JP2018138650A - 重合性化合物、重合性組成物および液晶表示素子 - Google Patents

重合性化合物、重合性組成物および液晶表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】高い重合反応性、高い転化率および液晶組成物への高い溶解度を有する重合性化合物、この化合物を含む重合性組成物、この組成物から調製した液晶複合体、この複合体を有する液晶表示素子の提供。【解決手段】ナフタレン、アントラセン、またはフェナントレンから選ばれる骨格と式(P−1)で表される基を4つ含む重合性化合物。この化合物を含む重合性組成物、この組成物から調製した液晶複合体、この複合体を有する液晶表示素子。式(P−1)において、Mは、水素、フッ素、−CH3、または−CF3である。【選択図】なし

Description

本発明は、重合性化合物、この重合性化合物と液晶組成物とを含む重合性組成物、この重合性組成物から調製した液晶複合体、液晶表示素子などに関する。
液晶表示素子は、液晶組成物中の液晶分子が有する光学異方性、誘電率異方性などを利用したものである。液晶分子の動作モードに基づいた分類は、PC(phase change)モード、TN(twisted nematic)モード、STN(super twisted nematic)モード、BTN(bistable twisted nematic)モード、ECB(electrically controlled birefringence)モード、OCB(optically compensated bend)モード、IPS(in-plane switching)モード、FFS(fringe field switching)モード、VA(vertical alignment)モードなどである。
液晶組成物に重合体を組み合わせたモードの液晶表示素子が知られている。これが、例えばPSA(polymer sustained alignment)モードまたはPS(polymer stabilized)モードである。このモードの液晶表示素子では、重合性化合物を添加した液晶組成物を表示素子に注入する。電極間に電圧を印加した状態で紫外線を照射して、重合性化合物を重合させることによって、液晶組成物の中に重合体を生成させる。この方法によって、応答時間が短縮され、画像の焼き付きが改善された液晶表示素子が得られる。
この方法は様々な動作モードの液晶表示素子に適用することができ、PS−TN、PS−IPS、PS−FFS、PSA−VA、PSA−OCBなどのモードが知られている。このようなモードの素子で使用される重合性化合物は、液晶分子を配向させる能力が高いと考えられるが、液晶組成物への溶解性が高いとはいえない。これまでに液晶組成物への溶解性を改善する試みがなされたが、溶解性が向上すると重合反応性が低下する傾向にある。従って、溶解性と重合反応性との間で適切なバランスとを有する重合性化合物の開発が望まれている。
中国特許出願公開102888231号明細書
本発明の第一の課題は、高い重合反応性、高い転化率および液晶組成物への高い溶解度を有する重合性化合物を提供することである。第二の課題は、ネマチック相の高い上限温度、ネマチック相の低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、大きな誘電率異方性、適切な弾性定数、大きな比抵抗、適切なプレチルトなどの物性の少なくとも1つを充足する液晶複合体を提供することである。この課題は、少なくとも2つの物性に関して適切なバランスを有する液晶複合体を提供することである。第三の課題は、素子を使用できる広い温度範囲、短い応答時間、高い電圧保持率、低いしきい値電圧、大きなコントラスト比、および長い寿命を有する液晶表示素子を提供することである。
本発明は、式(1)で表される重合性化合物、この化合物と液晶組成物とを含む重合性組成物、この重合性組成物から調製した液晶複合体、液晶表示素子などに関する。
Figure 2018138650

式(1)において、
a1個のPおよびa2個のPはすべて同一に、式(P−1)、(P−2)、および(P−3)で表わされる基から選択された基であり、式(P−1)において、Mは、水素、フッ素、−CH、または−CFであり;
Figure 2018138650

およびSは独立して、単結合または炭素数1から6のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CH−CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
a1およびa2は独立して、0、1、2、3、または4であり、a1およびa2の和は4であり;
環Aは、ナフタレン、アントラセン、またはフェナントレンであり、環Aは、シクロへキシル、フェニル、ナフチル、アントラセニル、またはフェナントレニルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、ハロゲン、炭素数1から10のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられら炭素数1から10のアルキルで置き換えられてもよく;
は、単結合、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=C(CH)−、−C(CH)=CH−、−C(CH)=C(CH)−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−C(CH)=CH−COO−、−OCO−CH=CH(CH)−、−CH=C(CH)−COO−、−OCO−C(CH)=CH−、−C(CH)=C(CH)−COO−、−OCO−C(CH)=C(CH)−、−CH=CH−CO−、−CO−CH=CH−、−CH=CH−CHO−、−OCH−CH=CH−、−CH=CH−OCH−、または−CHO−CH=CH−であり;
b1は0、1、2、3、または4である。
本発明の第一の長所は、重合性化合物が高い重合反応性、高い転化率および液晶組成物への高い溶解度を有することである。第二の長所は、液晶複合体が、ネマチック相の高い上限温度、ネマチック相の低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、大きな誘電率異方性、適切な弾性定数、大きな比抵抗、適切なプレチルトなどの物性の少なくとも1つを充足することである。この長所は、液晶複合体が少なくとも2つの物性に関して適切なバランスを有することである。第三の長所は、液晶表示素子が、素子を使用できる広い温度範囲、短い応答時間、高い電圧保持率、低いしきい値電圧、大きなコントラスト比、および長い寿命を有することである。
この明細書における用語の使い方は次のとおりである。液晶性化合物は、ネマチック相、スメクチック相などの液晶相を有する非重合性の化合物、および液晶相を有しないが上限温度、下限温度、粘度、誘電率異方性のような液晶組成物の物性を調整する目的で混合される非重合性の化合物の総称である。この化合物は、1,4−シクロヘキシレンや1,4−フェニレンのような六員環を有し、その分子構造は棒状(rod like)である。液晶組成物は、液晶性化合物の混合物である。重合性化合物は、重合体を生成させる目的で組成物に添加する化合物である。重合性組成物は、重合性化合物を含む組成物であり、例えば重合性化合物、液晶組成物、添加物などの混合物である。液晶複合体は、この重合性組成物の重合によって生成する複合体である。液晶表示素子は、液晶表示パネルおよび液晶表示モジュールの総称である。ネマチック相の上限温度は、液晶組成物、重合性組成物、または液晶複合体におけるネマチック相−等方相の相転移温度であり、上限温度と略すことがある。ネマチック相の下限温度は、下限温度と略すことがある。重合反応性は、反応物が重合するときの容易さの度合いを指す。転化率は、反応物に対する、化学反応によって消費された反応物の重量比である。
液晶組成物は、液晶性化合物を混合することによって調製される。液晶性化合物の割合(含有量)は、この液晶組成物の重量に基づいた重量百分率(重量%)で表される。この組成物に光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、消泡剤、重合開始剤、重合禁止剤のような添加物が必要に応じて添加される。添加物の割合(添加量)は、液晶性化合物の割合と同様に、液晶組成物の重量に基づいた重量百分率(重量%)で表される。重量百万分率(ppm)が用いられることもある。重合開始剤および重合禁止剤の割合は、例外的に重合性化合物の重量に基づいて表される。
式(1)で表わされる化合物を化合物(1)と略すことがある。この略記は、式(2)などで表される化合物にも適用される。化合物(1)は、式(1)で表わされる1つの化合物または2つ以上の化合物を意味する。式(1)〜(15)において、円または六角形で囲んだA、B、Cなどの記号はそれぞれ環A、環B、環Cなどに対応する。式(1)において、環Aの円を横切る斜線は、P−S基が環上の結合位置を任意に選択できることを意味する。このルールはP−S基などにも適用される。このルールは、式(1−1)のナフタレン環などの縮合環を横切る斜線(または横線)にも適用される。式(1)において、a1などの添え字は、環Aなどに結合する基の数を表わす。環Aなどは、これらの結合する数の価数を有する基となる。a1が2のとき、環A上に2つのSが存在する。2つのSが表わす2つの基は、同一であってもよいし、または異なってもよい。このルールは、a1が2より大きいときにも適用される。このルールは他の基にも適用される。R11の記号を式(2)、式(3)などの複数の式に使用する。これらの化合物において、任意の2つのR11が表わす2つの末端基は、同一であってもよいし、または異なってもよい。式(5)において、iが2のとき、2つの記号Cが1つの式に存在する。この化合物において、2つの記号Cが表わす2つの環は、同一であってもよいし、異なってもよい。このルールは、Z14などの記号にも適用される。
「少なくとも1つの‘A’は、‘B’で置き換えられてもよい」の表現は、‘A’の数が1つのとき、‘A’の位置は任意であり、‘A’の数が2つ以上のときも、それらの位置は制限なく選択できることを意味する。「少なくとも1つのAが、B、C、またはDで置き換えられてもよい」という表現は、少なくとも1つのAがBで置き換えられる場合、少なくとも1つのAがCで置き換えられる場合、および少なくとも1つのAがDで置き換えられる場合、さらに複数のAがB、C、Dの少なくとも2つで置き換えられる場合を含むことを意味する。例えば、少なくとも1つの−CH−(または−CHCH−)が−O−(または−CH=CH−)で置き換えられてもよいアルキルには、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルケニル、アルケニルオキシアルキルが含まれる。なお、連続する2つの−CH−が−O−で置き換えられて、−O−O−のようになることは好ましくない。アルキルなどにおいて、メチル部分(−CH−H)の−CH−が−O−で置き換えられて−O−Hになることも好ましくない。
2−フルオロ−1,4−フェニレンは、下記の2つの二価基を意味する。化学式において、フッ素は左向き(L)であってもよいし、右向き(R)であってもよい。このルールは、テトラヒドロピラン−2,5−ジイルのような、非対称な環の二価基にも適用される。
Figure 2018138650
本発明は、下記の項に記載された内容を包含する。
項1. 式(1)で表わされる化合物。
Figure 2018138650

式(1)において、
a1個のPおよびa2個のPはすべて同一に、式(P−1)、(P−2)、および(P−3)で表わされる基から選択された基であり、式(P−1)において、Mは、水素、フッ素、−CH、または−CFであり;
Figure 2018138650

およびSは独立して、単結合または炭素数1から6のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CH−CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく;
a1およびa2は独立して、0、1、2、3、または4であり、a1およびa2の和は4であり;
環Aは、ナフタレン、アントラセン、またはフェナントレンであり、環Aは、シクロへキシル、フェニル、ナフチル、アントラセニル、またはフェナントレニルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、ハロゲン、炭素数1から10のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から10のアルキルで置き換えられてもよく;
は、単結合、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=C(CH)−、−C(CH)=CH−、−C(CH)=C(CH)−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−C(CH)=CH−COO−、−OCO−CH=CH(CH)−、−CH=C(CH)−COO−、−OCO−C(CH)=CH−、−C(CH)=C(CH)−COO−、−OCO−C(CH)=C(CH)−、−CH=CH−CO−、−CO−CH=CH−、−CH=CH−CHO−、−OCH−CH=CH−、−CH=CH−OCH−、または−CHO−CH=CH−であり;
b1は0、1、2、3、または4である。
項2. 式(1)において、a1個のPおよびa2個のPがすべて同一に、式(P−1)で表される基であり、式(P−1)において、Mは、水素、フッ素、−CH、または−CFであり;
Figure 2018138650

およびSが独立して、単結合または炭素数1から6のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−または−OCO−、で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CH−CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素はフッ素または塩素で置き換えられてもよく;
a1およびa2が独立して、0、1、2、3、または4であり、a1およびa2の和が4であり;
環Aが、ナフタレン、アントラセン、またはフェナントレンであり、環Aが、フェニル、ナフチル、アントラセニル、またはフェナントレニルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられた炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルで置き換えられてもよく;
が、単結合、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CO−CH=CH−、−CH=CH−CO−、−CH=CH−CHO−、−OCH−CH=CH−、−CH=CH−OCH−、または−CHO−CH=CH−であり;
b1が、0、1、2または3である、項1に記載の化合物。
項3. 式(1)において、a1個のPおよびa2個のPがすべて同一に、−OCO−HC=CHまたは−OCO−(CH)C=CHであり;
およびSが独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CH−、−CHO−、−OCH−、−(CH−、−(CH−O−、−O−(CH−、−CH=CH−、−CH=CH−O−、−O−CH=CH−、−C≡C−、−C≡C−O−、−O−C≡C−、−(CH−、−(CH−O−、−O−(CH−、−(CH−、−(CH−O−、および−O−(CH−であり;
a1およびa2が独立して、0、1、2、3、または4であり、a1およびa2の和が4であり;
環Aが、ナフタレン、アントラセン、またはフェナントレンであり、環Aがフェニルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、−CH、−CHF、または−CFで置き換えられてもよく;
が、単結合、−CH=CH−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−CHO−、−OCH−CH=CH−、−CH=CH−OCH−、または−CHO−CH=CH−であり;
b1が、0、1または2である、項1に記載の化合物。
項4. 式(1−1)から(1−13)のいずれか1つで表される、項1に記載の化合物。
Figure 2018138650

Figure 2018138650

式(1−1)から(1−13)において、
、P、P、およびPはすべて同一に、式(P−1)で表される基であり、式(P−1)において、Mは、水素、フッ素、−CH、または−CFであり;
Figure 2018138650

、S、S、およびSは独立して、単結合または炭素数1から6のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−または−OCO−、で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CH−CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
およびZは独立して、単結合、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−OCO−C(CH)=CH−、−CO−CH=CH−、−CH=CH−CO−、−CH=CH−CHO−、−OCH−CH=CH−、−CH=CH−OCH−、または−CHO−CH=CH−である。
項5. 式(1−1)から(1−13)において、P、P、P、およびPのすべてが、−OCO−HC=CHまたは−OCO−(CH)C=CHであり;S、S、S、およびSが単結合であり;ZおよびZが単結合である、項4に記載の化合物。
項6. 式(1−14)から(1−22)のいずれか1つで表される項1に記載の化合物。
Figure 2018138650

式(1−14)から(1−22)において、
、P、P、およびP10はすべて同一に、式(P−1)で表される基であり、式(P−1)において、Mは、水素、フッ素、−CH、または−CFであり;
Figure 2018138650

、S、S、およびS10が独立して、単結合または炭素数1から6のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−または−OCO−、で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CH−CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
項7. 式(1−14)から(1−22)において、P、P、P、およびP10のすべてが、−OCO−HC=CHまたは−OCO−(CH)C=CHであり;S、S、S、およびS10が単結合である、項6に記載の化合物。
項8. 式(1−3−1)、(1−14−1)または(1−19−1)で表される、項1に記載の化合物。
Figure 2018138650

式(1−3−1)、(1−14−1)または(1−19−1)において、MからM12はすべて同一に、水素、フッ素、−CH、または−CFである。
項9. 項1から8のいずれか1項に記載の化合物から得られる重合体。
項10. 項1から8のいずれか1項に記載の化合物および項9に記載の重合体の群から選択される少なくとも1つを含有する液晶組成物。
項11. 式(2)から(4)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項10に記載の液晶組成物。

Figure 2018138650
式(2)から(4)において、
11は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく;
11は、フッ素、塩素、−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、または−OCFCHFCFであり;
環B、環Bおよび環Bは独立して、1,4−シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
11、Z12およびZ13は独立して、単結合、−CHCH−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、または−(CH−であり;
11およびL12は独立して、水素またはフッ素である。
項12. 式(5)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項10または11に記載の液晶組成物。
Figure 2018138650

式(5)において、
12は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;
12は−C≡Nまたは−C≡C−C≡Nであり;
環Cは、1,4−シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
14は、単結合、−CHCH−、−C≡C−、−COO−、−CFO−、−OCF−、または−CHO−であり;
13およびL14は独立して水素またはフッ素であり;
iは、1、2、3または4である。
項13. 式(6)から(12)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項10から12のいずれか1項に記載の液晶組成物。

Figure 2018138650
式(6)から(12)において、
13およびR14は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH2−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
15は、水素、フッ素、炭素数1から10のアルキル、または炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH2−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
11は水素またはメチルであり;
Xは、−CF−、−O−、または−CHF−であり;
環D、環D、環D、および環Dは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり;
環Dおよび環Dは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン,テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり;
15、Z16、Z17、およびZ18は独立して、単結合、−CHCH−、−COO−、−CHO−、−OCF−、または−OCFCHCH−であり;
15およびL16は独立して、フッ素または塩素であり;
j、k、m、n、p、q、r、およびsは独立して、0または1であり、k、m、nおよびpの和は、1または2であり、q、rおよびsの和は、0、1、2または3であり、tは、1、2または3である。
項14. 式(13)から(15)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項10から13のいずれか1項に記載の液晶組成物。
Figure 2018138650

式(13)から(15)において、
16およびR17は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルまたはアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH2−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
環E、環E、環Eおよび環Eは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
19、Z20およびZ21は独立して、単結合、−CHCH−、−CH=CH−、−C≡C−、または−COO−である。
項15. 重合性化合物、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、消泡剤、重合開始剤、および重合禁止剤の少なくとも1つをさらに含有する、項10から14のいずれか1項に記載の液晶組成物。
項16. 項10から15のいずれか1項に記載の液晶組成物を含有する液晶表示素子。
本発明は、次の項も含む。(a) 光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、消泡剤、重合開始剤、重合禁止剤などの添加物の少なくとも1つをさらに含有する上記の重合性組成物。(b) 式(1)で表される化合物とは異なる重合性化合物をさらに含有する上記の重合性組成物。(c) 上記の重合性組成物を含有するAM素子。(d) 上記の重合性組成物を含有し、そしてPS−TN、PS−IPS、PS−FFS、PSA−VA、またはPSA−OCBのモードを有する素子。(e) 上記の重合性組成物を含有する透過型の素子。(f) 上記の重合性組成物を、ネマチック相を有する組成物としての使用。(g) 上記の組成物に光学活性な化合物を添加することによって光学活性な組成物としての使用。
本発明は、次の項も含む。(h) 式(1)で表わされる化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を含有し、そして正の誘電率異方性を有する重合性組成物。(i) 式(1)で表わされる化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物および式(2)〜(4)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を含有する重合性組成物。(j) 式(1)で表わされる化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物および式(5)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を含有する重合性組成物。(k) 式(1)で表わされる化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物、式(2)〜(4)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物、および式(5)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を含有する重合性組成物。
本発明は、次の項も含む。(l) 式(1)で表わされる化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を含有し、そして負の誘電率異方性を有する重合性組成物。(m) 式(1)で表わされる化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物および式(6)〜(12)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を含有する重合性組成物。(n) 式(1)で表わされる化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物、式(6)〜(12)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物、および式(2)〜(4)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を含有する重合性組成物。(o) 上記の重合性組成物の重合によって生成する液晶複合体。(p) PSAモードを有する液晶表示素子において、上記の重合性組成物または上記の液晶複合体の使用。
1.重合性化合物
本発明の重合性化合物(1)についてまず説明し、そのあとに、合成法、重合性組成物、液晶複合体、液晶表示素子の順で説明をする。化合物(1)の第一の特徴は、ナフタレン、アントラセン、フェナントレンのような縮合環と4つの重合性基を有する点である。重合性基は縮合環に直接的に結合してもよいし、またはフェニレン、ナフタレンジイルのような二価基を介して縮合環に間接的に結合してもよい。化合物(1)の第二の特徴は、分子の対称性(または部分的な対称性)を有するという点である。この分子の骨格は縮合環であり、この縮合環は、対称性を有する。この縮合環に4つの重合性基を直接的にまたは間接的にバランスよく配置させることによって分子全体の対称性を達成することができる。化合物(1)の第三の特徴は、4つの重合性基が同一であるという点である。この特徴は、分子の対称性に寄与することができるので優れている。なお、対称性は、鏡像対称性または回転体対称性を意味する。
分子が対称性を有することによって、化合物(1)は次のような長所を有することが期待される。第一は、重合性化合物の合成が容易であるという点である。ナフタレンを例にして説明する。ナフタレンの1、8位(ペリ位)の反応性は、2つの位置が対称的であるので同等である。同様に考えると、ナフタレンの2、3、6、7位(プロス位)の反応性も同等である。従って、ナフタレンの対称的な位置に、複数の官能基を導入するのは、非対称的な位置に導入するよりも容易でると考えられる。化合物(1)は対称的であるから、その合成は、比較的容易であると推察される。
第二は、化合物を液晶組成物に添加したとき、液晶のオーダーパラメータ(液晶の秩序度)の低下が小さいという点である。化合物(1)は、液晶組成物に添加したあと重合させることによって、液晶分子のあいだに重合体のネットワークを生成する。PSAモードでは、この重合体を液晶分子の制御に利用している。重合性化合物を液晶組成物に添加したとき、液晶のオーダーパラメータが低下する。化合物(1)は、分子の対称性を有するか、または部分的な対称性を有するので、オーダーパラメータの低下が小さいと推察される。
化合物(No.1)は、4つの重合性基が同一である本発明の化合物である。化合物(III)は、4つの重合性基のうち1つが同一ではない中国特許公開公報102888231号明細書で開示された化合物である。分子模型によってこれらの化合物を比較した。その結果、化合物(No.1)は、化合物(III)に比較して、より細長い楕円形であることが分かった。したがって、化合物(No.1)は、棒状の液晶分子に添加されたとき、オーダーパラメータを低下させにくいと推察される。
Figure 2018138650

Figure 2018138650
化合物(1)の好ましい例について説明をする。
Figure 2018138650

化合物(1)の重合性基PおよびP、連結基SおよびS、環AおよびA、または結合基Zの好ましい例は、化合物(1)の下位式にも適用される。化合物の物性に大きな差異がないので、化合物(1)は、H(重水素)、13Cなどの同位体を天然存在比の量より多く含んでもよい。
式(1)において、PおよびPは、式(P−1)、(P−2)、および(P−3)で表わされる基から選択された基であり、式(P−1)において、Mは、水素、フッ素、−CH、または−CFである。
Figure 2018138650

そして、a1個のPおよびa2個のPはすべて同じである。
およびPの好ましい例は、基(P−1)および(P−2)である。さらに好ましい例は基(P−1)である。基(P−1)において、好ましいMは、水素、フッ素または−CHである。さらに好ましいMは水素または−CHである。PおよびPの特に好ましい例は、アクリロイルオキシ(−OCO−HC=CH)およびメタクリロイルオキシ(−OCO−(CH)C=CH)である。特に好ましい例は、メタクリロイルオキシである。
式(1)において、SおよびSは独立して、単結合または炭素数1から6のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CH−CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよい。ハロゲンの好ましい例は、フッ素または塩素である。さらに好ましい例は、フッ素である。
またはSの好ましい例は、単結合、−COO−、−OCO−、−CH−、−CHO−、−OCH−、−(CH−、−(CH−O−、−O−(CH−、−CH=CH−、−CH=CH−O−、−O−CH=CH−、−C≡C−、−C≡C−O−、−O−C≡C−、−(CH−、−(CH−O−、−O−(CH−、−(CH−、−(CH−O−、または−O−(CH−である。さらに好ましい例は、単結合、−CH−、−(CH−O−、−O−(CH−、−CH=CH−、−CH=CH−O−、および−O−CH=CH−である。最も好ましい例は、単結合である。
式(1)において、a1およびa2は独立して、0、1、2、3、または4であり、a1およびa2の和は4である。
a1およびa2の好ましい組み合わせは、(a1=4、a2=0)、(a1=2、a2=2)または(a1=0、a2=4)である。さらに好ましい組み合わせは、(a1=4、a2=0)または(a1=2、a2=2)である。特に好ましい組み合わせは(a1=4、a2=0)である。
式(1)において、環Aは、ナフタレン、アントラセン、またはフェナントレンであり、正確に表現すると、これらの環から由来する(a1+b1)価の基である。環Aは、シクロへキシル、フェニル、ナフチル、アントラセニル、またはフェナントレニルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、ハロゲン、炭素数1から10のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から10のアルキルで置き換えられてもよい。
ハロゲンの好ましい例は、フッ素または塩素である。さらに好ましい例は、フッ素である。少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられたアルキルの好ましい例は、フルオロメチル、ジフルオロメチル、およびトリフルオロメチルである。
環Aの好ましい例は、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、1−メチルナフタレン、1−フルオロナフタレン、1−トリフルオロメチルナフタレン、1−フルオルアントラセン、またはフェナントレンである。さらに好ましい例は、ナフタレン、アントラセン、およびフェナントレンである。環Aの好ましい例は、シクロへキシル、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、4−メチルフェニル、および1−フルオロ−2−ナフチルである。さらに好ましい例は、フェニル、ナフチル、アントラセニル、およびフェナントレニルである。
式(1)において、Zは、単結合、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=C(CH)−、−C(CH)=CH−、−C(CH)=C(CH)−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−C(CH)=CH−COO−、−OCO−CH=CH(CH)−、−CH=C(CH)−COO−、−OCO−C(CH)=CH−、−C(CH)=C(CH)−COO−、−OCO−C(CH)=C(CH)−、−CH=CH−CO−、−CO−CH=CH−、−CH=CH−CHO−、−OCH−CH=CH−、−CH=CH−OCH−、または−CHO−CH=CH−である。
の好ましい例は、単結合、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−C(CH)=CH−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−CO−、−CO−CH=CH−、−CH=CH−CHO−、−OCH−CH=CH−、−CH=CH−OCH−、および−CHO−CH=CH−である。さらに好ましい例は、単結合または−CH=CH−である。最も好ましい例は単結合である。
式(1)において、b1は、0、1、2、3、または4である。b1の好ましい例は、分子の対称性の観点から、0、2、および4である。さらに好ましい例は、0および2である。b1が0である化合物の例は、化合物(1−14)〜(1−22)である。b1が2である化合物の例は、化合物(1−1)〜(1−13)である。特に好ましい例は、0である。
なお、Pに結合するSの元素が酸素であるのは好ましくない。−COO−O−、−O−O−のような二価基が生成するからである。このルールは、PとSとの結合などにも適用される。
化合物(1)の好ましい例は、項4または項5に記載の化合物(1−1)〜(1−22)である。さらに好ましい例は、分子の対称性の観点から、化合物(1−1)、(1−4)、および(1−14)〜(1−22)である。部分的な対称性という観点から好ましい例は、化合物(1−2)、(1−3)、(1−5)、(1−7)、(1−9)、および(1−13)である。特に好ましい例は、化合物(1−14)〜(1−22)である。化合物(1)の好ましい具体的な化合物は、項8に記載の化合物(1−3−1)、(1−14−1)、または(1−19−1)である。
2.合成法
化合物(1)の合成法を説明する。化合物(1)は、有機合成化学の方法を適切に組み合わせることにより合成できる。出発物質に目的の重合性基P、連結基S,環A、または結合基Zを導入する方法は、フーベン−ヴァイル(Houben-Wyle, Methoden der Organische Chemie, Georg-Thieme Verlag, Stuttgart)、オーガニック・シンセシズ(Organic Syntheses, John Wily & Sons, Inc.)、オーガニック・リアクションズ(Organic Reactions, John Wily & Sons Inc.)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講座(丸善)などの成書に記載されている。
2−1.結合基Zの生成
化合物(1)における結合基Zを生成する方法の例は、下記のスキームのとおりである。このスキームにおいて、MSG(またはMSG)は、少なくとも1つの環を有する一価の有機基である。複数のMSG(またはMSG)が表わす一価の有機基は、同一であってもよいし、または異なってもよい。化合物(1A)〜(1R)は、化合物(1)に相当する。エステルの生成においては、−COO−を有する化合物の合成法を示した。−OCO−を有する化合物もこの合成法によって合成することが可能である。他の非対称な結合基についても同様である。
Figure 2018138650
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(1)単結合の生成
アリールホウ酸(21)と公知の方法で合成される化合物(22)とを、炭酸塩水溶液中、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で反応させて化合物(1A)を合成する。この化合物(1A)は、公知の方法で合成される化合物(23)にn−ブチルリチウムを、次いで塩化亜鉛を反応させ、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で化合物(22)を反応させることによっても合成される。
(2)−COO−の生成
化合物(23)にn−ブチルリチウムを、続いて二酸化炭素を反応させてカルボン酸(24)を得る。この化合物(24)と、公知の方法で合成されるフェノール(25)とをDCC(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド)とDMAP(N,N−ジメチル−4−アミノピリジン)の存在下で脱水縮合させて化合物(1B)を合成する。
(3)−CH=CH−の生成
化合物(23)をn−ブチルリチウムで処理した後、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などのホルムアミドと反応させてアルデヒド(28)を得る。公知の方法で合成されるホスホニウム塩(27)をカリウムtert−ブトキシドのような塩基で処理して発生させたリンイリドを、アルデヒド(28)に反応させて化合物(1D)を合成する。反応条件によってはシス体が生成するので、必要に応じて公知の方法によりシス体をトランス体に異性化する。
(4)−(CH−の生成
化合物(1D)をパラジウム炭素のような触媒の存在下で水素化することにより、化合物(1E)を合成する。
(5)−(CH−の生成
ホスホニウム塩(27)の代わりにホスホニウム塩(29)を用い、項(III)の方法に従って反応を行い、−(CH−CH=CH−を有する化合物を得る。これを接触水素化して化合物(1F)を合成する。
(6)−C≡C−の生成
ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下で、化合物(23)に2−メチル−3−ブチン−2−オールを反応させたのち、塩基性条件下で脱保護して化合物(30)を得る。ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下、化合物(30)を化合物(22)と反応させて、化合物(1G)を合成する。
(7)−CHO−の生成
化合物(28)を水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤で還元して化合物(32)を得る。これを臭化水素酸などでハロゲン化して化合物(33)を得る。炭酸カリウムなどの存在下で、化合物(33)を化合物(31)と反応させて化合物(1J)を合成する。
(8)−(CH23−O−の生成
化合物(28)の代わりに化合物(34)を用いて、項(VII)の方法に従って化合物(1K)を合成する。
(9)−COCH=CH−の生成
水酸化バリウム存在下、化合物(37)と化合物(28)を反応させることにより、化合物(1L)を合成する。
(10)−C(CH)=C(CH)−の生成
亜鉛と四塩化チタンの存在下、化合物(37)と化合物(38)を反応させることにより、化合物(1M)を合成する。
(11)−CH=CH−COO−の生成
水素化ナトリウムなどの塩基をジエチルホスホノ酢酸エチルに作用させてリンイリドを調製し、このリンイリドをアルデヒド(39)と反応させてエステル(40)を得る。このエステル(40)を水酸化ナトリウムなどの塩基の存在下で加水分解してカルボン酸(41)を得る。この化合物とアルコール(25)とを脱水縮合させて化合物(1N)を合成する。
(12)−C(CH)=CH−COO−の生成
水素化ナトリウムなどの塩基をジエチルホスホノ酢酸エチルに作用させてリンイリドを調製し、このリンイリドをメチルケトン(37)と反応させてエステル(42)を得る。このエステル(42)を水酸化ナトリウムなどの塩基の存在下で加水分解してカルボン酸(43)を得る。この化合物とアルコール(25)とを脱水縮合させて化合物(1P)を得る。
(13)−CH=CH−CHO−の生成
エステル(47)を水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)によって還元することによってアルコール(44)を得る。トリフェニルホスフィンの存在下、アルコール(44)とN−ブロモスクシンイミド(NBS)の反応によって臭化物(45)を得る。この化合物と化合物(25)とを脱水縮合させて化合物(1Q)を得る。
(14)−CO−の生成
化合物(23)にn−ブチルリチウムを、続いてアルデヒド(38)を反応させてアルコール(46)を得る。アルコール(46)とJones試薬などの酸化剤を反応させることによって化合物(1R)を合成する。
2−2.重合性基Pの生成
下記の重合性基を生成する方法の例は、下記のスキームのとおりである。このスキームにおいて、MSGは、少なくとも1つの環を有する一価の有機基である。化合物(1S)〜(1X)は、化合物(1)に相当する。
Figure 2018138650
Figure 2018138650
(1)MCH=CM−COO−の生成
およびMがともに−CFではない場合、Mがフッ素であり、Mが−CFではない場合、またはMが−CFであり、Mがフッ素ではない場合は、上のスキームに示したカルボン酸(51)が市販されている。このカルボン酸(51)と化合物(31)をDCCとDMAPの存在下で脱水縮合させて化合物(1S)を合成する。
およびMがともに−CFである場合は、カルボン酸(52)と化合物(31)とをDCCとDMAPの存在下で脱水縮合させて化合物(53)を得る。触媒量のヨウ化銅存在下、化合物(53)と2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)酢酸メチルとを反応させて化合物(1T)を合成する。
がフッ素であり、Mが−CFである場合は、カルボン酸(54)と化合物(31)をDCCとDMAPの存在下で脱水縮合させて化合物(55)を得る。化合物(55)をDASTなどのフッ素化剤でフッ素化し、化合物(56)を得る。触媒量のヨウ化銅存在下、化合物(56)と2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)酢酸メチルとを反応させて化合物(1U)を合成する。
が−CFであり、Mがフッ素である場合は、カルボン酸(57)を出発物質に用い、前記の方法に従って化合物(1V)を合成する。
(2)ビニルオキシ基の生成
炭酸カリウムなどの存在下で、化合物(31)と臭化ビニルとを反応させて化合物(1W)を合成する。
(3)エポキシ基の生成
公知の方法で合成されるビニル化合物(58)をメタクロロ過安息香酸(mCPBA)などで酸化して、化合物(1X)を合成する。
2−3.連結基Sの生成
化合物(1)における連結基Sを生成する方法の例は、下記のスキームのとおりである。このスキームにおいて、MSGは、少なくとも1つの環を有する一価の有機基である。化合物(1Y)は、化合物(1)に相当する。
Figure 2018138650
(1)−CHO−の生成
炭酸カリウムなどの存在下で、公知の方法で合成される化合物(59)と化合物(31)とを反応させて化合物(60)を得る。化合物(60)を水素化リチウムアルミニウムなどの還元剤で還元し、化合物(61)を得る。化合物(61)をデスマーチン試薬などの酸化剤で酸化し、アルデヒド(62)を得る。メチルトリフェニルホスホニウムブロミドをカリウムtert−ブトキシドのような塩基で処理して発生させたリンイリドを、アルデヒド(62)に反応させて化合物(63)を得る。
化合物(61)にMCH=CM−COO−を導入する場合は、前記の方法に従って、化合物(61)と化合物(51)の脱水縮合を行う。化合物(61)にビニルオキシ基を導入する場合は、前記の方法に従って、化合物(61)と臭化ビニルとの反応を行う。化合物(63)にエポキシ基を導入する場合は、前記の方法に従って化合物(63)のエポキシ化反応を行う。
(2)−CH=CH−の生成
公知の方法で合成されるホスホニウム塩(64)をカリウムtert−ブトキシドのような塩基で処理して発生させたリンイリドを、アルデヒド(38)に反応させて化合物(65)を得る。化合物(65)にMCH=CM−COO−を導入する場合は、前記の方法に従って、化合物(65)と化合物(51)の脱水縮合を行う。化合物(65)にビニルオキシ基を導入する場合は、前記の方法に従って、化合物(65)と臭化ビニルとの反応を行う。化合物(65)にエポキシ基を導入する場合は、前記の方法に従って−CHOHを−CH=CHに変換したあと、エポキシ化反応を行う。
CH=CM−COO−の導入は、次の方法でもよい。炭酸カリウムなどの存在下で、公知の方法で合成されるアルデヒド(66)と酸無水物(67)とカルボン酸ナトリウム(68)とを反応させて化合物(1Y)を合成する。
(3)−CHCH−の生成
化合物(65)をパラジウム炭素のような触媒の存在下で水素化することにより、化合物(69)を合成する。このアルコールにMCH=CM−COO−、ビニルオキシ基またはエポキシ基を導入する方法は、前記のとおりである。
2−4.環Aの生成
環Aは、ナフタレン、アントラセンなどであり、環Aは、シクロへキシル、フェニル、ナフチルなどである。化合物(1)を合成する際に出発物質として必要になるナフタレン、アントラセンなどの化合物のヒドロキシ誘導体は、市販されている。シクロへキシル、フェニル、ナフチルのような一価基は、ヒドロキシ化合物を出発物質として選択することによって合成に利用することができる。
3.重合性組成物
重合性組成物は、化合物(1)の少なくとも1つを第一成分として含む。組成物の成分が第一成分だけであってもよい。組成物は、第二成分、第三成分などを含んでもよい。第二成分などの種類は、目的とする重合体の種類や用途に依存する。この重合性組成物は、第二成分として、化合物(1)とは異なる、その他の重合性化合物をさらに含んでもよい。その他の重合性化合物の好ましい例は、アクリレート、メタクリレート、ビニル化合物、ビニルオキシ化合物、プロペニルエーテル、エチレンオキシド(オキシラン、オキセタン)、およびビニルケトンである。さらに好ましい例は、少なくとも1つのアクリロイルオキシを有する化合物および少なくとも1つのメタクリロイルオキシを有する化合物である。さらに好ましい例には、アクリロイルオキシとメタクリロイルオキシとを有する化合物も含まれる。
その他の重合性化合物の追加例は、化合物(M−1)〜(M−12)である。化合物(M−1)〜(M−12)において、R25、R26およびR27は独立して、水素またはメチルであり;u、xおよびyは独立して、0または1であり;vおよびwは独立して、1から10の整数であり;L21、L22、L23、L24、L25、およびL26は独立して、水素またはフッ素である。
Figure 2018138650
重合性組成物の第二成分が液晶相を有する重合性化合物であるとき、液晶分子の配向を制御しながら重合させることによって光学異方性体が生成する。この光学異方性体は、位相差膜、偏光素子、円偏光素子、楕円偏光素子、反射防止膜、選択反射膜、色補償膜、視野角補償膜などに用いることができる。光学異方性体の物性を調整する目的で重合開始剤などの添加物を重合性組成物に添加してもよい。
重合性組成物は、第二成分として液晶組成物を含んでもよい。PS−TN、PS−IPS、PS−FFS、PSA−VA、PSA−OCBなどのモード用の液晶表示素子を目的とする場合、重合性組成物は、化合物(1)を成分Aとして含み、下に示す成分B、C、D、およびEから選択された化合物をさらに含むことが好ましい。成分Bは、化合物(2)〜(4)である。成分Cは化合物(5)である。成分Dは、化合物(6)〜(12)である。成分Eは、化合物(13)〜(15)である。このような重合性組成物を調製するときには、正または負の誘電率異方性、誘電率異方性の大きさなどを考慮して成分B、C、D、およびEを選択することが好ましい。成分を適切に選択した重合性組成物は、高い上限温度、低い下限温度、小さな粘度、適切な(すなわち、大きなまたは小さな)光学異方性、正または負に大きな誘電率異方性、および適切な(すなわち、大きなまたは小さな)弾性定数を有する。
重合性組成物は、液晶組成物に化合物(1)を添加することによって調製される。このような組成物において、化合物(1)、すなわち成分Aの添加量は、液晶組成物に基づいて0.05重量%〜20重量%の範囲である。より好ましい添加量は、0.1重量%〜10重量%の範囲である。さらに好ましい添加量は、0.2重量%〜1重量%の範囲である。化合物(1)とは異なる、その他の重合性化合物の少なくとも1つをさらに添加してもよい。この場合、化合物(1)とその他の重合性化合物の合計の添加量は、上記の範囲内であることが好ましい。その他の重合性化合物を適切に選択することによって、生成する重合体の物性を調整することができる。その他の重合性化合物の例は、先に説明したとおり、アクリレート、メタクリレートなどである。この例には、化合物(M−1)〜(M−12)も含まれる。
成分Bは、右末端にハロゲンまたはフッ素含有基を有する化合物である。成分Bの好ましい例として、化合物(2−1)〜(2−16)、化合物(3−1)〜(3−113)、および化合物(4−1)〜(4−57)を挙げることができる。成分Bの化合物において、R11およびX11の定義は、項11と同一である。
Figure 2018138650
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Figure 2018138650
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成分Bは、誘電率異方性が正であり、熱、光などに対する安定性が非常に優れているので、PS−IPS、PS−FFS、PSA−OCBなどのモード用の組成物を調製する場合に用いられる。成分Bの含有量は、液晶組成物に基づいて1重量%〜99重量%の範囲が適しており、好ましくは10重量%〜97重量%の範囲、より好ましくは40重量%〜95重量%の範囲である。この組成物は、化合物(13)〜(15)(成分E)をさらに添加することにより粘度を調整することができる。成分Bを誘電率異方性が負である組成物に添加する場合、成分Bの含有量は液晶組成物に基づいて30重量%以下が好ましい。成分Bを添加することにより、組成物の弾性定数を調整し、素子の電圧−透過率曲線を調整することが可能となる。
成分Cは、右末端基が−C≡Nまたは−C≡C−C≡Nである化合物(5)である。成分Cの好ましい例として、化合物(5−1)〜(5−64)を挙げることができる。成分Cの化合物において、R12およびX12の定義は、項12と同一である。
Figure 2018138650
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成分Cは、誘電率異方性が正であり、その値が大きいのでPS−TNなどのモード用の組成物を調製する場合に主として用いられる。この成分Cを添加することにより、組成物の誘電率異方性を大きくすることができる。成分Cは、液晶相の温度範囲を広げる、粘度を調整する、または光学異方性を調整する、という効果がある。成分Cは、素子の電圧−透過率曲線の調整にも有用である。
PS−TNなどのモード用の組成物を調製する場合には、成分Cの含有量は、液晶組成物に基づいて1重量%〜99重量%の範囲が適しており、好ましくは10重量%〜97重量%の範囲、より好ましくは40重量%〜95重量%の範囲である。この組成物は、成分Eをさらに添加することにより液晶相の温度範囲、粘度、光学異方性、誘電率異方性などを調整できる。成分Cを誘電率異方性が負である組成物に添加する場合、成分Cの含有量は液晶組成物に基づいて30重量%以下が好ましい。成分Cを添加することにより、組成物の弾性定数を調整し、素子の電圧−透過率曲線を調整することが可能となる。
成分Dは、化合物(6)〜(12)である。これらの化合物は、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンのように、ラテラル位が2つのハロゲンで置換されたベンゼン環を有する。成分Dの好ましい例として、化合物(6−1)〜(6−8)、化合物(7−1)〜(7−17)、化合物(8−1)、化合物(9−1)〜(9−3)、化合物(10−1)〜(10−11)、化合物(11−1)〜(11−3)、および化合物(12−1)〜(12−3)を挙げることができる。成分Dの化合物において、R13、R14およびR15の定義は、前記の項13と同一である。
Figure 2018138650
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成分Dは、誘電率異方性が負の化合物である。成分Dは、PS−IPS、PS−FFS、PSA−VAなどのモード用の組成物を調製する場合に用いられる。成分Dの含有量を増加させると組成物の誘電率異方性が負に大きくなるが、粘度が大きくなる。そこで、素子のしきい値電圧の要求値を満たす限り、含有量は少ないほうが好ましい。したがって、誘電率異方性の絶対値が5程度であることを考慮すると、充分な電圧駆動をさせるには、含有量が40重量%以上であることが好ましい。
成分Dのうち、化合物(6)は2環化合物であるので、主として、粘度の調整、光学異方性の調整、または誘電率異方性の調整の効果がある。化合物(7)および(8)は3環化合物であるので、上限温度を高くする、光学異方性を大きくする、または誘電率異方性を大きくするという効果がある。化合物(9)〜(12)は、誘電率異方性を大きくするという効果がある。
PS−IPS、PS−FFS、PSA−VAなどのモード用の組成物を調製する場合には、成分Dの含有量は、液晶組成物に基づいて、好ましくは40重量%以上であり、より好ましくは50重量%〜95重量%の範囲である。成分Dを添加することにより、組成物の弾性定数を調整し、素子の電圧−透過率曲線を調整することが可能となる。成分Dを誘電率異方性が正である組成物に添加する場合は、成分Dの含有量が液晶組成物に基づいて30重量%以下が好ましい。成分Dを添加することにより、組成物の弾性定数を調整し、素子の電圧−透過率曲線を調整することが可能となる。
成分Eは、2つの末端基がアルキルなどである化合物である。成分Eの好ましい例として、化合物(13−1)〜(13−11)、化合物(14−1)〜(14−19)、および化合物(15−1)〜(15−7)を挙げることができる。成分Eの化合物において、R16およびR17の定義は、項14と同一である。
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成分Eは、誘電率異方性の絶対値が小さいので、中性に近い化合物である。化合物(13)は、主として粘度の調整または光学異方性の調整の効果がある。化合物(14)および(15)は、上限温度を高くすることによってネマチック相の温度範囲を広げる効果、または光学異方性の調整の効果がある。
成分Eの含有量を増加させると組成物の粘度が小さくなるが、誘電率異方性が小さくなる。そこで、素子のしきい値電圧の要求値を満たす限り、含有量は多いほうが好ましい。したがって、PS−IPS、PSA−VAなどのモード用の組成物を調製する場合には、成分Eの含有量は、液晶組成物に基づいて、好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上である。
重合性組成物の調製は、必要な成分を室温よりも高い温度で溶解させるなどの方法により行われる。用途に応じて、この組成物に添加物を添加してよい。添加物の例は、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、消泡剤、重合開始剤、重合禁止剤などである。このような添加物は当業者によく知られており、文献に記載されている。
光学活性化合物は、液晶分子にらせん構造を誘起して必要なねじれ角を与えることによって逆ねじれを防ぐ、という効果を有する。光学活性化合物を添加することによって、らせんピッチを調整することができる。らせんピッチの温度依存性を調整する目的で2つ以上の光学活性化合物を添加してもよい。光学活性化合物の好ましい例として、下記の化合物(Op−1)〜(Op−18)を挙げることができる。化合物(Op−18)において、環Jは1,4−シクロへキシレンまたは1,4−フェニレンであり、R28は炭素数1から10のアルキルである。
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酸化防止剤は、大きな電圧保持率を維持するために有効である。酸化防止剤の好ましい例として、下記の化合物(AO−1)および(AO−2)、IRGANOX 415、IRGANOX 565、IRGANOX 1010、IRGANOX 1035、IRGANOX 3114、およびIRGANOX 1098(商品名:BASF社)を挙げることができる。紫外線吸収剤は、上限温度の低下を防ぐために有効である。紫外線吸収剤の好ましい例は、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾエート誘導体、トリアゾール誘導体などであり、具体例として下記の化合物(AO−3)および(AO−4)、TINUVIN 329、TINUVIN P、TINUVIN 326、TINUVIN 234、TINUVIN 213、TINUVIN 400、TINUVIN 328、TINUVIN 99−2(商品名:BASF社)、および1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)を挙げることができる。立体障害のあるアミンのような光安定剤は、大きな電圧保持率を維持するために好ましい。光安定剤の好ましい例として、下記の化合物(AO−5)および(AO−6)、TINUVIN 144、TINUVIN 765、およびTINUVIN 770DF(商品名:BASF社)を挙げることができる。また、熱安定剤も大きな電圧保持率を維持するために有効であり、好ましい例としてIRGAFOS 168(商品名:BASF社)を挙げることができる。消泡剤は、泡立ちを防ぐために有効である。消泡剤の好ましい例は、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどである。
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化合物(AO−1)において、R29は炭素数1から20のアルキル、炭素数1から20のアルコキシ、−COOR32、または−CHCHCOOR32であり、ここでR32は炭素数1から20のアルキルである。化合物(AO−2)および(AO−5)において、R30は炭素数1から20のアルキルである。化合物(AO−5)において、R31は水素、メチルまたはO(酸素ラジカル)であり、環Kおよび環Lは1,4−シクロへキシレンまたは1,4−フェニレンであり、xは0、1または2である。
4.液晶複合体
化合物(1)は、高い重合反応性、高い転化率および液晶組成物への高い溶解度を有する。化合物(1)と液晶組成物とを含む重合性組成物を重合させることによって液晶複合体が生成する。化合物(1)は、重合によって液晶組成物の中に重合体を生成する。この重合体は、液晶分子にプレチルトを生じさせる効果がある。重合は、重合性組成物が液晶相を示す温度で行うのが好ましい。重合は、熱、光などによって進行する。好ましい反応は光重合である。光重合は、熱重合が併起するのを防ぐために、100℃以下で行うのが好ましい。電場または磁場を印加した状態で重合させてもよい。
化合物(1)の重合反応性および転化率は調整することができる。化合物(1)はラジカル重合に適している。反応温度を最適化することによって、残存する化合物(1)の量を減少させることができる。化合物(1)は、重合開始剤を添加することによって、速やかに重合させることができる。光ラジカル重合開始剤の例は、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)のダロキュアシリーズからTPO、1173および4265であり、イルガキュアシリーズから184、369、500、651、784、819、907、1300、1700、1800、1850、および2959である。
光ラジカル重合開始剤の追加例は、4−メトキシフェニル−2,4−ビス(トリクロロメチル)トリアジン、2−(4−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール、9−フェニルアクリジン、9,10−ベンズフェナジン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン混合物、ヘキサアリールビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾール混合物、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2,4−ジエチルキサントン/p−ジメチルアミノ安息香酸メチル混合物、ベンゾフェノン/メチルトリエタノールアミン混合物である。
重合性組成物に光ラジカル重合開始剤を添加したあと、電場を印加した状態で紫外線を照射することによって重合を行うことができる。しかし、未反応の重合開始剤または重合開始剤の分解生成物は、素子に焼き付きなどの表示不良を引き起こすかもしれない。これを防ぐために重合開始剤を添加しないまま光重合を行ってもよい。照射する光の好ましい波長は150nm〜500nmの範囲である。より好ましい波長は250nm〜450nmの範囲であり、最も好ましい波長は300nm〜400nmの範囲である。
重合性化合物を保管するとき、重合を防止するために重合禁止剤を添加してもよい。重合性化合物は、通常は重合禁止剤を除去しないまま組成物に添加される。重合禁止剤の例は、ヒドロキノン、メチルヒドロキノンのようなヒドロキノン誘導体、4-tert-ブチルカテコール、4-メトキシフェノ−ル、フェノチアジンなどである。
5.液晶表示素子
液晶表示素子における重合体の効果は、次のように解釈される。重合性組成物は、液晶性化合物、重合性化合物などの混合物である。この組成物に電場を印加することによって、液晶分子が電場の方向に配向する。この配向に従って、重合性化合物も配向する。組成物に紫外線を照射して、配向を維持したまま重合性化合物を重合させ、三次元の網目構造を形成させる。電場を除去した場合でも、重合体の配向は維持される。液晶分子は、この重合体の効果によって電場の方向に配向した状態で安定化される。したがって、素子の応答時間が短縮されることになる。
重合性組成物の重合は、表示素子の中で行うのが好ましい。一例は次のとおりである。透明電極と配向膜とを備えた二枚のガラス基板を有する表示素子を用意する。化合物(1)、液晶組成物、添加物などを成分とする重合性組成物を調製する。この組成物を表示素子に注入する。この表示素子に電場を印加しながら紫外線を照射して化合物(1)を重合させる。この重合によって液晶複合体が生成する。この方法によって液晶複合体を有する液晶表示素子を容易に作製することができる。この方法では、配向膜のラビング処理を省略してもよい。なお、電場がない状態で液晶分子を安定化させる方法を採用してもよい。
重合体の添加量が液晶組成物の重量に基づいて0.1重量%から2重量%の範囲であるとき、PSAモードの液晶表示素子が作製される。PSAモードの素子は、AM(active matrix)、PM(passive matrix)のような駆動方式で駆動させることができる。このような素子は、反射型、透過型、半透過型のいずれのタイプにも適用ができる。重合体の添加量を増やすことによって、高分子分散(polymer dispersed)モードの素子も作製することができる。
実施例により本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれらの実施例によっては制限されない。
1.化合物(1)の実施例
化合物(1)は、実施例1などに示した手順により合成した。合成した化合物は、NMR分析などの方法により同定した。化合物の物性は、下記に記載した方法により測定した。
NMR分析
測定装置は、DRX−500(ブルカーバイオスピン(株)社製)を用いた。H−NMRの測定では、試料をCDClなどの重水素化溶媒に溶解させ、測定は、室温で、500MHz、積算回数16回の条件で行った。テトラメチルシランを内部標準として用いた。19F−NMRの測定では、CFClを内部標準として用い、積算回数24回で行った。核磁気共鳴スペクトルの説明において、sはシングレット、dはダブレット、tはトリプレット、qはカルテット、quinはクインテット、sexはセクステット、mはマルチプレット、brはブロードであることを意味する。
HPLC分析
測定装置は、島津製作所製のProminence(LC−20AD;SPD−20A)を用いた。カラムはワイエムシー製のYMC−Pack ODS−A(長さ150mm、内径4.6mm、粒子径5μm)を用いた。溶出液はアセトニトリルと水を適宜混合して用いた。検出器としてはUV検出器、RI検出器、CORONA検出器などを適宜用いた。UV検出器を用いた場合、検出波長は254nmとした。試料はアセトニトリルに溶解して、0.1重量%の溶液となるように調製し、この溶液1μLを試料室に導入した。記録計としては島津製作所製のC−R7Aplusを用いた。
紫外可視分光分析
測定装置は、島津製作所製のPharmaSpec UV−1700用いた。検出波長は190nmから700nmとした。試料はアセトニトリルに溶解して、0.01mmol/Lの溶液となるように調製し、石英セル(光路長1cm)に入れて測定した。
測定試料
相構造および転移温度(透明点、融点、重合開始温度など)を測定するときには、化合物そのものを試料として用いた。ネマチック相の上限温度、粘度、光学異方性、誘電率異方性などの物性を測定するときには、化合物と母液晶との混合物を試料として用いた。
測定方法
物性の測定は下記の方法で行った。これらの多くは、社団法人電子情報技術産業協会(JEITA;Japan Electronics and Information Technology Industries Association)で審議制定されるJEITA規格(JEITA・ED−2521B)に記載された方法、またはこれを修飾した方法であった。測定に用いたTN素子には、薄膜トランジスター(TFT)を取り付けなかった。
(1)相構造
偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレート(メトラー社FP−52型ホットステージ)に試料を置き、3℃/分の速度で加熱しながら相状態とその変化を偏光顕微鏡で観察し、相の種類を特定した。
(2)転移温度(℃)
パーキンエルマー社製の走査熱量計、Diamond DSCシステムまたはエスエスアイ・ナノテクノロジー社製の高感度示差走査熱量計、X−DSC7000を用いて測定した。試料は、3℃/分の速度で昇降温し、試料の相変化に伴う吸熱ピークまたは発熱ピークの開始点を外挿により求め、転移温度を決定した。化合物の融点、重合開始温度もこの装置を使って測定した。化合物が固体からスメクチック相、ネマチック相などの液晶相に転移する温度を「液晶相の下限温度」と略すことがある。化合物が液晶相から液体に転移する温度を「透明点」と略すことがある。
結晶はCと表した。結晶の種類の区別がつく場合は、それぞれをC、Cのように表した。スメクチック相はS、ネマチック相はNと表した。スメクチック相の中で、スメクチックA相、スメクチックB相、スメクチックC相、またはスメクチックF相の区別がつく場合は、それぞれS、S、S、またはSと表した。液体(アイソトロピック)はIと表した。転移温度は、例えば、「C 50.0 N 100.0 I」のように表記した。これは、結晶からネマチック相への転移温度が50.0℃であり、ネマチック相から液体への転移温度が100.0℃であることを示す。
(3)ネマチック相の上限温度(TNIまたはNI;℃)
偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレートに試料を置き、1℃/分の速度で加熱した。試料の一部がネマチック相から等方性液体に変化したときの温度を測定した。ネマチック相の上限温度を「上限温度」と略すことがある。試料が化合物と母液晶との混合物であるときは、TNIの記号で示した。試料が化合物と成分B、C、D、またはEとの混合物であるときは、NIの記号で示した。
(4)ネマチック相の下限温度(T;℃)
ネマチック相を有する試料を0℃、−10℃、−20℃、−30℃、および−40℃のフリーザー中に10日間保管したあと、液晶相を観察した。例えば、試料が−20℃ではネマチック相のままであり、−30℃では結晶またはスメクチック相に変化したとき、Tを≦−20℃と記載した。ネマチック相の下限温度を「下限温度」と略すことがある。
(5)粘度(バルク粘度;η;20℃で測定;mPa・s)
東京計器株式会社製のE型回転粘度計を用いて測定した。
(6)光学異方性(屈折率異方性;25℃で測定;Δn)
測定は、波長589nmの光を用い、接眼鏡に偏光板を取り付けたアッベ屈折計により行なった。主プリズムの表面を一方向にラビングしたあと、試料を主プリズムに滴下した。屈折率(n‖)は偏光の方向がラビングの方向と平行であるときに測定した。屈折率(n⊥)は偏光の方向がラビングの方向と垂直であるときに測定した。光学異方性(Δn)の値は、Δn=n‖−n⊥、の式から計算した。
(7)比抵抗(ρ;25℃で測定;Ωcm)
電極を備えた容器に試料1.0mLを注入した。この容器に直流電圧(10V)を印加し、10秒後の直流電流を測定した。比抵抗は次の式から算出した。(比抵抗)={(電圧)×(容器の電気容量)}/{(直流電流)×(真空の誘電率)}。
(8)電圧保持率(VHR−1;25℃で測定;%)
測定に用いたTN素子はポリイミド配向膜を有し、そして2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)は5μmであった。この素子は試料を入れたあと紫外線で硬化する接着剤で密閉した。この素子にパルス電圧(5Vで60マイクロ秒)を印加して充電した。減衰する電圧を高速電圧計で16.7ミリ秒のあいだ測定し、単位周期における電圧曲線と横軸との間の面積Aを求めた。面積Bは減衰しなかったときの面積であった。電圧保持率は面積Bに対する面積Aの百分率で表した。
(9)電圧保持率(VHR−2;80℃で測定;%)
25℃の代わりに、80℃で測定した以外は、上記と同じ手順で電圧保持率を測定した。得られた結果をVHR−2の記号で示した
誘電率異方性が正の試料と負の試料とでは、物性の測定法が異なることがある。誘電率異方性が正であるときの測定法は、項(10a)〜(14a)に記載する。誘電率異方性が負の場合は、項(10b)〜(14b)に記載する。
(10a)粘度(回転粘度;γ1;25℃で測定;mPa・s)
正の誘電率異方性:測定は、M. Imai et al., Molecular Crystals and Liquid Crystals, Vol. 259, 37 (1995) に記載された方法に従った。ツイスト角が0度であり、そして2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が5μmであるTN素子に試料を入れた。この素子に16Vから19.5Vの範囲で0.5V毎に段階的に印加した。0.2秒の無印加のあと、ただ1つの矩形波(矩形パルス;0.2秒)と無印加(2秒)の条件で印加を繰り返した。この印加によって発生した過渡電流(transient current)のピーク電流(peak current)とピーク時間(peak time)を測定した。これらの測定値とM.Imaiらの論文、40頁の計算式(8)とから回転粘度の値を得た。この計算で必要な誘電率異方性の値は、この回転粘度を測定した素子を用い、下に記載した方法で求めた。
(10b)粘度(回転粘度;γ1;25℃で測定;mPa・s)
負の誘電率異方性:測定は、M. Imai et al., Molecular Crystals and Liquid Crystals, Vol. 259, 37 (1995) に記載された方法に従った。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が20μmのVA素子に試料を入れた。この素子に39ボルト〜50ボルトの範囲で1ボルト毎に段階的に印加した。0.2秒の無印加のあと、ただ1つの矩形波(矩形パルス;0.2秒)と無印加(2秒)の条件で印加を繰り返した。この印加によって発生した過渡電流(transient current)のピーク電流(peak current)とピーク時間(peak time)を測定した。これらの測定値とM.Imaiらの論文、40頁の計算式(8)とから回転粘度の値を得た。この計算に必要な誘電率異方性は、下記の誘電率異方性の項で測定した値を用いた。
(11a)誘電率異方性(Δε;25℃で測定)
正の誘電率異方性:2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が9μmであり、そしてツイスト角が80度であるTN素子に試料を入れた。この素子にサイン波(10V、1kHz)を印加し、2秒後に液晶分子の長軸方向における誘電率(ε‖)を測定した。この素子にサイン波(0.5V、1kHz)を印加し、2秒後に液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を測定した。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥、の式から計算した。
(11b)誘電率異方性(Δε;25℃で測定)
負の誘電率異方性:誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥、の式から計算した。誘電率(ε‖およびε⊥)は次のように測定した。
1)誘電率(ε‖)の測定:よく洗浄したガラス基板にオクタデシルトリエトキシシラン(0.16mL)のエタノール(20mL)溶液を塗布した。ガラス基板をスピンナーで回転させたあと、150℃で1時間加熱した。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が4μmであるVA素子に試料を入れ、この素子を紫外線で硬化する接着剤で密閉した。この素子にサイン波(0.5V、1kHz)を印加し、2秒後に液晶分子の長軸方向における誘電率(ε‖)を測定した。
2)誘電率(ε⊥)の測定:よく洗浄したガラス基板にポリイミド溶液を塗布した。このガラス基板を焼成した後、得られた配向膜にラビング処理をした。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が9μmであり、ツイスト角が80度であるTN素子に試料を入れた。この素子にサイン波(0.5V、1kHz)を印加し、2秒後に液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を測定した。
(12a)弾性定数(K;25℃で測定;pN)
正の誘電率異方性:測定には横河・ヒューレットパッカード株式会社製のHP4284A型LCRメータを用いた。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が20μmである水平配向素子に試料を入れた。この素子に0ボルトから20ボルト電荷を印加し、静電容量および印加電圧を測定した。測定した静電容量(C)と印加電圧(V)の値を「液晶デバイスハンドブックク」(日刊工業新聞社)、75頁にある式(2.98)、式(2.101)を用いてフィッティングし、式(2.99)からK11およびK33の値を得た。次に171頁にある式(3.18)に、先ほど求めたK11およびK33の値を用いてK22を算出した。弾性定数Kは、このようにして求めたK11、K22およびK33の平均値で表した。
(12b)弾性定数(K11およびK33;25℃で測定;pN)
負の誘電率異方性:測定には株式会社東陽テクニカ製のEC−1型弾性定数測定器を用いた。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が20μmである垂直配向素子に試料を入れた。この素子に20ボルトから0ボルト電荷を印加し、静電容量および印加電圧を測定した。静電容量(C)と印加電圧(V)の値を、「液晶デバイスハンドブック」(日刊工業新聞社)、75頁にある式(2.98)、式(2.101)を用いてフィッティングし、式(2.100)から弾性定数の値を得た。
(13a)しきい値電圧(Vth;25℃で測定;V)
正の誘電率異方性:測定には大塚電子株式会社製のLCD5100型輝度計を用いた。光源はハロゲンランプであった。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が0.45/Δn(μm)であり、ツイスト角が80度であるノーマリーホワイトモード(normally white mode)のTN素子に試料を入れた。この素子に印加する電圧(32Hz、矩形波)は0Vから10Vまで0.02Vずつ段階的に増加させた。この際に、素子に垂直方向から光を照射し、素子を透過した光量を測定した。この光量が最大になったときが透過率100%であり、この光量が最小であったときが透過率0%である電圧−透過率曲線を作成した。しきい値電圧は透過率が90%になったときの電圧で表した。
(13b)しきい値電圧(Vth;25℃で測定;V)
負の誘電率異方性:測定には大塚電子株式会社製のLCD5100型輝度計を用いた。光源はハロゲンランプであった。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が4μmであり、ラビング方向がアンチパラレルであるノーマリーブラックモード(normally black mode)のVA素子に試料を入れ、この素子を紫外線で硬化する接着剤を用いて密閉した。この素子に印加する電圧(60Hz、矩形波)は0Vから20Vまで0.02Vずつ段階的に増加させた。この際に、素子に垂直方向から光を照射し、素子を透過した光量を測定した。この光量が最大になったときが透過率100%であり、この光量が最小であったときが透過率0%である電圧−透過率曲線を作成した。しきい値電圧は透過率が10%になったときの電圧で表した。
(14a)応答時間(τ;25℃で測定;ms)
正の誘電率異方性:測定には大塚電子株式会社製のLCD5100型輝度計を用いた。光源はハロゲンランプであった。ローパス・フィルター(Low-pass filter)は5kHzに設定した。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が5.0μmであり、ツイスト角が80度であるノーマリーホワイトモード(normally white mode)のTN素子に試料を入れた。この素子に矩形波(60Hz、5V、0.5秒)を印加した。この際に、素子に垂直方向から光を照射し、素子を透過した光量を測定した。この光量が最大になったときが透過率100%であり、この光量が最小であったときが透過率0%であるとみなした。立ち上がり時間(τr:rise time;ミリ秒)は、透過率が90%から10%に変化するのに要した時間である。立ち下がり時間(τf:fall time;ミリ秒)は透過率10%から90%に変化するのに要した時間である。応答時間は、このようにして求めた立ち上がり時間と立ち下がり時間との和で表した。
(14b)応答時間(τ;25℃で測定;ms)
負の誘電率異方性:測定には大塚電子株式会社製のLCD5100型輝度計を用いた。光源はハロゲンランプであった。ローパス・フィルター(Low-pass filter)は5kHzに設定した。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が3.2μmであり、ラビング方向がアンチパラレルであるノーマリーブラックモード(normally black mode)のPVA素子に試料を入れ、この素子を紫外線で硬化する接着剤を用いて密閉した。この素子にしきい値電圧を若干超える程度の電圧を1分間印加し、次に5.6Vの電圧を印加しながら23.5mW/cmの紫外線を8分間照射した。この素子に矩形波(60Hz、10V、0.5秒)を印加した。この際に、素子に垂直方向から光を照射し、素子を透過した光量を測定した。この光量が最大になったときが透過率100%であり、この光量が最小であったときが透過率0%であるとみなした。応答時間は透過率90%から10%に変化するのに要した時間(立ち下がり時間;fall time;ミリ秒)で表した。
[実施例1]
化合物(No.1)の合成
Figure 2018138650
第1工程
窒素雰囲気下、化合物(T−1)(10.0g、40.3mmol)とテトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)(0.2g、18.4mmol)とを濃臭化水素酸(100ml)に加え、1時間加熱環流した。反応混合物を25℃まで戻し、氷水(100ml)に注ぎ込んだ。亜鉛粉末を加えた後、濾過を行った。ろ液を濃縮し、化合物(T−2)(7.7g、40.3mmol、100.0%)を得た。
第2工程
窒素雰囲気下、メタクリル酸(15.3g、177.2mmol)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)(36.6g、177.2mmol)、およびN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)(4.9g、40.3mmol)をトルエン(200ml)に氷冷下で溶解させた。この溶液に、氷冷下で化合物(T−2)(7.7g、40.3mmol)のトルエン(30ml)溶液を滴下し、25℃で16時間攪拌した。反応終了後、生じた不溶物を濾過し、ろ液をトルエンで抽出し、合わせた有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(容量比、トルエン:酢酸エチル=10:1)で精製した。さらにヘプタンと酢酸エチルとの混合溶媒(容量比、9:1)からの再結晶により精製して、化合物(No.1)(11.8g、25.5mmol、63.2%)を得た。
H−NMR(CDCl;δ ppm):7.84(d,2H),7.48(m,2H),6.50(d,2H),6.35(d,2H),5.88−5.87(m,2H),5.78−5.77(m,2H),2.13(s,6H),2.06(s,6H).
化合物(No.1)の物性は、次の通りであった。融点:160.4℃、重合開始温度:167℃.
[実施例2]
化合物(No.51)の合成
Figure 2018138650
第1工程
窒素雰囲気下、化合物(T−3)(5.0g、27.7mmol)をジオキサン(60ml)に溶解させた。そこへ12M塩酸(90ml)を加えた。25℃で1時間攪拌した後、反応混合物を水(100ml)に注ぎ込んだ。沈殿物を濾過した後、ろ液をジメチルエーテルで抽出した。合わせた有機層を、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(容量比、ヘプタン:酢酸エチル=7:3)で精製して、化合物(T−4)(3.4g、10.6mmol、76.3%)を得た。
第2工程
窒素雰囲気下、化合物(T−4)(3.4g、10.6mmol)をジクロロメタン(35ml)に溶解させた。−60℃に冷却した後、三臭化ホウ素(11.9g、47.7mmol)を−60℃から−50℃の温度範囲で滴下し、さらに1時間攪拌した。反応混合物を25℃に戻した後、さらに16時間攪拌した。その後、反応混合物を水(100ml)に注ぎ込んだ。酢酸エチルで抽出した後、合わせた有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧下で濃縮し、化合物(T−5)(2.8g、10.3mmol、97.2%)を得た。
第3工程
窒素雰囲気下、メタクリル酸(3.9g、45.3mmol)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)(9.4g、45.3mmol)、およびN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)(1.3g、10.3mmol)をトルエン(100ml)に氷冷下で溶解させた。この溶液に、氷冷下で化合物(T−5)(2.8g、10.3mmol)のトルエン(20ml)溶液を滴下し、25℃で16時間攪拌した。反応終了後、生じた不溶物を濾過し、ろ液をトルエンで抽出し、合わせた有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(容量比、トルエン:酢酸エチル=10:1)で精製した。さらにヘプタンと酢酸エチルとの混合溶媒(容量比、9:1)からの再結晶により精製して、化合物(No.51)(3.9g、7.3mmol、70.6%)を得た。
H−NMR(CDCl;δ ppm):7.87(d,1H),7.80(s,1H),7.65(d,1H),7.52−7.49(m,1H),7.46−7.42(m,1H),7.37−7.35(m,1H),7.28−7.24(m,2H),6.32(s,2H),6.28(s,1H),6.08(s,1H),5.75−5.74(m,2H),5.72(m,1H),5.59(m,1H),2.04(s,3H),2.03(s,3H),2.00(s,3H),1.86(s,3H).
化合物(No.51)の物性は、次の通りであった。常温で液体、重合開始温度:248℃.
[実施例3]
化合物(No.151)の合成
Figure 2018138650
第1工程
窒素雰囲気下、化合物(T−6)(5.0g、30.8mmol)、化合物(T−7)(9.0g、33.9mmol)、トリエチルアミン(9.4g、92.5mmol)、ヨウ化銅(0.6g、3.1mmol)、ビストリフェニルホスフィンパラジウムジクロライド(1.1g、1.5mmol)をDMF(60ml)に溶解させた。反応混合物を81℃に加熱し、16時間攪拌した。反応混合物を25℃に戻した後、水(100ml)に注ぎ込んだ。ジクロロメタンで抽出した後、合わせた有機層を、塩化アンモニウム水溶液、水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(容量比、シクロヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製して、化合物(T−8)(7.6g、25.5mmol、82.6%)を得た。
第2工程
窒素雰囲気下、化合物(T−8)(7.6g、25.5mmol)をトルエン(40ml)、IPA(40ml)の混合溶媒に溶解させた。さらにPd/C(0.40g)を加え、水素雰囲気下、水素を吸収しなくなるまで室温で攪拌した。反応終了後、Pd/Cを除去して、さらに溶媒を留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(容量比、シクロヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製して、化合物(T−9)(7.7g、25.4mmol、99.8%)を得た。
第3工程
窒素雰囲気下、ビストリフルオロアセトキシヨードベンゼン(13.1g、30.5mmol)、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体(8.3g、58.4mmol)をジクロロメタン(200ml)に溶解させた。−20℃に冷却した後、化合物(T−9)(7.7g、25.4mmol)のジクロロメタン溶液(50ml)を−20℃から−15℃の温度範囲で滴下し、さらに40分攪拌した。反応混合物を25℃に戻した後、水(200ml)に注ぎ込んだ。ジクロロメタンで抽出した後、合わせた有機層を、水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧下で濃縮し、残渣をヘプタンと酢酸エチルとの混合溶媒(容量比、9:1)からの再結晶により精製して、化合物(T−10)(6.0g、20.0mmol、78.9%)を得た。
第4工程
窒素雰囲気下、化合物(T−10)(6.0g、20.0mmol)をジクロロメタン(60ml)に溶解させた。−60℃に冷却した後、三臭化ホウ素(22.5g、90.0mmol)を−60℃から−50℃の温度範囲で滴下し、さらに1時間攪拌した。反応混合物を25℃に戻した後、さらに16時間攪拌した。その後、反応混合物を水(200ml)に注ぎ込んだ。酢酸エチルで抽出した後、合わせた有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧下で濃縮し、化合物(T−11)(4.8g、19.7mmol、98.5%)を得た。
第5工程
窒素雰囲気下、メタクリル酸(7.5g、86.7mmol)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)(17.9g、86.7mmol)、およびN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)(2.2g、19.7mmol)をトルエン(200ml)に氷冷下で溶解させた。この溶液に、氷冷下で化合物(T−11)(4.8g、19.7mmol)のトルエン(20ml)溶液を滴下し、25℃で16時間攪拌した。反応終了後、生じた不溶物を濾過し、ろ液をトルエンで抽出し、合わせた有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(容量比、トルエン:酢酸エチル=10:1)で精製した。さらにヘプタンと酢酸エチルとの混合溶媒(容量比、9:1)からの再結晶により精製して、化合物(No.151)(6.5g、12.5mmol、63.7%)を得た。
H−NMR(CDCl;δ ppm):8.40(s,2H),7.80(s,2H),7.71(s,2H),6.36(d,4H),5.79−5.77(m,4H),2.07−2.06(m,12H).
化合物(No.151)の物性は、次の通りであった。融点:134.1℃、重合開始温度:148℃.
〔比較例1〕
比較のために、比較化合物(R−1)を合成した。
Figure 2018138650
H−NMR(DMSO−d;δ ppm):7.24(d,4H),6.96(d,4H),6.41(d,2H),6.26(d,2H),1.98(s,6H).
化合物(R−1)の物性は、次の通りであった。融点:150℃、重合開始温度:152℃.
[実施例4]
比較実験1−未反応の重合性化合物
下記の液晶組成物Aに、重合性化合物(No.1)を0.3重量%の割合で添加し、溶解させた。この重合性組成物に75mW/cmの紫外線を200秒照射した(15,000mJ)。紫外線の照射には、HOYA CANDEO OPTRONICS株式会社製の水銀キセノンランプ、EXECURE4000−Dを用いた。得られた液晶複合体に残存する重合性化合物の量をHPLCにより測定した。紫外線を400秒照射(30,000mJ)した結果もあわせて、表1にまとめた。一方、比較化合物(R−2)についても未反応物を同様に測定した。結果を表1にまとめた。
なお、液晶組成物Aの成分は以下の通りであった。
Figure 2018138650


Figure 2018138650
表1から、液晶複合体に残存する未反応物の量が少なかったのは、化合物(No.1)の場合であることが分かる。したがって、本発明の重合性化合物は、従来の化合物に比べて転化率が大きいと結論される。
[実施例5]
実施例1に記載された実験操作と「2.合成法」とを参照することによって、以下に示す化合物(No.1)から化合物(No.199)を合成することが可能である。
Figure 2018138650
Figure 2018138650
Figure 2018138650
Figure 2018138650
Figure 2018138650
Figure 2018138650
Figure 2018138650
Figure 2018138650
Figure 2018138650
Figure 2018138650
Figure 2018138650
Figure 2018138650
Figure 2018138650
Figure 2018138650
Figure 2018138650
Figure 2018138650
Figure 2018138650
2.重合性組成物の実施例
実施例における化合物は、下記の表2の定義に基づいて記号により表した。表2において、1,4−シクロヘキシレンに関する立体配置はトランスである。実施例において記号の後にあるかっこ内の番号は化合物の番号に対応する。(−)の記号はその他の液晶性化合物を意味する。液晶性化合物の含有量(百分率)は、液晶組成物に基づいた重量百分率(重量%)である。最後に、重合性組成物の物性値をまとめた。物性は、先に記載した方法にしたがって測定し、測定値を(外挿することなく)そのまま記載した。
Figure 2018138650
[実施例6]
3−HB−O2 (13−5) 10%
5−HB−CL (2−2) 10%
3−HBB(F,F)−F (3−24) 10%
3−PyB(F)−F (2−15) 10%
5−PyB(F)−F (2−15) 10%
3−PyBB−F (3−80) 10%
4−PyBB−F (3−80) 10%
5−PyBB−F (3−80) 10%
5−HBB(F)B−2 (15−5) 10%
5−HBB(F)B−3 (15−5) 10%
上記組成物に下記化合物(No.1)を0.3重量%の割合で添加した。
Figure 2018138650

NI=100.8℃;Δn=0.192;Δε=8.2;η=41.0mPa・s.
[実施例7]
2−HB−C (5−1) 5%
3−HB−C (5−1) 12%
3−HB−O2 (13−5) 15%
2−BTB−1 (13−10) 3%
3−HHB−F (3−1) 4%
3−HHB−1 (14−1) 8%
3−HHB−O1 (14−1) 5%
3−HHB−3 (14−1) 14%
3−HHEB−F (3−10) 4%
5−HHEB−F (3−10) 4%
2−HHB(F)−F (3−2) 7%
3−HHB(F)−F (3−2) 7%
5−HHB(F)−F (3−2) 7%
3−HHB(F,F)−F (3−3) 5%
上記組成物に下記化合物(No.51)を0.25重量%の割合で添加した。
Figure 2018138650

NI=100.5℃;Δn=0.100;Δε=4.6;η=17.9mPa・s.
[実施例8]
3−HHB(F,F)−F (3−3) 9%
3−H2HB(F,F)−F (3−15) 8%
4−H2HB(F,F)−F (3−15) 8%
5−H2HB(F,F)−F (3−15) 8%
3−HBB(F,F)−F (3−24) 21%
5−HBB(F,F)−F (3−24) 20%
3−H2BB(F,F)−F (3−27) 10%
5−HHBB(F,F)−F (4−6) 3%
5−HHEBB−F (4−17) 2%
3−HH2BB(F,F)−F (4−15) 3%
1O1−HBBH−4 (15−1) 4%
1O1−HBBH−5 (15−1) 4%
上記組成物に下記化合物(No.151)を0.1重量%の割合で添加した。
Figure 2018138650

NI=97.8℃;Δn=0.116;Δε=9.0;η=35.0mPa・s.
[実施例9]
5−HB−CL (2−2) 11%
3−HH−4 (13−1) 8%
3−HHB−1 (14−1) 5%
3−HHB(F,F)−F (3−3) 8%
3−HBB(F,F)−F (3−24) 20%
5−HBB(F,F)−F (3−24) 15%
3−HHEB(F,F)−F (3−12) 10%
4−HHEB(F,F)−F (3−12) 3%
5−HHEB(F,F)−F (3−12) 3%
2−HBEB(F,F)−F (3−39) 3%
3−HBEB(F,F)−F (3−39) 5%
5−HBEB(F,F)−F (3−39) 3%
3−HHBB(F,F)−F (4−6) 6%
上記組成物に下記化合物(No.102)を0.3重量%の割合で添加した。
Figure 2018138650

NI=80.2℃;Δn=0.103;Δε=8.7;η=22.4mPa・s.
[実施例10]
5−HB−CL (2−2) 3%
7−HB(F)−F (2−3) 7%
3−HH−4 (13−1) 9%
3−HH−EMe (13−2) 23%
3−HHEB−F (3−10) 8%
5−HHEB−F (3−10) 8%
3−HHEB(F,F)−F (3−12) 10%
4−HHEB(F,F)−F (3−12) 5%
4−HGB(F,F)−F (3−103) 5%
5−HGB(F,F)−F (3−103) 6%
2−H2GB(F,F)−F (3−106) 4%
3−H2GB(F,F)−F (3−106) 5%
5−GHB(F,F)−F (3−109) 7%
上記組成物に下記化合物(No.1)を0.2重量%の割合で添加した。
Figure 2018138650

NI=79.4℃;Δn=0.064;Δε=5.7;η=19.9mPa・s.
[実施例11]
3−HB−O1 (13−5) 15%
3−HH−4 (13−1) 5%
3−HB(2F,3F)−O2 (6−1) 12%
5−HB(2F,3F)−O2 (6−1) 12%
2−HHB(2F,3F)−1 (7−1) 12%
3−HHB(2F,3F)−1 (7−1) 12%
3−HHB(2F,3F)−O2 (7−1) 13%
5−HHB(2F,3F)−O2 (7−1) 13%
3−HHB−1 (14−1) 6%
上記組成物に下記化合物(No.51)を0.4重量%の割合で添加した。
Figure 2018138650

NI=86.5℃;Δn=0.090;Δε=−3.4;η=35.3mPa・s.
[実施例12]
3−HH−4 (13−1) 8%
3−H2B(2F,3F)−O2 (6−4) 22%
5−H2B(2F,3F)−O2 (6−4) 22%
2−HHB(2F,3CL)−O2 (7−12) 2%
3−HHB(2F,3CL)−O2 (7−12) 3%
4−HHB(2F,3CL)−O2 (7−12) 2%
5−HHB(2F,3CL)−O2 (7−12) 2%
3−HBB(2F,3F)−O2 (7−7) 9%
5−HBB(2F,3F)−O2 (7−7) 9%
V−HHB−1 (14−1) 6%
3−HHB−3 (14−1) 6%
3−HHEBH−3 (15−6) 3%
3−HHEBH−4 (15−6) 3%
3−HHEBH−5 (15−6) 3%
上記組成物に下記化合物(No.151)を0.35重量%の割合で添加した。
Figure 2018138650

NI=91.5℃;Δn=0.100;Δε=−4.1;η=29.2mPa・s.
[実施例13]
2−HH−5 (13−1) 3%
3−HH−4 (13−1) 15%
3−HH−5 (13−1) 4%
3−HB−O2 (13−5) 12%
3−H2B(2F,3F)−O2 (6−4) 15%
5−H2B(2F,3F)−O2 (6−4) 15%
3−HHB(2F,3CL)−O2 (7−12) 5%
2−HBB(2F,3F)−O2 (7−7) 3%
3−HBB(2F,3F)−O2 (7−7) 9%
5−HBB(2F,3F)−O2 (7−7) 9%
3−HHB−1 (14−1) 3%
3−HHB−3 (14−1) 4%
3−HHB−O1 (14−1) 3%
上記組成物に下記化合物(No.102)を0.15重量%の割合で添加した。
Figure 2018138650

NI=75.7℃;Δn=0.093;Δε=−4.1;η=19.2mPa・s.
[実施例14]
2−HH−3 (13−1) 21%
3−HH−4 (13−1) 9%
1−BB−3 (13−8) 9%
3−HB−O2 (13−5) 2%
3−BB(2F,3F)−O2 (6−3) 9%
5−BB(2F,3F)−O2 (6−3) 6%
2−HH1OB(2F,3F)−O2 (7−5) 13%
3−HH1OB(2F,3F)−O2 (7−5) 21%
3−HHB−1 (14−1) 5%
3−HHB−O1 (14−1) 3%
5−B(F)BB−2 (14−6) 2%
上記組成物に下記化合物(No.1)を0.25重量%の割合で添加した。
Figure 2018138650

NI=74.3℃;Δn=0.097;Δε=−3.2;η=15.3mPa・s.
[実施例15]
2−HH−3 (13−1) 16%
7−HB−1 (13−5) 10%
5−HB−O2 (13−5) 8%
3−HB(2F,3F)−O2 (6−1) 12%
5−HB(2F,3F)−O2 (6−1) 16%
3−HHB(2F,3CL)−O2 (7−12) 3%
4−HHB(2F,3CL)−O2 (7−12) 3%
5−HHB(2F,3CL)−O2 (7−12) 2%
3−HH1OCro(7F,8F)−5 (9−3) 5%
5−HBB(F)B−2 (15−5) 10%
5−HBB(F)B−3 (15−5) 10%
3−HDhB(2F,3F)−O2 (7−3) 5%
上記組成物に下記化合物(No.51)を0.3重量%の割合で添加した。
Figure 2018138650

NI=82.0℃;Δn=0.106;Δε=−2.6;η=24.8mPa・s.
[実施例16]
1−BB−3 (13−8) 10%
3−HH−V (13−1) 29%
3−BB(2F,3F)−O2 (6−3) 13%
2−HH1OB(2F,3F)−O2 (7−5) 20%
3−HH1OB(2F,3F)−O2 (7−5) 14%
3−HHB−1 (14−1) 8%
5−B(F)BB−2 (14−8) 6%
上記組成物に下記化合物(No.151)を0.3重量%の割合で添加した。
Figure 2018138650

NI=74.5℃;Δn=0.106;Δε=−3.0;η=14.7mPa・s.
[実施例17]
1V2−BEB(F,F)−C (5−13) 8%
3−HB−C (5−1) 16%
2−BTB−1 (13−10) 10%
5−HH−VFF (13−1) 30%
3−HHB−1 (14−1) 4%
VFF−HHB−1 (14−1) 8%
VFF2−HHB−1 (14−1) 11%
3−H2BTB−2 (14−17) 5%
3−H2BTB−3 (14−17) 4%
3−H2BTB−4 (14−17) 4%
上記組成物に下記化合物(No.1)および(No.102)をそれぞれ0.2重量%の割合で添加した。
Figure 2018138650

Figure 2018138650

NI=80.6℃;Δn=0.131;Δε=7.7;η=12.4mPa・s.
[実施例18]
5−HB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (4−41) 5%
3−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (4−47) 3%
4−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (4−47) 7%
5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (4−47) 3%
3−HH−V (13−1) 41%
3−HH−V1 (13−1) 7%
3−HHEH−5 (14−13) 3%
3−HHB−1 (14−1) 4%
V−HHB−1 (14−1) 5%
V2−BB(F)B−1 (14−6) 5%
1V2−BB−F (2−1) 3%
3−BB(F,F)XB(F,F)−F (3−97) 11%
3−HHBB(F,F)−F (4−6) 3%
上記組成物に下記化合物(No.51)を0.3重量%の割合で添加した。
Figure 2018138650

NI=81.9℃;Δn=0.105;Δε=6.3;η=12.0mPa・s.
[実施例19]
3−GB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (4−57) 5%
3−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (4−47) 3%
4−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (4−47) 7%
5−BB(F)B(F,F)XB(F,F)−F (4−47) 3%
3−HH−V (13−1) 41%
3−HH−V1 (13−1) 7%
3−HHEH−5 (14−13) 3%
3−HHB−1 (14−1) 4%
V−HHB−1 (14−1) 5%
V2−BB(F)B−1 (14−6) 5%
1V2−BB−F (2−1) 3%
3−BB(F,F)XB(F,F)−F (3−97) 6%
3−GB(F,F)XB(F,F)−F (3−113) 5%
3−HHBB(F,F)−F (4−6) 3%
上記組成物に下記化合物(No.151)を0.3重量%の割合で添加した。
Figure 2018138650

NI=81.3℃;Δn=0.103;Δε=7.4;η=12.8mPa・s.
化合物(1)と液晶組成物とを含む重合性組成物を重合させることによって、PSAなどのモードを有する液晶表示素子を作製することができる。この重合性化合物は、光学異方性体の原料としても用いることができる。

Claims (15)

  1. 式(1)で表わされる化合物。
    Figure 2018138650

    式(1)において、a1個のPおよびa2個のPがすべて同一に、式(P−1)で表される基であり、式(P−1)において、Mは、水素、フッ素、−CH、または−CFであり;
    Figure 2018138650

    およびSが独立して、単結合または炭素数1から6のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−または−OCO−、で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CH−CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    環Aが、ナフタレン、アントラセン、またはフェナントレンであり、環Aが、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、またはフェナントレンであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、炭素数1から5のフッ素化されたアルキル、または少なくとも1つの水素が塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルで置き換えられてもよく;
    が、単結合、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CO−CH=CH−、−CH=CH−CO−、−CH=CH−CHO−、−OCH−CH=CH−、−CH=CH−OCH−、または−CHO−CH=CH−であり;
    a1は、2、3、または4であり、
    a2は、0、1、または2であり、
    b1は、0、1、または2であり、
    a1が4であるときa2とb1は独立して0であり、a1が3であるときa2とb1は独立して1であり、a1が2であるときa2は2でありb1は1または2である。
  2. 式(1)において、a1個のPおよびa2個のPがすべて同一に、−OCO−HC=CHまたは−OCO−(CH)C=CHであり;
    およびSが独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CH−、−CHO−、−OCH−、−(CH−、−(CH−O−、−O−(CH−、−CH=CH−、−CH=CH−O−、−O−CH=CH−、−C≡C−、−C≡C−O−、−O−C≡C−、−(CH−、−(CH−O−、−O−(CH−、−(CH−、−(CH−O−、または−O−(CH−であり;
    環Aが、ナフタレン、アントラセン、またはフェナントレンであり、環Aがベンゼンであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、−CH、−CHF、または−CFで置き換えられてもよく;
    が、単結合、−CH=CH−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−CHO−、−OCH−CH=CH−、−CH=CH−OCH−、または−CHO−CH=CH−であり;
    a1は、2または4であり、
    a2は、0または2であり、
    b1は、0、1または2であり、
    a1が4であるときa2とb1は独立して0であり、a1が2であるときa2は2でありb1は1または2である、請求項1に記載の化合物。
  3. 式(1−1)から(1−13)のいずれか1つで表される、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2018138650

    Figure 2018138650

    式(1−1)から(1−13)において、
    、P、P、およびPはすべて同一に、式(P−1)で表される基であり、式(P−1)において、Mは、水素、フッ素、−CH、または−CFであり;
    Figure 2018138650

    、S、S、およびSは独立して、単結合または炭素数1から6のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−または−OCO−、で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CH−CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    およびZは独立して、単結合、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−OCO−C(CH)=CH−、−CO−CH=CH−、−CH=CH−CO−、−CH=CH−CHO−、−OCH−CH=CH−、−CH=CH−OCH−、または−CHO−CH=CH−である。
  4. 式(1−1)から(1−13)において、P、P、P、およびPのすべてが、−OCO−HC=CHまたは−OCO−(CH)C=CHであり;S、S、S、およびSが、単結合であり;ZおよびZが単結合である、請求項3に記載の化合物。
  5. 式(1−14)から(1−22)のいずれか1つで表される請求項1に記載の化合物。
    Figure 2018138650

    式(1−14)から(1−22)において、
    、P、P、およびP10はすべて同一であり、そして式(P−1)で表される基であり、式(P−1)において、Mは、水素、フッ素、−CH、または−CFであり;
    Figure 2018138650

    、S、S、およびS10が独立して、単結合または炭素数1から6のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−または−OCO−、で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CH−CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
  6. 式(1−14)から(1−22)において、P、P、P、およびP10のすべてが、−OCO−HC=CHまたは−OCO−(CH)C=CHであり;S、S、S、およびS10が単結合である、請求項5に記載の化合物。
  7. 式(1−3−1)、(1−14−1)、または(1−19−1)で表される、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2018138650

    式(1−3−1)、(1−14−1)、または(1−19−1)において、MからM12はすべて同一に、水素、フッ素、−CH、または−CFである。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の化合物から得られる重合体。
  9. 請求項8に記載の重合体の群から選択される少なくとも1つを含有する液晶組成物。
  10. 式(2)から(4)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項9に記載の液晶組成物。

    Figure 2018138650
    式(2)から(4)において、
    11は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく;
    11は、フッ素、塩素、−OCF3、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、または−OCFCHFCFであり;
    環B、環Bおよび環Bは独立して、1,4−シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
    11、Z12およびZ13は独立して、単結合、−CHCH−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、または−(CH−であり;
    11およびL12は独立して、水素またはフッ素である。
  11. 式(5)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項9または10に記載の液晶組成物。
    Figure 2018138650

    式(5)において、
    12は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;
    12は−C≡Nまたは−C≡C−C≡Nであり;
    環Cは、1,4−シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
    14は、単結合、−CHCH−、−C≡C−、−COO−、−CFO−、−OCF−、または−CHO−であり;
    13およびL14は独立して水素またはフッ素であり;
    iは、1、2、3または4である。
  12. 式(6)から(12)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項9から11のいずれか1項に記載の液晶組成物。

    Figure 2018138650

    式(6)から(12)において、
    13およびR14は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH2−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    15は、水素、フッ素、炭素数1から10のアルキル、または炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH2−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    11は水素またはメチルであり;
    Xは、−CF−、−O−、または−CHF−であり;
    環D、環D、環Dおよび環Dは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり;
    環Dおよび環Dは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン,テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり;
    15、Z16、Z17、およびZ18は独立して、単結合、−CHCH−、−COO−、−CHO−、−OCF−、または−OCFCHCH−であり;
    15およびL16は独立して、フッ素または塩素であり;
    j、k、m、n、p、q、r、およびsは独立して、0または1であり、k、m、nおよびpの和は、1または2であり、q、r、およびsの和は、0、1、2または3であり、tは、1、2または3である。
  13. 式(13)から(15)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項9から12のいずれか1項に記載の液晶組成物。
    Figure 2018138650

    式(13)から(15)において、
    16およびR17は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルまたはアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH2−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    環E、環E、環E、および環Eは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
    19、Z20およびZ21は独立して、単結合、−CHCH−、−CH=CH−、−C≡C−、または−COO−である。
  14. 重合性化合物、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、消泡剤、重合開始剤、および重合禁止剤の少なくとも1つをさらに含有する、請求項9から13のいずれか1項に記載の液晶組成物。
  15. 請求項9から14のいずれか1項に記載の液晶組成物を含有する液晶表示素子。
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