JP2018133740A - 無線通信装置、位相雑音補正方法、及び無線通信システム - Google Patents

無線通信装置、位相雑音補正方法、及び無線通信システム Download PDF

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Abstract

【課題】位相雑音による通信品質の劣化を効果的に抑制すること。【解決手段】マルチキャリア伝送を行う無線通信装置10が提供される。無線通信装置10は、受信信号yを基に位相雑音の電力スペクトルを測定する測定部11と、測定された電力スペクトルを基に算出される位相雑音の自己相関値に基づいて位相雑音の推定に用いるサンプル点を特定し、特定されたサンプル点について推定される第1の位相雑音を補間して、全てのサンプル点について推定される第2の位相雑音の推定値を計算し、計算された推定値に基づいて受信信号yの位相雑音を補正する演算部12とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信装置、位相雑音補正方法、及び無線通信システムに関する。
近年、無線伝送速度を向上させる方法として広帯域の信号を利用する方法がある。ある周波数を基準とする帯域の無線通信に許容される帯域幅は、その周波数を基準に決められる。また、高い周波数になるほど許容される帯域幅は広くなり、広い帯域幅を利用した高速伝送を実現することができる。例えば、IEEE802.11adやIEEE802.11ayなどの国際標準規格では、高速伝送を実現するために高周波帯域(60GHz帯)の利用が規定されている。
上記のような高周波帯域を利用する場合、局部発振器の周波数ゆらぎによる位相雑音が大きくなる。例えば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式を採用する無線通信システムでは、上記のような位相雑音の影響によりサブキャリア間の直交性が乱れ、サブキャリア同士が干渉するICI(Inter Carrier Interference)が生じうる。ICIが生じると通信品質が劣化する。そのため、上記のような位相雑音を補正する方法が検討されている。
位相雑音を補正する方法として、例えば、OFDMシンボルに含まれるパイロット信号とレプリカ信号とを用いて位相雑音補正係数を推定し、隣接する3つのチャネル等化後の受信サブキャリア信号を合成し、局部発振器位相雑音を補正する方法が提案されている。また、FFT(Fast Fourier Transform)を実施する前に複素ベースバンド信号から位相変動を検出して位相雑音を抑圧する方法が提案されている。また、各サブキャリアの位相誤差情報及び振幅歪情報を用いて位相誤差情報を生成し、この位相誤差情報に基づいて伝搬路歪補正係数を修正し、その伝搬路歪補正係数を用いて位相雑音を補正する方法が提案されている。
また、FFTにより周波数領域に変換された信号から受信信号レプリカを生成し、受信信号と受信信号レプリカの平均二乗誤差が最小になるように位相雑音成分の推定及び補正を実施する方法が提案されている。また、受信信号及び時間領域の受信信号レプリカを用いた収束アルゴリズム(LMS(Least Mean Square)、RLS(Recursive Least Square)など)により位相雑音成分の推定及び補正を実施する方法が提案されている。
特開2016-092454号公報 特開平11-220451号公報 特開2000-286819号公報
Songping Wu and Yeheskel Bar-Ness, "Computationally Efficient Phase Noise Cancellation Technique in OFDM Systems with Phase Noise", ISSSTA2004, Sydney, Australia, 30 Aug. - 2 Sep. 2004. Satoshi Suyama, Hiroshi Suzuki, Kazuhiko Fukawa and Jungo Izumi, "Iterative Receiver Employing Phase Noise Compensation and Channel Estimation for Millimeter-Wave OFDM Systems", IEEE JOURNAL ON SELECTED AREAS IN COMMUNICATIONS, VOL. 27, NO. 8, OCTOBER 2009.
上記の提案方法では受信信号の全てのサンプル点からサンプリングされる電力値を用いて位相雑音成分の推定及び補正が実施される。しかし、サンプル点の中には位相雑音の推定精度が低くなるサンプル点が含まれうる。このようなサンプル点における位相雑音成分の推定結果を利用して位相雑音を補正すると位相雑音が十分に補正されず、通信品質の劣化を抑制する効果が小さくなるリスクがある。
1つの側面によれば、本発明の目的は、位相雑音による通信品質の劣化を効果的に抑制することができる無線通信装置、位相雑音補正方法、及び無線通信システムを提供することにある。
一態様によれば、マルチキャリア伝送を行う無線通信装置において、受信信号を基に位相雑音の電力スペクトルを測定する測定部と、測定された電力スペクトルを基に算出される位相雑音の自己相関値に基づいて位相雑音の推定に用いるサンプル点を特定し、特定されたサンプル点について推定される第1の位相雑音を補間して、全てのサンプル点について推定される第2の位相雑音の推定値を計算し、計算された推定値に基づいて受信信号の位相雑音を補正する演算部とを有する、無線通信装置が提供される。
位相雑音による通信品質の劣化を効果的に抑制することができる。
第1実施形態に係る無線通信システムの一例を示した図である。 第2実施形態に係る無線通信システムの一例を示した図である。 第2実施形態に係る無線通信装置が有するハードウェアの一例を示した図である。 第2実施形態に係る無線通信装置が有する機能の一例を示したブロックである。 第2実施形態に係る無線通信装置による位相雑音補正の処理の流れを示したフロー図である。 第2実施形態の一変形例に係る無線通信装置が有する機能の一例を示したブロックである。 第2実施形態の一変形例に係る閾値計算の処理の流れを示したフロー図である。 位相雑音PSDの一例を示した図である。 位相雑音の自己相関値の一例を示した図である。 平均BLER特性の比較結果を示した図である。 平均BLER特性の比較結果(繰り返し処理の効果)を示した図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本明細書及び図面において実質的に同一の機能を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する場合がある。
<1.第1実施形態>
図1を参照しながら、第1実施形態について説明する。第1実施形態は、高周波帯域を利用してマルチキャリア伝送を実施する無線通信システムに関する。図1は、第1実施形態に係る無線通信システムの一例を示した図である。なお、図1に示した無線通信システム5は、第1実施形態に係る無線通信システムの一例である。
図1に示すように、無線通信システム5は、無線通信装置10、20を有する。以下では、説明の都合上、無線通信装置20から無線通信装置10へOFDM信号(図1(A)を参照)を送信する場合を例に挙げて説明を進める。
無線通信装置10は、測定部11及び演算部12を有する。なお、無線通信装置10には、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリなどのメモリ(非図示)が搭載されていてもよい。
測定部11は、アンテナを介して受信される信号(受信信号y)を基に位相雑音の電力スペクトルを測定する。図1の例では、測定部11が、受信信号yに含まれる既知のプリアンブル(Preamble)信号を用いて位相雑音PSD(Power Spectral Density)を測定している(図1(B)を参照)。測定部11の機能は、例えば、PLL(Phase Locked Loop)(周波数)シンセサイザにより実現できる。
演算部12は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのプロセッサである。演算部12は、上記のメモリに格納されたプログラムに従って動作してもよい。
演算部12は、測定部11により測定された位相雑音の電力スペクトルを基に位相雑音の自己相関値を計算する。そして、演算部12は、位相雑音の自己相関値に基づいて位相雑音の推定に用いるサンプル点を特定する。
例えば、演算部12は、位相雑音PSDに対するIFFT(Inverse FFT)を実施することで自己相関値の時間変化(図1(C)を参照)を得る。また、演算部12は、自己相関値の時間変化から、自己相関値が所定値(図1の例では0.9)以上となる時間Tを特定し、特定された時間Tに基づいて電力閾値Thを計算する。
例えば、演算部12は、受信信号yのレプリカ信号(受信信号レプリカ)y0(t)を生成し、電力閾値Thを変えながら、時間T内にレプリカ信号y0(t)の電力値|y0(t)|が電力閾値Th以上となるサンプル点(図1(D)を参照)の出現確率を計算する。また、演算部12は、計算された出現確率が所定確率(例えば、99%)以上となる電力閾値Thを特定する。また、演算部12は、レプリカ信号y0(t)の電力値|y0(t)|が電力閾値Th以上となるサンプル点を特定する。
演算部12は、特定されたサンプル点について位相雑音(第1の位相雑音)を推定する。また、演算部12は、推定された第1の位相雑音を補間して、全てのサンプル点について推定される第2の位相雑音の推定値を計算する。また、演算部12は、計算された推定値に基づいて受信信号yの位相雑音を補正する。
あるサンプル点(時刻tsのサンプル点)における位相雑音の推定値は、受信信号y(ts)及びレプリカ信号y0(ts)に基づいて計算できる。また、時刻tsの前後におけるサンプル点の受信信号{y(ts−L),…,y(ts+L)}及びレプリカ信号{y0(ts−L),…,y0(ts+L)}を推定に用いてもよい。この場合、時刻tsにおける位相雑音の推定精度を高めることができる。但し、Lは、予め設定されている。
電力閾値Thを用いて特定された各サンプル点については上記の方法で位相雑音の推定値(第1の位相雑音の推定値)が得られる。残りのサンプル点については、例えば、演算部12が、上記の方法で得られている位相雑音の推定値(第1の位相雑音の推定値)を用いた線形補間を実施することで位相雑音の推定値を得る。そして、演算部12は、特定されたサンプル点についての推定値及び残りのサンプル点についての推定値を用いて受信信号yに含まれる位相雑音を補正する。
上記の方法を適用することで、雑音電力より電力値が十分に大きいサンプル点を用いて位相雑音を推定することが可能になり、位相雑音の推定精度が向上する。また、位相雑音の推定精度が上がることで位相雑音が効果的に補正され、通信品質の向上に寄与する。
なお、上述した第1実施形態の方法とは異なり、全てのサンプル点を用いて周波数領域で位相雑音を推定する方法(比較例#1)の場合、FFTサイズの逆行列演算が実施されるために演算量が大きくなる。また、演算量を削減する工夫を施しても、比較例#1の場合には雑音電力より電力値が小さいサンプル点を位相雑音の推定に用いてしまうリスクがあり、上述した第1実施形態の方法に比べると通信品質が劣ることがある。
また、収束アルゴリズムを用いて時間領域で位相雑音を推定する方法(比較例#2)の場合、上述した第1実施形態の方法とは異なり、収束アルゴリズムの演算に時間がかかる。また、上記の比較例#1と同様に、雑音電力より電力値が小さいサンプル点を位相雑音の推定に用いてしまうリスクがあり、上述した第1実施形態の方法に比べると通信品質が劣ることがある。つまり、上述した第1実施形態の方法を適用することにより、演算量の削減及び通信品質の向上が期待できる。
以上、第1実施形態について説明した。
<2.第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、高周波帯域(ミリ波帯)を利用してマルチキャリア伝送を実施する無線通信システムに関する。
(システム)
図2を参照しながら、無線通信システム50について説明する。図2は、第2実施形態に係る無線通信システムの一例を示した図である。なお、図2に示した無線通信システム50は、第2実施形態に係る無線通信システムの一例である。
図2に示すように、無線通信システム50は、無線通信装置100、200を有する。無線通信装置100、200は、例えば、携帯電話、スマートフォン、PC(Personal Computer)などのユーザ端末、或いは、中継局や基地局などの通信装置などである。
以下では、説明の都合上、無線通信装置200が通信装置、無線通信装置100がユーザ端末の場合を想定し、無線通信装置200から無線通信装置100にOFDM信号が送信される状況を例に挙げて説明を進める。但し、無線通信装置200がユーザ端末、無線通信装置100が通信装置の場合や、無線通信装置100、200の双方がユーザ端末や通信装置の場合などに対しても後述する第2実施形態の技術を適用可能である。
無線通信装置200は、ミリ波帯(例えば、60GHz帯など)を利用してOFDM信号を送信する。無線通信装置100は、無線通信装置200から送信されるOFDM信号を受信する。以下、無線通信装置200が受信したOFDM信号を受信信号y(t)と表記し、OFDM信号に含まれるサブキャリア成分をサブキャリア信号と呼ぶ場合がある。後述するように、無線通信装置100は、連続波(CW:Continuous Wave)の周波数ゆらぎによる位相雑音を精度良く推定し、推定した位相雑音を補正する機能を有する。
(ハードウェア)
無線通信装置100は、図3に示すようなハードウェアを有する。図3は、第2実施形態に係る無線通信装置が有するハードウェアの一例を示した図である。なお、無線通信装置200も図3に例示した無線通信装置100と同じハードウェアを有するため、無線通信装置200のハードウェアについては説明を省略する。
図3に示すように、無線通信装置100は、アンテナ101、アンプ102、110、乗算器103、109、発振器104を有する。また、無線通信装置100は、A/D(Analog to Digital)変換器105、プロセッサ106、メモリ107、及びD/A(Digital to Analog)変換器108を有する。
アンテナ101は、RF(Radio Frequency)信号を電波として周囲に向けて送信し、RF信号を電波として受信する送受信アンテナである。アンプ102は、アンテナ101を介して受信されるRF信号を増幅させる増幅器である。発振器104は、連続波(交流信号)を発信させる局部発振器である。発振器104から出力される連続波と、アンプ102から出力される増幅後のRF信号とは乗算器103に入力され、乗算器103によりBB(Base-Band)信号に変換される。
A/D変換器105は、乗算器103から出力されるアナログ領域のBB信号(アナログBB信号)をデジタル領域のBB信号(デジタルBB信号)に変換する。プロセッサ106は、デジタルBB信号に対する処理を実行する。また、プロセッサ106は、無線通信装置100の動作を制御する。プロセッサ106は、例えば、CPU、DSP、ASIC、FPGAなどである。
メモリ107は、プロセッサ106が処理を実行する際などに用いるデータを一時的又は永続的に格納するための記憶装置である。メモリ107は、例えば、RAM、ROM(Read Only Memory)、HDD、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリなどである。D/A変換器108は、プロセッサ106から出力されるデジタルBB信号をアナログBB信号に変換する。
D/A変換器108から出力されるアナログBB信号と発振器104から出力される連続波とは乗算器109に入力され、乗算器109によりRF信号に変換される。アンプ110は、乗算器109から出力されるRF信号を増幅させる増幅器である。アンプ110から出力されるRF信号は、アンテナ101を介して送信される。
なお、図3に示したハードウェアは一例であり、アンテナ101の本数や形状、プロセッサ106の数などを変更することが可能である。また、無線通信装置100を受信装置として利用する場合、D/A変換器108、乗算器109、アンプ110を省略できる。このような変形も当然に第2実施形態の技術的範囲に属する。
(機能ブロック)
図4を参照しながら、無線通信装置100の機能について説明する。図4は、第2実施形態に係る無線通信装置が有する機能の一例を示したブロックである。
図4に示すように、無線通信装置100は、アンテナ101に接続されるRF部131、RF部131に接続されるA/D変換器105(ADC:Analog to Digital Converter)、及びA/D変換器105に接続される同期部132を有する。
また、無線通信装置100は、CP(Cyclic Prefix)除去部133、FFT部134、チャネル推定部135、及びチャネル等化部136を有する。また、無線通信装置100は、CPE(Common Phase Error)推定部137、CPE補正部138、復調部139、復号部140、及びCRC(Cyclic Redundancy Check)部141を有する。さらに、無線通信装置100は、レプリカ生成部142、サンプル決定部143、位相雑音推定部144、補間部145、及び位相雑音補正部146を有する。
なお、RF部131の機能は、例えば、上述したアンプ102、乗算器103、発振器104により実現されうる。CP除去部133、FFT部134、チャネル推定部135、チャネル等化部136、CPE推定部137、CPE補正部138、復調部139、復号部140、CRC部141の機能は、プロセッサ106及びメモリ107により実現されうる。また、レプリカ生成部142、サンプル決定部143、位相雑音推定部144、補間部145、及び位相雑音補正部146の機能は、プロセッサ106及びメモリ107により実現されうる。
アンテナ101により受信されるOFDM信号(RF信号)は、RF部131に入力される。RF部131は、アンテナ101から入力されるOFDM信号をアナログBB信号に変換する。A/D変換器105は、RF部131から出力されるアナログBB信号をデジタルBB信号に変換する。同期部132は、A/D変換器105から出力されるデジタルBB信号の同期をとる。CP除去部133は、同期部132から出力されるデジタルBB信号からCPを除去する。
FFT部134は、FFTにより、CP除去部133から出力される時間領域のデジタルBB信号(時間領域の受信信号y(t))を周波数領域のデジタルBB信号(周波数領域の受信信号Y(k))に変換する。
時間領域の受信信号y(t)は、下記の式(1)で与えられる。下記の式(1)において、s(t)は、無線通信装置200から送信されるOFDM信号を表す。hlは、l番目のパスにおけるチャネルのインパルス応答を表す。τlは、l番目のパスにおける遅延時間を表す。n(t)は時刻tにおける雑音成分を表す。θtは、時刻tの位相雑音成分を表す。
無線通信装置200から送信されるOFDM信号s(t)は、下記の式(2)で与えられる。下記の式(2)において、S(k)はk番目のサブキャリア信号を表す。NはFFTポイント数(FFTに用いるサンプル点の数)を表す。jは虚数単位である。
Figure 2018133740
周波数領域の受信信号Y(k)は、上記の式(1)で与えられる時間領域の受信信号y(t)のFFTにより、下記の式(3)で与えられる。上記の式(1)及び式(2)を用いて式を展開すると、Y(k)は、下記の式(3)の右辺最下段に示すような形で表現される。
Figure 2018133740
上記の式(3)において、H(k)は、下記の式(4)で与えられる。Π(k)は、下記の式(5)で与えられる。Ψ(k−k0)は、下記の式(6)で与えられる。時刻tの位相雑音成分を表すθtは、下記の式(6)で与えられるΨ(k−k0)に含まれる。Ψ(k−k0)(k≠k0)は、位相雑音成分θtにより生じるサブキャリア信号間の干渉を表している。
Figure 2018133740
上記の式(3)を参照すると、右辺最下段の第2項にΨ(k−k0)(k≠k0)が含まれていることから、位相雑音に起因する干渉の存在が分かる。この位相雑音を抑制するように補正を行うことでICIを低減し、通信品質を改善することができる。
チャネル推定部135は、デジタルBB信号に含まれる既知信号(プリアンブル)を用いて、無線通信装置100、200のアンテナ間における伝送路チャネルのチャネル推定(減衰量及び位相回転量の計算)を実施する。チャネル等化部136は、チャネル推定部135から出力されるチャネル推定値を用いてチャネル等化の処理(伝送路ひずみを補正する処理)を実行する。
チャネル等化後の受信信号Y0(k)は、下記の式(7)で与えられる。下記の式(7)において、H0(k)は、k番目のサブキャリア信号のチャネル推定値を表す。
Figure 2018133740
CPE推定部137は、デジタルBB信号の各シンボルに挿入されているパイロット信号を用いて各シンボルのCPEを推定する。CPEは、位相雑音により搬送波に生じる位相変化であり、各サブキャリア信号に共通して生じる位相エラーである。CPE補正部138は、CPE推定部137から出力されるCPE推定値を用いて各シンボルのCPEを補正する。
CPE補正後の受信信号Y1(k)は、下記の式(8)で与えられる。Ψ(0)は、位相雑音の影響で全てのサブキャリア信号に共通して乗算される位相回転を表し、下記の式(9)で与えられる。下記の式(8)に含まれるΨ0(0)は、Ψ(0)の推定値を表し、下記の式(10)で与えられる。
Ψ0(0)の推定は、複数のサブキャリアで送受信される既知信号を利用し、下記の式(10)に基づいて実施される。下記の式(10)において、Kpは、既知信号の送信に利用されるサブキャリアの番号の集合を表す。Sp(k)は、k番目のサブキャリアで送信される既知信号を表す。Npは、既知信号の送信に利用されるサブキャリアの個数を表す。
Figure 2018133740
復調部139は、CPE補正部138から出力されるCPE補正後の受信信号Y1(k)に基づいて各サブキャリア信号の復調処理(In-phase/Quadrature-phase成分の抽出処理)を実行する。復号部140は、復調部139の出力を用いて復号処理(データビットの判定及び誤り訂正の処理)を実行する。CRC部141は、CRC符号を用いて、復号部140から出力されるデータビットの誤り検出を実施する。誤りがない場合、CRC部141は、そのデータビットを送信データの受信結果として出力する。
誤りがある場合、レプリカ生成部142は、復号部140から出力されるデータビットに送信側と同じ符号化処理及び変調処理を施してレプリカ信号(送信信号レプリカ)を生成する。また、レプリカ生成部142は、チャネル推定部135から出力されるチャネル推定値を用いて送信信号レプリカから周波数領域の受信信号Y(k)のレプリカ信号(周波数領域の受信信号レプリカ)を生成する。
また、レプリカ生成部142は、IFFTにより、周波数領域の受信信号レプリカから時間領域の受信信号y(t)のレプリカ信号(時間領域の受信信号レプリカy0(t))を生成する。時間領域の受信信号レプリカy0(t)は、下記の式(11)で与えられる。下記の式(11)において、S0(k)は、送信信号レプリカを表す。
Figure 2018133740
サンプル決定部143は、レプリカ生成部142から出力される受信信号レプリカy0(t)から所定の間隔でサンプリングされるサンプル点の電力値Pと、予め設定されている電力閾値ThPとを比較する。例えば、時刻tsのサンプル点における電力値P(ts)は、|y0(ts)|2で与えられる。そして、サンプル決定部143は、電力値Pが閾値ThP以上となるサンプル点を選択する。なお、雑音電力より電力値が十分に大きいサンプル点が選択されるように電力閾値ThPが設定される。
位相雑音推定部144は、サンプル決定部143から出力されるサンプル点を用いて位相雑音の推定値を計算する。選択されたサンプル点の時刻tsにおける位相雑音の推定値θts (n)は、下記の式(12)で与えられる。位相雑音推定部144は、選択されたサンプル点における受信信号y(ts)及び受信信号レプリカy0(ts)を用いて、下記の式(12)により位相雑音の推定値θts (n)を計算する。
Figure 2018133740
補間部145は、選択されたサンプル点における位相雑音の推定値を用いて、補間処理(例えば、線形補間)により、選択されたサンプル点以外のサンプル点における位相雑音の推定値を計算する。位相雑音補正部146は、位相雑音推定部144から出力される位相雑音の推定値及び補間部145から出力される位相雑音の推定値に基づいて、受信信号y(t)に含まれる位相雑音を補正する。つまり、位相雑音補正部146は、全てのサンプル点における位相雑音の推定値を用いて、受信信号y(t)に含まれる位相雑音が抑制されるように位相雑音の補正処理を実行する。
上記のように、雑音電力よりも電力値が十分に大きいサンプル点を選択して位相雑音を推定し、その推定結果を基に補間処理により全てのサンプル点における位相雑音を推定することで、位相雑音の推定精度が向上する。その結果、位相雑音をより正しく補正することが可能になり、通信品質の向上に寄与する。なお、上記の処理は繰り返し実行されてもよい。例えば、データビットの誤りがなくなるまで上記の処理が繰り返し実行される。
(処理フロー)
次に、図5を参照しながら、無線通信装置100による位相雑音補正の処理の流れについて説明する。図5は、第2実施形態に係る無線通信装置による位相雑音補正の処理の流れを示したフロー図である。なお、図中では、送信信号レプリカ及び受信信号レプリカを単にレプリカ信号と表記する場合がある。
(S101)アンテナ101で受信されるOFDM信号がダウンコンバージョンされてアナログBB信号に変換され、A/D変換によりデジタルBB信号に変換され、CP除去、FFT、CPE補正、及び復調などの処理が実行されて復号部140に入力される。復号部140は、入力される複素シンボルからデータビットを判定し、データビットの誤り訂正を実施してCRC部141に入力する。CRC部141によりデータビットに誤りがないと判定された場合には図5に示した一連の処理は終了し、誤りがある場合には処理がS102へと進む。
(S102)レプリカ生成部142は、復号部140から出力されるデータビットに送信側と同じ符号化処理及び変調処理を施して送信信号レプリカを生成する。また、レプリカ生成部142は、チャネル推定部135から出力されるチャネル推定値を用いて送信信号レプリカから周波数領域の周波数領域の受信信号レプリカを生成する。また、レプリカ生成部142は、IFFTにより、周波数領域の受信信号レプリカから時間領域の受信信号レプリカy0(t)を生成する(上記の式(11)を参照)。
(S103)サンプル決定部143は、レプリカ生成部142から出力される受信信号レプリカy0(t)から所定の間隔でサンプリングされるサンプル点の電力値Pと、予め設定されている電力閾値ThPとを比較する。そして、サンプル決定部143は、電力値Pが閾値ThP以上となるサンプル点(選択サンプル点)を選択する。なお、雑音電力より電力値が十分に大きいサンプル点が選択されるように電力閾値ThPが設定される。
(S104)位相雑音推定部144は、サンプル決定部143から出力される選択サンプル点を用いて位相雑音の推定値を計算する(上記の式(12)を参照)。
(S105)補間部145は、選択サンプル点における位相雑音の推定値を用いて、補間処理(例えば、線形補間)により、選択サンプル点以外のサンプル点における位相雑音の推定値を計算する。
(S106)位相雑音補正部146は、位相雑音推定部144から出力される位相雑音の推定値及び補間部145から出力される位相雑音の推定値に基づいて、受信信号y(t)に含まれる位相雑音を補正する。つまり、位相雑音補正部146は、全てのサンプル点における位相雑音の推定値を用いて、受信信号y(t)に含まれる位相雑音が抑制されるように位相雑音の補正処理を実行する。
(S107)同期部132から出力されるデジタルBB信号に対する処理と同様に、位相雑音補正部146により位相雑音が補正された受信信号に対し、復調・復号などの処理が実行されて複素シンボルからデータビットが復元される。
(S108)CRC部141は、復元されたデータビットの誤り検出を実施し、位相雑音補正を終了するか否かを判定する。誤りが検出された場合、位相雑音補正の処理を終了せず、処理はS102へと進む。一方、誤りが検出されない場合、図5に示した一連の処理は終了する。
(変形例:機能ブロック)
ここで、図6を参照しながら、第2実施形態の一変形例について説明する。図6は、第2実施形態の一変形例に係る無線通信装置が有する機能の一例を示したブロックである。
上記の説明では、電力閾値ThPを予め設定していたが、以下で説明する変形例では、位相雑音の自己相関値に基づいて電力閾値ThPが決定される。また、上記の説明では各サンプル点における受信信号y(ts)及び受信信号レプリカy0(ts)のレベル値に基づいて位相雑音が推定されていた。一方、この変形例では、あるサンプル点における位相雑音を推定する際に、そのサンプル点の前後にあるサンプル点が利用される。
上記のような変形を加えるため、無線通信装置100には、図6に示すように、位相雑音PSD測定部201、自己相関計算部202、及び電力閾値計算部203が追加される。また、サンプル決定部143、位相雑音推定部144の機能が一部変形される。一方、CP除去部133、FFT部134、チャネル推定部135、チャネル等化部136、CPE推定部137、CPE補正部138、復調部139、復号部140、CRC部141、レプリカ生成部142、補間部145、及び位相雑音補正部146の機能は変形されないため、これらの要素についての詳細な説明は省略する。
位相雑音PSD測定部201は、受信信号から既知信号(プリアンブルなど)を抽出し、その受信信号に含まれる位相雑音の電力スペクトル密度(PSD;図8を参照)を計算する。位相雑音PSD測定部201の機能は、例えば、入力信号のPSDを出力するPLLシンセサイザ(又はPLL周波数シンセサイザ)を用いて実現されうる。自己相関計算部202は、位相雑音PSD測定部201から出力される位相雑音のPSDに対してIFFTを施すことで位相雑音の自己相関値(図9を参照)を計算する。
電力閾値計算部203は、自己相関計算部202から出力される自己相関値のデータを参照し、自己相関値が所定の相関閾値(例えば、0.9)以上になる時間Tを計算する。また、電力閾値計算部203は、OFDM信号の統計的性質に基づいて、時間T内に電力閾値ThP以上となるサンプル点が所定の確率閾値(例えば、99%)以上の確率で出現する電力閾値ThPを特定する。
例えば、電力閾値計算部203は、電力閾値ThPの候補となるパラメータを変えながら、既知信号から時間Tの幅で取得されるサンプル点の集合について上記の確率を計算し、上記の確率が確率閾値以上となるパラメータを特定する。そして、電力閾値計算部203は、特定されたパラメータを電力閾値ThPとして出力する。なお、電力閾値ThPの候補となるパラメータが予め複数設定されていてもよい。
サンプル決定部143は、電力閾値計算部203から出力される電力閾値ThPと、レプリカ生成部142から出力される受信信号レプリカy0(t)から所定の間隔でサンプリングされるサンプル点の電力値Pとを比較する。そして、サンプル決定部143は、電力値Pが閾値ThP以上となるサンプル点(選択サンプル点)を選択する。
また、サンプル決定部143は、選択サンプル点の前後にあるL個のサンプル点(近傍サンプル点)を選択する。近傍サンプル点として選択されるサンプル点の個数Lは、例えば、BLER(Block Error Rate)特性などが良好になる値に予め設定される。
位相雑音推定部144は、サンプル決定部143から出力される選択サンプル点と、各選択サンプル点に対応する近傍サンプル点とに基づいて位相雑音の推定値を計算する。例えば、時刻tsの選択サンプル点における位相雑音の推定値θts (n)は、下記の式(13)及び式(14)で与えられる。
下記の式(13)において、v(ts)は、下記の式(14)に示すように、選択サンプル点の時刻ts及び近傍サンプル点の時刻{ts−L,…,ts−1,ts+1,…,ts+L}における受信信号y(t)のレベル値を要素とするベクトルである。また、v0(ts)は、選択サンプル点の時刻ts及び近傍サンプル点の時刻{ts−L,…,ts−1,ts+1,…,ts+L}における受信信号レプリカy0(t)のレベル値を要素とするベクトルである。下記の式(14)において、上付きのTは転置を表す。
Figure 2018133740
上記のように、位相雑音の自己相関値に基づいて時間Tを決定し、時間Tに基づいてサンプル点を選択することで、位相雑音の変化が小さい範囲のサンプル点を選択することができる。そのため、選択サンプル点以外のサンプル点における位相雑音を線形補間により推定することによって推定精度が劣化するリスクを低減することができる。また、選択サンプル点の前後にある近傍サンプル点を利用することで、位相雑音の推定精度を高めることができる。
(変形例:処理フロー)
図7を参照しながら、電力閾値ThPを計算する処理の流れについて説明する。図7は、第2実施形態の一変形例に係る閾値計算の処理の流れを示したフロー図である。なお、説明の中で図8及び図9を参照する場合がある。図8は、位相雑音PSDの一例を示した図である。図9は、位相雑音の自己相関値の一例を示した図である。
(S111)位相雑音PSD測定部201は、受信信号から既知信号(プリアンブルなど)を抽出する。
(S112)位相雑音PSD測定部201は、既知信号を基に位相雑音PSD(図8を参照)を計算する。位相雑音PSD測定部201の機能は、例えば、入力信号のPSDを出力するPLLシンセサイザ(又はPLL周波数シンセサイザ)を用いて実現されうる。
(S113)自己相関計算部202は、位相雑音PSD測定部201から出力される位相雑音PSDに対してIFFTを施すことで位相雑音の自己相関値(図9を参照)を計算する。
(S114)電力閾値計算部203は、自己相関計算部202から出力される自己相関値のデータを参照し、自己相関値が所定の相関閾値(例えば、0.9)以上になる時間Tを検出する。
(S115)電力閾値計算部203は、時間T内に電力閾値ThP以上となるサンプル点の出現確率を求め、そのようなサンプル点が所定の確率閾値(例えば、99%)以上の確率で出現する電力閾値ThPを特定する。S115の処理が完了すると、図7に示した一連の処理は終了する。
(シミュレーション結果)
ここで、図10及び図11を参照しながら、上述した第2実施形態に係る位相雑音の補正を適用した場合の効果を示すシミュレーション結果について述べる。図10は、平均BLER特性の比較結果を示した図である。図11は、平均BLER特性の比較結果(繰り返し処理の効果)を示した図である。
シミュレーションは、搬送波周波数を60GHz、サンプリングレートを600MHz、FFT/IFFTサイズ(N)を1024、同期は理想、Carrier Frequency Offset(CFO)を0とする条件で実施した。また、IEEE802.11での採用実績がある拘束長7及び符号化率1/2の畳み込み符号器を使用し、パンクチャ処理により符号化率を3/4にする条件を考慮している。
また、受信信号には、図8に示したPSD特性を有する位相雑音を付加している。さらに、1Block当たりの送信情報ビットを、変調方式が16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)の場合に2266bit、変調方式が64QAMの場合に3392bitとし、1OFDMシンボルで1Blockになるように設定されている。図10の例は、変調方式を16QAMに設定した場合の平均BLER特性である。図11の例は、変調方式を64QAMに設定した場合の平均BLER特性である。
図10の鎖線(白丸)は、位相雑音の補正を実施しない条件でのシミュレーション結果(最も悪い条件)を示している。また、一点鎖線(黒丸)は、位相雑音を付加しない条件(最も良い条件)でのシミュレーション結果を示している。
また、図10の太実線(白四角)は、上述した第2実施形態の位相雑音補正を実施した条件(実施例)でのシミュレーション結果を示している。また、細実線(黒三角)は、電力閾値ThPによる判定を実施せずに全てのサンプル点を利用して位相雑音補正を実施した条件(比較例)でのシミュレーション結果を示している。
実施例のシミュレーション結果は、平均SNRの全範囲において、比較例のシミュレーション結果に比べ、位相雑音がない最も良い条件のシミュレーション結果に近い平均BLER特性が得られている。このことから、電力閾値ThPに基づいてサンプル点を選択し、選択されたサンプル点における位相雑音の推定値を用いて位相雑音の補正を実施することで、通信品質の改善が期待できることが分かる。
図11のシミュレーション結果は、上述した位相雑音の補正を繰り返す回数と平均BLER特性の改善との関係を示している。図11の鎖線(白丸)は、位相雑音の補正を実施しない条件でのシミュレーション結果(最も悪い条件)を示している。また、一点鎖線(黒丸)は、位相雑音を付加しない条件(最も良い条件)でのシミュレーション結果を示している。また、(A)、(B)、(C)の結果は、いずれも上述した第2実施形態の位相雑音補正を実施した場合のシミュレーション結果である。
(A)は、位相雑音補正を1回実施した場合(繰り返しなし)の結果を示している。(B)は、位相雑音補正を2回実施した場合(繰り返し1回)の結果を示している。(C)は、位相雑音補正を4回実施した場合(繰り返し3回)の結果を示している。(A)、(B)、(C)の結果を比較すると、繰り返し回数が増えるにつれ、位相雑音がない条件のシミュレーション結果に近づいていくことが分かる。つまり、上述した位相雑音補正の繰り返し処理により通信品質が向上することが分かる。
上記のように、電力閾値ThPと受信信号レプリカのレベル値との比較からサンプリング点を選択することで通信品質の改善が得られる。また、位相雑音の自己相関を考慮して電力閾値ThPを決めることで線形補間による誤差の影響を抑制し、さらに通信品質を改善できることが期待される。また、選択サンプル点の前後にあるサンプル点を考慮して位相雑音を推定することで推定精度の更なる向上が期待できる。また、位相雑音補正の繰り返し実施による通信特性の更なる改善が期待できる。
以上、第2実施形態について説明した。
<3.付記>
以上説明した実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)マルチキャリア伝送を行う無線通信装置において、
受信信号を基に位相雑音の電力スペクトルを測定する測定部と、
測定された前記電力スペクトルを基に算出される前記位相雑音の自己相関値に基づいて前記位相雑音の推定に用いるサンプル点を特定し、特定された前記サンプル点について推定される第1の位相雑音を補間して、全てのサンプル点について推定される第2の位相雑音の推定値を計算し、計算された前記推定値に基づいて前記受信信号の位相雑音を補正する演算部と
を有する、無線通信装置。
(付記2)前記演算部は、
前記自己相関値が第1の閾値以上となる時間を計算し、計算された前記時間内に前記受信信号の電力が第2の閾値以上となるサンプル点の出現確率に基づいて、前記サンプル点の特定に用いる前記第2の閾値を決定する
付記1に記載の無線通信装置。
(付記3)前記演算部は、
前記受信信号から第1のレプリカ信号を生成し、前記第1のレプリカ信号の電力が前記第2の閾値以上となるサンプル点を前記推定に用いるサンプル点として特定する
付記2に記載の無線通信装置。
(付記4)前記演算部は、
補正された前記受信信号から第2のレプリカ信号を生成すると共に、前記第2のレプリカ信号の電力が前記第2の閾値以上となるサンプル点を前記推定に用いるサンプル点として特定する処理を繰り返し実行する
付記3に記載の無線通信装置。
(付記5)マルチキャリア伝送を行う無線通信装置が、
受信信号を基に位相雑音の電力スペクトルを測定し、
測定された前記電力スペクトルを基に算出される前記位相雑音の自己相関値に基づいて前記位相雑音の推定に用いるサンプル点を特定し、
特定された前記サンプル点について推定される第1の位相雑音を補間して、全てのサンプル点について推定される第2の位相雑音の推定値を計算し、
計算された前記推定値に基づいて前記受信信号の位相雑音を補正する
位相雑音補正方法。
(付記6)マルチキャリア伝送を行う無線通信システムにおいて、
信号を送信する第1無線装置と;
前記第1の無線装置からの受信信号を基に位相雑音の電力スペクトルを測定し、
測定された前記電力スペクトルを基に算出される前記位相雑音の自己相関値に基づいて前記位相雑音の推定に用いるサンプル点を特定し、
特定された前記サンプル点について推定される第1の位相雑音を補間して、全てのサンプル点について推定される第2の位相雑音の推定値を計算し、
計算された前記推定値に基づいて前記受信信号の位相雑音を補正する第2無線装置と;
を有する、無線通信システム。
(付記7)マルチキャリア伝送を行う無線通信装置において、
信号を受信する受信部と、
前記信号からレプリカ信号を生成し、前記レプリカ信号の電力が所定の電力閾値以上となるサンプル点を特定し、前記サンプル点における前記信号及び前記レプリカ信号の電力に基づいて前記信号に含まれる位相雑音の推定値を計算し、前記推定値に基づいて前記位相雑音の補正処理を実行する演算部と
を有する、無線通信装置。
(付記8)前記演算部は、
前記信号に含まれる既知信号を基に測定される前記位相雑音の電力スペクトルに基づいて前記位相雑音の自己相関値を計算し、前記自己相関値に基づいて前記電力閾値を決定する
付記7に記載の無線通信装置。
(付記9)前記演算部は、
前記自己相関値が所定の相関閾値以上となる時間を特定し、
前記電力閾値の候補となるパラメータを変更しながら前記時間内に前記信号の電力が前記パラメータ以上となるサンプル点の出現確率を計算し、
前記サンプル点の出現確率が所定の確率閾値以上となる前記パラメータを前記電力閾値に設定する
付記8に記載の無線通信装置。
(付記10)前記演算部は、
特定された前記サンプル点における前記位相雑音の推定値を用いた補間処理により、特定された前記サンプル点以外のサンプル点における前記信号の位相雑音の推定値を計算し、全てのサンプル点における前記推定値に基づいて前記位相雑音の補正処理を実行する
付記7に記載の無線通信装置。
(付記11)マルチキャリア伝送を行う無線通信装置が、
受信される信号からレプリカ信号を生成し、前記レプリカ信号の電力が所定の電力閾値以上となるサンプル点を特定し、前記サンプル点における前記信号及び前記レプリカ信号の電力に基づいて前記信号に含まれる位相雑音の推定値を計算し、前記推定値に基づいて前記位相雑音の補正処理を実行する
位相雑音補正方法。
(付記12)マルチキャリア伝送を行う無線通信システムにおいて、
送信信号を送信する第1無線装置と;
前記第1無線装置から受信した信号からレプリカ信号を生成し、前記レプリカ信号の電力が所定の電力閾値以上となるサンプル点を特定し、前記サンプル点における前記信号及び前記レプリカ信号の電力に基づいて前記信号に含まれる位相雑音の推定値を計算し、前記推定値に基づいて前記位相雑音の補正処理を実行する第2無線装置と;
を有する、無線通信システム。
(付記13)前記第1無線装置は無線端末であり、
前記第2無線装置は基地局である
付記12に記載の無線通信システム。
(付記14)前記第1無線装置は基地局であり、
前記第2無線装置は無線端末である
付記12に記載の無線通信システム。
5 無線通信システム
10、20 無線通信装置
11 測定部
12 演算部
y 受信信号
Th 電力閾値

Claims (6)

  1. マルチキャリア伝送を行う無線通信装置において、
    受信信号を基に位相雑音の電力スペクトルを測定する測定部と、
    測定された前記電力スペクトルを基に算出される前記位相雑音の自己相関値に基づいて前記位相雑音の推定に用いるサンプル点を特定し、特定された前記サンプル点について推定される第1の位相雑音を補間して、全てのサンプル点について推定される第2の位相雑音の推定値を計算し、計算された前記推定値に基づいて前記受信信号の位相雑音を補正する演算部と
    を有する、無線通信装置。
  2. 前記演算部は、
    前記自己相関値が第1の閾値以上となる時間を計算し、計算された前記時間内に前記受信信号の電力が第2の閾値以上となるサンプル点の出現確率に基づいて、前記サンプル点の特定に用いる前記第2の閾値を決定する
    請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記演算部は、
    前記受信信号から第1のレプリカ信号を生成し、前記第1のレプリカ信号の電力が前記第2の閾値以上となるサンプル点を前記推定に用いるサンプル点として特定する
    請求項2に記載の無線通信装置。
  4. 前記演算部は、
    補正された前記受信信号から第2のレプリカ信号を生成すると共に、前記第2のレプリカ信号の電力が前記第2の閾値以上となるサンプル点を前記推定に用いるサンプル点として特定する処理を繰り返し実行する
    請求項3に記載の無線通信装置。
  5. マルチキャリア伝送を行う無線通信装置が、
    受信信号を基に位相雑音の電力スペクトルを測定し、
    測定された前記電力スペクトルを基に算出される前記位相雑音の自己相関値に基づいて前記位相雑音の推定に用いるサンプル点を特定し、
    特定された前記サンプル点について推定される第1の位相雑音を補間して、全てのサンプル点について推定される第2の位相雑音の推定値を計算し、
    計算された前記推定値に基づいて前記受信信号の位相雑音を補正する
    位相雑音補正方法。
  6. マルチキャリア伝送を行う無線通信システムにおいて、
    信号を送信する第1無線装置と;
    前記第1の無線装置からの受信信号を基に位相雑音の電力スペクトルを測定し、
    測定された前記電力スペクトルを基に算出される前記位相雑音の自己相関値に基づいて前記位相雑音の推定に用いるサンプル点を特定し、
    特定された前記サンプル点について推定される第1の位相雑音を補間して、全てのサンプル点について推定される第2の位相雑音の推定値を計算し、
    計算された前記推定値に基づいて前記受信信号の位相雑音を補正する第2無線装置と;
    を有する、無線通信システム。
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