JP2018140691A - 車両用シートのヘッドレスト - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッドレストの表皮を1層構造にした場合であっても、袋状の表皮の内部にウレタンを注入して発泡させるときに、開口部から外部に漏れ出すのを比較的容易に防止できるようにする。【解決手段】車両用シートのヘッドレストの表皮部を、表皮部材を重ね合わせた部分の一部に縫合されていない部分を有し、この縫合されていない部分において表皮部材を重ね合わせた部分の一方の表皮部材の側から伸びて縫合し袋状に形成した表皮部の内部で折り返された第1の切片部と、縫合されていない部分において表皮部材を重ね合わせた部分の他方の表皮部材の側から伸びて縫合し袋状に形成した表皮部の内部で第1の切片部と重ね合わされて折り返した方向に沿って第1の切片部と両側の端部付近が縫合された第2の切片部とを有し、第1の切片と第2の切片とを発泡ウレタンに接着することで、発泡ウレタンが開口部から外部に漏れ出すのを防止するようにした。【選択図】図6

Description

本発明は、車両用シートのヘッドレストに係り、特に、発泡成形した部材の表面を表皮で覆った構成を有する車両用シートのヘッドレストに係る。
従来の車両用シートのヘッドレストとして、例えば特開2007−195768号公報(特許文献1)には、袋状に縫製した表皮の開口部において、一方の側の端末部を折り返してその上に他方の側の端末部を重ね合わせることで、開口部の内側に3枚重ねの部分を形成する構成が開示されている。
また、特開2016−182909号公報(特許文献2)には、1層構造の表皮を袋状に縫製した後、開口部に、この開口部の寸法よりも少し長い開口整形治具を挿入して、張力をかけることにより開口部を閉じた状態で、袋状の表皮の内部にウレタンを注入して発泡させることが記載されている。
特開2007−195768号公報 特開2016−182909号公報
乗用車シートのヘッドレストの表皮が、第1層としての表面層と、ワディングなどで形成された第2層と、フィルムなどで形成された第3層を有する3層構造で形成されていた場合、表皮の剛性は、比較的高くなる。このような表皮を、特許文献1に記載されているように、袋状に縫製した表皮の開口部の内側に表皮の端末部を3枚重ねに形成すると、この3枚重ねにした部分は比較的高い剛性のために、隙間なくしっかりと重ね合わせられて、袋状の表皮の内部にウレタンを注入して発泡させるときに、開口部から外部に漏れ出ることが少ない。
しかし、特許文献2に記載されているように、ヘッドレストの表皮を1層構造にすると、開口部の内側に表皮の端末部を3枚重ねに形成しても十分な剛性を得ることができない。従って、表皮を1層構造にした場合、特許文献1に記載されているように、単に3枚重ねしただけの状態で、袋状に成形した表皮の内部にウレタンを注入して発泡させると、3枚重ねした部分の開口部から発泡したウレタンが外部に漏れ出てしまう恐れがある。
この発泡したウレタンが袋状に成形した表皮の外部へ漏れ出てしまうのを防ぐために、特許文献2では、開口寸法よりも少し長い開口整形治具を開口部に挿入して張力をかける方法を採っている。開口整形治具を用いて開口部を引張って閉じた状態にすることにより、袋状の表皮の内部に注入して発泡させたウレタンが袋状に成形した表皮の外部へ漏れ出すのを防止している。
しかし、特許文献2に記載されているように、開口寸法よりも少し長い開口整形治具を開口部に挿入するには、開口部を引張って開口整形治具を力尽くで開口部に挿入しなければならず、作業性が悪い。その結果、袋状に成形した表皮の内部にウレタンの注入を開始するまでに、比較的長い時間を要してしまう。
本発明は、上記した従来技術の課題を解決して、ヘッドレストの表皮を1層構造にした場合であっても、袋状に形成した表皮の内部にウレタンを注入して発泡させるときに、開口部から外部に漏れ出すのを比較的容易に防止できる構成を有するヘッドレストを提供するものである。
上記した課題を解決するために、本発明では、車両用シートのヘッドレストを、表皮部材を重ね合せて縫合し袋状に成形した表皮部と、縫合し袋状に成形した表皮部の内部に充填させた発泡ウレタンと、この発泡ウレタンの内部から表皮部の外側に延びる1対の脚部を有するステーとを備えて構成し、表皮部は、表皮部材を重ね合わせた部分の一部に縫合されていない部分を有し、表皮部材は、この縫合されていない部分において表皮部材を重ね合わせた部分の一方の表皮部材の側から伸びて縫合し袋状に形成した表皮部の内部で折り返された第1の切片部と、縫合されていない部分において表皮部材を重ね合わせた部分の他方の表皮部材の側から伸びて縫合し袋状に形成した表皮部の内部で第1の切片部と重ね合わされて折り返した方向に沿って第1の切片部と両側の端部付近が縫合された第2の切片部とを有し、第2の切片部は発泡ウレタンに接着しており、第2の切片部には穴が複数個所に形成されていて、折り返された第1の切片部は、第2の切片部に複数個所に形成された穴を介して発泡ウレタンに接着していることを特徴とする。
本発明によれば、ヘッドレストの表皮を1層構造にした場合であっても、袋状の表皮の内部にウレタン発泡原液を注入して発泡させるときに、開口部から外部に漏れ出すのを比較的容易に防止でき、開口部の外観品質を損なうことなくヘッドレストを提供することが出来る。
本発明の実施例に係るヘッドレストで、内部に発泡ウレタンを充填させて金型から取り出した直後の状態を示すヘッドレストの斜視図である。 本発明の実施例に係るヘッドレストの表皮部材で、縫合する前の2枚の表皮部材を重ね合せて示した表皮部材の斜視図である。 本発明の実施例に係るヘッドレストで、重ね合わせた切片部にノズルを通した状態を示す、ウレタン発泡前の図1のA−A断面に相当する断面図である。 本発明の実施例に係るヘッドレストで、重ね合わせた切片部にノズルを通して金型にセットし、ウレタン発泡原液を注入途中の状態を示す断面図である。 本発明の実施例に係るヘッドレストで、金型の内部で袋状に形成した表府の内部に発泡ウレタンを充填させた状態を示す断面図である。 本発明の実施例に係るヘッドレストで、金型の内部で袋状に形成した表府の内部に発泡ウレタンを充填させた状態における図1のB−B断面に相当する断面図である。 本発明の実施例に係るヘッドレストで、表皮部の内部に発泡ウレタンを充填させた状態を示す断面図である。
本発明は、ヘッドレストの表皮を1層構造または発泡ウレタンと接する側に薄い樹脂層を形成した2層構造にした場合であっても、袋状に形成した表皮の内部にウレタン発泡原液を注入して発泡させるときに、袋状に形成した表皮の開口部から外部に発泡ウレタンが漏れ出すのを比較的容易に防止できるようにして、開口部の外観品質を損なうことなくヘッドレストを形成することが出来るようにしたものである。
即ち、本発明では、車両用シートのヘッドレストの表皮部を、表皮部材を重ね合わせた部分の一部に縫合されていない部分を有し、この縫合されていない部分において表皮部材を重ね合わせた部分の一方の表皮部材の側から伸びて縫合し袋状に形成した表皮部の内部で折り返された第1の切片部と、縫合されていない部分において表皮部材を重ね合わせた部分の他方の表皮部材の側から伸びて縫合し袋状に形成した表皮部の内部で第1の切片部と重ね合わされて折り返した方向に沿って第1の切片部と両側の端部付近が縫合された第2の切片部とを有し、第1の切片と第2の切片とを発泡ウレタンに接着することで、発泡ウレタンが開口部から外部に漏れ出すのを防止するようにしたものである。
以下に、本発明の実施例を、図を用いて説明する。
図1は、本実施例に係る車両用シートのヘッドレスト200の斜視図を示す。図1に示した状態は、袋状に成形した表皮100の内部にノズル140からウレタン発泡原液を注入して発泡させた直後の状態を示している。袋状に成形した表皮100の内部にウレタン発泡原液を注入して発泡させる工程は、袋状に成形した表皮100を図4に示すように金型の内部にセットした状態で行われる。
図1に示したヘッドレスト200の構成において、100は表皮で、織物又は編物、革、合成皮革などを材料として1層で構成されている。110と120とは、表皮100を構成する部材であって、両側の縫合部210の線に沿って縫合されており、中央部分には縫合されていない開口部220が形成されている。
この縫合されていない開口部220は、表皮100の部材である表皮部材110と120とを含む表皮部材を縫合した後に、この開口部220を通して表皮100の裏と表をひっくり返すためのものである。なお、表皮100は、図示した縫合部210以外の部分においても表皮部材が縫合されているが、説明を簡略化するために、図示を省略してある。
表皮100の表皮部材110と120とを縫合(縫製)する前の状態を図2に示す。図2に示した状態で、表皮部材110は、図1に示したように成形された状態で表側になる面(表側の面)が上側になっている。一方、表皮部材120は、図1に示したように成形された状態で表側になる面(表側の面)が下側になっている。即ち、図2に示した状態で、表皮部材110と120とは、表側の面が互いに向き合った状態になっている。
表皮部材110には切片111が、また、表皮部材120には切片121が形成されている。表皮部材110と切片111には、ノズル140を通すための切り込み141と142とが形成されている。また、表皮部材120には、ノズル140を通すための切り込み143が形成されている。一方、表皮部材110には、ステー130の一対の脚部130aと130bとを通すためのステー用穴131が2箇所に設けられている。
表皮部材120の側の切片121には、切り込み143の上を覆うようにして、粗い網目状の繊維(メッシュ)で形成されたカバー230が切片121に縫合又は接着により取り付けられている。また、切片121には、穴122が2箇所に形成されている。図2には、穴122を2箇所に形成した例を示したが、穴122の数は、1個であっても良いし、また、3個以上であっても良い。
また、本実施例では、図2に示すように、2つの穴122を、切り込み143を挟んで両側の対象な位置に配置することにより、開口部から外部への発泡ウレタンの漏れ出しを確実に防止するようにしている。
図2に示した構成で、表皮部材110と120とを、切り込み141と143とが重なり合うようにして重ね合せた状態で、縫合部210として一点差線で示した線に沿って縫製し縫合する。これにより、表皮部材110と120とを繋ぎ合わされて、表皮100が袋状に成形される。この状態で、図2においてLで示した区間は縫合されておらず、開口部220を形成する。2か所の穴122は、何れも開口部220の内側に形成されている。
実際には、表皮100は、表皮部材110と120以外の表皮部材も縫製し繋ぎ合わされて袋状に形成されるが、本実施例では、説明を簡単にするために、表皮部材110と120とが繋ぎ合わされて表皮100が袋状に成形されるとして説明する。
表皮部材110と120とを縫合して袋状にし、表皮部材110と120との縫合された部分を縫合されていない開口部220を通すことで、表皮部材110と120とを裏返すことにより、図1に示したように、縫製時に互いに内側を向いていた表側の面が外側になる。その後、ステー130の一対の脚部130aと130bとを2箇所のステー用穴131に通す。
ここで、表皮部材110と120とを1層構造としたことにより、従来の表皮を3層で形成した場合と比べて、表皮100の剛性を小さくする(柔軟にする)ことが出来る。その結果、縫合した表皮部材110と120とを裏返すときに、従来の剛性が大きい3層で形成した表皮の場合と比べて、表皮部材110と120とを通すための開口部220の幅Lを小さくすることができる。
具体的には、従来の3層で形成された表皮を用いた場合に、開口部220のLの寸法として120mm前後必要であったのに対して、本実施例による1層で形成した表皮部材110と120とを通す場合には、50から90mm程度まで、好ましくは60から80mm程度までに小さくすることができる。
図3には、ノズル140を、切り込み141,142,143を通して、袋状に形成された表皮100の内部(図3の下側)に挿入した状態を示す。これは、図1の袋状に形成された表皮100の内部に発泡ウレタンを充填させる前におけるA−A断面に相当する。
図3に示した状態は、縫合した表皮部材110と120とを開口部220を通して裏と表をひっくり返した後に、袋状に形成された表皮100の内部で切片111と121とを表皮部材110の側に折り曲げて、ノズル140を切り込み142の側から切り込み141と143とに通して、表皮100の内部に突き出させた状態を示している。この状態で、ノズル140の先端部分は、切片121に取り付けられたカバー230で覆われている。
ノズル140を、切り込み142の側から切り込み141と143とに通すために、縫合された切片111と121とを表皮部材110の側に折り曲げるときに、切片111と121にそれぞれ形成されて重ね合わされている切り込み141と143とが、表皮部材110に形成されている切り込み142と重なるようにして折り曲げる。
このノズル140が挿入され、ステー130を取り付けた、表皮部材110と120とで袋状に形成された表皮100を、図4に示すように、金型311と312とに装着する。この状態で、図示していないウレタン発泡原液供給部からノズル140を介してウレタン発泡原液151を袋状に形成された表皮100の内部に供給する。
ウレタン発泡原液151は、ノズル140の先端部からある程度の勢い(噴射速度)を持って袋状に形成された表皮100の内部に供給される。このとき、ノズル140の出口の直前にカバー230が無いと、ノズル140の先端部から勢いよく飛び出したウレタン発泡原液151は、表皮部材110又は120の一部に集中して吹き付けられ、ウレタン発泡原液151が表皮部材110又は120の一部に過度に浸み込んでしまう。表皮部材110又は120に過度に浸み込んだウレタン発泡原液151は、発泡せずに固まってしまい、本来柔らかい肌触りを有するヘッドレスト200の触感を損ねてしまう。
これに対して、本実施例では、ノズル140から勢いよく飛び出したウレタン発泡原液151は、ノズル140の先端部分を覆うカバー230に当たって勢いが弱められてから表皮部材110又は120に当るようになっている。このような構造とすることにより、カバー230に当たって勢いが弱められたウレタン発泡原液151は、表皮部材110又は120に浸み込むことがなくなり、ヘッドレスト200の触感を損ねてしまうことを無くすことができる。
ノズル140から袋状に形成された表皮100の内部に供給されたウレタン発泡原液151は、表皮100の内部で発泡して発泡ウレタン150が形成され、図5に示すように、袋状に形成された表皮100を押し広げる。その結果、表皮部材110や120は、金型311と312で形成された形状に倣って成形される。
ここで、表皮部材110の側の切片111が発泡ウレタン150に接していない場合には、開口部220において、発泡ウレタン150から受ける圧力により切片111と121とが離れて隙間が形成されてしまう可能性がある。これは、表皮部材110と120とを、1層構造の比較的柔軟な部材で形成した場合により顕著になる。
そのような隙間が形成されると、その隙間から発泡ウレタン150の一部が外部に漏れ出てしまう可能性がある。また、発泡ウレタン150が外部に漏れでなくとも、発泡ウレタン150で押し上げられることにより、切片111の表皮部材110から折り曲げた部分がめくれた状態になってしてしまう可能性がある。その結果、ヘッドレスト200の外観を損ねてしまう場合が発生する。
この課題に対して、本実施例では、表皮部材120の切片121で縫合部210よりも内側(図2で、開口部220の寸法Lよりも狭い間隔)に複数の穴122(図2に示した例では2個)を形成し、この穴122を通して表皮部材110の側の切片111も発泡ウレタン150に接するようにした。このように、切片121の複数の穴122を通して切片111の表面に発泡ウレタンを含浸させて切片111と発泡ウレタン150とを接着させることにより、発泡ウレタン150から受ける圧力により切片111と121とが離れて隙間が形成されてしまうのを防止した。
この構成を、図6を用いて説明する。図6には、表皮部材120の切片121に形成された穴122を横切る断面B−B(図1参照)で、内部(図6において、表皮部材110及び120の下側)に発泡ウレタン150が充填された状態を示す。表皮部材120の切片121は、発泡ウレタン150に接している。更に、切片121の2箇所に形成した穴122を介して、表皮部材110の側の切片111にも発泡ウレタン150が接している。これにより、発泡ウレタン150が切片111に接着し、開口部220において、切片111と121とが密着した状態を保っている。
また、この複数の穴122を、切片111を折り返した箇所に出来るだけ近付けた位置に設けることにより、切片111を表皮部材110から折り返した部分がめくれ上がるのをより抑えることが出来る。具体的には、複数の穴122を、切片111に形成したノズル140を通すための切り込み141よりも切片111を折り返した箇所に、より近い位置に形成する。これにより、切片111が折り返した箇所の近くで切片111を発泡ウレタン150と接着させることが出来、切片111を表皮部材110から折り返した部分がめくれ上がるのをより抑えることが出来る。
また、開口部220の幅寸法Lを従来の開口部の幅寸法と比べて小さくすることができるので、この小さくした開口部寸法と、この開口部の寸法Lよりも狭い間隔で2箇所に形成した穴122とを組み合わせることにより、特許文献2に記載されているような開口整形治具を用いなくても、開口部220において、切片111と121との密着した状態を確実に維持しながら表皮100の内部で発泡ウレタン150を形成することが出来るようになった。
ここで、穴122の径(直径)は、穴122を介して、切片111を発泡ウレタン150と確実に接続させるために、3〜10mm、より好ましくは、5〜8mmに設定する。穴122の径を10mmよりも大きくすると、切片111と121との間から発泡ウレタン150が外部にはみ出して、ヘッドレスト200の外観を損ねてしまう場合がある。また、穴122の径が3mmよりも小さいと、切片111と発泡ウレタン150との接触面積が小さくなって、切片111と発泡ウレタン150との間で十分な接着力を確保することが出来なくなり、発泡ウレタン150から受ける圧力により切片111と121とが離れて隙間が形成され、発泡ウレタン150が外部に漏れ出てしまう場合がある。
このような状態で、開口部220において発泡ウレタン150から圧力を受けても、切片121の2箇所に形成した穴122を介して発泡ウレタン150と接続している切片111は、切片121と離れることなく密着した状態を保つことが出来る。その結果、開口部220から外部に発泡ウレタン150が漏れ出ることがなくなり、図7に示すように、外観を損ねることなくヘッドレスト200を形成することが出来る。
なお、図2には、切片121に径が3〜10mmの穴122を2箇所形成する例を示したが、本実施例はこれに限られるものではなく、穴122に代えて、スリット状の長穴を複数形成するようにしても良い。
本実施例によれば、ヘッドレスト200の表皮100を1層の表皮部材110,120で形成しても、袋状に成形した表皮100の内部にウレタン発泡原液151を供給して表皮100の内部に発泡ウレタン150を充填させる場合において、表皮100に形成した開口部220から発泡ウレタン150が外部に漏れ出てしまうのを確実に防止することが出来るようにした。これにより、1層の表皮部材110,120で形成した表皮100を用いたヘッドレスト200を、外観の見栄えや肌触りの感触を損なうことなく、確実に形成することが出来るようになった。
なお、本実施例では、表皮100を1層で形成した場合について説明したが、表皮100の発泡ウレタン150と接する側の面(袋状に形成した表皮100の内側の面)に、50μm以下、より好ましくは20〜30μm又はそれ以下の厚さを有する薄い樹脂の層1001を形成しても良い。
このように薄い樹脂の層1011を形成することにより、本実施例で説明した表皮100を1層で形成した場合とほぼ変わりのない柔軟性を確保した上で、発泡ウレタン150が表皮100に染込むことを確実に防止でき、ヘッドレスト200の外観の見栄えを損なってしまうこと、及び肌触りの感触を損なってしまうことを防ぐことが出来る。
また、この薄い樹脂の膜の表面をコロナ放電で処理して膜の表面に改質処理を施すことにより、膜の表面に微細な凹凸を形成して、発泡ウレタン150との接着性を向上させることが出来る。その結果、切片121と発泡ウレタン150とがより強く接着され、折り返し部のめくれ上がりをより少なくすることが出来る。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
100・・・表皮 110,120・・・表皮部材 111,121・・・切片 122・・・穴 130・・・ステー 140・・・ノズル 141,142,143・・・切込み 150・・・発泡ウレタン 200・・・ヘッドレスト 210・・・縫合部 220・・・開口部 230・・・カバー。

Claims (6)

  1. 車両用シートのヘッドレストであって、
    表皮部材を重ね合せて縫合し袋状に成形した表皮部と、
    前記表皮部の内部に充填させた発泡ウレタンと、
    前記発泡ウレタンの内部から前記表皮部の外側に延びる1対の脚部を有するステーと
    を備え、前記表皮部は、
    前記表皮部材を重ね合わせた部分の一部に縫合されていない部分を有し、
    前記表皮部材は、
    前記縫合されていない部分において前記表皮部材を重ね合わせた部分の一方の表皮部材の側から伸びて前記表皮部の内部で折り返された第1の切片部と
    前記縫合されていない部分において前記表皮部材を重ね合わせた部分の他方の表皮部材の側から伸びて前記表皮部の内部で前記第1の切片部と重ね合わされて前記折り返した方向に沿って前記第1の切片部と両側の端部付近が縫合された第2の切片部と
    を有し、前記第2の切片部は前記発泡ウレタンに接着しており、前記第2の切片部には穴が形成されていて、前記折り返された前記第1の切片部は、前記第2の切片部に形成された前記穴を介して前記発泡ウレタンと接着していることを特徴とする車両用シートのヘッドレスト。
  2. 請求項1記載の車両用シートのヘッドレストであって、前記表皮部材は、織物又は編物又は革又は合成皮革が1層で形成されていることを特徴とする車両用シートのヘッドレスト。
  3. 請求項1記載の車両用シートのヘッドレストであって、前記表皮部材の前記発泡ウレタンと接する面の側には、樹脂の膜が形成されていることを特徴とする車両用シートのヘッドレスト。
  4. 請求項1記載の車両用シートのヘッドレストであって、前記第2の切片部には、前記表皮部の内部に前記発泡ウレタンの材料を供給するためのノズルを通すための切込みが形成されており、前記切込みを覆う部分にメッシュ状のカバーが取り付けられていることを特徴とする車両用シートのヘッドレスト。
  5. 請求項1記載の車両用シートのヘッドレストであって、前記表皮部材を重ね合わせた部分の一部の前記縫合されていない部分は、50mm乃至90mmの幅を有することを特徴とする車両用シートのヘッドレスト。
  6. 請求項2記載の車両用シートのヘッドレストであって、前記第2の切片部に形成された前記穴は、3mm乃至10mmの径を有していることを特徴とする車両用シートのヘッドレスト。
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