JP2018114505A - 風力選別システム - Google Patents

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Abstract

【課題】様々な廃棄物を効率よく選別することができ、小型で故障しにくい空気循環型の風力選別システムを提供する。
【解決手段】上下方向に配置され、水平方向に交互に屈曲したジグザグ路である縦通路18を備える。縦通路18の下端部にエアを送り込むための第一のエア取入口20と、縦通路18の廃棄物投入口22と、縦通路18の下端部に設けられた重量物排出口32を有する重量物選別機12を備える。第一のエア排出口30から排出された軽量物が混ざったエアを、内部に送り込むための第二のエア取入口36を備える。軽量物が取り除かれたエアが、第二のエア排出口46から排出される軽量物選別機14を備える。送風機26が送り出したエアを重量選別機12に送り、軽量物選別機14を通じて送風機26に戻すエア循環用ダクト24を有するエア供給装置16を備える。エア供給装置16は、エア循環用ダクト24内を循環するエアを清浄化するためのエア集塵機を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、建築廃材、廃プラスッチック、木や紙類などが混在する廃棄物の処理を行うため、廃棄物を重量物と軽量物とに選別する風力選別システムに関する。
従来、この種のシステムとして、例えば特許文献1に示すように、重さが異なる物が混合した廃棄物が上方から供給され、内部において上方に向かって流れる空気流によって搬送される軽量物と落下する重量物とに選別する立ち上がりダクトと、立ち上がりダクトの上端部に入口部で接続され、立ち上がりダクトの排気から軽量物を取り除くサイクロン集塵機と、サイクロン集塵機の排気を取り込んで立ち上がりダクトの下端部に送り込む送風機とを備えた空気循環型の風力選別装置があった。
特開2000−202368号公報
しかし、特許文献1の風力選別装置の場合、送風機が送り出す空気の風量や風速が変化すると、立ち上がりダクトによる重量物の回収動作とサイクロン集塵機による軽量物の回収動作の両方に影響するので、両方の回収動作が狙い通りに行われるように調節するのが容易ではない。例えば、立ち上がりダクトによる回収動作が適切に行われるように風量を多くするとサイクロン集塵機にとっては過剰になるケースが考えられ、この場合、サイクロン集塵機が小さく軽いゴミ等を回収できず、異物が混じった汚れた空気を排出するため、後段の送風機が異物により故障してしまう可能性がある。
また、サイクロン集塵機は、内部の下端部が逆円錐状で比較的詰まりやすい構造なので、選別できる軽量物の種類やサイズが制限されてしまう。しかも、サイクロン集塵機は、大量の廃棄物を処理する場合に大型の胴体が必要になり、送風機もハイパワーのものが必要になるので、選別システムを小型化しにくいという問題もある。
本発明は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、様々な廃棄物を効率よく選別することができ、小型で故障しにくい空気循環型の風力選別システムを提供することを目的とする。
本発明は、廃棄物中に混在する重量物と軽量物とを選別する風力選別システムであって、上下方向に配置され水平方向に交互に屈曲したジグザグ路である縦通路と、前記縦通路の下端部にエアを送り込むための第一のエア取入口、及び前記廃棄物を前記縦通路の上端部に送り込むための廃棄物投入口が設けられ、前記第一のエア取入口に送り込まれたエアが、前記廃棄物投入口に投入され前記縦通路内を通過する前記廃棄物中の前記軽量物と共に、前記縦通路の上端部に設けられた第一のエア排出口から排出され、その他の前記重量物が前記縦通路の下端部に設けられた重量物排出口から排出される重量物選別機と、前記第一のエア排出口から排出された前記軽量物が混ざったエアを内部に送り込むための第二のエア取入口が設けられ、前記第二のエア取入口に送り込まれた前記軽量物が混ざったエアのうち、前記軽量物が取り除かれたエアが第二のエア排出口から排出される軽量物選別機と、前記第二のエア排出口から排出された前記エアを取り込んで前記第一のエア取入口に向けて送り出す送風機、及び前記送風機が送り出したエアを前記重量選別機に送り前記軽量物選別機を通じて前記送風機に戻すエア循環用ダクトを有するエア供給装置とを備え、前記エア供給装置は、前記エア循環用ダクト内を循環するエアを清浄化するためのエア集塵機を備え、前記エア集塵機により清浄化されたエアを前記送風機の前段位置に戻す風力選別システムである。
前記エア供給装置は、前記エア循環用ダクト内のエアを、前記エア循環用ダクトにおける前記軽量物選別機の後段位置から取り出して前記エア集塵機に送り、前記エア集塵機により清浄化されたエアを前記送風機の前段位置に戻すエア集塵用ダクトを備えるものである。
前記軽量物選別機は、前記軽量物が通過するのを阻止する網状のスクリーン、及び前記軽量物を排出するロータリバルブが設けられ、前記第二のエア取入口に送り込まれた前記軽量物が混ざったエアのうち、前記軽量物が前記スクリーンにより取り除かれ、前記ロータリバルブを通じて軽量物排出口から排出され、前記スクリーンを通過したエアが、前記スクリーンの後段に設けられた前記第二のエア排出口から排出されるものである。
本発明の風力選別システムは、屈曲したジグザグ路である縦通路等の構成により、廃棄物中に混在する重量物と軽量物とを効率よく選別し、回収することができる。特に、ジグザグ路で確実に重量物と軽量物が分離して選別される。さらに、この風力選別システムは、エア集塵機により清浄化されたエアを送風機の前段位置に戻し、特にエア集塵用ダクトを備えることにより、効率よく確実に清浄化した空気を循環させることができる。
さらに、スクリーンを有する軽量物選別機によって小さく軽いゴミ等を十分に回収し、清浄なエアを排出し循環させることができるので、後段の送風機が異物を吸い込んで故障する事故が発生しにくい空気循環型のシステムである。また、いわゆるロータリセパレータ式の軽量物選別機を備えているので、特許文献1のサイクロン集塵機を備えた風力選別装置よりも全体の構成を小型化することができ、しかも廃棄物をより効果的に回収することができる。
本発明の風力選別システムの一実施形態を示す正面図である。
以下、本発明の風力選別システムの一実施形態について、図面に基づいて説明する。この実施形態の風力選別システム10は、複数種類の廃材等が混じった廃棄物が投入され、金属片やコンクリート片等の重量物とプラスチックや紙類等の軽量物とを選別し、回収するシステムであり、重量物選別機12、軽量物選別機14、及びエア供給装置16で構成されている。
重量物選別機12は、図1に示すように、水平方向である左右に交互に傾斜し上下方向に複数段にわたって形成されたジグザグ路である縦通路18と、縦通路18の下端部にエアを送り込むための第一のエア取入口20と、廃棄物を縦通路18の上端部に送り込むための廃棄物投入口22とを備えている。廃棄物投入口22にはコンベア28の搬出部が配置され、コンベア28によって移送された廃棄物が投入される。廃棄物を廃棄物投入口22に直接投入する場合は、コンベア28は不要である。また、第一のエア取入口20には第一ダクト部24(1)が接続され、後述する送風機26からエアが送り込まれる。そして、第一のエア取入口20に送り込まれたエアは、廃棄物投入口22に投入され縦通路18内を通過する廃棄物中の軽量物と共に、縦通路18の上端部に設けられた第一のエア排出口30から排出され、その他の重量物は、縦通路18の下端部に設けられた重量物排出口32から排出され、重量物排出口32の下方に設置された重量物回収容器34内に回収される。
このとき、縦通路18が垂直方向に対してジグザグ路になっており、廃棄物が縦通路18内を落下する際にジグザグの角部にぶつかって散乱し、互いに連結している重量物と軽量物も分離させることができ、エアが軽量物を効果的に取り除くことができるので、狙いの重量物をより確実に選別することができる。
軽量物選別機14は、第一のエア排出口30から排出された軽量物が混ざったエアを内部に送り込むための第二のエア取入口36と、軽量物が通過するのを阻止する網状のスクリーン38と、放射状に羽根が設けられたロータが回転して軽量物を通過させるロータリバルブ40とを備えている。第二のエア取入口36には、第二のエア取入口36と第一のエア搬出口30とを連結する第二ダクト部24(2)が接続され、重量物選別機12から排出された軽量物が混ざったエアが送り込まれる。そして、第二のエア取入口30に送り込まれた軽量物が混ざったエアのうち、軽量物は、スクリーン38の網目を通過できず、スクリーン38により捕捉され、ロータリバルブ40の羽根でスクリーン38から取り除かれて軽量物排出口42から排出され、軽量物排出口42の下方に設置された軽量物回収容器44内に回収される。スクリーン38を通過したエアは、スクリーン38の後方に設けられた第二のエア排出口46から排出される。第二のエア排出口46には第三ダクト部24(3)が接続され、軽量物選別機14から排出されたエアを送風機26に戻す構造になっている。
エア供給装置16は、軽量物選別機14の第二のエア排出口46から排出されたエアを取り込み、重量物選別機12の第一のエア取入口20に向けてエアを送り出す送風機26と、上記第一ダクト部24(1)、第二ダクト部24(2)及び第三ダクト部24(3)で成るエア循環用ダクト24とを備えている。
送風機26が送り出すエアの風量や風速は、主に、重量物選別機12による回収動作が狙い通りに行われるように調節すればよい。軽量物選別機14による回収動作は、主にスクリーン38の網目の粗密によって調節できるため、エアの風量や風速を厳密に最適化する必要がないからである。
エア供給装置16には、エア循環用ダクト24内を循環するエアを定常的に清浄化するため、図示しないエア集塵機とエア集塵用ダクト48とが設けられている。エア集塵用ダクト48は、エア循環用ダクト24における軽量物選別機14の後段位置(第三ダクト部24(3)の途中)から内部のエアを取り出し、取り出したエアをエア集塵機に送り込み、エア集塵機により塵や埃が除去されたエアを送風機26の前段位置(第三ダクト部24(3)の送風機26側の端部)に戻す構造になっている。エア循環用ダクト24の両端部には、開閉弁50が設けられている。
以上説明したように、風力選別システム10は、廃棄物中に混在する重量物と軽量物とを効率よく選別し、回収することができる。しかも、スクリーン38を有する軽量物選別機14によって小さく軽いゴミ等を十分に回収し、清浄なエアを排出することができるので、後段の送風機26が異物を吸い込んで故障する事故が発生しにくく、空気循環型のシステムに適した構成と言える。さらに、エア集塵機及びエア集塵用ダクト48が付設されているので、エアを定常的に清浄化することによって、異物による送風機26の故障を、より確実に防止することができる。さらに、特許文献1のような風力選別装置の場合、送風機が送り出すエアの風量や風速は、立ち上がりダクトによる回収動作とサイクロン集塵機による回収動作の両方を考慮しなければならないので調節が非常に難しいが、この風力選別システム10の場合は、送風機26の調節が容易である。
なお、本発明の風力選別システムは、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、重量物選別機は、縦通路のジグザグ路の段数や形状は選別対象の廃棄物に合わせて変更することができる。
軽量物選別機は、網状のスクリーンを有するロータリセパレータ式のものであればよく、第二のエア取入口、軽量物排出口、及び第二のエア排出口の配置は、適宜変更することができる。
さらに、エア供給装置のエア循環ダクトの長さやレイアウトは、重量物選別機、軽量物選別機及び送風機の配置等に鑑みて自由に変更することができる。
10 風力選別システム
12 重量物選別機
14 軽量物選別機
16 エア供給装置
18 縦通路
20 第一のエア取入口
22 廃棄物投入口
24 エア循環用ダクト
26 送風機
30 第一のエア排出口
32 重量物排出口
36 第二のエア排出口
38 スクリーン
40 ロータリバルブ
42 軽量物排出口
46 第二のエア排出口
48 エア集塵用ダクト

Claims (3)

  1. 廃棄物中に混在する重量物と軽量物とを選別する風力選別システムにおいて、
    上下方向に配置され水平方向に交互に屈曲したジグザグ路である縦通路と、
    前記縦通路の下端部にエアを送り込むための第一のエア取入口、及び前記廃棄物を前記縦通路の上端部に送り込むための廃棄物投入口が設けられ、前記第一のエア取入口に送り込まれたエアが、前記廃棄物投入口に投入され前記縦通路内を通過する前記廃棄物中の前記軽量物と共に、前記縦通路の上端部に設けられた第一のエア排出口から排出され、その他の前記重量物が前記縦通路の下端部に設けられた重量物排出口から排出される重量物選別機と、
    前記第一のエア排出口から排出された前記軽量物が混ざったエアを内部に送り込むための第二のエア取入口が設けられ、前記第二のエア取入口に送り込まれた前記軽量物が混ざったエアのうち、前記軽量物が取り除かれたエアが第二のエア排出口から排出される軽量物選別機と、
    前記第二のエア排出口から排出された前記エアを取り込んで前記第一のエア取入口に向けて送り出す送風機、及び前記送風機が送り出したエアを前記重量選別機に送り前記軽量物選別機を通じて前記送風機に戻すエア循環用ダクトを有するエア供給装置とを備え、
    前記エア供給装置は、前記エア循環用ダクト内を循環するエアを清浄化するためのエア集塵機を備え、前記エア集塵機により清浄化されたエアを前記送風機の前段位置に戻すことを特徴とする風力選別システム。
  2. 前記エア供給装置は、前記エア循環用ダクト内のエアを、前記エア循環用ダクトにおける前記軽量物選別機の後段位置から取り出して前記エア集塵機に送り、前記エア集塵機により清浄化されたエアを前記送風機の前段位置に戻すエア集塵用ダクトを備える請求項1記載の風力選別システム。
  3. 前記軽量物選別機は、前記軽量物が通過するのを阻止する網状のスクリーン、及び前記軽量物を排出するロータリバルブが設けられ、前記第二のエア取入口に送り込まれた前記軽量物が混ざったエアのうち、前記軽量物が前記スクリーンにより取り除かれ、前記ロータリバルブを通じて軽量物排出口から排出され、前記スクリーンを通過したエアが、前記スクリーンの後段に設けられた前記第二のエア排出口から排出される請求項2記載の風力選別システム。
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