JP2018112687A - 光学部材の製造方法及び3次元構造物の製造方法 - Google Patents

光学部材の製造方法及び3次元構造物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光学レンズを有する基材と熱可塑性シートとの密着性が良好な光学部材の製造方法及び3次元構造物の製造方法を提供する。
【解決手段】基材上に、光硬化性組成物を含み、凸状部を有する光学レンズ層を有する積層体を形成する工程と、積層体の基材を有する側から活性放射線を照射して、光学レンズ層を硬化させて、基材上に光学レンズが配置された光学部材シートを得る工程と、光学部材シートにおける基材の、光学レンズ層を有する面とは反対側の面上に熱可塑性シートを貼り合わせる工程と、熱可塑性シートを貼り合わせる工程の実施中又は実施完了後に、光学部材シートの光学レンズを有する面側及び熱可塑性シートを有する面側の少なくともいずれかに活性放射線を照射する工程と、を含む、光学部材の製造方法及びその応用。
【選択図】なし

Description

本開示は、光学部材の製造方法及び3次元構造物の製造方法に関する。
基材表面に種々の光学レンズを備える光学部材は各種の用途に使用されている。
光学レンズを備える光学部材としては、例えば、基材上に半球形の光学レンズを有し、物品を目視する場合に拡大することができる光学部材、断面がのこぎりの刃状の光学レンズを有し、種々の光学的な意匠を表示しうるプリズムシート、半円筒形の表面を有する凸状レンズが一方向に並列した光学レンズを有し、見る角度によって異なる画像を表示するレンチキュラーシート、或いは、基材上に複数の半球形のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイなどが挙げられる。
光学部材の中でも、見る角度によって異なる画像を表示する媒体としてのレンチキュラーシートが種々の分野で用いられている。
レンチキュラーシートは、一般に、レンチキュラーレンズを有する面と反対側の面に、インターレースされた複数の画像を組合せた画像列群(レンチキュラー画像)が配置され、画像列群を、レンチキュラーレンズを通して観察した場合に、観察する角度によって画像列群のうちの1種又は2種以上の画像を表示することができる。
このように、既述のレンチキュラーシート、プリズムシート、マイクロレンズアレイ等は、意匠的な特性を生かす目的で、基材の、光学レンズ層を有する側とは反対側の面上(以下、基材の裏面側と称することがある)に、印刷層を形成して用いられることが一般的である。
また、近年では、光学部材として従来の2次元形状(平面状)の利用に加え、立体形状に成型された3次元形態への適用が試みられている。光学部材を3次元成形する際には、3次元成型に耐える強度と腰の強さを付与するために光学部材の、光学レンズを有する側とは反対側の基材面(以下、裏面と称することがある)上に、熱可塑性シート(以下、バッキングシートと称することがある)を貼り合わせることが行なわれている。
例えば、特定のウレタン樹脂からなるプリズム状突起を有するレンズ層が、パターン転写用バッキングフィルム表面と接することで形成され、転写時に露光硬化されたレンズ層を有し、裏面にラミネートフィルムを有する、装飾効果に優れた光学フィルムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、透明基材上に略円柱径状等のレンズ層を形成し、透明基材のレンズ層を有する側とは反対側に熱可塑性樹脂層を介して紙基材、樹脂フィルム基材に積層させるレンズ付印刷物であって、レンズ層が紫外線硬化樹脂により形成され、紫外線露光により硬化されているために、立体成型してもレンズの傷付きが抑制されたレンズ付印刷物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−96820号公報 特許第5017972号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の方法では、レンズ層の強度を向上させることは考慮されてはいるが、3次元成型に対する適合性を意図していない。
従来公知の光学部材は、本発明者らの検討によれば、基材の、光学レンズが形成された面とは反対側の面にバッキングシートを形成した場合、基材とバッキングシートとの密着性が充分に得られず、光学部材を折り曲げる際、あるいは、さらに光学部材を3次元加工する際に、バッキングシートが剥離して、光学部材の価値を著しく低下させることがある。
本発明の一実施形態が解決しようとする課題は、光学レンズを有する基材と熱可塑性シートとの密着性が良好な光学部材の製造方法を提供することである。
また、本発明の別の実施形態が解決しようとする課題は、3次元成型加工しても、光学レンズを有する基材と熱可塑性シートとの密着性の良好な3次元構造物の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための手段は、以下の態様を含む。
<1> 基材上に、光硬化性組成物を含み、凸状部を有する光学レンズ層を有する積層体を形成する工程と、積層体の基材を有する側から活性放射線を照射して、光学レンズ層を硬化させて、基材上に光学レンズが配置された光学部材シートを得る工程と、光学部材シートにおける基材の、光学レンズを有する面とは反対側の面上に熱可塑性シートを貼り合わせる工程と、熱可塑性シートを貼り合わせる工程の実施中又は実施完了後に、光学部材シートにおける基材の光学レンズを有する面側及び熱可塑性シートを有する面側の少なくともいずれかに活性放射線を照射する工程と、を含む、光学部材の製造方法。
<2> 熱可塑性シートを貼り合わせる工程は、熱可塑性シートを加熱しながら貼り合わせる工程を含む、<1>に記載の光学部材の製造方法。
<3> 加熱は、熱可塑性シートの面内において、少なくとも0.1℃以上10℃以下の温度差を有する条件で行われる、<2>に記載の光学部材の製造方法。
<4> 熱可塑性シートを貼り合わせる工程は、板状の支持体上に、光学部材シートと熱可塑性シートとを重ね、少なくとも1対の加熱ロール間を通過させる工程を含む、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の光学部材の製造方法。
<5> 光学レンズ層が、半円筒形状の表面を有する複数本の凸レンズ部が一方向に並列したレンチキュラーレンズ層である、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の光学部材の製造方法。
<6> 活性放射線の照射が、光学部材シートにおける基材の光学レンズを有する面側から行われる、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の光学部材の製造方法。
<7> 光学部材シートを得る工程の後、光学部材シートを一定寸法に裁断して、枚葉光学部材シートを作製する工程を有する、<1>〜<6>のいずれか1つに記載の光学部材の製造方法。
<8> <1>〜<7>のいずれか1つに記載の光学部材の製造方法により、光学部材を作製する工程と、作製された光学部材を立体成型する工程と、を含む3次元構造物の製造方法。
本発明の一実施形態によれば、光学レンズを有する基材と熱可塑性シートとの密着性が良好な光学部材の製造方法を提供することができる。
また、本発明の別の実施形態によれば、3次元成型加工しても、光学レンズを有する基材と熱可塑性シートとの密着性の良好な3次元構造物の製造方法を提供することができる。
本開示における光学部材の一態様であるレンチキュラーシートの一例を示す概略図である。
以下、本開示について詳細に説明する。
本明細書において「〜」を用いて記載した数値範囲は、「〜」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を表す。
なお、本明細書において組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書中において、「(メタ)アクリル」は、アクリル及びメタクリルの少なくとも一方を意味し、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートの少なくとも一方を意味する。
また、本明細書中の「工程」の用語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても、その工程の所期の目的が達成されれば本用語に含まれる。
本開示におけるアルキル基、アリール基、アルキレン基及びアリーレン基等の炭化水素基は、特に断りのない限り、直鎖状であっても、分岐を有していても、環構造を有していてもよい。
また、本開示における重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、特に断りのない限り、TSKgel GMHxL、TSKgel G4000HxL、TSKgel G2000HxL(何れも東ソー(株)製の商品名)のカラムを使用したゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析装置により、溶媒THF(テトラヒドロフラン)、示差屈折計により検出し、標準物質としてポリスチレンを用いて換算した分子量である。
本開示の光学部材の製造方法は、基材上に、光硬化性組成物を含み、凸状部を有する光学レンズ層を有する積層体を形成する工程と、積層体の基材を有する側から活性放射線を照射して、光学レンズ層を硬化させて、基材上に光学レンズが配置された光学部材シートを得る工程と、光学部材シートにおける基材の、光学レンズを有する面とは反対側の面上に熱可塑性シートを貼り合わせる工程と、熱可塑性シートを貼り合わせる工程の実施中又は実施完了後に、光学部材シートにおける基材の光学レンズを有する面側及び熱可塑性シートを有する面側の少なくともいずれかに活性放射線を照射する工程と、を含む。
以下、本開示に係る光学部材の製造方法(以下、本開示の製造方法と称することがある)を、光学部材としてレンチキュラーシートの製造を例に挙げて説明する。しかし、本開示の光学部材の製造方法は、レンチキュラーシートの製造方法には限定されず、基材上に凸状の光学レンズを有する光学部材のいずれに好適に適用される。
なかでも、光学レンズ層が、半円筒形状の表面を有する複数本の凸レンズ部が一方向に並列したレンチキュラーレンズ層である態様が好ましい。
これは、レンチキュラーシートを、例えば、折り曲げたり、さらに三次元加工したりする場合において、一方向に並列した、即ち、方向性を持って形成されたレンチキュラーレンズ層の存在に起因して、レンチキュラーシート全体に対し、局所的に曲げ応力が作用しやすくなるレンチキュラーシートの製造方法に、本開示の光学部材の製造方法を適用することによりその効果がより顕著に奏されるためである。従って、本開示の製造方法により得られたレンチキュラーシートは、局所的な曲げ応力が作用した場合であっても、基材とバッキングシートとしての熱可塑性シートの密着性が良好で、バッキングシートの剥離によるレンチキュラー効果の低下、或いは、レンチキュラーシートによる3次元構造物の外観の低下が効果的に抑制される。
以下、本開示の光学部材の製造方法について、工程順に説明する。
〔基材上に、光硬化性組成物を含み、凸状部を有する光学レンズ層を有する積層体を形成する工程〕
まず、基材上に光学レンズ層を形成する。
光学レンズ層の形成に用いられる光硬化性組成物の詳細については後述する。
光硬化性組成物は、硬化後の光学レンズの透明性が良好であるという観点から、透明な硬化膜を形成しうる硬化性化合物、例えば、(メタ)アクリル系モノマー(例えば、単官能(メタ)アクリレートモノマー、多官能(メタ)アクリレートモノマー、ビニル系モノマー等から選ばれる1種以上の重合性モノマー)、ウレタン系硬化性化合物を含むことが好ましい。
本工程では、後述する基材上に、光硬化性組成物を含む層を形成し、目的とする光学レンズの形状に成型して、基材上に光学レンズ層を有する積層体を得る。
成型は、目的とする光学レンズの形状が得られる方法であれば特に制限されない。なかでも、成型効率及び成型精度の観点から、金型又は木型等の型を用いた成型が好ましい。
具体的には、例えば、所望の光学レンズ形状が凹上に加工された金型を用意し、金型に光硬化性組成物を流し込み、必要に応じて乾燥させた後、基材上に積層することで、基材上に光硬化性組成物を含む光学レンズ層を有する積層体を得ることができる。
また、金型を用いた他の成型方法としては、基材上に光学レンズ形成用の光硬化性組成物層を形成し、光硬化性組成物に加熱した金型を押しつけて成型する方法などが挙げられる。金型の加熱は、20℃〜60℃で行なうことが好ましい。
また、光学レンズ層の成型は、真空成型又は圧空成型により行なうこともできる。
真空成型する方法としては、特に制限されないが、成型を、真空下の加熱した状態で行う方法が好ましい。
真空とは、室内を真空引きし、100Pa以下の真空度とした状態を指す。圧空とは、0.1MPa以上5MPa以下の状態が好ましい。
成型する際の温度は、圧空及び真空のいずれも60℃以上の温度域が好ましく、80℃以上の温度域がより好ましく、100℃以上の温度域が更に好ましい。成型する際の温度の上限は、一般に200℃が好ましい。
成型する際の温度とは、成型に供される積層体が接する型の表面の温度を指し、型の表面に熱電対を接触させることで測定される。
真空成型は、成型分野で広く知られている真空成型技術を利用して行うことができ、例えば、日本製図器工業(株)製のFormech508FSを用いて真空成型してもよい。圧空成型では、例えばSodick社製SDF600型を使用できる。また、高分子大辞典(丸善(株))p.766〜768に記載されている「熱成型」の項目及びこの項目に引用されている文献を参照することができる。真空成型と圧空成型とは、併用することも好ましい。
本開示の製造方法により得られる光学部材の光学レンズは、光学部材として好適に用いることができる所望の形状を有する。光学レンズとしては、凸状レンズとしてシリンドリカルレンズ、プリズムレンズ、半球状のマイクロレンズ、フレネルレンズ、複数の凸状レンズ(シリンドリカルレンズ)が一方向に並列したレンチキュラーレンズ等の各光学レンズの形状を有する光学レンズが挙げられる。
光学部材における光学レンズとして、レンチキュラーレンズを形成する場合には、光学レンズは光硬化性組成物を用いて成型することが好ましく、より好ましくは(メタ)アクリル系の重合性化合物又は樹脂を含む光硬化性組成物を使用するのが好ましい。
光学レンズの形態は点状(ドット状)、柱状(線状)のいずれでもよいが、基材との接触面積の大きな柱状であることが好ましい。
柱状における柱の断面は多角形、半円形等特に制限は無いが、光学レンズ内で発生した残留応力を均等に分散し易い半円形がより好ましい。
レンチキュラーレンズの好ましいサイズは、ピッチが、50μm以上1000μm以下が好ましく、より好ましくは80μm以上600μm以下、さらに好ましくは100μm以上300μm以下である。
光学レンズの高さは10μm以上500μm以下が好ましく、より好ましくは15μm以上400μm以下、さらに好ましくは20μm以上300μm以下である。
光学レンズの高さ、ピッチとも既述の範囲内であることで、光学レンズのサイズが適性となり、ロール状に巻いたり、シートを切り出して枚葉シートして積み上げたりする際に、光学レンズと接触することに起因する光学部材裏面の傷つき、基材と熱可塑性シートとの密着性の低下が抑制される。さらに、ロール状に巻いたり、シートを切り出して枚葉シートして積み上げたりする際に、光学レンズと光学部材裏面の滑り性が良好となり、取り扱い性が良好となる。
なお、レンチキュラーレンズ(シリンドリカルレンズ)の高さの測定は、以下の方法により行う。
得られたレンチキュラーシートを、シリンドリカルレンズが並列する面と垂直方向に裁断し、光学顕微鏡により高さを測定することができる。本明細書では、ランダムに10個のシリンドリカルレンズの高さを既述の方法で測定し、その平均値をシリンドリカルレンズの高さとしている。
<基材>
本開示の製造方法に用いられる基材は、支持材としての基材であり、任意の樹脂から形成される樹脂基材を目的等に応じて選択することができる。基材は、シート状又はフィルム状の基材が好適である。
基材に用い得る樹脂の例としては、熱可塑性樹脂である低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレンもしくはポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、その他などの不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂(PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレン−2,6−ナフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、これらにシクロヘキサンジメタノール等を共重合したもの等)、ポリスチレン系樹脂等が挙げられる。
なかでも、透明性が良好であるという観点からは、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂等の樹脂から選択される樹脂製のシート又はフィルムが好ましく挙げられる。
基材の厚みは、特に制限はなく、光学部材の態様、および使用目的に応じて適宜選択される。
一般的には、基材の厚みは50μm以上300μm以下の範囲が好ましく、高温で3次元成型に付する場合には、50μm以上200μm以下の範囲がより好ましい。
基材の厚みが上記範囲において、光学部材の製造、成型、搬送時等においても、基材が破損し難くなり取扱い性の観点から好ましい。
基材は、市販品を用いてもよく、基材として用い得る市販品としては、例えば、住友化学(株)製のテクノロイ(アクリル系樹脂フィルム、厚み:139μm)、三菱ガス化学(株)製、ユーピロン(ポリカーボネート系樹脂フィルム、厚み:125μm)、三菱レイヨン(株)製のアクリル樹脂フィルム(アクリプレンHBS010P、厚み:125μm)、東レ(株)製のポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(ルミラーS10、厚み:100μm)、帝人化成(株)製のポリカーボネート樹脂フィルム(ユーピロンH−3000、厚み125μm)等を用いることができる。
〔積層体の基材を有する側から活性放射線を照射して、光学レンズ層を硬化させて、基材上に光学レンズが配置された光学部材シートを得る工程〕
本工程では、前工程で得られた基材上に光学レンズ層を有する積層体の、基材を有する側から活性放射線を照射して光学レンズ層を硬化させ、基材上に光学レンズを形成する。
光学レンズ層を硬化する方法は、活性放射線の照射である。
光硬化性組成物を含む光学レンズ層は、活性放射線の照射により硬化して光学レンズが形成される。
活性放射線としては、照射により光硬化性組成物中に重合開始種を発生させるエネルギーを付与できる放射線であれば特に制限なく用いることができる。本開示における活性放射線としては、α線、γ線、X線、紫外線(以下、UVと称することがある)、可視光線、電子線などが挙げられ、中でも、硬化感度及び装置の入手容易性の観点から、紫外線及び電子線が好ましく、光硬化性組成物の硬化感度の観点から紫外線がより好ましい。
活性放射線の照射に用いる光源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、UV蛍光灯、ガスレーザー、固体レーザー等が広く知られている。また、光源として半導体紫外発光デバイスを適用してもよく、小型、高寿命、高効率、及び低コストの点で、LED(Light Emitting Diode)及びLD(Laser Diode)も好適である。
光源としては、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、水銀キセノンランプ、LED又は青紫レーザーが好ましい。中でも、波長365nm、405nm若しくは436nmの光照射が可能な超高圧水銀ランプ、波長365nm、405nm若しくは436nmの光照射が可能な高圧水銀ランプ、波長365nm、405nm若しくは436nmの光照射が可能な水銀キセノンランプ、又は、波長355nm、365nm、385nm、395nm若しくは405nmの光照射が可能なLEDがより好ましく、波長355nm、365nm、385nm、395nm又は405nmの光照射が可能なLEDが特に好ましい。
活性放射線の照射量は、光硬化性組成物の組成及び使用量により適宜選択することができる。本工程における照射量は、0.1J/cm以上2J/cm以下とすることが好ましく、0.15J/cm以上0.5J/cm以下とすることがより好ましく、0.5J/cm以上1J/cm以下とすることがさらに好ましい。
照射量が上記範囲であることで、光硬化性組成物中に含まれる未硬化の化合物の残存に起因する後工程での粘着故障の発生が抑制され、熱可塑性シートを貼り合せる工程の実施中又は実施完了後に行われる回目以降の活性放射線の照射による密着改良効果を充分に得ることができる。
活性放射線の照射には、上記の活性放射線を照射可能な光源を備えた公知の装置を選択して行うことができる。例えば、HOYA CANDEO OPTRONICS(株)製のEXECURE 3000等の紫外線(UV)照射装置を用いてもよい。
本工程では、活性放射線の照射を、積層体の基材を有する側から行うため、例えば、光硬化性組成物が成形金型内に配置されて成形された、脱型前の状態においても、活性放射線を照射して光硬化性組成物を硬化させることができる。このため、得られる光学レンズの形状安定性がより良好となる。活性放射線の照射により光硬化性組成物において重合反応および架橋反応の少なくともいずれかが進行し、光学レンズ層が硬化して、基材上に硬質の光学レンズを有する光学部材シートが得られる。
〔光学部材シートにおける基材の、光学レンズを有する面とは反対側の面上に熱可塑性シートを貼り合わせる工程〕
本工程では、既述の光学部材シートを得る工程の後、光学部材シートにおける基材の裏面に、熱可塑性シート、即ち、バッキングシートを貼り合わせる。バッキングシートとしての熱可塑性シートは、光学部材、特に、3次元成型に供する光学部材の補強及び成型性の向上に有用である。
バッキングシートとしての熱可塑性シートは、例えば、流延法によりプラスチックフィルムを形成する際に、キャリヤフィルムとして一般的に使用されているプラスチックフィルムなどを使用することができる。
バッキングシートの形成に好適な樹脂としては、熱可塑性樹脂であれば特に制限はない。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、サーモプラスチックオレフィン(TPO)、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート(PC)、塩化ビニル樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS樹脂)、シリコーン樹脂などを挙げることができる。バッキングシートを形成しうる樹脂は上記例示には限定されず、光学部材の使用態様に適する物性を有する熱可塑性樹脂を適宜選択して用いることができる。
本工程における熱可塑性シートはバッキングシートとして機能するため、光学部材シートの基材において、光学レンズを有する側とは反対側の基材の裏面側の面上に位置する。
バッキングシートとしての熱可塑性シートは、光学部材シートと貼り合わせた後、加工、例えば、加熱を伴う立体成型加工等を行なうことがある。このため、熱可塑性シートは、光学部材シートにおける基材と同様の軟化点をもつ樹脂のシートが好ましい。
熱可塑性樹脂シートに用いる樹脂の好ましい軟化温度は、成型加工性の観点から70℃〜180℃が好ましく、より好ましくは80℃〜150℃の範囲である。
上記好ましい軟化点の樹脂であるという観点からは、既述の熱可塑性樹脂の中でも、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、PC等が好ましい。
熱可塑性シートの厚みは、取扱い性、即ち、持ち上げた時に自己支持性があるという観点から、100μm以上1000μm以下が好ましく、120μm以上800μmがより好ましく、150μm以上600μm以下がさらに好ましい。
バッキングシートとしての熱可塑性シートを、光学部材基材の裏面に貼り合わせておくことで、光学部材全体の強度が向上し、本開示の製造方法により得られた光学部材を、さらに三次元成型体に加工する場合の成型性がより良好となる。よって、成形時の光学部材における基材と熱可塑性シートとの剥離が抑制され、強度、耐久性及び外観に優れた三次元構造物を容易に製造することができる。
基材裏面と熱可塑性シートとを貼り合わせる方法には特に制限はない。貼り合わせ方法としては、加熱貼り合わせ、接着剤又は粘着剤を介した貼り合わせ等が挙げられる。
なかでも、熱可塑性シートを貼り合わせる工程は、熱可塑性シートを加熱しながら光学部材シートの基材裏面に貼り合わせる工程を含むことが、密着性がより向上するという観点から好ましい。
熱可塑性シートと光学部材シートの基材裏面との貼り合わせが、加熱貼り合であることで、接着剤を介して貼り合わせる方法に比較して、さらに密着力が良好となる。これは、熱可塑性シートと基材との熱膨張係数が異なり、加熱貼り合わせ中に、熱可塑性シートを基材との界面に微細な皺が発生し、後述する活性放射線の照射における密着性向上効果がより顕著になるためと考えている。
熱可塑性シートを基材に加熱貼り合わせした後にも、熱可塑性シートの寸法変化は発生することがある。寸法の変化は、加熱貼り合わせで生じた残留ひずみが経時で発現するためであると考えられる。その結果、熱可塑性シートの加熱貼り合わせ中、或いは、加熱貼り合わせ後における再度の放射線の照射による密着改良効果がより向上すると考えられる。
熱可塑性シートを加熱貼り合わせる際の加熱は、熱可塑性シートの面内において、少なくとも0.1℃以上10℃以下の温度差を有する条件で行われることが好ましい。
熱可塑性シートの面内において、少なくとも0.1℃以上10℃以下の温度差を有する条件で加熱することで、熱可塑性シートの面内において、加熱時の温度差による熱膨張に差異が生じ、このため、基材との界面において、微細な皺が、均一に加熱した場合に比較してより発生し易くなり、密着性向上に寄与すると考えられる。
本明細書においては、加熱における面内の温度差は、面内を25等分し、区分された各領域を測定対象として、測定対象とした各点の温度を測定し、最大温度と最低温度の差を25点の平均値で割り百分率で示したものである。温度の測定は常法により行なうことができる。温度の測定は、測定対象箇所とした各点に、例えば、熱電対を貼り付けて測定することができる。また、非接触のサーモグラフなどにより測定対象の各点の温度を測定することができる。
加熱貼り合わせ行なう際に、熱可塑性シートの面内の温度に温度分布を設ける方法としては、例えば、加熱ロール内の熱源を複数に分割し温度分布を付与してもよく、この方法によれば、熱可塑性シートの幅方向に温度差を付与することができる。また、加熱貼り合わせの際に接触させる加熱ロールに与える電流を変動させて、熱可塑性シートの縦方向(流れ方向)に温度分布を付与することができる。さらに、既述の方法を組み合わせて行ない、熱可塑性しーとの面内において、幅方向、縦方向の双方に温度分布を付与してもよい。
(板状の支持体)
熱可塑性シートを貼り合わせる工程は、板状の支持体上に光学部材シートと熱可塑性シートとを重ね、少なくとも1対の加熱ロール間を通過させる工程を含むことが好ましい。
加熱貼り合わせの際、光学部材シートと熱可塑性シートとを重ね、板状の支持体上に配置して、加熱ロール間を通過させることで、光学部材シートの基材を有する側と熱可塑性シートとの密着性をより向上させることができる。
2枚のシートを少なくとも一対の加熱ロール間を通過させることで、加熱貼り合わせすると、上下のロール間のズリ剪断応力により、基材裏面と熱可塑性シートとの界面において微細な皺が発生し易くなる。さらに、板状の支持体上に、両者を重ね合わせて加熱ロール間を通過させることで、支持体と光学部材シート、熱可塑性シートと支持体との間にスリップが発生し、剪断ズリ応力がさらに発生し易くなり、既述の微細な皺の発生がより顕著になるために密着性がより良好となると考えている。
板状の支持体については、板状の形状を有すれば特に限定されない。なかでも、光学部材シート、熱可塑性シートとは、材質が異なる支持体を用いることで、摩擦力の差からスリップが発生し易く、そのような観点からは、剛性の高い素材を用いた板状の支持体が好ましく、支持体として金属板を用いることがより好ましい。金属板は熱伝導性が良好であり、加熱ロールの熱を、光学部材シート及び熱可塑性シートに伝導し易い点でも好ましい。金属板としては、具体的には、鉄板、ステンレス鋼(SUS)板、アルミニウム板、チタン板、銅板等が好ましい。
板状の支持体の厚みは、支持性の観点から、50μm〜1000μmが好ましく、100μm〜800μmがより好ましく、150μm〜500μmがさらに好ましい。
一対の加熱ロール間を通過させる際には、光学部材シートと熱可塑性シートとを重ね、板状の支持体上に配置する。板状の支持体は片面のみでもよく、光学部材シートと熱可塑性シートとを重ね合わせた両面に配置してもよい。
〔熱可塑性シートを貼り合わせる工程の実施中又は実施完了後に、活性放射線を照射する工程〕
前工程で、光学部材シートの基材側の面上に熱可塑性シートの貼り合わせが行なわれ、光学部材シートの基材側の面上に熱可塑性シートであるバッキングシートが固定される。
本工程では、熱可塑性シートを貼り合わせる形成する工程の実施中又は実施完了後に、再び活性放射線を照射する。
活性放射線の照射を、光学レンズの形成後に加えて、熱可塑性シートを貼り合わせる工程の開始後、即ち貼り合わせ中又は貼り合わせ完了後に実施することで、基材と熱可塑性シートとの密着がより良好になる。
熱可塑性シートを貼り合わせる工程において、光学部材シートの基材を有する側に熱可塑性シートを貼り合わせる際に、活性放射線の照射を行なうことで、光学レンズにおいて重合反応、架橋反応等がより進行し、重合反応又は架橋反応による体積収縮による応力が、基材を介して貼り合わせた熱可塑性シートに掛かることになる。この光学部材シートの体積収縮により、光学部材シートの基材と熱可塑性シートとの界面において、体積収縮による寸法変化に起因して熱可塑性シートに目視では観察し得ない微細な皺が発生し、熱可塑性シートと基材との接触面積が向上し、その結果、基材と熱可塑性シートとの密着力が向上し、その後、加熱加工した際でも、剥離が抑制されると考えられる。
なお、本工程における活性放射線の照射は、熱可塑性シートを貼り合わせる工程の実施中又は実施完了後のいずれに行なってもよいが、熱可塑性シートを貼り合わせる工程の実施完了後に行なうことが好ましい。熱可塑性シートを貼り合わせる工程の実施中においては、光学部材シートと熱可塑性シートとが重ね合わせた状態で、少なくとも一対の加熱ロールを通過する際に、張力を受け、既述の基材又は熱可塑性シート上に発生する微細な皺が張力により伸ばされ易い。このため、張力の影響を受けない熱可塑性シートを貼り合わせる工程の実施完了後に活性放射線の照射を行なうことが、密着性向上効果をより得易くなると考えている。
活性放射線の照射は、熱可塑性シートを有する面側から行なわれてもよく、光学レンズを有する面側から行なわれてもよい。
なかでも、熱可塑性シートを有する面側から行なわれることが効果の観点から好ましい。
熱可塑性シートを貼り合わせる工程における2回目の活性放射線の照射により、光学レンズにおいて、残存する未反応の重合性モノマーの重合反応および架橋反応の少なくともいずれかが進行して、光学レンズにおける架橋密度が向上し、より硬質で耐傷性に優れた光学レンズが形成されるという副次的な効果をも得ることができる。
本開示の製造方法では、活性放射線の照射は、光学レンズを形成する際の光学レンズ層への照射に加え、本工程における照射で、少なくとも2回目の活性放射線の照射が行なわれる。活性放射線の照射は、本開示の製造方法の全工程において、2回以上4回以下実施されることが効果の観点から好ましく、さらに好ましくは2回以上3回以下である。
活性放射線の照射を2回以上行なうことで、光学部材シートの基材と熱可塑性シートとの密着性向上効果が充分に得られる。5回以上実施してもよいが、さらなる硬化の向上が認められず、設備がより複雑になる。
本工程における活性放射線の照射における照射量は、0.3J/cm以上5J/cm以下が好ましく、より好ましくは0.5J/cm以上3J/cm以下であり、さらに好ましくは0.7J/cm以上2J/cm以下である。なお、本工程における活性放射線の照射を2回以上行なう場合には、上記照射量は、複数回の照射における照射量の総和を表す。
本工程における活性放射線の照射における照射量が上記範囲において密着性の改良効果が充分に得られ、基材、熱可塑性シート、所望により設けられる印刷層などの他の樹脂層に対し、強度低下などの影響を与えることが抑制される。
なお、光学レンズの形成時の露光量が、本工程における活性放射線の照射における照射量の総和よりも小さい条件で活性放射線の照射を行うことが好ましい。
既述の条件を満たすことで、熱可塑性シートを貼り合わせる工程における活性放射線の照射における照射量をより多くすることができ、既述の基材、或いは、熱可塑性シートの皺の発生が促進され、密着性がより向上する。
なお、活性放射線の照射に用いる光源等は、光学レンズの形成時に行なわれる活性放射線の照射と同様に行なえばよく、照射量の好ましい範囲を満たす限り、使用する装置、条件などの好ましい態様も同様である。
熱可塑性シートを貼り合わせる工程の実施中又は実施完了後における活性放射線を照射する工程が、光学部材シートの光学レンズを有する面側に活性放射線を照射する工程を含むことが好ましい。即ち、本開示の製造方法では、活性放射線の照射が、光学部材シートの基材を有する側及び光学レンズの形成面側の双方から行われることが好ましい。
本工程で、2回目の活性放射線の照射を光学レンズ側から行なうことで、光学レンズの硬化反応が進行し、光学レンズ側における硬化収縮が、活性放射線の照射を、基材を有する側から行なった場合に比較し、より効率よく進行するため、既述の熱可塑性シートと基材との界面における接触面積の向上による基材と熱可塑性シートとの密着性がより良好になると考えられる。
〔その他の工程〕
本開示の製造方法には、上記各工程に加え、任意の他の工程を含むことができる。任意の他の工程としては、枚葉光学部材を作製する工程、印刷層を形成する工程、光学レンズ側に保護層としての熱可塑性シートを貼り合わせる工程、シートを真空成型、圧空成型等で3次元加工する工程等が挙げられる。
(枚葉光学部材シートを作製する工程)
本開示の製造方法では、光学部材シートを得る工程の後、熱可塑性シートを貼り合せる工程の前に、光学部材シートを一定寸法に裁断して、枚葉光学部材シートを作製する工程を有していてもよい。本工程により得られた枚葉光学部材シートに熱可塑性シートを貼り合わせることが好ましい。
光学部材シートに熱可塑性シートを貼り合わせる場合、得られた光学部材シートをロール状に巻取り、ロール状の光学部材シートの基材側に熱可塑性シートを貼り合わせてもよいが、予め光学部材シートを裁断して枚葉光学部材シートを得て、枚葉光学部材シートの基材側に熱可塑性シートを貼り合わせてもよい。
枚葉光学部材シートに熱可塑性シートを貼り合わせることで、光学部材シートの基材と熱可塑性シートの密着性がより向上する。
これは、枚葉光学部材シートを積重ねて、1葉ずつ板状の支持体上に載せ、熱可塑性シートを重ね合わせ、一対の加熱ロールを通過させる際に、板状の支持体への搬送中に基材表面に擦り傷が発生し易くなり、発生した微細な擦り傷を有する面に熱可塑性シートを重ね合わせて貼り合わせることで、界面における接触面積が向上し、ロール状の光学部材シートに熱可塑性シートを重ね合わせで貼り合わせる場合に比較して密着性がより向上すると考えられる。
また、枚葉光学部材シートとすることで、立体成型する際など、目的に応じた種類、膜厚などを有する熱可塑性シートを選択して貼り合わせることができ、他品種、少量の光学部材を効率よく製造することができる。
〔光学部材シートにおける基材の光学レンズを有する面とは反対側の面上に印刷を行って印刷層を形成する工程〕
印刷層を形成することで、光学部材に種々の意匠を付与することができる。
印刷層の形成は、熱可塑性シートの貼り合わせ前、後のいずれで行なってもよいが、作業性の観点から、貼合せ前が好ましい。
印刷層の形成は、光学部材の使用目的に応じて、常法により行われる。印刷方法としては、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法、平版印刷法、フレキソ印刷法、グラビア印刷法、印刷ロールを用いる印刷法、などが挙げられる。なかでも、耐久性の観点からスクリーン印刷法が好ましく、レンズと印刷層との位置合わせの観点からオフセット印刷法が好ましい。
印刷方式としては、種々選択可能である
印刷は、例えば、紫外線硬化性インクを、スクリーン印刷機、インクジェット記録装置等を用いて基材の面上に付与することで行なうことができる。紫外線硬化性インク(UVインク)としては、例えば、アクリレート樹脂系のUVインクを用いることができる。
また、例えば、オフセット印刷装置を用いて行なうことができる。オフセット印刷では、複数の装置を用いることで、多色画像が形成される。オフセット印刷法を適用する場合には、印刷用インクとして、例えば、油性オフセットインク又は紫外線硬化型オフセットインクを用いることができる。
基材側に印刷する場合、金属製ドクターブレードを備えた合成ゴム製の印刷ロールを用いて印刷することができる。この場合、印刷ロールとドクターブレードの間には基材表面に適用される光硬化性インクが充填され、印刷ロールが回転することによって、印刷ロールと接する基材の表面に未硬化の光硬化性インクが付着する。この方法によれば、基材が凹凸を有する場合、光学部材シートの基板の凸状部へ印刷を行なうことができる。
印刷ロールを用いた印刷法では、光学部材シートの搬送装置によって光学部材シートを印刷ロールの回転方向と同じ方向に例えば、5m/分等の特定の速度で移動させ、印刷を行なうことができる。
印刷用インクは、印刷方法に好適なインクを選択して用いればよい。
印刷に用いるインクの標準的な粘度は、平版印刷用インキであれば15Pa・s〜30Pa・s、フレキソ印刷用インキであれば、1Pa・s〜5Pa・s、スクリーン印刷用インキであれば2Pa・s〜5Pa・s、グラビア印刷用インキであれば1Pa・s〜5Pa・sなどの範囲とすることができる。インクの粘度は、これらの範囲に限定されるものではない。
なお、基材の印刷面側の表面には、印刷インクの受容性を向上させるため、公知のインク受容層を設けてもよい。インク受容層は、印刷層形成に用いられる印刷インクの特性に応じて形成すればよい。
基材と印刷層との接着力を高める観点から、基材の印刷面側には、表面処理(例えばコロナ放電処理等)が施されてもよい。
インク受容層としては、例えば、インク受容層を形成するための調製液を基材に付与することにより設けられてもよい。
調製液の付与は、例えば、塗布により行うことができる。
調製液は、インク受容層を形成するための固形成分と溶媒とを含むことが好ましい。また、インク受容層は、樹脂を含むことが好ましく、樹脂の少なくとも一部は架橋剤で架橋されていることが好ましい。したがって、調製液に含まれる固形成分として樹脂及び架橋剤を含む態様が好ましい。
インク受容層の形成に用いる樹脂としては、ポリエステル、アクリル樹脂及びウレタン樹脂よりなる群から選択された少なくとも1種の樹脂であることが好ましく、特にオフセット印刷により視差画像を形成する場合に有利である。
光学部材シートがレンチキュラーシートである場合には、印刷は、インターレースされた複数の画像を組合せた画像列群(レンチキュラー画像)を形成することで行なわれる。
(光学レンズ側に熱可塑性シートを貼り合わせる工程)
既述の光学部材シートを得る工程の後、光学部材シートの光学レンズを有する側の面上に、熱可塑性シートを貼り合わせる工程を設けることができる。
熱可塑性シートとしては、既述の基材に用いられた熱可塑性樹脂のシート又はフィルムが好適である。
熱可塑性シートの厚みは、30μm〜300μmの範囲であることが、取扱い性の観点から好ましい。
熱可塑性シートを光学部材シートの光学レンズ側の面に貼り合わせておくことで、光学部材における光学レンズの耐傷性がより良好となる。
(レンチキュラーシートの構成)
本開示の製造方法により得られる光学部材の一例としてレンチキュラーシートの構成について説明する。
レンチキュラーシートは、例えば図1に示すように、インキ受容層を付設してレンチキュラー画像が付される構成のレンチキュラー加飾シートであってもよい。レンチキュラーシートは、レンチキュラー表示に適した画像上に、半円筒形の表面を有する凸状のシリンドリカルレンズが一方向に並列したレンチキュラーレンズを有することにより、見る角度によって異なる画像を表示する表示媒体(レンチキュラー表示体)である。図1は、レンチキュラーシートの一例を示す概略図である。
図1に示すレンチキュラーシート10は、半円筒形状の表面を有する複数の凸状レンズ(シリンドリカルレンズ)12Aが一方向に並列したレンチキュラーレンズ12と、レンチキュラーレンズ12の凸状レンズ12Aの半円筒形状の表面とは反対側に配置されたレンチキュラー画像14と、を有している。
なお、x方向は、レンズの幅方向を示し、y方向は、レンズの長手方向を示している。
レンチキュラーシートは、半円筒形状の表面を有する複数のシリンドリカルレンズが並列したレンチキュラーレンズを有していることが好ましい。シリンドリカルレンズ1本当たりの幅は、特に限定されず、目的によってレンズのピッチ幅を選択すればよい。
シリンドリカルレンズ1本当たりの幅は、通常、1インチ(2.54cm)当たりのレンズ数を表すLPI(Line Per Inch)で表されることが多い。例えば100LPIは、1インチ当たり100本(100列)のシリンドリカルレンズが並列することを示しており、レンズのピッチは254μmである。1インチ当たりの線数(レンズの配列数)は、値が大きいほどレンズのピッチは小さくなり、精細度が向上する。
精細度の低いレンチキュラーシート(例えば60LPIなど)は、観察位置が比較的遠い図柄を表示するポスターなどに使うには適しているが、名刺など小さい文字情報を読ませることを目的とする場合は、レンチキュラーレンズを構成するレンズが、2.54cm(1インチ)当たり100列以上並列していることが好ましい。一方、レンチキュラー画像の解像度の観点から、レンチキュラーレンズを構成する凸状レンズの配列数は、2.54cm当たり200列(200LPI)以下であることがより好ましい。
図1では、レンチキュラー画像14は、2つの表示用画像をそれぞれ別々に表示するための表示用画像列14A、14Bと、隣接する表示用画像列14A,14Bの間に挿入された補間画像列14Cと、を含む画像列群から構成されている。
さらに、画像列群14A、14B、14Cの面上には、熱可塑性シート16が貼り合わせられている。
具体的には、各表示用画像からストライプ状に抽出された表示用画像列14A,14Bが対応する位置の凸状レンズ12Aごとに隣接して配列されており、隣接する表示用画像列14A,14Bの間に、隣接する表示用画像列14A,14Bの色が互いに異なる位置において、隣接する表示用画像列14A,14Bの一方の色と他方の色との間にある色(補間色)を有する補間画像列14Cが挿入されている。
本開示の製造方法によれば、光学部材として、凸状レンズを有するシリンドリカルレンズ、プリズムレンズ、半球状のマイクロレンズ、フレネルレンズ、複数の凸状レンズ(シリンドリカルレンズ)が一方向に並列したレンチキュラーレンズ等の種々の形状の光学レンズを有し、バッキングシートである熱可塑性シートとの密着性に優れた光学部材を簡易な方法で製造することができ、その応用範囲は広い。
〔3次元構造物の製造方法〕
本開示の3次元構造物の製造方法は、既述の本開示の光学部材の製造方法により光学部材を作製する工程と、作製された光学部材を立体成型する工程と、を含む。より具体的には、例えば、基材上に光学部材であるシリンドリカルレンズを有するレンチキュラーシートを作製する工程(以下、「レンチキュラーシート作製工程」ともいう。)と、作製されたレンチキュラーシートを成型(好ましくは真空成型或いは加圧成型)することでレンチキュラー成型体を得る工程(以下、「成型工程」ともいう。)と、を含む方法が好ましく挙げられる。
ここで、レンチキュラーシート作製工程は、既述の本開示に係る光学部材の製造方法に基づき、基材上に、光硬化性組成物を含み、凸状部を有する光学レンズ層を有する積層体を形成する工程と、積層体の基材を有する側から活性放射線を照射して、光学レンズ層を硬化させて、基材上にシリンドリカルレンズが配置されたレンチキュラーシートを得る工程と、レンチキュラーシートにおける基材の、シリンドリカルレンズを有する面とは反対側の面上に熱可塑性シートを貼り合わせる工程と、熱可塑性シートを貼り合わせる工程の実施中又は実施完了後に、レンチキュラーシートにおける基材のシリンドリカルレンズを有する面側及び熱可塑性シートを有する面側の少なくともいずれかに活性放射線を照射する工程と、を含む工程であることが好ましい。シリンドリカルレンズが一方向に並列されたものをレンチキュラーレンズといい、レンチキュラーレンズである場合がより好ましい。
また、上記レンチキュラーシート作製工程において、上述した温度ムラを有する状態で硬化する工程を含むことが好ましい。
比較的高い温度に曝される成型に際して、基材と印刷層との密着性が良く立体成型性に優れた光学部材(例えばレンチキュラーシート)が用いられるので、成型の際の熱で溶融して形状変形及び密着不良が生じにくく、かつ、成型時に延ばされた際に生じやすい亀裂(クラック)等の発生も抑えられる。
−レンチキュラーシート作製工程−
上記レンチキュラーシート作製工程では、光硬化性組成物を成型し、活性エネルギー線を照射して硬化させ、基材上にシリンドリカルレンズを有するレンチキュラーシートを作製する。光硬化性組成物の詳細については、後述する
また、光硬化性組成物は、光ラジカル重合開始剤を含有することが好ましい。活性エネルギー線が照射されることでラジカルが発生し、重合性化合物の重合反応が進行することによって硬化する。これにより、光硬化性組成物の硬化物であるシリンドリカルレンズが形成される。
シリンドリカルレンズの成型に当たり、光硬化性組成物を硬化させる前にあらかじめ基材を光硬化性組成物と接触させた後、光硬化性組成物の硬化を行うようにしてもよい。基材と光硬化性組成物とを接触させた状態で硬化させることで、硬化収縮による密着性の向上がより期待でき、組成に由来する密着効果に加え、基材に対する密着性の向上がより効果的に図られる。
シリンドリカルレンズの基材に対する密着の観点から、基材に接触された光硬化性組成物を硬化させることで、密着性により優れたシリンドリカルレンズを有するレンチキュラーシートが得られる。
本工程では、硬化前にまず、光硬化性組成物を、目的とするシリンドリカルレンズの形状に成型する。成型は、目的とする形状が得られる方法であれば特に制限されないが、成型効率及び成型精度の観点から、金型又は木型等の型を用いた成型が好ましい。
具体的には、例えば、所望とするレンズ形状に加工された金型を用意し、金型に光硬化性組成物を流し込み、必要に応じて乾燥させた後、光硬化性組成物を硬化させてもよい。これにより、目的とする形状に成型された成型物が安定的に得られる。
活性エネルギー線を発生させるための光源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、UV蛍光灯、ガスレーザー、固体レーザー等が広く知られている。また、光源として半導体紫外発光デバイスを適用してもよく、小型、高寿命、高効率、及び低コストの点で、LED(Light Emitting Diode)及びLD(Laser Diode)も好適である。
光源としては、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、LED又は青紫レーザーが好ましい。中でも、波長365nm、405nm若しくは436nmの光照射が可能な超高圧水銀ランプ、波長365nm、405nm若しくは436nmの光照射が可能な高圧水銀ランプ、又は、波長355nm、365nm、385nm、395nm若しくは405nmの光照射が可能なLEDがより好ましく、波長355nm、365nm、385nm、395nm又は405nmの光照射が可能なLEDが特に好ましい。
活性エネルギー線の照射量は、レンチキュラーレンズ用光硬化性組成物の組成及び使用量により適宜選択すればよく、0.3J/cm2以上5J/cm2以下とすることが好ましい。
活性エネルギー線の照射には、上記の活性エネルギー線を照射可能な光源を備えた公知の装置を選択して行うことができる。例えば、HOYA CANDEO OPTRONICS(株)製のEXECURE 3000等の紫外線(UV)照射装置を用いてもよい。
−成型工程−
上記成型工程では、レンチキュラーシート作製工程で作製されたレンチキュラーシートを成型する。本工程では、レンチキュラーシートを成型できればよく、金型等の型を用いた成型加工に供されてもよい。
成型は、熱成型又は真空成型などが好適に挙げられる。
真空成型する方法としては、特に制限されるものではないが、成型を、真空下の加熱した状態で行う方法が好ましい。
真空とは、室内を真空引きし、100Pa以下の真空度とした状態を指す。
成型する際の温度は、60℃以上の温度域が好ましく、80℃以上の温度域がより好ましく、100℃以上の温度域が更に好ましい。成型する際の温度の上限は、一般に200℃が好ましい。
成型する際の温度とは、成型に供されるレンチキュラーシートの温度を指し、レンチキュラーシートの表面に熱電対を付すことで測定される。
上記の真空成型は、成型分野で広く知られている真空成型技術を利用して行うことができ、例えば、日本製図器工業(株)製のFormech508FSを用いて真空成型してもよい。
熱成型の場合には、金型を用いて、加熱、加圧成型することができる。
いずれの成形方法においても、既述の本開示の光学部材の製造方法により得られた光学部材は、バッキングシートである熱可塑性シートと光学部材との密着性が良好である。従って立体成型を行なって光学部材を加熱、変形させても。貼り合わせた熱可塑性シートの剥離が抑制され、強度、耐久性、及び外観が良好な3次元構造物を得ることができる。
本開示の3次元構造物の製造方法により得られた3次元構造物は、光学部材の特徴を損なうことなく成型され、強度、耐久性、及び外観が良好であり、種々の分野に応用することができる。
(光硬化性組成物)
以下に、光学レンズ、特にレンチキュラーレンズの形成に好適に用いうる光硬化性組成物の一例を挙げて具体的に説明するが、本開示の製造方法に用いうる光硬化性組成物は以下の例に限定されない。
下記光硬化性組成物は、(メタ)アクリル系の光硬化性組成物の例である。
光硬化性組成物としては、中心骨格が3回対称軸を有する2官能又は3官能(メタ)アクリレート化合物、及び、ホモポリマーのガラス転移温度が0℃以上である単官能(メタ)アクリレート化合物を含有し、ウレタン(メタ)アクリレート化合物を含有しないか、又は、ウレタン(メタ)アクリレート化合物の含有量が、光硬化性組成物の全質量に対し、0質量%を超え4質量%未満である光硬化性組成物が、形成される光学レンズの耐擦傷性及び高温延伸性が良好であるという観点から好ましく挙げられる。
以下、本開示の製造方法に好適な光硬化性組成物に用いられる各成分について、詳述する。
<中心骨格が3回対称軸を有する2官能又は3官能(メタ)アクリレート化合物>
光硬化性組成物は、中心骨格が3回対称軸を有する2官能又は3官能(メタ)アクリレート化合物を含有することが好ましい。
本明細書における「中心骨格が3回対称軸を有する化合物」とは、ある分子の中心骨格において、C回転操作を実施した後に、その形が、C回転操作実施前の形と、配座異性体に関係なく、区別がつかないものである場合に、この化合物を「中心骨格が3回対称軸を有する化合物」と称する。C回転は、角2π/3又は角360゜/3=120°によって、分子における中心骨格を通過している軸に対しての単一の回転である。
また、化合物の対称性は、配座異性体等の厳密な立体構造の対称性まで規定するものではなく、例えば、下記に示す構造であれば、それぞれ、中心骨格が3回対称軸を有するものとする。

なお、Rはいずれも、同一の化学構造を有する基を表す。
上記中心骨格が3回対称軸を有する2官能又は3官能(メタ)アクリレート化合物における中心骨格としては、得られる硬化物の耐擦傷性及び高温延伸性の観点から、環構造を有する骨格であることが好ましく、イソシアヌル環構造、シクロヘキサン環構造、シクロプロパン環構造、トリアジン環構造、及び、ベンゼン環構造よりなる群から選ばれた構造であることがより好ましく、イソシアヌル環構造、シクロヘキサン環構造、及び、トリアジン環構造よりなる群から選ばれた構造であることが更に好ましく、イソシアヌル環構造が特に好ましい。
すなわち、中心骨格が3回対称軸を有する2官能又は3官能(メタ)アクリレート化合物は、得られる硬化物の耐擦傷性及び高温延伸性の観点から、イソシアヌル環構造を有する2官能又は3官能(メタ)アクリレート化合物であることが特に好ましい。
イソシアヌル環構造を有する2官能又は3官能(メタ)アクリレート化合物は、耐擦傷性の観点から、イソシアヌル環構造を有する3官能(メタ)アクリレート化合物であることが好ましい。
イソシアヌル環構造を有する2官能又は3官能(メタ)アクリレート化合物として具体的には、ジ(メタ)アクリル化イソシアヌレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド(以下、エチレンオキサイドを「EO」と称することがある。)変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
中でも、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
イソシアヌル環構造を有する2官能又は3官能(メタ)アクリレート化合物としては、得られる硬化物の耐擦傷性及び高温延伸性の観点から、下記式ICT又は式ICDで表される化合物が好ましく挙げられ、下記式ICTで表される化合物がより好ましく挙げられる。

式ICT及び式ICD中、L1C、L2C及びL3Cはそれぞれ独立に、アルキレン基、又は、−L4C−(O−L5Cnt−を表し、L4C及びL5Cはそれぞれ独立に、アルキレン基を表し、ntは1以上の整数を表し、R1C、R2C及びR3Cはそれぞれ独立に、水素原子、又は、メチル基を表し、R4Cは、水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、又は、−L6C−(O−L7Cnd−OHを表し、L6C及びL7Cはそれぞれ独立に、アルキレン基を表し、ndは1以上の整数を表す。
上記L1C、L2C及びL3Cはそれぞれ独立に、アルキレン基であることが好ましく、炭素数2〜8のアルキレン基であることがより好ましく、エチレン基であることが特に好ましい。
上記L4C及びL6Cはそれぞれ独立に、炭素数2〜8のアルキレン基であることが好ましく、エチレン基であることがより好ましい。
上記L5C及びL7Cはそれぞれ独立に、エチレン基、又は、プロピレン基であることが好ましく、エチレン基、又は、1,2−プロピレン基であることがより好ましく、エチレン基であることが特に好ましい。
上記nt及びndはそれぞれ独立に、1〜20の整数であることが好ましく、1〜8の整数であることがより好ましく、1〜4の整数であることが特に好ましい。
上記R1C、R2C及びR3Cは、水素原子であることが好ましい。
上記R4Cは、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、又は、−L6C−(O−L7Cnd−OHであることが好ましく、ヒドロキシアルキル基、又は、−L6C−(O−L7Cnd−OHであることがより好ましく、ヒドロキシアルキル基であることが更に好ましく、ヒドロキシエチル基であることが特に好ましい。
イソシアヌル環構造を有する2官能又は3官能(メタ)アクリレート化合物として具体的には、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリルオキシアルキル化イソシアヌレート、ジ(メタ)アクリルオキシアルキル化イソシアヌレート等が挙げられる。
中でも、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、及び、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレートよりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物が好ましく、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
また、上記イソシアヌル環構造を有する2官能又は3官能(メタ)アクリレート化合物は、市販品である東亞合成(株)製アロニックスM−315、M−313、及び、M−215も好適に用いることができる。
本開示の製造方法に用いうる光硬化性組成物は、イソシアヌル環構造を有する2官能又は3官能(メタ)アクリレート化合物を、1種単独で含んでいても、2種以上を含んでいてもよい。
光硬化性組成物におけるイソシアヌル環構造を有する2官能又は3官能(メタ)アクリレート化合物の含有量としては、得られる硬化物の耐擦傷性及び高温延伸性の観点から、硬化性組成物の全質量に対して、5質量%以上70質量%以下が好ましく、10質量%以上65質量%以下がより好ましく、10質量%以上60質量%以下であることが更に好ましく、10質量%以上45質量%以下であることが特に好ましい。
<ホモポリマーのガラス転移温度が0℃以上である単官能(メタ)アクリレート化合物>
光硬化性組成物は、ホモポリマーのガラス転移温度が0℃以上である単官能(メタ)アクリレート化合物を含有することが好ましい。
単官能(メタ)アクリレート化合物のホモポリマーのガラス転移温度(Tg)とは、単官能(メタ)アクリレート化合物のホモポリマー(単独重合体)のガラス転移温度を意味する。具体的には、単官能(メタ)アクリレート化合物に重合開始剤を添加して、重量平均分子量10,000以上のホモポリマーを得る。ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)は、ASTMD3418−8に準拠して、示差走査熱量計により測定する。
なお、分子量によってガラス転移温度(Tg)が変化するが、重量平均分子量10,000以上の場合には、分子量によるTgの変動は無視できる程度である。
また、単官能(メタ)アクリレート化合物におけるホモポリマーのガラス転移温度は、得られる硬化物の耐擦傷性及び高温延伸性の観点から、20℃以上であることが好ましく、60℃以上であることがより好ましく、60℃以上200℃以下であることが更に好ましく、110℃以上200℃以下であることが特に好ましい。
ホモポリマーのガラス転移温度が0℃以上である単官能(メタ)アクリレート化合物は、得られる硬化物の耐擦傷性及び高温延伸性の観点から、脂環構造(脂肪族環構造)を有する単官能(メタ)アクリレート化合物であることが好ましく、脂肪族炭化水素環構造を有する単官能(メタ)アクリレート化合物であることがより好ましい。
脂環構造としては、得られる硬化物の耐擦傷性及び高温延伸性の観点から、トリシクロデカン環構造、シクロヘキサン環構造、ノルボルネン環構造、及び、アダマンタン環構造よりなる群から選ばれた少なくとも1種の環構造が好ましく、トリシクロデカン環構造がより好ましい。
脂環構造を有する単官能(メタ)アクリレート化合物として、具体的には、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレートなどのトリシクロデカン環構造を有する(メタ)アクリレート化合物、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどのシクロヘキサン環構造を有する(メタ)アクリレート化合物、イソボロニル(メタ)アクリレートなどのノルボルネン環構造を有する(メタ)アクリレート化合物、1−アダマンチル(メタ)アクリレートなどのアダマンタン環構造を有する(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
中でも、得られる硬化物の耐擦傷性及び高温延伸性の観点から、トリシクロデカン環構造を有する(メタ)アクリレート化合物が好ましく、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートがより好ましい。
また、ホモポリマーのガラス転移温度が0℃以上である単官能(メタ)アクリレート化合物としては、ベンジル(メタ)アクリレート、1−ナフチル(メタ)アクリレート、2−ナフチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ブチルメタクリレート、メチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等が挙げられる。
光硬化性組成物は、ホモポリマーのガラス転移温度が0℃以上である単官能(メタ)アクリレート化合物を、1種単独で含んでいても、2種以上を含んでいてもよい。
光硬化性組成物におけるホモポリマーのガラス転移温度が0℃以上である単官能(メタ)アクリレート化合物の含有量としては、得られる硬化物の耐擦傷性及び高温延伸性の観点から、硬化性組成物の全質量に対して、0.5質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上40質量%以下がより好ましく、15質量%以上35質量%以下が特に好ましい。
<ウレタン(メタ)アクリレート化合物>
光硬化性組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート化合物を含有しないか、又は、ウレタン(メタ)アクリレート化合物の含有量が、光硬化性組成物の全質量に対し、0質量%を超え4質量%未満であることが好ましい。
本開示におけるウレタン(メタ)アクリレート化合物は、1以上のウレタン結合及び1以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であるものとする。
ウレタン(メタ)アクリレート化合物は、単官能であっても、多官能であってもよいが、2官能〜15官能のものが好ましく挙げられる。
また、ウレタン(メタ)アクリレート化合物の重量平均分子量は、1,000以上100,000以下であることが好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチルグリコール等のポリエーテルポリオール;コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸、ヘキサヒドロ(無水)フタル酸等の二塩基酸とエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のジオールの反応によって得られるポリエステルポリオール;ポリε−カプロラクトン変性ポリオール;ポリメチルバレロラクトン変性ポリオール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のアルキルポリオール;エチレンオキシド付加ビスフェノールA、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA等のビスフェノールA骨格アルキレンオキシド変性ポリオール;エチレンオキシド付加ビスフェノールF、プロピレンオキシド付加ビスフェノールF等のビスフェノールF骨格アルキレンオキシド変性ポリオール、又はそれらの混合物とトリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の有機ポリイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートから製造されるウレタン(メタ)アクリレート化合物、1,5,5−トリメチル−1−[(1−メタクリロイルオキシプロパン−2−イル)カルバモイルメチル]−3−(1−メタクリロイルオキシプロパン−2−イル)カルバモイルシクロヘキサン、1,5,5−トリメチル−1−[(2−メタクリロイルオキシエチル)カルバモイルメチル]−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)カルバモイルシクロヘキサン等が挙げられる。
また、ウレタン(メタ)アクリレート化合物の市販品としては、日本合成化学工業(株)製の紫光シリーズ、新中村化学工業(株)製のU−2PPA、U−4HA、U−6HA、U−6LPA、U−15HA、U−324A、UA−122P、UA5201、UA−512等;サートマー・ジャパン(株)製のCN964A85、CN964、CN959、CN962、CN963J85、CN965、CN982B88、CN981、CN983、CN996、CN9002、CN9007、CN9009、CN9010、CN9011、CN9178、CN9788、CN9893、ダイセル・サイテック(株)製のEB204、EB230、EB244、EB245、EB270、EB284、EB285、EB810、EB4830、EB4835、EB4858、EB1290、EB210、EB215、EB4827、EB4830、EB4849、EB6700、EB204、EB8402、EB8804、EB8800−20R等が挙げられる。
光硬化性組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート化合物を、1種単独で含んでいても、2種以上を含んでいてもよいが、含まないことが好ましい。
光硬化性組成物は、得られる硬化物の耐擦傷性及び高温延伸性の観点から、ウレタン(メタ)アクリレート化合物を、含有しないか、又は、その含有量が、光硬化性組成物の全質量に対して、2質量%以下であることが好ましく、含有しないか、又は、その含有量が、光硬化性組成物の全質量に対して、1質量%以下であることがより好ましく、含有しないことが特に好ましい。
<N−ビニル化合物>
光硬化性組成物は、N−ビニル化合物を含有することが好ましい。N−ビニル化合物は、樹脂基材との密着性の向上に寄与し、かつ、硬化物であるシリンドリカルレンズの、成型時における高温延伸性をより向上させる。
N−ビニル化合物としては、単官能N−ビニル化合物であることが好ましく、また、環構造を有することが好ましい。
中でも、N−ビニル化合物としては、得られる硬化物の耐擦傷性及び高温延伸性の観点から、N−ビニルピロリドン、及び、N−ビニルカプロラクタムよりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物であることが好ましく、N−ビニルピロリドンがより好ましい。
N−ビニル化合物のうち、N−ビニルピロリドンの例としては、N−ビニル−2−ピロリドン等が挙げられる。また、N−ビニルカプロラクタムの例としては、N−ビニル−ε−カプロラクタム等が挙げられる。
光硬化性組成物は、N−ビニル化合物を、1種単独で含んでいても、2種以上を含んでいてもよい。
光硬化性組成物におけるN−ビニル化合物の含有量としては、得られる硬化物の耐擦傷性及び高温延伸性、並びに、シリンドリカルレンズの形状保持性の観点から、硬化性組成物の全質量に対して、3質量%以上60質量%以下が好ましく、5質量%以上50質量%以下がより好ましく、5質量%以上40質量%以下が更に好ましく、20質量%以上35質量%以下が特に好ましい。
<末端に(メタ)アクリロイル基を有する樹脂>
光硬化性組成物は、末端に(メタ)アクリロイル基を有する樹脂を含有することが好ましい。上記樹脂は、分子鎖の末端に(メタ)アクリロイル基を有しているため、イソシアヌル環構造を有する2官能又は3官能(メタ)アクリレート化合物等の多官能重合性化合物と併用することで、光硬化性組成物全体における架橋密度を制御し、得られる硬化物の耐擦傷性及び高温延伸性により優れる。
上記樹脂としては、末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリマーであればよく、例えば、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリスチレン・メタクリレート(MS樹脂)、ポリスチレン・アクリロニトリル(AS樹脂)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル(PVC)、熱可塑性エラストマー、又は、これらの共重合体、シクロオレフィンポリマー等の、主鎖構造の末端に(メタ)アクリロイル基を少なくとも1つ有するポリマーを挙げることができる。中でも、得られる硬化物の耐擦傷性及び高温延伸性の観点から、末端に(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル樹脂、又は、末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリスチレンが好ましく、末端に(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル樹脂がより好ましい。
また、末端に(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル樹脂としては、耐擦傷性の観点から、末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリメチルメタクリレートが好ましい。
更に、末端に(メタ)アクリロイル基を有する樹脂は、末端にメタクリロイル基を有することが好ましい。
末端に(メタ)アクリロイル基を有する樹脂としては、例えば、東亞合成(株)製のマクロモノマーシリーズ(例:マクロモノマーAA−6(メタクリロイル基を有するポリメチルメタクリレート)、マクロモノマーAS−6又はAS−6S(メタクリロイル基を有するポリスチレン)、マクロモノマーAN−6S(メタクリロイル基を有するポリスチレン・アクリロニトリル)、マクロモノマーAB−6(メタクリロイル基を有するポリブチルメタクリレート)等を用いることができる。
末端に(メタ)アクリロイル基を有する樹脂の数平均分子量としては、得られる硬化物の高温延伸性の観点から、1,000以上10,000以下が好ましく、3,000以上10,000以下がより好ましく、5,000以上10,000以下が更に好ましい。
末端に(メタ)アクリロイル基を有する樹脂のガラス転移温度(Tg)としては、得られる硬化物の耐擦傷性の観点から、50℃以上が好ましく、80℃以上がより好ましい。また、得られる硬化物の樹脂基材への密着性及び高温延伸性の観点から、Tgは250℃未満が好ましく、200℃以下がより好ましい。
本開示においては、末端に(メタ)アクリロイル基を有する樹脂等のガラス転移温度(Tg)は、ASTMD3418−8に準拠して、示差走査熱量計により測定するものとする。
光硬化性組成物は、末端に(メタ)アクリロイル基を有する樹脂を、1種単独で含んでいても、2種以上を含んでいてもよい。
光硬化性組成物における末端に(メタ)アクリロイル基を有する樹脂の含有量としては、得られる硬化物の耐擦傷性及び高温延伸性の観点から、硬化性組成物の全質量に対して、0.5質量%以上50質量%以下が好ましく、5質量%以上45質量%以下がより好ましく、15質量%以上35質量%以下が特に好ましい。
また、光硬化性組成物は、上述した以外の他のエチレン性不飽和化合物を含んでいてもよい。
その他のエチレン性不飽和化合物としては、公知の重合性化合物、特に公知のエチレン性不飽和化合物を用いることができる。
光硬化性組成物は、他のエチレン性不飽和化合物を、1種単独で含んでいても、2種以上を含んでいてもよい。
光硬化性組成物は、得られる硬化物の高温延伸性の観点から、他のエチレン性不飽和化合物を、含有しないか、又は、その含有量が、光硬化性組成物の全質量に対して、20質量%以下であることが好ましく、含有しないか、又は、その含有量が、硬化性組成物の全質量に対して、10質量%以下であることがより好ましく、含有しないか、又は、その含有量が、光硬化性組成物の全質量に対して、5質量%以下であることが更に好ましく、含有しないか、又は、その含有量が、光硬化性組成物の全質量に対して、1質量%以下であることが特に好ましい。
光硬化性組成物における重合性化合物としては、既述のように単官能アクリル系モノマーと、多官能アクリル系モノマーとを含有することが好ましい。アクリル系モノマーは、ウレタン系、エポキシ系等の他の重合性化合物に比較し、重合反応又は架橋反応時に体積収縮が生じやすく、後述するように、この体積収縮が、光学部材シートの基材を有する側に貼り合わせられる熱可塑性シート(バッキングシート)との密着性向上に寄与するためである。
<重合開始剤>
光硬化性組成物は、硬化性の観点から、重合開始剤を含むことが好ましい。
重合開始剤としては、公知の光重合開始剤、及び、公知の熱重合開始剤を用いることができる。
中でも、得られる硬化物の耐擦傷性及び高温延伸性の観点から、光重合開始剤が好ましく、光ラジカル重合開始剤がより好ましい。
光ラジカル重合開始剤としては、構造上の制限は特になく、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン等を挙げることができる。
光ラジカル重合開始剤は、上市されている市販品を用いてもよく、市販品の具体例として、BASF社製のイルガキュアシリーズ(例:IRGACURE TPO、IRGACURE 819、IRGACURE 651、IRGACURE 184、IRGACURE 1173、IRGACURE 2959、IRGACURE 127、IRGACURE 907等)が挙げられる。
熱重合開始剤としては、公知のアゾ系化合物、公知の過酸化物系化合物等が挙げられる。上記アゾ系化合物としては、アゾビス系化合物を挙げることができる。また、上記過酸化物系化合物としては、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート等を挙げることができる。
光硬化性組成物は、重合開始剤を、1種単独で含んでいても、2種以上を含んでいてもよい。
光硬化性組成物における重合開始剤の含有量としては、得られる硬化物の耐擦傷性及び高温延伸性の観点から、硬化性組成物の全質量に対して、0.05質量%以上10質量%以下が好ましく、0.1質量%以上10質量%以下がより好ましく、0.1質量%以上5質量%以下が更に好ましく、0.5質量%以上3質量%以下が特に好ましい。
−他の成分−
光硬化性組成物は、上記の成分以外に、必要に応じて、有機溶剤、無機粒子等の他の成分が含まれていてもよい。
有機溶剤としては、トルエン、メチルエチルケトン等が挙げられる。光硬化性組成物は、上記の(メタ)アクリル化合物等の重合性化合物を含有するため、重合性化合物が溶剤としての機能を兼ね、別途有機溶剤を含有していなくてもよい。
無機粒子としては、二酸化珪素(シリカ)等のいわゆるフィラーと称される粒子が挙げられる。無機粒子の例として、上市されている市販品として日産化学工業(株)製のオルガノシリカゾルMEK−STシリーズ(例:MEK−ST−40、MEK−ST−L等)が挙げられる。
また、ウレタン系光硬化性組成物としては、例えば、特開2011−231317号公報、特開平9−57861号公報、及び特開2014−2928号公報の段落0058〜0062に記載のもの等を挙げることができる。
光硬化性組成物は、活性放射線の照射により硬化可能な組成物であることが好ましい。「活性放射線」は既述の通りである。
また、光硬化性組成物は、活性放射線硬化型の硬化性組成物であることが好ましく、油性重合性組成物であることがより好ましい。光硬化性組成物は、水及び揮発性溶剤をできるだけ含有しないことが好ましく、含有したとしても、硬化性組成物の全質量に対し、5質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以下であることが更に好ましい。
また、光硬化性組成物は、得られる硬化物のガラス転移温度(Tg)が、得られる硬化物の耐擦傷性及び高温延伸性の観点から、90℃を超えることが好ましく、95℃以上200℃以下であることがより好ましく、100℃以上180℃以下であることが更に好ましい。
例えば、既述の光硬化性組成物を用いて、本開示の製造方法により光学レンズを有する光学部材を形成することができる。
以下、本発明の実施形態を実施例により更に具体的に説明するが、本開示はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〜27、比較例1〕
1.レンチキュラーシートの作製
(1−1)基材の準備
まず、表1に示す基材を準備した。
基材シートは、下記から選定した
(I)アクリル系:住友化学(株)、テクノロイ(厚み139μm)
(II)ポリカーボネート(PC)系:三菱ガス化学(株)、ユーピロン(厚み125μm)
(1−2)レンズ層形成用光硬化性組成物の調製
(1−2−1)アクリル系光硬化性組成物
下記処方の成分を混合し、硬化性組成物を調製した。
・M−315(東亞合成(株)製:イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート(イソシアヌル環構造を有する3官能アクリレート化合物) ・・・30質量部
・FA−513AS(日立化成(株)製ファンクリルFA−513AS、ジシクロペンタニルアクリレート、ホモポリマーのTg=120℃) ・・・20質量部
・NVP(和光純薬工業(株)製:N−ビニルピロリドン) ・・・28質量部
・AA−6(東亞合成(株)製:末端にメタクリロイル基を有するメタクリル樹脂(ポリメチルメタクリレート)、Mn=6,000) ・・・21質量部
・イルガキュア(登録商標)184(光重合開始剤:BASF社製、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) ・・・0.5質量部
・イルガキュアTPO(光重合開始剤:BASF社製、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド) ・・・0.5質量部
なお、活性放射線として紫外線を照射して硬化を実施する場合は、既述のように、光硬化性組成物には、イルガキュアTPO(BASF社製)を0.5質量部、イルガキュア184(BASF社製)を0.5質量部添加した、
(1−2−2)ウレタン系光硬化性組成物
(光硬化性プレポリマーの合成)
・ビスフェノールA―エチレンオキシド2モル付加物 ・・・40.0質量部
・イソホロンジイソシアネート ・・・15.0質量部
・ウレタン化触媒:ビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)(2−エチルヘキサン酸50質量%溶液) ・・・0.02質量部
上記各成分を混合して80℃で5時間反応させ、その後、2−ヒドロキシエチルアクリレートを5.0質量部加えて80℃で5時間反応させて、光硬化型プレポリマー(P1)を得た。
(光硬化性組成物の調製)
・上記で得た光硬化性プレポリマー(P1) 60.0質量部
・反応性希釈モノマー(M1):フェノキシエチルアクリレート 15.0質量部
・金型離型剤(S1):テトラデカノール−エチレンオキシドを10モル付加したリン酸エステル(モノエステル/ジエステル=モル比1/1) 0.05質量部
・イルガキュア(登録商標)184(光重合開始剤:BASF社製、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) 3.0質量部
上記各成分を混合し、均一化してウレタン系光硬化性組成物を得た。
表1に記載の基材の片方の面上に、アクリル系又はウレタン系の光硬化性組成物を、基材上の下記レンズ高さになる量を塗布して、基材の面上に光硬化性組成物層を形成した。その後、図1に示す構成の、半円筒形状の表面を有する複数本の凸レンズ部を持つシリンドリカルレンズが一方向に並列したレンチキュラーレンズの形状〔レンズ高さ33μm、幅127μm、長手方向yの長さ80mm、1本のレンズ幅(レンズのピッチ)200LPI(Line Per Inch)〕に加工された金型(幅100mm×奥行100mm)を、40℃に加熱して形成された光硬化性組成物層に押し付け、上記光硬化性組成物を光学レンズの形状に成型し、基材上に光学レンズ層が形成された積層体を得た(積層体を形成する工程)。
実施例1〜27では、基材(表1に記載のアクリル樹脂フィルム又はポリカーボネート樹脂フィルム)を通して、紫外線(UV光)を、紫外線光源(メタルハライドランプ;岩崎電気(株)製、クウォーツアーク1000W)を用いて、表1に記載の照射量にて照射し、光学レンズ層を硬化させた。照射後、脱型して、基材上にレンチキュラーレンズ(光学レンズ)を有するレンチキュラーシート(光学部材シート)を作製した(光学部材シートを得る工程)。
2.印刷層の形成
熱可塑性シートの貼り合わせの前に、レンチキュラーシートのレンチキュラーレンズを有する側と反対側の基材上に、印刷機としてOLIVER80SD/SDP(桜井グラフィックスシステムズ社製)を用いて、オフセット印刷用インキ(T&K TOKA社製、超FLS−K−HS−超耐光性インキ)にて図柄を厚み3μmで印刷した後、MTP−1100(マイクロテック社製)を用い、白インキ(十条ケミカル社製6107SL)にてシルクスクリーンメッシュ#200で印刷し、基材上の全面に厚さ8μmの印刷層を形成した。
3.熱可塑性シートの貼り合わせ
貼り合わせに使用した熱可塑性シート(バッキングシート)は以下の通りである。
(I)ABS樹脂シート((株)オカモト、ABSシート、厚み=150μm:表1中では「ABS」と記載した。)
(II)塩化ビニルシート(アキレス(株)、スリップA、厚み=0.13mm:表1中では「塩化ビニル」と記載した。)
光学レンズ形成後、レンチキュラーシートに設けられた印刷層の表面に、熱可塑性シートを貼り合せた(熱可塑性シートを貼り合わせる工程)。
なお、表1中において、「枚葉」は、製膜された原反を長手方向に700mm、長手方向に直交する幅方向に500mmのサイズに裁断した後、レンチキュラーシートの裁断片の印刷層面に熱可塑性シートを熱ロールを用いて貼り合わせ、ポスト硬化し、密着評価を実施する枚葉法を示す。また、「連続」は、製膜された原反を裁断せず、原反をそのまま熱ロールに投入し、レンチキュラーシートの印刷層面に熱可塑性シートを貼り合わせ、上記と同じサイズに裁断し、ポスト硬化して密着評価を実施する連続法を示す。連続法では、金属板で挟めず、両者金属板なしで貼合を実施した。
貼り合わせ方法(貼合方式)は、以下の3つの方法にて行なった。
(i)加熱ロール法
一対の加熱ロールの間を加熱しながら搬送して貼り合わせ処理した。
加熱ロールは均一の加熱と、温度差を付けた条件の加熱を実施した。
直径150mmの加熱ロールを幅方向に十分割し、それぞれの領域において、温度差を付与した温度に調整して、幅方向に温度差の異なる加熱を行なった。
加熱条件としては、平均温度は120℃とし、隣接する領域毎に、表1に記載の面内温度差を付与して加熱した。加熱ロールの押付圧は0.5MPa、搬送速度は1m/分であった。
レンチキュラーシートと熱可塑性シートとを重ね合わせた積層体の搬送法は、下記2つの方法から選択し、表1に記載した。
(a)板状の支持体を使用せず、加熱ロール間を、レンチキュラーシートと熱可塑性シートとの積層体をそのまま通過させた。(表1中では、「支持体上」と記載した。)
(b)チタン製の板状の支持体(厚み300μm)上に、レンチキュラーシートと熱可塑性シートとの積層体を載せて搬送し、加熱ロール間を通過させた。(表1中では、「支持体不使用」と記載した。)
(ii)加熱タンク法
レンチキュラーシートと熱可塑性シートとの積層体を加圧タンク内に設置し、加圧タンク内に設置した10個のパネルヒーターの出力を調整して、表1に記載の温度分布を達成する条件で加熱した。
平均加熱温度は120℃、圧力は0.5MPaとして15分、加熱加圧処理した
(iii)接着剤による貼り合わせ方法
エチルアクリレート系ポリマー(屈折率は1.47)溶液の固形分100質量部に対して、架橋剤としてトリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物(日本ポリウレタン工業(株)、コロネート(登録商標)L)1.8質量部を配合した接着剤組成物を調製した。
得られた接着剤組成物を、セパレータ(シリコーン剥離処理した38μmのPET)に、接着剤層の乾燥厚さが10μmになる量で塗布し、120℃で3分乾燥、架橋を行い、80℃での貯蔵弾性率が2×10Pa、屈折率1.47の接着剤層を形成した。
セパレータ状に形成した接着剤層を、レンチキュラーシートの基材(印刷層)側に転写して、接着剤層を形成した後、接着剤層を介して熱可塑性シート(バッキングシート)を貼り合わせた。
4.活性放射線の照射
レンチキュラーシートと熱可塑性シート(バッキングシート)とを貼り合わせるに際して、貼り合わせの実施中、貼り合せの実施完了後の少なくともいずれかに、活性放射線の照射である紫外線照射を、表1に記載の条件で行なった(熱可塑性シートを貼り合わせる工程の実施中又は実施完了後に活性放射線を照射する工程)。
なお、貼り合わせの実施中における照射は、以下のようにして行なった。
金属板上にバッキングシートを載せ、このバッキングシートの上に、印刷層をバッキングシートに接触させてレンチキュラーシートを載せた。レンズ層側には金属板を重ねず、バッキングシートとレンチキュラーシートとを重ねた状態で一対の熱ロール間を通した。この際、熱ロールの上流側及び下流側の少なくとも一方に、レンズ層と向き合う側に紫外光源(紫外線ランプ)を設置した。このようにして、照射しながら貼り合わせを行なった。
5.レンチキュラーシートの評価
レンチキュラーシートにおける基材と熱可塑性シートとの密着性を、以下の基準で評価した。結果を下記表1に示す。
(5−1)平面部における密着性
クロスカット試験法(lattice pattern cutting test、JIS−K5600(1999))に準じて、光学部材シートの基材と熱可塑性シートとの密着性を評価した。
即ち、熱可塑性シートにカッターナイフで10mm角の格子状の切り込みを入れ、これに粘着テープを貼り付け、勢いよく剥離する試験を行なって評価した。剥離試験の結果、熱可塑性シートと基材との間に剥離が発生した格子目の数を数え、格子目の数を全格子目数で割って百分率を求め、密着不良率(%)とした。
(5−2)立体部における密着性
貼合まで終了したレンチキュラーシートを、100℃に加熱して直径100mmの半球形状に真空成型し、上記と同様にJIS−K5600(1999))に準じたクロスカット試験法にて立体部における密着不良率(%)を求めた。
なお、表1における照射面において、「レンズ面」は、レンチキュラーシートにおけるレンチキュラーレンズを有する面側からの照射であり、「反レンズ面」は、レンチキュラーシートにおける基材面側からの照射を指す。

表1の結果から明らかなように、本開示の製造方法により得られたレンチキュラーシートは、光学部材シートにおける基材とバッキングシートである熱可塑性シートとの密着性に優れていることが分る。
2回目のUV露光を行なわなかった比較例1の製造方法により得られた光学部材は、基材と熱可塑性シートとの密着性に劣っていた。
また、実施例4〜実施例9の対比より、貼り合わせ工程で面内に温度差を付与すること、なかでも、温度差を0.1℃〜10℃の範囲とすることで、基材と熱可塑性シートとの密着性がより向上することが分る。
実施例1、実施例3及び実施例23の対比より、同条件にて製造したレンチキュラーシートでは、加熱ロールによる貼り合わせは、接着剤層を介しての貼り合わせ、加熱加圧タンクによる貼り合わせに比較して、基材と熱可塑性シートとの密着性がより向上した。
各実施例の結果より、熱可塑性シートを貼り合わせる工程における活性放射線の照射は、レンズを有する面からが好ましく、活性放射線の照射量の制御により密着性が改良されることがわかる。
10 レンチキュラーシート(光学部材シート)
12 レンチキュラーレンズ(光学レンズ)
12A 凸状レンズ
14 レンチキュラー画像
14A、14B 表示用画像列
14C 補間画像列
16 熱可塑性シート(バッキングシート)
x レンズの幅方向
y レンズの長手方向

Claims (8)

  1. 基材上に、光硬化性組成物を含み、凸状部を有する光学レンズ層を有する積層体を形成する工程と、
    前記積層体の前記基材を有する側から活性放射線を照射して、前記光学レンズ層を硬化させて、前記基材上に光学レンズが配置された光学部材シートを得る工程と、
    前記光学部材シートにおける前記基材の、前記光学レンズを有する面とは反対側の面上に熱可塑性シートを貼り合わせる工程と、
    前記熱可塑性シートを貼り合わせる工程の実施中又は実施完了後に、前記光学部材シートにおける前記基材の前記光学レンズを有する面側及び前記熱可塑性シートを有する面側の少なくともいずれかに活性放射線を照射する工程と、を含む、光学部材の製造方法。
  2. 前記熱可塑性シートを貼り合わせる工程は、前記熱可塑性シートを加熱しながら貼り合わせる工程を含む、請求項1に記載の光学部材の製造方法。
  3. 前記加熱は、前記熱可塑性シートの面内において、少なくとも0.1℃以上10℃以下の温度差を有する条件で行われる、請求項2に記載の光学部材の製造方法。
  4. 前記熱可塑性シートを貼り合わせる工程は、板状の支持体上に、前記光学部材シートと熱可塑性シートとを重ね、少なくとも1対の加熱ロール間を通過させる工程を含む、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の光学部材の製造方法。
  5. 前記光学レンズ層が、半円筒形状の表面を有する複数本の凸レンズ部が一方向に並列したレンチキュラーレンズ層である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の光学部材の製造方法。
  6. 前記活性放射線を照射する工程が、前記光学レンズの形成面側から行われる請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のレンチキュラーシートの製造方法。
  7. 前記光学部材シートを得る工程の後、前記熱可塑性シートを貼り合せる工程の前に、前記光学部材シートを一定寸法に裁断して、枚葉光学部材シートを作製する工程を有する、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の光学部材の製造方法。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の光学部材の製造方法により、光学部材を作製する工程と、作製された光学部材を立体成型する工程と、を含む、3次元構造物の製造方法。
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