JP2018108865A - ガラス支持具及びこれを備えたガラス輸送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラスの表面に汚れが付着するのを防止することができるガラス支持具及びこれを備えたガラス輸送装置を提供する。【解決手段】本発明は、ガラスの表面の一部を支持するガラス支持具であって、前記ガラスを支持する少なくとも1つの支持面を有するクッション部材と、前記支持面を覆うように配置され、織布または編布で形成されたカバー部材と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス支持具及びガラス輸送装置に関する。
従来より、大型のガラスを輸送する際には、例えば、特許文献1に記載のような輸送装置が用いられていた。この輸送装置は、ガラスの下部端面を支持する基台部と、ガラスの表面を支持する支持部を有しており、それぞれの表面に緩衝材としての支持具が取り付けられている。通常、このような支持具は、ゴム、発泡樹脂、ダンボールなどで形成されており、輸送中のガラスの損傷を防止している。こうして輸送されたガラスは、製品としてそのまま使用されるほか、表面に遮熱や断熱用などのコーティングが施されることがある。
実開平6−76112号公報
ところで、上記のような輸送装置では、ガラスが大型化し、輸送装置に積載される重量が増すと、支持具に作用する力が増大する。特に、輸送中の急ブレーキや悪路での輸送は、支持具への影響が大きくなる。このような状況では、ゴムや発泡樹脂などの支持具を構成する材料が高圧でガラスに押しつけられ、これら材料やこれら材料に含まれる有機成分がガラスの表面に付着するという問題があった。一般的に、ガラス表面に付着した材料は、洗浄によってある程度除去することができるが、上記のように支持具が高圧でガラスに押しつけられると、支持具を構成する材料に含有される有機成分、例えば可塑剤,架橋剤,発泡剤,離型剤などがガラスに転写され、洗浄によっても完全に除去できないことがあった。そのため、ガラス表面に残留した材料や有機成分は、洗浄によって除去されたように見えても、例えば、ガラス表面にスパッタリングやCVDなどでコーティングを施したときに顕在化することがある。特にスパッタリングによる低放射膜(Low−E膜)は、微量な汚れが原因で膜の異常成長を起こしやすいため、ガラス表面の汚れに特に敏感であり、目視可能なほどに汚れが浮き出すことがある。このような状態になると、ガラス製品として使用できなかったり、あるいは製品の歩留まりが低下するという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、ガラスの表面に汚れが付着するのを防止することができるガラス支持具及びこれを備えたガラス輸送装置を提供することを目的とする。
本発明に係るガラス支持具は、ガラスの表面の一部を支持するガラス支持具であって、前記ガラスを支持する少なくとも1つの支持面を有するクッション部材と、前記支持面を覆うように配置され、織布または編布で形成されたカバー部材と、を備えている。
この構成によれば、クッション部材の支持面に織布または編布で形成されたカバー部材が配置されているため、クッション部材が直接ガラスに付着するのを防止することができる。これにより、クッション部材の一部が欠落しても、これがガラスに接触するのを防止することができる。また、カバー部材は、織布または編布で形成されているため、面方向に伸縮性を有し、かつ、厚さ方向に弾力性を有している。この面方向の伸縮性により、面方向に局所的な力がかかってもカバー部材は変形するにとどまり、破れや小片の脱落などの破壊には至らず、また、厚さ方向の弾力性により、クッション部材の表面に生じた傷などによる凸部やクッション部材のエッジ部に局所的にかかりやすい大きな力が分散される。また、織布や編布は、さらに緻密な材料と比べ、面で接触する際のガラスとの接触面積が小さい。そのため、カバー部材とガラスとの間に生ずる摩擦力が低減し、すべり現象を起こしやすくなり、局所的に大きな力がかかりにくくなる。特に、重量の大きいガラスを支持する場合には、支持具が高圧でガラスに押しつけられるため、本発明のように、クッション部材をカバー部材で覆うガラス支持具は有利である。したがって、ガラス表面にコーティングを施すような場合でも、汚れが可視化するのを防止することができる。
また、織布または編布で形成されたカバー部材は、吸水性も有するため、以下のさらなる別の効果も奏する。すなわち、ガラスを輸送装置に積載した状態で保管・輸送中に気温や湿度変化があると、ガラスに結露が生じることがある。従来の支持具では、ガラスと緩衝材の間に水膜ができ、ガラス表面が濡れたままの状態となる。そうすると、ガラスのアルカリ成分がガラス表面に出てきて、ガラス表面に白い曇り、いわゆる「やけ」を生じやすくなる。「やけ」の生じたガラスは、コーティング用途に使用することができない。本発明に係る支持具は、吸水性を有するカバー部材を有するため、水膜の発生を防止し、「やけ」を起こりにくくすることができる。
上記ガラス支持具においては、前記カバー部材は種々の材料の織布や編布で形成することができるが、例えば、セルロース繊維で形成することができる。セルロース繊維とは、例えば、木綿、麻、絹などの天然繊維やレーヨンなどの合成セルロース繊維であり、これらを混用したものでもよい。このような繊維は有機成分が添加された化学繊維のように、高圧で押しつけられたとしても有機成分がガラスに付着することがない。セルロース繊維のなかでも木綿や麻は、機械的強度に優れ、また、吸水・保水する能力も優れており、特に好ましい。
上記ガラス支持具において、カバー部材は、種々の方法でクッション部材に取り付けることができる。例えば、前記クッション部材に対して、少なくとも前記支持面方向に移動可能に取り付けることができる。このようにすると、カバー部材をクッション部材から取り外すのが容易になり、カバー部材を容易に交換することができる。
クッション部材は種々の材料で構成することができる。カバー部材がガラス面の汚れを効果的に防ぐため、クッション部材には緩衝効果が期待できるものであれば、特には限定されない。例えば、クッション部材を発泡樹脂材料で形成することができる。但し、これ以外の材料で形成することも可能であり、例えば、ゴム、段ボール等で形成することもできる。
上記ガラス支持具において、前記クッション部材は、互いに反対方向を向く2つの前記支持面を有し、前記各支持面に前記カバー部材を配置することができる。このようにすると、ガラス支持具の両面でガラスを支持することができる。すなわち、隣接するガラスの間に支持具を配置することができる。
上記ガラス支持具の形成方法は、特には限定されないが、例えば、前記カバー部材を、筒状に形成し、前記クッション部材を、筒状に形成された前記カバー部材に挿通して保持することができる。このようにすると、クッション部材をカバー部材に挿通するだけで、ガラス支持具を形成できるため、作業性が向上する。
また、上記ガラス支持具においては、前記カバー部材の外周面において、前記クッション部材の支持面と対応する位置に取付けられる突部材をさらに備えることができる。このようにすると、突部材をガラスの上端面に引っ掛けることができるため、ガラス支持具のガラスに対する位置決めが容易になる。
本発明に係るガラス輸送装置は、少なくとも一枚のガラスが配置され、当該ガラスの下部端面を支持する基面を有する基台部と、前記基台部から立ち上がるように配置される立設部と、前記ガラスの表面を支持する、請求項1から5のいずれかに記載の少なくとも1つのガラス支持具と、を備え、前記ガラス支持具のうち、少なくとも1つは、前記立設部に取り付けられている。
本発明に係るガラス支持具及びガラス輸送装置によれば、ガラスの表面に汚れが付着するのを防止するとともに、やけを防止することができる。
本発明の一実施形態に係るガラス支持具の一例の断面図(a)及びA−A線断面図(b)である。 本発明の一実施形態に係るガラス支持具の他の例を示す断面図(a)及びB−B線断面図(b)である。 本発明の一実施形態に係る、ガラスを積載したガラス輸送装置の側面図(a)及び正面図(b)である。 図3に示すガラス輸送装置の他の例を示す側面図(a)、一部拡大図(b)及び正面図(c)である。 ガラス支持具の他の例を示す斜視図である。 ガラス支持具の他の例を示す斜視図である。 ガラス支持具の他の例を示す斜視図(a)、これによりガラスを支持する例を示す断面図(b)である。 ガラス支持具の製造方法の一例を示す図である。 実施例に係る背面ガラス支持具及び前面ガラス支持具の断面図である。 実施例に係る中間ガラス支持具の断面図である。
以下、本発明に係るガラス支持具及びガラス輸送装置の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。ガラス支持具は、緩衝材としてガラスを支持する役割を果たすものであり、ガラス輸送装置は、ガラス支持具が取付けられ、ガラスを積載するためのものである。以下、詳細に説明する。
<1.ガラス支持具>
まず、ガラス支持具10について、図1を参照しつつ説明する。図1(a)はガラス支持具の断面図の一例である。同図に示すように、本実施形態に係るガラス支持具10は、ガラスを支持する支持面11を有するクッション部材1と、このクッション部材1を覆うように配置されるカバー部材2とで構成されている。クッション部材1は、単層または複数の層を積層することで形成されており、衝撃や振動を吸収するような部材で構成されている。クッション部材1を構成する材料は特には限定されないが、例えば、ゴムや発泡樹脂などを用いることができる。発泡樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ウレタン、プロピレン−エチレン共重合体などで用いることができる。また、クッション部材1を複数の層で構成する場合には、例えば、硬度の低い層を支持面11としてガラス側に配置し、これを硬度の高い層によって支持するように構成することができる。また、クッション部材1を複数の層で形成する場合、層間の固定方法は特には限定されないが、例えば、接着剤などで固定することができる。また、単にベルトなどで締め付けて固定することもできる。
クッション部材1の形状は特には限定されず、板状、ブロック状など種々の形態にすることができるが、少なくともガラスを支持する平坦な支持面11が必要である。また、支持面11は複数設けられていてもよく、例えば、図2(a)に示すように、クッション部材1を板状に形成した場合には、その両面を支持面11とすることができる。
次に、カバー部材2について説明する。カバー部材2は、織布または編布で形成されており、クッション部材1の支持面11を覆うように配置されている。カバー部材2は、支持面11全体に接着することもできるが、例えば、図1(b)に示すように、支持面11には特に固定せず、支持面11を覆った状態で、クッション部材1の側面にピンなどの固定具3でカバー部材2の端部を固定することもできる。このとき、固定具3は、クッション部材1の縦方向(図1の上下方向)に沿って少なくとも1個を取付けることができる。あるいは、クッション部材1全体を包むように取付けることもできる。このような固定方法は、図2(b)に示すように、クッション部材の両面にカバー部材を取付けた場合も同様である。この例では、クッション部材1の両面に、それぞれカバー部材2を取付け、各カバー部材2の両端部を、クッション部材1の側面にピン3で固定している(1つのピン3で2つのカバー部材2をクッション部材1に固定する)。このように支持面11に固定せず着脱自在とすれば、カバー部材2の取り外しが簡単になるため、カバー部材2の交換を容易に行うことができる。また、固定具としては、ピンの代わりに、クッション部材1の周囲に巻き付くベルトなどを用いることもできる。
カバー部材2を構成する材料は織布や編布である限り特には限定されないが、セルロース繊維で形成されることが好ましい。例えば、木綿(さらし)、麻、絹などの天然繊維、レーヨンなどの合成セルロース繊維、あるいはこれらを混用した織布または編布とすることができる。
<2.ガラス輸送装置>
次に、本実施形態に係るガラス輸送装置5について、図3を参照しつつ説明する。図3はガラスを積載したガラス輸送装置の側面図(a)及び正面図(b)である。ここでは説明の便宜上、図3(a)の左側を「前」、右側を「後」または「背面」、図3(b)の左右方向を「幅方向」と称して説明を行う。図3に示すように、このガラス輸送装置5は、基台フレーム部(基台部)51と、この基台フレーム部51の端部から垂直に立ち上がる背面フレーム部(立設部)52とを備えており、例として2枚のガラスが積載されている(以下、これらのガラスを背面側から第1ガラスG1、第2ガラスG2と称する)。各フレーム部51,52は、複数の木材、金属などの棒状部材を組み合わせて矩形状に形成したものである。第1ガラスG1は、その表面が背面フレーム部52と対向するように平行に配置され、ガラスG1の下部端面が基台フレーム部51に支持される。基台フレーム部51には、ガラスG1,G2を支持するための緩衝材511(基面)が配置されている。この緩衝材511は、前後方向に延びるようにプレート状に形成され、所定間隔をおいて平行に配置されている。緩衝材511は、上述したクッション部材1と同様に、ゴム、発泡樹脂などで形成することができる。
そして、このガラス輸送装置5には、上述したガラス支持具が取付けられている。この例では、3種類のガラス支持具、つまり背面フレーム部52に取付けられる背面ガラス支持具101、両ガラスG1、G2の間に配置される中間ガラス支持具102、及び、第2ガラスG2に接触するように配置される前面ガラス支持具103が設けられている。いずれのガラス支持具101〜103も板状に形成されている。背面ガラス支持具101は、背面フレーム部52の前面側の2箇所に、上下方向に延びるように取付けられている。この背面ガラス支持具101は、前面側にのみカバー部材2が配置されている。そして、この背面ガラス支持具101の前面に、第1ガラスG1が配置される。さらに、第1ガラスG1と平行に第2ガラスG2が配置されているが、これらの間には、中間ガラス支持具102が配置されている。この中間ガラス支持具102は、図2に示すような板状に形成されたクッション部材1の両面にカバー部材2が配置されている。したがって、2枚のガラスG1,G2の両方にカバー部材2が接触するように配置される。そして、第2ガラスG2の前面には、前面ガラス支持具103が配置されている。この前面ガラス支持具103は、第2ガラスG2と接触する側にのみカバー部材2が配置されている。また、この前面ガラス支持具103は、上下方向ではなく、第2ガラスG2の前面で幅方向に延びるように、配置されている。
こうして、ガラス輸送装置5に積載されたガラスG1、G2及びガラス支持具101〜103は、ベルト6などで締め付けられて固定される。あるいは、前面側に追加のフレーム部を配置し、背面フレーム部52との間にガラス及び支持具を挟んで固定することもできる。また、ガラスGが垂直に立ち上がるように積載するほか、背面フレーム部52側に若干傾斜した状態で積載することもできる。この場合、背面フレーム部52の前面に傾斜したフレームを設け、このフレームに背面ガラス支持具101を取付けることができる。そして、ガラスGを積載した輸送装置5は、トラック、鉄道などの輸送機関により輸送される。輸送後のガラスは、そのまま使用されるほか、遮熱、断熱などのコーティングが施されることがある。
<3.特徴>
以上のように、本実施形態によれば、クッション部材1の支持面11に織布または編布で形成されたカバー部材2が配置されているため、クッション部材1が直接ガラスに付着するのを防止することができる。これにより、例えば、クッション部材1の欠片やクッション部材1に含まれる有機成分がガラスに付着するのを防止することができる。特に、クッション部材1の支持面11に凹凸が生じている場合には、これをカバー部材2で覆うことで、凸部に局所的な力が作用して欠落するのを防止することができる。また、ガラスを積載する際に、例えば、ガラスの角部が支持具に接触したとしても、クッション部材1が欠けたり、損傷するのを防止することができる。
さらに、カバー部材2は、織布または編布で形成されているため、面方向に伸縮性を有し、かつ、厚さ方向に弾力性を有している。この面方向の伸縮性により、面方向に局所的な力がかかってもカバー部材は変形するにとどまり、カバー部材自身が破断して、ガラスに付着することを防止することができ、また、厚さ方向の弾力性により、クッション部材の表面の凸部やエッジ部に局所的にかかりやすい大きな力が分散される。また、接触面積が小さいことにより、カバー部材とガラスとの間に生ずる摩擦力が低減し、すべり現象を起こしやすくなり、局所的に大きな力がかかることを防止することができる。特に、重量の大きいガラスを支持する場合には、ガラスが高圧で支持具に押しつけられるため、支持具に大きい負荷がかかるが、支持具を本実施形態のように構成すると、クッション部材1及びカバー部材2の損傷を防止し、ガラスにこれらの微細な材料が付着するのを防止することができ、また、クッション部材1に含まれる有機成分の転写も防止することができる。そのため、ガラス表面にコーティングを施すような汚れが可視化しやすいような場合に、特に有利である。
また、このような支持具を輸送装置5に搭載することで、ガラスを安全に輸送することができる。
<4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、ガラス輸送装置の形態は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の態様が可能である。すなわち、少なくともガラスの下部端面を支持する基台部と、支持具が取付けられる立設部が設けられ、上述したガラス支持具が搭載可能であればよい。また、ガラスの固定方法は、特には限定されず、ベルトを用いる以外に、例えば、図4に示すように構成することができる。同図の例では、上下方向に並ぶ平面視U字型の固定フレーム部8を2個設け、これらが背面フレーム部52に対して着脱自在に取付けられている。各固定フレーム部8は、第2ガラスG2の前面を幅方向に延びる棒状の横断部81と、横断部81の両端部から各ガラスG1,G2の側部端面を覆うように延びて背面フレーム部52に固定される棒状の連結部82と、で構成されている。これにより、固定フレーム部8の横断部81と、背面フレーム部52との間に、両ガラスG1,G2、中間ガラス支持具102、及び背面ガラス支持具101を配置することができる。また、この例では、各横断部81に複数の前面ガラス支持具103が取付けられている。この例において各前面ガラス支持具103は正面視長方形状に形成されており、図4(b)に示すように、横断部81に取付けられたバネ83によって、第2ガラスG2に押しつけられている。これにより、両ガラスG1,G2が背面フレーム部52と、前面ガラス支持具103との間で固定される。
また、上記ガラス支持具は、ガラス輸送装置に搭載される以外に、種々の態様で用いることができる。したがって、振動、衝撃からガラスを守るために、ガラスと振動発生物との間に配置したり、あるいは、ガラスを地面に配置する際に、これを支持したりするなど、種々の用途で用いることができる。
カバー部材2の形態も特には限定されず、例えば、図5に示すように、カバー部材2を筒状に形成し、この内部にクッション部材1を挿通することができる。カバー部材2とクッション部材1とを固定する固定具3は、少なくとも1個設けられていればよい。この例では、固定具4をバンドで形成し、これでカバー部材2の周囲を締め付けているが、ピンで固定することもできる。なお、固定具4の数を少なくする場合には、例えば、固定具4をカバー部材2の上端付近に取付けることが好ましい。また、この例では、クッション部材1を棒状に形成しているが、これに限定されず、板状などに形成することもできる。また、バンド4を形成する材料は特には限定されないが、ポリエチレンなどの樹脂材料のほか、ゴムなどの弾性材料でもよい。
なお、バンドなどの固定具4は、必ずしも必要ではなく、カバー部材2がクッション部材1に保持されるように構成できるのであれば、種々の態様が可能である。例えば、図6(a)に示すように、筒状に形成されたカバー部材2の上端部を紐29などでくくって閉じる。そして、カバー部材2の下端部の開口からクッション部材1を挿通する。これにより、図6(b)に示すように、ガラス支持具が形成される。この態様では、カバー部材2の上端部が閉じられているため、これが抜け留めとなってカバー部材2がクッション部材1から離脱せず保持される。したがって、固定具が不要となり、作業性が向上する。なお、カバー部材2の上端部を閉じることができるのであれば、上記のような紐29でくくる以外にも種々の態様が可能であり、例えば、カバー部材2の上端部をテープ、接着剤、あるいは縫製によって閉じることも可能である。
また、ガラス支持具をガラスに取付けるに当たって、位置決めを容易にするため、図7のように形成することもできる。この例では、図7(a)に示すように、カバー部材2が巻き付けられた直方体状のクッション部材1を準備し、クッション部材1の支持面11側の面の上端部に、直方体状の突部材9を取付けている。そして、例えば、図7(b)に示すように、このように構成されたガラス支持具201、202は、突部材9をガラスG1,G2の上端面に引っ掛けた上で、ガラスG1,G2を支持するように配置することができる。このようにすると、ガラスG1,G2に対するガラス支持具201、202の上下方向(縦方向)の位置決め、固定が容易になる。なお、突部材9の形状は特には限定されず、ガラスの上端面に引っかかるような形状であればよく、また、カバー部材2の上下方向のいずれかに設けられていればよい。突部材9を形成する材料は、弾性変形可能な材料であることが好ましく、例えば、クッション部材1と同様の材料で形成することができる。なお、突部材9もカバー部材2で覆ってもよいが、突部材9は主としてガラスの上端面に接触するため、必ずしもカバー部材で覆う必要はない。
図7に示すようなガラス支持具の製造方法は、特には限定されないが、例えば、図8のようにすることができる。まず、図8(a)に示すように、筒状のカバー部材2にクッション部材1を挿通する。続いて、図8(b)に示すように、カバー部材2に覆われたクッション部材1の上端部に突部材9を取付け、両者の外周にバンド4を巻き付ける。これにより、クッション部材1とカバー部材2の固定、及び突部材9の固定を同時に行うことができる。また、クッション部材1と突部材9とを適宜固定した後、これらをカバー部材2で覆うこともできる。なお、カバー部材2は、図6に示したような上端部が閉じられたものを使用することもできる。
以下、本発明の実施例について説明する。但し、本発明は以下の実施例には限定されない。以下では、実施例及び比較例に係る支持具を作製し、その評価を行った。
(実施例)
以下の通り、図4に示す輸送装置に搭載される3種類の支持具を作製した。
(1)背面ガラス支持具
輸送装置の背面フレーム部上に配置される背面ガラス支持具を作製した。図9に示すように、この背面ガラス支持具101は、基台層12と表面層13の2層からなる板状のクッション部材1と、このクッション部材1の表面を覆うカバー部材2とで形成されている。この背面支持具は、幅150mm,高さ2,550mm,厚さ50mmと、幅100mm,高さ2,550mm,厚さ50mmの2種である。また、各部材の詳細は以下の通りである。
・基台層:発泡ポリスチレン(ダウ化工株式会社製「スタイロエース−II」)、厚さ50mm
・表面層:発泡ポリエチレン(三和化工株式会社製「サンペルカL−1400」)、厚さ4mm
・カバー部材:綿100%の織布
基台層12と表面層13とは、両面テープによって接着している。また、カバー部材2はクッション部材1の表面を覆って外れない程度に側面などで固定しているだけである。
(2)中間ガラス支持具
ガラスとガラスの間に配置される中間ガラス支持具を作製した。図10に示すように、この中間ガラス支持具102は、基台層12及びその両面に配置される表面層13の3層からなる板状のクッション部材1と、このクッション部材1の表面を覆うカバー部材2とで形成されている。この中間ガラス支持具102は、幅150mm,高さ2,570mm,厚さ50mmである。また、各部材の詳細は以下の通りである。
・基台層:発泡ポリスチレン(ダウ化工株式会社製「スタイロエース−II」)、厚さ50mm
・表面層:発泡ポリエチレン(三和化工株式会社製「サンペルカL−1400」)、厚さ4mm
・カバー部材:綿100%の織布
基台層12と表面層13とは、両面テープによって接着している。また、カバー部材2はクッション部材1の表面を覆って外れない程度に側面などで固定しているだけである。
(3)前面ガラス支持具
ガラスの最前面に配置される前面ガラス支持具103であるが、上述した背面ガラス支持具101と同じ構成である。
また、輸送対象となるガラスは、以下の通りである。
・幅3,658mm,高さ2,540mm,厚さ3mm,重量70kg/1枚,総重量1,960kg
そして、上述した3つの支持具101〜103を備えた輸送装置により、次のようにガラスを支持した。具体的な構成は図4に示すとおりであるが、各フレーム部51,52は、鉄製である。また、基台フレーム部51の緩衝材511は、天然ゴムで構成されている。そして、背面フレーム部52の前面に沿うように、上述した背面ガラス支持具101を3個配置した。背面ガラス支持具101は、1025mm離して配置した。次に、背面ガラス支持具101の前面に、ガラスG1、2個の中間ガラス支持具102、ガラスG2、及び前面ガラス支持具103をこの順に配置した。中間ガラス支持具102は、各背面ガラス支持具101と対応する位置に配置し、前面ガラス支持具103は、図4(C)に示すように、正面視長方形状に形成されており、第2ガラスG2の上下方向に並ぶ固定フレーム部8の横断部81に合計6個配置した。そして、前面ガラス支持具103を、横断部81に取付けられたバネ83によって、第2ガラスG2に押しつけることにより、両ガラスG1,G2を挟むように背面フレーム部52と、前面ガラス支持具103との間で固定した。
(比較例)
比較例が実施例と相違するのは、ガラス支持具にカバー部材が設けられていない点であり、その他の点は実施例と同じである。すなわち、各ガラス支持具はクッション部材のみで形成されている。また、輸送装置も同じである。
(評価)
上記のように準備された実施例及び比較例に係る輸送装置をトラックに積載し、約600kmの陸送を行った。その後、ガラスを各輸送装置からそれぞれ取り外し、一般的なブラシ洗浄機を用いてガラス表面に対しスパッタ前洗浄を行った。続いて、洗浄後のガラス表面に、Low−E用のスパッタ膜を成膜した。スパッタ膜の厚さは、約0.1〜0.2μmである。そして、拡散光下で汚れの有無を観察したところ、実施例に係る支持具で支持されたガラスには、目視可能な汚れは認められなかった。また、ガラスを取り外した後の各支持具を観察したが、カバー部材に破れなどの損傷は見当たらなかった。一方、比較例に係る支持具で支持されたガラスには、目視可能な汚れが付着していた。クッション部材から離脱した発泡ポリエチレンまたは発泡ポリエチレンに含まれる可塑剤等の有機成分であると考えられる。以上より、織布のカバー部材を取付けたガラス支持具を用いると、ガラスに汚れが付着しないことが分かった。
1 クッション部材
11 支持面
101 背面ガラス支持具
102 中間ガラス支持具
103 前面ガラス支持具
2 カバー部材
51 基台フレーム部(基台部)
511 緩衝材(基面)
52 背面フレーム部(立設部)

Claims (7)

  1. ガラスの表面の一部を支持するガラス支持具であって、
    前記ガラスを支持する少なくとも1つの支持面を有するクッション部材と、
    前記支持面を覆うように配置され、織布または編布で形成されたカバー部材と
    を備え、
    前記カバー部材は、シート状に形成され、前記クッション部材の前記支持面を挟む一対の位置で当該クッション部材に固定されており、これによって、前記カバー部材は、前記クッション部材に対して、少なくとも前記支持面上で移動可能となっている、ガラス支持具。
  2. ガラスの表面の一部を支持するガラス支持具であって、
    前記ガラスを支持する少なくとも1つの支持面を有するクッション部材と、
    前記支持面を覆うように配置され、織布または編布で形成されたカバー部材と
    を備え、
    前記カバー部材は、筒状に形成され、軸方向の一端部近傍のみが前記クッション部材に固定されることで、前記クッション部材が前記カバー部材内で軸方向に移動するのが規制されるように構成されており、前記カバー部材は、前記クッション部材に対して、少なくとも前記支持面上で移動可能となっている、ガラス支持具。
  3. 前記カバー部材は、セルロース繊維で形成されている、請求項1または2に記載のガラス支持具。
  4. 前記クッション部材は、発泡樹脂材料によって形成されている、請求項1から3のいずれかに記載のガラス支持具。
  5. 前記クッション部材は、互いに反対方向を向く2つの前記支持面を有し、
    前記各支持面に前記カバー部材が配置されている、請求項1から4のいずれかに記載のガラス支持具。
  6. 前記カバー部材の外周面において、前記クッション部材の支持面と対応する位置に取付けられる突部材をさらに備えている、請求項1から5のいずれかに記載のガラス支持具。
  7. 少なくとも一枚のガラスが配置され、当該ガラスの下部端面を支持する基面を有する基台部と、
    前記基台部から立ち上がるように配置される立設部と、
    前記ガラスの表面を支持する、請求項1から6のいずれかに記載の少なくとも1つのガラス支持具と、
    を備え、
    前記ガラス支持具のうち、少なくとも1つは、前記立設部に取り付けられている、ガラス輸送装置。
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