JP2018140004A - 撮像装置、撮像方法およびプログラム - Google Patents

撮像装置、撮像方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】リサージュ図形に類似の図形を描くように測定光を走査する際に、該測定光の照射位置の精度を維持して中央部分でも画像情報を均等な間隔で取得する。
【解決手段】被検査物上で、第1の周期で第1の方向に光を往復走査する第1の走査手段と、被検査物上で、第1の周期の整数倍でない第2の周期で第1の方向とは異なる第2の方向に光を往復走査する第2の走査手段と、光の往路走査と復路走査とが変更される領域を含み且つ光の走査速度を変化させる第1の領域と光の走査速度の変化が第1の領域よりも小さい第2の領域とが光により走査されるように、第1の走査手段および第2の走査手段を制御する制御手段と、光が照射された被検査物からの戻り光より得られた情報を用いて被検査物の画像を生成する画像生成手段と、を撮像装置に配する。
【選択図】図4

Description

本発明は、被検査物上で光を走査して該被検査物の画像を得る撮像装置、撮像方法およびプログラムに関する。
現在、眼の内部構造を非侵襲的に観察する方法として、光干渉現象を応用する光干渉断層撮像法(Optical Coherence Tomography、以下OCTと称する。)を利用した光干渉断層撮像装置(以下OCT装置と称する。)が用いられている。OCT装置では、近赤外の低コヒーレンス光源を測定光と参照光に分け、眼に照射した測定光の散乱反射光と参照ミラーにより反射された参照光を干渉させることにより、深さ方向(測定光軸方向)に高分解能かつ高感度な断層情報を得ることができる。
従来、眼、特に眼底に対するOCT装置の測定光の走査様式として、X方向への測定光の走査を該X方向に垂直なY方向にずらしながら繰り返して行うラスタースキャンが用いられている。これに対して、測定光がリサージュ図形を描くように被検査物上を平面走査する(以下、リサージュスキャンと称する。)ことで、該被検査物の断層情報を3次元的に得る技術がある(特許文献1)。
ラスタースキャンの場合、測定光のY方向における例えば最初の走査位置と最後の走査位置とでの断層情報の取得時間に差が生じる。即ち、眼底上の部位により、断層情報の取得時間に差が生じてしまう。被検査物が眼の場合、眼は固視微動と称される動きを常にしているため、ラスタースキャンの場合この時間差により拡大する可能性のある眼底上の部位の移動への対処が必要となる。これに対しリサージュスキャンの場合、ある程度の広さでループを描くように測定光を走査するため、このループ内での断層情報の取得時間の差は小さくなる。このため、断層情報を取得する部位の相違による時差の影響はほぼ考えなくとも良く、リサージュスキャンではラスタースキャンの場合と比較して、固視微動への対処はより容易となる。
しかし、リサージュ図形では中央部と周辺部とでは描画される線間隔が異なり、中央部では線間隔が粗となる。このことは、リサージュスキャンにより網膜等の断層情報を取得する場合、最も注目したい中央部分から取得される断層情報が減り、生成した画像の中央部分の画質が低下することを意味する。このため、測定光が直線的且つ均等な間隔でリサージュ図形に類似した画像を描くように、XスキャナとYスキャナに対して、駆動電圧を各々三角波として印加することが考えられる。これにより、測定光により描画される線は直線的になり、周辺部と中央部との線間隔は均等となる。
特開2016−017915号公報
リサージュスキャンを行う場合、XスキャナおよびYスキャナには例えばガルバノスキャナが用いられる。駆動波形として三角波でガルバノスキャナに電圧印加を行う場合、駆動電圧が増加から減少に、或いは減少から増加に転ずる駆動電圧の折り返し点において、該ガルバノスキャナは回転方向を変える。上述した三角波の使用による断層情報等の画像情報の均等な間隔での取得は、この折り返し点においてもガルバノスキャナが等速且つ一定の位置で回転方向を変えることを前提としている。
しかし、回転動作の向きを変える場合、移動方向に働く慣性に対処する減速、および向きを変えた後に必要となる加速に留意しなければならない。即ち、ガルバノスキャナにおいて、等速走査のためのほぼ瞬間的な減速と加速の実行と、折り返し点での測定光の照射位置の精度を保つための瞬間的な減加速の所定のタイミングでの正確な実行とが求められる。しかし、一般的にOCT装置に用いられるガルバノスキャナにおいてこの前提を満たすことは容易ではなく、理想的な折り返し点の動作ができずに測定光の照射位置精度に揺らぎが生じてしまう。
本発明は以上の状況に鑑みて為されたものであって、リサージュ図形に類似の図形を描くように測定光を走査する際に、該測定光の照射位置の精度を維持して中央部分でも画像情報を均等な間隔で取得できる撮影装置、撮影方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決する本発明の一態様に係る撮像装置は、
被検査物上で、第1の周期で第1の方向に光を往復走査する第1の走査手段と、
前記被検査物上で、前記第1の周期の整数倍でない第2の周期で前記第1の方向とは異なる第2の方向に前記光を往復走査する第2の走査手段と、
前記光の往路走査と復路走査とが変更される領域を含み且つ前記光の走査速度を変化させる第1の領域と前記光の走査速度の変化が前記第1の領域よりも小さい第2の領域とが前記光により走査されるように、前記第1の走査手段および前記第2の走査手段を制御する制御手段と、
前記光が照射された前記被検査物からの戻り光より得られた情報を用いて前記被検査物の画像を生成する画像生成手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、リサージュ図形に類似の図形を描くように測定光を走査する際に、該測定光の照射位置の精度を維持して中央部分でも画像情報を均等な間隔で取得できる。
本実施形態に用いたOCT装置の概略構成を示す図である。 測定光にて、リサージュ図形に類似の図形を描くように測定光を走査する際にスキャナに印加される駆動電圧波形(三角波)を示す図である。 三角波が印加されたスキャナによる測定光の走査様式を説明する図である。 本発明の第1の実施形態においてスキャナに印加される駆動電圧波形を示す図である。 第1の実施形態における測定光の走査様式を説明する図である。 第1の実施形態における画像生成処理を示すフローチャートである。 第1の実施形態におけるGroup Index作成処理を示すフローチャートである。 第1の実施形態におけるデータの再配置処理を示すフローチャートである。 データの再配置処理におけるデータ補間の方法を説明する図である。 第1の実施形態における位置合わせ・結合処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態における測定光の走査位置を説明する図である。
本発明の実施形態について図面を参照しながら、以下に詳細に説明する。なお、以下の実施形態で説明する形状、或いは構成要素の相対的な位置等は任意であり、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、図面において、同一であるか又は機能的に類似している要素を示すために図面間で同じ参照符号を用いる。
[第1の実施形態]
以下、図1を参照して第1の実施形態によるOCT装置の構成を、図2〜5を参照して測定光の走査様式を、図6〜10を参照して画像生成処理を説明する。なお、以下の説明においては、被検査物として被検眼120の眼底を測定対象とした場合を例とする。
<装置構成>
図1に本実施形態のOCT装置の全体構成を示す。本実施形態に係るOCT装置100は、OCT光学系、制御装置109、制御PC111、および表示装置112を有する。また、OCT光学系は、低コヒーレンス光源101、ビームスプリッタ103、走査光学系104、接眼レンズ系105、参照ミラー107、および検出部110を主たる構成として有する。なお、制御PC111は、任意の汎用コンピュータを用いて構成することができるが、OCT装置専用のコンピュータとしてもよい。表示装置112は任意のディスプレイによって構成できる。また、制御装置109、制御PC111、および表示装置112は個別に示されているがこれらを適宜一体としてもよい。制御PC111には、OCT装置の測定パラメータの入力、データ取得のための各種モードの選択、並びに予め記憶されている測定プログラムの読み出しおよび実行等のための入力装置が付随する。当該入力装置は表示装置112側に配置してもよい。また、制御PC111は、表示制御手段として表示装置112に対して、後述する各種画像を表示させる機能を有してもよい。
低コヒーレンス光源101より射出された光は、光ファイバを通りファイバコリメータ102によって平行光になる。この平行光はビームスプリッタ103によって測定光と参照光に分割される。
測定光は、制御装置109によって制御されるガルバノスキャナ2つで構成される走査光学系104および接眼レンズ系105を通して被検眼120の眼底に照射される。2つのガルバノスキャナは、X方向に測定光の照射位置を変えるXガルバノスキャナと、X方向に直交するY方向に測定光の照射位置を変えるYガルバノスキャナとからなる。走査光学系104は、これら2つのガルバノスキャナを動作させることで、眼底上での測定光の照射位置を2次元的に変化させることができる。また、接眼レンズ系105は電動ステージ上にあり、制御装置109の制御信号に従って光軸方向に移動可能である。該接眼レンズ系105を光軸方向に移動させることで、測定光の焦点位置を変化させることができる。眼底より反射又は散乱された戻り光は、先程の経路を逆に通って、接眼レンズ系105および走査光学系104を経由してビームスプリッタ103に戻される。測定光が導かれるこれら光学系を介する経路は、測定光路と称される。
一方、参照光は、分散補償ガラス106を通って参照ミラー107より反射され、同じ経路を逆に通ってビームスプリッタ103に戻される。参照ミラー107は光軸方向に移動する電動ステージ上に設置され、制御装置109の制御信号に従って光軸方向の位置を移動できる。該参照ミラー107の位置を調整することにより、ビームスプリッタ103から参照ミラー107を経てビームスプリッタ103に戻る参照光の光路長である参照光路長を調整することができる。分散補償ガラス106は、直角三角形の形状をした分散プリズム2個を、斜辺が向き合うように配置した構成からなる。これら分散プリズムの位置をずらすことによっても、参照光路長を調整することができる。通常は、測定光路と参照光路を構成する光学系は異なるため、それぞれの波長分散量が異なり、最適な干渉条件ではない。波長分散量を調整するために、参照光路に分散補償ガラス106を挿入することで、最適な干渉条件を得ている。
被検眼120の眼底より反射又は散乱された戻り光と、参照ミラー107によって反射された参照光は、ビームスプリッタ103によって合波される。測定光の光路長と参照光路長とが同じ長さとなると、この合波光は干渉縞を示す干渉光となる。この干渉縞の各々は眼底の深さにある層等に対応するため、当該干渉縞を解析することにより、眼底の深さ方向の情報(断層情報)を得ることができる。干渉光はファイバコリメータ108によって光ファイバに入力され、検出部110に入力される。検出部110は入力された干渉光を分光する回折格子と分光された光を検出するラインセンサ部とを含み、該ラインセンサ部は、分光された光をデジタルの検出信号に変換し、該検出信号は制御装置109に送られる。
制御装置109は、制御PC111に検出信号を送る。該制御PC111は、眼底の画像を生成する画像生成処理ソフトウェアを実行する処理部(不図示)を有する。該処理部は、後述する画像生成処理における各種工程に対応するモジュールとして動作し、入力された検出信号を用いてこれら工程を実行する。これら工程の実行により、該OCT装置は、測定光を照射した眼底上の位置における断層画像の生成に用いられる断層情報を生成する。
なお、本実施形態において用いたOCT装置として、検出する光に含まれる測定対象の深さ情報を周波数情報に置き換えて取得するフーリエドメイン方式のOCT(FD−OCT)装置を例示している。また、FD−OCT(Fourier Domain Optical Coherence Tomography)装置として、特にスペクトラルドメイン型のOCT(SD−OCT)装置を例示している。しかし、用いるOCT装置はこれに限定されず、例えばFD−OCT装置として、波長掃引型のOCT(SS−OCT)装置を用いてもよい。また、公知のその他のOCT装置を用いることも可能である。
<撮像方法>
上述したOCT装置を用いて眼底から3次元の断層画像を撮像する本実施形態に係る撮像方法を、以下に説明する。なお、本実施形態の撮像方法に先立ち、リサージュ図形に類似した直線からなる図形(以下リサージュ様図形と称する。)を描くように、測定光で眼底上を平面走査する手法について説明する。また、OCT装置の説明において、2つのガルバノスキャナ各々はX方向とこれに直交するY方向に測定光を走査すると述べた。しかし、これら方向は、必ずしも直交関係にある必要はなく特定の角度で交差していればよい。
測定光にてリサージュ様図形を描くためには、XガルバノスキャナおよびYガルバノスキャナに対して、それぞれ異なる周期TおよびTの三角波を示す駆動電圧を印加する。各々のガルバノスキャナに三角波として印加される駆動波形を図2に示す。この場合、各々の周期が異なるため、どちらか一方の三角波が1周期を迎えた時点で、もう一方の三角波は1周期に満たないか、あるいは1周期を過ぎ、次の周期に遷移している状態となる。即ち、二つの三角波の位相が1周期毎にずれるような駆動波形を各々対応するガルバノスキャナに印加する。なお、一方の周期と他方の周期とは互いに異なる周期であればよく、例えば一方の周期が1周期を迎えた時点で、他方がその周期の整数倍に対してずれていればよい。
XガルバノスキャナおよびYガルバノスキャナに印加されてこれらガルバノスキャナを駆動する駆動波形は、次の式1のように表わすことができる。
Figure 2018140004
ただし、0≦t<T、0≦t<Tであり、t=(L−1)T+t=(L−1)T+tである。
ここで、f(t)はガルバノスキャナの駆動開始からt秒が経過した時点の軌跡の位置を示し、AおよびAは各々XガルバノスキャナおよびYガルバノスキャナに印加される駆動波形の振幅を表す。また、LおよびLは、各々の駆動波形である三角波において、時刻tの点が何周期目であるかを表すインデックスである。なお、図2に示す三角波では、A=A=4[V]、T=8[ms]、およびT=9[ms]の条件の場合を例示している。
このように駆動波形を三角波とすることにより、ガルバノスキャナは一定の速さにて眼底上を測定光で走査する。当該三角波において、駆動波形における電圧増加時と電圧減少時の変化率が同じとなる。また、各々のガルバノスキャナに印加される駆動波形において、一方の駆動波形における周期と他方の駆動波形における周期とは、上述したように整数倍となる関係ではなく、各々の周期が整数倍からずれるように設定されている。このような駆動波形を対応するガルバノスキャナに印加して2つのガルバノスキャナにより眼底上で測定光を走査することにより、測定光は時間とともに形状を変化させる四角環状の軌跡を描く。即ち、2つのガルバノスキャナが各々一定の速さで測定光を走査することにより、眼底上で測定光は直線的に走査される。その際、測定光は、四角環状の軌跡の各々の対辺が平行となるように描画される。時間の経過に伴って四角環状の軌跡の描画開始位置が一定の間隔で移動することから、これら直線的に描画された走査線の平行部分各々の間隔も一定となる。
図2に示す駆動波形でガルバノスキャナを駆動させて、測定光により眼底を走査した時の測定光が描く軌跡を図3に示す。当該駆動波形によってガルバノスキャナを駆動させた場合、測定光は形状の異なる環状の軌跡を複数描く。この環状の軌跡を各々ループと称する。図3に示すように、測定光が描くループの各々を例えば表示装置112の表示画面上でプロットすると、8パターンの四角形状のループ501が得られる。これらのループを集合してリサージュ様の直線図形502を生成し、これらループ501の各々を描画するように走査した測定光より取得した断層情報から眼底の3次元断層画像を生成する。
以上のように、三角波を利用してガルバノスキャナを駆動することで、リサージュ図形に類似し、且つ、直線的で撮像点の偏りが無い軌跡に沿って、測定光の走査が可能となる。このため、画像中央部での走査線の間隔が周辺部とも同じにでき、周辺部に対して中央部の解像度が劣化する問題を回避することが可能となる。また、中央部の走査線の間隔が広い場合には走査線間でのデータ補間を行う必要があるが、走査線の間隔が一定であればデータ補間も必要なくなり、画像生成におけるデータ処理時間を短縮できる。
なお、図3では説明を容易にするために、8パターンのループ501を例示し、リサージュ様の直線図形502を描画することとしている。しかし、実際には描画されるループの数は少なくとも500〜600あり、直線図形502に示される線の数はより多く、該線はより密に描画される。
ここで、上述したように、実質的には、折り返し部を含めて、図2に示す駆動波形に対応するようにスキャナを一定速度で理想的に駆動することは困難であり、スキャナの走査位置精度を維持することは難しい。そこで、本実施形態では、駆動波形として基本波形を三角波として、波形の折り返し部をsin波形等で接続している。このように、スキャナの減速領域、即ち第1の領域である折り返し部分において急峻な波形変化が生じる三角波ではなく、滑らかな或いは緩やかな波形変化をする駆動波形を印加している。これにより、測定光は眼底上で徐々に走査方向を変えることとなる。このような駆動波形を用いることにより、折り返し部の加速度(減速度を含む)変化を緩やかにし、スキャナの位置精度を落とすことなく測定光を走査することが可能となる。なお、ここで述べる折り返し部とは、駆動波形においては電圧の変化が増加から減少又は減少から増加に転ずる点及びその近傍であり、走査軌跡においては上述した四角環状の角部であって測定光の走査方向が変わる点及びその近傍に対応する。
本実施形態では、図2に示す駆動波形である三角波の折り返し部に、式2で表される様なsin波形を接続して、折り返し部の加速度変化を緩やかにしている。
Figure 2018140004
式2において、g(t)はXガルバノスキャナにおける正負の折り返し部において三角波に接続する折り返し用の駆動波形であり、該折り返し用駆動波形に推移してからt秒が経過した時点の軌跡の位置を示す。Aは折り返しのsin波形の振幅、Tは折り返しに要する時間である。同様に、Yガルバノスキャナに対しても、折り返し用の駆動波形g(t)を三角波に接続する。折り返し用の駆動波形を接続した結果、得られる駆動波形を図4に示す。なお、図4に示す駆動波形の例では、A=A=4[V]、A=1[V]、T=8[ms]、T=9[ms]、T=2[ms]である。また、ガルバノスキャナが直線的に走査されるのは−4[V]から+4[V]までの区間であり、三角波の折り返し部にsin波が接続され、緩やかに波形変化する折り返し部が形成されている。
図4に示す駆動波形でガルバノスキャナを駆動させて、測定光により眼底を走査した時の測定光が描く軌跡を図5に示す。図5に示すように、測定光が描くループの各々を表示装置112の表示画面上でプロットすると、全部で12パターンの角丸四角形状のループ1201が得られる。これらのループを集合することにより、折り返し部において測定光が急峻な走査方向の変化をしないリサージュ様の図形1202が得られる。なお、実際には、上述した三角波の場合と同様に500〜600パターンのループを形成するように測定光の走査が行われる。
本実施形態において、三角波によってガルバノスキャナが駆動される領域では測定光が等速で走査され、この領域を第2の領域と定義する。また、ガルバノスキャナの走査方向の緩やかな変化を行なわせるための折り返し用駆動波形であるsin波形にてガルバノスキャナが駆動される領域を、第1の領域(加速−減速領域)と定義する。本実施形態における走査方法によれば、XガルバノスキャナおよびYガルバノスキャナともにA、Aで規定される領域、即ち、均一な密度での測定光の走査が行なわれる駆動波形における電圧±4[V]以内の領域が、第2の領域に対応する。また、この領域外であって、測定光の走査線が描画される方向が徐々に変わる駆動波形における電圧4〜5[V]及び−4〜−5[V]の領域が第1の領域に対応する。
以上のように、本実施形態では、駆動波形として、三角波をベースとして折り返し部にsin波を接続する駆動波形を用いている。これにより、被検査物上で、測定光がリサージュ図形に類似した図形を描画して撮像点の偏りを抑制し、更に折り返し部に起因する走査位置精度の劣化を抑制することが可能となる。
ここで、測定光走査時の走査位置精度を担保するためは、第1の領域の範囲を大きくとり、より緩やかな減速と加速により走査方向を折り返すことが望ましい。しかし、一方で過剰な第1の領域を設定すると、適切な設定時と同等の撮像時間で撮像する場合、相対的に第2の領域が減少し、診断等に用いるための画像を得る被検査領域が縮小してしまう。また、過剰な第1の領域が設定された状態である程度以上の大きさの被検査領域を設定すると、測定光を走査する範囲が大きくなりすぎて測定時間の増加にもつながってしまう。被検査物が眼の場合、眼は固視微動等の動きを常に行なっており、また、被検者は撮像中に特定の位置を注視して視線を固定することを要する。測定時間の増加はこの固視微動等の影響による撮像状態の悪化や被検者に対する負担の増加につながる。このため、第2の領域と第1の領域との割合等を適切に設定する必要がある。
以上を勘案すると、等速駆動の三角波に対し緩やかにsin波形を接続するには、第2の領域に対する第1の領域の比率が10%以内であることが望ましい。例えば、第2の領域に対応する表示領域を256画素×256画素にし、第1の領域をその5%に設定する場合、第1の領域はこの256画素×256画素の外側に3画素ずつはみ出す領域を形成する。なお、本実施形態では、測定光を照射した状態において、常に一定の時間間隔で断層情報の取得を行なっている。第1の領域を5%とした場合、1箇所の第1の領域において、例えば撮像点数として10点の断層情報を取得するsin波形を接続する。
表1は、当該条件において測定光がどのような照射位置を描くかを示している。同表において、t1〜t10はXスキャナ或いはYスキャナの折り返し部における断層情報の取得タイミングを示しており、pixelは測定光の照射位置に対応する表示装置112の表示画面上の画素を示している。同表によれば、第1の領域において3つの画素に対応する範囲で、滑らかな折り返しが行なわれていることがわかる。
Figure 2018140004
第2の領域に対する第1の領域の比率が10%以内であれば、第1の領域の配置による測定時間の増加は、例えば走査速度を上げる等の対応によりその影響を抑えることも考えられる。また、走査速度を上げたこと等によって画像の解像度が下がった場合であっても、その低下は診断時において視覚的に把握されないレベルにとどめられる。
しかし、実際にはガルバノスキャナの機能上の関係から、この10%以内の比率での折り返しでガルバノスキャナの位置精度が担保できない場合も想定される。この場合、第1の領域の比率を上げて位置精度を担保することとなる。例えば、256画素×256画素の第2の領域に対して20%の第1の領域を設定する場合、第1の領域は当該第2の領域の外側に12画素ずつはみ出した領域として構成される。このとき、第1の領域に配置される撮像点数は40点程度となる。これ以上の第1の領域の増加は、上述した測定時間増加の影響を抑制或いは低減することが困難となり、固視微動等による撮影安定性の低下や被検者への負担の増加につながるため、好ましくない。
なお、上述した実施形態において、第2の領域では駆動波形として三角波を用いて測定光にて直線的な走査線を描画し、第1の領域ではsin波形を接続して折り返し部における緩やかに方向を変える走査線を描画している。しかし、折り返し部にて三角波に接続される波形はsin波形に限定されず、cos波形、多項式により表現される波形等、折り返し部分において緩やか或いは滑らかに走査線の走査方向が変更される波形を用いることが可能である。即ち、第2の領域と第1の領域とを形成するように、直線的な波形と滑らかな曲線を描く波形との異なる波形により測定光を走査するとし、駆動波形はこれら波形を接続して形成すればよい。或いは、第2の領域では眼底上で測定光を一定の速度で走査し、XガルバノスキャナおよびYガルバノスキャナにより測定光の走査方向を変える第1の領域ではこれら両ガルバノスキャナの走査速度を徐々に変化させる。そして、徐々に変化させて、測定光の走査方向が次の走査方向に変わった後、測定光は連続的に第2の領域に入り一定速度で走査される。
また、画像生成に用いる断層情報は、少なくとも走査線が等間隔に配置され且つ一定速度で描画される第2の領域より得ることとすればよい。第1の領域にて得られる断層情報は画像生成に用いてもよいが、計算処理の負担軽減のために用いなくてもよい。また、第1の領域を小さくするために折り返しの頂部近傍での走査位置精度が担保できない場合には、この部分で得られる断層情報を用いなくてもよい。即ち、第1の領域の少なくとも一部の断層情報は、画像生成に用いなくてもよい。更に、上述したように、第1の領域は第2の領域の20%以内に設定されることが好ましく、より好ましくは10%以内とするとよい。
<画像生成方法>
以上に述べた駆動波形を2つのガルバノスキャナに各々印加して取得した断層情報に基づいて行う画像生成処理について、以下に述べる。本実施形態における画像生成処理では、ガルバノスキャナの駆動波形に基づいて測定データの再配置を行った後、輝度値の相関を利用して位置補正を行う。
図6を参照して、本実施形態で実行する画像生成処理について説明する。図6は、上述したOCT装置を用いて取得した干渉信号を用いて画像生成を行う処理についてのフローチャートを示す。
画像生成処理が開始されると、ステップS101において、制御PC111は制御装置109より伝送される検出信号、即ち干渉信号を取得する。干渉信号は眼底における深さ方向に並ぶ1次元のデータ列であり、測定光で撮像対象を2次元に走査した時に、一定の時間間隔で走査線上に配置される各測定点(サンプリングポイント)において取得される。
ステップS102において、制御PC111は取得した干渉信号を波数関数に変換した後、フーリエ変換処理を実行し、得られる複素数データの振幅値を抽出して輝度値を得る。波数軸のデータ列をフーリエ変換することで、眼底上の各測定点での輝度値(断層情報)のデータ列(断層情報列)を得ることができる。これらデータ列は眼底の3次元断層情報として、制御PC111に配置される不図示の記憶部に記憶される。
ステップS103において、制御PC111は深さ方向に並ぶ輝度値のデータ列(断層情報列)の平均値を計算する。このとき、平均値は全深さ範囲で計算してもよいし、所望の深さ範囲に限定して計算してもよい。後述するように、取得された3次元断層情報から画像生成する際には、各々のループより取得された断層情報列の位置合わせや結合を行う必要がある。本実施形態では、各測定点の1次元のデータ列から平均値等を代表値として求め、図5に示したリサージュ様図形が描画されるXY平面上にて該代表値を用いて後述する各種処理を行う。続くステップS104では、制御PC111がステップS103で算出した全測定点分の平均値を、前述した記憶部に保存する。
ステップS105では、制御PC111は、測定データの中で瞳が大きく移動していないと推定される相関の高いループに含まれる平均値群をグループ化し、それぞれのグループにGroup Indexを割り当てる。Group Indexの作成および割り当ての手順に関しては、図7のフローチャートを用いて説明する。図7は、各ループ間の相関を求め、各々にGroup Indexを割り当てる一連の処理を示すフローチャートである。
Group Index作成の処理が開始されると、図7におけるステップS201では、制御PC111は順次処理を実行するため、ループとループに割り当てるGroup Indexにそれぞれインデックスiとjを付与する。iの初期値は0、jの初期値は−1である。
次に、ステップS202では、制御PC111はステップS103にて算出した輝度値の平均値に関し、隣接する直前のループ(=Loop(i−1))において対応する測定点の平均値との相関係数を求める。なお、図5に示した例の場合、隣り合うループであるループ(L=1)とループ(L=2)との相関関係は非常に低い可能性がある。しかし同図は、説明のために簡略化してループの数を極端に減らして示したものであり、実際には描画されるループの数は500〜600は存在している。このため、隣り合うループはほぼ同じ位置、或いは表示画面にて走査位置に対応する画素で考えた場合同じ画素上より断層情報を得ていることとなる。従って、被検眼が固視微動等により動かなければ、相関係数は常に一定以上の値を示すこととなる。
ステップS203では、制御PC111はステップS202で算出した相関係数が閾値以上であるか否かを判定する。制御PC111は相関係数が閾値以上であれば隣接ループとの相関が高いと判定し、フローをステップS205に進める。相関係数が閾値未満の場合には、被検眼が動いた等により、当該ループは所定の位置に描画されていないと判定し、制御PC111はフローをステップS204に進める。
ステップS204では、制御PC111はjの値を1だけ増加させる。例えば、最初のループ(=Loop(0))は、相関を計算する対象がいないため、ステップS203で相関係数が閾値未満であるという判定となり、フローはステップS204に進められ制御PC111によりj=(−1)+1=0が計算される。
ステップS205では、制御PC111は、Loop(i)に対して、Group Index(j)を割り当てる。その際、直前のループ(=Loop(i−1))の描画時と間で眼の動きがなかった場合には該直前のループと同じGroup Index(j−1)が割り当てられ、動きがあった場合には異なるGroup Index(j)が割り当てられる。ステップS206では、制御PC111はLoop(i)の処理を終了し、フローをステップS201へ戻してLoop(i+1)の割り当て処理に移行する。ステップS201〜S206の処理を繰り返すことにより、眼の動きに対応して各々のループのグループ分けが行なわれる。
ループ処理終了後、制御PC111はステップS207にてLoop(i)とGroup Index(j)とを対応させて上述した記憶部に保存する。以上の処理を以てメインフローにおけるステップS105のGroup Index作成の処理を終了し、フローは図6のフローチャートにおけるステップS106に移行する。
以上の処理は、例えば次のように適用される。例えば図5において、L=1とL=2、L=2とL=3のループの相関係数が各々閾値以上であれば、これら3つのループをグループ0に設定する。一方で、L=3とL=4のループの相関係数が閾値に満たない場合、L=4のループをグループ1に割り当てる。また、L=4とL=5のループの相関係数も閾値に満たない場合、L=5のループをグループ2に設定する。次に、L=5とL=6のループが閾値以上であれば、L=6のループもグループ2に設定する。なお、ここで例示したこれらループの相関係数は実際には高くないが、ここでは説明のために各相関係数について仮定して述べている。
図6のメインフローにおいて、ステップS106では、制御PC111は、ステップS104にて保存した輝度の平均値(輝度データ)を読み出す。ステップS107では、制御PC111は読み出した輝度データに対しLog変換を行い、OCT画像(測定光の走査軌跡である1つのループを形成する平面画像)データに変換する。なお、輝度データをIとすると、画像変換に用いる換算式は以下のようになる。
Figure 2018140004
ステップS108では、制御PC111はLog変換により取得したOCT画像データを表示装置112における表示画面のXY平面上に並ぶ各画素に再配置する。再配置を行う際に、制御PC111はステップS105で作成したGroup Index(j)を各画素に割り当てる。データの再配置に関して、図8および図9を用いて説明する。図8はOCT画像データの再配置処理のフローチャートを示し、図9はデータの再配置処理の際に行われるデータ補間の処理の内容を説明するための画素配置を示す図である。
データの再配置処理が開始されると、ステップS301では、表示装置112の表示画面上にXY座標系として配置される各画素に対して、式1および2に基づいてOCT画像データを再配置する。再配置により同一の画素に複数のOCT画像データが配置される場合、OCT画像データを平均した値をその画素に割り当てる。
ステップS301においてOCT画像データの再配置を行った場合であっても、走査線が描画される配置によっては画素にOCT画像データが配置されない場合がある。ステップS302では、制御PC111は、上述したような再配置処理によって、第2の領域等の画像を生成する領域に含まれるXY座標系の画素の中で、OCT画像データが配置されない画素があるか否かを判定する。制御PC111によりデータ未配置の画素が無いと判定された場合は、全ての画素にOCT画像データが配置される場合となる。このような場合、制御PC111はデータの再配置処理を行うステップS108を終了して、フローを次のステップへ進める。しかし、データ未配置の画素があると判定された場合には、制御PC111はフローをステップS303へ進め、データの補完処理を行う。
ステップS303では、制御PC111はデータ未配置の画素に対するデータ補完を行う。データ補完の方法は様々な手法がある。例えば、周囲の画素を含めた3行3列から成る9画素の大きなブロックに配置されるOCT画像データの平均値をデータ未配置の画素に適用しても良いし、周囲の画素から適応的に補間しても良い。以下、図9を用いて、適応的なデータ補間の方法を説明する。
図9はXY座標系に配置された画素の行列を示している。適応補間は、補間対象画素の上下左右の信号の相関を検出し、縦方向の相関が高い場合は上下の信号から補間を行い、横方向の相関が高い場合は左右の信号から補間する。このようにデータ未配置の画素への補間を行うことで、表示画面上において連続的な画像の形成を行うことができる。
例えば、図9において中心の画素P11を補間する場合に制御PC111により行われる処理は、次のようになる。
1. 式4により補完対象の上下、左右の画素の差の絶対値(XDiff、YDiff)を求める。
Figure 2018140004
2. 求めた差の絶対値に基づいて、補間の方法(補間にOCT画像データを用いる画素)を選択する。例えば、YDiff > XDiffならば、水平方向に並ぶ画素同士の相関が高いと判断し、式5を用いて補間する。
Figure 2018140004
また、XDiff > YDiffならば、垂直方向に並ぶ画素同士の相関が高いと判断し、式6を用いて補間する。
Figure 2018140004
なお、上述した補間方法の例として中心画素P11の上下左右の画素の並びで相関値を比較したが、補間に用いる画素データはこの配置の画素のものに限らない。例えば補間対象画素の斜め隣の4画素P00、P02、P20、P22を用いて適応補間を行っても良い。本実施形態では、測定光の軌跡がXY平面上を斜めに進行するように描画されるため、このような斜め隣の4画素を用いる適応補間も有効と考えられる。以上のように、本実施形態では、OCT画像データを適応的に補間して得られたデータをデータ未配置の画素に配置している。
データの再配置処理の終了後、制御PC111はフローを図6に示すフローチャートにおけるステップS109に進める。ステップS109では、制御PC111はステップS107でOCT画像データを再配置することで生成したループ画像各々の位置合せと結合とを行う。位置合せと結合に関し、図10を用いて説明する。図10は、ループ画像の位置合せと結合との処理のフローチャートを示している。
ステップS109において、制御PC111は、ループ画像の位置合せと結合との処理を開始する。当該処理が開始されると、ステップS401では、制御PC111はステップS105で作成したGroup Index(j)の等しいループのOCT画像データが再配置された画素のみを用いて、各々のGroup Index(j)毎の環状画像を生成する。
次に、ステップS402において、制御PC111は作成した環状画像の中で画素数の多い環状画像順に並べ替えを行う。続くステップS403では、制御PC111は、基準画像として、最も画素数の大きい環状画像を選択する。
ステップS404以降はループ処理となっており、制御PC111は基準画像にその他の環状画像を結合していき、画像を拡大していく。まず、ステップS404ではループ処理を回すため、制御PC111は並べ替えを行った環状画像にインデックス(j’)を付与する。環状画像がm枚ある場合、基準画像として既に1枚を選択しているため、ループの処理回数はm−1回となる。ステップS405では、制御PC111は、選択された基準画像或いは他の画像が結合された後の環状画像に対して次に結合させる環状画像(次のインデックスの環状画像)を選択する。
ステップS406では、制御PC111は、結合予定の2つの環状画像の内、重畳する画素領域の情報を用いて各々の環状画像の位置合せを行う。具体的には、位置合せは、2つの環状画像における重畳領域の画像を比較して最も相関係数が高くなるように、一方の環状画像のX、Y方向へのシフトを行う。このとき、結合させる環状画像の全領域に対し、位置合せに用いたシフトパラメータを適用する。ステップS407では、制御PC111はステップS406で位置合せを行った2つの環状画像同士を結合する。
ステップS408では、制御PC111はLoop Image(j’)のインデックスがm−1となっているか否かを判定し、m−1となっていれば全ループ処理が終わっているとして処理を抜け、画像生成フローを終了する。しかし、m−1となっておらず全ループ処理が終了していないと判定される場合、フローをステップS404に戻して、次のインデックスの環状画像の、結合済みの環状画像への位置合せと結合処理のループを繰り返す。この処理の繰り返しにより、制御PC111は環状画像を拡大する。全ループ処理が終了することにより、表示画面上の全ての画素にOCT画像データが割り当てられ、眼底の平面画像が生成できる。
図6に示したフローチャートに示した処理を実行することにより、各測定点の代表値を用いて個々のループを結合し、該代表値を用いて平面画像が生成される。その結果、各々の角丸四角形状のループの眼底上での描画位置関係が得られる。当該処理の後に、得られた描画位置関係に基づいて、予め得ている複数の断層情報列から眼底の3次元断層情報を構築する。詳細には、各ループより得ている複数の断層情報列の各々を、描画位置関係に応じて表示画上の画素に対応させて配置する。その際、結合処理において割り当てられた各ループのインデックスに基づいて、個々の測定点における断層情報列である1次元のデータ列の表示画素に対応した配置が行なわれる。また、併せて、上述したステップS303の処理に準じて、データ列の欠損部分に対する補間処理が行われる。以上の操作を経ることにより、リサージュ様図形を描画するように眼底上を測定光で走査して得た断層情報から、眼底の3次元断層情報が構築される。
以上に述べたように、制御PC111は、XガルバノスキャナおよびYガルバノスキャナにより測定光が眼底上で描画する複数の異なる角丸四角状のループの各々に含まれる複数の断層情報列を取得する。また、制御PC111は、1つのループより取得した複数の断層情報列を1つのグループとし、各断層情報列の各々についての平均値を求める。更に該制御PC111は、取得した複数の断層情報列に対応する1つのループにおける一連の平均値の加算結果を用いて、これら一連の平均値のグループ(1つのループ)各々をグループ分けする。その後、制御PC111は、グループ分けした後の同一グループに含まれる平均値の各々を表示手段における画素に割り当てる。次に、制御PC111は、画素に割り当てた平均値に基づいて各角丸四角形状のループの位置関係を取得する。その後、制御PC111は、取得した位置関係に基づいて複数の断層情報列を表示画面上の各画素に併せて配置し、眼底の3次元断層情報を生成する。以上の処理は、制御PC111を画像生成手段として機能させることにより実行される。
なお、ここでは、各平均値群に含まれる平均値を加算してその結果を比較し、加算結果の差異が所定の閾値以下の場合に同一グループに含まれる判定している。しかし、グループ分けの方法はこれに限られず、各ループにより得られている断層情報列を比較して、差異の大きさからグループ分けができれば公知の他の方法を用いてもよい。
以上の処理を実行することで、第2の領域においては、リサージュ様に走査して得た干渉信号から眼底の画像を生成することができる。該第2の領域では直線的で撮像点が偏ること無く配置される走査線より干渉信号が取得できるため、画像生成処理における補間プロセスを格段に軽減させることが可能である。また、第2の領域では中心付近も周辺付近も走査線の間隔が等しく、均等な数の撮像点数が得られるので、環状画像の位置合わせの観点からも有利である。更に、第2の領域では測定点の同一ループ間での間隔も一定となり、上述した補間を要する画素の数も該第2の領域全体に均等に配置されることとなり、部分的な解像度の劣化も回避することができる。
更に、本実施形態では、各々のガルバノスキャナが走査方向を反転する折り返し部分において、各ガルバノスキャナが緩やかに反転するように、その際の駆動波形を三角波とは異なるsin波としている。これにより、ガルバノスキャナの動作を安定させ、被検査物を測定光で走査する際の該測定光の照射位置の精度を維持できる。また、ガルバノスキャナの動作に急減速急加速といった負荷を与える必要性がなくなり、このための特別な構成の付加を必要としなくなる。
以上述べたように、本実施形態の一態様に係るOCT装置は、眼底上で測定光を走査する第1の走査手段としてのXガルバノスキャナおよび第2の走査手段としてのYガルバノスキャナを有する。該Xガルバノスキャナは、眼底上で、第1の周期で第1の方向であるX方向に測定光を往復走査する。また、Yガルバノスキャナは、眼底上で、第1の周期の整数倍でない第2の周期で第1の方向とは異なる第2の方向であるY方向に測定光を往復走査する。
また、両ガルバノスキャナは、眼底上で測定光を走査する際に、第1の走査手段および第2の走査手段により走査される測定光の走査速度を変化させる第1の領域と、該測定光の走査速度の変化が第2の領域より小さい第2の領域とを含むように制御される。当該制御は、制御手段を構成する制御PC111により実行される。制御PC111は、該第2の領域における測定光の走査速度が一定となるように、第1の走査手段であるXガルバノスキャナおよび第2の走査手段であるYガルバノスキャナを制御する。具体的には、両ガルバノスキャナに対して、駆動波形として三角波が同時に印加された状態で両ガルバノスキャナが眼底上を測定光にて走査する領域が第2の領域に対応する。また、制御PC111は、第1の領域において、第2の領域の走査速度から徐々に減速して測定光の走査方向が変わった後に徐々に加速して第2の領域の走査速度に戻るように、第1の走査手段および第2の走査手段を制御する。具体的には、各々のガルバノスキャナに印加される駆動波形の少なくとも一方において、電圧が増加から減少或いは減少から増加に転ずる領域が第1の領域に対応する。該第1の領域では、駆動波形が急峻に変化しないように、例えばsin波形等を描くように電圧変化を変化させる。駆動波形をこのような波形とすることにより、測定光の走査軌跡は、走査方向を変える際に滑らかな曲線を描くこととなる。即ち、該第1の領域では、測定光の走査方向が滑らかに変化して、走査方向を変えた後の第2の領域での測定光の走査が連続的に行なわれるように両ガルバノスキャナの走査速度を徐々に変化させる。なお、第1の領域は、測定光の往路走査と復路走査とが変更される領域を含み且つ該測定光の走査速度を変化させる領域としても把握可能である。また、第2の領域は、測定光の走査速度の変化が第1の領域よりも小さい領域としても把握可能である。
なお、以上に述べた実施形態において、第2の領域においてはXガルバノスキャナおよびYガルバノスキャナが測定光を一定の速度で走査するように、両スキャナに印加される駆動波形も直線的に変化することとしている。しかし、該第2の領域における測定光の走査様式は一定の速度による直線的な走査態様に限定されない。第1の領域における走査方向の変更の際の走査軌跡が第2の領域の走査軌跡に対して滑らかに接続され、且つ走査方向の変更がガルバノスキャナにより対応可能な走査方向の変更を満たせば、なだらかな曲線を描くような走査軌跡としてもよい。即ち、上述したように、XガルバノスキャナおよびYガルバノスキャナ各々における測定光の走査速度の変化が、第2の領域よりも第1の領域が小さく設定され、且つ該第1の領域に対応して両ガルバノスキャナに印加される駆動波形の変化が急峻でなければよい。また、検出部110および制御PC111は画像生成手段を構成し、眼底からの戻り光より得られた情報を用いて眼底の画像を生成するための断層情報を生成する
なお、以上に述べた実施形態では、測定光の走査領域より得られた断層情報の全てを用いて平面画像および位置合せ後の3次元断層情報を得ることとしている。しかし、求められる撮像範囲が大きい場合等、折り返し部分の生成条件、例えば第2の領域に対する第1の領域の割合を極端に小さくせざるを得ない場合には、第1の領域での走査位置精度が第2の領域に対して劣ってしまう場合も考えられる。このような場合、画像を生成するために用いる断層情報を、少なくとも第2の領域において得られた干渉光のみとしてもよい。或いは第1の領域の幅或いは走査速度等に応じて、第1の領域であって第2の領域に隣接する側の一部において得られた干渉光までを用いて画像生成することとしてもよい。
また、実際に診断に有用となる領域は一般的に撮像領域の中央部であり、周辺部分が有用となる場合は少ない。よって、生成された画像を表示する表示手段となる表示装置112は生成された画像における少なくとも第2の領域に対応する画像のみを抽出して表示してもよい。このような条件とすることにより、第1の領域に対して位置精度を求める必要がなくなり、第1の領域における駆動波形に求められる条件が緩和される。また、この場合、生成された画像における、第1の領域であって第2の領域に隣接する側とは逆の側の一部に対応する画像を除いて抽出した画像を表示してもよい。この場合、先の条件は第2の領域に対応する画像のみを抽出表示する場合に対しては厳しくなるが、走査領域の全範囲を表示する場合に比べれば該条件は緩和される。
[第2の実施形態]
本実施形態では、第1の実施形態にて示したリサージュ様のスキャンを用いて所定の大きさの撮像領域を走査した後、撮像領域内の特定の位置における断層画像を表示する処理方法に関して説明する。なお、装置構成、駆動波形に関する第2の領域と第1の領域の関係、および画像生成方法は前述した第1の実施形態と同様であるため、ここでは詳細説明を割愛する。
リサージュスキャン或いは第1の実施形態で述べた測定光の走査様式では、同一画素に割り当てられる複数のOCT画像データから、前述の通り平均値を求め、その平均値が該当する画素に割り当てられる。ここで、レーザを用いた測定においては、散乱体からのランダムな散乱波を検出し、スペックルと呼ばれる斑点状の輝点が画像に生じてしまう。そのため、OCT装置においてランダムに生じるスペックルノイズを除去する効果的な手法として、同一測定点より得た断層情報の加算処理が従来より行われている。
例えば、スペックルノイズを含むN枚のバックグラウンド画像(被検査物のない画像)画像を加算すると、当該画像のコントラストを1/√Nに低減し、スペックルノイズも同様に低減することが可能となる。上述したリサージュ様図形を測定光で1回描画するスキャンを行う場合、被検査物が静的であると仮定すると、同一の測定点を測定光が2回ずつ通過することになる。このため、同一測定点に対する測定点密度は、走査線の増加を図ることで、測定光の通過回数が2倍の時には4回に、5倍の時には10回とすることができる。スペックルノイズのコントラストは、上述の通り1/√N倍で低減するため、通過回数が4回の時には該コントラストは1/2倍に、10回の時には該コントラストは1/3倍以下となる。
なお、加算による画質改善は測定光の通過回数の増加により進むが、この通過回数の単純な増加は測定時間の長時間化にもつながる。ここで、この通過回数は、一方のガルバノスキャナの駆動周期に対する他方のガルバノスキャナの駆動周期の倍率、或いは走査範囲の倍率を変えることによって変更できる。上述した効果を得ようとした場合、一方のガルバノスキャナの周期を、他方の周期の2倍超、望ましくは5倍超に設定するとよい。或いは、一方のガルバノスキャナの走査範囲を、他方の走査範囲の1/2倍以下、望ましくは1/5倍以下に設定するとよい。このような条件でガルバノスキャナを走査することで、走査領域内における撮像点の密度を2倍、望ましくは5倍にまで高めることが可能となり、同一画素に割り当てられる撮像点の数を増やすことができる。
<撮像方法>
実際の撮像方法として、2つのガルバノスキャナによる眼底上での測定光の走査範囲を図に示して説明する。例えば、図11に示す例では、一方の走査方向に対し、もう一方の走査方向の範囲を限定的に注目領域に狭めることで、走査密度の向上を図っている。走査範囲を狭めることで、再配置処理時の各画素に割り当てられるOCT画像データの個数を増やすことができる。その結果、割り当てられる複数のOCT画像データを平均した値をその画素の値とすることで、重ね合せによるスペックルノイズの低減効果を得ることができる。
より詳細には、図11に示す例では、OCTの撮像領域1303を被検眼の眼底1301の黄斑部周辺に限定して設定する。なお、ここで例示する撮像領域1303は、第1の実施形態における第2の領域に対応する。上述の通り、撮像領域を限定することで、再構成される画像は重ね合せによるスペックルノイズの低減効果を得ることができる。この撮像領域の中から任意の断層画像取得ライン1302を選択することで、スペックルノイズが低減され3次元断層情報を取得することができる。
従来のOCT装置におけるラスタースキャン方式においても、断層画像の重ね合せ処理は広く行われている。当該方式で所定領域を走査する場合は、測定光の直線状の走査線により形成される断層画像取得ラインの位置や角度に一定のオフセットを設けて得られた複数枚の画像を取得して、これら画像を重ね合わせる様式が主流である。この様な測定光の走査様式の場合、所定領域におけるある走査線からの断層情報の取得時と他の走査線からの断層情報の取得時との間において時間遅れが生じてしまう。そのため、取得する複数枚の断層画像が、撮像対象部位の所望の位置であるとは限らず、所謂追尾の処理を併せて行うことが求められる。
本実施形態では、領域全体でループ状の軌跡を描くように測定光を走査する様式とし且つ重ならない多数のループ状の軌跡を該領域全体に描画した後に、複数の該ループにおける各々の測定点より得たOCT画像データを対応する画素に再配置している。即ち、個々のループにおいて設けられている所定のサンプリングポイントより取得された複数の測定点より得られた複数の断層情報からなるデータ列を、表示装置112における表示画面上での対応する画素に割り当てる。このような方法で画像を生成することで、この追尾の処理を実行することなく高品質なOCT断層画像を、所望の位置で取得することができる。
なお、以上に述べた実施形態では、XスキャナおよびYスキャナに各々ガルバノスキャナを用いる場合について述べている。しかし、使用するスキャナはガルバノスキャナに限定されず、印加される駆動波形に応じて駆動されるスキャナ一般が使用可能である。また、上述した実施形態では、測定光を走査する撮影装置としてOCT装置を用いた場合について述べている。しかし、撮影装置を、例えば眼等の被検査物上で光を走査して画像情報を得る走査型レーザ検眼鏡(Scanning Laser Ophthalmoscope:SLO)、補償光学適用走査型レーザ検眼鏡(Adaptive Optics−SLO:AO−SLO)等としてもよい。
この場合、OCT装置において取得した断層情報列ではなく、上述した平均値に対応するデータ(情報)が直接得られることとなる。即ち、これら検眼鏡において、眼底上で複数の異なるループを描画することで該異なるループ各々から複数のデータからなるデータ群を求めることとなる。そして、ループ各々のデータ群(個々のサンプリングポイントより得たデータがループ状に配置されてなる群)の比較によりデータ群(ループ)をグループ分けする。その後更に、該グループ分けにより同一グループとされたデータ群(ループ)におけるデータの各々を表示手段における画素に割り当てることとなる。
この場合、データ群の比較は、該データ群に含まれるデータを輝度値等として数値化して各々を加算した数値の比較により行なわれることとなる。1枚の眼底画像を生成するために描画されるループの数にもよるが、例えばループの数が500以上ある場合、各ループの描画位置はほとんど変わらない。このため、1つのループにおいて取得されている輝度値等の加算値とその次に描画されたループにおいて取得されている輝度値等の加算値とは、ほとんど同じ値となる。即ちこの加算値を比較することにより、連続する2つのループが眼底上で隣り合って描画されているか否かを判定することができる。
連続するループを描画している際に被検眼が固視微動等により動いた場合、サンプリングポイントがずれてしまうため、得られる輝度値等も異なり、加算値に差が生じる。このように加算値を比較、参照することで光の走査時に被検眼が動いたか否かを知ることができる。被検眼の動きは、動いた後に停止する場合、動いた後に元の状態に近い状態に復帰する場合がある。動きが一旦停止した場合、その停止中に描画されたループ各々から得られた加算値は互いに近い値を示す。従って、加算値が近い値を示したループは眼が同じ状態にある時に描画され、これらループが眼底上に想定どおりに並ぶように描画されていると推測できる。よって、これらループは被検眼が同じ状態で描画されているとして、該ループ各々より得られたデータ群を、描画位置の補正を考慮する必要のないデータ群として同一グループに属するとする。即ち、上述したグループ分けは、眼底上での一連の測定光走査により描画されたグループを、眼底が同じ状態にある時に描画されたと推定されるグループ毎に分ける操作となる。
即ち、画像生成手段は、ループの各々より生成した環状の画像において対応する画素の相関係数が高くなるように、一方の環状の画像を画像表示画面上でシフトさせることにより環状の画像各々の位置合せを行う。これにより、被検眼の固視微動等に伴って生じるが測定光描画位置の位置ずれを補正することができる。当該操作より得られた位置合せされた環状の画像を合成することにより、被検眼の眼底画像を生成することができる。以上に述べたようなグループ分けを行うことにより、位置合せの操作を分けられたグループの間で行うことで、データの再配置ができる。以上の操作は、上述したOCTによる3次元断層情報の取得時の場合に、深さ方向に並んだ断層情報列の平均値を取り、これをサンプリングポイントにおける代表値として行なった操作と同じである。即ち、以上に述べたように、本発明は、光を被検査物上で走査して画像情報を得る装置一般に適用可能である。
また、上述した実施形態において、被検査物として被検眼120の眼底を例に説明したが、被検査物はこれに限られない。例えば、被検査物は被検眼120の前眼部等であってもよいし、被検者の皮膚や臓器等でもよい。この場合には、上述した撮像装置は、眼科装置以外に、内視鏡等の医療機器としても使用することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上、実施形態を参照して本発明について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の趣旨に反しない範囲で変更された発明、および本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、上述した各実施形態およびその変形例は、本発明の趣旨に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
101: 光源
102、108: ファイバコリメータ
103: ビームスプリッタ
104: 走査光学系
105: 接眼レンズ系
106: 分散補償ガラス
107: 参照ミラー
109: 制御装置
110: 検出部
111: 制御PC
112: 表示装置
120: 被検眼

Claims (17)

  1. 被検査物上で、第1の周期で第1の方向に光を往復走査する第1の走査手段と、
    前記被検査物上で、前記第1の周期の整数倍でない第2の周期で前記第1の方向とは異なる第2の方向に前記光を往復走査する第2の走査手段と、
    前記光の往路走査と復路走査とが変更される領域を含み且つ前記光の走査速度を変化させる第1の領域と前記光の走査速度の変化が前記第1の領域よりも小さい第2の領域とが前記光により走査されるように、前記第1の走査手段および前記第2の走査手段を制御する制御手段と、
    前記光が照射された前記被検査物からの戻り光より得られた情報を用いて前記被検査物の画像を生成する画像生成手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記制御手段は、前記第2の領域における前記光の走査速度が一定となるように前記第1の走査手段および前記第2の走査手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記制御手段は、前記第1の領域において、前記第2の領域の走査速度から徐々に減速して前記光の走査方向が変わった後に徐々に加速して前記第2の領域の走査速度に戻るように、前記第1の走査手段および前記第2の走査手段を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載に撮像装置。
  4. 前記画像を生成するために用いる情報は、少なくとも前記第2の領域において得られた前記戻り光によるものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記画像を生成するために用いない情報は、前記第1の領域において得られた前記戻り光の一部によるものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記生成された画像を表示する表示手段を更に備え、
    前記表示手段に表示される画像は、前記生成された画像における、少なくとも前記第2の領域に対応する画像であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記表示手段に表示される画像は、前記生成された画像における、前記第1の領域の一部に対応する画像を除く画像であることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記画像生成手段は、前記第1の走査手段および前記第2の走査手段により前記光が前記被検査物上で複数の異なるループを描画することで、個々のループに配置されている複数の測定点より得られた複数の前記情報を前記表示手段において対応する画素に割り当てることにより前記画像を生成することを特徴とする請求項6又は7に記載の撮像装置。
  9. 前記画像生成手段は、前記ループの各々より生成した環状の画像において対応する画素の相関係数が高くなるように、一方の環状の画像を画像表示画面上でシフトさせることにより環状の画像各々の位置合せを行い、前記位置合せされた環状の画像を合成することにより前記被検査物の画像を生成することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  10. 前記制御手段は、前記第1の領域が前記第2の領域の周りに配置されて前記第2の領域の20%の幅を有するように前記第1の走査手段および前記第2の走査手段を制御することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の撮像装置。
  11. 前記第2の周期は、前記第1の周期の2倍よりも長いことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の撮像装置。
  12. 前記第2の走査手段が前記光を走査する振幅は、前記第1の走査手段が前記光を走査する振幅の1/2倍以下であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の撮像装置。
  13. 前記第1の走査手段および前記第2の走査手段は各々ガルバノスキャナを含み、前記第1の方向および前記第2の方向は互いに直交することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の撮像装置。
  14. 前記光は低コヒーレンス光源から射出された光より分割された測定光であり、
    前記画像生成手段は、前記第1の走査手段および前記第2の走査手段を介して前記被検査物上で走査された前記測定光の前記被検査物からの前記戻り光と前記射出された光より分割された参照光とを合波して得られた干渉光を用いて前記被検査物の画像を生成することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の撮像装置。
  15. 前記被検査物が眼であることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の撮像装置。
  16. 被検査物上で、第1の周期で第1の方向に光を往復走査する第1の走査手段と、
    前記被検査物上で、前記第1の周期の整数倍でない第2の周期で前記第1の方向とは異なる第2の方向に前記光を往復走査する第2の走査手段と、を有する撮像装置において、
    前記光の往路走査と復路走査とが変更される領域を含み且つ前記光の走査速度を変化させる第1の領域と前記光の走査速度の変化が前記第1の領域よりも小さい第2の領域とが前記光により走査されるように、前記第1の走査手段および前記第2の走査手段を制御する工程と、
    前記光が照射された前記被検査物からの戻り光より得られた情報を用いて前記被検査物の画像を生成する工程と、を含むことを特徴とする撮像方法。
  17. コンピュータに請求項16に記載の撮像方法の各工程を実行させることを特徴とするプログラム。
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