JP2018141759A - 点群データからの基準平面生成方法、及び装置 - Google Patents

点群データからの基準平面生成方法、及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ほぼ平面状に分布すると共に極端に大きな外れ値をもつノイズが存在する点群データから、ノイズの影響を受けることなく基準平面を生成する基準平面生成方法を提供する。【解決手段】測定経路に沿って移動させた路面測定装置300で取得した道路の各点の位置を示す平面状の点群データから点群データの評価基準となる基準平面CPを生成する。点群データの中央値Cを求め、点群データの各点群データと中央値との距離を求め、各点に距離が大きくなるほど小さい値となる寄与率unを求め、寄与率を乗じて基準平面CPを生成する。【選択図】図1

Description

本発明は、道路等から測定装置で取得した平面状の点群データを解析するため、当該点群データから基準平面を生成する方法及び装置に関する。
一般に道路は車両等の通行により経時的に轍や凹凸が生じ、これらを補修する必要がある。このような道路の補修を行うため、道路の点検を行い、道路の路面性状についてのデータ、即ち路面の凹凸の状態についてのデータを取得する。これらの路面性状についてのデータは、測定員による測定や、路面測定車を測定対象となる道路の測定経路に沿って走行して取得される。路面測定車には、路面にスキャン光を照射して路面の各点の高さを計測する測定装置が搭載されている。
特許文献1には、移動体を平面の縦断方向に移動させつつ光を平面に向けて投光し投光結果により平面の段差を計測する装置において、移動距離を検出する手段と投光手段、光照射ラインを撮像する手段、高さデータを取得する横断方向データ演算手段、縦方向データ演算手段、3次元データ演算手段、を備える構成とする。以上の構成により移動体が所定距離移動するごとに平面の横断方向に沿って1本の照射ラインが平面上に形成されるように移動体から平面に向け光が投光され、上記各種手段により凹凸プロフィルをリアルタイムに取得する技術が記載されている。
このような路面性状車にあっては、路面の高さ測定は、GNSS(Global Navigation STtellite System:全地球航法衛星システム)で位置を取得しつつ測定装置のスキャナにより車両の斜め前方にスキャン光をスパイラル状に照射して周囲の構造物からの反射光を受信することにより行われる。ここで、測定装置は、複数、例えば32個の測定素子を備え、この測定素子を回転駆動して順次スキャンを行い、周囲の構造物までの距離を取得して全周にわたる点群データを得る。
道路点群の凹凸を評価する方法として、道路点群から基準平面を計算し、道路点群の各点が基準平面からどれだけ離れているかを指標とすることが行われている。
上述した道路点群から基準平面を生成(フィッティング)する手法として最小二乗法(LS:Least Square Fitting:非特許文献1参照)や、主成分分析(PCA:Principal Component Analysis:非特許文献2参照)が広く知られている。この主成分分析は、古典的主成分分析とも称されるが、最小二乗法に比べて精度が高く、点群への平面フィッティングで主流の方法となっている(非特許文献2参照)。
C. Gauss. Theoria Motus Corporum Coelestiumin Sectionibus Conicis Solem Ambientum Perthes, Hamburg, 1809. K. Klasing et al. Comparison of surfacenormal estimation methods for range sensing applications. In IEEE Int. Conf. Robot Autom .,pages 1977-1982.IEEE Press, 2009. D. Kraus and V.Panaretos. Dispersion operators resistant 2ndorder functional dataanalysis.Biometrika, 99(4):813-832, 2012. H. Cardot and A.Godichon. Fast estimation of the median covariation matrix with application toonline robust principal components analysis.. arXiv:1504.02852, pages 1-46,2016.
特開平10−288516号公報
しかしながら、最小二乗法や上述した古典的な主成分分析は、外れ値に弱いことが知られている。測定装置で得られた道路の点群データには、点群データを取得するために使用されるレーザスキャナそのもののノイズや、道路標識、電柱、他車両、縁石やガードレールなど、道路以外のものによる点群が存在する。このようなノイズや点群は道路面から大きく離れ座標をもっている外れ値であり、道路点群に対して基準平面のフィッティングを行うとき影響を与える。
そこで、本発明は、ほぼ平面状に分布すると共に極端に大きな外れ値をもつノイズが存在する点群データから、当該ノイズの影響を受けることなく基準平面を生成することができる点群データへの基準平面の生成方法、及び装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決する請求項1に記載の発明は、測定経路に沿って移動させた測定装置で取得した道路の各点の位置を示す平面状の点群データから当該点群データの評価基準となる基準平面を生成する方法であって、前記点群データの中央値を求め、前記点群データの各点と前記中央値との距離を求め、前記各点に前記距離が大きくなるほど小さい値となる寄与率を求め、前記寄与率を乗じて基準平面を生成することを特徴とする点群データからの基準平面生成方法である。
同じく請求項2に係る発明は、請求項1に記載の点群データからの基準平面生成方法において、前記寄与率は前記距離に反比例することを特徴とする。
同じく請求項3に係る発明は、請求項1に記載の点群データからの基準平面生成方法において、前記基準平面の生成には主成分分析(PCA:Principal Component Analysis)を使用し、PCAの計算に幾何中央値共分散行列(MCM:Median Covariation Matrix)を用い、重み付き確率的勾配降下法によって幾何中央値共分散行列を更新し、この更新を収束まで繰り返すことを特徴とする。
同じく請求項4に係る発明は、請求項3に記載の点群データからの基準平面生成方法において、前記幾何中央値共分散行列の更新を繰り返すに際し、すべての点群に対して計算が1回終了するごとに全点の読み込順をランダムシャッフルすることを特徴とする。
同じく請求項5に係る発明は、測定経路に沿って移動させた測定装置で取得した道路の各点の位置を示す平面状の点群データから当該点群データの評価基準となる基準平面を生成する装置であって、前記点群データの中央値を求める手段と、前記点群データの各点と前記中央値との距離を求める手段と、前記各点に前記距離が大きくなるほど小さい値となる寄与率を求める手段と、前記寄与率を乗じて基準平面を生成する手段と、を備えることを特徴とする点群データへの基準平面生成装置である。
本発明に係る点群データへの基準平面の生成方法、及び装置によれば、ほぼ平面状に分布すると共に極端に大きな外れ値をもつノイズが存在する点群データから、当該ノイズの影響を受けることなく基準平面を生成することができる。
即ち、請求項1に記載の点群データからの基準平面生成方法、及び請求項5に記載の点群データへの基準平面生成装置によれば、測定経路に沿って移動させた測定装置で取得した道路の各点の位置を示す平面状の点群データから当該点群データの評価基準となる基準平面を生成するに際して、点群データの中央値を求め、点群データの各点と中央値との距離を求め、各点に前記距離が大きくなるほど小さい値となる寄与率を求め、前記寄与率を乗じて基準平面を生成する。
これにより、大きな外れ値をもつノイズは小さな寄与率が乗じられてて基準平面生成に与える影響が小さくなる。
また、請求項2に記載の点群データからの基準平面生成方法によれば、寄与率は距離に反比例する。
これにより、大きな外れ値のノイズは、距離に反比例して小さい値となり、基準平面生成に与える影響が小さくなる。
また、請求項3に記載の点群データからの基準平面生成方法によれば、基準平面の生成には主成分分析(PCA:Principal Component Analysis)を使用し、主成分分析(PCA)の計算に幾何中央値共分散行列(MCM:Median Covariation Matrix)を用い、重み付き確率的勾配降下法によって幾何中央値共分散行列を更新し、この更新を収束まで繰り返す。
これにより、大きな外れ値のノイズは、距離に反比例して小さい値となり、基準平面生成に与える影響が小さくなる。
そして、請求項4に記載の点群データからの基準平面生成方法によれば、幾何中央値共分散行列の更新を繰り返すに際し、すべての点群に対して計算が1回終了するごとに全点の読み込順をランダムシャッフルする。
これにより、局所解に陥るのを防止できる。
本発明の実施形態に係る生成装置の構成を示すブロック図である。 路面測定装置による路面の測定状態を示す模式図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。 道路に配置された構造物を示す模式図である。 点群データの概略状態を示すものであり、(a)は単位領域における点群データの分布を模式的に示す斜視図、(b)は測定データと基準平面とを示す模式図である。 点群データの中央値と距離とを示す模式図である。 本発明の実施形態に係る点群データからの基準平面生成方法の処理を示すフローチャートである。 平面フィッティングを行うための数式を示す図である。 本発明の実施形態に係る点群データへの基準平面生成装置の処理結果を示すものであり、(a)は生成された平面を示す模式図、(b)はノイズが点群から生成した平面に対するノイズがある点群から生成した平面の傾きを処理方法別に示したグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る点群データからの基準平面生成方法、及び装置について説明する。本発明に係る点群データからの基準平面生成方法は、平面状の点群データの中央値を求め、点群データの各点と中央値との距離を求め、各点に前記距離が大きくなるほど小さい値となる寄与率を求め、各点に前記寄与率を乗じて補正点群データを生成し、補正点群データに基づいて評価基準となる基準平面を生成する。
近年、中央値の概念をテンソルへ拡張する様々な数学モデルが提案されており、PCAへの適応では,(幾何)中央値共分散行列(MCM: Median Covariation Matrix)が注目されている(非特許文献3参照)。本実施形態に係る点群データからの基準平面生成方法では、外れ値に堅牢な「重み付きMCM−PCA」を大規模データに対して適用して計算を行い、基準平面を効率的に推定する。外れ値は、幾何中央からの距離が大きいと仮定し、その逆数をMCM−PCAの重みとして用いる。
本実施形態では、公知のMCM−PCA(非特許文献4参照)に重み付け係数を導入し、重み付き確率的勾配降下法によって幾何中央値共分散行列を更新する。この更新を収束するまで繰り返すが、全点群に対して計算が1回終了するごとに全点の読み込順をランダムシャッフルする。これにより局所解に陥るのを回避する。
以下、本発明の実施形態に係る基準平面生成装置について説明する。まず、点群データの取得から解析までの概略手順を説明する。図1は本発明の実施形態に係る生成装置の構成を示すブロック図、図2は路面測定装置による路面の測定状態を示す模式図であり、(a)は側面図、(b)は平面図、図3は道路に配置された構造物を示す模式図である。
点群データは路面測定装置300により取得する。路面測定装置300は、MMS(モバイルマッピングシステム:Mobile Mapping System)を構成している。即ち、路面測定装置300は、道路を含む所定の範囲をスキャンして路面測定装置300が通過した道路及び道路周辺の構造物についての点群データ(道路点群データ)と、路面測定装置300の移動軌跡を示す軌跡点列データと基準平面生成装置100に出力する。
基準平面生成装置100は、取得した道路点群データに基づいて、軌跡に沿って順次処理を行う単位とする単位領域UAを設定し、この単位領域UAごとの道路点群データであるエリア点群データを抽出し、更にエリア点群データからこの単位領域における基準平面CPを生成する。生成した基準平面CPは、道路点群データ及び軌跡点データと共に路面評価装置200に送出される。路面評価装置200は、順次取得した基準平面CP、道路点群データ及び軌跡点列データを解析して道路の状態を判定する。
図2(a)に示すように、路面測定装置300は、走行して移動する車両に搭載され、スキャナ及び画像による高精度な構造物400の実測データを取得する。この測定は、スキャナ310の道路の周辺についてなされるが、構造物400としては、道路410の他、信号、道路標識等の道路の付属物420、建築物430、立木440があり、路面測定装置300は、これらについての点群データ及び画像を取得する。
道路の評価を行う際には、道路以外のものについて得られた点群データが存在する道路の基準平面の設定等が正確にできない。このため、基準平面生成装置100は、道路面以外から取得された点群データの影響を少なくする処理を行って基準平面を生成する。
路面測定装置300は、図2(a)に示すように、道路410を走行する車両340に搭載される。路面測定装置300は、測定装置であるスキャナ310と、全周カメラ320と、GNSS(Global Navigation Satellite System)装置330と、路面測定装置300の姿勢検出装置、加速度計等を備える。路面測定装置300はGNSS装置で位置を取得しつつスキャナ310により車両340の斜め前方にスキャン光Laをスパイラル状に走査して照射し、構造物400である例えば道路410からの反射光Lbを受信する。
路面測定装置300は、この受信までの時間に基づいて道路の測定データ(道路点群データ)を取得する。このため、構造物400における、スキャン光Laの軌跡Tは、スパイラル状となる。なお、図2(b)には、道路410に照射されたスキャン光Laだけを記載している。スキャナ310には、32個の測定素子が配置されている。この測定素子は発光素子と受光素子とを備え、発光素子からはパルス状に測定光が射出され、受光素子は構造物400による測定光の反射を受光する。しかし、この反射光には道路410、付属物420、建築物430、立木440からの反射光や、太陽光によるノイズ、装置に起因するするノイズが含まれることがある。
また、路面測定装置300は、同時に全周カメラ320により全周にわたり道路の画像を取得する。GNSS装置330は、人工衛星の電波をとらえ、路面測定装置300の平面位置と高度を取得して路面測定装置300の走行経路、即ち測定経路を取得する。そして、路面測定装置300の座標を一定時間間隔、例えば100回/秒間隔の軌跡点を取得して軌跡点列データを座標として出力する。
基準平面生成装置100は、長大な道路点群データを指定された範囲の単位領域ごとの基準平面CPを、道路点群データ及び軌跡データを路面評価装置200に順次送出する。路面評価装置200は、この点群データを単位領域UAごとに解析して路面性状の評価を行う。
図4は点群データの概略状態を示すものであり、(a)は単位領域における点群データの分布を模式的に示す斜視図、図5は点群データの中央値と距離とを示す模式図である。図4(a)に示すように、路面評価装置200は、単位領域UAごとに道路点群データと基準平面CPと軌跡点列データとを受け取り、図4(b)に示すように、道路の各位置における点群データの基準平面CPからの離間量を算出し、この値を画像表示する等して道路の評価を行う。
以下、基準平面生成装置100について詳細に説明する。図1に示すように、基準平面生成装置100は、単位領域切出部110、初期値算出部120、距離算出部130、寄与率算出部140、中央値・共分散行列更新部150、及び平面生成部160を備える。
本実施形態に係る基準平面生成装置100は、処理装置としてCPU(Central Processing Unit)、主記憶装置としてRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、補助記憶装置としてHDD(Hard Disc Drive)等を備えたコンピュータとして構成される。基準平面生成装置100では、CPUによりプログラムを実行することにより基準平面生成装置100が実現する手段、即ち単位領域切出部110、初期値算出部120、距離算出部130、寄与率算出部140、中央値・共分散行列更新部150、及び平面生成部160の機能を実現する。基準平面生成装置100は点群データからの基準平面生成方法を実現するプログラムをインストールしたノート型のパーソナルコンピュータで実現できる。
単位領域切出部110は、路面測定装置300から取得した道路点群データを単位領域UAごとに切り出してエリア点群データとして出力する。単位領域UAの大きさは必要に応じて設定することができるが、例えば車幅方向に4m、測定方向に3mとすることができる。
初期値算出部120は、エリア点群データの幾何中央値(メジアン)を算出する。幾何中央値Cは、測地座標系に基づく三次元座標につき、分布する道路点群データの幾何学的座標値の中央となる値を求める。これを幾何中央値の初期値C1として保存する。また、求めた幾何中央値Cを用いて、幾何中央値共分散行列の初期値V1を計算し、保存する。なお、点群データは測地系により出力座標系が異なり、経度・緯度による場合や、基準地点を原点としてx方向を東、y方向を北、z方向を標高とする方法など多様である。
距離算出部130は、幾何中央値Cnとエリア点群データの各点Pnとの距離Wnを求める(図5参照)。なお、点群データは極座標など直交座標系(デカルト座標)以外で得られる場合もあり、点間距離を求めるにはピタゴラスの定理に限らず、所定の手法による。
寄与率算出部140は、寄与率を計算する。寄与率は、各点について距離が大きくなるほど小さい値として、例えば距離の逆数(1/Wn)とする。寄与率は、Wnが大きくなるに応じて値が小さくなるような任意の関数を用いることもできる。なお、寄与率の算出は、今回、各点の中央値からの距離の逆数に、任意の定数係数を乗じる関数としているが、指数や対数を用いるものや、更に複雑な関数を用いることもできる。寄与率を表す関数は、「中央値から離れるほど寄与率は小さくなる」という性質をもつものであれば差し支えない。
中央値・共分散行列更新部150は、重み付き確率的勾配降下法によって、寄与率を付与しながら幾何中央値共分散行列Vを更新し、この更新を収束まで繰り返す。これにより、ノイズ成分による影響を軽減した基準平面CPが生成できる。ここで「重み付き確率的勾配降下法」とは、最適化問題の解法として既知である確率的勾配降下法に重み付けを導入し、外れ値への影響を軽減すると共に局所解に陥ることを避ける処理である。
平面生成部160は、古典的PCAで用いられる幾何平均値、共分散行列の代わりに、中央値・共分散行列更新部150で更新された幾何中央値と幾何中央値分散共分散行列を用いて、基準平面CPを計算する。
以上の処理の流れをまとめると次のようになる。図6は本発明の実施形態に係る点群データからの基準平面生成方法の処理を示すフローチャートである。ここでは、単位領域UAを定め、エリア点群データを取得するところから説明する。基準平面生成装置100は、路面測定装置300から単位領域点群データ(点群データP:点数N)を読み取る(ステップST1)。ついで、初期値算出部120により点群データPのすべての点の座標から幾何中央値Cを算出する。これを幾何中央値の初期値C1として保存する。また、求めた幾何中央値Cを用いて、幾何中央値共分散行列の初期値V1を計算し保存する(ステップST2)。
そして、n=1;n≦N;n++に従って、ステップST4、ステップST5の処理を繰り返す(ステップST3〜ステップST7)。即ち、距離算出部130により点群データPの点Pnと幾何中央値Cnとの距離Wnを計算する(ステップST4)。そして、寄与率算出部140により寄与率unを計算し(ステップST5)、中央値・共分散行列更新部150で、寄与率unを乗じる重み付き確率的勾配降下法に基づき、幾何中央値Cnと幾何中央値共分散行列Vnを更新する(ステップST6)。
そして、N個の点に対して幾何中央値CnとVnを更新し、得られた幾何中央値をCN、幾何中央値共分散行列をVNとする。ついで、得られたVNとCNとを保存する(ステップST8)。そして、幾何中央値共分散行列の初期値V1と、VNの各成分の二乗平方和を計算し(ステップST9)、これがあらかじめ定めた収束判定閾値εを下回っていない場合、ステップST10により点群の各点の読み出し順をランダムにシャッフルする。そして、初期値C1とV1にそれぞれCN、とVNを代入し(ステップST11)、ステップST3〜ステップST7を繰り返す。これにより、各点の寄与率によって外れ値の影響が修正された中央値と共分散行列が得られる。
そして、平面生成部160が、収束するまで更新された幾何中央値と幾何中央値共分散行列を用いて、例えばPCAにより平面フィッティングを行って基準平面CPを生成し(ステップST12)、結果を保存する(ステップST13)。平面フィッティングには他の方法を用いることもできる。
次に、基準平面生成までの一連の処理の計算方法について説明する。図7は幾何中央値と幾何中央値共分散行列の更新を行うための数式を示すものである。式1から式3は幾何中央値共分散行列の初期値V1と幾何中央値の初期値C1を求めるものであり、初期値算出部120に相当する。
図7の式4は距離算出部130、式5は寄与率算出部140、式6から式9は中央値・共分散行列更新部150の処理を各点ごとに繰り返す計算式である。nは点群の点の番号であり、n=1からn=N(Nは点全体の数)まで順不同にデータを読み込んで1点ごとに値を更新する。これを繰り返してn=Nまで更新し、その段階でのVN及びCNを保存する。
初期値V1及びC1をVN及びCNとして代入し、再び同様に全点に対して更新処理を繰り返す。このとき点の読み出し順をランダムにシャッフルする。このように繰り返し処理1周回ごとに読み出し順をランダムにシャッフルすることにより、不適切な局所解に陥ることを回避し、最適解へ収束させることができる。収束するとV1とVNの各成分の差分の二乗和の差が非常に小さくなる。あらかじめ定めた収束判定閾値εを下回ったとき、収束したとみなして反復計算を終了する。
次に、基準平面生成装置100による処理の結果を説明する。図8は本発明の実施形態に係る点群データへの基準平面生成装置の処理結果を示すものであり、(a)は生成された平面を示す模式図、(b)はノイズが点群から生成した平面に対するノイズがある点群から生成した平面の傾きを処理方法別に示したグラフである。
図8(a)に示す図は、処理対象は、正方形の単位領域UAに分布した点群データPであり、この点群データPには、大量インパルスノイズ(全体の10%:振幅はランダム)を加えている。この条件で基準平面CPを求めた。なお、基準平面CPの法線をNで示している。
図8(a)(i)は実施形態に係る基準平面生成装置100で処理した場合を示し、同(ii)は従来の方法で処理した場合を示している。まったく同一の点群データPnに対して実施形態に係る基準平面生成装置100では、基準平面CPが単位領域UA平面にほぼ沿っているのに対して、従来の方法では基準平面CPが単位領域UAに交差する方向に配置され、ノイズの影響を大きく受けることがわかる。
図8(b)(i)はインパルスノイズの数を変化させ、同(ii)ではノイズの振幅を変化させた場合における本実施形態と従来例の結果を比較している。なお、各グラフにおいて縦軸はノイズがない理想的平面との法線角度差を示している。グラフ中「W−MCM」が本実施形態に係る処理、「Our」は実施形態に係る処理においてメモリ消費量を圧縮するため、点群データの一部を処理中にRAMからHDDへ一時的に保存して実施したものである。計算方法は同一であるが、RAMに保存できないような非常に大規模な点群データに対しても対応できることを示している。
各図により、本発明の実施形態は、公知の既存法である最小二乗法(LSF:Least Square Fitting)、リッジ回帰(RR:Ridge Regression)、主成分分析(PCA:Principal Component Analysis)、Weiszfeld法、幾何中央値を用いたPCA(MCM−PCA:MedianCovariation Matrix PCA)の各処理方法に比べてノイズ数やノイズ振幅を増加させても、生成される基準平面CPの配置角度が変化せず、ノイズによる影響が少ないことがわかる。
100:基準平面生成装置
110:単位領域切出部
120:初期値算出部
130:距離算出部
140:寄与率算出部
150:幾何中央値・共分散行列更新部
160:平面生成部
200:路面評価装置
300:路面測定装置
310:スキャナ
320:全周カメラ
330:GNSS装置
340:車両
400:構造物

Claims (5)

  1. 測定経路に沿って移動させた測定装置で取得した道路の各点の位置を示す平面状の点群データから当該点群データの評価基準となる基準平面を生成する方法であって、
    前記点群データの中央値を求め、
    前記点群データの各点と前記中央値との距離を求め、
    前記各点に前記距離が大きくなるほど小さい値となる寄与率を求め、
    前記寄与率を乗じて基準平面を生成することを特徴とする点群データからの基準平面生成方法。
  2. 前記寄与率は前記距離に反比例することを特徴とする請求項1に記載の点群データからの基準平面生成方法。
  3. 前記基準平面の生成には主成分分析(PCA:Principal Component Analysis)を使用し、前記主成分分析(PCA)の計算に幾何中央値共分散行列(MCM: Median Covariation Matrix)を用い、重み付き確率的勾配降下法によって幾何中央値共分散行列を更新し、この更新を収束まで繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の点群データからの基準平面生成方法。
  4. 前記幾何中央値共分散行列の更新を繰り返すに際し、すべての点群に対して計算が1回終了するごとに全点の読み込順をランダムシャッフルすることを特徴とする請求項3に記載の点群データからの基準平面生成方法。
  5. 測定経路に沿って移動させた測定装置で取得した道路の各点の位置を示す平面状の点群データから当該点群データの評価基準となる基準平面を生成する装置であって、
    前記点群データの中央値を求める手段と、
    前記点群データの各点と前記中央値との距離を求める手段と、
    前記各点に前記距離が大きくなるほど小さい値となる寄与率を求める手段と、
    前記寄与率を乗じて基準平面を生成する手段と、
    を備えることを特徴とする点群データへの基準平面生成装置。
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