JP2018120206A - 照明装置及びプロジェクター - Google Patents

照明装置及びプロジェクター Download PDF

Info

Publication number
JP2018120206A
JP2018120206A JP2017150294A JP2017150294A JP2018120206A JP 2018120206 A JP2018120206 A JP 2018120206A JP 2017150294 A JP2017150294 A JP 2017150294A JP 2017150294 A JP2017150294 A JP 2017150294A JP 2018120206 A JP2018120206 A JP 2018120206A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
lens
optical system
free
incident
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017150294A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6950339B2 (ja
JP2018120206A5 (ja
Inventor
克幸 植原
Katsuyuki Uehara
克幸 植原
秋山 光一
Koichi Akiyama
光一 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to US15/872,868 priority Critical patent/US10268113B2/en
Priority to CN201810048309.6A priority patent/CN108345162B/zh
Priority to EP18152719.3A priority patent/EP3351997B1/en
Publication of JP2018120206A publication Critical patent/JP2018120206A/ja
Publication of JP2018120206A5 publication Critical patent/JP2018120206A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6950339B2 publication Critical patent/JP6950339B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Lenses (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)
  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

【課題】少ない部品点数でありながら、被照明領域における照度分布を均一化できる照明装置を提供する。また、照明装置を備えるプロジェクターを提供する。
【解決手段】第1の光線束を射出する第1の発光素子を備える光源装置と、第1の光線束が入射する第1のレンズ面を備える光成形光学系と、を備え、第1のレンズ面が、xとyとを変数とする所定の式で表される第1の自由曲面を有する照明装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、照明装置及びプロジェクターに関するものである。
近年、プロジェクター用の照明装置において、励起用光源と蛍光体との間に配置される集光光学系に拡散板を配置することで、励起光スポットの照度分布を均一化する技術がある(例えば、下記特許文献1参照)。
また、プロジェクターにおいて、マルチレンズを二枚使用することで、励起光スポットの照度分布を均一化する技術もある(例えば、下記特許文献2参照)。
特開2011−197597号公報 特開2014−138148号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載される従来技術においては、励起光のスポットが大きいため、蛍光体で生成された蛍光が後段の光学系に効率良く取り込まれず、光利用効率が低下するという問題がある。また、上記特許文献2に記載される従来技術によれば、拡散板を用いる場合よりも照度分布の均一性を高くすることができるものの、マルチレンズを二枚使用するために部品点数が増加するといった問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、少ない部品点数でありながら、被照明領域における照度分布を均一化できる照明装置を提供することを目的の一つとする。また、前記照明装置を備えるプロジェクターを提供することを目的の一つとする。
本発明の第1態様に従えば、第1の光線束を射出する第1の発光素子を備える光源装置と、前記第1の光線束が入射する第1のレンズ面を備える光成形光学系と、を備え、前記第1のレンズ面は、xとyとを変数とする式(1)で表される第1の自由曲面を有し、前記式(1)において、hを正の整数としたとき、x2hの項の係数Cは、y2hの項の係数Cと異なっている照明装置が提供される。
第1態様に係る照明装置は、被照明領域上に形成される第1の光線束のスポットを矩形状にするとともに、該スポットの照度分布を均一化することができる。そのため、従来の二枚のマルチレンズアレイを用いる方式に比べて、部品点数を少なくすることができる。また、上記式(1)を使うことで、x方向及びy方向の曲率をそれぞれ独立して設計できるので、レンズの設計が容易となる。
上記第1態様において、前記式(1)は、xの1次の項とyの1次の項とのうち少なくとも一方を含み、p、qを正の整数としたとき、xの項を少なくとも一つ含むのが好ましい。
この構成によれば、第1の光線束の進行方向を偏向させることができる。また、第1の光線束の進行方向を偏向させた際に生じる歪みを補正できる。
上記第1態様において、前記光成形光学系は、前記第1の光線束の進行方向を偏向する屈折面をさらに備え、前記式(1)は、p、qを正の整数としたとき、xの項を少なくとも一つ含むのが好ましい。
この構成によれば、屈折面により第1の光線束の進行方向を偏向させた際に生じる歪みを補正することができる。
上記第1態様において、前記式(1)が有する多項式は、xの偶数次の項とyの偶数次の項とからなるのが好ましい。
この構成によれば、第1のレンズの形状設計が容易となる。
上記第1態様において、前記屈折面は平面であるのが好ましい。
この構成によれば、簡便な構成で、第1の光線束の進行方向を偏向させることができる。
上記第1態様において、前記光成形光学系は、前記第1の光線束を反射して該第1の光線束の進行方向を偏向する反射面をさらに備え、前記式(1)は、p、qを正の整数としたとき、xの項を少なくとも一つ含むのが好ましい。
この構成によれば、反射面により第1の光線束の進行方向を偏向させた際に生じる歪みを補正することができる。
上記第1態様において、前記式(1)が有する多項式は、xの偶数次の項とyの偶数次の項とからなるのが好ましい。
この構成によれば、第1のレンズの形状設計が容易となる。
上記第1態様において、前記光成形光学系は、光入射面及び光射出面を有し、前記光入射面及び前記光射出面の一方は、前記第1のレンズ面から構成され、前記第1の光線束の主光線は、前記光入射面及び前記光射出面の他方における面法線方向に入射するのが好ましい。
この構成によれば、光入射面に入射する際、あるいは光射出面から射出される際、第1の光線束の主光線が屈折するのを防止できる。これにより、第1の光線束の主光線の屈折による進行方向のバラツキを低減できる。
上記第1態様において、前記第1の発光素子と前記第1のレンズとの間の前記第1の光線束の光路上に設けられた集光レンズをさらに備えるのが好ましい。
この構成によれば、第1の光線束の発散角を調整できるので、第1のレンズの設計条件が緩和される。
上記第1態様において、前記光成形光学系を透過した前記第1の光線束が入射する波長変換素子をさらに備えるのが好ましい。
この構成によれば、照度分布の均一性が高い第1の光線束によって高い効率で蛍光光を生成できる。
上記第1態様において、前記光源装置は、第2の光線束を射出する第2の発光素子をさらに備え、前記光成形光学系は、前記第2の光線束が入射する第2のレンズをさらに備え、前記第2のレンズは、上記式(1)で表される第2の自由曲面を有し、前記第2の自由曲面に関して、x2hの項の係数Cはy2hの項の係数Cと異なっており、前記光成形光学系は、前記第1の光線束と前記第2の光線束とが被照明領域を重畳的に照明するように構成されているのが好ましい。
この構成によれば、第1の光線束と第2の光線束とを重畳させるので、被照明領域の照度分布の均一性をさらに高めることができる。
上記第1態様において、前記第1の発光素子の出力を前記第2の発光素子の出力とは独立して制御する光源制御装置をさらに備えるのが好ましい。
この構成によれば、第1の発光素子の出力を制御することで、被照明領域全体の照度を調整することができる。
上記第1態様において、前記第1の発光素子と前記第1のレンズ面との間の前記第1の光線束の光路上に設けられた集光レンズをさらに備えるのが好ましい。
この構成によれば、第1の光線束の発散角を調整できるので、第1のレンズの設計条件が緩和される。
上記第1態様において、波長変換素子をさらに備え、前記波長変換素子の所定の領域は前記被照明領域に相当するのが好ましい。
この構成によれば、均一性が高い照度分布の光によって高い効率で蛍光光を生成できる。
上記第1態様において、前記光源装置は、第2の光線束を射出する第2の発光素子をさらに備え、前記光成形光学系は、前記第2の光線束が入射する第2のレンズをさらに備え、前記第2のレンズは、上記式(1)で表される第2の自由曲面を有し、前記第2の自由曲面に関して、x2hの項の係数Cはy2hの項の係数Cと異なっており、前記光成形光学系は、前記第1の光線束と前記第2の光線束とを被照明領域の互いに異なる領域に入射させるように構成されているのが好ましい。
この構成によれば、任意の大きさの被照明領域を均一な照度分布で照明することができる。
上記第1態様において、前記第1の発光素子の出力を前記第2の発光素子の出力とは独立して制御する光源制御装置をさらに備えるのが好ましい。
この構成によれば、被照明領域の照度分布の均一性を高めることができる。また、被照明領域の照度分布を所望の分布に設定することができる。
上記第1態様において、波長変換素子をさらに備え、前記波長変換素子の所定の領域は前記被照明領域に相当するのが好ましい。
この構成によれば、均一性が高い照度分布の光によって高い効率で蛍光光を生成できる。
本発明の第2態様に従えば、上記第1態様の照明装置と、前記照明装置からの照明光を画像情報に応じて変調して画像光を生成する光変調装置と、前記画像光を投写する投写光学系と、を備え、前記光変調装置の画像形成領域が前記被照明領域に相当するプロジェクターが提供される。
第2態様に係るプロジェクターは、光変調装置の画像形成領域を均一な照度分布で照明することができる。よって、明るさのムラが低減された画像を表示することができる。
本発明の第3態様に従えば、上記第1態様の照明装置と、前記光源装置からの照明光を画像情報に応じて変調して画像光を生成する光変調装置と、前記画像光を投写する投写光学系と、を備え、前記光源装置は、第3の光線束を射出する第3の発光素子をさらに備え、前記光成形光学系は、前記第3の光線束が入射する第3のレンズをさらに備え、前記第3のレンズは、上記式(1)で表される第3の自由曲面を有し、前記第3の自由曲面に関して、x2hの項の係数Cはy2hの項の係数Cと異なっており、前記光成形光学系は、前記第3の光線束が前記被照明領域全体を照明するように構成されており、前記光源制御装置は、前記第3の発光素子の出力を、前記第1の発光素子の出力と前記第2の発光素子の出力のうち少なくとも一方とは独立して制御するように構成されており、前記光変調装置の画像形成領域が前記被照明領域に相当するプロジェクターが提供される。
第3態様に係るプロジェクターは、第3の発光素子の出力を第1の発光素子の出力と第2の発光素子の出力のうち少なくとも一方とは独立して制御することで、光変調装置の画像形成領域を所望の照度分布に設定することができる。
本発明の第4態様に従えば、上記第1態様の照明装置と、前記波長変換素子からの照明光を画像情報に応じて変調して画像光を生成する光変調装置と、前記画像光を投写する投写光学系と、を備えるプロジェクターが提供される。
第4態様に係るプロジェクターは、明るい画像を表示できる。
第一実施形態に係るプロジェクターの光学系を示す概略図。 照明装置の概略構成を示す図。 光成形光学系の要部構成を示す図。 第二実施形態に係る第1照明装置の概略構成を示す図。 第三実施形態に係るプロジェクターの光学系を示す概略図。 第四実施形態に係る第1照明装置を示す概略図。 第五実施形態に係る第1照明装置を示す概略図。 第六実施形態に係る第1照明装置を示す概略図。 第一変形例に係る被照明領域の照明方式を概念的に示した図。 第二変形例に係る被照明領域の照明方式を概念的に示した図。 第三変形例に係る被照明領域の照明方式を概念的に示した図。 実施例1において球面レンズを用いた場合の照度分布を示す図。 実施例1の自由曲面レンズを用いた場合の照度分布を示す図。 実施例2において球面レンズを用いた場合の照度分布を示す図。 実施例2の自由曲面レンズを用いた場合の照度分布を示す図。 実施例5において球面レンズを用いた場合の照度分布を示す図。 実施例5の自由曲面レンズを用いた場合の照度分布を示す図。 実施例6において球面レンズを用いた場合の照度分布を示す図。 実施例6の自由曲面レンズを用いた場合の照度分布を示す図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
(第一実施形態)
図1は、本実施形態に係るプロジェクターの光学系を示す概略図である。
図1に示すように、プロジェクター1は、照明装置100と、色分離導光光学系200と、液晶光変調装置400Rと、液晶光変調装置400Gと、液晶光変調装置400Bと、クロスダイクロイックプリズム500と、投射光学系600と、を備える。
照明装置100は、第1照明装置101と、第2照明装置102とを含む。第1照明装置101は、赤色光及び緑色光を含む照明光W1(蛍光光YL)を色分離導光光学系200に向けて射出する。第2照明装置102は、青色光Bを色分離導光光学系200に向けて射出する。
色分離導光光学系200は、ダイクロイックミラー210と、反射ミラー220と、反射ミラー230と、反射ミラー250と、を備える。色分離導光光学系200は、第1照明装置101から射出された照明光W1を赤色光Rと緑色光Gとに分離し、それぞれ対応する液晶光変調装置400R、液晶光変調装置400Gに導光する。また色分離導光光学系200は、第2照明装置102から射出された青色光Bを液晶光変調装置400Bに導光する。フィールドレンズ300R、フィールドレンズ300G、およびフィールドレンズ300Bは、色分離導光光学系200と液晶光変調装置400R、液晶光変調装置400G、および液晶光変調装置400Bとの間に配置されている。
ダイクロイックミラー210は、赤色光成分を通過させ、緑色光成分を反射するダイクロイックミラーである。反射ミラー220は、緑色光成分を反射するミラーである。反射ミラー230は、赤色光成分を反射するミラーである。反射ミラー250は、青色光成分を反射する反射ミラーである。
ダイクロイックミラー210を通過した赤色光Rは、反射ミラー230で反射され、フィールドレンズ300Rを通過して赤色光用の液晶光変調装置400Rの画像形成領域に入射する。ダイクロイックミラー210で反射された緑色光Gは、反射ミラー220でさらに反射され、フィールドレンズ300Gを通過して緑色光用の液晶光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。反射ミラー250で反射された青色光Bは、フィールドレンズ300Bを経て青色光用の液晶光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。
液晶光変調装置400R、液晶光変調装置400G、および液晶光変調装置400Bは、入射された色光を画像情報に応じて変調し、各色に対応する画像光を形成する。
図示を省略したが、液晶光変調装置400R、液晶光変調装置400G、および液晶光変調装置400Bの光入射側に、入射側偏光板がそれぞれ配置されている。液晶光変調装置400R、液晶光変調装置400G、および液晶光変調装置400Bの光射出側に、射出側偏光板がそれぞれ配置されている。
クロスダイクロイックプリズム500は、液晶光変調装置400R、液晶光変調装置400G、および液晶光変調装置400Bから射出された各画像光を合成してカラー画像を形成する。クロスダイクロイックプリズム500は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。
クロスダイクロイックプリズム500から射出されたカラー画像は、投射光学系600によってスクリーンSCRに拡大投射される。
続いて、照明装置100の構成について説明する。
図2は照明装置100の概略構成を示す図である。図2に示すように、第1照明装置101は、第1光源装置10と、光成形光学系20と、回転蛍光板30と、ピックアップ光学系60と、第1レンズアレイ120と、第2レンズアレイ130と、偏光変換素子140と、重畳レンズ150と、制御装置160と、を備える。
第1光源装置10は、励起光として青色のレーザー光(例えば、発光強度のピークが約445nmの光)LBを射出する複数の半導体レーザー11を有している。なお、半導体レーザー11としては、445nm以外の波長、例えば460nmの青色レーザー光を射出するものを用いてもよい。
以下、図面において必要に応じてXYZ座標系を用いて説明することもある。X方向は照明光軸100axに沿う方向であり、Z方向は鉛直方向に沿う方向であり、Y方向はX方向及びZ方向にそれぞれ直交する方向である。
本実施形態において、複数の半導体レーザー11は二次元的に配列されている。具体的に、複数の半導体レーザー11は照明光軸100axに垂直な面内(YZ平面に平行な面内)において、マトリクス状(例えば、図2ではY方向に5行、Z方向に5列)に配列されている。なお、図2では、複数の半導体レーザー11のうち1列分の半導体レーザー11のみ示している。第1光源装置10は、複数のレーザー光LBからなる励起光KSを射出する。
複数の半導体レーザー11は、制御装置160に電気的に接続されている。制御装置160は、例えば、複数の半導体レーザー11の各々に供給する電流値を制御することで各レーザー光LBの出力を独立して制御可能である。制御装置160は特許請求の範囲の「光源制御装置」に対応する。
第1光源装置10から射出された励起光KSは、光成形光学系20を介して回転蛍光板30に入射する。光成形光学系20の構成については後述する。
回転蛍光板30は、モーター50と、基材40と、ダイクロイック層41と、蛍光体層42と、を備える。回転蛍光板30は、青色光からなる励起光KSが入射する側と反対側に向けて蛍光光YLを射出する。すなわち、回転蛍光板30は、透過型の回転蛍光板である。
基材40は、例えばガラス、石英、サファイア等の透光性を有する材料から構成される。基材40は、モーター50により回転軸の周りに回転可能とされている。基材40は、平面形状が円形の板体である。
蛍光体層42は、平面形状が円環状の無機蛍光体材料を含んで構成されている。蛍光体層42として、例えば、アルミナ等の無機バインダー中に黄色の蛍光光を発する蛍光体粒子を分散させた蛍光体層、或いは、バインダーを用いずに蛍光体粒子を焼結した蛍光体層等が用いられる。蛍光体層42は、基材40の一面40a側において、回転軸の周りに設けられている。本実施形態において、蛍光体層42は特許請求の範囲の「波長変換素子」に対応する。
一般的に、蛍光体層42に入射する励起光の強度が強いほど、蛍光体層が励起光を蛍光に変換する効率が低下する。そこで、励起光の照度分布を均一にすれば、強い励起光が局所的に照射されることを防止できるため、高い効率で蛍光光YLを生成できる。
本実施形態の第1照明装置101は、光成形光学系20を用いることで、蛍光体層42の所定の領域(被照明領域)の照度分布を均一化するように励起光KS(各レーザー光LB)を蛍光体層42に入射させる。
以下、光成形光学系20の具体的な構成について説明する。
図3は光成形光学系20の構成を示す図である。図3では、説明の都合上、回転蛍光板30のうち励起光KSによって照明する蛍光体層42のみを図示した。また、図3では、複数の半導体レーザー11のうち3列目の半導体レーザー11のみ示している。図3に示すように、光成形光学系20は第1光源装置10の光射出側に設けられており、第1光源装置10から射出された光が入射する。
複数の半導体レーザー11は、第1の半導体レーザー11aと第2の半導体レーザー11bと第3の半導体レーザー11cとを含む。以下、第1の半導体レーザー11aから射出されるレーザー光LBをレーザー光LB1、第2の半導体レーザー11bから射出されるレーザー光LBをレーザー光LB2、第3の半導体レーザー11cから射出されるレーザー光LBをレーザー光LB3と称す。
第1光源装置10は特許請求の範囲の「光源装置」に対応し、第1の半導体レーザー11aは特許請求の範囲の「第1の発光素子」に対応し、第2の半導体レーザー11bは特許請求の範囲の「第2の発光素子」に対応し、第3の半導体レーザー11cは特許請求の範囲の「第3の発光素子」に対応する。
また、レーザー光LB1は特許請求の範囲の「第1の光線束」に対応し、レーザー光LB2は特許請求の範囲の「第2の光線束」に対応し、レーザー光LB3は特許請求の範囲の「第3の光線束」に対応する。
光成形光学系20はアレイ状に配列された複数のレンズ21を有している。複数のレンズ21の各々は、複数の半導体レーザー11の各々に対応して配置されている。すなわち、複数のレンズ21は、マトリクス状(例えば、図3ではY方向に5行、Z方向に5列)に配列されている。なお、図3では、3列目の半導体レーザー11に対応するレンズ21のみ示している。
以下の説明では、同じ列(3列目)を構成する複数の半導体レーザー11の各々から射出されたレーザー光LB、すなわちXY平面と平行な面内におけるレーザー光LBの光路を例に挙げて説明する。
本実施形態において、光成形光学系20は、複数の半導体レーザー11の各々から射出されたレーザー光LBが蛍光体層42の所定の領域を重畳的に照明するように構成されている。レーザー光LBが互いに重畳しているとは、各レーザー光LBのスポットが互いに概ね重なっている状態をいう。
本実施形態において、各レーザー光LBのスポットSPは蛍光体層42上の所定の領域で互いに重畳している。各レーザー光LBのスポットSPが互いに重畳されている領域が蛍光体層42における被照明領域SAに相当する。
複数のレンズ21は、第1のレンズ21aと第2のレンズ21bと第3のレンズ21cとを含む。第1のレンズ21aは第1の半導体レーザー11aに対応し、第2のレンズ21bは第2の半導体レーザー11bに対応し、第3のレンズ21cは第3の半導体レーザー11cに対応する。
そのため、第1の半導体レーザー11aから射出されたレーザー光LB1が第1のレンズ21aに入射し、第2の半導体レーザー11bから射出されたレーザー光LB2が第2のレンズ21bに入射し、第3の半導体レーザー11cから射出されたレーザー光LB3が第3のレンズ21cに入射する。
本実施形態において、複数のレンズ21の各々は自由曲面を有する自由曲面レンズから構成されている。複数のレンズ21の各々は、対応するレーザー光LBが被照明領域(蛍光体層42)上に形成するスポットSPの成形及び照度分布の均一化を行う。
以下、複数のレンズ21のうち、第1のレンズ21aを例に挙げて、その構造について説明する。第1のレンズ21aは、xとyとを変数とする多項式で規定される第1の自由曲面22aを少なくとも一方の面(例えば、光射出面)に有している。第1の自由曲面22aは回転非対称な形状となっている。具体的に、第1の自由曲面22aは下式(1)で表される。式(1)では、第1の自由曲面22aに入射する光線の主光線と平行な方向をz軸とする直交座標系を用いている。第1の自由曲面22aを有する光射出面は特許請求の範囲の「第1のレンズ面」に対応する。
上記式(1)において、m,nは0以上の整数であり、kはコーニック定数であり、cは曲率であり、cはxの係数であり、j=[(m+n)+m+3n]/2+1、S=[(m+n+m+3n]/2+1、r=(x+y1/2である。なお、m,nはそれぞれm,nの上限である。
第1のレンズ21aの第1の自由曲面22aにおいては、hを正の整数としたとき、x2hの項の係数Cは、y2hの項の係数Cと異なっている。すなわち、多項式は、C2hの項とC2hの項とを含み、C≠Cである。以下、「x2hの項の係数Cがy2hの項の係数Cと異なる」ことを第1条件と称すこともある。
一般にレーザー光の強度はガウシアン分布を有する。そのため、レーザー光が入射する被照明領域には均一性の低い照度分布が形成される。これに対し、第1条件を満たす第1の自由曲面22aによれば、レーザー光LB1のスポットSPを矩形化するとともに、スポットSPの照度分布を所謂トップハット分布に変換して均一化する。
また、上記式(1)は、xの1次の項とyの1次の項とのうち少なくとも一方を含んでいる。つまり、xの係数とyの係数のうち少なくとも一方が0ではない。以下、「xの1次の項とyの1次の項とのうち少なくとも一方を含む」ことを第2条件と称すこともある。
このような第2条件を満たす第1の自由曲面22aによれば、レーザー光LB1を偏向させることができる。これにより、レーザー光LB1のスポットSPを所望の位置に調整できる。よって、図3に示したように、レーザー光LB1を蛍光体層42に入射させることができる。さらに、第1の自由曲面22aは第1条件を満足しているので、蛍光体層42上に形成される被照明領域SAは矩形であり、レーザー光LB1による照度分布は均一化されている。
また、第1の自由曲面22aにおいては、上記式(1)は、p、qを正の整数としたとき、xの項を少なくとも一つ含む。つまり、xとyとを組み合わせた項のうち少なくとも一つの項の係数が0ではない。以下、「xの項を少なくとも一つ含む」ことを第3条件と称すこともある。
上述のようにレーザー光LB1を偏向させると、スポットSPに歪みが生じるおそれがある。これに対し、第1の自由曲面22aは、上記第3条件を満たすことで、偏向による歪みを補正している。これにより、被照明領域SAの歪みが低減される。
以上述べたように第1のレンズ21aは、上記第1条件〜第3条件を満たす第1の自由曲面22aを有している。そのため、レーザー光LB1は、矩形状且つ均一な照度分布を持つスポットSPを蛍光体層42上に形成することができる。
同様に、第2のレンズ21bは光射出面に第2の自由曲面22bを有している。第2の自由曲面22bは上記式(1)の多項式で規定され、この多項式は上述した第1条件〜第3条件を満たしている。第2のレンズ21bから射出されたレーザー光LB2は、レーザー光LB1と同様、矩形状且つ均一な照度分布を持つスポットSPを蛍光体層42上に形成することができる。第2の自由曲面22bは、蛍光体層42上で、レーザー光LB2とレーザー光LB1とを互いに重畳させる。第2の自由曲面22bを有する光射出面は特許請求の範囲の「第2のレンズ面」に対応する。
同様に、第3のレンズ21cは光射出面に第3の自由曲面22cを有している。第3の自由曲面22cは上記式(1)の多項式で規定され、この多項式は上述した第1条件〜第3条件を満たしている。第3のレンズ21cから射出されたレーザー光LB3は、レーザー光LB1,B2と同様、矩形状且つ均一な照度分布を持つスポットSPを蛍光体層42上に形成する。第3の自由曲面23aを有する光射出面は特許請求の範囲の「第3のレンズ面」に対応する。
第3の自由曲面22cは、レーザー光LB3を蛍光体層42上で、レーザー光LB1及びレーザー光LB2に重畳させる。
複数のレンズ21の残りは、上述した第1のレンズ21a、第2のレンズ21b及び第3のレンズ21cと同様、第1条件〜第3条件を満たす多項式で規定される自由曲面を有している。各レンズ21から射出されたレーザー光LBは蛍光体層42上に矩形状且つ均一な照度分布を持ち、互いに重畳するスポットSPを形成する。
なお、上記説明では、XY平面と平行な面内におけるレーザー光LBが構成するスポットを例に挙げて説明したが、同じ行(Z方向に並ぶ)を構成する複数の半導体レーザー11の各々から射出されたレーザー光LB、すなわちXZ平面と平行な面内におけるレーザー光LBが構成するスポットについても同様のことが言える。
したがって、照明光軸100axと直交する面内にマトリクス状に配置される各レンズ21から射出されたレーザー光LBは蛍光体層42上に矩形状且つ均一な照度分布を持ち、互いに重畳するスポットSPを形成する。
このように、本実施形態の光成形光学系20によれば、各レーザー光LBのスポットSPを互いに重畳させることで蛍光体層42上に被照明領域SAを形成するので、該被照明領域SAにおける照度分布は均一性が高いものとなる。仮に、複数の半導体レーザー11の出力(レーザー光LBの光量)にバラツキがある場合でも、蛍光体層42を均一に照明することができる。
また、光成形光学系20は、各レーザー光LBを平行化するために従来用いられていたコリメートレンズアレイを複数のレンズ21に置き換えることで構成されているため、従来のマルチレンズを2枚使用して照度分布を均一化する構成に比べて部品点数を少なくできる。
したがって、本実施形態の第1照明装置101によれば、少ない部品点数でありながら、蛍光体層42上に形成される被照明領域SAの照度分布を均一化できる。よって、高い効率で蛍光光YLを生成することができる。
また、蛍光体層42上に矩形状のスポットSPを互いに重畳させて被照明領域SAを形成するので、蛍光光YLの発光領域が大きくなるのを防止できる。よって、後段の光学系(ピックアップ光学系60)は、蛍光体層42から射出された蛍光光YLを高い効率で取り込むことができるので、蛍光光YLを効率良く利用できる。
本実施形態の第1照明装置101によれば、制御装置160により各レーザー光LBの出力を独立して制御することもできる。このようにすれば、蛍光体層42上に形成される被照明領域SAの全体における照度を調整することができる。
図2に戻って、回転蛍光板30で生成された蛍光光YLはピックアップ光学系60に入射する。ピックアップ光学系60は、例えば2つのピックアップレンズ60a,60bから構成されている。ピックアップ光学系60は、蛍光光YLを平行化し、第1レンズアレイ120へと導く。
第1レンズアレイ120は蛍光光YLを複数の部分光束に分割するための複数の第1小レンズ122を有する。複数の第1小レンズ122は、照明光軸100axと直交する面内にマトリクス状に配列されている。
第2レンズアレイ130は、第1レンズアレイ120の複数の第1小レンズ122に対応する複数の第2小レンズ132を有する。第2レンズアレイ130は、後段の重畳レンズ150とともに、第1レンズアレイ120の第1小レンズ122の像を液晶光変調装置400Rおよび液晶光変調装置400Gそれぞれの画像形成領域もしくはその近傍に結像させる。複数の第2小レンズ132は、照明光軸100axに直交する面内にマトリクス状に配列されている。
偏光変換素子140は、第1レンズアレイ120により分割された各部分光束(蛍光光YL)を、偏光方向が揃った直線偏光光に変換する。
重畳レンズ150は、偏光変換素子140から射出された各部分光束を集光し、液晶光変調装置400R及び液晶光変調装置400Gそれぞれの画像形成領域もしくはその近傍で互いに重畳させる。第1レンズアレイ120、第2レンズアレイ130、および重畳レンズ150は、回転蛍光板30から射出された蛍光光YLの面内光強度分布を均一にするインテグレーター光学系を構成する。
一方、第2照明装置102は、第2光源装置710と、集光光学系720、散乱板730、ピックアップ光学系731、レンズインテグレーター光学系740及び重畳レンズ760を備える。
第2光源装置710は、第1光源装置10と同様、青色のレーザー光LBを射出する半導体レーザー11を有する。半導体レーザー11は1つでも複数でもよい。第2光源装置710は、レーザー光からなる青色光Bを射出するようになっている。第2光源装置710の半導体レーザー11も、制御装置160に電気的に接続されている。制御装置160は、半導体レーザー11に供給する電流値を制御することで青色光Bの出力を制御可能である。
集光光学系720は、図2に示すように、第1レンズ722及び第2レンズ724を備える。集光光学系720は、全体として、青色光Bを略集光した状態で散乱板730に入射させる。第1レンズ722及び第2レンズ724は、凸レンズからなる。
散乱板730は、第2光源装置710からの青色光Bを所定の散乱度で散乱し、回転蛍光板30から射出された蛍光光YLに似た配光分布を有する青色光Bとする。散乱板730としては、例えば、光学ガラスからなる磨りガラスを用いることができる。
ピックアップ光学系731は、レンズ732、733を備える。レンズ732、733はそれぞれ凸レンズからなる。ピックアップ光学系731は散乱板730で散乱された青色光Bを平行化してレンズインテグレーター光学系740に入射させる。
レンズインテグレーター光学系740は、レンズアレイ750,751を有する。レンズアレイ750は青色光Bを複数の部分光束に分割するための複数の小レンズ750aを有する。レンズアレイ751は、レンズアレイ750の複数の小レンズ750aに対応する複数の小レンズ751aを有する。レンズアレイ751は、後段の重畳レンズ760とともに、レンズアレイ750の小レンズ750aの像を液晶光変調装置400Bの画像形成領域もしくはその近傍に結像させる。
本実施形態において、第2照明装置102から射出された青色光Bは、反射ミラー250で反射され、フィールドレンズ300Bを通過して青色光用の液晶光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。
以上述べたように、本実施形態の第1照明装置101によれば、二枚のマルチレンズアレイを用いる場合に比べて少ない部品点数で蛍光体層42上の被照明領域SAの照度分布を矩形化、均一化できる。よって、高い効率で蛍光光YLを生成することができる。
本実施形態のプロジェクター1によれば、上記第1照明装置101を含む照明装置100を備えるため、明るいカラー画像をスクリーンSCR上に表示することができる。
(第二実施形態)
続いて、第二実施形態に係るプロジェクターについて説明する。本実施形態と第一実施形態との違いは照明装置(第1照明装置)の構成である。以下では、照明装置の構成を主体に説明する。なお、第一実施形態と共通の部材及び部品については同じ符号を付し、その詳細については説明を省略する。
図4は本実施形態の第1照明装置201の概略構成を示す図である。図4に示すように、第1照明装置201は、第1光源装置10と、コリメート光学系15と、光成形光学系70と、回転蛍光板30と、ピックアップ光学系60と、第1レンズアレイ120と、第2レンズアレイ130と、偏光変換素子140と、重畳レンズ150と、制御装置160と、を備える。
コリメート光学系15は、複数のコリメートレンズ15aを有する。複数のコリメートレンズ15aは二次元的に配列されている。複数のコリメートレンズ15aの各々は、複数の半導体レーザー11の各々に対応して配置されている。すなわち、複数のコリメートレンズ15aは、マトリクス状(例えば、図4では5行5列)に配列されている。本実施形態において、コリメートレンズ15aは、特許請求の範囲の「集光レンズ」に対応する。
複数のコリメートレンズ15aの各々は対応するレーザー光LBを平行化する。本実施形態において、レーザー光LBは平行光に変換された状態で光成形光学系70に入射する。
光成形光学系70は、アレイ状に配列された複数のレンズ71を備えている。複数のレンズ71の各々は、複数の半導体レーザー11の各々に対応して配置されている。すなわち、複数のレンズ71は、マトリクス状(例えば5行5列)に配列されている。
本実施形態において、複数のレンズ71の各々は自由曲面を有する自由曲面レンズから構成されている。複数のレンズ71の各々は、対応するレーザー光LBが被照明領域(蛍光体層42)上に形成するスポット形状を成形するとともに該スポットの照度分布を均一化する。
本実施形態において、複数のレンズ71は、第1のレンズ71aと第2のレンズ71bと第3のレンズ71cとを含む。第1のレンズ71aは第1の半導体レーザー11aに対応し、第2のレンズ71bは第2の半導体レーザー11bに対応し、第3のレンズ71cは第3の半導体レーザー11cに対応する。そのため、レーザー光LB1が第1のレンズ71aに入射し、レーザー光LB2が第2のレンズ71bに入射し、レーザー光LB3が第3のレンズ71cに入射する。
以下、複数のレンズ71のうち、第1のレンズ71aを例に挙げて、その構造について説明する。第1のレンズ71aは、xとyとを変数とする多項式で規定される第1の自由曲面72aを光入射面側に有し、光射出面側に屈折面74aを有している。第1の自由曲面72aは回転非対称な形状となっており、上記式(1)で規定される。
本実施形態において、第1の自由曲面72aを規定する多項式は上記第1条件を満たしている。そのため、レーザー光LB1のスポットを矩形化するとともに、スポットの照度分布を所謂トップハット分布に変換して均一化することができる。
本実施形態において、第1のレンズ71aに入射するレーザー光LB1はコリメート光学系15により発散光から平行光に変換されている。そのため、コリメート光学系15を用いない第一実施形態における第1の自由曲面と比較して、第1の自由曲面72aにかかる負荷が低い。したがって、第一実施形態に比べ、第1の自由曲面72aの設計条件が緩和されるので、第1のレンズ71aの設計が容易となる。
屈折面74aは平面(例えば、プリズム面)から構成され、第1のレンズ71aから射出されるレーザー光LB1を偏向させる。これにより、レーザー光LB1のスポット位置を調整できる。
第1の自由曲面72aを規定する多項式は上記第3条件を満たしている。これにより、偏向による歪みを補正することで被照明領域上に歪みのないスポットを形成できる。
第1のレンズ71aは上述の屈折面74aを有するため、第1の自由曲面72aはレーザー光LB1を偏向させる必要はない。つまり、第1の自由曲面72aは第2条件を満たしていない。第1の自由曲面72aはレーザー光LB1の偏向機能を有さないため、レンズの形状設計が容易となる。
なお、第1のレンズ71aが屈折面74aを有する場合においても、上記第2条件を満たしても良い。このようにすれば、第1の自由曲面72a及び屈折面74aがそれぞれ屈折力を持つようになるので、屈折面74aの屈折力を小さくできる。
さらに、本実施形態の第1のレンズ71aにおいては、式(1)におけるxの奇数次項の係数とyの奇数次項の係数が0であり、かつxとyとを組み合わせた項の係数が0である。すなわち、多項式はxの偶数次の項とyの偶数次の項とで構成されている。以下、「多項式をxの偶数次の項とyの偶数次の項とで構成する」ことを第4条件と称すこともある。
第4条件を満たした第1の自由曲面72aの形状設計は容易であるので、コストを低減できる。
以上述べたように第1のレンズ71aによれば、蛍光体層42上に、矩形状且つ均一な照度分布を持つスポットSPを形成できる。また、第1のレンズ71aは、レーザー光LB1を屈折させる機能が不要なため、設計が容易である。
同様に、第2のレンズ71bは第2の自由曲面72bと屈折面74bを有している。第2の自由曲面72bは、第1、第3、第4条件を満たしており、第2のレンズ71bから射出されたレーザー光LB2が蛍光体層42上に矩形状且つ均一な照度分布を持つスポットSPを形成するように設計されている。第2の自由曲面72bは、第2のレンズ71bから射出したレーザー光LB2と第1のレンズ71aから射出されたレーザー光LB1とを蛍光体層42上で互いに重畳させる。
同様に、第3のレンズ71cは第3の自由曲面72cと屈折面74cを有している。第3の自由曲面72cは、第1、第3、第4条件を満たしており、第3のレンズ71cから射出されたレーザー光LB3が蛍光体層42上に矩形状且つ均一な照度分布を持つスポットSPを形成するように設計されている。第3の自由曲面72cは、蛍光体層42上で、レーザー光LB3を、レーザー光LB1及びレーザー光LB2に重畳させる。
本実施形態において、第1のレンズ71a、第2のレンズ71b及び第3のレンズ71cを除く複数のレンズ71の各々も、第1、第3、第4条件を満たす自由曲面を有している。そのため、各レンズ71から射出されたレーザー光LBは蛍光体層42上に矩形状且つ均一な照度分布を持つスポットSPを形成し、各スポットSPは蛍光体層42上で互いに重畳している。これにより、蛍光体層42上には複数のレーザー光LBによって被照明領域SAが形成される。
なお、偏向による歪みが小さい場合、第1条件及び第4条件のみを満たす自由曲面を有するレンズ71を採用しても良い。この場合、歪みを補正する必要が無いので、レンズ71の設計が容易になる。
このような構成に基づき、本実施形態の光成形光学系70は、蛍光体層42上におけるスポットSPを矩形状に成形するとともに、該スポットSPの照度分布を均一化することができる。コリメート光学系15は、各レーザー光LBを平行化するために従来用いられていたコリメートレンズアレイとみなすことができる。よって、コリメートレンズアレイに加えてマルチレンズを2枚使用して照度分布を均一化する場合に比べて部品点数を少なくできる。
本実施形態の第1照明装置201によれば、蛍光体層42上に形成される被照明領域SAの照度分布が均一化されるため、高い効率で蛍光光YLを生成できる。
なお、コリメート光学系15と光成形光学系70との位置関係は上記に限定されない。例えば、第1照明装置201の光射出方向に向かって、第1光源装置10、光成形光学系70及びコリメート光学系15の順に配置されていてもよい。
また、コリメート光学系15の代わりに、シリンドリカルレンズを用いても良い。一般的にレーザー光LBの放射角は異方性を持つ。そのため、例えば、放射角の小さい方向と放射角の大きい方向に対応する母線をそれぞれ有する一対のシリンドリカルレンズを用意することで、放射角に異方性を持つレーザー光LBを良好に平行化して光成形光学系70に入射させることができる。
(第三実施形態)
続いて、第三実施形態に係るプロジェクターについて説明する。本実施形態は第二照明装置の構成が異なる。以下では、第二照明装置の構成を主体に説明する。なお、第一実施形態と共通の部材及び部品については同じ符号を付し、その詳細については説明を省略する。
図5は本実施形態に係るプロジェクターの第二照明装置を示す概略図である。図5に示すように、本実施形態の第2照明装置202は、第2光源装置710と、光成形光学系20とを備える。第2光源装置710は、第1照明装置101の第1光源装置10と同一構成からなり、複数の半導体レーザー11を有している。本実施形態において、第2光源装置710は、光成形光学系20に向けて、複数のレーザー光LBからなる青色光Bを射出する。
第1照明装置101と同じく、第2照明装置202は、光成形光学系20により、被照明領域である液晶光変調装置400B上における照度分布を均一化するように、青色光Bを構成する各レーザー光LBを液晶光変調装置400Bに入射させる。
本実施形態の第2照明装置202によれば、二枚のマルチレンズアレイを用いるレンズインテグレーター光学系740に比べて少ない部品点数でありながら、被照明領域である液晶光変調装置400Bに入射する青色光Bの照度分布を均一化できる。
(第四実施形態)
続いて、第四実施形態に係る第1照明装置について説明する。本実施形態と第二実施形態との違いは光成形光学系の構成である。以下では、光成形光学系の構成を主体に説明する。なお、第二実施形態と共通の部材及び部品については同じ符号を付し、その詳細については説明を省略する。
図6は本実施形態の第1照明装置301の概略構成を示す図である。図6に示すように、第1照明装置301は、第1光源装置10と、コリメート光学系15と、光成形光学系170と、回転蛍光板30と、ピックアップ光学系60と、第1レンズアレイ120と、第2レンズアレイ130と、偏光変換素子140と、重畳レンズ150と、制御装置160と、を備える。
光成形光学系170は、アレイ状に配列された複数の光学部材171を備えている。複数の光学部材171の各々は、複数の半導体レーザー11の各々に対応して配置されている。すなわち、複数の光学部材171は、マトリクス状(例えば5行5列)に配列されている。
本実施形態において、複数の光学部材171の各々は光入射面175と光射出面176と反射面177とが一体形成された硝子からなる。光射出面176は、自由曲面を有するレンズ面から構成されている。複数の光学部材171の各々は、対応するレーザー光LBが被照明領域(蛍光体層42)上に形成するスポット形状を成形するとともに該スポットの照度分布を均一化する。
本実施形態において、複数の光学部材171は、第1の光学部材171aと第2の光学部材171bと第3の光学部材171cとを含む。第1の光学部材171aは第1の半導体レーザー11aに対応し、第2の光学部材171bは第2の半導体レーザー11bに対応し、第3の光学部材171cは第3の半導体レーザー11cに対応する。そのため、レーザー光LB1が第1の光学部材171aに入射し、レーザー光LB2が第2の光学部材171bに入射し、レーザー光LB3が第3の光学部材171cに入射する。
以下、複数の光学部材171のうち、第1の光学部材171aを例に挙げて、その構造について説明する。第1の光学部材171aは、光入射面175aと、光射出面176aと、反射面177aとを有する。図6では、図を見易くするため、各光学部材171に入射するレーザー光LBの主光線のみを示している。
光入射面175aは平面(例えば、プリズム面)から構成される。レーザー光LB1の主光線LB1cは、光入射面175aにおける面法線方向に入射する。そのため、光入射面175aを透過する際、レーザー光LB1の主光線LB1cは屈折によって進行方向が変化しない。
光入射面175aを透過して第1の光学部材171a内に入射したレーザー光LB1は、反射面177aに入射する。反射面177aは例えば金属蒸着膜により形成される。なお、反射面177aの構成は特に限定されず、例えば、レーザー光LB1を全反射させる全反射面で構成しても良い。反射面177aは、光入射面175aを透過したレーザー光LB1を反射することでレーザー光LB1の進行方向を偏向させる。これにより、レーザー光LB1の被照明領域上でのスポット位置が調整される。
反射面177aで反射されたレーザー光LB1は、光射出面176aに入射する。光射出面176aは、第1のレンズ面178aから構成される。第1のレンズ面178aはxとyとを変数とする多項式で規定される第1の自由曲面172aを有する。第1の自由曲面172aは回転非対称な形状となっており、上記式(1)で規定される。
本実施形態において、第1の自由曲面172aを規定する多項式は上記第1条件を満たしている。そのため、レーザー光LB1のスポットを矩形化するとともに、スポットの照度分布を所謂トップハット分布に変換して均一化することができる。
本実施形態において、第1の自由曲面172aに入射するレーザー光LB1はコリメート光学系15により発散光から平行光に変換されている。そのため、コリメート光学系15を用いない第一実施形態における第1の自由曲面と比較して、第1の自由曲面172aにかかる負荷が低く、第1の自由曲面172aの設計条件が緩和される。
本実施形態において、第1の自由曲面172aを規定する多項式は上記第3条件を満たすのが望ましい。これにより、反射面177aによる偏向によって生じた歪みを補正することで被照明領域上に歪みのないスポットを形成できる。
ここで、レーザー光の進行方向を偏向する手段としてレンズ面の屈折を利用した場合、レンズ硝材の温度変化によって屈折率が変動するおそれがあった。レンズ硝材の屈折率が変動すると、レンズ面の屈折による光の進行方向にバラツキが生じてしまう。そのため、被照明領域上のスポット形成位置にずれが生じ、被照明領域を効率良く照明できなくなるおそれがあった。
これに対し、本実施形態の第1の光学部材171aは上述の反射面177aを有するため、第1の自由曲面172aにおいてレーザー光LB1を偏向(屈折)させる必要がない。すなわち、第1の自由曲面172aはレーザー光LB1を屈折させる屈折機能(偏向機能)を有しない。つまり、第1の自由曲面172aは上述の第2条件を満たす必要はない。
したがって、本実施形態の第1の光学部材171aによれば、レンズ面による屈折に代えて反射面177aによる反射を用いて光を偏向させるようにしている。さらに、レーザー光LB1は光入射面175aから入射する際にも屈折しない。そのため、温度変化による屈折率の変動が生じた場合でも、上述のように光の屈折を利用しないため、レーザー光LB1の進行方向にバラツキが生じ難い。よって、被照明領域上のスポット形成位置にずれが生じ難いので、蛍光体層42上に、矩形状且つ均一な照度分布を持つスポットSPを効率良く形成できる。
同様に、第2の光学部材171bは光入射面175bと、光射出面176bと、反射面177bとを有している。光入射面175bは第2のレンズ面178bから構成されている。第2のレンズ面178bは第2の自由曲面172bを有する。第2の自由曲面172bは、第1、第3条件を満たしており、第2の光学部材171bから射出されたレーザー光LB2が蛍光体層42上に矩形状且つ均一な照度分布を持つスポットSPを形成するように設計されている。第2の自由曲面172bは、第2の光学部材171bから射出したレーザー光LB2と第1の光学部材171aから射出されたレーザー光LB1とを蛍光体層42上で互いに重畳させる。第2の光学部材171bでは光の屈折を利用しないため、レーザー光LB2の進行方向にバラツキが生じ難い。よって、蛍光体層42上に、矩形状且つ均一な照度分布を持つスポットSPを効率良く形成できる。
同様に、第3の光学部材171cは光入射面175cと、光射出面176cと、反射面177cとを有している。光入射面175cは第3のレンズ面178cから構成されている。第3のレンズ面178cは第3の自由曲面172cを有する。第3の自由曲面172cは、第1、第3条件を満たしており、第3の光学部材171cから射出されたレーザー光LB3が蛍光体層42上に矩形状且つ均一な照度分布を持つスポットSPを形成するように設計されている。第3の自由曲面172cは、蛍光体層42上で、レーザー光LB3を、レーザー光LB1及びレーザー光LB2に重畳させる。第3の光学部材171cでは光の屈折を利用しないため、レーザー光LB3の進行方向にバラツキが生じ難い。よって、蛍光体層42上に、矩形状且つ均一な照度分布を持つスポットSPを効率良く形成できる。
本実施形態において、第1の光学部材171a、第2の光学部材171b及び第3の光学部材171cを除く複数の光学部材171の各々も、第1、第3条件を満たす自由曲面を有している。そのため、各光学部材171から射出されたレーザー光LBは蛍光体層42上に矩形状且つ均一な照度分布を持つスポットSPを形成し、各スポットSPは蛍光体層42上で互いに重畳する。これにより、蛍光体層42上には複数のレーザー光LBによって被照明領域SAが形成される。なお、レーザー光LBの進行方向を偏向させない光学部材171(例えば、照明光軸100ax上に位置する光学部材171)は、光入射面175及び光射出面176のみを有し、反射面177を有していない。
複数の光学部材171の各々においても、光を偏向させる際に屈折を利用しないため、硝材の屈折率が変動した場合でも、レーザー光LBの進行方向にバラツキが生じ難い。したがって、本実施形態の光成形光学系170によれば、蛍光体層42上に、矩形状且つ均一な照度分布を持つ被照明領域SAを精度良く形成することができる。
本実施形態の第1照明装置301によれば、蛍光体層42に均一な被照明領域SAを形成できるので、高い効率で蛍光光YLを生成できる。
なお、本実施形態では、光学部材171として、光入射面175、光射出面176及び反射面177が一体形成された場合を例に挙げたが、各々が別体で構成されていても良い。
例えば、光射出面176を有する自由曲面レンズと、該自由曲面レンズ及び反射面177を保持する保持部材とを用いて光学部材を構成しても良い。この場合、保持部材の一部に反射面177を形成することで部品点数を減らすことができる。なお、平板からなる光入射面175は省略することができる。
また、光学部材171のうちレーザー光LBに影響を及ぼす光入射面175及び反射面177以外の部分を空気層で構成しても良い。すなわち、光学部材171内を通過するレーザー光LBの光路の途中部分を中空構造にしても良い。
中空構造を採用可能な部分としては、例えば、レーザー光LBの光路のうち、光入射面175を透過してから反射面177に至るまでの経路、或いは、反射面177で反射してから光射出面176に入射するまでの経路に相当する部分を例示できる。
(第五実施形態)
続いて、第五実施形態に係る第1照明装置について説明する。本実施形態と第四実施形態との違いは光成形光学系の構成である。以下では、光成形光学系の構成を主体に説明する。なお、第四実施形態と共通の部材及び部品については同じ符号を付し、その詳細については説明を省略する。
図7は本実施形態の第1照明装置401の概略構成を示す図である。図7に示すように、第1照明装置401は、第1光源装置10と、コリメート光学系15と、光成形光学系270と、回転蛍光板30と、ピックアップ光学系60と、第1レンズアレイ120と、第2レンズアレイ130と、偏光変換素子140と、重畳レンズ150と、制御装置160と、を備える。
光成形光学系270は、アレイ状に配列された複数の光学部材271を備えている。複数の光学部材271の各々は、複数の半導体レーザー11の各々に対応して配置されている。すなわち、複数の光学部材171は、マトリクス状(例えば5行5列)に配列されている。
本実施形態において、複数の光学部材271の各々は光入射面275と光射出面276と反射面277とを有する。光入射面275は、自由曲面を有するレンズ面から構成されている。複数の光学部材271の各々は、対応するレーザー光LBが被照明領域(蛍光体層42)上に形成するスポット形状を成形するとともに該スポットの照度分布を均一化する。
本実施形態において、複数の光学部材271は、第1の光学部材271aと第2の光学部材271bと第3の光学部材271cとを含む。第1の光学部材271aは第1の半導体レーザー11aに対応し、第2の光学部材271bは第2の半導体レーザー11bに対応し、第3の光学部材271cは第3の半導体レーザー11cに対応する。そのため、レーザー光LB1が第1の光学部材271aに入射し、レーザー光LB2が第2の光学部材271bに入射し、レーザー光LB3が第3の光学部材271cに入射する。
以下、複数の光学部材271のうち、第1の光学部材271aを例に挙げて、その構造について説明する。第1の光学部材271aは、光入射面275aと、光射出面276aと、反射面277aとを有する。図7では、図を見易くするため、各光学部材271に入射するレーザー光LBの主光線のみを示している。
光入射面275aは、第1のレンズ面278aから構成される。第1のレンズ面278aはxとyとを変数とする多項式で規定される第1の自由曲面272aを有する。第1の自由曲面272aは回転非対称な形状となっており、上記式(1)で規定される。
本実施形態において、第1の自由曲面272aを規定する多項式は上記第1条件を満たしている。そのため、レーザー光LB1のスポットを矩形化するとともに、スポットの照度分布を所謂トップハット分布に変換して均一化することができる。
本実施形態において、第1の自由曲面272aに入射するレーザー光LB1はコリメート光学系15により発散光から平行光に変換されている。そのため、コリメート光学系15を用いない第一実施形態における第1の自由曲面と比較して、第1の自由曲面272aにかかる負荷が低く、第1の自由曲面272aの設計条件が緩和される。
反射面277aは例えば金属蒸着膜により形成され、光入射面275aを透過したレーザー光LB1を反射することでレーザー光LB1の進行方向を偏向させる。これにより、レーザー光LB1の被照明領域上でのスポット位置が調整される。
光射出面276aは平面(例えば、プリズム面)から構成される。レーザー光LB1の主光線LB1cは、光射出面276aにおける面法線方向に入射する。そのため、光射出面276aから射出される際、レーザー光LB1の主光線LB1cは屈折によって進行方向が変化しない。
本実施形態において、第1の自由曲面272aを規定する多項式は上記第3条件を満たすのが望ましい。これにより、反射面277aによる偏向によって生じた歪みを補正することで被照明領域上に歪みのないスポットを形成できる。
本実施形態の第1の光学部材271aでは、レンズ面による屈折に代えて反射面277aによる反射を用いて光を偏向させ、光射出面276aから射出される際にレーザー光LB1が屈折しない。そのため、温度変化によって硝材の屈折率に変動が生じた場合でも、レーザー光LB1の進行方向にバラツキが生じ難い。よって、被照明領域上のスポット形成位置にずれが生じ難いので、蛍光体層42上に、矩形状且つ均一な照度分布を持つスポットSPを効率良く形成できる。
同様に、第2の光学部材271bは光入射面275bと、光射出面276bと、反射面277bとを有している。光入射面275bは第2のレンズ面278bから構成されている。第2のレンズ面278bは第2の自由曲面272bを有する。第2のレンズ面278bは、第1、第3条件を満たしており、第2の光学部材271bから射出されたレーザー光LB2が蛍光体層42上に矩形状且つ均一な照度分布を持つスポットSPを形成するように設計されている。第2の光学部材271bでは光の屈折を利用しないため、レーザー光LB2の進行方向にバラツキが生じ難く、蛍光体層42上に、矩形状且つ均一な照度分布を持つスポットSPを効率良く形成できる。
同様に、第3の光学部材271cは光入射面275cと、光射出面276cと、反射面277cとを有している。光入射面275cは第3のレンズ面278cから構成されている。第3のレンズ面278cは第3の自由曲面272cを有する。第3の自由曲面272cは、第1、第3条件を満たしており、第3の光学部材271cから射出されたレーザー光LB3が蛍光体層42上に矩形状且つ均一な照度分布を持つスポットSPを形成するように設計されている。第3の自由曲面272cでは光の屈折を利用しないため、レーザー光LB3の進行方向にバラツキが生じ難く、蛍光体層42上に、矩形状且つ均一な照度分布を持つスポットSPを効率良く形成できる。
本実施形態において、第1の光学部材271a、第2の光学部材271b及び第3の光学部材271cを除く複数の光学部材271の各々も、第1、第3条件を満たす自由曲面を有している。複数の光学部材271の各々においても、光を偏向させる際に屈折を利用しないため、硝材の屈折率が変動した場合でも、レーザー光LBの進行方向にバラツキが生じ難い。したがって、本実施形態の光成形光学系270によれば、蛍光体層42上に、矩形状且つ均一な照度分布を持つ被照明領域SAを精度良く形成することができる。なお、レーザー光LBの進行方向を偏向させない光学部材271(例えば、照明光軸100ax上に位置する光学部材271)は、光入射面275及び光射出面276のみを有し、反射面277を有していない。
本実施形態の第1照明装置401によれば、蛍光体層42に均一な被照明領域SAを形成できるので、高い効率で蛍光光YLを生成できる。
(第六実施形態)
続いて、第六実施形態に係る第1照明装置について説明する。本実施形態と第五実施形態との違いは光成形光学系の構成である。以下では、光成形光学系の構成を主体に説明する。なお、第四実施形態と共通の部材及び部品については同じ符号を付し、その詳細については説明を省略する。
図8は本実施形態の第1照明装置501の概略構成を示す図である。図8に示すように、第1照明装置501は、第1光源装置10と、光成形光学系370と、回転蛍光板30と、ピックアップ光学系60と、第1レンズアレイ120と、第2レンズアレイ130と、偏光変換素子140と、重畳レンズ150と、制御装置160と、を備える。
光成形光学系370は、アレイ状に配列された複数の光学部材371を備えている。複数の光学部材371の各々は、複数の半導体レーザー11の各々に対応して配置されている。すなわち、複数の光学部材171は、マトリクス状(例えば5行5列)に配列されている。
本実施形態において、複数の光学部材371の各々は光入射面375と光射出面276と反射面277とを有する。光入射面375は、自由曲面を有するレンズ面から構成されている。図8では、図を見易くするため、各光学部材371に入射するレーザー光LBの主光線のみを示している。
光入射面375は、xとyとを変数とする上記式(1)の多項式で規定される自由曲面を有するレンズ面から構成される。本実施形態において、光入射面375は、対応する半導体レーザー11から射出されたレーザー光LBを平行化するコリメートレンズとしての機能も有するように設計されている。したがって、本実施形態の第1照明装置501は、第五実施形態の第1照明装置401におけるコリメート光学系15の機能を光成形光学系370で兼ねた構成としている。
本実施形態の第1照明装置501によれば、コリメート光学系を省略できるので、装置構成を小型化できる。
なお、上記各実施形態においては、複数のレーザー光LBの各々が被照明領域の全面を照射するとともに、各レーザー光LBが重畳的に照明する場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されない。
(第一変形例)
本変形例の光成形光学系20は、被照明領域SAの異なる領域に各スポットSPをそれぞれ入射させるように構成されている。すなわち、本変形例において、各スポットSPは上記実施形態と異なり、重畳していない。
例えば、第1のレンズ21a及び第2のレンズ21bは、被照明領域SA上にレーザー光LB1が形成するスポットの位置と、被照明領域SA上にレーザー光LB2が形成するスポットの位置と、を異ならせるように各々の自由曲面22a,22bが設計されている。
図9は被照明領域の照明方式の変形例を概念的に示した図である。図9では、蛍光体層42上にレーザー光LBによって形成されるスポットSPの数をn個とした。図9において、n個の各スポットSPをそれぞれSP、SP、…SPと示す。
スポットSPの各々は矩形状からなり、均一な照度分布を有する。そのため、n個のスポットSPで構成される被照明領域SAは全体として均一な照度分布を有する。
また、本変形例によれば、各スポットを重畳させないため、各スポットの大きさを適宜調整することで任意の大きさの被照明領域SAを照明することができる。
また、本変形例によれば、被照明領域SAにおいて各スポットSPの位置が互いに異なる。よって、被照明領域SAが蛍光体層42である場合、照射される光の単位面積あたりの強度は、第一実施形態のように各スポットSPを重畳させる場合よりも小さくなる。これにより、蛍光体層42の単位面積あたりの光強度が低減するので、より高い効率で蛍光光YLを生成することができる。
本変形例において、制御装置160により各レーザー光LBの出力を独立して制御することもできる。被照明領域SAが液晶光変調装置などの光変調装置である場合、このようにすれば、光変調装置に形成される被照明領域SAの照度分布を、表示する画像に応じて調整して、画質を高めることができる。
(第二変形例)
図10は被照明領域の照明方式の変形例を概念的に示した図である。図10では、蛍光体層42上にレーザー光によって形成されるスポットSPの数をn個とした。図10において、n個の各スポットSPをそれぞれSP、SP、…SPと示す。
本変形例では、被照明領域SAにおいて、部分的にスポットSPを重畳させている。図7に示すように、被照明領域SAは、第1照明領域SB1及び第2照明領域SB2を含む複数の照明領域SBから構成される。複数の照明領域SBのうち少なくとも1つの照明領域SBは、二つのスポットSPが重畳することで形成されている。他の照明領域SBは、一つのスポットSPで形成されていても良い。
本変形例において、第1照明領域SB1は、例えば、スポットSPとスポットSPとが重畳することで構成されている。また、第2照明領域SB2は、他の二つのレーザー光(スポットSPn−1、スポットSP)が重畳することで構成されている。
本変形例において、各スポットSPの各々は均一な照度分布を有するため、各照明領域SBは均一な照度分布を有したものとなる。よって、複数の照明領域SBから構成される被照明領域SAは、均一な照度分布を有し、第一変形例と同様な効果を奏する。
(第三変形例)
図11は被照明領域の照明方式の変形例を概念的に示した図である。図11では、蛍光体層42上にレーザー光によって形成されるスポットSPの数をn個とした。図11において、n個の各スポットSPをそれぞれSP、SP、…SPと示す。
本変形例に係る光成形光学系20において、第3のレンズ21c(第3の自由曲面22c)は被照明領域SAの全面にレーザー光LB3を入射させる。また、第1のレンズ21a(第1の自由曲面22a)は、被照明領域SAの一部の領域にレーザー光LB1を入射させる。また、第2のレンズ21b(第2の自由曲面22b)は、被照明領域SAの一部の領域(レーザー光LB1の入射領域とは別の領域)にレーザー光LB2を入射させる。
本変形例において、制御装置160は、第1の半導体レーザー11aの出力と第2の半導体レーザー11bの出力とを互いに独立して制御する。すなわち、制御装置160は、各半導体レーザー11の出力を制御することで各スポットSPを所望の照度分布に設定する。
本実施形態の光成形光学系20は、図11に示すように、一つのスポットSPが被照明領域SAの全面を照射するとともに、スポットSPを除いた残り(n−1)個のスポットSPが被照明領域SAの異なる領域にそれぞれ入射するように構成されている。
本変形例においても、各スポットSPの各々は均一な照度分布を有するため、第一変形例と同様な効果が得られる。
なお、本発明は上記実施形態及び変形例の内容に限定されることはなく、発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、第1光源装置10が複数の半導体レーザー11から構成される場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1光源装置10が一つの半導体レーザー11(例えば、第1の半導体レーザー11a)のみから構成されていても良い。このとき、光成形光学系20は第1のレンズ21aのみを有する。
上記実施形態において、重畳とは、各レーザー光LBのスポットSPの全体がほぼ重なる状態と説明したが、本発明において重畳とは各スポットSPの一部同士が重なった状態も含む。
すなわち、第1光源装置10が二つの半導体レーザー11(例えば、第1の半導体レーザー11a及び第2の半導体レーザー11b)から構成され、第1の半導体レーザー11a及び第2の半導体レーザー11bから射出されるレーザー光LB1,B2の入射位置が実装誤差によって互いに少しずれているとする。このとき、レーザー光LB1,B2が形成するスポットSPのうち部分的に重なる領域(重畳している領域)が被照明領域を構成する。
また、上記実施形態では、光変調装置として3つの液晶光変調装置400R,400G,400Bを備えるプロジェクター1を例示したが、1つの液晶光変調装置でカラー映像を表示するプロジェクターに適用することも可能である。また、光変調装置として、デジタルミラーデバイスを用いてもよい。
上記実施形態では本発明による照明装置をプロジェクターに搭載した例を示したが、これに限られない。本発明による照明装置は、照明器具や自動車のヘッドライト等にも適用することができる。
本発明者は、光成形光学系を構成するレンズについてシミュレーションを行った。本シミュレーションでは、レンズの自由曲面を規定する上記式(1)の多項式の係数をパラメーターとし、各自由曲面を用いた場合の被照明領域における照度分布を求めた。
(実施例1)
実施例1は、上記第1条件(x2hの項の係数Cがy2hの項の係数Cと異なる)、第2条件(xの1次の項とyの1次の項とのうち少なくとも一方を含む)及び第3条件(xの項を少なくとも一つ含む)を満たす自由曲面を有するレンズのシミュレーション結果である。すなわち、実施例1のレンズは、第1条件〜第3条件を満たす第一実施形態の光成形光学系20を構成するレンズ21に相当する。
表1に実施例1の各パラメーターを示す。
実施例1では、式(1)において、x及びyの項の係数を−0.35、xの項の係数を−0.02、xyの項の係数を0.008、yの項の係数を0.02、xの項の係数を−0.002、xyの項の係数を0、yの項の係数を−0.08、曲率cを0.029、コーニック定数kを0とした。なお、表1に記載されていない項の係数は全て0である。
図12A及び図12Bは実施例1のシミュレーション結果を示す図である。図12Aは比較として球面レンズを用いた場合の照度分布を示す図であり、図12Bは上記パラメーター(第1条件〜第3条件)を有する自由曲面レンズを用いた場合の照度分布を示す図である。なお、図12A,12Bにおいて、下側に示されるグラフは被照明領域の左右方向の照度分布であり、右側に示されるグラフは被照明領域の上下方向の照度分布である。
図12Aに示すように、球面レンズを用いた場合、レーザー光は被照明領域に楕円状のスポットを形成し、該スポットの照度分布は不均一となる。
一方、図12Bに示すように、実施例1の自由曲面レンズを用いた場合、レーザー光は被照明領域に略矩形状のスポットを形成し、該スポットの照度分布の均一性が向上する。すなわち、実施例1より、第1条件及び第2条件を満たす自由曲面レンズを採用することで、被照明領域を矩形状に成形するとともに、照度分布を均一化できることが確認できた。
(実施例2)
実施例2は、実施例1と同様、上記第1条件〜第3条件を満たす自由曲面を有するレンズのシミュレーション結果である。
表2に実施例2の各パラメーターを示す。
実施例2では、式(1)において、xの項の係数を−0.25、yの項の係数を−0.75、xの項の係数を−0.01、xyの項の係数を0.006、yの項の係数を−0.012、xの項の係数を−0.001、xyの項の係数を0.001、yの項の係数を0.02、曲率cを0.01、コーニック定数kを0とした。なお、表2に記載されていない項の係数は全て0である。
図13A及び図13Bは実施例2のシミュレーション結果を示す図である。図13Bは上記パラメーターを有する自由曲面レンズを用いた場合の照度分布を示す図であり、図13Aは比較例として、Xの係数およびYの係数以外の係数を総て0とした場合の照度分布を示す図である。なお、図13A,13Bにおいて、下側に示されるグラフは被照明領域の左右方向の照度分布であり、右側に示されるグラフは被照明領域の上下方向の照度分布である。
図13A,13Bに示すように、第1条件及び第2条件を満たす自由曲面レンズを用いると、被照明領域に均一な照度分布を有する矩形状のスポットが形成される。このように、実施例2より、第1条件及び第2条件を満たす自由曲面レンズを採用することで、被照明領域を矩形状に成形するとともに、照度分布を均一化できることが確認できた。
(実施例3)
実施例3は、上記第1条件及び第3条件を満たす自由曲面を有するレンズのシミュレーション結果である。すなわち、実施例3のレンズは、第1条件及び第3条件を満たす第二実施形態の光成形光学系70を構成するレンズ71に相当する。
表3に実施例3の各パラメーターを示す。
実施例3では、式(1)において、x及びyの項の係数を0、xの項の係数を−0.02、xyの項の係数を0.008、yの項の係数を0.02、xの項の係数を−0.002、xyの項の係数を0、yの項の係数を−0.08、曲率cを0.029、コーニック定数kを0とした。なお、表3に記載されていない項の係数は全て0である。
実施例3は、x及びyの項の係数を0とする以外、実施例1のパラメーターと同じである。すなわち、実施例3の自由曲面と実施例1の自由曲面とは、光を偏向させる機能の有無のみが異なる。なお、光を偏向させる機能は被照明領域上に形成されるスポットの形状及び該スポットの照度分布に影響しない。
実施例3の自由曲面レンズを採用すれば、実施例1の図12Bと同様の照度分布を実現できる。すなわち、被照明領域を矩形状に成形するとともに、照度分布を均一化できることが確認できた。実施例3に関する照度分布を示す図は実施例1と同じため、省略する。
(実施例4)
実施例4は、実施例3と同様、第1条件及び第3条件を満たす自由曲面を有するレンズのシミュレーション結果である。
表4に実施例4の各パラメーターを示す。
実施例4では、式(1)において、x及びyの項の係数を0、xの項の係数を−0.01、xyの項の係数を0.006、yの項の係数を−0.012、xの項の係数を−0.001、xyの項の係数を0.001、yの項の係数を0.02、曲率cを0.01、コーニック定数kを0とした。なお、表4に記載されていない項の係数は全て0である。
実施例4は、x及びyの項の係数を0とする以外、実施例2のパラメーターと同じである。すなわち、実施例4の自由曲面と実施例2の自由曲面とは、光を偏向させる機能の有無のみが異なる。
実施例4の自由曲面レンズを採用すれば、実施例2の図13Bと同様の照度分布を実現できる。すなわち、被照明領域を矩形状に成形するとともに、照度分布を均一化できることが確認できた。実施例4に関する照度分布を示す図は実施例2と同じため、省略する。
(実施例5)
実施例5は、上記第1条件及び第4条件(多項式をxの偶数次の項とyの偶数次の項とで構成する)を満たす自由曲面を有するレンズのシミュレーション結果である。すなわち、実施例5のレンズは、第1条件及び第4条件を満たす第二実施形態の光成形光学系70を構成するレンズ71に相当する。
表5に実施例5の各パラメーターを示す。
実施例5では、式(1)において、xの項の係数を0.1、yの項の係数を−0.02、xの項の係数を−0.13、xの項の係数を0.01、曲率cを0.125、コーニック定数kを0とした。なお、表5に記載されない記載されていない項の係数は全て0である。
図14A及び図14Bは実施例5のシミュレーション結果を示す図である。図14Aは比較として球面レンズを用いた場合の照度分布を示す図であり、図14Bは上記パラメーターを有する自由曲面レンズを用いた場合の照度分布を示す図である。なお、図14A,14Bにおいて、下側に示されるグラフは被照明領域の左右方向の照度分布であり、右側に示されるグラフは被照明領域の上下方向の照度分布である。
図14Aに示すように、比較例においては、レーザー光は被照明領域に上下に長細い形状のスポットを形成し、該スポットの照度分布は不均一となる。
一方、図14Bに示すように、実施例5の自由曲面レンズを用いた場合、レーザー光は被照明領域に正方形状のスポットを形成し、該スポットの照度分布は均一性が高くなる。すなわち、実施例5より、第1条件及び第4条件を満たすことで形状設計が容易な自由曲面レンズを採用した場合でも、被照明領域を正方形状に成形するとともに、照度分布を均一化できることが確認できた。
(実施例6)
実施例6は、実施例5と同様、上記第1条件及び第4条件を満たす自由曲面を有するレンズのシミュレーション結果である。
表6に実施例6の各パラメーターを示す。
実施例6では、式(1)において、xの項の係数を0.1、yの項の係数を−0.02、xの項の係数を−0.11、xの項の係数を0、曲率cを0.125、コーニック定数kを0とした。なお、表6に記載されていない項の係数は全て0である。
図15A及び図15Bは実施例6のシミュレーション結果を示す図である。図15Aは比較として球面レンズを用いた場合の照度分布を示す図であり、図15Bは上記パラメーターを有する自由曲面レンズを用いた場合の照度分布を示す図である。なお、図15A,15Bにおいて、下側に示されるグラフは被照明領域の左右方向の照度分布であり、右側に示されるグラフは被照明領域の上下方向の照度分布である。
図15A,15Bに示すように、第1条件及び第4条件を満たす自由曲面レンズを用いると、被照明領域に均一な照度分布を有する正方形状のスポットが形成される。このように、実施例6より、第1条件及び第4条件を満たすことで形状設計が容易な自由曲面レンズを採用した場合でも、被照明領域を正方形に成形するとともに、照度分布を均一化できることが確認できた。
実施例5,6では、XとYとを組み合わせた項の係数は総て0である。この場合、x方向とy方向とでそれぞれ独立してレンズの曲率を設計できるので、レンズの設計が容易である。
1…プロジェクター、10…第1光源装置、11a…第1の半導体レーザー、11b…第2の半導体レーザー、11c…第3の半導体レーザー、20…光成形光学系、21a…第1のレンズ、21b…第2のレンズ、21c…第3のレンズ、22a…第1の自由曲面、22b…第2の自由曲面、22c…第3の自由曲面、42…蛍光体層、70…光成形光学系、71a…第1のレンズ、71b…第2のレンズ、71c…第3のレンズ、72a…第1の自由曲面、72b…第2の自由曲面、72c…第3の自由曲面、101…第1照明装置、102…第2照明装置、160…制御装置、201…第1照明装置、202…第2照明装置、400B,400G,400R…液晶光変調装置、600…投射光学系、710…第2光源装置、LB1…レーザー光、LB2…レーザー光、LB3…レーザー光、SA…被照明領域。

Claims (20)

  1. 第1の光線束を射出する第1の発光素子を備える光源装置と、
    前記第1の光線束が入射する第1のレンズ面を備える光成形光学系と、を備え、
    前記第1のレンズ面は、xとyとを変数とする式(1)で表される第1の自由曲面を有し、
    前記式(1)において、hを正の整数としたとき、
    2hの項の係数Cは、y2hの項の係数Cと異なっている
    照明装置。
  2. 前記式(1)は、xの1次の項とyの1次の項とのうち少なくとも一方を含み、
    p、qを正の整数としたとき、xの項を少なくとも一つ含む
    請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記光成形光学系は、前記第1の光線束の進行方向を偏向する屈折面をさらに備え、
    前記式(1)は、p、qを正の整数としたとき、xの項を少なくとも一つ含む
    請求項1に記載の照明装置。
  4. 前記式(1)が有する多項式は、xの偶数次の項とyの偶数次の項とからなる
    請求項3に記載の照明装置。
  5. 前記屈折面は平面である
    請求項3又は4に記載の照明装置。
  6. 前記光成形光学系は、前記第1の光線束を反射して該第1の光線束の進行方向を偏向する反射面をさらに備え、
    前記式(1)は、p、qを正の整数としたとき、xの項を少なくとも一つ含む
    請求項1に記載の照明装置。
  7. 前記式(1)が有する多項式は、xの偶数次の項とyの偶数次の項とからなる
    請求項6に記載の照明装置。
  8. 前記光成形光学系は、光入射面及び光射出面を有し、
    前記光入射面及び前記光射出面の一方は、前記第1のレンズ面から構成され、
    前記第1の光線束の主光線は、前記光入射面及び前記光射出面の他方における面法線方向に入射する
    請求項6又は7に記載の照明装置。
  9. 前記第1の発光素子と前記第1のレンズ面との間の前記第1の光線束の光路上に設けられた集光レンズをさらに備える
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載の照明装置。
  10. 前記光成形光学系を透過した前記第1の光線束が入射する波長変換素子をさらに備える
    請求項1乃至9のいずれか一項に記載の照明装置。
  11. 前記光源装置は、第2の光線束を射出する第2の発光素子をさらに備え、
    前記光成形光学系は、前記第2の光線束が入射する第2のレンズ面をさらに備え、
    前記第2のレンズ面は、前記式(1)で表される第2の自由曲面を有し、
    前記第2の自由曲面に関して、x2hの項の係数Cはy2hの項の係数Cと異なっており、
    前記光成形光学系は、前記第1の光線束と前記第2の光線束とが被照明領域を重畳的に照明するように構成されている
    請求項2乃至8のいずれか一項に記載の照明装置。
  12. 前記第1の発光素子の出力を前記第2の発光素子の出力とは独立して制御する光源制御装置をさらに備える
    請求項11に記載の照明装置。
  13. 前記第1の発光素子と前記第1のレンズ面との間の前記第1の光線束の光路上に設けられた集光レンズをさらに備える
    請求項11又は12に記載の照明装置。
  14. 波長変換素子をさらに備え、
    前記波長変換素子の所定の領域は前記被照明領域に相当する
    請求項11乃至13のいずれか一項に記載の照明装置。
  15. 前記光源装置は、第2の光線束を射出する第2の発光素子をさらに備え、
    前記光成形光学系は、前記第2の光線束が入射する第2のレンズ面をさらに備え、
    前記第2のレンズ面は、前記式(1)で表される第2の自由曲面を有し、
    前記第2の自由曲面に関して、x2hの項の係数Cはy2hの項の係数Cと異なっており、
    前記光成形光学系は、前記第1の光線束と前記第2の光線束とを被照明領域の互いに異なる領域に入射させるように構成されている
    請求項1乃至9のいずれか一項に記載の照明装置。
  16. 前記第1の発光素子の出力を前記第2の発光素子の出力とは独立して制御する光源制御装置をさらに備える
    請求項15に記載の照明装置。
  17. 波長変換素子をさらに備え、
    前記波長変換素子の所定の領域は前記被照明領域に相当する
    請求項15又は16に記載の照明装置。
  18. 請求項1乃至9、請求項11、請求項12、又は請求項15のいずれか一項に記載の照明装置と、
    前記照明装置から射出された照明光を画像情報に応じて変調して画像光を生成する光変調装置と、
    前記画像光を投写する投写光学系と、を備え、
    前記光変調装置の画像形成領域が前記被照明領域に相当する
    プロジェクター。
  19. 請求項16に記載の照明装置と、
    前記照明装置からの照明光を画像情報に応じて変調して画像光を生成する光変調装置と、
    前記画像光を投写する投写光学系と、を備え、
    前記光源装置は、第3の光線束を射出する第3の発光素子をさらに備え、
    前記光成形光学系は、前記第3の光線束が入射する第3のレンズ面をさらに備え、
    前記第3のレンズ面は、前記式(1)で表される第3の自由曲面を有し、
    前記第3の自由曲面に関して、x2hの項の係数Cはy2hの項の係数Cと異なっており、
    前記光成形光学系は、前記第3の光線束が前記被照明領域全体を照明するように構成されており、
    前記光源制御装置は、前記第3の発光素子の出力を、前記第1の発光素子の出力と前記第2の発光素子の出力のうち少なくとも一方とは独立して制御するように構成されており、
    前記光変調装置の画像形成領域が前記被照明領域に相当する
    プロジェクター。
  20. 請求項10、請求項14、又は請求項17のいずれか一項に記載の照明装置と、
    前記波長変換素子からの照明光を画像情報に応じて変調して画像光を生成する光変調装置と、
    前記画像光を投写する投写光学系と、を備える
    プロジェクター。
JP2017150294A 2017-01-23 2017-08-02 照明装置及びプロジェクター Active JP6950339B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US15/872,868 US10268113B2 (en) 2017-01-23 2018-01-16 Illumination device and projector having light shaping optical system including free-form surface
CN201810048309.6A CN108345162B (zh) 2017-01-23 2018-01-18 照明装置和投影仪
EP18152719.3A EP3351997B1 (en) 2017-01-23 2018-01-22 Illumination device and projector

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017009613 2017-01-23
JP2017009613 2017-01-23

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2018120206A true JP2018120206A (ja) 2018-08-02
JP2018120206A5 JP2018120206A5 (ja) 2020-07-09
JP6950339B2 JP6950339B2 (ja) 2021-10-13

Family

ID=63044392

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017150294A Active JP6950339B2 (ja) 2017-01-23 2017-08-02 照明装置及びプロジェクター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6950339B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999049358A1 (fr) * 1998-03-26 1999-09-30 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Afficheur d'images et dispositif emettant de la lumiere
JPH11273441A (ja) * 1998-03-20 1999-10-08 Toshiba Corp 照明装置およびこれを用いた投射型表示装置
JP2007171319A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Samsung Electronics Co Ltd 照明光学系、それを用いた照明ユニットおよび画像投影装置
JP2007232810A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Hitachi Ltd 照明光学装置及びこれを用いた投射型表示装置
JP2012032585A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Seiko Epson Corp プロジェクター
CN102679265A (zh) * 2011-03-17 2012-09-19 中国科学院微电子研究所 一种利用自由曲面透镜实现光束匀光控制的方法
CN102890342A (zh) * 2012-10-23 2013-01-23 浙江大学 一种用于点光源配光的自由曲面光学元件的设计方法
JP2014098758A (ja) * 2012-11-13 2014-05-29 Ricoh Co Ltd 画像表示装置
US20150362725A1 (en) * 2014-06-13 2015-12-17 Tsinghua University Design method of led freeform surface illumination system based on xy-polynomial

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11273441A (ja) * 1998-03-20 1999-10-08 Toshiba Corp 照明装置およびこれを用いた投射型表示装置
WO1999049358A1 (fr) * 1998-03-26 1999-09-30 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Afficheur d'images et dispositif emettant de la lumiere
JP2007171319A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Samsung Electronics Co Ltd 照明光学系、それを用いた照明ユニットおよび画像投影装置
JP2007232810A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Hitachi Ltd 照明光学装置及びこれを用いた投射型表示装置
JP2012032585A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Seiko Epson Corp プロジェクター
CN102679265A (zh) * 2011-03-17 2012-09-19 中国科学院微电子研究所 一种利用自由曲面透镜实现光束匀光控制的方法
CN102890342A (zh) * 2012-10-23 2013-01-23 浙江大学 一种用于点光源配光的自由曲面光学元件的设计方法
JP2014098758A (ja) * 2012-11-13 2014-05-29 Ricoh Co Ltd 画像表示装置
US20150362725A1 (en) * 2014-06-13 2015-12-17 Tsinghua University Design method of led freeform surface illumination system based on xy-polynomial

Also Published As

Publication number Publication date
JP6950339B2 (ja) 2021-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108345162B (zh) 照明装置和投影仪
JP5567844B2 (ja) 投写型映像表示装置
JP5884743B2 (ja) 照明装置および表示装置
JP6635040B2 (ja) 光源装置及びプロジェクタ
JP7031567B2 (ja) 光源光学系、光源装置及び画像投射装置
JP2017027903A (ja) 照明装置及びプロジェクター
JP6821990B2 (ja) 照明装置およびプロジェクター
JP5403255B2 (ja) 照明装置およびプロジェクター
JP6186786B2 (ja) 光源装置及びプロジェクター
JPWO2005036255A1 (ja) 照明装置及びこれを備えたプロジェクタ
JP5532210B2 (ja) 照明装置およびプロジェクター
JP2017146552A (ja) 照明装置及びプロジェクター
JP2017053876A (ja) 投写型画像表示装置
JP2018120025A (ja) 照明装置及びプロジェクター
JP6318554B2 (ja) 光源装置及びプロジェクター
JP6323072B2 (ja) 照明装置およびプロジェクター
JP2018120206A (ja) 照明装置及びプロジェクター
JP2017009734A (ja) 光源装置、照明装置およびプロジェクター
JP2017147195A (ja) 光源装置及びプロジェクター
JP4902441B2 (ja) 照明装置および投写型映像表示装置
JP5872639B2 (ja) 照明光源装置
JP7428070B2 (ja) 光源光学系、光源装置及び画像投射装置
WO2021246184A1 (ja) 光源装置、およびプロジェクタ
US10838292B2 (en) Light source apparatus, illuminator, and projector
JP2009187041A (ja) 照明装置及びこれを備えたプロジェクタ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200518

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210209

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210405

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210511

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210705

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210720

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210824

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6950339

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150