JP2018132853A - 触覚呈示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】検出精度の低下を抑制することができる触覚呈示装置を提供する。
【解決手段】触覚呈示装置1は、例えば、操作面200に対してプッシュ操作がなされる操作部2と、操作面200になされたプッシュ操作に伴う荷重を検出すると共に変形の方向に基づいて分極の方向が異なる複数の分極領域を有する圧電体401を具備するアクチュエータ4と、を備えて概略構成されている。この触覚呈示装置は、検出精度の低下を抑制することができる。
【選択図】図2
【解決手段】触覚呈示装置1は、例えば、操作面200に対してプッシュ操作がなされる操作部2と、操作面200になされたプッシュ操作に伴う荷重を検出すると共に変形の方向に基づいて分極の方向が異なる複数の分極領域を有する圧電体401を具備するアクチュエータ4と、を備えて概略構成されている。この触覚呈示装置は、検出精度の低下を抑制することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、触覚呈示装置に関する。
従来の技術として、入力部と、入力部に設けられた複数の振動部と、押圧された入力位置に応じて、複数の振動部のうち一部の振動部を振動させる制御部と、を備えた触覚伝達装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この触覚伝達装置は、振動部として圧電素子を使用し、またこの圧電素子によって入力部に付加された荷重を検出するように構成されている。
このような触覚伝達装置の中には、例えば、入力部の端の領域に対して押圧した場合、入力部が傾いて圧電素子に荷重を付加するため、圧電素子の周辺部分に厚み方向と交差する方向のせん断力が生じて荷重の検出精度が低下する問題がある。
従って本発明の目的は、検出精度の低下を抑制することができる触覚呈示装置を提供することにある。
本発明の一態様は、操作面に対してプッシュ操作がなされる操作部と、操作面になされたプッシュ操作に伴う荷重を検出すると共に変形の方向に基づいて分極の方向が異なる複数の分極領域を有する圧電体を具備するアクチュエータと、を備えた触覚呈示装置を提供する。
本発明によれば、検出精度の低下を抑制することができる。
(実施の形態の要約)
実施の形態に係る触覚呈示装置は、操作面に対してプッシュ操作がなされる操作部と、操作面になされたプッシュ操作に伴う荷重を検出すると共に変形の方向に基づいて分極の方向が異なる複数の分極領域を有する圧電体を具備するアクチュエータと、を備えて概略構成されている。
実施の形態に係る触覚呈示装置は、操作面に対してプッシュ操作がなされる操作部と、操作面になされたプッシュ操作に伴う荷重を検出すると共に変形の方向に基づいて分極の方向が異なる複数の分極領域を有する圧電体を具備するアクチュエータと、を備えて概略構成されている。
この触覚呈示装置は、圧電体の変形の方向に基づいて分極の方向が異なるので、この構成を採用しない場合と比べて、厚み方向以外の方向に変形しても適切な出力が得られて操作部に付加された荷重の検出精度の低下を抑制することができる。
[実施の形態]
(触覚呈示装置1の概要)
図1(a)は、実施の形態に係る触覚呈示装置の一例を示す概略図であり、図1(b)は、図1(a)のI(b)-I(b)線で切断した断面を矢印方向から見た断面図の一例である。図2(a)は、実施の形態に係る触覚呈示装置のアクチュエータの一例を示す概略図であり、図2(b)は、アクチュエータの一例を示す側面図であり、図2(c)は、分極の方向の一例を示す概略図であり、図2(d)は、分極の方向の変形例を示す概略図である。図3(a)は、実施の形態に係る触覚呈示装置のブロック図の一例であり、図3(b)は、触覚呈示装置が有するデータベースの一例を示す概略図である。図2(b)及び図2(c)は、分極の概略を示している。
(触覚呈示装置1の概要)
図1(a)は、実施の形態に係る触覚呈示装置の一例を示す概略図であり、図1(b)は、図1(a)のI(b)-I(b)線で切断した断面を矢印方向から見た断面図の一例である。図2(a)は、実施の形態に係る触覚呈示装置のアクチュエータの一例を示す概略図であり、図2(b)は、アクチュエータの一例を示す側面図であり、図2(c)は、分極の方向の一例を示す概略図であり、図2(d)は、分極の方向の変形例を示す概略図である。図3(a)は、実施の形態に係る触覚呈示装置のブロック図の一例であり、図3(b)は、触覚呈示装置が有するデータベースの一例を示す概略図である。図2(b)及び図2(c)は、分極の概略を示している。
なお、以下に記載する実施の形態に係る各図において、図形間の比率は、実際の比率とは異なる場合がある。また図3(a)では、主な信号や情報の流れを矢印で示している。
この触覚呈示装置1は、例えば、車両のステアリングに配置され、車両に搭載された電子機器を操作するように構成されている。また触覚呈示装置1は、例えば、ステアリングを把持した状態で親指などの操作指によって操作される小型の操作装置である。なお触覚呈示装置1の配置は、これに限定されず、例えば、電子機器の操作部として、当該電子機器の表示部などの近くに配置されても良い。
触覚呈示装置1は、例えば、図1(a)〜図2(b)に示すように、操作面200に対してプッシュ操作がなされる操作部2と、操作面200になされたプッシュ操作に伴う荷重を検出すると共に変形の方向に基づいて分極の方向が異なる複数の分極領域を有する圧電体401を具備するアクチュエータ4と、を備えて概略構成されている。
圧電体401は、例えば、図2(a)〜図2(c)に示すように、圧電体401の中央部分であって厚み方向に分極された第1の分極領域405と、圧電体401の中央部分の周辺部分であって厚み方向と交差する方向に分極された第2の分極領域406と、を有している。なお分極の数は、これに限定されず、圧電体401の形状やプッシュ操作がなされる領域の形状などに応じてさらに複数であっても良い。
そして触覚呈示装置1は、例えば、図3(a)に示すように、さらに、操作面200に接触した操作指の位置を検出する検出部としてのタッチセンサ3と、操作面200に規定された複数の領域ごとに基準荷重を付加して検出された荷重に基づいて領域ごとに定められた荷重しきい値、及びアクチュエータ4を駆動するための領域ごとの駆動信号S3を有し、操作指が検出された領域の荷重しきい値に基づいて操作を判定すると共に当該領域に対応する駆動信号S3によってアクチュエータ4を駆動して触覚フィードバックを呈示する制御部8と、を備えて概略構成されている。
従って触覚呈示装置1は、操作部2に付加された荷重を検出すると共に振動による触覚フィードバックを呈示するように構成されている。
この操作面200は、例えば、図1(a)及び図1(b)に示す操作部2の表面である。そして操作面200は、一例として、中央の領域(中央領域27)、及び中央の領域を挟んで位置する複数の領域(上領域23〜右領域26)に規定されている。なお操作面200の領域の規定は、これに限定されず、触覚呈示装置1の仕様に応じて任意に設定することが可能である。
ここで触覚呈示装置1が表示装置に表示されたカーソルの移動を指示できる場合、操作者は、例えば、上領域23を押すことでカーソルを上方向に移動させ、下領域24を押すことで下方向、左領域25を押すことで左方向、右領域26を押すことで右方向に移動させることができる。そして例えば、操作者が所望のアイコンなどをカーソルで選択した状態で中央領域27を押すと、選択されたアイコンの機能の実行が決定される。
触覚呈示装置1は、一例として、領域に対してプッシュ操作が判定された場合、ボタンを押し込んだ際のクリック感などを模した触覚フィードバックを呈示する。なお触覚フィードバックは、これに限定されず、操作を受け付けたことを示す触覚などであっても良い。
(操作部2の構成)
操作部2は、例えば、タッチセンサ3と、基部20と、を備えて概略構成されている。また操作部2は、例えば、図1(b)に示すように、アクチュエータ4との間に押子5を有している。操作部2に付加された荷重は、押子5を介してアクチュエータ4に作用する。またアクチュエータ4が生成した振動は、押子5を介して操作部2に伝達される。
操作部2は、例えば、タッチセンサ3と、基部20と、を備えて概略構成されている。また操作部2は、例えば、図1(b)に示すように、アクチュエータ4との間に押子5を有している。操作部2に付加された荷重は、押子5を介してアクチュエータ4に作用する。またアクチュエータ4が生成した振動は、押子5を介して操作部2に伝達される。
タッチセンサ3は、基部20に貼り合わされている。この基部20は、例えば、図1(a)に示すように、樹脂を用いて円板形状に形成され、その表面である操作面200には印刷やレーザなどによって上下左右方向の矢印や文字が形成されている。
なお変形例として基部20は、例えば、光を遮光する遮光領域と光を透過する透過領域が表面に形成された透明な樹脂で形成され、タッチセンサ3との間に発光部を有する基板が配置されても良い。この場合、発光部からの光が基部20内部を伝達して透過領域から出射するので、透過領域が照明される。
また変形例として操作部2は、上面視において円形や対称な形状に限定されず、他の形状であっても良い。
(タッチセンサ3の構成)
タッチセンサ3は、例えば、図1(b)に示すように、基板30と、電極部31と、を備えて概略構成されている。タッチセンサ3は、操作部2の形状に応じて円板形状を有している。基板30は、例えば、リジット基板である。この基板30の表面30a側には、タッチセンサ3の電極部31が取り付けられ、裏面30b側には、押子5が取り付けられている。
タッチセンサ3は、例えば、図1(b)に示すように、基板30と、電極部31と、を備えて概略構成されている。タッチセンサ3は、操作部2の形状に応じて円板形状を有している。基板30は、例えば、リジット基板である。この基板30の表面30a側には、タッチセンサ3の電極部31が取り付けられ、裏面30b側には、押子5が取り付けられている。
このタッチセンサ3は、例えば、静電容量方式のタッチセンサである。そしてタッチセンサ3は、少なくとも操作面200に規定された上領域23〜中央領域27のいずれの領域に操作指が接触しているのかを判定するための検出信号S1を出力するように構成されている。
タッチセンサ3の電極部31は、例えば、上領域23〜中央領域27の形状に応じた形状の検出電極を有している。そしてタッチセンサ3は、領域ごとに検出した静電容量の信号である検出信号S1を制御部8に出力するように構成されている。
なお変形例としてタッチセンサ3は、複数の駆動電極と、駆動電極と絶縁されて交差する複数の検出電極と、を有し、駆動電極と検出電極の全ての組み合わせで検出された静電容量を検出信号S1として制御部8に出力するように構成されても良い。そして制御部8は、例えば、検出信号S1に基づいて操作面200に設定された座標系における操作指が検出された座標から領域を判定する。
この上領域23は、図1(a)の紙面において上向きの矢印の周囲の点線で囲まれた領域である。また下領域24は、下向きの矢印の周囲の点線で囲まれた領域である。また左領域25は、左向きの矢印の周囲の点線で囲まれた領域である。また右領域26は、右向きの矢印の周囲の点線で囲まれた領域である。そして中央領域27は、操作部2の中心の点線の円で囲まれた領域である。なお他の点線よりも間隔の広い点線で囲まれた円は、アクチュエータ4の外形を示している。
上述の押子5は、例えば、樹脂によって円柱形状に形成され、操作部2の荷重をアクチュエータ4に伝達するものである。
(アクチュエータ4の構成)
アクチュエータ4は、例えば、図1(b)に示すように、圧電素子40と、金属シム41と、を備えたユニモルフ型の圧電アクチュエータである。
アクチュエータ4は、例えば、図1(b)に示すように、圧電素子40と、金属シム41と、を備えたユニモルフ型の圧電アクチュエータである。
このアクチュエータ4は、例えば、図1(b)に示すように、支持部10に形成された取付部14に取り付けられている。この取付部14は、アクチュエータ4の金属シム41が嵌り込む形状を有している。そして取付部14には、操作面200に付加された荷重、及び操作面200に付加する振動によるアクチュエータ4の撓みを許容する凹部12が形成されている。この凹部12は、取付部14の底面に形成されている。
圧電素子40は、例えば、図2(a)及び図2(b)に示すように、円板形状を有し、圧電体401を第1の電極400と第2の電極402で挟んで概略構成されている。この圧電体401の材料としては、例えば、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などが用いられる。圧電体401は、例えば、これらの材料を用いて形成された膜を積層して形成された積層型の圧電体である。
第1の電極400は、金属シム41及び配線を介して制御部8と電気的に接続されている。また第2の電極402は、配線を介して制御部8と電気的に接続されている。
金属シム41は、例えば、図2(a)に示すように、圧電素子40よりも半径が大きい円板形状を有している。この金属シム41は、例えば、導電性を有するリン青銅やステンレスなどによって形成されている。
アクチュエータ4は、操作面200に荷重が付加されると、操作部2を介して押子5によって圧電素子40に荷重が付加され圧電素子40が変形する。圧電素子40は、この変形に応じた電圧を出力する。また圧電素子40は、第1の電極400及び第2の電極402の間に電圧が印加されるとこの電圧に応じて変形する。アクチュエータ4は、荷重に応じて出力した電圧を荷重信号S2として制御部8に出力し、制御部8から出力された駆動信号S3に基づく電圧に応じて変形して金属シム41と共に振動するように構成されている。
ここで圧電体401は、上述のように、中央部分が厚み方向に分極されている。厚み方向の分極は、圧電定数のd定数がd33であってd33モードと言われ、厚み方向の変形において適切な出力が得られる分極方向である。
図1(b)に示すように、操作者が操作部2の中央部分に操作指9を接触させてプッシュ操作を行った場合、下向きの矢印で示すように、圧電体401にはほぼ下向きに荷重がかかるので、厚み方向の変形が生じて適切な出力が得られる。
しかし操作者が中央部分から外れた周辺部分(例えば左領域25の端部)に操作指9を接触させてプッシュ操作を行った場合、操作部2が傾いて横向きの矢印で示すせん断力が作用して厚み方向と交差する方向にも圧電体401が変形する。圧電体401の全体が厚み方向に分極していた場合、中央部分の際に出力される電圧よりも周辺部分の方が小さい電圧が出力され、プッシュ操作が判定されない可能性がある。
そこで本実施の形態では、周辺部分の分極を厚み方向と交差する方向、つまりせん断力が作用する方向に適した方向とし、d定数がd15となるd15モードを利用して荷重に応じた出力がなされるように構成されている。アクチュエータ4は、このd15モードによって操作部2のどの領域においてプッシュ操作が行われても安定した出力を行うことが可能となる。
従って第1の分極領域405は、例えば、図2(a)の紙面において中央の円形の領域であり、厚み方向に分極している。また第2の分極領域406は、第1の分極領域405を中心としたドーナツ形状を有し、中心に向かって分極している。なお変形例として分極の方向は、例えば、図2(d)に示すように、d定数がd15となる方向であれば、中心と外に向かう方向であっても良いし、外に向かう方向であっても良いし、斜め方向であっても良い。
また圧電体401は、分極することにより、振動の呈示においても領域による振動の伝達の差が抑制される。従って触覚呈示装置1は、圧電体401が分極されることにより、プッシュ操作がなされた領域に依らず十分な触覚フィードバックを呈示することができる。
(制御部8の構成)
制御部8は、例えば、記憶されたプログラムに従って、取得したデータに演算、加工などを行うCPU(Central Processing Unit)、半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)などから構成されるマイクロコンピュータである。このROMには、例えば、制御部8が動作するためのプログラムと、データベース80と、が格納されている。RAMは、例えば、一時的に演算結果などを格納する記憶領域として用いられる。また制御部8は、その内部にクロック信号を生成する手段を有し、このクロック信号に基づいて動作を行う。
制御部8は、例えば、記憶されたプログラムに従って、取得したデータに演算、加工などを行うCPU(Central Processing Unit)、半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)などから構成されるマイクロコンピュータである。このROMには、例えば、制御部8が動作するためのプログラムと、データベース80と、が格納されている。RAMは、例えば、一時的に演算結果などを格納する記憶領域として用いられる。また制御部8は、その内部にクロック信号を生成する手段を有し、このクロック信号に基づいて動作を行う。
この制御部8は、アクチュエータ4から出力された荷重信号S2を荷重に変換するように構成されている。
データベース80は、例えば、図3(b)に示すように、領域ごとの荷重しきい値及び駆動波形と、タッチしきい値Th10を有している。
荷重しきい値Th1〜荷重しきい値Th5は、領域ごとに基準荷重を付加し、その結果アクチュエータ4が検出した荷重に基づいて定められたしきい値である。具体的には、上領域23の荷重しきい値Th1は、上領域23に基準荷重を付加した際に検出された荷重に基づいて定められる。同様に、下領域24〜中央領域27の荷重しきい値Th2〜荷重しきい値Th5は、下領域24〜中央領域27ごとに基準荷重を付加した際に検出された荷重に基づいて定められる。
アクチュエータ4は、上述のように、分極の方向によって出力に差が生じるので分極方向を変えているがさらに領域ごとに荷重しきい値を定めることによってより精度の良い荷重の検出ができる。
駆動波形Wa1〜駆動波形Wa5は、領域ごとの駆動信号S3に関する情報である。この駆動波形Wa1は、基準波形を有する駆動信号S3によって生成された触覚フィードバックに基づいて振幅や振動数などを変更し、操作者が十分に触覚フィードバックを認知できるように定められた波形である。同様に、駆動波形Wa2〜駆動波形Wa5は、基準波形を有する駆動信号S3によって生成された触覚フィードバックに基づいて振幅や振動数などをそれぞれ変更し、操作者が十分に触覚フィードバックを認知できるように定められた波形である。
なお変形例として制御部8は、領域ごとの駆動信号S3をデータベース80に格納していても良い。また制御部8は、領域ごとの駆動波形又は駆動信号を関数としてデータベース80に格納していても良い。
タッチしきい値Th10は、タッチセンサ3に対する接触を判定するためのしきい値である。制御部8は、入力する検出信号S1に基づいてタッチしきい値Th10以上の静電容量が検出された領域を判定する。
制御部8は、検出信号S1に基づく領域ごとの静電容量とデータベース80から読み出したタッチしきい値Th10とを比較して操作指が接触した領域を判定する。次に制御部8は、領域が判定されると、当該領域に対応する荷重しきい値をデータベース80から読み出して荷重信号S2に基づく荷重と比較する。そして制御部8は、荷重が荷重しきい値以上であり、当該領域に対するプッシュ操作が判定された場合、触覚フィードバックを生成するため、当該領域の駆動波形をデータベース80から読み出して駆動信号S3を生成してアクチュエータ4を駆動し、触覚フィードバックを呈示する。
制御部8は、判定結果に基づいてプッシュ操作がなされた領域の情報などを含む操作情報S4を生成して接続されている電子機器に出力する。
ここで本実施の形態のアクチュエータ4の製造方法について説明する。
(アクチュエータ4の製造方法)
図4(a)〜図4(d)は、実施の形態に係る触覚呈示装置のアクチュエータの製造方法の一例を説明するための概略図である。図4(b)及び図4(c)では、使用されている分極用電極に斜線を施している。
図4(a)〜図4(d)は、実施の形態に係る触覚呈示装置のアクチュエータの製造方法の一例を説明するための概略図である。図4(b)及び図4(c)では、使用されている分極用電極に斜線を施している。
まず図4(a)に示すように、圧電体401を用意し、第1の分極領域405を挟むように第1の分極用電極45と第2の分極用電極46を圧電体401に接触させる。そして第2の分極用電極46を囲むように、第2の分極領域406に応じて第3の分極用電極47を圧電体401に接触させる。なお第3の分極用電極47は、厚み方向の分極の形成が終了した後、圧電体401に接触させても良い。
次に図4(b)に示すように、第1の分極用電極45を負極、第2の分極用電極46を正極として電圧を印加する。この電圧の印加によって、圧電体401の第1の分極領域405は、矢印で示すように、厚み方向に分極される。
次に図4(c)に示すように、第1の分極用電極45を負極、第3の分極用電極47を正極として電圧を印加する。この電圧の印加によって、圧電体401の第2の分極領域406は、矢印に示すように、中心に向かう方向に分極される。なお分極用電極の形状などを工夫することによって、変形例に示したように、方向が互いに逆転した分極などを形成することができる。
次に図4(d)に示すように、分極がなされた圧電体401に第1の電極400及び第2の電極402を取り付け、さらに金属シム41を取り付けてアクチュエータ4が得られる。
続いて以下に本実施の形態の触覚呈示装置1の動作について図5のフローチャートに従って説明する。
(動作)
触覚呈示装置1の制御部8は、タッチセンサ3から取得した検出信号S1に基づく領域ごとの静電容量と、データベース80から読み出したタッチしきい値Th10と、を比較して操作指が接触するか否かを監視する。
触覚呈示装置1の制御部8は、タッチセンサ3から取得した検出信号S1に基づく領域ごとの静電容量と、データベース80から読み出したタッチしきい値Th10と、を比較して操作指が接触するか否かを監視する。
制御部8は、ステップ1の「Yes」が成立する、つまり操作指の接触が検出されると(Step1:Yes)、接触が検出された領域の荷重しきい値をデータベース80から読み出して荷重信号S2に基づく荷重と比較し、プッシュ操作が行われるか否かを監視する(Step2)。
制御部8は、荷重が荷重しきい値以上であってプッシュ操作が判定された場合(Step3:Yes)、データベース80から接触が検出された領域の駆動波形を読み出して駆動信号S3を生成し、アクチュエータ4に出力し、触覚フィードバックを呈示する(Step4)。
ここでステップ3において制御部8は、プッシュ操作が判定されず(Step3:No)、また操作が継続していない、つまり操作指の接触が検出されなくなった場合(Step5:No)、処理を終了する。またステップ5において制御部8は、操作指の接触が継続して検出されている場合(Step5:Yes)、ステップ3に処理を進めてプッシュ操作の判定を行う。
(実施の形態の効果)
触覚呈示装置1は、圧電体401の変形の方向に基づいて分極の方向が異なるので、この構成を採用しない場合と比べて、第2の分極領域406が変形してもd15モードによって厚み方向の変形による出力に近い適切な出力が得られて操作部2に付加された荷重の検出精度の低下を抑制することができる。また触覚呈示装置1は、荷重の検出と同様に、分極されることで、プッシュ操作が行われた領域に依らず十分な触覚フィードバックを呈示することができる。
触覚呈示装置1は、圧電体401の変形の方向に基づいて分極の方向が異なるので、この構成を採用しない場合と比べて、第2の分極領域406が変形してもd15モードによって厚み方向の変形による出力に近い適切な出力が得られて操作部2に付加された荷重の検出精度の低下を抑制することができる。また触覚呈示装置1は、荷重の検出と同様に、分極されることで、プッシュ操作が行われた領域に依らず十分な触覚フィードバックを呈示することができる。
触覚呈示装置1は、領域ごとの荷重しきい値により、分極による適切な出力を補ってさらに出力差を抑制するので、この構成を採用しない場合と比べて、安定した荷重の検出を行うことができる。また触覚呈示装置1は、領域ごとの駆動波形により、分極による適切な触覚フィードバックの呈示を補ってさらに操作者が認知し易い十分な触覚フィードバックを呈示することができる。
以上、本発明のいくつかの実施の形態及び変形例を説明したが、これらの実施の形態及び変形例は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。これら新規な実施の形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。また、これら実施の形態及び変形例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態及び変形例は、発明の範囲及び要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…触覚呈示装置、2…操作部、3…タッチセンサ、4…アクチュエータ、5…押子、8…制御部、9…操作指、10…支持部、12…凹部、14…取付部、20…基部、23…上領域、24…下領域、25…左領域、26…右領域、27…中央領域、30…基板、30a…表面、30b…裏面、31…電極部、40…圧電素子、41…金属シム、45…第1の分極用電極、46…第2の分極用電極、47…第3の分極用電極、80…データベース、200…操作面、400…第1の電極、401…圧電体、402…第2の電極、405…第1の分極領域、406…第2の分極領域
Claims (3)
- 操作面に対してプッシュ操作がなされる操作部と、
前記操作面になされたプッシュ操作に伴う荷重を検出すると共に変形の方向に基づいて分極の方向が異なる複数の分極領域を有する圧電体を具備するアクチュエータと、
を備えた触覚呈示装置。 - 前記圧電体は、前記圧電体の中央部分であって厚み方向に分極された第1の分極領域と、前記圧電体の前記中央部分の周辺部分であって前記厚み方向と交差する方向に分極された第2の分極領域と、を有する、
請求項1に記載の触覚呈示装置。 - 前記アクチュエータは、荷重を検出すると共に前記操作面に振動を付加するように構成され、
前記操作面に接触した操作指の位置を検出する検出部と、
前記操作面に規定された複数の領域ごとに基準荷重を付加して検出された荷重に基づいて領域ごとに定められた荷重しきい値、及び前記アクチュエータを駆動するための領域ごとの駆動信号を有し、操作指が検出された領域の荷重しきい値に基づいて操作を判定すると共に当該領域に対応する駆動信号によって前記アクチュエータを駆動して触覚フィードバックを呈示する制御部と、
を備えた請求項1又は2に記載の触覚呈示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017024674A JP2018132853A (ja) | 2017-02-14 | 2017-02-14 | 触覚呈示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017024674A JP2018132853A (ja) | 2017-02-14 | 2017-02-14 | 触覚呈示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018132853A true JP2018132853A (ja) | 2018-08-23 |
Family
ID=63248470
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017024674A Pending JP2018132853A (ja) | 2017-02-14 | 2017-02-14 | 触覚呈示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018132853A (ja) |
-
2017
- 2017-02-14 JP JP2017024674A patent/JP2018132853A/ja active Pending
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