JP2018141914A - 車両用内装材及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量且つ吸音特性及び遮音性能に優れた防音材及びその製造方法を提供する。【解決手段】繊度0.1〜1.0dtexの極細繊維を主成分とする繊維A1:40〜75重量%と、繊度1.2〜5.0dtexの熱融着性繊維を主成分とする繊維B1:15〜60重量%と、繊度1.2〜5.0dtexの短繊維を主成分とする繊維C1:0〜20重量%とを交絡させてできた第1繊維体からなる第1シート状素材X1及び第2シート素材Y1が、一体成形された所定形状の車両用成形品G、及びシート状素材X1,Y1を用意し、第2シート状素材Y1を一次成形金型で加熱・加圧して一次成形体Y4を成形し、一次成形体Y4とシート状素材X1を二次成形金型にセットし、二次成形金型で圧縮成形して、一次成形体Y4と上記シート状素材X1とが一体成形された所定形状の車両用成形品Gを製造する。【選択図】図2
Description
本発明は、軽量で吸音性能・遮音性能に優れた車両用内装材及びその製造方法に関する。
一般に、車室内騒音レベルは、エンジン音、吸・排気音、ロードノイズ、風切音及びエンジンの振動やトルク変動に起因するこもり音等の影響が大きい。騒音の伝達経路はエンジン及び車室内の隔壁(ダッシュパネル)からの透過音の影響が最も大きく、全体の50%以上に及ぶと言われている。
従って、従来、この部位は車室内騒音レベル低減の最も大切な部位として、各社がその防音性能(吸音・遮音)向上に傾注してきた。本発明では、吸音性能及び遮音性能の両方を有する性能を防音性能とし、その部材を防音材として説明する。
また、車両用の防音材として用いる場合には、吸音性能と遮音性能のほかに、環境問題への対応と燃費向上の観点から、極細繊維を含む不織布に、別の素材、例えば、合成樹脂フィルムや別の不織布を膜材として積層複合化することが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。この際、積層一体化する方法としては、スプレーや転写などでバインダーとなる樹脂を付与する方法や熱融着性繊維などを使用する方法がある。
しかしながら、これらの方法は、乾燥あるいは樹脂の融解接着の目的のために熱処理を行うことが必要であり、環境汚染の問題や省エネルギーの観点からあまり好ましいことではない。また、バインダー樹脂が不織布間の界面で皮膜を形成し、吸音性が低下するなどの問題もあった。
上記特許文献1や2に比し、吸音性及び遮音性を向上した防音材として、本願出願人は、極細繊維を活用した防音材を開発した(特許文献3参照)。この特許文献3は、0.1〜1.0dtexの極細繊維を主成分とする繊維A:40〜75重量%と、繊度が1.2〜5.0dtexの熱融着性繊維を主成分とする繊維B:15〜60重量%と、繊度が1.2〜5.0dtexの短繊維を主成分とする繊維C:0〜20重量%とを開繊機によりフリースマシン又はカード機のいずれかにより交絡させて繊維体からなるシート状の成形体を形成するものである。そして、該成形体の一方の表面を100〜240℃で加熱して、0.5〜10秒間の間、所定厚さに加圧保持して、該成形体の一方の面に高密度な通気調整膜を有する板状の防音材を形成し、該通気調整膜を形成した板状の防音材を加熱炉で加熱して成形し易くし、加熱された板状の防音材を所定形状のプレス金型で冷却しつつ圧縮成形して、所定形状に成形するようになっている。
上記特許文献1,2のような従来技術では、吸音性と遮音性とを両立させるために、極細繊維を用いた不織布と別の膜材(本発明では、樹脂製フィルムや別の不織布等を含めて、極細繊維を用いた不織布に積層される部材で高密度なものを全て「膜材」と称する)とを接合して使用する構成であるために、接合するために接着剤を使用する接着工程を必要とする等の余分な作業が必要となる。また、接着する別の膜材と極細繊維との接着性や成形性等を考慮し、かつ軽量化も検討すると、別の膜材として使用できるものに制限があり、吸音性と遮音性とを両立させた防音材を得ることが困難であった。
これに対し、特許文献3では、極細繊維の少なくとも一方の表面を加熱・加圧することで通気調整膜を一体的に形成することができ、軽量性を有し、吸音特性及び遮音性能に優れる防音材が得ることができる。
そのため、本発明者等は、特許文献3の極細繊維を活用することで、遮音性を更に高めることに注力した。具体的には、両側に通気調整膜を設け、両側の通気調整膜の通気度を変えてみる等を試行した。しかし、通気調整膜を調整しても、遮音性能はほとんど向上できず、厚さを増やさないで母材の吸音性を高めることも困難であった。従って、加熱・加圧により通気調整膜を一体的に形成するタイプの吸音材では、吸音性及び遮音性の向上に限界があった。
その結果、近年、更に遮音性能を高めることが要求されてきているが、特許文献3に記載の車両用防音材では、この要求に応えられなかった。即ち、防音材の厚さを厚くすれば、ある程度遮音性能を高めることができるが、それほど遮音性能を高めることができない。また、通気調整膜の通気抵抗を高めるために、加圧時の温度や加圧力を高めると、遮音性能が高くなるが、通気調整膜が硬くなって、成形し難くなり、車両用内装材に成形できなくなってしまう不具合があった。また、高温で加熱する、或いは長時間加熱すると通気調整膜が非通気膜となり、結果として、所定の周波数帯で共振して吸音性が悪化するという不都合が生じていた。
また、最近では、さらに、車両の内装材として様々な部分に適用されるが、ロードノイズ、エンジン音、車外の騒音、雨音、車室内の不快音等で、吸音性能がピーク値になる周波数領域が異なるため、吸音性能がピーク値になる周波数領域を任意の領域に設定する必要がある。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、軽量で成形性を維持でき、かつ遮音性能に優れ、吸音性能のピーク値を所定領域に任意に設定可能な車両用内装材及びその製造方法を提供することにある。
上記不具合を考慮して、本発明は、極細繊維を主体とする成形体で、厚さ及び密度の異なる2つのシート材を製造し、それを重ねて一体的に成形することとした。
第1の発明に係る車両用内装材は、極細繊維を主体とする第1成形層Gxと極細繊維を主体とする第2成形層Gyとが一体的に成形されてなる車両用内装材Gであり、上記第1成形層Gx は、繊度が0.1〜1.0dtexの極細繊維を主成分とする繊維A1:40〜75重量%と、繊度が1.2〜5.0dtexの熱融着性繊維を主成分とする繊維B1:15〜60重量%と、短繊維を主成分とする繊維C1:0〜20重量%とを交絡させてできた第1繊維体からなり、上記第2成形層Gyは、繊度が0.1〜1.0dtexの極細繊維を主成分とする繊維A2:40〜75重量%と、繊度が1.2〜5.0dtexの熱融着性繊維を主成分とする繊維B2:15〜60重量%と、短繊維を主成分とする繊維C2:0〜20重量%とを交絡させてできた第2繊維体からなり、上記車両用内装材は、厚さが7.6〜56.0mmであり、目付が1,200〜4,000g/m2で、通気抵抗が2,640〜47,500Ns/m3であり、上記第1成形層Gx に比較して、上記第2成形層Gyは、その厚さが薄く、且つ、その密度及び通気抵抗が高いことを特徴とする。
第2の発明に係る車両用内装材は、第1の発明に係る車両用内装材において、上記第1成形層Gx は、目付が400〜2,000g/m2で、密度が0.008〜0.2g/cm3、通気抵抗が40〜2,500Ns/m3であり、厚さが6.0〜50.0mmからなり、上記第2成形層Gyは、目付が800〜2,000g/m2で、密度が0.33〜0.5g/cm3、通気抵抗が2,600〜45,000Ns/m3であり、厚さが1.6〜6.0mmからなることを特徴とする。
第3の発明に係る車両用内装材は、第1または第2の発明に係る車両用内装材において、該第1成形層Gx の少なくとも一方の表面に通気調整膜が一体的に形成されており、該通気調整膜は、厚さが0.05〜0.5mm、目付が50〜200g/m2であることを特徴とする。
第4の発明に係る車両用内装材は、第3の発明に係る車両用内装材において、上記第1成形層Gx の上記通気調整膜が上記第2成形層Gyと反対側の面に設けられていることを特徴とする。
第5の発明に係る車両用内装材の製造方法は、繊度が0.1〜1.0dtexの極細繊維を主成分とする繊維A1:40〜75重量%と、繊度が1.2〜5.0dtexの熱融着性繊維を主成分とする繊維B1:15〜60重量%と、短繊維を主成分とする繊維C1:0〜20重量%とを交絡させてできた第1繊維体からなる第1シート状素材X1を用意し、繊度が0.1〜1.0dtexの極細繊維を主成分とする繊維A2:40〜75重量%と、繊度が1.2〜5.0dtexの熱融着性繊維を主成分とする繊維B2:15〜60重量%と、繊維を主成分とする繊維C2:0〜20重量%とを交絡させてできた第2繊維体からなる第2シート状素材Y1を用意し、上記第2シート状素材Y1を加熱して一次成形金型で加圧して、一次成形体Y4を成形し、上記一次成形体Y4を二次成形金型にセットし、上記第1シート状素材X1を加熱して上記二次成形金型にセットし、上記二次成形金型で圧縮成形して、上記一次成形体Y4と上記第1シート状素材X1とが一体成形された所定形状の車両用成形品Gを製造することを特徴とする。
第6の発明に係る車両用内装材の製造方法は、第5の発明に係る車両用内装材の製造方法において、上記第1シート状素材X1の目付が400〜2,000g/m2、第2シート状素材Y1の目付が800〜2,000g/m2で、一次成形体Y4の厚さが1.6〜6.0mmで、車両用内装材の厚さが7.6〜56.0mmで、一次成形体Y4の通気抵抗が2,600〜45,000Ns/m3、車両用内装材の通気抵抗が2,640〜47,500Ns/m3であることを特徴とする。
第7の発明に係る車両用内装材の製造方法は、第6の発明に係る車両用内装材の製造方法において、上記二次成形金型にセットする前に、上記第1シート状素材X1を加熱して成形しやすい状態の加温シート材X3を製造し、上記加温シート材X3が加温されている間に、冷却金型からなる上記二次成形金型に上記加温シート材X3と上記一次成形体Y4をセットして、上記二次成形金型で冷却しつつ所定形状の車両用成形品Gを得ることを特徴とする。
第8の発明に係る車両用内装材の製造方法は、第7の発明に係る車両用内装材の製造方法において、上記加温シート材X3を製造する前に、上記第1シート状素材X1の一方の表面を100〜240℃で加熱して、0.5〜10秒間の間、所定の第1厚さに加圧保持して、該第1シート状素材X1の一方の面に高密度な通気調整膜を有する板状のシート材X2を製造し、上記シート材X2を加熱して加温シート材X3を製造することを特徴とする。
第9の発明に係る車両用内装材の製造方法は、第8の発明に係る車両用内装材の製造方法において、上記第1シート状素材X1の一方の面に通気調整膜を形成する工程では、一方のみを加熱したローラー間に成形体を通して、該通気調整膜を形成することを特徴とする。
第1の発明に係る車両用内装材によれば、遮音性能を向上し、且つ軽量化した防音材を得ることができる。吸音性と遮音性をある程度備える極細繊維体を別々に用意して、一方の極細繊維体は吸音性を重視する第1基材と、他方の極細繊維体は遮音性を重視する一次成形部材とを作成し、これらを重ねて一体成形することで車両用成形品が得られるので、更に、遮音性及び吸音性に優れ且つ軽量で成形性の良い車両用内装材を得ることができる。特に、第1基材と一次成形部材の厚さ、目付、密度を任意に組み合わせることで、遮音性を高めて、且つ吸音性のピーク値を必要な領域に設定可能なものを得ることができる。
第2の発明に係る車両用内装材によれば、第1の発明に係る車両用内装材において、上記第1成形層Gx は、目付が400〜2,000g/m2で、密度が0.008〜0.2g/cm3、通気抵抗が40〜2,500Ns/m3であり、厚さが6.0〜50.0mmからなり、上記第2成形層Gyは、目付が800〜2,000g/m2で、密度が0.33〜0.5g/cm3、通気抵抗が2,600〜45,000Ns/m3であり、厚さが1.6〜6.0mmからなるので、更に、吸音性能と遮音性能とを満足し、且つ軽量化した防音材を得ることができる。
第3の発明に係る車両用内装材によれば、第1または第2の発明に係る車両用内装材において、該第1成形層Gx の少なくとも一方の表面に通気調整膜が一体的に形成されており、該通気調整膜は、厚さが0.05〜0.5mm、目付が50〜200g/m2であるので、吸音性の周波数特性の変更が可能である。
第4の発明に係る車両用内装材によれば、第3の発明に係る車両用内装材において、上記第1成形層Gx の上記通気調整膜が上記第2成形層Gyと反対側の面に設けられているので、第1成形層Gx の外側の面に通気調整膜12を設けると、外部から第1成形層Gx に入ってくる音に対して、ある程度遮音できると共に、吸音の周波数特性の変更が可能であり、第1成形層Gx の設計仕様の設定の自由度が大幅に拡がる。
第5の発明に係る車両用内装材の製造方法によれば、遮音性を重視する極細繊維層を一旦予備成形し、吸音性を重視する極細繊維層を用意し、これらを重ねて一体成形することで車両用成形品が得られるので、遮音性と吸音性の両方で優れた特性のものを得られる。特に、吸音性及び遮音性の要求特性に応じて、上記第1成形層Gx 及び上記第2成形層Gyの組み合わせを設定できるので、設計自由度が大幅に拡がる。
第6の発明に係る車両用内装材の製造方法によれば、シート状素材X1及びシート状素材Y1の厚さや目付などを特定することで、優れた遮音性と吸音性の防音材を得られる。
第7の発明に係る車両用内装材の製造方法によれば、加温シート材X3が加温されている間に、冷却金型からなる上記二次成形金型に上記加温シート材X3と上記一次成形体Y4をセットして、上記二次成形金型で冷却しつつ所定形状の車両用成形品Gを得るので、更に優れた遮音性と吸音性の防音材を得られる。
第8の発明に係る車両用内装材の製造方法によれば、通気調整膜の厚さや通気度を調整することによって、使用する用途等に応じた特性を調整することが容易にできる。
請求項9の発明によれば、通気調整膜を簡単な設備で、安定した状態で得られる。
なお、本発明の目付及び密度とは、一般的に使われているものと同じであるが、改めて説明する。目付は、単位面積当たりの重量であり、g/m2で示し、素材の厚さには影響を受けないが、密度は、g/cm3で示され、厚さが影響する。即ち、目付αg/m2の繊維層がtmmの厚さであると、密度は、α÷10,000÷(0.1*t)で表される。即ち、厚さが増えると、同じ目付であっても、見かけの密度は低い値となる。本発明の密度とはこの密度のことである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る防音材Gの断面図を模式的に示すものであって、第1成形層Gxの外側表面及び内側表面に通気調整膜12を形成してないタイプの実施形態を示す。図2は、本発明の実施形態に係る防音材Gの断面図を模式的に示すものであって、第1成形層Gxの外側表面に通気調整膜12を形成し、この内側表面には通気調整膜12を形成してないタイプの実施形態を示す。図3は、本発明の実施形態に係る防音材Gの断面図を模式的に示すものであって、第1成形層Gxの外側表面に通気調整膜12を形成してなくて、内側表面に通気調整膜12を形成したタイプの実施形態を示す。
図1ないし図3において、判りやすくするために、各層の厚さは、実際の厚さよりも厚く誇張して示している。
先ず、本発明の実施形態を、図2の構造に基づいて第1成形層Gx 及び第2成形層Gyの各繊維について説明する。
(極細繊維A1)
第1成形層Gx及び第2成形層Gyの極細繊維としては、実用的にはポリエステル繊維が有用である。第1成形層Gx及び第2成形層Gyに極細繊維を主成分とする不織布(繊維集合体)を採用することで、内部のインピーダンス(通気抵抗)が上がり、内部のエネルギー減衰効果が飛躍的に向上することとなり、吸音性を阻害せずに遮音性を付加できる。特に、第1成形層Gx及び第2成形層Gyの密度を調整することで、吸音性のピーク値の周波数領域及び遮音性の高さを調整できるので、適正な範囲の設定が容易に可能である。
第1成形層Gx及び第2成形層Gyの極細繊維としては、実用的にはポリエステル繊維が有用である。第1成形層Gx及び第2成形層Gyに極細繊維を主成分とする不織布(繊維集合体)を採用することで、内部のインピーダンス(通気抵抗)が上がり、内部のエネルギー減衰効果が飛躍的に向上することとなり、吸音性を阻害せずに遮音性を付加できる。特に、第1成形層Gx及び第2成形層Gyの密度を調整することで、吸音性のピーク値の周波数領域及び遮音性の高さを調整できるので、適正な範囲の設定が容易に可能である。
極細繊維が少なすぎると吸音性能が劣り、多すぎると相対的に熱融着性繊維が少なくなり成形性が悪くなるので、40〜75重量%とすることが好ましい。繊度は低いと繊維自体が細くなるので通気抵抗が高くなり吸音性能は良くなる方向にあるが、取り扱い難くなり生産性が劣るようになる。逆に繊度が高いと繊維自体が太くなるために通気抵抗が低下して吸音性が悪くなる。従って、繊度は0.1〜1.0dtexとすることが好ましい。
(熱融着性繊維)
第1成形層Gx 及び第2成形層Gyの熱融着性繊維としては、加熱時に熱融着性繊維が溶融して極細繊維を接合する樹脂であれば特に限定されないが、この熱融着性繊維は全て溶融するのではなく、内部などの一部が溶融しないで残り、熱収縮を軽減する樹脂が好ましい。例えば、ポリエステル繊維を芯材とし、PE、PP及びPETを鞘材とした芯鞘構造が好ましい。特に、極細繊維と同じ素材であれば接合性もよく、リサイクル性の観点から好ましい。熱融着性繊維が、少なすぎるとバインダー機能を発揮できず且つ成形性が悪くなり、多すぎると極細繊維が相対的に少なくなるので、15〜60重量%とすることが好ましい。
第1成形層Gx 及び第2成形層Gyの熱融着性繊維としては、加熱時に熱融着性繊維が溶融して極細繊維を接合する樹脂であれば特に限定されないが、この熱融着性繊維は全て溶融するのではなく、内部などの一部が溶融しないで残り、熱収縮を軽減する樹脂が好ましい。例えば、ポリエステル繊維を芯材とし、PE、PP及びPETを鞘材とした芯鞘構造が好ましい。特に、極細繊維と同じ素材であれば接合性もよく、リサイクル性の観点から好ましい。熱融着性繊維が、少なすぎるとバインダー機能を発揮できず且つ成形性が悪くなり、多すぎると極細繊維が相対的に少なくなるので、15〜60重量%とすることが好ましい。
熱融着性繊維の繊度が低いと、製品剛性が低くなり製品の取扱い難くなり、逆に高いと繊維間の隙間が大きくなり吸音性が悪くなるので、繊度は1.2〜5.0dtexとすることが好ましい。
(混合する短繊維)
第1成形層Gx及び第2成形層Gyに、上記極細繊維と熱融着性繊維との組み合わせだけでなく、極細繊維や熱融着性繊維の機能を阻害しない範囲で、これらにさらに熱融着性繊維と同様な短繊維を混ぜ合わせてもよい。この短繊維は、リサイクル性やコストダウンの観点から、例えば、使用済みの短繊維をリサイクルとして再利用するもの、具体的には「雑綿」と喚ばれているもの等の短繊維で加えてもよいということである。なお、繊度は、熱融着性繊維と同様な値とすることが好ましいが、短繊維が再利用品であると、必ずしも熱融着性繊維と同じ繊度とはならず、かなりばらつきもあり得る。そのために、熱融着性繊維寄りも広い範囲の繊度のものを使用することも有りうるので、繊度が1.2〜10.0dtexとすることが好ましい。
第1成形層Gx及び第2成形層Gyに、上記極細繊維と熱融着性繊維との組み合わせだけでなく、極細繊維や熱融着性繊維の機能を阻害しない範囲で、これらにさらに熱融着性繊維と同様な短繊維を混ぜ合わせてもよい。この短繊維は、リサイクル性やコストダウンの観点から、例えば、使用済みの短繊維をリサイクルとして再利用するもの、具体的には「雑綿」と喚ばれているもの等の短繊維で加えてもよいということである。なお、繊度は、熱融着性繊維と同様な値とすることが好ましいが、短繊維が再利用品であると、必ずしも熱融着性繊維と同じ繊度とはならず、かなりばらつきもあり得る。そのために、熱融着性繊維寄りも広い範囲の繊度のものを使用することも有りうるので、繊度が1.2〜10.0dtexとすることが好ましい。
この場合でも、極細繊維または熱融着性繊維と同じ素材であれば接合性もよく、リサイクル性の観点から好ましい。多すぎると防音材の本来機能を低下させるので、まったく混合させないか、混合するとしても20重量%までである。
(通気調整膜)
第1成形層Gx の少なくとも一方の表面に一体的に通気調整膜を形成する場合には、上記極細繊維と熱融着性繊維(または更に混ぜ合わせる短繊維)を混合して製造した不織布を用いて、この不織布の表面を加熱・加圧して高密度な通気調整膜を形成することが好ましい。この場合、通気調整膜は、別の膜材を接合するわけではないので、ベースの不織布との密着性を気にする必要性がなく、容易に通気調整膜を成形体の不織布に一体的に製造することができる。特に、加熱温度や加熱時間、加圧圧力や加圧隙間等を制御することで、この通気調整膜の厚さや通気度を調整することができるので、使用する用途等に応じた特性を調整することが容易にできる。
第1成形層Gx の少なくとも一方の表面に一体的に通気調整膜を形成する場合には、上記極細繊維と熱融着性繊維(または更に混ぜ合わせる短繊維)を混合して製造した不織布を用いて、この不織布の表面を加熱・加圧して高密度な通気調整膜を形成することが好ましい。この場合、通気調整膜は、別の膜材を接合するわけではないので、ベースの不織布との密着性を気にする必要性がなく、容易に通気調整膜を成形体の不織布に一体的に製造することができる。特に、加熱温度や加熱時間、加圧圧力や加圧隙間等を制御することで、この通気調整膜の厚さや通気度を調整することができるので、使用する用途等に応じた特性を調整することが容易にできる。
この通気調整膜の厚さは厚すぎると、伸びが悪く成形性に劣るので、厚さを0.05〜0.5mmとすることが好ましい。
この通気調整膜の目付は低すぎると遮音性に劣り、高すぎると伸びが悪くなり成形性が悪くなるので、50〜200g/m2とすることが好ましい。
なお、第1成形層Gxの通気調整膜12は、第1シート状素材X1を加熱・圧縮して得られるものであり、第1シート状素材X1と同じ素材から成るものであり、防音材全体の通気抵抗を調整する役目を備え、防音材の有する吸音性と遮音性を高めると共に両者のバランスを取るために形成されるものである。従って、第1シート状素材X1と同じ素材でありながら第1シート状素材X1との違いを明確にするために、本発明では通気調整膜と称した。
なお、通気調整膜の遮音性を期待しない場合には、通気調整膜を生成しないタイプも可能であり、また、薄い被膜だけができて、表面に繊維の端部が露出することを抑制し、持ち易くする或いは搬送しやすく等を狙いとしただけの薄膜を形成してもよい。
シート材X2の通気調整膜は、(1)通気調整膜のない板状の成形体に形成した後で成形用の加熱炉で加熱する前に、一方の表面のみを加熱してプレス金型で通気調整膜を有する板状の成形体を成形すること、(2)通気調整膜のない板状の成形体に形成した後で成形用の加熱炉で加熱する前に、一方のみを加熱したローラー間を通して板状に成形すること、(3)通気調整膜のない板状の成形体に形成した後で成形用の加熱炉で加熱する前に、一方の表面のみを加熱してからローラー間を通して板状に成形することで製造される。
(第1成形層Gx)
第1成形層Gxは、上記極細繊維A1と熱融着性繊維B1(或いは更に短繊維C1を混ぜたもの)を混合して製造した不織布からなるものである。この第1成形層Gx の目付は、低すぎると極細繊維の持つ吸音性、遮音性等の効果が期待できず、逆に高すぎるとバインダー繊維との接合性が低下するので、通気調整膜を入れて400〜2,000g/m2とすることが好ましい。なお、通気調整膜12が第1シート状素材X1を加熱・圧縮して形成されるものであるから、製造されたシート材X2と通気調整膜12との境界は明確でない部分もあるが、通気調整膜を除いた元のシート材のままの部分を第1基材11と称する。この第1基材11及び通気調整膜12を合わせて第1成形層Gx と称す。第1成形層Gx の厚さは、薄すぎると吸音性、遮音性とも劣り、厚すぎると吸音性、遮音性は優れるが、重量アップとなり軽量化できなくなるので、6.0〜50.0mmとすることが好ましい。
第1成形層Gxは、上記極細繊維A1と熱融着性繊維B1(或いは更に短繊維C1を混ぜたもの)を混合して製造した不織布からなるものである。この第1成形層Gx の目付は、低すぎると極細繊維の持つ吸音性、遮音性等の効果が期待できず、逆に高すぎるとバインダー繊維との接合性が低下するので、通気調整膜を入れて400〜2,000g/m2とすることが好ましい。なお、通気調整膜12が第1シート状素材X1を加熱・圧縮して形成されるものであるから、製造されたシート材X2と通気調整膜12との境界は明確でない部分もあるが、通気調整膜を除いた元のシート材のままの部分を第1基材11と称する。この第1基材11及び通気調整膜12を合わせて第1成形層Gx と称す。第1成形層Gx の厚さは、薄すぎると吸音性、遮音性とも劣り、厚すぎると吸音性、遮音性は優れるが、重量アップとなり軽量化できなくなるので、6.0〜50.0mmとすることが好ましい。
第1成形層Gx の通気抵抗は、高すぎると吸音性が悪く、低すぎると遮音性が悪いので、40〜2,500Ns/m3とすることがよい。
なお、上記説明では、図2に示すように、第1成形層Gx の外側の面に通気調整膜12を設けるとして説明したが、図3に示すように、第1成形層Gx の内側の面(即ち、第2成形層Gy側の面)に通気調整膜12を設けるようにしてもよい。また、両方の面に通気調整膜12を設ける、或いは、図1のように、通気調整膜12を設けないタイプも可能である。
図2に示すように、第1成形層Gx の外側の面に通気調整膜12を設けると、外部から第1成形層Gx に入ってくる音に対して、ある程度遮音できると共に、吸音の周波数特性の変更が可能であり、第1成形層Gx の設計仕様の設定の自由度が拡がる。図3に示すように、第1成形層Gx の内側の面(即ち、第2成形層Gy側の面)に通気調整膜12を設けると、車体の形状に沿い易い。また、両表面に通気調整膜を設けると、特定の周波数領域に対して、吸音や遮音特性を向上させたい場合、防音特性のバラツキの少ない車両用内装材Gを得易い。更に、塵や埃が付着し難い等のメリットが出る。なお、第1成形体X1の表面は、熱融着性繊維で溶着された極細繊維の層が露出するよりも、膜状に形成されている方が、表面の取り扱い易さからすると有利であり、他方の面にも上記通気調整膜を設けるようにしてもよい。他方の表面に設ける通気調整膜としては、用途や狙いに応じて、一方の表面に設けるような通気調整膜でなくて、極めて薄い保護膜のようなものであってもよい。
また、本発明では、通気調整膜12でなく、第2成形層Gy(13)の厚さ及び目付によって通気調整をかなりの広範囲で調整可能となるので、場合によっては、図1のように通気調整膜を無くすことも可能である。この場合には、第1成形層Gx の外側表面が、接触する相手部材に対してかなり自由に圧縮できる圧縮代を有するので、接触する相手部材にかなり凹凸がある場合には、有効である。
(第2成形層Gy)
第2成形層Gy(13)は、上記極細繊維A2と熱融着性繊維B2(或いは更に短繊維C2を混ぜたもの)を混合して製造した不織布からなるものである。この第2成形層Gyの目付は、低すぎると極細繊維の持つ吸音性、遮蔽性等の効果が期待できず、逆に高すぎるとバインダー繊維との接合性が低下するので、800〜2,000g/m2とすることが好ましい。同じ目付において、第2成形層Gyの厚さが薄くなると密度が高くなり、吸音性が悪くなる。逆に、厚くなると密度が低くなり、吸音性は優れるが、遮音性が悪くなり、且つ成形し難くなり、また、重量アップとなり軽量化できなくなる。したがって、1.6〜6.0mmとすることが好ましい。
第2成形層Gy(13)は、上記極細繊維A2と熱融着性繊維B2(或いは更に短繊維C2を混ぜたもの)を混合して製造した不織布からなるものである。この第2成形層Gyの目付は、低すぎると極細繊維の持つ吸音性、遮蔽性等の効果が期待できず、逆に高すぎるとバインダー繊維との接合性が低下するので、800〜2,000g/m2とすることが好ましい。同じ目付において、第2成形層Gyの厚さが薄くなると密度が高くなり、吸音性が悪くなる。逆に、厚くなると密度が低くなり、吸音性は優れるが、遮音性が悪くなり、且つ成形し難くなり、また、重量アップとなり軽量化できなくなる。したがって、1.6〜6.0mmとすることが好ましい。
第2成形層Gyの通気抵抗は、高すぎると吸音性が悪く、低すぎると遮音性が悪いので、2,600〜45,000Ns/m3とすることがよい。
特に、第2成形層Gyを設けることによって、通気調整膜12では得られなかった通気抵抗(透過損失)を得られて、遮音性能が大幅に改善されると共に、成形性に優れたものが得られる。
(車両用内装材G)
車両用内装材G(10)は、第1成形層Gxと第2成形層Gyとが重なって一体的に形成されているものである。この車両用内装材Gの目付は、低すぎると極細繊維の持つ吸音性、遮音性等の効果が期待できず、逆に高すぎるとバインダー繊維との接合性が低下するので、1,200〜4,000g/m2とすることが好ましい。
車両用内装材G(10)は、第1成形層Gxと第2成形層Gyとが重なって一体的に形成されているものである。この車両用内装材Gの目付は、低すぎると極細繊維の持つ吸音性、遮音性等の効果が期待できず、逆に高すぎるとバインダー繊維との接合性が低下するので、1,200〜4,000g/m2とすることが好ましい。
この車両用内装材Gの厚さは、薄すぎると吸音性、遮音性とも劣り、厚すぎると吸音性、遮音性は優れるが、重量アップとなり軽量化できなくなるので、7.6〜56.0mm、とすることが好ましい。
車両用内装材Gの通気抵抗は、高すぎると吸音性が悪く、低すぎると遮音性が悪いので、2,640〜47,500Ns/m3の範囲とすることがよい。
なお、本発明では、車両用内装材Gは、車両に取り付けられる際に、車両に接触して圧縮される部分がある場合があり、或いは、車体の凹凸形状に接触して大幅に圧縮される部分を、二次成形金型K2で予め小さいクリアランスに設定して成形することもある。例えば、深絞りする部分、成形品の周囲部分、ボルト・ファスナー等で、車体の相手部材に取り付ける部分等のように、剛性を要求される部分では、圧縮して薄く成形することがある。または予め小さいクリアランスにして他部品との干渉を防ぐようにしている部分がある。すなわち、実用的には、車両用内装材Gの厚さは一定で無いことが多々あり得る。したがって、本発明では、「車両用内装材Gの厚さ」とは、車体に取り付けられる前の状態、すなわち車体に接触して部分的に圧縮される前の状態で、車両用内装材Gの厚さが一番厚い部分を、「車両用内装材Gの厚さ」と言う。
本発明では、図10〜図13に示すように、第1成形層Gxと第2成形層Gyとで同様な極細繊維を活用しつつ、目付と厚さの関係で異なるものにすることで、吸音性及び遮音性の優れた防音材、特に車両用内装材に適したものが得られた。従来技術(特開2012−162112号公報)の通期調整膜では、不足していた通気抵抗を高めて遮音性を向上できるだけで無く、成形性にも優れて吸音性にも優れたものを得ることができた。特に、遮音性と吸音性とは、相反する性能になることがあるが、本発明では、第1成形層Gxと第2成形層Gyとを同様な極細繊維を活用して、第1成形層Gxは吸音性に、第2成形層Gyは遮音性に主眼をおきなガら、一体化したときの吸音性及び遮音性を満足でき、且つ成形性に優れたものを得ることができた。
従来技術(特開2012−162112号公報参照)では極細繊維の表面を加熱・圧縮して生成する通気調整膜であるために、加熱温度や加熱時間を高めることで遮音性が改良されるが、吸音性や成形性が悪くなる。それに対して、本発明では、上記特開2012−162112号公報の通気調整膜のように表面を加熱・加圧する手法ではなく、複数の極細繊維体でありながら、同様な極細繊維体とし、且つ細繊維層自体で密度や厚みの異なるものとして、トータルの通気抵抗や吸音性に優れたものが得られた。特に、通気抵抗を従来よりも極めて高い値とすることが可能になり、遮音性を大幅に改良できるようになったと共に、吸音性能のピーク値を任意の周波数領域に選定することが可能となった。その結果、自動車の内装材として、適用部位及び要求性能(遮音性能、吸音性能)に応じて、第1成形層Gx及び第2成形層Gyを選定することが可能となり、設計の自由度が大幅に改善された。
(製造方法)
本発明の車両用内装材(一体成形品)Gの製造方法の1例を図4に基づいて説明する。
本発明の車両用内装材(一体成形品)Gの製造方法の1例を図4に基づいて説明する。
第S1a工程として、極細繊維A1、熱融着性樹脂B1(或いは更に短繊維を混ぜたものC1)を混合・攪拌する。そして、第S2a工程として、フリースマシンにかけて板状のシート状素材X1を形成する。なお、第S1a工程と第S2a工程とを一緒にして、繊維の混合・攪拌からシート状素材の形成まで一度に処理するようにしてもよい。
次に、第S3a工程として、シート状素材X1を、一方の面を加熱したプレス金型で、加熱・加圧してシート材X2を得る。このときに、プレス金型の加熱した面に接触する表面に通気調整膜12が形成される。次に、第S4a工程として、シート材X2全体を加熱炉で加熱して、成形しやすい状態の加温シート材X3を製造する。
また、第S1b工程として、極細繊維A2、熱融着性樹脂B2(或いは更に短繊維を混ぜたものC2)を混合・攪拌する。そして、第S2b工程として、フリースマシンにかけて板状のシート状素材Y1を形成する。なお、第S1b工程と第S2b工程とを一緒にして、繊維の混合・攪拌からシート状素材の形成まで一度に処理するようにしてもよい。
次に、第S4b工程として、シート材Y1全体を加熱炉で加熱して、成形しやすい状態の加温シート材Y3を製造する。
第S5b工程として、加温シート材Y3が加温された状態で、加温シート材Y3を一次成形金型K1で、圧縮成形して、車両内装材の一部としての所定形状の一次成形体Y4を製造する。このときに使用する一次成形金型K1は、冷却金型でも加熱金型でもよく、得られる一次成形体Y4の加圧条件、得られる密度や成形形状などで、適切に選定すればよい。
なお、ここで得られる加温シート材Y3は、その表面だけでなく、シート材全体を加熱するため、表面に通気調整膜が形成されていない。そして、車両用内装品の立体形状に応じた金型で加圧することにより、車両用内装材の一部を構成する立体形状に形成された一次成形体Y4が得られる。
即ち、加温シート材X3においては通気調整膜が形成されるが、加温シート材Y3においては通気調整膜が形成されない、または後述のごとく、一旦、形成された通気調整膜は目立たなくなるか、消滅することとなる。
次に、このようにして成形された成形体Y4と加温シート材X3とを、S6工程として、加温シート材X3が加温されて成形しやすい状態にあるときに、製品形状のプレス金型である二次成形金型K2にセットして、圧縮成形する。具体的には、一旦成形されて冷却状態にある成形体Y4を、二次成形金型K2の所定位置にインサートして、その上に加温シート材X3を重ねる。加温シート材X3が加温されて成形しやすい状態にあるときに、圧縮成形して、加温シート材X3を成形する共に成形体Y4と一体的にする。それによって、所定形状の一体成形品Gが成形される。
なお、本発明の車両用内装材Gは、単にシートを重ねて積層したものではなく、立体形状に成形されるため、その成形性を満足する必要があるため、車両用内装材Gは立体形状に成形されるとともに、一次成形体Y4が、車両用内装材Gの最終的な立体形状の一部として予備成形されている。
本発明の車両用内装材Gの製造方法の別例を図5に基づいて説明する。
第S1a工程として、極細繊維A1、熱融着性樹脂B1(或いは更に短繊維を混ぜたものC1)を混合・攪拌する。そして、第S2a工程として、フリースマシンにかけて板状のシート状素材X1を形成する。なお、第S1a工程と第S2a工程とを一緒にして、繊維の混合・攪拌からシート状素材の形成まで一度に処理するようにしてもよい。
第S31a工程として、シート状素材X1を、一方を加熱したローラー間を通して、加熱・加圧してシート材X2を得る。このときに、加熱ローラーに接触する表面に通気調整膜12が形成される。次に、第S4a工程として、シート材X2全体を加熱炉で加熱して、成形しやすい状態の加温シート材X3を得る。
また、第S1b工程として、極細繊維A2、熱融着性樹脂B2(或いは更に短繊維を混ぜたものC2)を混合・攪拌する。そして、第S2b工程として、フリースマシンにかけて板状のシート状素材Y1を形成する。なお、第S1b工程と第S2b工程とを一緒にして、繊維の混合・攪拌からシート状素材の形成まで一度に処理するようにしてもよい。
第S31b工程として、シート状素材Y1を、一方を加熱したローラー間を通して、加熱・加圧してシート材Y2を得る。このときに、加熱ローラーに接触する表面に通気調整膜12が形成される。次に、第S4b工程として、シート材Y2全体を加熱炉で加熱して、成形しやすい状態の加温シート材Y3を得る。
第S5b工程として、加温シート材Y3が加温された状態で、加温シート材Y3を一次成形金型K1で、圧縮成形して、車両内装材としての所定形状の成形体Y4を製造する。このときに使用する一次成形金型K1は、冷却金型でも加熱金型でもよく、得られる一次成形体Y4の加圧条件、得られる密度や成形形状などで、適切に選定すればよい。この第S5b工程では、相対的に第S31b工程でのローラー間の圧縮状態に比較して、かなり厚さが薄い状態に加圧するので、第S31b工程で形成された通気調整膜12は、目立たなくなるか、消滅することとなる。
次に、このようにして成形された成形体Y4と加温シート材X3とを、S6工程として、加温シート材X3が加温されて成形しやすい状態にあるときに、製品形状のプレス金型である二次成形金型K2にセットして、加圧成形する。具体的には、一旦成形されて冷却状態にある成形体Y4を、二次成形金型K2の所定位置にインサートして、その上に加温シート材X3を重ねる。加温シート材X3が加温されて成形しやすい状態にあるときに、圧縮成形して、加温シート材X3を成形する共に成形体Y4と一体的にする。それによって、所定形状の一体成形品Gが成形される。
なお、上記説明でフリースマシンを1例として説明したが、いずれの場合でも、リースマシンに限られるものではなく、反毛機、カード機等の機械式混合機やエア式混合機(流動混合機)により上記繊維を絡み合わせるように混合してもよい。
(車両用内装材Gの製造条件)
(第1シート状素材X1及び第2シート状素材Y1の製造条件)
第1シート状素材X1及び第2シート状素材Y1を製造する方法及び製造条件は、一般的な製造方法及び製造条件と同様なものであり、ここでは詳細な説明は省略する。また、極細繊維、熱融着性樹脂(或いは更に短繊維を混ぜたもの)を一度に一緒に混合・攪拌する場合の条件も、一般的な成形体の製造方法及び製造条件と同様なものであり、ここでは詳細な説明は省略する。
(第1シート状素材X1及び第2シート状素材Y1の製造条件)
第1シート状素材X1及び第2シート状素材Y1を製造する方法及び製造条件は、一般的な製造方法及び製造条件と同様なものであり、ここでは詳細な説明は省略する。また、極細繊維、熱融着性樹脂(或いは更に短繊維を混ぜたもの)を一度に一緒に混合・攪拌する場合の条件も、一般的な成形体の製造方法及び製造条件と同様なものであり、ここでは詳細な説明は省略する。
(シート材X2及びシート材Y2の製造条件)
通期調整膜を形成したシート材X2及びシート材Y2を製造する場合の製造条件を以下に述べる。通気調整膜を形成するための加熱温度は、低すぎると必要とする通気調整膜ができなくなり、逆に高すぎると膜厚が厚くなり、伸びが悪く成形性に劣ることとなるので、加熱プレス機の加熱温度は、100〜240℃とすることが好ましい。特に、160〜220℃とすることが好ましい。なお、プレス機でなく、一方を加熱したローラー間を通す場合には、時間が短いので、温度を高めにすることも可能である。加熱時間は、短いと必要な通気調整膜が得られず、長いと膜厚が厚くなって伸びが悪くなり成形性に劣ることとなるので、加熱時間は0.5〜10秒とすることが好ましい。
通期調整膜を形成したシート材X2及びシート材Y2を製造する場合の製造条件を以下に述べる。通気調整膜を形成するための加熱温度は、低すぎると必要とする通気調整膜ができなくなり、逆に高すぎると膜厚が厚くなり、伸びが悪く成形性に劣ることとなるので、加熱プレス機の加熱温度は、100〜240℃とすることが好ましい。特に、160〜220℃とすることが好ましい。なお、プレス機でなく、一方を加熱したローラー間を通す場合には、時間が短いので、温度を高めにすることも可能である。加熱時間は、短いと必要な通気調整膜が得られず、長いと膜厚が厚くなって伸びが悪くなり成形性に劣ることとなるので、加熱時間は0.5〜10秒とすることが好ましい。
なお、シート材X2及びシート材Y2は、ほぼ元の厚さ近くに復元している。
(加温シート材X3,Y3の製造条件)
加温シート材X3,Y3を製造するための加熱温度や加熱時間は、加温シート材X2,Y2を所定形状に加圧・成形しやすいように加熱できればよいものであり、成形品の形状や厚さ、第1シート状素材や第2シート状素材の組成などにより、適切な範囲に設定すればよいものである。なお、成形しやすいように加熱するときの加熱温度は、熱融着性繊維の融点よりも高い温度であればよく、それほど高温にする必要はない。例えば150〜180℃が好ましく、加熱時間も成形しやすい状態にするために必要な時間であればよいので、15〜60秒が好ましい。なお、熱風や遠赤外線などの間接加熱炉や、熱板による直接加熱などが、利用できる。
加温シート材X3,Y3を製造するための加熱温度や加熱時間は、加温シート材X2,Y2を所定形状に加圧・成形しやすいように加熱できればよいものであり、成形品の形状や厚さ、第1シート状素材や第2シート状素材の組成などにより、適切な範囲に設定すればよいものである。なお、成形しやすいように加熱するときの加熱温度は、熱融着性繊維の融点よりも高い温度であればよく、それほど高温にする必要はない。例えば150〜180℃が好ましく、加熱時間も成形しやすい状態にするために必要な時間であればよいので、15〜60秒が好ましい。なお、熱風や遠赤外線などの間接加熱炉や、熱板による直接加熱などが、利用できる。
(一次成形体Y4の製造条件)
一次成形金型K1のクリアランスによって、一次成形体Y4の厚さが決まるので、一次成形体Y4やその後工程で製造される第2成形層Gyの要求性能、特に遮音性によって、任意に設定すればよいものである。なお、同じ目付において、第2成形層Gyの厚さが薄くなると密度が高くなり、吸音性が劣る。また、厚くなると密度が低くなり、吸音性は優れるが、遮音性が悪くなり、且つ成形し難くなり、重量アップとなり軽量化できなくなる。したがって、要求特性に応じて、1.6〜6.0mmとすることが好ましい。
一次成形金型K1のクリアランスによって、一次成形体Y4の厚さが決まるので、一次成形体Y4やその後工程で製造される第2成形層Gyの要求性能、特に遮音性によって、任意に設定すればよいものである。なお、同じ目付において、第2成形層Gyの厚さが薄くなると密度が高くなり、吸音性が劣る。また、厚くなると密度が低くなり、吸音性は優れるが、遮音性が悪くなり、且つ成形し難くなり、重量アップとなり軽量化できなくなる。したがって、要求特性に応じて、1.6〜6.0mmとすることが好ましい。
(車両用内装材Gの成形条件)
一次成形体Y4と加温シート材X3を、加温シート材X3が加温されている間に成形するときの、車両用内装材Gの形状の変化や厚さの変化に応じて、二次成形金型のクリアランスを設定する。加圧している時間は、車両用内装材Gが成形される時間でよいが、15〜60秒が好ましい。
一次成形体Y4と加温シート材X3を、加温シート材X3が加温されている間に成形するときの、車両用内装材Gの形状の変化や厚さの変化に応じて、二次成形金型のクリアランスを設定する。加圧している時間は、車両用内装材Gが成形される時間でよいが、15〜60秒が好ましい。
なお、二次成形金型で所定形状に成形されるときに出来るだけ早く冷却して形状を維持できるようにすることが好ましいので、プレス金型の表面から冷却風を出して加熱された防音材を冷却しつつ成形するようにしてもよい。
本発明の第1成形層Gx及び第2成形層Gyの厚さと目付、通気抵抗と目付、厚さと密度、通気抵抗と密度の好ましい範囲を、図6〜図9に示す。なお、図6〜図9において、右斜下がりの斜線領域が第1成形層Gxの範囲、右斜上がりの斜線領域が第2成形層Gyの範囲を示す。
なお、図6〜図9に記載された第1成形層Gx及び第2成形層Gyの厚さ、目付、通気抵抗、及び密度の各臨界値は、後述の実施例1〜40において製造された通気調整膜における第1成形層Gx、及び第2成形層Gyの厚さ、目付、通気抵抗、及び密度に基づいた値である。
より具体的には、図6に示す第1成形層Gxの目付と厚さの関係は、実施例13,17,19,23に基づくものであり、第2成形層Gyの目付と厚さの関係は、実施例13,23,28,37に基づくものである。
また、図7に示す第1成形層Gxの目付と通気抵抗の関係は、実施例13,17,19,23に基づくものであり、第2成形層Gyの目付と通気抵抗の関係は、実施例13,23,28,37基づくものである。
また、図8に示す第1成形層Gxの密度と厚さの関係は、実施例13,17,19,23に基づくものであり、第2成形層Gyの密度と厚さの関係は、実施例13,23,28,37に基づくものである。
また、図9に示す第1成形層Gxの密度と通気抵抗の関係は、実施例13,17,19,23に基づくものであり、第2成形層Gyの密度と通気抵抗の関係は、実施例13,23,28,37に基づくものである。
(通気抵抗の測定方法)
通気抵抗は、カト−テック株式会社の「KSE−F8−AP1」を使用して、この機械の説明書に開示されている測定方法に基づいて、測定した。図14に、通気抵抗を測定する装置の概略を示す。図14に示すように、各実施例及び各比較例のサンプルSを直径40mmの大きさで求める。これらのサンプルSの目付量は通常の方法で測定する。
通気抵抗は、カト−テック株式会社の「KSE−F8−AP1」を使用して、この機械の説明書に開示されている測定方法に基づいて、測定した。図14に、通気抵抗を測定する装置の概略を示す。図14に示すように、各実施例及び各比較例のサンプルSを直径40mmの大きさで求める。これらのサンプルSの目付量は通常の方法で測定する。
通気抵抗;R=△P/V
△P:サンプルに供給する定流量空気の供給圧力と通過後の通過圧力との差圧
V:単位面積当たりの通気量
図6に示すように、厚さと目付の関係では、第1成形層Gxと第2成形層Gyとの厚さで近似した値になる領域があるが、その場合は、目付が大きく異なることで、通気抵抗や密度が異なるような設定となっている。即ち、第1成形層Gxと第2成形層Gyとは、通気抵抗が大きく異なり、第2成形層Gyが大きな通気抵抗を有することで、遮音性を高め、第1成形層Gxが、低い通気抵抗で吸音性を高め、相乗効果で遮音性及び吸音性の両性能で高いものが得られる。
△P:サンプルに供給する定流量空気の供給圧力と通過後の通過圧力との差圧
V:単位面積当たりの通気量
図6に示すように、厚さと目付の関係では、第1成形層Gxと第2成形層Gyとの厚さで近似した値になる領域があるが、その場合は、目付が大きく異なることで、通気抵抗や密度が異なるような設定となっている。即ち、第1成形層Gxと第2成形層Gyとは、通気抵抗が大きく異なり、第2成形層Gyが大きな通気抵抗を有することで、遮音性を高め、第1成形層Gxが、低い通気抵抗で吸音性を高め、相乗効果で遮音性及び吸音性の両性能で高いものが得られる。
次に、本発明の実施例及び比較例について説明する。
(実施例1)
繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,200g/m2のシート状素材Y1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,200g/m2のシート状素材Y1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して加温シート材Y3を製造した。この加温シート材Y3を、一次成形金型K1にて2.4mmのクリアランスに圧縮して一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:600g/m2のシート状素材X1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
このシート状素材X1をプレス金型(加熱温度:約150℃、加熱時間:5秒、金型間隔:10.0mm)で加熱・加圧して通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。シート材X2は、ほぼ元の厚さに戻っていた。シート材X2を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して加温シート材X3を製造した。
一次成形体Y4を二次成形金型K2にセットして、この二次成形金型K2内の一次成形体Y4に加温シート材X3を重ねて、加温シート材X3が加温されている間に、二次成形金型K2を30mmのクリアランスに圧縮して一体成形品Gを製造して、自然冷却した。
(実施例2〜10)
実施例2〜10は、実施例1に対して、一次成形体Y4及び加温シート材X3の目付及び厚さが異なるものであり、他は実施例1と同じである。
実施例2〜10は、実施例1に対して、一次成形体Y4及び加温シート材X3の目付及び厚さが異なるものであり、他は実施例1と同じである。
(比較例1)
比較例1は、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,100g/m2のシート状素材X1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
比較例1は、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,100g/m2のシート状素材X1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
このシート状素材X1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)してから、二次成形金型K2にて30mmのクリアランスに圧縮して成形品G1を製造して、自然冷却した。
(比較例2〜10)
比較例2〜10は、比較例1に対応して、目付:1,200g/m2から2,800g/m2で変更した例である。
比較例2〜10は、比較例1に対応して、目付:1,200g/m2から2,800g/m2で変更した例である。
実施例1〜10と比較例1〜10の組成等を図10に示す。また、実施例1〜10と比較例1〜10の通気抵抗と目付の関係を図15に示す。図15において、「●」印が、実施例1〜10を示し、「▲」印が、比較例1〜10を示す。通気抵抗は、図4と同様の方法で測定した。
図15から判るように、比較例1〜10では、単層のままでも目付を高くすれば通気抵抗は上昇するが、その上がり代は僅かであり、期待する通気抵抗にはならなかった。即ち、目付を1,100〜2,800g/m2まで変えても、通気抵抗は、630〜1,810Ns/m3までの範囲でしか上昇しなかった。
それに対して、実施例1〜10では、2層にすることで、目付を高くするにつれて飛躍的に通気抵抗が上昇した。具体的には、目付1,800〜2,500g/m2まで変えて、通気抵抗は、8100〜21850Ns/m3まで、大幅に増加できた。これによって、要求される通気抵抗のものを得られることが判った。
(実施例11)
実施例11は、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,400g/m2のシート状素材X1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングで
きる程度にマット化した。
実施例11は、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,400g/m2のシート状素材X1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングで
きる程度にマット化した。
このシート状素材X1を、間隔10.0mmのローラー間を通して、通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。ローラーは、一方の表面を160℃に加熱して、他方は常温のままとして、ローラー回転数5cm/secの速度で通過させた。なお、厚さは、ほぼ50.0mmに戻っていた。
また、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を15重量%と、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,400g/m2のシート状素材Y1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して加温シート材Y3を製造した。この加温シート材Y3を、一次成形金型K1にて3.0mmのクリアランスに圧縮して一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
冷却された一次成形体Y4を、車両成形品の形状である二次金型K2にインサートする。それと共に、シート材X2を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2にセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造する。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは20.0mmとした。これによって、厚さ20.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が17.0mmで、第2成形層Gyが3.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
(実施例12)
実施例12は、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,400g/m2のシート状素材X1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
実施例12は、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,400g/m2のシート状素材X1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
このシート状素材X1を、間隔10.0mmのローラー間を通して、通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。ローラーは、一方の表面を160℃に加熱して、他方は常温のままとして、ローラー回転数5cm/secの速度で通過させた。なお、厚さは、ほぼ50.0mmに戻っていた。
また、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を15重量%と、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,400g/m2のシート状素材Y1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して加温シート材Y3を製造した。この加温シート材Y3を、一次成形金型K1にて5.0mmのクリアランスに圧縮して一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
冷却された一次成形体Y4を、車両成形品の形状である二次金型K2にインサートする。それと共に、シート材X2を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2にセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造する。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは20.0mmとした。これによって、厚さ20.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が15.0mmで、第2成形層Gy が5.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
(比較例11)
繊度が6.0dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が6.0dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が6.0dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,400g/m2のシート状素材X1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。このシート状素材X1を、比較例1と同様な二次成形金型K2で20.0mmの厚さの車両用成形品を製造した。
繊度が6.0dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が6.0dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が6.0dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,400g/m2のシート状素材X1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。このシート状素材X1を、比較例1と同様な二次成形金型K2で20.0mmの厚さの車両用成形品を製造した。
(比較例12)
比較例12は、比較例11に対して、目付を2倍の2,800g/m2としたものであり、他は比較例11と同様である。
比較例12は、比較例11に対して、目付を2倍の2,800g/m2としたものであり、他は比較例11と同様である。
(比較例13)
繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,400g/m2のシート状素材X1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。このシート状素材X1を、比較例1と同様な二次成形金型K2で20mmの厚さの車両用成形品を製造した。
繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:1,400g/m2のシート状素材X1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。このシート状素材X1を、比較例1と同様な二次成形金型K2で20mmの厚さの車両用成形品を製造した。
(比較例14)
比較例14は、比較例13に対して、目付を2倍の2,800g/m2としたものであり、他は比較例13と同様である。
比較例14は、比較例13に対して、目付を2倍の2,800g/m2としたものであり、他は比較例13と同様である。
(透過損失のグラフ)
実施例11,12、比較例11〜14の組成などを図11〜図13に示し、透過損失と周波数のグラフを図16に示す。透過損失は、ASTM E2611に準じて測定した。
実施例11,12、比較例11〜14の組成などを図11〜図13に示し、透過損失と周波数のグラフを図16に示す。透過損失は、ASTM E2611に準じて測定した。
図16に示すように、比較例11及び12の汎用の繊維6.0dtexの繊維では、目付を高くすると僅かに透過損失が高くなるが、周波数領域、500Hz〜5KHzの領域で、透過損失は、20.0dBレベル止まりであった。これは、汎用の6.0dtexの繊維では、目付を高くしても、繊維間の間隔が広いために透過損失が余り高くならなかったものと考えられる。また、比較例13及び14では、本発明と同様な極細繊維を使った例であるが、特開2012−162112号公報のように、極細繊維を主体とする単層で、一方の表面に通気整膜を形成した防音材であるが、目付を高くすると僅かに透過損失が高くなるが、周波数領域、500Hz〜5KHzの領域で、透過損失は、10.0dBレベル止まりであった。目付を増やしても、透過損失はそれほど高くならなかった。0.6dtexの極細繊維を使っても、単層構造では、単に目付を高くしただけでは、透過損失を上げることに限界が出るものと考えられる。
それに対して、実施例11,12では、透過損失が、比較例11〜14に比較して、高い値を示した。これは、極細繊維を主体とする繊維であって、厚さ、密度に差異を設けて、吸音性能を重視した繊維層と遮音性能を重視した繊維層を一体的に重ねて成形したためでると考えられる。
(実施例13)
実施例13は、繊度が0.6dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を65重量%と、繊度が2.4dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を30重量%と、繊度が2.6dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を5重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:400g/m2のシート状素材X1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
実施例13は、繊度が0.6dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を65重量%と、繊度が2.4dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を30重量%と、繊度が2.6dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を5重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:400g/m2のシート状素材X1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
このシート状素材X1を、間隔10.0mmのローラー間を通して、0.1mmの通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。ローラーは、一方の表面を160℃に加熱して、他方は常温のままとして、ローラー回転数5cm/secの速度で通過させた。なお、厚さは、ほぼ50.0mmに戻っていた。
また、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を15重量%と、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:800g/m2のシート状素材Y1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して加温シート材Y3を製造した。この加温シート材Y3を、一次成形金型K1にて1.6mmのクリアランスに圧縮して一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
冷却された一次成形体Y4を、車両成形品の形状である二次金型K2にインサートする。それと共に、シート材X2を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2にセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造した。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは7.6mmとした。これによって、厚さ7.6mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が6.0mmで、第2成形層Gy が1.6mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
(実施例14,15)
実施例14,15では、一次成形体Y4は実施例13と同じであり、目付:800g/m2、厚さ1.6mmである。加温シート材X3は、その厚さを実施例13から変更した素材とした。加温シート材X3がそれぞれ、実施例14で、目付:400g/m2,厚さ:10.0mm、実施例15で、目付:400g/m2,厚さ:30mmの車両用内装材Gを製造した。製造方法は実施例13と同様である。
実施例14,15では、一次成形体Y4は実施例13と同じであり、目付:800g/m2、厚さ1.6mmである。加温シート材X3は、その厚さを実施例13から変更した素材とした。加温シート材X3がそれぞれ、実施例14で、目付:400g/m2,厚さ:10.0mm、実施例15で、目付:400g/m2,厚さ:30mmの車両用内装材Gを製造した。製造方法は実施例13と同様である。
(実施例16)
実施例16は、一次成形体Y4は実施例13と同じであり、目付:800g/m2、厚さ1.6mmである。一方、シート状素材X1は、実施例13と同じ組成であるが、厚さ:70.0mm、目付:400g/m2とした。
実施例16は、一次成形体Y4は実施例13と同じであり、目付:800g/m2、厚さ1.6mmである。一方、シート状素材X1は、実施例13と同じ組成であるが、厚さ:70.0mm、目付:400g/m2とした。
このシート状素材X1を、間隔10.0mmのローラー間を通して、0.1mmの通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。ローラーは、一方の表面を160℃に加熱して、他方は常温のままとして、ローラー回転数5cm/secの速度で通過させて、通気調整膜を有するシート材X2を製造した。なお、厚さは、ほぼ70.0mmに戻っていた。
シート材X2を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2にセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造した。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは51.6mmとした。これによって、厚さ51.6mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が50.0mmで、第2成形層Gyが1.6mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
(実施例17,18)
実施例17,18は、一次成形体Y4は実施例13と同じであり、目付:800g/m2、厚さ1.6mmである。加温シート材X3は、その目付及び厚さを実施例13から変更した素材とした。製造方法は実施例13と同様である。加温シート材X3がそれぞれ、実施例17で、加温シート材X3の目付:2,000g/m2,厚さ:10.0mmであって、厚さ11.6mmの車両用内装材G、実施例18で、目付:2,000g/m2,厚さ:30mmであって、厚さ31.6mmの車両用内装材Gを製造した。
実施例17,18は、一次成形体Y4は実施例13と同じであり、目付:800g/m2、厚さ1.6mmである。加温シート材X3は、その目付及び厚さを実施例13から変更した素材とした。製造方法は実施例13と同様である。加温シート材X3がそれぞれ、実施例17で、加温シート材X3の目付:2,000g/m2,厚さ:10.0mmであって、厚さ11.6mmの車両用内装材G、実施例18で、目付:2,000g/m2,厚さ:30mmであって、厚さ31.6mmの車両用内装材Gを製造した。
(実施例19)
実施例19は、一次成形体Y4は実施例13と同じであり、目付:800g/m2、厚さ1.6mmである。一方、シート状素材X1は、組成は実施例13と同じであるが、厚さ:70.0mm、目付:2,000g/m2とした。
実施例19は、一次成形体Y4は実施例13と同じであり、目付:800g/m2、厚さ1.6mmである。一方、シート状素材X1は、組成は実施例13と同じであるが、厚さ:70.0mm、目付:2,000g/m2とした。
このシート状素材X1を、間隔10.0mmのローラー間を通して、0.1mmの通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。ローラーは、一方の表面を160℃に加熱して、他方は常温のままとして、ローラー回転数5cm/secの速度で通過させて、通気調
整膜を有するシート材X2を製造した。なお、厚さは、ほぼ70.0mmに戻っていた。
整膜を有するシート材X2を製造した。なお、厚さは、ほぼ70.0mmに戻っていた。
シート材X2を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2にセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造ずる。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは51.6mmとした。これによって、厚さ51.6mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が50.0mmで、第2成形層Gy が1.6mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
(実施例20)
実施例20は、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:400g/m2のシート状素材X1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
実施例20は、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を60重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を25重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を15重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:400g/m2のシート状素材X1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
このシート状素材X1を、一方の表面を加熱して他方の表面を加熱してない、プレス金型(加熱温度:約160℃、加熱時間:10秒)にて、加熱・加圧して、一方の表面に0.08mmの通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。
また、繊度が0.6dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を65重量%と、繊度が2.4dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を30重量%と、繊度が2.6dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を5重量%と、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:800g/m2のシート状素材Y1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して加温シート材Y3を製造した。この加温シート材Y3を、一次成形金型K1にて2.4mmのクリアランスに圧縮して一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
冷却された一次成形体Y4を、車両成形品の形状である二次金型K2にインサートする。それと共にシート材X2を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2に、この加温シート材X3をセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造した。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは8.4mmとした。これによって、厚さ8.4mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が6.0mmで、第2成形層Gy が2.4mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
(実施例21,22)
実施例21,22は、実施例20に対して、一次成形体Y4は極細繊維の繊度以外が同じで、目付:800g/m2,厚さ:2.4mmである。加温シート材X3の厚さを実施例20と変更した素材とした。製造方法は実施例20と同様である。実施例21の加温シート材X3を、目付:400g/m2,厚さ:10.0mm、実施例22の加温シート材X3を、目付:400g/m2,厚さ:30.0mmとした。
実施例21,22は、実施例20に対して、一次成形体Y4は極細繊維の繊度以外が同じで、目付:800g/m2,厚さ:2.4mmである。加温シート材X3の厚さを実施例20と変更した素材とした。製造方法は実施例20と同様である。実施例21の加温シート材X3を、目付:400g/m2,厚さ:10.0mm、実施例22の加温シート材X3を、目付:400g/m2,厚さ:30.0mmとした。
(実施例23)
実施例23は、シート状素材X1は、実施例20と同じ組成であって、厚さ:70.0mm、目付:400g/m2とした。
実施例23は、シート状素材X1は、実施例20と同じ組成であって、厚さ:70.0mm、目付:400g/m2とした。
このシート状素材X1を、一方の表面を加熱して他方の表面を加熱してない、プレス金型(加熱温度:約160℃、加熱時間:10秒)にて、加熱・加圧して、一方の表面に0.08mmの通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。厚さは、ほぼ元の厚さ、70.0mmに復元していた。
また、繊度が0.9dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を65重量%と、繊度が2.4dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を30重量%と、繊度が2.6dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を5重量%と、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:800g/m2のシート状素材Y1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して加温シート材Y3を製造した。この加温シート材Y3を、一次成形金型K1にて2.4mmのクリアランスに圧縮して一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
冷却された一次成形体Y4を、車両成形品の形状である二次金型K2にインサートした。それと共にシート材X2を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2に、この加温シート材X3をセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造した。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは52.4mmとした。これによって、厚さ52.4mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が50.0mmで、第2成形層Gy が2.4mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
(実施例24,25)
実施例24,25は、実施例20に対して、一次成形体Y4は極細繊維の繊度以外が同じで、目付:800g/m2,厚さ:2.4mmである。加温シート材X3の目付及び厚さを実施例20と変更した素材とした。製造方法は実施例20と同様である。実施例24の加温シート材X3が、目付:2,000g/m2,厚さ:10.0mm、実施例25の加温シート材X3が、目付:2,000g/m2,厚さ:30mmからなり、総厚さが12.4mm、32.4mmとした。
実施例24,25は、実施例20に対して、一次成形体Y4は極細繊維の繊度以外が同じで、目付:800g/m2,厚さ:2.4mmである。加温シート材X3の目付及び厚さを実施例20と変更した素材とした。製造方法は実施例20と同様である。実施例24の加温シート材X3が、目付:2,000g/m2,厚さ:10.0mm、実施例25の加温シート材X3が、目付:2,000g/m2,厚さ:30mmからなり、総厚さが12.4mm、32.4mmとした。
(実施例26)
実施例26は、シート状素材X1は、組成を実施例20と同じとし、厚さ:70.0mm、目付:2,000g/m2とした。
実施例26は、シート状素材X1は、組成を実施例20と同じとし、厚さ:70.0mm、目付:2,000g/m2とした。
このシート状素材X1を、一方の表面を加熱して他方の表面を加熱してない、プレス金型(加熱温度:約160℃、加熱時間:10秒)にて、加熱・加圧して、一方の表面に0.08mmの通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。プレス金型を開放することで、厚さはほぼ元の70.0mmに戻っていた。
また、繊度が0.12dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を65重量%と、繊度が2.4dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を30重量%と、繊度が2.6dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を5重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:800g/m2のシート状素材Y1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して加温シート材Y3を製造した。この加温シート材Y3を、一次成形金型K1にて2.4mmのクリアランスに圧縮して一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
冷却された一次成形体Y4を、車両成形品の形状である二次金型K2にインサートする。それと共にシート材X2を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2に、この加温シート材X3をセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造した。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは52.4mmとした。これによって、厚さ52.4mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が50.0mmで、第2成形層Gy が2.4mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
(実施例27)
実施例27は、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を70重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を30重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:400g/m2のシート状素材X1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
実施例27は、繊度が0.8dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を70重量%と、繊度が2.2dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を30重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:400g/m2のシート状素材X1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
このシート状素材X1を、ローラー間10.0mmの間隔のローラー間を通して、0.12mmの通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。ローラーは、一方の表面を160℃に加熱して、他方は常温のままとして、ローラー回転数5cm/secの速度で通過させた。厚さは、ほぼ50.0mmの元の厚さに戻っていた。
また、繊度が0.13dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を65重量%と、繊度が2.4dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を25重量%と、繊度が2.6dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を10重量%と、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:2,000g/m2のシート状素材Y1を製造した。且つ軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して加温シート材Y3を製造した。この加温シート材Y3を、一次成形金型K1にて4.0mmのクリアランスに圧縮して一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
冷却された一次成形体Y4を、車両成形品の形状である二次金型K2にインサートする。それと共に、シート材X2を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2にセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造する。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは10.0mmとした。これによって、厚さ10.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が6.0mmで、第2成形層Gy が4.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
(実施例28)
実施例28は、繊度を実施例27と同じとし、厚さ:50.0mm、目付:400g/m2のシート状素材X1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
実施例28は、繊度を実施例27と同じとし、厚さ:50.0mm、目付:400g/m2のシート状素材X1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
このシート状素材X1を、ローラー間10.0mmの間隔のローラー間を通して、0.12mmの通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。ローラーは、一方の表面を160℃に加熱して、他方は常温のままとして、ローラー回転数5cm/secの速度で通過させた。厚さは、ほぼ元の厚さ50.0mmに戻っていた。
また、シート状素材Y1は、極細繊維の繊度以外は実施例27と同じとし、厚さ:50.0mm、目付:2,000g/m2とした。
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して加温シート材Y3を製造した。この加温シート材Y3を、一次成形金型K1にて4.0mmのクリアランスに圧縮して一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
冷却された一次成形体Y4を、車両成形品の形状である二次金型K2にインサートした。それと共に、シート材X2を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2にセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造した。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは14.0mmとした。これによって、厚さ14.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が10.0mmで、第2成形層Gy が4.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
(実施例29)
実施例29は、実施例28との違いは、二次成形金型K2のクリアランスであり、他は実施例28と同様である。実施例29では、二次成形金型K2のクリアランスを34.0mmとした。これによって、厚さ34.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が30.0mmで、第2成形層Gyが4.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整
膜が形成されたものが製造された。
実施例29は、実施例28との違いは、二次成形金型K2のクリアランスであり、他は実施例28と同様である。実施例29では、二次成形金型K2のクリアランスを34.0mmとした。これによって、厚さ34.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が30.0mmで、第2成形層Gyが4.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整
膜が形成されたものが製造された。
(実施例30)
実施例30は、一次成形体Y4は実施例27と極細繊維の繊度以外は同じで、目付:2,000g/m2,厚さ:4.0mmとした。加温シート材X3の厚さを実施例27と変更して、目付:400g/m2,厚さ:50.0mmとした。製造方法は実施例27と同様である。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは54.0mmとした。これによって、厚さ54.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が50.0mmで、第2成形層Gy が4.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
実施例30は、一次成形体Y4は実施例27と極細繊維の繊度以外は同じで、目付:2,000g/m2,厚さ:4.0mmとした。加温シート材X3の厚さを実施例27と変更して、目付:400g/m2,厚さ:50.0mmとした。製造方法は実施例27と同様である。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは54.0mmとした。これによって、厚さ54.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が50.0mmで、第2成形層Gy が4.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
(実施例31)
実施例31は、実施例27に対して、一次成形体Y4は極細繊維の繊度以外が同じで、目付:2,000g/m2、厚さ:4mmとした。加温シート材X3の目付及び厚さを実施例27と変更して、目付:2,000g/m2,厚さ:10.0mmとした。製造方法は実施例27と同様である。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは14.0mmとした。これによって、厚さ14.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が10.0mmで、第2成形層Gy が4.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
実施例31は、実施例27に対して、一次成形体Y4は極細繊維の繊度以外が同じで、目付:2,000g/m2、厚さ:4mmとした。加温シート材X3の目付及び厚さを実施例27と変更して、目付:2,000g/m2,厚さ:10.0mmとした。製造方法は実施例27と同様である。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは14.0mmとした。これによって、厚さ14.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が10.0mmで、第2成形層Gy が4.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
(実施例32)
実施例32は、実施例31に対して、二次成形金型K2のクリアランスを34.0mmにしたことが異なり、後は実施例31と同じである。これによって、厚さ34.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が30.0mmで、第2成形層Gy が4.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
実施例32は、実施例31に対して、二次成形金型K2のクリアランスを34.0mmにしたことが異なり、後は実施例31と同じである。これによって、厚さ34.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が30.0mmで、第2成形層Gy が4.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
(実施例33)
実施例33は、一次成形体Y4は極細繊維の繊度以外が実施例27と同じで、目付:2,000g/m2,厚さ:4.0mmとした。加温シート材X3の目付及び厚さを実施例27と変更して、目付:2,000g/m2,厚さ:50.0mmとした。製造方法は実施例27と同様である。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは54.0mmとした。これによって、厚さ54.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gxが50.0mmで、第2成形層Gy が4.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
実施例33は、一次成形体Y4は極細繊維の繊度以外が実施例27と同じで、目付:2,000g/m2,厚さ:4.0mmとした。加温シート材X3の目付及び厚さを実施例27と変更して、目付:2,000g/m2,厚さ:50.0mmとした。製造方法は実施例27と同様である。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは54.0mmとした。これによって、厚さ54.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gxが50.0mmで、第2成形層Gy が4.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
(実施例34)
実施例34は、繊度が0.6dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を50重量%と、繊度が2.4dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を30重量%と、繊度が2.6dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を20重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:400g/m2のシート状素材X1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
実施例34は、繊度が0.6dtexのPET繊維からなる極細繊維A1を50重量%と、繊度が2.4dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B1を30重量%と、繊度が2.6dtexのPET繊維からなる追加短繊維C1を20重量%とを、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:400g/m2のシート状素材X1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
このシート状素材X1を、一方の表面を加熱して他方の表面を加熱してない、プレス金型(加熱温度:約160℃、加熱時間:10秒)にて、加熱・加圧して、一方の表面に0.08mmの通気調整膜を形成したシート材X2を製造した。
また、繊度が0.6dtexのPET繊維からなる極細繊維A2を50重量%と、繊度が2.4dtexのPET繊維からなる熱融着性繊維B2を30重量%と、繊度が2.6dtexのPET繊維からなる追加短繊維C2を20重量%と、混合撹拌してフリースマシンにかけて、厚さ:50.0mm、目付:2,000g/m2のシート状素材Y1を製造した。また、軽く加圧する(例えば1kgf/cm2で圧縮する)ことで、ハンドリングできる程度にマット化した。
このシート状素材Y1を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して加温シート材Y3を製造した。この加温シート材Y3を、一次成形金型K1にて6.0mmのクリアランスに圧縮して一次成形体Y4を製造して、自然冷却した。
冷却された一次成形体Y4を、車両成形品の形状である二次金型K2にインサートした。それと共に、シート材X2を加熱炉に入れて、成形し易い状態に加熱(加熱温度:約160℃、加熱時間:30秒)して、加温シート材X3を製造した。この加温シート材X3が加温されている間に、一次成形体Y4をインサートした二次成形金型K2にセットし、一緒に圧縮成形して、車両用内装材Gを製造した。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは12.0mmとした。これによって、厚さ12.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が6.0mmで、第2成形層Gy が6.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
(実施例35,36)
実施例35,36は、実施例34に対して、加温シート材X3の厚さを実施例34と変更した素材とした。製造方法は実施例34と同様である。実施例35が、目付:400g/m2,厚さ:10.0mm、実施例36が、目付:400g/m2,厚さ:30mmとした。
実施例35,36は、実施例34に対して、加温シート材X3の厚さを実施例34と変更した素材とした。製造方法は実施例34と同様である。実施例35が、目付:400g/m2,厚さ:10.0mm、実施例36が、目付:400g/m2,厚さ:30mmとした。
(実施例37)
実施例37は、一次成形体Y4は実施例34と同じで、目付:2,000g/m2,厚さ:6.0mmとした。加温シート材X3の厚さを実施例34と変更して、目付:400g/m2,厚さ:50.0mmとした。製造方法は実施例34と同様である。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは56.0mmとした。これによって、厚さ56.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が50.0mmで、第2成形層Gy が6.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
実施例37は、一次成形体Y4は実施例34と同じで、目付:2,000g/m2,厚さ:6.0mmとした。加温シート材X3の厚さを実施例34と変更して、目付:400g/m2,厚さ:50.0mmとした。製造方法は実施例34と同様である。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは56.0mmとした。これによって、厚さ56.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が50.0mmで、第2成形層Gy が6.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成されたものが製造された。
(実施例38,39)
実施例38,39は、一次成形体Y4は実施例34と同じで、目付:2,000g/m2,厚さ:6.0mmとした。加温シート材X3の目付及び厚さを実施例34と変更した素材とした。製造方法は実施例34と同様である。実施例38が、目付:2,000g/m2,厚さ:10.0mm、実施例39が、目付:2,000g/m2,厚さ:30mmとした。
実施例38,39は、一次成形体Y4は実施例34と同じで、目付:2,000g/m2,厚さ:6.0mmとした。加温シート材X3の目付及び厚さを実施例34と変更した素材とした。製造方法は実施例34と同様である。実施例38が、目付:2,000g/m2,厚さ:10.0mm、実施例39が、目付:2,000g/m2,厚さ:30mmとした。
(実施例40)
実施例40は、一次成形体Y4は実施例34と同じで、目付:2,000g/m2,厚さ:6.0mmとした。加温シート材X3の目付及び厚さを実施例34と変更して、目付:2,000g/m2,厚さ:50.0mmとした。製造方法は実施例34と同様である。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは56.0mmとした。これによって、厚さ56.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が50.0mmで、第2成形層Gy が6.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成さ
れたものが製造された。
実施例40は、一次成形体Y4は実施例34と同じで、目付:2,000g/m2,厚さ:6.0mmとした。加温シート材X3の目付及び厚さを実施例34と変更して、目付:2,000g/m2,厚さ:50.0mmとした。製造方法は実施例34と同様である。このときの二次成形金型K2は、冷却金型であり、クリアランスは56.0mmとした。これによって、厚さ56.0mmの車両用内装材Gが、第1成形層Gx が50.0mmで、第2成形層Gy が6.0mmであり、第1成形層Gxの外側面に通気調整膜が形成さ
れたものが製造された。
(垂直入射吸音率)
実施例13〜40の組成や特性などを図11、図12、図13に示し、これらの実施例13〜40の垂直入射吸音率の測定結果を図17〜図20に示す。なお、ISO10534−1、JIS A1405−2に基づいた垂直入射吸音率を測定した。図17が実施例13〜19、図18が実施例20〜26、図19が実施例27〜33、図20が実施例34〜40をそれぞれ示す。
実施例13〜40の組成や特性などを図11、図12、図13に示し、これらの実施例13〜40の垂直入射吸音率の測定結果を図17〜図20に示す。なお、ISO10534−1、JIS A1405−2に基づいた垂直入射吸音率を測定した。図17が実施例13〜19、図18が実施例20〜26、図19が実施例27〜33、図20が実施例34〜40をそれぞれ示す。
図17〜図20から判るように、各実施例の吸音性のピーク値を、第1成形層Gxや第2成形層Gyの目付や厚さを変更することで、0,7以上の高い値を維持しつつ、任意の周波数領域に選定できる。具体的には、図17の実施例13〜19では、第2成形層Gyの目付を800g/m2、厚さを1.6mmと設定して、第1成形層Gxの目付及び厚さを得られる。同様に、実施例20〜40でも、400Hz〜2kHzの任意の領域で同様なピーク値を得ることができる。また、図17〜図20は、第2成形層Gyの目付と厚さを一定として、第1成形層Gxの目付や厚さを変更した場合の図であるが、これらの図から、第1成形層Gxの目付、厚さを一定として、第2成形層Gyの目付及び厚さを変更しても吸音性のピーク値が、0.7以上を維持して、400Hz〜2kHzの任意の領域で得られる。
これらのことから、極細繊維を主体とする第1成形層Gx及び同様な極細繊維を主体とする第2成形層Gyであって、第1成形層Gxと第2成形層Gyとの厚さや密度を任意に選定することで、今まで以上の遮音性を得られると共に、高い吸音性のピーク値を500Hz〜4kHzの範囲で、要求される周波数領域に設定することができる。
本発明は、軽量化が望まれる車両用内装部材であって、吸音性能及び遮音性能の両性能を要求され、且つ軽量化を要求される内装材、例えばダッシュインシュレータ、フロアマット、ルーフ、荷物室内装材及びドアトリムの吸音材などに有利に適用できるので、極めて有用であり、産業上の利用可能性が高い。
10 車両用内装材
G 一体成形品
11 第1基材
Gx 第1成形層Gx
12 通気調整膜
13(Gy) 第2成形層Gy
X1 第1シート状素材
X2 シート材
X3 加温シート材
Y1 第2シート状素材
Y2 シート材
Y3 加温シート材
Y4 成形体
G 一体成形品
11 第1基材
Gx 第1成形層Gx
12 通気調整膜
13(Gy) 第2成形層Gy
X1 第1シート状素材
X2 シート材
X3 加温シート材
Y1 第2シート状素材
Y2 シート材
Y3 加温シート材
Y4 成形体
Claims (9)
- 極細繊維を主体とする第1成形層(Gx)と上記極細繊維を主体とする第2成形層(Gy)とが一体的に成形されてなる車両用内装材(G)であって、
上記第1成形層(Gx)は、繊度が0.1〜1.0dtexの極細繊維を主成分とする繊維A1:40〜75重量%と、繊度が1.2〜5.0dtexの熱融着性繊維を主成分とする繊維B1:15〜60重量%と、短繊維を主成分とする繊維C1:0〜20重量%とを交絡させてできた第1繊維体からなり、
上記第2成形層(Gy)は、繊度が0.1〜1.0dtexの極細繊維を主成分とする繊維A2:40〜75重量%と、繊度が1.2〜5.0dtexの熱融着性繊維を主成分とする繊維B2:15〜60重量%と、短繊維を主成分とする繊維C2:0〜20重量%とを交絡させてできた第2繊維体からなり、
上記車両用内装材は、厚さが7.6〜56.0mmであり、目付が1,200〜4,000g/m2で、通気抵抗が2,640〜47,500Ns/m3であり、上記第1成形層(Gx)に比較して、上記第2成形層(Gy)は、その厚さが薄く、且つ、その密度及び通気抵抗が高いことを特徴とする車両用内装材。 - 請求項1に記載の車両用内装材において、
上記第1成形層(Gx)は、目付が400〜2,000g/m2で、密度が0.008〜0.2g/cm3、通気抵抗が40〜2,500Ns/m3であり、厚さが6〜50.0mmからなり、
上記第2成形層(Gy)は、目付が800〜2,000g/m2で、密度が0.33〜0.5g/cm3、通気抵抗が2,600〜45,000Ns/m3であり、厚さが1.6〜6.0mmからなることを特徴とする車両用内装材。 - 請求項1又は2に記載の車両用内装材において、
該第1成形層(Gx)の少なくとも一方の表面に通気調整膜が一体的に形成されており、該通気調整膜は、厚さが0.05〜0.5mm、目付が50〜200g/m2であることを特徴とする車両用内装材。 - 請求項3に記載の車両用内装材において、
上記第1成形層(Gx)の上記通気調整膜が上記第2成形層(Gy)と反対側の面に設けられていることを特徴とする車両用内装材。 - 繊度が0.1〜1.0dtexの極細繊維を主成分とする繊維A1:40〜75重量%と、繊度が1.2〜5.0dtexの熱融着性繊維を主成分とする繊維B1:15〜60重量%と、短繊維を主成分とする繊維C1:0〜20重量%とを交絡させてできた第1繊維体からなる第1シート状素材X1を用意する工程と、
繊度が0.1〜1.0dtexの極細繊維を主成分とする繊維A2:40〜75重量%と、繊度が1.2〜5.0dtexの熱融着性繊維を主成分とする繊維B2:15〜60重量%と、短繊維を主成分とする繊維C2:0〜20重量%とを交絡させてできた第2繊維体からなる第2シート状素材Y1を用意する工程と、
上記第2シート状素材Y1を加熱して一次成形金型で加圧して、一次成形体Y4を成形する工程と、
上記一次成形体Y4を二次成形金型にセットし、上記第1シート状素材X1を加熱して上記二次成形金型にセットし、上記二次成形金型で圧縮成形して、上記一次成形体Y4と上記第1シート状素材X1とが一体成形された所定形状の車両用成形品(G)を製造する工程とを有することを特徴とする車両用内装材の製造方法。 - 請求項5に記載の車両用内装材の製造方法において、
上記第1シート状素材X1の目付が400〜2,000g/m2、第2シート状素材Y1の目付が800〜2,000g/m2で、一次成形体Y4の厚さが1.6〜6.0mmで、車両用内装材の厚さが7.6〜56.0mmで、一次成形体Y4の通気抵抗が2,600〜45,000Ns/m3、車両用内装材の通気抵抗が2,640〜47,500Ns/m3であることを特徴とする車両用内装材の製造方法。 - 請求項6に記載の車両用内装材の製造方法において、
上記二次成形金型にセットする前に、上記第1シート状素材X1を加熱して成形しやすい状態の加温シート材X3を製造し、上記加温シート材X3が加温されている間に、冷却金型からなる上記二次成形金型に上記加温シート材X3と上記一次成形体Y4をセットして、上記二次成形金型で冷却しつつ所定形状の車両用成形品(G)を得ることを特徴とする車両用内装材の製造方法。 - 請求項7に記載の車両用内装材の製造方法において、
上記加温シート材X3を製造する前に、上記第1シート状素材X1の一方の表面を100〜240℃で加熱して、0.5〜10秒間の間、所定の第1厚さに加圧保持して、該第1シート状素材X1の一方の面に高密度な通気調整膜を有する板状のシート材X2を製造し、上記シート材X2を加熱して加温シート材X3を製造することを特徴とする車両用内装材の製造方法。 - 請求項8に記載の車両用内装材の製造方法において、
上記第1シート状素材X1の一方の面に通気調整膜を形成する工程では、一方のみを加熱したローラー間に成形体を通して、該通気調整膜を形成することを特徴とする車両用内装材の製造方法。
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