JP2018141954A - 光接続部材及び光コネクタ - Google Patents

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章仁 三井
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Abstract

【課題】コストの上昇を抑制しつつ、ガラス製光ファイバを破損させることなく、ガラス製光ファイバの端面とコリメータレンズとを簡単に位置決めすることのできる光接続部材及び光コネクタを提供する。【解決手段】円筒形状を有するホルダ11と、ホルダの一端に形成された収容部11cに収容されるコリメータレンズ12と、ホルダの他端に形成された挿入孔11aから挿入され、光ファイバ13の一端を保持するアダプタ14と、を備え、ホルダの収容部近傍の外周に陥没部11eを設けることで形成される当接面に、コリメータレンズ及び/又はアダプタを当接させて、光ファイバの端面とコリメータレンズとの位置決めを行う。【選択図】図3

Description

本発明は、発光素子からの光を集光して光ファイバに入射したり、光ファイバから出射する光を受光素子に集光したりする場合に使用される光接続部材及び光コネクタに関する。
光接続部材に含まれる光コリメータは、光源から出射される光を光ファイバ内で伝搬させ、必要に応じて空中に出射させる際、或いは、空中を伝搬する光を光ファイバ内に入射させる際に使用される。このような光コリメータにおいては、光の伝搬効率を確保するために、光ファイバの端面とコリメータレンズとを高精度に位置決めする必要がある。従来、製造や加工に伴うコストの上昇を抑制しつつ、簡単に光ファイバとコリメータレンズとの位置決めを行う光コリメータが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の光コリメータにおいては、円筒形状を有する保持部材と、保持部材の一端に形成された収容部に収容されるコリメータレンズと、保持部材の他端に形成された挿入孔から挿入される光ファイバと、を備え、保持部材の収容部近傍に形成された陥没部に光ファイバの端面及びコリメータレンズを当接させて位置決めを行う。陥没部を基準として光ファイバ及びコリメータレンズが位置決めされるので、コストの上昇を抑制しつつ、簡単に光ファイバとコリメータレンズとの間の位置決めが可能となっている。
特開2011−227201号公報
ところで、光ファイバは、ガラス製光ファイバ(GOF:Glass Optical Fiber)とプラスチック製光ファイバ(POF:Plastic Optical Fiber)とが普及している。一般的に、GOFは、POFに比べてコア径が細く曲げに弱いが、伝送損失が小さく長距離高速伝送に適している。逆に、POFは、GOFに比べてコア径が太く曲げに強いが、伝送損失が大きく長距離高速伝送には適していない。これらの光ファイバは、用途に応じて使い分けられる。
一般的なGOFが有するコアを被覆するクラッドの外径は、125μmに設定される。光コリメータでは、このように細径のGOFの端面とコリメータレンズとを複雑な作業を必要とすることなく位置決めすることが要請される。その上、光コリメータでは、製造や加工に伴うコストの上昇の抑制も要請される。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、コストの上昇を抑制しつつ、細径の光ファイバの端面とレンズとを簡単に位置決めすることができる光接続部材及び光コネクタを提供することを目的とする。
本発明の光接続部材は、円筒形状を有する保持部材と、前記保持部材の一端に形成された収容部に収容されるレンズと、前記保持部材の他端に形成された挿入孔から挿入され、光ファイバの一端を保持するアダプタと、を具備し、前記保持部材の収容部近傍の外周に陥没部を設けることで形成される当接面に、前記レンズ及び前記アダプタのうち少なくとも前記アダプタを当接させて、前記光ファイバの端面と前記レンズとの位置決めを行うことを特徴とする。
上記光接続部材によれば、保持部材に形成した陥没部(当接面)に、光ファイバの一端を保持したアダプタ等を当接させて光ファイバの端面とレンズとの位置決めを行うことから、陥没部を基準として細径の光ファイバとレンズとを位置決めすることができる。このため、切削加工等により位置決めのための構成を設ける場合と比べてコストの上昇を抑制しつつ、細径の光ファイバの端面とレンズとを簡単に位置決めすることが可能となる。
上記光接続部材において、前記アダプタは、前記光ファイバの一部の端面が、前記保持部材に対する挿入方向の前方側の端面と同一平面上に配置されるように前記光ファイバを保持することが好ましい。この構成によれば、光ファイバの一部の端面と、アダプタの挿入方向の前方側の端面とが同一平面上に配置されることから、アダプタの挿入方向の前方側の端面を基準に位置決めを行うことができるので、光ファイバの端面とレンズとを更に簡単に位置決めすることが可能となる。
また、上記光接続部材において、前記アダプタは、前記保持部材に対する挿入方向の後方側の端面が、前記光ファイバが有する被覆部材に接着固定されることが好ましい。この構成によれば、アダプタの挿入方向の後方側の端面が光ファイバの被覆部材に接着固定されることから、アダプタと一体化した状態で光ファイバとレンズとの位置決め作業を行うことが可能となる。
さらに、上記光接続部材において、前記アダプタは、前記当接面に当接した状態で、前記保持部材に対する挿入方向の後方側の端面が前記保持部材の内側に収容されることが好ましい。この構成によれば、アダプタの挿入方向の後方側の端面が保持部材の内側に収容されることから、アダプタの寸法を縮小することができるので、アダプタの材料費を低減することができる。また、アダプタと光ファイバとの接続部分を保持部材で保護することができるので、当該接続部分に外部から衝撃が加わるのを防止することができる。
なお、上記光接続部材において、前記アダプタは、前記当接面に当接した状態で、前記保持部材に対する挿入方向の後方側の端面が前記保持部材よりも外側に配置されるようにしてもよい。この構成によれば、アダプタの挿入方向の後方側の端面が保持部材の外側に配置されることから、位置決め時に保持部材の外側に配置されたアダプタの一部を把持して作業を行うことができるので、位置決め作業の効率を向上することが可能となる。
また、上記光接続部材において、前記アダプタは、前記保持部材に対する挿入方向の前方側の一部に、後方側部分よりも小径の小径部を有することが好ましい。この構成によれば、保持部材に対する挿入方向の前方側に小径部を設けたことから、保持部材に陥没部を設ける際に当接面周辺で内周部分が内側に変形した場合であっても、当該変形した部分の影響を受けることなくアダプタを挿入することができる。これにより、アダプタの前方側の端面を当接面に適切に当接させることができ、正確に光ファイバを位置決めすることができる。
また、上記光接続部材において、前記保持部材には、前記挿入孔側の端部近傍に、当該挿入孔から挿入された前記アダプタ又は前記光ファイバの被覆部材を押圧して固定する固定用の陥没部が形成されることが好ましい。この構成によれば、固定用の陥没部でアダプタ又は光ファイバの被覆部材を押圧して固定するので、光ファイバの固定のために特別な構成を必要とせず、簡単な構成で保持部材に対して光ファイバを固定することが可能となる。
さらに、上記光接続部材においては、前記アダプタに対向する前記当接面の角度と、前記レンズに対向する前記当接面の角度とを前記アダプタの挿入方向と直交する平面に対して異なる角度とすることが好ましい。このように陥没部におけるレンズに対向する部分の角度と、アダプタに対向する部分の角度とを異なる角度とすることで、形状の異なるレンズとアダプタとを効果的に位置決めすることが可能となる。
例えば、上記光接続部材においては、前記アダプタに対向する前記当接面を傾斜面とし、前記アダプタの挿入方向と直交する平面に対する当該傾斜面の角度を20°以下とし、前記アダプタの端面の一部を前記当接面に当接させることができる。このようにアダプタに対向する当接面の角度を、アダプタの挿入方向と直交する平面に対して20°以下とすることにより、中心部に光ファイバを保持したアダプタにおける挿入方向の前方側の端面を当接面に当接させることで、これらの位置精度を確保し易くすることが可能となる。
また、上記光接続部材においては、前記レンズに対向する前記当接面を傾斜面とし、前記アダプタの挿入方向と直交する平面に対する当該傾斜面の角度を0°以上45°以下とし、前記レンズの一部を前記傾斜面に当接させることができる。この場合には、レンズにおけるアダプタ側の一部を支持した状態で位置決めすることができるので、レンズの位置精度を高めることが可能となる。
例えば、上記光接続部材において、前記光ファイバは、ガラス製光ファイバであり、前記アダプタは、少なくとも前記ガラス製光ファイバが有するコア及びクラッドを保持する。この場合には、ガラス製光ファイバは、アダプタによって衝撃に敏感なコア及びクラッドが保持されることから、位置決め作業の際にコアやクラッドが破損するのを予防することができる。
本発明の光コネクタは、上記いずれかの光接続部材を備えることを特徴とする。本発明の光コネクタによれば、上述した光接続部材で得られる効果を光コネクタで享受することができる。
本発明によれば、コストの上昇を抑制しつつ、細径の光ファイバの端面とレンズとを簡単に位置決めすることが可能となる。
本発明に係る光接続部材が接続される光コネクタを模式的に示す側断面図である。 第1の実施の形態に係る光コリメータの側面図である。 図2に示すA−Aにおける断面図である。 プラスチック製光ファイバを挿入した場合の光コリメータの断面図である。 図3に示す二点鎖線B内の拡大図である。 第2の実施の形態に係る光コリメータの断面図である。 第3の実施の形態に係る光コリメータの断面図である。
以下、本発明の複数の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明に係る光接続部材については、以下に示す実施の形態に限定されるものではなく、その発明の趣旨の範囲内で種々変形して実施することができる。以下においては、本発明に係る光接続部材の一例として、光コリメータを用いて説明する。しかしながら、本発明に係る光接続部材の適用対象については、光コリメータに限定されるものではなく適宜変更が可能である。
まず、本発明に係る光コリメータが接続される光コネクタについて説明する。図1は、本発明に係る光コリメータが接続される光コネクタを模式的に示す側断面図である。なお、図1においては、説明の便宜上、光コリメータに出射する光源として半導体レーザチップ及びこの半導体レーザチップの光軸上に光学レンズを備える光コネクタについて説明するが、光コネクタの構成については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。
図1に示すように、本発明に係る光コリメータが接続される光コネクタ100は、半導体レーザチップ101をケース102のマウント台103上に配置すると共に、この半導体レーザチップ101の光軸上に光学レンズ104を配置して成る半導体レーザユニット105を備えている。また、光コネクタ100は、開口部106がケース102の側面102aに取り付けられ、挿入口107から挿入された光コリメータ10のホルダ11を支持する支持部材108を備えている。
半導体レーザユニット105において、半導体レーザチップ101から出射されるレーザ光は、光学レンズ104により平行光とされ、開口部106に導かれる。そして、この光学レンズ104からの平行光は、光コリメータ10のコリメータレンズ12により集光され、光ファイバ13に入射される。そして、このように入射された光が、光ファイバ13内を伝搬される。
本実施の形態に係る光コネクタ100においては、支持部材108の所定位置まで光コリメータ10が挿入されると、光学レンズ104とコリメータレンズ12との位置合わせが行われ、半導体レーザチップ101からのレーザ光が適切に光ファイバ13に入射できるように設計されている。以下、このような光コネクタ100に接続される本実施の形態に係る光コリメータ10の構成について説明する。
(第1の実施の形態)
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る光コリメータ10の側面図である。図3は、図2に示すA−Aにおける断面図である。なお、図2及び図3においては、細径の光ファイバの一例として、ガラス製光ファイバ(以下、「GOF:Glass Optical Fiber」という)が挿入される場合について示している。
第1の実施の形態に係る光コリメータ10は、一般的なプラスチック製光ファイバ(以下、「POF:Plastic Optical Fiber」という)と、POFよりも相対的に細径のGOFとを選択的に保持可能に構成される。詳細について後述するように、本実施の形態に係る光コリメータ10においては、GOFはアダプタ14(図3参照)を介して光コリメータ10に保持される一方、POFはアダプタ14を介在することなく光コリメータ10に保持される。
図2及び図3に示すように、第1の実施の形態に係る光コリメータ10は、概して円筒形状を有する保持部材としてのホルダ11と、このホルダ11の一端部(図2及び図3に示す左方側端部)に保持されるレンズとしてのコリメータレンズ12と、ホルダ11の他端部(図2及び図3に示す右方側端部)に設けられた挿入孔11aから挿入され、GOF13の一部を保持するアダプタ14とを含んで構成されている。
ホルダ11は、例えば、ニッケル合金やステンレス等の金属材料で形成される。ステンレスを用いる場合には、特に加工性の点から、ホルダ11は、オーステナイト系ステンレスで形成されることが好ましい。図3に示すように、ホルダ11におけるコリメータレンズ12側の端部には、開口部11bが設けられている。この開口部11bの内側には、コリメータレンズ12を収容する収容部11cが設けられている。この収容部11cは、コリメータレンズ12の直径よりも僅かに小さい寸法に設けられ、コリメータレンズ12が圧入可能に構成されている。
収容部11cは、コリメータレンズ12の表面の損傷を防止するためにコリメータレンズ12全体をその内側に収容可能な寸法に設けられている。また、ホルダ11の内部には、アダプタ14又は後述するPOF15(図5参照)の外径よりも僅かに大径の貫通孔11dが設けられている。この貫通孔11dは、挿入孔11aに連通すると共に、収容部11cに連通して設けられている。
ホルダ11には、その外周部から工具等により押圧加工を施すことで形成される複数(本実施の形態では3つ)の陥没部11eが設けられている。これらの陥没部11eは、収容部11cと、貫通孔11dとの間に設けられ、詳細について後述するように、コリメータレンズ12及びアダプタ14(又はPOF15)の位置決めに利用される。
さらに、ホルダ11には、その外周部から工具等により押圧加工を施すことで形成される複数(本実施の形態では4つ)の陥没部11fが設けられている。これらの陥没部11fは、挿入孔11aの近傍に設けられ、ホルダ11内に挿入されたGOF13(又はPOF15)の固定に利用される。
コリメータレンズ12は、例えば、石英を含む光学系ガラス材料で形成され、球形状を有するボールレンズで構成されている。なお、コリメータレンズ12は、光学系プラスチック材料で構成されてもよい。図3に示すように、コリメータレンズ12は、ホルダ11の収容部11c内に収容された状態において、開口部11bから支持部材108の開口部106に臨む一方、貫通孔11dに挿入されたアダプタ14の先端部(後述する前端面141)に臨むように配置されている(図1参照)。なお、本実施の形態では、レンズとしてコリメータレンズを備える場合について説明しているが、レンズの構成としては、コリメータレンズ12に限定されるものではなく、コリメート機能を備えないレンズであってもよい。また、レンズの形状についても、ボールレンズ以外の形状(例えば、非球面レンズ)であってもよい。
アダプタ14は、例えば、ニッケル合金やステンレス等の金属材料、ジルコニア等のセラミック材料で形成される。特に、加工精度及び製造コストの点、さらには後述するホルダ11による固定(図6参照)の観点から、アダプタ14は、金属材料で形成されることが好ましい。図3に示すように、アダプタ14は、概して円柱形状を有している。アダプタ14の外径は、ホルダ11の貫通孔11dの内径よりも僅かに小径に設けられている。アダプタ14は、ホルダ11の挿入孔11aから貫通孔11d内に挿入される。アダプタ14は、ホルダ11に対する挿入方向の前方側及び後方側に、それぞれ当該挿入方向と直交する平面と平行な前端面141、後端面142を有している。
また、アダプタ14の中心には、前端面141から後端面142まで貫通する貫通孔143が形成されている。貫通孔143は、後述するGOF13のコア13aの外径より僅かに大径に設けられている。前端面141から後端面142までの寸法は、ホルダ11の貫通孔11dよりも短く構成されている。このため、アダプタ14は、後述する陥没部11eを設けることでホルダ11の内壁に形成される当接面に前端面141が当接した状態で、後端面142がホルダ11の内側に収容される。
GOF13は、その中心を貫通して設けられるコア13aと、このコア13aを被覆するクラッド13bと、このクラッド13bを被覆する紫外線硬化樹脂層13cと、この紫外線硬化樹脂層13cを被覆して補強する補強層13dとから構成されている。コア13aは、例えば、石英ガラスで構成され、50又は62.5μmの外径を有する。クラッド13bは、コア13aを被覆した状態で125μmの外径を有する。紫外線硬化樹脂層13cは、クラッド13bにコーティングされた状態で250μmの外径を有する。紫外線硬化樹脂13cをコーティングすることで、コア13a及びクラッド13bは、曲げに強い構成とされる。補強層13dは、例えば、アクリル系樹脂で構成される。補強層13dは、アダプタ14の外径と略同一の外径寸法を有することが好ましい。しかしながら、内側のコア13a及びクラッド13bを保護することを前提として、アダプタ14の外径より小径であっても大径であっても構わない。
また、GOF13は、紫外線硬化樹脂層13c及び補強層13dが除去され、コア13a及びクラッド13bがアダプタ14の貫通孔143に挿入される。GOF13は、アダプタ14の後端面142に対向する紫外線硬化樹脂層13c及び補強層13dの端面で当該後端面142に接着固定される。GOF13(コア13a及びクラッド13b)におけるアダプタ14の挿入方向の前方側の端面131は、アダプタ14の前端面141と同一平面上に配置される。言い換えると、アダプタ14は、コア13a及びクラッド13bの端面131が前端面141と同一平面上に配置されるように、GOF13を保持している。
また、GOF13は、アダプタ14にコア13a及びクラッド13bを保持された状態で、挿入孔11aを介して貫通孔11dに挿入され、その先端部がコリメータレンズ12の近傍でその球面に対向するように配置した状態で固定されている。第1の実施の形態に係る光コリメータ10においては、アダプタ14の位置合わせを行った後、その状態でホルダ11の一部に陥没部11fを設けてこの陥没部11fの内面でGOF13の補強層13dを挟持して固定する。
なお、ホルダ11に対するGOF13の固定に関しては、これに限定されるものではなく、任意の固定方法が適用可能である。例えば、GOF13は、貫通孔11dの内周面との間に塗布された接着剤によりホルダ11に固定するようにしてもよい。貫通孔11dの内周面に塗布した接着剤によりホルダ11を固定する場合には、必ずしも上述した陥没部11fを設ける必要はない。
図4は、光ファイバとしてPOF15を挿入した場合の光コリメータ10の断面図である。なお、図4においては、図3と同様に、図2に示すA−Aに相当する断面を示している。図4に示すPOF15は、その中心を貫通して設けられるコア15aと、このコア15aを被覆するクラッド15bと、このクラッド15bを被覆して補強する補強層15cとから構成されている。POF15のコリメータレンズ12に対向する端面においては、コア15a、クラッド15b及び補強層15cが同一平面上に配置されている。すなわち、コリメータレンズ12に対向する端面において、コア15a、クラッド15b及び補強層15cが揃って配置されている。補強層15cの外径は、アダプタ14の外径と略同一の寸法を有している。
また、POF15は、挿入孔11aを介して貫通孔11dに挿入され、その先端部がコリメータレンズ12の近傍でその球面に対向するように配置した状態で固定される。この場合において、POF15は、GOF13の場合と同様に、ホルダ11の挿入孔11aの近傍に設けられた陥没部11fの内面でPOF15の補強層15cが挟持されることで固定される。なお、ホルダ11に対するPOF15の固定に関しては、これに限定されるものではなく、任意の固定方法が適用可能である。例えば、貫通孔11dの内周面との間に塗布された接着剤によりPOF15をホルダ11に固定するようにしてもよい。
例えば、POF15は、グレーデッドインデックス(GI)型光ファイバで構成され、ファイバ軸に垂直な断面で屈折率が連続的に変化するように構成されている。また、コア15a及びクラッド15bは、例えば、C-H結合のHをFに置換した全フッ素置換光学樹脂で構成されている。これらのようにPOF15を全フッ素置換光学樹脂で構成すると共に、GI型光ファイバで構成することにより高速且つ大容量通信を実現することができるものとなっている。
このようにGOF13又はPOF15を選択的に保持可能な構成を有し、第1の実施の形態に係る光コリメータ10においては、GOF13がホルダ11に挿入された場合に、コストの上昇を抑制しつつ、簡単にGOF13の端面131(コア13a及びクラッド13bの前端面131)と、コリメータレンズ12との位置決めを行うためにホルダ11に設けた陥没部11eを利用する。具体的には、ホルダ11に陥没部11eを設けることで形成される当接面にコリメータレンズ12及びアダプタ14の一部を当接させて位置決めを行うことで、これらの位置決め用のスペーサなどの構成を不要とすることで、コストの上昇を抑制しつつ、簡単にコリメータレンズ12とGOF13の端面131との位置決めを可能とするものである。
ここで、第1の実施の形態に係る光コリメータ10のホルダ11におけるコリメータレンズ12及びアダプタ14の位置決め方法について図5を用いて説明する。図5は、図3に示す二点鎖線B内の拡大図である。図5に示すように、陥没部11eの内面のうち、コリメータレンズ12に対向する部分にはコリメータレンズ12の一部が当接する。一方、アダプタ14に対向する部分にはアダプタ14の前端面141の一部が当接する。このように当接した状態でコリメータレンズ12及びGOF13の端面(コア13aの前端面13a1)がそれぞれホルダ11の所定位置に位置決めされる。
図5に示すように、陥没部11eは、GOF13の挿入方向と直交する平面(例えば、図5に示すGOF13の端面と平行に配置され、陥没部11eの中心を通過する平面C)に対して、コリメータレンズ12に対向する部分の角度と、GOF13に対向する部分の角度とが異なる角度に設けられている。このような陥没部11eは、例えば、先端部の形状の異なる先細の工具を用いて押圧加工を施すことにより設けられる。このような工具で押圧加工することにより、陥没部11eは、その押圧加工時における中心軸を基準としてコリメータレンズ12に対向する部分の形状と、GOF13に対向する部分の形状とが非対称に設けられることとなる。このように陥没部11eにおけるコリメータレンズ12に対向する部分の角度と、GOF13に対向する部分の角度とを異なる角度とすることで、形状の異なるコリメータレンズ12とGOF13とを効果的に位置決めすることができる。
また、第1の実施の形態に係る光コリメータ10においては、このような陥没部11eがホルダ11の同一周上に複数(本実施の形態においては、3つ)設けられている。同一周上への陥没部11eの形成は、例えば、上述した先端形状の異なる工具によりホルダ11の外周から同時に押圧加工を施すことが考えられる。このように同一周上に複数の陥没部11eを設けることにより、コリメータレンズ12及びGOF13をそれぞれ複数の位置で当接させることができるので、より高精度にコリメータレンズ12及びGOF13を位置決めすることができる。
陥没部11eにおけるコリメータレンズ12に対向する部分は、当接面である傾斜面11eを構成する。この傾斜面11eは、図5に矢印で示すアダプタ14の挿入方向と直交する平面(例えば、図5に示すアダプタ14の前端面141と平行に配置され、陥没部11eの基端部を通過する平面D)に対する角度θが0°以上45°以下となるように設けられている。このようにコリメータレンズ12側の傾斜面11eの角度θをアダプタ14の挿入方向と直交する平面Dに対して0°以上45°以下に設定することにより、コリメータレンズ12におけるGOF13側の一部を支持した状態で位置決めすることができるので、コリメータレンズ12の位置精度を高めることができるものとなっている。
また、陥没部11eにおけるコリメータレンズ12に対向する部分の表面には、切削加工、プレス(押圧)加工、研削加工、エネルギービーム加工による除去加工を施すことで、コリメータレンズ12との当接面を形成している。このようにコリメータレンズ12に対向する陥没部11eの表面に除去加工を施すことで、コリメータレンズ12との当接面を形成している。これにより、陥没部11eにおけるコリメータレンズ12の当接面を平滑化することができるので、コリメータレンズ12の損傷を防止することができると共に、コリメータレンズ12の位置精度を更に高めることができるものとなっている。
一方、陥没部11eにおけるアダプタ14に対向する部分は、当接面である傾斜面11eを構成する。傾斜面11eは、GOF13の挿入方向と直交する平面(例えば、図5に示すアダプタ14の端面と平行に配置される平面E)に対する角度θが20°以下となるように設けられている。このように傾斜面11eの角度を平面Eに対して20°以下に設けることにより、中心部にGOF13のコア13aを保持したアダプタ14の前端面141を傾斜面11eに当接させることで、これらの位置精度を確保し易くすることができるものとなっている。
ここで、第1の実施の形態に係る光コリメータ10の組立方法について、図3を参照して説明する。まず、陥没部11eが設けられたホルダ11の収容部11cにコリメータレンズ12が圧入される。コリメータレンズ12は、収容部11cにて、陥没部11eの傾斜面11e(図5参照)に当接するまで押し込まれる。なお、このとき、ホルダ11に陥没部11fは設けられていない。ここでは、傾斜面11eに当接させることでコリメータレンズ12の位置決めする場合について説明している。しかしながら、コリメータレンズ12の位置決め方法については、これに限定されない。コリメータレンズ12の位置決め方法として、コリメータレンズ12の前方側端面(図3に示す左方側端面)がホルダ11の先端部と面一になる位置まで押し込むことで位置決めすることは実施の形態として好ましい。この場合には、傾斜面11eとの当接作業を省略してコリメータレンズ12を位置決めすることができる。
次に、GOF13の先端から紫外線硬化樹脂層13c及び補強層13dを取り除き、露出したコア13a及びクラッド13bをアダプタ14の貫通孔143に挿入する。このとき、コア13a及びクラッド13bは、先端面(図3に示す左方側端面)がアダプタ14の前端面141と同一平面上に配置されるように貫通孔143に挿入される。また、アダプタ14の後端面142には、接着剤が塗布される。コア13a及びクラッド13bを挿入する過程で紫外線硬化樹脂層13c及び補強層13dの端面がアダプタ14の後端面142に接着固定される。これにより、アダプタ14は、GOF13のコア13a及びクラッド13bを保持した状態となる。
そして、GOF13を保持した状態のアダプタ14が挿入孔11aを介して貫通孔11d内に挿入される。アダプタ14は、前端面141が陥没部11eの傾斜面11e(図5参照)に当接するまで押し込まれる。傾斜面11eに当接するまで押し込まれることで、GOF13の端面131(コア13a及びクラッド13bの端面131)とコリメータレンズ12との位置決めが行われる。
このようにアダプタ14の前端面141が傾斜面11eに当接した状態で、ホルダ11に陥没部11fが形成される。陥没部11fは、GOF13の補強層13dの外周面に食い込み、ホルダ11からのGOF13の移動を規制する。これにより、ホルダ11に対してGOF13が固定される。このようにして図3に示す光コリメータ10が完成する。図3に示す光コリメータ10の組立方法では、陥没部11eを設け、コリメータレンズ12を収容した円筒形状のホルダ11に対してアダプタ14付きのGOF13を挿入し、陥没部11fを設けることでGOF13を固定する。特に、コリメータレンズ12及びアダプタ14の位置決めについては、高精度な切削加工等を必要とせず、ストレートパイプ形状のホルダ11にコリメータレンズ12やアダプタ14を所定位置まで挿入するだけで済む。これにより、簡単にコリメータレンズ12とアダプタ14とを位置決めすることができる。
なお、上述した光コリメータ10の組立順序は適宜変更が可能である。例えば、コリメータレンズ12の挿入工程は、GOF13を保持したアダプタ14の挿入工程の後で行うようにしてもよい。また、ここでは、GOF13をアダプタ14に接着固定した場合について説明している。しかしながら、アダプタ14に対するGOF13の位置精度が確保されることを前提として、GOF13は必ずしもアダプタ14に接着固定する必要はない。この場合には、アダプタ14に対するGOF13の接着工程を省略でき、より簡単に光コリメータ10を組み立てることができる。
以上説明したように、第1の実施の形態に係る光コリメータ10においては、ホルダ11に設けた陥没部11eの内面(当接面)にコリメータレンズ12の一部及びアダプタ14の一部を当接させて位置決めするようにしたことから、陥没部11eを基準として細径のGOF13の端面131(コア13a及びクラッド13bの前端面131)とコリメータレンズ12とを位置決めすることができる。このため、切削加工等により位置決めのための構成を設ける場合と比べてコストの上昇を抑制しつつ、細径のGOF13の端面131(コア13a及びクラッド13bの前端面131)とコリメータレンズ12とを簡単に位置決めすることが可能となる。
特に、アダプタ14は、GOF13のコア13a及びクラッド13bを保持している。GOF13は、アダプタ14によって衝撃に敏感なコア13a及びクラッド13bが保持されることから、位置決め作業の際にコア13aやクラッド13bが破損するのを予防することができる。
また、アダプタ14は、GOF13の端面131(コア13a及びクラッド13bの前端面131)が、前端面141と同一平面上に配置されるようにGOF13を保持している。このようにGOF13の端面131と、アダプタ14の前端面141とが同一平面上に配置されることから、アダプタ14の前端面141を基準にGOF13の位置決めを行うことができるので、GOF13の端面131とコリメータレンズ12とを更に簡単に位置決めすることが可能となる。
さらに、アダプタ14は、後端面142が、GOF13が有する被覆部材(紫外線硬化樹脂層13c及び補強層13d)に接着固定されている。これにより、アダプタ14と一体化した状態でGOF13の端面とコリメータレンズ12との位置決め作業を行うことが可能となる。なお、第1の実施の形態では、アダプタ14の後端面142と、GOF13の紫外線硬化樹脂13c及び補強層13dとを接着固定する場合について説明しているが、紫外線硬化樹脂13c及び補強層13dのいずれかを接着固定するようにしてもよい。
さらに、アダプタ14は、前端面141が傾斜面11eに当接する位置まで押し込まれた状態で後端面142がホルダ11の内側に収容されている。これにより、アダプタ14の寸法を縮小することができるので、アダプタ14の材料費を低減することができる。また、アダプタ14とGOF13との接続部分をホルダ11で保護することができるので、当該接続部分に外部から衝撃が加わるのを防止することができる。
なお、以上の説明においては、ホルダ11に設けた陥没部11eの内面(当接面)にコリメータレンズ12の一部及びアダプタ14の一部を当接させてコリメータレンズ12とGOF13との位置決めを行う場合について説明している。しかしながら、コリメータレンズ12とGOF13との位置決め方法については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、コリメータレンズ12及びアダプタ14の双方を陥没部11eに当接させるのではなく、アダプタ14のみを当接させるようにし、コリメータレンズ12については陥没部11e以外のホルダ11の部分で位置決めするようにしても良い。但し、この場合には、コリメータレンズ12を位置決めするための部分が、陥没部11eとの関係で一定の位置関係に設計されることを前提とする。すなわち、本発明に係る光コリメータ10においては、コリメータレンズ12及びアダプタ14のうち、アダプタ14のみを陥没部11eに当接させる着想も含まれる。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態においては、GOF13を保持するアダプタ14の後端面142がホルダ11の内側に収容される場合について説明している。第2の実施の形態においては、GOF13を保持するアダプタの後端面がホルダ11の外側に配置される点で、第1の実施の形態と相違する。
以下、第2の実施の形態に係る光コリメータ10について、図6を参照して、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。図6は、第2の実施の形態に係る光コリメータ10の断面図である。図6においては、図3と同様に、図2に示すA−Aに相当する断面を示している。なお、図6において、図3と共通する構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
第2の実施の形態に係る光コリメータ10において、アダプタ16は、ホルダ11に対する挿入方向の寸法を除き、第1の実施の形態に係るアダプタ14と同様の構成を有する。すなわち、アダプタ16は、概して円柱形状を有し、その外径はホルダ11の貫通孔11dの内径よりも僅かに小径に設けられている。アダプタ16は、ホルダ11に対する挿入方向の前方側及び後方側に、それぞれ当該挿入方向と直交する平面と平行な前端面161、後端面162を有している。
アダプタ16の中心には、前端面161から後端面162まで貫通する貫通孔163が形成されている。貫通孔163は、第1の実施の形態に係るアダプタ14と同様に、GOF13のクラッド13bの外径より僅かに大径に設けられている。前端面161から後端面162までの寸法は、ホルダ11の貫通孔11dよりも長く構成されている。このため、アダプタ16は、前端面161が陥没部11eの内面(当接面)に当接した状態で、後端面162がホルダ11の外側に配置される。
なお、アダプタ16の前端面161に対するGOF13の端面131(コア13a及びクラッド13bの前端面131)との位置関係、並びに、アダプタ16の後端面162に対するGOF13の固定態様については、第1の実施の形態に係るアダプタ14と同様である。すなわち、アダプタ16は、GOF13の端面131(コア13a及びクラッド13bの前端面131)が前端面161と同一平面上に配置される。また、GOF13は、アダプタ16の後端面162に対向する紫外線硬化樹脂層13c及び補強層13dの端面で当該後端面162に接着固定される。
ホルダ11に対するGOF13の固定は、陥没部11fの内面でアダプタ16の外周面を挟持することにより実現される。すなわち、GOF13が接着固定されたアダプタ16を陥没部11fの内面で挟持することにより、間接的にホルダ11に対するGOF13の位置が固定される。
ここで、第2の実施の形態に係る光コリメータ10の組立方法について、図6を参照して説明する。第2の実施の形態に係る光コリメータ10において、まず、陥没部11eが設けられたホルダ11の収容部11cにコリメータレンズ12が圧入される。コリメータレンズ12は、収容部11cにて、陥没部11eの傾斜面11e(図5参照)に当接するまで押し込まれる。なお、このとき、ホルダ11に陥没部11fは設けられていない。
次に、GOF13の先端から紫外線硬化樹脂層13c及び補強層13dを取り除き、露出したコア13a及びクラッド13bをアダプタ16の貫通孔163に挿入する。このとき、コア13a及びクラッド13bは、端面131がアダプタ16の前端面161と同一平面上に配置されるように貫通孔163に挿入される。また、アダプタ16の後端面162には、接着剤が塗布される。コア13a及びクラッド13bを挿入する過程で紫外線硬化樹脂層13c及び補強層13dの端面がアダプタ16の後端面162に接着固定される。これにより、アダプタ16は、GOF13のコア13a及びクラッド13bを保持した状態となる。
そして、GOF13を保持した状態のアダプタ16が挿入孔11aを介して貫通孔11d内に挿入される。アダプタ16は、前端面161が陥没部11eの傾斜面11e(図5参照)に当接するまで押し込まれる。傾斜面11eに当接するまで押し込まれることで、GOF13の端面131とコリメータレンズ12との位置決めが行われる。第2の実施の形態に係る光コリメータ10においては、ホルダ11に対するアダプタ16を挿入する際、ホルダ11から露出するアダプタ16の一端部(図6に示す右方側端部)を把持して挿入作業を行うことができる。
そして、アダプタ16の前端面161が傾斜面11e(図5参照)に当接した状態で、ホルダ11に陥没部11fが形成される。陥没部11fは、アダプタ16の外周面に食い込み、ホルダ11からのアダプタ16の移動を規制する。これにより、ホルダ11に対してGOF13が固定される。このようにして図6に示す光コリメータ10が完成する。
このように第2の実施の形態に係る光コリメータ10においても、ホルダ11に設けた陥没部11eの内面(当接面)にコリメータレンズ12の一部及びアダプタ16の一部を当接させて位置決めするようにしたことから、陥没部11eを基準として細径のGOF13の端面131(コア13a及びクラッド13bの端面131)とコリメータレンズ12とを位置決めすることができる。このため、切削加工等により位置決めのための構成を設ける場合と比べてコストの上昇を抑制しつつ、細径のGOF13の端面131とコリメータレンズ12とを簡単に位置決めすることが可能となる。
特に、第2の実施の形態に係る光コリメータ10においては、アダプタ16の後端面162がホルダ11の外側に配置されている。これにより、コリメータレンズ12とGOF13の端面(図6に示す左方側端面)との位置決め時にホルダ11の外側に配置されたアダプタ16の一部を把持して作業を行うことができるので、位置決め作業の効率を向上することが可能となる。
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態においては、アダプタ14が、ホルダ11に対する挿入方向の前後方向で同一太さの外径を有する場合について説明している。第3の実施の形態においては、アダプタの外径の一部が他部よりも細く構成される点で、第1の実施の形態と相違する。より具体的にいうと、第3の実施の形態に係るアダプタは、ホルダ11に対する挿入方向の前方側の部分が、後方側の部分よりも小径に構成される点で、第1の実施の形態と相違する。
第1の実施の形態のように、陥没部11eがホルダ11の内側に大きく進入するように加工する場合、陥没部11eの周辺に配置されるホルダ11の内周面の一部がホルダ11の内側に迫り出す場合がある。この迫り出す部分の範囲は、陥没部11eの加工深さに応じて増減する。すなわち、陥没部11eの加工深さが深いほどホルダ11の内側に迫り出す部分が大きくなり、加工深さが浅いほどホルダ11の内側に迫り出す部分が小さくなる。
ホルダ11の内側に迫り出す部分が大きいと、アダプタ14の前端面141の外縁部(例えば、図3に示す前端面141の上端部)が、迫り出した部分に接触する事態が発生し得る。すなわち、アダプタ14の前端面141が、当接面である傾斜面11eに当接する前にホルダ11の内周面に接触し、傾斜面11eとの関係で本来位置決めしようとする位置に到達できない事態が発生し得る。第3の実施の形態では、このような事態の発生を回避すべく、アダプタの前方側の一部を、後方側部分よりも小径に構成している。
以下、第3の実施の形態に係る光コリメータ10について、図7を参照して、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。図7は、第3の実施の形態に係る光コリメータ10の断面図である。図7においては、図3と同様に、図2に示すA−Aに相当する断面を示している。なお、図7において、図3と共通する構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
第3の実施の形態に係る光コリメータ10において、アダプタ17は、ホルダ11に対する挿入方向の前方側部分に小径部を有する点を除き、第1の実施の形態に係るアダプタ14と同様の構成を有する。すなわち、アダプタ17は、概して円柱形状を有し、その後方側部分の外径はホルダ11の貫通孔11dの内径よりも僅かに小径に設けられている。アダプタ17は、ホルダ11に対する挿入方向の前方側及び後方側に、それぞれ当該挿入方向と直交する平面と平行な前端面171、後端面172を有している。
アダプタ17の中心には、前端面171から後端面172まで貫通する貫通孔173が形成されている。貫通孔173は、第1の実施の形態に係るアダプタ14と同様に、GOF13のクラッド13bの外径より僅かに大径に設けられている。例えば、前端面171から後端面172までの寸法は、ホルダ11の貫通孔11dよりも短く構成されるが、これに限定されない。前端面171から後端面172までの寸法は、ホルダ11の貫通孔11dよりも長く構成されてもよい。
アダプタ17におけるホルダ11に対する挿入方向の中央付近には、段差部174が設けられている。なお、段差部174の位置は、中央付近に限定されるものでなく適宜変更が可能である。段差部174より後方側には大径部175が設けられ、段差部174より前方側には小径部176が設けられている。大径部175の外径は、ホルダ11の貫通孔11dの内径よりも僅かに小径に構成されている。小径部176の外径は、大径部175の外径よりも僅かに小径に構成されている。段差部174は、大径部175と小径部176とを連結する傾斜面で構成されている。すなわち、段差部174は、ホルダ11に対するアダプタ17の挿入方向の前方側に向かって外径寸法が小さくなる形状を有する。
アダプタ17(小径部176)の前端面171の外周縁は、当接面である傾斜面11e(図5参照)との当接時に正確に位置決めできるように、鋭角なエッジ構成とすることが好ましい。或いは、極小の角ラウンドエッジ又はテーパーエッジを設けるエッジ加工を施してもよい。角ラウンドエッジを設ける場合、角Rの寸法は、30μm以下に設定することが好ましい。例えば、小径部176の前端面171の外周縁の角Rの寸法は、20μmに設定される。このような極小の角ラウンドエッジを設けることで、傾斜面11eに対するアダプタ17の位置精度を向上することができる。また、ホルダ11に対してアダプタ17を挿入し易くできると共に、ホルダ11の内周面の一部を削ってごみを発生させるのを防止することができる。
なお、第3の実施の形態に係る光コリメータ10においては、陥没部11eの周辺にて、ホルダ11の内側に迫り出す部分を小さくするために陥没部11eの加工深さを浅くする場合について示している。ホルダ11の内側に迫り出す部分を小さくすることにより、予め定めた位置の手前でアダプタ17がホルダ11の内周面に接触する事態を防止することができる。
ここで、第3の実施の形態における光コリメータ10の要部の寸法の一例について説明する。例えば、ホルダ11の外径寸法は、600μm(マイクロメートル)に設定され、ホルダ11(貫通孔11d)の内径寸法は、495μmに設定される。また、コリメータレンズ12の直径は、500μmに構成される。
例えば、アダプタ17の大径部175の外径寸法は495μmに構成される。小径部176の外径寸法は、大径部175の外径よりも0.5〜5.0%小径に設定されることが好ましい。例えば、小径部176の外径寸法は、475μmに構成される。この場合、段差部174の寸法は、ホルダ11に対するアダプタ17の挿入方向と直交する方向に10μmに構成される。小径部176の前後方向の寸法は、例えば、600μmに構成されるが、これに限定されない。小径部176の前後方向の寸法は、陥没部11eの周辺でホルダ11の内側に迫り出す部分の状態に応じて変更することができる。
また、ホルダ11の陥没部11eの形成箇所における内径寸法は、貫通孔11dの内径寸法よりも1.0%〜20.0%小径に設定されることが好ましい。例えば、陥没部11eの形成箇所における内径寸法は、396〜490μmに設定される。このように貫通孔11dの内径寸法に対して相対的に低い範囲で変形させることにより、陥没部11eの周辺でホルダ11の内側に迫り出す部分の範囲を小さくすることができる。
なお、アダプタ17の前端面171に対するGOF13の端面131(コア13a及びクラッド13bの前端面131)との位置関係、並びに、アダプタ17の後端面172に対するGOF13の固定態様については、第1の実施の形態に係るアダプタ14と同様である。すなわち、アダプタ17は、GOF13の端面131(コア13a及びクラッド13bの前端面131)が前端面171と同一平面上に配置される。また、GOF13は、アダプタ17の後端面172に対向する紫外線硬化樹脂層13c及び補強層13dの端面で当該後端面172に接着固定される。ホルダ11に対するGOF13の固定は、陥没部11fの内面でGOF13の補強層13dの外周面を挟持することにより実現される。
ここで、第3の実施の形態に係る光コリメータ10の組立方法について、図7を参照して説明する。まず、陥没部11eが設けられたホルダ11の収容部11cにコリメータレンズ12が圧入される。コリメータレンズ12は、収容部11cにて、その前方側端面(図3に示す左方側端面)がホルダ11の先端部と面一になる位置まで陥没部11eの傾斜面11e(図5参照)に当接するまで押し込まれる。このとき、ホルダ11に陥没部11fは設けられていない。なお、コリメータレンズ12の位置決め方法については、第1の実施の形態のように、傾斜面11eに当接させることで行ってもよい。
次に、GOF13の先端から紫外線硬化樹脂層13c及び補強層13dを取り除き、露出したコア13a及びクラッド13bをアダプタ17の貫通孔173に挿入する。このとき、コア13a及びクラッド13bは、先端面(図7に示す左方側端面)がアダプタ17の前端面171と同一平面上に配置されるように貫通孔173に挿入される。また、アダプタ17の後端面172には、接着剤が塗布される。コア13a及びクラッド13bを挿入する過程で紫外線硬化樹脂層13c及び補強層13dの端面がアダプタ17の後端面172に接着固定される。これにより、アダプタ17は、GOF13のコア13a及びクラッド13bを保持した状態となる。
そして、GOF13を保持した状態のアダプタ17が挿入孔11aを介して貫通孔11d内に挿入される。第3の実施の形態に係る光コリメータ10においては、GOF13を保持した状態のアダプタ17の前端面171(小径部176の前端面171)が陥没部11eの傾斜面11eに当接するまで押し込まれる。これにより、GOF13の端面131とコリメータレンズ12との位置決めが行われる。
このように第3の実施の形態に係る光コリメータ10においても、ホルダ11に設けた陥没部11eの内面(当接面)にコリメータレンズ12の一部及びアダプタ17の一部を当接させて位置決めするようにしたことから、陥没部11eを基準として細径のGOF13の端面131(コア13a及びクラッド13bの端面131)とコリメータレンズ12とを位置決めすることができる。このため、切削加工等により位置決めのための構成を設ける場合と比べてコストの上昇を抑制しつつ、細径のGOF13の端面131とコリメータレンズ12とを簡単に位置決めすることが可能となる。
特に、第3の実施の形態に係る光コリメータ10においては、ホルダ11に対するアダプタ17の挿入方向の前方側部分に小径部176を設けたことから、陥没部11eの加工に伴って、陥没部11eの周辺に形成される迫り出し部分の影響を受けることなく所望の位置にアダプタ17を当接させることができる。これにより、細径のGOF13の端面131とコリメータレンズ12との間の位置精度を高めることが可能となる。
なお、第3の実施の形態においては、アダプタ17に段差部174を備え、その前方側部分(ホルダ11に対する挿入方向の前方側部分)に小径部176を形成する構成について説明している。しかしながら、小径部176の形成態様については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。アダプタ17の前方側部分に小径部176を形成することができれば任意の態様を選択することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記実施の形態においては、アダプタ14(16)を介してホルダ11で保持する光ファイバとしてGOFを例示して説明している。しかしながら、アダプタ14(16)を介してホルダ11で保持される光ファイバについては、GOFに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、上述したようなGOFと同等の径を有するPOFを保持対象としてもよい。
また、上記実施の形態においては、アダプタ14(16)内にGOF13が有するコア13a及びクラッド13bを挿入して保持される場合について説明している。しかしながら、アダプタ14(16)が保持するGOF13の構成については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、コア13a及びクラッド13bに加えて、紫外線硬化樹脂13cをアダプタ14(16)で保持する構成としてもよい。
10 光コリメータ
11 ホルダ
11a 挿入孔
11b 開口部
11c 収容部
11d 貫通孔
11e、11f 陥没部
11e、11e 傾斜面
12 コリメータレンズ
13、15 光ファイバ
13a、15a コア
131 端面
13b、15b クラッド
13c 紫外線硬化樹脂層
13d、15c 補強層
14、16、17 アダプタ
141、161、171 前端面
142、162、172 後端面
143、163、173 貫通孔
174 段差部
175 大径部
176 小径部
100 光コネクタ
101 半導体レーザチップ
102 ケース
103 マウント台
104 光学レンズ
105 半導体レーザユニット
106 開口部
107 挿入口
108 支持部材

Claims (12)

  1. 円筒形状を有する保持部材と、
    前記保持部材の一端に形成された収容部に収容されるレンズと、
    前記保持部材の他端に形成された挿入孔から挿入され、光ファイバの一端を保持するアダプタと、を具備し、
    前記保持部材の収容部近傍の外周に陥没部を設けることで形成される当接面に、前記レンズ及び前記アダプタのうち少なくとも前記アダプタを当接させて、前記光ファイバの端面と前記レンズとの位置決めを行うことを特徴とする光接続部材。
  2. 前記アダプタは、前記光ファイバの一部の端面が、前記保持部材に対する挿入方向の前方側の端面と同一平面上に配置されるように前記光ファイバを保持することを特徴とする請求項1に記載の光接続部材。
  3. 前記アダプタは、前記保持部材に対する挿入方向の後方側の端面が、前記光ファイバが有する被覆部材に接着固定されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光接続部材。
  4. 前記アダプタは、前記当接面に当接した状態で、前記保持部材に対する挿入方向の後方側の端面が前記保持部材の内側に収容されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の光接続部材。
  5. 前記アダプタは、前記当接面に当接した状態で、前記保持部材に対する挿入方向の後方側の端面が前記保持部材よりも外側に配置されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の光接続部材。
  6. 前記アダプタは、前記保持部材に対する挿入方向の前方側の一部に、後方側部分よりも小径の小径部を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の光接続部材。
  7. 前記保持部材には、前記挿入孔側の端部近傍に、当該挿入孔から挿入された前記アダプタ又は前記光ファイバの被覆部材を押圧して固定する固定用の陥没部が形成されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の光接続部材。
  8. 前記アダプタに対向する前記当接面の角度と、前記レンズに対向する前記当接面の角度とを前記アダプタの挿入方向と直交する平面に対して異なる角度としたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の光接続部材。
  9. 前記アダプタに対向する前記当接面を傾斜面とし、前記アダプタの挿入方向と直交する平面に対する当該傾斜面の角度を20°以下とし、前記アダプタの端面の一部を前記当接面に当接させたことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の光接続部材。
  10. 前記レンズに対向する前記当接面を傾斜面とし、前記アダプタの挿入方向と直交する平面に対する当該傾斜面の角度を0°以上45°以下とし、前記レンズの一部を前記傾斜面に当接させたことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の光接続部材。
  11. 前記光ファイバは、ガラス製光ファイバであり、前記アダプタは、少なくとも前記ガラス製光ファイバが有するコア及びクラッドを保持することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の光接続部材。
  12. 請求項1から請求項11のいずれかに記載の光接続部材を備えることを特徴とする光コネクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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