JP2018121054A - 有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】高性能な有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。【解決手段】陽極から陰極に向かって発光層、第1電子輸送層、及び第2電子輸送層を含み、第1電子輸送層が式(1)の化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子。(式中、Ar1、Ar2、M1、M2、及びY1〜Y16は明細書で定義したとおり。)【選択図】なし
Description
本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器に関する。
一般に有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子は、陽極、陰極、及び陽極と陰極に挟まれた1層以上の有機薄膜層から構成されている。両電極間に電圧が印加されると、陰極側から電子、陽極側から正孔が発光領域に注入され、注入された電子と正孔は発光領域において再結合して励起状態を生成し、励起状態が基底状態に戻る際に光を放出する。
また、有機EL素子は、発光層に種々の発光材料を用いることにより、多様な発光色を得ることが可能であることから、ディスプレイなどへの実用化研究が盛んである。特に赤色、緑色、青色の三原色の発光材料の研究が最も活発であり、特性向上を目指して鋭意研究がなされている。
最近では、有機EL素子の性能を改善する方法の一つとして、電子輸送層材料の開発が研究されている。
また、有機EL素子に有用な材料として、カルバゾール構造とアジン構造(含窒素六員環構造)を有する化合物や、ビスカルバゾール構造とアジン構造を有する化合物が研究されている。
特許文献1及び特許文献2には、ビスカルバゾール構造とアジン構造を有する化合物を燐光発光材料のホストとして含む有機EL素子が開示されている。
また、有機EL素子は、発光層に種々の発光材料を用いることにより、多様な発光色を得ることが可能であることから、ディスプレイなどへの実用化研究が盛んである。特に赤色、緑色、青色の三原色の発光材料の研究が最も活発であり、特性向上を目指して鋭意研究がなされている。
最近では、有機EL素子の性能を改善する方法の一つとして、電子輸送層材料の開発が研究されている。
また、有機EL素子に有用な材料として、カルバゾール構造とアジン構造(含窒素六員環構造)を有する化合物や、ビスカルバゾール構造とアジン構造を有する化合物が研究されている。
特許文献1及び特許文献2には、ビスカルバゾール構造とアジン構造を有する化合物を燐光発光材料のホストとして含む有機EL素子が開示されている。
一方、有機EL素子の性能を改善する他の方法として、電子輸送層を2層にし、発光層側の電子輸送層に正孔阻止能、三重項阻止能等の機能を持たせることが知られている。
特許文献3には、ビスカルバゾール構造とトリアジン構造を有する化合物、又はカルバゾール構造とピリミジン構造を有する化合物を発光層側の電子輸送層として含む有機EL素子が開示されている。
特許文献4には、ビスカルバゾール構造とピリミジン構造が単結合で連結された化合物、ビスカルバゾール構造とトリアジン構造を有する化合物、カルバゾール構造とトリアジン構造を有する化合物、又はカルバゾール構造とピリミジン構造を有する化合物を発光層側の電子輸送層として含む有機EL素子が開示されている。
特許文献5には、ビスカルバゾール構造とトリアジン構造を有する化合物、又はビスカルバゾール構造とピリジン構造を有する化合物を発光層側の電子輸送層として含む有機EL素子が開示されている。
特許文献6には、ビスカルバゾール構造を有する化合物をバッファー層として含む有機EL素子が開示されている。
特許文献7には、ビスカルバゾール構造とピリジン構造を有する化合物を発光層側の電子輸送層として含む有機EL素子が開示されている。
特許文献8には、ビスカルバゾール構造とトリアジン構造を有する化合物を発光層側の電子輸送層として含む有機EL素子が開示されている。
特許文献9及び特許文献10には、特定の化合物を発光層側の電子輸送層として含む有機EL素子が開示されている。
しかし、電子輸送層を2層にした有機EL素子の性能は十分ではなく、性能をさらに向上することが求められている。特に、発光効率の向上は、実用化した製品の消費電力につながる重要な課題であり、従来の有機EL素子よりも発光効率を向上できる有機EL素子が求められている。
特許文献3には、ビスカルバゾール構造とトリアジン構造を有する化合物、又はカルバゾール構造とピリミジン構造を有する化合物を発光層側の電子輸送層として含む有機EL素子が開示されている。
特許文献4には、ビスカルバゾール構造とピリミジン構造が単結合で連結された化合物、ビスカルバゾール構造とトリアジン構造を有する化合物、カルバゾール構造とトリアジン構造を有する化合物、又はカルバゾール構造とピリミジン構造を有する化合物を発光層側の電子輸送層として含む有機EL素子が開示されている。
特許文献5には、ビスカルバゾール構造とトリアジン構造を有する化合物、又はビスカルバゾール構造とピリジン構造を有する化合物を発光層側の電子輸送層として含む有機EL素子が開示されている。
特許文献6には、ビスカルバゾール構造を有する化合物をバッファー層として含む有機EL素子が開示されている。
特許文献7には、ビスカルバゾール構造とピリジン構造を有する化合物を発光層側の電子輸送層として含む有機EL素子が開示されている。
特許文献8には、ビスカルバゾール構造とトリアジン構造を有する化合物を発光層側の電子輸送層として含む有機EL素子が開示されている。
特許文献9及び特許文献10には、特定の化合物を発光層側の電子輸送層として含む有機EL素子が開示されている。
しかし、電子輸送層を2層にした有機EL素子の性能は十分ではなく、性能をさらに向上することが求められている。特に、発光効率の向上は、実用化した製品の消費電力につながる重要な課題であり、従来の有機EL素子よりも発光効率を向上できる有機EL素子が求められている。
本発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、良好な発光効率を示す有機EL素子を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、前記目的が、陽極から陰極に向かって、発光層、第1電子輸送層、及び第2電子輸送層をこの順に含み、該第1電子輸送層が下記式(1)で表されるビスカルバゾール構造とピリミジン構造が有機基を介して連結された化合物を含むことにより有機EL素子の発光効率が改善されることを見出した。
すなわち、一態様において、本発明は、陰極、陽極、及び該陰極と該陽極との間に有機薄膜層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該有機薄膜層が1又は複数の層を含み、該有機薄膜層が陽極側から陰極側に向かって、発光層、第1電子輸送層、及び第2電子輸送層を含み、該第1電子輸送層が下記式(1)で表される化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。
(式(1)中、Ar1は、置換もしくは無置換のピリミジル基を表し、
Ar2は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を表す。
M1は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリーレン基を表し、
M2は、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリーレン基を表す。
Y1〜Y16は、それぞれ独立に、CRa又はNを表す。ただし、Y5〜Y8のいずれか1つはY9〜Y12のいずれか1つに結合する炭素原子を表し、Y9〜Y12のいずれか1つはY5〜Y8のいずれか1つに結合する炭素原子を表す。
Raは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基又は、−P(=O)R120R121を表す。
R120及びR121は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリールを表す。
Raが複数存在する場合、複数のRaは互いに同一でも異なっていてもよく、複数のRaのうち隣接する2つが互いに結合して環構造を形成していてもよい。)
(式(1)中、Ar1は、置換もしくは無置換のピリミジル基を表し、
Ar2は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を表す。
M1は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリーレン基を表し、
M2は、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリーレン基を表す。
Y1〜Y16は、それぞれ独立に、CRa又はNを表す。ただし、Y5〜Y8のいずれか1つはY9〜Y12のいずれか1つに結合する炭素原子を表し、Y9〜Y12のいずれか1つはY5〜Y8のいずれか1つに結合する炭素原子を表す。
Raは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基又は、−P(=O)R120R121を表す。
R120及びR121は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリールを表す。
Raが複数存在する場合、複数のRaは互いに同一でも異なっていてもよく、複数のRaのうち隣接する2つが互いに結合して環構造を形成していてもよい。)
他の態様において、本発明は、前記有機エレクトロルミネッセンス素子を含む電子機器を提供する。
本発明は発光効率が改善された有機EL素子を実現する。
本明細書において、「置換もしくは無置換の炭素数XX〜YYのZZ基」という表現における「炭素数XX〜YY」は、ZZ基が無置換である場合の炭素数を表すものであり、置換されている場合の置換基の炭素数は含めない。
本明細書において、「置換もしくは無置換の原子数XX〜YYのZZ基」という表現における「原子数XX〜YY」は、ZZ基が無置換である場合の原子数を表すものであり、置換されている場合の置換基の原子数は含めない。
本明細書において、「置換もしくは無置換のZZ基」という場合における「無置換のZZ基」とは、ZZ基の水素原子が置換基で置換されていないことを意味する。
本明細書において、「水素原子」とは、中性子数が異なる同位体、すなわち、軽水素(protium)、重水素(deuterium)、及び三重水素(tritium)を包含する。
本明細書において、「環形成炭素数」とは、原子が環状に結合した構造の化合物(例えば、単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子のうちの炭素原子の数を表す。当該環が置換基によって置換される場合、置換基に含まれる炭素は環形成炭素には含まない。以下で記される「環形成炭素数」については、特筆しない限り同様とする。例えば、ベンゼン環は環形成炭素数が6であり、ナフタレン環は環形成炭素数が10であり、ピリジン環は環形成炭素数5であり、フラン環は環形成炭素数4である。また、ベンゼン環やナフタレン環に置換基として例えばアルキル基が置換している場合、当該アルキル基の炭素数は、環形成炭素数の数に含めない。また、フルオレン環に置換基として例えばフルオレン環が結合している場合(スピロフルオレン環を含む)、置換基としてのフルオレン環の炭素数は環形成炭素数に含めない。
本明細書において、「環形成原子数」とは、原子が環状に結合した構造(例えば単環、縮合環、環集合)の化合物(例えば単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子の数を表す。環を構成しない原子(例えば環を構成する原子の結合手を終端する水素原子)や、当該環が置換基によって置換される場合の置換基に含まれる原子は環形成原子数には含まない。以下で記される「環形成原子数」については、特筆しない限り同様とする。例えば、ピリジン環は環形成原子数は6であり、キナゾリン環は環形成原子数が10であり、フラン環の環形成原子数は5である。ピリジン環やキナゾリン環の環形成炭素原子にそれぞれ結合している水素原子や置換基を構成する原子は、環形成原子数の数に含めない。また、フルオレン環に置換基として例えばフルオレン環が結合している場合(スピロビフルオレン環を含む)、置換基としてのフルオレン環の原子数は環形成原子数の数に含めない。
本明細書中において、「ヘテロアリール基」、「ヘテロアリーレン基」及び「複素環基」は、環形成原子として、少なくとも1つのヘテロ原子を含む基であり、該へテロ原子としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子及びセレン原子から選ばれる1種以上であることが好ましい。
本明細書中において、「置換もしくは無置換のカルバゾリル基」は、下記のカルバゾリル基、
及び上記の基に対して、さらに任意の置換基を有する置換カルバゾリル基を表す。
なお、当該置換カルバゾリル基は、任意の置換基同士が互いに結合して縮環してもよく、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子及びセレン原子等のヘテロ原子を含んでもよく、また、結合位置は1位〜9位のいずれであってもよい。このような置換カルバゾリル基の具体例として、例えば、下記に示す基が挙げられる。
及び上記の基に対して、さらに任意の置換基を有する置換カルバゾリル基を表す。
なお、当該置換カルバゾリル基は、任意の置換基同士が互いに結合して縮環してもよく、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子及びセレン原子等のヘテロ原子を含んでもよく、また、結合位置は1位〜9位のいずれであってもよい。このような置換カルバゾリル基の具体例として、例えば、下記に示す基が挙げられる。
本明細書において、「置換もしくは無置換のジベンゾフラニル基」及び「置換もしくは無置換のジベンゾチオフェニル基」は、下記のジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基、
及び上記の基に対して、さらに任意の置換基を有する置換ジベンゾフラニル基及び置換ジベンゾチオフェニル基を表す。
なお、当該置換ジベンゾフラニル基及び置換ジベンゾチオフェニル基は、任意の置換基同士が互いに結合して縮環してもよく、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子及びセレン原子等のヘテロ原子を含んでもよく、また、結合位置は1位〜8位のいずれであってもよい。
このような置換ジベンゾフラニル基及び置換ジベンゾチオフェニル基の具体例として、例えば、下記に示す基が挙げられる。
及び上記の基に対して、さらに任意の置換基を有する置換ジベンゾフラニル基及び置換ジベンゾチオフェニル基を表す。
なお、当該置換ジベンゾフラニル基及び置換ジベンゾチオフェニル基は、任意の置換基同士が互いに結合して縮環してもよく、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子及びセレン原子等のヘテロ原子を含んでもよく、また、結合位置は1位〜8位のいずれであってもよい。
このような置換ジベンゾフラニル基及び置換ジベンゾチオフェニル基の具体例として、例えば、下記に示す基が挙げられる。
[上記式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を表し、Yは酸素原子、硫黄原子、NH、NRa(Raはアルキル基又はアリール基である。)、CH2、又は、CRb 2(Rbはアルキル基又はアリール基である。)を表す。]
本明細書において、単に「置換基」という時の置換基及び「置換もしくは無置換」というときの任意の置換基は、特に断らない限り、炭素数1〜25、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基;環形成炭素数3〜25、好ましくは3〜10、より好ましくは3〜8、さらに好ましくは5又は6のシクロアルキル基;環形成炭素数6〜30、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基(非縮合アリール基、縮合アリール基、及び芳香族環集合を含む);環形成炭素数6〜30、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基を有する炭素数7〜31、好ましくは7〜26、より好ましくは7〜20のアラルキル基;環形成原子数5〜30、好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13のヘテロアリール基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)を有するアルキル基;アミノ基;炭素数1〜25、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基及び環形成炭素数6〜30、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基及び環形成原子数5〜30、好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13のヘテロアリール基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基;炭素数1〜25、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基を有するアルコキシ基;環形成炭素数6〜30、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基(非縮合アリール基、縮合アリール基、及び芳香族環集合を含む)を有するアリールオキシ基;環形成原子数5〜30、好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13のヘテロアリール基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)を有するヘテロアリールオキシ基;炭素数1〜25、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基を有するアルキルチオ基;環形成炭素数6〜30、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基(非縮合アリール基、縮合アリール基、及び芳香族環集合を含む)を有するアリールチオ基;環形成原子数5〜30、好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13のヘテロアリール基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)を有するヘテロアリールチオ基;炭素数2〜25、好ましくは2〜18、より好ましくは2〜8のアルケニル基;炭素数2〜25、好ましくは2〜18、より好ましくは2〜8のアルキニル基;炭素数1〜25、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基、環形成炭素数6〜30、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基及び環形成原子数5〜30、好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13のヘテロアリール基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基、;炭素数1〜25、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基、環形成炭素数6〜30、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基(非縮合アリール基、縮合アリール基、及び芳香族環集合を含む)及び環形成原子数5〜30、好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13のヘテロアリール基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基;炭素数1〜25、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のハロアルキル基;炭素数1〜25、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のハロアルキル基を有するハロアルコキシ基;環形成原子数3〜30、好ましくは5〜30、より好ましくは5〜24、さらに好ましくは5〜13の芳香族もしくは非芳香族複素環基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)[以下、芳香族複素環基をヘテロアリール基と称することがある];ハロゲン原子;シアノ基;炭素数1〜25、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基、環形成炭素数6〜30、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基(非縮合アリール基、縮合アリール基、及び芳香族環集合を含む)及び環形成原子数5〜30、好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13のヘテロアリール基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)から選ばれる置換基を有するモノ置換、又はジ置換ホスホリル基;及びニトロ基から選ばれる基である。
前記置換基及び前記任意の置換基は、より好ましくは、炭素数1〜25、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基;環形成炭素数3〜25、好ましくは3〜10、より好ましくは3〜8、さらに好ましくは5又は6のシクロアルキル基;環形成炭素数6〜30、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基(非縮合アリール基、縮合アリール基、芳香族環集合を含む);炭素数1〜25、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基及び環形成炭素数6〜30、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール(非縮合アリール基、縮合アリール基、芳香族環集合を含む)基及び環形成原子数5〜30、好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13のヘテロアリール基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基;環形成原子数3〜30、好ましくは5〜30、より好ましくは5〜24、さらに好ましくは5〜13の芳香族複素環基(非縮合芳香族複素環基、縮合芳香族複素環基、及び芳香族複素環集合を含む);ハロゲン原子;炭素数1〜25、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のアルキル基及び環形成炭素数6〜30、好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18のアリール基(非縮合アリール基、縮合アリール基、及び芳香族環集合を含む)及び環形成原子数5〜30、好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13のヘテロアリール基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)から選ばれる置換基を有するモノ置換、又はジ置換ホスホリル基;及びシアノ基から選ばれる。
前記炭素数1〜25のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基(異性体基を含む)、ヘキシル基(異性体基を含む)、ヘプチル基(異性体基を含む)、オクチル基(異性体基を含む)、ノニル基(異性体基を含む)、デシル基(異性体基を含む)、ウンデシル基(異性体基を含む)、及びドデシル基(異性体基を含む)等が挙げられ、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、及びペンチル基(異性体基を含む)が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、及びt−ブチル基がより好ましく、メチル基及びt−ブチル基がさらに好ましい。
前記環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びシクロヘプチル基が挙げられる。
前記環形成炭素数6〜30のアリール基(非縮合アリール基、縮合アリール基、及び芳香族環集合を含む)としては、例えば、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ビフェニレニル基、ナフチル基、アセナフチレニル基、アントリル基、ベンゾアントリル基、アセアントリル基、フェナントリル基、ベンゾフェナントリル基、フェナレニル基、フルオレニル基、スピロフルオレニル基、トリフェニレニル基、ペンタセニル基、ピセニル基、ペンタフェニル基、ピレニル基、クリセニル基、ベンゾクリセニル基、s−インダセニル基、as−インダセニル基、フルオランテニル基、ベンゾフルオランテニル基、及びペリレニル基等が挙げられ、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、及びナフチル基が好ましく、フェニル基、ビフェニリル基、及びナフチル基がより好ましく、フェニル基がさらに好ましい。
置換された環形成炭素数上記アリール基としては、9,9−ジメチルフルオレニル基及び9,9−ジフェニルフルオレニル基が好ましい。
置換された環形成炭素数上記アリール基としては、9,9−ジメチルフルオレニル基及び9,9−ジフェニルフルオレニル基が好ましい。
前記炭素数7〜31のアラルキル基が有する環形成炭素数6〜30のアリール基は、上記の環形成炭素数6〜30のアリール基と同様であり、該アラルキル基のアルキル部分は、炭素数7〜31を満たすように前記アルキル基から選択される。前記炭素数7〜31のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等が挙げられ、ベンジル基が好ましい。
前記モノ置換又はジ置換アミノ基が有する炭素数1〜25のアルキル基、環形成炭素数6〜30のアリール基(非縮合アリール基、縮合アリール基、及び芳香族環集合を含む)及び環形成原子数5〜30のヘテロアリール基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)は、上記炭素数1〜30のアルキル基及び上記環形成炭素数6〜30のアリール基と同様である。前記モノ置換又はジ置換アミノ基としては、例えば、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、ジヘテロアリールアミノ基、アルキルアリールアミノ基、アルキルヘテロアリールアミノ基、アリールヘテロアリールアミノ基が挙げられる。
前記アルコキシ基が有する炭素数1〜25のアルキル基は、上記炭素数1〜30アルキル基と同様である。前記アルコキシ基としては、t−ブトキシ基、プロポキシ基、エトキシ基、及びメトキシ基が好ましく、エトキシ基及びメトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
前記アリールオキシ基が有する環形成炭素数6〜30のアリール基(非縮合アリール基、縮合アリール基、及び芳香族環集合を含む)は、上記環形成炭素数6〜30のアリール基と同様である。前記アリールオキシ基としては、ターフェニルオキシ基、ビフェニルオキシ基、及びフェノキシ基が好ましく、ビフェニルオキシ基及びフェノキシ基がより好ましく、フェノキシ基がさらに好ましい。
前記ヘテロアリールオキシ基が有する環形成原子数5〜30のヘテロアリール基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)は、上記環形成原子数5〜30のヘテロアリール基と同様である。
前記ヘテロアリールオキシ基が有する環形成原子数5〜30のヘテロアリール基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)は、上記環形成原子数5〜30のヘテロアリール基と同様である。
前記アルキルチオ基が有する炭素数1〜25のアルキル基は、上記炭素数1〜30アルキル基と同様である。前記アルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基が挙げられる。
前記アリールチオ基が有する環形成炭素数6〜30のアリール基(非縮合アリール基、縮合アリール基、及び芳香族環集合を含む)は、上記環形成炭素数6〜30のアリール基と同様である。前記アリールチオ基としては、例えば、フェニルチオ基が挙げられる。
前記ヘテロアリールチオ基が有する環形成原子数5〜30のヘテロアリール基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)は、上記環形成原子数5〜30のヘテロアリール基と同様である。
前記ヘテロアリールチオ基が有する環形成原子数5〜30のヘテロアリール基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)は、上記環形成原子数5〜30のヘテロアリール基と同様である。
前記アルケニル基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ペンタジエニル基、ヘキセニル基、ヘキサジエニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、オクタジエニル基、2−エチルヘキセニル基、デセニル基等が挙げられる。
前記アルキニル基としては、例えばエチニル基、メチルエチニル基等が挙げられる。
前記アルキニル基としては、例えばエチニル基、メチルエチニル基等が挙げられる。
前記カルボニル基が有する炭素数1〜25のアルキル基は、上記炭素数1〜30アルキル基と同様であり、環形成炭素数6〜30のアリール基(非縮合アリール基、縮合アリール基、及び芳香族環集合を含む)は、上記環形成炭素数6〜30のアリール基と同様であり、環形成原子数5〜30のヘテロアリール基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)は、上記環形成原子数5〜30のヘテロアリール基と同様である。カルボニル基としては、例えば、メチルカルボニル基、フェニルカルボニル基が挙げられる。
前記モノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基が有する炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基(非縮合アリール基、縮合アリール基、及び芳香族環集合を含む)は上記炭素数1〜25のアルキル基及び上記環形成炭素数6〜30のアリール基と同様であり、環形成原子数5〜30のヘテロアリール基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)は、上記環形成原子数5〜30のヘテロアリール基と同様である。トリ置換シリル基が好ましく、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、フェニルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、及びトリトリルシリル基が挙げられる。
前記炭素数1〜25のハロアルキル基は、上記の炭素数1〜25のアルキル基の少なくとも1個、好ましくは1〜7個の水素原子、又は全ての水素原子をフッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子から選ばれるハロゲン原子、好ましくはフッ素原子で置換して得られる基が挙げられ、炭素数1〜25、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のフルオロアルキル基が好ましく、ヘプタフルオロプロピル基(異性体を含む)、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、及びトリフルオロメチル基がより好ましく、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、及びトリフルオロメチル基がさらに好ましく、トリフルオロメチル基が特に好ましい。
前記ハロアルコキシ基が有する炭素数1〜25のハロアルキル基は、上記の炭素数1〜25のハロアルキル基と同様であり、炭素数1〜25、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8のフルオロアルコキシ基が好ましく、ヘプタフルオロプロポキシ基(異性体を含む)、ペンタフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、及びトリフルオロメトキシ基がより好ましく、ペンタフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、及びトリフルオロメトキシ基がさらに好ましく、トリフルオロメトキシ基が特に好ましい。
前記環形成原子数3〜50、好ましくは5〜30の芳香族もしくは非芳香族複素環基は1〜5個、好ましくは1〜3個、より好ましくは1〜2個の環形成ヘテロ原子、例えば、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子を含む。
環形成原子数5〜30の芳香族複素環基(ヘテロアリール基)としては、例えば、ピロリル基、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基(ベンゾチエニル基、以下同様)、インドリジニル基、キノリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、インダゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ジベンゾフラニル基、ナフトベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基(ジベンゾチエニル基、以下同様)、ナフトベンゾチオフェニル基(ナフトベンゾチエニル基)、カルバゾリル基(N−カルバゾリル基及びC−カルバゾリル基)、ベンゾカルバゾリル基(ベンゾ−N−カルバゾリル基及びベンゾ−C−カルバゾリル基)、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、ベンズイミダゾロベンズイミダゾニル基、及びキサンテニル基が挙げられ、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ナフトベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ナフトベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、及びベンゾカルバゾリル基が好ましく、チエニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ナフトベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ナフトベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基及びベンゾカルバゾリル基がより好ましい。置換芳香族複素環基(置換ヘテロアリール基)としては、例えば、N−フェニルカルバゾリル基、N−ビフェニリルカルバゾリル基、N−フェニルフェニルカルバゾリル基、N−ナフチルカルバゾリル基、フェニルジベンゾフラニル基、及びフェニルジベンゾチオフェニル基(フェニルジベンゾチエニル基)が好ましい。
非芳香族複素環基としては、例えば、前記芳香族複素環基の芳香族環を一部又は完全に水素化して脂肪族環に変換した基が挙げられる。
環形成原子数5〜30の芳香族複素環基(ヘテロアリール基)としては、例えば、ピロリル基、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基(ベンゾチエニル基、以下同様)、インドリジニル基、キノリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、インダゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ジベンゾフラニル基、ナフトベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基(ジベンゾチエニル基、以下同様)、ナフトベンゾチオフェニル基(ナフトベンゾチエニル基)、カルバゾリル基(N−カルバゾリル基及びC−カルバゾリル基)、ベンゾカルバゾリル基(ベンゾ−N−カルバゾリル基及びベンゾ−C−カルバゾリル基)、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、ベンズイミダゾロベンズイミダゾニル基、及びキサンテニル基が挙げられ、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ナフトベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ナフトベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、及びベンゾカルバゾリル基が好ましく、チエニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ナフトベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ナフトベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基及びベンゾカルバゾリル基がより好ましい。置換芳香族複素環基(置換ヘテロアリール基)としては、例えば、N−フェニルカルバゾリル基、N−ビフェニリルカルバゾリル基、N−フェニルフェニルカルバゾリル基、N−ナフチルカルバゾリル基、フェニルジベンゾフラニル基、及びフェニルジベンゾチオフェニル基(フェニルジベンゾチエニル基)が好ましい。
非芳香族複素環基としては、例えば、前記芳香族複素環基の芳香族環を一部又は完全に水素化して脂肪族環に変換した基が挙げられる。
ハロゲン原子はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子でありフッ素原子が好ましい。
前記モノ置換又はジ置換ホスホリル基が有する炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基(非縮合アリール基、縮合アリール基、及び芳香族環集合を含む)は上記炭素数1〜25のアルキル基及び上記環形成炭素数6〜30のアリール基と同様であり、環形成原子数5〜30のヘテロアリール基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)は、上記環形成原子数5〜30のヘテロアリール基と同様である。ジ置換ホスホリル基が好ましく、例えば、ジアリールホスホリル基、ジヘテロアリールホスホリル基、アリールヘテロアリールホスホリル基が挙げられる。
前記モノ置換又はジ置換ホスホリル基が有する炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基(非縮合アリール基、縮合アリール基、及び芳香族環集合を含む)は上記炭素数1〜25のアルキル基及び上記環形成炭素数6〜30のアリール基と同様であり、環形成原子数5〜30のヘテロアリール基(非縮合複素環基、縮合複素環基、及び複素環集合を含む)は、上記環形成原子数5〜30のヘテロアリール基と同様である。ジ置換ホスホリル基が好ましく、例えば、ジアリールホスホリル基、ジヘテロアリールホスホリル基、アリールヘテロアリールホスホリル基が挙げられる。
本発明の一態様に係る有機EL素子は、陰極、陽極、及び該陰極と該陽極の間に有機層を有する有機EL素子であって、該有機層が陽極側から陰極側に向かって、発光層、第1電子輸送層、及び第2電子輸送層を含み、該第1電子輸送層が下記式(1)で表される化合物(“第1の化合物”と称することもある)を含む。
(式(1)中、Ar1は、置換もしくは無置換のピリミジル基を表し、
Ar2は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を表す。
M1は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリーレン基を表し、
M2は、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリーレン基を表す。
Y1〜Y16は、それぞれ独立に、CRa又はNを表す。ただし、Y5〜Y8のいずれか1つはY9〜Y12のいずれか1つに結合する炭素原子を表し、Y9〜Y12のいずれか1つはY5〜Y8のいずれか1つに結合する炭素原子を表す。
Raは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基又は、−P(=O)R120R121を表す。
R120及びR121は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリールを表す。
Raが複数存在する場合、複数のRaは互いに同一でも異なっていてもよく、複数のRaのうち隣接する2つが互いに結合して環構造を形成していてもよい。)
Ar2は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を表す。
M1は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリーレン基を表し、
M2は、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリーレン基を表す。
Y1〜Y16は、それぞれ独立に、CRa又はNを表す。ただし、Y5〜Y8のいずれか1つはY9〜Y12のいずれか1つに結合する炭素原子を表し、Y9〜Y12のいずれか1つはY5〜Y8のいずれか1つに結合する炭素原子を表す。
Raは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基又は、−P(=O)R120R121を表す。
R120及びR121は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリールを表す。
Raが複数存在する場合、複数のRaは互いに同一でも異なっていてもよく、複数のRaのうち隣接する2つが互いに結合して環構造を形成していてもよい。)
前記Ar2が表す環形成炭素数6〜30(好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18)のアリール基としては、例えば、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ビフェニレニル基、ナフチル基、アセナフチレニル基、アントリル基、ベンゾアントリル基、アセアントリル基、フェナントリル基、ベンゾフェナントリル基、フェナレニル基、フルオレニル基、スピロフルオレニル基、ペンタセニル基、ピセニル基、ペンタフェニル基、ピレニル基、クリセニル基、ベンゾクリセニル基、s−インダセニル基、as−インダセニル基、フルオランテニル基、ベンゾフルオランテニル基、トリフェニレニル基及びペリレニル基が挙げられ、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、及びナフチル基が好ましい。
前記Ar2が表す環形成原子数5〜30(好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13)のヘテロアリール基としては、例えば、ピロリル基、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基(ベンゾチエニル基、以下同様)、インドリジニル基、キノリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、インダゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ジベンゾフラニル基、ナフトベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基(ジベンゾチエニル基、以下同様)、ナフトベンゾチオフェニル基(ナフトベンゾチエニル基)、カルバゾリル基(N−カルバゾリル基及びC−カルバゾリル基)、ベンゾカルバゾリル基(ベンゾ−N−カルバゾリル基及びベンゾ−C−カルバゾリル基)、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、ベンズイミダゾロベンズイミダゾニル基、及びキサンテニル基等が挙げられ、ピリミジル基が好ましい。
前記M1及びM2が表す環形成炭素数6〜30(好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18)のアリーレン基としては、前記Ar2が表すアリール基を2価の基としたものが挙げられ、フェニレン基、ビフェニレン基が好ましく、フェニレン基がより好ましい。
前記M1及びM2が表す環形成原子数5〜30(好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13)のヘテロアリーレン基としては、前記Ar2が表すヘテロアリール基を2価の基としたものが挙げられ、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基が好ましい。
前記M1及びM2が表す環形成原子数5〜30(好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13)のヘテロアリーレン基としては、前記Ar2が表すヘテロアリール基を2価の基としたものが挙げられ、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基が好ましい。
前記CRaのRaが表す、ハロゲン原子、炭素数1〜25のアルキル基、炭素数2〜25のアルケニル基、炭素数2〜25のアルキニル基、環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、炭素数1〜25のアルコキシ基、環形成炭素数6〜30のアリール基、環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、炭素数1〜25のアルキルチオ基、環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、シリル基、カルボニル基、及び、−P(=O)R120R121におけるR120及びR121の炭素数1〜25のアルキル基、環形成炭素数6〜30のアリール基、環形成原子数5〜30のヘテロアリールの好ましい炭素数、原子数及び具体例としては、前記「置換基」で説明したものが挙げられる。
本発明の一態様において、前記第1電子輸送層が、下記式(1−1)で表される化合物を含むと好ましい。
(式(1−1)中、Ar1、Ar2、M1及びM2は、上記式(1)で定義した通りであり、その好ましい炭素数、原子数及び具体例も同様である。
R21〜R28及びR31〜R38は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基又は、−P(=O)R120R121を表す。
R120及びR121は、上記式(1)で定義した通りである。
R21〜R24のいずれか1つはR35〜R38のいずれか1つと結合している単結合を表し、R35〜R38のいずれか1つはR21〜R24のいずれか1つと結合している単結合を表す。
R21〜R28及びR31〜R38のうち隣接する2つが互いに結合して環構造を形成していてもよい。)
(式(1−1)中、Ar1、Ar2、M1及びM2は、上記式(1)で定義した通りであり、その好ましい炭素数、原子数及び具体例も同様である。
R21〜R28及びR31〜R38は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基又は、−P(=O)R120R121を表す。
R120及びR121は、上記式(1)で定義した通りである。
R21〜R24のいずれか1つはR35〜R38のいずれか1つと結合している単結合を表し、R35〜R38のいずれか1つはR21〜R24のいずれか1つと結合している単結合を表す。
R21〜R28及びR31〜R38のうち隣接する2つが互いに結合して環構造を形成していてもよい。)
前記R21〜R28及びR31〜R38が表す、ハロゲン原子、炭素数1〜25のアルキル基、炭素数2〜25のアルケニル基、炭素数2〜25のアルキニル基、環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、炭素数1〜25のアルコキシ基、環形成炭素数6〜30のアリール基、環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、炭素数1〜25のアルキルチオ基、環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、シリル基、カルボニル基、及び、−P(=O)R120R121におけるR120及びR121の炭素数1〜25のアルキル基、環形成炭素数6〜30のアリール基、環形成原子数5〜30のヘテロアリールの好ましい炭素数、原子数及び具体例としては、前記「置換基」で説明したものが挙げられる。
前記式(1−1)の例としては、下記式(1−2)〜(1−17)が挙げられる。これらの中でも、式(1−7)、(1−10)、(1−12)、(1−13)が好ましく、式(1−7)、(1−12)がより好ましく、式(1−7)がさらに好ましい。
(式(1−2)〜(1−17)中、Ar1、Ar2、M1、M2、R21〜R28及びR31〜R38は、上記式(1−1)で定義した通りであり、好ましい炭素数、原子数及び具体例も同様である。)
また、前記式(1−1)は、下記式(1−21)又は(1−22)で表されると好ましく、下記式(1−21)で表されるとより好ましい。
(式(1−21)、(1−22)中、Ar2、M1、M2、R21〜R28及びR31〜R38は、上記式(1−1)で定義した通りであり、その好ましい炭素数、原子数及び具体例も同様である。
R11〜R13は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基又は、−P(=O)R120R121を表す。
R120及びR121は、上記式(1)で定義した通りである。)
R11〜R13は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基又は、−P(=O)R120R121を表す。
R120及びR121は、上記式(1)で定義した通りである。)
前記R11〜R13が表す、ハロゲン原子、炭素数1〜25のアルキル基、炭素数2〜25のアルケニル基、炭素数2〜25のアルキニル基、環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、炭素数1〜25のアルコキシ基、環形成炭素数6〜30のアリール基、環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、炭素数1〜25のアルキルチオ基、環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、シリル基、カルボニル基、及び、−P(=O)R120R121におけるR120及びR121の炭素数1〜25のアルキル基、環形成炭素数6〜30のアリール基、環形成原子数5〜30のヘテロアリールの好ましい炭素数、原子数及び具体例としては、前記「置換基」で説明したものが挙げられる。
M1は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基であることが好ましく、置換もしくは無置換のビフェニレン基、又は置換もしくは無置換のフェニレン基であるとより好ましく、置換もしくは無置換のフェニレン基であることがさらに好ましい。
また、M2が単結合、又は置換もしくは無置換のフェニレン基であり、Ar2が置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のビフェニル基、置換もしくは無置換のジベンゾフラニル基、又は置換もしくは無置換のジベンゾチオフェニル基であることが好ましい。
−M2−Ar2は、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のビフェニリル基、置換もしくは無置換のナフチル基、置換もしくは無置換のジベンゾフラニル基、置換もしくは無置換のジベンゾチオフェニル基、置換もしくは無置換のジベンゾフラニルフェニル基、又は置換もしくは無置換のジベンゾチオフェニルフェニル基であることが好ましい。
式(1)で表される化合物が、前記式(1−21)で表され、かつ、R22がR36と結合している単結合であり、R36がR22と結合している単結合であることが好ましい。
また、式(1)で表される化合物が、前記式(1−21)で表され、かつ、R22がR36と結合している単結合であり、R36がR22と結合している単結合であり、M1が置換もしくは無置換のフェニレン基であることがさらに好ましい。
また、M2が単結合、又は置換もしくは無置換のフェニレン基であり、Ar2が置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のビフェニル基、置換もしくは無置換のジベンゾフラニル基、又は置換もしくは無置換のジベンゾチオフェニル基であることが好ましい。
−M2−Ar2は、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のビフェニリル基、置換もしくは無置換のナフチル基、置換もしくは無置換のジベンゾフラニル基、置換もしくは無置換のジベンゾチオフェニル基、置換もしくは無置換のジベンゾフラニルフェニル基、又は置換もしくは無置換のジベンゾチオフェニルフェニル基であることが好ましい。
式(1)で表される化合物が、前記式(1−21)で表され、かつ、R22がR36と結合している単結合であり、R36がR22と結合している単結合であることが好ましい。
また、式(1)で表される化合物が、前記式(1−21)で表され、かつ、R22がR36と結合している単結合であり、R36がR22と結合している単結合であり、M1が置換もしくは無置換のフェニレン基であることがさらに好ましい。
以下、式(1)で表される化合物の具体例を記載するが、これらに限定されるものではない。
本発明の一態様として、第2電子輸送層が下記式(2)で表される化合物(“第2の化合物”と称することもある)を含むと好ましい。
(2)
(式(2)中、HArは、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の含窒素複素環基を表す。
FArは、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を表す。
Ln1は、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリーレン基を表す。
nは、1〜4の整数である。nが2〜4のとき、複数存在するLn1は互いに同一でも異なっていてもよい。)
FArは、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を表す。
Ln1は、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリーレン基を表す。
nは、1〜4の整数である。nが2〜4のとき、複数存在するLn1は互いに同一でも異なっていてもよい。)
前記HArの表す環形成原子数5〜30(好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13)の含窒素複素環基としては、例えば、ピロリル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、インドリジニル基、キノリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズオキサゾリル基、インダゾリル基、カルバゾリル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、アザカルバゾリル基、ベンズイミダゾロベンズイミダゾニル基等が挙げられる。
前記FArの表す環形成炭素数6〜30(好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18)のアリール基としては、例えば、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ビフェニレニル基、ナフチル基、アセナフチレニル基、アントリル基、ベンゾアントリル基、アセアントリル基、フェナントリル基、ベンゾフェナントリル基、フェナレニル基、フルオレニル基、スピロフルオレニル基、ペンタセニル基、ピセニル基、ペンタフェニル基、ピレニル基、クリセニル基、ベンゾクリセニル基、s−インダセニル基、as−インダセニル基、フルオランテニル基、ベンゾフルオランテニル基、トリフェニレニル基及びペリレニル基が挙げられ、アントリル基、フルオレニル基、ベンゾクリセニル基、トリフェニレニル基、フルオランテニル基、ピレニル基、フェナントリル基、ナフチル基が好ましい。
前記FArの表す環形成原子数5〜30(好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13)のヘテロアリール基としては、例えば、ピロリル基、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基(ベンゾチエニル基、以下同様)、インドリジニル基、キノリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、インダゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ジベンゾフラニル基、ナフトベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基(ジベンゾチエニル基、以下同様)、ナフトベンゾチオフェニル基(ナフトベンゾチエニル基)、カルバゾリル基(N−カルバゾリル基及びC−カルバゾリル基)、ベンゾカルバゾリル基(ベンゾ−N−カルバゾリル基及びベンゾ−C−カルバゾリル基)、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、ベンズイミダゾロベンズイミダゾニル基、及びキサンテニル基等が挙げられる。
前記式(2)におけるFArが、置換もしくは無置換の環形成炭素数10〜30(好ましくは10〜25、より好ましくは10〜18)の縮合アリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数9〜30(好ましくは9〜24、より好ましくは9〜13)の縮合ヘテロアリール基であると好ましい。
この縮合アリール基としては、例えば、アントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、ベンゾクリセニル基、フルオランテニル基、フェナントリル基、ナフチル基、フルオレニル基、ピレニル基が挙げられ、縮合ヘテロアリール基としては、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基が挙げられる。
この縮合アリール基としては、例えば、アントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、ベンゾクリセニル基、フルオランテニル基、フェナントリル基、ナフチル基、フルオレニル基、ピレニル基が挙げられ、縮合ヘテロアリール基としては、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基が挙げられる。
前記Ln1は、環形成炭素数6〜30のアリーレン基、環形成原子数5〜30のヘテロアリーレン基の好ましい炭素数、原子数及び具体例としては、前記FArのアリール基及びヘテロアリール基を2価の基とした例が挙げられる。
前記Ln1としては、単結合、フェニレン基、又はビフェニレン基であると好ましい。
前記Ln1としては、単結合、フェニレン基、又はビフェニレン基であると好ましい。
式(2)において、前記HArが、下記式(2−1)又は(2−2)で表されると好ましい。
(2-1)
(式(2−1)中、
X2は、N又はCR2を表し、
X4は、N又はCR4を表し、
X6は、N又はCR6を表し、
X2、X4、及びX6の少なくとも1つはNを表す。
R1〜R6は、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基、又は−P(=O)R130R131基を示す。
R130及びR131は、それぞれ独立して、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
X2がCR2である場合、R2は、R1又はR3のいずれか又は両方と互いに結合して環構造を形成してもよく、
X4がCR4である場合、R4は、R3又はR5のいずれか又は両方と互いに結合して環構造を形成してもよく、
X6がCR6である場合、R6は、R1又はR5のいずれか又は両方と互いに結合して環構造を形成してもよい。
R1〜R6のいずれか1つは、上記式(2)におけるLn1に結合する単結合を表す。)
X2は、N又はCR2を表し、
X4は、N又はCR4を表し、
X6は、N又はCR6を表し、
X2、X4、及びX6の少なくとも1つはNを表す。
R1〜R6は、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基、又は−P(=O)R130R131基を示す。
R130及びR131は、それぞれ独立して、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
X2がCR2である場合、R2は、R1又はR3のいずれか又は両方と互いに結合して環構造を形成してもよく、
X4がCR4である場合、R4は、R3又はR5のいずれか又は両方と互いに結合して環構造を形成してもよく、
X6がCR6である場合、R6は、R1又はR5のいずれか又は両方と互いに結合して環構造を形成してもよい。
R1〜R6のいずれか1つは、上記式(2)におけるLn1に結合する単結合を表す。)
前記R1〜R6、R130及びR131の表す各基の好ましい炭素数、原子数及び具体例としては、前記式(1)のRaと同様である。
(式(2−2)中、R39〜R42は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基、又は−P(=O)R140R141基を示す。
R140及びR141は、それぞれ独立して、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
R39〜R42のうち隣接する2つが互いに結合して環構造を形成してもよい。
R39〜R42のいずれか1つは上記式(2)におけるLn1に結合する単結合を表す。ただし、R39〜R42のうち隣接する2つが互いに結合して環構造を形成する場合には該環構造を構成する原子のうちの1つが、上記式(2)におけるLn1に結合していてもよい。)
R140及びR141は、それぞれ独立して、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
R39〜R42のうち隣接する2つが互いに結合して環構造を形成してもよい。
R39〜R42のいずれか1つは上記式(2)におけるLn1に結合する単結合を表す。ただし、R39〜R42のうち隣接する2つが互いに結合して環構造を形成する場合には該環構造を構成する原子のうちの1つが、上記式(2)におけるLn1に結合していてもよい。)
前記R39〜R42、R140及びR141の表す各基の好ましい炭素数、原子数及び具体例としては、前記式(1)のRaと同様である。
また、式(2)において、前記HArが、下記式(2−2−1)又は(2−2−2)で表されると好ましい。
(2-2-1)
(式(2−2−1)中、X7〜X10は、それぞれ独立に、CRb又はNを表す。
R41及びR42は、上記式(2−2)で定義した通りである。
Rbは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜30のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基、又は−P(=O)R140R141基を示す。
R140及びR141は、それぞれ独立して、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
Rbが複数存在する場合、複数のRbは互いに同一でも異なっていてもよく、隣接するRb同士が互いに結合して環構造を形成してもよい。
R41及びR42は互いに結合して環構造を形成してもよい。
X7がCRbである場合、RbとR42は互いに結合して環構造を形成してもよい。
R41及びR42のいずれか1つ、又は、R41、R42及びRbが1つまたは複数存在する場合のRbのいずれか1つは、上記式(2)におけるLn1に結合する単結合を表す。)
R41及びR42は、上記式(2−2)で定義した通りである。
Rbは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜30のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基、又は−P(=O)R140R141基を示す。
R140及びR141は、それぞれ独立して、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
Rbが複数存在する場合、複数のRbは互いに同一でも異なっていてもよく、隣接するRb同士が互いに結合して環構造を形成してもよい。
R41及びR42は互いに結合して環構造を形成してもよい。
X7がCRbである場合、RbとR42は互いに結合して環構造を形成してもよい。
R41及びR42のいずれか1つ、又は、R41、R42及びRbが1つまたは複数存在する場合のRbのいずれか1つは、上記式(2)におけるLn1に結合する単結合を表す。)
前記R41及びR42、Rb、R140及びR141の表す各基の好ましい炭素数、原子数及び具体例としては、前記式(1)のRaと同様である。
(式(2−2−2)中、R41及びR42は、上記式(2−2)で定義した通りである。
R43〜R46は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基、又は−P(=O)R140R141基を示す。
R140及びR141は、上記式(2−2)で定義した通りである。
R41及びR42、R42及びR43、並びに、R43〜R46のうち隣接する2つは、それぞれ独立に、互いに結合して環構造を形成してもよい。)
R43〜R46は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基、又は−P(=O)R140R141基を示す。
R140及びR141は、上記式(2−2)で定義した通りである。
R41及びR42、R42及びR43、並びに、R43〜R46のうち隣接する2つは、それぞれ独立に、互いに結合して環構造を形成してもよい。)
前記R41〜R46、R140及びR141の表す各基の好ましい炭素数、原子数及び具体例としては、前記式(1)のRaと同様である。
以下、式(2)で表される化合物の具体例を記載するが、これらに限定されるものではない。
前記第1の化合物及び前記第2の化合物の製造方法は特に制限されず、当業者であれば以下に記載する実施例を参照しながら、公知の合成反応を利用及び変更して容易に製造することができる。
有機EL素子
次に、本発明の有機EL素子について説明する。
有機EL素子は、陰極と陽極の間に有機層を有する。この有機層は陽極側から発光層、第1電子輸送層、及び第2電子輸送層をこの順に含み、第1電子輸送層が前記第1の化合物を含む、また、前記第2電子輸送層が前記第2の化合物を含むと好ましい。
次に、本発明の有機EL素子について説明する。
有機EL素子は、陰極と陽極の間に有機層を有する。この有機層は陽極側から発光層、第1電子輸送層、及び第2電子輸送層をこの順に含み、第1電子輸送層が前記第1の化合物を含む、また、前記第2電子輸送層が前記第2の化合物を含むと好ましい。
本発明の有機EL素子は、蛍光又は燐光発光型の単色発光素子であっても、蛍光/燐光ハイブリッド型の白色発光素子であってもよいし、単独の発光ユニットを有するシンプル型であっても、複数の発光ユニットを有するタンデム型であってもよく、中でも、蛍光発光型の素子であることが好ましい。ここで、「発光ユニット」とは、有機層を含み、そのうちの少なくとも一層が発光層であり、注入された正孔と電子が再結合することにより発光する最小単位をいう。
例えば、シンプル型有機EL素子の代表的な素子構成としては、以下の素子構成を挙げることができる。
(1)陽極/発光ユニット/陰極
また、上記発光ユニットは、燐光発光層や蛍光発光層を複数有する積層型であってもよく、その場合、各発光層の間に、燐光発光層で生成された励起子が蛍光発光層に拡散することを防ぐ目的で、スペース層を有していてもよい。シンプル型発光ユニットの代表的な層構成を以下に示す。括弧内の層は任意である。
(a)(正孔注入層/)正孔輸送層/蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(b)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(c)(正孔注入層/)正孔輸送層/第一蛍光発光層/第二蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(d)(正孔注入層/)正孔輸送層/第一燐光発光層/第二燐光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(e)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/スペース層/蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(f)(正孔注入層/)正孔輸送層/第一燐光発光層/第二燐光発光層/スペース層/蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(g)(正孔注入層/)正孔輸送層/第一燐光発光層/スペース層/第二燐光発光層/スペース層/蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(h)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/スペース層/第一蛍光発光層/第二蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(i)(正孔注入層/)正孔輸送層/電子阻止層/蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(j)(正孔注入層/)正孔輸送層/電子阻止層/燐光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(k)(正孔注入層/)正孔輸送層/励起子阻止層/蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(l)(正孔注入層/)正孔輸送層/励起子阻止層/燐光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(m)(正孔注入層/)第一正孔輸送層/第二正孔輸送層/蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(n)(正孔注入層/)第一正孔輸送層/第二正孔輸送層/燐光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(o)(正孔注入層/)正孔輸送層/蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(p)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(q)(正孔注入層/)正孔輸送層/蛍光発光層/トリプレット阻止層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(r)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/トリプレット阻止層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(1)陽極/発光ユニット/陰極
また、上記発光ユニットは、燐光発光層や蛍光発光層を複数有する積層型であってもよく、その場合、各発光層の間に、燐光発光層で生成された励起子が蛍光発光層に拡散することを防ぐ目的で、スペース層を有していてもよい。シンプル型発光ユニットの代表的な層構成を以下に示す。括弧内の層は任意である。
(a)(正孔注入層/)正孔輸送層/蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(b)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(c)(正孔注入層/)正孔輸送層/第一蛍光発光層/第二蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(d)(正孔注入層/)正孔輸送層/第一燐光発光層/第二燐光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(e)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/スペース層/蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(f)(正孔注入層/)正孔輸送層/第一燐光発光層/第二燐光発光層/スペース層/蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(g)(正孔注入層/)正孔輸送層/第一燐光発光層/スペース層/第二燐光発光層/スペース層/蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(h)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/スペース層/第一蛍光発光層/第二蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(i)(正孔注入層/)正孔輸送層/電子阻止層/蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(j)(正孔注入層/)正孔輸送層/電子阻止層/燐光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(k)(正孔注入層/)正孔輸送層/励起子阻止層/蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(l)(正孔注入層/)正孔輸送層/励起子阻止層/燐光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(m)(正孔注入層/)第一正孔輸送層/第二正孔輸送層/蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(n)(正孔注入層/)第一正孔輸送層/第二正孔輸送層/燐光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(o)(正孔注入層/)正孔輸送層/蛍光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(p)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(q)(正孔注入層/)正孔輸送層/蛍光発光層/トリプレット阻止層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
(r)(正孔注入層/)正孔輸送層/燐光発光層/トリプレット阻止層/第1電子輸送層/第2電子輸送層
上記各燐光又は蛍光発光層は、それぞれ互いに異なる発光色を示すものとすることができる。具体的には、上記積層発光ユニット(f)において、(正孔注入層/)正孔輸送層/第一燐光発光層(赤色発光)/第二燐光発光層(緑色発光)/スペース層/蛍光発光層(青色発光)/第1電子輸送層/第2電子輸送層といった層構成等が挙げられる。
なお、各発光層と正孔輸送層あるいはスペース層との間には、適宜、電子阻止層を設けてもよい。電子阻止層を設けることで、電子又は正孔を発光層内に閉じ込めて、発光層における電荷の再結合確率を高め、発光効率を向上させることができる。
なお、各発光層と正孔輸送層あるいはスペース層との間には、適宜、電子阻止層を設けてもよい。電子阻止層を設けることで、電子又は正孔を発光層内に閉じ込めて、発光層における電荷の再結合確率を高め、発光効率を向上させることができる。
タンデム型有機EL素子の代表的な素子構成としては、以下の素子構成を挙げることができる。
(2)陽極/第一発光ユニット/中間層/第二発光ユニット/陰極
ここで、上記第一発光ユニット及び第二発光ユニットとしては、例えば、それぞれ独立に上述の発光ユニットから選択することができる。
上記中間層は、一般的に、中間電極、中間導電層、電荷発生層、電子引抜層、接続層、中間絶縁層とも呼ばれ、第一発光ユニットに電子を、第二発光ユニットに正孔を供給する、公知の材料構成を用いることができる。
(2)陽極/第一発光ユニット/中間層/第二発光ユニット/陰極
ここで、上記第一発光ユニット及び第二発光ユニットとしては、例えば、それぞれ独立に上述の発光ユニットから選択することができる。
上記中間層は、一般的に、中間電極、中間導電層、電荷発生層、電子引抜層、接続層、中間絶縁層とも呼ばれ、第一発光ユニットに電子を、第二発光ユニットに正孔を供給する、公知の材料構成を用いることができる。
図1に、前記有機EL素子の一例の概略構成を示す。有機EL素子1は、基板2、陽極3、陰極4、及び該陽極3と陰極4との間に配置された発光ユニット10とを有する。発光ユニット10は、少なくとも一つの発光層5を有する。発光層5と陽極3との間に正孔注入層/正孔輸送層6(陽極側有機層)等を形成してもよい。発光層5と陰極4との間に第1電子輸送層7及び第2電子輸送層8(陰極側有機層)が形成されている。電子輸送層8と陰極4との間に電子注入層を形成してもよい。また、発光層5の陽極3側に電子阻止層(図示せず)を設けてもよい。これにより、電子や正孔を発光層5に閉じ込めて、発光層5における励起子の生成確率をさらに高めることができる。
基板
基板は、有機EL素子の支持体として用いられる。基板としては、例えば、ガラス、石英、プラスチックなどの板を用いることができる。また、可撓性基板を用いてもよい。可撓性基板とは、折り曲げることができる(フレキシブル)基板のことであり、例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニルからなるプラスチック基板等が挙げられる。また、無機蒸着フィルムを用いることもできる。
基板は、有機EL素子の支持体として用いられる。基板としては、例えば、ガラス、石英、プラスチックなどの板を用いることができる。また、可撓性基板を用いてもよい。可撓性基板とは、折り曲げることができる(フレキシブル)基板のことであり、例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニルからなるプラスチック基板等が挙げられる。また、無機蒸着フィルムを用いることもできる。
陽極
基板上に形成される陽極には、仕事関数の大きい(具体的には4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。具体的には、例えば、酸化インジウム−酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide)、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化亜鉛、酸化タングステンおよび酸化亜鉛を含有した酸化インジウム、グラフェン等が挙げられる。この他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)、または前記金属の窒化物(例えば、窒化チタン)等が挙げられる。
基板上に形成される陽極には、仕事関数の大きい(具体的には4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。具体的には、例えば、酸化インジウム−酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide)、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化亜鉛、酸化タングステンおよび酸化亜鉛を含有した酸化インジウム、グラフェン等が挙げられる。この他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)、または前記金属の窒化物(例えば、窒化チタン)等が挙げられる。
これらの材料は、通常、スパッタリング法により成膜される。例えば、酸化インジウム−酸化亜鉛は、酸化インジウムに対し1〜10wt%の酸化亜鉛を加えたターゲットを、酸化タングステンおよび酸化亜鉛を含有した酸化インジウムは、酸化インジウムに対し酸化タングステンを0.5〜5wt%、酸化亜鉛を0.1〜1wt%含有したターゲットを用いることにより、スパッタリング法で形成することができる。その他、真空蒸着法、塗布法、インクジェット法、スピンコート法などにより作製してもよい。
陽極に接して形成される正孔注入層は、陽極の仕事関数に関係なく正孔注入が容易である材料を用いて形成されるため、電極材料として一般的に使用される材料(例えば、金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物、元素周期表の第1族または第2族に属する元素)を用いることができる。
仕事関数の小さい材料である、元素周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(例えば、MgAg、AlLi)、ユーロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等を用いることもできる。なお、アルカリ金属、アルカリ土類金属、およびこれらを含む合金を用いて陽極を形成する場合には、真空蒸着法やスパッタリング法を用いることができる。さらに、銀ペーストなどを用いる場合には、塗布法やインクジェット法などを用いることができる。
仕事関数の小さい材料である、元素周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(例えば、MgAg、AlLi)、ユーロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等を用いることもできる。なお、アルカリ金属、アルカリ土類金属、およびこれらを含む合金を用いて陽極を形成する場合には、真空蒸着法やスパッタリング法を用いることができる。さらに、銀ペーストなどを用いる場合には、塗布法やインクジェット法などを用いることができる。
正孔注入層
正孔注入層は、陽極から有機層に効率よく正孔を注入するために設けられる層である。正孔注入層に使用される物質としては、モリブデン酸化物、チタン酸化物、バナジウム酸化物、レニウム酸化物、ルテニウム酸化物、クロム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物、銀酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物、芳香族アミン化合物、アクセプター性の化合物、又は高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)等も使用できる。
正孔注入層に使用される物質としては、中でも、芳香族アミン誘導体、又はアクセプター性の化合物であることが好ましく、アクセプター性の化合物であることが更に好ましい。アクセプター性の化合物として、電子吸引基が置換された複素環誘導体、電子吸引基が置換されたキノン誘導体、アリールボラン誘導体、またはヘテロアリールボラン誘導体等が好適に用いられ、中でも、ヘキサシアノヘキサアザトリフェニレン、F4TCNQ(2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン)、又は1,2,3−トリス[(シアノ)(4−シアノ−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)メチレン]シクロプロパン等が好ましく用いられる。
アクセプター性の化合物を含む層は、更にマトリクス材料を含有する形態であっても好ましい。マトリクス材料としては、有機EL用の材料を幅広く使用することができる。アクセプター性の化合物と共に使用するマトリクス材料として、ドナー性化合物を用いることが好ましく、芳香族アミン化合物を用いることが更に好ましい。
正孔注入層は、陽極から有機層に効率よく正孔を注入するために設けられる層である。正孔注入層に使用される物質としては、モリブデン酸化物、チタン酸化物、バナジウム酸化物、レニウム酸化物、ルテニウム酸化物、クロム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物、銀酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物、芳香族アミン化合物、アクセプター性の化合物、又は高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)等も使用できる。
正孔注入層に使用される物質としては、中でも、芳香族アミン誘導体、又はアクセプター性の化合物であることが好ましく、アクセプター性の化合物であることが更に好ましい。アクセプター性の化合物として、電子吸引基が置換された複素環誘導体、電子吸引基が置換されたキノン誘導体、アリールボラン誘導体、またはヘテロアリールボラン誘導体等が好適に用いられ、中でも、ヘキサシアノヘキサアザトリフェニレン、F4TCNQ(2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン)、又は1,2,3−トリス[(シアノ)(4−シアノ−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)メチレン]シクロプロパン等が好ましく用いられる。
アクセプター性の化合物を含む層は、更にマトリクス材料を含有する形態であっても好ましい。マトリクス材料としては、有機EL用の材料を幅広く使用することができる。アクセプター性の化合物と共に使用するマトリクス材料として、ドナー性化合物を用いることが好ましく、芳香族アミン化合物を用いることが更に好ましい。
正孔輸送層
正孔輸送層は、正孔輸送性の高い物質を含む層である。正孔輸送層には、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、アントラセン誘導体等を使用する事ができる。ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)やポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)等の高分子化合物を用いることもできる。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。尚、正孔輸送性の高い物質を含む層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。正孔輸送材料は、好ましくは、下記一般式(H)で表される化合物である。
正孔輸送層は、正孔輸送性の高い物質を含む層である。正孔輸送層には、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、アントラセン誘導体等を使用する事ができる。ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)やポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)等の高分子化合物を用いることもできる。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。尚、正孔輸送性の高い物質を含む層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。正孔輸送材料は、好ましくは、下記一般式(H)で表される化合物である。
前記一般式(H)中、Q1〜Q3は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の複素環基または、置換もしくは無置換のアリール基と置換もしくは無置換の複素環基との組合せで構成される基を示す。アリール基としては、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基、スピロビフルオレニル基、インデノフルオレニル基、ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、トリフェニレニル基等の置換基が好ましく、複素環基としては、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基等が好ましい。アリール基と複素環基との組合せで構成される基としては、ジベンゾフラン置換のアリール基、ジベンゾチオフェン置換のアリール基、カルバゾール置換のアリール基等が好ましい。これら置換基はさらに置換基を有していてもよい。
好ましい1つの態様として、前記一般式(H)のQ1〜Q3の少なくとも1つが、アリールアミノ基によって更に置換されている化合物であることが好ましく、ジアミン誘導体、トリアミン誘導体、又はテトラアミン誘導体であることも好ましい。ジアミン誘導体として、テトラアリール置換ベンジジン誘導体、及びTPTE(4,4’−ビス[N−フェニル−N−[4’−ジフェニルアミノ−1,1’−ビフェニル−4−イル]アミノ]−1,1’−ビフェニル)等が好ましく用いられる。
好ましい1つの態様として、前記一般式(H)のQ1〜Q3の少なくとも1つが、アリールアミノ基によって更に置換されている化合物であることが好ましく、ジアミン誘導体、トリアミン誘導体、又はテトラアミン誘導体であることも好ましい。ジアミン誘導体として、テトラアリール置換ベンジジン誘導体、及びTPTE(4,4’−ビス[N−フェニル−N−[4’−ジフェニルアミノ−1,1’−ビフェニル−4−イル]アミノ]−1,1’−ビフェニル)等が好ましく用いられる。
発光層
発光層は、発光性の高い物質を含む層であり、種々の材料を用いることができる。発光層は通常、発光性の高い発光材料(ドーパント材料)とそれを効率よく発光させるためのホスト材料とが含有されている。例えば、発光性の高い物質としては、蛍光を発光する蛍光性化合物や燐光を発光する燐光性化合物を用いることができる。蛍光性化合物は一重項励起状態から発光可能な化合物であり、燐光性化合物は三重項励起状態から発光可能な化合物である。蛍光性化合物を含む発光層は蛍光発光層と呼ばれ、燐光性化合物を含む発光層は燐光発光層と呼ばれている。なお、一つの発光層に複数のドーパント材料及び複数のホスト材料を含んでもよい。
発光層は、発光性の高い物質を含む層であり、種々の材料を用いることができる。発光層は通常、発光性の高い発光材料(ドーパント材料)とそれを効率よく発光させるためのホスト材料とが含有されている。例えば、発光性の高い物質としては、蛍光を発光する蛍光性化合物や燐光を発光する燐光性化合物を用いることができる。蛍光性化合物は一重項励起状態から発光可能な化合物であり、燐光性化合物は三重項励起状態から発光可能な化合物である。蛍光性化合物を含む発光層は蛍光発光層と呼ばれ、燐光性化合物を含む発光層は燐光発光層と呼ばれている。なお、一つの発光層に複数のドーパント材料及び複数のホスト材料を含んでもよい。
発光層のドーパント材料
蛍光発光層のドーパント材料として、蛍光発光性の化合物を幅広く用いることができる。蛍光発光層のドーパント材料としては、中でも、縮合多環芳香族誘導体、スチリルアミン誘導体、縮合環アミン誘導体、ホウ素含有化合物、ピロール誘導体、インドール誘導体、及びカルバゾール誘導体等が好ましい。蛍光発光層のドーパント材料としては、さらに好ましくは、縮合環アミン誘導体、及びホウ素含有化合物が挙げられる。縮合環アミン誘導体は、好ましくは、下記一般式(J)で表される化合物である。
蛍光発光層のドーパント材料として、蛍光発光性の化合物を幅広く用いることができる。蛍光発光層のドーパント材料としては、中でも、縮合多環芳香族誘導体、スチリルアミン誘導体、縮合環アミン誘導体、ホウ素含有化合物、ピロール誘導体、インドール誘導体、及びカルバゾール誘導体等が好ましい。蛍光発光層のドーパント材料としては、さらに好ましくは、縮合環アミン誘導体、及びホウ素含有化合物が挙げられる。縮合環アミン誘導体は、好ましくは、下記一般式(J)で表される化合物である。
前記一般式(J)中、Q4〜Q7は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリール基を表す。上記環形成炭素数6〜50のアリール基としては、環形成炭素数6〜12の芳香族炭化水素基がさらに好ましく、フェニル基が特に好ましい。上記環形成原子数5〜50のヘテロアリール基としては、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基などが挙げられ、ジベンゾフラニル基が好ましい。Q8は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価のアリール基又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価のアリール基を表す。上記環形成炭素数6〜50の2価のアリール基としては、ピレニル基、クリセニル基、アントラセニル基、フルオレニル基などが挙げられ、ピレニル基が好ましい。上記環形成炭素数6〜50の2価のアリール基としては、ベンゾフロ骨格が1つ以上縮環したフルオレニル基が好ましい。
ホウ素含有化合物としては、例えば、ピロメテン誘導体、及びトリフェニルボラン誘導体等が挙げられる。ここで誘導体とは、当該骨格を部分構造として含む化合物を示す言葉であり、更なる縮合環を形成する化合物、及び置換基同士で環を形成する化合物も含有する。例えば、縮合多環芳香族誘導体の場合は、縮合多環芳香族骨格を部分構造として含む化合物であり、当該縮合多環芳香族骨格にさらに縮合環を形成する化合物、及び当該縮合多環芳香族骨格の置換基同士で環を形成する化合物も含有する。
燐光発光層に用いることができる燐光発光材料(ドーパント材料)として、イリジウム錯体、オスミウム錯体、及び白金錯体等の金属錯体が使用される。
イリジウム、オスミウム、及び白金からなる群から選択される金属原子のオルトメタル化錯体である発光層に用いることができる燐光発光材料は、下記式(K)で表される錯体であることが好ましい。
イリジウム、オスミウム、及び白金からなる群から選択される金属原子のオルトメタル化錯体である発光層に用いることができる燐光発光材料は、下記式(K)で表される錯体であることが好ましい。
前記一般式(K)中、Q9は、オスミウム、イリジウム及び白金からなる群から選ばれる少なくとも一つの金属を示し、tは、該金属の価数を示し、uは1以上である。
環Q10は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜24のアリール基又は環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を表し、環Q11は、窒素をヘテロ環形成原子として含有する置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を表す。Q12〜Q14は、水素原子又は置換基である。
uが2以上の時、環Q10、環Q11はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。(t−u)が2以上の時、Q12〜Q14はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
(t−u)がゼロの時、前記一般式(K)は下記一般式(G)で表され、Q9、環Q10、環Q11、tは、前記一般式(K)で定義した通りである。
環Q10は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜24のアリール基又は環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を表し、環Q11は、窒素をヘテロ環形成原子として含有する置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を表す。Q12〜Q14は、水素原子又は置換基である。
uが2以上の時、環Q10、環Q11はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。(t−u)が2以上の時、Q12〜Q14はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
(t−u)がゼロの時、前記一般式(K)は下記一般式(G)で表され、Q9、環Q10、環Q11、tは、前記一般式(K)で定義した通りである。
また、トリス(アセチルアセトナート)(モノフェナントロリン)テルビウム(III)(略称:Tb(acac)3(Phen))、トリス(1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオナト)(モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(DBM)3(Phen))、トリス[1−(2−テノイル)−3,3,3−トリフルオロアセトナト](モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(TTA)3(Phen))等の希土類金属錯体は、希土類金属イオンからの発光(異なる多重度間の電子遷移)であるため、燐光発光材料として用いることができる。
発光層のホスト材料
蛍光発光層に用いるホスト材料としては、縮合多環芳香族誘導体を主骨格に持つ化合物であることが好ましく、特に好ましくは、アントラセン誘導体、ピレン誘導体、クリセン誘導体、及びナフタセン誘導体等が挙げられる。青色ホスト材料(青色蛍光発光材料と共に用いられるホスト材料)、及び緑色ホスト材料(緑色蛍光発光材料と共に用いられるホスト材料)として特に好適なホストは、下記一般式(E)で表されるアントラセン誘導体である。
蛍光発光層に用いるホスト材料としては、縮合多環芳香族誘導体を主骨格に持つ化合物であることが好ましく、特に好ましくは、アントラセン誘導体、ピレン誘導体、クリセン誘導体、及びナフタセン誘導体等が挙げられる。青色ホスト材料(青色蛍光発光材料と共に用いられるホスト材料)、及び緑色ホスト材料(緑色蛍光発光材料と共に用いられるホスト材料)として特に好適なホストは、下記一般式(E)で表されるアントラセン誘導体である。
前記一般式(E)において、ArX1、及びArX2は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数3〜50のヘテロアリール基を示す。ArX1、及びArX2は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示すことが好ましい。ArX1、及びArX2は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、フルオレニル基、ジベンゾフラニル基、ナフトベンゾフラニル基、カルバゾリル基であることがさらに好ましい。RX1〜RX8は水素原子又は置換基である。
燐光発光層に用いるホスト材料としては、燐光ドーパントよりも高い三重項準位を持つ材料であることが好ましく、一般的な芳香族誘導体、複素環誘導体、金属錯体等の燐光ホスト材料を使用することができる。燐光発光層に用いるホスト材料としては、中でも芳香族誘導体、及び複素環誘導体が好ましく、芳香族誘導体としては、例えば、ナフタレン誘導体、トリフェニレン誘導体、フェナントレン誘導体、及びフルオランテン誘導体等が挙げられ、複素環誘導体としては、例えば、インドール誘導体、カルバゾール誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、トリアジン誘導体、キノリン誘導体、イソキノリン誘導体、キナゾリン誘導体、ジベンゾフラン誘導体、及びジベンゾチオフェン誘導体等が挙げられる。また、燐光発光材料のホスト材料の好ましい一形態として、カルバゾールが置換したカルバゾール誘導体、ベンゾ骨格が縮環したカルバゾール誘導体、インデノ骨格が縮環したカルバゾール誘導体、インドロ骨格が縮環したカルバゾール誘導体、ベンゾフロ骨格が縮環したカルバゾール誘導体が挙げられる。
電子輸送層
電子輸送層は電子輸送性の高い材料(電子輸送性材料)を含む層である。
本発明の有機EL素子において、電子輸送層は発光層側の第1電子輸送層及び陰極側の第2電子輸送層を含む。上記したように、第1電子輸送層は前記第1の化合物を含み、その結果、第1電子輸送層は正孔阻止層として機能する。第2電子輸送層は前記第2の化合物を含む。その結果、第2電子輸送層が第2の化合物を含まない場合と比較して電子輸送性能が改善される。
発光層と第1電子輸送層、及び、第1電子輸送層と第2電子輸送層の間には他の有機層が介在してもよいが、発光層と第1電子輸送層は直接隣接(接触)していることが好ましい。また、第1電子輸送層及び第2電子輸送層は発光材料を含まないことが好ましい。また、電子輸送を構成する各層は各々複数の化合物を含んでもよいが、第1電子輸送層は、前記第1の化合物のみを含んでなることも好ましい。
電子輸送層は電子輸送性の高い材料(電子輸送性材料)を含む層である。
本発明の有機EL素子において、電子輸送層は発光層側の第1電子輸送層及び陰極側の第2電子輸送層を含む。上記したように、第1電子輸送層は前記第1の化合物を含み、その結果、第1電子輸送層は正孔阻止層として機能する。第2電子輸送層は前記第2の化合物を含む。その結果、第2電子輸送層が第2の化合物を含まない場合と比較して電子輸送性能が改善される。
発光層と第1電子輸送層、及び、第1電子輸送層と第2電子輸送層の間には他の有機層が介在してもよいが、発光層と第1電子輸送層は直接隣接(接触)していることが好ましい。また、第1電子輸送層及び第2電子輸送層は発光材料を含まないことが好ましい。また、電子輸送を構成する各層は各々複数の化合物を含んでもよいが、第1電子輸送層は、前記第1の化合物のみを含んでなることも好ましい。
電子輸送層には、アルミニウム錯体、ベリリウム錯体、及び亜鉛錯体等の金属錯体、イミダゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、アジン誘導体、カルバゾール誘導体、及びフェナントロリン誘導体等の複素環化合物、縮合芳香族炭化水素誘導体、並びに高分子化合物を使用することができる。好ましくは、イミダゾール誘導体(例えばベンズイミダゾール誘導体、イミダゾピリジン誘導体、ベンズイミダゾフェナントリジン誘導体)、アジン誘導体(例えば、ピリミジン誘導体、トリアジン誘導体、キノリン誘導体、イソキノリン誘導体、フェナントロリン誘導体が挙げられ、これら複素環はホスフィンオキサイド系の置換基で置換されていてもよい。)、及び芳香族炭化水素誘導体(例えば、アントラセン誘導体、フルオランテン誘導体が挙げられる)である。
好ましい一つの形態として、電子輸送層は、アルカリ金属(LiやCs等)、アルカリ土類金属(Mg等)、および、これらを含む合金等、アルカリ金属の誘導体(例えば、8−キノリノラトリチウム(Liq))、並びにアルカリ土類金属の誘導体からなる群から選択される少なくとも一種を含有していてもよい。電子輸送層がアルカリ金属、アルカリ土類金属およびそれら合金の少なくともいずれかを含有する場合、電子輸送層中の含有比率は、特に制限されないが、好ましくは0.1〜50質量%、より好ましくは0.1〜20質量%、更に好ましくは1〜10質量%であり、電子輸送層がアルカリ金属の誘導体及びアルカリ土類金属の誘導体の少なくともいずれかを含有する場合、電子輸送層中の含有比率は、特に制限されないが、好ましくは、1〜99質量%、より好ましくは10〜90質量%である。好ましい一つの形態として、第2電子輸送層がアルカリ金属、アルカリ土類金属、および、これらを含む合金等、アルカリ金属の誘導体、並びにアルカリ土類金属の誘導体を含むことが挙げられ、より好ましい一つの形態は第2電子輸送層が8−キノリノラトリチウム(Liq)を含むことである。第2電子輸送層がアルカリ金属、アルカリ土類金属およびそれら合金の少なくともいずれかを含有する場合、第2電子輸送層中の含有比率は、特に制限されないが、好ましくは0.1〜50質量%、より好ましくは0.1〜20質量%、更に好ましくは1〜10質量%であり、第2電子輸送層がアルカリ金属の誘導体及びアルカリ土類金属の誘導体の少なくともいずれかを含有する場合、第2電子輸送層中の含有比率は、特に制限されないが、好ましくは、1〜99質量%、より好ましくは10〜90質量%である。また、第2電子輸送層が8−キノリノラトリチウム(Liq)のみから成ってもよい。
好ましい一つの形態として、電子輸送層は、アルカリ金属(LiやCs等)、アルカリ土類金属(Mg等)、および、これらを含む合金等、アルカリ金属の誘導体(例えば、8−キノリノラトリチウム(Liq))、並びにアルカリ土類金属の誘導体からなる群から選択される少なくとも一種を含有していてもよい。電子輸送層がアルカリ金属、アルカリ土類金属およびそれら合金の少なくともいずれかを含有する場合、電子輸送層中の含有比率は、特に制限されないが、好ましくは0.1〜50質量%、より好ましくは0.1〜20質量%、更に好ましくは1〜10質量%であり、電子輸送層がアルカリ金属の誘導体及びアルカリ土類金属の誘導体の少なくともいずれかを含有する場合、電子輸送層中の含有比率は、特に制限されないが、好ましくは、1〜99質量%、より好ましくは10〜90質量%である。好ましい一つの形態として、第2電子輸送層がアルカリ金属、アルカリ土類金属、および、これらを含む合金等、アルカリ金属の誘導体、並びにアルカリ土類金属の誘導体を含むことが挙げられ、より好ましい一つの形態は第2電子輸送層が8−キノリノラトリチウム(Liq)を含むことである。第2電子輸送層がアルカリ金属、アルカリ土類金属およびそれら合金の少なくともいずれかを含有する場合、第2電子輸送層中の含有比率は、特に制限されないが、好ましくは0.1〜50質量%、より好ましくは0.1〜20質量%、更に好ましくは1〜10質量%であり、第2電子輸送層がアルカリ金属の誘導体及びアルカリ土類金属の誘導体の少なくともいずれかを含有する場合、第2電子輸送層中の含有比率は、特に制限されないが、好ましくは、1〜99質量%、より好ましくは10〜90質量%である。また、第2電子輸送層が8−キノリノラトリチウム(Liq)のみから成ってもよい。
電子注入層
電子注入層は、電子注入性の高い材料を含む層である。電子注入層には、リチウム(Li)、セシウム(Cs)、カルシウム(Ca)、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF2)、リチウム酸化物(LiOx)等のアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの化合物(8−キノリノラトリチウム(Liq)等)を用いることができる。その他、電子輸送性を有する材料にアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの化合物を含有させたもの、具体的にはAlq中にマグネシウム(Mg)を含有させたもの等を用いてもよい。なお、この場合には、陰極からの電子注入をより効率良く行うことができる。
あるいは、電子注入層に、有機化合物と電子供与体(ドナー)とを混合してなる複合材料を用いてもよい。このような複合材料は、有機化合物が電子供与体から電子を受け取るため、電子注入性および電子輸送性に優れている。この場合、有機化合物としては、受け取った電子の輸送に優れた材料であることが好ましく、具体的には、例えば上述した電子輸送層を構成する材料(金属錯体や複素芳香族化合物等)を用いることができる。電子供与体としては、有機化合物に対し電子供与性を示す材料であればよい。具体的には、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属が好ましく、リチウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、エルビウム、イッテルビウム等が挙げられる。また、アルカリ金属酸化物やアルカリ土類金属酸化物が好ましく、リチウム酸化物、カルシウム酸化物、バリウム酸化物等が挙げられる。また、酸化マグネシウムのようなルイス塩基を用いることもできる。また、テトラチアフルバレン(略称:TTF)等の有機化合物を用いることもできる。
電子注入層は、電子注入性の高い材料を含む層である。電子注入層には、リチウム(Li)、セシウム(Cs)、カルシウム(Ca)、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF2)、リチウム酸化物(LiOx)等のアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの化合物(8−キノリノラトリチウム(Liq)等)を用いることができる。その他、電子輸送性を有する材料にアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの化合物を含有させたもの、具体的にはAlq中にマグネシウム(Mg)を含有させたもの等を用いてもよい。なお、この場合には、陰極からの電子注入をより効率良く行うことができる。
あるいは、電子注入層に、有機化合物と電子供与体(ドナー)とを混合してなる複合材料を用いてもよい。このような複合材料は、有機化合物が電子供与体から電子を受け取るため、電子注入性および電子輸送性に優れている。この場合、有機化合物としては、受け取った電子の輸送に優れた材料であることが好ましく、具体的には、例えば上述した電子輸送層を構成する材料(金属錯体や複素芳香族化合物等)を用いることができる。電子供与体としては、有機化合物に対し電子供与性を示す材料であればよい。具体的には、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属が好ましく、リチウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、エルビウム、イッテルビウム等が挙げられる。また、アルカリ金属酸化物やアルカリ土類金属酸化物が好ましく、リチウム酸化物、カルシウム酸化物、バリウム酸化物等が挙げられる。また、酸化マグネシウムのようなルイス塩基を用いることもできる。また、テトラチアフルバレン(略称:TTF)等の有機化合物を用いることもできる。
陰極
陰極には、仕事関数の小さい(具体的には3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。このような陰極材料の具体例としては、元素周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(例えば、MgAg、AlLi)、ユーロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等が挙げられる。
なお、アルカリ金属、アルカリ土類金属、これらを含む合金を用いて陰極を形成する場合には、真空蒸着法やスパッタリング法を用いることができる。また、銀ペーストなどを用いる場合には、塗布法やインクジェット法などを用いることができる。
なお、電子注入層を設けることにより、仕事関数の大小に関わらず、Al、Ag、ITO、グラフェン、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ等様々な導電性材料を用いて陰極を形成することができる。これらの導電性材料は、スパッタリング法やインクジェット法、スピンコート法等を用いて成膜することができる。
陰極には、仕事関数の小さい(具体的には3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。このような陰極材料の具体例としては、元素周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(例えば、MgAg、AlLi)、ユーロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等が挙げられる。
なお、アルカリ金属、アルカリ土類金属、これらを含む合金を用いて陰極を形成する場合には、真空蒸着法やスパッタリング法を用いることができる。また、銀ペーストなどを用いる場合には、塗布法やインクジェット法などを用いることができる。
なお、電子注入層を設けることにより、仕事関数の大小に関わらず、Al、Ag、ITO、グラフェン、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ等様々な導電性材料を用いて陰極を形成することができる。これらの導電性材料は、スパッタリング法やインクジェット法、スピンコート法等を用いて成膜することができる。
絶縁層
有機EL素子は、超薄膜に電界を印加するために、リークやショートによる画素欠陥が生じやすい。これを防止するために、一対の電極間に絶縁性の薄膜層からなる絶縁層を挿入してもよい。
絶縁層に用いられる材料としては、例えば、酸化アルミニウム、弗化リチウム、酸化リチウム、弗化セシウム、酸化セシウム、酸化マグネシウム、弗化マグネシウム、酸化カルシウム、弗化カルシウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化珪素、酸化ゲルマニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化バナジウム等が挙げられる。なお、これらの混合物や積層物を用いてもよい。
有機EL素子は、超薄膜に電界を印加するために、リークやショートによる画素欠陥が生じやすい。これを防止するために、一対の電極間に絶縁性の薄膜層からなる絶縁層を挿入してもよい。
絶縁層に用いられる材料としては、例えば、酸化アルミニウム、弗化リチウム、酸化リチウム、弗化セシウム、酸化セシウム、酸化マグネシウム、弗化マグネシウム、酸化カルシウム、弗化カルシウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化珪素、酸化ゲルマニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化バナジウム等が挙げられる。なお、これらの混合物や積層物を用いてもよい。
スペース層
上記スペース層とは、例えば、蛍光発光層と燐光発光層とを積層する場合に、燐光発光層で生成する励起子を蛍光発光層に拡散させない、あるいは、キャリアバランスを調整する目的で、蛍光発光層と燐光発光層との間に設けられる層である。また、スペース層は、複数の燐光発光層の間に設けることもできる。
スペース層は発光層間に設けられるため、電子輸送性と正孔輸送性を兼ね備える材料であることが好ましい。また、隣接する燐光発光層内の三重項エネルギーの拡散を防ぐため、三重項エネルギーが2.6eV以上であることが好ましい。スペース層に用いられる材料としては、上述の正孔輸送層に用いられるものと同様のものが挙げられる。
上記スペース層とは、例えば、蛍光発光層と燐光発光層とを積層する場合に、燐光発光層で生成する励起子を蛍光発光層に拡散させない、あるいは、キャリアバランスを調整する目的で、蛍光発光層と燐光発光層との間に設けられる層である。また、スペース層は、複数の燐光発光層の間に設けることもできる。
スペース層は発光層間に設けられるため、電子輸送性と正孔輸送性を兼ね備える材料であることが好ましい。また、隣接する燐光発光層内の三重項エネルギーの拡散を防ぐため、三重項エネルギーが2.6eV以上であることが好ましい。スペース層に用いられる材料としては、上述の正孔輸送層に用いられるものと同様のものが挙げられる。
阻止層
発光層に隣接する部分に、電子阻止層、正孔阻止層、トリプレット阻止層などの阻止層を設けてもいい。電子阻止層とは発光層から正孔輸送層へ電子が漏れることを防ぐ層であり、正孔阻止層とは発光層から電子輸送層へ正孔が漏れることを防ぐ層であり、本発明の有機EL素子では第1電子輸送層が正孔阻止層として機能する。トリプレット阻止層は発光層で生成した励起子が周辺の層へ拡散することを防止し、励起子を発光層内に閉じ込める機能を有する。
発光層に隣接する部分に、電子阻止層、正孔阻止層、トリプレット阻止層などの阻止層を設けてもいい。電子阻止層とは発光層から正孔輸送層へ電子が漏れることを防ぐ層であり、正孔阻止層とは発光層から電子輸送層へ正孔が漏れることを防ぐ層であり、本発明の有機EL素子では第1電子輸送層が正孔阻止層として機能する。トリプレット阻止層は発光層で生成した励起子が周辺の層へ拡散することを防止し、励起子を発光層内に閉じ込める機能を有する。
前記有機EL素子の各層は従来公知の蒸着法、塗布法等により形成することができる。例えば、真空蒸着法、分子線蒸着法(MBE法)などの蒸着法、あるいは、層を形成する化合物の溶液を用いた、ディッピング法、スピンコーティング法、キャスティング法、バーコート法、ロールコート法等の塗布法による公知の方法で形成することができる。
各層の膜厚は特に制限されないが、一般に膜厚が薄すぎるとピンホール等の欠陥が生じやすく、逆に厚すぎると高い駆動電圧が必要となり効率が悪くなるため、通常5nm〜10μmであり、10nm〜0.2μmがより好ましい。
前記有機EL素子は、有機ELパネルモジュール等の表示部品、テレビ、携帯電話、パーソナルコンピュータ等の表示装置、及び、照明、車両用灯具の発光装置等の電子機器に使用できる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1〜4及び比較例1〜5[有機EL素子の作製]
25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極(陽極)付きガラス基板(ジオマティック社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。ITOの膜厚は、130nmとした。
洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に前記透明電極を覆うようにして化合物HI−1を蒸着して膜厚5nmのHI−1膜を成膜し、正孔注入層を形成した。
次に、この正孔注入層の上に、化合物HT−1を蒸着して膜厚80nmのHT−1膜を成膜し、第一正孔輸送層を形成した。
次に、この第一正孔輸送層の上に、化合物HT−2を蒸着して膜厚15nmのHT−2膜を成膜し、第二正孔輸送層を形成した。
次に、この第二正孔輸送層の上に、化合物BH−1、及び化合物BD−1を共蒸着により成膜し、膜厚20nmの発光層を形成した。発光層に含まれる化合物BH−1の濃度は、96質量%、化合物BD−1の濃度は、4質量%とした。
この発光層の成膜に続けて、表1に記載の化合物HBLを成膜し、膜厚5nmの第1電子輸送層を形成した後、表1に記載の化合物ETと8−キノリノラトリチウム(Liq)とを50:50の質量比で共蒸着により成膜し、膜厚25nmの第2電子輸送層を形成した。
この電子輸送層上にLiqを蒸着して、膜厚1nmの電子注入層を形成した。
この電子注入層上に金属Alを蒸着して、膜厚80nmの金属陰極を形成した。
以上のようにして、有機EL素子を作製した。
得られた有機EL素子について、直流電流駆動により発光させ、電流密度10mA/cm2における外部量子効率(EQE)を測定した。測定結果を表1に示す。
実施例1〜4及び比較例1〜5[有機EL素子の作製]
25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極(陽極)付きガラス基板(ジオマティック社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。ITOの膜厚は、130nmとした。
洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に前記透明電極を覆うようにして化合物HI−1を蒸着して膜厚5nmのHI−1膜を成膜し、正孔注入層を形成した。
次に、この正孔注入層の上に、化合物HT−1を蒸着して膜厚80nmのHT−1膜を成膜し、第一正孔輸送層を形成した。
次に、この第一正孔輸送層の上に、化合物HT−2を蒸着して膜厚15nmのHT−2膜を成膜し、第二正孔輸送層を形成した。
次に、この第二正孔輸送層の上に、化合物BH−1、及び化合物BD−1を共蒸着により成膜し、膜厚20nmの発光層を形成した。発光層に含まれる化合物BH−1の濃度は、96質量%、化合物BD−1の濃度は、4質量%とした。
この発光層の成膜に続けて、表1に記載の化合物HBLを成膜し、膜厚5nmの第1電子輸送層を形成した後、表1に記載の化合物ETと8−キノリノラトリチウム(Liq)とを50:50の質量比で共蒸着により成膜し、膜厚25nmの第2電子輸送層を形成した。
この電子輸送層上にLiqを蒸着して、膜厚1nmの電子注入層を形成した。
この電子注入層上に金属Alを蒸着して、膜厚80nmの金属陰極を形成した。
以上のようにして、有機EL素子を作製した。
得られた有機EL素子について、直流電流駆動により発光させ、電流密度10mA/cm2における外部量子効率(EQE)を測定した。測定結果を表1に示す。
表1より、本願の式(1)の化合物を用いた実施例1〜4は、ピリミジル基を有さない比較化合物1〜3を用いた比較例1〜3やカルバゾリル基が式(1)の位置で結合していない比較化合物4を用いた比較例4に対して、効率が高いことが確認できる。また、本願の式(1)の化合物を用いた実施例1〜4は、ビスカルバゾールとピリミジンが直接結合している比較化合物5を用いた比較例5に対して、効率が高いことが確認できる。
1 有機EL素子
2 基板
3 陽極
4 陰極
5 発光層
6 陽極側有機層
7 陰極側有機層(第1電子輸送層)
8 陰極側有機層(第2電子輸送層)
10 発光ユニット
2 基板
3 陽極
4 陰極
5 発光層
6 陽極側有機層
7 陰極側有機層(第1電子輸送層)
8 陰極側有機層(第2電子輸送層)
10 発光ユニット
Claims (24)
- 陰極、陽極、及び該陰極と該陽極との間に有機薄膜層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
該有機薄膜層が1又は複数の層を含み、該有機薄膜層が陽極側から陰極側に向かって、発光層、第1電子輸送層、及び第2電子輸送層を含み、
該第1電子輸送層が下記式(1)で表される化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子。
(式(1)中、Ar1は、置換もしくは無置換のピリミジル基を表し、
Ar2は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を表す。
M1は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリーレン基を表し、
M2は、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリーレン基を表す。
Y1〜Y16は、それぞれ独立に、CRa又はNを表す。ただし、Y5〜Y8のいずれか1つはY9〜Y12のいずれか1つに結合する炭素原子を表し、Y9〜Y12のいずれか1つはY5〜Y8のいずれか1つに結合する炭素原子を表す。
Raは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基又は、−P(=O)R120R121を表す。
R120及びR121は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリールを表す。
Raが複数存在する場合、複数のRaは互いに同一でも異なっていてもよく、複数のRaのうち隣接する2つが互いに結合して環構造を形成していてもよい。) - 前記第1電子輸送層が、下記式(1−1)で表される化合物を含む請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(式(1−1)中、Ar1、Ar2、M1及びM2は、上記式(1)で定義した通りである。
R21〜R28及びR31〜R38は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基又は、−P(=O)R120R121を表す。
R120及びR121は、上記式(1)で定義した通りである。
R21〜R24のいずれか1つはR35〜R38のいずれか1つと結合している単結合を表し、R35〜R38のいずれか1つはR21〜R24のいずれか1つと結合している単結合を表す。
R21〜R28及びR31〜R38のうち隣接する2つが互いに結合して環構造を形成していてもよい。) - 前記第1電子輸送層が、下記式(1−7)、(1−10)、(1−12)又は(1−13)で表される化合物を含む請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(式(1−7)、(1−10)、(1−12)、(1−13)中、Ar1、Ar2、M1、M2、R21〜R28及びR31〜R38は、上記式(1−1)で定義した通りである。) - 前記第1電子輸送層が、下記式(1−7)又は(1−12)で表される化合物を含む請求項2又は3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(式(1−7)、(1−12)中、Ar1、Ar2、M1、M2、R21〜R28及びR31〜R38は、上記式(1−1)で定義した通りである。) - 前記第1電子輸送層が、下記式(1−21)又は下記式(1−22)で表される化合物を含む請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(式(1−21)、(1−22)中、Ar2、M1、M2、R21〜R28及びR31〜R38は、上記式(1−1)で定義した通りである。
R11〜R13は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基又は、−P(=O)R120R121を表す。
R120及びR121は、上記式(1)で定義した通りである。) - M1が、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基である請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- M1が、置換もしくは無置換のビフェニレン基、又は置換もしくは無置換のフェニレン基である請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記第1電子輸送層が、前記式(1−21)で表される化合物を含む請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記第1電子輸送層が、前記式(1−21)で表され、かつ、R22はR36と結合している単結合であり、R36はR22と結合している単結合である化合物を含む請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- M1が、置換もしくは無置換のフェニレン基である請求項5〜9のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- M2が単結合、又は置換もしくは無置換のフェニレン基であり、Ar2が置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のビフェニル基、置換もしくは無置換のジベンゾフラニル基、又は置換もしくは無置換のジベンゾチオフェニル基である請求項1〜10のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記第2電子輸送層が、下記式(2)で表される化合物を含む請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(式(2)中、HArは、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の含窒素複素環基を表す。
FArは、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を表す。
Ln1は、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリーレン基を表す。
nは、1〜4の整数である。nが2〜4のとき、複数存在するLn1は互いに同一でも異なっていてもよい。) - 前記式(2)におけるHArが、下記式(2−1)で表される請求項12に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(式(2−1)中、
X2は、N又はCR2を表し、
X4は、N又はCR4を表し、
X6は、N又はCR6を表し、
X2、X4、及びX6の少なくとも1つはNを表す。
R1〜R6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基、又は−P(=O)R130R131基を示す。
R130及びR131は、それぞれ独立して、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
X2がCR2である場合、R2は、R1又はR3のいずれか又は両方と互いに結合して環構造を形成してもよく、
X4がCR4である場合、R4は、R3又はR5のいずれか又は両方と互いに結合して環構造を形成してもよく、
X6がCR6である場合、R6は、R1又はR5のいずれか又は両方と互いに結合して環構造を形成してもよい。
R1〜R6のいずれか1つは、上記式(2)におけるLn1に結合する単結合を表す。) - 前記式(2)におけるHArが、下記式(2−2)で表される請求項12に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(式(2−2)中、R39〜R42は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基、又は−P(=O)R140R141基を示す。
R140及びR141は、それぞれ独立して、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
R39〜R42のうち隣接する2つが互いに結合して環構造を形成してもよい。
R39〜R42のいずれか1つは上記式(2)におけるLn1に結合する単結合を表す。ただし、R39〜R42のうち隣接する2つが互いに結合して環構造を形成する場合には該環構造を構成する原子のうちの1つが、上記式(2)におけるLn1に結合していてもよい。) - 前記式(2)におけるHArが、下記式(2−2−1)で表される請求項14に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(式(2−2−1)中、X7〜X10は、それぞれ独立に、CRb又はNを表す。
R41及びR42は、上記式(2−2)で定義した通りである。
Rbは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基、又は−P(=O)R140R141基を示す。
R140及びR141は、それぞれ独立して、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基を示す。
Rbが複数存在する場合、複数のRbは互いに同一でも異なっていてもよく、隣接するRb同士が互いに結合して環構造を形成してもよい。
R41及びR42は互いに結合して環構造を形成してもよい。
X7がCRbである場合、RbとR42は互いに結合して環構造を形成してもよい。
R41及びR42のいずれか1つ、又は、R41、R42及びRbが1つまたは複数存在する場合のRbのいずれか1つは、上記式(2)におけるLn1に結合する単結合を表す。) - 前記式(2)におけるHArが、下記式(2−2−2)で表される請求項14又は15に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(式(2−2−2)中、R41及びR42は、上記式(2−2)で定義した通りである。
R43〜R46は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜25のアルキニル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜25のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜25のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたシリル基、炭素数1〜25のアルキル基及び環形成炭素数6〜30のアリール基からなる群から選択される1以上の基で置換されたカルボニル基、又は−P(=O)R140R141基を示す。
R140及びR141は、上記式(2−2)で定義した通りである。
R41及びR42、R42及びR43、並びに、R43〜R46のうち隣接する2つは、それぞれ独立に、互いに結合して環構造を形成してもよい。) - 前記式(2)におけるFArが、置換もしくは無置換の環形成炭素数10〜30の縮合アリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数9〜30の縮合ヘテロアリール基である請求項12〜16のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記式(2)におけるFArが、アントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、ベンゾクリセニル基、フルオランテニル基、フェナントリル基、ナフチル基、フルオレニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、又はカルバゾリル基である請求項12〜17のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記式(2)におけるLn1が、単結合、フェニレン基、又はビフェニレン基である請求項12〜18のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記発光層と前記第1電子輸送層が直接接触する請求項1〜19のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記発光層がホスト化合物とドーパント化合物を含む請求項1〜20のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記ドーパント化合物が燐光発光ドーパント化合物又は蛍光発光ドーパント化合物である請求項1〜21のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記第2電子輸送層がアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属の酸化物、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、希土類金属の酸化物、希土類金属のハロゲン化物、アルカリ金属を含有する有機錯体、アルカリ土類金属を含有する有機錯体、及び、希土類金属を含有する有機錯体からなる群から選択される1種又は2種以上を含有する請求項1〜22のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 請求項1〜23のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を含む電子機器。
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Cited By (1)
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CN114122288A (zh) * | 2021-11-12 | 2022-03-01 | 长春海谱润斯科技股份有限公司 | 一种包含光取出层的有机电致发光器件 |
-
2018
- 2018-01-19 JP JP2018007570A patent/JP2018121054A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114122288A (zh) * | 2021-11-12 | 2022-03-01 | 长春海谱润斯科技股份有限公司 | 一种包含光取出层的有机电致发光器件 |
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