることができるものは、前記縁布3としてあげられたものであればよく、裏布5と縁布3とは同一であってもよく、また異なったものであってもよい。
また、これら布の色、模様はどのようなものであってもよく、用途、嗜好に応じて、種々の模様や色彩を採用することができる。
本発明の積層体1は、草茎織物2を、目的に応じて適宜の大きさに切断し、その端面を縁布3で、草茎織物の表裏に一定範囲食み出すように覆い、ついで縁布の表裏面に食み出した縫い代を縫製することにより、縁布3で端面が保護された草茎織物を製造することができる。
ついで、縁布3で端面が保護された草茎織物を、裏布5の全面または前記縁布3と接触する部分に接着剤を塗布し、前記草茎織物と裏布5とを接着させることにより、本発明の積層体1を製造することができる。
かくして得られる本発明の積層体1は、ブックカバー、手帳カバー、ノートカバー、レポート用紙カバー、メガネケース、ペンケース、ファイルケース、ノートパソコンケース、タブレットケース、スマートフォンケース、ペットボトルケース、ワインケース、パスケース、扇子ケース、カップスリーブ、名刺入れ、化粧ポーチ、がま口、袱紗、トートバッグやクラッチバッグのようなバッグ類などに成形することができる。本発明において袱紗は、数珠や金封などを収納する袱紗としての機能を有するケースである。
本発明の積層体1を、前記のような成形物に使用した場合には、弾力や成形性が、適当なものとなるので、好ましい。
加えて、名刺入れなどのように薄く成形することが望ましいものでは、本発明の積層体1の端部の厚みが薄いので、薄く成形することができ、好都合である。
特に、ブックカバーに用いた場合には、従来品のように、縁布3と裏布5とが共に縫いつけられていないので、従来品にみられる、二重の縫い目が曲げられることにより、強い反発力を生じることがない。
すなわち、草茎織物2の周辺の曲げ部分に縫いつけられた縁布3と、これに接着される裏布5とによって、適度な弾力、換言すると、ブックカバーとしたときの本の開き具合に応じて、本よりも開き過ぎず、本の開閉具合に応じてブックカバーが追随するような弾力が得られるという効果を奏する。
また、本発明の積層体1をメガネケースとして用いるときには、裏布3として厚みのあるものが好ましく、さらにはクッション性を有するものを用いてもよい。
本発明の積層体でブックカバーを製造する場合には、草茎織物2を、目的とする書籍のブックカバーとして適合する大きさに切断し、前記の方法で、縁布3を取り付け、裏布5を接着する。
ついで、裏布5に、書籍の一方側表紙を差し込むためのポケット部となる部材(ポケット部片)を、その長辺が裏布の一方の側面の端に一致するように、接着または縫製して、一方側表紙を差し込むポケット部7を製作する。
同様にして、書籍の他方側表紙を差し込むためのポケット部となる部材(ポケット部片)を、前記と反対の側面に一致するように、接着または縫製して、他方側表紙を差し込むポケット部7を製作する。
かくして本発明の積層体を用いたブックカバーを製造することができる。
また、ポケット部7を予め裏布5に縫製または接着により取り付けたのち、該裏布を積層体に取り付けてもよい。
本発明の積層体を用いたブックカバーでは、さらにチケット、切符、メモなどを収納するために小ポケット部を、前記二つの表紙を差し込むためのポケット部7に設けることもでき、前記ポケット部7も適宜の箇所に、小ポケット部材を張り付けることにより得ることができる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1
(ブックカバーの製造)
厚さ1mmの藺草の花茣蓙を、縦162mm×横250mmに切断し、その周囲を幅30mmの縁布(綿布:厚さ0.4mm)で覆い、表面および裏面に縁布が幅1cm以上食み出すように、4ツ折りバインダーで縫製し、積層体を得た
裏布(縦160mm×横248mm)に、表紙ポケット部片(60mm×160mm)2枚をそれぞれ書籍の表紙を差し込む2つのポケット部が形成されるように縫製して取り付ける。あわせて、栞を書籍の背表紙上部にあたる箇所に合わせて縫製して取り付ける。
ついで、2つのポケット部7が取り付けられた裏布に箔転写用バインダーを塗布し、前記積層体と、裏布とを加熱圧着することにより、ブックカバーを製造した。
実施例2
(ファスナー付ファイルケースの製造)
厚さ2mmの藺草の花茣蓙を、縦318mm×横465mmに切断し、その周囲を幅30mmの縁布で覆い表面及び裏面に縁布が幅10mm以上食み出すように、4ツ折りバインダーにて縫製し、縁布で周囲を覆った花茣蓙を得た。
得られた花茣蓙に、ファスナー(幅:770mm)の表面の両側にホットメルト接着剤を塗布し、ファスナーを前記積層体の周囲縁布部分に加熱圧着することにより接着する。
裏布(縦316mm×横463mm)にサイドポケット(縦316mm×横120mm)2枚、ホルダーポケット(縦80mm×横120mm)2枚を縫製して取り付け、裏布の前記ポケットを設けた側の裏面の周囲(花茣蓙の前記縁布に対向する部分)にホットメルト接着剤を塗布し、前記花茣蓙と重ねて加熱圧着することにより接着させて積層体を形成し、ファスナー付ファイルケースを製造した。
実施例3
(メガネケースの製造)
厚さ2mmの藺草の花茣蓙を、縦170mm×横170mmに切断しその周囲を幅30mmの縁布で覆い表面及び裏面に縁布が幅10mm以上食み出すように、4ツ折りバインダーにて縫製し、縁布で周囲を覆った花茣蓙を得た。
ポリエステルパイルの裏布(縦168mm×横168mm)の裏面全体にホットメルト接着剤を塗布し、前記の花茣蓙と重ねて加熱圧着することにより積層体を形成した。
ついで、積層体を、その茎部長手方向に垂直に巻くように曲げ、取り付けた縁布部分を重ね、短辺部分の一部と長辺部分を縫製する。これにより、ほどよい湾曲を保った状態のメガネケースを製造した。
実施例4
(ノートパソコンケースの製造例)
厚さ2mmの藺草の花茣蓙を、縦350mm×横540mmに切断しその周囲を幅30mmの縁布で覆い表面及び裏面に縁布が幅10mm以上食み出すように、4ツ折りバインダーにて縫製し、縁布で周囲を覆った花茣蓙を得た。
得られた花茣蓙に、両開きファスナー(幅:880mm)を、外周より2mm内側の位置で全周に縫製し取り付けた。
次にポリエステルパイルの内貼りの裏布(縦346mm×横536mm)に、ポリエステルパイルのサイドポケット(縦326mm×横160mm)を縫製して取り付け、内貼りの裏布の裏面全体にバインダーを塗布し、前記のファスナー付花茣蓙と重ねて、加熱圧着することにより積層体を形成し、ノートパソコンケースを製造した。
実施例5
(ペットボトルケースの製造例)
厚さ2mmの藺草の花茣蓙を、縦140mm×横240mmに切断し、底辺の240mm1辺を残し、周囲3辺を幅30mmの縁布で覆い表面及び裏面に縁布が幅10mm以上食み出すように、4ツ折りバインダーにて縫製し、縁布で周囲を覆った花茣蓙を得た。ファスナー(幅:140mm)を縦の辺に縫製して取り付けた。
次に、アルミニウムを蒸着した保温シート(縦139mm×横240mm)の裏面にバインダーを塗布し、ファスナー付花茣蓙と重ねて、加熱圧着することにより積層体を形成した。
また、直径950mmの布地に、同じサイズのアルミニウムを蒸着した保温シートを前述と同じくバインダーを塗布し、加熱圧着することにより、保温シート付布地を形成した。積層体のファスナーを閉じた状態で、縁布が縫製されていない底辺と、保温シート付布地とを縫製した。
最後に、底辺を幅30mmの縁布で覆い表面及び裏面に縁布が幅10mm以上食み出すように、4ツ折りバインダーにて縫製しペットボトルケースを製造した。
実施例6
実施例1で得られたブックカバーと、裏布を、図3(2)に示すようにその端部を折り返して、縁布と一体的に縫製した以外は、実施例1と同様にして製造した比較例のブックカバーとを、10名のパネルに使用してもらい、その結果を比較した。
結果は実施例1と比較例とにおける表1の各項目について、10名のうち、6名を越えるパネルが優れていると感じた方を○で示し、他方を△で表示した。
結果は、表1に示すとおりであり、本発明のブックカバーは、比較例のブックカバーに比べて、軽さ、弾力および使用感において優れていた。
Figure 2018144336
1 積層体
2 草茎織物
3 縁布
4 接着層
5 裏布
6 糸
本発明は、草茎織物積層体を用いたカバーに関する。
本発明は、1枚の草茎織物と、
該草茎織物の端面を覆う被覆部分および該草茎織物の表裏面に食み出して該草茎織物に1枚の厚みで縫いつけられる縫い代部分を含む縁布と、
草茎織物の裏面全体を覆う1枚の裏布と、
前記裏布を少なくとも縁布に接着する接着層と、からなる積層体で構成された、本、ノート、手帳またはレポート用紙を開閉可能に収納するカバーであって、
前記カバーは、前記本、ノート、手帳またはレポート用紙を収納して曲げられた状態から、前記本、ノート、手帳またレポート用紙を開いたときに、その開き具合に追随する柔軟性を備えたことを特徴とするカバーである。
本発明によれば、草茎織物の端面を覆う縁布が、1枚の厚みで該織物の表面および裏面の周辺部に縫いつけられており、その縫い付け部分に1枚の裏布が接着されているので、縁布の曲げによる浮きを裏布が抑えることになり、結果として、適度な弾力を有する積層体を製造することができる。
かくして得られる本発明の積層体1は、ブックカバー、手帳カバー、ノートカバー、レポート用紙カバーなどに成形することができる
本発明の積層体1を、前記のような成形物に使用した場合には、弾力や成形性が、適当なものとなるので、好ましい
参考例1
(ファスナー付ファイルケースの製造)
厚さ2mmの藺草の花茣蓙を、縦318mm×横465mmに切断し、その周囲を幅30mmの縁布で覆い表面及び裏面に縁布が幅10mm以上食み出すように、4ツ折りバインダーにて縫製し、縁布で周囲を覆った花茣蓙を得た。
参考例2
(メガネケースの製造)
厚さ2mmの藺草の花茣蓙を、縦170mm×横170mmに切断しその周囲を幅30mmの縁布で覆い表面及び裏面に縁布が幅10mm以上食み出すように、4ツ折りバインダーにて縫製し、縁布で周囲を覆った花茣蓙を得た。
参考例3
(ノートパソコンケースの製造例)
厚さ2mmの藺草の花茣蓙を、縦350mm×横540mmに切断しその周囲を幅30mmの縁布で覆い表面及び裏面に縁布が幅10mm以上食み出すように、4ツ折りバインダーにて縫製し、縁布で周囲を覆った花茣蓙を得た。
参考例4
(ペットボトルケースの製造例)
厚さ2mmの藺草の花茣蓙を、縦140mm×横240mmに切断し、底辺の240mm1辺を残し、周囲3辺を幅30mmの縁布で覆い表面及び裏面に縁布が幅10mm以上食み出すように、4ツ折りバインダーにて縫製し、縁布で周囲を覆った花茣蓙を得た。ファスナー(幅:140mm)を縦の辺に縫製して取り付けた。
実施例
実施例1で得られたブックカバーと、裏布を、図3(2)に示すようにその端部を折り返して、縁布と一体的に縫製した以外は、実施例1と同様にして製造した比較例のブックカバーとを、10名のパネルに使用してもらい、その結果を比較した。
結果は実施例1と比較例とにおける表1の各項目について、10名のうち、6名を越えるパネルが優れていると感じた方を○で示し、他方を△で表示した。
結果は、表1に示すとおりであり、本発明のブックカバーは、比較例のブックカバーに比べて、軽さ、弾力および使用感において優れていた。
本発明は、1枚の草茎織物と、
該草茎織物の全周の端面を覆う被覆部分および該草茎織物の端面から表裏面に食み出して該草茎織物の全周縁に縫いつけられる縫い代部分を含む1枚の縁布と、
前記草茎織物の裏面全体を覆う1枚の裏布と、
前記縁布と前記裏布とを接着する接着層と、からなる積層体で構成された本、ノート、手帳またはレポート用紙を開閉可能に収納するカバーであって、
前記裏布は、前記縁布の縫い代部分に、折り返すこと無く接着されており、
前記草茎織物は、畳表または茣蓙のいずれかであり、
前記カバーは、前記本、ノート、手帳またはレポート用紙を収納して曲げられた状態から、前記本、ノート、手帳またはレポート用紙を開いたときに、背表紙にあたる部分が、その開き具合に追随する、柔軟性を備えたことを特徴とするカバーである。
本発明は、前記接着層は、裏布を草茎織物の裏面全体に接着する接着層であることを特徴とする
本発明によれば、草茎織物の端面を覆う縁布が、該織物の表面および裏面の周辺部に縫いつけられており、その縫い付け部分に折り返すこと無く裏布が接着されているので、縁布の曲げによる浮きを裏布が抑えることになり、結果として、適度な弾力を有する積層体を製造することができる。

Claims (5)

  1. 草茎織物と、該草茎織物の端面を覆う被覆部分および該織物の表裏面に食み出して該織物に縫いつけられる縫い代部分を含む縁布と、草茎織物の裏面全体を覆う裏布と、前記裏布を少なくとも縁布に接着する接着層とを含んでなることを特徴とする草茎織物積層体。
  2. 前記接着層は、裏布を草茎織物の裏面全体に接着する接着層であることを特徴とする請求項1に記載の草茎織物積層体。
  3. 前記草茎織物が、藺草織物であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
  4. 前記藺草織物は、畳表または茣蓙であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の草茎織物積層体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1に記載の草茎織物積層体で構成される成形物であって、該成形物がブックカバー、手帳カバー、ノートカバー、レポート用紙カバー、メガネケース、ペンケース、ファイルケース、ノートパソコンケース、タブレットケース、スマートフォンケース、ペットボトルケース、ワインケース、パスケース、扇子ケース、カップスリーブ、名刺入れ、化粧ポーチ、がま口、袱紗またはバッグのいずれかであることを特徴とする成形物。
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