JP2018117087A - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

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周作 鯉江
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慎人 長嶋
浩治 岡本
Koji Okamoto
浩治 岡本
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康太 宗安
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Abstract

【課題】陰極リードを陰極部に接続することが容易であり、かつ外気と陰極部との接触が生じにくい固体電解コンデンサを提供する。
【解決手段】固体電解コンデンサは、陽極部10Nおよび陰極部を有するコンデンサ素子20Aと、陽極部10Nに接続された陽極リード34と、陰極部に接続された陰極リード33と、コンデンサ素子20Aを陽極リード34の一部および陰極リード33の一部とともに封止する外装樹脂31と、を具備する。陰極部の少なくとも一部が、導電性を有する無機バリア層25により被覆されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、陰極部の少なくとも一部が導電性の無機バリア層により被覆されたコンデンサ素子を備える固体電解コンデンサに関する。
固体電解コンデンサは、等価直列抵抗(ESR)が小さく、周波数特性が優れているため、様々な電子機器に搭載されている。コンデンサ素子は、誘電体層を有する陽極体と陰極部とで構成されている。陽極体には、チタン、タンタル、アルミニウム、ニオブなどの弁作用金属が用いられる。
陰極部に、外気に含まれる湿気、酸素などが接触すると、陰極部の導電性が低下し、固体電解コンデンサのESRが上昇することがある。そこで、特許文献1は、コンデンサ素子に、樹脂層、気相成長法により形成された無機物層および/または金属層が順次積層された絶縁性のバリア層を設けることを提案している。
特開2007−194310号公報
しかし、樹脂層を具備する絶縁性のバリア層により陰極部の全体を被覆すると、陰極リードを陰極部に接続することが困難になる。一方、陰極リードとの接続部だけを残して樹脂層を有する絶縁性のバリア層で陰極部をリード接続が阻害されないように正確に被覆することは困難であり、外気が陰極部に侵入する経路が形成されやすい。外気中の湿気、酸素などが陰極部に接触すると、陰極部の劣化が進行しやすい。特に長期間にわたって高温環境下で使用される用途では、外気の侵入による陰極部の劣化が顕著になる。
本発明の一側面は、陽極部および陰極部を有するコンデンサ素子と、前記陽極部に接続された陽極リードと、前記陰極部に接続された陰極リードと、前記コンデンサ素子を前記陽極リードの一部および前記陰極リードの一部とともに封止する外装樹脂と、を具備し、前記陰極部の少なくとも一部が、導電性を有する無機バリア層により被覆されている、固体電解コンデンサに関する。
本発明の別の側面は、(i)陽極部および陰極部を有するコンデンサ素子を準備する工程と、(ii)前記陰極部の少なくとも一部を、導電性を有する無機バリア層により被覆する工程と、(iii)前記陽極部に陽極リードを接続するとともに、前記陰極部に前記無機バリア層を介して前記陰極リードを接続する工程と、(iv)前記コンデンサ素子を、前記陽極リードの一部および前記陰極リードの一部とともに封止する外装樹脂を形成する工程と、を有する、固体電解コンデンサの製造方法に関する。
本発明によれば、陰極リードを陰極部に接続することが容易であり、かつ外気と陰極部との接触が生じにくい固体電解コンデンサを提供することができる。
複数のコンデンサ素子を具備する固体電解コンデンサの一例の縦断面図である。 コンデンサ素子の一例を模式的に示す断面図である。
本発明の実施形態に係る固体電解コンデンサは、陽極部および陰極部を有するコンデンサ素子と、陽極部に接続された陽極リードと、陰極部に接続された陰極リードと、コンデンサ素子を陽極リードの一部および陰極リードの一部とともに封止する外装樹脂とを具備する。また、陰極部の少なくとも一部が、導電性を有する無機バリア層により被覆されている。
陰極部は、固体電解質層と、固体電解質層の少なくとも一部を覆う陰極引出層とで形成される。陰極引出層は、例えば、導電性ペーストから形成された層を具備する。導電性ペーストは、通常、熱硬化性の樹脂成分と、樹脂成分に分散させた金属粒子とを含む。陰極部の一部は、導電性ペーストを加熱して、樹脂成分を硬化させることにより形成される。樹脂成分の硬化物は、外気(湿気、酸素など)を透過させるが、無機バリア層で陰極部を被覆することで、湿気、酸素などが陰極部を透過しにくくなる。よって、陰極部(特に固体電解質層)の劣化もしくは固体電解コンデンサのESRの上昇が抑制される。
無機バリア層は、有機物である樹脂成分に比べて、外気中の湿気、酸素などを透過させにくく、湿気、酸素などの陰極部内部への侵入を遮断する性質を有する。導電性を有する無機バリア層とは、例えば、金属膜、金属化合物膜などを意味する。金属膜は、例えば、銀、銅、ニッケル、アルミニウムなどの金属で形成すればよい。また、金属化合物膜は、例えば窒化チタンのような導電性を有する金属化合物で形成すればよい。中でも、導電性に優れる点で、銀、銅などの金属膜が無機バリア層として適している。金属膜、金属化合物膜などは、緻密な構造を有し、陰極部に密着するように形成できるため、外気を遮断する効果が高い。
陽極リードおよび陰極リードは、いずれも金属材料で形成され、例えば金属製の板材から切り出された材料で形成されている。陽極リードの一部および陰極リードの一部は、それぞれ陽極および陰極の外部端子として機能する。
無機バリア層が導電性を有する場合、陰極リードを陰極部に接続する作業が容易になる。導電性を有する無機バリア層が陰極リードと陰極部との間に介在しても、固体電解コンデンサの内部抵抗が大きく増加することはない。よって、陰極部を無機バリア層で被覆する際に、陰極リードとの接続部を残す必要がなく、陰極部全体に無機バリア層を形成することができる。また、金属膜、金属化合物膜などは、樹脂層を有する絶縁性のバリア層に比べて薄く形成することができるため、固体電解コンデンサの低背化に有利である。
外装樹脂は、固体電解コンデンサの外装体を構成する。陽極の外部端子として機能する陽極リードの一部および陰極の外部端子として機能する陰極リードの一部は、それぞれ外装樹脂で覆われずに外部に導出される。
本発明の実施形態に係る固体電解コンデンサは、複数のコンデンサ素子を積層した素子積層体を具備してもよい。この場合、複数の陽極部が積層された陽極積層部および複数の陰極部が積層された陰極積層部に、それぞれ陽極リードおよび陰極リードが接続される。複数のコンデンサ素子は、陽極部同士が重なり、陰極部同士が重なるように積層される。
素子積層体を形成する場合、それぞれが導電性を有する無機バリア層を具備する複数のコンデンサ素子を積層することが好ましい。全てのコンデンサ素子の陰極部をそれぞれ個別に無機バリア層で被覆することで、素子積層体に対する湿気、酸素などの影響を大きく低減することができる。また、導電性の無機バリア層を用いる場合、バリア層がコンデンサ素子の層間に介在しても、コンデンサ素子同士の電気的接続が阻害されることがない。以上により、特に長期間にわたって高温環境下で使用される用途でも、外気の侵入による陰極部の劣化が顕著に抑制される。ただし、低コスト化と高性能化のバランスを考慮して、無機バリア層を具備しない複数のコンデンサ素子を積層し、素子積層体を形成した後に、陰極積層部の少なくとも一部を無機バリア層で被覆してもよい。
コンデンサ素子は、例えば、陽極部を形成する陽極体と、陽極体の少なくとも一部を覆う誘電体層と、陰極部とを有する。陰極部は、例えば、誘電体層の少なくとも一部を覆う固体電解質層と、固体電解質層の少なくとも一部を覆う陰極引出層とを有する。固体電解質層は、陰極引出層で覆われない露出部を有することがある。陽極部と陰極部との境界部には、固体電解質層の露出部が形成されやすい。固体電解質層の露出部の少なくとも一部を無機バリア層と接触させることにより、露出部を保護することができる。無機バリア層は、固体電解質層の露出部のできるだけ多くの部分を被覆していることが好ましい。
図1は、複数のコンデンサ素子20(20A〜20C)を備える固体電解コンデンサ30を模式的に示す断面図である。図2は、コンデンサ素子20の構造を模式的に示す断面図である。複数の積層されたコンデンサ素子20A〜20C同士は、陰極部間に介在する導電性接着剤(図示せず)により並列に接続されている。複数のコンデンサ素子20は、それぞれ陽極部10Nと陰極形成部10Eとを有する箔状の陽極体11を具備し、陰極形成部10Eには、誘電体層22が形成されている。誘電体層22は、固体電解質層23で覆われ、固体電解質層23は陰極引出層24で覆われている。固体電解質層23および陰極引出層24は、コンデンサ素子20の陰極部を形成している。各コンデンサ素子20の陰極部は、いずれも無機バリア層25で覆われている。固体電解質層23の端部には、陰極引出層24で覆われない固体電解質層23の露出部23Tが存在するが、その一部も無機バリア層25で覆われていてもよい。
コンデンサ素子20の陰極部の少なくとも一部を無機バリア層25により被覆する際には、コンデンサ素子20の陽極部10N(特に陽極部10Nの陰極形成部10Eに隣接する領域)をマスクすることが好ましい。これにより、陽極部10Nと陰極部とが、導電性を有する無機バリア層25により短絡することを防止できる。例えば、陽極部10Nがマスクされたコンデンサ素子20に対し、気相法により、無機バリア層25として金属膜が形成される。
その後、必要に応じて、陽極部10Nからマスクが除去され、陽極部10Nに陽極リード34が接続され、陰極部に無機バリア層25を介して陰極リード33が接続される。複数のコンデンサ素子20を積層する場合には、素子積層体が形成された後、陽極部10Nが積層された陽極積層部および陰極部が積層された陰極積層部に、陽極リード34および陰極リード33がそれぞれ接続される。
次に、無機バリア層25を具備するコンデンサ素子20が、陽極リード34の一部および陰極リード33の一部とともに外装樹脂31により封止される。
図1では、陽極積層部に、所定形状に折り曲げ成形された外部端子32を有する陽極リード34が電気的に接続されている。外部端子32は、陽極リード34の残部と一体でもよいし、別部材でもよい。陰極積層部には、導電性接着剤35を介して、陰極リード33が電気的に接続されている。陰極リード33の外面は外部端子として機能する。複数のコンデンサ素子20により構成された素子積層体は、外装樹脂31により封止されているが、陽極リード34の一部である外部端子32および陰極リード33の外部端子は、外装樹脂31から露出させてある。
なお、陽極部10Nと陰極形成部10Eとを有する陽極体11は、例えば金属箔の一部をエッチングすることにより形成される。複数の陽極部10Nが重ねられた陽極積層部は、陽極リード34により加締められて一体化されることで互いに電気的に接続される。ただし、陽極部10N同士の接合方法は、特に限定されず、レーザー溶接や抵抗溶接によって接合されてもよい。
次に、固体電解コンデンサの構成要素について更に説明する。
(陽極体)
陽極部を形成する陽極体は、弁作用金属を含み、第1主面とその反対側の第2主面とを備える箔(金属箔)である。弁作用金属としては、チタン、タンタル、アルミニウム、ニオブなどが使用される。陽極体の厚さは、特に限定されないが、例えば50〜250μmである。
(誘電体層)
誘電体層は、陽極体の表面を化成処理等で陽極酸化することにより形成される。弁作用金属としてアルミニウムを用いた場合には、Al23を含む誘電体層が形成される。誘電体層はこれに限らず、誘電体として機能するものであればよい。
(固体電解質層)
固体電解質層は、導電性高分子を含むことが好ましい。導電性高分子としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセン、および/またはポリチオフェンビニレン、およびこれらの誘導体などを用いることができる。導電性高分子を含む固体電解質層は、原料モノマーを誘電体層上で化学重合および/または電解重合することにより形成することができる。あるいは、導電性高分子が溶解した溶液または導電性高分子が分散した分散液を誘電体層に塗布することにより形成することができる。
(陰極引出層)
固体電解質層は、その少なくとも一部が陰極引出層で覆われていることが好ましい。陰極引出層は、集電機能を有する構成であればよいが、例えば、カーボン層と、カーボン層の表面に形成された導電性ペースト層とを有している。カーボン層は、導電性炭素材料を含む組成物により形成される。導電性炭素材料としては、カーボンブラック、黒鉛、グラフェン、カーボンナノチューブなどを用いることができる。
導電性ペースト層は、樹脂成分および金属粒子を含む導電性ペーストを加熱し、樹脂成分を硬化させることにより形成される。金属粒子には、例えば銀粒子が用いられる。樹脂成分は、常温(25〜30℃)で流動性を有する樹脂組成物に含まれている。樹脂組成物の樹脂成分としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。中でも、エポキシ樹脂が好ましい。
陰極引出層もしくは導電性ペースト層を形成せず、固体電解質層もしくはカーボン層に無機バリア層を直接に形成すると、無機バリア層の物理的強度が不足することがある。その場合、固体電解質層が損傷したり、無機バリア層が剥がれてESRが増加したりする。よって、無機バリア層は、固体電解質層の少なくとも一部を陰極引出層もしくは導電性ペースト層で覆った後に設けることが好ましい。
(導電性を有する無機バリア層)
陰極引出層もしくは導電性ペースト層の表面の少なくとも一部を、導電性を有する無機バリア層により被覆する場合、無機バリア層は、金属または金属化合物の堆積膜であることが好ましく、中でも金属膜であることが好ましい。金属膜は、薄く、かつ緻密に形成することが容易である。また、金属膜は、陰極部にダイレクトに堆積させることができるため、陰極部との接合強度が高くなる。
金属膜は、いわゆる気相成長法(気相法)により形成することができる。気相成長法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
無機バリア層の厚さは、特に限定されないが、高いバリア性を確保する観点からは、0.1μm以上が好ましく、0.5μm以上がより好ましい。ただし、無機バリア層の厚さが大きすぎても、コストが高くなるため、無機バリア層の厚さは、3μm以下であれば十分である。
好ましい無機バリア層として、銀、銅、ニッケル、アルミニウムなどからなる群より選択される少なくとも1種の金属で形成された蒸着膜が挙げられる。中でも、銀または銅の蒸着膜が、導電性が高い点で好ましい。
(外装樹脂)
外装樹脂は、固体電解コンデンサの外装体であり、陽極リードの一部および陰極リードの一部とともに素子積層体を封止するように形成される。外装樹脂は、樹脂組成物のトランスファー成形などにより形成することができる。
樹脂組成物の樹脂成分としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミドイミド、不飽和ポリエステルなどが挙げられる。中でも、エポキシ樹脂が好ましい。
外装樹脂は、フィラーを含むことが望ましい。フィラーの平均粒子径は、特に限定されない。外装樹脂に配合されるフィラーの平均粒子径は、例えば100μm以下が好ましく、60μm以下がより好ましい。フィラーの種類も、特に限定されないが、シリカ、アルミナなどを用いることができる。
次に、本発明の実施形態について実施例に基づいて説明する。ここでは、図1に示すような固体電解コンデンサを作製し、そのESR特性を評価した。
《実施例1》
(1)コンデンサ素子の作製
基材としてアルミニウム箔(厚み100μm)を準備し、その表面の一部にエッチング処理を施し、陽極体を得た。
陽極体を、濃度0.3質量%のリン酸溶液に浸して70Vの直流電圧を20分間印加することにより、陽極体の表面に酸化アルミニウム(Al2)を含む誘電体層を形成した。
誘電体層が形成された陽極体を、ポリスチレンスルホン酸(PSS)がドープされたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)の水分散液(濃度2質量%)に浸漬した後、乾燥し、固体電解質層を形成した。
固体電解質層に、黒鉛粉末の水分散液を塗布した後、乾燥して、固体電解質層の表面にカーボン層を形成した。次に、カーボン層の表面に、導電性ペーストとして、銀粒子を含むエポキシ樹脂組成物(銀ペースト)を塗布した後、加熱して導電性ペースト層(銀ペースト層)を形成した。
(2)無機バリア層の形成
銀ペースト層が形成されたコンデンサ素子に、陽極部が覆われるようにマスキングテープを貼り付け、陰極部の全体に銀の蒸着膜(厚さ約1μm)を形成した。その後、マスキングテープを除去した。
(3)素子積層体の作製
合計3個のコンデンサ素子を重ね、隣接するコンデンサ素子の無機バリア層間に導電性接着剤を介在させて接合し、素子積層体を形成した。素子積層体の陽極積層部に陽極リードを接続し、陰極積層部に無機バリア層を介して陰極リードを接続した。
(4)外装樹脂(外装体)の形成
両リードが接続された素子積層体を金型内に配置し、トランスファー成形により平均粒子径25μmのシリカフィラーとエポキシ樹脂とを含む外装樹脂を形成した。
《比較例1》
無機バリア層を形成しない点以外、実施例1と同様に固体電解コンデンサを作製した。
[評価]
実施例1および比較例1の固体電解コンデンサの試料をそれぞれ30個ずつ作製し、30個の試料の初期20℃の環境下でのESR値を、4端子測定用のLCRメータを用いて周波数100kHzで測定し、30個の平均値(X0)を求めた。次に、全ての試料を125℃で500時間加熱し続け、その後、ESR値を測定し、同様に平均値(X1)を求めた。そして、ESRの変化率を下記式から求めた。結果を表1に示す。
変化率(%)=(X1−X0)/X0×100
Figure 2018117087
実施例1では、比較例1と比べて、ESRの変化率が小さくなった。これは、無機バリア層により、固体電解コンデンサの固体電解質層の劣化が抑制されたためと考えられる。
本発明に係る固体電解コンデンサは、例えば、長期間にわたって高温環境下で使用される用途などに適している。
10N:陽極部、10E:陰極形成部、11:陽極体、20(20A,20B,20C):コンデンサ素子、22:誘電体層、23:固体電解質層、23T:露出部、24:陰極引出層、25:無機バリア層、30:固体電解コンデンサ、31:外装樹脂、32:陽極リードの外部端子、33:陰極リード、34:陽極リード、35:導電性接着剤

Claims (7)

  1. 陽極部および陰極部を有するコンデンサ素子と、
    前記陽極部に接続された陽極リードと、
    前記陰極部に接続された陰極リードと、
    前記コンデンサ素子を前記陽極リードの一部および前記陰極リードの一部とともに封止する外装樹脂と、を具備し、
    前記陰極部の少なくとも一部が、導電性を有する無機バリア層により被覆されている、固体電解コンデンサ。
  2. 前記無機バリア層は、金属膜である、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記無機バリア層を具備する複数の前記コンデンサ素子を積層した素子積層体を具備し、
    前記陽極部が積層された陽極積層部および前記陰極部が積層された陰極積層部に、それぞれ前記陽極リードおよび前記陰極リードが接続されている、請求項1または2に記載の固体電解コンデンサに関する。
  4. 前記コンデンサ素子は、前記陽極部を形成する陽極体と、前記陽極体の少なくとも一部を覆う誘電体層とを有し、
    前記陰極部は、前記誘電体層の少なくとも一部を覆う固体電解質層と、前記固体電解質層の少なくとも一部を覆う陰極引出層とを有し、
    前記固体電解質層は、前記陰極引出層に覆われていない露出部を有し、
    前記露出部の少なくとも一部が、前記無機バリア層に接触している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ。
  5. (i)陽極部および陰極部を有するコンデンサ素子を準備する工程と、
    (ii)前記陰極部の少なくとも一部を、導電性を有する無機バリア層により被覆する工程と、
    (iii)前記陽極部に陽極リードを接続するとともに、前記陰極部に前記無機バリア層を介して前記陰極リードを接続する工程と、
    (iv)前記コンデンサ素子を、前記陽極リードの一部および前記陰極リードの一部とともに封止する外装樹脂を形成する工程と、を有する、固体電解コンデンサの製造方法。
  6. 前記工程(ii)が、気相法により、前記無機バリア層として金属膜を形成することを含む、請求項5に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  7. 前記工程(iii)が、前記無機バリア層を具備する複数の前記コンデンサ素子を積層した素子積層体を形成した後、前記陽極部が積層された陽極積層部および前記陰極部が積層された陰極積層部に、それぞれ前記陽極リードおよび前記陰極リードを接続することを含む、請求項5または6に記載の固体電解コンデンサの製造方法。

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